(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
H01Q 23/00 20060101AFI20240708BHJP
H01Q 1/42 20060101ALI20240708BHJP
H01Q 15/14 20060101ALI20240708BHJP
H01Q 1/22 20060101ALI20240708BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20240708BHJP
【FI】
H01Q23/00
H01Q1/42
H01Q15/14 A
H01Q1/22 Z
H04Q9/00 311H
(21)【出願番号】P 2020154625
(22)【出願日】2020-09-15
【審査請求日】2023-07-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000227892
【氏名又は名称】日本アンテナ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102635
【氏名又は名称】浅見 保男
(74)【代理人】
【識別番号】100199820
【氏名又は名称】西脇 博志
(72)【発明者】
【氏名】辻 陽介
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-181325(JP,A)
【文献】特開2014-113148(JP,A)
【文献】国際公開第2016/136989(WO,A1)
【文献】特開2010-157991(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 23/00
H01Q 1/42
H01Q 15/14
H01Q 1/22
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上デジタル放送を受信するアンテナと、
環境情報を検出する1つ以上のセンサと、
該センサにより検出された環境情報を収集して収集した環境情報信号を送信する送信機と、
環境発電手段から供給された電源を蓄電する蓄電手段を有し、該蓄電手段から供給された電源により前記センサと前記送信機を動作させることができる電源手段と、
を備え
、
前記アンテナが内蔵されているアンテナカバーに、前記センサ、前記送信機、前記電源手段が内蔵されていることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項2】
アンテナが内蔵された縦長の箱状とされた樹脂製のアンテナカバーと、
該アンテナカバーに装着された樹脂製のセンサ部カバーと、
該センサ部カバーに内蔵された環境情報を検出する1つ以上のセンサと、
前記センサ部カバーに内蔵され、該センサにより検出された環境情報を収集して収集した環境情報信号を送信する送信機と、
前記センサ部カバーに内蔵され、環境発電手段から供給された電源を蓄電する蓄電手段を有し、該蓄電手段から供給された電源により前記センサと前記送信機を動作させることができる電源手段と、
を備えることを特徴とするアンテナ装置。
【請求項3】
前記アンテナは、反射板を有するアンテナとされて、該反射板が前記アンテナカバーの背面側に配置され、
前記センサ部カバーは、前記アンテナカバーの上面から背面にかけて装着されて、前記複数のセンサは前記アンテナの動作に影響を与えないことを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記アンテナは、前記アンテナカバーの中央から上部に配置される第1のアンテナと、前記アンテナカバーの中央から下部に配置される第2のアンテナとから構成され、
前記環境発電手段とされるソーラーパネルが前記アンテナカバーの前面のほぼ中央に装着されて、前記ソーラーパネルは前記アンテナの動作に影響を与えないことを特徴とする請求項2または3に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記アンテナで受信されたテレビ信号を出力するコネクタが前記アンテナカバーに装着されており、該コネクタを介して供給された電源を前記蓄電手段に蓄電することを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記アンテナで受信されたテレビ信号を出力するコネクタが前記アンテナカバーに装着されており、該コネクタを介して供給された電源により前記センサと前記送信機とを動作させることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記センサ部カバーには、照度センサおよび紫外線センサ、温度センサおよび湿度センサ、気圧センサが内蔵され、上部に降雨センサが装着されていることを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載のアンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境情報を検出可能なセンサを備えるアンテナ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の環境情報収集システムにおける計測システムが特許文献1に開示されており、特許文献1の従来の計測システム100の構成を示す機能ブロック図を
図7に示す。
図7に示す従来の計測システム100は、複数の電話機110が電話線を介して接続された構内交換機130を備え、各電話機110の周辺の環境情報を収集している。収集された環境情報は、各電話機110から電話線を介して構内交換機130に送られ、構内交換機130は監視センター140へ収集された環境情報を送出している。具体的には、各電話機110の無線受信ユニット(RX)113は無線送信ユニット(TX)112から送信された環境情報の信号を受信可能とされており、TX112内には例えば温度センサや湿度センサのセンサSが内蔵されている。各TX112から各センサSで検出された温度や湿度の環境情報の信号が送信されて、各電話機110のRX113で受信され、受信された環境情報の信号は構内交換機130を介して監視センター140へ送られて、監視センター140において環境情報を収集するようになる。
なお、TX112は電源を内蔵しており、電話機110を中心にした半径2~3mの円内に置かれ、TX112の送信パワーは極めて小さいようにされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、集中豪雨などによって被災することが増えている中、より緻密な環境情報を活用した天候予測が必要とされている。このため、多くの環境観測用センサを緻密かつ幅広いエリアに設置し周辺の環境情報を得ることが求められている。多くの環境観測用センサを緻密かつ幅広いエリアに設置し周辺の環境情報を得るためには、センサを取り付けるために適した場所を準備し、なおかつセンサ機器を準備して多数設置する必要がある。
従来の環境情報収集システムにおける計測システムでは、多くの環境観測用センサを緻密かつ幅広いエリアに設置するために、センサを内蔵する無線送信ユニットを多数用意して所定の場所に設置すると共に、無線受信ユニットを備える電話機を多数用意する必要があり、多くのコストが必要になるという問題点があった。また、無線受信ユニットを備える電話機から2~3mの位置に無線送信ユニットを設置しなければならず、電話機は屋外に設置することが困難であることから、無線送信ユニットを所定の場所に設置することができないおそれがあるという問題点もあった。
【0005】
多くの環境観測用センサを幅広いエリアに設置できるようにするためには、建物に環境観測用センサを設置すればよいことになる。そこで、本発明はアンテナ装置が幅広いエリアの建物に設置されることに着目して、建物へのセンサ設置を容易に行うことができるアンテナ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかるアンテナ装置は、アンテナと、環境情報を検出する1つ以上のセンサと、該センサにより検出された環境情報を収集して収集した環境情報信号を送信する送信機と、環境発電手段から供給された電源を蓄電する蓄電手段を有し、該蓄電手段から供給された電源により前記センサと前記送信機を動作させることができる電源手段とを備えることを最も主要な特徴としている。
本発明にかかるアンテナ装置は、アンテナが内蔵された縦長の箱状とされた樹脂製のアンテナカバーと、該アンテナカバーに装着された樹脂製のセンサ部カバーと、該センサ部カバーに内蔵された環境情報を検出する1つ以上のセンサと、前記センサ部カバーに内蔵され、該センサにより検出された環境情報を収集して収集した環境情報信号を送信する送信機と、前記センサ部カバーに内蔵され、環境発電手段から供給された電源を蓄電する蓄電手段を有し、該蓄電手段から供給された電源により前記センサと前記送信機を動作させることができる電源手段とを備えることを最も主要な特徴としている。
また、本発明にかかるアンテナ装置において、前記アンテナは、反射板を有するアンテナとされて、該反射板が前記アンテナカバーの背面側に配置され、前記センサ部カバーは、前記アンテナカバーの上面から背面にかけて装着されて、前記複数のセンサは前記アンテナの動作に影響を与えないようにしている。
さらに、本発明にかかるアンテナ装置において、前記アンテナは、前記アンテナカバーの中央から上部に配置される第1のアンテナと、前記アンテナカバーの中央から下部に配置される第2のアンテナとから構成され、前記環境発電手段とされるソーラーパネルが前記アンテナカバーの前面のほぼ中央に装着されて、前記ソーラーパネルは前記アンテナの動作に影響を与えないようにしている。
さらにまた、本発明にかかるアンテナ装置において、前記アンテナで受信されたテレビ信号を出力するコネクタが前記アンテナカバーに装着されており、該コネクタを介して供給された電源を前記蓄電手段に蓄電するようにしている。
さらにまた、本発明にかかるアンテナ装置において、前記アンテナで受信されたテレビ信号を出力するコネクタが前記アンテナカバーに装着されており、該コネクタを介して供給された電源により前記センサと前記送信機とを動作させるようにしている。
さらにまた、本発明にかかるアンテナ装置において、前記センサ部カバーには、照度センサおよび紫外線センサ、温度センサおよび湿度センサ、気圧センサが内蔵され、上部に降雨センサが装着されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明のアンテナ装置は、幅広いエリアの建物に設置され、環境情報を検出可能なセンサを備えていることから、多くの環境観測用センサを幅広いエリアに普及できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施例のアンテナ装置の構成を示す正面方向から見た斜視図である。
【
図2】本発明の実施例のアンテナ装置の構成を示す背面方向から見た斜視図である。
【
図3】本発明の実施例のアンテナ装置における背面の一部の構成を拡大して示す斜視図である。
【
図4】本発明の実施例のアンテナ装置の構成を斜視図で示す分解図である。
【
図5】本発明の実施例のアンテナ装置の電気的構成を示す機能ブロック図である。
【
図6】本発明の実施例のアンテナ装置の適用例を示す図である。
【
図7】従来の環境情報収集システムにおける計測システムの構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<実施例>
本発明の実施例のアンテナ装置1の構成を
図1ないし
図4に示す。
図1は実施例のアンテナ装置1の構成を示す正面方向から見た斜視図、
図2は背面方向から見た斜視図、
図3は背面の一部の構成を拡大して示す斜視図、
図4は斜視図で示す分解図である。
これらの図に示す実施例のアンテナ装置1は、アンテナおよびセンサが内蔵される樹脂製のアンテナカバー10を備え、アンテナカバー10は、背面が開口面とされた縦長の箱状とされた樹脂製の前面カバー11と、前面が開口面とされた縦長の箱状とされた樹脂製の後面カバー12とから構成されている。この場合、前面カバー11の開口面を閉塞するよう後面カバー12の開口面が前面カバー11の開口面に嵌合されて、横幅に比べて厚みの薄い縦長の直方体形状とされた水密のアンテナカバー10が構成されている。
【0010】
図1に示すように、前面カバー11の前面は断面三角形の山形形状に前方へ突出しており、そのほぼ中央にはソーラーパネル30が装着されている。また、後面カバー12の上面から背面にかけて樹脂製のセンサ部カバー13が装着されている。センサ部カバー13もアンテナカバー10を構成しており、後面カバー12に装着されたセンサ部カバー13の上部は断面三角形の山形形状に上方へ突出しており、山形形状の前面側の内面に第1センサ基板20が固着されている。第1センサ基板20には、照度センサと紫外線センサとが実装されている。
図2に示すように、センサ部カバー13の背面板は下にいくほどセンサ部カバー13の厚みが増す傾斜面になるように形成されて、センサ部カバー13の上部の奥行きより下部の奥行きが広く形成されている。また、
図4に示すように、センサ部カバー13の内部には第1電源基板22と第2センサ基板21とが内蔵されている。第2センサ基板21には、温度センサと湿度センサとが実装されている。この場合、第2センサ基板21に、気圧センサをさらに実装するようにしてもよい。また、センサ部カバー13の上部の外表面に降雨センサ24が装着されている。さらに、第1電源基板22には、各種センサを動作させると共に、各種センサが検出した環境情報を収集して収集した環境情報信号を送信するための送信機を動作させる2次電池やスーパーキャパシタ等の蓄電素子と、該送信機が実装されている。そして、センサ部カバー13の側面の内面に送信機からの送信信号を放射する送信アンテナ25が装着されている。さらにまた、各センサには温度を検出する温度センサが設けられると共に、蓄電素子の電圧を検出する電圧センサが設けられており、温度センサからの温度情報と電圧センサからの電圧情報は環境情報として送信機から送信される。
なお、後面カバー12の背面の下部にはアンテナ装置1を取り付けるための取付金具を固着するアンテナ取付部14が形成されている。
【0011】
図3に示すように、センサ部カバー13の下面には内蔵されているアンテナで受信された受信信号を送出する例えばF型接栓のコネクタ15が設けられている。また、センサ部カバー13の下面には複数の通気孔13aが形成されて、第2センサ基板21に実装された温度センサと湿度センサあるいは気圧センサとに外気が触れるようにされている。
図4に示すように、アンテナカバー10内に内蔵されているアンテナは、ガラスエポキシ基板等の高周波特性の良好な第1アンテナ基板31の一面にプリントされた2つのダイポールアンテナとされるエレメント31aのパターンと、ガラスエポキシ基板等の高周波特性の良好な第2アンテナ基板32の一面にプリントされた2つのダイポールアンテナとされるエレメント32aのパターンとから構成されている。エレメント31aおよびエレメント32aから構成されるアンテナは、地上デジタルテレビ放送の受信アンテナとして機能する。アンテナカバー10内の中央部から上部に第1アンテナ基板31は配置され、第2アンテナ基板32は中央部から下部に配置されて、アンテナカバー10内に内蔵されている。
【0012】
エレメント31aの給電点には2本の細長い金属製の接続片31bの先端部が電気的にそれぞれ接続され、エレメント32aの給電点には2本の細長い金属製の接続片32bの先端部が電気的にそれぞれ接続されている。2本の接続片31bの他端部および2本の接続片32bの他端部は、アンテナカバー10内のほぼ中央に配置された第2電源基板23に電気的に接続されている。第2電源基板23には、エレメント31aで受信されたテレビ信号と、エレメント32aで受信されたテレビ信号とを合成する合成器が設けられており、合成器の出力は第2電源基板23から導出された図示しない同軸ケーブル等の線路を伝送されてコネクタ15から出力されている。コネクタ15には同軸ケーブルの一端に固着された同軸プラグが装着され、同軸ケーブルの他端に固着された同軸プラグはチューナやテレビ受像機のコネクタに装着される。これにより、チューナやテレビ受像機はアンテナ装置1で受信された地上デジタル放送を受信できるようになる。そして、チューナやテレビ受像機からBS/CSアンテナやブースタ等の外部機器動作用のDC電源が出力された場合は、DC電源がコネクタ15を介して第2電源基板23に供給され、このDC電源は第2電源基板23から第1電源基板22に供給される。第1電源基板22に供給されたDC電源により、蓄電素子が充電されて各種センサを動作させられると共に、各種センサが検知した環境情報の信号を送信するための送信機を動作させられるようになる。なお、第1電源基板22に供給されたDC電源により、各種センサおよび送信機を直接動作させるようにしてもよい。
なお、第2電源基板23に地上デジタルテレビ放送の受信信号を増幅するブースタが設けられている場合は、DC電源はブースタにも動作用の電源として供給される。
【0013】
また、第1アンテナ基板31の背面に対面して第1グランド板33が所定間隔離隔されて配置され、第2アンテナ基板32の背面に対面して第2グランド板34が所定間隔離隔されて配置されている。第1グランド板33および第2グランド板34はエレメント31aおよびエレメント32aの反射板としても機能している。このため、第1グランド板33および第2グランド板34の背面側に第2センサ基板21や第1電源基板22を設けても、アンテナの動作には影響を与えないようになる。
後面カバー12の背面板の内側には前方へ突出する断面がほぼ円形の多数のボスが形成されており、第1アンテナ基板31および第2アンテナ基板32と、第2電源基板23と、第1グランド板33および第2グランド板34とは、それぞれのネジ穴に挿通されたネジが所定のボスに螺着されることにより後面カバー12の内側に固着されている。
前面カバー11の前面においてほぼ中央部には矩形の取付孔が形成されており、この取付孔に環境発電手段の一種とされるソーラーパネル30が装着されている。ソーラーパネル30で発電された電力は第1電源基板22に供給されて蓄電素子が充電され、これにより各種センサを動作させられると共に、各種センサが検出した環境情報の信号を送信するための送信機を動作させられるようになる。
【0014】
次に、本発明の実施例のアンテナ装置1の電気的構成を示す機能ブロック図を
図5に示す。
図5に示すように、実施例のアンテナ装置1は、テレビ放送受信アンテナ40を備え、テレビ放送受信アンテナ40は、第1アンテナ基板31に形成されたエレメント31aと、第2アンテナ基板32に形成されたエレメント32aとから構成されている。また、ソーラーパネル30と、蓄電素子26と、センサ27と、送信機28と送信アンテナ25とを備えている。前述したように、ソーラーパネル30で発電された電力は第1電源基板22に供給されて蓄電素子26が充電され、これにより蓄電素子26は各種のセンサ27を動作させられると共に、各種のセンサ27が検出した環境情報の信号を送信するための送信機28を動作させることができ、送信機28からの送信信号が送信アンテナ25から放射されるようになる。送信アンテナ25から送信された環境情報の信号は、図示しない監視センターで受信される。なお、送信機25はWi-Fi(登録商標)の送信機とすることができ、ルータを介してインターネットの回線を利用して監視センターへ環境情報の信号を送ることができる。
また、アンテナ装置1は、テレビ放送受信アンテナ40により受信されたテレビ信号を出力するコネクタ15を備えており、コネクタ15にはチューナやテレビ受像機に接続された同軸ケーブルが装着されている。そして、チューナやテレビ受像機から外部機器動作用のDC電源が出力されている場合は、このDC電源がコネクタ15を介してアンテナ装置1に供給されて、このDC電源により蓄電素子26が充電され、これにより蓄電素子26は各種のセンサ27を動作させられると共に、各種のセンサ27が検出した環境情報の信号を送信するための送信機28を動作させることができ、送信機28からの送信信号が送信アンテナ25から放射されるようになる。なお、センサ27としては、照度センサおよび紫外線センサ、温度センサおよび湿度センサ、気圧センサ、降雨センサ24などの環境情報を検出できるセンサとされ、センサ27として他の環境情報を検出できるセンサとしてもよい。
【0015】
次に、本発明の実施例のアンテナ装置1の適用例を示す図を
図6に示す。家屋には地上デジタルテレビ放送を受信することができるアンテナ装置が設置されることが一般的であり、地上デジタルテレビ放送を受信するアンテナ装置として、本発明の実施例のアンテナ装置1を適用することができる。これにより、
図6に示すように、本発明の実施例のアンテナ装置1が各家屋に設置される。実施例のアンテナ装置1には、上述したように環境情報を検出する各種センサが搭載されていることから、多くの環境観測用センサを幅広いエリアに設置できることになる。そして、実施例のアンテナ装置1から送信された環境情報の信号を図示しない監視センターが受信することにより、監視センターは環境情報を幅広いエリアから収集することができ、収集した環境情報を活用して天候予測などを行うことができるようになる。上記したように、アンテナ装置1はWi-Fiの送信機を備えることができ、アンテナ装置1が設置された家屋内のルータを介してインターネットの回線を利用して監視センターへ環境情報の信号を送ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0016】
本発明にかかるアンテナ装置は、環境情報を検出可能なセンサを備えており、テレビ放送信号を受信したい所望の位置に設置されることになる。これにより、幅広いエリアの建物に本発明にかかるアンテナ装置が設置されるようになり、多数の環境観測用センサを幅広いエリアに普及できるようになる。
以上説明した本発明にかかるアンテナ装置は、環境情報を検出するセンサとして照度センサ、紫外線センサ、温度センサ、湿度センサ、気圧センサ、降雨センサが搭載されていたが、これに限ることはなく環境情報を検出する他のセンサを搭載するようにしてもよい。なお、本発明にかかるアンテナ装置は、1つ以上のセンサを搭載していればよい。また、本発明にかかるアンテナ装置は、アンテナカバーにおけるセンサ部カバーに多くのセンサを内蔵するようにしていたが、センサ部カバーにセンサを内蔵する必要はなく、アンテナカバーの外面にセンサを設けるようにしてもよい。この場合、センサ部カバーを省略するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0017】
1 アンテナ装置、10 アンテナカバー、11 前面カバー、12 後面カバー、13 センサ部カバー、13a 通気孔、14 アンテナ取付部、15 コネクタ、20 第1センサ基板、21 第2センサ基板、22 第1電源基板、23 第2電源基板、24 降雨センサ、25 送信アンテナ、26 蓄電素子、27 センサ、28 送信機、30 ソーラーパネル、31 第1アンテナ基板、31a エレメント、31b 接続片、32 第2アンテナ基板、32a エレメント、32b 接続片、33 第1グランド板、34 第2グランド板、40 テレビ放送受信アンテナ、100 計測システム、110 電話機、112 無線送信ユニット、113 無線受信ユニット、130 構内交換機、140 監視センター