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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】スマートバリア警報装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/04 20060101AFI20240708BHJP
   G01S 15/10 20060101ALI20240708BHJP
   G08B 13/08 20060101ALI20240708BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20240708BHJP
【FI】
G08B25/04 E
G01S15/10
G08B13/08 B
G08B21/02
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020169626
(22)【出願日】2020-10-07
(62)【分割の表示】P 2017544674の分割
【原出願日】2016-02-12
(65)【公開番号】P2021007043
(43)【公開日】2021-01-21
【審査請求日】2020-10-07
【審判番号】
【審判請求日】2023-02-03
(31)【優先権主張番号】14/629,370
(32)【優先日】2015-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517289413
【氏名又は名称】エコリンク インテリジェント テクノロジー,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ラム,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ベイリー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ティボー,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】シールマン,ジョージ
(72)【発明者】
【氏名】ペトルッチ,カルロ,キュー
【合議体】
【審判長】千葉 輝久
【審判官】高野 洋
【審判官】衣鳩 文彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0157964(US,A1)
【文献】特開2013-25480(JP,A)
【文献】特開2006-39796(JP,A)
【文献】特開2007-164474(JP,A)
【文献】国際公開第03/088174(WO,A1)
【文献】特開平5-298563(JP,A)
【文献】特開2007-286731(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S1/72-1/82
G01S3/80-3/86
G01S5/18-5/30
G01S7/52-7/64
G01S15/00-15/96
G08B13/00-15/02
G08B19/00-31/00
H04B7/24-7/26
H01M1/00
H04M1/24-1/82
H04M99/00
H04W4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バリア警報装置であって、前記バリア警報装置は、
前記バリア警報装置によって監視されるバリアが開けられたかどうかを検出するためのバリア状態検出装置と、
監視対象の施設の内外で前記バリアの近くに人がいるかどうかを判定するための人検出装置と、
警報信号を受信機に送信するための送信機と、
プロセッサ実行可能命令が記憶されるメモリと、
前記バリア状態検出装置、前記人検出装置、前記送信機、及び前記メモリに結合されるプロセッサと、を有しており、
該プロセッサが、前記プロセッサ実行可能命令を実行して、前記バリア警報装置に、
前記プロセッサが、前記バリアが開けられたこと、及び前記監視対象の施設内で前記バリアの近くに人がいないことを判定したときに、前記プロセッサによって警報信号を発生させること、を行わせ、
前記人検出装置は、デフォルトが休止状態で動作し、前記警報信号を発生させるための前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置が、
前記バリアが開けられたとの判定に応答して、前記プロセッサによって、前記人検出装置に通電し、
前記プロセッサによって、前記人検出装置による、前記バリアの近くに人がいるか否かを示す信号を生成し、該信号を前記プロセッサに提供し、
前記人検出装置からの前記信号を用いて、前記プロセッサによって、前記施設内で前記バリアの近くに人がいないと判定し、
前記プロセッサによって、前記人検出装置を前記休止状態に戻す、ための命令を含む、
バリア警報装置。
【請求項2】
前記プロセッサに前記警報信号を発生させる前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置に、
前記バリアが開けられたと判定し、
前記施設の外で前記バリアの近くに人がいると判定し、
前記バリアが開けられており、且つ前記施設内で前記バリアの近くに人がいるとの判定に応答して、前記プロセッサによってバイパス信号を生成し、
該バイパス信号を前記受信機に送信する、ことを行わせる更なる命令を含み、
前記バイパス信号は、前記受信機に、前記バリア警報装置から将来受信する警報信号を無視するように指示するための信号である、請求項1に記載のバリア警報装置。
【請求項3】
前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置に、
前記バリアが閉じた位置に置かれたと判定し、
前記バリアが前記閉じた位置に置かれたとの判定に応答して、前記バリアが前記閉じた位置にあることを示す信号を前記受信機に送信し、
該受信機が、前記バリアが前記閉じた位置にあるという信号を前記バリア警報装置から受信したことに応答して、前記受信機が前記バリア警報装置から将来、警報信号を受信したときに、前記受信機は遠隔警報信号を遠隔監視ステーションに提供すること、を行わせる命令をさらに含む、請求項1に記載のバリア警報装置。
【請求項4】
前記人検出装置は、超音波トランスデューサと超音波受信機とを有しており、前記バリアの近くに人がいるかどうかを判定するための前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置が、
前記超音波トランスデューサによって超音波ピングを所定の時間間隔で送信し、
前記超音波受信機が超音波リターン信号を受信した場合に、前記施設の外で前記バリアの近くに人がいると判定する、ための命令を含む、請求項1に記載のバリア警報装置。
【請求項5】
前記人検出装置は、超音波トランスデューサと超音波受信機とを有しており、前記施設の外で前記バリアの近くに人がいるか否かを検出するための前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置に、
前記超音波トランスデューサによって少なくとも1つの超音波ピングを送信すること、
前記超音波受信機が超音波リターン信号を受信しない場合に、前記施設の外で前記バリアの近くに人がいないと判定すること、を行わせるための命令を含む、請求項に記載のバリア警報装置。
【請求項6】
前記人検出装置は、静電容量センサを有しており、前記監視対象の施設内で前記バリアの近くに人がいるか否かを判定するための前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置が、
前記静電容量センサによって静電容量の変化を検出し、
前記静電容量を示す信号を生成して、該信号を前記プロセッサに提供し、
前記静電容量の変化による前記信号が所定の閾値を超える場合に、前記バリアの近くに人がいると判定する、ための命令を含む、請求項に記載のバリア警報装置。
【請求項7】
施設のバリアを監視するためのシステムであって、当該システムは、
前記バリアの近くに設置されたバリア警報装置を含み、
該バリア警報装置は、
前記バリア警報装置によって監視される前記バリアが開けられたかどうかを検出するためのバリア状態検出装置と、
前記施設の内外で監視対象の前記バリアの近くに人がいるかどうかを判定するための人検出装置と、
状態信号を受信機に送信するための送信機と、
プロセッサ実行可能命令が記憶されるメモリと、
前記バリア状態検出装置、前記人検出装置、前記送信機、及び前記メモリに結合されるプロセッサと、を有しており、
該プロセッサが、前記プロセッサ実行可能命令を実行して、前記バリア警報装置に、
前記バリア状態検出装置によって提供される信号を用いて、バリアが開けられているか又は閉じられているかのバリア状態を判定し、
前記人検出装置からの信号を用いて、前記施設の外で監視対象の前記バリアの近くに人がいるか否かの人状態を判定し、
バリア状態信号を前記受信機に送信し、
人状態信号を前記受信機に送信する、ことを行わせ、
前記受信機は、前記バリア状態信号及び前記人状態信号を受信し、前記バリア状態信号から前記バリアが開けられたと判定し、前記人状態信号から前記監視対象の施設内で前記バリアの近くに人がいないと判定した場合に、警報信号を発生させ、
前記人検出装置は、デフォルトが休止状態で動作し、監視対象の前記施設の外で前記バリアの近くに人がいるか否かを判定するための前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置が、
前記バリアが開けられたとの判定に応答して、前記人検出装置に通電し、
前記人検出装置による、監視対象の前記施設の外で前記バリアの近くに人がいるか否かを示す信号を生成し、該信号を前記プロセッサに提供し、
前記人検出装置からの前記信号を用いて、前記プロセッサによって、前記施設内で前記バリアの近くに人がいないと判定し、
前記人検出装置を前記休止状態に戻す、ための命令を含む、
システム。
【請求項8】
前記受信機は、前記警報信号を遠隔監視ステーションに送信するようにさらに構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
前記人検出装置は、超音波トランスデューサと超音波受信機とを有しており、前記施設の外で前記バリアの近くに人がいるか否かを検出するための前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置に、
前記超音波トランスデューサによって少なくとも1つの超音波ピングを送信すること、
前記超音波受信機が超音波リターン信号を受信しない場合に、前記施設の外で前記バリアの近くに人がいないと判定すること、を行わせるための命令を含む、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
誤警報の発生を低減するためのバリア警報装置の方法であって、当該方法は、
バリア状態検出装置に結合されたプロセッサによって、前記バリア警報装置によって監視されるバリアが開けられたかどうかを判定するステップと、
人検出装置に結合された前記プロセッサによって、監視対象の施設の内外で前記バリアの近くに人がいるかどうかを判定するステップと、
前記プロセッサが、前記バリア状態検出装置に基づいて前記バリアが開けられており、前記人検出装置に基づいて前記監視対象の施設内で前記バリアの近くに人がいないと判定したときに、前記プロセッサによって、警報信号を発生させるステップと、を含
前記人検出装置は、デフォルトが休止状態で動作し、前記警報信号を発生させるステップは、
前記バリアが開けられたとの判定に応答して、前記人検出装置に通電するステップと、
前記人検出装置による、前記バリアの近くに人がいるか否かを示す信号を生成し、該信号を前記プロセッサに提供するステップと、
前記人検出装置からの前記信号を用いて、前記プロセッサによって、前記施設内で前記バリアの近くに人がいないと判定するステップと、
前記人検出装置を前記休止状態に戻すステップと、を含む、
方法。
【請求項11】
前記バリアが開けられたと判定するステップと、
前記施設の外で前記バリアの近くに人がいると判定するステップと、
前記バリアが開けられており、前記施設内で前記バリアの近くに人がいるとの判定に応答して、前記プロセッサによってバイパス信号を生成するステップであって、該バイパス信号は、前記バリア警報装置から将来受信する警報信号を無視するように受信機に指示するための信号である、ステップと、
前記バイパス信号を受信機に送信するステップと、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記バリアが閉じた位置に置かれたと判定するステップと、
前記バリアが前記閉じた位置に置かれたとの判定に応答して、前記バリアが前記閉じた位置にあることを示す信号を受信機に送信するステップと、
該受信機が、前記バリアが前記閉じた位置にあるという前記信号を前記バリア警報装置から受信したことに応答して、前記受信機が前記バリア警報装置から将来、警報信号を受信したときに、前記受信機は、遠隔警報信号を遠隔監視ステーションに提供するステップと、をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記人検出装置は、超音波トランスデューサと超音波受信機とを有しており、前記バリアの近くに人がいるかどうかを判定するステップは、
前記超音波トランスデューサによって超音波ピングを所定の時間間隔で送信するステップと、
前記超音波受信機が超音波リターン信号を受信しない場合に、前記施設の外で前記バリアの近くに人がいないと判定するステップと、を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記人検出装置は、超音波トランスデューサと超音波受信機とを有しており、前記施設の外で前記バリアの近くに人がいるか否かを検出するステップは、
前記超音波トランスデューサによって少なくとも1つの超音波ピングを送信するステップと、
前記超音波受信機が超音波リターン信号を受信しない場合に、前記施設の外で前記バリアの近くに人がいないと判定するステップと、を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記人検出装置は、静電容量センサを有しており、監視対象の前記施設の外で前記バリアの近くに人がいるか否かを判定するステップは、
前記静電容量センサによって静電容量の変化を検出するステップと、
前記静電容量を示す信号を生成して、該信号を前記プロセッサに提供するステップと、
前記静電容量の変化による前記信号が所定の閾値を超える場合に、前記バリアの近くに人がいると判定するステップと、を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
施設のバリアを監視するためのシステムであって、当該システムは、
前記バリアの近くに設置されたバリア警報装置を含み、
該バリア警報装置は、
前記バリア警報装置によって監視される前記バリアが開けられたかどうかを検出するためのバリア状態検出装置と、
前記施設の外で監視対象の前記バリアの近くに人がいるか否かを判定するための人検出装置と、
状態信号を受信機に送信するための送信機と、
プロセッサ実行可能命令が記憶されるメモリと、
前記バリア状態検出装置、前記人検出装置、前記送信機、及び前記メモリに結合されるプロセッサと、を有しており、
該プロセッサが、前記プロセッサ実行可能命令を実行して、前記バリア警報装置に、
前記バリア状態検出装置によって提供される信号を用いて、バリアが開けられているか又は閉じられているかのバリア状態を判定し、
前記人検出装置からの信号を用いて、前記施設の内外で監視対象の前記バリアの近くに人がいるか否かの人状態を判定し、
バリア状態信号を前記受信機に送信し、
人状態信号を前記受信機に送信する、ことを行わせ、
前記受信機は、前記バリア状態信号及び前記人状態信号を受信し、前記バリア状態信号及び前記人状態信号を遠隔サーバに転送し、該遠隔サーバは、前記遠隔サーバが前記バリア状態信号から前記バリアが開けられ、前記人状態信号から前記施設内で前記バリアの近くに人がいないと判定した場合に、警報信号を発生させ、
前記人検出装置は、デフォルトが休止状態で動作し、監視対象の前記施設の外で前記バリアの近くに人がいるか否かを判定するための前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置が、
前記バリアが開けられたとの判定に応答して、前記人検出装置に通電し、
前記人検出装置による、前記施設の外で前記バリアの近くに人がいるか否かを示す信号を生成し、該信号を前記プロセッサに提供し、
前記人検出装置からの信号を用いて、前記プロセッサによって前記施設内で前記バリアの近くに人がいないと判定し、
前記人検出装置を前記休止状態に戻す、ための命令を含む、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は家庭用セキュリティの分野に関する。より具体的には、本願は、誤警報の発生を低減するのに役立つバリア警報装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭用及び業務用のセキュリティシステムが長年に亘り使用されてきた。大抵の場合に、これらのシステムは、扉及び窓センサ、動き検出器、音響検出器等のバリア警報装置を利用する。扉及び窓警報は、典型的には、磁石とリードスイッチ/送信機アセンブリとの2つの別個の部分から構成される。リードスイッチ/送信機アセンブリは、典型的には、扉や窓枠等の固定面に設置される一方、磁石は、扉や窓の可動部分に取り付けられる。扉や窓が閉じられると、磁石及びリードスイッチは互いに近接状態となり、リードスイッチは「無警報」状態を示す第1の状態に維持される。扉や窓が開けられる場合に、磁石とリードスイッチとの間の近接状態が失われ、リードスイッチが例えば閉じた状態から開いた状態に、又は開いた状態から閉じた状態に変化する。状態の変化は、ローカル警報状態を示し、信号が、リードスイッチ・アセンブリ内に配置された回路によって生成され、有線又は無線(over the air)を介して家庭の中央セキュリティパネル又はゲートウェイに送信され、その信号を遠隔監視ステーションに転送することができる。さらに、家庭の中央セキュリティパネルにおいて又はリードスイッチ・アセンブリ内の回路によって直接的に、扉や窓が開けられたことを示す大音量の警報が生成される。
【0003】
セキュリティシステムに関する1つの問題は、誤警報の比較的頻繁な発生である。殆どのセキュリティシステムは、全ての扉及び窓センサを装備する「ホーム」防御(arming)機能を備えているが、内部動きセンサを装備していない。このようにして、居住者を侵入者から保護しながら、居住者は、動きセンサによる警報を発生させることなく家の中を移動することができる。多くの場合に、居住者はセキュリティシステムが稼働していることを忘れて、扉や窓を開けると誤警報がトリガされる。これらの誤警報は、時には警察や消防職員の応答を生じさせ、貴重な公共資源を浪費する。さらに、一定期間内に非常に多くの誤警報が発生すると、住宅所有者に罰金が科せられることがある。
【0004】
セキュリティシステムを装備した「ホーム」モードの動作中に警報をトリガすることなく、居住者が扉や窓を開けることを可能にするセキュリティシステムを提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
本明細書に記載の実施形態は、誤警報の発生を低減又は防止するバリア警報装置によるバリアを監視するための方法、システム、及び装置に関する。一実施形態では、バリア警報装置は、バリア警報装置によって監視されるバリアが開けられたかどうかを検出するバリア状態検出装置と;監視される施設内部でバリアの近くに人がいるかどうかを判定する人検出装置と;中央セキュリティパネルに警報信号を送信する送信機と;プロセッサ実行可能命令が記憶されたメモリと;バリア状態検出装置、人検出装置、送信機、及びメモリに結合されるプロセッサと;を有しており、プロセッサがプロセッサ実行可能命令を実行して、バリア警報装置に、バリア状態検出装置に基づいてバリアが開けられ、且つ(バリア)人検出装置の近くに人がいないことをプロセッサが判定したときに、警報信号を発生させる。
【0006】
別の実施形態では、施設のバリアを監視するシステムが記載される。このシステムは、バリアの近くに設置されたバリア警報装置を有しており、バリア警報装置は、バリア警報装置によって監視されるバリアが開けられたかどうかを検出するバリア状態検出装置と;施設内部で監視されるバリアの近くに人がいるか否かを判定する人検出装置と;状態信号を受信機に送信する送信機と;プロセッサ実行可能命令が記憶されたメモリと;バリア状態検出装置、人検出装置、送信機、及びメモリに結合されるプロセッサと;を含み、プロセッサがプロセッサ実行可能命令を実行して、バリア警報装置に、バリア状態検出装置によって提供される信号を用いて、バリア状態が開いた状態又は閉じた状態として判定し;人検出装置からの信号を用いて、人の状態が施設内部で監視されるバリアに近接しているか否かを判定し;バリア状態信号を受信機に送信し;人の状態信号を受信機に送信する;ように行わせる。受信機は、バリア状態信号及び人の状態信号を受信し、バリア状態信号からバリアが開けられ、人の状態信号からバリアの近くに人がいないと判定した場合に、警報信号を発生させる。
【0007】
さらに別の実施形態では、誤警報の発生を低減するためのバリア警報装置の方法が記載される。この方法は、バリア状態検出装置に結合されるプロセッサによって、バリア警報装置によって監視されるバリアが開けられたかどうかを判定するステップと;人検出装置に結合されるプロセッサによって、監視される施設内部でバリアの近くに人がいるかどうかを判定するステップと;プロセッサが、バリア状態検出装置に基づいてバリアが開けられ、且つ(バリア)人検出装置の近くに人がいないと判定したときに、プロセッサによって警報信号を発生させるステップと;を含む。
【0008】
さらに別の実施形態では、施設のバリアを監視するシステムが記載される。このシステムは、バリアの近くに設置されたバリア警報装置を有しており、バリア警報装置は、バリア警報装置によって監視されるバリアが開けられたかどうかを検出するバリア状態検出装置と;施設内部で監視されるバリアの近くに人がいるか否かを判定する人検出装置と;状態信号を受信機に送信する送信機と;プロセッサ実行可能命令が記憶されたメモリと;バリア状態検出装置、人検出装置、送信機、及び前記メモリに結合されるプロセッサと;を含み、プロセッサがプロセッサ実行可能命令を実行して、バリア警報装置に、バリア状態検出装置によって提供される信号を用いて、バリア状態が開いた状態又は閉じた状態として判定し;人検出装置からの信号を用いて、人の状態が施設内部の監視されるバリアに近接しているか否かを判定し;バリア状態信号を受信機に送信し;人の状態信号を受信機に送信する;ように行わせる。受信機は、バリア状態信号及び人の状態信号を受信し、バリア状態信号及び人の状態信号を遠隔サーバに転送する。遠隔サーバは、この遠隔サーバが、バリア状態信号からバリアが開けられ、人の状態信号からバリアの近くに人がいないと判定した場合に、警報信号を発生させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本明細書で議論される原理の一実施形態によるセキュリティシステムを示す図である。
図2図1に示されるバリア警報装置の一実施形態の斜視図である。
図3図2に示されるバリア警報装置の一実施形態の機能ブロック図である。
図4】本明細書で議論される原理の別の実施形態による別のセキュリティシステムを示す図である。
図5-1】図1等のシステムに設置されたときに図2に示されるバリア警報装置によって実行される方法の一実施形態を示すフロー図である。
図5-2】図1等のシステムに設置されたときに図2に示されるバリア警報装置によって実行される方法の一実施形態を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の特徴、利点、及び目的は、図面と併せて以下に記載される詳細な説明からより明らかになるであろう。図面において、同様の参照符号が全体に亘って対応して特定される。
【0011】
本願は、誤警報の発生を低減する能力を有する、扉や窓センサ等のバリア警報装置に関する。本明細書での議論のために、「バリア警報装置」という用語は、扉、窓、ゲート等の出入口バリアの状態、物理的条件、属性、状況、又はパラメータを監視及び報告するために使用されるあらゆる装置を意味する。バリア警報装置の例には、扉及び窓センサ、ガラス破損検出器、光遮断検出器等が含まれる。
【0012】
本明細書で説明するバリア警報装置の実施形態は、監視される施設の内部又は外部のいずれかでバリア警報装置の近くにいる人の存在を検出する人検出装置を含む。警備システムが稼動している間に、家の中の人が監視される扉や窓を開けると、人がバリアの近くにおり且つバリアを開けたのをバリア警報装置が感知した場合に警報はトリガされない。この新しいバリア警報装置は、扉や窓が開けられ、施設内でバリア警報装置の近くで人を検出した場合に、人が施設内に入ることが許可され、扉や窓が開けられたときに警報信号が発生しないような原理で動作する。逆に、新しいバリア警報装置は、扉や窓が開けられ、施設外のバリア警報装置の近くで人を検出した場合に、警報信号が発生するような原理で動作することができる。これらの原理のそれぞれについて、以下で詳しく説明する。
【0013】
図1は、本明細書で議論される原理の一実施形態によるセキュリティシステムを示す。この実施形態では、扉アセンブリ100及び窓アセンブリ102が、バリア警報装置104及び106によってそれぞれ監視される。一実施形態では、バリア警報装置104は、扉112に取り付けられた磁石108と、扉フレーム114に取り付けられたリードスイッチ・アセンブリ110とを有しており、バリア警報装置106は、非マグネット(magnet-less)式センサを有する。バリア警報装置は、扉や窓の状態を判定するために磁場感知に代わる技術を使用することができる。
【0014】
バリア警報装置のそれぞれは、典型的には、バリア警報装置及び/又は中央セキュリティパネル116によって生成される無線RF信号を用いて、中央セキュリティパネル116等の受信機と通信する。例えば、扉112が開けられた場合に、リードスイッチ・アセンブリ110は、扉112が開けられると、それに応じて磁石108がリードスイッチ・アセンブリ110から離れる方向に移動するので、磁石108によって生成される磁場の減少又は消失を検出する。それに応答して、リードスイッチ・アセンブリ110は、扉112が開けられた等のローカル警報状態を示すメッセージを中央セキュリティパネル116に送信する。
【0015】
いくつかのバリア警報装置は、「稼働状態」を維持したまま開いた位置に置くことができる。例えば、いくつかのリードスイッチバリア警報装置は、窓の底近くに位置付けされた第1の磁石と、窓枠に沿って第1の磁石の数インチ上に配置された第2の磁石との2つの磁石を用いて、空気が窓を通過できるが人が窓を通過できないように開ける。こうして、開けられているが監視される位置では、リードスイッチ・アセンブリが第2の磁石に近接するように窓が開けられる。次に、権限のない人が窓をさらに開けて施設内に入ろうとすると、警報信号が生成される。
【0016】
いくつかの実施形態では、中央セキュリティパネル116は、例えば「開いた状態」又は「閉じた状態」のいずれかの警報の状態を要求する複数のバリア警報装置のいずれかにメッセージを送信することができる。これに応答して、一方又は両方のバリア警報装置は、場合によっては、扉や窓の状態を示す応答を中央セキュリティパネル116に送信することができる。中央セキュリティパネル116によって、「音響警報」、「照明電源のオン」、ゲート開放、扉ロック等の他のコマンドを送信することができる。
【0017】
上述したように、中央セキュリティパネル116は、バリア警報装置104,106、及びセキュリティシステムの一部となり得る他のセキュリティ装置(例えば、傾きセンサ、衝撃センサ、動き検出器、受動赤外線検出器、光遮断検出器等)を監視する。このようなセキュリティパネルは、ニューヨーク州メルヴィルのHoneywell Security、ユタ州リーハイの2Gig Technologies等の大企業によって販売されている家庭用セキュリティシステムで広く使用されている。さらに、中央セキュリティパネル116は、一般に、各バリア警報装置、システム内の他のセキュリティ装置、又はシステム全体の状態(「開いた状態」、「閉じた状態」、「オン状態」、「オフ状態」、「通常状態」、「警報状態」等)の視覚的表示を提供する状態情報を、ディスプレイを介してユーザに提供する。中央セキュリティパネル116は、インターネット、PSTN、光ファイバ通信ネットワーク、無線通信ネットワーク(例えば、セルラー、データ、衛星等)、及び/又は他の広域ネットワーク等の通信ネットワーク122を介してオフサイトの遠隔監視ステーション124と通信することもできる。遠隔監視ステーション124は、典型的には、図1に示されるように、セキュリティを備えた家庭及び企業に対してセキュリティ監視サービスを提供する。遠隔監視ステーション124は、中央セキュリティパネル116がセキュリティシステム内の1つ又は複数のバリア警報装置及び/又はセンサによって感知された警報状態の表示を受信することに応答して、ネットワーク122を介して中央セキュリティパネル116からの通信を受信するように適合される。他の実施形態では、中央セキュリティパネル116は、単にバリア警報装置から生データを受信し、そのデータに基づいて、ローカル警報状態が発生したかどうかを判定する。ローカル警報状態が検出されると、中央セキュリティパネル116は、ローカル警報状態が発生したことを遠隔監視ステーション124に通知すること、1つ又は複数の照明を点灯させること、1つ又は複数の可聴警報を鳴らすこと等の1つ又は複数の動作を取り得るシステム警報を発生させる。
【0018】
図2は、磁石108及びリードスイッチ・アセンブリ110を含むバリア警報装置の一実施形態の斜視図である。他の実施形態では、バリア警報装置は、超音波トランスデューサ/受信機、赤外線送信機/受信機、又は窓が開いた状態又は閉じた状態を判定するための他のいくつかの装置等の別の扉/窓状態検出装置を代わりに使用してもよい。バリア警報装置は、ユーザインターフェイス202及び状態表示204等の追加の機能を有することができる。ユーザインターフェイス202は、バリア警報装置に入力を提供するための押しボタン又は他のスイッチを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザインターフェイス202を使用して、バリア警報装置を、初期インストール及び中央セキュリティパネル116とのペアリングするために「学習」動作状態に置く。状態インジケータは、バリア警報装置が作動しているか否かを示すために、例えばLEDを含むことができる。
【0019】
リードスイッチ・アセンブリ110は、プロセッサ、バリア状態検出装置(この例ではリードスイッチ)、RF送信機、人検出装置、及びバッテリを覆うハウジング200を有する。本明細書の議論のために、用語「バリア警報装置」は、用語「リードスイッチ・アセンブリ」、又はリードスイッチ・アセンブリ110とマグネット108との組合せと交換可能に使用される。勿論、バリア警報装置は、扉や窓等のバリアの状態(すなわち、扉や窓が開いた状態か閉じた状態か)を判定することができる非マグネット式扉/窓センサ、RF検出器、RFIDセンサ、光遮断検出器、又は任意の他の装置等の多数の代替実施形態を含むことができる。リードスイッチは、磁石108によって生成された磁場の有無を検出するために使用され、送信機は、扉や窓の状態に関する情報を中央セキュリティパネル116に送信するために使用される。リードスイッチ・アセンブリ110は、バリア警報装置に近接した人の存在を検出するための人検出装置をさらに有する。「近接している(近くにいる)」という用語は、一般に、人がバリアを開閉する所定範囲内にいることを意味する。
【0020】
上述したように、リードスイッチ・アセンブリ110は、人検出装置を有する。人検出装置は、リードスイッチ・アセンブリによって監視されるバリアの近くにいる人の存在を検出する。一実施形態では、リードスイッチ・アセンブリは、監視される施設内部でバリアに近接した人を検出するように構成され、他の実施形態では、監視される施設外部でバリアに近接した人を検出するように構成される。リードスイッチ・アセンブリは、監視される施設外部で人を検出するように構成される場合に、ハウジング200の外部にあり、有線又は無線通信を介して検出器に結合される検出器を使用することができる。例えば、超音波トランスデューサ及び受信機を窓の外部に取り付けることができ、ワイヤによってリードスイッチ・アセンブリに接続することができる。
【0021】
リードスイッチ・アセンブリは、バリアの近くにいる人を検出するために、ハウジング200内の人検出装置が信号を伝搬することを可能にするように1つ又は複数の開口206を含むことができる。例えば、人検出装置が超音波トランスデューサ及び受信機である場合に、開口206によって、超音波ピングをハウジングから抜け出し、処理のために超音波受信機に戻すことを可能にする。他の実施形態では、開口206は、追加的に又は代替的に、人の存在を判定するために使用される信号をより良く方向付けるために、ハウジング200の異なる表面上に配置することができる。例えば、図2に示される実施形態では、開口206は、ハウジング200の「正面を向く」側に配置される。この構成は、例えば上げ下げ窓の可動部分の「ヘッド」等に、床から3.5フィート~6フィートの間に取り付けられたバリア警報装置にとって、窓の近くにいる可能性のある人に向けて水平方向に信号を投射するために最も良い。例えば、扉の上部に取り付けられ、7~10フィートの間にバリア警報装置が取り付けられる実施形態では、扉を開ける人に向けて信号を下方に投射するために、開口206をハウジング200の「底面に向く」側に形成してもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、偏向装置208が、開口206の上に設置された後に人を検出するべく、ハウジング200から放射される信号をより良く導くために使用することができる。一実施形態では、偏向装置208は、開口206の上に取り付ける固定構造を含む。別の実施形態では、偏向装置208は、ユーザがハウジング200から放射される信号の方向を調整できるようにするために、開口206の上に又は開口206に取り付けられた可動式の「シャッタ」又は「ルーバ」を有する。偏向装置208は、人を感知する最良の機会を得るように、例えばリードスイッチ・アセンブリが扉や窓枠の上部等の典型的な位置に取り付けられたときに人が存在すると予想される場所に信号を導くために、ハウジング200から所定の角度だけ離れる方向に信号を導くように構成される。例えば、偏向装置208の角度は45度であり、それにより、リードスイッチ・アセンブリがどれ位の高さの位置に取り付けられているかに依存して、信号をバリアから離れる方向に1~2フィートだけ下方に導く。
【0023】
一実施形態では、監視される施設内部のバリア警報装置110の近くで人が検出され、扉や窓が開けられた場合に、警報信号がセキュリティパネル116に送信されず、逆に、人が検出されず、扉や窓が開けられた場合に、警報信号がセキュリティパネル116に送信される。これにより、監視される施設内から扉や窓を開ける人がその施設内にいることが許可されていると想定されるため、誤警報の発生が低減される。別の実施形態では、人検出装置は、バリア警報装置の近くであるが監視される施設の外部にいる人の存在を検知するように構成される。扉や窓が開けられ、監視される施設の外部でバリア警報装置の近くに人を検出したときのみ、警報信号は生成され、逆に、扉や窓が開けられ、扉や窓の外部で人を検出しない場合に、警報信号は中央セキュリティパネル116に送信されない。別の実施形態では、権限のある人が扉や窓を開けたと判定されたときにバイパス信号が中央セキュリティパネル116に送信され、バイパス信号によって、バリア警報装置によって生成される将来の警報信号を無視する、又はシステムを解除するように中央遠隔地116に指示する命令である。
【0024】
図3は、本明細書の教示によるバリア警報装置104又は106の一部の一実施形態の機能ブロック図である。具体的には、図3は、プロセッサ300と、メモリ302と、人検出装置304と、バリア状態検出装置306と、送信機308とを示す。機能ブロックは、様々な方法で互いに結合してもよく、明瞭化のために(電源等の)バリア警報装置の動作に必要な全てでない機能ブロックが示されていることを理解されたい。
【0025】
プロセッサ300は、メモリ302に記憶されたプロセッサ実行可能命令、例えば実行可能コードを実行することによってバリア警報装置の一般的な動作を提供するように構成される。プロセッサ300は、典型的には、マサチューセッツ州ノーウッドのAnalog Devices, Inc.製のADuC7024 analog microcontroller等の汎用プロセッサを含むが、様々なマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、及び/又はマイクロコントローラのいずれかを代わりに使用してもよい。比較的小さなバリア警報装置と、殆どのバリア警報装置がバッテリ駆動であるという事実のために、プロセッサ300は、典型的には、低消費電力で、サイズが小さく、購入するのが安価であるように選択される。
【0026】
メモリ302は、RAMメモリ、ROMメモリ、EEPROMメモリ、UVPROMメモリ、フラッシュメモリ、SDメモリ、XDメモリ、或いは他のタイプの電子、光、又は機械メモリ装置等の1つ又は複数の情報記憶装置を含む。メモリ302は、バリア警報装置の動作のためのプロセッサ実行可能命令だけでなく、閾値情報、パラメータ情報、識別情報、現在又は以前の扉や窓の状態情報等、プロセッサ300によって使用される任意の情報を記憶するために使用される。
【0027】
バリア状態検出装置306は、プロセッサ300に結合され、扉、窓、ゲート、又は他の入口又は出口バリアの状態(例えば、「開いた状態」、「閉じた状態」、「動きが検出された状態」等)の、状態、物理的条件、属性、状況、又は何らかのパラメータを監視又は判定する。バリア状態検出装置306は、窓が開いているか閉じているかを判定するために、リードスイッチ、超音波トランスデューサ/受信機、赤外線送信機/受信機、RFID受信機、傾きセンサ、加速度計、ジャイロスコープ、動きセンサ、又は他の何らかの装置を含むことができる。
【0028】
人検出装置304は、監視される施設内部、監視される施設外部、又はその両方でバリア警報装置の近くにいる人の存在を検出する装置又は回路を含む。人検出装置304の例には、バリア警報装置、扉や窓の近くにいる人の存在を検出することができる超音波トランスデューサ/受信機、赤外線送信機/受信機、静電容量センサ、RFタンク回路、RFID受信機及びRFIDチップ、動き検出器、又は他の回路又は装置が含まれる。「バリア警報装置、扉や窓の近くにいる(に近接している)」という用語は、バリア警報装置、扉や窓から所定範囲内にいる人が、バリア警報装置が設置される扉や窓を開けることができる状態であることを意味する。
【0029】
一実施形態では、監視される施設内部又は施設外部のいずれかで、バリア警報装置によって監視される扉や窓に人が近づくと、人検出装置304は、人がバリア警報装置、従って監視される扉や窓から所定範囲内に存在する場合に、プロセッサ300に信号を送信する。別の実施形態では、バリア状態検出装置306が、監視される扉や窓が開けられたと判定するまで、人検出装置304は非起動状態である。この実施形態では、バリア状態検出装置306は信号をプロセッサ300に送り、プロセッサ300は人検出装置304を起動させて、バリア警報装置に、従って監視される施設内部、施設外部、又はその両方で監視される扉や窓の近くに人がいるかどうかを判定する。
【0030】
送信機308は、バリア警報装置からの警報信号及び/又は状態メッセージ及び/又は他の情報を、中央セキュリティパネル116又はインターネット等の広域ネットワークに結合されたゲートウェイ装置等の1つ又は複数の受信機に、直接的に又は汎用メッシュネットワークで一般的に使用されるリピータ等の中間装置を介して無線で送信するために必要な回路を含む。そのような回路は当技術分野で周知であり、とりわけBluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、RF、光学、超音波回路を含むことができる。代替的に又は追加的に、送信機308は、電話配線、ツイストペア、2導体対、CAT配線、AC家配線又は他のタイプの配線等を介して中央セキュリティパネル116又はゲートウェイに信号を提供する周知の回路を含む。
【0031】
通常の動作では、プロセッサ300は、メモリ302に記憶されたプロセッサ実行可能命令を実行して、プロセッサ300に、扉や窓が「開いた状態」又は「閉じ状態」、又はこれらの状態の間の変化、又は単に「動き」等の監視対象の1つ又は複数の状態、物理的条件、属性、状況、又はパラメータの変化を示す、バリア状態検出装置306によって提供される信号を監視させる。プロセッサ300は、バリア状態検出装置306からのこのデータを使用して、バリア警報装置によって監視される扉や窓が「閉じた状態」から「開いた状態」になること、これらの状態の間の動き、又は単に「動き」等の所定の状態がバリア警報装置(ここでは「ローカル警報状態」)に対して発生したかどうかを判定する。人検出装置304は、バリア警報装置、扉や窓の近くにいる人の存在を監視し、人が近接しているか否かを示す信号をプロセッサ300に提供する。プロセッサ300が、扉や窓が開けられたと判定した場合に、プロセッサは、人検出装置304がバリア警報装置、扉や窓の近くにいる人を感知したかどうかを確認する。人検出装置304が監視される施設内部の人を検出するように構成される実施形態では、プロセッサ300は、監視される施設内部でバリア警報装置、扉や窓の近くに人がおらず、監視される施設外部にいる誰かが施設への不正な侵入を試みた結果、扉や窓の動きが生じた場合にのみ警報信号を発生させる。人検出装置304が監視される施設外部の人を検出するように構成される実施形態では、プロセッサ300は、監視される施設外部でバリア警報装置、扉や窓の近くに人がおり、監視される施設外部にいる誰かが施設への不正な侵入を試みた結果、扉や窓の動きが生じた場合にのみ警報信号を発生させる。いずれにしても、ローカル警報状態が発生したとプロセッサ300が判定した場合に、警報信号は、中央セキュリティパネル116又はゲートウェイ等の遠隔地に送信するために送信機308に提供される。一実施形態では、警報信号は、バリア警報装置によって監視される特定の扉や窓でローカル警報状態が検出されたという中央セキュリティパネル116への通知を含む。
【0032】
このように、上述したバリア警報装置を使用することにより、セキュリティシステムが稼働している間に監視される施設内部の人が扉や窓を開けると、警報信号が生成されない又は中央セキュリティパネル116によって無視され、それにより誤警報が回避される。
【0033】
図4は、本明細書で議論する原理の別の実施形態による別のセキュリティシステムを示す。この実施形態では、バリア警報装置104,106は、ゲートウェイ402等の受信機と通信し、ゲートウェイは、その通信をバリア警報装置から広域ネットワーク404を介して遠隔サーバ400に転送する。一実施形態では、前述したように、バリア警報装置は、中央セキュリティパネル116等の第2の受信機にさらに通信してもよい。ゲートウェイ402は、何百万もの家庭及び企業において一般的に見受けられるインターネットトラフィックをルーティングするための無線及び/又は有線ルータ及び/又はモデムを含む。この実施形態では、ゲートウェイ402は、バリア警報装置から遠隔サーバ400に信号を提供し、そしていくつかの実施形態では遠隔サーバ400からバリア警報装置106に信号を提供する。遠隔サーバ400は、デスクトップ又はラップトップ・コンピュータ、サーバ、スマートフォン、ウェアラブル装置等の電子計算装置を含む。一実施形態では、遠隔サーバ400は、他のデスクトップ又はラップトップ・コンピュータ、タブレット、スマートフォン等のスマート装置、ウェアラブル装置等の1つ又は複数の遠隔エンティティと通信して、1つ又は複数のバリア警報装置によって監視される施設で/施設内部で発生する活動を関係者に通知することができる。そのような関係者には、施設の所有者又は賃貸人の家族や友人、警察、消防、救急医療士、遠隔保安監視センター等が含まれる。
【0034】
一実施形態では、バリア警報装置が、バリア(例えば、扉や窓)が開けられ、さらに、監視される施設内部でバリアの近くに人がいることを検出し場合に、バリア警報装置は、監視される施設内部で権限のある人がバリアを開けたことを示すこの状況では、警報信号をゲートウェイ402に送信しない。別の実施形態では、上述したように、バイパス信号が中央セキュリティパネル116に送信される。追加的に又は代替的に、バリア警報装置は、ゲートウェイ402に状態信号を送信して、バリアが開けられたことをサーバ400に通知する。サーバ400は、アカウント所有者、すなわち監視される施設の所有者又は賃借人に関連付けられたアカウントに、開放の発生及び発生した時刻の表示を単に記憶することができる。代替的に又は追加的に、サーバ400は、1つ又は複数の遠隔装置406にアラートを送信し、開放について関係者に警告することができる。
【0035】
バリアが開けられ、さらに監視される施設内部でバリアの近くに人がいないことをバリア警報装置が検知した場合に、バリア警報装置は、監視される施設外部の権限のない人がバリアを開けたことを示すこの状況では、警報信号をゲートウェイ402に送信する。サーバ400は、警報信号を受信し、典型的には、上述したように、警報信号の発生の日時をアカウントに記憶する。代替的に又は追加的に、サーバ400は、遠隔警報信号を1つ又は複数の遠隔装置406に送信し、権限のない人によってバリアが開けられたことをこれら装置のユーザに警告する。警報信号は、バリア警報装置から中央セキュリティパネル116に送信してもよい。
【0036】
代替実施形態では、バリア警報装置は、監視される施設外部で監視されるバリアの近くに人がいるかどうかを検出するように構成することができる。このように、バリアが開けられ、監視される施設外部でバリアの近くに人がいることをバリア警報装置が検出した場合に、警報信号が送信される。逆に、バリアが開けられ、監視される施設外部でバリアの近くに人がいないことをバリア警報装置106が検出した場合に、権限のある人がバリアを開けたことを示すこの状況では、警報信号は送信されない(及び/又はバイパス信号が送信される)。バイパス信号又は別の別個の信号が、ゲートウェイ402に送信され、ゲートウェイ402は、権限のある人がバリアを開けたことの表示を遠隔サーバ400に提供する。
【0037】
別の実施形態では、バリア警報装置106は、警報信号及び/又はバイパス信号を何時送信するかについての判定を行わない。代わりに、プロセッサ300は、バリア状態判定装置306及び人検出装置304を監視し、一方又は両方の装置の状態の変化が発生した場合に、バリア状態信号及び人の状態信号をゲートウェイ402、中央セキュリティパネル116、又はその両方にそれぞれ送信する。遠隔サーバ400及び/又は中央セキュリティパネル116は、これらの状態信号を受信し、ローカル警報状態が存在するかどうか、及び当事者の1つ又は複数の遠隔装置406及び/又は遠隔監視ステーション124に警報信号を送信するかどうかを判定する。例えば、権限のある人がバリアに近づくと、人検出装置304は状態を変化させ、プロセッサ300は、送信機308に人の状態信号をゲートウェイ402、中央セキュリティパネル116、又はその両方に送信させ、ゲートウェイ402の場合には、広域ネットワーク404を介して遠隔サーバ400にその人の状態信号を転送する。権限のある人がバリアを開けずにバリアから離れる方向に歩く場合に、バリア警報装置106は、バリアの近くにいる人が立ち去ることを示す人の第2の状態信号をゲートウェイ402、中央セキュリティパネル116、又はその両方に送信する。しかしながら、権限のある人がバリアを開けた場合に、バリア警報装置106は、バリアが開けられたことを示すバリア状態信号をゲートウェイ402、中央セキュリティパネル116、又はその両方に送信する。遠隔サーバ400及び/又は中央セキュリティパネル116がこの状態表示信号を受信し、人検出装置304の最後の既知の状態が「バリア内部でバリアの近くに人を検出した」である場合に、遠隔サーバ400及び/又は中央セキュリティパネル116は、警報信号を生成しない(が、「バリアが開けられ/権限のある人が存在する」等のバリアの状態を関係者に通知することがある)。バリアが開けられたことを示す人の状態信号が受信されたときに権限のある人が存在しなかった場合に、遠隔サーバ400及び/又は中央セキュリティパネル116は、1つ又は複数の関係者及び/又は遠隔監視ステーション124に提供される警報信号を発生させる。
【0038】
図5-1及び図5-2は、誤警報の発生を低減又は防止するために、監視される施設内の扉や窓に近接して設置されたバリア警報装置によって実施される方法の一実施形態を示すフロー図である。いくつかの実施形態では、図5-1及び図5-2に示される全てのステップが実行されないことを理解されたい。ステップが実行される順序は、他の実施形態では異なり得ることも理解されたい。
【0039】
ブロック500において、プロセッサ300は、バリア状態検出装置306及び人検出装置304からの信号を監視する。
【0040】
ブロック502において、バリア(例えば、扉や窓)が、施設外部の個人によって開けられる。
【0041】
ブロック504において、プロセッサ300は、バリア状態検出装置306からの信号の変化を検出することによってバリアが開けられたと判定する。
【0042】
ブロック506において、プロセッサ300は、人検出装置304からの信号を評価することによって、施設内部でバリアの近くに人がいないと判定する。
【0043】
一実施形態では、人検出装置304は、施設内部の空間及びバリアへの近接性を定期的に評価して、人が存在するか否かを判定する。例えば、動きセンサに3秒に1回の割合で通電して、人の存在を示す赤外線信号を検出したかどうかを判定してもよい。別の実施形態では、超音波トランスデューサは、超音波「ピング」を2秒に1回の割合で送信して、人の存在を示すリターン信号を受信したかどうかを判定してもよい。
【0044】
別の実施形態では、人検出装置304はデフォルトが「休止」状態の非通電状態に保たれ、バリアが開けられたとプロセッサ300が判定した場合にのみ通電される。休止状態とは、低電力消費動作状態、又は電力を消費していない動作状態、例えば「オフ状態」にあることをいう。このようにして、電力節約が、バリアが開けられた場合にのみ人検出装置304が通電される回路を含むバリア警報装置によって達成される。例えば、人検出装置304が超音波トランスデューサ及び超音波受信機を含む実施形態では、超音波トランスデューサ及び超音波受信機は、バリアが開けられたとプロセッサ300が判定するまで電力オフ状態にされる。バリアが開けられたという判定に応答して、プロセッサ300は、超音波トランスデューサ及び超音波受信回路に通電し、超音波トランスデューサに多数の超音波「ピング(ping)」を放射させて、バリアの近くに人がいるか否かを判定する。一実施形態では、単一のピングのみが送信される。次に、プロセッサ300は、超音波受信機がリターン信号を受信したかどうかを判定することによって、バリアの近くに人がいるかどうかを判定する。バリアの近くに人がいないと判定された場合に、そのバリアが施設外部の誰か(例えば、権限のない人)によって開けられたことを示す。この場合に、処理はブロック508に進む。プロセッサ300がバリアの近くに人がいると判定した場合に、これは施設内部の誰か(例えば、権限のある人)がバリアを開けたことを示すので、警報信号は中央セキュリティパネルに送信されない、又はバイパス信号が中央セキュリティパネル116に送信される。プロセッサが施設内部でバリアの近くに人がいないと判定したときに、バリア警報装置は、人検出装置を休止状態に戻す。
【0045】
ブロック508において、バリアが開けられ、施設内部でバリアの近くに人がいないという判定に応答して、プロセッサ300は、警報信号を発生させ、その警報信号を送信機308に提供する。
【0046】
ブロック510において、送信機308は、警報信号を中央セキュリティパネル116等の受信機に送信する。代替的に又は追加的に、送信機308は、遠隔サーバ400に提示するために、その警報信号をインターネット等の広域ネットワークに接続されたゲートウェイ402に送信する。
【0047】
ブロック512において、中央セキュリティパネル116は、バリア警報装置から警報信号を受信し、少なくとも1つの動作を行う。例えば、中央セキュリティパネル116は、施設内部で大音量のサイレンを作動させ、遠隔監視ステーションに遠隔警報信号を送り及び/又は起動させ、遠隔監視ステーションが適切な機関を施設内に呼び出すことができる。遠隔サーバ400は、警報信号が受信されたことを関係者に通知することもできる。
【0048】
ブロック514において、プロセッサ300は、バリア状態検出装置306から受信した信号に基づいて、バリアが閉じた位置に置かれたと判定する。
【0049】
ブロック516において、バリアが閉じた位置に置かれたと判定したことに応答して、プロセッサ300は、バリアが閉じた位置にあることを示す信号を送信機308に提供する。
【0050】
ブロック518において、送信機308は、その信号を、中央セキュリティパネル116、ゲートウェイ402、又はその両方に送信する。
【0051】
ブロック520において、バリア警報装置からバリアが閉じた位置にあることの信号を中央セキュリティパネル116が受信することに応答して、中央セキュリティパネル116がバリア警報装置から将来の警報信号を受信したときに、中央セキュリティパネル116によって遠隔警報信号が遠隔監視ステーションに提供される。換言すれば、中央セキュリティパネル116は、別のバイパス信号が受信されない限り、バリア警報装置によって送信された警報信号をもはや無視しない。同様に、遠隔サーバ400は、バリア警報装置によって送信された警報信号をもはや無視しない。
【0052】
ブロック522において、バリアが閉じられた後に、プロセッサ300は、バリア状態検出装置306からの信号の変化を検出することによって、バリアが開けられたと判定する。
【0053】
ブロック524において、プロセッサ300は、人検出装置304からの信号を評価することによって、施設内部でバリアの近くに人がいると判定する。
【0054】
ブロック526において、バリアが開けられ、施設内部でバリア検出装置の近くに人がいると判定したことに応答して、プロセッサ300は、警報信号を中央セキュリティパネル116及びゲートウェイ402に送信するのを止める。追加的に又は代替的に、プロセッサ300はバイパス信号を生成し、このバイパス信号を送信機308に提供し、そのバイパス信号は、中央セキュリティ装置116及び/又はゲートウェイ402に送信される。バイパス信号は、中央セキュリティパネル116に、バリア警報装置によって生成された警報信号を無視させるような命令である。追加的又は代替的に、バイパス信号によって、中央セキュリティパネル116にセキュリティシステム全体を解除状態にさせ、セキュリティシステムが解除されていること及び/又は権限のある人がバリアを開けたことを1人又は複数の人に通知させることができる。同様に、バイパス信号又は別の信号をゲートウェイ402に送信して、権限のある人がバリアを開けたことを遠隔サーバ400に通知し、バリアが再び閉じた位置に置かれるまで、バリア警報装置によって生成された将来の警報信号を無視するように通知することができる。
【0055】
ブロック528において、バイパス信号が、送信機308によって中央セキュリティパネル116に送信され、及び/又は同じ又は同様の信号がゲートウェイ402に送信される。
【0056】
本明細書で開示される実施形態に関連して説明した方法又はアルゴリズムは、ハードウェアで直接的に具体化してもよく、又はプロセッサによって実行されるプロセッサ可読命令で具体化してもよい。プロセッサ可読命令は、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、又は当技術分野で知られている他の形態の記憶媒体に存在してもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。あるいは、記憶媒体は、プロセッサと一体化してもよい。プロセッサ及び記憶媒体は、ASICに存在してもよい。ASICは、ユーザ端末内に存在してもよい。あるいは、プロセッサ及び記憶媒体は、個別の構成要素として存在してもよい。
【0057】
従って、本発明の実施形態は、本明細書に開示される教示、方法、プロセス、アルゴリズム、ステップ及び/又は機能を実装するコード又はプロセッサ可読命令を具体化するコンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0058】
前述の開示は、本発明の例示的な実施形態を示しているが、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができることに留意されたい。本明細書に記載される本発明の実施形態による方法クレームの機能、ステップ及び/又は動作は、特定の順序で実行する必要はない。さらに、本発明の要素は単数形で明細書又は特許請求の範囲に記載されるが、単数形への限定が明示的に述べられない限り、複数形も考慮される。
【0059】
以下に、出願当初の特許請求の範囲の内容を実施例として記載しておく。
[実施例1]
バリア警報装置であって、当該バリア警報装置は、
当該バリア警報装置によって監視されるバリアが開けられたかどうかを検出するバリア状態検出装置と、
監視される施設内部で前記バリアの近くに人がいるかどうかを判定する人検出装置と、
受信機に警報信号を送信する送信機と、
プロセッサ実行可能命令が記憶されたメモリと、
前記バリア状態検出装置、前記人検出装置、前記送信機、及び前記メモリに結合されるプロセッサと、を有しており、
該プロセッサが前記プロセッサ実行可能命令を実行して、前記バリア警報装置に、
前記プロセッサが前記バリア状態検出装置に基づいてバリアが開けられこと及び前記人検出装置の近くに人がいないことを判定したときに、警報信号を発生させる、
バリア警報装置。
[実施例2]
前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置に、
前記バリアが開けられたと判定し、
前記施設内部で前記バリアの近くに人がいると判定し、
前記バリアが開けられ、且つ前記施設内部でバリアの近くに人がいると判定したことに応答して、前記プロセッサによってバイパス信号を生成することであって、該バイパス信号は、前記バリア警報装置からの将来の警報信号を無視するように受信機に指示するための信号である、生成し、
前記バイパス信号を前記受信機に送信する、ことを行わせる命令をさらに含む、
実施例1に記載のバリア警報装置。
[実施例3]
前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置に、
前記バリアが閉じた位置に置かれたことを判定し、
前記バリアが前記閉じた位置に置かれたと判定したことに応答して、前記バリアが前記閉じた位置にあることを示す信号を前記受信機に送信し、
前記バリアが前記閉じた位置にあるという信号を前記受信機が前記バリア警報装置から受信することに応答して、前記受信機が前記バリア警報装置から将来の警報信号を受信したときに、前記受信機が遠隔警報信号を遠隔監視ステーションに提供する、ことを行わせる命令をさらに含む、
実施例1に記載のバリア警報装置。
[実施例4]
前記人検出装置は、超音波トランスデューサと超音波受信機とを有しており、前記バリアの近くに人がいるかどうかを判定するための前記プロセッサ実行可能命令は、当該バリア警報装置が、
前記超音波トランスデューサによって超音波ピングを所定の時間間隔で送信し、
超音波リターン信号が前記超音波受信機によって受信されない場合に、前記施設内部で前記バリアの近くに人がいないと判定する、ための命令を含む、
実施例1に記載のバリア警報装置。
[実施例5]
前記人検出装置は、デフォルトが休止状態で動作し、警報信号を発生させるための前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置が、
前記バリアが開かれたと判定したことに応答して、前記人検出装置に通電し、
前記バリアの近くに人がいるか否かを示す信号を前記人検出装置によって生成し、前記信号を前記プロセッサに提供し、
前記人検出装置からの前記信号を用いて、前記プロセッサによって前記施設内部で前記バリアの近くに人がいないと判定し、
前記人検出装置を前記休止状態に戻す、ための命令を含む、
実施例1に記載のバリア警報装置。
[実施例6]
前記人検出装置は、超音波トランスデューサと超音波受信機とを有しており、前記施設内部で前記バリアの近くに人がいるか否かを検出するための前記プロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置に、
前記超音波トランスデューサによって少なくとも1つの超音波ピングを送信し、
超音波リターン信号が前記超音波受信機によって受信されない場合に、前記施設内部で前記バリアの近くに人がいないと判定する、ことを行わせるための命令を含む、
実施例5に記載のバリア警報装置。
[実施例7]
前記人検出装置は、静電容量センサを有しており、前記監視される施設内部で前記バリアの近くに人がいるか否かを判定するためのプロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置が、
前記静電容量センサによって静電容量の変化を検出し、
前記静電容量を示す信号を生成して該信号を前記プロセッサに提供し、
前記静電容量センサからの前記信号が検出された静電容量の変化を示さない場合に、前記バリアの近くに人がいないと判定する、ための命令を含む、
実施例5に記載のバリア警報装置。
[実施例8]
施設のバリアを監視するためのシステムであって、当該システムは、
前記バリアの近くに設置されたバリア警報装置を有しており、
該バリア警報装置は、
前記バリア警報装置によって監視される前記バリアが開けられたかどうかを検出するバリア状態検出装置と、
前記施設内部で前記監視されるバリアの近くに人がいるか否かを判定する人検出装置と、
状態信号を受信機に送信する送信機と、
プロセッサ実行可能命令が記憶されたメモリと、
前記バリア状態検出装置、前記人検出装置、前記送信機、及び前記メモリに結合されるプロセッサと、を含み、
該プロセッサが前記プロセッサ実行可能命令を実行して、前記バリア警報装置に、
前記バリア状態検出装置によって提供される信号を用いて、バリア状態が開いた状態又は閉じた状態として判定し、
前記人検出装置からの信号を用いて、人の状態が前記施設内部の前記監視されるバリアに近接しているか否かを判定し、
バリア状態信号を前記受信機に送信し、
人の状態信号を前記受信機に送信する、ように行わせ、
前記受信機は、前記バリア状態信号及び前記人の状態信号を受信し、前記バリア状態信号から前記バリアが開けられ、且つ前記人の状態信号から前記バリアの近くに人がいないと前記受信機が判定した場合に、前記受信機が警報信号を発生させる、
システム。
[実施例9]
前記受信機は、前記警報信号を遠隔監視ステーションに送信するようにさらに構成される、実施例8に記載のシステム。
[実施例10]
前記人検出装置は、デフォルトが休止状態で動作し、監視される前記施設内部で前記バリアの近くに人がいるか否かを判定するプロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置に、
前記バリアが開いた状態にされたと判定したことに応答して、前記人検出装置に通電し、
前記バリアの近くに人がいるか否かを示す信号を前記人検出装置によって生成して、前記信号を前記プロセッサに提供し、
前記人検出装置からの前記信号を用いて、前記プロセッサによって、前記バリアの近くに人がいないと判定し、
前記人検出装置を休止状態に戻す、ための命令を含む、
実施例8に記載のシステム。
[実施例11]
前記人検出装置は、超音波トランスデューサと超音波受信機とを有しており、前記施設内部で前記バリアの近くに人がいるか否かを検出するための前記プロセッサ実行可能命令は、バリア警報装置に、
前記超音波トランスデューサによって少なくとも1つの超音波ピングを送信し、
超音波リターン信号が前記超音波受信機によって受信されない場合に、前記バリアの近くに人がいないと判定する、ことを行わせるための命令を含む、
実施例8に記載のシステム。
[実施例12]
誤警報の発生を低減するためのバリア警報装置の方法であって、当該方法は、
バリア状態検出装置に結合されるプロセッサによって、前記バリア警報装置によって監視されるバリアが開けられたかどうかを判定するステップと、
人検出装置に結合されるプロセッサによって、監視される施設内部で前記バリアの近くに人がいるかどうかを判定するステップと、
前記プロセッサが、前記バリア状態検出装置に基づいて前記バリアが開けられ、且つ前記人検出装置の近くに人がいないと判定したときに、前記プロセッサによって警報信号を発生させるステップと、を含む、
方法。
[実施例13]
前記バリアが開けられたと判定するステップと、
前記施設内部で前記バリアの近くに人がいることを判定するステップと、
前記バリアが開けられ、且つ前記施設内部で前記バリアの近くに人がいるとの判定に応答して、前記プロセッサによってバイパス信号を生成するステップであって、該バイパス信号は、前記バリア警報装置からの将来の警報信号を無視するように受信機に指示するための信号である、生成するステップと、
前記バイパス信号を前記受信機に送信するステップと、を含む、
実施例12に記載の方法。
[実施例14]
前記バリアが閉じた位置に置かれたことを判定するステップと、
前記バリアが閉じた位置に置かれたと判定したことに応答して、前記バリアが前記閉じた位置にあることを示す信号を受信機に送信するステップと、
前記バリアが前記閉じた位置にあるという信号を前記受信機が前記バリア警報装置から受信したことに応答して、前記受信機が前記バリア警報装置から将来の警報信号を受信したときに、前記受信機が遠隔警報信号を遠隔監視ステーションに提供するステップと、を含む、
実施例12に記載の方法。
[実施例15]
前記人検出装置は、超音波トランスデューサと超音波受信機とを有しており、前記バリアの近くに人がいるかどうかを判定するステップは、
前記超音波トランスデューサによって超音波ピングを所定の時間間隔で送信するステップと、
超音波リターン信号が前記超音波受信機によって受信されない場合に、前記施設内部で前記バリアの近くに人がいないと判定するステップと、を含む、
実施例12に記載の方法。
[実施例16]
前記人検出装置は、デフォルトが休止状態で動作し、警報信号を発生させるステップは、
前記バリアが開けられたと判定したことに応答して、前記人検出装置に通電するステップと、
前記バリアの近くに人がいるか否かを示す信号を前記人検出装置によって生成して、前記信号を前記プロセッサに提供するステップと、
前記人検出装置からの信号を用いて、前記プロセッサによって前記施設内部で前記バリアの近くに人がいないと判定するステップと、
前記人検出装置を前記休止状態に戻すステップと、を含む、
実施例12に記載の方法。
[実施例17]
前記人検出装置は、超音波トランスデューサと超音波受信機とを有しており、前記施設内部で前記バリアの近くに人がいるか否かを検出するステップは、
前記超音波トランスデューサによって少なくとも1つの超音波ピングを送信するステップと、
超音波リターン信号が前記超音波受信機によって受信されない場合に、前記施設内部で前記バリアの近くに人がいないと判定するステップと、を含む、
実施例16に記載の方法。
[実施例18]
前記人検出装置は、静電容量センサを有しており、前記監視される施設内部で前記バリアの近くに人がいるか否かを判定するステップは、
前記静電容量センサによって静電容量の変化を検出するステップと、
前記静電容量を示す信号を生成して該信号を前記プロセッサに提供するステップと、
前記静電容量センサからの前記信号が検出された静電容量の変化を示さない場合に、前記バリアの近くに人がいないと判定するステップと、を含む、
実施例16に記載の方法。
[実施例19]
施設のバリアを監視するためのシステムであって、当該システムは、
前記バリアの近くに設置されたバリア警報装置を有しており、
該バリア警報装置は、
前記バリア警報装置によって監視される前記バリアが開けられたかどうかを検出するバリア状態検出装置と、
前記施設内部で前記監視されるバリアの近くに人がいるか否かを判定する人検出装置と、
状態信号を受信機に送信する送信機と、
プロセッサ実行可能命令が記憶されたメモリと、
前記バリア状態検出装置、前記人検出装置、前記送信機、及び前記メモリに結合されるプロセッサと、を含み、
該プロセッサが前記プロセッサ実行可能命令を実行して、前記バリア警報装置に、
前記バリア状態検出装置によって提供される信号を用いて、バリア状態が開いた状態又は閉じた状態として判定し、
前記人検出装置からの信号を用いて、人の状態が前記施設内の前記監視されるバリアに近接しているか否かを判定し、
バリア状態信号を前記受信機に送信し、
人の状態信号を前記受信機に送信する、ように行わせ、
前記受信機は、前記バリア状態信号及び前記人の状態信号を受信し、前記バリア状態信号及び前記人の状態信号を遠隔サーバに転送し、該遠隔サーバは、該遠隔サーバが前記バリア状態信号から前記バリアが開けられ、且つ前記人の状態信号から前記バリアの近くに人がいないと判定した場合に、警報信号を発生させる、
システム。
[実施例20]
前記人検出装置は、デフォルトが休止状態で動作し、前記監視される施設内部で前記バリアの近くに人がいるか否かを判定するプロセッサ実行可能命令は、前記バリア警報装置が、
前記バリアが開いた状態にされたと判定したことに応答して、前記人検出装置に通電し、
前記バリアの近くに人がいるか否かを示す信号を前記人検出装置によって生成して、前記信号を前記プロセッサに提供し、
前記人検出装置からの信号を用いて、前記プロセッサによって、前記バリアの近くに人がいないと判定し、
前記人検出装置を休止状態に戻す、ための命令を含む、
実施例19に記載のシステム。

図1
図2
図3
図4
図5-1】
図5-2】