(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】改良製剤
(51)【国際特許分類】
A61K 9/16 20060101AFI20240708BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20240708BHJP
A61K 45/00 20060101ALI20240708BHJP
A61K 47/26 20060101ALI20240708BHJP
A61K 47/06 20060101ALI20240708BHJP
A61K 47/12 20060101ALI20240708BHJP
A61K 31/47 20060101ALI20240708BHJP
A61K 31/4725 20060101ALI20240708BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20240708BHJP
A61K 31/4545 20060101ALI20240708BHJP
A61K 31/4045 20060101ALI20240708BHJP
【FI】
A61K9/16
A61K9/20
A61K45/00
A61K47/26
A61K47/06
A61K47/12
A61K31/47
A61K31/4725
A61K31/519
A61K31/4545
A61K31/4045
(21)【出願番号】P 2020561663
(86)(22)【出願日】2019-04-25
(86)【国際出願番号】 EP2019060605
(87)【国際公開番号】W WO2019211159
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2022-03-04
(31)【優先権主張番号】201811016594
(32)【優先日】2018-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】517191312
【氏名又は名称】フェリング・ベー・フェー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ソナヴァネ,ガネシュチャンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ロクハンデ,パラグ
(72)【発明者】
【氏名】セティ,プラディープ
(72)【発明者】
【氏名】ワグ,トゥーシャー
【審査官】金子 亜希
(56)【参考文献】
【文献】特表平09-512783(JP,A)
【文献】特表2009-522376(JP,A)
【文献】特表2014-500294(JP,A)
【文献】特表2008-534509(JP,A)
【文献】国際公開第2009/112156(WO,A1)
【文献】国際公開第01/039749(WO,A1)
【文献】米国特許第07122198(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 9/00- 9/72
A61K 47/00-47/69
A61K 31/00-31/80
A61P 1/00-43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)1以上の活性成分を含む凍結乾燥顆粒、並びに、
(2)ソルビトール及び液体パラフィンを含む固形ブレンド組成物、
を含む、粉末状の、固体医薬製剤であって、
(a)前記(1)凍結乾燥顆粒と前記(2)固
形ブレンド組成物との
質量比が1:2~1:4であり、かつ
(b)前記ソルビトールに対して前記液体パラフィンが0.4
質量%~0.7質量%で含まれる、
固体医薬製剤。
【請求項2】
前記固形ブレンド組成物が、さらに、クエン酸を含む、請求項1に記載の固体医薬製剤。
【請求項3】
さらに、30質量%
までの他の医薬的に許容される賦形剤を含む、請求項1又は2に記載の固体医薬製剤。
【請求項4】
他の医薬的に許容される賦形剤が1以上、5質量%~30質量%で含まれる、請求項3に記載の固体医薬製剤。
【請求項5】
前記固形ブレンド組成物が、さらに4質量%
までのクエン酸を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の固体医薬製剤。
【請求項6】
クエン酸が0.5~2質量%含まれる、請求項5に記載の固体医薬製剤。
【請求項7】
前記固形ブレンド組成物が、95.3~99.6質量%のソルビトール、0.4
質量%~0.7質量%の液体パラフィン、及び4質量%
までのクエン酸からなる、請求項5に記載の固体医薬製剤。
【請求項8】
前記固形ブレンド組成物が、97.3~99.1質量%のソルビトール、0.4
質量%~0.7質量%の液体パラフィン、及び0.5~2質量%のクエン酸からなる、請求項7に記載の固体医薬製剤。
【請求項9】
前記活性成分が、デスロラタジン、モンテルカスト、ソリフェナシン、シロドシン、シルデナフィル及びそれらの医薬的に許容される塩、並びにデスモプレシン及びデスモプレシン酢酸塩からなる群より選択される、請求項1~8のいずれか一項に記載の固体医薬製剤。
【請求項10】
前記活性成分がデスロラタジンである、請求項1~8のいずれか一項に記載の固体医薬製剤。
【請求項11】
前記活性成分がモンテルカスト又はモンテルカストナトリウムである、請求項1~8のいずれか一項に記載の固体医薬製剤。
【請求項12】
前記活性成分がシロドシンである、請求項1~8のいずれか一項に記載の固体医薬製剤。
【請求項13】
前記活性成分がシルデナフィル又はクエン酸シルデナフィルである、請求項1~8のいずれか一項に記載の固体医薬製剤。
【請求項14】
前記活性成分がソリフェナシンである、請求項1~8のいずれか一項に記載の固体医薬製剤。
【請求項15】
前記活性成分がデスモプレシン又はデスモプレシン酢酸塩である、請求項1~8のいずれか一項に記載の固体医薬製剤。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか一項に記載の固体医薬製剤が収容された容器。
【請求項17】
小袋とスティックパックからなる群から選択される、請求項16に記載の容器。
【請求項18】
1以上の活性成分を含む、請求項1~15のいずれか一項に記載された固体医薬製剤の製造に用いるための、
ソルビトール、液体パラフィン、及び4質量%
までのクエン酸からなる、固
形ブレンド組成物であって、前記ソルビトールに対して前記液体パラフィンが0.4
質量%~0.7質量%で含まれる、固
形ブレンド組成物。
【請求項19】
前記活性成分が、デスロラタジン、モンテルカスト、ソリフェナシン、シロドシン、シルデナフィル及びそれらの医薬的に許容される塩、並びにデスモプレシン及びデスモプレシン酢酸塩からなる群より選択される、請求項18に記載の固
形ブレンド組成物。
【請求項20】
前記活性成分がデスロラタジンである、請求項18に記載の固
形ブレンド組成物。
【請求項21】
前記活性成分がモンテルカスト又はモンテルカストナトリウムである、請求項18に記載の固
形ブレンド組成物。
【請求項22】
前記活性成分がシロドシンである、請求項18に記載の固
形ブレンド組成物。
【請求項23】
前記活性成分がシルデナフィル又はクエン酸シルデナフィルである、請求項18に記載の固
形ブレンド組成物。
【請求項24】
前記活性成分がソリフェナシンである、請求項18に記載の固
形ブレンド組成物。
【請求項25】
前記活性成分がデスモプレシン又はデスモプレシン酢酸塩である、請求項18に記載の固
形ブレンド組成物。
【請求項26】
請求項1~15のいずれか一項に記載の固体医薬製剤の製造方法であって、以下の:
(a)1以上の活性成分及び溶媒を含む調製物から前記溶媒を昇華させることにより、凍結乾燥顆粒を形成する工程;
(b)ソルビトール及び液体パラフィンを含むか、又は、ソルビトール及び液体パラフィンからなる、固
形ブレンド組成物を形成する工程;
(c)工程(b)で得られた前記固
形ブレンド組成物と工程(a)で得られた前記凍結乾燥顆粒とを混合する工程;
を含む、方法。
【請求項27】
請求項1~15のいずれか一項に記載の固体医薬製剤の製造方法であって、以下の:
(a)1以上の活性成分及び溶媒を含む調製物から前記溶媒を昇華させることにより、凍結乾燥顆粒を形成する工程;
(b)ソルビトール、液体パラフィン及びクエン酸を含むか、又はソルビトール、液体パラフィン及びクエン酸からなる、固
形ブレンド組成物を形成する工程;
(c)工程(b)で得られた前記固
形ブレンド組成物と工程(a)で得られた前記凍結乾燥顆粒とを混合する工程;
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬製剤、その製造方法、並びに哺乳動物、特にヒトにおける疾患の治療及び予防におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
患者の口中に入れると急速溶解し、それにより医薬活性物質の所望の投与量を送達するような医薬投与形態は、投与形態が無水摂取され得る場合に特に有用である。当該投与形態は、一般に、小児及び高齢者、並びに錠剤又はカプセル剤の嚥下及び/又は服用が困難な患者に好ましい。
【0003】
急速溶解性剤形は、通常、多段階法を用いて調製される。当該プロセスのいくつかは、溶媒が、プロセス中に、医薬活性物質、担体物質及び溶媒を含む溶液及び/又は懸濁液から除去される凍結乾燥工程を用いる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
凍結乾燥で製造される医薬製剤には、様々な利点があるが、自由流動、吸湿、苦味、投与量均一性及び含量均一性の問題といった様々な課題もある。本発明は、当該課題の克服を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、いくつかのパラメータ、即ち、流動性、水分保護性、帯電防止性及び圧縮性(カール指数;Carr Index)において、製剤の製剤特性の改良に用いる、ソルビトール及び液体パラフィンの新規なブレンド組成物を提供する。当該ブレンド組成物はまた、クエン酸を含んでいてよく、かつ、苦味薬の味を緩和能がある。
【0006】
従って、本発明は、1又はそれ以上の活性成分と、ソルビトール、液体パラフィン及び、場合によっては、クエン酸を含むか又はからなるブレンド組成物とを含む、自由流動性の固体医薬製剤を提供する。
【0007】
本発明は、さらに、1又はそれ以上の活性成分を含む医薬製剤の製造で用いる、ソルビトール、液体パラフィン、場合によっては、クエン酸を含むか又はからなるブレンドを提供する。
【0008】
本発明はまた、以下の:
(a)1又はそれ以上の活性成分及び溶媒を含む調製物から溶媒を昇華することによる凍結乾燥粉末の形成工程;
(b)ソルビトール、液体パラフィン及び、場合によっては、クエン酸を含む、又はそれらからなるブレンド組成物の形成工程;
(c)工程(b)で得られたブレンド組成物と工程(a)で得られた凍結乾燥粉末との混合工程;
を含む、本発明の固体医薬製剤の製造方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施例1及び比較例A~Eの製剤の圧縮性指数(カール指数)を比較したグラフである。
【
図2】実施例1及び比較例A~Eの製剤のハウスナー比を比較したグラフである。
【
図3】実施例1及び比較例A~Eの製剤の%水分含量を、保存時間の関数として示すグラフである。
【
図4】実施例1及び比較例A~Eの配合物の残留%含量を比較したグラフである。
【
図6】実施例2及び比較例F-Kの製剤の圧縮性指数(カール指数)を比較したグラフである。
【
図7】実施例2及び比較例F-Kの製剤のハウスナー比を比較したグラフである。
【
図8】実施例2及び比較例F-Kの製剤の%水分含量を、保存時間の関数として示すグラフである。
【
図9】実施例2及び比較例F-Kの配合物の残留%含量を比較したグラフである。
【
図10】実施例3-4及び比較例L-Qの製剤の圧縮性指数(カール指数)を比較したグラフである。
【
図11】実施例3-4及び比較例L-Qの製剤のハウスナー比を比較したグラフである。
【
図12】実施例3-4及び比較例L-Qの製剤の%水分含量を、保存時間の関数として示すグラフである。
【
図13】実施例3-4及び比較例L-Qの配合物の残留%含量を比較したグラフである。
【
図14】実施例5及び比較例R-Wの製剤の圧縮性指数(カール指数)を比較したグラフである。
【
図15】実施例5及び比較例R-Wの製剤のハウスナー比を比較したグラフである。
【
図16】実施例5及び比較例R-Wの配合物の%水分含量を、保存時間の関数として示すグラフである。
【
図17】実施例5及び比較例R-Wの製剤の残留含有率(%)を比較したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、いくつかのパラメータ、即ち、流動性、水分保護性、帯電防止性及び圧縮性について、製剤の製剤特性の改善に用いる、ソルビトール及び液体パラフィンの新規なブレンド組成物を提供する。当該ブレンド組成物はまた、クエン酸を含有してよく、かつ、苦味薬の苦味の緩和能がある。
【0011】
この新規ブレンドは、凍結乾燥粉末と混合すると、例えば、流動特性、湿気保護特性、帯電防止特性及び圧縮性等の特性が改良された医薬製剤を提供する。
【0012】
従って、本発明は、1又はそれ以上の活性成分と、ソルビトール、液体パラフィン及び場合によっては、クエン酸を含むか又はからなるブレンド組成物とを含む、自由流動性固体医薬製剤を提供する。
【0013】
当該製剤は、好ましくは、0.01質量%~30質量%の前記1又はそれ以上の活性成分、70質量%~99.99質量%の前記ブレンド組成物、及び0質量%~30質量%の他の医薬に許容される賦形剤を含む。より好ましくは、当該製剤は、0.1質量%~28質量%の前記1又はそれ以上の活性成分、72質量%~99.9質量%の前記ブレンド組成物、及び5質量%~30質量%の他の医薬に許容される賦形剤を含む。本発明の一実施形態において、当該製剤は、ソルビトール、液体パラフィン、及び、場合によっては、クエン酸を含む、又はそれらからなる、ブレンド組成物の形成工程、及び、好ましくは凍結乾燥粉末である活性成分にブレンド組成物を添加する工程を含む方法によって得られる。
【0014】
本発明は、さらに、1又はそれ以上の活性成分を含む医薬製剤の製造において用いる、ソルビトール、液体パラフィン及び場合によっては、クエン酸を含む、又はそれらからなるブレンド組成物を提供する。当該ブレンド組成物は、好ましくは95~99.9質量%のソルビトール、0.1~5質量%の液体パラフィン、及び0~4質量%のクエン酸を含む。より好ましくは、当該ブレンド組成物は、96~99.5質量%のソルビトール、0.5~4質量%の液体パラフィン、及び0.5~2質量%のクエン酸を含む。一実施形態では、ブレンド組成物は、示された好ましい比率、及びより好ましい比率で示された成分からなる。
【0015】
本発明はまた、以下の:
(a)1又はそれ以上の活性成分及び溶媒を含む調製物から溶媒を昇華させることによる凍結乾燥粉末の形成工程;
(b)ソルビトール、液体パラフィン、及び、場合によっては、クエン酸を含む、又はそれらからなる、ブレンド組成物の形成工程;
(c)工程(b)で得られたブレンド組成物と工程(a)で得られた凍結乾燥粉末との混合工程;
を含む、本発明の固体医薬製剤の製造方法を提供する。
本発明の方法により、自由流動性粉末形態の固体の医薬製剤を獲得しうる。
【0016】
本発明の方法における活性成分、ソルビトール、液体パラフィン、クエン酸及びブレンド組成物の好ましい比率は、本発明の医薬製剤と同様である。
【0017】
凍結乾燥される調製物に用いられる溶媒は、活性成分及び溶媒を含み、通常は水である。
【0018】
用語「活性成分」及び「医薬活性成分」は、本明細書中で互換的に用いられる。
【0019】
本発明の医薬製剤は、1又はそれ以上の医薬活性成分を含む。それらは、例えば、オリゴペプチド、ポリペプチド(タンパク質)、ヌクレオチド、ポリヌクレオチド及び「小分子」から選択され得る。本発明で用いることができる医薬活性成分の非限定的な例としては、鎮痛剤、アルファ遮断薬、抗アレルギー薬、抗喘息薬、抗鼻炎薬、抗蕁麻疹薬、抗炎症薬、抗不整脈薬、抗菌薬、抗精神病薬、抗糖尿病薬、抗利尿薬、抗てんかん薬、抗真菌薬、痛風治療薬、降圧剤、抗失禁薬、抗片頭痛薬、抗ムスカリン薬、免疫抑制薬、抗ウイルス薬、抗不安薬、鎮静薬、睡眠薬及び神経弛緩薬、抗良性過形成(BPH)薬、充血除去薬、利尿薬、酵素薬、抗パーキンソン病薬、胃腸薬、ヒスタミン受容体拮抗薬、不妊治療薬、子宮内膜症薬、ホルモン補充療法薬、脂質調節薬、局所麻酔薬、神経筋剤、乗り物酔止剤、栄養剤、経口ワクチン、タンパク質、ペプチド、組換え製剤、プロトンポンプ阻害剤、抗統合失調症薬、ホルモン剤、避妊薬、発作/パニック性機能障害(男女)因子製剤等があげられる。
【0020】
当該活性成分の特定の非限定的例は、以下の通りである:
抗アレルギー薬:デスロラタジン、ロラタジン、モンテルカスト、モンテルカストナトリウム、セチリジン、フェキソフェナジン、エバスチン;
アルファ遮断薬:タムスロシン、シロドシン;
鎮痛薬及び抗炎症薬:アスピリン、アロキシプリン、アウラノフィン、アザプロパゾン、ベノリレート、ジフルニサル、エトドラク、フェンブフェン、フェノプロフェンカルシウム、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スリンダク、パラセタモール;
抗不整脈薬:塩酸アミオダロン、ジソピラミド、酢酸フレカイニド、硫酸キニジン;
抗菌薬:ベネタミンペニシリン、シノキサシン、シプロフロキサシン塩酸塩、クラリスロマイシン、クロファジミン、クロキサシリン、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、エリスロマイシン、エチオナミド、イミペネム、ナリジクス酸、ニトロフラントイン、リファンピシン、スピラマイシン、スルファベンズアミド、スルファドキシン、スルファメラジン、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファフラゾール、スルファメトキサゾール、スルファピリジン、テトラサイクリン、トリメトプリム;
抗精神病薬:アモキサピン、シクラジンドール、塩酸マプロチリン、塩酸ミアンセリン、塩酸ノルトリプチリン、塩酸トラゾドン、マレイン酸トリミプラミン;
抗糖尿病薬:アセトヘキサミド、クロルプロパミド、グリベンクラミド、グリクラジド、グリピジド、トラザミド、トルブタミド;
抗利尿薬:デスモプレシン及びその類似体、酢酸デスモプレシン;
抗てんかん薬:ベクラミド、カルバマゼピン、クロナゼパム、エトトイン、メトイン、メチスキシミド、メチルフェノバルビトン、オキシカルバゼピン、パラメタジオン、フェナセミド、フェノバルビトン、フェニトイン、フェンスキシミド、プリミドン、スルチアム、バルプロ酸;
抗真菌薬:アムホテリシン、ブトコナゾール硝酸塩、クロトリマゾール、エコナゾール硝酸塩、フルコナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ミコナゾール、ナタマイシン、ナイスタチン、スルコナゾール硝酸塩、テルビナフィン塩酸塩、テルコナゾール、チオコナゾール、ウンデセン酸;
痛風治療薬:アロプリノール、プロベネシド、スルフィンピラゾン
降圧剤:アムロピジン、ベニジピン、ダロジピン、塩酸ジリタゼム、ジアゾキシド、フェロジピン、酢酸グアナベンズ、インドラミン、イスラジピン、ミノキシジル、塩酸ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、塩酸フェノキシベンザミン、塩酸プラゾシン、レセルピン、塩酸テラゾシン;
抗片頭痛薬:リザトリプタン、メシル酸ジヒドロエルゴタミン、酒石酸エルゴタミン、マレイン酸メチセルギド、マレイン酸ピゾチフェン、コハク酸スマトリプタン、カフェイン
抗ムスカリン薬:オキシブチニン、トルテロジン、アトロピン、塩酸ベンズヘキソール、ビペリデン、塩酸エトプロパジン、ヒヨスチンブチルブロミド、ヒヨスチアミン、臭化メペンゾラート、オルフェナドリン、塩酸オキシフェンシルシミン、トロピカミド;
抗鼻炎薬、抗蕁麻疹剤:セチリジン、フェキソフェナジン、エバスチン、ロラタジン、モンテルカスト;
抗ウイルス薬:アシクロビル、アマンタジン塩酸塩、ファムシクロビル、ジドバジン、ジダノシン、ザルシタビン、ホスカルネットナトリウム;
抗不安薬、鎮静薬、睡眠薬、抗神経弛緩薬:アルプラゾラム、アミロバルビトン、バルビトン、ベンタゼパム、ブロマゼパム、ブロムペリドール、ブロチゾラム、ブトバルビトン、カルブロマール、クロルジアゼポキシド、クロルフェニラミン、クロルメチアゾール、クロルプロマジン、クロバザム、クロナゼパム、クロチアゼパム、クロザピン、ジアゼパム、ドロペリドール、エチナメート フルナニゾン、フルニトラゼパム、フルペンチキソールデカノエート、デカン酸フルフェナジン、フルラゼパム、ハロペリドール、ロラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、メプロバメート、メタカロン、ミダゾラム、ニトラゼパム、オキサゼパム、ペントバルビトン、ペルフェナジン
フェニルフリン、ピモジド、プロクロルペラジン、シュード塩酸エフェドリン、スルプリド、テマゼパム、チオリダジン、トリアゾラム、ゾピクロン;
避妊薬:クロミフェンクエン酸塩、ダナゾール、デソゲストレル、エチニルエストラジオール、エチノジオール、エチノジオールジアセテート、レボノルゲストレル、メドロキシプロゲステロンアセテート、メストラノール、メチルテストステロン、ノルエチステロン、ノルエチステロンエナント酸塩、ノルゲストレル、エストラジオール、共役エストロゲン、ジドロゲステロン、プロゲステロン、スタノゾロール、スチルベストロール、テストステロン、チボロン;
充血除去薬:プソイドエフェドリン塩酸塩;
利尿薬:アセタゾラミド、アミロライド、ベンドロフルアジド、ブメタニド、クロロチアジド、クロルタリドン、エタクリン酸、フルセミド、メトラゾン、スピロノラクトン、トリアムテレン;
酵素:パンクレアチン、ペプシン、リパーゼ;
てんかん:ガバペンチン;
抗パーキンソン病薬:メシル酸ブロモクリプチン、マレイン酸リズリド、セレギリン、パラフルオロセレギリン、ラザベミド、ラサギリン、2-BUMP [N-(2-ブチル)-N-メチルプロパルギルアミン]、M-2-PP [N-メチル-N-(2-ペンチル)-プロパルギルアミン]、MDL-72145[β-(フルオロメチレン)-3,4-ジメトキシ-ベンゼンタナミン]、モフェギリン、アポモルフィン、N-プロピルノルポルフィン、カベルゴリン、メテルゴリン、ナキサゴリド、ペルゴリド、ピリベジル、ロピニロール、テルグリド、キナゴリド;
胃腸薬:ビサコジル、シメチジン、シサプリド、ジフェノキシレート塩酸塩、ドンペリドン、メトクロプラミド、ファモチジン、ロペラミド、メサラジン、ニザチジン、エソメプラゾール、メトピマジン、パントプラゾール、オンダンセトロン塩酸塩、グラニセトロン、トロピセトロン、ドラセトロン、塩酸ラニチジン、スルファサラジン、ランゾプラゾール;
ヒスタミン受容体拮抗薬:アクリバスチン、アステミゾール、シンナリジン、サイクリジン、シプロヘプタジン塩酸塩、ジメンヒドリナート、フルナリジン塩酸塩、ロラタジン、メクロジン塩酸塩、オキサトミド、テルフェナジン、トリプロリジン
ホルモン:ヒト成長ホルモン(HGH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)作動薬又は拮抗薬、ナファレリントリプトレリン、セトロレリクス、アトシバン;
ホルモン補充療法薬:ジドロゲステロン;
高血圧症治療剤:「エナラプリル」;
授乳薬:オキシトシン、オキシトシン作動薬;
脂質調節薬:ベザフィブラート、クロフィブラート、フェノフィブラート、ジェムフィブロジル、プロブコール;
局所麻酔薬:アメトカイン、アミロカイン、ベンゾカイン、ブクリカイン、ブピバカイン、ブタカイン、ブタニカイン、ブトキシカイン、アミノ安息香酸ブチル、カルチカイン、クロロプロカイン、シンコカイン、クリブカイン、クロルメカイン、コカイン、コカイン、シクロメチカイン、ジメチソキン、ジペロドン、ジクロカイン、塩化エチル、p-ピペリジノアセチルアミノ安息香酸エチル、エチドカイン、ヘキシルカイン、イソブタンベン、ケトカイン、リグノカイン、メピバカイン、メプリルカイン、ミルテカイン、オクタカイン、オキセタザイン、オキシブプロカイン、パレトキシカイン、プラモキシイン、プリロカイン、プロカイン、プロプラノカイン、プロポキシカイン、プロキシメタカイン、ロピべカイン、トリカイン、トリメカイン、バドカイン;
乗り物酔止め薬:ジフェンヒドラミン;
神経筋剤:ピリドスチグミン;
非ステロイド性抗アンドロゲン:エンザルタミド;
栄養剤:ベータカロチン、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ミネラル等のビタミン
経口ワクチン:インフルエンザ、結核、髄膜炎、肝炎、百日咳、ポリオ、破傷風、ジフテリア、マラリア、コレラ、ヘルペス、腸チフス、HIV、エイズ、麻疹、ライム病、旅行者下痢、A型肝炎、B型及びC型肝炎、中耳炎、デング熱、狂犬病、パラインフルエンザ、風疹、黄熱病、赤痢、レジオネラ症、トキソプラズマ症、Q熱、出血熱、アルゼンチン出血熱、う蝕、シャーガス病、大腸菌による尿路感染症、肺炎球菌症、おたふくかぜ、チクングア、花粉症、喘息、関節リウマチ、癌腫、コクシジウム症、ニューカッスル病、風土病性肺炎、猫白血病、萎縮性鼻炎、丹毒、口蹄疫及び豚肺炎、又はビブリオ属、サルモネラ属、ボルデテラ属、ヘモフィルス属、トキソプラズマ病原体、サイトメガロウイルス、クラミジア属、レンサ球菌属、ノーウォークウイルス、大腸菌、ヘリコバクター・ピロリ、ロタウイルス、淋菌、髄膜炎菌、アデノウイルス、エプスタイン・バー・ウイルス、日本脳炎ウイルス、カリニ肺炎ウイルス、単純ヘルペス、クロストリジア、呼吸器合胞体ウイルス、クレブシエラ、赤痢菌、緑膿菌、パルボウイルス、カンピロバクター、リケッチア、水痘帯状疱疹、エルシニア、ロスリバーウイルス、J.C.ウイルス、Rhodococcus equi、モラクセラ・カタラーリス、ボレリア・バーグドルフェリ、パスツレラ・ヘモリチカ、BCG等の疾患の兆候を緩和又は低減する;
排尿機能障害治療薬:タムスロシン、塩化トロスピウム、トルテロジン、オキシブチニン、ソリフェナシン;
タンパク質、ペプチド及び組換え薬剤:組換えホルモン及びイソホルモン、組換えサイトカイン、組換えプラスミノーゲン、TNF受容体融合タンパク質、モノクローナル抗体、核酸、アンチセンスオリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、糖タンパク質及び接着分子、カルシトニン、オクトレオチド、インスリン及びインスリン類似体、エタネルセプト、ペグフィルグラスチム、リラグルチド、ビバリルジン、ネシリチド、セルレチド、ベンチロミド、エクセナチド、ゴナドレリン、エンフビルチド、バンコマイシン、イカットバント、セクレチン、リュープロリド、グルカゴン組換え体、オキシトシン、セルモレリン、グラミシジンD、インシュリン組換え体、カプレオマイシン、バソプレシン コシントロピン、バシトラシン、アバレリックス、チマファシン、メカセルミン、テリパラタイド、コルチコトロピン、プラムリンチド;
リン酸結合剤:セベラマー;
性機能障害治療薬:カベルゴリン、オキシトシン、タダラフィル、シルデナフィル、バルデナフィル
刺激薬:アンフェタミン、デキサンフェタミン、デクスフェンフルラミン、フェンフルラミン、である。
【0021】
具体的な実施形態では、本発明の製剤の活性成分は、デスロラタジン、モンテルカスト、ソリフェナシン、シロドシン、シルデナフィル及びそのいずれかの医薬的に許容される塩からなる群より選択される。
【0022】
具体的な実施形態では、本発明の製剤の活性成分はデスロラタジンである。
【0023】
具体的な実施形態では、本発明の製剤の活性成分はシルデナフィルである。
【0024】
具体的な実施形態では、本発明の製剤の活性成分はソリフェナシンである。
【0025】
上記成分に加えて、製剤はまた、充填剤、増粘剤(グアーガム及びキサンタンガムを含むが、これらに限定されない)、結合剤、希釈剤、潤滑剤、pH調整剤、保護剤、粘度向上剤、吸引剤、非発泡性崩壊剤、発泡性崩壊剤、界面活性剤、抗酸化剤、湿潤剤、着色剤、着香剤、味覚マスキング剤、甘味料、保存剤等の他の賦形剤(補助剤、アクセサリー剤)を含んでよい。
【0026】
本発明の剤形の適当な投与経路は、経口投与である。
【0027】
一実施形態では、本発明の医薬製剤は、粉末形態で患者に投与することができる。
【0028】
他の態様では、本発明の医薬製剤は、製剤を単回投与する容器に含まれ、単位投与形態ともいう。容器/単位投与形態の非限定的な例は、サッシェ及びスティックパックである。
【0029】
他の実施形態では、本発明の医薬製剤、例えば粉末形態は、多剤形、すなわち、いかなるサイズの複数回投与できる投与形態で充填される。多剤形の非限定的な例は、粉末を保持することができるボトル及び他のいかなる容器である。
【0030】
本発明の自由流動性粉末製剤を用いて投与される患者は、患者が投与量全体を確実に受け取ること、すなわち、容器/単位投与形態中に残留物が存在しない。
【0031】
一実施形態では、経口投与は、粉末を含む小袋、スティックパック、又は(他のいかなる)単位パックを舌上で空にして、内容物を溜飲して実施される。
【0032】
他の実施形態では、経口投与は、粉末を溶媒(例えば、水のコップ)に溶解し、次いで、溶液を飲むことによって実施される。
【0033】
投与形態物の正確な投与量及び投与計画は、達成されるべき治療効果に必然的に依存し、そして特定の活性成分、投与経路、並びに製剤が投与されるべき個々の被験体の年齢及び状態によって変化し得る。場合によっては、患者は、2又はそれ以上の数の単位投与形態、例えば、スティックパックを1回の投与で、又は場合によっては、単位投与形態の1/2又は1/4のような部分のみを1回の投与で服用するように指示され得る。
【0034】
本発明の製剤は、流動特性、水分含有量、帯電防止特性、及び圧縮性を改善する点で独特である。
【0035】
本発明の医薬製剤は、以下の:
(a)活性成分及び溶媒を含む製剤から溶媒(例えば水)(例えば凍結乾燥プロセス)を昇華させることによる凍結乾燥粉末の形成工程;
(b)ソルビトール及び液体パラフィンを含むブレンド組成物を形成する工程であって、当該ブレンド組成物は、場合によってはクエン酸を含んでよい;
(c)工程(a)で得られた凍結乾燥粉末とブレンド組成物を混合して、流動性、水分保護性、静電気防止性及び圧縮性が改善された医薬組成物を得る工程;
を含む方法で得ることができる。
一実施形態によれば、得られた自由流動組成物は、スティックパックに導入される。
【0036】
さらに他の態様によれば、得られた自由流動組成物は、小袋に導入される。
【0037】
ソルビトール及び液体パラフィンの自由流動ブレンド組成物は、幾何学的混合又はいかなるタイプのブレンダーとの混合等の当該技術分野で公知の方法により、凍結乾燥粉末と混合される。
【0038】
〔実施例〕
本発明は、請求項に係る発明の範囲を限定することを意図するものではないが、以下の実施例においてさらに説明される。
〔材料及び方法〕
【0039】
【実施例1】
【0040】
プラセボ製剤
以下の成分を用いてA(プラセボ)製剤を調製した:
【0041】
【表2】
〔製造手順〕
I.凍結乾燥顆粒
1.クエン酸を200gの水に、磁気/オーバーヘッドスターラーを用いて5分間溶解した。
【0042】
2.連続撹拌下で樹脂を添加し、生成した分散液を撹拌下で1時間維持した。
【0043】
3.マルトデキストリンを連続撹拌下で添加した。
【0044】
4.溶液/分散液の最終質量を、精製水を用いて400gとした。
【0045】
5.溶液/分散液の混合を、磁気/オーバーヘッドスターラー中で10分間続けた。
【0046】
6.この溶液/分散液をステンレス鋼トレイに充填し、凍結乾燥機で凍結乾燥した。
【0047】
7.完全に凍結乾燥した後、凍結乾燥済ケーキを#40ふるいを通してふるいにかけ、凍結乾燥顆粒を得た。
II. ブレンド組成
8.ソルビトールを#40ふるいに通し、粉砕し、ふるいにかけたクエン酸をダブルコーンブレンダー中で、10RPMで2分間混合した。
【0048】
9.液体パラフィンを工程8から混合物40gに滴下して加え、手動で混合して均一に分布したブレンド組成物を得た。
【0049】
10.ブレンド組成物を#60ふるいを通してふるい分け、次いで、工程8からの残りの混合物と、ダブルコーンブレンダーを用いて、10RPMで3分間混合し、最終ブレンド組成物を得た。
III. 製剤
11.工程7からの凍結乾燥顆粒を、工程10からの最終ブレンド組成物と、ダブルコーンブレンダー中で、10RPMで5分間混合し、自由流動(プラセボ)組成物を得た。
【0050】
12.自由流動組成物をスティックパックに充填し、500mg/スティックパックでシールした(
図5参照)。
【実施例2】
【0051】
デスロラタジン組成
以下の成分を用いて、デスロラタジン製剤を調製した:
【0052】
【表3】
〔製造手順〕
I.凍結乾燥顆粒
1.クエン酸を200gの水に、磁気/オーバーヘッドスターラーを用いて5分間溶解した。
【0053】
2.デスロラタジンを、磁気/オーバーヘッドスターラーを用いて連続撹拌下で添加した。
【0054】
3.連続撹拌下で樹脂を添加し、生成した分散液を撹拌下で1時間維持した。
【0055】
4.マルトデキストリンを連続撹拌下で添加した。
【0056】
5.溶液/分散液の最終質量は、精製水を用いて400gにした。
【0057】
6.溶液/分散液の混合を、磁気/オーバーヘッドスターラー中で10分間続けた。
【0058】
7.この溶液/分散液をステンレス鋼トレイに充填し、凍結乾燥機で凍結乾燥した。
【0059】
8.完全に凍結乾燥した後、凍結乾燥したケーキを#40ふるいを通してふるいにかけ、凍結乾燥した顆粒を得た。
II. ブレンド組成
9.ソルビトールを#40ふるいに通し、粉砕し、ふるいにかけたクエン酸をダブルコーンブレンダー中で、10RPMで2分間混合した。
【0060】
10.液体パラフィンを工程9から混合物40gに滴下して加え、手動で混合して均一に分布したブレンド組成物を得た。
【0061】
11.ブレンド組成物を#60ふるいを通してふるい分け、次いで工程9からの残りの混合物と、ダブルコーンブレンダーを用いて10RPMで3分間混合し、最終的なブレンド組成物を得た。
III. 製剤
12.工程8からの凍結乾燥顆粒を、工程11からの最終ブレンド組成物と、ダブルコーンブレンダー中で、10RPMで5分間混合し、自由流動性デスロラタジン配合物を得た。
【0062】
13.自由流動組成物をスティックパックに充填し、500mg/スティックパックでシールした(
図5参照)。
【0063】
〔比較例A〕
以下の成分を用いて、実質的には実施例1に記載したように顆粒製剤を調製した:
【0064】
【表4】
〔比較例B〕
比較医薬製剤を、タルク及び他の下記の成分を含有するブレンド組成物を用いて、実質的には実施例1に記載のように調製した:
【0065】
【表5】
〔比較例C〕
比較医薬製剤は、ステアリン酸マグネシウム及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、実質的には実施例1に記載のように調製した:
【0066】
【表6】
〔比較例D〕
Talc、ステアリン酸マグネシウム及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、比較医薬製剤を実質的には実施例1に記載のように調製した:
【0067】
【表7】
〔比較例E〕
比較医薬製剤は、液体パラフィンのみ及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、実質的には実施例1に記載のように調製した:
【0068】
【表8】
〔比較例F〕
以下の成分を用いて、実質的には実施例1に記載のように調製した:
【0069】
【表9】
〔比較例G〕
比較医薬製剤は、タルク及び他の下記の成分を含有するブレンド組成物を用いて、実質的には実施例1に記載のように調製した:
【0070】
【表10】
〔比較例H〕
比較医薬製剤は、ステアリン酸マグネシウム及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、実質的には実施例1に記載のように調製した:
【0071】
【表11】
〔比較例I〕
タルク、ステアリン酸マグネシウム及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、比較医薬製剤を実質的には実施例1に記載のように調製した:
【0072】
【表12】
〔比較例J〕
比較医薬製剤を、液体パラフィンのみ及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、実質的には実施例1に記載のように調製した:
【0073】
【表13】
〔比較例K〕
比較医薬製剤は、ソルビトール及び他の下記の成分のみを含むブレンド組成物を用いて、実質的には実施例1に記載のように調製した:
【0074】
【実施例3】
【0075】
シルデナフィル組成
以下の成分を用いてシルデナフィル製剤を調製した:
【0076】
【表15】
〔製造手順〕
I.凍結乾燥顆粒
1.水酸化ナトリウムを370mLの精製水に、オーバーヘッドスターラー上で10分間、1000RPMで撹拌下に溶解した。
【0077】
2.クエン酸シルデナフィルを、30分間撹拌下、工程1の溶液中に均一に分散させた。
【0078】
3.工程2で得られた分散液を、ホモジナイザー及びオーバーヘッドスターラーを用いて10000RPMで60分間ホモジナイズした。
【0079】
4.ヒドロキシプロピルセルロースLを水(166.5g)に溶解し、この溶液を撹拌しながら工程2の分散液に添加した。
【0080】
5.マンニトールを分散液に添加した。
【0081】
6.溶液/分散液の最終質量を精製水を用いて1000gにした。
【0082】
7.溶液/分散液の混合を、磁気/オーバーヘッドスターラー中で10分間続けた。
【0083】
8.この溶液/分散液をステンレス鋼トレイに充填し、凍結乾燥機で凍結乾燥した。
【0084】
9.完全に凍結乾燥した後、凍結乾燥したケーキを#40ふるいを通してふるいにかけ、凍結乾燥した顆粒を得た。
II. ブレンド組成
10.ソルビトールを#40ふるいに通し、粉砕し、ふるいにかけたクエン酸をダブルコーンブレンダー中で、10RPMで2分間混合した。
【0085】
11.液体パラフィンを工程10から混合物40gに滴下して加え、手動で混合して均一に分布したブレンド組成物を得た。
【0086】
12.ブレンド組成物を#60ふるいを通してふるい分け、次いで工程9からの残りの混合物と、ダブルコーンブレンダーを用いて10RPMで3分間混合し、最終的なブレンド組成物を得た。
III. 製剤
13.工程9からの凍結乾燥顆粒を、工程12からの最終ブレンド組成物と、ダブルコーンブレンダー中で、10 RPMで5分間混合し、自由流動性のクエン酸シルデナフィル組成物を得た。
【0087】
14.自由流動製剤をスティックパックに充填し、500又は1000mg/スティックパックでシールした(
図5参照)。
【実施例4】
【0088】
シルデナフィル組成
シルデナフィルの製剤を、以下の成分を用いて、本質的に実施例3に記載のように調製した:
【0089】
【表16】
〔比較例L〕
以下の成分を用いて、本質的に実施例3に記載のように顆粒製剤を調製した:
【0090】
【表17】
〔比較例M〕
比較医薬製剤は、タルク及び他の下記の成分を含有するブレンド組成物を用いることにより、実質的に実施例3に記載のように調製した:
【0091】
【表18】
〔比較例N〕
比較医薬製剤は、ステアリン酸マグネシウム及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、実質的に実施例3に記載のように調製された:
【0092】
【表19】
〔比較例O〕
タルク、ステアリン酸マグネシウム及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、比較医薬製剤を、実質的に実施例3に記載のように調製した:
【0093】
【表20】
〔比較例P〕
液体パラフィン及び他の下記の成分を含有するブレンド組成物を用いて、比較医薬製剤を、実質的に実施例3に記載のように調製した:
【0094】
【表21】
〔比較例Q〕
比較医薬製剤は、ソルビトール及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、実質的に実施例3に記載のように調製された:
【0095】
【実施例5】
【0096】
ソリフェナシン組成
本剤は、次の成分を用いて作製した:
【0097】
【表23】
〔製造手順〕
I.凍結乾燥顆粒
1.ソリフェナシンを140gの水に、磁気/オーバーヘッドスターラーを用いて5分間溶解した。
【0098】
2.クエン酸を、磁気/オーバーヘッドスターラーを用いて連続撹拌下で添加した。
【0099】
3.連続撹拌下で樹脂を添加し、生成した分散液を撹拌下で1時間維持した。
【0100】
4.マルトデキストリンを、別々のビーカー中の140gの水に溶解し、次いで、連続的に撹拌しながら工程3に添加した。
【0101】
5.溶液/分散液の最終質量は、精製水を用いて400gにした。
【0102】
6.溶液/分散液の混合を、磁気/オーバーヘッドスターラー中で10分間続けた。
【0103】
7.この溶液/分散液をステンレス鋼トレイに充填し、凍結乾燥機で凍結乾燥した。
【0104】
8.完全に凍結乾燥した後、凍結乾燥したケーキを#40ふるいを通してふるいにかけ、凍結乾燥した顆粒を得た。
II. ブレンド組成
9.ソルビトールを#40ふるいに通し、粉砕し、ふるいにかけたクエン酸をダブルコーンブレンダー中で、10RPMで2分間混合した。
【0105】
10.液体パラフィンを工程9から混合物40gに滴下して加え、手動で混合して均一に分布したブレンド組成物を得た。
【0106】
11.ブレンド組成物を#60ふるいを通してふるい分け、次いで工程9からの残りの混合物と、ダブルコーンブレンダーを用いて10 RPMで3分間混合し、最終的なブレンド組成物を得た。
III. 製剤
12.工程8からの凍結乾燥顆粒を、工程11からの最終ブレンド組成物と、ダブルコーンブレンダー中で、10RPMで5分間混合し、自由流動性のソリフェナシン配合物を得た。
【0107】
13.自由流動組成物をスティックパックに充填し、500mg/スティックパックでシールした(
図5参照)。
【0108】
〔比較例R〕
以下の成分を用いて、実質的に実施例5に記載のように顆粒製剤を調製した:
【0109】
【表24】
〔比較例S〕
比較医薬製剤は、タルク及び他の下記の成分を含有するブレンド組成物を用いて、実質的に実施例5に記載のように調製した:
【0110】
【表25】
〔比較例T〕
比較医薬製剤は、ステアリン酸マグネシウム及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、実質的に実施例5に記載のように調製された:
【0111】
【表26】
〔比較例U〕
比較医薬製剤は、タルク、ステアリン酸マグネシウム及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、実質的に実施例5に記載のように調製した:
【0112】
【表27】
〔比較例V〕
比較医薬製剤は、液体パラフィン及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、実質的に実施例5に記載のように調製した:
【0113】
【表28】
〔比較例W〕
比較医薬製剤は、ソルビトール及び他の下記の成分を含むブレンド組成物を用いて、実質的に実施例5に記載のように調製された:
【0114】
【実施例6】
【0115】
かさ密度とタップ密度の結果
バルク及びタップ密度は、製剤の流動特性の理解に重要である。材料のかさ密度は、未使用の粉末試料の体積(粒子間空隙体積を含む)に対する質量の比である。タップ密度は、粉末試料を入れた容器を機械的にタップした後に得られるバルク密度の増加分である。タップ密度は、さらなる体積変化がわずかに観察されるまで、試料を含むメスシリンダーを機械的にタップして得られる。粉末のバルキング特性に影響を及ぼす粒子間相互作用は、粉末の流れを妨害する相互作用でもあるため、バルク密度とタップ密度を比較して、所与の粉末における当該相互作用の相対的重要性を測定しうる。当該比較は、しばしば、例えば圧縮性指数又はハウスナー比等の粉体の流動性の指標として用いられる。:
圧縮性指数(カール指数):
【0116】
【0117】
【数2】
V0 =未定見掛け容積(バルク容積) Vf =最終タップ容積
圧縮性指数とハウスナー比の値が低いほど、粉末の流動性は良好である。
【0118】
〔かさ密度測定手順〕
US Pharmacopoeia(USP)第616章によれば、1mLまで読み取り可能な100mLのシリンダーと、未使用の見掛け容積が50~100mLとなるような量の粉末を使用する方法Iである。
〔タップ密度測定手順〕:
US Pharmacopoeia(USP)第616章方法Iによれば、以下のように詳細が記載されている:
・質量130±16gの100mLメスシリンダー(1mLまで読み取り可能)を、質量240±12gのホルダーに取り付ける。
【0119】
・粉末試料の500回及び1250回のタップを実施し、対応する容量のV10、V500及びV1250を、最も近い目盛り付きユニットに対して測定する。
【0120】
・V500とV1250の差が1mL以下の場合、V1250がタップ容量となる。
【0121】
・V500とV1250の差が1mLを超える場合、1250回のタップのように、連続する測定の差が1mL以下になるまで、測定を繰り返す。
【0122】
〔結果〕
【0123】
【実施例7】
【0124】
リポーズ角:
安息角を用いて固体の流動特性を特性化した。安息角は、粒子間摩擦又は粒子間の運動に対する抵抗に関連する特性である。安息角は、円錐状の物質の堆積物によって想定される、一定の三次元角(水平ベースに対して)である。
【0125】
〔手順(USP General Chapter<1174>による)〕
安息角は、固定されたベース上に保持リップを有するように形成され、ベース上に粉体の層を保持する。ベースに振動がないこと。漏斗の高さは、粉末の対称な円錐を変化させて、注意深く形成する。ファンネルを移動させる際は、振動しないように注意する。漏斗の高さは、粉末杭の先端から約2~4cmの高さに保ち、粉末がコーンの先端に落下する影響を最小限に抑える。粉末の対称的なコーンがうまく調製できない場合、又は再現性のある方法で調製できない場合、この方法は適切ではない。安息角は、粉体の円すいの高さを測定し、次式:
tan(a)=高さ/0.5底辺
により安息角(a)を求めて求める。
〔結果〕
【0126】
【実施例8】
【0127】
含水率:
製剤を開放ペトリ皿に入れ、25℃/75%RHに保ったClimacelに入れ、高湿曝露をシミュレートした。各製剤の水分含有量を、Climacelで1、2及び6時間後に分析した。水分含量はUSP General Chapter921-Water Detamination Methodを用いて評価した。
【0128】
〔結果〕
【0129】
【実施例9】
【0130】
固着防止特性
配合物の粘着防止特性は、以下の手順で残存量を測定することにより測定した。
〔手順〕
製剤は、
図5に示すように、フレキシブルラミネートから作られた10個のスティックパックに均一に充填され、各スティックパックの充填質量を、さらなる参考のために記載した。充填済みのスティックパックを、密封機を用いて密封した。密封スティックパックを振動シフタ上に30分間保持し、製剤をスティックパックのコーナーに捕捉した。各スティックパックは、一方の密封側から切断して開封した。各スティックパックからの製剤を取り出し、較正バランスで秤量し、各スティックパックから回収された製剤の量を測定した。残存量は次式により算出した:
(スティックパックの充填質量)-(スティックパックから回収した内容物)=残存量
〔結果〕
【0131】