IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッドの特許一覧

特許7516266経皮的循環器系補助装置用アキシャルフラックスモータ
<>
  • 特許-経皮的循環器系補助装置用アキシャルフラックスモータ 図1
  • 特許-経皮的循環器系補助装置用アキシャルフラックスモータ 図2
  • 特許-経皮的循環器系補助装置用アキシャルフラックスモータ 図3
  • 特許-経皮的循環器系補助装置用アキシャルフラックスモータ 図4
  • 特許-経皮的循環器系補助装置用アキシャルフラックスモータ 図5
  • 特許-経皮的循環器系補助装置用アキシャルフラックスモータ 図6A
  • 特許-経皮的循環器系補助装置用アキシャルフラックスモータ 図6B
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】経皮的循環器系補助装置用アキシャルフラックスモータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 16/00 20060101AFI20240708BHJP
   A61M 60/804 20210101ALI20240708BHJP
   H02K 21/24 20060101ALI20240708BHJP
【FI】
H02K16/00
A61M60/804
H02K21/24 M
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020572481
(86)(22)【出願日】2019-08-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-28
(86)【国際出願番号】 US2019048350
(87)【国際公開番号】W WO2020046940
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2020-12-24
【審判番号】
【審判請求日】2023-03-15
(31)【優先権主張番号】62/723,591
(32)【優先日】2018-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】スコンザート、カリーナ エル.
(72)【発明者】
【氏名】クロンステット、ジョセフ エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ブレイダル、ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】ロバートソン、キンバリー エイ.
【合議体】
【審判長】瀧内 健夫
【審判官】中野 浩昌
【審判官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第1947269(US,A)
【文献】特開2018-93617(JP,A)
【文献】国際公開第2008/117631(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/082987(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K16/00
H02K21/24
A61M60/804
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アキシャルフラックスモータにおいて、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された駆動シャフトと、
0.5mm~20mmの直径を有する少なくとも1つのロータであって、前記少なくとも1つのロータは、直径方向に磁化された単極対磁気リングであって、前記磁気リングの中心を通って画定されたロータ開口を有する単極対磁気リングを有し、前記駆動シャフトは前記ロータ開口を通って延在し、前記少なくとも1つのロータは前記駆動シャフトに固定される、少なくとも1つのロータと、
少なくとも1つのステータであって、前記少なくとも1つのステータは、複数の導電性巻線及びステータ開口を有し、前記駆動シャフトは、前記ステータ開口を通って延在し、及び前記駆動シャフトは、前記開口内で回転可能であり、少なくとも1つのステータは、前記少なくとも1つのロータを回転させる軸方向磁場を生成し、それによって駆動シャフトを回転させるべく形成されている、少なくとも1つのステータと、
前記駆動シャフトに回転可能に結合された第1のベアリングと、
前記駆動シャフトに回転可能に結合された第2のベアリングであって、前記少なくとも1つのロータ及び前記少なくとも1つのステータが前記第1のベアリングと前記第2のベアリングとの間に配置される、第2のベアリングと、
前記第1のベアリングと、前記少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第1のフラックスリターンディスクと、
前記第2のベアリングと、少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第2のフラックスリターンディスクとを備え、
前記モータが、経皮的機械的循環補助装置のインペラを駆動するように構成され、前記インペラが前記駆動シャフトに結合されているアキシャルフラックスモータ。
【請求項2】
前記少なくとも1つのステータが複数のステータを含んでなり、前記複数のステータのそれぞれが、少なくとも1つの隣接するロータを回転させる、請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記少なくとも1つのステータがスロット付きステータコアを備え、前記複数の導電性巻線のそれぞれが前記ステータコアの1つ以上のスロットの周りに巻かれている、請求項1又は2のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項4】
前記複数の導電性巻線のそれぞれが概ねくさび形状をなし、前記駆動シャフトに隣接する第1の端部に第1の幅を有し、第2の端部に第2の幅を有し、前記第2の幅が前記第1の幅よりより大きい、請求項1~3のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項5】
前記第1及び第2のフラックスリターンディスクのそれぞれが、ハイパコ合金からなる、請求項1に記載のモータ。
【請求項6】
前記複数の巻線のそれぞれがプリント回路基板上に印刷されるか、又は3D印刷される、請求項1~5のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項7】
アキシャルフラックスモータにおいて、
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された駆動シャフトと、
0.5mm~20mmの直径を有する少なくとも1つのロータであって、前記少なくとも1つのロータは、直径方向に磁化された単極対磁気リングであって、前記磁気リングの中心を通って画定されたロータ開口を有する単極対磁気リングを有し、前記駆動シャフトは前記ロータ開口を通って延在し、前記少なくとも1つのロータは前記駆動シャフトに固定される、少なくとも1つのロータと、
少なくとも1つのステータであって、前記少なくとも1つのステータは、前記駆動シャフトの周りに配置された複数の導電性巻線とステータ開口とを有し、前記駆動シャフトは、前記ステータ開口を通って延在し、及び前記駆動シャフトは、前記開口内で回転可能であり、前記少なくとも1つのステータはステータコアを有さず、少なくとも1つのステータは、前記少なくとも1つのロータを回転させる軸方向磁場を生成し、それによって駆動シャフトを回転させるべく形成されている、少なくとも1つのステータと、
前記駆動シャフトに回転可能に結合された第1のベアリングと、
前記駆動シャフトに回転可能に結合された第2のベアリングであって、前記少なくとも1つのロータ及び前記少なくとも1つのステータが前記第1のベアリングと前記第2のベアリングとの間に配置される、第2のベアリングと、
前記第1のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第1のハイパコ合金フラックスリターンディスクと、
前記第2のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第2のハイパコ合金フラックスリターンディスクとを備え、
前記モータが、経皮的機械的循環補助装置のインペラを駆動するように構成され、前記インペラが前記駆動シャフトに結合されている、アキシャルフラックスモータ。
【請求項8】
前記複数の導電性巻線のそれぞれは、前記ハウジングの内面に結合され、前記複数の巻線のそれぞれは概ねくさび形状をなし、前記駆動シャフトに隣接する第1の端部では第1の幅を有し、及び第2の端部では第2の幅を有し、前記第2の幅は第1の幅よりも大きい、請求項7に記載のモータ。
【請求項9】
前記複数の巻線のそれぞれが3D印刷されている、請求項7又は8のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項10】
ハウジングと、
前記ハウジング内に配置された駆動シャフトと、
該駆動シャフトによって駆動されるように構成されたインペラと、
各々が0.5mm~20mmの直径を有する複数のロータであって、前記複数のロータのそれぞれは、直径方向に磁化された単極対磁気リングであって、前記磁気リングを通って画定されたロータ開口を有する単極対磁気リングを備え、前記駆動シャフトはロータ開口を通って延在し、前記ロータは前記駆動シャフトに結合される、複数のロータと、
複数のステータであって、前記複数のステータのそれぞれは複数の導電性巻線及びステータ開口を有し、前記駆動シャフトは前記ステータ開口を通って延在し、及び前記駆動シャフトは、開口内で回転可能であり、前記複数のステータのそれぞれは軸方向磁場を生成するように構成され、前記軸方向磁場は複数のロータのうちの少なくとも1つの隣接するロータを回転させ、それによって前記駆動シャフト及び前記インペラを回転させる、複数のステータと、
前記駆動シャフトに回転可能に結合された第1のベアリングと、
前記駆動シャフトに回転可能に結合された第2のベアリングであって、前記少なくとも1つのロータ及び前記少なくとも1つのステータが前記第1のベアリングと前記第2のベアリングとの間に配置される、第2のベアリングと、
前記第1のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第1のハイパコ合金フラックスリターンディスクと、
前記第2のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第2のハイパコ合金フラックスリターンディスクとを備える、経皮的機械的循環補助装置。
【請求項11】
前記モータに動作可能に結合されるコントローラであって、
起動の動作の間に複数のステータを作動させる工程と、
前記モータが指定された動作条件を有することを判定すると、前記複数のステータのうちの1つ以上を停止する工程とを行うように構成されたコントローラをさらに備える、請求項10に記載の循環補助装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気モータに関する。より詳細には、本開示は、アキシャルフラックス磁気モータを有する経皮的循環補助装置に関する。
【背景技術】
【0002】
心不全は、心臓が体の代謝の需要を満たすために十分な血液を送り出すことができない場合に発生する。これは65歳以上の患者の入院の主な原因であり、3年間の死亡率は50%であり、医療システムに300億ドル以上の費用がかかっている。心不全患者を治療するための潜在的な解決策には、経皮的機械的循環補助が含まれ、これは、急性の部分的補助を経皮的に提供し、必要に応じて心拍出量を増加させる方法である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
経皮的循環補助は、急性非代償性心不全(ADHF)、心原性ショックを呈している患者、及び/又は高リスクのPCI処置の間に使用される場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施例1において、アキシャルフラックスモータは、ハウジングと、ハウジング内に配置された駆動シャフトと、少なくとも1つのロータであって、少なくとも1つのロータは、磁気リングの中心を通って画定されたロータ開口を有する直径方向に磁化された単極対磁気リングを含み、駆動シャフトはロータ開口を通って延在し、少なくとも1つのロータは駆動シャフトに固定されている、少なくとも1つのロータと、少なくとも1つのステータであって、少なくとも1つのステータは、複数の導電性巻線及びステータ開口を含み、駆動シャフトは、ステータ開口を通って延在し、駆動シャフトは、開口内で回転可能であり、少なくとも1つのステータは、少なくとも1つのロータを回転させ、それによって駆動シャフトを回転させる軸方向磁場を生成するように構成されている、少なくとも1つのステータとを備える。
【0005】
実施例2において、実施例1のモータでは、少なくとも1つのステータは、複数のステータからなり、複数のステータのそれぞれは、少なくとも1つの隣接するロータを回転させるように構成される。
【0006】
実施例3では、実施例1又は2のいずれかのモータにおいて、少なくとも1つのステータは、スロット付きステータコアを有し、複数の導電性巻線のそれぞれは、ステータコアの1つ以上のスロットの周りに巻かれている。
【0007】
実施例4では、実施例1~3のいずれかのモータにおいて、各巻線が概ねくさび形状をなし、駆動シャフトに隣接する第1の端部に第1の幅を有し、第2の端部に第2の幅を有し、第2の幅は第1の幅よりも大きい。
【0008】
実施例5では、実施例1~4のいずれかのモータにおいて、駆動シャフトに回転可能に結合された第1のベアリングと、駆動シャフトに回転可能に結合された第2のベアリングであって、少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータが第1のベアリングと第2のベアリングとの間に配置される、第2のベアリングと、第1のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第1のフラックスリターンディスクと、第2のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第2のフラックスリターンディスクとをさらに備える。
【0009】
実施例6では、実施例5のモータにおいて、第1及び第2のフラックスリターンディスクのそれぞれがハイパコ(Hiperco、商標)合金からなる。
実施例7において、実施例1~6のいずれかのモータは、複数の巻線のそれぞれがプリント回路基板上に印刷されるか、又は3D印刷される。
【0010】
実施例8において、実施例1~7のいずれかのモータは、経皮的機械的循環補助装置のインペラを駆動するように構成され、インペラが駆動シャフトに結合されている。
実施例9では、アキシャルフラックスモータは、ハウジングと、ハウジング内に配置された駆動シャフトと、少なくとも1つのロータであって、磁気リングの中心を通って画定されたロータ開口を有する直径方向に磁化された単極対磁気リングを有し、駆動シャフトはロータ開口を通って延在し、少なくとも1つのロータは駆動シャフトに固定される、少なくとも1つのロータと、少なくとも1つのステータであって、駆動シャフト及びステータ開口の周りに配置された複数の導電性巻線を有し、駆動シャフトはステータ開口を通って延在し、駆動シャフトは開口内で回転可能であり、少なくとも1つのステータはステータコアを含まず、少なくとも1つのステータは、少なくとも1つのロータを回転させ、それによって駆動シャフトを回転させる軸方向磁場を生成するように構成される、少なくとも1つのステータとを備える。
【0011】
実施例10では、実施例9のモータは、複数の導電性巻線のそれぞれがハウジングの内面に結合され、複数の巻線のそれぞれが概ねくさび形状をなし、かつ、駆動シャフトに隣接する第1の端部で第1の幅を有し、及び第2の端部で第2の幅を有し、第2の幅は第1の幅よりも大きい。
【0012】
実施例11では、実施例9又は10のいずれかのモータは、複数の巻線のそれぞれが3D印刷されている。
実施例12は、実施例9~11のいずれかのモータにおいて、駆動シャフトに回転可能に結合された第1のベアリングと、駆動シャフトに回転可能に結合された第2のベアリングであって、少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータが第1のベアリングと第2のベアリングとの間に配置される、第2のベアリングと、第1のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第1のハイパコ合金フラックスリターンディスクと、第2のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第2のハイパコ合金フラックスリターンディスクとをさらに備える。
【0013】
実施例13において、実施例9~12のいずれかのモータは、経皮的機械的循環補助装置のインペラを駆動するように構成され、インペラが駆動シャフトに結合されている。
実施例14では、経皮的機械的循環補助装置は、ハウジングと、ハウジング内に配置された駆動シャフトと、複数のロータであって、複数のロータのそれぞれが磁気リングの中心を通って画定されたロータ開口を有する、直径方向に磁化された単極対磁気リングを備え、駆動シャフトはロータ開口を通って延在し、ロータは駆動シャフトに固定される、複数のロータと、複数のステータであって、複数のステータの各ステータは、複数の導電性巻線及びステータ開口を含み、駆動シャフトはステータ開口を通って延在し、駆動シャフトは開口内で回転可能であり、複数のステータのそれぞれは、複数のロータのうちの隣接する少なくとも1つのロータを回転させ、それによって駆動シャフトを回転させる軸方向磁場を生成するように構成される複数のステータとを備える。
【0014】
実施例15では、実施例14の循環補助装置は、モータに動作可能に結合され、及び、起動操作の間に、複数のステータを作動させる工程と、モータが特定の動作条件を有すると決定すると、複数のステータのうちの1つ以上を停止する工程とを行うように構成されたコントローラをさらに備える。
【0015】
実施例16において、アキシャルフラックスモータは、ハウジングと、ハウジング内に配置された駆動シャフトと、少なくとも1つのロータであって、少なくとも1つのロータは、磁気リングの中心を通って画定されたロータ開口を有する直径方向に磁化された単極対磁気リングを含み、駆動シャフトはロータ開口を通って延在し、少なくとも1つのロータは駆動シャフトに固定されている、少なくとも1つのロータと、少なくとも1つのステータであって、少なくとも1つのステータは、複数の導電性巻線及びステータ開口を含み、駆動シャフトは、ステータ開口を通って延在し、駆動シャフトは、開口内で回転可能であり、少なくとも1つのステータは、少なくとも1つのロータを回転させ、それによって駆動シャフトを回転させる軸方向磁場を生成するように構成されている、少なくとも1つのステータとを備える。
【0016】
実施例17において、実施例16のモータでは、少なくとも1つのステータは、複数のステータからなり、複数のステータのそれぞれは、少なくとも1つの隣接するロータを回転させるように構成される。
【0017】
実施例18では、実施例16のモータにおいて、少なくとも1つのステータは、スロット付きステータコアを有し、複数の導電性巻線のそれぞれは、ステータコアの1つ以上のスロットの周りに巻かれている。
【0018】
実施例19では、実施例16のモータにおいて、各巻線が概ねくさび形状をなし、駆動シャフトに隣接する第1の端部に第1の幅を有し、第2の端部に第2の幅を有し、第2の幅は第1の幅よりも大きい。
【0019】
実施例20では、実施例16のモータにおいて、駆動シャフトに回転可能に結合された第1のベアリングと、駆動シャフトに回転可能に結合された第2のベアリングであって、少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータが第1のベアリングと第2のベアリングとの間に配置される、第2のベアリングと、第1のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第1のフラックスリターンディスクと、第2のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第2のフラックスリターンディスクとをさらに備える。
【0020】
実施例21では、実施例20のモータにおいて、第1及び第2のフラックスリターンディスクのそれぞれがハイパコ(Hiperco、商標)合金からなる。
実施例22において、実施例16のモータは、複数の巻線のそれぞれがプリント回路基板上に印刷されるか、又は3D印刷される。
【0021】
実施例23において、実施例16のモータは、経皮的機械的循環補助装置のインペラを駆動するように構成され、インペラが駆動シャフトに結合されている。
実施例24では、アキシャルフラックスモータは、ハウジングと、ハウジング内に配置された駆動シャフトと、少なくとも1つのロータであって、磁気リングの中心を通って画定されたロータ開口を有する直径方向に磁化された単極対磁気リングを有し、駆動シャフトはロータ開口を通って延在し、少なくとも1つのロータは駆動シャフトに固定される、少なくとも1つのロータと、少なくとも1つのステータであって、駆動シャフト及びステータ開口の周りに配置された複数の導電性巻線を有し、駆動シャフトはステータ開口を通って延在し、駆動シャフトは開口内で回転可能であり、少なくとも1つのステータはステータコアを含まず、少なくとも1つのステータは、少なくとも1つのロータを回転させ、それによって駆動シャフトを回転させる軸方向磁場を生成するように構成される、少なくとも1つのステータとを備える。
【0022】
実施例25において、実施例24のモータは複数の導電性巻線のそれぞれがハウジングの内面に結合されている。
実施例26では、実施例24のモータにおいて、複数の巻線のうちのそれぞれが概ねくさび形状をなし、駆動シャフトに隣接する第1の端部に第1の幅を有し、第2の端部に第2の幅を有し、第2の幅は第1の幅よりも大きい。
【0023】
実施例27では、実施例24のモータにおいて、駆動シャフトに回転可能に結合された第1のベアリングと、駆動シャフトに回転可能に結合された第2のベアリングであって、少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータが第1のベアリングと第2のベアリングとの間に配置される、第2のベアリングと、第1のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第1のハイパコ合金フラックスリターンディスクと、第2のベアリングと少なくとも1つのロータ及び少なくとも1つのステータとの間に配置された第2のハイパコ合金フラックスリターンディスクとをさらに備える。
【0024】
実施例28において、実施例24のモータは、経皮的機械的循環補助装置のインペラを駆動するように構成され、インペラが駆動シャフトに結合されている。
実施例29では、経皮的機械的循環補助装置は、ハウジングと、ハウジング内に配置された駆動シャフトと、複数のロータであって、複数のロータのそれぞれが磁気リングの中心を通って画定されたロータ開口を有する、直径方向に磁化された単極対磁気リングを備え、駆動シャフトはロータ開口を通って延在し、ロータは駆動シャフトに固定される、複数のロータと、複数のステータであって、複数のステータの各ステータは、複数の導電性巻線及びステータ開口を含み、駆動シャフトはステータ開口を通って延在し、駆動シャフトは開口内で回転可能であり、複数のステータのそれぞれは、複数のロータのうちの隣接する少なくとも1つのロータを回転させ、それによって駆動シャフトを回転させる軸方向磁場を生成するように構成される複数のステータとを備える。
【0025】
実施例30では、実施例29の循環補助装置は、モータに動作可能に結合され、及び、起動操作の間に、複数のステータを作動させる工程と、モータが特定の動作条件を有すると決定すると、複数のステータのうちの1つ以上を停止する工程とを行うように構成されたコントローラをさらに備える。
【0026】
実施例31において、実施例29のモータにおいて、駆動シャフトに回転可能に結合された第1のベアリングと、駆動シャフトに回転可能に結合された第2のベアリングであって、複数のロータ及び複数のステータが第1のベアリングと第2のベアリングとの間に配置される、第2のベアリングと、第1のベアリングと複数のロータ及び複数のステータとの間に配置された第1のハイパコ合金フラックスリターンディスクと、第2のベアリングと複数のロータ及び複数のステータとの間に配置された第2のハイパコ合金フラックスリターンディスクとをさらに備える。
【0027】
実施例32では、実施例29のモータにおいて、複数のステータは、スロット付きステータコアを有し、複数の導電性巻線のそれぞれは、ステータコアの1つ以上のスロットの周りに巻かれている。
【0028】
実施例33において、実施例29のモータは、ステータがステータコアを含まず、複数の導電性巻線のそれぞれがハウジングの内面に結合されている。
実施例34では、実施例29のモータにおいて、各巻線が概ねくさび形状をなし、駆動シャフトに隣接する第1の端部に第1の幅を有し、第2の端部に第2の幅を有し、第2の幅は第1の幅よりも大きい。
【0029】
実施例35において、実施例29のモータは、複数の巻線のそれぞれがプリント回路基板上に印刷されるか、又は3D印刷される。
複数の実施形態が開示されているが、この明細書に開示されている主題の、さらなる他の実施形態は、開示された主題の例示的な実施形態を示し、及び説明する以下の詳細な説明から、当業者に明らかになるであろう。したがって、図面及び詳細な説明は、本質的に例示的なものと見なされるべきであり、限定的なものではない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本明細書に開示される主題の実施形態による、例示的な経皮的機械的循環補助装置の断面側面図。
図2】本明細書に開示される主題の実施形態による、ステータコアを有する例示的なステータの上面図。
図3】本明細書に開示される主題の実施形態による、ステータコアのないステータが設けられる例示的な経皮的機械的循環補助装置の断面側面図。
図4】本明細書に開示される主題の実施形態による、ステータコアのない例示的なステータの断面上面図。
図5】本明細書に開示される主題の実施形態による、ハウジングが取り外された状態のアキシャルフラックスモータの一部を示す斜視図であって、ロータ及びステータの例示的な配置を示している斜視図。
図6A】本明細書に開示される主題の実施形態による、アキシャルフラックスモータの構成要素の例示的な動作を示す概略図。
図6B】本明細書に開示される主題の実施形態による、アキシャルフラックスモータの構成要素の例示的な動作を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
開示された主題は、様々な修正及び代替の形態に従うことができるが、特定の実施形態は、例として図面に示され、以下で詳細に説明される。しかしながら、その意図は、本明細書に開示される主題を、記載される特定の実施形態に限定することではない。それどころか、本開示は、本明細書に開示される主題の範囲内にあり、添付の特許請求の範囲によって定義されるすべての修正、同等物、及び代替物を網羅することを意図している。
【0032】
有形のもの(例えば、製品、在庫など)及び/又は無形のもの(例えば、データ、通貨の電子表現、アカウント、情報、物の一部(例えば、パーセンテージ、分数)、計算、データモデル、動的システムモデル、アルゴリズム、パラメータなど)についての値(例えば、大きさ、測定値、及び/又は特性に関連して本明細書で使用される定性的及び/又は定量的観察の他の程度(例えば、寸法、測定値、属性、構成要素)、及び/又はその範囲に関連して本明細書で使用する、「約」及び「およそ」との文言は、値、構成、方向、及び/又は、他の特性であって記載された値、構成、向き、及び/又は他の特性と同じか、又は値、構成、向き、及び/又は記載された値、構成、向きに合理的に近い他の特性に等しい(又は同じ) 、及び/又はその他特徴的であるが、等しい(又は又は他の特性)ものを指すために、交換可能に使用され得る。それは、測定誤差;測定及び/又は製造装置の校正の違い;測定値の読み取り及び/又は設定における人為的エラー;他の測定値(他のものに関連する測定値など)を考慮して、パフォーマンス及び/又は構造パラメータを最適化するために行われる調整;特定の実装シナリオ;人、コンピューティングデバイス、及び/又はマシンによる物事、設定、及び/又は測定の不正確な調整及び/又は操作;システム公差;制御ループ;機械学習;予見可能な変動(例えば、統計的に有意でない変動、カオス的変動、システム及び/又はモデルの不安定性など);優先順位;及び/又は同様のものに起因すると関連技術の当業者によって理解され、容易に確認されるように、適度にわずかに異なる可能性があるものである。
【0033】
「上」、「上の」、及び「上向き」という用語、及びそれらの変形は、説明を明確にすることのみを目的として本開示全体で使用され、相対的な方向(すなわち、別の方向と区別するための、ある特定の方向)を指すことのみを意図し、絶対的な方向を意味すると解釈されることを意味するものではない。同様に、「下」、「下の」、及び「下向き」という用語、及びそれらの変形は、説明を明確にすることのみを目的として本開示全体で使用され、「上」、「上の」、及び「上向き」という用語の1つ以上によって参照される方向、及びそれらの変形と、少なくともほぼ反対の相対方向を指すことのみを意図している。
【0034】
「ブロック」という用語は、例示的に使用される異なる要素を暗示するために本明細書で使用され得るが、この用語は、本明細書に開示される様々なブロックの要件、又はそれらの間又は間の特定の順序を意味するものとして解釈されるべきではない。同様に、例示的な方法は、1つ以上の図面(例えば、フロー図、通信フローなど)によって表すことができるが、図面は、本明細書に開示される様々な工程の要件又は特定の順序を意味するものとして解釈されるべきではない。しかしながら、特定の実施形態は、本明細書に明示的に記載され得るように、及び/又は工程自体の性質から理解され得るように、特定の工程及び/又は特定の工程間の特定の順序を必要とし得る(例えば、いくつかの工程の性能は、前の工程から得られる結果に依ることがある)。さらに、アイテムの「セット」、「サブセット」、又は「グループ」(例えば、入力、アルゴリズム、データ値など)は、1つ以上のアイテムを含み得、同様に、アイテムのサブセット又はサブグループは、1つ以上のアイテムを含み得る。「複数」とは、1つより大きいことを意味する。
【0035】
アキシャルフラックスモータは、各モータの磁束の方向において、より一般的なラジアルフラックスモータとは異なる。ラジアルフラックスモータでは、磁束はモータの側面に沿って半径方向に生成されるが、アキシャルフラックスモータでは、磁束はモータの軸方向の長さに沿って軸方向に生成される。アキシャルフラックスモータは、一般に、ラジアルフラックスモータよりも高いトルク対重量比で、より薄く、より軽くすることができる。本明細書に記載の実施形態は、制限された外径の設定でトルクを増加させるために、複数のロータ及びステータが軸方向に積み重ねられる「多段」アキシャルフラックスモータを含む。本明細書に開示されるアキシャルフラックスモータの実施形態はまた、ロータ/ステータ対を直列に、並列に、及び/又は任意の数の組み合わせで接続することによってカスタマイズすることができる。このような方法でロータ/ステータの対を配置するこの機能は、モータに冗長性を追加し、及び/又はモータが稼働すると1つ以上のステータを停止できるため、エネルギーを節約できる。
【0036】
図1は、本明細書に開示される主題の実施形態による、例示的な経皮的機械的循環補助装置100の断面側面図を示す。図示されるように、循環補助装置100は、ハウジング104内に配置されたアキシャルフラックスモータ102を含む。コントローラ106は、モータ102に動作可能に結合され、モータ102を制御するように構成される。コントローラ106は、実施形態ではハウジング104内に配置することができ、又は他の実施形態では、ハウジングの外側(例えば、カテーテルハンドル、独立したハウジングなど)に配置することができる。実施形態では、コントローラ106は、複数の構成要素を含むことができ、その1つ以上は、ハウジング104内に配置することができる。
【0037】
実施形態によれば、コントローラ106は、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1つ以上のプログラマブルロジックデバイス(PLD)、1つ以上のコンプレックスPLD(CPLD)、1つ以上のカスタムの特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ以上の専用プロセッサ(マイクロプロセッサなど)、1つ以上の中央処理装置(CPU)、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらや他の部品の任意の組み合わせであり、あるいはこれらを含んでなり、又はこれらに含まれ得る。コントローラ106は、本明細書では単数形で言及されているが、コントローラ106は、複数のインスタンスで実装され、複数のコンピューティングデバイスに分散され、複数の仮想マシン内でインスタンス化され、及び/又は同様であることが可能である。
【0038】
コンピューティングデバイスは、開示された主題の実施形態の態様を実施するのに適した任意のタイプのコンピューティングデバイスを含み得る。コンピューティングデバイスの例には、「制御ユニット」、「制御アセンブリ」、「ワークステーション」、「サーバー」、「ハンドヘルドデバイス」、「コントローラ」などの特殊なコンピューティングデバイス又は汎用コンピューティングデバイスが含まれるが、これらのすべてが、コントローラ106を参照して、図1の範囲内にあるものと企図されている。
【0039】
実施形態では、コンピューティングデバイスは、以下のデバイスを直接的及び/又は間接的に結合するバスを含む:処理ユニット、メモリ、入力/出力(I/O)ポート、I/Oコンポーネント、及び電源。任意の数の追加のコンポーネント、異なるコンポーネント、及び/又はコンポーネントの組み合わせもまた、コンピューティングデバイスに含まれ得る。I/Oコンポーネントは、例えば、ディスプレイデバイス、スピーカー、印刷デバイスなどのような情報をユーザに提示するように構成された表示コンポーネント、及び/又は、例えば、マイク、ジョイスティック、サテライトディッシュ、スキャナー、プリンタ、ワイヤレスデバイス、キーボード、ペン、音声入力デバイス、タッチ入力デバイス、タッチスクリーンデバイス、インタラクティブディスプレイデバイス、マウスなどの入力コンポーネントを含む。
【0040】
バスは、1つ以上のバス(例えば、アドレスバス、データバス、又はそれらの組み合わせなど)であり得るものを表す。同様に、実施形態では、コンピューティングデバイスは、いくつかの処理ユニット、いくつかのメモリコンポーネント、いくつかのI/Oポート、いくつかのI/Oコンポーネント、及び/又はいくつかの電源を含み得る。さらに、これらのコンポーネントの任意の数、又はそれらの組み合わせは、いくつかのコンピューティングデバイスにわたって分散及び/又は複製され得る。
【0041】
実施形態では、メモリは、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ可読媒体を含み、取り外し可能、取り外し不可能、又はそれらの組み合わせであり得る。媒体の例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電子的に消去可能なプログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリー、光学又はホログラフィックメディア、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイス、データ送信、及び/又は情報を格納するために使用することができ、コンピューティングデバイスによってアクセスすることができる、例えば、量子状態メモリなどのような任意の他の媒体が含まれる。実施形態では、メモリは、プロセッサに、本明細書で説明するシステムコンポーネントの実施形態の態様を実装させる、及び/又は本明細書で説明する方法及び手順の実施形態の態様を実行させるためのコンピュータ実行可能命令を格納する。
【0042】
コンピュータ実行可能命令は、例えば、コンピュータコード、機械使用可能命令など、例えば、コンピューティングデバイスに関連する1つ以上のプロセッサによって実行することができるプログラムコンポーネントを含み得る。プログラムコンポーネントは、様々な言語、開発キット、フレームワークなどを含む、任意の数の異なるプログラミング環境を使用してプログラミングすることができる。本明細書で企図される機能のいくつか又はすべてはまた、又は代替として、ハードウェア及び/又はファームウェアに実装され得る。
【0043】
図1に示すように、モータ102は、ハウジング104内に少なくとも部分的に配置された駆動シャフト108を含み、駆動シャフト108の回転を介して、駆動シャフト108に結合されたインペラ110を駆動するように構成される。実施形態では、駆動シャフト108は、例えば、鋼、チタン合金、コバルトクロム合金、ニチノール、高強度セラミックなどの任意の数の異なる剛性材料で形成することができる。実施形態によれば、図1に示される(及び本開示全体を通して様々な実施形態に従って説明される)モータ102は、経皮的機械的循環補助装置のインペラを駆動するように構成されるように示されるが、モータ102の実施形態は、説明される本明細書では、経皮的機械的循環補助装置の実施以外の実施多様において使用されるように構成され得る。例えば、本明細書に記載のモータの実施形態は、歯科用ツール、インスリンポンプ、血管画像化デバイス、超音波プローブ、アテレクトミーデバイスなどに実装され得る。
【0044】
図1にさらに示されるように、モータ102は、いくつかのロータ112及びいくつかのステータ114を含む。各ステータ114は、1つ以上の隣接するロータ112を回転させ、それによって駆動シャフト108を回転させる軸方向磁場を生成するように構成される。実施形態によれば、モータ102は、任意の組み合わせで、任意の数のロータ及びステータを含むことができる。例えば、モータ102は、1つのステータと2つのロータ、2つのステータと1つのロータ、2つのステータと2つのロータ、2つのステータと3つのロータなどを含み得る。実施形態では、ステータ及びロータは、対(例えば、各ステータが1つのロータを駆動する)、隣接する2つ又は3つのセット(例えば、各ステータが1つ又は2つのロータを駆動する)などにグループ化され得る。実施形態では、コントローラ106は、任意の数の異なる分極パターンに従って任意の数のステータを選択的に作動させ、それによって、選択されたロータを選択された方向に駆動するように構成され得る。
【0045】
実施形態では、ロータ112のそれぞれは、磁気リング116の中心を通して画定されたロータ開口118を有する、直径方向に磁化された単極対磁気リング116を含む。単極対磁気リングは、単極対を有する、すなわち、一対の極(例えば、北及び南)を有する磁気リングである。実施形態によれば、ロータは、複数の極対、ハルバッハ配列などを含み得る。駆動シャフト108は、ロータ開口118を通って延在し、ロータ112のそれぞれは、駆動シャフト108に固定されている。実施形態によれば、各ロータは、約3ミリメートル(mm)~約4mmの直径を有し得、約0.5mm~約1.5mmの厚さを有し得る。経皮的実施を含む実施形態では、ロータは、約1mm~約8mmの直径、及び約0.25mm~約5mmの厚さを有し得る。実施形態では、ロータは、約0.5mm~約20mmの直径、及び約0.1mm~約8mmの厚さを有し得る。各ロータは、例えば、希土類磁性材料(例えば、ネオジム、サマリウムコバルトなど)、フェライト磁石などの、任意の数の異なるタイプの磁性材料から形成することができる。実施形態によれば、ロータは単なるリング磁石であり得るが、他の実施形態では、ロータは、合金コア(例えば、ハイパコ合金コア)に取り付けられた磁石を含み得る。
【0046】
実施形態によれば、各ステータ114は、いくつかの導電性巻線120及びステータ開口122を含む。駆動シャフト108は、各ステータ開口122を通って延在し、各開口122内で回転可能である。各ステータ114は、ハウジング104の内面124に結合され、少なくとも1つの隣接するロータ112を回転させ、それによって駆動シャフト108を回転させる軸方向磁場を生成するように構成される。実施形態によれば、ステータの巻線は段階的に通電され、電磁石を作成する。実施形態では、巻線は、例えば、銅磁気ワイヤ、銀被覆銅線、金線、アルミニウム線、銅被覆鋼線、グラフェン線、及び/又は銅線などの任意の数の異なるタイプの電線を含み得る。実施形態では、ワイヤは、任意の数の異なるサイズであり得る。例示的であるが非限定的なワイヤサイズの1つは、36AWGであり得る。
【0047】
実施形態によれば、巻線120は、任意の数の異なる形状、サイズ、及び/又は同様のものに従って構成され得る。巻線120は、ステータコア及び/又は他の巻線に取り付けられて、ステータを形成することができる。例えば、実施形態では、巻線は、ステータコアのスロットに堆積されたり、ステータコアの支柱の周りに巻かれたりすることができる。実施形態では、ステータは、巻線が印刷されるプリント回路基板であり得る。回路基板に印刷された巻線は、任意の数の異なる形状、サイズ、深さなどで印刷することができる。実施形態では、巻線は、3次元(3D)プリンタを使用して印刷することができる。巻線を形成するために、任意の数の異なる製造技術を使用することができる。
【0048】
上に示したように、巻線120は、任意の数の異なる形状に従って構成することができる。例えば、ステータの各巻線は、概ねくさび形状をなすことができ、それにより、円筒形モータハウジング内の巻線に利用可能な体積を最大化する。図2は、本明細書に開示される主題の実施形態による、例示的なステータ200の上面図を示す。実施形態によれば、ステータ200は、図1に示されるステータ114のうちの任意の1つ以上などであるか、類似のものであり得る。図示されるように、ステータ200は、例えば、ハイパコ合金などの合金で作製され得るステータコア202を含む。ステータコア202は、駆動シャフト206が回転可能に配置されるステータ開口204を含み得る。実施形態によれば、ステータコア202は、約3mm~約4mmの直径を有することができ、約2mm~約3mmの厚さ(例えば、軸方向寸法)を有し得る。実施形態では、ステータコア202は、約1mm~約8mmの直径を有することができ、約0.25mm~約5mmの厚さ(例えば、軸方向寸法)を有し得る。実施形態では、ステータコア202は、約0.5mm~約20mmの直径、及び約0.1mm~約8mmの厚さを有し得る。
【0049】
ステータコア202はまた、スロット208を有することができ、その周りに巻線212が巻かれ得る歯210を形成する。実施形態では、ステータコア202はスロットがない場合もあり、その場合、巻線212は、ステータコア202の面210に沿って巻かれ得る。図2に示されるように、スロット付きステータコア202に配置された巻線212のそれぞれは、ほぼくさび形であり得る。すなわち、各巻線212は、第1の端部(駆動シャフト206に隣接する)では第1の幅216を有し、第2の端部(モータハウジング(図示せず)の内面に隣接する)では第2の幅218を有し得るが、第2の幅218は、第1の幅216よりも広い。実施形態によれば、各巻線212は、巻線の上端220が、それが巻かれる歯210の上面222とほぼ同一平面になるように巻かれ得る。実施形態では、ステータコア202の外縁226の上面224はまた、巻線212の上端220及び歯210の上面222とほぼ同一平面上であり得る。
【0050】
図1を引き続き参照すると、モータ102は、駆動シャフト108に回転可能に結合された第1のベアリング126と、駆動シャフト108に回転可能に結合された第2のベアリング128とをさらに含み得、その結果、ロータ112及びステータ114は、第1のベアリング126と第2のベアリング128の間に配置される。第1及び第2のベアリング126及び128は、例えば、ボールベアリング、ジャーナルベアリングなどの任意の種類のベアリングであり得る。例えば、実施形態では、第1のベアリング126はボールベアリングであり得、第2のベアリング128はジャーナルベアリングである。他の実施形態では、第1のベアリング126はジャーナルベアリングであり得、第2のベアリング128はボールベアリングである。他の実施形態では、ベアリング126及び128の両方は、ボールベアリング又はジャーナルベアリングであり得る。実施形態によれば、ベアリング126及び128の外径は、ベアリングがハウジング104の内面124に結合され得、駆動シャフト108がハウジング104内で回転することを可能にするように構成される。
【0051】
図1にさらに示されるように、モータ102は、第1のベアリング126と複数のロータ112及びステータ114との間に配置された第1のフラックスリターンディスク130をさらに含み得る。そして、第2のフラックスリターンディスク132は、第2のベアリング128と複数のロータ112及びステータ114との間に配置され得る。フラックスリターンディスク130,132は、磁束の方向を変えるために使用できる任意の強磁性材料でできており、それにより、実施形態では、隣接するベアリングを磁気相互作用から保護し、隣接するロータ及び/又はステータを通る磁力線を集束するように構成することができ、それにより、モータ102の出力及び効率の増加を促進する。実施形態では、例えば、各フラックスリターンディスク130及び132は、ハイパコ合金、任意の数の異なるタイプの鋼、鉄などでできていてもよい。各フラックスリターンディスク130,132は、実施形態では、ベアリング126,128及びステータ114の外径にほぼ等しい外径を有し得る。
【0052】
図1に示される例示的な循環補助装置100及びモータ102、ならびに図2に示される例示的なステータ200は、本開示の実施形態の使用の範囲又は機能に関する制限を示唆することを意図していない。例示的な循環補助装置100、モータ102、及びステータ200はまた、そこに示される任意の単一の構成要素又は構成要素の組み合わせに関連する依存性又は要件を有すると解釈されるべきではない。例えば、いくつかの実施形態は、フラックスリターンディスクを含まない場合があり、他の実施形態は、磁石のタイプ、サイズの制約、モータ構成、積層スタックの存在の有無、モータハウジング材料などに応じて、1つ以上のフラックスリターンディスクを含み得る。さらに、図1及び2に示される様々な構成要素は、実施形態では、そこに示される他の構成要素(及び/又は図示されていない構成要素)の様々なものと統合され得、これらはすべて、本開示の範囲内であると見なされる。
【0053】
実施形態によれば、アキシャルフラックスモータは、ステータコアを有さないステータを含み得る。そのような実施形態では、巻線は同様の材料で配置されているが、それらはモータハウジングに固定されている。実施形態では、巻線は、モータハウジングの内面に結合されているので、巻線の外径は、ステータコアを備えたステータに提供される巻線よりもわずかに大きくてもよい。例えば、ステータコアのないステータの全体の直径は、約4mm~4.5mmであり得る。
【0054】
図3は、本明細書に開示された主題の実施形態による、例示的な経皮的機械的循環補助装置300の断面側面図を示し、ここで、ステータコアのないステータが提供される。実施形態によれば、ステータの構成以外に、循環補助装置300、モータ302、及び/又はその任意の構成要素は、図1に示される対応する構成要素と同一であり、又は類似し得る。図示されるように、循環補助装置300は、ハウジング304内に配置されたアキシャルフラックスモータ302を含む。コントローラ306は、モータ302に動作可能に結合され、モータ302を制御するように構成される。コントローラ306は、実施形態ではハウジング304内に配置することができ、又は他の実施形態では、ハウジングの外側(例えば、カテーテルハンドル、独立したハウジングなど)に配置することができる。実施形態では、コントローラ306は、複数の構成要素を含むことができ、その1つ以上は、ハウジング304内に配置することができる。
【0055】
実施形態によれば、コントローラ306は、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1つ以上のプログラマブルロジックデバイス(PLD)、1つ以上のコンプレックスPLD(CPLD)、1つ以上のカスタムの特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ以上の専用プロセッサ(マイクロプロセッサなど)、1つ以上の中央処理装置(CPU)、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はこれらや他の部品の任意の組み合わせであり、あるいはこれらを含んでなり、又はこれらに含まれ得る。コントローラ306は、本明細書では単数形で言及されているが、コントローラ306は、複数のインスタンスで実装され、複数のコンピューティングデバイスに分散され、複数の仮想マシン内でインスタンス化され、及び/又は同様であることが可能である。
【0056】
図3に示すように、モータ302は、ハウジング304内に少なくとも部分的に配置された駆動シャフト308を含み、駆動シャフト308の回転を介して、駆動シャフト308に結合されたインペラ310を駆動するように構成される。実施形態によれば、図3に示される(及び本開示全体を通して様々な実施形態に従って説明される)モータ302は、経皮的機械的循環補助装置のインペラを駆動するように構成されるように示されるが、モータ302の実施形態は、説明される本明細書では、経皮的機械的循環補助装置の実施以外の実施において使用されるように構成され得る。例えば、本明細書に記載のモータの実施形態は、歯科用ツール、インスリンポンプ、介入心臓病学デバイス、超音波プローブなどに実装され得る。
【0057】
図3にさらに示されるように、モータ302は、いくつかのロータ312、及びいくつかのステータ314を含む。各ステータは、1つ以上の隣接するロータを回転させ、それによって駆動シャフトを回転させる軸方向磁場を生成するように構成されている。実施形態によれば、モータ302は、任意の数のステータ及びロータを含み得る。例えば、モータ302は、1つのステータと2つのロータ、2つのステータと1つのロータ、2つのステータと2つのロータ、2つのステータと3つのロータなどを含み得る。実施形態では、ステータ及びロータは、対(例えば、各ステータが1つのロータを駆動する)、隣接する2つ又は3つのセット(例えば、各ステータが1つ又は2つのロータを駆動する)などにグループ化され得る。実施形態では、コントローラ306は、任意の数の異なる分極パターンに従って任意の数のステータを選択的に作動させ、それによって、選択されたロータを選択された方向に駆動するように構成され得る。
【0058】
ロータ312のそれぞれは、磁気リング316の中心を通して画定されたロータ開口318を有する、直径方向に磁化された単極対磁気リング316を含む。駆動シャフト308は、ロータ開口318を通って延在し、ロータ312のそれぞれは、駆動シャフト308に固定されている。実施形態によれば、各ロータは3ミリメートル(mm)~約4mmの直径を有し得、約0.5mm~約1.5mmの厚さを有し得る。各ロータは、例えばネオジムなどの任意の数の異なるタイプの磁性材料から形成することができる。実施形態によれば、ロータは単なるリング磁石であり得るが、他の実施形態では、ロータは、合金コア(例えば、ハイパコ合金コア)に取り付けられた磁石を含み得る。
【0059】
実施形態によれば、各ステータ314は、いくつかの導電性巻線320及びステータ開口322を含む。駆動シャフト308は、各ステータ開口322を通って延在し、各開口322内で回転可能である。各ステータ314は、ハウジング304の内面324に結合され、少なくとも1つの隣接するロータ312を回転させ、それによって駆動シャフト308を回転させる軸方向磁場を生成するように構成される。実施形態によれば、ステータの巻線は段階的に通電され、電磁石を作成する。実施形態では、巻線は、例えば、36AWG銅磁石ワイヤなどの任意の数の異なるタイプのワイヤを含み得る。
【0060】
実施形態によれば、巻線は、任意の数の異なる形状に従って構成され得る。例えば、ステータの各巻線は、概ねくさび形状をなすことができ、それにより、円筒形モータハウジング内の巻線に利用可能な体積を最大化する。図4は、本明細書に開示される主題の実施形態による、例示的なステータ400の断面上面図を示す。実施形態によれば、ステータ400は、図3に示されるステータ314のうちの任意の1つ以上であり得るか、又は同様であり得る。図示されるように、ステータ400は、概ねくさび形をなす巻線402であって、駆動シャフト406が回転するように構成されるステータ開口404の周りに配置される巻線402を含む。すなわち、各巻線402は、第1の端部(駆動シャフト406に隣接する)では第1の幅408を有し、第2の端部(モータハウジング(図示せず)の内面に隣接する)では第2の幅410を有し得るが、第2の幅410は、第1の幅408よりも広い。各巻線402の外縁412の少なくとも一部は、モータハウジングの内面に結合されるように構成され得る。
【0061】
図3を引き続き参照すると、モータ302は、駆動シャフト308に回転可能に結合された第1のベアリング326と、駆動シャフト308に回転可能に結合された第2のベアリング328とをさらに含み得、その結果、ロータとステータは、第1のベアリング326と第2のベアリング328の間に配置される。第1及び第2のベアリング326及び328は、例えば、ボールベアリング、ジャーナルベアリング、及び/又は同様のものなどの任意の種類のベアリングであり得る。例えば、実施形態では、第1のベアリング326はボールベアリングであり得、第2のベアリング328はジャーナルベアリングである。他の実施形態では、第1のベアリング326はジャーナルベアリングであり得、第2のベアリング328はボールベアリングである。他の実施形態では、ベアリング326及び328の両方は、ボールベアリング又はジャーナルベアリングであり得る。実施形態によれば、ベアリング326及び328の外径は、ベアリングがハウジング304の内面324に結合され得、駆動シャフト308がハウジング304内で回転することを可能にするように構成される。
【0062】
図3にさらに示されるように、モータ302は、第1のベアリング326と複数のロータ及びステータとの間に配置された第1のフラックスリターンディスク330をさらに含み得る。そして、第2のフラックスリターンディスク332は、第2のベアリング328と複数のロータ及びステータとの間に配置され得る。フラックスリターンディスクは、隣接するベアリングを磁気相互作用から保護し、隣接するロータ及び/又はステータを通る磁力線を集束させ、それによってモータ302の出力及び効率の向上を促進するように構成された任意の材料で作ることができる。実施形態では、例えば、各フラックスリターンディスク330,332は、ハイパコ合金でできていてもよく、ベアリング326及び328及びステータ314の外径にほぼ等しい外径を有していてもよい。
【0063】
図3に示される例示的な循環補助装置300及びモータ302、ならびに図4に示される例示的なステータ400は、本開示の実施形態の使用の範囲又は機能に関する制限を示唆することを意図するものではない。例示的な循環補助装置300、モータ302、及びステータ400もまた、そこに示される任意の単一の構成要素又は構成要素の組み合わせに関連する依存性又は要件を有すると解釈されるべきではない。さらに、図3及び4に示される様々な構成要素は、実施形態では、そこに示される他の構成要素(及び/又は図示されていない構成要素)の様々なものと統合され得、これらはすべて、本開示の範囲内であると見なされる。
【0064】
図5は、本明細書に開示される主題の実施形態による、アキシャルフラックスモータ500の一部をハウジングが取り外された状態で示す斜視図であり、ロータ及びステータの例示的な配置を示している。実施形態によれば、例示的なモータ500は、図1に示されるモータ102及び/又は図3に示されるモータ302であるか、類似しているか、又はそれらを含み得る。図示されるように、モータ500は、3つのロータ/ステータ対502、504、及び506を含み、それぞれが、それぞれ、ロータ508、512、及び516、及びステータ510、514、及び518を有する。駆動シャフト520は、すべてのロータ及びステータを通って延在し、一対のベアリング522,524によって回転可能に支持されている。実施形態によれば、モータ500は、各ベアリング522,524とロータ/ステータ対との間に配置されたフラックスリターンディスク(図示せず)を含み得る。
【0065】
実施形態によれば、モータ500は、任意の数のロータ/ステータ対を含むように構成され得る。実施形態では、モータ500は、例えば、特定の用途のために追加の電力が必要な場合、追加のロータ/ステータ対を追加することができるように、動的に構成可能であり得る。さらに、実施形態では、モータ500は、ステータコアのないステータを有するものとして示されているが、1つ以上のステータは、ステータコアを含み得る。
【0066】
図5に示される例示的なモータ500は、本開示の実施形態の使用の範囲又は機能性に関する制限を示唆することを意図するものではない。例示的なモータ500はまた、そこに示される任意の単一の構成要素又は構成要素の組み合わせに関連する依存性又は要件を有すると解釈されるべきではない。さらに、図5に示される様々な構成要素は、実施形態では、そこに示される他の構成要素(及び/又は図示されていない構成要素)の様々なものと統合され得、これらはすべて、本開示の範囲内にあるものと見なされる。
【0067】
図6A及び6Bは、本明細書に開示される主題の実施形態による、アキシャルフラックスモータの構成要素の例示的な動作を示す概略図である。アキシャルフラックスモータは、図1に示されるアキシャルフラックスモータ102、図3に示されるアキシャルフラックスモータ302、及び/又は図5に示されるアキシャルフラックスモータ502であるか、これらに類似するか、これらを含むか、あるいはこれらの中に含まれることが可能である。図6Aは、駆動シャフト614の周りに配置された、第1の巻線602、第2の巻線604、第3の巻線606、第4の巻線608、第5の巻線610、及び第6の巻線612を有する例示的なステータ600の概略図である。実施形態によれば、コントローラ(例えば、図1に示されるコントローラ106又は図3に示されるコントローラ306)は、ステータ600、ならびにモータの他の任意のステータに動作可能に結合され得る。
【0068】
実施形態では、コントローラは、起動の動作の間にすべてのステータを作動し、次に、モータが指定された動作条件(例えば、指定されたトルク量、指定された角速度など)を有することを判定したら、1つ以上のステータを停止するように構成することができる。このようにして、コントローラは、特定の操作を実行するために必要な量のトルクを生成するために必要なステータの数及び配置のみを作動することによってエネルギーの節約を促進するように構成され得る。追加的又は代替的に、コントローラは、特定のステータ及び/又はステータの組み合わせを作動して、駆動シャフトに沿った指定された位置などに指定された量のトルクを提供するように構成され得る。
【0069】
実施形態によれば、所与のステータ(例えば、図6Aに示されるステータ600)について、巻線は、示されるように対にされ得る。すなわち、例えば、第1の巻線602を第4の巻線608と対にして第1の対(「A」と表示)を作成し、第2の巻線604を第5の巻線610と対にして第2の対(「B」)、及び第3の巻線606は、第6の巻線612と対になって、第3の対(「C」とラベル付けされている)を作成することができる。それぞれの対の巻線は、あるシーケンスに従って、互いに相対して分極することができ(例えば、一方の巻線が北(N)に分極し、もう一方の巻線がほぼ同時に南(S)に分極する)、隣接する1つ以上のロータの回転を生じさせる。
【0070】
例えば、実施形態によれば、トルクを生成するために、巻線対が指定された順序でオンにされ、ロータ614(図6Bに示される)の永久磁石に引き付けられる電磁石を作成し、ロータ614を回転させる。シーケンスの例は、例えば、図示のように、巻線対Aがオフ、巻線対B及びCがオンの状態から始まり、巻線604,606がSに分極され、巻線610,612がNに分極され、それによってロータ614を回転させる。次に、巻線対Bをオフにし、巻線対Cがオンのままであり、巻線ペアAがオンにすることにより、巻線602,612がNに分極され、巻線606,608がSに分極されるようにすることができる。実施形態では、ステータ600の様々な態様を分極するために巻線をオフ及びオンにする任意の数の異なるシーケンス及び/又はパターンを使用して、ロータ614を所望の量のトルクで所望の方向に回転させることを容易にすることができる。
【0071】
図6A及び6Bに示される例示的な動作は、本開示の実施形態の使用の範囲又は機能性に関する制限を示唆することを意図するものではない。例示的な動作はまた、そこに示されている単一のコンポーネント又はコンポーネントの組み合わせに関連する依存性又は要件を有すると解釈されるべきではない。さらに、図6A及び6Bに示される様々な構成要素は、実施形態では、そこに示される他の構成要素の様々な構成要素(及び/又は図示されていない構成要素)と統合され得、これらはすべて、本開示の範囲内にあるものと見なされる。
【0072】
本開示の範囲から逸脱することなく、議論された例示的な実施形態に様々な修正及び追加を行うことができる。例えば、上記の実施形態は特定の特徴に言及しているが、本開示の範囲はまた、特徴の異なる組み合わせを有する実施形態及び記載された特徴のすべてを含まない実施形態を含む。したがって、本開示の範囲は、請求項の範囲内にあるようなすべてのそのような代替、修正、及び変形を、それらのすべての同等物とともに包含することを意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B