(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】呼気殺菌装置
(51)【国際特許分類】
A61L 9/16 20060101AFI20240708BHJP
【FI】
A61L9/16 Z
(21)【出願番号】P 2021063798
(22)【出願日】2021-02-09
【審査請求日】2023-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】521139542
【氏名又は名称】中 政幸
(74)【代理人】
【識別番号】100185258
【氏名又は名称】横井 宏理
(74)【代理人】
【識別番号】100134131
【氏名又は名称】横井 知理
(72)【発明者】
【氏名】中 政幸
【審査官】山田 陸翠
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111227381(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111298181(CN,A)
【文献】中国実用新案第2618605(CN,Y)
【文献】特開昭63-073954(JP,A)
【文献】特開2001-198201(JP,A)
【文献】実開昭60-133324(JP,U)
【文献】国際公開第2011/087100(WO,A1)
【文献】特開平05-049681(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0213991(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00- 9/22
A47L 5/00- 7/08
A47L 9/22- 9/32
A61B 5/06- 5/22
A61L 2/00- 2/28
A61M 11/00-19/00
A62B 7/00-33/00
F24F 7/00- 7/007
F24F 8/00- 8/99
F24F 11/00-11/89
F24F 13/00-13/078
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウイルス感染者の鼻孔
から出た呼気を、吸引機に接続された吸引機接続排気口(13)を経る排気に伴って該ウイルス感染者の鼻孔に繋がる吸引口(1)より吸引し
、
該呼気を、加熱室(4)に備わるヒーター(2)により70℃以上に加熱された加熱室(4)に備わる噴射筒(3)から加熱室(4)に備わる70℃以上に加熱された遮蔽板(5)へと当て、加熱室(4)および加熱室(4)と通気孔(6)で連通する加熱室(7)に滞留させることにより加熱してウイルスを死滅させ、
該加熱された呼気を、加熱室(7)から減熱室(9)へと連通する穿孔を経て減熱室(9)に入れ、外気取入口(8)から外気を取り込んだ減熱室(9)をとおして冷却し、
該冷却された呼気を、減熱室(9)から吸引機に接続された吸引機接続排気口(13)を経て排気する呼気殺菌装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼気から拡散されるウイルス等を拡散前に死滅させる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
殺菌装置と言えば、クリーンルームや空気清浄機など空間に浮揚する細菌または除菌する装置が一般的であり、口腔からくしゃみや咳で排出されるウイルスに対しては、マスクやうがい等で除去するしかなく、人の呼吸の多くを輩出する鼻孔からの呼気について、拡散を防止する機器は無く、感染者は、感染力が弱まるまで隔離されることが多かったが、本発明は、鼻孔に付着し呼気として拡散されるウイルス等を掃除機等の吸引機と接続させることにより、いち早く除菌し拡散を防止するために使用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2016-501586
【文献】特開昭49年45589号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
先行特許文献1で示したマスク型の呼気吸引装置はあったもの熱や湿気を輩出するためのもので、ウイルス等を除菌して排気する機能を有していなかった。
【0005】
また、先行特許文献2では、殺菌灯を用いた据え置き型であって病院等のベッドで使用するような大型機器となってします。
【0006】
各種ウイルスはそれぞれある温度以上に加熱されると死滅することが解っており、如何に吸引し、高熱を当てるかが課題であった。
【0007】
本発明は、市販の掃除機など接続し、鼻孔から出た呼気を70℃以上に加熱した加熱室と該加熱室に設けられた遮蔽板に当て該加熱室に滞留させて呼気のウイルスを死滅させ、浄化した呼気を排出させることが出来る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
吸引機の吸塵口に吸引機接続排気口を接続させ、鼻孔に繋がる吸引口より吸引した鼻孔から出た呼気は、ヒーターで加熱された加熱室で遮蔽板に当たり加熱室に滞留し、呼気中のウイルスを死滅させ、加熱室から連通した減熱室で冷却され排気される。
【発明の効果】
【0009】
感染症患者は、所定の日数や検査等で陰性になるまで隔離され精神的なダメージを受け社会復帰に時間がかかるが、本発明品を使用することにより、ウイルス性風邪等の感染力の低下した保菌者が隔離状態からトイレ等へ移動するなどして精神的閉塞感を和らげることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【発明を実施するための形態】
【0011】
鼻孔に繋がる吸引口1から吸引された呼気が、噴射筒3より、ヒーター2により70℃以上に加熱された加熱室4に入り、遮蔽板5に当たり、前記加熱室4,7を滞留し、数か所に穿孔した通気口6を経て減熱室9に入り、外気を取り込んだ減熱室7をとおり、吸引機に接続された排気口13より殺菌された呼気が排出される。
【0012】
なお、外蓋1および外蓋2は取り外しが出来るようにし、容易に清掃することが出来る。
【符号の説明】
【0012】
1 鼻孔に繋がる吸引口
2 ヒーター
3 噴射筒
4 加熱室
5 遮蔽板
6 通気孔
7 加熱室
8 外気取入口
9 減熱室
10 外気取入減圧口
11 外蓋1
12 外蓋2
13 吸引機接続排気口