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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】誘導加熱構成体
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/57 20200101AFI20240708BHJP
   A24F 40/465 20200101ALI20240708BHJP
   H05B 6/10 20060101ALI20240708BHJP
   H05B 6/14 20060101ALI20240708BHJP
   H05B 6/44 20060101ALI20240708BHJP
【FI】
A24F40/57
A24F40/465
H05B6/10 371
H05B6/14
H05B6/44
【請求項の数】 17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021159773
(22)【出願日】2021-09-29
(62)【分割の表示】P 2020158595の分割
【原出願日】2017-10-19
(65)【公開番号】P2022008653
(43)【公開日】2022-01-13
【審査請求日】2021-10-18
(31)【優先権主張番号】62/410,056
(32)【優先日】2016-10-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】カウフマン, デュエイン
(72)【発明者】
【氏名】ブランディノ, トーマス ピー
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第203952405(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第103653258(CN,A)
【文献】特表平08-511175(JP,A)
【文献】特表2016-524458(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
H05B 6/00- 6/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙材を加熱して前記喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるための装置とともに使用するための誘導加熱構成体であって、
前記喫煙材を加熱するために変動磁場を与えることによって加熱可能であるサセプタ構成体と、
少なくとも第1のインダクタコイル及び第2のインダクタコイルと、
前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルを制御するための制御回路と
を備え、
前記第1のインダクタコイルは、第1の変動磁場を発生させて前記サセプタ構成体の第1の部分を加熱するためのものであり、前記第2のインダクタコイルは、第2の変動磁場を発生させて前記サセプタ構成体の第2の部分を加熱するためのものであり、
前記制御回路は、前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルを二者択一的に動作させて、各インダクタコイルを対応する所与の時間間隔にわたって動作させる間、他方のインダクタコイルを動作させないように構成されており、
各インダクタコイルに対する前記所与の時間間隔は、前記サセプタ構成体の実質的に全長が均等に加熱されるようなものである、誘導加熱構成体。
【請求項2】
前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルに電力を供給するための電力供給部をさらに備える、請求項1に記載の誘導加熱構成体。
【請求項3】
前記第1のインダクタコイルが、前記制御回路の第1の共振器部分の一部を形成するように構成され、前記第2のインダクタコイルが、前記制御回路の第2の共振器部分の一部を形成するように構成されている、請求項1に記載の誘導加熱構成体。
【請求項4】
前記制御回路の前記第1の共振器部分及び前記第2の共振器部分が、それぞれ、少なくとも第1のキャパシタ及び第2のキャパシタをさらに備えたLC共振器部分である、請求項3に記載の誘導加熱構成体。
【請求項5】
前記制御回路が、前記制御回路の前記第1の共振器部分に第1のスイッチ、及び前記制御回路の前記第2の共振器部分に第2のスイッチをさらに備え、前記制御回路が、前記第2のスイッチがオフのままのとき、前記第1のスイッチを第1のスイッチング速度でオン・オフして電力供給部から電力を前記第1のインダクタコイルに供給して前記サセプタ構成体を加熱し、前記制御回路が、前記第1のスイッチがオフのままのとき、前記第2のスイッチを第2のスイッチング速度でオン・オフして前記電力供給部から電力を前記第2のインダクタコイルに供給して前記サセプタ構成体を加熱する、請求項3又は4に記載の誘導加熱構成体。
【請求項6】
前記第1のスイッチが第1の電界効果トランジスタであり、前記第2のスイッチが第2の電界効果トランジスタである、請求項5に記載の誘導加熱構成体。
【請求項7】
前記第1の電界効果トランジスタがオフのときは第1のダイオードとして働き、前記第2の電界効果トランジスタがオフのときは第2のダイオードとして働き、前記第1のインダクタコイルが駆動されて前記サセプタ構成体を加熱しているとき、前記第1のインダクタコイルによって前記第2のインダクタコイルに誘導された電圧が、前記第2のダイオードに逆方向バイアスをかけて、前記サセプタ構成体を有意に加熱させるほど十分な電流が前記第2のインダクタコイルに流れないように、前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルの互いに対する位相が構成され、前記第2のインダクタコイルが駆動されて前記サセプタ構成体を加熱しているとき、前記第2のインダクタコイルによって前記第1のインダクタコイルに誘導された電圧が、前記第1のダイオードに逆方向バイアスをかけて、前記サセプタ構成体を有意に加熱させるほど十分な電流が前記第1のインダクタコイルに流れないように、前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルの互いに対する前記位相が構成される、請求項6に記載の誘導加熱構成体。
【請求項8】
前記第1のインダクタコイルと前記第2のインダクタコイルとが、前記サセプタ構成体の周りに反対方向に巻かれている、請求項7に記載の誘導加熱構成体。
【請求項9】
前記第1のインダクタコイルと前記第2のインダクタコイルとが、前記サセプタ構成体の周りに同じ方向に巻かれている、請求項7に記載の誘導加熱構成体。
【請求項10】
前記制御回路は、前記第1のスイッチング速度で前記第1のスイッチをオン・オフするとき、前記第1のスイッチをオンにするたびに、前記第1のスイッチの両端間の電圧がゼロ又はゼロ近くになり、前記第2のスイッチング速度で前記第2のスイッチをオン・オフするとき、前記第2のスイッチをオンにするたびに、前記第2のスイッチの両端間の電圧がゼロ又はゼロ近くになるように構成されている、請求項5~9のいずれか一項に記載の誘導加熱構成体。
【請求項11】
前記制御回路は、前記第1のスイッチ又は前記第2のスイッチの両端間の電圧がゼロ又はゼロ近くのときを検出するためのゼロ電圧検出器を備える、請求項10に記載の誘導加熱構成体。
【請求項12】
前記第1のインダクタコイルが、前記第2のインダクタコイルとは異なる少なくとも一つの特性を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の誘導加熱構成体。
【請求項13】
吸引可能なエアロゾルを供給するためのエアロゾル供給装置であって、請求項1~12のいずれか一項に記載の誘導加熱構成体を備えるエアロゾル供給装置。
【請求項14】
吸い口をさらに備える、請求項13に記載のエアロゾル供給装置。
【請求項15】
喫煙材を加熱して前記喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるための装置とともに使用するための誘導加熱構成体であって、
前記喫煙材を加熱するために変動磁場を与えることによって加熱可能であるサセプタ構成体と、
少なくとも第1のインダクタコイル及び第2のインダクタコイルと、
前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルを制御するための制御回路と
を備え、
前記第1のインダクタコイルは、前記サセプタ構成体の第1の部分の実質的に局所的な加熱のために第1の変動磁場を発生させるためのものであり、前記第2のインダクタコイルは、前記サセプタ構成体の第2の部分の実質的に局所的な加熱のために第2の変動磁場を発生させるためのものであり、
前記制御回路は、前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルのうちの一方が変動磁場を発生させるように駆動されているとき、前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルのうちの他方は動作しないように構成されている、誘導加熱構成体。
【請求項16】
容器及び前記容器に収容された喫煙材を備える物品と、
前記喫煙材を加熱するために変動磁場を与えることによって加熱可能であるサセプタ構成体と、
喫煙材を加熱して前記喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるための装置とともに使用するための誘導加熱構成体と
を備えるエアロゾル供給システムであって、
前記容器は、前記喫煙材を加熱するために前記サセプタ構成体からの所望の量の熱が前記喫煙材に届くことを可能にする材料から構成されており、
前記誘導加熱構成体は、
少なくとも第1のインダクタコイル及び第2のインダクタコイルと、
前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルを制御するための制御回路と
を備え、
前記第1のインダクタコイルは、第1の変動磁場を発生させて前記サセプタ構成体の第1の部分を加熱するためのものであり、前記第2のインダクタコイルは、第2の変動磁場を発生させて前記サセプタ構成体の第2の部分を加熱するためのものであり、
前記制御回路は、前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルのうちの一方が変動磁場を発生させるように駆動されているとき、前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルのうちの他方は動作しないように構成されている、エアロゾル供給システム。
【請求項17】
喫煙材を備える物品であって、前記喫煙材が細長く柔軟な部材である、物品と、
前記喫煙材を加熱するために変動磁場を与えることによって加熱可能であるサセプタ構成体と、
喫煙材を加熱して前記喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるための装置とともに使用するための誘導加熱構成体と
を備えるエアロゾル供給システムであって、
前記誘導加熱構成体は、
少なくとも第1のインダクタコイル及び第2のインダクタコイルと、
前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルを制御するための制御回路と
を備え、
前記第1のインダクタコイルは、第1の変動磁場を発生させて前記サセプタ構成体の第1の部分を加熱するためのものであり、前記第2のインダクタコイルは、第2の変動磁場を発生させて前記サセプタ構成体の第2の部分を加熱するためのものであり、
前記制御回路は、前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルのうちの一方が変動磁場を発生させるように駆動されているとき、前記第1のインダクタコイル及び前記第2のインダクタコイルのうちの他方は動作しないように構成されている、エアロゾル供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は誘導加熱構成体に関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻タバコ、葉巻タバコ等の物品は、使用の間、タバコを燃焼してタバコ煙を発生させる。燃焼せずに化合物を放出する製品を創出することによって、タバコを燃焼させるこれらの物品に代わるものを提供する試みがなされている。そのような製品の例としては、タバコ加熱製品又はタバコ加熱装置としても知られているいわゆる非燃焼加熱式(heat-not-burn)製品がある。これらは、材料を燃焼するのではなく加熱することで化合物を放出する。その材料は、例えば、タバコでもよいし、他の非タバコ製品でもよいし、ブレンドされた混合物等の組み合わせたものでもよく、それらは、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様によれば、喫煙材を加熱して前記喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるための装置とともに使用するための誘導加熱構成体が提供される。この誘導加熱構成体は、喫煙材を加熱するために変動磁場を与えることによって加熱可能であるサセプタ構成体と、第1の変動磁場を発生させてサセプタ構成体の第1の部分を加熱するための少なくとも第1のインダクタコイル、及び第2の変動磁場を発生させてサセプタ構成体の第2の部分を加熱するための少なくとも第2のインダクタコイルと、第1のインダクタコイル及び第2のインダクタコイルを制御するための制御回路とを備え、この制御回路は、第1及び第2のコイルのうちの一方が、変動磁場を発生させるように活発に駆動されているとき、第1及び第2のコイルのうちの他方は動作しないように構成され、また、第1及び第2のインダクタコイルのうちの動作していない一方には、第1及び第2のインダクタコイルのうちの動作している他方によって誘導された電流が、サセプタ構成体を有意に加熱させるほど十分には流れないように構成されている。
【0004】
本発明の第2の態様によれば、吸引可能なエアロゾルを供給するためのエアロゾル供給装置が提供され、この装置は、第1の態様による加熱構成体を備える。
【0005】
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態を単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】喫煙材を加熱するように構成された装置の概略図である。
図2図1の装置の加熱構成体の断面図である。
図3図2の加熱構成体を制御するための第1の回路の図である。
図4】時間の関数の、図3の第1の回路の構成部品の両端間の電圧のトレースである。
図5図2の加熱構成体を制御するための第2の代替の回路の図である。
図6】追加の回路に接続された図3に示した第1の回路の、概略的に示された、図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本書で用いられる場合、用語「喫煙材」は、加熱されると揮発成分を、典型的にはエアロゾルの形態で供する材料を含む。「喫煙材」は任意のタバコ含有材料を含み、例えば、タバコ自体、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、又はタバコ代替品のうちの一つ以上を含んでもよい。「喫煙材」はまた、他の非タバコ製品を含んでいてもよい。この非タバコ製品は、製品によってニコチンを含んでもよいし、含まなくてもよい。「喫煙材」は、例えば、固体、液体、ゲル、又は蝋等の形態をとることができる。「喫煙材」はまた、例えば、材料を組み合わせたもの、又はブレンドしたものであってもよい。
【0008】
典型的には、喫煙材を燃やさずに又は燃焼させずに吸引することができるエアロゾルを形成するために、喫煙材を加熱して喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させる装置が知られている。このような装置は、「非燃焼加熱式」装置、又は「タバコ加熱製品」、又は「タバコ加熱装置」、又はこれらと類似するものとしても説明される。同様に、いわゆるeシガレット装置(電子タバコ装置)もあり、これは、典型的には、液体の形態の喫煙材(ニコチンを含むものも含まないものあり得る)を気化する。喫煙材は、装置内に挿入され得るロッド、カートリッジ又はカセット等の形態をとる場合や、これらの一部として提供される場合もある。喫煙材を加熱し揮発させるためのヒータは装置の「永久」部品として提供されてもよく、或いは喫煙品の一部、又は使用後破棄され交換される消耗品として提供されてもよい。これに関連して「喫煙品」は、使用時に喫煙材を含み又は収容しており、使用時に加熱されて、喫煙材及び任意選択的に他の成分を揮発させる装置、物品又は他の構成部品である。
【0009】
図1を参照すると、喫煙材を加熱するように構成された装置100が示されている。装置100は、喫煙材(図1に示さず)を加熱して喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させるために使用することができる。この例では、装置100は、細長い外側ハウジング101を備えている。装置100は、任意の適切な材料(複数可)を含んでもよく、例えば、外側ハウジング101はプラスチック又は金属を含んでもよい。装置100は、装置100内で揮発された材料を使用者が引き込むことができる吸い口101aを有する。
【0010】
装置100は、喫煙材(図示せず)を加熱するための加熱構成体103を収納する加熱チャンバ102を有する。加熱チャンバ102は吸い口101aと流体的に連通している。
【0011】
装置100は、コントローラ106及びDC電源108をさらに備える。コントローラ106は、下記でさらに説明するように、加熱構成体103を制御するように構成されて配置された制御回路及びマイクロプロセッサ構成体を備えることができる。
【0012】
電源108はバッテリーであってもよく、このバッテリーは、充電式バッテリー又は非充電式バッテリーであってもよい。例としては、ニッケルカドミウムバッテリーを挙げることができるが、適切ならばどのようなバッテリーを使用してもよい。電源108は、加熱構成体103に電気的に結合されて、必要なときに、コントローラ106の制御の下、電力を供給して(前述したように、エアロゾル発生材料を燃焼させずに、又は熱分解させずにエアロゾル発生材料を揮発させるために)喫煙材を加熱する。
【0013】
装置100は、ハウジング101の外側にて使用者が操作することができ、コントローラ106に結合された押しボタン110等のアクチュエータ110をさらに備えるとよい。
【0014】
装置100は、ハウジング101を貫通して加熱チャンバ102に入るように形成された一つ以上の空気入口112をさらに備えてもよい。
【0015】
使用時、加熱構成体103によって生成された熱は、加熱チャンバ102内の喫煙材を加熱してエアロゾル及び/又は気体又は蒸気を発生させる。使用者が吸い口101aで吸引すると、空気は、一つ以上の空気入口112を通って加熱チャンバ102内に引き込まれ、引き込まれた空気とエアロゾル及び/又は気体蒸気との混合物が、吸い口101aを通過して使用者によって吸引される。
【0016】
次に、図2を参照すると、加熱構成体103の例が描かれており、この例では、加熱構成体103は、誘導加熱によって加熱する誘導加熱構成体である。
【0017】
加熱構成体103はサセプタ202を備える。サセプタ202は、第1のサセプタ領域202a及び第2のサセプタ領域202bを備える。この例では、サセプタ202は、誘導加熱することができる材料から作られた単一の管状部材である(すなわち、サセプタ202は、変動磁場の近くにあるとき熱を発生する)。いくつかの例では、サセプタ202は、円形以外の断面形状、例えば、方形、矩形、三角形、又は任意の他の適切な形状を有することができる。いくつかの例では、サセプタ202は管状でなくてもよく、ブレードサセプタであってもよい。いくつかの例では、サセプタ202は透磁性材料を含んでもよい。変動磁場はサセプタ202内に渦電流を発生させ、その渦電流は、サセプタ202の電気抵抗に抗して流れて熱を発生する。いくつかの例では、サセプタ202は、鉄、鋼、アルミニウム等から作ることができる。
【0018】
サセプタ202が磁性材料から構成されている例では、変動磁場は、よく知られているヒステレシス効果による加熱をさらに引き起こす。
【0019】
加熱構成体103はまた、第1及び第2のインダクタコイル204、206を備える。第1及び第2のインダクタコイル204、206は導電性材料から作られる。一例では、第1及び第2のインダクタコイル204、206は銅から作られる。別の例では、第1及び第2のインダクタコイル204、206は、特に、銅リッツ線から作られる。この例では、第1及び第2のインダクタコイル204、206は、サセプタ202の長手方向中心軸線の周りに螺旋状に巻かれる。また、この例では、第1及び第2のインダクタコイル204、206は、サセプタ202の周りに同軸に巻かれる。すなわち、巻かれている第1及び第2のインダクタコイル204、206の長手方向中心軸線とサセプタ202の長手方向中心軸線とは一致している。この例では、管状のサセプタ202の周りに巻かれた第1及び第2のインダクタコイル204、206もまた管状である。サセプタ202が異なる断面形状のものである他の例では、サセプタ202の周りに巻かれた第1及び第2のインダクタコイル204、206は、サセプタ202と同じ断面形状とすることができる。第1のインダクタコイル204は、第1の端部204a及び第2の端部204bを備え、第2のインダクタコイル206は、第1の端部206a及び第2の端部206bを備える。第1のインダクタコイル204の第1の端部204aは、サセプタ202の中央よりも第1のサセプタ領域202aに対応するサセプタ202の端部に近く、第1のインダクタコイル204の第2の端部204bは、第1のサセプタ領域202aに対応するサセプタ202の端部よりもサセプタ202の中央に近い。一方、第2のインダクタコイル206の第1の端部206aは、サセプタ202の中央よりも第2のサセプタ領域202bに対応するサセプタ202の端部に近く、第2のインダクタコイル206の第2の端部206bは、第2のサセプタ領域202bに対応するサセプタ202の端部よりもサセプタ202の中央に近い。
【0020】
図2の例では、第1及び第2のインダクタコイル204、206は、変動電流がそこを流れると変動磁場を発生する。この例では、変動電流が第1のインダクタコイル204を通って流れると、それに対応した変動磁場を発生し、その変動磁場によって、第1のインダクタコイル204の実質的にすぐ近くのサセプタ202の部分だけが熱を発生する。言い換えれば、第1のインダクタコイル204によって発生させられた変動磁場は、サセプタ202の第1のサセプタ領域202aで実質的に局所的な加熱を生じさせる。同様に、変動電流が第2のインダクタコイル206を通って流れると、それに対応した変動磁場を発生し、その変動磁場によって、第2のインダクタコイル206の実質的にすぐ近くのサセプタ202の部分だけが熱を発生する。言い換えれば、第2のインダクタコイル206によって発生させられた変動磁場は、サセプタ202の第2のサセプタ領域202bで実質的に局所的な加熱を生じさせる。したがって、サセプタ202の実質的に全長を加熱するように第1及び第2のインダクタコイル204、206を動作させることができる。より詳細には、第1のサセプタ領域202aを加熱するために第1のインダクタコイル204を動作させることができ、第2のサセプタ領域202bを加熱するために第2のインダクタコイル206を動作させることができる。
【0021】
一例では、インダクタコイルの一方を長時間動作させて、対応のサセプタ領域を実質的に局所的に加熱するようにすることができる。いくつかの例では、インダクタコイル204、206を二者択一的に動作させて、各インダクタコイルを対応の所与の時間間隔で動作させ、他方のインダクタコイルは動作させないようにようすることができる。各インダクタコイルに対する所与の時間間隔は、サセプタ202の実質的に全長を均等に加熱するようなもの、又は、サセプタ202を不均等に加熱するようなものとすることができる。装置100の例では、喫煙材は、管状のサセプタ202内の容積部内に配置することができる。いくつかの例では、喫煙材は、喫煙材ラッパ又は容器(図示せず)に収容することができ、この容器を、管状のサセプタ202内の容積部内に挿入することができる。喫煙材容器は、喫煙材を加熱するために、サセプタ202からの所望の量の熱を喫煙材に届けることができる材料から構成することができる。別の例では、喫煙材は、長いひも又はロープのような要素となるように形成されてもよく、それを管状のサセプタ202内の容積部内に挿入することができる。別の例では、喫煙材は、管状のサセプタ202内の容積部内に挿入することができる喫煙材のペレット又はタブレットの形態であってもよい。装置100の例には、空気が管状のサセプタ202を通るように導くための適切な手段が含まれてもよい。
【0022】
加熱構成体103の例において、サセプタ202によって発生された熱は、喫煙材を加熱して喫煙材の少なくとも一つの成分を揮発させる。サセプタ202の加熱は局所的にすることができるので、喫煙材を局所的な態様で加熱することができる。例えば、第1のサセプタ領域202aが加熱された場合、第1のサセプタ領域202aの容積部内の喫煙材だけが加熱されると考えることができる。同様に、第2のサセプタ領域202bが加熱された場合、第2のサセプタ領域202bの容積部内の喫煙材だけが加熱されると考えることができる。
【0023】
この例では、加熱構成体103は、第1の温度検知素子208及び第2の温度検知素子210をさらに備える。第1の温度検知素子208は、図2に示すように、第1のインダクタコイル204の実質的に中央近くの位置で、すなわち、第1のサセプタ領域202aの中央でサセプタ202と接触して配置される。同様に、第2の温度検知素子210は、図2に示すように、第2のインダクタコイル206の実質的に中央近くの位置で、すなわち、第2のサセプタ領域202bの中央でサセプタ202と接触して配置される。したがって、温度検知素子208は、第1のサセプタ領域202aの中央のサセプタ202の温度を検出し、温度検知素子210は、第2のサセプタ領域202bの中央のサセプタ202の温度を検出する。他の例では、二つ以外の数の温度検知素子を使用してもよい。他の例では、温度検知素子を異なるように配置してもよい。
【0024】
図2の例では、加熱構成体103はまた、第1及び第2のインダクタコイル204、206を取り囲む磁気導体212を備えている。この例では、磁気導体212は、第1及び第2のインダクタコイル204、206に対して同軸に配置された管状の部材である。磁気導体212は、高透磁率、低損失材料から作られ、磁気導体212によって囲まれた容積部内に第1及び第2のインダクタコイル204、206によって発生させられた磁場を実質的に閉じ込めるように働く。いくつか例では、磁気導体は、第1及び第2のインダクタコイル204、206のうちの一つだけ、例えば、装置100の開口端に最も近いコイルを取り囲んでもよい。いくつかの例では、第1及び第2の磁気導体はそれらの間に隙間を有して、第1の磁気導体は第1のインダクタコイル204を取り囲んで、第2の磁気導体は第2のインダクタコイル206を取り囲んでもよい。他の例では、加熱構成体103は、いかなるこのような磁気導体も備えていなくてもよい。
【0025】
この例では、コントローラ106は、加熱構成体103を制御するように構成されている。コントローラ106は、加熱構成体103を制御するために、第1及び第2のインダクタコイル204、206の動作を制御する回路を備える。
【0026】
次に、図3を参照すると、コントローラ106内に備えられた回路の例が示されている。この例では、回路300は、図3に示すように、回路300内で接続された第1及び第2のインダクタコイル204、206を通る電流を制御するように構成されている。回路300は、所与の時間に第1及び第2のインダクタコイル204、206のうちの一方だけを動作させて、対応のサセプタ領域202a、202bを有意に加熱するように、第1及び第2のインダクタコイル204、206の両方を制御するように構成されている。言い換えれば、回路300のこの接続形態によって、同じ回路を使って、二つの別々のインダクタコイルを異なる時間に動作させてサセプタ202を加熱することができる。
【0027】
第1のインダクタコイル204が変動磁場を発生するように制御されているときに、第2のインダクタコイル206に電圧が誘導され、また、その逆もあることは理解されるであろう。しかしながら、この例では、回路300の接続形態は、インダクタコイルのうちの一方が、変動磁場を発生させる、すなわち、サセプタ202を加熱するように制御されているとき、他方のインダクタコイルにはサセプタ202を有意に加熱させるほど十分な誘導電流が流れないようにしている。より詳細には、第1のインダクタコイル204を動作させているとき、第2のインダクタコイル206にはサセプタ202を有意に加熱させるほど十分な電流が流れず、第2のインダクタコイル206を動作させているとき、第1のインダクタコイル204にはサセプタ202を有意に加熱させるほど十分な電流が流れない。概して述べるならば、装置100の例では、コントローラ106は、インダクタコイル204、206のうちの一方を動作させてサセプタ202を加熱しているとき、他方のインダクタコイル204、206にはサセプタ202を有意に加熱させるほど十分な電流が流れないように構成された回路を備えている。したがって、インダクタコイルのうちの一方を動作させてサセプタ202を加熱しているとき、他方のインダクタコイルがサセプタ202を有意には加熱しないようになっている。その結果、第1及び第2のインダクタコイル204、206は、サセプタ領域202a、202bをそれぞれ実質的に局所的に加熱するように動作するので、サセプタ202の局所加熱を達成することができる。
【0028】
図3の例では、回路300は、第1及び第2の共振器部分302、304を含む。第1のインダクタコイル204は、回路300の第1の共振器部分302の一部分を形成するように構成され、第2のインダクタコイル206は、回路300の第2の共振器部分304の一部分を形成するように構成される。第1の共振器部分302はまた、第1の端子306a及び第2の端子306bを備える第1のキャパシタ306、並びに第1のスイッチ308を備える。同様に、第2の共振器部分304は、第1の端子310a及び第2の端子310bを備える第2のキャパシタ310、並びに第2のスイッチ312をさらに備える。第1のスイッチ308は、第1の共振器部分302をオン・オフするように構成され、第2のスイッチ312は、第2の共振器部分304をオン・オフするように構成される。いくつかの例では、回路300の構成部品は、図3に示したものとは異なるように(異なる接続形態で)構成することができる。いくつかの例では、追加又は代替の構成部品を含むことがある。
【0029】
この例では、回路300の第1及び第2のスイッチ308、312は電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)である。より詳細には、この特定の例では、第1及び第2のFET308、312はNチャネルFETである。当業者であれば理解されるであろうが、第1のFET308は、ドレイン端子308a、ソース端子308b及びゲート端子308cを備え、第2のFET312は、ドレイン端子312a、ソース端子312b及びゲート端子312cを備える。
【0030】
第1及び第2の共振器部分302、304は、この特定の例では、LC(インダクタ/キャパシタ)共振器部分である。言い換えれば、各共振器部分302、304は、LC共振器回路と均等である。
【0031】
電力供給接続部314は、第1のコイル204の第2の端部204b、第1のキャパシタ306の第2の端子306b、第2のコイル206の第2の端部206b、及び第2のキャパシタ310の第2の端子310bを(DC)電源108(図3には示されていない)の正端子に接続する。第1のインダクタコイル204の第1の端部204a及び第1のキャパシタ306aの第1の端子306aは、第1のFET308のドレイン端子308aに接続され、同様に、第2のインダクタコイル206の第1の端部206a及び第2のキャパシタ310の第1の端子310aは、第2のFET312のドレイン端子312aに接続される。負端子接続部316は、第1のFET308のソース端子308b及び第2のFET312のソース端子312bを電源108の負端子に接続する。
【0032】
当業者であれば理解されるであろうが、NチャネルFETは、適切な制御電圧がそのゲートにかけられているときは「オン」状態となってそのドレインとソースとの間に導電路が存在する。しかしながら、これもまた当業者であれば理解されるであろうが、NチャネルFETは「オフ」状態のとき(すなわち、適切な制御電圧がそのゲートにかけられていないとき)、ダイオードとして有効に働く。図3では、オフ状態のときに第1のFET308が示すダイオード機能性は、第1のダイオード308dによって表され、オフ状態のときに第2のFET312が示すダイオード機能性は、第2のダイオード312dによって表される。第1のダイオード308dは、第1のインダクタコイル204の第1の端部204a及び第1のキャパシタ306の第1の端子306aに接続されたそのカソード、並びに負端子接続部316に接続されたそのアノードを有し、第2のダイオード312dは、第2のインダクタコイル206の第1の端部206a及び第1のキャパシタ310の第1の端子310aに接続されたそのカソード、並びに負端子接続部316に接続されたそのアノードを有する。
【0033】
この例では、第1及び第2のFET308、312、並びに回路300の接続形態に関しては、第1及び第2のインダクタコイル204、206の互いに対する位相は、第1のインダクタコイル204を動作させているときには第2のインダクタコイル206にサセプタ202を有意に加熱させるほど十分な電流が流れないように選ばれ、第2のインダクタコイル206を動作させているときには第1のインダクタコイル204にサセプタ202を有意に加熱させるほど十分な電流が流れないように選ばれる。
【0034】
この例では、第1のインダクタコイル204及び第2のインダクタコイル206のうちの一方は、対応する第1のスイッチ308又は第2のスイッチ312(そのときの場合による)を繰り返し速いスイッチング速度でオン・オフさせることによってサセプタを加熱し、一方、第1のインダクタコイル204及び第2のインダクタコイル206のうちの他方は、動作しないままで、対応する第1のスイッチ308又は第2のスイッチ312(そのときの場合による)はオフのままとなるように制御される。より詳細には、第1のインダクタコイル204は、第2のスイッチ312がオフのままの間、第1のスイッチ308が第1のスイッチング速度でオン・オフされるときにサセプタ202を加熱するように制御され、第2のインダクタコイル206は、第1のスイッチ308がオフのままの間、第2のスイッチ312が第2のスイッチング速度でオン・オフされるときにサセプタ202を加熱するように制御される。コントローラ318は、第1のFET308及び第2のFET312のどちらのスイッチングのオン・オフでも動作させるように制御するように回路300内に設けられている。第1及び第2のスイッチング速度は異なっていてもよいし、同じであってもよい。
【0035】
この高速スイッチング中での第1のインダクタコイル204及び第2のインダクタコイル206の動作を以下でより詳細に説明する。
【0036】
次に、コントローラ318によって第1のFET308を高速でオン・オフさせているときに第1のインダクタコイル204を動作させてサセプタ202を加熱している状況での例の回路300の機能をより詳細に説明する。
【0037】
第1のFET308がオンのとき、DC電流が、電力供給接続部314と負端子接続部316との間を流れ、第1のインダクタコイル204を通る。このDC電流は、電力供給部108によって駆動される。電流が第1のインダクタコイル204を通って流れると、第1のインダクタコイル204は、電流の結果として、磁場を発生することは理解されるであろう。第1のインダクタコイル204は、発生させた磁場にエネルギーを蓄える。第1のFET308がオンのとき、第1のFET308の両端間の電圧はゼロである。第1のキャパシタ306は、オンとなっている第1のFET308によって短絡させられる。言い換えれば、第1のFET308がオンのとき、電力供給接続部314と負端子接続部316との間の電流は第1のFET308を通って流れる。
【0038】
第1のFET308が所与の時間の間、オンであることにより、第1のインダクタ204は磁場を発生することができ、第1のFET308が続いてオフになった後、第1のインダクタコイル204を通る電力供給部108によって駆動される電流は下がり始める。第1のインダクタコイル204は電流のこの変化に抵抗し、第1のFET308がオンで、直流電流が第1のインダクタコイル204を通って流れていたときに第1のインダクタコイル204によって発生させられた磁場に蓄えられたエネルギーを使用して誘導電圧を発生する。したがって、第1のFET308がオンの後にオフになったとき、第1のキャパシタ306と第1のインダクタコイル204とは互いと共振する。
【0039】
図4は、第1のインダクタ204を動作させてサセプタ202を加熱している時間間隔中に、第1のFET308が2度、オフとオンになるときの、電圧トレース400によって示した、第1のFET308の両端間の電圧を示す。
【0040】
電圧トレース400は、第1のFET308がオンのときの第1の部分400aと、第1のFET308がオフに切り替わったときの第2の部分400b~400dと、第1のFET308が再びオンに切り替わったときの第3の部分400fと、第1のFET308が再びオフに切り替わったときの第4の部分400gと、第1のFET308がその後再びオンに切り替わったときの第5の部分400hとを含む。
【0041】
第1のFET308の両端間の電圧は、部分400a、400f、400hにおいて第1のFET308がオンのときにゼロである。
【0042】
第1のFET308が、部分400b~400d、及び部分400gによって示されるようにオフにされると、第1のインダクタ204は、その磁場(この磁場は、第1のFET308がオンのときに電流が流れた結果である)に蓄えられたエネルギーを使用して、第1のFET308がオフになった結果としての第1のインダクタコイル204を通って流れる電流の低下に抵抗する電圧を誘導する。第1のインダクタコイル204の誘導された電圧は、第1のFET308の両端間に、対応する電圧の変化を引き起こす。この電圧の変化の間、第1のインダクタコイル204と第1のキャパシタ306とは互いと共振する。電圧400は、最初、第1のFET308がオフになることによる電流の低下に対抗するように第1のインダクタコイル204の誘導電圧が増大するにつれて増大し(例えば、400b参照)、最大値に達し(例えば400c参照)、次いで、第1のインダクタコイル204の磁場に蓄えられたエネルギーが減少するにつれて低下してゼロに戻る(例えば、400d参照)。
【0043】
変動電圧400b~400d、及び400gは、それに対応した変動電流を発生させ、第1のFET308がオフのとき、第1のキャパシタ306と第1のインダクタ204とは共振LC回路として働くので、第1の共振器部分302の全インピーダンスはこの時には最低である。したがって、第1の共振器部分302を通って流れる変動電流の最大値は比較的大きいことは理解されるであろう。
【0044】
したがって、この比較的大きな変動電流は、サセプタ202に熱を発生させる第1のインダクタ204に比較的大きな変動磁場を生じさせる。第1のFET308の両端間の電圧が、この例の部分400b~d及び部分400gによって示すように変化する時間間隔は、第1の共振器部分302の共振周波数に依存する。当業者であれば理解されるであろうが、第1の共振器部分302の共振周波数は、第1のインダクタコイル204のインダクタンスと第1のキャパシタ306のキャパシタンスとに依存する。
【0045】
再び図4を参照すると、第1のFET308がオフとなって、それに続いて、第1のFET308の両端間の電圧が下降して0Vに戻るとき(例えば、電圧が点400eで実質的にレベル402にあるとき)、コントローラ318は、第1のFET308をオンに戻し、その結果、電源供給部108によって駆動されるdc電流が、再び、第1のインダクタコイル204を通って流れ、第1のインダクタコイル204が、部分400gに示すように、第1のFET308がオフに切り替わって共振器部分302をオンにする次の時のために、磁場の形態のエネルギーを蓄えることができる。
【0046】
コントローラ318が第1のFET308をオンに保つ時間(例えば、部分400f)は、第1のインダクタコイル204に蓄えることが望まれるエネルギー量に従って選択することができ、そのエネルギーの一部分は、400gに示すように第1のFET308の次のオフの時間(共振部分202のオンの時間)の間、サセプタ202を加熱するために使用される。第1のFET308の所与のオンの時間400fに第1のインダクタコイル204に蓄えられることができるエネルギーの量は、例えば、電力供給部108によって供給される電圧、及び第1のインダクタコイル204をオンにする回数などの要因に依存する。この例で、第1のFET308の両端間の電圧が0Vに達したとき、第1のFET308のドレイン308aの電圧もまた0Vに達することは理解されるであろう。
【0047】
コントローラ318が、このように、あるスイッチング速度で第1のFET308をオンとオフに繰り返し切り替えると、上記のプロセスが連続して繰り返されてサセプタ202を加熱する。
【0048】
回路300の機能についての上の説明は、第1のインダクタコイル204を動作させてサセプタ202を加熱している状況で提示されたが、第2の共振器部分304の一部分を形成する第2のインダクタコイル206を、第2のFET312が第1のFET308と同等な機能を実行し、第2のキャパシタ310が第1のキャパシタ306と同等な機能を実行して、実質的に同じように動作させることは理解されるであろう。
【0049】
上ですでに述べたように、回路300によって、第1及び第2のコイル204、206のうちの一方だけを動作させて所与の時間にサセプタ202を有意に加熱するように、第1及び第2のインダクタコイル204、206を動作させることができる。これは、まず、第1のFET308又は第2のFET312のうちの一方を所与のスイッチング速度で切り替え、他方のFETをオフのままにすることによって達成される。
【0050】
次に、(第1のコイル204に対して上述したように)第1のインダクタコイル204及び第2のインダクタコイル206のうちの一方を動作させてサセプタ202を加熱しているとき、回路300は特に、動作しているコイルの変動磁場によって、他方の動作していないコイルに誘導された電圧が、それ自体サセプタを加熱することができる変動磁場を生じるが、著しい電流を動作していないコイルに流さないように構成される。より詳細には、第1のインダクタコイル204を動作させてサセプタ202を加熱しているとき、サセプタ202を有意に加熱させるほど十分な電流が第2のインダクタコイル206を通って流れず、第2のインダクタコイル206を動作させてサセプタ202を加熱しているとき、サセプタ202を有意に加熱させるほど十分な電流が第1のインダクタコイル204を通って流れない。
【0051】
上記のように、第1のFET308及び第2のFET312が、オフに切り替わったときダイオードとして有効に働き、したがって、順方向バイアスをかけられた場合導電する(すなわち、FETが完全なスイッチではない)ことができるために、このことは必要である。したがって、回路300は、第1のインダクタコイル204及び第2のインダクタコイル206のうちの一方を動作させてサセプタ202を加熱しているとき、他方の動作していないインダクタコイルの両端間に誘導された電圧が、動作していないインダクタコイルに関係したFETの真性ダイオードに順方向バイアスをかけず、その代わりに逆方向バイアスをかけるように構成されることが重要である。
【0052】
磁気結合した二つのインダクタを考えたとき、互いに対する巻き方が、一方のインダクタによって発生させられた変動磁場が他方のインダクタの電流を駆動する/電圧を誘導する方向を決めることを当業者は理解されよう。
【0053】
コイルに電流が駆動される/電圧が誘導される方向は、磁場の方向に対する電流の方向に関する、周知の「右手の法則」を適用することによって決めることができる。第1及び第2のインダクタコイル204、206の相対的な巻き方は、第1及び第2のインダクタコイル204、206の位相合わせと呼ぶことができる。
【0054】
図3の回路300の接続形態では、第1のインダクタコイル204と第2のインダクタコイル206は、第1のインダクタコイル204の第1の端部204aで現れている点、及び第2のインダクタコイル206の第1の端部206aで現れている点によって示されているように、反対方向に巻かれている。加熱構成体103の例もまた、回路300に接続されているように示されて、この例では、第1のインダクタコイル204と第2のインダクタコイル206が物理的に反対方向に巻かれていることを表している。
【0055】
したがって、例えば、第1のインダクタコイル204にサセプタ202を加熱させるために、コントローラ318が、(上記のように)第1のFET308をオンとオフに繰り返し切り替えると、第1のFET308がオフに切り替えられるたびに、第1のインダクタコイル204の第1の端部204aに正電圧が発生し、磁気結合により第2のインダクタコイル206の第1の端部206aにそれに対応した小さな正電圧が誘導される。この結果、第2のFET312の真性ダイオードは逆方向バイアスをかけられ、したがって、電流が第2のFET312を通って流れることが実質的に防がれる。電流は第2のインダクタコイル206と第2のキャパシタ310との間をいくらか流れることができるが、第2のFET312が逆方向バイアスをかけられていることにより、サセプタ202を有意に加熱するのに十分強い変動磁場を発生させるほど十分な電流は第2のインダクタコイル206を通って流れない。また、第1のFET308がオンとオフに繰り返し切り替えられて、第2のFET312がオフのままのとき、第2のFET312が逆方向バイアスをかけられ、電流が第2のFET312を通って流れない結果として、第2のインダクタコイル206には著しい量のエネルギーは貯まらず、その結果、サセプタ202を加熱するように動作させられている第1のインダクタコイル204から著しい量のエネルギーは引き出されない。
【0056】
同様に、例えば、第2のインダクタコイル206にサセプタ202を加熱させるために、コントローラ318が、第2のFET312をオンとオフに繰り返し切り替えると、第2のFET312がオフに切り替えられるたびに、第2のインダクタコイル206の第1の端部206aに正電圧が発生し、磁気結合により第1のインダクタコイル204の第1の端部204aにそれに対応した小さな正電圧が誘導される。この結果、第1のFET308の真性ダイオードは逆方向バイアスをかけられ、したがって、電流が第1のFET308を流れることが実質的に防がれる。電流は第1のインダクタコイル204と第1のキャパシタ306との間をいくらか流れることができるが、第1のFET308が逆方向バイアスをかけられていることにより、サセプタ202を有意に加熱するのに十分強い変動磁場を発生させるほど十分な電流は第1のインダクタコイル204を通って流れない。また、第2のFET312がオンとオフに繰り返し切り替えられて、第1のFET308がオフのままのとき、第1のFET308が逆方向バイアスをかけられ、電流が第1のFET308を通って流れない結果として、第1のインダクタコイル204には著しい量のエネルギーが貯まらず、その結果、サセプタ202を加熱するように動作させられている第2のインダクタコイル206から著しい量のエネルギーは引き出されない。
【0057】
したがって、このようにサセプタを有意に加熱するほど十分な電流が、動作していないインダクタコイルに流れないようにすることは、動作していないインダクタコイルが、それ自体の磁場を発生するために動作しているコイルからは著しい量のエネルギーが引き出されないというさらなる利点を提供し、このエネルギーは、サセプタ202を加熱するために、動作しているコイルによって変動電流、したがって変動磁場を発生させるために使用される。
【0058】
次に、図5を参照すると、第1及び第2のインダクタコイル204、206を制御するように構成された、コントローラ106内に備えられた第2の回路500が示されている。
【0059】
回路500の構成部品の多くは、回路300の対応する構成部品と同一であり、同じように機能する。これらの構成部品は、図3と同じ参照符号が与えられており、簡潔にするために、再び詳細に説明することはしない。いくつかの例では、回路500の構成部品は、図5に示すものとは異なるように(異なる接続形態で)構成することができる。いくつかの例では、追加又は代替の構成部品を含むことがある。
【0060】
この例では、回路500を使用して加熱構成体を制御しており、この加熱構成体では、第1及び第2のインダクタコイル204、206の両方は、第1のインダクタコイル204の第1の端部204aで現れている点及び第2のコイル206の第2の端部206bで現れている点によって示されているように、互いに対して同じ方向に巻かれている(同じ位相を有している)。加熱構成体103の例は、回路500に接続されているように示されて、この例では、第1のインダクタコイル204と第2のインダクタコイル206が物理的に同じ方向に巻かれていることを表している。回路300と比べて、回路500の回路接続形態の一つの違いは、第2のインダクタコイル206を回路の残りの部分に接続する配線の構成である。上記のように、回路300では、第2のコイル206の第2の端部206bは、電力供給接続部314によって電源108の正端子に接続し、第2のコイル206の第1の端部206aは、第2のFET312のドレイン端子312aに接続している。対照的に、回路500では、第2のコイル206の第1の端部206aは、電力供給接続部314によって電源108の正端子に接続し、第2のコイル206の第2の端部206bは、第2のFET312のドレイン端子312aに接続している。
【0061】
この例では、インダクタコイル204、206が同じ方向に巻かれているが、回路500の接続形態は、第1のインダクタコイル204を動作させているとき、第1のFET308がオフに切り替えられるたびに、第2のインダクタコイル206の両端間に誘導される電圧は、第2のFET312の真性ダイオード312dに逆方向バイアスをかけ、第2のインダクタコイル206を動作させているとき、第2のFET312がオフに切り替えられるたびに、第1のインダクタコイル204の両端間に誘導される電圧は、第1のFET308の真性ダイオード308dに逆方向バイアスをかけるようなものである。回路300の場合のように、第1のインダクタコイル204にサセプタ202を加熱させるために、第1のFET308をオンとオフに繰り返し切り替えるコントローラ318の例では、第1のFET308がオフに切り替えられるたびに、第1のインダクタコイル204の第1の端部204aに正電圧が発生する。しかしながら、回路300とは対照的に、回路500では、磁気結合により第2のインダクタコイル206の(回路300の場合のように、第1の端部206aではなく)第2の端部206bにそれに対応した小さな正電圧が誘導される。回路500では、第2のインダクタコイル206の第2の端部206bは、第2のFET312のドレイン端子312に接続し、第1のFET308がオフに切り替えられるたびに、第2のFET312は逆方向バイアスをかけられる。したがって、電流が第2のFET312を通って流れることが実質的に防がれる。逆に、コントローラ318が、第2のインダクタコイル206にサセプタ202を加熱させるために、第2のFET312をオンとオフに繰り返し切り替えるとき、第2のFET312がオフに切り替えられるたびに、第1のFET308は同様に逆方向バイアスをかけられ、したがって、電流が第1のFET308を通って流れることが実質的に防がれる。したがって、回路500では、インダクタコイル204、206は同じ方向に物理的に巻かれているが、回路500は、実質的な電流が、動作していないインダクタコイルを流れることを防ぐようにインダクタコイル204、206を回路に接続させることによって、回路300に関する上記の利点を提供する。
【0062】
しかしながら、回路500の接続形態は、高電流トレースを有する、より困難なプリント回路基板設計を必要とすることがある。いくつかの例では、回路300のより簡単な接続形態が好ましいことがある。
【0063】
次に、図6を参照して、図3の回路300を制御するための例のコントローラ318a、318bを説明する。図6では、コントローラ318が二つの異なる部分、すなわち、ゼロ電圧検出器部分318a及びスイッチング部分318bとして示され、例の加熱構成体103が回路に接続されて示されていないことを除いて、図3の回路300が再現されている。
【0064】
図3に関して上述したように、第1のFET308及び第2のFET312のうちの一方がオンとオフに繰り返し切り替えられて、第1のインダクタコイル204及び第2のインダクタコイル206のうちの対応する一方を動作させるとき、ゼロ電圧検出器部分318aは、それぞれのFETがオフに切り替えられた後、そのFETの両端間の電圧がゼロ(例えば、図4の点400e)に戻ったとき、又はゼロに近くなったときを検出し、ゼロ電圧検出器部分318aがこれを検出したことに応答して、スイッチング部分318bはそれぞれのFETを再びオンに切り替える。
【0065】
スイッチコントローラ部分318aは、第1の小信号ダイオード600及び第2の小信号ダイオード602と、プルアップ抵抗604と、ロジック電源606とを備えたゼロ電圧検出回路である。次に、第2のインダクタコイル206を動作させてサセプタ202を加熱している例を取り上げて、スイッチコントローラ部分318aの機能を説明する。
【0066】
第2のインダクタコイル206を動作させてサセプタ202を加熱しているとき、第1のFET308はオフのままである。第1のFET308がオフのままのとき、第1の小信号ダイオード600は、ロジック電源606及び電力供給接続部314での電圧に応じて、バイアスを有せず、又は逆方向バイアスもかけられていない、すなわち、第1の小信号ダイオード600のカソード端の電圧は、第1の小信号ダイオード600のアノード端の電圧と実質的に等しいか、又はそれより高い。
【0067】
第2のFET312があるスイッチング速度で切り替えられている間、第2のFET312はオフで、図4の4b~dで示すようにその両端間の電圧が変わるとき、第2の小信号ダイオード602には逆方向バイアスがかかる。この電圧の変化の終わりに、400eで示すように電圧が0Vに達したとき、又は0Vに近くなったとき、第2の小信号ダイオード602には順方向バイアスがかかる。この例では、第2のスイッチコントローラ部分318bは、第1及び第2のFET308、318をオン又はオフに切り替えるように設定することができる一つ以上のフリップフロップ手段(図示せず)を含む。したがって、第2の小信号ダイオード602が、400eにおいて順方向バイアスをかけられているとき、第2の小信号ダイオード602からの信号は、第2のFET312をオンに切り替えるように設定するために、第2のスイッチコントローラ部分318bに含まれるフリップフロップ手段(図示せず)に供給される。第2のFET312がオンのとき、第2の小信号ダイオード602は逆方向バイアスをかけられている。
【0068】
図3の回路を参照してすでに上述したように、第2のFET312は、関係するインダクタコイル206に必要な量のエネルギーが蓄えられるまでオンのままである。この例では、第2のインダクタコイル206を流れる電流の大きさは、第2のスイッチコントローラ手段318b内に含まれることがある適切な電流測定手段(図示せず)によって測定することができる。第2のインダクタコイル206の電流の大きさが、第2のインダクタ206に蓄えられる所望の量のエネルギーに相当するレベルになると、第2のFET312をオフに切り替え、第1のキャパシタ310の両端間の電圧400gの別の変化を起こすために、フリップフロップはリセットされる。
【0069】
一つの特定の例では、ロジック電源606は2.5Vの電圧を供給し、第2の小信号ダイオード602からの信号は、第2のスイッチコントローラ部分318bに含まれる上記のフリップフロップ手段に供給される。フリップフロップ手段は、ロジック電源606の電圧の半分、すなわち、この例では、1.25Vで切り替わる。これは、第2の小信号ダイオード602の順方向バイアス電圧と第2のFET312のドレインでの電圧の和が、デジタルロジック回路が第2のFET312をオンにするために、1.25Vでなければならないことを意味する。したがって、この例では、第2のFET312は、そのドレイン312aが、上記で言及したように0Vではなくて0.55Vであるとき、オンに切り替えられる。理想的には、スイッチングは、FET312の両端間で0Vのとき最大効率で起こることを留意すべきである。このゼロ電圧スイッチングによって、第2のFET312が第2のキャパシタに放電せず、それによって、第2のキャパシタ310に蓄えられたエネルギーを無駄にせず、有利である。
【0070】
しかしながら、例えば、アナログコンパレータ回路に対して、このデジタルロジック回路の使用による効率の低下は、回路部品及び費用を節約するという利点によって相殺されると考えることができる。この例では、0.55Vは、第2のFET312をオンに戻すように切り替える第2のFET312の両端間の電圧として許容できる。
【0071】
この例では、上記のようなゼロ電圧スイッチングは、定常状態で、すなわち、第2のFET312を繰り返し切り替えているときに起こることに留意すべきである。第2のFET312の繰り返しスイッチングを始めることによって第2のインダクタコイル206の動作を始めさせるために、さらなる信号が第2のFET312に送られてもよい。
【0072】
上の説明では、ゼロ電圧検出回路318aの機能が、第2のFET312のスイッチングの制御に関して説明されているが、ゼロ電圧検出回路318aは、第1のFET308を制御するために第2の小信号ダイオード602の代わりに第1の小信号ダイオード600を使用して同じように機能することが理解されるであろう。
【0073】
いくつかの例では、第1及び第2のインダクタコイル204、206は、互いに異なる少なくとも一つの特性を有することができることは認識されるであろう。例えば、第1のインダクタ204は、第2のインダクタコイル206と異なる少なくとも一つの特性を有することができる。より詳細には、一例では、第1のインダクタコイル204は、第2のインダクタコイル206と異なるインダクタンス値を有することができる。別の例では、第1のインダクタコイル204が、サセプタ202のより大きな部分にわたって巻かれるように、第1及び第2のインダクタコイルは異なる長さである、又はその逆の場合もある。別の例では、第1のインダクタコイル204は、第2のインダクタコイル206とは異なる巻き数とすることができる。さらに別の例では、第1のインダクタコイル204は、第2のインダクタコイル206とは異なる材料から構成することができる。第1のインダクタコイル204が、例えば、サセプタの容積部内の喫煙材を加熱したい仕方に基づいて、第2のインダクタコイル206とは異なる一つ以上の特性を有することができることが考えられる。いくつかの例では、第1及び第2のインダクタコイル204、206は実質的に同一にすることができる。
【0074】
上記の例は、NチャネルFETを備える回路300、500を用いて説明された。しかしながら、いくつかの例では、代わりに、PチャネルFETを備える回路を用いることができる。例えば、図3に示した接続部314が、代わりに電源108の負端子に接続され、接続部316が、代わりに電源108の正端子に接続される場合、回路300にPチャネルFETを使用することができる。
【0075】
本書で説明した様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解と教示を助けるためだけに提示されている。これらの実施形態は、実施形態の単なる代表的な例として供され、すべての実施形態を網羅するものでもなければ、他の実施形態を排除するものでもない。本書で説明した利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の側面は、特許請求の範囲によって規定されたように本発明の範囲を限定するものと考えるべきではなく、或いは特許請求の範囲に対する均等物を制限するものと考えるべきではなく、特許請求される本発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用し、変形を施すことができることを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、本書で詳細に説明されたもの以外の、開示された要素、構成、特徴、部品、ステップ、手段などの適切な組合せを適切に含み、それらのみから構成され、或いは実質的にそれらから構成されてもよい。さらに、本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性のある他の発明を含むことができる。

図1
図2
図3
図4
図5
図6