(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】バッファ状態報告方法、中継端末機器及びコンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 8/24 20090101AFI20240708BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20240708BHJP
H04W 88/04 20090101ALI20240708BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20240708BHJP
【FI】
H04W8/24
H04W72/1268
H04W88/04
H04W92/18
(21)【出願番号】P 2022550819
(86)(22)【出願日】2021-02-24
(86)【国際出願番号】 CN2021077540
(87)【国際公開番号】W WO2021169965
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-08-23
(31)【優先権主張番号】202010113966.1
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 佳▲敏▼
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ ▲曉▼▲東▼
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第03512276(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中継端末機器に用いられるバッファ状態報告方法であって、
伝送待ちデータのデータ情報を決定することであって、前記伝送待ちデータは、遠端端末機器が前記中継端末機器を介してネットワーク機器に送信する直前のデータであることと、
前記データ情報に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成することであって、前記ターゲットバッファ状態レポートは、予め送信されたバッファ状態レポートであることと、
前記ネットワーク機器に前記ターゲットバッファ状態レポートを報告することとを含
み、
前記データ情報は、前記伝送待ちデータのデータ量と前記伝送待ちデータに対応するサービス情報を含み、そのうち、前記サービス情報は、前記伝送待ちデータのサイドリンクsidelinkインターフェースでの論理チャネルグループLCG情報又は前記伝送待ちデータに対応するサービス優先度を含み、
前述した、前記データ情報に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成することは、
予め設定されたマッピング関係に従って、前記サービス情報に対応するターゲットLCGを決定することであって、前記ターゲットLCGは、前記中継端末機器の上りリンクインターフェースのLCGであることと、
前記データ量に従って、前記ターゲットLCGに対応するターゲットバッファ数を決定することと、
前記ターゲットLCGと前記ターゲットバッファ数に従って、前記ターゲットバッファ状態レポートを生成することとを含む、バッファ状態報告方法。
【請求項2】
前述した、伝送待ちデータのデータ情報を決定することは、
前記遠端端末機器が端末自律的リソース選択モードにある場合、前記遠端端末機器によって送信されたサイドリンク制御情報SCIに従って、前記データ情報を決定すること、又は、
前記中継端末機器がサイドリンクリソーススケジューリング機能を備えている場合、前記遠端端末機器によって報告されたサイドリンクバッファ状態レポートsidelink BSRに従って、前記データ情報を決定すること、又は、
前記中継端末機器が前記サイドリンクリソーススケジューリング機能を備えており、且つ前記中継端末機器が前記遠端端末機器にリソース許可を送信する場合、前記リソース許可に対応するデータの伝送情報に従って、前記データ情報を決定すること、又は、
前記遠端端末機器が基地局スケジューリングモードにある場合、前記遠端端末機器をモニタリングした基地局スケジューリング情報に従って、前記データ情報を決定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前述した、前記ネットワーク機器に前記ターゲットバッファ状態レポートを報告することは、
前記ターゲットバッファ状態レポートに対応する利用可能な上りリンクリソースが存在する場合、前記利用可能な上りリンクリソースを介して前記ネットワーク機器に前記ターゲットバッファ状態レポートを送信することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前述した、前記ネットワーク機器に前記ターゲットバッファ状態レポートを報告することは、
前記ターゲットバッファ状態レポートに対応する利用可能な上りリンクリソースが存在しない場合、前記ネットワーク機器に上りリンクスケジューリングリクエストSRを送信することと、
割り当てられた上りリンクリソース上で前記ネットワーク機器に前記ターゲットバッファ状態レポートを送信することとを含み、そのうち、前記割り当てられた上りリンクリソースは、前記ネットワーク機器が前記SRに従って前記中継端末機器に割り当てた利用可能な上りリンクリソースである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ターゲットバッファ状態レポートは、メディアアクセスコントロールサブヘッダーMAC subheaderを含み、前記MAC subheaderは、論理チャネル識別子LCIDフィールドを含み、そのうち、
前記LCIDフィールドは、第一のLCID値を含み、前記第一のLCID値は、前記ターゲットバッファ状態レポートが予め送信されたレポートタイプであることを指示するためのものであり、又は、
前記LCIDフィールドは、第二のLCID値又は第三のLCID値を含み、前記第二のLCID値は、前記ターゲットバッファ状態レポートが第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、前記第三のLCID値は、前記ターゲットバッファ状態レポートが裁断された第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、又は、
前記LCIDフィールドは、第四のLCID値、第五のLCID値又は第六のLCID値を含み、前記第四のLCID値は、前記ターゲットバッファ状態レポートが前記第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、前記第五のLCID値は、前記ターゲットバッファ状態レポートが前記裁断された第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、前記第六のLCID値は、前記ターゲットバッファ状態レポートが第二のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、又は、
前記LCIDフィールドは、第七のLCID値、第八のLCID値、第九のLCID値又は第十のLCID値を含み、前記第七のLCID値は、前記ターゲットバッファ状態レポートが前記第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、前記第八のLCID値は、前記ターゲットバッファ状態レポートが前記裁断された第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、前記第九のLCID値は、前記ターゲットバッファ状態レポートが前記第二のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、前記第十のLCID値は、前記ターゲットバッファ状態レポートが裁断された第二のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、
そのうち、前記第一のレポートフォーマットに対応するレポート全長は、前記第二のレポートフォーマットに対応するレポート全長以上である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第一のレポートフォーマットは、
LCG指示信号とLCGバッファ状態であって、前記LCG指示信号は、各LCGが伝送待ちデータを有するかどうかを指示するためのものであり、前記LCGバッファ状態は、伝送待ちデータを有するLCGのバッファ数を指示するためのものであるLCG指示信号とLCGバッファ状態と、
少なくとも二組のレポート情報であって、各組の前記レポート情報は、LCG識別子とLCGバッファ状態を含み、前記LCG識別子は、伝送待ちデータを有するLCGを指示するためのものであり、前記LCGバッファ状態は、前記LCGのバッファ数を指示するためのものである少なくとも二組のレポート情報とのうちの少なくとも一つを含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
前記第二のレポートフォーマットは、
一組のレポート情報を含み、そのうち、前記レポート情報は、LCG識別子とLCGバッファ状態を含み、前記LCG識別子は、伝送待ちデータを有するLCGを指示するためのものであり、前記LCGバッファ状態は、前記LCGのバッファ数を指示するためのものである、請求項
5に記載の方法。
【請求項8】
前述した、前記ネットワーク機器に前記ターゲットバッファ状態レポートを報告することは、
予め設定された伝送優先度ルールに従って、前記ターゲットバッファ状態レポートの伝送優先度を決定することと、
前記伝送優先度に従って、前記ネットワーク機器に前記ターゲットバッファ状態レポートを報告することとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
中継端末機器であって、
伝送待ちデータのデータ情報を決定するための情報決定モジュールであって、前記伝送待ちデータは、遠端端末機器が前記中継端末機器を介してネットワーク機器に送信する直前のデータである情報決定モジュールと、
前記データ情報に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成するためのレポート生成モジュールであって、前記ターゲットバッファ状態レポートは、予め送信されたバッファ状態レポートであるレポート生成モジュールと、
前記ネットワーク機器に前記ターゲットバッファ状態レポートを報告するためのレポート報告モジュールとを含
み、
前記データ情報は、前記伝送待ちデータのデータ量と前記伝送待ちデータに対応するサービス情報を含み、そのうち、前記サービス情報は、前記伝送待ちデータのサイドリンクsidelinkインターフェースでの論理チャネルグループLCG情報又は前記伝送待ちデータに対応するサービス優先度を含み、
前記レポート生成モジュールは、具体的に、
予め設定されたマッピング関係に従って、前記サービス情報に対応するターゲットLCGを決定することであって、前記ターゲットLCGは、前記中継端末機器の上りリンクインターフェースのLCGであることと、
前記データ量に従って、前記ターゲットLCGに対応するターゲットバッファ数を決定することと、
前記ターゲットLCGと前記ターゲットバッファ数に従って、前記ターゲットバッファ状態レポートを生成することとに用いられる、中継端末機器。
【請求項10】
前記情報決定モジュールは、具体的に、
前記遠端端末機器が端末自律的リソース選択モードにある場合、前記遠端端末機器によって送信されたサイドリンク制御情報SCIに従って、前記データ情報を決定すること、又は、
前記中継端末機器がサイドリンクリソーススケジューリング機能を備えている場合、前記遠端端末機器によって報告されたサイドリンクバッファ状態レポートsidelink BSRに従って、前記データ情報を決定すること、又は、
前記中継端末機器が前記サイドリンクリソーススケジューリング機能を備えており、且つ前記中継端末機器が前記遠端端末機器にリソース許可を送信する場合、前記リソース許可に対応するデータの伝送情報に従って、前記データ情報を決定すること、又は、
前記遠端端末機器が基地局スケジューリングモードにある場合、前記遠端端末機器をモニタリングした基地局スケジューリング情報に従って、前記データ情報を決定することに用いられる、請求項
9に記載の中継端末機器。
【請求項11】
前記レポート報告モジュールは、具体的に、
前記ターゲットバッファ状態レポートに対応する利用可能な上りリンクリソースが存在する場合、前記利用可能な上りリンクリソースを介して前記ネットワーク機器に前記ターゲットバッファ状態レポートを送信することに用いられ、
又は、
前記レポート報告モジュールは、具体的に、
前記ターゲットバッファ状態レポートに対応する利用可能な上りリンクリソースが存在しない場合、前記ネットワーク機器に上りリンクスケジューリングリクエストSRを送信することと、
割り当てられた上りリンクリソース上で前記ネットワーク機器に前記ターゲットバッファ状態レポートを送信することとに用いられ、そのうち、前記割り当てられた上りリンクリソースは、前記ネットワーク機器が前記SRに従って前記中継端末機器に割り当てた利用可能な上りリンクリソースである、請求項
9に記載の中継端末機器。
【請求項12】
コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、請求項1~
8のいずれか1項に記載のバッファ状態報告方法のステップを実現させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年02月24日に提出され、「バッファ状態報告方法、中継端末機器及びコンピュータ可読記憶媒体」と称され、出願番号が202010113966.1である中国特許出願の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、本出願に参照として取り込まれる。
本発明の実施例は、通信技術分野に関し、特にバッファ状態報告方法、中継端末機器及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システムとニューラジオ(New Radio、NR)システムは、いずれもサイドリンク(sidelink)をサポートできる。Sidelinkにより、端末機器同士は、ネットワーク機器を介さずに、直接にデータ伝送、例えば、車のネットワーク(vehicle to everything、V2X)通信などを行うことができる。
【0003】
しかしながら、sidelinkを利用してデータ伝送を行うプロセスにおいて、遠端端末機器は、伝送待ちデータを中継端末機器に先にバッファする必要がある。伝送待ちデータのバッファが完了した後、中継端末機器は、バッファされた伝送待ちデータのデータ情報をネットワーク機器に報告して、ネットワーク機器は、それに上りリンクリソースを割り当てることで、中継端末機器による伝送待ちデータのバッファ状態の報告の遅延が比較的長くなるため、データ伝送の遅延が比較的長くなり、さらにデータ伝送の効率を低下させた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、中継端末機器による伝送待ちデータのバッファ状態の報告の遅延が比較的長いため、データ伝送の遅延が比較的長くなり、データ伝送の効率が比較的低くなるという従来技術における問題を解決するためのバッファ状態報告方法、機器及び媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記技術問題を解決するために、本発明は、以下のように実現される。
【0006】
第一の方面によれば、本発明の実施例は、中継端末機器に用いられるバッファ状態報告方法を提供する。この方法は、
伝送待ちデータのデータ情報を決定することであって、伝送待ちデータは、遠端端末機器が中継端末機器を介してネットワーク機器に送信する直前のデータであることと、
データ情報に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成することであって、ターゲットバッファ状態レポートは、予め送信されたバッファ状態レポートであることと、
ネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを報告することとを含む。
【0007】
第二の方面によれば、本発明の実施例は、中継端末機器を提供する。この中継端末機器は、
伝送待ちデータのデータ情報を決定するための情報決定モジュールであって、伝送待ちデータは、遠端端末機器が中継端末機器を介してネットワーク機器に送信する直前のデータである情報決定モジュールと、
データ情報に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成するためのレポート生成モジュールであって、ターゲットバッファ状態レポートは、予め送信されたバッファ状態レポートであるレポート生成モジュールと、
ネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを報告するためのレポート報告モジュールとを含む。
【0008】
第三の方面によれば、本発明の実施例は、中継端末機器を提供する。プロセッサと、メモリと、メモリに記憶され、且つプロセッサ上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、第一の方面に記載のバッファ状態報告方法のステップを実現させる。
【0009】
第四の方面によれば、本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、第一の方面に記載のバッファ状態報告方法のステップを実現させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施例では、中継端末機器は、遠端端末機器が中継端末機器を介してネットワーク機器に送信する直前の伝送待ちデータのデータ情報を決定した後、データ情報に従って、予め送信されたバッファ状態レポートを生成し、ネットワーク機器にこの予め送信されたバッファ状態レポートを報告することにより、伝送待ちデータを受信する前、予め送信されたバッファ状態レポートに従って中継端末機器に伝送待ちデータに対応する上りリンクリソースを予め割り当てるようにネットワーク機器に要求でき、それにより、中継端末機器は、遠端端末機器が伝送待ちデータを中継端末機器にバッファする前、伝送待ちデータのバッファ状態の報告を完成させることができ、中継端末機器による伝送待ちデータのバッファ状態の報告の遅延を減少させ、さらにデータ伝送の遅延を減少させ、データ伝送の効率を向上させた。
【0011】
以下の添付図面を結び付けた本発明の具体的な実施の形態の記述から本発明をよりよく理解することができる。そのうち、同じ又は類似の符号は、同じ又は類似の特徴を表す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】sidelink伝送システムのシステムアーキテクチャ図である。
【
図2】本発明によるバッファ状態報告方法の一実施例のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施例によるレポートフォーマットの一例の構造概略図である。
【
図4】本発明の実施例によるレポートフォーマットの別の例の構造概略図である。
【
図5】本発明の実施例によるレポートフォーマットのさらなる例の構造概略図である。
【
図6】本発明による中継端末機器の一実施例の構造概略図である。
【
図7】本発明による中継端末機器の一実施例のハードウェア構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下は、本発明の実施例における添付図面を結び付けながら、本発明の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述する。明らかに、記述された実施例は、本発明の一部の実施例であり、全部の実施例ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0014】
図1は、sidelink伝送システムのシステムアーキテクチャ図を示す。
図1に示すように、このsidelink伝送システムは、LTEシステム又はNRシステムに用いられてもよく、このsidelink伝送システムは、基地局110、中継ユーザ機器(User Equipment、UE)120及び少なくとも一つの遠端UE 130を含んでもよい。
【0015】
そのうち、遠端UE 130は、ユーザによって使用された機器であってもよく、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。中継UE 120は、sidelinkインターフェースを介して各遠端UE 130とそれぞれ通信可能に接続されてもよく、且つユーザ-上りリンク(User-uplink、Uu)インターフェースを介して基地局110と通信可能に接続されてもよく、且つ遠端UE 130から伝送されたデータを基地局110に転送するために用いられてもよい。
【0016】
従来技術では、sidelink伝送システムを利用してデータ伝送を行うプロセスにおいて、遠端UE 130は、伝送待ちデータを中継UE 120に先にバッファする必要があり、伝送待ちデータのバッファが完了した後、中継UE 120は、バッファされた伝送待ちデータのデータ情報を基地局110に報告して、基地局110は、中継UE 120に上りリンクリソースを割り当てることで、中継UE 120による伝送待ちデータのバッファ状態の報告の遅延が比較的長くなるため、データ伝送の遅延が比較的長くなり、さらにデータ伝送の効率を低下させた。
【0017】
従来技術における上記問題を解決するために、本発明の実施例は、バッファ状態報告方法、中継端末機器及びコンピュータ可読記憶媒体を提供する。以下、まず、本発明の実施例によるバッファ状態報告方法を詳細に説明する。
【0018】
図2は、本発明によるバッファ状態報告方法の一実施例のフローチャートを示す。
【0019】
本発明のいくつかの実施例では、
図2に示す方法は、中継端末機器によって実行されてもよく、そのうち、中継端末機器は、遠端端末機器から送信されたデータをネットワーク機器に転送するために用いられてもよい。例えば、中継端末機器は、
図1に示す中継UE 120であってもよく、遠端端末機器は、
図1に示す遠端UE 130であってもよく、ネットワーク機器は、
図1に示す基地局110であってもよい。
図2に示すように、このバッファ状態報告方法は、以下を含んでもよい。
【0020】
S210、伝送待ちデータのデータ情報を決定する。
【0021】
伝送待ちデータは、遠端端末機器が中継端末機器を介してネットワーク機器に送信する直前のデータである。
【0022】
S220、データ情報に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成する。
【0023】
ターゲットバッファ状態レポートは、予め送信されたバッファ状態レポートである。
【0024】
S230、ネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを報告する。
【0025】
本発明の実施例では、中継端末機器は、遠端端末機器が中継端末機器を介してネットワーク機器に送信する直前の伝送待ちデータのデータ情報を決定した後、データ情報に従って、予め送信されたバッファ状態レポートを生成し、ネットワーク機器にこの予め送信されたバッファ状態レポートを報告することにより、伝送待ちデータを受信する前、予め送信されたバッファ状態レポートに従って中継端末機器に伝送待ちデータに対応する上りリンクリソースを予め割り当てるようにネットワーク機器に要求でき、それにより、中継端末機器は、遠端端末機器が伝送待ちデータを中継端末機器にバッファする前、伝送待ちデータのバッファ状態の報告を完成させることができ、中継端末機器による伝送待ちデータのバッファ状態の報告の遅延を減少させ、さらにデータ伝送の遅延を減少させ、データ伝送の効率を向上させた。
【0026】
具体的には、中継端末機器は、ネットワーク機器に予め送信されたバッファ状態レポートを予め報告し、このように、遠端端末機器が伝送待ちデータを中継端末機器にバッファし且つ伝送待ちデータのバッファが完了した後、ネットワーク機器が予め報告されたデータ情報に基づいて中継端末機器に割り当てた上りリンク許可も到着したため、中継端末機器は、ネットワーク機器にこの伝送待ちデータを直接伝送でき、それにより、中継端末機器による伝送待ちデータのバッファ状態の報告の遅延を減少させ、上りリンクスケジューリングの適時性を高め、さらにsidelink伝送システムのシステム性能及びユーザ体験を向上させることができる。
【0027】
本発明の実施例のS210では、中継端末機器は、遠端端末機器が中継端末機器を介してネットワーク機器に送信する直前の伝送リソース情報を把握した後、この伝送リソース情報に従って、受信する伝送待ちデータのデータ情報を予測してもよい。
【0028】
これらの実施例では、選択的に、S210の具体的な方法は、以下のうちのいずれか一つを含んでもよい。
【0029】
一、遠端端末機器は、端末自律的リソース選択モードにある
遠端端末機器が端末自律的リソース選択モードにある場合、遠端端末機器によって送信されたサイドリンク制御情報(Sidelink Control Information、SCI)に従って、データ情報を決定する。
【0030】
そのうち、遠端端末機器が端末自律的リソース選択モードにある場合、遠端端末機器は、リソースを自律的に選択してもよく、遠端端末機器は、リソースプールでセンシング(sensing)して予約(reserved)することにより、sidelink上でのリソースを取得してもよい。
【0031】
この場合、遠端端末機器は、sidelink上でのリソースを取得した後、sidelinkインターフェース上でSCIを送信し、SCIは、伝送待ちデータに対応する予約リソースのサイズ、伝送待ちデータに対応する伝送方式、伝送待ちデータに対応するサービス情報(例えば、サービス優先度)及び伝送待ちデータに対応する予約リソースの位置などを含んでもよい。中継端末機器は、このSCIを受信すると共に、このSCIに従って遠端端末機器が伝送する直前の伝送待ちデータのデータ情報を決定してもよく、それにより、ターゲットバッファ状態レポートの報告をトリガーしてもよい。
【0032】
二、中継端末機器は、サイドリンクリソーススケジューリング機能を備えている
中継端末機器がサイドリンクsidelinkリソーススケジューリング機能を備えている場合、遠端端末機器によって報告されたサイドリンクsidelinkバッファ状態レポート(Buffer Status Report、BSR)に従って、データ情報を決定する。
【0033】
場合によっては、リソーススケジューリング又は統合管理の角度から、中継端末機器は、一部分のsidelinkリソーススケジューリング機能を備えていてもよい。
【0034】
この場合、遠端端末機器は、自体のsidelink BSRを中継端末機器に報告する必要があり、それにより、中継端末機器は、sidelink BSRに基づいて遠端端末機器に対してリソーススケジューリングを行う。そのため、中継端末機器は、遠端端末機器によって報告されたsidelink BSRを受信すると、ネットワーク機器に転送する必要のある伝送待ちデータのデータ情報を既に決定しており、この時、Uuインターフェースを介してターゲットバッファ状態レポートの報告をトリガーしてもよい。
【0035】
三、中継端末機器は、サイドリンクリソーススケジューリング機能を備えており、且つ中継端末機器は、遠端端末機器にリソース許可を送信する
中継端末機器がサイドリンクリソーススケジューリング機能を備えており、且つ中継端末機器が遠端端末機器にリソース許可を送信する場合、リソース許可に対応するデータの伝送情報に従って、データ情報を決定する。
【0036】
場合によっては、中継端末機器は、遠端端末機器によって報告されたsidelink BSRを受信すると、遠端端末機器に対して一度にスケジューリングを行うことができず、リソースの状況に応じて遠端端末機器に対して一部のデータの伝送をスケジューリングし、且つこの部分のデータに対してリソース許可を行うことしかできないため、中継端末機器は、遠端端末機器にリソース許可を行ったこの部分のデータを既に送信しており、この部分のデータが次回Uuインターフェースで転送される確率が非常に大きいため、この部分のデータのデータ情報のみを報告してもよい。そのため、この場合、中継端末機器は、リソース許可に対応するデータの伝送情報に従って、伝送する直前の伝送待ちデータのデータ情報を決定してもよく、それにより、ターゲットバッファ状態レポートの報告をトリガーしてもよい。
【0037】
四、遠端端末機器は、基地局スケジューリングモードにある
遠端端末機器が基地局スケジューリングモードにある場合、遠端端末機器をモニタリングした基地局スケジューリング情報に従って、データ情報を決定する。
【0038】
遠端端末機器が基地局スケジューリングモードにある場合、ネットワーク機器は、遠端端末機器にリソースを割り当てる必要がある。
【0039】
この場合、中継端末機器がネットワーク機器による遠端端末機器への基地局スケジューリング情報をモニタリングできれば、モニタリングされた基地局スケジューリング情報に従って、伝送しようとしている伝送待ちデータのデータ情報を決定してもよく、それにより、ターゲットバッファ状態レポートの報告をトリガーしてもよい。
【0040】
本発明のいくつかの実施例では、データ情報は、伝送待ちデータのデータ量と伝送待ちデータに対応するサービス情報を含んでもよい。サービス情報は、伝送待ちデータのサイドリンクsidelinkインターフェースでの論理チャネルグループ(Logical Channel Group、LCG)情報又は伝送待ちデータに対応するサービス優先度を含んでもよい。
【0041】
これらの実施例では、中継端末機器がデータ情報を決定する方式によって、サービス情報も異なる可能性がある。具体的には、遠端端末機器が端末自律的リソース選択モードにある場合、サービス情報は、伝送待ちデータのsidelinkインターフェースでのサービス優先度であってもよい。中継端末機器がサイドリンクリソーススケジューリング機能を備えており、中継端末機器がサイドリンクリソーススケジューリング機能を備えており、且つ中継端末機器が遠端端末機器にリソース許可を送信する場合、サービス情報は、伝送待ちデータのsidelinkインターフェースでのLCG情報を含んでもよい。
【0042】
これらの実施例では、選択的に、S220の具体的な方法は、
予め設定されたマッピング関係に従って、サービス情報に対応するターゲットLCGを決定することであって、ターゲットLCGは、中継端末機器の上りリンクインターフェースのLCGであることと、
データ量に従って、ターゲットLCGに対応するターゲットバッファ数を決定することと、
ターゲットLCGとターゲットバッファ数に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成することとを含んでもよい。
【0043】
これらの実施例では、まず、予め設定されたマッピング関係に従ってサービス情報に対応するターゲットLCGを決定してもよく、その後、データ量に従ってターゲットLCGに対応するターゲットバッファ数を決定してもよく、最後に、ターゲットLCGとターゲットバッファ数に従って、伝送待ちデータに対応するターゲットLCGと伝送待ちデータのデータ量を指示するためのターゲットバッファ状態レポートを生成してもよい。
【0044】
いくつかの実施例では、中継端末機器の上りリンクインターフェースは、Uuインターフェースであってもよい。
【0045】
具体的には、sidelinkインターフェースのLCGとUuインターフェースのLCGとは一定の予め設定されたマッピング関係があり、且つサービス優先度とUuインターフェースのLCGとは一定の予め設定されたマッピング関係もある。そのため、伝送待ちデータのsidelinkインターフェースでのLCG情報又は伝送待ちデータに対応するサービス優先度のうちのいずれか一つのサービス情報を決定した後、それとUuインターフェースのLCGとの予め設定されたマッピング関係に従って、伝送待ちデータにUuインターフェースにおけるターゲットLCGをマッチングしてもよい。
【0046】
本発明のいくつかの実施例では、予め設定されたマッピング関係は、ネットワーク配置に従って決定されてもよく、又は、予め設定されたマッピング関係は、予め設定されたルールに従って決定されてもよく、ここでは限定しない。
【0047】
予め設定されたマッピング関係がネットワーク配置に従って決定される場合、ネットワーク配置のサービス優先度とUuインターフェースのLCGとの対応関係に基づいて、予め設定されたマッピング関係を直接決定してもよく、又は、ネットワーク配置のsidelinkインターフェースのLCGとUuインターフェースのLCGとの対応関係に基づいて、予め設定されたマッピング関係を直接決定してもよい。
【0048】
予め設定されたマッピング関係が予め設定されたルールに従って決定される場合、予め設定されたルールは、同じ優先度のルールを含んでもよい。具体的には、同じ優先度のルールは、伝送待ちデータに対応するUuインターフェースのLCGの優先度がサービス優先度と同じであり、又は、sidelinkインターフェースのLCGに対応するUuインターフェースのLCGの優先度がこのsidelinkインターフェースのLCGの優先度と同じであることを指す。
【0049】
例えば、sidelinkインターフェースのサービス優先度は、全部で8つのレベルがあり、同時に、sidelinkインターフェースのLCGとUuインターフェースのLCGは、それぞれ8組がある。そのうち、サービス優先度が1~8レベルである場合、レベル数が小さいほど、サービス優先度が高い。sidelinkインターフェースのLCG番号が0~7である場合、番号の数値が小さいほど、サービス優先度が高く、その優先度も1~8レベルである。UuインターフェースのLCG番号が0~7である場合、番号の数値が小さいほど、サービス優先度が高く、その優先度も1~8レベルである。sidelinkインターフェースによって伝達されたものがサービス優先度である場合、同じ優先度のルールに従って決定された予め設定されたマッピング関係は、1~8レベルのサービス優先度を優先度の高い順にUuインターフェースのLCGの0~7組に順次マッピングすることである。sidelinkインターフェースによって伝達されたものがLCG情報である場合、同じ優先度のルールに従って決定された予め設定されたマッピング関係は、sidelinkインターフェースのLCGの0~7組を優先度の高い順にUuインターフェースのLCGの0~7組に順次マッピングすることである。
【0050】
本発明の実施例では、予め送信されたバッファ状態レポートは、中継端末機器が伝送待ちデータを受信する前、ネットワーク機器に予め報告するバッファ状態レポートを指す。
【0051】
本発明のいくつかの実施例では、ターゲットバッファ状態レポートは、メディアアクセスコントロールサブヘッダーMAC subheaderを含んでもよく、このMAC subheaderは、論理チャネル(Logical Channel、LC)識別子(Identity、ID)フィールドを含み、そのうち、LCIDフィールドは、LCID値を有する。
【0052】
本発明の別のいくつかの実施例では、MAC subheaderに加えて、ターゲットバッファ状態レポートは、前記レポート全長を指示するための長さ指示フィールドをさらに含んでもよい。
【0053】
いくつかの実施例では、LCIDフィールドのLCID値は、以下のうちのいずれか一つの場合を含んでもよい。
【0054】
一、LCIDフィールドは、ターゲットバッファ状態レポートに関連する一つのLCID値のみを含む。
この場合、LCIDフィールドは、第一のLCID値を含んでもよく、第一のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが予め送信されたレポートタイプであることを指示するためのものである。
【0055】
具体的には、第一のLCID値は、この情報が予め送信されたバッファ状態レポートであり、同時に、予め送信されたバッファ状態レポートが第一のレポートフォーマットであることをネットワーク機器に知らせるためにのみ用いられる。
【0056】
説明すべきことは、この場合、第一のLCID値は、第一のレポートフォーマットと裁断された第一のレポートフォーマットを区別しない。
【0057】
二、LCIDフィールドは、ターゲットバッファ状態レポートに関連する二つのLCID値を含む。
この場合、LCIDフィールドは、第二のLCID値又は第三のLCID値を含んでもよく、第二のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第三のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが裁断された第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものである。
【0058】
そのうち、第一のレポートフォーマットと裁断された第一のレポートフォーマットは、同じレポートフォーマットを採用し、その相違点は、裁断された第一のレポートフォーマットに一部の予め送信されたバッファ状態情報と報告されていない予め送信されたバッファ状態情報のみが含まれることである。
【0059】
三、LCIDフィールドは、ターゲットバッファ状態レポートに関連する三つのLCID値を含む。
この場合、LCIDフィールドは、第四のLCID値、第五のLCID値又は第六のLCID値を含む。第四のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第五のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが裁断された第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第六のLCID値は、前記ターゲットバッファ状態レポートが第二のレポートフォーマットであることを指示するためのものである。
【0060】
そのうち、第一のレポートフォーマットと第二のレポートフォーマットは、異なるレポートフォーマットを採用し、第一のレポートフォーマットに対応するレポート全長は、第二のレポートフォーマットに対応するレポート全長以上であり、即ち、第一のレポートフォーマットは、ロングレポートフォーマットであり、第二のレポートフォーマットは、ショートレポートフォーマットである。
【0061】
四、LCIDフィールドは、ターゲットバッファ状態レポートに関連する四つのLCID値を含む。
この場合、LCIDフィールドは、第七のLCID値、第八のLCID値、第九のLCID値又は第十のLCID値を含む。第七のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第八のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが裁断された第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第九のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが第二のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第十のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが裁断された第二のレポートフォーマットであることを指示するためのものである。
【0062】
そのうち、第二のレポートフォーマットと裁断された第二のレポートフォーマットは、同じレポートフォーマットを採用し、その相違点は、ただ、裁断された第二のレポートフォーマットに一部の予め送信されたバッファ状態情報と報告されていない予め送信されたバッファ状態情報のみが含まれることにある。
【0063】
本発明のいくつかの実施例では、第一のレポートフォーマットは、
LCG指示信号とLCGバッファ状態であって、LCG指示信号は、各LCGが伝送待ちデータを有するかどうかを指示するためのものであり、LCGバッファ状態は、伝送待ちデータを有するLCGのバッファ数を指示するためのものであるLCG指示信号とLCGバッファ状態と、
少なくとも二組のレポート情報であって、各組のレポート情報は、LCG識別子とLCGバッファ状態を含み、LCG識別子は、伝送待ちデータを有するLCGを指示するためのものであり、LCGバッファ状態は、LCGのバッファ数を指示するためのものである少なくとも二組のレポート情報とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0064】
図3は、本発明の実施例によるレポートフォーマットの一例の構造概略図を示す。
図3に示すレポートフォーマットは、LCG指示信号とLCGバッファ状態を含む第一のレポートフォーマットである。
【0065】
LCG指示信号は、8つのLCGをそれぞれ代表する8 bitからなる。LCGに対応するbitを1として設定する場合、このLCGが伝送待ちデータを有し、即ち、このLCGが予め送信されたバッファ状態レポートを有することを指示する。LCGに対応するbitを0として設定する場合、このLCGが伝送待ちデータを有さず、即ち、このLCGが予め送信されたバッファ状態レポートを有さないことを指示する。
【0066】
その後、bitが1であるLCGのバッファ数、即ち、LCGバッファ状態を順次記録する。そのうち、各LCGバッファ状態は、8bitからなる。
【0067】
それにより、生成されたターゲットバッファ状態レポートの完全性を向上させることができる。
【0068】
引き続き
図3を参照すると、裁断された第一のレポートフォーマットは、主にリソーススペースが一つの完全なターゲットバッファ状態レポートを収容するのに不十分であるため、重要なバッファ状態情報をネットワーク機器にできるだけ早く報告するために、小さいリソースブロックを十分に利用して、ターゲットバッファ状態レポートを裁断するものであり、即ち、裁断された第一のレポートフォーマットは、すべてのバッファ状態情報を含まず、そのうちの優先度の最も高いLCGのバッファ数を選択して報告を行い、残りの収容不能なLCGのバッファ数を破棄してもよいが、これらの収容不能なLCGに対応するbitを1として保持することにより、これらのLCGもデータを有するものであるが、リソースの問題で記録できないことをネットワーク機器に知らせる。
【0069】
説明すべきことは、同じ優先度のLCGが存在する場合、これらのLCGのバッファ状態を同時に保留し又は同時に破棄する。リソース位置が一つだけ残っているが、選択可能な同じ優先度のLCGが二つある場合、この時、いずれか一つを選択してもよく、それにより、リソースの浪費を回避する。
【0070】
図4は、本発明の実施例によるレポートフォーマットの別の例の構造概略図を示す。
図4に示すレポートフォーマットは、第一のレポートフォーマットであり、この第一のレポートフォーマットは、少なくとも二組のレポート情報を含み、各組のレポート情報は、LCG識別子とLCGバッファ状態を含む。
【0071】
LCG識別子は、3bitを含んでもよく、LCG識別子は、伝送待ちデータを有し、即ち、予め送信されたバッファ状態レポートを有するLCGに対応するID値である。LCGバッファ状態は、この組のLCGに対応するバッファ数を表すための5bitを含んでもよい。
【0072】
このレポートフォーマットの予め送信されたバッファ状態レポートにおけるデータの組数は、予め送信されたバッファ状態レポートを有するLCGの実際の数によって変化する。
【0073】
それにより、生成されたターゲットバッファ状態レポートの柔軟性を向上させることができる。
【0074】
本発明のいくつかの実施例では、第一のレポートフォーマットと裁断された第一のレポートフォーマットはさらに、同じLCID値で表されてもよく、且つ第一のレポートフォーマットであるか、それとも裁断された第一のレポートフォーマットであるかは、bitの数とバッファ状態の数で表されてもよい。例えば、1であるbitの数とバッファ状態の数が同じである場合、第一のレポートフォーマットであることを表し、1であるbitの数とバッファ状態の数が異なる場合、裁断された第一のレポートフォーマットであることを表す。
【0075】
本発明のいくつかの実施例では、第二のレポートフォーマットは、
一組のレポート情報を含んでもよく、そのうち、レポート情報は、LCG識別子とLCGバッファ状態を含み、LCG識別子は、伝送待ちデータを有するLCGを指示するためのものであり、LCGバッファ状態は、前記LCGのバッファ数を指示するためのものである。
【0076】
説明すべきことは、第二のレポートフォーマットは、一組のレポート情報を有することしかできないが、第一のレポートフォーマットは、二組以上のレポート情報を有してもよい。第一のレポートフォーマットが少なくとも二組のレポート情報を有してもよく、第一のレポートフォーマットのレポート全長が固定されていないため、長さ指示フィールドは、そのレポート全長を指示する必要があるが、第二のレポートフォーマットが一組のレポート情報のみを有し、第二のレポートフォーマットのレポート全長が固定されているため、長さ指示フィールドは、そのレポート全長を指示する必要がない。
【0077】
図5は、本発明の実施例によるレポートフォーマットのさらなる例の構造概略図を示す。
図5に示すレポートフォーマットは、第二のレポートフォーマットであり、この第二のレポートフォーマットは、一組のレポート情報を含み、レポート情報は、LCG識別子とLCGバッファ状態を含む。
【0078】
具体的には、LCG識別子は、3bitを含んでもよく、LCG識別子は、伝送待ちデータを有し、即ち、予め送信されたバッファ状態レポートを有するLCGに対応するID値である。LCGバッファ状態は、この組のLCGに対応するバッファ数を表すための5bitを含んでもよい。
【0079】
それにより、生成されたターゲットバッファ状態レポートによって占有されたリソースを低減することができる。
【0080】
引き続き
図5を参照すると、裁断された第二のレポートフォーマットは、主にリソーススペースが一つの完全なターゲットバッファ状態レポートを収容するのに不十分であるため、重要なバッファ状態情報をネットワーク機器にできるだけ早く報告するために、小さいリソースブロックを十分に利用して、ターゲットバッファ状態レポートを裁断するものであり、その裁断方式は、第一のレポートフォーマットの裁断方式と同様であるため、ここではこれ以上説明しない。
【0081】
説明すべきことは、第二のレポートフォーマットと裁断された第二のレポートフォーマットとの間の区別は、ネットワーク機器が一つのLCGのみがバッファ状態を有するか、それともリソースの制限で一つのLCGのバッファ状態のみを報告できるかを決定できるように、情報をさらに詳細に報告することを目的とする。第二のレポートフォーマットと裁断された第二のレポートフォーマットはさらに、同じLCID値で表されてもよい。リソースに余裕があり、即ち、ターゲットバッファ状態レポートの伝送優先度よりも低いデータを依然として記録している場合、この時、ネットワーク機器は、一つのLCGのみがバッファ状態を有し、ターゲットバッファ状態レポートが第二のレポートフォーマットであることを決定してもよく、MACプロトコルデータユニット(Protocol Data Unit、PDU)全体において、ターゲットバッファ状態レポートが伝送優先度の最も低いデータである場合、ターゲットバッファ状態レポートは、裁断された第二のレポートフォーマットである可能性がある。
【0082】
本発明のいくつかの実施例では、S230の具体的な方法は、
ターゲットバッファ状態レポートに対応する利用可能な上りリンクリソースが存在する場合、利用可能な上りリンクリソースを介してネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを送信することを含んでもよい。
【0083】
選択的に、利用可能な上りリンクリソースは、新たに伝送された上りリンクリソース及び/又はターゲットバッファ状態レポートのトリガーを制限していない論理チャネルにより使用された上りリンクリソースであってもよい。
【0084】
いくつかの実施例では、利用可能な上りリンクリソースは、ターゲットバッファ状態レポートのトリガーを制限していない論理チャネルにより使用された新たに伝送された上りリンクリソースであってもよい。
【0085】
具体的には、中継端末機器に上述した利用可能な上りリンクリソースが存在する場合、この利用可能な上りリンクリソースを介してネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを直接送信してもよい。
【0086】
本発明の別のいくつかの実施例では、S230の具体的な方法は、
ターゲットバッファ状態レポートに対応する利用可能な上りリンクリソースが存在しない場合、ネットワーク機器に上りリンクスケジューリングリクエスト(Scheduling Request、SR)を送信することと、
割り当てられた上りリンクリソース上でネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを送信することとをさらに含んでもよく、そのうち、割り当てられた上りリンクリソースは、ネットワーク機器がSRに従って中継端末機器に割り当てた利用可能な上りリンクリソースである。
【0087】
選択的に、利用可能な上りリンクリソースは、新たに伝送された上りリンクリソース及び/又はターゲットバッファ状態レポートのトリガーを制限していない論理チャネルにより使用された上りリンクリソースであってもよい。
【0088】
いくつかの実施例では、利用可能な上りリンクリソースは、ターゲットバッファ状態レポートのトリガーを制限していない論理チャネルにより使用された新たに伝送された上りリンクリソースであってもよい。
【0089】
具体的には、中継端末機器に上述した利用可能な上りリンクリソースが存在しない場合、ネットワーク機器がSRに従って中継端末機器に利用可能な上りリンクリソースを割り当てるように、ネットワーク機器にSRを先に送信する必要があり、そして、ネットワーク機器によって割り当てられた利用可能な上りリンクリソース上でネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを送信する。
【0090】
本発明のいくつかの実施例では、中継端末機器の一つのLCGのすべての論理チャネルがいずれもデータをバッファしていない場合、このLCGにおいて、報告する必要のあるターゲットバッファ状態レポートがあれば、通常のBSRをトリガーしない。通常のBSRは、このLCGのすべての論理チャネルがいずれもデータをバッファしていないことを指示するためのものである。
【0091】
本発明の実施例では、中継端末機器がMAC層で様々なタイプのデータに対して多重化及びパケット化を行う必要があるため、様々なタイプのデータに対して優先度の順位付けを行う必要があり、リソースが不足している場合、優先度の比較的高いデータを先に伝送する。
【0092】
本発明のいくつかの実施例では、S230の具体的な方法は、
予め設定された伝送優先度ルールに従って、ターゲットバッファ状態レポートの伝送優先度を決定することと、
伝送優先度に従って、ネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを報告することとをさらに含んでもよい。
【0093】
いくつかの実施例では、正常に報告されたターゲットバッファ状態レポートの伝送優先度は、パディングpadding情報としてのターゲットバッファ状態レポートの伝送優先度よりも高い。
【0094】
いくつかの実施例では、ターゲットバッファ状態レポートをpre-BSRとして表し、伝送優先度の高い順に、予め設定された伝送優先度ルールの順序付けは、以下のとおりである。
【0095】
-セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)用のMAC制御要素CE又は上りリンク共通制御チャネル(UL-CCCH)からのデータ、
-許可確認が配置されたMAC CE、
-バッファ状態レポートBSR用のMAC CE(パディング用のBSRを除く)、
-option1として、sidelinkによって中継された予め送信されたバッファ状態レポート用のMAC CE(パディング用の予め送信されたバッファ状態レポートを除く)、
-単一エントリパワーヘッドルームレポート(PHR)のMAC CE又は複数エントリPHRのMAC CE、
-option2として、sidelinkによって中継された予め送信されたバッファ状態レポート用のMAC CE(パディング用の予め送信されたバッファ状態レポートを除く)、
-sidelink BSR用のMAC CE(パディング用のsidelink BSRを除く)、
-option3として、sidelinkによって中継された予め送信されたバッファ状態レポート用のMAC CE(パディング用の予め送信されたバッファ状態レポートを除く)、
-UL-CCCH以外の任意の論理チャネルからのデータ、
-推奨されたビットレートで取得するためのMAC CE、
-パディング用のBSRのMAC CE、
-Alt 1として、パディング用の予め送信されたバッファ状態レポートのMAC CE、
-パディング用のsidelink BSRのMAC CE、
-Alt 2として、パディング用の予め送信されたバッファ状態レポートのMAC CE。
【0096】
option1~3は、パディング用の予め送信されたバッファ状態レポート以外の予め送信されたバッファ状態レポートの伝送優先度の可能な位置、即ち、正常に報告されたターゲットバッファ状態レポートの伝送優先度の可能な位置を代表する。Alt 1~2は、パディング用の予め送信されたバッファ状態レポートの伝送優先度の可能な位置、即ち、パディングpadding情報としてのターゲットバッファ状態レポートの伝送優先度の可能な位置を代表する。
【0097】
それにより、上述した予め設定された伝送優先度ルールに従って、伝送する必要のある複数のデータでのターゲットバッファ状態レポートの伝送優先度を決定し、且つ決定された伝送優先度に従って、優先度の順序に応じてネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを報告することができる。
【0098】
本発明のいくつかの実施例では、S210の前、このバッファ状態報告方法は、
ネットワーク機器によって送信されたレポート配置情報を受信することをさらに含んでもよく、そのうち、レポート配置情報は、ターゲットバッファ状態レポートのオンオフ配置を含んでもよい。
【0099】
これらの実施例では、選択的に、S220の具体的な方法は、
オンオフ配置がオンである場合、データ情報に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成することを含んでもよい。
【0100】
これらの実施例では、中継端末機器は、ターゲットバッファ状態レポートをアップロードする能力を備えていても、ネットワーク機器によって送信されたターゲットバッファ状態レポートのオンオフ配置を受信し、且つオンオフ配置がオンである場合、データ情報に従ってターゲットバッファ状態レポートを生成し、オンオフ配置がオフである場合、データ情報に従ってターゲットバッファ状態レポートを生成しない必要がある。
【0101】
本発明のいくつかの実施例では、レポート配置情報は、ターゲットバッファ状態レポートの生成配置をさらに含んでもよい。
【0102】
これらの実施例では、選択的に、S220の具体的な方法は、
データ情報と生成配置に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成することを含んでもよい。
【0103】
これらの実施例では、選択的に、ターゲットバッファ状態レポートの生成配置は、
ターゲットバッファ状態レポートのレポートフォーマットと、
ターゲットバッファ状態レポートをトリガーする機能を備えたLCGとのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0104】
これらの実施例では、中継端末機器は、ネットワーク機器によって配置された生成配置に基づいて、相応なターゲットバッファ状態レポートを生成してもよい。
【0105】
本発明のいくつかの実施例では、レポート配置情報は、ターゲットバッファ状態レポートの報告配置をさらに含んでもよい。
【0106】
これらの実施例では、選択的に、S230の具体的な方法は、
報告配置に従って、ネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを報告することを含んでもよい。
【0107】
これらの実施例では、選択的に、ターゲットバッファ状態レポートの報告配置は、
ターゲットバッファ状態レポートをパディングpadding情報として報告を行うことをサポートするかどうかと、
ターゲットバッファ状態レポートがSRをトリガーする機能を備えているかどうかと、
SRをトリガーする機能を備えたターゲットバッファ状態レポートの属するLCGと、
遅延タイマー付きSRをトリガーする機能を備えたターゲットバッファ状態レポートの属するLCGと、
ターゲットバッファ状態レポートの遅延タイマーのパラメータと、
ターゲットバッファ状態レポートの再送信タイマーのパラメータと、
ターゲットバッファ状態レポートの禁止タイマーのパラメータとのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0108】
これらの実施例では、中継端末機器は、ネットワーク機器によって配置された報告配置に基づいて、ネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを報告してもよい。
【0109】
本発明のいくつかの実施例では、ネットワーク機器によって送信されたレポート配置情報を受信することの前、このバッファ状態報告方法は、
ネットワーク機器が中継端末機器のためにレポート配置情報を配置するためのレポート能力パラメータをネットワーク機器に報告することをさらに含んでもよい。
【0110】
これらの実施例では、中継端末機器は、ターゲットバッファ状態レポートの報告をサポートするかどうか、どの生成方式をサポートするか、又はどの報告方式をサポートするかなどのレポート能力パラメータをネットワーク機器に先に報告する必要があり、それにより、ネットワーク機器は、中継端末機器によって報告されたレポート能力パラメータに基づいてそれにレポート配置情報を配置する。
【0111】
前記内容をまとめると、本発明の実施例によるバッファ状態報告方法では、中継端末機器に、遠端端末機器がこの中継端末機器を介してネットワーク機器に伝送する直前の伝送待ちデータのデータ情報を知らせた後、ネットワーク機器にこの伝送待ちデータのデータ情報のバッファ状態を予め報告することができ、それにより、中継端末機器による伝送待ちデータのバッファ状態の報告の遅延を減少させ、上りリンクスケジューリングの適時性を高め、さらにsidelink伝送システムのシステム性能及びユーザ体験を向上させることができる。
【0112】
図6は、本発明による中継端末機器の一実施例の構造概略図を示す。
【0113】
本発明のいくつかの実施例では、
図6に示す中継端末機器は、遠端端末機器から送信されたデータをネットワーク機器に転送するために用いられてもよい。例えば、中継端末機器は、
図1に示す中継UE 120であってもよく、遠端端末機器は、
図1に示す遠端UE 130であってもよく、ネットワーク機器は、
図1に示す基地局110であってもよい。
図6に示すように、この中継端末機器300は、以下を含んでもよい。
【0114】
情報決定モジュール310は、伝送待ちデータのデータ情報を決定するためのものである。
【0115】
伝送待ちデータは、遠端端末機器が中継端末機器300を介してネットワーク機器に送信する直前のデータである。
【0116】
レポート生成モジュール320、データ情報に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成するためのものである。
【0117】
そのうち、ターゲットバッファ状態レポートは、予め送信されたバッファ状態レポートである。
【0118】
レポート報告モジュール330は、ネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを報告するためのものである。
【0119】
本発明の実施例では、中継端末機器300は、遠端端末機器が中継端末機器300を介してネットワーク機器に送信する直前の伝送待ちデータのデータ情報を決定した後、データ情報に従って、予め送信されたバッファ状態レポートを生成し、ネットワーク機器にこの予め送信されたバッファ状態レポートを報告することにより、伝送待ちデータを受信する前、予め送信されたバッファ状態レポートに従って中継端末機器300に伝送待ちデータに対応する上りリンクリソースを予め割り当てるようにネットワーク機器に要求でき、それにより、中継端末機器300は、遠端端末機器が伝送待ちデータを中継端末機器300にバッファする前、伝送待ちデータのバッファ状態の報告を完成させることができ、中継端末機器300による伝送待ちデータのバッファ状態の報告の遅延を減少させ、さらにデータ伝送の遅延を減少させ、データ伝送の効率を向上させた。
【0120】
本発明のいくつかの実施例では、情報決定モジュール310は、具体的に、
遠端端末機器が端末自律的リソース選択モードにある場合、遠端端末機器によって送信されたサイドリンク制御情報SCIに従って、データ情報を決定すること、又は、
中継端末機器300がサイドリンクリソーススケジューリング機能を備えている場合、遠端端末機器によって報告されたサイドリンクバッファ状態レポートsidelink BSRに従って、データ情報を決定すること、又は、
中継端末機器300がサイドリンクリソーススケジューリング機能を備えており、且つ中継端末機器300が遠端端末機器にリソース許可を送信する場合、リソース許可に対応するデータ伝送情報に従って、データ情報を決定すること、又は、
遠端端末機器が基地局スケジューリングモードにある場合、遠端端末機器をモニタリングした基地局スケジューリング情報に従って、データ情報を決定することに用いられてもよい。
【0121】
本発明のいくつかの実施例では、レポート報告モジュール330は、具体的に、
ターゲットバッファ状態レポートに対応する利用可能な上りリンクリソースが存在する場合、利用可能な上りリンクリソースを介してネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを送信することに用いられてもよい。
【0122】
本発明の別のいくつかの実施例では、レポート報告モジュール330はさらに、具体的に、
ターゲットバッファ状態レポートに対応する利用可能な上りリンクリソースが存在しない場合、ネットワーク機器に上りリンクスケジューリングリクエストSRを送信することと、
割り当てられた上りリンクリソース上でネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを送信することとに用いられてもよく、そのうち、割り当てられた上りリンクリソースは、ネットワーク機器がSRに従って中継端末機器300に割り当てた利用可能な上りリンクリソースである。
【0123】
本発明のいくつかの実施例では、利用可能な上りリンクリソースは、
新たに伝送された上りリンクリソースと、
ターゲットバッファ状態レポートのトリガーを制限していない論理チャネルにより使用された上りリンクリソースとのうちの少なくとも一つを含む。
【0124】
本発明のいくつかの実施例では、データ情報は、伝送待ちデータのデータ量と伝送待ちデータに対応するサービス情報を含む。サービス情報は、伝送待ちデータのサイドリンクsidelinkインターフェースでの論理チャネルグループLCG情報又は伝送待ちデータに対応するサービス優先度を含む。
【0125】
本発明のいくつかの実施例では、レポート生成モジュール320は、具体的に、
予め設定されたマッピング関係に従って、サービス情報に対応するターゲットLCGを決定することであって、ターゲットLCGは、中継端末機器の上りリンクインターフェースのLCGであることと、
データ量に従って、ターゲットLCGに対応するターゲットバッファ数を決定することと、
ターゲットLCGとターゲットバッファ数に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成することとに用いられてもよい。
【0126】
本発明のいくつかの実施例では、予め設定されたマッピング関係は、ネットワーク配置又は予め設定されたルールに従って決定される。
【0127】
本発明のいくつかの実施例では、予め設定されたルールは、同じ優先度のルールを含む。
【0128】
本発明のいくつかの実施例では、ターゲットバッファ状態レポートは、メディアアクセスコントロールサブヘッダーMAC subheaderを含み、MAC subheaderは、論理チャネル識別子LCIDフィールドを含み、そのうち、
LCIDフィールドは、第一のLCID値を含み、第一のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが予め送信されたレポートタイプであることを指示するためのものであり、又は、
LCIDフィールドは、第二のLCID値又は第三のLCID値を含み、第二のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第三のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが裁断された第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、又は、
LCIDフィールドは、第四のLCID値、第五のLCID値又は第六のLCID値を含み、第四のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第五のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが裁断された第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第六のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが第二のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、又は、
LCIDフィールドは、第七のLCID値、第八のLCID値、第九のLCID値又は第十のLCID値を含み、第七のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第八のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが裁断された第一のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第九のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが第二のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、第十のLCID値は、ターゲットバッファ状態レポートが裁断された第二のレポートフォーマットであることを指示するためのものであり、
そのうち、第一のレポートフォーマットに対応するレポート全長は、第二のレポートフォーマットに対応するレポート全長以上である。
【0129】
本発明のいくつかの実施例では、第一のレポートフォーマットは、
LCG指示信号とLCGバッファ状態であって、LCG指示信号は、各LCGが伝送待ちデータを有するかどうかを指示するためのものであり、LCGバッファ状態は、伝送待ちデータを有するLCGのバッファ数を指示するためのものであるLCG指示信号とLCGバッファ状態と、
少なくとも二組のレポート情報であって、各組のレポート情報は、LCG識別子とLCGバッファ状態を含み、LCG識別子は、伝送待ちデータを有するLCGを指示するためのものであり、LCGバッファ状態は、LCGのバッファ数を指示するためのものである少なくとも二組のレポート情報とのうちの少なくとも一つを含む。
【0130】
本発明のいくつかの実施例では、第二のレポートフォーマットは、
一組のレポート情報を含み、そのうち、レポート情報は、LCG識別子とLCGバッファ状態を含み、LCG識別子は、伝送待ちデータを有するLCGを指示するためのものであり、LCGバッファ状態は、LCGのバッファ数を指示するためのものである。
【0131】
本発明のいくつかの実施例では、ターゲットバッファ状態レポートは、レポート全長を指示するための長さ指示フィールドをさらに含む。
【0132】
本発明のいくつかの実施例では、レポート報告モジュール330はさらに、具体的に、
予め設定された伝送優先度ルールに従って、ターゲットバッファ状態レポートの伝送優先度を決定することと、
伝送優先度に従って、ネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを報告することとに用いられてもよい。
【0133】
本発明のいくつかの実施例では、この中継端末機器300は、
伝送待ちデータのデータ情報を決定する前、ネットワーク機器によって送信されたレポート配置情報を受信するための配置受信モジュールをさらに含んでもよく、そのうち、レポート配置情報は、ターゲットバッファ状態レポートのオンオフ配置を含んでもよい。
【0134】
これらの実施例では、選択的に、レポート生成モジュール320は、具体的に、
オンオフ配置がオンである場合、データ情報に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成することに用いられてもよい。
【0135】
本発明のいくつかの実施例では、レポート配置情報は、ターゲットバッファ状態レポートの生成配置をさらに含んでもよい。
【0136】
これらの実施例では、選択的に、レポート生成モジュール320は、具体的に、
データ情報と生成配置に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成することに用いられてもよい。
【0137】
本発明のいくつかの実施例では、ターゲットバッファ状態レポートの生成配置は、
ターゲットバッファ状態レポートのレポートフォーマットと、
ターゲットバッファ状態レポートをトリガーする機能を備えたLCGとのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0138】
本発明のいくつかの実施例では、レポート配置情報は、ターゲットバッファ状態レポートの報告配置をさらに含んでもよい。
【0139】
これらの実施例では、選択的に、レポート報告モジュール330は、具体的に、
報告配置に従って、ネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを報告することに用いられてもよい。
【0140】
本発明のいくつかの実施例では、ターゲットバッファ状態レポートの報告配置は、
ターゲットバッファ状態レポートをパディングpadding情報として報告を行うことをサポートするかどうかと、
ターゲットバッファ状態レポートがSRをトリガーする機能を備えているかどうかと、
SRをトリガーする機能を備えたターゲットバッファ状態レポートの属するLCGと、
遅延タイマー付きSRをトリガーする機能を備えたターゲットバッファ状態レポートの属するLCGと、
ターゲットバッファ状態レポートの遅延タイマーのパラメータと、
ターゲットバッファ状態レポートの再送信タイマーのパラメータと、
ターゲットバッファ状態レポートの禁止タイマーのパラメータとのうちの少なくとも一つを含んでもよい。
【0141】
本発明のいくつかの実施例では、この中継端末機器300は、
ネットワーク機器によって送信されたレポート配置情報を受信する前、ネットワーク機器が中継端末機器300のためにレポート配置情報を配置するためのレポート能力パラメータをネットワーク機器に報告するためのパラメータ報告モジュールをさらに含んでもよい。
【0142】
説明すべきことは、本発明の実施例による中継端末機器300は、
図2~
図5の方法の実施例において中継端末機器300によって実現された各プロセス及び効果を実現することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0143】
図7は、本発明による中継端末機器の一実施例のハードウェア構造概略図である。
図7に示すように、この中継端末機器400は、無線周波数ユニット401、ネットワークモジュール402、オーディオ出力ユニット403、入力ユニット404、センサ405、表示ユニット406、ユーザ入力ユニット407、インターフェースユニット408、メモリ409、プロセッサ410、及び電源411などの部材を含むが、それらに限らない。当業者であれば理解できるように、
図7に示される中継端末機器の構造は、中継端末機器に対する限定を構成せず、中継端末機器は、図示される部材の数よりも多くまたは少ない部材、またはなんらかの部材の組み合わせ、または異なる部材の配置を含んでもよい。
【0144】
そのうち、プロセッサ410は、伝送待ちデータのデータ情報を決定することであり、そのうち、伝送待ちデータは、遠端端末機器が中継端末機器を介してネットワーク機器に送信する直前のデータであることと、データ情報に従って、ターゲットバッファ状態レポートを生成することであって、ターゲットバッファ状態レポートは、予め送信されたバッファ状態レポートであることと、ネットワーク機器にターゲットバッファ状態レポートを報告することとに用いられる。
【0145】
本発明の実施例では、中継端末機器は、遠端端末機器が中継端末機器を介してネットワーク機器に送信する直前の伝送待ちデータのデータ情報を決定した後、データ情報に従って、予め送信されたバッファ状態レポートを生成し、ネットワーク機器にこの予め送信されたバッファ状態レポートを報告することにより、伝送待ちデータを受信する前、予め送信されたバッファ状態レポートに従って中継端末機器に伝送待ちデータに対応する上りリンクリソースを予め割り当てるようにネットワーク機器に要求でき、それにより、中継端末機器は、遠端端末機器が伝送待ちデータを中継端末機器にバッファする前、伝送待ちデータのバッファ状態の報告を完成させることができ、中継端末機器による伝送待ちデータのバッファ状態の報告の遅延を減少させ、さらにデータ伝送の遅延を減少させ、データ伝送の効率を向上させた。
【0146】
理解すべきことは、本発明の実施例では、無線周波数ユニット401は、情報の送受信または通話中の信号の送受信に用いられてもよい。具体的には、基地局からの下りリンクデータを受信してから、プロセッサ410に処理させる。また、上りリンクのデータを基地局に送信する。一般的には、無線周波数ユニット401は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。なお、無線周波数ユニット401は、無線通信システムやネットワークを介して他の機器との通信を行ってもよい。
【0147】
中継端末機器は、ネットワークモジュール402によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへ電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0148】
オーディオ出力ユニット403は、無線周波数ユニット401またはネットワークモジュール402によって受信されたまたはメモリ409に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット403はさらに、中継端末機器400によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット403は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【0149】
入力ユニット404は、オーディオまたはビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット404は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)4041とマイクロホン4042を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ4041は、ビデオキャプチャモードまたは画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像またはビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット406に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ4041によって処理された画像フレームは、メモリ409(または他の記憶媒体)に記憶されてもよく、または無線周波数ユニット401またはネットワークモジュール402を介して送信されてもよい。マイクロホン4042は、音声を受信することができるとともに、このような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット401を介して移動通信基地局に送信することが可能なフォーマットに変換して出力されてもよい。
【0150】
中継端末機器400は、少なくとも一つのセンサ405、例えば、光センサ、モーションセンサ及び他のセンサをさらに含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及び接近センサを含み、そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル4061の輝度を調整することができ、接近センサは、中継端末機器400が耳元に移動した時、表示パネル4061及び/又はバックライトをオフにすることができる。モーションセンサの一種として、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸であり)での加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、中継端末機器姿勢(例えば、縦横スクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いることができる。センサ405は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどをさらに含んでもよい。ここではこれ以上説明しない。
【0151】
表示ユニット406は、ユーザによって入力された情報またはユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット406は、表示パネル4061を含んでもよい。液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形式で表示パネル4061を配置してもよい。
【0152】
ユーザ入力ユニット407は、入力された数字または文字情報の受信、中継端末機器のユーザによる設置及び機能制御に関するキー信号入力の発生に用いられてもよい。具体的には、ユーザ入力ユニット407は、タッチパネル4071および他の入力機器4072を含む。タッチパネル4071は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上または付近でのユーザによるタッチ操作(例えば、ユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体または付属品を使用してタッチパネル4071上またはタッチパネル4071付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル4071は、タッチ検出装置とタッチコントローラとの二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザによるタッチ方位を検出し、タッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ410に送信し、プロセッサ410から送信されてきた指令を受信して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線及び表面音波などの様々なタイプを用いてタッチパネル4071を実現してもよい。タッチパネル4071以外、ユーザ入力ユニット407は、他の入力機器4072を含んでもよい。具体的には、他の入力機器4072は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らない。ここではこれ以上説明しない。
【0153】
さらに、タッチパネル4071は、表示パネル4061上に覆われてもよい。タッチパネル4071は、その上または付近でのタッチ操作を検出すると、プロセッサ410に伝送して、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ410は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル4061上で相応な視覚出力を提供する。
図7では、タッチパネル4071と表示パネル4061は、二つの独立した部材として中継端末機器の入力と出力機能を実現するものであるが、なんらかの実施例では、タッチパネル4071と表示パネル4061を集積して中継端末機器の入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0154】
インターフェースユニット408は、外部装置と中継端末機器400との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線または無線ヘッドフォンポート、外部電源(または電池充電器)ポート、有線または無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット408は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力を中継端末機器400内の一つまたは複数の素子に伝送するために用いられてもよく、または中継端末機器400と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0155】
メモリ409は、ソフトウェアプログラム及び各種のデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ409は、主にプログラム記憶領域およびデータ記憶領域を含んでもよい。そのうち、プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、データ記憶領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ409は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、または他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【0156】
プロセッサ410は、中継端末機器の制御センターであり、各種のインターフェースと線路によって中継端末機器全体の各部分に接続され、メモリ409内に記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運行又は実行すること、及びメモリ409内に記憶されたデータを呼び出し、中継端末機器の各種の機能を実行し、データを処理することにより、中継端末機器全体を監視する。プロセッサ410は、一つまたは複数の処理ユニットを含んでもよい。好ましくは、プロセッサ410は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェースおよびアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ410に集積されなくてもよい。
【0157】
中継端末機器400は、各部材に電力を供給する電源411(例えば、電池)をさらに含んでもよい。好ましくは、電源411は、電源管理システムによってプロセッサ410にロジック的に接続されてもよい。それにより、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0158】
また、中継端末機器400は、いくつかの示されていない機能モジュールを含む。ここではこれ以上説明しない。
【0159】
選択的に、本発明の実施例は、中継端末機器をさらに提供する。プロセッサ410と、メモリ409と、メモリ409に記憶され、且つプロセッサ410上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサ410によって実行される時、上記バッファ状態報告方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。
【0160】
本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記バッファ状態報告方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここではこれ以上説明しない。そのうち、前述したコンピュータ可読記憶媒体は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、例えば、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROMと略称される)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称される)、磁気ディスクまたは光ディスクなどを含んでもよい。
【0161】
説明すべきことは、本明細書において、「含む」、「包含」という用語またはその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それにより、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、またはこのようなプロセス、方法、物品または装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を1つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品または装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。
【0162】
以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されてもよい。無論、ハードウェアによっても実現されるが、多くの場合、前者は、好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本発明の技術案は、実質にはまたは従来技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、一台の端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、またはネットワーク機器などであってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の指令を含む。
【0163】
以上は、本出願の実施例による方法、装置(システム)及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して本出願の各方面を記述した。理解すべきことは、フローチャート及び/又はブロック図の各ブロックとフローチャート及び/又はブロック図の各ブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム指令によって実現されてもよい。これらのコンピュータプログラム指令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供されてもよく、それによって、コンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行されるこれらの指令がフローチャート及び/又はブロック図の一つ又は複数のブロックで指定される機能/動作を実現させるデバイスを生じさせてもよい。このようなプロセッサは、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、特殊アプリケーションプロセッサ、又はフィールドプログラマブル論理回路であってもよいが、それらに限らない。さらに理解できるように、ブロック図及び/又はフローチャートの各ブロックとブロック図及び/又はフローチャートのブロックの組み合わせは、指定された機能又は動作を実行する専用ハードウェアによって実現されてもよく、又は専用ハードウェアとコンピュータ指令の組み合わせによって実現されてもよい。
【0164】
以上は、添付図面を結び付けながら、本発明の実施例を記述したが、本発明は、上述した具体的な実施の形態に限らず、上述した具体的な実施の形態は例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本発明の示唆を基にして、本発明の趣旨や請求の範囲から逸脱しない限り、多くの形式の変更を行うことができ、それらは、いずれも本発明の請求範囲に入っている。