(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】マルチデッキメモリアレイについての改善されたアーキテクチャ
(51)【国際特許分類】
G11C 5/06 20060101AFI20240708BHJP
H10N 70/00 20230101ALI20240708BHJP
H10B 63/10 20230101ALI20240708BHJP
G11C 13/00 20060101ALI20240708BHJP
【FI】
G11C5/06 100
H10N70/00 A
H10B63/10
G11C13/00 210
G11C13/00 270A
G11C13/00 270G
(21)【出願番号】P 2022552696
(86)(22)【出願日】2020-03-03
(86)【国際出願番号】 IB2020000084
(87)【国際公開番号】W WO2021176245
(87)【国際公開日】2021-09-10
【審査請求日】2022-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】ミュゼット リッカルド
(72)【発明者】
【氏名】ベデスキ フェルディナンド
(72)【発明者】
【氏名】ディ ヴィンチェンツォ ウンベルト
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-165873(JP,A)
【文献】特開2012-033828(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0132049(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 5/06
H10N 70/00
H10B 63/10
G11C 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリデバイスであって、
複数の多層デッキを含むマルチデッキ構成
で配列されたメモリセルのアレイと、
複数のレベル上に配列された複数のアクセスラインと、
前記アクセスラインに信号を駆動するように構成された複数のドライバと、
前記アクセスラインをそれぞれの
前記ドライバ
に電気的に接続するように構成された接続要素と、
を備え、
前記複数のレベルの
うちの隣接するレベルのアクセスラインは、同一のドライバに接続さ
れ、
各レベルの前記アクセスラインは、実質的に並列な行内に配列され、各行は複数のアクセスラインを含み、該複数のアクセスラインは、相互に続き、かつ、それらの間に前記接続要素を収容するための空間を画定する、
前記メモリデバイス。
【請求項2】
前記ドライバは、前記メモリデバイスの全ての前記アクセスラインに対して実質的に同一であり、各隣接するレベルの個々のアクセスラインは、同一のドライバに接続される、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項3】
アクセスラインの繰り返すモジュールを備え、各モジュールは、各レベルの1つのアクセスラインを含み、各レベルの前記1つのアクセスラインは、相互に接続され、
かつ、同一のドライバに接続される、請求項
1に記載のメモリデバイス。
【請求項4】
各モジュール内に
おいて、隣接するレベル上のアクセスラインは、前記接続要素の
それぞれ反対側に接続される、請求項
3に記載のメモリデバイス。
【請求項5】
前記ドライバ信号は、前記アクセスラインの端において前記接続要素を介して印加される、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項6】
前記アクセスラインの方向に直交する方向に従って方位付けられたデータラインを備え、前記データラインは、複数のデータラインレベル上に配列され、データラインレベルは、隣接するアクセスラインレベルの間にある、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項7】
前記データラインに信号を駆動するように構成された複数のデータラインドライバと、
前記それぞれのデータラインドライバに前記データラインを電気的に接続するように構成された第2の接続要素と、
を更に備えた、請求項
6に記載のメモリデバイス。
【請求項8】
前記データラインドライバは、前記メモリデバイスの全ての前記データラインに対して実質的に同一であり、各データラインレベルの個々のデータラインは、同一のデータラインドライバに接続される、請求項
7に記載のメモリデバイス。
【請求項9】
前記メモリセルは、クロスポイント構成
で配列される、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項10】
前記アレイのメモリセルは、カルコゲニド材料及び相変化材料のうちの少なくとも
一方を含む記憶要素材料を含む、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項11】
アクセスラインの第1のレベル、前記第1のレベルの前記アクセスラインと同一のアクセスラインの第2のレベル、及びアクセスラインの前記第1のレベルと前記第2のレベルとの間に配列されたアクセスラインの第3のレベルを備え、前記第3のレベルの前記アクセスラインは、第1のレベル及び第2のレベルの前記アクセスラインよりも厚い、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項12】
メモリデバイスであって、
複数の多層デッキを含むマルチデッキ構成
で配列されたメモリセルのアレイと、
第1のレベル内に配列された第1の複数のアクセスライン、第2のレベル内に配列された第2の複数のアクセスライン、及び前記第1のレベルと前記第2のレベルとの間の第3のレベル内に配列された第3の複数のアクセスラインを少なくとも含む複数のアクセスラインであって、前記第3の複数のアクセスラインは、前記複数のデッキの
うちの2つのデッキの間に配列される、前記複数のアクセスラインと、
前記アクセスラインに信号を駆動するように構成された複数のドライバと、
前記アクセスラインをそれぞれの
前記ドライバ
に電気的に接続するように構成された接続要素と、
を備え、
前記複数のドライバの
うちの単一のドライバが前記少なくとも3つのレベルの各レベルの少なくとも1つのアクセスラインを駆動するように構成されるように、前記接続要素及び前記アクセスラインが配列され、
前記複数のドライバの前記ドライバは、実質的に同一である、
前記メモリデバイス。
【請求項13】
各レベルの前記アクセスラインは、実質的に並列な行内に配列され、各行は
複数のアクセスラインを含み、該複数のアクセスラインは、相互に続き、
かつ、それらの間に前記接続要素を収容するため
の空間を
画定す
る、請求項
12に記載のメモリデバイス。
【請求項14】
アクセスラインの繰り返すモジュールを備え、各モジュールは、前記第1のレベルの1つのアクセスライン、前記第2のレベルの1つのアクセスライン、及び前記第3のレベルの1つのアクセスラインを少なくとも含み、前記少なくとも3つのアクセスラインは、相互に接続され、
かつ、同一のドライバに接続される、請求項
12に記載のメモリデバイス。
【請求項15】
各モジュール内に
おいて、前記第1のレベルの前記アクセスライン及び前記第2のレベルの前記アクセスラインは、前記接続要素の
一方の側に配列され、前記第3のレベルの前記アクセスラインは、前記接続要素の
反対の側に配列される、請求項
14に記載のメモリデバイス。
【請求項16】
相互に積層されたメモリセルの4つのデッキを備え、前記4つのデッキは、アクセスラインの前記第1のレベルと前記第2のレベルとの間に全てが配列され、
アクセスラインの前記第3のレベルは、その最上部に2つのデッキ
が配置され
且つその底部に他の2つのデッキが配列されるように
、配列され、前記第3のレベルの前記アクセスラインは、その
それぞれ反対側に結合されたデッキへのアクセスをもたらすように構成される、請求項
12に記載のメモリデバイス。
【請求項17】
前記第1の複数のアクセスラインは、前記第2の複数のアクセスラインと同一であり、前記第3の複数のアクセスラインは、前記第1の複数のアクセスライン及び前記第2の複数のアクセスラインよりも厚い、請求項
16に記載のメモリデバイス。
【請求項18】
前記ドライバ信号は、前記アクセスラインの端において前記接続要素を介して印加される、請求項
12に記載のメモリデバイス。
【請求項19】
前記アクセスラインの方向に直交する方向に従って方位付けられたデータラインを備えた、請求項
12に記載のメモリデバイス。
【請求項20】
前記複数のデータラインは、複数のデータラインレベル上に配列され、データラインレベルは、前記第1のレベル、前記第2のレベル、及び前記第3のレベルの隣接するレベルの間にあり、前記メモリデバイスは、
前記データラインに信号を駆動するように構成された複数のデータラインドライバと、
前記それぞれのデータラインドライバに前記データラインを電気的に接続するように構成された第2の接続要素と、
を更に備えた、請求項
19に記載のメモリデバイス。
【請求項21】
前記データラインドライバは、前記メモリデバイスの全ての前記データラインに対して実質的に同一であり、各データラインレベルの個々のデータラインは、同一のデータラインドライバに接続される、請求項
20に記載のメモリデバイス。
【請求項22】
前記メモリセルは、クロスポイント構成
で配列される、請求項
12に記載のメモリデバイス。
【請求項23】
電子システムであって、
プロセッサモジュールを含むホストデバイスと、
前記ホストデバイスに動作可能に結合されたメモリデバイスと、
を備え、
前記メモリデバイスは、
複数の多層デッキを含むマルチデッキ構成
で配列されたメモリセルのアレイと、
第1のレベル内に配列された第1の複数のアクセスライン、第2のレベル内に配列された第2の複数のアクセスライン、及び前記第1のレベルと前記第2のレベルとの間の第3のレベル内に配列された第3の複数のアクセスラインを少なくとも含む複数のアクセスラインであって、前記第3の複数のアクセスラインは、前記複数のデッキの
うちの2つのデッキの間に配列される、前記複数のアクセスラインと、
前記アクセスラインに信号を駆動するように構成された複数のドライバと、
前記アクセスラインをそれぞれの
前記ドライバ
に電気的に接続するように構成された接続要素と、
を含み、
前記複数のドライバの
うちの単一のドライバが前記少なくとも3つのレベルの各レベルの少なくとも1つのアクセスラインを駆動するように構成されるように、前記接続要素及び前記アクセスラインが配列され、
前記複数のドライバの前記ドライバは、実質的に同一である、
前記電子システム。
【請求項24】
メモリセルの前記アレイは、自己選択メモリ(SSM)または3Dクロスポイント(3D X Point)メモリを含む、請求項
23に記載の電子システム。
【請求項25】
マルチデッキ構成
で配列されたメモリセルにアクセスする方法であって、
複数の隣接するレベル上に配列された複数のアクセスラインのうちの1つのアクセスラインを、前記1つのアクセスラインに
第1のドライバ信号を印加することによっ
て選択することであって、前記
第1のドライバ信号を印加することは、各隣接するレベルの少なくとも1つのアクセスラインに接続されたドライバを介して前記
第1のドライバ信号を印加することを含む、前記選択することと、
第2のドライバ信号を印加することによって、複数のデータラインの
うちの1つのデータラインを選択することと、
を
含み、
各レベルの前記アクセスラインは、実質的に並列な行内に配列され、各行は複数のアクセスラインを含み、該複数のアクセスラインは、相互に続き、かつ、それらの間に、前記複数のアクセスラインを前記ドライバに電気的に接続する接続要素を収容するための空間を画定する、
前記方法。
【請求項26】
前記第1のドライバ信号は、全ての前記アクセスラインに対して等しい、請求項
25に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、特にマルチデッキメモリアレイについての改善されたアーキテクチャを有するメモリデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
メモリデバイスは、プログラム可能論理状態の形でデータを格納するように適合された複数のメモリセルを含む。例えば、バイナリメモリセルは、多くの場合、論理「1」(「セット」状態とも呼ばれる)または論理「0」(「リセット」状態とも呼ばれる)で示される2つの異なる論理状態にプログラムすることができる。格納されたデータにアクセスするためには、専用回路は、メモリデバイスに格納された論理状態を読み取る、または感知する場合がある。データを格納するためには、専用回路は、メモリデバイスに論理状態を書き込む、またはプログラムする場合がある。
【0003】
メモリデバイスは、携帯電話、携帯情報端末、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラなどの多くの電子システムで使用されている。不揮発性メモリは、電源がオフに切り替えられたときにその内容を保持し(つまり、メモリセルは、外部電源がない場合にも、長期間、そのプログラムされた論理状態を維持することによって格納されたデータを保持することができる)、システムの電力サイクルの後に取り出される情報を格納するための優れた選択肢になる。いくつかの種類の不揮発性メモリデバイスは当該技術分野で既知であり、例えば読み取り専用メモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、強磁気ランダムアクセスメモリ(RAM)デバイス、磁気メモリストレージデバイス(例えば、ハードディスクドライブなど)、光メモリデバイス(例えば、CD-ROMディスク、DVD-ROMディスク、Blu-rayディスクなど)、相変化メモリ(PCM)デバイス、その他を含み得る。
【0004】
メモリセルは、記憶要素、例えば、選択デバイス、例えば、導電ラインのペアとの間、例えば、アクセスラインとデータ/感知ラインとの間の選択素子、例えば、オボニック閾値スイッチ(OTS)またはダイオードなどのスイッチング素子と直列の相変化要素を含むセルスタックを含んでもよい。メモリセルは、2つの導電ラインの交点に位置し、それに適切な電圧を印加することを介して「選択」され得る。
【0005】
メモリセルは、積層されたメモリアレイデッキ(すなわち、ティア)を有する三次元配列に組み込まれることが多い。しかしながら、そのような配列は、各々のメモリアレイデッキと関連付けられた配線が、ワードラインドライバ及び/又は周辺回路などの回路に拡張される必要があることに起因して、複雑になることがある。その上、マルチデッキ構成は通常、アクセスラインの異なるグループに対して異なるドライバが使用されるようになる。積層されたメモリアレイデッキにより利用のために適切な配線配列(例えば、ワードライン/ビットライン配列)を開発することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】例示的なメモリセルを例示するブロック図である。
【
図2】例示的なメモリアレイの一部分を概略的に例示する。
【
図3】セルアレイの4デッキ構成を概略的に例示する。
【
図4】
図3のアレイとして、マルチデッキアレイについてのワードラインとドライバ間の接続を概略的に例示する。
【
図5】本開示の実施形態に従った、マルチデッキアレイについてのワードラインとドライバとの間の接続を概略的に例示する。
【
図6】メモリセル位置とそれらをアドレス指定する導電ラインとの間の関係を表すトーラスの例示である。
【
図7】本開示に従った、メモリデバイスを含むシステムの概略ブロック図を示す。
【
図8】本開示に従った、方法のステップを表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
これらの図を参照して、マルチデッキメモリアレイについての改善された導電ラインアーキテクチャのためのデバイス、システム、および方法が本明細書で開示される。
【0008】
以下の詳細な説明では、特許請求される主題の完全な理解をもたらすために、特定の詳細が多数示される。しかしながら、特許請求される主題は、これらの特定の詳細なしに実施され得ることは当業者によって理解されよう。他の例では、特許請求される主題を曖昧にしないよう、当業者によって既知である方法、装置、及び/又はシステムは詳細には説明されていない。
【0009】
不揮発性メモリは、電源がオフに切り替えられたときにその内容を保持し、システムの電力サイクルの後に取り出される情報を格納するための優れた選択肢になる。フラッシュメモリは、格納されたデータを保持する不揮発性メモリのタイプであり、アクセス時間が非常に速いという特徴がある。さらに、一度に1バイトではなく、ブロック単位で消去できる。消去可能メモリの各ブロックは、行及び列のマトリックスに配列された複数の不揮発性メモリセルを含む。各セルは、アクセスライン及び/又はデータラインに結合される。アクセスライン及びデータラインの電圧を操作することによって、セルはプログラム及び消去される。
【0010】
図1は、本開示に従った、アレイ内に配列することができる例示的なメモリセル100のブロック概略図を例示する。
【0011】
図1に示す実施形態では、メモリセル100は、アクセスライン104と106との間に記憶材料102を含む。アクセスライン104、106は、メモリセル100に書き込み、メモリセル100から読み取る回路142とメモリセル100を電気的に結合する。用語「結合された」は、直接的にまたは間接的にのどちらかで物理的に、電気的に、及び/又は通信可能に接続された要素を指す場合があり、本明細書では用語「接続された」と交換可能に用いられ得る。物理的な結合は直接的な接触を含む可能性がある。電気的な結合は、コンポーネント間の電気的な流れ及び/又はシグナリングを可能にするインタフェースまたは相互接続を含む。通信結合は、コンポーネントがデータを交換することを可能にする有線接続及び無線接続を含む接続を含む。
【0012】
一実施形態では、記憶材料102は、記憶効果を示す自己選択材料を含む。自己選択材料は、別個のセレクタ要素を必要とせずに、アレイ内のメモリセルの選択を可能にする材料である。したがって、
図1は、「セレクタ/記憶材料」としての記憶材料102を示す。メモリセルにアクセスするための回路により、材料が(例えば、書き込み操作を介して)複数の状態の1つになり、後に(例えば、読み取り操作を介して)プログラムされた状態になる可能性がある場合、材料は記憶効果を示す。メモリセルに(例えば、読み取り操作及び書き込み操作を介して)アクセスするための回路は、一般に「アクセス回路」と呼ばれ、アクセス回路143に関して以下にさらに説明される。アクセス回路は、記憶材料102を特定の状態にすることによってメモリセル100に情報を格納することができる。記憶材料102は、特定のメモリセルをアドレス指定し、メモリセルの状態が何であるのかを決定することを可能にするために、例えば、Te-Se合金、As-Se合金、Ge-Te合金、As-Se-Te合金、Ge-As-Se合金、Te-As-Ge合金、Si-Ge-As-Se合金、Si-Te-As-Ge合金などのカルコゲニド材料、または記憶素子とセレクタの両方として機能することができる他の材料を含む場合がある。したがって、一実施形態では、メモリセル100は、メモリセルを選択するためのセレクタ要素と、論理状態、つまりセルの所与の極性に関連する状態を格納するためのメモリ要素の両方の機能を果たす材料の単一層を含む自己選択メモリセルである。
【0013】
一実施形態では、記憶材料102は相変化材料である。相変化材料は、完全に非晶質状態と完全に結晶状態との間のスペクトル全体にわたって、概ね非晶質状態と概ね結晶状態との間で電気的に切り替えることができる。メモリセル100は、アクセスライン104と106との間に選択デバイス(図示せず)をさらに含みんでもよく、選択デバイスは、記憶材料102に直列に結合され得る。別の実施形態では、記憶材料102は、相変化材料ではない。記憶材料102が相変化材料ではない一実施形態では、記憶材料は、相を変化させることなく2つ以上の安定状態の間で切り替えることができる。アクセス回路143は、特定の極性の電圧を印加して、記憶材料102を所望の安定状態にすることによってメモリセル100をプログラムすることができる。
【0014】
そのような一実施形態では、メモリセル100をプログラムすると、メモリセル100は、「閾値になる(threshold)」か、または「閾値イベント」を経験する。メモリセルが、(例えば、プログラム電圧パルス中に)閾値になると、メモリセルは、後続の電圧(例えば、特定の大きさ及び極性の読み取り電圧)の印加に応えて、メモリセルに一定の閾値電圧を示させる物理的な変化を経験する。したがって、メモリセル100をプログラムすることは、所与の極性の電圧を印加して、プログラム閾値イベントを誘発させることを含む可能性があり、プログラム閾値イベントにより、メモリセル100は、同じまたは異なる極性の後続の読み取り電圧で特定の閾値電圧を示す。そのような一実施形態では、記憶材料102は、閾値イベントを誘発することによってプログラムすることができる自己選択材料(例えば、非相変化カルコゲニドまたは他の自己選択材料)である。
【0015】
上述のように、アクセスライン104、106は、メモリセル100を回路142と電気的に結合する。アクセスライン104、106は、それぞれ、ビットライン及びワードラインと称されてもよい。ワードラインはメモリアレイ内の特定のワードにアクセスするためであり、ビットラインはワード内の特定のビットにアクセスするためである。アクセスライン104、106は、Al、Cu、Ni、Cr、Co、Ru、Rh、Pd、Ag、Pt、Au、Ir、Ta、及びWを含む1つ以上の適切な金属、TiN、TaN、WN、及びTaCNを含む導電性金属窒化物、タンタルケイ化物、タングステンケイ化物、ニッケルケイ化物、コバルトケイ化物及びチタンケイ化物を含む導電性金属ケイ化物、TiSiN及びWSiNを含む導電性金属ケイ化物窒化物、TiCN及びWCNを含む導電性金属炭化物窒化物、またはいずれかの他の適切な導電性材料から成ってもよい。
【0016】
一実施形態では、電極108は、記憶材料102とアクセスライン104、106との間に配置される。電極108は、アクセスライン104、106を記憶材料102と電気的に結合する。電極108は、例えば、炭素(C)、窒化炭素(CxNy)、nドープポリシリコン及びpドープポリシリコンなどの1つ以上の導体材料及び/もしくは半導体材料、Al、Cu、Ni、Cr、Co、Ru、Rh、Pd、Ag、Pt、Au、Ir、Ta、及びWを含む金属、TiN、TaN、WN、及びTaCNを含む導電性金属窒化物、タンタルケイ化物、タングステンケイ化物、ニッケルケイ化物、コバルトケイ化物及びチタンケイ化物を含む導電性金属ケイ化物、TiSiN及びWSiNを含む導電性金属ケイ化物窒化物、TiCN及びWCNを含む導電性金属炭化物窒化物、RuO2を含む導電性金属酸化物、または他の適切な導電性材料から成ってもよい。
【0017】
再度回路142を参照すると、アクセスライン104、106は、一実施形態によれば、回路142をメモリセル100に通信可能に結合する。回路142は、アクセス回路143及び感知回路145を含む。回路は、受信または格納した情報、出力情報、及び/又は格納情報に対してアナログ演算または論理演算を実行するために電気的に結合された電子コンポーネントを含む。ハードウェア論理は、データ処理に係る論理演算などの論理演算を実行するための回路である。一実施形態では、アクセス回路143は、電圧パルスをアクセスライン104、106に印加して、メモリセル100に書き込むまたはメモリセル100を読み取る。用語「書き込む」及び「プログラムする」は、メモリセルに情報を格納する動作を説明するために交換可能に用いられる。メモリセル100に書き込むために、アクセス回路は、メモリセル100を選択し、メモリセル100をプログラムすることができる、アクセスライン104、106に特定の大きさ及び極性の電圧パルスを印加する。
【0018】
例えば、アクセス回路143は、1つの極性のパルスを印加してメモリセル100を1つの論理状態にプログラムし、異なる極性のパルスを印加してメモリセル100を異なる論理状態にプログラムする。アクセス回路143は次に、メモリセルのプログラム極性の結果として異なる論理状態を区別することができる。例えば、メモリ読み取りの場合、アクセス回路143は、特定の大きさ及び極性の電圧パルスをアクセスライン104、106に印加し、これによって感知回路145が検出できる電気的応答が生じる。電気的応答を検出することは、例えば、アレイの所与のメモリセルの端子にわたる電圧降下(例えば、閾値電圧)、所与のメモリセルを通る電流、及び所与のメモリセルの閾値イベントの1つまたは複数を検出することを含むことができる。いくつかの場合、メモリセルの閾値電圧を検出することは、セルの閾値電圧が、例えば読み取り電圧など基準電圧よりも低いまたは高いと判断することを含むことができる。アクセス回路143は、読み取りシーケンスの電圧パルスの1つまたは複数に対する電気的応答に基づいてメモリセル100の論理状態を決定することができる。
【0019】
読み取り電圧の印加時に生成される電流は、このようにして論理状態記憶要素の電気抵抗によって決定されるメモリセルの閾値電圧に依存する。例えば、第1の論理状態(セット状態)は、限られた量の電流に相当し得、第2の論理状態(例えば、リセット状態)は無電流または無視できるほど小さい電流に相当し得る。代わりに、第1の論理状態は電流閾値よりも高い電流に相当し得るが、第2の論理状態は、電流閾値よりも低い電流に相当し得る。
【0020】
メモリセル100は、メモリセルの一例である。他の実施形態は、追加の材料の層または
図1に例示されたのとは異なる材料の層を有するメモリセルを含むことができる(例えば、記憶材料とアクセスラインとの間の薄い誘電材料)。
【0021】
図2は、一実施形態による、
図1のメモリセル100などのメモリセルを含むことができる、メモリセルアレイ200の一部分を示す。メモリセルアレイ200は、三次元クロスポイントメモリ構造(3DXポイント)の一例である。メモリセルアレイ200は、
図1に関して説明されるアクセスライン104、106と同じまたは類似している可能性がある複数のアクセスライン204、206を含む。アクセスライン204、206は、ビットライン及びワードラインと呼ばれる場合がある。
図2に示す実施形態では、ビットライン(例えば、アクセスライン204)は、ワードライン(例えば、アクセスライン206)に直交している。記憶材料202(
図1の記憶材料102など)は、アクセスライン204、206の間に配置される。
図1に関連して開示されたように、記憶材料202は、いくつかの実施例では、自己選択記憶材料であってよく、記憶材料202は、他の実施例では、選択デバイス(図示せず)に直列に結合されてもよい。一実施形態では、「クロスポイント」は、ビットラインとワードラインとの間の交点に形成される。メモリセルは、ビットライン及びワードラインが交差するビットラインとワードラインとの間の記憶材料202から作成される。一般的に言えば、交点はメモリセルのアドレスを定義する。記憶材料202は、
図1に関して上記説明された記憶材料102などのカルコゲニド材料であってもよい。一実施形態では、アクセスライン204、206は、
図1に関して上記説明されたアクセスライン104、106などの1つ以上の導電性材料から成る。単一のレベルまたは層のメモリセルが
図2に示されているが、以下にそれが示されるように、メモリセルアレイ200は、(例えば、z方向に)複数のレベルまたは層のメモリセルを含むことができる。
【0022】
図1及び
図2は、メモリセル及びアレイの一例を示す。理想的には、メモリデバイスのすべてのメモリセルは、同じ(公称)抵抗率、したがって同じ論理状態に対する同じ閾値電圧を特徴とする必要があり、閾値電圧はメモリセルに電流を伝導させるためにメモリセルに印加される電圧、つまり上記に定められるように、端子間に導電経路を作成するために必要とされる電圧の最小値である。しかしながら、同じ論理状態にプログラムされた異なるセルは、いくつかの要因のために(例えば、いくつかの読み取り-書き込み操作の実行及び/又は製造公差により生じる相変化材料の電気特性の変動など)実際に異なる抵抗率の値を示すので、各論理状態は、それぞれの抵抗率分布(通常、ガウスタイプの分布)に、したがってそれぞれの閾値電圧の分布に関連付けられる。
【0023】
セルの論理状態を評価するために、読み取り操作は、セルの閾値電圧がどの閾値電圧分布に属するのかを評価するために実施される。例えば、読み取り電圧は、アクセスラインを介してセルに印加されてもよく、セルの論理状態は、該読み取り電圧に応答して電流(の存在または不在)に基づいて評価され、電流(の存在または不在)はセルの閾値電圧に依存する。適切な電圧差が2つの端子間に印加されると、セルは閾値になる(例えば、セルは導電性になる)。そのような電圧差は、例えばワードライン端子などの一方の端子を負電圧(例えば、選択電圧)にバイアスし、ビットライン端子などの他方の端子を正の電圧(例えば、読み取り電圧)にバイアスするなど、異なる方法で入手し得る。他のバイアス構成は、同じ効果を生じさせ得る(例えば、ワードラインとビットライン両方の端子が正電圧にバイアスされる、またはワードライン端子が基準電圧、例えば接地電圧にバイアスされ、ビットライン端子が正電圧にバイアスされる)。
【0024】
言い換えると、アクセスオペレーションと称されてもよい読み取り及び書き込みは、ワードライン206及びビットライン204を活性化または選択することによって、メモリセル上で実行されてもよい。本分野において既知であるように、ワードライン206は、行ライン、感知ライン、及びアクセスラインとしても既知であってもよい。ビットライン204は、ディジットライン、列ライン、データラインと共に、アクセスラインとしても既知であってもよい。ワードライン及びビットライン、またはそれらの同等物への言及は、理解またはオペレーションの損失なしに交換可能である。例えば、アクセスラインは、ワードラインであってもよく、データラインは、ビットラインであってもよい。ワードライン206及びビットライン204は、
図2を参照して前に示されたように、アレイを作成するために交互に垂直(または、ほぼ垂直)であってもよい。メモリセルのタイプ(例えば、FeRAM、RRAMなど)に応じて、例えば、プレートラインなどの他のアクセスライン(図示せず)が存在してもよい。メモリデバイスにおいて使用されるメモリセルのタイプ及び/又は特定のアクセスラインに基づいて、メモリデバイスの厳密なオペレーションが改変されてもよいことを認識されるべきである。ワードライン206またはビットライン204を活性化または選択することは、専用ドライバを介してそれぞれのラインに電圧を印加することを含んでもよい。1つのワードライン及び1つのビットラインを活性化することによって、それらの交点において単一のメモリセル202にアクセスすることができる。メモリセルにアクセスすることは、メモリセルを読み取ることまたはメモリセルに書き込むことを含んでもよい。
【0025】
メモリセルにアクセスすることは、行デコーダ及び列デコーダ(図示せず)を通じて制御されてもよい。例えば、行デコーダは、メモリコントローラから行アドレスを受信してもよく、受信した行アドレスに基づいて適切なワードラインを活性化してもよい。同様に、列デコーダは、メモリコントローラから列アドレスを受信し適切なビットラインを活性化する。
【0026】
よって、要約すると、「クロスポイント」は、アクセスラインがメモリセルの異なるノードに接続するように、メモリセルと関連付けられたアクセスラインが相互にトポロジ的に交差するようにメモリセルが形成される場所を指す。クロスポイントアーキテクチャは、アクセスラインの最小ピッチによって決定される理論的な最小セルエリアを可能にする。
【0027】
三次元クロスポイントアーキテクチャは、メモリセルの1つよりも多い「デッキ」、よって、マルチデッキメモリアレイを構成することを可能にし、マルチデッキメモリアレイは、基板層内に構築された支持回路の上にある。三次元クロスポイントアーキテクチャ内で、メモリデバイスは理想的には、メモリタイルと呼ばれる区画に小分割されてもよい。メモリデバイスは、アレイ内に該区画(例えば、メモリタイル)を配列することによって形成されてもよい。
【0028】
したがって、三次元クロスポイントメモリデバイスの有利な点は、相互の最上部に複数のメモリセルを積層する能力であり、メモリセルの各層は、デッキと称される。追加のワードライン及び/又はビットラインを設けることによって、メモリセルがワードライン及びビットラインの交点に位置することを理由に、メモリアレイの密度を増大させることができる。例えば、2つのデッキメモリアレイについて、ビットライン層が2つのワードライン層の間で挟まれてもよい。
【0029】
したがって、集積回路メモリデバイスは、典型的には基板上で形成された材料の複数の層を含んでもよい。材料層は、異なる要素を相互接続する、金属レベルまたは平面としても既知である、導電金属層を含む。各金属レベルは、メモリセルをアドレス指定するためのワードライン及びビットラインを含むことができる細長の導電ラインを含んでもよい。同一の垂直レベルにおいて1つまたは複数の層から成形された導電ラインは、集合的に、金属レベルまたは平面とも称されてもよく、個々のラインは、ドープされた半導体層(例えば、ポリシリコン)などの非金属導体または金属窒化物、金属炭化物、及び金属ケイ化物などの金属合金から材料を形成することができるが、導電/金属ラインまたはワイヤと称されてもよい。金属レベルの間に成形された接点は、垂直コネクタと称されてもよい。そのような垂直コネクタは、それらが接続する導電ラインとは別個に形成されてもよく、または二重ダマシン工程において重なり合う導電ラインと同時に成形されてもよい。異なる方式において、異なるタイプのメモリセルがアクセスされてもよく、読み取られてもよく、及びプログラムされてもよいが、ワードライン及びビットラインは典型的には、また既知であるワードラインドライバ回路及びビットラインドライバ回路、並びに行ドライバ及び列ドライバにそれぞれ結合される。
【0030】
複数の金属レベルを含むマルチデッキ構成では、いくつかのケースでは、ワードラインは、メモリセルの上位デッキ及び下位デッキによって共有されてもよく、その結果ワードラインは、上位デッキ及び下位デッキ内の両方のメモリセルに同時にアクセスすることができる。いくつかのケースでは、ビットラインは、同様に共通であってもよい。4デッキメモリアレイでは、3つのワードラインレベルまたは層は、2つのビットラインレベルまたは層と交換されてもよい。いくつかの実施形態では、アレイとドライバ回路の層などの下位層との間の接続を行うために、グルー層(図示せず)(例えば、更なる金属層)が設けられてもよい。
【0031】
図3は、マルチデッキ構成内に配列されたメモリセルの三次元アレイ300の二次元スキームを例示する。本開示の図は、メモリアレイの様々なコンポーネント及び特徴の例示的な概略表現である。そのようにして、メモリアレイ内のそれらの実際の物理的寸法または位置ではなく、機能的相互関係を例示するためにメモリアレイ300のコンポーネント及び特徴が示されることを認識されるべきである。メモリアレイ300は、異なる状態を記憶するようにプログラム可能である記憶材料302(以下で「セル」とも称される、
図1及び
図2の参照符号102及び202のそれぞれと同様である)を含む。各メモリセル302は、相互の最上部に積層されてもよく、本開示が特定の数のデッキに限定されず、他の構成が可能であると理解されることになる場合でさえ、メモリセルの多層デッキ、特に、
図3の実施例における4つのデッキを結果としてもたらす。
【0032】
上記言及されたように、アレイ300のセル302は、ビットライン304及びワードライン306を介してアクセスされ、この目的のために、そのようなラインは、専用ドライバに接続される。ビットライン304及びワードライン306は、
図1及び2のビットライン104/204及びワードライン106/206のそれぞれと同様であってもよい。概して、各々のメモリアレイデッキと関連付けられた配線は、メモリアレイデッキへの周辺の回路に拡張する。
【0033】
図3はまた、それぞれのドライバ308へのワードライン306の接続を概略的に示す。より具体的に、
図3は、ドライバ308aに接続された
、第1のワードライン306a及び
同様に306aとして示される第2のワードラインと共に、ドライバ308bに接続された第3のワードライン306bを含む例示的なメモリデバイスの一部を概略的に示す。
【0034】
図3は、必要性及び/又は状況に従って変化するいずれかの適切な数のワードラインをメモリデバイスが含むことができると理解される場合でさえ、レベルごとに1つのワードラインのみを示す二次元ビューである。より具体的に、本開示の実施形態に従って、メモリデバイスは、第1のレベルL1(例えば、第1のアクセスラインレベルL1)上に配列された第1の複数のワードライン306a、第2のレベルL2(例えば、第2のアクセスラインレベルL2)上に配列された、306aとしても示される第2の複数のワードライン、及び第1のレベルL1と第2のレベルL2との間の第3のレベルL3(例えば、第3のアクセスラインレベルL3)上に配列された第3の複数のワードライン306bを含み、該レベルは、相互に実質的に並列である。以下で議論されるように、ワードライン306aは、ドライバ308aに接続され、ワードライン306bは、ドライバ308bに接続され、それらのドライバは、相互に異なる。
【0035】
図3の実施形態では、アレイ300は、相互に対して積層されたメモリセルの4つのデッキを含む。より具体的に、4つのデッキ1~4は全て、ワードライン306aの第1のレベルL1と第2のレベルL2との間に配列され、それらのワードラインは次いで、例えば、基板または周辺回路に結合される。2つのデッキ(すなわち、デッキ1及び2)がその片側上に配列され(すなわち、底部に)、他の2つのデッキ(すなわち、デッキ3及び4)がその反対側上に配列されるように(すなわち、最上部に)、第3のレベルL3のワードライン306bが配列され、それらのワードライン306bは、その反対側に接続された両方のデッキ、すなわち、
図3の実施例におけるデッキ2及びデッキ3の両方へのアクセスをもたらすように構成される。したがって、
図3の実施形態では、第1のレベルL1及び第2のレベルL2のワードライン306aは、セルの単一のデッキ(すなわち、底部ワードラインについてのデッキ1及び最上部ワードラインについてのデッキ4)に結合されると共に、中間ワードラインである、第3のレベルL3のワードライン306bは、その反対側に2つのデッキに結合される。
【0036】
一実施形態では、第3のレベルL3のワードライン306bは
、加工の問題に起因して、第1のレベルL1及び第2のレベルL2のワードライン306a
とは物理的に異なり、例えば、これらよりも厚い。これは、第3のレベルL3の中間ワードライン306bが経験する二重漏れを補償することができる。しかしながら、これは、RC
の不整合につながり、その結果、第3のレベルL3の中間ワードライン306bは、デバイスの他のワードラインとは異なるRCを有し、したがって、該異なるワードラインについての異なるドライバが適合される。この欠点は、
図5を参照して以下で更に議論される構成によって解決される。
【0037】
いくつかの実施形態では、最上部及び底部
のワードライン306aは、
共に短絡され、かつ、図3のドライバ308aなどの共通ドライバ回路によっ
て駆動されてもよい。そのようにして、4デッキメモリデバイスでは、
それと同一のフットプリントを占有する単一のデッキメモリデバイスに対してワードラインドライバの数を2倍にすることができる。
【0038】
本開示に従ったメモリデバイスは、ワードライン306a及び306bの方向に直交する方向に従って方位付けられ、実質的に並列な平面上に位置するビットライン304をも含む。
図3に表される実施例では、各ビットライン304は、その反対側に接続されたデッキのそれぞれのペア、すなわち、デッキ1及びデッキ2の両方(アクセスラインレベルL1及びL3の間のレベルにおけるビットラインについての)またはデッキ3及びデッキ4(アクセスラインレベルL3及びL2の間のレベルにおけるビットラインについての)へのアクセスをもたらす。ビットラインは、ビットラインドライバ(図示せず)によっても駆動される。
【0039】
図4は、既知の解決策に従ってワードラインとドライバとの間の相互接続の詳細を特に示す、アレイ400(例えば、
図3のアレイ300に対応する)を概略的に例示する。
図4の実施例では、
図3のレベルL1~L3に対応して、いくつかのワードラインは、垂直に隣接するレベル(例えば、隣接するアクセスラインレベル)において配列される。
【0040】
より具体的に、
図4に概略的に示されるように、第1のレベルL1及び第2のレベルL2のワードライン406a(
図3のワードライン306aに対応する)は、第3の中間レベルL3のワードライン406b(
図3のワードライン306bに対応する)とは異なり、その結果、後者は、ドライバ観点から異なるRCを有し、したがって、異なるワードラインは、ドライバ408a及び408b(例えば、
図3のドライバ308a及び308bに対応する)などの異なるドライバを必要とする。
【0041】
前に言及されたように、メモリアレイは、標準的な方式において繰り返されるメモリセルの複数のサブアレイ(「タイル」とも称される)に区画化されてもよく、ドライバ408a及び408bは、アクティブメモリアレイのフットプリントにわたって分散されてもよい。この実施例では、4つのサブアレイ400s1、400s2、400s3、及び400s4が存在する。ワードラインドライバ408a及び408bは、メモリセル402(
図3のセル302に対応してもよい)の下にあり、サブアレイ400s1、400s2、400s3、及び400s4の周辺の近くにある、アクティブアレイのフットプリント内に実質的に位置してもよい。
【0042】
図示されるように、ワードラインドライバ408a及び408bは、それぞれのワードライン406a及び406bに結合される。ドットによって示されるように、ワードラインとそれらのドライバとの間の接続点C’は、所与のレベルの同一の行の2つの連続したワードラインの間で実質的に中心に位置付けられる。例えば、接続点C’は、該ワードラインを接続する、同一のレベルで、終端し、連続したワードラインの端の間のギャップにおいて形成されてもよい。
図4のレイアウトに従って、所与のレベルの所与の行において、ギャップまたは空間G’によって他のペアによって分離される接続されたワードラインのペアが存在し、各ペアのワードラインは、接続点C’において同一のドライバに接続される。
【0043】
その上、1つのレベルの接続されたワードラインのペアは、隣接するレベルの接続されたワードラインのペアに対してスタガされてもよい。特に、
図4の実施例では、ワードラインは、接続されたワードラインの隣接するペアが伸長のそれらの軸に沿って相互にシフトされるようにスタガされる。この構成では、全てのドライバは、アレイの下で適合され、アレイは、高密度にパッキングされた方式においてメモリセルと同一のフットプリントを共有する。
【0044】
図4の特定の実施例では、第1のレベルL1のワードライン406aは、接続要素405、によって第2のレベルL2のワードライン406aに接続され、接続要素405は、第1のレベルL1と第2のレベルL2との間にある第3のレベルL3の2つの連続し且つ終端した(すなわち、接続されていない)ワードライン406bの間
に画定された、空間G’を通過する。第1のレベルL1及び第
2のレベル
L2のワードライン406aは次いで、
接続要素405によってドライバ408aに接続され、この接続要素は、第3のレベルL3のワードライン406bの接続
に対する空間
障壁を表
す。
【0045】
上記言及されたように、第3のレベルL3の接続されたワードライン406bのペアは、隣接するレベルの接続されたワードラインの隣接するペアに対してスタガされ、その結果、接続要素405を収容するためのギャップが第1のレベルL1において生じ、第3のレベルL3のワードライン406bは次いで、ドライバ408bに接続される。言い換えると、接続要素405は、ドライバ408a及び48bへのワードラインレベルの接続の交互の配列を形成する、第1のレベルL1の2つの連続し且つ終端した(すなわち、接続されていない)ワードライン406aの間で定義されたギャップG’を通過する。空間領域G’は、ソケット領域とも呼ばれてもよい。
【0046】
図示されるように、同一の行の上で、他のペアによって分離された接続されたワードラインのペア(すなわち、直列に接続された2つのワードライン分岐)が存在する。2つの接続されたワードラインのペアの代わりに、その中心位置においてドライバに接続された単一のワードラインが存在する構成を開発することも可能である。
【0047】
図4が4つのサブアレイを示す場合でさえ、この構造は、いずれかの適切な数のサブアレイ及び対応するワードラインに対して繰り返されてもよいことに留意されよう。
【0048】
前に言及されたように、中心ワードライン406bが外部ワードライン406aとは物理的に異なるので(及び、異なるRCを有する)、2つの異なるドライバ(すなわち、ワードライン406aについてのドライバ408a及びワードライン406bについてのドライバ408b)が適合されるべきであり、それは、2つの異なるワードライングループについての異なる挙動につながり、それは、ワードライン阻害を補償するための時間損失及び困難につながる。
【0049】
図5は、本開示の実施形態に従った、ワードラインとドライバとの間の相互接続を特に示す、マルチデッキアレイ500を概略的に例示する。
図4にあるように、
図5の実施形態のアクセスラインは、
図3及び4のレベルL1~L3に対応することができる、垂直に多層の隣接するレベル(例えば、アクセスラインレベルL1、L2、及びL3)上に複数に配列される。
図5のワードライン506aは、
図4のワードライン406aに対応してもよく、
図5のワードライン506bは、
図4のワードライン406bに対応してもよい。
【0050】
本開示に従って有利には、隣接するレベルのアクセスラインは、同一のドライバに接続される。より具体的に、
図5に示されるように、同一のドライバ508は、複数の隣接するレベル、例えば、アクセスラインレベルの各レベルの少なくとも1つのアクセスラインを駆動するように構成される。
【0051】
図5に示される本開示の実施形態に従って、それぞれの隣接するレベルの個々のワードラインは、相互に接続され、接続要素505を介して同一のドライバ508に接続され、デバイスの全てのドライバ508は、メモリデバイスの全てのワードラインに対して実質的に同一であり、よって、上記言及された欠点を解決する。
【0052】
図5に示されるように、接続要素505との接続は、ワードラインの端において形成され、同一のレベル上で接続されたワードラインのペアが存在しない(代わりに
図4を参照して示されたもののように)。
【0053】
本開示の実施形態では、各レベルにおけるワードラインは、実質的に並列な行内に配列され、各行は、相互に続き、接続要素505を収容するためのそれらの間のギャップまたは空間Gを定義する複数のアクセスラインを含む。言い換えると、各行に沿って、ワードライン部分は空間Gによって相互に分離され、接続要素505との接続Cは、ワードラインの端において該空間G内に形成される。
【0054】
より具体的に、
図5の実施形態に従って、ワードラインレイアウトは、4デッキアレイのために設計され、第3のレベルL3は、2つのデッキがワードライン506bの最上部に配列され、他の2つのデッキが該ワードライン506bの底部に配列されるように配列され、ワードライン506bは、他のワードライン506aよりもサイズが大きく、その反対側に結合されたセルデッキへのアクセスをもたらすように構成される。
【0055】
更により具体的に、
図5の実施形態に従って、前に言及されたように、ワードラインレイアウトは、第1のレベルL1(例えば、アクセスラインレベルL1)内に配列された第1の複数のワードライン506a、第2のレベルL2(例えば、アクセスラインレベルL2)内に配列された、参照符号506aによっても示される第2の複数のワードライン、及び第1のレベルL1と第2のレベルL2との間の第3のレベルL3(例えば、アクセスラインレベルL3)内に配列された第3の複数のワードライン506bを含み、第3の複数のワードライン506bは、複数のデッキの2つのデッキの間に配列される。有利には、複数のドライバ508の単一のドライバが各々のレベルL1~L3の少なくとも1つのアクセスラインを駆動するように構成されるように、接続要素505並びにワードライン506a及び506bが配列される。
【0056】
このレイアウトは、ワードラインRCを平衡させ、1つの種類のドライバのみを採用することを可能にする。単一の接続要素505を介して各レベルの1つのワードラインを共に接続することによって、異なるレベルの接続されたワードラインのそのようなアセンブリは、1つの単一のRC負荷を提示し、1つのドライバ508のみが該接続要素505を介して接続されてもよい。接続されたワードラインのこのアセンブリは次いで、アレイ内のモジュールMとして繰り返されてもよく、全ての該モジュールMは、同一のRCを有し、同一の種類のドライバに接続される。したがって、言い換えると、本開示の実施形態に従って、メモリデバイスは、アクセスラインの繰り返すモジュールMを含み、各モジュールMは、各レベルの1つのアクセスラインを含み、該アクセスラインは、相互に接続され、同一のドライバに接続される。
【0057】
その上、各モジュールM内で、隣接するアクセスラインは、接続要素505の反対側に接続され、よって、アンビギュイティなしにアレイの全てのセルにアクセスすることを可能にする。
【0058】
より具体的に、
図5の実施形態に従って、各々のモジュールMは、第1のレベルL1の少なくとも1つのアクセスライン、第2のレベルL2の1つのアクセスライン、及び第3のレベルL3の1つのアクセスラインを含み、それらのアクセスラインは、相互に接続され、接続要素505を介して同一のドライバ508に接続される。第1のレベルL1のアクセスライン及び第2のレベルL2のアクセスラインは、接続要素505の片側上に配列され、一方で、第3のレベルL3のアクセスラインは、該接続要素505の反対側上に配列される。
【0059】
接続要素505は、ワードラインとアレイの下位レベルとの間に成形された垂直コネクタである。例えば、動作中、電気信号は、その間に配列された複数の相互接続金属レベル(図示せず)を通じて接続要素505を介してワードラインと複数のワードラインドライバ508との間で通信されてもよい。
【0060】
接続要素505は、同一のレベル内の近隣のワードライン内に成形された空間Gを通じて経路指定される。
図5の実施形態では、隣接するレベルの空間Gは、相互に位置合わせされ、その結果、接続要素505は、該空間Gを介して全てのレベルを通過することができる。言い換えると、空間Gは、該空間Gの反対側上に配列された終端したワードラインの端の間の領域内で形成され、それは、上位/下位金属レベルのワードラインを接続する垂直コネクタ505についての余地を生じさせる。
【0061】
図4に関して既に示されたように、実施形態では、垂直細長コネクタは、いわゆるソケット領域内でワードラインに接続される。
【0062】
ドライバグループをより小さなピースに分解し、分散方式において接続点を置くことによって全てのドライバ504をアレイの下に置くことができるので、
図4のレイアウトに関して示された全ての有利な点がなおも、本開示に従って
図5のレイアウト内で維持される。また、接続点から最も遠いセルへの導体に沿った距離が減少する。実施例として、回路複雑度または加工複雑度を緩和することにおいてそれらの利点を明らかにすることができる。
【0063】
各レベルの接続されたワードラインの繰り返すモジュールを含む、
図5のレイアウトによって、ワードラインの平衡していないRCが克服されるので、全ての上記有利な点は、デバイスの改善した性能と共に達成され、該モジュールは、同一のRCを有し、同一の種類のドライバに接続される。1つのドライバのみを有することは、デバイスの回路レイアウトを簡易化する。その上、1つよりも多い種類のドライバの存在が信号の確率的分散を結果としてもたらし、それは、読み込み性能などのデバイス性能に悪影響を及ぼすことがあることが知られている。したがって、提案された解決策は、単純且つ効果的な方式においてマルチデッキアレイにおけるこの欠点を解決する。
【0064】
より具体的に、開発される必要がある1つの種類のドライバのみが存在し、それは、複雑度が緩和することにつながる。本開示の実施形態はまた、異なるデッキのワードラインのバイアスの間の差を低減させる。その上、本開示に従って、全てのコードワードは、他のコードワードのデッキごとに同一の数のセルを有すると共に、既知の解決策に従って(例えば、
図3の解決策)、1つのコードワードは、第1のデッキ及び第4のデッキ内でのみセルを有し、別のコードワードは、第2のデッキ及び第3のデッキ内でのみ有し、よって、デッキがその他に対して不良である場合、そのデッキを参照するコードワードは、より高い確率の誤りを有し、本開示に従って、例えば、
図5の実施形態に従って、この欠点が解決される。
【0065】
本開示の更なる実施形態では第2のレベルL2のワードライン506aは、全て接続されてもよく、それは、該第2のレベルL2内で接続されたワードラインの行を生成する。
【0066】
同様に、いくつかの実施形態では(図示せず)、メモリデバイスは、データラインに信号を駆動するように構成された複数のデータラインドライバ及びそれぞれのデータラインドライバにデータラインを電気的に接続するように構成された第2の接続要素を更に含み、データラインドライバは、メモリデバイスの全てのデータラインに対して実質的に同一である。各データラインレベルの個々のデータラインは、同一のデータラインドライバに接続されてもよい。例えば、第1のデータラインレベル上の第1のビットライン及び第1のデータラインレベルとは異なる第2のデータラインレベル上の第2のビットラインは、同一のデータラインドライバに結合されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のビットライン及び第2のビットラインは、第2の接続要素の反対側上にあってもよい。第2の接続要素は、異なるデータラインレベルにおいて該空間の反対側上に配列された終端したビットラインの端の間の領域内に成形された空間内に収容されてもよい。メモリデバイスは、データラインの繰り返すモジュールを含んでもよく、各データラインモジュールは、各レベルの1つのデータラインを含み、該データラインは、相互に接続され、同一の第2のドライバに接続される。
【0067】
更に、
図5において破線によって示されるように、アクセスラインの開示されたアーキテクチャは、アレイの周辺にあるダングリングラインにつながる。しかしながら、アレイの1つの端上の孤立したセル及びドライバをアレイの反対エッジ上の孤立したセル及びドライバと整合させることができることを理由に、結果として生じる接続は、アレイの1つのエッジ上のアクセスラインがアレイの反対エッジ上のアドレスメモリセルへの円筒形状を包み込むように電気的に振る舞う。隣接するタイルの上にあるメモリセルと接続するためのアクセスラインの拡張は、隣接するタイルのかみ合いを表し、周辺タイルは、連続したメッシュを成すよう、アレイの反対側上のタイルとかみ合うことができる。論理的な「ラップ」効果がワードライン及びビットラインの両方の次元において適用されることを理由に、メモリセルのアレイ及びそれらをアドレス指定する導電ラインは、複数のワードライン606及び複数のビットライン604を示す、
図6に例示されるようなトーラス600の表面上で論理的に表されてもよい。ワードライングループ606は、隣接するタイルに対して繰り返したワードラインセグメントまたは部分の集合を表す。同様に、ビットライングループ604は隣接するタイルに対して繰り返したビットラインセグメントまたは部分の集合を表す。タイルの集合の上境界上のタイルの外側に延長するラインは、タイルの底境界に延長するラインに一致する。同様に、タイルの左境界に延長するラインは、そのタイルの右境界に延長するラインに一致する。シリコンウェーハの平面上のこの論理環状体表面平面のマッピングを達成するために、復号回路の一部の複製を伴うことができる。連続したタイルまたはパッチの集合に対していずれかのそのような復号オーバヘッドを償却することができる。
【0068】
図7は、本開示に従った、アーキテクチャを含む電子システム700’の高レベルの概略図である。システム700’は、同様にメモリセル702のアレイ、及びメモリセル702に動作可能に結合された回路部分701を含むメモリデバイス700を含み、メモリデバイス700は、
図5のレイアウトを有する複数のアクセスラインを含んでもよく、
図7のメモリデバイスのメモリセル702は、
図1、2、3、4、及び5のメモリセル102、202、302、402、及び502にそれぞれ対応してもよい。
【0069】
一実施形態では、回路部分701は、1つ以上のメモリセルの電気的応答を検出するために、アクセス回路および感知回路を含む。一実施形態では、感知回路は感知増幅器を含む。一実施形態では、回路部分701は、1つ以上のレジスタを含む。さらに、一実施形態では、回路部分701は復号回路も含む。
【0070】
メモリデバイス700は、例えば、ホスト720によるコマンドに応えてメモリアクセスコマンドを生成する制御論理を表すメモリコントローラ706を含む。メモリコントローラ706は、メモリセル702にアクセスする。一実施形態では、ホストプロセッサ721と動作可能なように結合されるメモリコントローラ706はまた、本開示が特定のアーキテクチャによって限定されていなくても、特にホストプロセッサ721の一部として、ホスト720で実装することができる。メモリコントローラ706は、前に開示されたような、所望のワードライン及びビットラインを活性化するために、行アドレス信号及び列アドレス信号を生成してもよい。メモリコントローラ706はまた、メモリアレイの動作中に使用される様々な電圧または電流を生成及び制御することができる。例えば、1つ以上のメモリセルにアクセスした後、それは、放電電圧をワードラインまたはビットラインに印加することができる。
【0071】
複数の信号ラインは、メモリコントローラ706をメモリセル702と、及び論理回路部分701と結合する。例えば、そのような信号ラインは、クロック、コマンド/アドレス及び書き込みデータ(DQ)、読み取りDQ、及びゼロ以上の他の信号ラインを含んでもよい。メモリコントローラ706は、このようにして適切なバスを介してデバイスのメモリ部分に動作可能なように結合される。
【0072】
メモリセル702は、システム700’のメモリリソースを表す。一実施形態では、メモリセル702のアレイは、ワードライン(行)及びビットライン(行の中の個々のビット)の制御を介してアクセスされるデータの行として管理される。一実施形態では、メモリセルのアレイ702は、
図2のメモリセルアレイ200などの3Dクロスポイントアレイを含む。メモリセルのアレイ702は、別々のチャンネル、ランク、及びメモリのバンクとして編成することができる。
【0073】
一実施形態では、メモリコントローラ706は、リフレッシュロジック761を含む。一実施形態では、リフレッシュロジック761は、リフレッシュの場所、及び実行するリフレッシュのタイプを示す。リフレッシュロジック761は、メモリ内で自己リフレッシュをトリガし、リフレッシュコマンドを送信してリフレッシュ操作の実行をトリガすることによって外部リフレッシュを発行することができる。
【0074】
図7に例示される例示的な実施形態では、メモリコントローラ706はまた、エラー検出/訂正回路762を含む。エラー検出/訂正回路762は、エラー訂正符号(ECC)を実装して、メモリ部分から読み取られたデータで発生するエラーを検出するためにハードウェア論理を含むことができる。一実施形態では、エラー検出/訂正回路762はまた、エラー(実装されたECC符号に基づいて特定のエラー率まで)エラーを訂正する。しかしながら、他の実施形態では、エラー検出/訂正回路762はエラーを検出するだけであるが、エラーを訂正しない。
【0075】
図示の実施形態では、メモリコントローラ706は、回路部分701に、及びメモリセル702に送信するコマンドを生成するために論理または回路を表すコマンド(CMD)論理563を含む。明らかに、他のアーキテクチャも採用できる。
【0076】
メモリデバイス700は、例えば、コントローラ706を介して、ホストデバイス720と動作可能なように結合される。ホストデバイス720は、本明細書に説明する任意の実施形態によるコンピューティングデバイスを表し、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、サーバ、ゲーミングシステムもしくはエンターテインメント制御システム、スキャナ、コピー機、プリンタ、ルーティングもしくはスイッチングデバイス、組み込みコンピューティングデバイス、またはスマートフォンなどの他の電子機器である可能性がある。本開示の好ましい実施形態では、ホスト720は携帯電話である。メモリデバイス700はまた、ホストデバイス720に埋め込まれてもよい。
【0077】
一実施形態では、システム700’は、より高い帯域幅の接続及び/又はグラフィックインタフェースコンポーネントを必要とするシステムコンポーネントのための高速インタフェースまたは高スループットインタフェースを表す場合がある、プロセッサ721に結合されたインタフェース730を含む。グラフィックインタフェースは、システム700のユーザーに画像表示を提供するためのグラフィックコンポーネントにインタフェースする。一実施形態では、グラフィックインタフェースは、メモリデバイスに格納されたデータに基づいて、またはプロセッサによって実行される操作に基づいて、または両方に基づいてディスプレイを生成する。システム700’はまた、例えば他のシステムと接続するために、ホストにまたはメモリデバイスに通信可能に結合されたネットワークインタフェース740、及び/又は該システムに電力を提供するために結合されたバッテリを含んでよい。言い換えれば、システム700’は、他の電子システムとの通信を可能にするように構成された通信モジュール、及び/又はユーザーのインタフェースを可能にするように構成されたインタフェースデバイスをさらに含み得る。
【0078】
ここで
図8を参照して、本開示は、
図5のマルチデッキ構成などのマルチデッキ構成内に配列されたメモリセルにアクセスする方法を参照し、方法は、該アクセスラインにドライバ信号を印加することによって、複数の隣接するレベル上に配列された複数のアクセスラインのアクセスラインを選択するステップ(810)を少なくとも含む。
【0079】
ドライバ信号の印加は、各隣接するレベル(例えば、アクセスラインレベル)の1つのアクセスラインに接続されたドライバを介して該信号を印加することを含む。有利には、本開示に従って、ドライバ信号は、全てのアクセスラインに対して等しい。
図1、2、及び5を参照して説明された解決策に従って、アクセスライン選択が行われてもよい。いくつかの実施形態では、
図7において説明されたようなコントローラは、アクセスライン選択を監視してもよい。
【0080】
所望のセルにアクセスする方法はまた、第2のドライバ信号を印加することによって、複数のデータラインのデータラインを選択するステップ(820)を含む。第2の信号は、データラインに結合された第2のドライバ、例えば、データラインドライバを介してデータラインに印加されてもよい。
図1、2、及び5を参照して説明された解決策に従って、データライン選択が行われてもよい。いくつかの実施形態では、
図7において説明されたようなコントローラは、データライン選択を監視してもよい。
【0081】
結論では、本開示は、ワードライン負荷RCを平衡するレイアウト解決策を提供し、1つのワードラインドライバのみを開発することを可能にする。本開示の利点を様々なアーキテクチャを適用することができる場合でさえ、これは、クロスポイント4デッキアーキテクチャにおいて特に有利であると示されている。
【0082】
より具体的に、メモリデバイスの実施例は、複数の多層デッキを含むマルチデッキ構成内に配列されたメモリセルのアレイ、複数の隣接する多層レベル上に配列された複数のアクセスライン、アクセスラインに信号を駆動するように構成された複数のドライバ、及びそれぞれのドライバにアクセスラインを電気的に接続するように構成された接続要素を含み、隣接するレベルに属するアクセスラインは、同一のドライバに接続される。
【0083】
その上、実施例のメモリデバイスは、複数の多層デッキを含むマルチデッキ構成内に配列されたメモリセルのアレイ、第1のレベル内に配列された少なくとも第1の複数のアクセスラインを含む複数のアクセスライン、第2のレベル内に配列された第2の複数のアクセスライン、及び第1の複数のアクセスラインと第2の複数のアクセスラインとの間の第3のレベル内に配列された第3の複数のアクセスラインを含み、第3の複数のアクセスラインは、複数のデッキの2つのデッキの間に配列され、複数のドライバは、アクセスラインに信号を駆動するように構成され、接続要素は、それぞれのドライバにアクセスラインを電気的に接続するように構成され、複数のドライバの単一のドライバが少なくとも3つのレベルの各レベルの少なくとも1つのアクセスラインを駆動するように構成されるように、接続要素及びアクセスラインが配列される。
【0084】
一実施形態では、ドライバは、メモリデバイスのすべてのアクセスラインに対して実質的に同一であることが有利である。例示的な関連する電子システム及び例示的な関連する方法も開示される。
【0085】
上述の発明を実施するための形態では、本明細書の一部を形成し、例示として具体的な実施例が示される添付の図面を参照している。図面では、同様の数字は、いくつかの図面の全体にわたって実質的に同様のコンポーネントを表す。本開示の範囲を逸脱することなく、他の例が利用され得、構造的変更、論理的変更、及び/又は電気的変更が行われ得る。さらに、認識されるように、図に提供される要素の比率及び相対的大きさは、本開示の実施形態を示すことを意図しており、限定的な意味として解釈するべきではない。
【0086】
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、または「いくつかの(a number of)」のものは、そのようなものの1つ以上を指し得る。「複数の(plurality)」のものは2つ以上を意図する。本明細書で使用される「結合される(coupled)」という用語は、電気的に結合されること、介在要素なしで(例えば、直接の物理的接触によって)直接的に結合及び/あるいは直接的に接続されること、または介在要素により間接的に結合及び/あるいは接続されることを含み得る。「結合された」という用語は、さらに、(例えば、原因及び結果の関係にあるように)互いに協働または相互作用する2つ以上の要素を含み得る。典型的には、「または」は、A、BまたはCなどの列挙を関連付けるために使用される場合、本明細書で包括的な意味で使用されるA、B、及びCだけでなく、本明細書で排他的な意味で使用されるA、BまたはCをも意味することを意図したものである。さらに、本明細書で使用される「1つ以上」という用語は、少なくとも部分的に文脈に応じて、単数形での任意の特徴、構造もしくは特性を説明するために使用され得る、または複数形での特徴、構造もしくは特性の組み合わせを説明するために使用され得る。ただし、これは単なる例示であり、特許請求される主題はこの例に限定されないことに留意されたい。
【0087】
具体例が本明細書で示され説明されてきたが、当業者は、同じ結果を達成するために意図される構成が、示される特定の実施形態と交換できることを認識している。本開示は、本開示の1つ以上の実施形態の適応または変形を含むことを意図する。したがって、上記の説明は、制限的にではなく、例示的に行われたことを理解されたい。周知のコンポーネント及び処理技術の説明は、本明細書の実施形態を不必要に曖昧にしないように省略されている。本明細書で使用される例は、単に、本明細書の実施形態が実施され得る方法の理解を容易にし、当業者が本明細書の実施形態を実施することをさらに可能にすることを意図している。したがって、例は、本明細書の実施形態の範囲を限定するとして解釈されるべきではない。本開示の1つ以上の例の範囲は、添付の特許請求の範囲が権利を与えられる均等物の全範囲とともに、そのような特許請求の範囲を参照して決定するべきである。