(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】バッテリーラック、電力貯蔵装置、及び発電システム
(51)【国際特許分類】
H01M 50/244 20210101AFI20240708BHJP
H01M 50/251 20210101ALI20240708BHJP
【FI】
H01M50/244 Z
H01M50/251
(21)【出願番号】P 2022566242
(86)(22)【出願日】2021-09-28
(86)【国際出願番号】 KR2021013281
(87)【国際公開番号】W WO2022065996
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2022-10-28
(31)【優先権主張番号】10-2020-0126310
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヒ-チャン・キム
(72)【発明者】
【氏名】キュン-ミン・イ
(72)【発明者】
【氏名】スン-ジュン・イ
(72)【発明者】
【氏名】コウン・ソン
(72)【発明者】
【氏名】グァン-ス・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン-ス・イ
(72)【発明者】
【氏名】スン-ジュン・ジョン
【審査官】村岡 一磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-273428(JP,A)
【文献】特開2015-204262(JP,A)
【文献】特許第6729689(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2017/0125772(US,A1)
【文献】特開2019-207847(JP,A)
【文献】国際公開第2017/037999(WO,A1)
【文献】特開昭59-173971(JP,A)
【文献】特開2012-084486(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0281002(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバッテリーモジュールと、
前記複数のバッテリーモジュールを収納するように構成され、他の一つのラックケースを上部に載置可能に構成されたラックケースと、を備え、
前記ラックケースは、
前記複数のバッテリーモジュールを載置するように構成された複数の棚フレームと、
前記棚フレームの前端と結合された前方フレームと、
前記棚フレームの後端と結合された後方フレームと、を備え、
前記前方フレーム及び前記後方フレームは、それぞれ、
上下方向に長く延びた複数の柱部と、
前記複数の柱部のそれぞれの上部を連結するように水平方向に延びた板状であり、一部分が打ち抜かれてボルトが挿入されるように構成された少なくとも一つのボルト孔を有する連結部と、
前記複数の柱部の下端部を連結するように水平方向に延びた板状の本体部を含
む固定部と、
を含み、
前記本体部は、前記本体部の端部から凹設された固定溝を備え、
前記ラックケースは、
前記ラックケースの上端部に備えられ、前記他の一つのラックケースの下端に備えられる前記固定溝に挿入されるように構成された少なくとも一つのボルトを含む、バッテリーラック。
【請求項2】
前記ボルトは、
前記連結部のボルト孔にネジ部の一部分が挿入され、
ネジ部の残りの部分が上部に載置された前記他の一つのラックケースの前記固定溝に挿入されるように上方に突出している、請求項
1に記載のバッテリーラック。
【請求項3】
前記固定溝は、
少なくとも一部分に、前記本体部の端部から凹む方向に次第に溝の大きさが減少する形状を有するテーパー部と、
前記ボルトが収容されるように打ち抜かれた開口を有する収容部と、を備える、請求項1
又は2に記載のバッテリーラック。
【請求項4】
複数のバッテリーモジュールと、
前記複数のバッテリーモジュールを収納するように構成され、他の一つのラックケースを上部に載置可能に構成されたラックケースと、を備え、
前記ラックケースは、前記ラックケースの下端部に備えられた固定部を含み、
前記固定部は、板状の本体部を含み、
前記本体部は、前記本体部の端部から凹設された固定溝を備え、
前記ラックケースは、
前記ラックケースの上端部に備えられ、前記他の一つのラックケースの下端に備えられる前記固定溝に挿入されるように構成された少なくとも一つのボルトを含み、
前記固定溝は、
少なくとも一部分に、前記本体部の端部から凹む方向に次第に溝の大きさが減少する形状を有するテーパー部と、
前記ボルトが収容されるように打ち抜かれた開口を有する収容部と、を備え、
前記固定部は、
前記テーパー部と前記収容部とを区画するように突出可能に構成された拘束バーと、
前記拘束バーの少なくとも一部分が収容されるように内部空間を有する収容溝と、を備える
、バッテリーラック。
【請求項5】
前記固定部は、
前記収容溝に備えられ、前記拘束バーが前記収容溝から突出できるように前記拘束バーを押し付ける弾性部材を備える、請求項
4に記載のバッテリーラック。
【請求項6】
複数のバッテリーモジュールと、
前記複数のバッテリーモジュールを収納するように構成され、他の一つのラックケースを上部に載置可能に構成されたラックケースと、を備え、
前記ラックケースは、前記ラックケースの下端部に備えられた固定部を含み、
前記固定部は、板状の本体部を含み、
前記本体部は、前記本体部の端部から凹設された固定溝を備え、
前記ラックケースは、
前記ラックケースの上端部に備えられ、前記他の一つのラックケースの下端に備えられる前記固定溝に挿入されるように構成された少なくとも一つのボルトを含み、
前記ラックケースは、
前記複数のバッテリーモジュールを載置するように構成された複数の棚フレームと、
前記棚フレームの前端と結合された前方フレームと、
前記棚フレームの後端と結合された後方フレームと、を備え、
前記前方フレーム及び前記後方フレームは、それぞれ、
上下方向に長く延びた複数の柱部と、
前記複数の柱部のそれぞれの上部を連結するように水平方向に延びた板状であり、一部分が打ち抜かれてボルトが挿入されるように構成された少なくとも一つのボルト孔を有する連結部と、を備え、
前記前方フレーム及び前記後方フレームは、それぞれ、
前記固定部に載置され、前記固定溝と対応する形状のスリット溝が形成された載置部、及び前記載置部の端部から上方に折り曲げられて延びた形態を有し、前記柱部とボルト締結されるように構成された締結部を有するブラケットを備える
、バッテリーラック。
【請求項7】
前記固定部は、
前記固定部の移動をガイドするように前記本体部の端部から外側に突出して延びたガイド部をさらに備える、請求項1から
6のいずれか一項に記載のバッテリーラック。
【請求項8】
複数のバッテリーモジュールと、
前記複数のバッテリーモジュールを収納するように構成され、他の一つのラックケースを上部に載置可能に構成されたラックケースと、を備え、
前記ラックケースは、前記ラックケースの下端部に備えられた固定部を含み、
前記固定部は、板状の本体部を含み、
前記本体部は、前記本体部の端部から凹設された固定溝を備え、
前記ラックケースは、
前記ラックケースの上端部に備えられ、前記他の一つのラックケースの下端に備えられる前記固定溝に挿入されるように構成された少なくとも一つのボルトを含み、
前記固定部は、
前記固定部の移動をガイドするように前記本体部の端部から外側に突出して延びたガイド部をさらに備え、
前記ガイド部は、
前記本体部から上部に向かって所定角度以上折り曲げられた形態を有する
、バッテリーラック。
【請求項9】
前記ガイド部は、
前記固定溝と連通し、前記本体部から突出して延びた端部から凹設された延長溝を備える、請求項
7または
8に記載のバッテリーラック。
【請求項10】
請求項1から
9のいずれか一項に記載のバッテリーラックを少なくとも一つ含む、電力貯蔵装置。
【請求項11】
請求項1から
9のいずれか一項に記載のバッテリーラックを少なくとも一つ含む、発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーラック、電力貯蔵装置、及び発電システムに関し、より詳しくは、設置が容易なバッテリーラック、電力貯蔵装置、及び発電システムに関する。
【0002】
本出願は、2020年9月28日付け出願の韓国特許出願第10-2020-0126310号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
現在、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などの二次電池が商用化しているが、中でもリチウム二次電池はニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果が殆ど起きず充放電が自在であって、自己放電率が非常に低くてエネルギー密度が高いという長所から脚光を浴びている。
【0004】
このようなリチウム二次電池は、主に、リチウム系酸化物と炭素材をそれぞれ正極活物質と負極活物質として使用する。リチウム二次電池は、このような正極活物質が塗布された正極板と負極活物質が塗布された負極板とがセパレータを介在して配置された電極組立体、及び電極組立体を電解液とともに封止収納する外装材、例えば電池パウチ外装材を備える。
【0005】
近年、携帯型電子機器のような小型装置だけでなく、自動車や電力貯蔵装置のような中大型装置にも二次電池が広く用いられている。中大型装置に用いられる場合、容量及び出力を高めるため、多数の二次電池が電気的に接続される。特に、中大型装置には積層が容易であるという長所からパウチ型二次電池が多く用いられる。
【0006】
一方、近来、エネルギー貯蔵源としての活用を含めて大容量構造に対する必要性が高まるにつれて、電気的に直列及び/または並列に接続された多数の二次電池、及びこのような二次電池を内部に収容したバッテリーモジュール及びバッテリー管理システム(Battery Management System:BMS)を備えたバッテリーラックに対する需要が増加している。
【0007】
また、このようなバッテリーラックは一般に、複数のバッテリーモジュールを外部の衝撃から保護するか又は収納保管するため、金属材料からなるラックケースを備える。さらに近年、高容量バッテリーラックの需要が伸び、重い荷重のバッテリーモジュールが複数個収納されたバッテリーラックに対する要求が高まっている。
【0008】
しかし、重い荷重のバッテリーラックは、設置場所の固定ポイントに正確に位置させることが非常に難しい。すなわち、重い荷重のバッテリーラックは、運送設備を使用してバッテリーラックを移動させなければならないが、このような運送設備を使用する場合、バッテリーラックの精密な位置調整が容易ではない。これにより、バッテリーラック間の配列が均一ではなく、バッテリーラック同士の電気的接続や消防設備などの連結が円滑に行われない問題が発生するおそれがある。
【0009】
さらに、このように重い荷重のバッテリーラックは、移送だけでなく、狭い場所に設置することがさらに困難である。これにより、従来技術ではバッテリーラックが設置される設置場所の空間を効率的に活用し難く、多数のバッテリーラックを備えた電力貯蔵装置のエネルギー密度向上には多くの制約があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記の問題点を解決するために創案されたものであって、設置が容易なバッテリーラック、電力貯蔵装置、及び発電システムを提供することを目的とする。
【0011】
本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解でき、本発明の実施形態によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため、本発明の一態様によるバッテリーラックは、
複数のバッテリーモジュールと、
前記複数のバッテリーモジュールを収納するように構成され、他の一つのラックケースを上部に載置可能に構成されたラックケースと、を備え、
前記ラックケースは、
前記ラックケースの下端部に備えられた固定部を含み、前記固定部は板状の本体部を含み、前記本体部は前記本体部の端部から凹設された固定溝を備え、
前記ラックケースは、前記ラックケースの上端部に備えられ、前記他の一つのラックケースの下端部に備えられる前記固定溝に挿入されるように構成された少なくとも一つのボルトを含む。
【0013】
一方、前記ラックケースは、
前記複数のバッテリーモジュールを載置するように構成された複数の棚フレームと、
前記棚フレームの前端と結合された前方フレームと、
前記棚フレームの後端と結合された後方フレームと、を備え得る。
【0014】
一方、前記前方フレーム及び前記後方フレームは、それぞれ、
上下方向に長く延びた複数の柱部と、
前記複数の柱部のそれぞれの上部を連結するように水平方向に延びた板状であり、一部分が打ち抜かれてボルトが挿入されるように構成された少なくとも一つのボルト孔を有する連結部と、を備え得る。
【0015】
一方、前記本体部は、前記複数の柱部の下端部を連結するように水平方向に延び、
前記固定溝は、前記ボルトのネジ部が挿入されるように前記本体部の端部から凹んで形成され得る。
【0016】
一方、前記ボルトは、
前記連結部のボルト孔にネジ部の一部分が挿入され、
ネジ部の残りの部分が上部に載置された前記他の一つのラックケースの前記固定溝に挿入されるように上方に突出し得る。
【0017】
また、前記固定溝は、
少なくとも一部分に、前記本体部の端部から凹む方向に次第に溝の大きさが減少する形状を有するテーパー部と、
前記ボルトが収容されるように打ち抜かれた開口を有する収容部と、を備え得る。
【0018】
そして、前記固定部は、
前記テーパー部と前記収容部とを区画するように突出可能に構成された拘束バーと、
前記拘束バーの少なくとも一部分が収容されるように内部空間を有する収容溝と、を備え得る。
【0019】
また、前記固定部は、
前記収容溝に備えられ、前記拘束バーが前記収容溝から突出できるように前記拘束バーを押し付ける弾性部材を備え得る。
【0020】
さらに、前記前方フレーム及び前記後方フレームは、それぞれ、
前記固定部に載置され、前記固定溝と対応する形状のスリット溝が形成された載置部、及び前記載置部の端部から上方に折り曲げられて延びた形態を有し、前記柱部とボルト締結されるように構成された締結部を有するブラケットを備え得る。
【0021】
そして、前記固定部は、
前記固定部の移動をガイドするように前記本体部の端部から外側に突出して延びたガイド部をさらに備え得る。
【0022】
さらに、前記ガイド部は、
前記本体部から上部に向かって所定角度以上折り曲げられた形態を有し得る。
【0023】
また、前記ガイド部は、前記固定溝と連通し、前記本体部から突出して延びた端部から凹設された延長溝を備え得る。
【0024】
さらに、上記の目的を達成するため、本発明の他の一態様による電力貯蔵装置は、上述したバッテリーラックを少なくとも一つ含む。
【0025】
そして、上記の目的を達成するため、本発明のさらに他の一態様による発電システムは、上述したバッテリーラックを少なくとも一つ含む。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一態様によれば、少なくとも二つのラックケースを上下方向に積層し、下側に位置するラックケースを地面に固定し、上側に位置するラックケースを下側に位置するラックケースの上部に固定することで、バッテリーラックを収容する収容空間の上部空間をさらに活用することができ、バッテリーラックの空間対比エネルギー密度を効果的に高めることができる。
【0027】
さらに、本発明は、バッテリーラックの固定部に固定溝が備えられているため、複数のバッテリーラックを上下方向に積層してバッテリーラック同士を容易に固定することができる。
【0028】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一実施形態によるバッテリーラックを概略的に示した斜視図である。
【
図2】本発明の他の実施形態によるバッテリーラックを概略的に示した前方斜視図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるバッテリーラックのラックケースを概略的に示した斜視図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるバッテリーラックのバッテリーモジュールを概略的に示した斜視図である。
【
図5】
図2のバッテリーラックのA領域を概略的に示した部分斜視図である。
【
図6】本発明の他の実施形態によるバッテリーラックを概略的に示した後方斜視図である。
【
図7】
図6のバッテリーラックのB領域を概略的に示した部分斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態によるバッテリーラックの固定部の一部を概略的に示した部分平面図である。
【
図9】本発明の他の実施形態によるバッテリーラックの固定部の一部を概略的に示した部分平面図である。
【
図10】本発明の一実施形態によるバッテリーラックのブラケットを概略的に示した斜視図である。
【
図11】本発明の他の実施形態によるバッテリーラックの固定部を概略的に示した斜視図である。
【
図12】
図1のバッテリーラックの前方の一部を概略的に示した部分斜視図である。
【
図13】
図1のバッテリーラックの後方の一部を概略的に示した部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲において使われた用語や単語は通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0031】
したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0032】
図1は本発明の一実施形態によるバッテリーラックを概略的に示した斜視図であり、
図2は本発明の他の実施形態によるバッテリーラックを概略的に示した前方斜視図であり、
図3は本発明の一実施形態によるバッテリーラックのラックケースを概略的に示した斜視図であり、
図4は本発明の一実施形態によるバッテリーラックのバッテリーモジュールを概略的に示した斜視図である。参考までに、バッテリーラックの内部が見られるように、
図3にはラックケースのうちの前方ドアを除去して図示した。
【0033】
図1~
図4を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリーラック100は、複数のバッテリーモジュール110、及び前記複数のバッテリーモジュール110を収納するように構成された少なくとも一つのラックケース120を含む。
【0034】
具体的には、複数のバッテリーモジュール110は、上下方向に配列されるように前記ラックケース120に収納され得る。前記バッテリーモジュール110は、モジュールハウジング111、及び前記モジュールハウジング111の内部に備えられ、一方向に積層された複数の電池セル(図示せず)を備え得る。例えば、前記電池セルはパウチ型電池セルであり得る。
【0035】
しかし、本発明によるバッテリーモジュール110の電池セルは、上述したパウチ型電池セルに限定されず、本願の出願時点で公知の多様な電池セルが採用され得る。
【0036】
具体的には、前記ラックケース120Aは、他の一つのラックケース120Aを上部に載置可能に構成され得る。例えば、バッテリーラック100は、上下方向に積層された二つ以上のラックケース120A、120Bを備え得る。上下方向に積層された二つ以上のラックケース120A、120Bのうち、相対的に下側に位置するラックケース120Bの上部と相対的に上側に位置するラックケース120Aの下部とが互いにボルト結合され得る。
【0037】
前記ラックケース120は、前記ラックケース120の下端部に備えられた固定部126を含み得る。前記固定部126は、板状の本体部126bを含み得る。前記本体部126bは、前記本体部126bの端部から凹設された固定溝126hを備え得る。
【0038】
一方、本発明の一実施形態によれば、上下方向に積層された二つ以上のラックケース120A、120Bが備えられ得る。このとき、前記ラックケース120Bは、前記ラックケース120Bの上端部に備えられ、前記他の一つのラックケース120Aの下端に備えられる前記固定溝126hに挿入されるように構成された少なくとも一つのボルトBを含み得る。
【0039】
例えば、前記ラックケース120Bは、前記ラックケース120Bの上端部にネジ部の一部分が挿入され、ネジ部の残りの部分が上部に載置された前記他の一つのラックケース120Aの前記固定溝126hに挿入されるように構成された少なくとも一つのボルトBを備え得る。
【0040】
このとき、上下方向に積層された二つ以上のラックケース120A、120Bのうち、上部に配置されたラックケース120Aと下部に配置されたラックケース120Bとは同じ構造を有し得る。
【0041】
一方、
図3をさらに参照すると、前記ラックケース120は、棚フレーム121、前方フレーム122、及び後方フレーム123を備え得る。
【0042】
例えば、
図2及び
図5に示されたように、前記棚フレーム121は、前記複数のバッテリーモジュール110を載置するように構成され得る。具体的には、前記棚フレーム121は、複数の収納プレート121aを含み得る。前記収納プレート121aは、L字状に約90度の角度で折り曲げられたプレート形態であり得る。そして、前記収納プレート121aの前後方向の両端部は、前記前方フレーム122及び前記後方フレーム123とそれぞれ連結されるように構成され得る。
【0043】
例えば、
図3に示されたように、一つのバッテリーモジュール110を収納するため、二つの収納プレート121aが備えられ得る。前記二つの収納プレート121aは、前記バッテリーモジュール110の左右方向の下端部分を上方に支持するように構成され得る。また、前記二つの収納プレート121aは、下部に置かれた他の一つのバッテリーモジュール110が上方に移動することを阻止するためのストッパの役割を果たすことができる。
【0044】
一方、
図1~
図3をさらに参照すると、前記前方フレーム122は上下方向に延びた複数の柱部124を備え得る。前記柱部124の上端部及び下端部は、外部物体(例えば、床または天井)、または他のラックケース120Aと結合されるように構成され得る。前記柱部124は、ラックケース120の六面体状の全体形状の主な骨組の役割を果たすことができる。例えば、
図1に示されたように、前記前方フレーム122は、前記ラックケース120の前端に位置した三本の柱部124を備え得る。
【0045】
また、前記前方フレーム122は、柱部124同士の間の上端部を水平方向に連結する連結部125を備え得る。例えば、
図3に示されたように、前記連結部125は、三本の柱部124の上端部同士の間を連結するように構成され得る。前記連結部125は、水平方向に延びた板状であり、一部分が打ち抜かれてボルトBが挿入されるように構成された少なくとも一つのボルト孔Hを有し得る。
【0046】
さらに、前記前方フレーム122は、柱部124同士の間の下端部を水平方向に連結する固定部126を備え得る。例えば、
図2に示されたように、前記固定部126は、三本の柱部124の下端部同士の間を連結するように構成され得る。
【0047】
そして、前記後方フレーム123は、上下方向に延びた複数の柱部124を備え得る。前記柱部124は、ラックケース120の六面体状の全体形状の主な骨組の役割を果たすことができる。例えば、
図3に示されたように、前記後方フレーム123は、前記ラックケース120の後端に位置した三本の柱部124を備え得る。
【0048】
さらに、前記後方フレーム123は、柱部124同士の間の上端部を水平方向に連結する連結部125を備え得る。例えば、
図3に示されたように、前記連結部125は、三本の柱部124の上端部同士の間を連結するように構成され得る。前記連結部125は、水平方向に延びた板状であり、一部分が打ち抜かれて前記ボルトBが挿入されるように構成された少なくとも一つのボルト孔Hを有し得る。
【0049】
さらに、前記後方フレーム123は、柱部124同士の間の下端部を水平方向に連結する固定部126を備え得る。例えば、
図3に示されたように、前記固定部126は、三本の柱部124の下端部同士の間を連結するように構成され得る。
【0050】
図5は、
図2のバッテリーラックのA領域を概略的に示した部分斜視図である。
【0051】
図2及び
図3とともに
図5をさらに参照すると、前記前方フレームの固定部126は、水平方向に延びた板状の本体部126bを備え得る。例えば、前記本体部126bは、前記複数の柱部124の下端部を連結するように水平方向に延び得る。前記固定部126は、前記本体部126bの端部から凹設された固定溝126hを備え得る。前記固定溝126hは、前記連結部125に備えられたボルトBのネジ部が水平方向にスライドして挿入されるように構成されたスリット形状を有し得る。
【0052】
例えば、
図5に示されたように、前記前方フレーム122の固定部126は、本体部126bの前端部から後方に凹んだ四つの固定溝126hを備え得る。四つの固定溝126hのそれぞれには、前記連結部125に備えられたボルトBが挿入され得る。このとき、前記ボルトBは、上下方向に積層された二つ以上のラックケース120A、120Bのうち、下側に位置するラックケース120Bの前方フレーム122の連結部125に固定されたボルトBであり得る。すなわち、前記固定溝126hに前記ボルトBが挿入された状態で前記ボルトBを締めて、相対的に上側に位置するラックケース120Aの固定部126と相対的に下側に位置するラックケース120Bの連結部125とを互いにボルト結合し得る。
【0053】
図6は本発明の他の実施形態によるバッテリーラックを概略的に示した後方斜視図であり、
図7は
図6のバッテリーラックのB領域を概略的に示した部分斜視図である。
【0054】
図6及び
図7を参照すると、前記後方フレーム123の固定部126は、本体部126bの前端部から後方に凹んだ四つの固定溝126hを備え得る。四つの固定溝126hのそれぞれにはボルトBが挿入され得る。このとき、前記ボルトBは、上下方向に積層された二つ以上のラックケース120A、120Bのうち、下側に位置するラックケース120Bの後方フレーム123の連結部125に固定されたボルトBであり得る。すなわち、前記固定溝126hに前記ボルトBが挿入された状態で前記ボルトBを締めて、相対的に上側に位置するラックケース120Aの固定部126と相対的に下側に位置するラックケース120Bの連結部125とを互いにボルト結合し得る。
【0055】
一方、
図1とともに
図5及び
図7をさらに参照すると、本発明の前方フレーム122及び後方フレーム123はそれぞれ、少なくとも一つのボルトBを備え得る。前記ボルトBは、前記連結部125のボルト孔Hにネジ部の下端部が挿入されるように構成され得る。前記ボルトBのネジ部のうちの前記ボルト孔Hに挿入されていない残りの部分が、前記上部に載置された他の一つのラックケース120Aの前記固定溝126hに挿入されるように構成され得る。例えば、前記ボルトBのネジ部の前記ボルト孔Hに挿入されていない残りの部分は、前記上部に載置された他の一つのラックケース120Aの前記固定溝126hに挿入されるように上方に突出した構造であり得る。
【0056】
例えば、
図1に示されたように、本発明のバッテリーラック100は、上下方向に積層された二つのラックケース120A、120Bのうちの下側に位置するラックケース120Bに、前記前方フレーム122の連結部125に四つのボルトBと四つのボルト孔Hが備えられ、前記後方フレーム123の連結部125に四つのボルトBと四つのボルト孔Hが備えられ得る。
【0057】
また、
図5に示されたように、上下方向に積層された二つのラックケース120のうちの上側に位置するラックケース120の前方フレーム122及び後方フレーム123のそれぞれの固定部126が、前記下側に位置するラックケース120の前方フレーム122及び後方フレーム123のそれぞれの連結部125とボルト締結され得る。このとき、前記連結部125のボルト孔125hに固定されたボルトBが水平方向に摺動して前記固定部126の固定溝126hに挿入され得る。
【0058】
したがって、本発明のこのような構成によれば、少なくとも二つのラックケース120A、120Bを上下方向に積層し、下側に位置するラックケース120Bを地面に固定し、上側に位置するラックケース120Aを下側に位置するラックケース120Bの上部に固定することで、バッテリーラック100を収容する収容空間の上部空間をさらに活用することができ、バッテリーラック100の空間対比エネルギー密度を効果的に高めることができる。
【0059】
さらに、本発明は、バッテリーラック100の固定部126に固定溝126hが備えられているため、複数のバッテリーラック100を上下方向に積層してバッテリーラック100同士を容易に固定することができる。
【0060】
図8は、本発明の一実施形態によるバッテリーラックの固定部の一部を概略的に示した部分平面図である。
【0061】
図5とともに
図8を参照すると、本発明の固定溝126hは、テーパー部126h1及び収容部126h2を備え得る。前記テーパー部126h1は、少なくとも一部分に、前記本体部126bの端部から凹む方向に次第に溝の大きさが減少する形状を有し得る。前記収容部126h2は、前記テーパー部126h1から内側にさらに凹設された空間を有し得る。前記収容部126h2は、円形の開口を有し得る。前記テーパー部126h1の溝の大きさは、前記ボルトBのネジ部の大きさよりも大きくなり得る。
【0062】
例えば、
図8に示されたように、前記固定溝126hは、前端部から後方に凹設されたテーパー部126h1を備え得る。このとき、前記テーパー部126h1は、前記本体部126bの端部から凹む方向に次第に溝の大きさが減少する形状を有し得る。前記収容部126h2は、前記ボルトBのネジ部が収容され得る開口を有し得る。
【0063】
したがって、本発明のこのような構成によれば、固定溝126hにテーパー部126h1及び収容部126h2を備えることで、前記ボルトBが固定溝126hのテーパー部126h1の内面に沿って水平方向に移動しながら前記収容部126h2に着座し得る。これにより、本発明は、前記固定溝126hを通じて前記ラックケース120を床に固定されたボルトBに容易に固定することができる。
【0064】
図9は、本発明の他の実施形態によるバッテリーラックの固定部の一部を概略的に示した部分平面図である。
【0065】
図9を参照すると、本発明の他の実施形態によるバッテリーラック100の固定部126は、
図8の固定部126と比較して、拘束バー127a、収容溝127h、及び弾性部材127bをさらに備え得る。
【0066】
具体的には、前記拘束バー127aは、前記テーパー部126h1と前記収容部126h2とを区画するように突出可能に構成され得る。前記拘束バー127aは、直線に延びたバー形態であり得る。例えば、
図9に示されたように、前記固定部126の固定溝126hには二つの拘束バー127aが備えられ得る。
【0067】
また、前記収容溝127hは、前記拘束バー127aの少なくとも一部分が収容されるように内部空間を有し得る。例えば、
図9に示されたように、前記固定溝126hには、二つの拘束バー127aの少なくとも一部分が挿入されるように構成された二つの収容溝127hが備えられ得る。
【0068】
さらに、前記弾性部材127bは、前記収容溝127hに備えられ得る。前記弾性部材127bは、前記拘束バー127aが前記収容溝127hから突出できるように、前記拘束バー127aを押し付け得る。前記弾性部材127bは、例えばバネを含み得る。
【0069】
したがって、本発明のこのような構成によれば、前記拘束バー127aを前記収容溝127hから外部へと突出させるように構成された弾性部材127bを備えることで、前記ボルトBが前記固定溝126hに挿入される場合、前記拘束バー127aが前記収容溝127hの内部に収容され、前記ボルトBが前記収容部126h2に位置すると、前記拘束バー127aが前記収容溝127hから外部に再び突出することができ、前記ボルトBを前記固定溝126hに締結固定する過程を非常に容易にすることができる。これにより、本発明はバッテリーラック100の設置を非常に容易にする。
【0070】
図10は、本発明の一実施形態によるバッテリーラックのブラケットを概略的に示した斜視図である。
【0071】
図3及び
図5とともに
図10をさらに参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリーラック100の前記前方フレーム122及び/または前記後方フレーム123は、少なくとも一つのブラケット129を備え得る。
【0072】
前記ブラケット129は、前記固定部126に載置されるように、前記固定部126の一面と対面するように構成された載置部129aを備え得る。前記載置部129aには、前記固定部126の前記固定溝126hと対応する形状のスリット溝129hが形成され得る。すなわち、前記スリット溝129hは、前記ボルトBの頭部が着座した状態で固定されるように構成され得る。
【0073】
また、前記ブラケット129は、前記柱部124と結合されるように構成された締結部129bを備え得る。前記締結部129bは、前記載置部129aの端部から上方に折り曲げられて延びた形態を有し得る。前記締結部129bは、前記柱部124とボルト締結されるようにボルト孔を備え得る。例えば、
図10に示されたように、前記ブラケット129は、前記柱部124のボルト孔Hと連通するように構成された四つのボルト孔Hを備え得る。
【0074】
例えば、
図5に示されたように、前記前方フレーム122の固定部126には四つのブラケット129が備えられ得る。例えば、
図7に示されたように、前記後方フレーム123の固定部126には四つのブラケット129が備えられ得る。
【0075】
図11は、本発明の他の実施形態によるバッテリーラックの固定部を概略的に示した斜視図である。
【0076】
図11を参照すると、本発明の他の実施形態によるバッテリーラック100の固定部126は、
図4の固定部126と比較して、ガイド部128をさらに備え得る。
【0077】
具体的には、前記ガイド部128は、前記固定部126の移動をガイドするように構成され得る。前記ガイド部128は、前記連結部125の上面または床の地面に沿って移動できるように、前記連結部125の上面または地面と平行な面を有し得る。例えば、
図11に示されたように、前記ガイド部128は、前記固定部126の前記本体部126bの端部から外側に突出して延びた部分であり得る。前記ガイド部128は、前記本体部126bの端部から所定の角度Qで折り曲げられた形態を有し得る。前記ガイド部128は例えば、前記本体部126bの端部から約30度の角度で折り曲げられた形態であり得る。
【0078】
したがって、本発明のこのような構成によれば、前記ガイド部128を通じて前記固定部126が前記連結部125の上面または地面に沿って摺動するようにガイドすることができる。
【0079】
例えば、バッテリーラック100を上下方向を基準に30度の角度で傾けた状態で、前記固定溝126hを床に固定されたボルトBに挿入する場合、前記本体部126bから30度の角度で折り曲げられたガイド部128は、前記連結部125の上面または地面と平行な面をなすようになる。これにより、前記ガイド部128が前記連結部125の上面または地面に沿って移動しながら、前記バッテリーラック100を上下方向に揺れることなく水平方向に容易に摺動させることができる。
【0080】
また、前記ガイド部128には、延長溝128hが備えられ得る。前記延長溝128hは、前記ガイド部128の突出した端部から本体の内側に凹んで形成され得る。すなわち、前記延長溝128hは、前記固定部126の固定溝126hと連通するように構成され得る。
【0081】
したがって、本発明のこのような構成によれば、前記ガイド部128は、延長溝128hを備えることで、前記固定部126に形成された固定溝126hへのボルトBの挿入をガイドすることができる。すなわち、前記ガイド部128が前記連結部125の上面または地面に沿って摺動しながら前記ボルトBが先に延長溝128hに挿入され、その後、前記ボルトBが前記延長溝128hを通って前記固定溝126hに移動するように誘導することができる。これにより、本発明のガイド部はバッテリーラック100の設置を容易にする。
【0082】
図12は、
図1のバッテリーラックの前方の一部を概略的に示した部分斜視図である。
【0083】
図12を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリーラック100は、設置場所の地面に固定されたボルトBを通じて床に結合固定され得る。具体的には、前記ラックケース120は、前記前方フレーム122の前記固定部126の前記固定溝126hが、床に固定されたボルトBのネジ部が水平方向にスライドして挿入されるように構成され得る。その後、ボルトBを締めて前記固定部126を床に固定し得る。
【0084】
図13は、
図1のバッテリーラックの後方の一部を概略的に示した部分斜視図である。
【0085】
図13を参照すると、本発明の一実施形態によるバッテリーラック100は、設置場所の地面に固定されたボルトBを通じて床に結合固定され得る。具体的には、前記ラックケース120は、前記後方フレーム123の前記固定部126の前記固定溝126hが、床に固定されたボルトBのネジ部が水平方向にスライドして挿入されるように構成され得る。その後、ボルトBを締めて前記固定部126を床に固定し得る。
【0086】
従来、作業者がバッテリーラックを床に固定する際、バッテリーラックの後方からボルティング作業を実施可能な作業空間を確保し難い場合があった。
【0087】
一方、本発明によれば、設置床にボルトBを予め所定の深さで固定し、ボルトBが地面から上方に立てられた形態にした後、前記バッテリーラック100を後方に摺動させて前記ボルトBのネジ部を前記固定溝126hに挿入させ得る。その後、前記後方フレーム123を床に固定するため、作業者がバッテリーラック100の前方から長い棒状のスパナを使用して前記固定溝126hに挿入されたボルトBを締め得る。より具体的には、例えば、バッテリーラック100の後方側の設置床にボルトBを予め所定の深さで固定し得る。その後、前記バッテリーラック100を後方に摺動させた後、前記固定溝126hに挿入されているボルトBを締め得る。これにより、バッテリーラック100の位置を固定し得る。したがって、前方側の固定溝126hの位置が決まり得る。その後、バッテリーラック100の前方側に備えられた固定溝126hにボルトBを挿入することで、バッテリーラック100を設置床に追加的に固定し得る。ここでは設置床にバッテリーラック100を固定する方法について説明したが、設置床だけでなく、他のバッテリーラック100の上部にバッテリーラック100を固定する方法にもこのような方法を適用可能である。
【0088】
したがって、本発明のこのような構成によれば、前記前方フレーム122及び前記後方フレーム123のそれぞれの固定部126に固定溝126hを備えることで、前記バッテリーラック100を保管場所の床に安定的に固定することができる。また、本発明は、前記バッテリーラック100を運送装置の床に安定的に固定でき、運送中に外部衝撃が発生しても安定的に固定状態を維持することができる。さらに、バッテリーラック100を設置場所に容易に固定することができる。
【0089】
一方、
図2を参照すると、本発明による電力貯蔵装置200は、上述した本発明によるバッテリーラック100を一つ以上含み得る。前記バッテリーラック100は、上下方向に積層された二つのラックケース120A、120Bを備え得る。前記電力貯蔵装置200は、スマートグリッドシステムや電気充電ステーションなどの多様な形態で具現され得る。
【0090】
一方、本発明は、前記バッテリーラック100を少なくとも一つ含む発電システムを提供する。前記発電システムは、水力発電機、火力発電機、風力発電機、太陽光発電機などを含み得る。このような発電機から生成された電気を前記バッテリーラック100に保存することができる。
【0091】
なお、本明細書において、上、下、左、右、前、後のような方向を示す用語が使用されたが、このような用語は説明の便宜のためのものであるだけで、対象となる事物の位置や観測者の位置などによって変わり得ることは、当業者にとって自明である。
【0092】
以上のように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0093】
100:バッテリーラック
110:バッテリーモジュール
111:モジュールハウジング
120:ラックケース
121:棚フレーム
122、123:前方フレーム、後方フレーム
124:柱部
125:連結部
126:固定部
126b、126h:本体部、固定溝
126h1、126h2:テーパー部、収容部
127a、127h:拘束バー、収容溝
127b:弾性部材
129:ブラケット
129a、129b:載置部、締結部
128:ガイド部
128h:スリット溝
B:ボルト
125h:ボルト孔