(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】ワイヤレスイヤホン、ワイヤレスイヤホンボックス及びワイヤレスイヤホン機器
(51)【国際特許分類】
H01M 10/44 20060101AFI20240708BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240708BHJP
H04R 1/10 20060101ALI20240708BHJP
【FI】
H01M10/44 Q
H02J7/00 301B
H04R1/10 104E
(21)【出願番号】P 2022573275
(86)(22)【出願日】2021-05-27
(86)【国際出願番号】 CN2021096343
(87)【国際公開番号】W WO2021239052
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-11-28
(31)【優先権主張番号】202010472671.3
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】孫 震
(72)【発明者】
【氏名】上官 ▲シン▼陽
【審査官】新田 亮
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106878852(CN,A)
【文献】特開2008-182655(JP,A)
【文献】中国実用新案第207995326(CN,U)
【文献】登録実用新案第3112606(JP,U)
【文献】特開平02-285578(JP,A)
【文献】特開平09-043307(JP,A)
【文献】特開2019-186870(JP,A)
【文献】特開2020-057929(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0320961(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/44
H02J 7/00
H04R 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に音出力コンポーネントを含む第1本体であって、前記第1本体の第1端面に第1磁気部材及び第1接点が設けられ、前記第1接点は前記音出力コンポーネントに電気的に接続された第1本体と、
第2本体であって、前記第2本体の第2端面が前記第1端面に対向し、前記第2端面に前記第1磁気部材に対応する第2磁気部材及び前記第1接点に対応する第2接点が設けられ、前記第2本体の内部に第1電池を含み、外面に第3接点が設けられた第2本体と、
を備えるワイヤレスイヤホンであって、
前記第3接点への通電によって前記第1本体と前記第2本体を接続状態又は分離状態にすることができ、前記接続状態では前記第1磁気部材と前記第2磁気部材が異なる極性で引き合い、前記第1接点が前記第2接点に接触し、前記第1電池が前記音出力コンポーネントに給電するようになり、前記分離状態では前記第1磁気部材と前記第2磁気部材が同じ極性で反発し合
い、
前記接続状態は、前記第3接点への順方向通電に対応し、前記分離状態は、前記第3接点への逆方向通電に対応することを特徴とする、ワイヤレスイヤホン。
【請求項2】
前記第1端面には凸部が設けられ、前記第2端面には前記凸部に合致する溝が設けられ、前記凸部の頂面には前記第1磁気部材が設けられ、前記溝の底面には前記第2磁気部材が設けられ、或いは、
前記第2端面には凸部が設けられ、前記第1端面には前記凸部に合致する溝が設けられ、前記凸部の頂面には前記第2磁気部材が設けられ、前記溝の底面には前記第1磁気部材が設けられた請求項1に記載のワイヤレスイヤホン。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のワイヤレスイヤホンに適合するワイヤレスイヤホンボックスであって、
前記ワイヤレスイヤホンの第2本体を少なくとも収容するための第1収容キャビティが設けられた第1可動部材であって、前記第1収容キャビティの側壁に第4接点が設けられた第1可動部材を備え、前記第2本体が前記第1収容キャビティ内に収容されると、前記第4接点が前記第2本体における第3接点に電気的に接続され、前記第1本体と前記第2本体を接続状態又は分離状態にすることができることを特徴とする、ワイヤレスイヤホンボックス。
【請求項4】
第2収容キャビティが設けられた第2可動部材であって、前記第2収容キャビティに第3本体が収容され、前記第3本体内に第2電池を含み、前記第3本体の外面に第5接点が設けられ、前記第2収容キャビティの側壁に第6接点が設けられた第2可動部材と、
前記第1可動部材及び前記第2可動部材に接続された駆動機構であって、前記第2本体が前記第1収容キャビティ内に収容されると、前記第1可動部材と前記第2可動部材を第1状態と第2状態の間で切り替えるように駆動するための駆動機構と、
をさらに備え、
前記第1可動部材と前記第2可動部材が第1状態にあると、前記第4接点と前記第3接点が電気的に接続され、前記第1本体と前記第2本体を接続状態又は分離状態に制御することができ、前記第1可動部材と前記第2可動部材が第2状態にあると、前記第6接点と前記第5接点が電気的に接続され、前記第1本体と前記第3本体を接続状態又は分離状態に制御することができる請求項3に記載のワイヤレスイヤホンボックス。
【請求項5】
前記第1可動部材は第1接続部材及び第2接続部材を含み、前記第1接続部材には、前記ワイヤレスイヤホンの第1本体を収容するための第3収容キャビティが設けられ、前記第2接続部材には、前記第2本体を収容するための前記第1収容キャビティが設けられ、
前記駆動機構は、前記第2接続部材及び前記第2可動部材に接続され、前記第2本体が前記第1収容キャビティ内に収容されると、前記第2接続部材と前記第2可動部材を第1状態と第2状態の間で切り替えるように駆動するために用いられる請求項4に記載のワイヤレスイヤホンボックス。
【請求項6】
前記駆動機構は第3磁気部材及び第4磁気部材を含み、前記第3磁気部材の第1側は前記第2接続部材及び前記第2可動部材に接続され、前記第4磁気部材は前記第3磁気部材の第2側に間隔を置いて固定され、前記第1側と前記第2側は反対する側であり、
前記第4磁気部材への通電によって前記第1接続部材と前記第2接続部材を接続状態又は分離状態にすることができ、前記接続状態では前記第3磁気部材と前記第4磁気部材が同じ極性で反発し合い、前記分離状態では前記第3磁気部材と前記第4磁気部材が異なる極性で引き合う請求項5に記載のワイヤレスイヤホンボックス。
【請求項7】
前記駆動機構は第3接続部材及び駆動コンポーネントを含み、前記駆動コンポーネントは前記第3接続部材に接続され、前記第3接続部材は前記第2接続部材及び前記第2可動部材に接続され、前記駆動コンポーネントは、前記第3接続部材を回転させるように駆動し、前記第2接続部材と前記第2可動部材を第1状態と第2状態の間で切り替えることができる請求項5に記載のワイヤレスイヤホンボックス。
【請求項8】
前記駆動コンポーネントは駆動部材及び歯車セットを含み、前記歯車セットは第1歯車及び第2歯車を含み、前記第1歯車と前記第2歯車は噛み合い、前記第1歯車は前記駆動部材に接続され、前記第2歯車は前記第3接続部材に接続された請求項7に記載のワイヤレスイヤホンボックス。
【請求項9】
充電回路をさらに備え、前記第1可動部材及び前記第2可動部材が第1状態にあると、前記充電回路は、前記第2収容キャビティに電気的に接続されて前記第2電池を充電し、前記第1可動部材及び前記第2可動部材が第2状態にあると、前記充電回路は、前記第1収容キャビティに電気的に接続されて前記第1電池を充電する請求項4に記載のワイヤレスイヤホンボックス。
【請求項10】
前記ワイヤレスイヤホンボックスの外面には、前記第4接点に電気的に接続された押しボタンが設けられた請求項3に記載のワイヤレスイヤホンボックス。
【請求項11】
請求項1又は2に記載のワイヤレスイヤホンと、請求項3から10のいずれか1項に記載のワイヤレスイヤホンボックスとを備えることを特徴とする、ワイヤレスイヤホン機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年5月29日に中国で出願した中国特許出願No.202010472671.3の優先権を主張し、その全ての内容は引用によって本文に取り込まれる。
【0002】
本出願は、イヤホンの技術分野に関し、特に、ワイヤレスイヤホン、ワイヤレスイヤホンボックス及びワイヤレスイヤホン機器に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、ワイヤレスイヤホンの利用者が増えてきているが、ワイヤレスイヤホンは、コンパクトをターゲットとするので、その電池は、容量が小さく、取り外しできないように設計されることが多い。このように、ワイヤレスイヤホンの電池寿命は短く、イヤホンの電池残量が不足する場合に、ワイヤレスイヤホンの電池を取り外して交換することができず、ワイヤレスイヤホンをイヤホン充電ボックスに入れて充電するしかなく、充電に時間がかかってしまう。
【0004】
このことから分かるように、従来技術のワイヤレスイヤホンでは、電池が交換できないという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、従来技術においてワイヤレスイヤホンの電池が交換できないという問題を解決するために、ワイヤレスイヤホン、ワイヤレスイヤホンボックス及びワイヤレスイヤホン機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術課題を解決するために、本出願は次のように実現される。
【0007】
第1側面において、本出願の実施例は、
内部に音出力コンポーネントを含む第1本体であって、前記第1本体の第1端面に第1磁気部材及び第1接点が設けられ、前記第1接点は前記音出力コンポーネントに電気的に接続された第1本体と、
第2本体であって、前記第2本体の第2端面が前記第1端面に対向し、前記第2端面に前記第1磁気部材に対応する第2磁気部材及び前記第1接点に対応する第2接点が設けられ、前記第2本体の内部に第1電池を含み、外面に第3接点が設けられた第2本体と、
を備えるワイヤレスイヤホンであって、
前記第3接点への通電によって前記第1本体と前記第2本体を接続状態又は分離状態にすることができ、前記接続状態では前記第1磁気部材と前記第2磁気部材が異なる極性で引き合い、前記第1接点が前記第2接点に接触し、前記第1電池が前記音出力コンポーネントに給電するようになり、前記分離状態では前記第1磁気部材と前記第2磁気部材が同じ極性で反発し合うワイヤレスイヤホンを提供する。
【0008】
第2側面において、本出願の実施例は、本出願の第1側面において提供されるワイヤレスイヤホンに適合するワイヤレスイヤホンボックスであって、
前記ワイヤレスイヤホンの第2本体を少なくとも収容するための第1収容キャビティが設けられた第1可動部材であって、前記第1収容キャビティの側壁に第4接点が設けられた第1可動部材を備え、前記第2本体が前記第1収容キャビティ内に収容されると、前記第4接点が前記第2本体における第3接点に電気的に接続され、前記第1本体と前記第2本体を接続状態又は分離状態にするワイヤレスイヤホンボックスを提供する。
【0009】
第3側面において、本出願の実施例は、本出願の第1側面において提供されるワイヤレスイヤホンと、本出願の第2側面において提供されるワイヤレスイヤホンボックスとを備えるワイヤレスイヤホン機器を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本出願の実施例では、ワイヤレスイヤホンは、第1本体と第2本体の2つの部分に分けられ、第2本体は第1電池を含み、第2本体における第3接点への通電によって第2磁気部材の磁極を、第1磁気部材と異なる磁極から第1磁気部材と同じ磁極に変化させることができ、第1本体と第2本体を分離させ、さらに、第1電池を含む第2本体を取り外し、単独で充電又は交換する。このように、ワイヤレスイヤホンの電池残量が不足すると、ワイヤレスイヤホン全体をワイヤレスイヤホンボックスに入れて充電することなく、第2本体を直接取り外して第1電池を充電又は交換することができ、ワイヤレスイヤホンをより便利に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本出願の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下において、本出願の実施例の説明に用いられる図面を簡単に説明し、当然ながら、以下の説明における図面は本出願の実施例の一部に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面から他の図面に想到し得る。
【
図1】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンの構造模式図(その1)である。
【
図2】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンの外観模式図である。
【
図3】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンの構造模式図(その2)である。
【
図4】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンボックスの構造模式図(その1)である。
【
図5】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンボックスの構造模式図(その2)である。
【
図6a】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンボックスの部分上面図(その1)である。
【
図6b】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンボックスの部分上面図(その1)である。
【
図7】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンボックスの構造模式図(その3)である。
【
図8】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンボックスの、第2可動部材を含まれていない構造模式図(その1)である。
【
図9】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンボックスの、第2可動部材を含まれていない構造模式図(その2)である。
【
図10】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンボックスの外部の正面模式図である。
【
図11】本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンの電池交換のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本出願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0013】
本出願の明細書及び特許請求の範囲における用語「含む」及びそのあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、明確に挙げられるステップ又はユニットに限定されず、明確に挙げられなかった、或いはこれらのプロセス、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。また、明細書及び特許請求の範囲において使用される「及び/又は」は、接続している対象のうちの少なくとも1つを示し、例えばA及び/又はBは、Aのみが存在すること、Bのみが存在すること、及びAとBの両方が存在することの3つの場合を示す。
【0014】
本出願の実施例において、「例示的」又は「例えば」等の用語は例、例証又は説明とすることを示すためのものである。本出願の実施例において「例示的」又は「例えば」と説明されるいなかる実施例又は設計案も他の実施例又は設計案より好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。厳密に言えば、「例示的」又は「例えば」等の用語は具体的な形態で関連概念を示す目的で使用される。
【0015】
本出願の実施例は、ワイヤレスイヤホン100を提供し、
図1に示すように、ワイヤレスイヤホン100は、
内部に音出力コンポーネントを含む第1本体110であって、第1本体110の第1端面に第1磁気部材111及び第1接点112が設けられ、第1接点112は音出力コンポーネントに電気的に接続された第1本体110と、
第2本体120であって、第2本体120の第2端面が第1端面に対向し、第2端面に第1磁気部材111に対応する第2磁気部材121及び第1接点112に対応する第2接点122が設けられ、第2本体120の内部に第1電池123を含み、外面に第3接点124が設けられた第2本体120と、
を備え、
第3接点124への通電によって第1本体110と第2本体120を接続状態又は分離状態にすることができ、接続状態では第1磁気部材111と第2磁気部材121が異なる極性で引き合い、第1接点112が第2接点122に接触し、第1電池123が音出力コンポーネントに給電するようになり、分離状態では第1磁気部材111と第2磁気部材121が同じ極性で反発し合う。
【0016】
本出願の実施例では、
図1に示すように、ワイヤレスイヤホン100は、第1本体110と第2本体120の2つの部分を含む。第1本体110は、ワイヤレスイヤホン100の上部であり、内部にワイヤレスイヤホン100の音出力コンポーネント(
図1では図示しない)を含んでもよく、具体的に、ワイヤレスイヤホンのイヤホン回路及び音出力構造を含んでもよい。第2本体120は、ワイヤレスイヤホン100の下部であり、内部に第1電池123を含み、第1本体110と第2本体120が接続状態にあると、第1接点112が第2接点122に接触し、第1本体110と第2本体120の間の電気連通を実現し、第1電池123は、第1本体110内の音出力コンポーネントに電気的に接続されてワイヤレスイヤホン100に給電することができる。ワイヤレスイヤホン100の外観構造は
図2に示されてもよい。
【0017】
図1に示すように、第1本体110の第1端面には第1磁気部材111が設けられ、第2本体120の第2端面には第2磁気部材121が設けられた。第2磁気部材121は、電流の作用によって磁極を変更可能である磁極が可変な磁気部材であってもよい。
【0018】
具体的には、第2本体120の外面には第3接点124が設けられ、第3接点124に順方向に通電すると、第2磁気部材121と第1磁気部材111の磁極が異なって引き合い、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120を接続状態にする。第3接点124に逆方向に通電することによって第2磁気部材121の磁極を反転させることができ、第2磁気部材121と第1磁気部材111の磁極が同じで反発し合い、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120を分離状態にする。
【0019】
本出願の実施例では、第2磁気部材121と第1磁気部材111の磁極は、デフォルトで異なり、第1本体110と第2本体120は、接続状態、すなわち、ワイヤレスイヤホン100の通常の使用状態にある。ワイヤレスイヤホン100の電池残量が不足すると、第3接点124に逆方向に通電することによって第2磁気部材121の磁極を反転させる。例示的に、ワイヤレスイヤホン100の外部にスイッチボタンを設けることによって、スイッチボタンが押されると第3接点124に逆方向に通電するようにしてもよく、又は、ワイヤレスイヤホン100をワイヤレスイヤホンボックス200内に入れ、ワイヤレスイヤホンボックス200の電源モジュールによって第3接点124に逆方向に通電するようにしてもよい。本出願の実施例では、これを具体的に限定しない。
【0020】
第2磁気部材121の磁極と第1磁気部材111の磁極は、異なる磁極から同じ磁極に変化し、反発し合って推力を発生させ、第2本体120と第1本体110を分離させ、ワイヤレスイヤホン100は第1電池123を含む第2本体120を取り外すことができ、続いて、第2本体における第1電池123を充電したり他の予備電池と交換したりすることができる。
【0021】
本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホン100では、ワイヤレスイヤホン100は、第1本体110と第2本体120の2つの部分に分けられ、第2本体120は第1電池123を含み、第3接点124への通電によって第2磁気部材121の磁極を、第1磁気部材111と異なる磁極から第1磁気部材111と同じ磁極に変化させることができ、第1本体110と第2本体120を分離させ、さらに、第1電池123を含む第2本体120を取り外し、単独で充電又は交換する。このように、ワイヤレスイヤホン100の電池残量が不足すると、ワイヤレスイヤホン100全体をワイヤレスイヤホンボックスに入れて充電することなく、第2本体120を直接取り外して第1電池123を充電又は交換することができ、ワイヤレスイヤホン100をより便利に使用できる。
【0022】
任意に、
図3に示すように、第1端面には凸部が設けられ、第2端面には凸部に合致する溝が設けられ、凸部の頂面には第1磁気部材111が設けられ、溝の底面には第2磁気部材121が設けられ、或いは、
第2端面には凸部が設けられ、第1端面には凸部に合致する溝が設けられ、凸部の頂面には第2磁気部材121が設けられ、溝の底面には第1磁気部材111が設けられた。
【0023】
本実施例では、少なくとも2つの実施形態を含む。
【0024】
第1実施形態では、
図3に示すように、第1本体110の第1端面には凸部が設けられ、凸部の頂面には第1磁気部材111が設けられ、第2本体120の第2端面には凸部に合致する溝が設けられ、溝の底面には第2磁気部材121が設けられ、凸部は溝に挿入可能であり、第1磁気部材111と第2磁気部材121は引き合う又は反発し合う。
【0025】
第2実施形態では、第2本体120の第2端面には凸部が設けられ、凸部の頂面には第2磁気部材121が設けられ、第1本体110の第1端面には凸部に合致する溝が設けられ、溝の底面には第1磁気部材111が設けられ、凸部は溝に挿入可能であり、第1磁気部材111と第2磁気部材121は引き合う又は反発し合う。
【0026】
このように、第1本体110と第2本体120が接続されると、第1本体110と第2本体120の間に径方向の相対移動がなく、ワイヤレスイヤホン100の構造の安定性を向上させる。
【0027】
以上をまとめると、本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホン100は、第1本体110と第2本体120とを備え、第1本体110の第1端面に第1磁気部材111が設けられ、第2本体120の第2端面に第2磁気部材121が設けられ、第2端面は前記第1端面に対向し、第2本体120の外面に第3接点124が設けられ、第2本体120内に第1電池123を含む。第3接点124への通電によって第2磁気部材121の磁極を、第1磁気部材111と異なる磁極から第1磁気部材111と同じ磁極に変化させることができ、第1本体110と第2本体120を分離させ、さらに、第1電池123を含む第2本体120を取り外し、単独で充電又は交換する。このように、ワイヤレスイヤホン100の電池残量が不足すると、ワイヤレスイヤホン100全体をワイヤレスイヤホンボックスに入れて充電することなく、第2本体120を直接取り外して第1電池123を充電又は交換することができ、ワイヤレスイヤホン100をより便利に使用できる。
【0028】
本出願の実施例は、
図1~
図3に示されたワイヤレスイヤホン100に適合するワイヤレスイヤホンボックス200をさらに提供する。
【0029】
図4に示すように、ワイヤレスイヤホンボックス200は、
ワイヤレスイヤホン100の第2本体120を少なくとも収容するための第1収容キャビティが設けられた第1可動部材210であって、第1収容キャビティの側壁に第4接点2111が設けられた第1可動部材210を備え、第2本体120が第1収容キャビティ内に収容されると、第4接点2111が第2本体120における第3接点124に電気的に接続され、第1本体110と第2本体120を接続状態又は分離状態にする。
【0030】
本出願の実施例では、ワイヤレスイヤホンボックス200内に第1可動部材210を有し、第1収容キャビティは、第1可動部材210に設けられ、ワイヤレスイヤホン100の第2本体120を少なくとも収容するために使用でき、つまり、第1収容キャビティはワイヤレスイヤホン100の下部を少なくとも収容することができる。
【0031】
本出願の実施例では、第1可動部材210の数は2つであってもよく、2つの第1可動部材210はワイヤレスイヤホンボックス200内に対称に設けられてもよい。それに対応して、第1収容キャビティは、その数も2つであり、両耳ワイヤレスイヤホン100の左耳用イヤホン及び右耳用イヤホンをそれぞれ収容するためのものである。実際の必要に応じて、第1可動部材210の数は1つであってもよく、対応して設けられた第1収容キャビティは片耳ワイヤレスイヤホン100を収容するために使用可能であり、第1可動部材210の数は4つ又は6つ又は他の偶数であってもよく、対応して設けられた第1収容キャビティは2組又は3組又は複数組の両耳ワイヤレスイヤホン100を収容するために使用可能であること、を理解できるが、本出願の実施例では、これを具体的に限定しない。
【0032】
本出願の実施例では、第1可動部材210の数が2つであり、2つの第1可動部材210がワイヤレスイヤホンボックス200内に対称に設けられた場合を例として説明する。
【0033】
図4に示すように、第1収容キャビティの側壁には、ワイヤレスイヤホンボックス200の電源モジュールに電気的に接続可能な第4接点2111が設けられた。
図1又は
図3に示されたワイヤレスイヤホン100の第2本体120が第1収容キャビティ内に収容されると、第4接点2111は、第2本体120の外面の第3接点124に接触することができる。ワイヤレスイヤホンボックス200の電源モジュールが第4接点2111を介して第3接点124に通電することによって、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120を接続状態又は分離状態にする。
【0034】
ワイヤレスイヤホン100の電池残量が不足すると、ワイヤレスイヤホン100の第2本体120をワイヤレスイヤホンボックス200の第1収容キャビティ内に入れ、第3接点124に逆方向に通電するようにワイヤレスイヤホンボックス200の電源モジュールを制御してワイヤレスイヤホン100の第2磁気部材121の磁極を反転させることができ、第2磁気部材121と第1磁気部材111が反発し合って推力を発生し、第2本体120と第1本体110を分離させ、ワイヤレスイヤホン100は第1電池123を含む第2本体120を取り外すことができる。
【0035】
その後、取り外された第2本体120がワイヤレスイヤホンボックス200内に残され、ワイヤレスイヤホンボックス200における充電回路が第2本体120を充電することができ、このように、充電が完了した後、第2本体120を第1本体110に再び接続し、続いてワイヤレスイヤホン100を使用し続けることができる。もちろん、取り外された第2本体120をワイヤレスイヤホンボックス200に残して充電した後は、予備電池を含む他の本体に交換してそれを第1本体110に接続し、続いてワイヤレスイヤホン100を使用し続けてもよい。
【0036】
本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンボックス200では、第1収容キャビティにワイヤレスイヤホン100の第2本体120が収容されていると、第1収容キャビティの側壁に設けられた第4接点2111が第2本体120の外面の第3接点124に電気的に接続でき、これによって、ワイヤレスイヤホン100の第2磁気部材121の磁極を変化させて第1本体110と第2本体120を分離させ、さらに、第1電池123を含む第2本体120を取り外し、単独で充電又は交換する。このように、ワイヤレスイヤホン100の電池残量が不足すると、ワイヤレスイヤホン全体をワイヤレスイヤホンボックスに入れて充電することなく、ワイヤレスイヤホンボックス200により第2本体120を直接取り外して第1電池123を充電又は交換することができ、ワイヤレスイヤホンボックス200の機能はワイヤレスイヤホン100の要求をよりよく満たす。
【0037】
一実施形態では、ワイヤレスイヤホンボックス200は第1制御モジュールを含んでもよく、ワイヤレスイヤホンボックス200が、第1収容キャビティにワイヤレスイヤホン100の第2本体120が収容されたことを検出すると、第1制御モジュールは、起動して第1収容キャビティにおける第4接点2111に通電するように電源モジュールを制御し、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120を分離させる。又は、ワイヤレスイヤホンボックス200には第1制御ボタンが設けられてもよく、第1制御ボタンが押されると第1制御モジュールは起動する。又は、ワイヤレスイヤホンボックス200には第1遅延装置が設けられてもよく、第1収容キャビティにワイヤレスイヤホン100の第2本体120が収容されてから予め設定された時間だけ遅延した後、第1制御モジュールは自動的に起動する。本出願の実施例では、これを具体的に限定しない。
【0038】
任意に、
図5に示すように、ワイヤレスイヤホンボックス200は、
第2収容キャビティが設けられた第2可動部材220であって、第2収容キャビティに第3本体が収容され、第3本体内に第2電池を含み、第3本体の外面に第5接点が設けられ、第2収容キャビティの側壁に第6接点2211が設けられた第2可動部材220と、
第1可動部材210及び第2可動部材220に接続された駆動機構であって、第2本体120が第1収容キャビティ内に収容されると、第1可動部材210と第2可動部材220を第1状態と第2状態の間で切り替えるように駆動するための駆動機構と、をさらに備え、
第1可動部材210及び第2可動部材220が第1状態にあると、第4接点2111と第3接点124が電気的に接続され、第1本体110と第2本体120を接続状態又は分離状態に制御することができ、第1可動部材210及び第2可動部材220が第2状態にあると、第6接点2211と第5接点が電気的に接続され、第1本体110と第3本体を接続状態又は分離状態に制御することができる。
【0039】
本実施例では、ワイヤレスイヤホンボックス200は第2可動部材220と駆動機構とをさらに備える。第2可動部材220内には第2電池を含む第3本体が収容された。第2電池はワイヤレスイヤホン100の予備電池として理解でき、第3本体は予備の第2本体120として理解できる。第3本体は、その構造が第2本体120と完全に同じであってもよく、第3端面に同様に第1磁気部材111に対応する磁極が可変な磁気部材が設けられたとともに、同様に第1接点112に対応する接点が設けられたこと、を理解できる。
【0040】
第2可動部材220の数は2つであってもよく、2つの第2可動部材220はワイヤレスイヤホンボックス200内に対称に設けられてもよい。それに対応して、第2収容キャビティは、その数も2つであり、両耳ワイヤレスイヤホン100の左耳用イヤホンの第2電池及び右耳用イヤホンの第2電池をそれぞれ収容するためのものである。実際の必要に応じて、第2可動部材220の数量は1つであってもよく、対応して設けられた第2収容キャビティは片耳ワイヤレスイヤホン100の第2電池を収容するために使用可能であり、第2可動部材220の数は4つ又は6つ又は他の偶数であってもよく、対応して設けられた第2収容キャビティは2組又は3組又は複数組の両耳ワイヤレスイヤホン100の第2電池を収容するために使用可能であること、を理解できる。ここで何も限定しない。
【0041】
本実施例では、第2可動部材220の数が2つであり、2つの第2可動部材220がワイヤレスイヤホンボックス200内に対称に設けられた場合を例として説明する。一実施形態では、第1可動部材210及び第2可動部材220は、
図6a及び6bに示された平面視構造のようにワイヤレスイヤホンボックス200内に設けられてもよい。A1及びA2は第1可動部材210であり、B1及びB2は第2可動部材220である。
【0042】
ワイヤレスイヤホン100の電池残量が不足すると、ワイヤレスイヤホン100の第2本体120を第1収容キャビティ内に収容することができる。このとき、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120が接続され、第1可動部材210がワイヤレスイヤホン100の第1本体110の下方に位置し、第1可動部材210及び第2可動部材220が第1状態にある。第1収容キャビティにおける第4接点2111が第2本体120における第3接点124に逆方向に通電し、ワイヤレスイヤホン100の第2本体120と第1本体110を分離させ、第1電池123の取り外しを実現する。
【0043】
その後、駆動機構が第1可動部材210及び第2可動部材220を移動させるように駆動することができ、第3本体が収容された第2可動部材220をワイヤレスイヤホン100の第1本体110の下方に移動させ、このとき、第1可動部材210及び第2可動部材220は第2状態にある。第3本体と第2本体120の構造が完全に同じであるため、第2収容キャビティにおける第6接点2211が第3本体における第5接点に順方向に通電することによって、第3本体における第2磁気部材の磁極と第1本体110における第1磁気部材111の磁極が異なって引き合い、さらに、第3本体を第1本体110に接続し、ワイヤレスイヤホン100のイヤホン回路が第2電池から給電され始める。
【0044】
その後、取り外された第2本体120がワイヤレスイヤホンボックス200内に残され、ワイヤレスイヤホンボックス200における充電回路が第2本体120を充電することができ、第3本体における第2電池の電池残量が不足すると、同様にして第3本体を取り外し、充電済みの第2本体120と交換することができ、ワイヤレスイヤホンボックス200が引き続き第3本体の第2電池を充電する。このように、第1電池と第2電池を連続的なサイクルで交換することができ、ワイヤレスイヤホン100の電池残量が常に十分であることを確保し、ユーザーはワイヤレスイヤホン100の充電を待つ時間を費やす必要がなく、ユーザーエクスペリエンスを高める。
【0045】
一実施形態では、ワイヤレスイヤホンボックス200は第2制御モジュールを含んでもよく、ワイヤレスイヤホンボックス200が、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120が分離されたことを検出すると、第2制御モジュールは、第1可動部材210及び第2可動部材220を駆動して移動させるように駆動機構を制御することができる。又は、ワイヤレスイヤホンボックス200には第2制御ボタンが設けられてもよく、第2制御ボタンが押されると第2制御モジュールは起動する。又は、ワイヤレスイヤホンボックス200には第2遅延装置が設けられてもよく、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120が分離されてから予め設定された時間だけ遅延した後、第2制御モジュールは自動的に起動する。ここで何も限定しない。
【0046】
本実施例では、ワイヤレスイヤホンボックス200内には第3本体が収容された第2可動部材220が設けられ、第3本体は第2電池を含み、ワイヤレスイヤホン100は、第1電池123を含む第2本体120を取り外した後、駆動機構の駆動によってユーザーの手動操作なしに、第2電池を含む第3本体を自動的に取り付けることができ、よって、ワイヤレスイヤホン100は電池を自動的に交換し、それとともに、第2電池と第1電池の交換によって、ワイヤレスイヤホン100の電池残量が常に十分であることを確保でき、ユーザーはワイヤレスイヤホン100の充電を待つ時間を費やす必要がなく、ユーザーエクスペリエンスを高める。
【0047】
さらに、
図7に示すように、第1可動部材210は第1接続部材211及び第2接続部材212を含み、第1接続部材211には、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110を収容するための第3収容キャビティが設けられ、第2接続部材212には、第2本体120を収容するための前記第1収容キャビティが設けられ、
駆動機構は、第2接続部材212及び第2可動部材220に接続され、第2本体120が第1収容キャビティ内に収容されると、第2接続部材212と第2可動部材220を第1状態と第2状態の間で切り替えるように駆動するために用いられる。
【0048】
本実施例では、
図7に示すように、第1可動部材210は第1接続部材211及び第2接続部材212を含んでもよく、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110及び第2本体120は、いずれも第1可動部材210内に収容可能である。第2接続部材212と第2可動部材220は、同じ水平高さにあり、それらの構造が完全に同じであってもよい。
【0049】
一実施形態では、第2接続部材212及び第2可動部材220は、
図6a及び6bに示された平面視構造のようにワイヤレスイヤホンボックス200内に設けられてもよい。A1及びA2は第2接続部材212であり、B1及びB2は第2可動部材220である。
【0050】
本実施例では、第1接続部材211はワイヤレスイヤホンボックス200内に固定されたものとして理解できる。ワイヤレスイヤホン100が第1可動部材210に収容されると、駆動機構は、第2接続部材212と第2可動部材220を第1状態と第2状態の間で切り替えるように駆動することができ、第1接続部材211の位置は変化しない。
【0051】
具体的に、第2接続部材212及び第2可動部材220が第1状態にあると、第2接続部材212が第1接続部材211の下方に位置し、第3収容キャビティと第1収容キャビティが互いに連通し、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120が接続され、第1収容キャビティにおける第4接点2111が第2本体120における第3接点124に逆方向に通電し、ワイヤレスイヤホン100の第2本体120と第1本体110が分離され、第1電池123を含む第2本体120の取り外しを実現する。
【0052】
その後、第1接続部材211が固定されたままであり、駆動機構が第2接続部材212及び第2可動部材220を移動させるように駆動することができ、第3本体が収容された第2可動部材220を第1接続部材211の下方に移動させ、第2収容キャビティと第3収容キャビティが互いに連通する。第2収容キャビティにおける第6接点2211が第3本体における第5接点に順方向に通電することによって、第3本体を第1本体110に接続し、ワイヤレスイヤホン100のイヤホン回路が第2電池から給電され始める。
【0053】
本実施例では、ワイヤレスイヤホン100が電池交換を必要とする場合に、ワイヤレスイヤホン100を完全にワイヤレスイヤホンボックス200内に入れ、第1接続部材211によりワイヤレスイヤホン100の第1本体110を固定し、駆動機構が第1接続部材212及び第2可動部材220を移動させるように駆動し、さらに第2本体120と第3本体の交換を実現し、これによって、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110を第3本体に接続し、ユーザーの介入なしにワイヤレスイヤホン100の電池交換を完成し、ワイヤレスイヤホン100の電池交換の自動化程度をさらに向上させる。
【0054】
さらに、
図8に示すように、駆動機構は第3磁気部材230及び第4磁気部材240を含み、第3磁気部材230の第1側は第2接続部材212及び第2可動部材220に接続され、第4磁気部材240は第3磁気部材230の第2側に間隔を置いて固定され、第1側と第2側は反対する側であり、
第4磁気部材240への通電によって第1接続部材211と第2接続部材212を接続状態又は分離状態にすることができ、接続状態では第3磁気部材230と第4磁気部材240が同じ極性で反発し合い、分離状態では第3磁気部材230と第4磁気部材240が異なる極性で引き合う。
【0055】
本実施例では、駆動機構は第3磁気部材230及び第4磁気部材240を含み、
図8に示すように、第4磁気部材240は、固定され、通電によりその磁極を変換することができる。具体的に、第4磁気部材240に順方向に通電するとき、第4磁気部材240の磁極を第3磁気部材230の磁極と同じにすることができ、第4磁気部材240と第3磁気部材230が反発し合って推力を発生させ、第3磁気部材230が、第2接続部材212及び第2可動部材220を動かして上へ移動させるように駆動され、第1接続部材211と第2接続部材212が接続され、
第4磁気部材240に逆方向に通電するとき、第4磁気部材240の磁極を第3磁気部材230の磁極と異ならせることができ、第4磁気部材240と第3磁気部材230が引き合って引張力を発生させ、第3磁気部材230が、第2接続部材212及び第2可動部材220を動かして下へ移動させるように駆動され、第1接続部材211と第2接続部材212が分離される。
【0056】
本実施例では、ワイヤレスイヤホンボックス200の電源モジュールが第4磁気部材240に順方向に通電することは、ワイヤレスイヤホンボックス200のデフォルト状態である。ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120が分離された後、第4磁気部材240に逆方向に通電するようにワイヤレスイヤホンボックス200の電源モジュールを制御し、第1接続部材211と第2接続部材212を分離することができる。その後、駆動機構が第2接続部材212及び第2可動部材220を移動させる。第2接続部材212及び第2可動部材220が第2状態にあると、第4磁気部材240に順方向に通電するようにワイヤレスイヤホンボックス200の電源モジュールを制御し、第1接続部材211と第2可動部材220を接続する。
【0057】
このように、第2本体120と第3本体の交換プロセスに、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120を分離するだけではなく、第1接続部材211と第2接続部材212を分離させ、第2接続部材212と第1接続部材211の間の大きな摩擦抵抗により第2接続部材212及び第2可動部材220の移動に影響を与えるという問題を回避し、ワイヤレスイヤホン100の電池交換の効率をさらに高める。
【0058】
一実施形態では、ワイヤレスイヤホンボックス200は第3制御モジュールを含んでもよく、ワイヤレスイヤホンボックス200が、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120が分離されたことを検出すると、第3制御モジュールは、まず第1接続部材211と第2接続部材212を分離するために第4磁気部材240に逆方向に通電するように電源モジュールを制御し、次に第2接続部材212及び第2可動部材220を駆動して移動させるために駆動機構を起動させるように制御することができ、ここで限定しない。
【0059】
さらに、
図9に示すように、駆動機構は第3接続部材250及び駆動コンポーネント260を含み、駆動コンポーネント260は第3接続部材250に接続され、第3接続部材250は第2接続部材212及び第2可動部材220に接続され、駆動コンポーネント260は、第3接続部材250を回転させるように駆動し、第2接続部材21と第2可動部材220を第1状態と第2状態の間で切り替えることができる。
【0060】
一実施形態では、第3接続部材250は、
図6a及び6bに示すように、2つの第2接続部材212(A1及びA2)が第3接続部材250における対向して設けられた第1端及び第2端に接続され、2つの第2可動部材220(B1及びB2)が第3接続部材250における対向して設けられた第3端及び第4端に接続されたクロス構造であってもよい。
【0061】
一実施形態では、
図9に示すように、第3磁気部材230は第3接続部材250に接続されてもよく、第3接続部材250により第2接続部材212及び第2可動部材220を動かして上下に移動させることができ、具体的な実現形態は、上記の実施例の説明を参照でき、ここで重複して述べない。
【0062】
さらに、
図9に示すように、駆動コンポーネント260は駆動部材261及び歯車セットを含み、歯車セットは第1歯車262及び第2歯車263を含み、第1歯車262と第2歯車263は噛み合い、第1歯車262は駆動部材261に接続され、第2歯車263は第3接続部材250に接続された。
【0063】
駆動部材261はモーター又は電機であってもよいが、ここで限定しない。
【0064】
本実施例では、歯車セットの連動により第3接続部材250を回転させるように駆動し、第2接続部材212及び第2可動部材220は回転によって位置を変換することができ、このように、ワイヤレスイヤホンボックス200内の移動のために空けられた空間を節約し、ワイヤレスイヤホンボックス200のサイズを小さくすることができる。
【0065】
任意に、ワイヤレスイヤホンボックス200内には充電回路をさらに備え、第1可動部材210及び第2可動部材220が第1状態にあると、前記充電回路は、第2収容キャビティに電気的に接続されて第2電池を充電し、第1可動部材210及び第2可動部材220が第2状態にあると、前記充電回路は、第1収容キャビティに電気的に接続されて第1電池123を充電する。
【0066】
本実施例では、第1可動部材210及び第2可動部材220が第1状態にあると、第1可動部材210がワイヤレスイヤホン100の第1本体110の下方に位置し、第4接点2111が第3接点124に電気的に接続され、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第2本体120を接続状態又は分離状態に制御することができ、このとき、充電回路が第2収容キャビティに電気的に接続でき、第2収容キャビティ内に第2電池を含む第3本体が収容され、充電回路が第2電池を充電することができる。
【0067】
第1可動部材210及び第2可動部材220が第2状態にあると、第2可動部材210がワイヤレスイヤホン100の第1本体110の下方に位置し、第6接点2211が第5接点に電気的に接続され、ワイヤレスイヤホン100の第1本体110と第3本体を接続状態又は分離状態に制御することができ、このとき、充電回路が第1収容キャビティに電気的に接続でき、第2収容キャビティ内に第1電池123を含む第2本体120が収容され、充電回路が第1電池123を充電することができる。
【0068】
つまり、ワイヤレスイヤホンボックス200は、予備の第3本体又は取り外されたワイヤレスイヤホン100の第2本体120が収容された場合に、充電回路を介して電池を充電することができ、これによって、その後第2本体120及び第3本体に対して再び交換及び取り付けを行う必要があると、新しく交換された電池の電池残量が十分であり、ユーザーエクスペリエンスを向上させる。
【0069】
任意に、
図10に示すように、ワイヤレスイヤホンボックス200の外面には、第4接点2111に電気的に接続された押しボタン270が設けられた。
【0070】
本実施例では、ワイヤレスイヤホンボックス200の外面に設けられた押しボタン270は、電池交換を開始するようにワイヤレスイヤホンボックス200を制御することができる。ユーザーは、電池交換を必要とする場合に押しボタン270を押して交換を行い、電池交換を必要としない場合に押さないようにできる。このとき、ワイヤレスイヤホンボックス200は、ワイヤレスイヤホン100を収容するために単独で用いられてもよい。
【0071】
図1に示されたワイヤレスイヤホン100、及び
図6a、
図6b、
図9及び
図10に示されたワイヤレスイヤホンボックス200を参照し、本出願の一実施形態では、電池を交換する具体的なフローは、
図11に示すとおりである。
【0072】
ワイヤレスイヤホンの電池残量が不足すると、ワイヤレスイヤホンをワイヤレスイヤホンボックス内に入れ、第3収容キャビティにワイヤレスイヤホンの第1本体が収容され、第1収容キャビティにワイヤレスイヤホンの第2本体が収容され、第2収容キャビティに第2電池を含む第3本体が収容されている。このとき、第2接続部材及び第2可動部材は第1状態にある。
【0073】
S1:押しボタンを押し、電池交換を開始する。
【0074】
S2:ワイヤレスイヤホンの第1本体と第2本体を分離させる。
【0075】
押しボタンが押されてワイヤレスイヤホンボックスの第1制御モジュールが起動し、第1制御モジュールが、第2接続部材における第4接点を介して第1収容キャビティ内の第2本体における第3接点に逆方向に通電するように電源モジュールを制御し、第2磁気部材の磁極を反転させて第1磁気部材と同じ磁極に変化させ、両者が反発し合い、ワイヤレスイヤホンの第1本体と第2本体を分離させる。
【0076】
S3:第1接続部材と第2接続部材を分離させる。
【0077】
遅延装置により、第1制御モジュールが起動してから予め設定された時間を経た後に第2制御モジュールを起動させ、第2制御モジュールが、第4磁気部材に逆方向に通電するように電源モジュールを制御し、第4磁気部材の磁極を反転させて第3磁気部材の磁極と逆磁性となるように変化させ、両方が引き合い、第3磁気部材が第2接続部材及び第2可動部材を動かして下へ移動させ、第1接続部材と第2接続部材を分離させる。
【0078】
S4:駆動機構が第2接続部材及び第2可動部材を回転させるように駆動する。
【0079】
遅延装置により、第2制御モジュールが起動してから予め設定された時間を経た後に第3制御モジュールを起動させ、第3制御モジュールがモーター(駆動部材)を動作させるように制御し、モーターが、第1歯車及び第2歯車を連動させるように駆動し、第3接続部材を時計回りに回転させ、
図6aに示すように、A1及びA2は第2接続部材であり、B1及びB2は第2可動部材である。第3接続部材が時計回りに90°回転した後、モーターが動作を停止し、第2接続部材及び第2可動部材が
図6aに示された状態から
図6bに示された状態に変化した。このとき、第2可動部材は第1接続部材の下方に位置する。
【0080】
S5:第1接続部材と第2可動部材を接続する。
【0081】
モーターが動作を停止した後、再び第2制御モジュールを起動させ、第2制御モジュールが、第4磁気部材に順方向に通電するように電源モジュールを制御し、第4磁気部材の磁極が第3磁気部材と同じ磁極に戻り、両方が反発し合い、第3磁気部材が第2接続部材及び第2可動部材を動かして上へ移動させ、第1接続部材と第2可動部材を接続する。
【0082】
S6:ワイヤレスイヤホンの第1本体と第3本体を接続する。
【0083】
遅延装置により、第2制御モジュールが第4磁気部材に順方向に通電するように電源モジュールを制御してから予め設定された時間を経た後に再び第1制御モジュールを起動させ、第1制御モジュールが、第2可動部材における第6接点を介して第2収容キャビティ内の第3本体における第5接点に順方向に通電するように電源モジュールを制御し、第2磁気部材の磁極が第1磁気部材と異なる磁極に戻り、両者が引き合い、ワイヤレスイヤホンの第1本体と第3本体を接続し、ワイヤレスイヤホンの電池交換が完成される。
【0084】
以上をまとめると、本出願の実施例により提供されるワイヤレスイヤホンボックス200は、ワイヤレスイヤホン100の第2本体120を少なくとも収容するための第1収容キャビティが設けられた第1可動部材210であって、第1収容キャビティの側壁に第4接点2111が設けられた第1可動部材210を備え、第2本体120が第1収容キャビティ内に収容されると、第4接点2111が第3接点124に電気的に接続され、第1本体110と第2本体120を接続状態又は分離状態にする。第1収容キャビティにワイヤレスイヤホン100の第2本体120が収容されると、第1収容キャビティの側壁に設けられた第4接点2111が第2本体120の外面の第3接点124に導通でき、これによって、ワイヤレスイヤホン100の第2磁気部材121の磁極を変化させて第1本体110と第2本体120を分離させ、さらに、第1電池123を含む第2本体120を取り外し、単独で充電又は交換する。このように、ワイヤレスイヤホン100の電池残量が不足すると、ワイヤレスイヤホン全体をワイヤレスイヤホンボックスに入れて充電することなく、ワイヤレスイヤホンボックス200により第2本体120を直接取り外して第1電池123を充電又は交換することができ、ワイヤレスイヤホンボックス200の機能はワイヤレスイヤホン100に対する要求をより満たす。
【0085】
本出願の実施例は、
図1から
図3に示すようなワイヤレスイヤホン100と、
図4から
図10に示すようなワイヤレスイヤホンボックス200と、を備えるワイヤレスイヤホンボックスをさらに提供する。
【0086】
上記のワイヤレスイヤホン機器は、
図1から
図3に示すようなワイヤレスイヤホン100、及び
図4から
図11に示すようなワイヤレスイヤホンボックス200が実現できる機能の全部を実現し、且つ同様な技術効果を達成することができ、繰り返して説明することを回避するために、ここで詳細な説明を省略する。
【0087】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。
【0088】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばリードオンリーメモリ(Read-Only Memory,ROM)/ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0089】
以上、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。