(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】IABネットワーク通信方法及び関連デバイス
(51)【国際特許分類】
H04W 36/08 20090101AFI20240708BHJP
H04W 92/20 20090101ALI20240708BHJP
H04W 16/26 20090101ALI20240708BHJP
【FI】
H04W36/08
H04W92/20 110
H04W16/26
(21)【出願番号】P 2022581370
(86)(22)【出願日】2021-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2021095773
(87)【国際公開番号】W WO2022001503
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2023-02-07
(31)【優先権主張番号】202010624351.5
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジュオ,イビン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,ユアンピン
(72)【発明者】
【氏名】シ,ユィロォン
(72)【発明者】
【氏名】リィウ,ジン
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/239138(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/246446(WO,A1)
【文献】ZTE, Sanechips,Discussion on inter-CU IAB migration handling [online],3GPP TSG RAN WG3 Meeting #106 R3-196689,2019年11月09日,[検索日2023.12.26],インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_106/Docs/R3-196689.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合アクセス及びバックホール(IAB
)ノードのソー
スIAB
ドナーに適用される通信方法であって、
第1の情報を前記IABノードのターゲットIABドナーに送信することであって、前記第1の情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報を含む、ことと、
第2の情報を前記ターゲットIABドナーから受信することであって、前記第2の情報は、前記要求情報のフィードバック情報を含む、ことと、を含み、
前記第1のF1インターフェースは、前記IABノードの分散ユニット(DU)と前記ターゲットIABドナーの中央ユニット(CU)との間の通信インターフェースであ
り、
前記フィードバック情報は、前記第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報であり、
前記方法は、
第3の情報を前記IABノードに送信することであって、前記第3の情報は、前記第1のF1インターフェースをセットアップするための前記応答情報を含む、ことをさらに含み、
前記第3の情報は、前記ソースIABドナーによって前記IABノードに送信される無線リソース制御(RRC)再設定メッセージで搬送されるか、又は
前記第3の情報は、前記ソースIABドナーによって前記IABノードに送信される第2のF1インターフェース上のF1アプリケーション・プロトコル(F1AP)メッセージで搬送され、前記第2のF1インターフェースは、前記IABノードの前記DUと前記ソースIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである、方法。
【請求項2】
前記第1のF1インターフェースをセットアップするための前記要求情報は、前記IABノードのDU識別子、前記IABノードのDU名、前記IABノードによってサービスされるセルのサービス・セル情報、前記IABノードのDUによって送信されるシステム情報、前記IABノードの前記DUによってサポートされる無線リソース制御(RRC)バージョン、及び前記IABノードの前記DUのトランスポート層アドレス情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のF1インターフェースをセットアップするための前記応答情報は、前記ターゲットIABドナーを識別するための情報、前記IABノードによってサービスされる前記セルのアクティベーション情報、前記ターゲットIABドナーの前記CUによってサポートされるRRCバージョン、前記ターゲットIABドナーの前記CUのトランスポート層アドレス情報、及び前記IABノードの前記DUの同期信号ブロック伝送設定(STC)のうちの少なくとも1つを含む、請求項
2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の情報は、前記IABノードに対して、かつソースIABドナーによって前記ターゲットIABドナーに送信されるハンドオーバ要求メッセージで搬送される、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の情報は、前記IABノードに対して、かつ前記ターゲットIABドナーによって前記ソースIABドナーに送信されるハンドオーバ要求応答メッセージで搬送される、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記第3の情報が前記第2のF1インターフェース上の前記F1APメッセージで搬送されるときに、前記第2のF1インターフェース上の前記F1APメッセージは、指標情報を含み、前記指標情報は、前記第3の情報が前記ターゲットIABドナーに対応することを示す、請求項
1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記ターゲットIABドナーから第4の情報を受信することであって、前記第4の情報は、前記ターゲットIABドナーのIPアドレス情報を含み、前記IPアドレス情報は、前記ターゲットIABドナーと前記IABノードとの間の初期ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)関連付けを確立するためのものである、ことと、
第5の情報を前記IABノードに送信することであって、前記第5の情報は、
前記IPアドレス情報を含む、ことと、を含む、請求項
4~
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第4の情報は、前記IABノードに対して、かつ前記ターゲットIABドナーによって前記ソースIABドナーに送信されるハンドオーバ要求応答メッセージで搬送される、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記第5の情報は、前記ソースIABドナーによって前記IABノードに送信される無線リソース制御RRC再設定メッセージで搬送される、請求項
7又は
8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
前記ターゲットIABドナーから第6の情報を受信することであって、前記第6の情報は、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を含む、受信することと、
第7の情報を前記IABノードに送信することであって、前記第7の情報は、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの前記従属デバイスの前記コンテキストをセットアップするための前記要求情報を含む、送信することと、
前記IABノードから、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの前記従属デバイスの前記コンテキストをセットアップするための応答情報を受信することと、
前記ターゲットIABドナーに、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの前記従属デバイスの前記コンテキストをセットアップするための前記応答情報を送信することと、をさらに含み、
前記IABノードの前記従属デバイスは、前記IABノードの子IABノード又は前記IABノードにアクセスする端末デバイスを含む、請求項
4~
9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記第7の情報は、前記ソースIABドナーによって前記IABノードに送信される無線リソース制御RRC再設定メッセージで搬送されるか、前記第7の情報と前記第3の情報は、同じメッセージで搬送される、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記ターゲットIABドナーから前記第6の情報を受信することは、
コア・ネットワーク・デバイスを介して前記ターゲットIABドナーから前記第6の情報を受信することを含み、
前記ターゲットIABドナーに、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの前記従属デバイスの前記コンテキストをセットアップするための前記応答情報を送信することは、
前記コア・ネットワーク・デバイスを介して前記ターゲットIABドナーに、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの前記従属デバイスの前記コンテキストをセットアップするための前記応答情報を送信することを含む、請求項
10又は
11に記載の方法。
【請求項13】
前記ターゲットIABドナーから第4の情報を受信することは、
前記コア・ネットワーク・デバイスを介して前記ターゲットIABドナーから前記第4の情報を受信することを含む、請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
第1の情報を前記IABノードのターゲットIABドナーに送信することは、
前記コア・ネットワーク・デバイスを介して、前記IABノードの前記ターゲットIABドナーに前記第1の情報を送信することを含み、
第2の情報を前記ターゲットIABドナーから受信することは、
前記コア・ネットワーク・デバイスを介して前記ターゲットIABドナーから前記第2の情報を受信することを含む、請求項
12~
13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
統合アクセス及びバックホール(IAB
)ノードのターゲッ
トIAB
ドナーに適用される通信方法であって、
前記IABノードのソースIABドナーから第1の情報を受信することであって、前記第1の情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報を含む、ことと、
第2の情報を前記ソースIABドナーに送信することであって、前記第2の情報は、前記要求情報のフィードバック情報を含む、ことと、を含み、
前記第1のF1インターフェースは、前記IABノードの分散ユニット(DU)と前記ターゲットIABドナーの中央ユニット(CU)との間の通信インターフェースであ
り、
前記方法は、
前記ソースIABドナーを介して前記第1のF1インターフェースのIPアドレス情報を前記IABノードに送信することであって、前記第1のF1インターフェースの前記IPアドレス情報は、前記ターゲットIABドナーと前記IABノードとの間の初期ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)関連付けを確立するためのものである、ことをさらに含む、方法。
【請求項16】
前記方法は、
前記ソースIABドナーを介して前記IABノードに、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を送信することと、
前記ソースIABドナーを介して前記IABノードから、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの前記従属デバイスの前記コンテキストをセットアップするための応答情報を受信することと、をさらに含み、
前記IABノードの前記従属デバイスは、前記IABノードの子IABノード又は前記IABノードにアクセスする端末デバイスを含む、請求項
15に記載の方法。
【請求項17】
前記ソースIABドナーを介して前記IABノードに、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を送信することは、
コア・ネットワーク・デバイス及び前記ソースIABドナーを介して前記IABノードに、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの前記従属デバイスの前記コンテキストをセットアップするための前記要求情報を送信することを含み、
前記ソースIABドナーを介して前記IABノードから、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの前記従属デバイスの前記コンテキストをセットアップするための応答情報を受信することは、
前記コア・ネットワーク・デバイス及び前記ソースIABドナーを介して前記IABノードから、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの前記従属デバイスの前記コンテキストをセットアップするための前記応答情報を受信することを含む、請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記ソースIABドナーを介して前記第1のF1インターフェースのIPアドレス情報を前記IABノードに送信することは、
前記コア・ネットワーク・デバイスと前記ソースIABドナーを介して、前記第1のF1インターフェースの前記IPアドレス情報を前記IABノードに送信することを含む、請求項
17に記載の方法。
【請求項19】
第1の情報を前記IABノードのソース
IABドナーから受信することは、
前記コア・ネットワーク・デバイスを介して、前記IABノードの前記ソースIABドナーから前記第1の情報を受信することを含み、
第2の情報を前記ソースIABドナーに送信することは、
前記コア・ネットワーク・デバイスを介して、前記IABノードの前記ソースIABドナーに前記第2の情報を送信することを含む、請求項
17~
18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
統合アクセス及びバックホール
(IAB
)ノードに適用される通信方法であって、
第3の情報をソースIABドナーから受信することであって、前記第3の情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報を含む、ことを含み、
前記第1のF1インターフェースは、前記IABノードの分散ユニット(DU)とターゲットIABドナーの中央ユニット(CU)との間の通信インターフェースであ
り、
前記第3の情報は、前記ソースIABドナーによって前記IABノードに送信される無線リソース制御(RRC)再設定メッセージで搬送されるか、又は
前記第3の情報は、前記ソースIABドナーによって前記IABノードに送信される第2のF1インターフェース上のF1アプリケーション・プロトコル(F1AP)メッセージで搬送され、前記第2のF1インターフェースは、前記IABノードの前記DUと前記ソースIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである、方法。
【請求項21】
前記方法は、
前記ソースIABドナーから第5の情報を受信することであって、前記第5の情報は、前記第1のF1インターフェースのIPアドレス情報を含み、前記第1のF1インターフェースの前記IPアドレス情報は、前記ターゲットIABドナーと前記IABノードとの間の初期ストリーム制御伝送プロトコルSCTP関連付けを確立するためのものである、ことをさらに含む、請求項
20に記載の方法。
【請求項22】
前記方法は、
前記ソースIABドナーからの第7の情報を受信することであって、前記第7の情報は、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を含む、ことと、
前記ソースIABドナーを介して前記ターゲットIABドナーに、前記IABノード及び/又は前記ターゲットIABドナーにおいて前記IABノードの前記従属デバイスの前記コンテキストをセットアップするための応答情報を送信することと、をさらに含み、
前記IABノードの前記従属デバイスは、前記IABノードの子IABノード又は前記IABノードにアクセスする端末デバイスを含む、請求項
21に記載の方法。
【請求項23】
統合アクセス及びバックホール(IAB)ノードに適用される通信方法であって、
ターゲットIABドナーのインターネット・プロトコル(IP)アドレス情報を前記ターゲットIABドナーから受信することであって、前記IPアドレス情報は、前記ターゲットIABドナーと前記IABノードとの間の初期ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)関連付けを確立するためのものである、ことと、
前記ターゲットIABドナーの前記IPアドレス情報に基づいて、前記ターゲットIABドナーと前記IABノードとの間の前記初期SCTP関連付けを確立することと、を含
み、
前記ターゲットIABドナーの前記IPアドレス情報は、前記IABノードに対して、かつ前記ターゲットIABドナーによってソースIABドナーに送信されるハンドオーバ要求応答メッセージで搬送される、方法。
【請求項24】
前記IPアドレス情報は、第1のF1インターフェースのための前記ターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数、第1のF1-Cインターフェース又はF1-Cサービスのための前記ターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数、及び第1のF1-Uインターフェース又はF1-Uサービスのための前記ターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数のうちの少なくとも1つを含み、前記第1のF1インターフェースは、前記IABノードのDUと前記ターゲットIABドナーのCUとの間の通信インターフェースであり、前記第1のF1-Cインターフェースは、前記第1のF1インターフェースの制御プレーン・インターフェースであり、前記第1のF1-Uインターフェースは、前記第1のF1インターフェースのユーザ・プレーン・インターフェースであり、前記F1-Cサービスは、前記第1のF1-Cインターフェースを介して通過するサービスを含み、前記F1-Uサービスは、前記第1のF1-Uインターフェースを介して通過するサービスを含む、請求項
23に記載の方法。
【請求項25】
前記ターゲットIABドナーの前記IPアドレス情報は、前記ソースIABドナーによって前記IABノードに送信されるRRC再設定メッセージで搬送される、請求項
23に記載の方法。
【請求項26】
ターゲット統合アクセス及びバックホール(IAB)ドナーに適用される通信方法であって、
前記ターゲットIABドナーのインターネット・プロトコル(IP)アドレス情報をIABノードに送信することであって、前記IPアドレス情報は、前記ターゲットIABドナーと前記IABノードとの間の初期ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP)関連付けを確立するためのものである、ことと、
前記ターゲットIABドナーの前記IPアドレス情報に基づいて、前記ターゲットIABドナーと前記IABノードとの間の前記初期SCTP関連付けを確立することと、を含
み、
前記ターゲットIABドナーのIPアドレス情報をIABノードに送信することは、
前記ターゲットIABドナーの前記IPアドレス情報をコア・ネットワーク・デバイスとソースIABドナーを介して前記IABノードに送信することを含む、方法。
【請求項27】
前記IPアドレス情報は、第1のF1インターフェースのための前記ターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数、第1のF1-Cインターフェース又はF1-Cサービスのための前記ターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数、及び第1のF1-Uインターフェース又はF1-Uサービスのための前記ターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数のうちの少なくとも1つを含み、前記第1のF1インターフェースは、前記IABノードのDUと前記ターゲットIABドナーのCUとの間の通信インターフェースであり、前記第1のF1-Cインターフェースは、前記第1のF1インターフェースの制御プレーン・インターフェースであり、前記第1のF1-Uインターフェースは、前記第1のF1インターフェースのユーザ・プレーン・インターフェースであり、前記F1-Cサービスは、前記第1のF1-Cインターフェースを介して通過するサービスを含み、前記F1-Uサービスは、前記第1のF1-Uインターフェースを介して通過するサービスを含む、請求項
26に記載の方法。
【請求項28】
前記ターゲットIABドナーの前記IPアドレス情報は、前記IABノードに対して、かつ前記ターゲットIABドナーによってソースIABドナーに送信されるハンドオーバ要求応答メッセージで搬送される、請求項
26又は27に記載の方法。
【請求項29】
前記ターゲットIABドナーの前記IPアドレス情報は、前記ソースIABドナーによって前記IABノードに送信されるRRC再設定メッセージで搬送される、請求項
28に記載の方法。
【請求項30】
少なくとも1つのプロセッサと、インターフェースと、を含み、前記インターフェースは、信号を受信及び/又は送信するように構成されており、前記プロセッサは、請求項1~
14のいずれか一項に記載の方法が行われることを可能にするように構成されている、通信装置。
【請求項31】
少なくとも1つのプロセッサと、インターフェースと、を含み、前記インターフェースは、信号を受信及び/又は送信するように構成されており、前記プロセッサは、請求項
15~
19のいずれか一項に記載の方法が行われることを可能にするように構成されている、通信装置。
【請求項32】
少なくとも1つのプロセッサと、インターフェースと、を含み、前記インターフェースは、信号を受信及び/又は送信するように構成されており、前記プロセッサは、請求項26~29のいずれか一項に記載の方法が行われることを可能にするように構成されている、通信装置。
【請求項33】
少なくとも1つのプロセッサと、インターフェースと、を含み、前記インターフェースは、信号を受信及び/又は送信するように構成されており、前記プロセッサは、請求項
20~
22のいずれか一項に記載の方法が行われることを可能にするように構成されている、通信装置。
【請求項34】
少なくとも1つのプロセッサと、インターフェースと、を含み、前記インターフェースは、信号を受信及び/又は送信するように構成されており、前記プロセッサは、請求項23~25のいずれか一項に記載の方法が行われることを可能にするように構成されている、通信装置。
【請求項35】
請求項
30に記載の通信装置と、請求項
31に記載の通信装置と、請求項
33に記載の通信装置と、を含む、通信システム。
【請求項36】
コンピュータ・プログラム命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ・プログラム命令が、プロセッサによって実行されるときに、請求項1~
14のいずれか一項に記載の方法が実装される
、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項37】
コンピュータ・プログラム命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ・プログラム命令が、プロセッサによって実行されるときに、請求項15~19のいずれか一項に記載の方法が実装される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項38】
コンピュータ・プログラム命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ・プログラム命令が、プロセッサによって実行されるときに、請求項20~22のいずれか一項に記載の方法が実装される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項39】
コンピュータ・プログラム命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ・プログラム命令が、プロセッサによって実行されるときに、請求項23~25のいずれか一項に記載の方法が実装される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項40】
コンピュータ・プログラム命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ・プログラム命令が、プロセッサによって実行されるときに、請求項26~29のいずれか一項に記載の方法が実装される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項41】
コンピュータ・プログラム命令を含むコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータ・プログラム命令が、プロセッサによって動作されるときに、請求項1~
14のいずれか一項に記載の方法が実装される
、コンピュータ・プログラム。
【請求項42】
コンピュータ・プログラム命令を含むコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータ・プログラム命令が、プロセッサによって動作されるときに、請求項15~19のいずれか一項に記載の方法が実装される、コンピュータ・プログラム。
【請求項43】
コンピュータ・プログラム命令を含むコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータ・プログラム命令が、プロセッサによって動作されるときに、請求項20~22のいずれか一項に記載の方法が実装される、コンピュータ・プログラム。
【請求項44】
コンピュータ・プログラム命令を含むコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータ・プログラム命令が、プロセッサによって動作されるときに、請求項23~25のいずれか一項に記載の方法が実装される、コンピュータ・プログラム。
【請求項45】
コンピュータ・プログラム命令を含むコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータ・プログラム命令が、プロセッサによって動作されるときに、請求項26~29のいずれか一項に記載の方法が実装される、コンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2020年06月30日に中国国家知識産権局に出願され、「IAB NETWORK COMMUNICATION METHOD AND RELATED DEVICE」と題された中国特許出願第202010624351.5号に対する優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
この出願は、通信技術の分野に関し、より具体的には、IABネットワーク通信方法及び関連デバイスに関連する。
【背景技術】
【0003】
中央ユニット(Central Unit、CU)と分散ユニット(Distributed Unit、DU)の概念が、第5世代通信(fifth generation、5G)において導入されている。基地局、例えば、次世代NodeB (generation NodeB、gNB)は、プロトコル層に基づいて、gNB-CUと、gNB-CUに接続された少なくとも1つのgNB-DUに分割されてもよい。gNB-DUは、無線リンク制御(Radio Link Control、RLC)層機能、MAC層機能、及び物理(Physical、PHY)層機能を含んでもよい。CUは、パケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP)層機能、サービス・データ・アダプテーション・プロトコル(Service Data Adaptation Protocol、SDAP)層機能、及び無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)層機能を含んでもよい。gNB-CUとgNB-DUは、F1インターフェースを介して有線で接続され、互いに通信するので、従来の技術ではgNB-DUのマイグレーションを伴わない。
【0004】
統合アクセスとバックホール(Integrated access and backhaul、IAB)ネットワーク及びIABノードが5Gに導入された後、IABノードのDUがIABドナーのCUに無線で接続されるため、IABノードは、異なるIABドナーに接続されるか、又は異なるIABドナー間をマイグレーションすることを選択してもよい。
【0005】
しかしながら、従来の技術は、IABノードがどのように効率的に異なるIABドナーに接続されるか、又は異なるIABドナー間を効率的にマイグレーションするかに対する解決策を提供しない。
【発明の概要】
【0006】
これを考慮して、この出願は、IABノードが異なるIABドナーに効率的に接続されるか、又は異なるIABドナー間を効率的にマイグレーションするように、通信方法及び関連デバイスを提供する。
【0007】
第1の態様によれば、この出願は、通信方法を提供する。方法は、IABノードのソースIABドナーは、第1の情報をIABノードのターゲットIABドナーに送信することを含み、第1の情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報を含む。ターゲットIABドナーは、第1の情報を受信した後に、第2の情報をソースIABドナーに送信し、第2の情報は、要求情報のフィードバック情報を含む。第1のF1インターフェースは、IABノードのDUとターゲットIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ソースIABドナーは、ターゲットIABドナーと、第1のF1インターフェースをセットアップするための関連情報を交換するので、IABノードのDUがターゲットIABドナーについてのDUの設定情報をより迅速に取得することができ、それによって効率的なマイグレーションを実装する。追加的に、ターゲットIABドナーは、フィードバック情報に基づいて、第1のF1インターフェースをセットアップするステータスを柔軟に示してもよく、それによって第1のF1インターフェースをセットアップする効率を向上させる。
【0008】
第1の態様の実現可能な設計では、ソースIABドナーによってターゲットIABドナーに送信されるフィードバック情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報である。ソースIABドナーは、応答情報を受信した後に、第3の情報をIABノードに送信し、第3の情報は、応答情報を含む。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ソースIABドナーは、第1のF1インターフェースをセットアップするために受信した応答情報に基づいて、ターゲットIABドナーが第1のF1インターフェースをセットアップすることに同意することを決定することができる。さらに、ソースIABドナーは、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報をIABノードに通知するので、IABノードは迅速に第1のF1インターフェースをセットアップする。
【0009】
第1の態様の実現可能な設計では、ソースIABドナーによってターゲットIABドナーに送信されるフィードバック情報は、第1のF1インターフェースのセットアップの失敗を示す指標情報である。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ソースIABドナーは、第1のF1インターフェースのセットアップの失敗を示す受信した指標情報に基づいて、ターゲットIABドナーが第1のF1インターフェースのセットアップを拒否するか、又はセットアップすることができないことを決定することができる。さらに、ソースIABドナーは、第1のF1インターフェースをセットアップすることを試みるために、第1の情報のターゲットIABドナーへの送信を継続するかどうかを決定し、それによって、第1のF1インターフェースをセットアップする成功率を向上させてもよい。
【0010】
第1の態様の実現可能な設計では、第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報は、IABノードのDU識別子、IABノードのDU名、IABノードによってサービスされるセルのサービス・セル情報、IABノードのDUによって送信するシステム情報、IABノードのDUによってサポートされる無線リソース制御(radio resource control、RRC)バージョン、及びIABノードのDUのトランスポート層アドレス情報のうちの少なくとも1つを含む。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、第1のF1インターフェースをセットアップするための関連情報は、暗黙の指標を介して、ターゲットIABドナーに第1のF1インターフェースをセットアップするように要求し、第1のF1インターフェースをセットアップするために必要な情報をターゲットIABドナーに提供するために搬送され得る。
【0011】
第1の態様の実現可能な設計では、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報は、ターゲットIABドナーを識別するための情報、IABノードによってサービスされるセルのアクティベーション情報、ターゲットIABドナーのCUによってサポートされるRRCバージョン、ターゲットIABドナーのCUのトランスポート層アドレス情報、及びIABノードのDUの同期信号ブロック伝送設定(synchronization signal block transmission configuration、STC)のうちの少なくとも1つを含む。ターゲットIABドナーを識別するための情報は、ターゲットIABドナーの識別子若しくは名前、ターゲットIABドナーのCU識別子若しくは名前、又はターゲットIABドナーの基地局識別子又は名前のうちのいずれか1つ含んでもよい。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ターゲットIABドナーは、第1のF1インターフェースをセットアップするための関連情報を搬送する応答情報に基づいて、ソースIABドナーに、ターゲットIABドナーが第1のF1インターフェースをセットアップすることに同意し、ソースIABドナーを介して、第1のF1インターフェースをセットアップするために必要な情報をIABノードに提供することを暗黙的に示すことができる。追加的に、ターゲットIABドナーを識別するための情報は、応答情報がターゲットIABドナーに対応することをIABノードに示すための明示的な指標情報として使用されてもよいので、IABノードは、受信した情報が、第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であるのか、又は第2のF1インターフェースの設定を更新するための情報であるのかを決定することができる。第2のF1インターフェースは、IABノードのDUとソースIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである。
【0012】
第1の態様の実現可能な設計では、第1の情報は、IABノードに対して、かつソースIABドナーによってターゲットIABドナーに送信されるハンドオーバ要求メッセージで搬送される。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、第1の情報は既存のメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。
【0013】
第1の態様の実現可能な設計では、第2の情報は、IABノードに対して、かつターゲットIABドナーによってソースIABドナーに送信されるハンドオーバ要求応答メッセージで搬送される。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、第2の情報は既存のメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。
【0014】
第1の態様の実現可能な設計では、第3の情報は、ソースIABドナーによってIABノードに送信されるRRC再設定メッセージで搬送される。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、第3の情報は既存のメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。
【0015】
第1の態様の実現可能な設計では、第3の情報は、ソースIABドナーによって前記IABノードに送信される第2のF1インターフェース上のF1アプリケーション・プロトコル(F1 application protocol、F1AP)メッセージで搬送され、第2のF1インターフェースは、IABノードのDUとソースIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ターゲットIABドナーは、ソースIABドナーが第2の情報を解析することを防止するために、カプセル化されたF1APコンテナ(container)情報要素の形態で、ソースIABドナーを介して第2の情報をIABノードに送信することができ、それによって、第2の情報の伝送セキュリティを向上させる。追加的に、既存のRRC再設定メッセージへの変更を回避することができる。
【0016】
第1の態様の実現可能な設計では、第3の情報が第2のF1インターフェース上のF1APメッセージで搬送されるときに、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージは、指標情報を含み、指標情報は、第3の情報がターゲットIABドナーに対応することを示す。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、IABノードは、指標情報に基づいて、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージで搬送される情報が、第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であるのか、第2のF1インターフェースの設定を更新するための情報であるのかを決定することができる。
【0017】
第1の態様の実現可能な設計では、ソースIABドナーは、ターゲットIABドナーから第4の情報を受信し、第4の情報は、ターゲットIABドナーのIPアドレス情報を含み、IPアドレス情報は、ターゲットIABドナーとIABノードとの間の初期ストリーム制御伝送プロトコル(stream control transmission protocol,、SCTP)関連付け(association)を確立するためのものであり、ソースIABドナーは、IPアドレス情報を受信した後に、第5の情報をIABノードに送信し、第5の情報は、IPアドレス情報を含む。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ターゲットIABドナーがターゲットIABドナーのIPアドレス情報をIABノードに送信するので、IABノードがIPアドレス情報に基づいてターゲットIABドナーとのSCTP関連付けを迅速に確立することができる。これは、ターゲットIABドナーとIABノードの間のSCTP関連付けを確立する成功率をさらに向上させる。
【0018】
第1の態様の実現可能な設計では、IPアドレス情報は、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数、及び第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数のうちの少なくとも1つを含み、第1のF1-Cインターフェースは、第1のF1インターフェースの制御プレーン・インターフェースであり、第1のF1-Uインターフェースは、第1のF1インターフェースのユーザ・プレーン・インターフェースであり、F1-Cサービスは、第1のF1-Cインターフェースを介して通過するサービスを含み、F1-Uサービスは、第1のF1-Uインターフェースを介して通過するサービスを含む。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ターゲットIABドナーは、要求に基づいてIPアドレス情報のタイプを選択し、次いで、ソースIABドナーを介してIPアドレス情報をIABノードに送信することができる。
【0019】
第1の態様の実現可能な設計では、第4の情報は、IABノードに対して、かつターゲットIABドナーによってソースIABドナーに送信されるハンドオーバ要求応答メッセージで搬送される。この方法によれば、有益な効果の例として、以下を含む。すなわち、第2の情報は、既存のメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。
【0020】
第1の態様の実現可能な設計では、第5の情報は、ソースIABドナーによってIABノードに送信されるRRC再設定メッセージで搬送される。この方法によれば、有益な効果の例として、以下を含む。すなわち、第2の情報は、既存のメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。
【0021】
第1の態様の実現可能な設計では、ソースIABドナーは、ターゲットIABドナーから第6の情報を受信し、第6の情報は、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を含む。ソースIABドナーは、第6の情報を受信した後に、第7の情報をIABドナーに送信し、第7の情報は、要求情報を含む。さらに、ソースIABドナーは、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報をIABノードから受信する。IABノードの従属デバイスは、IABノードの子IABノード又はIABノードにアクセスする端末デバイスを含む。ソースIABドナーは、応答情報を受信した後に、応答情報をターゲットIABドナーに送信する。この方法によれば、有益な効果の例として、以下を含む。すなわち、ソースIABドナーは、ターゲットIABドナーとIABノードの従属デバイスのコンテキストの関連情報を交換するので、ターゲットIABドナーが、IABノードの従属デバイスのコンテキストをより迅速に取得することができ、効率的なマイグレーションを実装する。
【0022】
第1の態様の実現可能な設計では、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報は、IABノードの従属デバイスに対応するF1アプリケーション・プロトコル識別子、IABノードによってサービスされるセカンダリ・セル(secondary cell、SCell)のセットアップ・リスト、IABノードとIABノードの従属デバイスとの間のシグナリング無線ベアラ(signaling radio bearer、SRB)のセットアップ・リスト、IABノードとIABノードの従属デバイスとの間のデータ無線ベアラ(data radio beare、DRB)のセットアップ・リスト、IABノードとIABノード(又はIABノードの子ノード)の従属デバイスとの間のバックホール無線リンク制御チャネル(backhaul RLC channel、BH RLC CH)のセットアップ・リスト、IABノードのユーザ・プレーン・データ・ルーティング・ルール、及びIABノードのユーザ・プレーン・ベアラ・マッピング・ルールのうちの少なくとも1つを含む。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための関連情報を搬送する要求メッセージに基づいて、ターゲットIABドナーは、暗黙の指標を介して、ソースIABドナーに、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするよう要求し、ソースIABドナーを介して、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするために必要な情報をIABノードに提供することができる。
【0023】
第1の態様の実現可能な設計では、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報は、IABノードによってIABノードの従属デバイスに割り当てられるセル無線ネットワーク一時識別子(cell radio network temporary identifier、C-RNTI)、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のDRBのリスト、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のSRBのリスト、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のBH RLC Chのリスト、及びセットアップに成功したか又は成功していないIABノードによってサービスされるSCellのリストのうちの少なくとも1つを含む。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ターゲット・ドナー・ノードは、IABノード及び/又はターゲット・IABドナーにセットアップされた、IABノードの従属デバイスのコンテキストの関連情報を取得し、IABノード及び/又はターゲット・IABドナーにあらかじめIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップすることができる。
【0024】
第1の態様の実現可能な設計では、第7の情報は、ソースIABドナーによってIABノードに送信されるRRC再設定メッセージで搬送される。この方法によれば、有益な効果の例として、以下を含む。すなわち、第2の情報は、既存のメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。
【0025】
第1の態様の実現可能な設計では、第7の情報と第3の情報は、同じメッセージで搬送される。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、第3の情報と第7の情報を組み合わせることにより信号オーバヘッドを低減することができる。追加的に、第3の情報と第7の情報を一緒に送信することにより、IABノードとターゲットIABドナーとの間のデータ通信をより迅速にセットアップすることができ、IABネットワークの通信効率を向上させる。
【0026】
第1の態様の実現可能な設計では、ソースIABドナーがターゲットIABドナーから第6の情報を受信することは、具体的には、ソースIABドナーがコア・ネットワーク・デバイスを介してターゲットIABドナーから第6の情報を受信することである。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、コア・ネットワーク・デバイスを介して第6の情報を交換することができ、それによってIABノードとIABノードの従属デバイスとの間でIABノードの従属デバイスのコンテキストのセットアップを確実にする。
【0027】
第1の態様の実現可能な設計では、ソースIABドナーが、ターゲットIABドナーに、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報を送信することは、具体的には、ソースIABドナーが、コア・ネットワーク・デバイスを介してターゲットIABドナーに、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報を送信することである。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、コア・ネットワーク・デバイスを介して応答情報を交換することができ、それによってIABノードとIABノードの従属デバイスとの間でIABノードの従属デバイスのコンテキストのセットアップを確実にする。
【0028】
第1の態様の実現可能な設計では、ソースIABドナーがターゲットIABドナーから第4の情報を受信することは、具体的には、ソースIABドナーがコア・ネットワーク・デバイスを介してターゲットIABドナーから第4の情報を受信することである。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、コア・ネットワーク・デバイスを通して第4の情報を交換することができ、それによってIABノードとターゲットIABドナーとの間の初期SCTP関連付けの迅速な確立を確実にする。
【0029】
第1の態様の実現可能な設計では、ソースIABドナーが第1の情報をIABノードのターゲットIABドナーに送信することは、具体的には、ソースIABドナーが第1の情報をコア・ネットワーク・デバイスを介してIABノードのターゲットIABドナーに送信することである。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、コア・ネットワーク・デバイスを介して第1の情報を交換してもよく、それによって、第1のF1インターフェースのセットアップを確実にする。
【0030】
第1の態様の実現可能な設計では、ソースIABドナーがターゲットIABドナーから第2の情報を受信することは、具体的には、ソースIABドナーがコア・ネットワーク・デバイスを介してターゲットIABドナーから第2の情報を受信することである。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、コア・ネットワーク・デバイスを介して第2の情報を交換してもよく、それによってIABノードが、第1の情報に対してターゲットIABドナーからフィードバック情報を取得できることを確実にする。
【0031】
第2の態様によれば、この出願は、通信方法を提供する。方法は、IABノードが、ターゲットIABドナーからターゲットIABドナーのIPアドレス情報を受信することを含んでもよい。IPアドレス情報は、ターゲットIABドナーとIABノードの間のSCTP関連付けを確立するためのものである。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ターゲットIABドナーがターゲットIABドナーのIPアドレス情報をIABノードに送信するので、IABノードがIPアドレス情報に基づいてターゲットIABドナーとのSCTP関連付けを迅速に確立することができる。これは、ターゲットIABドナーとIABノードの間のSCTP関連付けを確立する成功率をさらに向上させる。
【0032】
第2の態様の実現可能な設計では、IPアドレス情報は、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数、及び第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、IPアドレス・タイプ、IPアドレス・プレフィックス、又はIPアドレスの数のうちの少なくとも1つを含み、第1のF1インターフェースは、IABノードのDUとターゲットIABドナーのCUとの間の通信インターフェースであり、第1のF1-Cインターフェースは、第1のF1インターフェースの制御プレーン・インターフェースであり、第1のF1-Uインターフェースは、第1のF1インターフェースのユーザ・プレーン・インターフェースであり、F1-Cサービスは、第1のF1-Cインターフェースを介して通過するサービスを含み、F1-Uサービスは、第1のF1-Uインターフェースを介して通過するサービスを含む。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ターゲットIABドナーは、要求に基づいてIPアドレス情報のタイプを選択し、次いで、ソースIABドナーを介してIPアドレス情報をIABノードに送信してもよい。
【0033】
第2の態様の実現可能な設計では、ターゲットIABドナーのIPアドレス情報は、IABノードに対して、かつターゲットIABドナーによってソースIABドナーに送信されるハンドオーバ要求応答メッセージで搬送される。この方法によれば、有益な効果の例として、以下を含む。すなわち、ターゲットIABドナーのIPアドレス情報は、既存のメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。
【0034】
第2の態様の実現可能な設計では、ターゲットIABドナーのIPアドレス情報は、ソースIABドナーによってIABノードに送信されるRRC再設定メッセージで搬送される。この方法によれば、有益な効果の例として、以下を含む。すなわち、ターゲットIABドナーのIPアドレス情報は、既存のメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。
【0035】
第2の態様の実現可能な設計において、ソースIABドナーがターゲットIABドナーからターゲットIABドナーのIPアドレス情報を受信することは、具体的には、ソースIABドナーがコア・ネットワーク・デバイスを介してターゲットIABドナーからターゲットIABドナーのIPアドレス情報を受信することである。この方法によれば、有益な効果の例としては、以下を含む。すなわち、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、コア・ネットワーク・デバイスを介してターゲットIABドナーのIPアドレス情報を交換することができ、それによってIABノードとターゲットIABドナーとの間の初期SCTP関連付けの迅速な確立を確実にする。
【0036】
第3の態様によれば、この出願は、通信方法を提供する。方法は、IABノードのターゲットIABドナーが、第1の情報をIABノードのソースIABドナーから受信することを含み、第1の情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報を含む。ターゲットIABドナーは、第2の情報をソースIABドナーに送信し、第2の情報は、要求情報のフィードバック情報を含む。第1のF1インターフェースは、IABノードの分散ユニットとターゲットIABドナーの中央ユニットとの間の通信インターフェースである。
【0037】
第3の態様の実現可能な設計では、ターゲットIABドナーは、ソースIABドナーを介して第1のF1インターフェースのIPアドレス情報をIABノードに送信し、第1のF1インターフェースのIPアドレス情報は、ターゲットIABドナーとIABノードとの間の初期ストリーム制御伝送プロトコル関連付けを確立するためのものである。
【0038】
第3の態様の実現可能な設計では、ターゲットIABドナーは、ソースIABドナーを介してIABノードに、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を送信する。続いて、ターゲットIABドナーは、ソースIABドナーを介してIABノードから、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報を受信する。IABノードの従属デバイスは、IABノードの子IABノード又はIABノードにアクセスする端末デバイスを含む。
【0039】
第3の態様の実現可能な設計では、ターゲットIABドナーは、IPアドレスに基づいて、IABノードとの初期SCTP関連付けを確立し、IPアドレスは、第4の情報で搬送されるIPアドレス情報に含まれるIPアドレスである。
【0040】
第4の態様によれば、この出願は、通信方法を提供する。方法は、IABノードが、ソースIABドナーから第3の情報を受信することを含み、第3の情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報を含む。第1のF1インターフェースは、IABノードの分散ユニットとターゲットIABドナーの中央ユニットとの間の通信インターフェースである。
【0041】
第4の態様の実現可能な設計では、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報は、ソースIABドナーによってIABノードに送信される第2のF1インターフェース上のアプリケーション・プロトコル・メッセージで搬送され、第2のF1インターフェース上のアプリケーション・プロトコル・メッセージが、指標情報を含み、第2のF1インターフェース上のアプリケーション・プロトコル・メッセージに含まれる情報が、ターゲットIABドナーに対応する情報、又は第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であることを指標情報が示し、IABノードは、指標情報に基づいて、第2のF1インターフェース上のアプリケーション・プロトコル・メッセージに含まれる情報が、ターゲットIABドナーに対応する情報であるか、又は第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であると決定する。第2のF1インターフェースは、IABノードのDUとソースIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである。
【0042】
第4の態様の実現可能な設計では、IABノードは、ソースIABドナーから第5の情報を受信し、第5の情報は、第1のF1インターフェースのIPアドレス情報を含み、第1のF1インターフェースのIPアドレス情報は、ターゲットIABドナーとIABノードとの間の初期ストリーム制御伝送プロトコル関連付けを確立するためのものである。
【0043】
第4の態様の実現可能な設計では、IABノードは、IPアドレスに基づいて、ターゲットIABドナーとの初期SCTP関連付けを確立し、IPアドレスは、第5の情報で搬送されるIPアドレス情報に含まれるIPアドレスである。
【0044】
第4の態様の実現可能な設計において、IABノードは、ソースIABドナーから第7の情報を受信し、第7の情報は、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を含む。続いて、IABノードは、ソースIABドナーを介してターゲットIABドナーに、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報を送信する。IABノードの従属デバイスは、IABノードの子IABノード又はIABノードにアクセスする端末デバイスを含む。
【0045】
第5の態様によれば、この出願は、通信装置を提供する。装置は、第1の態~第4の態様及びそれらの設計のうちのいずれか1つにおける方法を行うように構成されたモジュールを含む。
【0046】
第6の態様によれば、この出願は、プロセッサ及びメモリを含む通信装置を提供する。プロセッサは、メモリに結合され、プロセッサは、第1の態様~第4の態様及びそれらの設計のうちのいずれか1つにおける方法を実装するように構成されている。
【0047】
第7の態様によれば、この出願は、少なくとも1つのプロセッサ及びインターフェース回路を含む通信装置を提供する。インターフェース回路は、通信装置の外部の別の通信装置から信号を受信し、信号をプロセッサに伝送するか、又はプロセッサから通信装置の外部の別の通信装置に信号を送信するように構成されている。プロセッサは、論理回路を使用するか、又はコード命令を実行することによって、第1の態様~第4の態様及びそれらの設計のうちのいずれか1つにおける方法を実装するように構成されている。
【0048】
可能な設計では、デバイスは、IABノード、ソースIABドナー、ターゲットIABドナー、又は第1の態様~第4の態様及びそれらの設計のうちのいずれか1つにおける方法におけるチップ又はその集積回路であってもよい。
【0049】
任意選択で、通信装置は、少なくとも1つのメモリをさらに含んでもよく、メモリは、関連プログラム命令を記憶する。
【0050】
第8の態様によれば、この出願は、通信装置を提供する。装置は、第1の態様~第4の態様及びそれらの設計のうちのいずれか1つにおける方法を実装するための機能又は動作を有する。機能又は動作は、ハードウェアによって実装されてもよいし、対応するソフトウェアを実行するハードウェアによって実装されてもよい。ハードウェア又はソフトウェアは、機能又は動作に対応する1つ以上のユニット(モジュール)、例えば、トランシーバ・ユニット及び処理ユニットを含む。
【0051】
第9の態様によれば、この出願は、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、コンピュータ可読記憶媒体は、関連プログラム命令を記憶する。関連するプログラム命令が動作されるときに、通信装置は、第1の態様~第4の態様及びそれらの設計のうちのいずれか1つの方法を実装することが可能になる。
【0052】
第10の態様によれば、この出願は、コンピュータ・プログラム製品を提供する。コンピュータ・プログラム製品は、関連プログラム命令を含む。関連プログラム命令が実行されるときに、第1の態様~第4の態様及びそれらの設計のうちのいずれか1つの態様の方法が実装される。
【0053】
第11の態様によれば、この出願は、チップをさらに提供し、チップは、第1の態様~第4の態様及びそれらの設計のうちのいずれか1つの方法を実装するように構成されている。
【0054】
第12の態様によれば、この出願は、通信システムを提供し、通信システムは、第5の態様~第8の態様及びそれらの設計のうちのいずれか1つの少なくとも1つの通信装置を含む。
【図面の簡単な説明】
【0055】
添付の図面は、この明細書に含まれ、この明細書の一部を構成してもよく、この明細書と共に、例示的な実施形態、又はこの出願の特徴及び態様を示し、この出願の原理を説明するために使用される。以下の説明における添付の図面は、この出願のいくつかの実施態様を示しているにすぎず、当業者であれば、創造的努力なしに、これらの添付の図面から他の図面を導出することができることは明らかである。
【0056】
【
図1A】この出願による、可能な通信システムの概略図である。
【0057】
【
図1B】この出願の一実施形態による、IABドナーの概略図である。
【0058】
【
図1C】この出願の一実施形態による、IABネットワーク内の制御プレーン・プロトコル・スタックの概略図である。
【0059】
【
図1D】この出願の一実施形態による、IABネットワーク内のユーザ・プレーン・プロトコル・スタックの概略図である。
【0060】
【
図1E】この出願の一実施形態による、IABノードのマイグレーションの概略図である。
【0061】
【
図2】この出願の一実施形態による、通信方法の概略図である。
【0062】
【
図3】この出願の一実施形態による、通信方法の概略図である。
【0063】
【
図4】この出願の一実施形態による、通信方法の概略図である。
【0064】
【
図5】この出願の一実施形態による、通信装置の概略ブロック図である。
【0065】
【
図6】この出願の一実施形態による、通信装置の概略ブロック図である。
【0066】
【
図7】この出願の一実施形態による、装置の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0067】
第4世代移動通信システムと比較して、第5世代(5G)移動通信は、様々なネットワーク性能インジケータに対して、オールラウンドな方法でより厳しい要求を課している。例えば、容量インジケータが1000倍に増加され、より広いカバレッジが必要とされ、超高信頼性と超低レイテンシが要求される。一態様では、高周波キャリア上の豊富な周波数リソースの観点から、高周波スモールセルを使用することによるネットワーク化は、5Gの超高容量要求を満たすためにホットスポット領域においてますます一般的になっている。高周波キャリアは、伝搬特性に乏しく、ブロッキングにより著しく減衰し、スモールカバレッジを有する。したがって、大量のスモールセルを高密度に展開する必要がある。対応して、高密度に展開される大量のスモールセルのためのファイバ・バックホールを提供することは非常にコストがかかり、構成が困難である。したがって、経済的で便利なバックホール解決策が必要とされる。他方、広いカバレッジ要求の観点から、遠隔エリアによってはネットワーク・カバレッジを提供するために光ファイバを展開することは困難であり、コストがかかる。したがって、柔軟で便利なアクセスとバックホール解決策も設計する必要がある。統合アクセスとバックホール(Integrated access and backhaul、IAB)技術は、前述の2つの問題を解決するためのアイデアを提供する。すなわち、無線伝送解決策は、アクセス・リンク(Access Link)とバックホール・リンク(Backhaul Link)の両方のために使用され、光ファイバ展開を回避する。IABネットワークでは、リレー・ノードRN (RN、Relay Node)又はIABノード(IAB node)は、ユーザ機器(UE、User equipment)に対して無線アクセス・サービスを提供してもよい。UEのサービス・データは、接続されたドナー・ノード(IAB donor)又はドナー基地局(DgNB、Donor gNodeB)への無線バックホール・リンクを介してIABノードによって伝送される。アンテナは、アクセス及びバックホールのためにIABノードを使用して共有され、それによって、基地局のアンテナの量を低減することができる。
【0068】
以下、添付の図面を参照して、この出願の実施形態を説明する。添付の図面において破線でマーク付けされた特徴又は内容は、この出願の実施形態における任意選択の動作又は任意選択の構造として理解されてもよい。
【0069】
図1Aのユーザ機器は、アクセス端末デバイス、加入者ユニット、加入者局、移動局、遠隔局、遠隔端末デバイス、移動デバイス、ユーザ端末デバイス、無線端末デバイス、ユーザ・エージェント、ユーザ装置などであってもよい。ユーザ機器は、代替的には、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(session initiation protocol、SIP)、無線ローカル・ループ(wireless local loop、WLL)局、パーソナル・デジタル・アシスタント(personal degital assistant、PDA)、ワイヤレス通信機能を有するハンドヘルド/デバイス、コンピューティング・デバイス、無線モデムに接続された別の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブル・デバイス(スマートウォッチ、スマートバンドなど)、スマート家電又はホーム・アプライアンス、5Gネットワークにおける端末デバイス、将来の発展型公衆陸上移動体通信ネットワーク(public land mobile network、PLMN)における端末デバイス、ビークル・ツー・エブリシング(vehicle-to-everything、V2X)における車両デバイス、カスタマ構内設備(customer premises equipment、CPE)などであってもよい。ユーザ機器の特定の実装は、この出願において限定されない。
【0070】
図1AのIABノードは、移動終端(mobile termination、MT)及び分散ユニットDU (分散ユニット、DU)を含んでもよい。IABノードの親ノードに対向するときに、IABノードは、端末デバイス、すなわちMTと考えられてもよく、IABノードの従属デバイス(従属デバイスは、別の子IABノード又は共通UEとであってもよい)に対向するときに、IABノードは、ネットワーク・デバイス、すなわちDUと考えられてもよい。
【0071】
図1AのIABドナー(IAB donor)は、ドナー基地局として使用されてもよく、IABドナーは、5Gネットワークにおいて略してDgNB (すなわち、donor gNodeB)と呼ばれてもよい。IABドナーは、完全なエンティティであってもよいし、中央ユニット(central unit、CU) (この出願において略してドナー-CU又はgNB-CU)及び分散ユニット(distributed unit、DU) (この出願において略してドナー-DU又はgNB-DU)が別個である形態で存在してもよい。
図1Bに示すように、IABドナーは、5G無線アクセスネットワーク(5G radio access network、5G RAN)内のgNBであってもよい。IABドナーは、gNB-CU及びgNB-DUを含んでもよい。gNB-CUとgNB-DUは、F1インターフェースを介して接続され、F1インターフェースは、制御プレーン・インターフェース(F1-C)とユーザ・プレーン・インターフェース(F1-U)をさらに含んでもよい。CUとコア・ネットワークは、次世代(next generation、NG)インターフェースを介して接続される。gNB-CU又はドナー-CUは、代替的には、ユーザ・プレーン(User plane、UP) (この出願ではCU-UPと呼ばれる)と、制御プレーン(Control plane、CP) (この出願ではCU-CPと呼ばれる)が別個である形態で存在してもよい。言い換えれば、gNB-CU又はドナー-CUはCU-CP及びCU-UPを含む。1つのgNB-CUには1つのgNB-CU-CPと少なくとも1つのgNB-CU-UPを含む。代替的には、1のドナー-CUは、1つのドナー-CU-CP及び少なくとも1つのドナー-CU-UPを含んでもよい。
【0072】
図1Aのネットワーク管理デバイスは、運用、管理及び保守ネットワーク要素(operation, administration and maintenance、OAM)であってもよい。ネットワーク管理デバイスは、要素管理システム(element management system、EMS)及びネットワーク管理システム(network management system、NMS)を含んでもよい。
図1Bに示すように、ネットワーク管理デバイスは、次世代コア(Next Generation Core、NGC)又は5Gコア(5Gコア、5GC)における機能ネットワーク要素であってもよい。代替的には、ネットワーク管理デバイスは、5GCの背後のバックボーン・ネットワーク内に展開された機能ネットワーク要素であってもよく、又は、ネットワーク管理デバイスは、別の位置に展開されてもよい。ユーザ管理デバイスの特定の展開位置は、この出願において限定されない。
【0073】
IABノードは、IABドナーを介してコア・ネットワークに接続される。例えば、スタンドアロン(standalone、SA)5Gアーキテクチャでは、IABノードは、IABドナーを介して5GCに接続される。デュアル・コネクティビティ(dual connectivity、DC)又はマルチコネクティビティ(Multi-Connectivity、MC)5Gアーキテクチャ(例えば、非スタンドアロン(non-standalone、NSA)又はNR-NR DCシナリオ)では、プライマリ経路上で、IABノードは、発展型NodeB (evolved NodeB、eNB)を介して発展型パケットコア(evolved packet core、EPC)に接続されてもよいし、又はIABドナーを介して5Gコアに接続されてもよい。
【0074】
サービス伝送の信頼性を確保するために、IABネットワークでは、マルチホップIABノードネットワーク化とマルチコネクティビティIABノードネットワーク化がサポートされている。したがって、端末とIABドナーとの間には複数の伝送経路が存在してもよい。1つの経路上で、IABノード間、及びIABノードとIABノードに接続されたドナー・ノード間で決定された階層的関係が存在する。各IABノードは、親ノードとして、IABノードに対してバックホール・サービスを提供するノードを考える。対応して、各IABノードは、IABノードの親ノードの子ノードと考えられてもよい。
【0075】
例えば、
図1Aを参照する。IABノード1の親ノードは、IABドナーであり、IABノード1は、IABノード2及びIABノード3の親ノードであり、IABノード2及びIABノード3は両方ともIABノード4の親ノードであり、IABノード5の親ノードは、IABノード2である。端末の上りリンク・データ・パケットは、1つ以上のIABノードを介してIABドナーに伝送され、次いで、IABドナーによってモバイル・ゲートウェイ・デバイス(例えば、5Gネットワークにおけるユーザ・プレーン機能(user plane function、UPF)ネットワーク要素)に送信される。IABドナーがモバイル・ゲートウェイ・デバイスから下りリンク・データ・パケットを受信した後に、IABドナーは、1つ以上のIABノードを介して端末に下りリンク・データ・パケットを送信する。端末1とIABドナー間のデータ・パケット伝送には、端末1→IABノード4→IABノード3→IABノード1→IABドナーと、端末1→IABノード4→IABノード2→IABノード1→IABドナーの2つの利用可能な経路が存在する。端末2とIABドナー間のデータ・パケット伝送には、端末2→IABノード4→IABノード3→IABノード1→IABドナー、端末2→IABノード4→IABノード2→IABドナー1→IABドナー、端末2→IABノード5→IABノード2→IABノード1→IABドナーの3つの利用可能な経路が存在する。IABノードからIABドナーへの上りリンク経路上の各中間IABノードは、IABノードの上流ノードと呼ばれることがある。例えば、
図1AのIABノード1とIABノード2の両方は、IABノード5の上流IABノードと呼ばれてもよい。例えば、IABノードの従属デバイスは、IABノードに直接アクセスするデバイス、例えば、IABノードの子ノード又はIABノードにアクセスするUEを含んでもよい。
図1AのIABノード2及びIABノード3は、IABノード1の従属デバイスと呼ばれてもよく、IABノード5は、IABノード2の従属デバイスと呼ばれてもよく、端末1及び端末2は、IABノード4の従属デバイスと呼ばれてもよく、端末1は、IABノード4の従属デバイスと呼ばれてもよい。
【0076】
IABネットワークでは、端末とIABドナーとの間の1つの伝送経路は、1つ以上のIABノードを含んでもよいと理解されよう。各IABノードは親ノードへの無線バックホール・リンクを維持する必要があり、さらに子ノードへの無線リンクを維持する必要がある。1つのIABノードが端末によってアクセスされるノードである場合、IABノードと子ノード(すなわち端末)との間に無線アクセス・リンクが存在する。1つのIABノードが別のIABノードにバックホール・サービスを提供するノードである場合、IABノードと子ノード(すなわち別のIABノード)との間に無線バックホール・リンクが存在する。例えば、
図1Aを参照する。「端末1→IABノード4→IABノード3→IABノード1→IABドナー」の経路上で、端末1は無線アクセス・リンクを介してIABノード4にアクセスし、IABノード4は無線バックホール・リンクを介してIABノード3にアクセスし、IABノード3は無線バックホール・リンクを介してIABノード1にアクセスし、IABノード1は無線バックホール・リンクを介してIABドナーにアクセスする。
【0077】
前述のIABネットワーク化のシナリオは、一例にすぎない。マルチホップとマルチコネクティビティを組み合わされたIABシナリオでは、より多くの他の可能なIABネットワーク化シナリオが存在する。例えば、IABドナー及び他のIABドナーに接続されたIABノードは、デュアル・コネクティビティを形成して、端末にサービスを提供する。可能なIABネットワーク化シナリオは、本明細書では1つずつ列挙されない。
【0078】
この出願の実施形態では、アクセスIABノードは、端末によってアクセスされるIABノードであり、中間IABノードは、IABノード(例えば、アクセスIABノード又は他の中間IABノード)に無線バックホール・サービスを提供するIABノードである。例えば、
図1Aを参照する。「端末1→IABノード4→IABノード3→IABノード1→IABドナー」の経路上では、IABノード4がアクセスIABノードであり、IABノード3とIABノード1が中間IABノードである。IABノードは、IABノードにアクセスする端末に対するアクセスIABノードであると留意されたい。IABノードは、別のIABノードにアクセスする端末に対する中間IABノードである。したがって、IABノードが、具体的にアクセスIABノードであるか、中間IABノードであるかは固定ではなく、特定のアプリケーション・シナリオに基づいて決定される必要がある。
【0079】
図1C及び
図1Dは各々、この出願の実施形態による、IABネットワークにおける制御プレーン・プロトコル・スタックの概略図及びユーザ・プレーン・プロトコル・スタックの概略図である。以下、
図1C及び
図1Dを参照して説明を提供する。
【0080】
制御プレーンの場合、
図1Cに示すように、Uuインターフェースが端末1とIAB2-DUとの間にセットアップされ、ピア・プロトコル層は、RLC層、MAC層、及びPHY層を含む。F1-Cインターフェースが、IAB2-DUとIABドナーCU1との間でセットアップされ、ピア・プロトコル層は、F1アプリケーション・プロトコル(F1 application protocol、F1AP)層及びストリーム制御伝送プロトコル(stream control transmission protocol、SCTP)層を含む。IABドナーDU1とIABドナーCU1は、無線接続され、ピア・プロトコル層は、インターネット・プロトコルIP(internet protocol)層、L2、及びL1を含む。BLは、IABノード2とIABノード3との間、IABノード3とIABノード1との間、及びIABノード1とIABドナーDU1との間でセットアップされ、ピア・プロトコル層は、バックホール・アダプテーション・プロトコル(Backhaul Adaptation Protocol、BAP)層、RLC層、MAC層、及びPHY層を含む。追加的に、端末1とIABドナーCU1との間にピアRRC層とピアPDCP層がセットアップされ、IAB2-DUとIABドナーDU1との間にピアIP層がセットアップされる。
【0081】
アクセスIABノードのDUは、単一のエア・インターフェースの制御プレーン・プロトコル・スタックと比較して、IABネットワークにおける制御プレーン・プロトコル・スタックでは、単一のエア・インターフェースのgNB-DUの機能(具体的には、ピアRLC層、ピアMAC層、及びピアPHY層を端末とセットアップし、ピアF1AP層、ピアSCTP層をCUとセットアップする機能)を実装する。IABネットワークにおけるアクセスIABノードのDUが、単一のエア・インターフェースのgNB-DUの機能を実装し、IABドナーCUが、単一のエア・インターフェースのgNB-CUの機能を実装することが理解されよう。
【0082】
制御プレーン上で、RRCメッセージは、伝送のためにアクセスIABノードとIABドナーCUとの間でF1APメッセージにカプセル化される。具体的には、端末1は、上りリンク方向で、PDCPプロトコル・データ・ユニット(protocol data unit、PDU)にRRCメッセージをカプセル化し、RLC層、MAC層、PHY層で順次処理が行われた後に、PDCP PDUをIAB2-DUに送信する。IAB2-DUは、PHY層、MAC層、及びRLC層で順次処理が行われた後、PDCP PDUを取得し、PDCP PDUをF1APメッセージにカプセル化し、SCTP層及びIP層で順次処理が行われた後、IPパケットを取得する。IAB2-MTは、BAP層、RLC層、MAC層、及びPHY層で順次処理が行われた後、IPパケットをIAB3-DUに送信する。次いで、IAB3-DUは、PHY層、MAC層、RLC層、及びBAP層で順次処理を行って、IPパケットを取得する。次いで、IAB3-MTは、IAB2-MTと同様の動作を使用して、IPパケットをIAB1-DUに送信する。同様に、IAB1-MTは、IPパケットをIABドナーDU1に送信する。IABドナーDU1は、解析を介してIPパケットを取得した後、IPパケットをIABドナーCU1に送信する。IABドナーCU1は、SCTP層、F1AP層、及びPDCP層でIPパケットに対する順次処理を行って、RRCメッセージを取得する。下りリンク方向における動作は、同様である。詳細は、ここでは再度説明されない。
【0083】
ユーザ・プレーンの場合、
図1Dに示すように、Uuインターフェースが端子1とIAB2-DUとの間にセットアップされ、ピア・プロトコル層は、RLC層、MAC層、及びPHY層を含む。F1-Uインターフェースは、IAB2-DUとIABドナーCU1との間にセットアップされ、ピア・プロトコル層は、ユーザ・プレーンのためのGPRSトンネル・プロトコル(GPRS tunnelling protocol for the user plane、GTP-U)層と、ユーザ・データグラム・プロトコル(user datagram protocol、UDP)層とを含む。IABドナーDU1とIABドナーCU1は、無線接続され、ピア・プロトコル層は、IP層、L2、及びL1を含む。BLは、IABノード2とIABノード3との間、IABノード3とIABノード1との間、及びIABノード1とIABドナーDU1との間でセットアップされ、ピア・プロトコル層は、バックホール・アダプテーション・プロトコル層、RLC層、MAC層、及びPHY層を含む。追加的に、端末1とIABドナーCU1との間にピアSDAP層とピアPDCP層がセットアップされ、IAB2-DUとIABドナーDU1との間にピアIP層がセットアップされる。
【0084】
アクセスIABノードのDUは、単一のエア・インターフェースのユーザ・プレーン・プロトコル・スタックと比較して、IABネットワークにおけるユーザ・プレーン・プロトコル・スタックでは、単一のエア・インターフェースのgNB-DUの機能の一部(具体的には、ピアRLC層、ピアMAC層、及びピアPHY層を端末とセットアップし、ピアGTP-U層、ピアUDP層をIABドナーCU1とセットアップする機能)を実装する。アクセスIABノードのDUが、単一のエア・インターフェースのgNB-DUの機能を実装し、IABドナーCUが、単一のエア・インターフェースのgNB-CUの機能を実装することが理解されよう。
【0085】
ユーザ・プレーン上で、PDCPデータ・パケットは、伝送のためにアクセスIABノードとIABドナーCUとの間でGTP-Uトンネルにカプセル化される。GTP-Uトンネルは、F1-Uインターフェース上にセットアップされる。
【0086】
図1C及び
図1Dは、一例として、
図1Aに示すIABシナリオにおけるプロトコル・スタックを使用して説明されている。1つのIABノードが1つ以上の役割を果たすことがあることに留意されたい。IABノードは、1つ以上の役割のプロトコル・スタックを有してもよい。代替的には、IABノードは、プロトコル・スタックのセットを有してもよく、IABノードの異なる役割に対して、プロトコル・スタックにおける異なる役割に対応するプロトコル層は、処理を行うためのものであってもよい。以下、説明のためにIABノードが1つ以上の役割のプロトコル・スタックを有する例を使用する。
【0087】
(1) 共通端末のプロトコル・スタック
【0088】
IABノードは、IABネットワークにアクセスするときに、共通端末として機能することができる。このケースでは、IABノードのMTは、共通端末のプロトコル・スタック、例えば、
図1C及び
図1Dの端末1のプロトコル・スタック、すなわち、RRC層、PDCP層、RLC層、MAC層、及びPHY層を有する。制御プレーン上で、IABノードのためのRRCメッセージがカプセル化され、IABノードの親ノードとIABドナーCUとの間でF1APメッセージにおいて伝送される。ユーザ・プレーン上では、IABノードのPDCPデータ・パケットがカプセル化され、IABノードの親ノードとIABドナーCUとの間でGTP-Uトンネルにおいて伝送される。
【0089】
追加的に、IABノードがIABネットワークにアクセスした後でも、IABノードは、共通端末の役割を果たす、例えば、IABノードの上りリンク及び/又は下りリンク・データ・パケット(例えば、OAMデータ・パケット)をIABドナーと共に伝送し、RRC層を介して測定を行ってもよい。
【0090】
(2) アクセスIABノードのプロトコル・スタック
【0091】
IABノードは、IABノードがIABネットワークにアクセスした後に、端末に対してアクセス・サービスを提供して、アクセスIABノードの役割を果たしてもよい。このケースでは、IABノードは、アクセスIABノードのプロトコル・スタック、例えば、
図1C及び
図1DのIABノード2のプロトコル・スタックを有する。
【0092】
このケースでは、IABノードのインターフェース上に、IABノードのものであり、かつIABノードの親ノードに対向する2つのプロトコル・スタックがあってもよい。一方は、共通端末のプロトコル・スタックであり、他方は、端末にバックホール・サービスを提供するプロトコル・スタック(すなわち、アクセスIABノードのプロトコル・スタック)である。任意選択で、2つのプロトコル・スタックの同じプロトコル層が共有されてもよい。例えば、2つのプロトコル・スタックは、同じRLC層、同じMAC層、同じPHY層、又は同じBAP層に対応する。
【0093】
(3) 中間IABノードのプロトコル・スタック
【0094】
IABノードは、IABノードがIABネットワークにアクセスした後に、中間IABノードとして機能してもよい。このケースでは、IABノードは、中間IABノードのプロトコル・スタック、例えば、
図1C及び
図1DのIABノード3又はIABノード1のプロトコル・スタックを有する。
【0095】
このケースでは、IABノードのインターフェース上に、IABノードのものであり、かつIABノードの親ノードに対向する2つのプロトコル・スタックがあってもよい。一方は、共通端末のプロトコル・スタックであり、他方は、子ノードにバックホール・サービスを提供するプロトコル・スタック(すなわち、中間IABノードのプロトコル・スタック)である。任意選択で、2つのプロトコル・スタックの同じプロトコル層が共有されてもよい。例えば、2つのプロトコル・スタックは、同じRLC層、同じMAC層、同じPHY層、又は同じBAP層に対応する。
【0096】
追加的に、IABノードは、アクセスIABノードと中間IABノードの役割を同時に果たしてもよい。例えば、IABノードは、いくつかの端末に対してアクセスIABノードであってもよく、他の端末に対して中間IABノードであってもよい。このケースでは、IABノードは、共通端末のプロトコル・スタック、アクセスIABノードのプロトコル・スタック、及び中間IABノードのプロトコル・スタックの3つのプロトコル・スタックを有してもよい。任意選択で、3つのプロトコル・スタックの同じプロトコル層が共有されてもよい。例えば、3つのプロトコル・スタックは、同じRLC層、同じMAC層、同じPHY層、又は同じBAP層に対応する。
【0097】
図1C及び
図1Dは、一例としてIABネットワークを使用して説明されていることに留意されたい。
図1C及び
図1Dの内容は、IABネットワークとは異なる別のタイプのリレー・ネットワークにも適用可能である。リレー・ネットワークの制御プレーン・プロトコル・スタック・アーキテクチャについては、
図1Cを参照のこと。リレー・ネットワークのユーザ・プレーン・プロトコル・スタック・アーキテクチャについては、
図1Dを参照のこと。
図1C及び
図1DのIABノードは、リレー(relay)と置き換えられてもよい。例えば、IABノード2は、リレー・ノード2と置き換えられてもよく、IABノード3は、リレー・ノード3と置き換えられてもよく、IABノード1は、リレー・ノード1と置き換えられてもよく、IABドナー1はドナー・ノード1と置き換えられてもよい。ドナー・ノードは、CU-DUプロトコル・スタックを有する。他のコンテンツは、
図1C及び
図1Dに説明されているコンテンツと同じである。詳細については、
図1C~
図1Dの説明を参照のこと。詳細は、ここでは再度説明されない。
【0098】
図1Eに示すように、IABネットワークにおけるIABノード(例えば、
図1EのIABノード3)は、マイグレーションしてもよい。
【0099】
IABノードは、ソース親ノード(例えば、
図1EのIABノード1)からターゲット親ノード(例えば、
図1EのIABノード2)にマイグレーションし、接続されたIABドナーを変更する、すなわち、ソースIABドナー(例えば、
図1EのIABドナー1)からターゲットIABドナー(例えば、
図1EのIABドナー2)にマイグレーションする。これは、インターIABドナーマイグレーション又はインター・ドナーCUマイグレーション(inter-donor CU migrating)と呼ばれてもよい。
【0100】
IABノードは、ソース親ノード(例えば、
図1EのIABノード1)からターゲット親ノード(例えば、
図1EのIABノード2)にマイグレーションするが、IABドナーを変更しない。これは、イントラIABドナーマイグレーション又はイントラ・ドナーCUマイグレーション(intra-donor CU migrating)と呼ばれてもよい。
【0101】
IABノードの子ノード(例えば、
図1EのIABノード4)は、IABノードと共に移動する、すなわち、ソースIABドナーからターゲットIABドナーへもマイグレーションしてもよい。この出願の実施形態に提供される方法は、IABノードのマイグレーションに適用可能であり、IABノードの子ノードがIABノードと共にマイグレーションするシナリオにも適用可能である。
【0102】
IABノードの子ノードをマイグレーションする方法については、この出願に提供されるIABノードマイグレーション方法を参照のこと。
【0103】
この出願では、IABノードのMTは、略してIAB-MTと呼ばれてもよく、IABノードのDUは、略してIAB-DUと呼ばれてもよく、IABドナーのCUは、略してドナー-CUと呼ばれてもよく、IABドナーのDUは、略してドナー-DUと呼ばれてもよい。
【0104】
この出願では、IABノードに接続されたIABドナーは、略してIABノードのIABドナーと呼ばれることがある。IABノードは、IABドナーに直接アクセスしてもよいし、IABノードは、別のIABノードを介してIABドナーに接続されてもよい。
【0105】
この出願では、IABノードに接続されたIABドナーは、略してIABノードのIABドナーと呼ばれることがある。IABノードのIABドナーによってサービスされるセルは、IABドナーのDUによってサービスされるセル、又はIABドナーのDUによって展開されるセルを含んでもよい。IABノードは、IABドナーに直接アクセスしてもよいし、IABノードは、別のIABノードを介してIABドナーに接続されてもよい。
【0106】
図2は、この出願の一実施形態による通信方法を示す。通信方法は、以下のステップを含む。
【0107】
S201.IABノードは、ソースIABドナーに測定報告を送信する。
【0108】
測定報告は、隣接するセルの信号品質測定結果を報告するためのものであってもよい。測定報告は、RRCメッセージで搬送されてもよい。RRCメッセージは、ソース親ノードとソースIABドナーとの間で伝送されるときに、ソース親ノードとソースIABドナーとの間でF1APメッセージにカプセル化されてもよい。
【0109】
S202.ソースIABドナーは、IABノードについてのハンドオーバ要求メッセージをターゲットIABドナーに送信する。
【0110】
ソースIABドナーは、測定報告に基づいて、IABノード(又はIAB-MT)がマイグレーションするターゲット親ノードを決定し、ハンドオーバ要求をターゲット・ドナー・ノードに送信する。IABノードについてのハンドオーバ要求メッセージは、ソースIABドナーからターゲットIABドナーにIABノード(又はIAB-MT)をハンドオーバするようにターゲットIABドナーに要求するためのものである。代替的には、IABノードについてのハンドオーバ要求メッセージは、ソース親ノードからターゲット親ノードへIABノード(又はIAB-MT)をハンドオーバするようにターゲットIABドナーに要求するためのものである。
【0111】
S203.ターゲットIABドナーは、IABノードについてのハンドオーバ要求応答メッセージをソースIABドナーに送信する。
【0112】
IABノードについてのハンドオーバ要求応答メッセージは、ターゲットIABドナーがIABノードのアクセスに同意することをソースIABドナーに示す。ハンドオーバ要求応答は、例えば、IABノード(又はIAB-MT)がターゲット親ノードとランダム・アクセス手順を行うときに必要とされるいくつかの設定など、ソースIABドナーによってIABノード(又はIAB-MT)に送信されるRRC再設定メッセージを部分的に又は全体的に含んでもよい。
【0113】
S204.ソースIABドナーは、RRC再設定メッセージをソース親ノードを介してIABノード(又はIAB-MT)に送信する。
【0114】
RRC再設定メッセージは、IABノード(又はIAB-MT)がターゲット親ノードとランダム・アクセス手順を行うときに必要とされるいくつかの設定を含む。RRC再設定メッセージがソース親ノードとソースIABドナーとの間で伝送されるときに、RRC再設定メッセージは、ソース親ノードとソースIABドナーとの間でF1APメッセージにカプセル化されてもよい。
【0115】
S205.IABノード(又はIAB-MT)は、ターゲット親ノードとランダム・アクセス手順を行う。
【0116】
S205を介して、IABノード(又はIAB-MT)は、ターゲット親ノードを介してターゲットIABドナーへのRRC接続をセットアップしてもよい。
【0117】
S206.IABノード(又はIAB-MT)は、ターゲット親ノードを介してターゲットIABドナーにRRC再設定完了メッセージを送信する。
【0118】
RRC再設定完了メッセージは、ターゲット・ドナー・ノードに、RRC接続のセットアップが完了したことを示す。
【0119】
RRC再設定完了メッセージがターゲット親ノードとターゲット・ドナー・ノードとの間で伝送されるときに、RRC再設定完了メッセージは、ターゲット親ノードとターゲット・ドナー・ノードとの間でF1APメッセージにカプセル化されてもよい。
【0120】
S207.IABノードは、ターゲットIABドナーとの初期SCTP関連付けを確立する。
【0121】
例えば、IABノードは、ネットワーク管理デバイスによって設定された複数のIPアドレスに基づいて、ターゲットIABドナーとの初期SCTP関連付けを確立してもよい。例えば、IABノードは、複数のIPアドレスから1つのIPアドレスを選択して、ターゲットIABドナーとの初期SCTP関連付けを確立してもよい。IABノードが、IPアドレスうちの1つに基づいて、ターゲットIABドナーとの初期SCTP関連付けの確立に失敗する場合、IABノードは、別のIPアドレスを選択して、ターゲットIABドナーとの初期SCTP関連付けの確立を継続してもよい。
【0122】
S208.IABノードは、F1セットアップ要求メッセージをターゲットIABドナーに送信する。
【0123】
IABノードは、ターゲット親ノードを介してF1セットアップ要求をターゲットIABドナーに送信してもよい。例えば、F1セットアップ要求は、第1のF1インターフェースをセットアップするための関連情報を搬送する。F1セットアップ要求は、ターゲットIABドナーに第1のF1インターフェースをセットアップするよう要求するためのものである。第1のF1インターフェースは、IABノードのDUとターゲットIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである。F1セットアップ要求メッセージに含まれる具体的な内容については、第3世代パートナーシッププロジェクト(the 3rd generation partnership project、3GPP)技術標準(technical standard、TS)38.473 V16.1.0の9.2.1.4項を参照のこと。
【0124】
S209.ターゲットIABドナーは、F1セットアップ応答メッセージをIABノードに送信する。
【0125】
ターゲットIABドナーは、ターゲットの親ノードを介してF1セットアップセットアップ応答をIABノードに送信してもよい。例えば、F1セットアップ応答は、第1のF1インターフェースをセットアップするための関連情報を搬送する。F1セットアップ応答は、IABノードに、ターゲットIABドナーが第1のF1インターフェースのセットアップに同意することを示す。F1セットアップ応答メッセージに含まれる具体的な内容については、3GPP TS 38.473 V16.1.0の9.2.1.5項を参照のこと。
【0126】
S210.ターゲットIABドナーは、設定更新情報をIABノードに送信する。
【0127】
任意選択で、F1インターフェースがIABノードとターゲットIABドナーとの間でセットアップされた後に、ターゲットIABドナーは、IAB-DU設定更新情報をIABノードにさらに送信してもよい。IAB-DU設定更新情報は、ターゲットIABドナー(又はターゲットドナーCU)によってIABノードに送信されるCU設定更新(GNB-CU CONFIGURATION UPDATE)情報で搬送されてもよい。
【0128】
図3は、この出願の一実施形態による通信方法を示す。通信方法300は、以下のステップを含む。
【0129】
S301.IABノードのソースIABドナーは、IABノードのターゲットIABドナーに第1の情報を送信する。
【0130】
IABノードは、ソースIABドナーに直接アクセスしてもよいし、IABノードは、1つ以上の上流IABノードを介してソースIABドナーに接続されてもよい。ターゲットIABドナーは、IABノードからの測定報告に基づいて、ソースIABドナーによって決定されてもよい。同様に、IABノードがターゲットIABドナーにマイグレーションした後に、IABノードは、ターゲットIABドナーに直接アクセスしてもよいし、IABノードは、1つ以上の上流IABノードを介してターゲットIABドナーに接続されてもよい。
【0131】
IABノードは、親ノードを変更する必要があるマイグレーションするIABノードであってもよい。具体的には、ソースIABドナーは、マイグレーションするIABノードがソース親ノードからターゲット親ノードへマイグレーションする必要があると決定する。代替的には、IABノードは、マイグレーションするIABノードの子ノードであってもよい。具体的には、IABノードはマイグレーションするIABノードと共にマイグレーションしてもよい。例えば、IABノードは、
図1Eの左図のIABノード3であってもよいし、
図1Eの左図のIABノード4であってもよい。
【0132】
具体的には、IABノードのソース・ドナー-CUは、第1の情報をIABノードのターゲットドナー-CUに送信してもよい。例えば、第1の情報は、F1ハンドオーバ要求と呼ばれてもよい。
【0133】
例えば、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、X2インターフェース又はXnインターフェースを介して第1の情報を交換してもよい。X2インターフェースは一般にeNB間のインターフェースであり、Xnインターフェースは一般にgNB間のインターフェースである。第1の情報は、X2アプリケーション・プロトコル(X2 application protocol、X2AP)メッセージ又はXnアプリケーション・プロトコル(Xn application protocol、XnAP)メッセージで、ソースIABドナーとターゲットIABドナーとの間で搬送されてもよい。例えば、第1の情報は、IABノードに対するものであり、かつソースIABドナーによってターゲットIABドナーに送信されるハンドオーバ要求メッセージで搬送されてもよい(IABノードに対するハンドオーバ要求メッセージについては、S202を参照のこと)。代替的には、第1の情報は、F1APコンテナ(container)情報要素にカプセル化され、次いで、X2APメッセージ又はXnAPメッセージで搬送される。第1の情報は既存のメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。
【0134】
任意選択で、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、S1インターフェース又はNGインターフェースを介してコア・ネットワーク・デバイスに第1の情報を転送し、交換してもよい。S1インターフェースは一般にeNBとEPCの間のインターフェースであり、NGインターフェースは一般にgNBとNGCの間のインターフェースである。例えば、ソースIABドナーは、第1の情報をS1インターフェース又はNGインターフェースを介してコア・ネットワーク・デバイスに送信する。コア・ネットワーク・デバイスは、第1の情報を受信した後に、S1インターフェース又はNGインターフェースを介して、第1の情報をターゲットIABドナーに転送する。コア・ネットワーク・デバイスは、モビリティ管理エンティティ(mobility management entity、MME)又はアクセス管理機能(access management function、AMF)ネットワーク要素であってもよい。例えば、第1の情報は、ソースIABドナーによってコア・ネットワーク・デバイスに送信されるハンドオーバ必要(handover required)メッセージと、コア・ネットワーク・デバイスによってターゲットIABドナーに送信されるハンドオーバ要求(handover request)メッセージで搬送されてもよい。この設計によれば、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、コア・ネットワーク・デバイスを介して第1の情報を交換してもよく、それによって、第1のF1インターフェースのセットアップを確実にする。
【0135】
第1の情報は、第1のF1インターフェースのセットアップのための要求情報を含む。例えば、第1の情報は、F1セットアップ要求(F1 SETUP REQUEST)であってもよい。第1のF1インターフェースは、IAB-DUとターゲットドナー-CUとの間の通信インターフェースであってもよい。第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報は、F1セットアップ要求メッセージのコンテキストの全部又は一部を含んでもよい(F1セットアップ要求メッセージについては、S208を参照のこと。)具体的には、第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報は、IAB-DU識別子(ID)、IAB-DU名(name)、IABノードによってサービスされるセルのサービス・セル情報(served cell information of a cell served by the IAB node)、IABノードのDUによって送信されるシステム情報設定(例えば、同期信号及びPBCHブロック(synchronization signal and physical broadcast channel block、SSB)関連設定)、IABノードのDUによってサポートされるRRCバージョン、及びIABノードのDUのトランスポート層アドレス情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。SSB関連設定は、SSB周波数、SSB周期、SSBキャリア間隔、SSBオフセット(Offset)、SSB持続時間(Duration)などを含んでもよい。例えば、IABノードによってサービスされるセルは、IABノードのDUによってサービスされるセル、又はIABノードのDUによって展開されるセルを含んでもよい。この設計によれば、第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための関連情報を搬送し、暗黙の指標により、ターゲットIABドナーに第1のF1インターフェースをセットアップするように要求し、第1のF1インターフェースをセットアップするために必要な情報をターゲットIABドナーに提供する。
【0136】
第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報に含まれる情報は、ソースIABドナーによってIABノードからあらかじめ取得されてもよい。例えば、ソースIABドナーは、IABノードが事前にソースIABノードに対してF1セットアップ要求を開始するか、又はソースIABドナーがIABノードに対して、第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報に含まれる情報の全部又は一部を送信するように要求することを示すメッセージコンテキストを記憶する。
【0137】
S302.ターゲットIABドナーは、第2の情報をソースIABドナーに送信する。
【0138】
具体的には、IABノードのターゲットドナー-CUは、第2の情報をIABノードのソース・ドナー-CUに送信してもよい。例えば、第2の情報は、F1ハンドオーバ応答と呼ばれてもよい。
【0139】
例えば、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、X2インターフェース又はXnインターフェースを介して第2の情報を交換してもよい。第2の情報は、ソースIABドナーとターゲットIABドナーとの間でX2AP又はXnAPメッセージで搬送されてもよい。例えば、第2の情報は、IABノードに対するものであり、かつターゲットIABドナーによってソースIABドナーに送信されるハンドオーバ要求応答メッセージで搬送されてもよい(IABノードに対するハンドオーバ要求応答メッセージについては、S203を参照のこと)。代替的には、第2の情報は、F1APコンテナ(container)情報要素にカプセル化され、次いで、X2APメッセージ又はXnAPメッセージで搬送される。第2の情報は既存のメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。
【0140】
任意に、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、S1インターフェース又はNGインターフェースを介してコア・ネットワーク・デバイスに第2の情報を転送し、交換してもよい。例えば、ターゲットIABドナーは、第2の情報をS1インターフェース又はNGインターフェースを介してコア・ネットワーク・デバイスに送信する。コア・ネットワーク・デバイスは、第2の情報を受信した後に、S1インターフェース又はNGインターフェースを介して、第2の情報をソースIABドナーに転送する。例えば、第2の情報は、ターゲットIABドナーによってコア・ネットワーク・デバイスに送信されるハンドオーバ要求肯定応答メッセージ(handover request acknowledge、handover request ACK)と、コア・ネットワーク・デバイスによってソースIABドナーに送信されるハンドオーバ・コマンド(handover command)とで搬送されてもよい。この設計によれば、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、コア・ネットワーク・デバイスを介して第2の情報を交換してもよく、それによってIABノードが、第1の情報に対してターゲットIABドナーからフィードバック情報を取得できることを確実にする。
【0141】
第2の情報は、要求情報のフィードバック情報を含む。フィードバック情報は、受信された第1の情報に基づいてターゲットIABドナーによって生成されてもよい。
【0142】
例えば、ターゲットIABドナーが第1のF1インターフェースをセットアップすることに同意したときに、フィードバック情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報であってもよい。例えば、フィードバック情報は、F1セットアップ応答(F1 SETUP RESPONSE)であってもよい。第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報は、F1セットアップ応答メッセージのコンテキストの全部又は一部を含んでもよい(F1セットアップ応答メッセージについては、S209を参照のこと。)具体的には、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報は、ターゲットIABドナーを識別するための情報、IABノードによってサービスされるセルのアクティベーション情報、ターゲットIABドナーのCUによってサポートされるRRCバージョン、ターゲットIABドナーのCUのトランスポート層アドレス情報、及びIABノードのDUの同期信号ブロック伝送設定(synchronization signal block transmission configuration、STC)のうちの少なくとも1つを含む。IABノードによってサービスされるセルのアクティベーション情報は、アクティベーションされる必要がある1つ以上のセルに関する情報を含んでもよい。ターゲットIABドナーを識別するための情報は、ターゲットIABドナーの識別子(ID)若しくは名前(name)、ターゲットIABドナーのCU識別子(ID)若しくは名前(name)、又はターゲットIABドナーの基地局識別子(gNB ID)若しくは名前(name)のうちのいずれか1つ含んでもよい。この設計によれば、ターゲットIABドナーは、第1のF1インターフェースを設定するための応答情報に第1のF1インターフェースを設定するための関連情報を含めることによって、ソースIABドナーに、ターゲットIABドナーが第1のF1インターフェースをセットアップすることに同意し、ソースIABドナーを介して、第1のF1インターフェースをセットアップするために必要な情報をIABノードに提供することを暗黙的に示してもよい。追加的に、ターゲットIABドナーを識別するための情報は、応答情報がターゲットIABドナーに対応することをIABノードに示すための明示的な指標情報として使用されてもよいので、IABノードは、受信した情報が、第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であるのか、又は第2のF1インターフェースの設定を更新するための情報であるのかを決定することができる。第2のF1インターフェースは、IABノードのDUとソースIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである。
【0143】
例えば、ターゲットIABドナーが第1のF1インターフェースを拒否するか、又はセットアップできないときに、フィードバック情報は、第1のF1インターフェースのセットアップの失敗を示す指標情報であってもよい。例えば、フィードバック情報は、F1セットアップ失敗(F1 SETUP FAILURE)であってもよい。F1 SETUP FAILUREの場合、第3世代パートナーシッププロジェクト(the 3rd generation partnership project、3GPP)技術標準(technical standard、TS)38.473 V16.1.0の9.2.1.6項を参照のこと。この場合、この出願のこの実施形態における後続の動作は、行われなくてもよい。任意選択で、ソースIABドナーは、フィードバック情報に基づいて、S301を再度行うことを決定し、第1のF1インターフェースをセットアップすることを試みるために、第1の情報のターゲットIABドナーへの送信を継続してもよい。代替的には、ソースIABドナーは、フィードバック情報に基づいて、S301を再度行わないことを決定してもよい。例えば、ソースIABドナーは、方法200を参照して動作を行ってもよい。この設計によれば、ソースIABドナーは、第1のF1インターフェースのセットアップの失敗を示す受信した指標情報に基づいて、ターゲットIABドナーが第1のF1インターフェースのセットアップを拒否するか、又はセットアップすることができないことを決定してもよい。さらに、ソースIABドナーは、第1のF1インターフェースをセットアップすることを試みるために、第1の情報のターゲットIABドナーへの送信を継続するかどうかを決定し、それによって、第1のF1インターフェースをセットアップする成功率を向上させてもよい。
【0144】
S303.ソースIABドナーは、第3の情報をIABノードに送信する。
【0145】
フィードバック情報が第1のF1インターフェースを設定するための応答情報であるときに、ソースIABドナーは、応答情報を受信した後に、第3の情報をIABノードに送信してもよく、第3の情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報を含む。
【0146】
具体的には、IABノードがソース親ノードを介してソースIABドナーに接続されるときに、ソースIABドナーは、IABノードのソース親ノードを介して、第3の情報をIABノードに送信してもよい。
【0147】
例えば、ソースIABドナーは、ソースIABドナー(又はソース・ドナーCU)によってIABノード(又はIAB-MT)に送信されるRRC再設定メッセージに第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報を含めてもよい(RRC再設定メッセージについては、S204を参照のこと)。IABノードのMTは、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報を受信した後に、内部インターフェースを介してIABノードのDUに応答情報を送信してもよい。第3の情報は既存のメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。
【0148】
任意選択で、ソースIABドナーは、ソースIABドナー(又はソース・ドナーCU)によってIABノード(又はIAB-MT)に送信される別の既存のRRCメッセージに第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報を含めるか、又は、別個に応答情報を搬送するRRCメッセージに応答情報を含めてもよい。IABノードのMTは、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報を受信した後に、内部インターフェースを介してIABノードのDUに応答情報を送信してもよい。
【0149】
任意選択では、ソースIABドナーは、ソースIABドナー(又はソース・ドナーCU)によってIABノード(又はIAB-DU)に送信される、第2のF1インターフェース上の、F1APメッセージに第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報を含んでもよく、第2のF1インターフェースは、IABノードのDUとソースIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである。例えば、第2の情報がF1APコンテナ(container)情報要素にカプセル化された後に、第2の情報がX2APメッセージ又はXnAPメッセージで搬送され、ターゲットIABドナーによってソースIABドナーに送信されるときに、ソースIABドナーは、第3の情報として第2の情報をIABノードに透過的に伝送してもよい。この設計によれば、ターゲットIABドナーは、ソースIABドナーが第2の情報を解析することを防止するために、カプセル化されたF1APコンテナ(container)情報要素の形態で、ソースIABドナーを介して第2の情報をIABノードに送信してもよく、それによって、第2の情報の伝送セキュリティを向上させる。追加的に、既存のRRC再設定メッセージへの変更を回避することができる。
【0150】
第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報が第2のF1インターフェース上でF1APメッセージで搬送されるときに、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージで搬送される情報が、第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であるのか、第2のF1インターフェースの設定を更新するための情報であるのかをIABノードが決定することを可能にするために、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージは、指標情報を含んでもよく、指標情報は、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージに含まれる情報が、ターゲットのIABドナーに対応する情報であるか、又は第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であることを示す。例えば、指標情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報と共に、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージで搬送されてもよい。任意選択で、指標情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報に含まれてもよい。例えば、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報に含まれ、かつターゲットIABドナーを識別するためのものである情報が、指標情報として使用されてもよい。この設計によれば、IABノードは、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージで搬送される指標情報に基づいて、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージで搬送される情報が、第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であるのか、第2のF1インターフェースの設定を更新するための情報であるのかを決定することができるので、異なる後続の処理を行うことができる。
【0151】
任意選択でで、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージは明示的に指標情報を搬送しなくてもよい。例えば、ソースIABドナーとIABノードとの間で新しい手順が指定されてもよい。この手順は、特に、ターゲットIABドナーからのものであり、かつ第1のF1インターフェースをセットアップするための関連情報を、あらかじめIABノードに送信するための手順のセットである。例えば、IABノードは、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージの前に受信した情報に基づいて、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージに含まれる情報が、ターゲットIABドナーに対応する情報であるか、又は第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であるかを決定してもよい。
【0152】
例えば、IABノードは、第2のF1インターフェース上の受信したF1APメッセージに含まれる指標情報に基づいて、第1のF1インターフェースをセットアップするためものであり、かつ第2のF1インターフェース上のF1APメッセージに含まれる応答情報が、ターゲットIABドナーに対応することを決定する、すなわち、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージで搬送される情報が、第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であるが、第2のF1インターフェースの設定を更新するための情報ではないことを決定してもよい。IABノードは、受信した第3の情報に基づいて、第1のF1インターフェースを設定する。
【0153】
例えば、第3の情報は、F1ハンドオーバ・コマンドと呼ばれてもよい。
【0154】
S303は、任意選択の動作である。言い換えれば、この実施形態は、この動作を含まなくてもよい。例えば、フィードバック情報がF1セットアップ失敗情報であるときに、S303を行う必要はない。
【0155】
前述の方法によれば、ソースIABドナーは、ターゲットIABドナーと、第1のF1インターフェースをセットアップするための関連情報を交換するので、IABノードのDUがターゲットIABドナーについてのDUの設定情報をより迅速に取得することができ、それによって効率的なマイグレーションを実装する。追加的に、ターゲットIABドナーは、フィードバック情報に基づいて、第1のF1インターフェースをセットアップするステータスを柔軟に示してもよく、それによって第1のF1インターフェースをセットアップする効率を向上させる。
【0156】
S304.ターゲットIABドナーは、第4の情報をソースIABドナーに送信する。
【0157】
ターゲットIABドナーによってソースIABドナーに第4の情報を送信するための具体的な方法については、S302のターゲットIABドナーによってソースIABドナーに第2の情報を送信するための方法を参照のこと。詳細は、ここでは再度説明されない。第4の情報と第2の情報は、同じメッセージで搬送されてもよい。
【0158】
第4の情報は、ターゲットIABドナーのIPアドレス情報を含み、IPアドレス情報は、ターゲットIABドナーとIABノードの間の初期SCTP関連付けを確立するためのものである。この方法によれば、ターゲットIABドナーがターゲットIABドナーのIPアドレス情報をIABノードに送信するので、IABノードがIPアドレス情報に基づいてターゲットIABドナーとのSCTP関連付けを迅速に確立することができる。これは、ターゲットIABドナーとIABノードの間のSCTP関連付けを確立する成功率をさらに向上させる。
【0159】
ターゲットIABドナーのIPアドレス情報は、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、第1のF1インターフェースためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、及び第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数のうちの少なくとも1つを含む。第1のF1-Cインターフェースは、第1のF1インターフェースの制御プレーン・インターフェースであり、第1のF1-Uインターフェースは、第1のF1インターフェースのユーザ・プレーン・インターフェースであり、F1-Cサービスは、第1のF1-Cインターフェースを通過するサービスを含み、F1-Uサービスは、第1のF1-Uインターフェースを通過するサービスを含む。IPアドレス・タイプは、IPv4タイプやIPv6タイプを含んでもよい。この方法によれば、ターゲットIABドナーは、要求に基づいてIPアドレス情報のタイプを選択し、次いで、ソースIABドナーを介してIPアドレス情報をIABノードに送信することができる。
【0160】
第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレスは、第1のF1インターフェースに対応するCUのIPアドレス、例えばドナー-CUのIPアドレスを含む。第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスは、第1のF1-Cインターフェースに対応するCUのIPアドレス、例えばドナー-CU-CPのIPアドレスを含む。第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスは、第1のF1-Uインターフェースに対応するCUのIPアドレス、例えばドナー-CU-UPのIPアドレスを含む。
【0161】
任意選択で、ターゲットIABドナーは、IABノードの要求において、第4の情報をソースIABドナーに送信してもよい。例えば、IABノードは、IPアドレス要求情報をソースIABドナーに送信し、IPアドレス要求情報は、ターゲットIABドナーからIPアドレスを要求するためのものである。ソースIABドナーは、IPアドレス要求情報をターゲットIABドナーに転送する。代替的には、ターゲットIABドナーは、ソースIABドナーからの第1の情報に基づいて、第4の情報をソースIABドナーに送信してもよい。
【0162】
S305.ソースIABドナーは、第5の情報をIABノードに送信する。
【0163】
ソースIABドナーは、第4の情報を受信した後に、第5の情報をIABノードに送信し、第5の情報はIPアドレス情報を含む。
【0164】
ソースIABドナーによってIABノードに第5の情報を送信するための具体的な方法については、S303のソースIABドナーによってIABノードに第3の情報を送信するための方法を参照のこと。詳細は、ここでは再度説明されない。第5の情報と第3の情報は、同じメッセージで搬送されてもよい。
【0165】
S304及びS305は、S301~S303の前に行われてもよく、又はS308の後に行われてもよい。この出願のこの実施態様では、S304及びS305の実行機会は限定されない。
【0166】
S304及びS305は、任意選択の動作である。言い換えれば、この実施形態は、2つの動作を含まなくてもよい。例えば、複数のIPアドレスを予め設定する(動作S207のIPアドレス割り当てを参照のこと)ネットワーク管理デバイスが依然としてある
【0167】
S306.ターゲットIABドナーは、第6の情報をソースIABドナーに送信する。
【0168】
第6の情報は、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を含み、要求情報は、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップすることを要求するためのものである。IABノードの従属デバイスは、IABノードの子IABノード又はIABノードにアクセスする端末デバイスを含む。
【0169】
IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報は、F1AP手順におけるユーザ・コンテキスト・セットアップ要求メッセージの一部又は全部を含んでもよい(ユーザ・コンテキスト・セットアップ要求メッセージに含まれる具体的なコンテンツについては、3GPP TS 38.473 V16.1.0の9.2.2.1項を参照のこと)。具体的には、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報は、IABノードの従属デバイスに対応するF1アプリケーション・プロトコル識別子、IABノードによってサービスされるSCellのセットアップ・リスト、IABノードとIABノードの従属デバイスとの間のSRBのセットアップ・リスト、IABノードとIABノードの従属デバイスとの間のDRBのセットアップ・リスト、IABノードとIABノード(又はIABノードの子ノード)の従属デバイスとの間のBH RLC CHのセットアップ・リスト、IABノードのユーザ・プレーン・データ・ルーティング・ルール、及びIABノードのユーザ・プレーン・ベアラ・マッピング・ルールのうちの少なくとも1つを含む。
【0170】
この設計によれば、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報に、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための関連情報を含めることによって、ターゲットIABドナーは、暗黙の指標を介して、ソースIABドナーに、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするよう要求し、ソースIABドナーを介して、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするために必要な情報をIABノードに提供することができる。
【0171】
ターゲットIABドナーによってソースIABドナーに第6の情報を送信するための具体的な方法については、S302のターゲットIABドナーによってソースIABドナーに第2の情報を送信するための方法を参照のこと。詳細は、ここでは再度説明されない。第2の情報、第4の情報、及び第6の情報のうちの少なくとも1つは、同じメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。追加的に、IABノードとターゲットIABドナーとの間のデータ通信をより迅速にセットアップすることができ、IABネットワークの通信効率を向上させる。
【0172】
S307.ソースIABドナーは、第7の情報をIABノードに送信する。
【0173】
ソースIABドナーは、第6の情報を受信した後に、第7の情報をIABノードに送信し、第7の情報は、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を含む。
【0174】
ソースIABドナーによってIABノードに第7の情報を送信するための具体的な方法については、S303のソースIABドナーによってIABノードに第3の情報を送信するための方法を参照のこと。詳細は、ここでは再度説明されない。第3の情報、第5の情報、及び第7の情報のうちの少なくとも1つは、同じメッセージで搬送されるので、シグナリング・オーバヘッドを低減することができる。追加的に、IABノードとターゲットIABドナーとの間のデータ通信をより迅速にセットアップすることができ、IABネットワークの通信効率を向上させる。
【0175】
S308.IABノードは、ターゲットIABドナーに第7の情報のフィードバック情報を送信する。
【0176】
第7の情報のフィードバック情報は、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報であってもよい。
【0177】
IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報は、F1AP手順におけるユーザ・コンテキスト・セットアップ応答メッセージの一部又は全部を含んでもよい(ユーザ・コンテキスト・セットアップ応答メッセージに含まれる具体的なコンテンツについては、3GPP TS 38.473 V16.1.0の9.2.2.2項を参照のこと)。具体的には、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報は、IABノードによってIABノードの従属デバイスに割り当てられるC-RNTI、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のDRBのリスト、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のSRBのリスト、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のBH RLC Chのリスト、及びセットアップに成功したか又は成功していないIABノードによってサービスされるSCellのリストのうちの少なくとも1つを含む。
【0178】
具体的には、IABノードがソース親ノードを介してソースIABドナーに接続されるときに、IABノードは、最初に、ソース親ノードを介してソースIABドナーに第7の情報のフィードバック情報を送信し、次いで、ソースIABドナーは、ターゲットIABドナーに第7の情報のフィードバック情報を送信する。
【0179】
例えば、IABノードは、IABノード(又はIAB-MT)によってソースIABドナー(又はドナーCU)に送信される既存のRRCメッセージに第7の情報のフィードバック情報を含めるか、別個に応答情報を搬送するRRCメッセージにフィードバック情報を含めてもよい。任意選択で、IABノードは、IABノード(又はIAB-DU)によってソースIABドナー(又はドナー-CU)に送信される、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージに第7の情報のフィードバック情報を含めてもよい。第2のF1インターフェースは、IABノードのDUとソースIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである。
【0180】
ソースのIABドナーによってターゲットIABドナーに第7の情報のフィードバック情報を送信するための具体的な方法については、S301のソースIABドナーによってターゲットIABドナーに第1の情報を送信するための方法を参照のこと。詳細は、ここでは再度説明されない。
【0181】
任意選択で、第7の情報のフィードバック情報は、IABノードの従属デバイスのコンテキストのIABノード及び/又はターゲットIABドナーにおけるセットアップの失敗を示す指標情報であってもよい。例えば、フィードバック情報は、コンテキスト・セットアップ失敗(CONTEXT SETUP FAILURE)であってもよい。CONTEXT SETUP FAILUREの詳細については、3GPP TS 38.473 V16.1.0の9.2.2.3項を参照のこと。任意選択で、ターゲットIABドナーは、フィードバック情報に基づいて、S306を再度行うために、具体的には、第6の情報のソースIABドナーへの送信を継続し、ソースIABドナーは、第7の情報のIABドナーへの送信を継続して、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおけるIABノードの従属デバイスのコンテキストのセットアップを試みてもよい。代替的には、ターゲットIABドナーは、フィードバック情報に基づいて、S306を再度行わないことを決定してもよい。例えば、IABノードがターゲットIABドナーにマイグレーションした後に、IABドナーは、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおけるIABノードの従属デバイスのコンテキストのセットアップを試みてもよい。
【0182】
前述の方法によれば、ソースIABドナーとターゲットIABドナーは、IABノードの従属デバイスのコンテキストの関連情報を交換するので、ターゲットIABドナーがIABノードの従属デバイスのコンテキストをより迅速に取得することができ、それにより、IABノードのインター・ドナーCUマイグレーションの時間を低減し、効率的なマイグレーションを実装することができる。
【0183】
S306~S308は、任意選択の動作である。言い換えれば、この実施形態は、3つの動作を含まなくてもよい。例えば、3つの動作は、IABノードがターゲットIABドナーにマイグレーションし、次いで、従属デバイスのコンテキストがIABノード及びターゲットIABドナーによってセットアップされた後に行われてもよい。
【0184】
S309.IABノードは、ターゲットIABドナーとの初期SCTP関連付けを確立する。
【0185】
具体的には、最初のSCTP関連付けは、IABノードとターゲットIABドナーのCUとの間で確立されてもよい。IABノードは、ターゲットIABドナーとの初期SCTP関連付けを確立するためにIPアドレスを使用する。IPアドレスは、ネットワーク管理デバイスによって設定された複数のIPアドレスから選択されてもよいし、又はIPアドレスは、S305の第5の情報に基づいて取得される。
【0186】
さらに、IABノードは、第1のF1インターフェースの関連情報をSCTP関連付けに関連付けてもよいし、及び/又はIABノードは、SCTP関連付けを、IABノードの従属デバイスのものであり、かつIABノード及び/又はターゲットIABドナーにセットアップされるコンテキストに関連付けてもよい。例えば、ターゲットIABドナーは、設定更新情報をIABノードに送信してもよい。IAB-DU構成更新情報は、ターゲットIABドナー(又はターゲットドナーCU)によってIABノードに送信されるGNB-CU CONFIGURATION UPDATE情報で搬送されてもよい。IABノードは、構成更新情報に基づいて、第1のF1インターフェースの関連情報をSCTP関連付けに関連付け、及び/又は、SCTP関連付けを、IABノードの従属デバイスのものであり、かりIABノード及び/又はターゲットIABドナーにセットアップされるコンテキストに関連付けてもよい。
【0187】
任意選択で、IABノードは、構成更新情報に基づいて、IABノードのDU上の別のSCTP関連付けを削除してもよい。
【0188】
さらに、後続のSCTP関連付けのIPアドレスはまた、S305の第5の情報におけるIPアドレス情報に基づいて取得されてもよい。代替的には、後続のSCTP関連付けのためのIPアドレスは、ターゲットIABドナー(又はターゲットドナーCU)によってIABノードに送信されるGNB-CU CONFIGURATION UPDATE情報に基づいて取得される。
【0189】
S309は、S304及びS305の後に行われてもよく、S308の後に行われてもよい。この出願のこの実施態様において、S309の実行機会は限定されない。
【0190】
図4は、この出願の一実施形態による通信方法を示す。通信方法400は、以下のステップを含む。
【0191】
S401.IABノードのターゲットIABドナーは、IABノードのソースIABドナーに第4の情報を送信する。
【0192】
具体的には、IABノードのターゲットドナー-CUは、第2の情報をIABノードのソース・ドナー-CUに送信してもよい。
【0193】
IABノードは、ソースIABドナーに直接アクセスしてもよいし、IABノードは、1つ以上の上流IABノードを介してソースIABドナーに接続されてもよい。ターゲットIABドナーは、IABノードからの測定報告に基づいて、ソースIABドナーによって決定されてもよい。同様に、IABノードがターゲットIABドナーにマイグレーションした後に、IABノードは、ターゲットIABドナーに直接アクセスしてもよいし、IABノードは、1つ以上の上流IABノードを介してターゲットIABドナーに接続されてもよい。
【0194】
IABノードは、親ノードを変更する必要があるマイグレーションするIABノードであってもよい。具体的には、ソースIABドナーは、マイグレーションするIABノードがソース親ノードからターゲット親ノードへマイグレーションする必要があると決定する。代替的には、IABノードは、マイグレーションするIABノードの子ノードであってもよい。具体的には、IABノードはマイグレーションするIABノードと共にマイグレーションしてもよい。例えば、IABノードは、
図1Eの左図のIABノード3であってもよいし、
図1Eの左図のIABノード4であってもよい。
【0195】
例えば、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、X2インターフェース又はXnインターフェースを介して第4の情報を交換してもよい。第4の情報は、ソースIABドナーとターゲットIABドナーとの間でX2AP又はXnAPメッセージで搬送されてもよい。例えば、第4の情報は、IABノードに対するものであり、かつターゲットIABドナーによってソースIABドナーに送信されるハンドオーバ要求応答メッセージで搬送されてもよい(IABノードに対するハンドオーバ要求応答メッセージについては、S203を参照のこと)。代替的には、第4の情報は、F1APコンテナ(container)情報要素にカプセル化され、次いで、X2APメッセージ又はXnAPメッセージで搬送される。
【0196】
任意選択で、ソースIABドナー及びターゲットIABドナーは、S1インターフェース又はNGインターフェースを介してコア・ネットワーク・デバイスに第4の情報を転送し、交換してもよい。例えば、ターゲットIABドナーは、第4の情報をS1インターフェース又はNGインターフェースを介してコア・ネットワーク・デバイスに送信する。コア・ネットワーク・デバイスは、第4の情報を受信した後に、S1インターフェース又はNGインターフェースを介して、第4の情報をソースIABドナーに転送する。
【0197】
第4の情報は、ターゲットIABドナーのIPアドレス情報を含み、IPアドレス情報は、ターゲットIABドナーとIABノードの間の初期SCTP関連付けを確立するためのものである。任意選択で、IPアドレス情報は、ターゲットIABドナーとIABノードとの間の後続のSCTP関連付けを確立するためにさらにあってもよい。すなわち、IPアドレス情報は、最初のSCTP関連付けを確立するためのIPアドレスを含んでもよく、後続のSCTP関連付けを確立するためのIPアドレスをさらに含んでもよい。
【0198】
IPアドレス情報は、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのターゲットIABドナーのIPアドレスの数、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数のうちの少なくとも1つを含む。第1のF1-Cインターフェースは、第1のF1インターフェースの制御プレーン・インターフェースであり、第1のF1-Uインターフェースは、第1のF1インターフェースのユーザ・プレーン・インターフェースであり、F1-Cサービスは、第1のF1-Cインターフェースを通過するサービスを含み、F1-Uサービスは、第1のF1-Uインターフェースを通過するサービスを含む。IPアドレス・タイプは、IPv4タイプやIPv6タイプを含んでもよい。
【0199】
第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレスは、第1のF1インターフェースに対応するCUのIPアドレス、例えばドナー-CUのIPアドレスを含む。第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスは、第1のF1-Cインターフェースに対応するCUのIPアドレス、例えばドナー-CU-CPのIPアドレスを含む。第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスは、第1のF1-Uインターフェースに対応するCUのIPアドレス、例えばドナー-CU-UPのIPアドレスを含む。
【0200】
任意選択で、ターゲットIABドナーは、IABノードの要求において、第4の情報をソースIABドナーに送信してもよい。例えば、IABノードは、IPアドレス要求情報をソースIABドナーに送信し、IPアドレス要求情報は、ターゲットIABドナーからIPアドレスを要求するためのものである。ソースIABドナーは、IPアドレス要求情報をターゲットIABドナーに転送する。代替的には、ターゲットIABドナーは、IABノードに対して、かつソースIABドナーからのハンドオーバ要求メッセージに基づいて、第4の情報をソースIABドナーに送信してもよい(IABに対するハンドオーバ要求メッセージについては、S202を参照のこと)。
【0201】
S402.ソースIABドナーは、第5の情報をIABノードに送信する。
【0202】
ソースIABドナーは、第4の情報を受信した後に、第5の情報をIABノードに送信し、第5の情報はIPアドレス情報を含む。具体的には、IABノードがソース親ノードを介してソースIABドナーに接続されるときに、ソースIABドナーは、IABノードのソース親ノードを介して、第5の情報をIABノードに送信してもよい。
【0203】
例えば、ソースIABドナーは、ソースIABドナーによってIABノードに送信されるRRC再設定メッセージにIPアドレス情報を含めてもよい(RRC再設定メッセージについては、S204を参照のこと)。IABノードのMTは、IPアドレス情報を受信した後に、内部インターフェースを介してIABノードのDUにIPアドレス情報を送信してもよい。
【0204】
任意選択で、ソースIABドナーは、ソースIABドナーによってIABノードに送信される、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージにIPアドレス情報を含めてもよい。第2のF1インターフェースは、IABノードのDUとソースIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである。例えば、第4の情報がF1APコンテナ(container)情報要素にカプセル化された後に、第4の情報がX2APメッセージ又はXnAPメッセージで搬送され、ターゲットIABドナーによってソースIABドナーに送信されるときに、ソースIABドナーは、第5の情報として第4の情報をIABノードに透過的に伝送してもよい。
【0205】
S403.IABノードは、ターゲットIABドナーとの初期SCTP関連付けを確立する。
【0206】
具体的には、最初のSCTP関連付けは、IABノードとターゲットIABドナーのCUとの間で確立されてもよい。IABノードは、ターゲットIABドナーとの初期SCTP関連付けを確立するためにIPアドレスを使用する。IPアドレスは、S402の第5の情報におけるIPアドレス情報に基づいて取得される。
【0207】
さらに、後続のSCTP関連付けのIPアドレスはまた、S402の第5の情報におけるIPアドレス情報に基づいて取得されてもよい。代替的には、後続のSCTP関連付けのIPアドレスは、第1のF1インターフェースの確立に成功した後に、ターゲットIABドナー(又はターゲットドナーCU)によってIABノードに送信されるGNB-CU CONFIGURATION UPDATE情報に基づいて取得される。
【0208】
この出願のこの実施形態は、高速SCTP関連付け確立方法を提供する。ターゲットIABドナーは、ターゲットIABドナーのIPアドレス情報をIABノードに送信するので、IABノードはIPアドレス情報に基づいてターゲットIABドナーとのSCTP関連付けを迅速に確立することができる。これは、ターゲットIABドナーとIABノードの間のSCTP関連付けを確立する成功率をさらに向上させる。
【0209】
前述の技術概念と同様の技術概念に基づいて、この出願の実施形態は、通信装置を提供する。通信デバイスは、前述の実施形態のいずれか1つに提供される通信方法及び通信方法の任意の可能な設計におけるリレー・デバイス、ネットワーク・デバイス、又はユーザ機器であってもよい。リレー・デバイス、ネットワーク・デバイス、又はユーザ機器は、前述の実施形態のいずれか1つに提供される通信方法において、リレー・デバイス、ネットワーク・デバイス、又はユーザ機器によって行われる方法ステップ、動作、又は挙動を行うように構成された少なくとも1つの対応するユニットを含んでもよい。少なくとも1つのユニットは、リレー・デバイス、ネットワーク・デバイス、又はユーザデバイスによって行われる方法ステップ、動作、又は挙動との1対1の対応に配設されてもよい。
【0210】
図5は、この出願の一実施形態による通信装置500の概略ブロック図である。以下、
図5を参照して、通信装置500の構造及び機能を具体的に説明する。通信装置500は、送信モジュール501及び取得モジュール502を含んでもよい。
【0211】
この出願の一例では、通信装置500は、ソースIABドナーに適用されてもよい。送信モジュール501は、具体的には、第1の情報をIABノードのターゲットIABドナーに送信するように構成されており、第1の情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報を含む。送信モジュール502は、具体的には、第2の情報をターゲットIABドナーから取得するように構成されており、第2の情報は、要求情報のフィードバック情報を含む。第1のF1インターフェースは、IABノードのDUとターゲットIABドナーのCUとの間の通信インターフェースである。
【0212】
第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報は、IAB-DU識別子(ID)、IAB-DU名(name)、IABノードによってサービスされるセルのサービス・セル情報(served cell information of a cell served by the IAB node)、IABノードのDUによって送信されるシステム情報設定(例えば、同期信号及びPBCHブロック(synchronization signal and physical broadcast channel block、SSB)関連設定)、IABノードのDUによってサポートされるRRCバージョン、及びIABノードのDUのトランスポート層アドレス情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。SSB関連設定は、SSB周波数、SSB周期、SSBキャリア間隔、SSBオフセット(Offset)、SSB持続時間(Duration)などを含んでもよい。
【0213】
フィードバック情報が、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報であるときに、送信モジュール501は、第3の情報をIABノードに送信するようにさらに構成されてもよく、第3の情報は、応答情報を含む。
【0214】
第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報は、ターゲットIABドナーを識別するための情報、IABノードによってサービスされるセルのアクティベーション情報、ターゲットIABドナーのCUによってサポートされるRRCバージョン、ターゲットIABドナーのCUのトランスポート層アドレス情報、及びIABノードのDUの同期信号ブロック伝送設定(synchronization signal block transmission configuration、STC)のうちの少なくとも1つを含む。IABノードによってサービスされるセルのアクティベーション情報は、アクティベーションされる必要がある1つ以上のセルに関する情報を含んでもよい。ターゲットIABドナーを識別するための情報は、ターゲットIABドナーの識別子(ID)若しくは名前(name)、ターゲットIABドナーのCU識別子(ID)若しくは名前(name)、又はターゲットIABドナーの基地局識別子(gNB ID)若しくは名前(name)のうちのいずれか1つ含んでもよい。
【0215】
フィードバック情報が、第1のF1インターフェースのセットアップの失敗を示す指標情報であるときに、送信モジュール501は、第1の情報のIABノードのターゲットIABドナーへの送信をさらに継続してもよい。
【0216】
任意選択で、取得モジュール502は、ターゲットIABドナーからの第4の情報を受信するようにさらに構成されてもよく、第4の情報は、ターゲットIABドナーのIPアドレス情報を含み、IPアドレス情報は、ターゲットIABドナーとIABノードとの間の初期SCTP関連付けを確立するためのものである。さらに、送信モジュール501は、第5の情報をIABノードに送信するようにさらに構成されており、第5の情報は、IPアドレス情報を含む。
【0217】
IPアドレス情報は、第1のF1インターフェースのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、第1のF1-CインターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、及び第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数のうちの少なくとも1つを含む。第1のF1-Cインターフェースは、第1のF1インターフェースの制御プレーン・インターフェースであり、第1のF1-Uインターフェースは、第1のF1インターフェースのユーザ・プレーン・インターフェースであり、F1-Cサービスは、第1のF1-Cインターフェースを通過するサービスを含み、F1-Uサービスは、第1のF1-Uインターフェースを通過するサービスを含む。IPアドレス・タイプは、IPv4タイプやIPv6タイプを含んでもよい。
【0218】
任意選択で、取得モジュール502は、ターゲットIABドナーからの第6の情報を受信するようにさらに構成されてもよく、第6の情報は、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を含む。さらに、送信モジュール501は、第7の情報をIABノードに送信するようにさらに構成されてもよく、第7の情報は、要求情報を含む。さらに、取得モジュール502は、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするために、IABノードから応答情報を受信するようにさらに構成されてもよい。IABノードの従属デバイスは、IABノードの子IABノード又はIABノードにアクセスする端末デバイスを含む。さらに、送信モジュール501は、応答情報をターゲットIABドナーに送信するようにさらに構成されてもよい。
【0219】
IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報は、IABノードの従属デバイスに対応するF1アプリケーション・プロトコル識別子、IABノードによってサービスされるSCellのセットアップ・リスト、IABノードとIABノードの従属デバイスとの間のSRBのセットアップ・リスト、IABノードとIABノードの従属デバイスとの間のDRBのセットアップ・リスト、IABノードとIABノード(又はIABノードの子ノード)の従属デバイスとの間のBH RLC CHのセットアップ・リスト、IABノードのユーザ・プレーン・データ・ルーティング・ルール、及びIABノードのユーザ・プレーン・ベアラ・マッピング・ルールのうちの少なくとも1つを含む。IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報は、IABノードによってIABノードの従属デバイスに割り当てられるC-RNTI、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のDRBのリスト、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のSRBのリスト、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のBH RLC Chのリスト、及びセットアップに成功したか又は成功していないIABノードによってサービスされるSCellのリストのうちの少なくとも1つを含む。
【0220】
図6は、この出願の一実施形態による通信装置600の概略ブロック図である。以下、
図6を参照して、通信装置600の構造及び機能を具体的に説明する。通信装置600は、取得モジュール601及び送信モジュール602を含んでもよく、任意選択で、処理モジュール603をさらに含んでもよい。
【0221】
この出願の一例では、通信装置600は、ターゲットIABドナーに適用されてもよい。取得モジュール601は、具体的には、ソースIABドナーから第1の情報を受信するように構成されており、第1の情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報を含む。第1のF1インターフェースは、IABノードの分散ユニットとターゲットIABドナーの中央ユニットとの間の通信インターフェースである。
【0222】
送信モジュール602は、具体的には、第2の情報を前記ソースIABドナーに送信するように構成されており、第2の情報は、要求情報のフィードバック情報を含む。
【0223】
第1のF1インターフェースをセットアップするための要求情報は、IAB-DU識別子(ID)、IAB-DU名(name)、IABノードによってサービスされるセルのサービス・セル情報(served cell information of a cell served by the IAB node)、IABノードのDUによって送信されるシステム情報設定(例えば、同期信号及びPBCHブロック(synchronization signal and physical broadcast channel block、SSB)関連設定)、IABノードのDUによってサポートされるRRCバージョン、及びIABノードのDUのトランスポート層アドレス情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。SSB関連設定は、SSB周波数、SSB周期、SSBキャリア間隔、SSBオフセット(Offset)、SSB持続時間(Duration)などを含んでもよい。第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報は、ターゲットIABドナーを識別するための情報、IABノードによってサービスされるセルのアクティベーション情報、ターゲットIABドナーのCUによってサポートされるRRCバージョン、ターゲットIABドナーのCUのトランスポート層アドレス情報、及びIABノードのDUの同期信号ブロック伝送設定(synchronization signal block transmission configuration、STC)のうちの少なくとも1つを含む。IABノードによってサービスされるセルのアクティベーション情報は、アクティベーションされる必要がある1つ以上のセルに関する情報を含んでもよい。ターゲットIABドナーを識別するための情報は、ターゲットIABドナーの識別子(ID)若しくは名前(name)、ターゲットIABドナーのCU識別子(ID)若しくは名前(name)、又はターゲットIABドナーの基地局識別子(gNB ID)若しくは名前(name)のうちのいずれか1つ含んでもよい。
【0224】
任意選択で、送信モジュール602は、ソースIABドナーに第4の情報を送信するようにさらに構成されてもよく、第4の情報は、ターゲットIABドナーのIPアドレス情報を含み、IPアドレス情報は、ターゲットIABドナーとIABノードとの間の初期SCTP関連付けを確立するためのものである。
【0225】
IPアドレス情報は、第1のF1インターフェースのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、第1のF1-CインターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、及び第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数のうちの少なくとも1つを含む。第1のF1-Cインターフェースは、第1のF1インターフェースの制御プレーン・インターフェースであり、第1のF1-Uインターフェースは、第1のF1インターフェースのユーザ・プレーン・インターフェースであり、F1-Cサービスは、第1のF1-Cインターフェースを通過するサービスを含み、F1-Uサービスは、第1のF1-Uインターフェースを通過するサービスを含む。IPアドレス・タイプは、IPv4タイプやIPv6タイプを含んでもよい。
【0226】
任意選択で、送信モジュール602は、第6の情報をソースIABドナーに送信するようにさらに構成されてもよく、第6の情報は、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を含む。さらに、取得モジュール601は、ソースIABドナーから、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするために、IABノードから応答情報を受信するようにさらに構成されてもよい。
【0227】
IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報は、IABノードの従属デバイスに対応するF1アプリケーション・プロトコル識別子、IABノードによってサービスされるSCellのセットアップ・リスト、IABノードとIABノードの従属デバイスとの間のSRBのセットアップ・リスト、IABノードとIABノードの従属デバイスとの間のDRBのセットアップ・リスト、IABノードとIABノード(又はIABノードの子ノード)の従属デバイスとの間のBH RLC CHのセットアップ・リスト、IABノードのユーザ・プレーン・データ・ルーティング・ルール、及びIABノードのユーザ・プレーン・ベアラ・マッピング・ルールのうちの少なくとも1つを含む。IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報は、IABノードによってIABノードの従属デバイスに割り当てられるC-RNTI、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のDRBのリスト、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のSRBのリスト、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のBH RLC Chのリスト、及びセットアップに成功したか又は成功していないIABノードによってサービスされるSCellのリストのうちの少なくとも1つを含む。
【0228】
任意選択で、通信装置600は、処理モジュール603をさらに含んでもよい。処理モジュール603は、具体的には、IPアドレスに基づいて、IABノードとの初期SCTP関連付けを確立するように構成されている。IPアドレスは、第4の情報で搬送されるIPアドレス情報に含まれるIPアドレスである。
【0229】
この出願の別の例では、通信装置600は、IABノードに適用されてもよい。取得モジュール601が、具体的には、ソースIABドナーから第3の情報を受信するように構成されており、第3の情報は、第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報を含む。第1のF1インターフェースは、IABノードの分散ユニットとターゲットIABドナーの中央ユニットとの間の通信インターフェースである。
【0230】
第1のF1インターフェースをセットアップするための応答情報が、第2のF1インターフェース(IABノードのDUとソースIABドナーのCUとの間の通信インターフェース)上であり、かつソースIABドナー(又はソース・ドナーCU)によってIABノード(又はIAB-DU)に送信されるF1APメッセージで搬送されるときに、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージには、指標情報を含んでもよく、指標情報は、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージに含まれる情報が、ターゲットIABドナーに対応する情報であるか、又は第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であることを示す。このケースでは、処理モジュール603は、取得モジュール601によって取得された第2のF1インターフェース上のF1APメッセージに含まれる指標情報に基づいて、第2のF1インターフェース上のF1APメッセージに含まれる情報が、ターゲットIABドナーに対応する情報であるか、又は第1のF1インターフェースをセットアップするための情報であると決定してもよい。
【0231】
任意選択で、取得モジュール601は、ソースIABドナーから第5の情報を取得するようにさらに構成されてもよく、第5の情報は、IPアドレス情報を含む。
【0232】
IPアドレス情報は、第1のF1インターフェースのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1インターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、第1のF1-CインターフェースのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、第1のF1-Cインターフェース又はF1-CサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・タイプ、第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレス・プレフィックス、及び第1のF1-Uインターフェース又はF1-UサービスのためのターゲットIABドナーのIPアドレスの数のうちの少なくとも1つを含む。第1のF1-Cインターフェースは、第1のF1インターフェースの制御プレーン・インターフェースであり、第1のF1-Uインターフェースは、第1のF1インターフェースのユーザ・プレーン・インターフェースであり、F1-Cサービスは、第1のF1-Cインターフェースを通過するサービスを含み、F1-Uサービスは、第1のF1-Uインターフェースを通過するサービスを含む。IPアドレス・タイプは、IPv4タイプやIPv6タイプを含んでもよい。
【0233】
任意選択で、取得モジュール601は、ソースIABドナーからの第7の情報を受信するようにさらに構成されてもよく、第7の情報は、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報を含む。
【0234】
IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための要求情報は、IABノードの従属デバイスに対応するF1アプリケーション・プロトコル識別子、IABノードによってサービスされるSCellのセットアップ・リスト、IABノードとIABノードの従属デバイスとの間のSRBのセットアップ・リスト、IABノードとIABノードの従属デバイスとの間のDRBのセットアップ・リスト、IABノードとIABノード(又はIABノードの子ノード)の従属デバイスとの間のBH RLC CHのセットアップ・リスト、IABノードのユーザ・プレーン・データ・ルーティング・ルール、及びIABノードのユーザ・プレーン・ベアラ・マッピング・ルールのうちの少なくとも1つを含む。
【0235】
さらに、送信モジュール602は、第7の情報のフィードバック情報をソースIABドナーに送信するようにさらに構成されており、第7の情報のフィードバック情報は、IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報である。
【0236】
IABノード及び/又はターゲットIABドナーにおいてIABノードの従属デバイスのコンテキストをセットアップするための応答情報は、IABノードによってIABノードの従属デバイスに割り当てられるC-RNTI、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のDRBのリスト、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のSRBのリスト、セットアップに成功したか又は成功していないIABノードとIABノードの従属デバイスとの間のBH RLC Chのリスト、及びセットアップに成功したか又は成功していないIABノードによってサービスされるSCellのリストのうちの少なくとも1つを含む。
【0237】
任意選択で、通信装置600は、処理モジュール603をさらに含んでもよい。処理モジュール603は、具体的には、IPアドレスに基づいて、ターゲットIABドナーとの初期SCTP関連付けを確立するように構成されている。IPアドレスは、第5の情報に基づいて通信装置600によって取得される。
【0238】
同じ技術的概念に基づいて、この出願の実施形態は、デバイス700をさらに提供する。以下、具体的に、装置700の概略ブロック図、すなわち、
図7を参照して、装置700の構造及び機能を説明する。デバイスは、少なくとも1つのプロセッサ701を含んでもよく、任意選択で、インターフェース回路702をさらに含む。関連するプログラム命令が少なくとも1つのプロセッサ701において実行されるときに、装置700は、前述の実施形態のうちのいずれか1つに提供される通信方法及びその可能な設計を実装することが可能となってもよい。代替的には、プロセッサ701は、論理回路を使用するか、又はコード命令を実行することによって、前述の実施形態のうちのいずれか1つに提供される通信方法及びその可能な設計を実装するように構成されている。インターフェース回路702は、プログラム命令を受信し、プログラム命令をプロセッサに伝送するように構成されてもよい。代替的には、インターフェース回路702は、装置700が別の通信装置と通信及び対話する、例えば、別の通信装置と制御シグナリング及び/又はサービス・データを交換するために使用されてもよい。例えば、インターフェース回路702は、装置700とは異なる別の装置から信号を受信することと、信号をプロセッサ701に伝送することか、又はプロセッサ701から装置700とは異なる別の通信装置に信号を送信することと、を行うように構成されてもよい。インターフェース回路702は、コード及び/又はデータ読み取り及び書き込みインターフェース回路であってもよく、又はインターフェース回路702は、通信プロセッサとトランシーバとの間の信号伝送インターフェース回路であってもよい。任意選択で、通信装置700は、少なくとも1つのメモリ703をさらに含んでもよく、メモリ703は、必要とされる関連プログラム命令及び/又はデータを記憶するように構成されてもよい。任意選択で、装置700は、電源回路704をさらに含んでもよい。電源回路704は、プロセッサ701に電力を供給するように構成されてもよい。電源回路704は、プロセッサ701と同じチップ内に位置してもよいし、プロセッサ701が位置するチップとは異なる別のチップ内に位置してもよい。任意選択で、装置700は、バス705をさらに含んでもよく、装置700内の部分は、バス705を介して相互接続されてもよい。
【0239】
本出願の実施形態において言及されるプロセッサは、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processing、DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,、ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(field programmable gate array、FPGA)、又は別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲート若しくはトランジスタ論理デバイス、個別ハードウェア・コンポーネントなどであってもよいと留意されたい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいし、プロセッサは、任意の従来のプロセッサなどであってもよい。
【0240】
この出願の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよいし、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含んでもよいとさらに理解されたい。不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)、又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)であってもよく、外部キャッシュとして使用される。例として、限定ではないが、多くの形態のランダム・アクセス・メモリ(RAM)が利用可能であり、例えば、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(dynamic random access memory、DRAM)、同期ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブル・データ・レート同期ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、拡張同期ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、同期ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(synchlink DRAM、SLDRAM)、又はダイレクト・ランバス・ランダム・アクセス・メモリ((direct rambus RAM、DR RAM)である。
【0241】
この出願の実施形態における電源回路は、電源ライン、電源サブシステム、電力管理チップ、電力消費管理プロセッサ、又は電力消費管理制御回路のうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。
【0242】
この出願の実施形態において、トランシーバ装置、インターフェース回路、又はトランシーバは、別個の送信機及び/又は別個の受信機を含んでもよいし、又は送信機と受信機が統合されてもよい。トランシーバ装置、インターフェース回路、又はトランシーバは、対応するプロセッサの指示下で作動してもよい。任意選択で、送信機は物理的デバイス内の送信機マシンに対応してもよく、受信機は物理的デバイス内の受信機マシンに対応してもよい。
【0243】
便宜的かつ簡潔な説明を目的として、前述の機能モジュールの分割が図示のための一例として使用されていると当業者には理解されよう。実際のアプリケーションでは、前述の機能は、異なる機能モジュールに割り当てられ、要件に従って実装され得る、すなわち、装置の内部構造は、異なる機能モジュールに分割されて、上述の機能の全部又は一部を実装する。前述のシステム、装置、及びユニットの詳細な作動プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照し、詳細については、ここでは再度説明されない。
【0244】
この出願の実施形態では、開示されたシステム、装置、及び方法は、他の方式で実装されてもよいと理解されたい。例えば、説明された装置の実施形態は、例にすぎない。例えば、モジュール又はユニットへの分割は、論理機能分割にすぎず、実際の実装の際には他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントが別のシステムに組み合わされたり、統合されたりしてもよいし、いくつかの特徴が無視されるか、又は行われなくてもよい。追加的に、表示又は議論された相互結合、直接結合、又は通信接続は、いくつかのインターフェースを使用することによって実装されてもよい。装置又はユニット間の間接結合又は通信接続は、電子的、機械的、又は他の形態において実装されてもよい。
【0245】
当業者は、この明細書に開示された実施形態に説明された例と組み合わせて、ユニット又はアルゴリズムの動作は、ハードウェア、ソフトウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実装されてもよいと認識してもよい。機能がハードウェアによって行われるのか、コンピュータ・ソフトウェアによって行われるのかは、特定のアプリケーションと技術的解決策の設計上の制約条件に依存する。当業者であれば、特定のアプリケーションごとに、説明された機能を実装するために異なる方法を使用してもよいが、その実装がこの出願の範囲を超えると考えられるべきでない。
【0246】
この出願において、「ソフトウェアによって実装される」とは、プロセッサがメモリに記憶されたプログラム命令を読み出して実行し、前述のモジュール又はユニットに対応する機能を実装することを意味してもよい。プロセッサは、プログラム命令を実行する機能を有する処理回路であり、限定されるものではないが、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、マイクロコントローラ(microcontroller unit、MCU)、又は人工知能プロセッサのような、プログラム命令を実行することができるタイプの処理回路のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの他の実施形態では、プロセッサは、別の処理機能を有する回路(例えば、ハードウェア回路、バス、及びハードウェア加速のために使用されるインターフェース回路)を含んでもよい。プロセッサは、ハードウェアの形態で提示されてもよい。例えば、プロセッサは、処理機能がソフトウェア命令を実行する機能のみを含む集積チップの形態で提示されてもよいし、プロセッサは、システム・オン・チップの形態(system-on-a chip、SoC)で提示されてもよい。具体的には、1つのチップ上に、プログラム命令を実行することができる処理回路(通常、「コア」と呼ばれる)に加えて、特定の機能を実行するように構成された別のハードウェア回路がさらに含まれる(ハードウェア回路はまた、ASIC又はFPGAに基づいて独立して実装されてもよい)。対応して、ソフトウェア命令を実行する機能に追加して、処理機能は、様々なハードウェア加速機能(例えば、AIコンピューティング、符号化及び復号、並びに圧縮及び解凍)をさらに含んでもよい。
【0247】
この出願では、「ハードウェアによって実装される」とは、前述のモジュール又はユニットの機能が、プログラム命令を処理する機能を有さないハードウェア処理回路を介して実装されることを意味する。ハードウェア処理回路は、個別ハードウェア・コンポーネントを含んでもよいし、集積回路であってもよい。消費電力を減らし、サイズを低減するために、通常、集積回路が実装のために使用される。ハードウェア処理回路は、ASIC、又はプログラマブル論理デバイス(programmable logic device、PLD)を含んでもよい。PLDは、FPGA、複雑なプログラマブル論理デバイス(complex programmable logic device、CPLD)などをさらに含んでもよい。これらのハードウェア処理回路は、独立してパッケージされた半導体チップ(例えば、ASICにパッケージされたもの)であってもよいし、別の回路(例えば、CPU又はDSP)と統合され、次いで、半導体チップにパッケージされてもよい。例えば、複数のハードウェア回路及びCPUは、1つのシリコン・ベース上に形成されてもよく、独立してチップにパッケージされ、チップはまた、SoCとも呼ばれるか、又はFPGA機能及びCPUを実装するように構成された回路は、シリコン・ベース上に形成されてもよく、独立してチップにパッケージされ、チップはまた、システム・オン・プログラマブル・チップ(system-on-a-programmable-chip、SoPC)と呼ばれる。
【0248】
この出願が、ソフトウェア、ハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせを使用して実装されるときに、この出願は、異なるソフトウェア及びハードウェアを使用して実装されてもよく、これは、1つのタイプのソフトウェア又はハードウェアに限定されないことに留意されたい。例えば、モジュール又はユニットのうちの1つはCPUを介して実装されてもよく、別のモジュール又はユニットはDSPを介して実装されてもよい。同様に、ハードウェアが実装のために使用されるときに、モジュール又はユニットのうちの1つは、ASICを介して実装されてもよく、別のモジュール又はユニットは、FPGAを介して実装されてもよい。確かに、一部又は全部のモジュール又はユニットが、同じタイプのソフトウェア(例えば、CPUを介して)又は同じタイプのハードウェア(例えば、ASICを介して)を使用して実装されることも指定されていない。追加的に、当業者であれば、ソフトウェアは、一般に、ハードウェアよりも優れた柔軟性を有するが、性能に乏しく、ハードウェアはその正反対であると知っていてもよい。したがって、当業者であれば、実際の要件に基づいて、実装のためにソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組み合わせを選択してもよい。
【0249】
前述の実施形態では、各実施形態の説明はそれぞれの焦点を有する。なお、実施形態において詳細に説明されていない部分については、他の実施形態における関連する説明を参照のこと。この出願の実施形態が、この出願の実施形態における技術的問題を解決するために組み合わされてもよいし、実施形態におけるいくつかの技術的特徴が特定の実施形態から切り離され、従来の技術と組み合わされてもよい。
【0250】
この出願の実施形態では、別個のコンポーネントとして説明されたユニットが、物理的に別個であってもなくてもよいし、ユニットとして表示されているコンポーネントが、物理的ユニットであってもなくてもよいし、1つの場所に位置していてもよいし、複数のネットワーク・ユニットに分散されていてもよい。ユニットの一部又は全部は、この出願における実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の要件に従って選択されてもよい。
【0251】
追加的に、この出願の実施形態における機能ユニットが、1つの処理ユニットに統合されてもよいし、各ユニットが、物理的に単独で存在してもよいし、2つ以上のユニットが、1つのユニットに統合されてもよい。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよいし、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0252】
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売又は使用されるときに、統合されたユニットは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、この出願の技術的解決策が、本質的にソフトウェア製品の形態で実装されてもよいし、従来技術に寄与する部分が、ソフトウェア製品の形態で実装されてもよいし、技術的解決策の全部又は一部が、ソフトウェア製品の形態で実装されてもよい。コンピュータ・ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータ・デバイス、例えば、パーソナル・コンピュータ、サーバ、若しくはネットワーク・デバイス、又はプロセッサ(processor)が、この出願の実施形態において説明された方法の動作の全部又は一部を行うように命令するための複数の命令を含んでもよい。前述の記憶媒体は、USBフラッシュ・ドライブ、リムーバブル・ハード・ディスク、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(random access memory、RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクのようなプログラムコードを記憶することができる任意の媒体又はコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。
【0253】
この出願の説明では、「第1」、「第2」、「S201」又は「S202」などの用語は、識別及び説明のために、また、本記事を構成することを容易にするために使用されているにすぎない。異なる順序又は番号は、特定の技術的意味を有しておらず、相対的な重要性を示すもの、又は、実行順序を示すもの若しくは実行順序を示唆するものとして理解され得ない。
【0254】
この出願における用語「及び/又は」は、関連付けられた対象のための関連付け関係のみを説明し、3つの関係が存在してもよいことを示す。例えば、「A及び/又はB」は、Aのみが存在すること、AとBの両方が存在すること、及びBのみが存在することの3つのケースを表してもよい。A及びBは、単数形でも複数形でもよい。追加的に、この明細書における文字「/」は、通常、関連付けられた対象間の「又は」関係を示す。
【0255】
この出願では、「伝送」には、データの送信、データの受信、又はデータの送信及びデータの受信の3つのケースを含んでもよい。この出願では、「データ」は、サービス・データ及び/又はシグナリング・データを含んでもよい。
【0256】
この出願では、用語「含む」、「含有する」及びそれらの他の変形は、非排他的に含むことをカバーすることが意図されている。例えば、一連のステップを含むプロセス/方法、又は一連のユニットを含むシステム/製品/デバイスは、必ずしも明示的に列挙されたステップ又はユニットに限定されず、これらのプロセス/方法/製品/デバイスに明示的に列挙されていないか、又は内在する他のステップ又はユニットを含んでもよい。
【0257】
この出願の説明において、「少なくとも1つ」は、1つ以上を表す。「A、B及びCのうちの少なくとも1つが含まれる」は、Aが含まれること、Bが含まれること、Cが含まれること、A及びBが含まれること、A及びCが含まれること、B及びCが含まれること、又はA、B及びCが含まれることを示してもよい。
【0258】
この出願の実施形態に提供される解決策は、様々な通信システム、例えば、移動通信のためのグローバル・システム(global system for mobile communications、GSM)、符号分割多元接続(code division multiple access、CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access、WCDMA)システム、汎用パケット無線サービス(general packet radio service、GPRS)システム、ロング・ターム・エボリューション(long term evolution、LTE)システム、LTE周波数分割複信(frequency division duplex、FDD)システム、LTE時分割複信(time division duplex、TDD)システム、世界規模相互運用マイクロ波アクセス(worldwide interoperability for microwave access、WiMAX)通信システム、第5世代(5th generation、5G)移動通信システム、ニュー・ラジオ(new radio、NR)システム、又は移動通信サービスを提供するために使用され得る別のネットワーク・システムに適用され得る。これは、この出願では限定されない。
【0259】
前述の説明は、この出願の単に具体的な実装に過ぎないが、この出願の保護範囲を制限することを意図したものではない。この出願に開示された技術的範囲内で、当業者によって容易に理解することができる変更又は代替は、この出願の保護範囲に含まれるものとする。