(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240708BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2023043729
(22)【出願日】2023-03-20
【審査請求日】2023-08-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】井上 尊之
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-184227(JP,A)
【文献】特開2004-220072(JP,A)
【文献】特開2005-192998(JP,A)
【文献】特開2001-118125(JP,A)
【文献】特開2016-143426(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機、ビールサーバ、または給茶機である提供装置の1以上の属性値を有する1以上の装置情報が格納されている装置管理部から、一の提供装置の1以上の属性値を取得する属性値取得部と、
前記1以上の属性値を用いて、前記一の提供装置を撤去することに関する撤去スコアを取得するスコア取得部と、
前記スコア取得部が取得した前記撤去スコアを出力するスコア出力部とを具備し、
前記スコア取得部は、
1以上の属性値と撤去スコアとを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得されたスコア学習モデルが格納されている格納部から前記スコア学習モデルを取得するスコアモデル取得手段と、前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値と前記スコア学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、前記撤去スコアを取得するスコア取得手段とを具備する、または
前記属性値取得部が取得した前記1以上の各属性値に基づく1以上の要素を有するベクトルを取得するベクトル取得手段と、提供装置の1以上の各属性値に基づく1以上の要素を有するベクトルと撤去スコアとを有する2以上の対応情報を含む対応表を参照し、前記ベクトル取得手段が取得した前記ベクトルに対して類似条件を満たすベクトルと対になる撤去スコアを用いて、前記撤去スコアを取得するスコア取得手段とを具備する、または
前記属性値取得部が取得した前記1以上の各属性値を、演算式に代入し、当該演算式を実行し、前記撤去スコアを取得するスコア取得手段を具備する、情報処理装置。
【請求項2】
前記1以上の各属性値は、動的属性値または静的属性値であり、
前記動的属性値は、訪問回数、問い合わせ回数、商品変更回数、設定変更回数、担当者情報、稼働情報、契約継続期間、または契約残期間のうちの1以上の属性値であり、
前記静的属性値は、前記提供装置のハード情報、または前記提供装置の設置場所情報のうちの1以上の属性値であり、
前記ハード情報は、キャッシュレス購入手段の有無、ユーザ端末通信対応の有無、管理用通信の有無、年式、提供可能商品点数、販売可能商品数量、付属機器情報、消費電力量、災害対応の有無、またはサイネージの有無であり、
前記設置場所情報は、フロアを特定する情報、屋内外を特定する情報、または併設併売情報である、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記属性値取得部は、
前記一の提供装置の2以上の属性値を取得し、
前記スコア取得部は、
前記2以上の属性値を用いて、前記撤去スコアを取得し、
前記2以上の属性値は、前記動的属性値および前記静的属性値を有する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
物品を提供する提供装置の1以上の属性値を有する1以上の装置情報が格納されている装置管理部から、一の提供装置の1以上の属性値を取得する属性値取得部と、
前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値を用いて、前記一の提供装置を撤去することを阻止するための情報である改善情報を取得する改善取得部と、
前記改善取得部が取得した前記改善情報を出力する改善出力部とを具備し、
前記改善取得部は、
提供装置の1以上の属性値と改善情報を識別する改善情報識別子とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得された改善学習モデルが格納されている格納部から前記改善学習モデルを取得する改善モデル取得手段と、前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値と前記改善学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、改善識別子を取得する改善予測手段と、前記改善予測手段が取得した前記改善識別子で識別される改善情報を、改善情報識別子で識別される改善情報が格納されている改善管理部から取得する改善取得手段とを具備する、または
改善情報ごとに、提供装置の1以上の属性値と当該改善情報が示す改善を行って得られた撤去に関する結果情報(「改善された」ことを示す情報または「改善されなかった」ことを示す情報)とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得された改善学習モデルが格納されている格納部から前記改善学習モデルを取得する改善モデル取得手段と、改善情報ごとに、前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値と当該改善情報と対になる前記改善学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、結果情報を取得する改善予測手段と、前記改善予測手段が取得した前記結果情報が「改善された」に対応する1以上の前記改善情報を取得する改善取得手段とを具備する、または
提供装置の1以上の属性ごとの標準属性値が格納される標準管理部から、前記1以上の属性ごとの前記標準属性値を取得する標準取得手段と、前記提供装置の1以上の属性ごとに、前記属性値取得部が取得した前記属性値と前記標準属性値とを比較し、当該標準属性値と比較して良くない属性値の条件である不良条件を満たす属性である不良属性を決定する属性決定手段と、前記不良属性の識別子である属性識別子に対応する改善情報を、1以上の各属性識別子に対応付いている改善情報が格納される改善管理部から取得する改善取得手段とを具備する、情報処理装置。
【請求項5】
前記1以上の属性値を用いて、前記一の提供装置を撤去することに関する撤去スコアを取得するスコア取得部をさらに具備し、
前記スコア取得部は、
1以上の属性値と撤去スコアとを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得されたスコア学習モデルが格納されている格納部から前記スコア学習モデルを取得するスコアモデル取得手段と、前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値と前記スコア学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、前記撤去スコアを取得するスコア取得手段とを具備する、または
前記属性値取得部が取得した前記1以上の各属性値に基づく1以上の要素を有するベクトルを取得するベクトル取得手段と、提供装置の1以上の各属性値に基づく1以上の要素を有するベクトルと撤去スコアとを有する2以上の対応情報を含む対応表を参照し、前記ベクトル取得手段が取得した前記ベクトルに対して類似条件を満たすベクトルと対になる撤去スコアを用いて、前記撤去スコアを取得するスコア取得手段とを具備する、または
前記属性値取得部が取得した前記1以上の各属性値を、演算式に代入し、当該演算式を実行し、前記撤去スコアを取得するスコア取得手段を具備し、
前記改善取得部は、
前記撤去スコアが閾値以上または閾値より大きい場合のみ、前記改善情報を取得する、請求項4記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記提供装置は、自動販売機であり、
前記1以上の各属性値は、動的属性値または静的属性値であり、
前記動的属性値は、売上関連情報、訪問回数、問い合わせ回数、商品変更回数、設定変更回数、担当者情報、稼働情報、契約継続期間、または契約残期間であり、
前記静的属性値は、前記提供装置のハード情報、または前記提供装置の設置場所情報であり、
前記ハード情報は、キャッシュレス購入手段の有無、ユーザ端末通信対応の有無、管理用通信の有無、年式、提供可能商品点数、販売可能商品数量、付属機器情報、消費電力量、災害対応の有無、またはサイネージの有無であり、
前記設置場所情報は、買場を特定する情報、フロアを特定する情報、屋内外を特定する情報、住所、相手方情報、または併設併売情報である、請求項4または請求項5記載の情報処理装置。
【請求項7】
属性値取得部と、スコア取得部と、スコア出力部とを具備する情報処理装置により実現される情報処理方法であって、
前記属性値取得部が、自動販売機、ビールサーバ、または給茶機である提供装置の1以上の属性値を有する1以上の装置情報が格納されている装置管理部から、一の提供装置の1以上の属性値を取得する属性値取得ステップと、
前記スコア取得部が、前記1以上の属性値を用いて、前記一の提供装置を撤去することに関する撤去スコアを取得するスコア取得ステップと、
前記スコア出力部が、前記スコア取得部が取得した前記撤去スコアを出力するスコア出力ステップとを具備し、
前記スコア取得ステップは、
1以上の属性値と撤去スコアとを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得されたスコア学習モデルが格納されている格納部から前記スコア学習モデルを取得するスコアモデル取得サブステップと、前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値と前記スコア学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、前記撤去スコアを取得するスコア取得サブステップとを具備する、または
前記属性値取得部が取得した前記1以上の各属性値に基づく1以上の要素を有するベクトルを取得するベクトル取得サブステップと、提供装置の1以上の各属性値に基づく1以上の要素を有するベクトルと撤去スコアとを有する2以上の対応情報を含む対応表を参照し、前記ベクトル取得
サブステップで取得
された前記ベクトルに対して類似条件を満たすベクトルと対になる撤去スコアを用いて、前記撤去スコアを取得するスコア取得
サブステップとを具備する、または
前記属性値取得部が取得した前記1以上の各属性値を、演算式に代入し、当該演算式を実行し、前記撤去スコアを取得するスコア取得サブステップを具備する、情報処理方法。
【請求項8】
属性値取得部と、改善取得部と、改善出力部とを具備する情報処理装置により実現される情報処理方法であって、
前記属性値取得部が、物品を提供する提供装置の1以上の属性値を有する1以上の装置情報が格納されている装置管理部から、一の提供装置の1以上の属性値を取得する属性値取得ステップと、
前記改善取得部が、前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値を用いて、前記一の提供装置を撤去することを阻止するための情報である改善情報を取得する改善取得ステップと、
前記改善出力部が、前記改善取得部が取得した前記改善情報を出力する改善出力ステップとを具備し、
前記改善取得ステップにおいて、
提供装置の1以上の属性値と改善情報を識別する改善情報識別子とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得された改善学習モデルが格納されている格納部から前記改善学習モデルを取得する改善モデル取得サブステップと、前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値と前記改善学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、改善識別子を取得する改善予測サブステップと、前記改善予測サブステップで取得された前記改善識別子で識別される改善情報を、改善情報識別子で識別される改善情報が格納されている改善管理部から取得する改善取得サブステップとを具備する、または
改善情報ごとに、提供装置の1以上の属性値と当該改善情報が示す改善を行って得られた撤去に関する結果情報(「改善された」ことを示す情報または「改善されなかった」ことを示す情報)とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得された改善学習モデルが格納されている格納部から前記改善学習モデルを取得する改善モデル取得サブステップと、改善情報ごとに、前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値と当該改善情報と対になる前記改善学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、結果情報を取得する改善予測サブステップと、前記改善予測サブステップで取得された前記結果情報が「改善された」に対応する1以上の前記改善情報を取得する改善取得サブステップとを具備する、または
提供装置の1以上の属性ごとの標準属性値が格納される標準管理部から、前記1以上の属性ごとの前記標準属性値を取得する標準取得サブステップと、前記提供装置の1以上の属性ごとに、前記属性値取得部が取得した前記属性値と前記標準属性値とを比較し、当該標準属性値と比較して良くない属性値の条件である不良条件を満たす属性である不良属性を決定する属性決定サブステップと、前記不良属性の識別子である属性識別子に対応する改善情報を、1以上の各属性識別子に対応付いている改善情報が格納される改善管理部から取得する改善取得サブステップとを具備する、情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
自動販売機、ビールサーバ、または給茶機である提供装置の1以上の属性値を有する1以上の装置情報が格納されている装置管理部から、一の提供装置の1以上の属性値を取得する属性値取得部と、
前記1以上の属性値を用いて、前記一の提供装置を撤去することに関する撤去スコアを取得するスコア取得部と、
前記スコア取得部が取得した前記撤去スコアを出力するスコア出力部として機能させるためのプログラムであって、
前記スコア取得部は、
1以上の属性値と撤去スコアとを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得されたスコア学習モデルが格納されている格納部から前記スコア学習モデルを取得するスコアモデル取得手段と、前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値と前記スコア学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、前記撤去スコアを取得するスコア取得手段とを具備する、または
前記属性値取得部が取得した前記1以上の各属性値に基づく1以上の要素を有するベクトルを取得するベクトル取得手段と、提供装置の1以上の各属性値に基づく1以上の要素を有するベクトルと撤去スコアとを有する2以上の対応情報を含む対応表を参照し、前記ベクトル取得手段が取得した前記ベクトルに対して類似条件を満たすベクトルと対になる撤去スコアを用いて、前記撤去スコアを取得するスコア取得手段とを具備する、または
前記属性値取得部が取得した前記1以上の各属性値を、演算式に代入し、当該演算式を実行し、前記撤去スコアを取得するスコア取得手段を具備するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項10】
コンピュータを、
物品を提供する提供装置の1以上の属性値を有する1以上の装置情報が格納されている装置管理部から、一の提供装置の1以上の属性値を取得する属性値取得部と、
前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値を用いて、前記一の提供装置を撤去することを阻止するための情報である改善情報を取得する改善取得部と、
前記改善取得部が取得した前記改善情報を出力する改善出力部として機能させるためのプログラムであって、
前記改善取得部は、
提供装置の1以上の属性値と改善情報を識別する改善情報識別子とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得された改善学習モデルが格納されている格納部から前記改善学習モデルを取得する改善モデル取得手段と、前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値と前記改善学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、改善識別子を取得する改善予測手段と、前記改善予測手段が取得した前記改善識別子で識別される改善情報を、改善情報識別子で識別される改善情報が格納されている改善管理部から取得する改善取得手段とを具備する、または
改善情報ごとに、提供装置の1以上の属性値と当該改善情報が示す改善を行って得られた撤去に関する結果情報(「改善された」ことを示す情報または「改善されなかった」ことを示す情報)とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得された改善学習モデルが格納されている格納部から前記改善学習モデルを取得する改善モデル取得手段と、改善情報ごとに、前記属性値取得部が取得した前記1以上の属性値と当該改善情報と対になる前記改善学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、結果情報を取得する改善予測手段と、前記改善予測手段が取得した前記結果情報が「改善された」に対応する1以上の前記改善情報を取得する改善取得手段とを具備する、または
提供装置の1以上の属性ごとの標準属性値が格納される標準管理部から、前記1以上の属性ごとの前記標準属性値を取得する標準取得手段と、前記提供装置の1以上の属性ごとに、前記属性値取得部が取得した前記属性値と前記標準属性値とを比較し、当該標準属性値と比較して良くない属性値の条件である不良条件を満たす属性である不良属性を決定する属性決定手段と、前記不良属性の識別子である属性識別子に対応する改善情報を、1以上の各属性識別子に対応付いている改善情報が格納される改善管理部から取得する改善取得手段とを具備するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、提供装置の撤去に関する情報を出力する情報処理装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、配送時間の増加を抑制しつつ、売り切れに起因する自動販売機の商品の売上の低下を抑制する効率的な配送ルートを、機械学習を用いて、作成する配送計画作成装置があった(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術において、設置された提供装置の撤去の抑止を支援できなかった。なお、提供装置は、例えば、自動販売機であるが、その詳細は後述する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明の情報処理装置は、物品を提供する提供装置の1以上の属性値を用いて取得される、提供装置を撤去することに関する撤去スコアを取得するスコア取得部と、スコア取得部が取得した撤去スコアを出力するスコア出力部とを具備する情報処理装置である。
【0006】
かかる構成により、提供装置の撤去スコアを出力することより、撤去を抑止する対策を打つことを支援できる。
【0007】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、提供装置の1以上の属性値を取得する属性値取得部と、属性値取得部が取得した1以上の属性値を用いて、提供装置を撤去することを阻止するための情報である改善情報を取得する改善取得部と、改善取得部が取得した改善情報を出力する改善出力部とをさらに具備する情報処理装置である。
【0008】
かかる構成により、提供装置の撤去を抑止するための改善情報を出力できる。
【0009】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第二の発明に対して、改善取得部は、提供装置の1以上の属性値と改善情報が示す改善を行って得られた撤去に関する結果情報とを有する2以上の教師データを用いて取得した改善学習モデルを取得する改善モデル取得手段と、属性値取得部が取得した1以上の属性値と改善学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行う改善予測手段と、改善予測手段が行った予測処理の結果を用いて、改善情報を取得する改善取得手段とを具備する情報処理装置である。
【0010】
かかる構成により、機械学習を用いて、提供装置の撤去を抑止するための改善情報を出力できる。
【0011】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第二の発明に対して、改善取得部は、改善情報ごとに、提供装置の1以上の属性値と改善情報が示す改善を行って得られた撤去に関する結果情報とを有する2以上の教師データを用いて取得した改善学習モデルを取得する改善モデル取得手段と、改善情報ごとに、属性値取得部が取得した1以上の属性値と改善情報と対になる改善学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行う改善予測手段と、改善予測手段が行った予測処理の結果を用いて、1以上の改善情報を取得する改善取得手段とを具備する情報処理装置である。
【0012】
かかる構成により、機械学習を用いて、提供装置の撤去を抑止するための改善情報を出力できる。
【0013】
また、本第五の発明の情報処理装置は、第二の発明に対して、改善取得部は、提供装置の1以上の属性ごとの標準属性値が格納される標準管理部から、1以上の属性ごとの標準属性値を取得する標準取得手段と、提供装置の1以上の属性ごとに、属性値取得部が取得した属性値と標準属性値とを比較し、不良属性を決定する属性決定手段と、不良属性に対応する改善情報を取得する改善取得手段とを具備する情報処理装置である。
【0014】
かかる構成により、提供装置の標準属性値を用いて、提供装置の撤去を抑止するための改善情報を出力できる。
【0015】
また、本第六の発明の情報処理装置は、第一から第五いずれか1つの発明に対して、スコア取得部は、1以上の属性値と撤去スコアとを有する2以上の教師データを用いて取得されたスコア学習モデルを取得するスコアモデル取得手段と、撤去スコアの対象の提供装置の1以上の属性値とスコア学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、撤去スコアを取得するスコア取得手段とを具備する情報処理装置である。
【0016】
かかる構成により、機械学習を用いて、提供装置の撤去スコアを出力することより、撤去を抑止する対策を打つことを支援できる。
【0017】
また、本第七の発明の情報処理装置は、第一から第五いずれか1つの発明に対して、スコア取得部は、撤去スコアの対象の提供装置の1以上の属性値に基づくベクトルを取得するベクトル取得手段と、提供装置の1以上の属性値に基づくベクトルと撤去スコアとを有する2以上の対応情報を含む対応表を参照し、ベクトル取得手段が取得したベクトルに対して類似条件を満たすベクトルと対になる撤去スコアを用いて、提供装置の撤去スコアを取得するスコア取得手段とを具備する情報処理装置である。
【0018】
かかる構成により、対応表を用いて、提供装置の撤去スコアを出力することより、撤去を抑止する対策を打つことを支援できる。
【0019】
また、本第八の発明の情報処理装置は、第一から第五いずれか1つの発明に対して、スコア取得部は、撤去スコアの対象の提供装置の1以上の各属性値を、演算式に代入し、演算式を実行し、撤去スコアを取得するスコア取得手段とを具備する情報処理装置である。
【0020】
かかる構成により、演算式を用いて、提供装置の撤去スコアを出力することより、撤去を抑止する対策を打つことを支援できる。
【0021】
また、本第九の発明の情報処理装置は、第一から第八いずれか1つの発明に対して、提供装置は、自動販売機であり、1以上の各属性値は、動的属性値または静的属性値であり、動的属性値は、売上関連情報、訪問回数、問い合わせ回数、商品変更回数、設定変更回数、担当者情報、稼働情報、契約継続期間、または契約残期間であり、静的属性値は、提供装置のハード情報、または提供装置の設置場所情報であり、ハード情報は、キャッシュレス購入手段の有無、ユーザ端末通信対応の有無、管理用通信の有無、年式、提供可能商品点数、販売可能商品数量、付属機器情報、消費電力量、災害対応の有無、サイネージの有無、機材メーカー、または特定の機能の有無であり、設置場所情報は、買場を特定する情報、フロアを特定する情報、屋内外を特定する情報、住所、相手方情報、または併設併売情報である、情報処理装置である。
【0022】
かかる構成により、提供装置の撤去スコアを出力することより、撤去を抑止する対策を打つことを支援できる。
【発明の効果】
【0023】
本発明による情報処理装置によれば、設置された提供装置の撤去の抑止を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】実施の形態1における情報システムAの概念図
【
図3】同情報処理装置1の動作例について説明するフローチャート
【
図4】同スコア取得処理の第一の例について説明するフローチャート
【
図5】同スコア取得処理の第二の例について説明するフローチャート
【
図6】同改善取得処理の第一の例について説明するフローチャート
【
図7】同改善取得処理の第二の例について説明するフローチャート
【
図8】同改善取得処理の第三の例について説明するフローチャート
【
図9】同学習装置4の動作例について説明するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0026】
(実施の形態1)
本実施の形態において、提供装置の1以上の属性値を用いて、当該提供装置を撤去することに関するスコアである撤去スコアを取得し、出力する情報処理装置について説明する。なお、本実施の形態において、機械学習の予測処理により、撤去スコアを取得し、出力する情報処理装置について説明する。また、本実施の形態において、対応表を用いて、撤去スコアを取得し、出力する情報処理装置について説明する。さらに、本実施の形態において、演算式を用いて、撤去スコアを取得し、出力する情報処理装置について説明する。
【0027】
また、本実施の形態において、撤去することを阻止するために有用な情報である改善情報を取得し、出力する情報処理装置について説明する。なお、本実施の形態において、改善情報が示す改善を行った後に得られた撤去に関する結果に基づく教師データを用いて取得した学習モデルを用いて、機械学習の予測処理により、改善情報を取得し、出力する情報処理装置について説明する。また、本実施の形態において、提供装置の1以上の属性値のうち、標準属性値と比較して劣る属性値に対応する改善情報を取得し、出力する情報処理装置について説明する。
【0028】
なお、本実施の形態において、情報Xが情報Yに対応付いていることは、情報Xから情報Yを取得できること、または情報Yから情報Xを取得できることであり、その対応付けの方法は問わない。情報Xと情報Yとがリンク付いていても良いし、同じバッファに存在していても良いし、情報Xが情報Yに含まれていても良いし、情報Yが情報Xに含まれている等でも良い。
【0029】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、情報処理装置1、1または2以上の端末装置2、および1または2以上の提供装置3を備える。情報システムAは、学習装置4を備えても良い。
【0030】
情報処理装置1は、設置された提供装置3の撤去の抑止を支援する装置である。情報処理装置1は、後述する撤去スコアを出力したり、後述する改善情報を出力したりする装置である。情報処理装置1は、通常、サーバである。情報処理装置1は、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバであるが、その種類は問わない。なお、情報処理装置1は、後述するようにスタンドアロンの装置でも良い。
【0031】
端末装置2は、ユーザが使用する装置である。ユーザは、提供装置3の撤去に関する情報を必要とする者である。端末装置2は、例えば、いわゆるパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンであるが、その種類は問わない。
【0032】
提供装置3は、物品を消費者に提供する装置である。物品とは、通常、販売対象の物であるが、無償で提供される物でも良い。物品は、通常、食品であるが、おもちゃ等でも良い。食品は、例えば、飲料であるが、お米、調味料等でも良く、その種類は問わない。飲料は、例えば、水、お茶、コーヒー、ビール、日本酒等であるが、その種類は問わない。提供装置3は、例えば、自動販売機であるが、ビールサーバや給茶機等でも良く、その種類は問わない。
【0033】
学習装置4は、機械学習の学習処理により、後述するスコア学習モデルを取得し、蓄積する装置である。また、学習装置4は、機械学習の学習処理により、後述する改善学習モデルを取得し、蓄積する装置である。学習装置4は、例えば、いわゆるパーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン、サーバであるが、その種類は問わない。
【0034】
情報処理装置1と1以上の各端末装置2、および情報処理装置1と1以上の各提供装置3とは、インターネット等のネットワークにより通信可能であることは好適である。
【0035】
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。
【0036】
情報処理装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。格納部11は、装置管理部111、標準管理部112、および改善管理部113を備える。処理部13は、属性値取得部131、スコア取得部132、および改善取得部133を備える。スコア取得部132は、ベクトル取得手段1321、スコアモデル取得手段1322、およびスコア取得手段1323を備える。改善取得部133は、改善モデル取得手段1331、改善予測手段1332、標準取得手段1333、属性決定手段1334、および改善取得手段1335を備える。出力部14は、スコア出力部141、および改善出力部142を備える。
【0037】
情報処理装置1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、後述する装置情報、後述する改善情報、後述する1以上の標準属性値、各種の学習モデル、後述する対応表、後述する演算式である。なお、改善情報は、例えば、改善情報識別子に対応付いている。改善情報識別子とは、改善情報を識別する情報である。改善情報識別子は、例えば、改善情報のIDである。
【0038】
装置管理部111には、1または2以上の装置情報が格納される。装置情報とは、提供装置3に関する情報である。装置情報は、通常、装置識別子に対応付く。装置識別子とは、提供装置3を識別する情報である。装置識別子は、例えば、IDである。装置情報は、通常、1以上の属性値を有する。属性値は、提供装置3の属性値である。装置情報が有する1以上の各属性値は、通常、動的属性値または静的属性値である。
【0039】
動的属性値とは、動的に変化する情報である。動的属性値は、例えば、売上関連情報、訪問回数、問い合わせ回数、商品変更回数、提供装置3の設定変更回数、担当者情報(例えば、個人の経歴、積算のサポート人数)、稼働情報(例えば、故障履歴、修理まで要した時間)、契約継続期間、契約残期間、売切時間、稼働期間情報である。
【0040】
売上関連情報とは、提供装置3が提供する物品の売り上げに関する情報である。売上関連情報は、例えば、総売上金額、単位期間(例えば、1ヶ月)の売上金額、総売上数、単位期間の売上数、売上前年比である。
【0041】
訪問回数とは、提供装置3が設置されている場所の運営者に対する訪問の回数である。訪問は、例えば、営業サポートのための訪問、納品のための訪問、機材メンテナンスのための訪問、広告設置のための訪問、新商品紹介を目的とした営業活動のための訪問等である。訪問回数は、例えば、2以上の各訪問種別情報に対応付く回数でも良い。また、訪問は、例えば、オペレーター担当者による訪問である。訪問種別情報は、例えば、営業サポートのための訪問を示す情報、納品のための訪問を示す情報、機材メンテナンスのための訪問を示す情報、広告設置のための訪問を示す情報、新商品紹介を目的とした営業活動のための訪問を示す情報である。なお、機材メンテナンスは、例えば、提供装置3の修理、ダミーの変更である。
【0042】
問い合わせ回数とは、提供装置3の提供元の組織に問い合わせがあった回数である。問い合わせは、例えば、メールでの問合せ、電話での問合せ、web面談での問合せ等である。問い合わせ回数は、今までの総問い合わせ回数でも良く、単位期間の問い合わせ回数でも良い。問い合わせ回数は、問い合わせの種類ごとの問い合わせ回数でも良い。種類ごとの問い合わせ回数は、例えば、メールでの問合せ回数、電話での問合せ回数、およびweb面談での問合せ回数である。
【0043】
商品変更回数とは、提供装置3(例えば、自動販売機)において、販売する商品(例えば、コラム)が変更された回数である。商品変更回数は、今までの総商品変更回数でも良く、単位期間の商品変更回数でも良い。
【0044】
設定変更回数とは、提供装置3の設定が変更された回数である。設定の変更は、例えば、価格の変更、設定温度の変更、またはオプション機能の設置である。
【0045】
担当者情報とは、担当者に関する情報である。担当者情報は、例えば、個人の経歴、積算のサポート人数である。
【0046】
稼働情報とは、提供装置3の稼働に関する情報である。稼働情報は、例えば、提供装置3の故障履歴、修理まで要した時間である。
【0047】
契約継続期間とは、提供装置3を設置する契約を開始してから現在までの期間であり、契約を継続している期間である。
【0048】
契約残期間とは、提供装置3を設置する契約の期間の中での残りの期間である。
【0049】
稼働期間情報とは、提供装置3の稼働期間を特定する情報である。稼働期間情報は、例えば、稼働月数、稼働年数である。
【0050】
静的属性値とは、動的には変化しない属性値である。静的属性値は、例えば、ハード情報、設置場所情報、協賛金の有無である。
【0051】
ハード情報とは、提供装置3のハードウェアに関する情報である。ハード情報は、例えば、キャッシュレス購入手段の有無、ユーザ端末通信対応の有無、管理用通信の有無、年式(製造年または設置開始年)、提供可能商品点数、販売可能商品数量、付属機器情報、消費電力量、災害対応の有無、サイネージの有無、機材メーカー、特定の機能の有無である。特定の機能とは、例えば、商品の購入後の抽選により商品が当たる抽選機能であるが、問わない。ユーザ端末通信対応の有無とは、提供装置3(例えば、自動販売機)と図示しないユーザ端末との間で販売促進を目的とした情報通信を行うための無線通信手段の有無である。管理用通信の有無とは、提供装置3(例えば、自動販売機)と、情報処理装置1または図示しない販売情報管理サーバまたは図示しない担当者端末との間で販売情報の管理を目的とした情報通信を行うための無線通信手段の有無である。付属機器情報は、例えば、自販機におけるリサイクルボックスの設置の有無、ベンチの設置の有無である。
【0052】
設置場所情報とは、設置場所に関する情報である。設置場所情報は、例えば、買場を特定する情報、フロアを特定する情報、屋内外を特定する情報、住所、相手方情報、併設併売情報である。相手方情報とは、提供装置3を利用するユーザに関する情報であり、例えば、利用人数、提供装置3の運用側とユーザとの関係性を表す情報である。併設併売情報とは、併設または併売に関する情報であり、例えば、競合の装置が設置されているか否かを示す情報、競合の装置の数である。
【0053】
標準管理部112には、1または2以上の属性ごとの標準属性値が格納される。属性は、提供装置3の属性である。標準属性値とは、標準となる属性値である。標準属性値とは、基準となる属性値であるとも言える。標準属性値は、通常、属性識別子に対応付いている。属性識別子とは、属性を識別する情報である。属性識別子は、例えば、属性名、属性のIDである。
【0054】
改善管理部113には、1または2以上の改善情報が格納される。1以上の各改善情報は、例えば、属性識別子に対応付いている。
【0055】
改善情報とは、提供装置3を撤去することを阻止するための情報である。改善情報は、例えば、提供装置3を撤去することを阻止するための施策を示す情報である。施策は、例えば、機材の交換、メールの送信、アンケートの実施である。
【0056】
受付部12は、各種の指示や情報を受け付ける。受付部12は、通常、各種の指示や情報を端末装置2または提供装置3から受信する。ただし、受付部12は、各種の指示や情報を、ユーザから受け付けても良い。各種の指示や情報は、例えば、スコア出力指示、改善出力指示、1以上の属性値である。
【0057】
受付部12は、例えば、端末装置2からスコア出力指示または改善出力指示を受信する。受付部12は、例えば、提供装置3から、当該提供装置3の装置識別子に対応付けて、1以上の属性値を受信する。
【0058】
スコア出力指示とは、1または2以上の提供装置3の撤去スコアの出力の指示である。スコア出力指示は、例えば、撤去スコアを取得する対象の1または2以上の各提供装置3の装置識別子を有する。スコア出力指示が装置識別子を有さない場合、かかるスコア出力指示は、例えば、装置管理部111で管理されているすべての提供装置3の撤去スコアの出力の指示である。
【0059】
撤去スコアとは、提供装置3を撤去することに関するスコアである。撤去スコアは、提供装置3を撤去するリスクに関する情報である、と考えても良い。撤去スコアは、提供装置3を撤去する可能性の高さに関する情報である、と考えても良い。撤去スコアは、提供装置3を撤去する確率に関する情報である、と考えても良い。撤去スコアが大きいほど、通常、提供装置3を撤去するリスクが高い。ただし、撤去スコアが大きいほど、通常、提供装置3を撤去するリスクが低くても良い。撤去することは、引き揚げること、撤収することである、と言っても良い。
【0060】
改善出力指示とは、1または2以上の提供装置3に対する改善情報の出力の指示である。
改善出力指示は、例えば、1または2以上の装置識別子を有する。改善出力指示が装置識別子を有さない場合、かかる改善出力指示は、例えば、装置管理部111で管理されているすべての提供装置3の改善情報の出力の指示である。なお、改善する必要のない提供装置3に対しては、改善情報が出力されないことは好適である。
【0061】
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、属性値取得部131、スコア取得部132、または改善取得部133が行う処理である。
【0062】
処理部13は、受付部12が1以上の属性値を受け付けた場合、当該1以上の属性値を、装置識別子に対応付けて、装置管理部111に蓄積する。
【0063】
属性値取得部131は、提供装置3の1または2以上の属性値を取得する。属性値取得部131は、通常、装置管理部111から提供装置3の1以上の属性値を取得する。属性値取得部131は、例えば、受付部12が受け付けたスコア出力指示に対応する1以上の各提供装置3の1以上の属性値を取得する。属性値取得部131は、例えば、受付部12が受け付けた改善出力指示に対応する1以上の各提供装置3の1以上の属性値を取得する。
【0064】
スコア取得部132は、提供装置3の撤去スコアを取得する。スコア取得部132は、提供装置3の1以上の属性値を用いて取得される撤去スコアを取得する。
【0065】
スコア取得部132は、通常、属性値取得部131が取得した1以上の属性値を用いて、撤去スコアを取得する。ただし、スコア取得部132は、図示しないスコア取得手段が取得し、格納部11に格納されている撤去スコアを読み出しても良い。なお、図示しないスコア取得手段は、図示しない他の装置が有する。
【0066】
スコア取得部132が自ら、1以上の属性値を用いて撤去スコアを取得する場合、例えば、以下の(1)から(3)のうちのいずれかの方法を採り得る。
(1)機械学習を用いる場合
【0067】
機械学習を用いる場合、スコア取得部132は、スコアモデル取得手段1322、スコア取得手段1323を備える。
(1-1)撤去スコアを出力するためのスコア学習モデルを用いる場合
【0068】
スコアモデル取得手段1322は、格納部11のスコア学習モデルを取得する。次に、ここでのスコア取得手段1323は、撤去スコアの取得対象の提供装置3の1または2以上の属性値を取得する。次に、スコア取得手段1323は、当該1以上の属性値とスコア学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、撤去スコアを取得する。
【0069】
なお、スコア学習モデルは、後述する学習装置4が、例えば、提供装置3の1以上の属性値と撤去スコアとを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い、取得したモデルである。スコア学習モデルは、撤去スコアを出力するためのモデルである。なお、学習モデルは、学習器、分類器、分類モデル等と言っても良い。
(1-2)撤去するか否かを示す予測結果と予測スコアとを出力するためのスコア学習モデルを用いる場合
【0070】
スコアモデル取得手段1322は、格納部11のスコア学習モデルを取得する。次に、ここでのスコア取得手段1323は、撤去スコアの取得対象の提供装置3の1または2以上の属性値を取得する。次に、スコア取得手段1323は、当該1以上の属性値とスコア学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、予測結果と予測スコアとを取得する。次に、スコア取得手段1323は、例えば、予測結果が「撤去される」である場合は、予測スコアを撤去スコアとして取得する、または予測スコアをパラメータとする増加関数により撤去スコアを取得する。
【0071】
なお、ここでのスコア学習モデルは、後述する学習装置4が、例えば、提供装置3の1または2以上の属性値と撤去したか否かを示す撤去フラグとを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い、取得したモデルである。かかるスコア学習モデルは、提供装置3が、将来、撤去されるか否かを示す予測結果(例えば、撤去される「1」、撤去されない「0」)と、スコアとを出力するためのモデルである。
【0072】
なお、本明細書で述べる機械学習のアルゴリズムは、深層学習、ランダムフォレスト、決定木、SVR、SVM等、問わない。また、機械学習には、例えば、TensorFlow(登録商標)のライブラリ、R言語のrandom forestのモジュール、fastText、TinySVM等の各種の機械学習の関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。
(2)対応表を用いる場合
【0073】
対応表を用いる場合、スコア取得部132は、ベクトル取得手段1321、スコア取得手段1323を備える。
【0074】
ベクトル取得手段1321は、撤去スコアの取得対象の提供装置3の1以上の属性値を取得する。次に、ベクトル取得手段1321は、当該1以上の属性値を用いてベクトルを構成する。
【0075】
次に、ここでのスコア取得手段1323は、例えば、当該ベクトルに最も類似するベクトルと対になる撤去スコアを対応表から取得する。なお、スコア取得手段1323は、例えば、当該ベクトルとの類似度が閾値以上または閾値より大きい1以上のベクトルと対になる撤去スコアを対応表から取得し、当該1以上の撤去スコアの代表値(例えば、平均値、中央値)を、出力する撤去スコアとして取得する。かかる場合、対応表は、1以上の属性値に基づくベクトルと撤去スコアとを有する2以上の対応情報を有する表である。
【0076】
なお、スコア取得手段1323は、例えば、当該ベクトルとの類似度が閾値以上または閾値より大きい1以上のベクトルと対になる撤去フラグを対応表から取得し、当該1以上の撤去フラグを用いて、撤去スコアを算出しても良い。なお、撤去フラグとは、撤去したか否かを示す情報である。スコア取得手段1323は、撤去したことを示す撤去フラグの数が多いほど、高い撤去スコアを取得する。スコア取得手段1323は、例えば、「撤去したことを示す撤去フラグの数/対応表から取得た撤去フラグの数」を撤去スコアとして取得する。かかる場合、対応表は、1以上の属性値に基づくベクトルと撤去フラグとを有する2以上の対応情報を有する表である。
(3)演算式を用いる場合
【0077】
演算式を用いる場合、スコア取得部132は、スコア取得手段1323を備える。
【0078】
ここでのスコア取得手段1323は、撤去スコアの取得対象の提供装置3の1以上の属性値を取得する。次に、スコア取得手段1323は、格納部11の演算式に、当該1以上の各属性値または属性値から取得した情報を代入し、当該演算式を実行し、撤去スコアを算出する。なお、演算式は、例えば、訪問回数、問い合わせ回数、商品変更回数、設定変更回数、売切時間、稼働期間情報、消費電力量をパラメータとする増加関数である。演算式は、例えば、売上関連情報、契約継続期間、契約残期間、年式、提供可能商品点数、販売可能商品数量をパラメータとする減少関数である。演算式は、例えば、キャッシュレス購入手段が無い場合、有る場合と比較して、高い撤去スコアを算出する式である。演算式は、例えば、特定の機能が無い場合、有る場合と比較して、高い撤去スコアを算出する式である。
【0079】
改善取得部133は、属性値取得部131が取得した1以上の属性値を用いて改善情報を取得する。属性値取得部131が取得した1以上の属性値を用いることは、当該1以上の属性値を用いて取得された撤去スコアに基づくことも含む。
【0080】
改善取得部133は、例えば、撤去スコアに基づいて、改善情報を取得する。改善取得部133は、例えば、撤去スコアが閾値以上または閾値より大きい場合のみ、改善情報を取得することは好適である。
【0081】
改善取得部133が改善情報を取得する方法は、例えば、以下の(1)または(2)のいずれかである。
(1)機械学習を用いる場合
【0082】
かかる場合、改善取得部133は、改善モデル取得手段1331、および改善予測手段1332を具備する。
【0083】
改善取得部133が、機械学習を用いる場合、以下の(1-1)または(1-2)の方法のいずれかを採り得る。
(1-1)1つの学習モデルを利用する場合
【0084】
改善モデル取得手段1331は、格納部11の改善学習モデルを取得する。
【0085】
なお、ここでの改善学習モデルは、後述する学習装置4が、提供装置3の1以上の属性値と、改善情報識別子とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得したモデルである。ここでの改善情報識別子は、改善情報が示す改善を行って効果があった(通常、撤去されなかった)場合の改善情報の識別子である。
【0086】
次に、改善予測手段1332は、属性値取得部131が取得した1以上の属性値と改善学習モデルとを用いて、機械学習の予測処理を行い、改善情報識別子を取得する。
【0087】
次に、改善取得手段1335は、取得された改善情報識別子で識別される改善情報を改善管理部113から取得する。
(1-2)2以上の各改善情報ごとの学習モデルを利用する場合
【0088】
改善モデル取得手段1331は、2以上の各改善情報ごとに、格納部11から改善学習モデルを取得する。2以上の各改善学習モデルは、改善情報識別子に対応付く。
【0089】
次に、改善予測手段1332は、2以上の各改善情報ごとに、対象となる改善情報の改善情報識別子と対になる改善学習モデルと、属性値取得部131が取得した1以上の属性値とを用いて、機械学習の予測処理を行い、予測結果を取得する。なお、予測結果は、改善される「1」または改善されない「0」と、予測処理のスコアである予測スコアである。
【0090】
次に、改善取得手段1335は、改善予測手段1332が取得した予測結果を用いて、1以上の改善情報を取得する。改善取得手段1335は、例えば、改善予測手段1332が取得した予測結果が「改善される「1」」を含み、かつ予測スコアが選択条件を満たす1以上の改善情報識別子を取得し、当該1以上の各改善情報識別子が識別する改善情報を取得する。選択条件は、例えば、予測スコアが最上位であること、予測スコアが閾値以上または閾値より大きいこと、予測スコアが上記N(Nは2以上の自然数)位以上であることである。
【0091】
なお、改善情報ごとの改善学習モデルは、例えば、後述する学習装置4が、提供装置3の1以上の属性値と、対応する改善情報が特定する改善を行って得られた撤去に関する結果情報とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得したモデルである。結果情報は、例えば、改善された「1」または改善されなかった「0」である。
【0092】
改善情報ごとの改善学習モデルは、例えば、後述する学習装置4が、提供装置3の1以上の属性値を有する1以上の正例と、提供装置3の1以上の属性値を有する1以上の負例とを有する2以上の教師データを用いて、機械学習の学習処理により取得したモデルである。なお、正例は、対応する改善情報が特定する改善を行って得られた撤去に関する結果が改善した場合の1または2以上の属性値を有する教師データである。負例は、対応する改善情報が特定する改善を行って得られた撤去に関する結果が改善しなかった場合の1または2以上の属性値を有する教師データである。
(2)標準属性値を用いる場合
【0093】
標準取得手段1333は、標準管理部112から、1以上の属性ごとの標準属性値を取得する。
【0094】
次に、属性決定手段1334は、提供装置3の1以上の属性ごとに、属性値取得部131が取得した属性値と標準取得手段1333が取得した標準属性値とを比較し、不良属性を決定する。属性決定手段1334は、例えば、提供装置3の1以上の属性ごとに、属性値取得部131が取得した属性値と標準属性値とを比較し、1以上の各不良属性を特定する属性識別子を取得する。
【0095】
不良属性とは、標準属性値と比較して、良くない属性値の属性である。不良属性は、不良条件を満たす属性である。不良条件は、例えば、「属性値取得部131が取得した属性値<標準属性値」「属性値取得部131が取得した属性値-標準属性値>=閾値」である。不良条件は、属性ごとに異なっていても良いし、全属性に共通でも良い。
【0096】
次に、改善取得手段1335は、属性決定手段1334が決定した1以上の各不良属性に対応する改善情報を改善管理部113から取得する。改善取得手段1335は、属性決定手段1334が取得した1以上の各不良属性の属性識別子と対になる改善情報を改善管理部113から取得する。
【0097】
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、撤去スコア、改善情報である。
【0098】
ここで、出力とは、通常、端末装置2への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、他の外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念であっても良い。
【0099】
スコア出力部141は、スコア取得部132が取得した撤去スコアを出力する。スコア出力部141は、例えば、2以上の各提供装置3ごとに、撤去スコアを出力する。スコア出力部141は、例えば、2以上の各提供装置3の装置識別子に対応付けて、撤去スコアを出力する。
【0100】
改善出力部142は、改善取得部133が取得した改善情報を出力する。改善出力部142は、例えば、2以上の各提供装置3ごとに、改善情報を出力する。改善出力部142は、例えば、2以上の各提供装置3の装置識別子に対応付けて、改善情報を出力する。
【0101】
端末装置2は、ユーザからスコア出力指示を受け付け、当該スコア出力指示を情報処理装置1に送信する。そして、端末装置2は、スコア出力指示の送信に応じて、情報処理装置1から撤去スコアを受信し、出力する。
【0102】
端末装置2は、ユーザから改善出力指示を受け付け、当該改善出力指示を情報処理装置1に送信する。そして、端末装置2は、改善出力指示の送信に応じて、情報処理装置1から改善情報を受信し、出力する。
【0103】
端末装置2は、ユーザから、装置識別子に対応付く1以上の属性値を受け付け、当該1以上の属性値を、装置識別子に対応付けて、情報処理装置1に送信する。かかることにより、装置識別子で識別される提供装置3の1以上の属性値が装置管理部111に蓄積される。
【0104】
提供装置3は、例えば、物品の販売に応じて、売上関連情報を含む1以上の属性値を装置識別子に対応付けて、情報処理装置1に送信する。なお、売上関連情報の送信タイミングは問わない。かかることにより、装置識別子で識別される提供装置3の売上関連情報を含む1以上の属性値が装置管理部111に登録される。
【0105】
学習装置4を構成する学習格納部41には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、2以上のスコア教師データ、2以上の改善教師データである。
【0106】
スコア教師データとは、撤去スコアを出力するためのスコア学習モデルを構築するための教師データである。スコア教師データの第一の例は、提供装置3の1または2以上の属性値と撤去スコアとを有する。スコア教師データの第二の例は、提供装置3の1または2以上の属性値と撤去フラグとを有する。撤去フラグとは、提供装置3が撤去されたか否かを示す情報である。
【0107】
改善教師データとは、改善情報を取得するための改善学習モデルを構築するための教師データである。改善教師データの第一の例は、提供装置3の1または2以上の属性値と改善情報識別子とを有する。改善教師データの第一の例における改善情報識別子は、実施して改善された改善情報の識別子である。
【0108】
改善教師データの第二の例は、改善情報識別子に対応付く教師データであり、提供装置3の1または2以上の属性値と改善フラグとを有する。改善フラグは、改善情報識別子で識別される改善情報が特定する改善が行われた場合に、改善したか否かを示す情報である。
【0109】
スコア学習手段421は、2以上のスコア教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い、スコア学習モデルを取得し、蓄積する。なお、スコア学習モデルの蓄積先は、例えば、情報処理装置1の格納部11であるが、問わない。
【0110】
改善学習手段422は、2以上の改善教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い、改善学習モデルを取得し、蓄積する。改善学習手段422は、例えば、2以上の各改善情報識別子ごとに、改善情報識別子と対になる2以上の改善教師データを用いて、機械学習の学習処理を行い、改善学習モデルを取得し、当該改善学習モデルを改善情報識別子と対にして蓄積する。なお、改善学習モデルの蓄積先は、例えば、情報処理装置1の格納部11であるが、問わない。
【0111】
格納部11、装置管理部111、標準管理部112、および学習格納部41は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0112】
格納部11に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11で記憶されるようになってもよい。
【0113】
受付部12は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。受付部12は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されても良い。
【0114】
処理部13、属性値取得部131、スコア取得部132、改善取得部133、ベクトル取得手段1321、スコアモデル取得手段1322、スコア取得手段1323、改善モデル取得手段1331、改善予測手段1332、標準取得手段1333、属性決定手段1334、改善取得手段1335、学習処理部42、スコア学習手段421、および改善学習手段422は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
【0115】
出力部14、スコア出力部141、および改善出力部142は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。出力部14等は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現されても良い。
【0116】
次に、情報処理装置1の動作例について、
図3のフローチャートを用いて説明する。
【0117】
(ステップS301)受付部12は、スコア出力指示を受け付けたか否かを判断する。スコア出力指示を受け付け場合はステップS302に行き、スコア出力指示を受け付なかった場合はステップS308に行く。なお、本ステップで、受付部12は、通常、端末装置2からスコア出力指示を受信する。
【0118】
(ステップS302)処理部13は、カウンタiに1を代入する。
【0119】
(ステップS303)処理部13は、スコア出力指示に対応するi番目の提供装置3が存在するか否かを判断する。i番目の提供装置3が存在する場合はステップS304に行き、存在しない場合はステップS306に行く。
【0120】
(ステップS304)スコア取得部132等は、i番目の提供装置3の撤去スコアを取得する処理を行う。かかるスコア取得処理の例について、
図4、
図5のフローチャートを用いて説明する。
【0121】
(ステップS305)処理部13は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS303に戻る。
【0122】
(ステップS306)スコア取得部132は、ステップS304で取得した1以上の撤去スコアを含む情報であり、出力する情報を構成する。出力する情報は、例えば、提供装置3の装置識別子と撤去スコアとの組を有する。
【0123】
(ステップS307)スコア出力部141は、ステップS306で構成された情報を出力する。なお、本ステップで、スコア出力部141は、通常、スコア出力指示を送信した端末装置2に情報を送信する。
【0124】
(ステップS308)受付部12は、改善出力指示を受け付けたか否かを判断する。改善出力指示を受け付け場合はステップS309に行き、改善出力指示を受け付なかった場合はステップS315に行く。なお、本ステップで、受付部12は、通常、端末装置2から改善出力指示を受信する。
【0125】
(ステップS309)処理部13は、カウンタiに1を代入する。
【0126】
(ステップS310)処理部13は、改善出力指示に対応するi番目の提供装置3が存在するか否かを判断する。i番目の提供装置3が存在する場合はステップS311に行き、存在しない場合はステップS313に行く。
【0127】
(ステップS311)改善取得部133等は、i番目の提供装置3に対する改善情報を取得する処理を行う。かかる改善取得処理の例について、
図6、
図7、
図8のフローチャートを用いて説明する。
【0128】
(ステップS312)処理部13は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS310に戻る。
【0129】
(ステップS313)改善取得部133は、ステップS311で取得した1以上の改善情報を含む情報であり、出力する情報を構成する。出力する情報は、例えば、提供装置3の装置識別子と改善情報との組を有する。
【0130】
(ステップS314)改善出力部142は、ステップS313で構成された情報を出力する。なお、本ステップで、改善出力部142は、通常、改善出力指示を送信した端末装置2に情報を送信する。
【0131】
(ステップS315)受付部12は、装置識別子に対応付けて、1以上の属性値を受け付けたか否かを判断する。1以上の属性値を受け付け場合はステップS316に行き、属性値を受け付なかった場合はステップS301に戻る。なお、本ステップで、受付部12は、通常、端末装置2または提供装置3から1以上の属性値を受信する。
【0132】
(ステップS316)処理部13は、装置識別子に対応付けて、ステップS315で受け付けられた1以上の属性値を装置管理部111に蓄積する。
【0133】
なお、
図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0134】
次に、ステップS304のスコア取得処理の第一の例について、
図4のフローチャートを用いて説明する。スコア取得処理の第一の例は、機械学習を用いる場合である。
【0135】
(ステップS401)属性値取得部131は、撤去スコアの取得対象の提供装置3の装置識別子を取得する。装置識別子は、例えば、スコア出力指示に含まれる。
【0136】
(ステップS402)属性値取得部131は、ステップS401で取得した装置識別子と対になる1または2以上の属性値を装置管理部111から取得する。
【0137】
(ステップS403)スコアモデル取得手段1322は、格納部11からスコア学習モデルを取得する。
【0138】
(ステップS404)ベクトル取得手段1321は、ステップS402で取得された1以上の属性値を用いてベクトルを構成する。スコア取得手段1323は、当該ベクトルとスコア学習モデルとを機械学習の予測処理を行う予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、撤去スコアを取得する。
【0139】
(ステップS405)スコア取得手段1323は、ステップS401で取得された装置識別子に対応付けて、ステップS404で取得した撤去スコアを図示しないバッファに一時蓄積する。上位処理にリターンする。
【0140】
次に、ステップS304のスコア取得処理の第二の例について、
図5のフローチャートを用いて説明する。スコア取得処理の第二の例は、対応表を用いる場合である。
【0141】
(ステップS501)属性値取得部131は、撤去スコアの取得対象の提供装置3の装置識別子を取得する。
【0142】
(ステップS502)属性値取得部131は、装置識別子と対になる1または2以上の属性値を装置管理部111から取得する。
【0143】
(ステップS503)ベクトル取得手段1321は、ステップS502で取得された1以上の属性値を用いてベクトルを構成する。
【0144】
(ステップS504)スコア取得手段1323は、カウンタiに1を代入する。
【0145】
(ステップS505)スコア取得手段1323は、格納部11の対応表の中に、i番目の対応情報が存在するか否かを判断する。i番目の対応情報が存在する場合はステップS506に行き、存在しない場合はステップS509に行く。
【0146】
(ステップS506)スコア取得手段1323は、格納部11の対応表からi番目の対応情報が有するベクトルを取得する。
【0147】
(ステップS507)スコア取得手段1323は、ステップS503で取得されたベクトルと、ステップS506で取得したベクトルとの類似度を算出する。スコア取得手段1323は、当該類似度をi番目の対応情報に対応付けて、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0148】
(ステップS508)スコア取得手段1323は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS505に戻る。
【0149】
(ステップS509)スコア取得手段1323は、図示しないバッファに一時蓄積された類似度から、条件に合致する1または2以上の類似度を決定する。なお、類似度を決定することは、ベクトルを決定することである。また、ここでの条件は、例えば、「最大であること」「閾値以上または閾値より大きいこと」「上位N以上であること」である。
【0150】
(ステップS510)スコア取得手段1323は、ステップS509で決定した1以上の各ベクトルと対になる撤去スコアを対応表から取得する。なお、スコア取得手段1323は、2以上の撤去スコアを対応表から取得した場合、例えば、当該2以上の撤去スコアの代表値を、最終的な撤去スコアとして取得する。
【0151】
(ステップS511)スコア取得手段1323は、提供装置3の装置識別子に対応付けて、ステップS510で取得した撤去スコアを図示しないバッファに一時蓄積する。上位処理にリターンする。
【0152】
次に、スコア取得処理の第三の例である演算式を用いる場合について説明する。属性値取得部131は、撤去スコアの取得対象の提供装置3の装置識別子を取得する。次に、属性値取得部131は、装置識別子と対になる1または2以上の属性値を装置管理部111から取得する。次に、スコア取得手段1323は、撤去スコアを算出する演算式に、取得された1以上の各属性値を代入し、当該演算式を実行し、撤去スコアを取得する。次に、スコア取得手段1323は、提供装置3の装置識別子に対応付けて、ステップS510で取得した撤去スコアを図示しないバッファに一時蓄積する。
【0153】
次に、ステップS311の改善取得処理の第一の例について、
図6のフローチャートを用いて説明する。改善取得処理の第一の例は、1つの改善学習モデルを用いた機械学習の予測処理により改善情報を取得する場合である。
【0154】
(ステップS601)属性値取得部131は、撤去スコアの取得対象の提供装置3の装置識別子を取得する。なお、装置識別子は、例えば、改善出力指示に含まれる。
【0155】
(ステップS602)属性値取得部131は、ステップS601で取得した装置識別子と対になる1または2以上の属性値を装置管理部111から取得する。
【0156】
(ステップS603)改善モデル取得手段1331は、格納部11から改善学習モデルを取得する。
【0157】
(ステップS604)改善予測手段1332は、ステップS602で取得された1以上の属性値を用いてベクトルを構成する。改善予測手段1332は、当該ベクトルと改善学習モデルとを機械学習の予測処理を行う予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、改善情報識別子を取得する。
【0158】
(ステップS605)改善取得手段1335は、ステップS604で取得された改善情報識別子と対になる改善情報を改善管理部113から取得する。上位処理にリターンする。
【0159】
次に、ステップS311の改善取得処理の第二の例について、
図7のフローチャートを用いて説明する。改善取得処理の第二の例は、改善情報ごとの改善学習モデルを用いた機械学習の予測処理により改善情報を取得する場合である。
【0160】
(ステップS701)属性値取得部131は、撤去スコアの取得対象の提供装置3の装置識別子を取得する。
【0161】
(ステップS702)属性値取得部131は、ステップS701で取得した装置識別子と対になる1または2以上の属性値を装置管理部111から取得する。
【0162】
(ステップS703)改善取得部133は、カウンタiに1を代入する。
【0163】
(ステップS704)改善取得部133は、改善管理部113に、i番目の改善情報が存在するか否かを判断する。i番目の改善情報が存在する場合はステップS705に行き、存在しない場合はステップS710に行く。i番目の改善情報が存在するか否かの判断は、i番目の改善情報識別子が存在するか否かの判断と同じである。
【0164】
(ステップS705)改善モデル取得手段1331は、i番目の改善情報と対になる改善学習モデルを格納部11から取得する。
【0165】
(ステップS706)改善予測手段1332は、ステップS702で取得された1以上の属性値を用いてベクトルを構成する。改善予測手段1332は、当該ベクトルとステップS705で取得された改善学習モデルとを機械学習の予測処理を行う予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、予測結果と予測スコアとを取得する。なお、予測結果は、改善される(例えば「1」)または改善されない(例えば「0」)である。
【0166】
(ステップS707)改善取得手段1335は、ステップS706で取得された予測結果が「改善される」である場合はステップS708に行き、「改善されない」である場合はステップS709に行く。
【0167】
(ステップS708)改善取得手段1335は、i番目の改善情報の改善情報識別子と予測スコアとを対応付けて、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0168】
(ステップS709)改善取得部133は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS704に戻る。
【0169】
(ステップS710)改善取得手段1335は、選択条件を満たす1以上の各予測スコアと対になる改善情報識別子を図示しないバッファから取得する。選択条件は、例えば、予測スコアが最高であること、予測スコアが閾値以上または閾値より大きいこと、または予測スコアが上位N(Nは2以上の自然数)までであることである。
【0170】
(ステップS711)改善取得手段1335は、ステップS710で取得した1以上の各改善情報識別子で識別される改善情報を改善管理部113から取得する。上位処理にリターンする。
【0171】
次に、ステップS311の改善取得処理の第三の例について、
図8のフローチャートを用いて説明する。改善取得処理の第三の例は、標準属性値を用いる場合である。
【0172】
(ステップS801)属性値取得部131は、撤去スコアの取得対象の提供装置3の装置識別子を取得する。
【0173】
(ステップS802)属性値取得部131は、カウンタiに1を代入する。
【0174】
(ステップS803)属性値取得部131は、提供装置3のi番目の属性が存在するか否かを判断する。i番目の属性が存在する場合はステップS804に行き、存在しない場合はステップS810に行く。
【0175】
(ステップS804)属性値取得部131は、ステップS801で取得した装置識別子と対になるi番目の属性値を装置管理部111から取得する。
【0176】
(ステップS805)標準取得手段1333は、i番目の属性に対応する標準属性値を標準管理部112から取得する。
【0177】
(ステップS806)属性決定手段1334は、i番目の属性値とi番目の標準属性値との差を取得する。
【0178】
(ステップS807)属性決定手段1334は、ステップS806で取得した差が良好条件を満たすか否かを判断する。良好条件を満たす場合はステップS809に行き、良好条件を満たさない場合はステップS808に行く。なお、良好条件は、例えば、差が閾値以下または閾値より小さいことである。
【0179】
なお、属性決定手段1334は、良好条件に代えて、不良条件を用いても良い。かかる場合、属性決定手段1334は、ステップS806で取得した差が不良条件を満たすか否かを判断する。不良条件を満たす場合はステップS808に行き、不良条件を満たさない場合はステップS80に行く。なお、不良条件は、例えば、差が閾値以上または閾値より大きいことである。
【0180】
(ステップS808)属性決定手段1334は、i番目の属性を識別する属性識別子と差とを対応付けて、図示しないバッファに一時蓄積する。
【0181】
(ステップS809)属性値取得部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS803に戻る。
【0182】
(ステップS810)属性決定手段1334は、選択条件に合致する属性識別子を取得する。なお、選択条件は、例えば、差が最大であること、差が上位N(Nは2以上の自然数)であることである。また、属性決定手段1334は、図示しないバッファの全ての属性識別子を取得しても良い。
【0183】
(ステップS811)改善取得手段1335は、ステップS810で取得された1以上の各属性識別子と対になる改善情報を改善管理部113から取得する。上位処理にリターンする。
【0184】
次に、学習装置4の動作例について、
図9のフローチャートを用いて説明する。ここでの動作例は、2以上の各改善情報ごとの改善学習モデルを取得する動作の例である。
【0185】
(ステップS901)改善学習手段422は、カウンタiに1を代入する。
【0186】
(ステップS902)改善学習手段422は、i番目の改善情報が存在するか否かを判断する。i番目の改善情報が存在する場合はステップS903に行き、存在しない場合は処理を終了する。
【0187】
(ステップS903)改善学習手段422は、i番目の改善情報の改善情報識別子と対になる1以上の正例を学習格納部41から取得する。なお、正例は、i番目の改善情報が特定する施策を行って効果があった(通常、撤去されなかった)提供装置3の1以上の属性値に基づく情報である。かかる情報は、例えば、提供装置3の1以上の各属性値を要素とするベクトルである。
【0188】
(ステップS904)改善学習手段422は、i番目の改善情報の改善情報識別子と対になる1以上の負例を学習格納部41から取得する。なお、負例は、i番目の改善情報が特定する施策を行っても効果がなかった(通常、撤去された)提供装置3の1以上の属性値に基づく情報である。かかる情報は、例えば、提供装置3の1以上の各属性値を要素とするベクトルである。
【0189】
(ステップS905)改善学習手段422は、1以上の正例と1以上の負例とを、機械学習の学習処理を行う学習モジュールに与え、当該学習モジュールを実行し、i番目の改善情報に対する改善学習モデルを取得する。
【0190】
(ステップS906)改善学習手段422は、i番目の改善情報の改善情報識別子と対にして、改善学習モデルを蓄積する。
【0191】
(ステップS907)改善学習手段422は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS902に戻る。
【0192】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作について説明する。情報システムAの概念図は
図1である。
【0193】
今、情報処理装置1の装置管理部111には、
図10に示す装置管理表が格納されている。装置管理表とは、提供装置3を管理する表である。なお、ここでの提供装置3は、自動販売機である、とする。装置管理表は、「ID」「装置識別子」「静的属性値」「動的属性値」を有する1以上のレコードを管理する。「静的属性値」は「キャッシュレス」「年式」「提供可能商品点数」「機能1」を有する。「動的属性値」は「売上」「訪問回数」「問い合わせ回数」「商品変更回数」「売切時間」を有する。「キャッシュレス」は、自動販売機がキャッシュレス購入手段の有無を示す情報である。なお、キャッシュレス購入手段を有する場合の「キャッシュレス」の属性値は「1」、有しない場合の属性値は「0」である。「年式」は自動販売機が製造された年を示す。「提供可能商品点数」は、例えば、自動販売機のコラムの数である。「機能1」は自動販売機が有する機能の有無を示す情報である。なお、機能を有する場合は「1」、有しない場合は「0」である。なお、装置管理表の中の属性値の記号(例えば、「CN
1」「S
1」「V
1」「C
1」「CC
1」「T
1」)は数値である、とする。
【0194】
標準管理部112には、
図11に示す標準管理表が格納されている。標準管理表とは、属性ごとの標準属性値を管理する表である。標準管理表は、「属性識別子」「標準属性値」を有する1以上のレコードを管理する。「標準属性値」の記号(例えば、「CN
S」「S
S」「V
S」「C
S」「CC
S」「T
S」)は、数値である、とする。
【0195】
改善管理部113には、
図12に示す改善管理表が格納されている。改善管理表とは、改善情報を管理する表である。改善管理表は、「改善情報識別子」「改善情報」「属性識別子」を有する1以上のレコードを管理する。改善情報「改善策1」は、具体的な改善策を示す情報である、とする。「属性識別子」は、属性識別子で識別される属性値が不良条件を満たす場合に、対になる改善情報が示す改善策が選択されることを示す。
【0196】
かかる場合に、以下の7つの具体例について説明する。具体例1は、撤去スコアを取得するためのスコア学習モデルを取得する場合である。具体例2は、改善情報を取得するための一つの改善学習モデルを取得する場合である。具体例3は、2以上の各改善情報ごとの改善学習モデルを取得する場合である。具体例4は、撤去スコアを取得する場合である。具体例5は、具体例2で作成した改善学習モデルを用いて改善情報を取得する場合である。具体例6は、具体例3で作成した改善学習モデルを用いて改善情報を取得する場合である。具体例7は、標準属性値を用いて改善情報を取得する場合である。
【0197】
(具体例1)
今、学習装置4の学習格納部41に、スコア学習モデルを構築するための2以上の教師データが格納されている、とする。教師データの構造は、(キャッシュレスの有無,年式,提供可能商品点数,機能1の有無,・・・,売上,訪問回数,問い合わせ回数,商品変更回数,売切時間,・・・,撤去スコア)である。つまり、教師データは、説明変数(キャッシュレスの有無,年式,提供可能商品点数,機能1の有無,・・・,売上,訪問回数,問い合わせ回数,商品変更回数,売切時間,・・・)と、目的変数(撤去スコア)とを有する。また、説明変数は、自動販売機の属性値である。なお、撤去スコアは、例えば、同一の属性値の集合を有する自動販売機が、過去に撤去された割合(確率)である、とする。ただし、撤去スコアは、人手により入力された数値でも良い。
【0198】
そして、スコア学習手段421は、学習格納部41から2以上の教師データを読み込み、学習モジュールに当該2以上の教師データを与え、当該学習モジュールを実行する。その結果、スコア学習手段421は、スコア学習モデルを取得し、情報処理装置1の格納部11に蓄積する。
【0199】
(具体例2)
今、学習装置4の学習格納部41に、改善学習モデルを構築するための2以上の教師データが格納されている、とする。教師データの構造は、(キャッシュレスの有無,年式,提供可能商品点数,機能1の有無,・・・,売上,訪問回数,問い合わせ回数,商品変更回数,売切時間,・・・,効果があった改善案の改善情報識別子)である。つまり、教師データは、説明変数(キャッシュレスの有無,年式,提供可能商品点数,機能1の有無,・・・,売上,訪問回数,問い合わせ回数,商品変更回数,売切時間,・・・)と、目的変数(効果があった改善案の改善情報識別子)とを有する。
【0200】
そして、改善学習手段422は、学習格納部41から2以上の教師データを読み込み、学習モジュールに当該2以上の教師データを与え、当該学習モジュールを実行する。その結果、改善学習手段422は、一つの改善学習モデルを取得する。次に、改善学習手段422は、取得した改善学習モデルを情報処理装置1の格納部11に蓄積する。
【0201】
(具体例3)
今、学習装置4の学習格納部41に、2以上の各改善情報識別子に対応付いて、改善学習モデルを構築するための2以上の教師データが格納されている、とする。各改善情報識別子ごとに、1以上の正例と1以上の負例とが学習格納部41に格納されている。正例は、対応する改善情報識別子で識別される改善情報が示す施策を行った場合に効果があった自動販売機の属性値の集合を有する教師データである。負例は、対応する改善情報識別子で識別される改善情報が示す施策を行った場合に効果が無かった自動販売機の属性値の集合を有する教師データである。教師データの構造は、(キャッシュレスの有無,年式,提供可能商品点数,機能1の有無,・・・,売上,訪問回数,問い合わせ回数,商品変更回数,売切時間,・・・)である。
【0202】
そして、改善学習手段422は、2以上の各改善情報識別子ごとに、学習格納部41から改善情報識別子と対になる2以上の教師データ(正例と負例とを含む)を読み込み、学習モジュールに当該2以上の教師データを与え、当該学習モジュールを実行する。その結果、改善学習手段422は、2以上の各改善情報識別子ごとに、改善学習モデルを取得する。次に、改善学習手段422は、2以上の各改善情報識別子に対応付けて、取得した改善学習モデルを情報処理装置1の格納部11に蓄積する。
【0203】
(具体例4)
端末装置2は、ユーザからスコア出力指示を受け付け、当該スコア出力指示を情報処理装置1に送信する。なお、スコア出力指示は、装置管理表(
図10)で管理されている全自動販売機の撤去スコアを出力する指示である、とする。
【0204】
情報処理装置1の受付部12は、端末装置2からスコア出力指示を受信する。次に、属性値取得部131は、装置管理表(
図10)を参照し、「ID=1」のレコードから順に、静的属性値と動的属性値とを取得する。次に、ベクトル取得手段1321は、レコードごとに、取得された各属性値を要素とするベクトルを構成する。次に、スコアモデル取得手段1322は、格納部11からスコア学習モデルを取得する。次に、スコア取得手段1323は、レコードごとに、ベクトル取得手段1321が構成したベクトルと、スコア学習モデルとを、機械学習の予測処理を行う予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、撤去スコアを取得する。次に、スコア取得手段1323は、レコードごとに、レコードが有する装置識別子に対応付けて、取得した撤去スコアを、装置管理部111に蓄積する。
【0205】
また、スコア出力部141は、2以上の各装置識別子と対になる撤去スコアを、端末装置2に送信する。
【0206】
次に、端末装置2は、2以上の各装置識別子と対になる撤去スコアを受信し、出力する。なお、撤去スコアの出力態様は問わない。
【0207】
(具体例5)
端末装置2は、ユーザから装置識別子「V001」を有する改善出力指示を受け付け、当該改善出力指示を情報処理装置1に送信する。なお、ここでの改善出力指示は、特定の自動販売機の改善情報を出力する指示である、とする。
【0208】
情報処理装置1の受付部12は、端末装置2から改善出力指示を受信する。次に、属性値取得部131は、装置管理表(
図10)を参照し、装置識別子「V001」を含む「ID=1」のレコードから静的属性値と動的属性値とを取得する。次に、改善予測手段1332は、取得された各属性値を要素とするベクトル(1,2015,CN
1,0,・・・,S
1,V
1,C
1,CC
1,T
1,・・・)を構成する。次に、改善モデル取得手段1331は、具体例2で作成した改善学習モデルを格納部11から取得する。次に、改善予測手段1332は、当該ベクトルと改善学習モデルとを機械学習の予測処理を行う予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、改善情報識別子「2」を取得した、とする。次に、改善取得手段1335は、改善情報識別子「2」と対になる改善情報「改善策2」を改善管理表(
図12)から取得する。次に、改善出力部142は、改善情報「改善策2」を端末装置2に送信する。
【0209】
次に、端末装置2は、改善情報「改善策2」を受信し、出力する。なお、改善情報の出力態様は問わない。
【0210】
(具体例6)
端末装置2は、ユーザから装置識別子「V001」を有する改善出力指示を受け付け、当該改善出力指示を情報処理装置1に送信する。なお、ここでの改善出力指示は、特定の自動販売機の改善情報を出力する指示である、とする。
【0211】
情報処理装置1の受付部12は、端末装置2から改善出力指示を受信する。次に、属性値取得部131は、装置管理表(
図10)を参照し、装置識別子「V001」を含む「ID=1」のレコードから静的属性値と動的属性値とを取得する。次に、改善予測手段1332は、取得された各属性値を要素とするベクトル(1,2015,CN
1,0,・・・,S
1,V
1,C
1,CC
1,T
1,・・・)を構成する。
【0212】
次に、改善モデル取得手段1331は、2以上の各改善情報識別子ごとに、具体例3で作成した改善学習モデルであり、改善情報識別子と対になる改善学習モデルを格納部11から取得する。
【0213】
次に、改善予測手段1332は、2以上の各改善情報識別子ごとに、ベクトル(1,2015,CN1,0,・・・,S1,V1,C1,CC1,T1,・・・)と改善学習モデルとを機械学習の予測処理を行う予測モジュールに与え、当該予測モジュールを実行し、改善するか否かを示す予測結果、およびスコアを取得する。
【0214】
次に、改善取得手段1335は、予測結果が改善することを示す「1」であり、スコアが最大の改善情報識別子「2」を取得した、とする。次に、改善取得手段1335は、改善情報識別子「2」と対になる改善情報「改善策2」を改善管理表(
図12)から取得する。次に、改善出力部142は、改善情報「改善策2」を端末装置2に送信する。
【0215】
次に、端末装置2は、改善情報「改善策2」を受信し、出力する。
【0216】
(具体例7)
端末装置2は、ユーザから装置識別子「V001」を有する改善出力指示を受け付け、当該改善出力指示を情報処理装置1に送信する。なお、ここでの改善出力指示は、特定の自動販売機の改善情報を出力する指示である、とする。
【0217】
情報処理装置1の受付部12は、端末装置2から改善出力指示を受信する。次に、属性値取得部131は、装置管理表(
図10)を参照し、装置識別子「V001」を含む「ID=1」のレコードから静的属性値と動的属性値とを取得する。次に、改善予測手段1332は、取得された各属性値を要素とするベクトル(1,2015,CN
1,0,・・・,S
1,V
1,C
1,CC
1,T
1,・・・)を構成する。
【0218】
また、標準取得手段1333は、標準管理表(
図11)から、標準属性値の集合(1,2018,CN
S,0,・・・,S
S,V
S,C
S,CC
S,T
S,・・・)を取得する。
【0219】
次に、属性決定手段1334は、属性毎の差(0,3,CNS-CN1,0,・・・SS-S1,VS-V1,CS-C1,CCs-CC1,TS-T1,・・・)を取得する。なお、性毎の差のベクトルの各要素は、属性識別子(キャッシュレスの有無,年式,提供可能商品点数,機能1の有無,・・・,売上,訪問回数,問い合わせ回数,商品変更回数,売切時間,・・・)に対応することを示す情報は、属性決定手段1334が保持している、とする。
【0220】
次に、属性決定手段1334は、各属性値の差ごとに、差が不良条件を満たすか否かを判断する。そして、属性決定手段1334は、不良条件を満たす属性識別子として「年式」「問い合わせ回数」を取得した、とする。
【0221】
次に、改善取得手段1335は、取得された属性識別子「年式」と対になる改善情報「改善策3」を改善管理表(
図12)から取得する。また、改善取得手段1335は、取得された属性識別子「問い合わせ回数」と対になる改善情報「改善策2」を改善管理表(
図12)から取得する。次に、改善出力部142は、改善情報「改善策2」「改善策3」を端末装置2に送信する。
【0222】
次に、端末装置2は、改善情報「改善策2」「改善策3」を受信し、出力する。
【0223】
以上、本実施の形態によれば、提供装置3の撤去スコアを出力することより、撤去を抑止する対策を打つことを支援できる。特に、本実施の形態によれば、機械学習を用いて、提供装置の撤去スコアを出力することより、撤去を抑止する対策を打つことを支援できる。また、本実施の形態によれば、対応表を用いて、提供装置の撤去スコアを出力することより、撤去を抑止する対策を打つことを支援できる。また、本実施の形態によれば、演算式を用いて、提供装置の撤去スコアを出力することより、撤去を抑止する対策を打つことを支援できる。なお、本実施の形態において、撤去スコアを取得する方法は、他の方法でも良い。
【0224】
また、本実施の形態によれば、提供装置3の撤去を抑止するための改善情報を出力できる。また、本実施の形態によれば、特に、機械学習を用いて、提供装置の撤去を抑止するための改善情報を精度高く出力できる。さらに、本実施の形態によれば、提供装置の標準属性値を用いて、提供装置の撤去を抑止するための改善情報を高速に出力できる。なお、本実施の形態において、改善情報を取得する方法は、他の方法でも良い。
【0225】
本実施の形態において、情報処理装置1はスタンドアロンの装置でも良い。かかる場合の情報処理装置1のブロック図は
図2の情報処理装置1のブロック図である。情報処理装置1の受付部12は、通常、ユーザから各種の指示や情報を受け付ける。受付部12は、例えば、ユーザから提供装置3の1以上の属性値を有するスコア出力指示を受け付ける。受付部12は、例えば、ユーザから提供装置3の1以上の属性値を有する改善出力指示を受け付ける。情報処理装置1の出力部14、スコア出力部141、改善出力部142は、通常、ディスプレイに情報を表示する。情報処理装置1は、装置管理部111を有さなくても良い。
【0226】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、物品を提供する提供装置の1以上の属性値を用いて取得される、当該提供装置を撤去することに関する撤去スコアを取得するスコア取得部と、前記スコア取得部が取得した前記撤去スコアを出力するスコア出力部として機能させるためのプログラムである。
【0227】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0228】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0229】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0230】
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0231】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0232】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置1は、設置された提供装置の撤去の抑止を支援できるという効果を有し、情報を提供するサーバ等として有用である。
【符号の説明】
【0233】
A 情報システム
1 情報処理装置
2 端末装置
3 提供装置
4 学習装置
11 格納部
12 受付部
13 処理部
14 出力部
41 学習格納部
42 学習処理部
111 装置管理部
112 標準管理部
113 改善管理部
131 属性値取得部
132 スコア取得部
133 改善取得部
141 スコア出力部
142 改善出力部
421 スコア学習手段
422 改善学習手段
1321 ベクトル取得手段
1322 スコアモデル取得手段
1323 スコア取得手段
1331 改善モデル取得手段
1332 改善予測手段
1333 標準取得手段
1334 属性決定手段
1335 改善取得手段
【要約】
【課題】従来技術において、設置された提供装置3の撤去の抑止を支援することが困難であった。
【解決手段】飲料等の物品を提供する自動販売機等の提供装置3の1以上の属性値を用いて取得されるスコアであり、提供装置3を撤去することに関するスコアである撤去スコアを取得するスコア取得部132と、スコア取得部132が取得した撤去スコアを出力するスコア出力部141とを具備する情報処理装置1により、設置された提供装置3の撤去の抑止を支援できる。
【選択図】
図2