IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ローム株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-半導体装置 図1
  • 特許-半導体装置 図2
  • 特許-半導体装置 図3
  • 特許-半導体装置 図4
  • 特許-半導体装置 図5
  • 特許-半導体装置 図6
  • 特許-半導体装置 図7
  • 特許-半導体装置 図8
  • 特許-半導体装置 図9
  • 特許-半導体装置 図10
  • 特許-半導体装置 図11
  • 特許-半導体装置 図12
  • 特許-半導体装置 図13
  • 特許-半導体装置 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-05
(45)【発行日】2024-07-16
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/48 20060101AFI20240708BHJP
   H01L 25/07 20060101ALI20240708BHJP
   H01L 25/18 20230101ALI20240708BHJP
   H02M 3/155 20060101ALI20240708BHJP
【FI】
H01L23/48 G
H01L25/04 C
H02M3/155 Z
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2023113330
(22)【出願日】2023-07-10
(62)【分割の表示】P 2019090488の分割
【原出願日】2019-05-13
(65)【公開番号】P2023123879
(43)【公開日】2023-09-05
【審査請求日】2023-08-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 光俊
(72)【発明者】
【氏名】坂入 寛之
(72)【発明者】
【氏名】松岡 康文
(72)【発明者】
【氏名】吉持 賢一
【審査官】齊藤 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-227416(JP,A)
【文献】特開2001-332687(JP,A)
【文献】特開2009-231805(JP,A)
【文献】登録実用新案第3173567(JP,U)
【文献】特開2014-130909(JP,A)
【文献】特開2015-32600(JP,A)
【文献】特開2017-123378(JP,A)
【文献】特開2018-110512(JP,A)
【文献】特開2003-218309(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/48―23/50
H01L 25/04
H01L 25/07
H01L 25/18
H02M 3/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さ方向に離隔した第1主面および第1裏面を有し、前記第1主面に第1ドレイン電極、第1ソース電極および第1ゲート電極が配置された第1半導体素子と、
前記厚さ方向に離隔した第2主面および第2裏面を有し、前記第2主面に第2ドレイン電極、第2ソース電極および第2ゲート電極が配置された第2半導体素子と、
前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極に電気的に接続された制御素子と、
互いに離隔した複数のリードを含むリードフレームと、
一端が前記第1ソース電極に接合された第2接続部材と、
一端が前記第2ドレイン電極に接合された第3接続部材と、
を備えており、
前記複数のリードは、前記第1裏面に対向しかつ前記第1半導体素子が搭載された第1リードと、前記第2裏面に対向しかつ前記第2半導体素子が搭載された第2リードと、前記制御素子が搭載された第3リードと、を含んでおり、
前記第1リードと前記第2リードとは、前記厚さ方向に直交する第1方向に見て、互いに重なり、
前記第3リードは、前記厚さ方向および前記第1方向の両方に直交する第2方向に見て、前記第1リードおよび前記第2リードの両方に重なり、
前記第1リードは、前記第1半導体素子が接合された第1ダイパッド部、および、前記第2接続部材の他端が接合された第1ボンディング部を含んでおり、
前記第1ボンディング部は、前記厚さ方向に見て、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子との間に位置し、
前記第3接続部材の他端は、前記第1ボンディング部に接合されており、
前記厚さ方向に見た前記第1半導体素子の長手方向および前記厚さ方向に見た前記第2半導体素子の長手方向の各々は、前記第2方向と一致する、
ことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第1ゲート電極は、前記第1方向において、前記第2半導体素子から遠い端縁部に配置され、
前記第2ゲート電極は、前記第1方向において、前記第1半導体素子から遠い端縁部に配置されている、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1ドレイン電極および前記第1ソース電極は、ともに前記第1方向に延びる帯状であり、かつ、前記第2方向に並んでいる、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第2ドレイン電極および前記第2ソース電極は、ともに前記第1方向に延びる帯状であり、かつ、前記第2方向に並んでいる、
請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
一端が前記第1ドレイン電極に接合された第1接続部材をさらに備えており、
前記複数のリードは、前記第1接続部材の他端が接合された第4リードをさらに含み、
前記第4リードは、前記第1方向に見て、前記第1リードおよび前記第2リードの両方に重なり、かつ、前記第1方向において、前記第1リードを挟んで前記第2リードの反対側に位置する、
請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1ダイパッド部と前記第1ボンディング部とは、一体的に形成されている、
請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
一端が前記第2ソース電極に接合された第4接続部材をさらに備えており、
前記第2リードは、前記第2半導体素子が接合された第2ダイパッド部、および、前記第4接続部材の他端が接合された第2ボンディング部を含んでおり、
前記第2ダイパッド部は、前記厚さ方向に見て、前記第2ボンディング部よりも前記第1ダイパッド部に近い、
請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第2ダイパッド部と前記第2ボンディング部とは一体的に形成されている、
請求項7に記載の半導体装置。
【請求項9】
一端が前記制御素子に接合された第5接続部材をさらに備えており、
前記第5接続部材の他端は、前記第1ボンディング部に接合されている、
請求項7または請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第5接続部材の前記他端は、前記第1方向において前記第2接続部材の前記他端と、前記第3接続部材の前記他端との間に接合されている、
請求項9に記載の半導体装置。
【請求項11】
一端が前記制御素子に接合された第6接続部材をさらに備えており、
前記第1ゲート電極は、互いに前記第2方向に離隔する2つの第1パッド部を有し、
前記第6接続部材の他端は、前記2つの第1パッド部の一方に接合されている、
請求項7ないし請求項10のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記2つの第1パッド部は、前記第1半導体素子において同電位である、
請求項11に記載の半導体装置。
【請求項13】
一端が前記2つの第1パッド部の他方に接合された第7接続部材をさらに備えており、
前記複数のリードは、前記第7接続部材の他端が接合された第5リードをさらに含んでいる、
請求項11または請求項12に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記2つの第1パッド部の前記一方は、前記厚さ方向に見て、前記第1主面のうち、前記第2方向の、前記第3リードに近い端縁側に配置され、
前記2つの第1パッド部の前記他方は、前記厚さ方向に見て、前記第1主面のうち、前記第2方向の、前記第3リードに遠い端縁側に配置されている、
請求項13に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第5リードは、前記第2方向において前記第4リードの隣に配置されている、
請求項14に記載の半導体装置。
【請求項16】
一端が前記制御素子に接合された第8接続部材をさらに備えており、
前記第2ゲート電極は、互いに前記第2方向に離隔する2つの第2パッド部を有し、
前記第8接続部材の他端は、前記2つの第2パッド部の一方に接合されている、
請求項13ないし請求項15のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項17】
前記2つの第2パッド部は、前記第2半導体素子において同電位である、
請求項16に記載の半導体装置。
【請求項18】
一端が前記2つの第2パッド部の他方に接合された第9接続部材をさらに備えており、
前記複数のリードは、前記第9接続部材の他端が接合された第6リードをさらに含んでいる、
請求項16または請求項17に記載の半導体装置。
【請求項19】
前記2つの第2パッド部の前記一方は、前記厚さ方向に見て、前記第2主面のうち、前記第2方向の、前記第3リードに近い端縁側に配置され、
前記2つの第2パッド部の前記他方は、前記厚さ方向に見て、前記第2主面のうち、前記第2方向の、前記第3リードに遠い端縁側に配置されている、
請求項18に記載の半導体装置。
【請求項20】
前記第6リードは、前記第2方向において前記第2ボンディング部の隣に配置されている、
請求項19に記載の半導体装置。
【請求項21】
前記第5リードと前記第6リードとは、前記第1方向に見て重なる、
請求項20に記載の半導体装置。
【請求項22】
各々の一端が前記制御素子に接合された複数の第10接続部材をさらに備えており、
前記複数のリードは、前記複数の第10接続部材の各々の他端が接合された複数の第7リードをさらに含んでおり、
前記複数の第7リードはすべて、前記第1方向に見て、前記第3リードに重なる、
請求項7ないし請求項21のいずれか一項に記載の半導体装置。
【請求項23】
前記複数の第7リードには、前記第2方向に見て、前記第4リードに重なるものと、前記第2方向に見て、前記第2ボンディング部に重なるものとがある、
請求項22に記載の半導体装置。
【請求項24】
前記第1半導体素子および前記第2半導体素子の各構成材料は、窒化ガリウムである、請求項1ないし請求項23のいずれか一項に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数の半導体素子を搭載した半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の半導体素子を1つの樹脂部材でモールドした半導体装置が知られている。当該半導体装置は、システムインパッケージと呼ばれる。特許文献1には、2つのスイッチング素子と制御用ICとを1パッケージ化した半導体装置が開示されている。制御用ICは、各スイッチング素子を制御する半導体素子である。各スイッチング素子は、制御用ICからの信号に応じて、スイッチング動作を行う。このような半導体装置は、たとえば電子機器などの回路基板に実装され、DC/DCコンバータなどの電源回路に用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-218309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、電子機器の省エネルギー化・高性能化に伴い、半導体装置は、消費電力の低減やスイッチング動作の応答性の向上などが求められている。消費電力の低減やスイッチング動作の応答性の向上を図る上で、寄生インダクタンスの低減や寄生抵抗の低減が有効である。
【0005】
本開示は、上記事情に鑑みて考え出されたものであり、その目的は、複数の半導体素子が1パッケージ化された半導体装置であって、寄生インダクタンスの低減や寄生抵抗の低減を図った半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によって提供される半導体装置は、厚さ方向に離間した第1主面および第1裏面を有し、前記第1主面に第1ドレイン電極、第1ソース電極および第1ゲート電極が配置された第1半導体素子と、前記厚さ方向に離間した第2主面および第2裏面を有し、前記第2主面に第2ドレイン電極、第2ソース電極および第2ゲート電極が配置された第2半導体素子と、前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極に導通する制御素子と、互いに離間した複数のリードを含むリードフレームと、を備えており、前記複数のリードは、前記第1裏面に対向しかつ前記第1半導体素子が搭載された第1リードと、前記第2裏面に対向しかつ前記第2半導体素子が搭載された第2リードと、前記制御素子が搭載された第3リードと、を含んでおり、前記第1リードと前記第2リードとは、前記厚さ方向に直交する第1方向に見て、互いに重なり、前記第3リードは、前記厚さ方向および前記第1方向の両方に直交する第2方向に見て、前記第1リードおよび前記第2リードの両方に重なることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示の半導体装置によれば、複数の半導体素子と制御素子とが1パッケージ化された半導体装置において、寄生インダクタンスや寄生抵抗を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態にかかる半導体装置を示す斜視図である。
図2】第1実施形態にかかる半導体装置を示す平面図である。
図3】第1実施形態にかかる半導体装置を示す底面図である。
図4図2のIV-IV線に沿う断面図である。
図5図2のV-V線に沿う断面図である。
図6図2のVI-VI線に沿う断面図である。
図7】第1実施形態にかかる半導体素子を示す回路構成図である。
図8】第2実施形態にかかる半導体装置を示す平面図である。
図9】第3実施形態にかかる半導体装置を示す平面図である。
図10図9のX-X線に沿う断面図である。
図11】第3実施形態の変形例にかかる半導体装置を示す断面図である。
図12】第4実施形態にかかる半導体装置を示す平面図である。
図13】変形例にかかる半導体装置を示す斜視図である。
図14】変形例にかかる半導体装置を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の半導体装置の好ましい実施の形態について、図面を参照して、以下に説明する。なお、同一あるいは類似の構成要素には、同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0010】
本開示において、「ある物Aがある物Bにある方向に見て重なる」とは、特段の断りのない限り、「ある方向に見て、ある物Aがある物Bのすべてに重なること」、および、「ある方向に見て、ある物Aがある物Bの一部に重なること」を含む。また、本開示における「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、単にラベルとして用いたものであり、必ずしもそれらの対象物に順列を付することを意図していない。
【0011】
<第1実施形態>
第1実施形態にかかる半導体装置A1について、図1図7を参照して説明する。半導体装置A1は、たとえばインバータやコンバータなどの電力変換器に用いられる。
【0012】
まず、第1実施形態にかかる半導体装置A1のモジュール構造について、図1図6を参照して、説明する。半導体装置A1は、そのモジュール構造において、2つの半導体素子1,2、制御素子3、リードフレーム4、複数の接続部材5、および、封止部材6を備えている。また、半導体装置A1において、リードフレーム4は、互いに分離した複数のリード4A~4Jを含む。また、複数の接続部材5は、複数のワイヤ5A~5Nを含む。
【0013】
図1は、半導体装置A1を示す斜視図であって、底面側から見た場合を示している。図2は、半導体装置A1を示す平面図であって、封止部材6を想像線(二点鎖線)で示している。図3は、半導体装置A1を示す底面図であって、封止部材6を想像線(二点鎖線)で示している。図4は、図2のIV-IV線に沿う断面図である。図5は、図2のV-V線に沿う断面図である。図6は、図2のVI-VI線に沿う断面図である。なお、図4図6においては、複数の接続部材5の図示を省略する。
【0014】
説明の便宜上、互いに直交する3つの方向を、x方向、y方向、z方向と定義する。z方向は、半導体装置A1の厚さ方向である。x方向は、半導体装置A1の平面図(図2参照)における左右方向である。y方向は、半導体装置A1の平面図(図2参照)における上下方向である。また、x方向の一方をx1方向、x方向の他方をx2方向とする。同様に、y方向の一方をy1方向、y方向の他方をy2方向とし、z方向の一方をz1方向、z方向の他方をz2方向とする。本開示において、z1方向を下、z2方向を上という場合もある。x方向、y方向が、特許請求の範囲に記載の「第1方向」、「第2方向」に相当する。
【0015】
半導体装置A1は、電子機器などの回路基板に実装される。半導体装置A1は、たとえば表面実装形のパッケージ構造であり、本実施形態では、たとえばSON(Small Outline Non-lead)と呼ばれるパッケージ形式である。
【0016】
2つの半導体素子1,2はともに、半導体装置A1の電気的機能を発揮する要素である。各半導体素子1,2は、スイッチング素子であり、たとえばn型MOSFETである。なお、各半導体素子1,2は、n型MOSFETに限定されず、p型MOSFETであってもよい。また、各半導体素子1,2は、MOSFETに限定されず、MISFET(Metal-Insulator-Semiconductor FET)やHEMT(High Electron Mobility Transistor:高電子移動度トランジスタ)を含む電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ、あるいは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの他のトランジスタであってもよい。
【0017】
各半導体素子1,2は、図2に示すように、平面視において(z方向に見て)、たとえば矩形状である。半導体素子1は、リード4Aに搭載され、半導体素子2は、リード4Bに搭載されている。2つの半導体素子1,2は、図2および図4に示すように、x方向に並んでいる。各半導体素子1,2の各構成材料は、たとえばGaN(窒化ガリウム)を含む。なお、各半導体素子1,2の各構成材料は、GaNに限定されず、たとえばSiC(炭化ケイ素)、Si(ケイ素)、GaAs(ヒ化ガリウム)あるいはGa23(酸化ガリウム)を含んでいてもよい。半導体素子1が、特許請求の範囲に記載の「第1半導体素子」に相当し、半導体素子2が、特許請求の範囲に記載の「第2半導体素子」に相当する。
【0018】
半導体素子1は、素子主面1aおよび素子裏面1bを有する。素子主面1aおよび素子裏面1bは、z方向において離間している。素子主面1aは、z2方向を向き、素子裏面1bは、z1方向を向く。素子裏面1bは、リード4Aに対向する。素子主面1aが、特許請求の範囲に記載の「第1主面」に相当し、素子裏面1bが、特許請求の範囲に記載の「第1裏面」に相当する。
【0019】
半導体素子1は、3つの電極を有する3端子素子である。本実施形態においては、半導体素子1は、ドレイン電極11、ソース電極12およびゲート電極13を含んでいる。ドレイン電極11、ソース電極12およびゲート電極13は、素子主面1aに配置されている。ドレイン電極11が、特許請求の範囲に記載の「第1ドレイン電極」に相当し、ソース電極12が、特許請求の範囲に記載の「第1ソース電極」に相当し、ゲート電極13が、特許請求の範囲に記載の「第1ゲート電極」に相当する。
【0020】
ドレイン電極11は、複数のパッド部111を含む。各パッド部111は、x方向に延びる帯状である。各パッド部111は、半導体素子1の内部において、ドレイン領域に導通する。ソース電極12は、複数のパッド部121を含む。各パッド部121は、x方向に延びる帯状である。各パッド部121は、半導体素子1の内部において、ソース領域に導通する。複数のパッド部111および複数のパッド部121は、y方向に並んでおり、交互に配置されている。ゲート電極13は、2つのパッド部131,132を含む。各パッド部131,132は、半導体素子1の内部において、ゲート領域(チャネル領域)に導通する。各パッド部131,132は、x方向において、半導体素子2から遠い側の端縁部に配置されている。2つのパッド部131,132は、y方向において離間している。図2に示す例示においては、パッド部131は、平面視において、x1方向側かつy1方向側の角部に配置されている。パッド部132は、平面視において、x1方向側かつy2方向側の角部に配置されている。2つのパッド部131,132はともに、同電位である。なお、ゲート電極13は、パッド部132を含んでいなくてもよい。各パッド部131,132が、特許請求の範囲に記載の「第1パッド部」に相当する。
【0021】
半導体素子1は、制御素子3から駆動信号が入力され、当該駆動信号に応じて、導通状態と遮断状態とが切り替わる(スイッチング動作を行う)。当該駆動信号は、ゲート電極13に入力される。半導体素子1が、特許請求の範囲に記載の「第1半導体素子」に相当する。
【0022】
半導体素子2は、素子主面2aおよび素子裏面2bを有する。素子主面2aおよび素子裏面2bは、z方向において離間している。素子主面2aは、z2方向を向き、素子裏面2bは、z1方向を向く。素子裏面2bは、リード4Bに対向する。素子主面2aが、特許請求の範囲に記載の「第2主面」に相当し、素子裏面2bが、特許請求の範囲に記載の「第2裏面」に相当する。
【0023】
半導体素子2は、3つの電極を有する3端子素子である。本実施形態においては、半導体素子2は、ドレイン電極21、ソース電極22およびゲート電極23を含んでいる。ドレイン電極21、ソース電極22およびゲート電極23は、素子主面2aに配置されている。ドレイン電極21が、特許請求の範囲に記載の「第2ドレイン電極」に相当し、ソース電極22が、特許請求の範囲に記載の「第2ソース電極」に相当し、ゲート電極23が、特許請求の範囲に記載の「第2ゲート電極」に相当する。
【0024】
ドレイン電極21は、複数のパッド部211を含む。各パッド部211は、x方向に延びる帯状である。各パッド部211は、半導体素子2の内部において、ドレイン領域に導通する。ソース電極22は、複数のパッド部221を含む。各パッド部221は、x方向に延びる帯状である。各パッド部221は、半導体素子2の内部において、ソース領域に導通する。複数のパッド部211および複数のパッド部221は、y方向に並んでおり、交互に配置されている。ゲート電極23は、2つのパッド部231,232を含む。各パッド部231,232は、半導体素子2の内部において、ゲート領域(チャネル領域)に導通する。各パッド部231,232は、x方向において、半導体素子1から遠い側の端縁部に配置されている。2つのパッド部231,232は、y方向において離間している。図2に示す例示においては、パッド部231は、平面視において、x2方向側かつy1方向側の角部に配置されている。パッド部232は、平面視において、x2方向側かつy2方向側の角部に配置されている。2つのパッド部231,232はともに、同電位である。なお、ゲート電極23は、パッド部232を含んでいなくてもよい。各パッド部231,232が、特許請求の範囲に記載の「第2パッド部」に相当する。
【0025】
半導体素子2は、制御素子3から駆動信号が入力され、当該駆動信号に応じて、導通状態と遮断状態とが切り替わる(スイッチング動作を行う)。当該駆動信号は、ゲート電極23に入力される。半導体素子2が、特許請求の範囲に記載の「第2半導体素子」に相当する。
【0026】
制御素子3は、2つの半導体素子1,2の各スイッチング動作を制御する。制御素子3は、各半導体素子1,2を駆動させるための駆動信号を生成し、生成した駆動信号を半導体素子1,2のそれぞれに出力する。制御素子3は、たとえばIC(集積回路)である。制御素子3は、半導体材料を含んで構成された半導体素子である。制御素子3は、リード4Cに搭載されている。制御素子3は、y方向に見て、各半導体素子1,2のそれぞれ一部ずつに重なっている。
【0027】
制御素子3は、素子主面3aおよび素子裏面3bを有する。素子主面3aおよび素子裏面3bは、z方向において離間しており。素子主面3aは、z2方向を向き、素子裏面3bは、z1方向を向く。素子裏面3bは、リード4Cに対向する。
【0028】
制御素子3は、素子電極31を含んでいる。素子電極31は、素子主面3aに配置されている。素子電極31は、複数のパッド部311~318を含んでいる。複数のパッド部311~318はそれぞれ、制御素子3における入力端あるいは出力端である。各パッド部311~318は、接続部材5が接合される部位である。平面視における各パッド部311~318の配置は、図2に示す例示に限定されない。
【0029】
パッド部311は、ワイヤ5Lの一端が接合されており、当該ワイヤ5Lを介して、リード4Hに導通する。パッド部312は、ワイヤ5Jの一端が接合されており、当該ワイヤ5Jを介して、リード4Cに導通する。パッド部313は、ワイヤ5Mの一端が接合されており、当該ワイヤ5Mを介して、リード4Iに導通する。パッド部314は、ワイヤ5Nの一端が接合されており、当該ワイヤ5Nを介して、リード4Jに導通する。パッド部315は、ワイヤ5Fの一端が接合されており、当該ワイヤ5Fを介して、半導体素子1のゲート電極13(パッド部131)に導通する。パッド部316は、ワイヤ5Hの一端が接合されており、当該ワイヤ5Hを介して、半導体素子2のゲート電極23(パッド部231)に導通する。パッド部317は、ワイヤ5Kの一端が接合されており、当該ワイヤ5Kを介して、リード4Gに導通する。パッド部318は、ワイヤ5Eの一端が接合されており、当該ワイヤ5Eを介して、リード4Aに導通する。
【0030】
リードフレーム4は、2つの半導体素子1,2および制御素子3が搭載される。リードフレーム4は、複数の接続部材5とともに、半導体装置A1における導通経路をなす。リードフレーム4は、導電性の材料から構成される。リードフレーム4の構成材料は、たとえばCu(銅)を含む金属である。なお、当該構成材料は、Cu以外の他の金属であってもよい。また、リードフレーム4の表面に適宜、めっきを施してもよい。リードフレーム4は、図2に示すように、互いに離間した複数のリード4A~4Jを含む。各リード4A~4Jの一部は、封止部材6から露出しており、当該露出した部分は半導体装置A1を外部の回路基板に実装する際の端子である。
【0031】
リード4Aは、半導体素子1を搭載する。リード4Aは、複数のワイヤ5Bの各一端が接合されており、当該複数のワイヤ5Bを介して、半導体素子1のソース電極12に導通する。また、リード4Aは、複数のワイヤ5Cの各一端が接合されており、当該複数のワイヤ5Cを介して、半導体素子2のドレイン電極21に導通する。さらに、リード4Aは、ワイヤ5Eの一端が接合されており、当該ワイヤ5Eを介して、制御素子3の素子電極31(パッド部318)に導通する。リード4Bは、半導体素子2を搭載する。リード4Bは、複数のワイヤ5Dの各一端が接合されており、当該複数のワイヤ5Dを介して、半導体素子2のソース電極22に導通する。リード4Cは、制御素子3を搭載する。リード4Cは、ワイヤ5Jの一端が接合されており、当該ワイヤ5Jを介して、制御素子3の素子電極31(パッド部312)に導通する。リード4Dは、複数のワイヤ5Aの各一端が接合されており、当該複数のワイヤ5Aを介して、半導体素子1のドレイン電極11に導通する。リード4Eは、ワイヤ5Gの一端が接合されており、当該ワイヤ5Gを介して、半導体素子1のゲート電極13(パッド部132)に導通する。リード4Fは、ワイヤ5Iの一端が接合されており、当該ワイヤ5Iを介して、半導体素子2のゲート電極23(パッド部232)に導通する。リード4Gは、ワイヤ5Kの一端が接合されており、当該ワイヤ5Kを介して、制御素子3の素子電極31(パッド部317)に導通する。リード4Hは、ワイヤ5Lの一端が接合されており、当該ワイヤ5Lを介して、制御素子3の素子電極31(パッド部311)に導通する。リード4Iは、ワイヤ5Mの一端が接合されており、当該ワイヤ5Mを介して、制御素子3の素子電極31(パッド部313)に導通する。リード4Jは、ワイヤ5Nの一端が接合されており、当該ワイヤ5Nを介して、制御素子3の素子電極31(パッド部314)に導通する。
【0032】
リード4Aは、図2および図4に示すように、ダイパッド部411およびボンディング部412を含んでいる。ダイパッド部411とボンディング部412とは、一体的に形成されている。なお、ダイパッド部411とボンディング部412とが、分離していてもよい。
【0033】
ダイパッド部411は、半導体素子1が搭載される部位である。半導体素子1は、図示しない接合材を介して、半導体素子1が接合されている。ダイパッド部411は、素子裏面1bに対向している。ダイパッド部411が、特許請求の範囲に記載の「第1ダイパッド部」に相当する。
【0034】
ボンディング部412は、複数の接続部材5のいずれかが接合される部位である。本実施形態においては、ボンディング部412には、複数のワイヤ5B、複数のワイヤ5Cおよびワイヤ5Eの各一端が接合されている。ボンディング部412は、複数のワイヤ5Bを介して、半導体素子1のソース電極12に導通するとともに、複数のワイヤ5Cを介して、半導体素子2のドレイン電極21に導通する。また、ボンディング部412は、ワイヤ5Eを介して、制御素子3の素子電極31(パッド部318)に導通する。ボンディング部412は、平面視において、半導体素子1と半導体素子2との間に配置されている。ボンディング部412は、特許請求の範囲に記載の「第1ボンディング部」に相当する。
【0035】
リード4Bは、図2および図4に示すように、ダイパッド部421およびボンディング部422を含んでいる。ダイパッド部421とボンディング部422とは、一体的に形成されている。なお、ダイパッド部421とボンディング部422とが、分離していてもよい。
【0036】
ダイパッド部421は、半導体素子2が搭載される部位である。半導体素子2は、図示しない接合材を介して、半導体素子2が接合されている。ダイパッド部421は、素子裏面2bに対向している。ダイパッド部421が、特許請求の範囲に記載の「第2ダイパッド部」に相当する。
【0037】
ボンディング部422は、複数の接続部材5のいずれかが接合される部位である。本実施形態においては、ボンディング部422には、複数のワイヤ5Dの各一端が接合されている。ボンディング部422は、複数のワイヤ5Dを介して、半導体素子2のソース電極22に導通する。ボンディング部422が、特許請求の範囲に記載の「第2ボンディング部」に相当する。
【0038】
図2に示すように、リード4Aおよびリード4Bはともに、リード4Cよりもy2方向に配置されている。リード4Aおよびリード4Bはともに、y方向に見てリード4Cに重なり、かつ、x方向に見てリード4Cに重ならない。また、リード4Aとリード4Bとは、x方向において、隣接している。リード4Aとリード4Bとは、x方向に見て、重なる。
【0039】
リード4Eとリード4Fとは、x方向に見て、互いに重なる。リード4Eは、図2に示すように、平面視において、パッド部132の近傍に配置されており、他のリード(リード4Aを除く)よりもパッド部132に近い。リード4Fは、図2に示すように、平面視において、パッド部232の近傍に配置されており、他のリード(リード4Bを除く)よりもパッド部132に近い。
【0040】
リード4Dとリード4Bのボンディング部422とは、x方向に見て、互いに重なる。また、リード4D、リード4Aおよびリード4Bは、x方向に見て互いに重なり、かつ、x方向にこの順序で並んでいる。リード4Dは、半導体素子1のドレイン電極11に導通し、リード4Aは、半導体素子1のソース電極12および半導体素子2のドレイン電極21に導通し、リード4Bは、半導体素子2のソース電極22に導通する。よって、2つの半導体素子1,2を介した、リード4Dからリード4Bまでの電流経路は、x方向に沿って形成されている。
【0041】
リード4E、リード4D、リード4Gおよびリード4Hは、y方向に見て互いに重なり、かつ、y方向においてこの順で並んでいる。また、リード4F、リード4Bのボンディング部422、リード4Iおよびリード4Jは、y方向に見て互いに重なり、かつ、y方向においてこの順序で並んでいる。
【0042】
リード4G、リード4H、リード4Iおよびリード4Jはそれぞれ、x方向に見てリード4Cに重なっている。2つのリード4G,4Hは、リード4Cよりもx1方向に配置され、2つのリード4I,4Jは、リード4Cよりもx2方向に配置されている。リード4Gとリード4Iとは、x方向に見て互いに重なっている。リード4Hとリード4Jとは、x方向に見て互いに重なっている。
【0043】
各リード4A~4Jは、図3図6に示すように、凹部49が形成されている。凹部49は、各リード4A~4Jにおいて、z1方向を向く面からz2方向に向けて窪んだ部分である。凹部49は、図3に示すように、平面視において、各リード4A~4Jの外周縁に沿って形成されている。凹部49は、封止部材6に覆われている。図4図6に示す例示においては、凹部49は、壁面が湾曲しているが、湾曲していなくてもよい。凹部49は、リード4A~4Jの抜け防止のために設けられている。
【0044】
本実施形態においては、リード4Aが、特許請求の範囲に記載の「第1リード」に相当する。リード4Bが、特許請求の範囲に記載の「第2リード」に相当する。リード4Cが、特許請求の範囲に記載の「第3リード」に相当する。リード4Dが、特許請求の範囲に記載の「第4リード」に相当する。リード4Eが、特許請求の範囲に記載の「第5リード」に相当する。リード4Fが、特許請求の範囲に記載の「第6リード」に相当する。各リード4G~4Jがそれぞれ、特許請求の範囲に記載の「第7リード」に相当する。
【0045】
複数の接続部材5はそれぞれ、離間した2つの部材を導通させる。各接続部材5は、導電性の材料から構成される。複数の接続部材5は、図2に示すように、複数のワイヤ5A~5Nを含む。各ワイヤ5A~5Nは、いわゆるボンディングワイヤである。各ワイヤ5A~5Nの構成材料は、たとえばAu(金)を含む金属、Al(アルミニウム)を含む金属、あるいはCuを含む金属などのいずれであってもよい。
【0046】
図2に示すように、複数のワイヤ5Aはそれぞれ、一端が半導体素子1のドレイン電極11のパッド部111に接合され、他端がリード4Dに接合される。複数のワイヤ5Bはそれぞれ、一端が半導体素子1のソース電極12のパッド部121に接合され、他端がリード4Aのボンディング部412に接合される。複数のワイヤ5Cはそれぞれ、一端が半導体素子2のドレイン電極21のパッド部211に接合され、他端がリード4Aのボンディング部412に接合される。複数のワイヤ5Dはそれぞれ、一端が半導体素子2のソース電極22のパッド部221に接合され、他端がリード4Bのボンディング部422に接合される。ワイヤ5Eは、一端が制御素子3の素子電極31のパッド部318に接合され、他端がリード4Aのボンディング部412に接合される。ワイヤ5Fは、一端が制御素子3の素子電極31のパッド部315に接合され、他端が半導体素子1のゲート電極13のパッド部131に接合される。ワイヤ5Gは、一端がリード4Eに接合され、他端が半導体素子1のゲート電極13のパッド部132に接合される。ワイヤ5Hは、一端が制御素子3の素子電極31のパッド部316に接合され、他端が半導体素子2のゲート電極23のパッド部231に接合される。ワイヤ5Iは、一端がリード4Fに接合され、他端が半導体素子2のゲート電極23のパッド部232に接合される。ワイヤ5Jは、一端が制御素子3の素子電極31のパッド部312に接合され、他端がリード4Cに接合される。ワイヤ5Kは、一端が制御素子3の素子電極31のパッド部317に接合され、他端がリード4Gに接合される。ワイヤ5Lは、一端が制御素子3の素子電極31のパッド部311に接合され、他端がリード4Hに接合される。ワイヤ5Mは、一端が制御素子3の素子電極31のパッド部313に接合され、他端がリード4Iに接合される。ワイヤ5Nは、一端が制御素子3の素子電極31のパッド部314に接合され、他端がリード4Jに接合される。
【0047】
図2に示す例示においては、3つのパッド部111の各々に対して、それぞれ3つのワイヤ5Aが接合されている。また、2つのパッド部121の各々に対して、それぞれ3つのワイヤ5Bが接合されている。同様に、3つのパッド部211の各々に対して、それぞれ3つのワイヤ5Cが接合されている。また、2つのパッド部221の各々に対して、それぞれ3つのワイヤ5Dが接合されている。さらに、ワイヤ5Eにおいて、ボンディング部412に接合された部分は、x方向において、各ワイヤ5Bのボンディング部412に接合された部分と各ワイヤ5Cのボンディング部412に接合された部分との間に位置する。なお、ワイヤ5A~5Nの数はそれぞれ、図2に示す数に、限定されず、各パッド部111,121,131,132,211,221,231,232,311~318の平面視における面積、各ワイヤ5A~5Nの線径、および、各ワイヤ5A~5Nに流れる電流量などを考慮して、適宜変更してもよい。
【0048】
本実施形態においては、ワイヤ5Aが、特許請求の範囲に記載の「第1接続部材」に相当する。ワイヤ5Bが、特許請求の範囲に記載の「第2接続部材」に相当する。ワイヤ5Cが、特許請求の範囲に記載の「第3接続部材」に相当する。ワイヤ5Dが、特許請求の範囲に記載の「第4接続部材」に相当する。ワイヤ5Eが、特許請求の範囲に記載の「第5接続部材」に相当する。ワイヤ5Fが、特許請求の範囲に記載の「第6接続部材」に相当する。ワイヤ5Gが、特許請求の範囲に記載の「第7接続部材」に相当する。ワイヤ5Hが、特許請求の範囲に記載の「第8接続部材」に相当する。ワイヤ5Iが、特許請求の範囲に記載の「第9接続部材」に相当する。各ワイヤ5K~5Nがそれぞれ、特許請求の範囲に記載の「第10接続部材」に相当する。
【0049】
封止部材6は、半導体素子1,2および制御素子3の保護部材である。封止部材6は、半導体素子1,2、制御素子3、リードフレーム4の一部および複数の接続部材5を覆う。封止部材6の構成材料は、電気絶縁性の樹脂材料であり、たとえばエポキシ樹脂である。封止部材6は、たとえば平面視矩形状である。なお、封止部材6の形状は、図1図6に示す例示に、限定されない。封止部材6は、樹脂主面61、樹脂裏面62および複数の樹脂側面631~634を有する。
【0050】
樹脂主面61および樹脂裏面62は、図4図6に示すように、z方向において離間する。樹脂主面61は、z2方向を向き、樹脂裏面62は、z1方向を向く。樹脂裏面62から、各リード4A~4Jの一部(z1方向を向く面)が露出する。複数の樹脂側面631~634の各々は、z方向において樹脂主面61および樹脂裏面62に挟まれており、かつ、これらの両方に繋がる。樹脂側面631,632は、x方向において離間しており、樹脂側面631は、x1方向を向き、樹脂側面632は、x2方向を向く。樹脂側面633,634は、y方向において離間しており、樹脂側面633は、y1方向を向き、樹脂側面634は、y2方向を向く。
【0051】
次に、第1実施形態にかかる半導体装置A1の回路構成について、図7を参照して、説明する。なお、以下の説明において、基準電位をグラウンド電圧VGNDという場合がある。
【0052】
図7は、半導体装置A1を、同期整流方式の降圧型DC/DCコンバータに適用した場場合の回路図を示している。当該DC/DCコンバータは、入力電圧Vinを降圧して、所望の出力電圧Voutを生成する電源回路である。出力電圧Voutは、負荷LOに供給される。なお、図7に示す回路図は、一例である。
【0053】
半導体装置A1は、図7に示すように、その回路構成において、複数の外部端子T1~T10、2つの半導体素子1,2および制御素子3を備えている。また、半導体装置A1は、図7に示すように、2つの外部電源PS1,PS2および複数のディスクリート部品(複数のコンデンサC1~C4およびインダクタL1)が接続されている。なお、複数のディスクリート部品の1つ以上が半導体装置A1に内蔵されていてもよい。
【0054】
外部電源PS1は、制御素子3を駆動するための電源電圧VCCを発生させる。外部電源PS1の高電位側の端子は、外部端子T1に接続されている。外部電源PS1の低電位側の端子は、第1接地端GND1に接続され、基準電位に接地されている。外部電源PS1には、コンデンサC1が並列に接続されている。コンデンサC1は、電源電圧VCCを安定させるバイパスコンデンサである。
【0055】
外部電源PS2は、入力電圧Vinを発生させる。外部電源PS2の高電位側の端子は、外部端子T3に接続されている。外部電源PS2の低電位側の端子は、第2接地端GND2に接続され、基準電位に接地されている。なお、第1接地端GND1および第2接地端GND2はともに基準電位の接地端である場合を示すが、第1接地端GND1の基準電位と第2接地端GND2の基準電位とを異ならせてもよい。外部電源PS2には、コンデンサC2が並列に接続されている。コンデンサC2は、入力電圧Vinを安定させるバイパスコンデンサである。
【0056】
インダクタL1は、第1端が外部端子T7に接続され、第2端が負荷LOおよびコンデンサC3に接続されている。コンデンサC3は、第1端がインダクタL1に接続され、第2端が第2接地端GND2に接続されている。インダクタL1とコンデンサC3とは、LCフィルタ回路を構成する。コンデンサC4は、第1端が外部端子T7に接続され、第2端が外部端子T8に接続される。コンデンサC4は、後述のダイオードD1とともに、ブートストラップ回路を構成する。コンデンサC4は、ブート電圧VBを発生させる。
【0057】
外部端子T1は、電源電圧VCCの入力端である。外部端子T1は、外部電源PS1の高電位側の端子に接続されている。外部端子T1は、半導体装置A1の内部において、制御素子3(後述の接続端子TC1)に接続される。外部端子T1は、たとえば、半導体装置A1のモジュール構造におけるリード4Hに対応する。
【0058】
外部端子T2は、第1接地端GND1に接続され、基準電位に接地されている。外部端子T2は、半導体装置A1の内部において、制御素子3(後述の接続端子TC2)に接続される。外部端子T2は、たとえば、半導体装置A1のモジュール構造におけるリード4Cに対応する。
【0059】
外部端子T3は、入力電圧Vinの入力端である。外部端子T3は、外部電源PS2の高電位側の端子に接続されている。外部端子T3は、半導体装置A1の内部において、半導体素子1のドレインに接続される。外部端子T3は、たとえば、半導体装置A1のモジュール構造におけるリード4Dに対応する。
【0060】
外部端子T4は、第2接地端GND2に接続され、基準電位に接地されている。外部端子T4は、半導体装置A1の内部において、半導体素子2のソースに接続される。外部端子T4は、たとえば、半導体装置A1のモジュール構造におけるリード4Bに対応する。
【0061】
外部端子T5は、制御信号SHの入力端である。制御信号SHは、半導体素子1のスイッチング動作を制御するための信号である。制御信号SHは、たとえば、ハイレベルとローレベルとが交互に切り替わる矩形パルス波である。外部端子T5は、半導体装置A1の内部において、制御素子3(後述の接続端子TC3)に接続される。外部端子T5は、たとえば半導体装置A1のモジュール構造におけるリード4Iに対応する。
【0062】
外部端子T6は、制御信号SLの入力端である。制御信号SLは、半導体素子2のスイッチング動作を制御するための信号である。制御信号SLは、たとえば、ハイレベルとローレベルとが交互に切り替わる矩形パルス波である。制御信号SLと制御信号SHとは、ハイレベル期間とローレベル期間とが互いに反転している。外部端子T6は、半導体装置A1の内部において、制御素子3(後述の接続端子TC4)に接続される。外部端子T6は、たとえば半導体装置A1のモジュール構造におけるリード4Jに対応する。
【0063】
外部端子T7は、出力電圧VSWの出力端である。出力電圧VSWは、半導体素子1と半導体素子2との各スイッチング動作によって生成される電圧信号である。外部端子T7は、半導体装置A1の内部において、半導体素子1のソースと半導体素子2のドレインとの接続点に接続される。外部端子T7は、たとえば、半導体装置A1のモジュール構造におけるリード4Aに対応する。
【0064】
外部端子T8は、ブート電圧VBの入力端である。ブート電圧VBは、コンデンサC4および後述のダイオードD1によって生成される電圧信号である。外部端子T8は、コンデンサC4の第2端が接続されている。外部端子T8は、半導体装置A1の内部において、制御素子3(後述の接続端子TC7)に接続される。外部端子T8は、たとえば、半導体装置A1のモジュール構造におけるリード4Gに対応する。
【0065】
外部端子T9は、駆動信号GH2の入力端である。駆動信号GH2は、半導体素子1を駆動させるための信号であり、図示しない外部機器から直接入力される。駆動信号GH2は、たとえば、ハイレベルとローレベルとが交互に切り替わる矩形パルス波である。外部端子T9は、半導体装置A1の内部において、半導体素子1のゲートに接続される。外部端子T9は、たとえば、半導体装置A1のモジュール構造におけるリード4Eに対応する。
【0066】
外部端子T10は、駆動信号GL2の入力端である。駆動信号GL2は、半導体素子2を駆動させるための信号であり、図示しない外部機器から直接入力される。駆動信号GL2は、たとえば、ハイレベルとローレベルとが交互に切り替わる矩形パルス波である。駆動信号GH2と駆動信号GL2とは、ハイレベル期間とローレベル期間とが互いに反転している。外部端子T10は、半導体装置A1の内部において、半導体素子2のゲートに接続される。外部端子T10は、たとえば、半導体装置A1のモジュール構造におけるリード4Fに対応する。
【0067】
なお、回路構成における各外部端子T1~T10と、モジュール構造における各リード4A~AJとの対応関係は、上記したものに限定されない。たとえば、各外部端子T1,T5,T6,T8と、各リード4G~4Jとの対応関係の組み合わせは、適宜変更可能である。当該対応関係の組み合わせは、制御素子3のパッド部311,313,314,317の平面視における配置に応じて、適宜変更すればよい。
【0068】
2つの半導体素子1,2は、先述のとおり、n型MOSFETで構成されている。各半導体素子1,2は、ゲートに入力される駆動信号GH1,GH2,GL1,GL2に応じて、導通状態(オン状態)と遮断状態(オフ状態)とが切り替わる。2つの半導体素子1,2は、ハーフブリッジ型のスイッチング回路を構成しており、半導体素子1は、当該スイッチング回路の上アームであり、半導体素子2は、当該スイッチング回路の下アームである。
【0069】
半導体素子1のドレインは、外部端子T3に接続され、半導体素子1のソースは、半導体素子2のドレインに接続されている。半導体素子1のゲートは、制御素子3(後述の接続端子TC5)に接続されるとともに、外部端子T9に接続されている。
【0070】
半導体素子1は、制御素子3からゲートに駆動信号GH1が入力されることで、当該駆動信号GH1に応じて、スイッチング動作を行う。半導体素子1は、ゲートに入力される駆動信号GH1がハイレベルのとき、導通状態となり、ゲートに入力される駆動信号GH1がローレベルのとき、遮断状態となる。また、半導体素子1は、外部端子T9からゲートに駆動信号GH2が入力されることで、当該駆動信号GH2に応じて、スイッチング動作を行う。半導体素子1は、ゲートに入力される駆動信号GH2がハイレベルのとき、導通状態となり、ゲートに入力される駆動信号GH2がローレベルのとき、遮断状態となる。なお、半導体素子2は、ノーマリーオフタイプであるものとするが、ノーマリーオンタイプであってもよい。また、半導体素子1のゲートに入力される信号は、2つの駆動信号GH1,GH2の両方であってもよいし、いずれか一方であってもよい。
【0071】
半導体素子2のドレインは、半導体素子1のソースに接続され、半導体素子2のソースは、外部端子T4に接続されている。半導体素子2のゲートは、制御素子3(後述の接続端子TC6)に接続されるとともに、外部端子T10に接続されている。
【0072】
半導体素子2は、制御素子3からゲートに駆動信号GL1が入力されることで、当該駆動信号GL1に応じて、スイッチング動作を行う。半導体素子2は、ゲートに入力される駆動信号GL1がハイレベルのとき、導通状態となり、ゲートに入力される駆動信号GL1がローレベルのとき、遮断状態となる。また、半導体素子2は、外部端子T10からゲートに駆動信号GL2が入力されることで、当該駆動信号GL2に応じて、スイッチング動作を行う。半導体素子2は、ゲートに入力される駆動信号GL2がハイレベルのとき、導通状態となり、ゲートに入力される駆動信号GL2がローレベルのとき、遮断状態となる。なお、半導体素子2は、ノーマリーオフタイプであるものとするが、ノーマリーオンタイプであってもよい。また、半導体素子2のゲートに入力される信号は、2つの駆動信号GL1,GL2の両方であってもよいし、いずれか一方であってもよい。
【0073】
半導体素子1のソースと半導体素子2のドレインとの接続点は、外部端子T7に接続されるとともに、制御素子3(後述の接続端子TC8)に接続されている。半導体素子1のスイッチング動作と半導体素子2のスイッチング動作によって、外部端子T7に、出力電圧VSWが印加される。
【0074】
制御素子3は、主に、2つの半導体素子1,2のスイッチング動作を制御する。制御素子3は、制御信号SH,SLに基づき、駆動信号GH1,GL1を生成し、生成した駆動信号GH1,GL1を半導体素子1,2に入力する。制御素子3は、その内部回路において、複数の接続端子TC1~TC8、2つのドライブ回路DR1,DR2およびダイオードD1を含んでいる。制御素子3は、2つのドライブ回路DR1,DR2およびダイオードD1が1チップ化されたICである。
【0075】
接続端子TC1は、外部端子T1に接続されており、制御素子3における電源電圧VCCの入力端である。接続端子TC2は、外部端子T2に接続されており、基準電位に接地される。接続端子TC3は、外部端子T5に接続されており、制御素子3における制御信号SHの入力端である。接続端子TC4は、外部端子T6に接続されており、制御素子3における制御信号SLの入力端である。接続端子TC5は、駆動信号GH1の出力端である。接続端子TC5は、半導体素子1のゲートに接続されている。接続端子TC6は、駆動信号GL1の出力端である。接続端子TC6は、半導体素子2のゲートに接続されている。接続端子TC7は、外部端子T8に接続されており、制御素子3におけるブート電圧VBの入力端である。接続端子TC8は、半導体素子1(ソース)と半導体素子2(ドレイン)との接続点に接続されている。
【0076】
ドライブ回路DR1は、入力される制御信号SHに基づき、駆動信号GH1を生成する。駆動信号GH1は、半導体素子1をスイッチング動作させるための信号であって、制御信号SHを、半導体素子1のスイッチング動作に必要なレベルまで引き上げた信号である。ドライブ回路DR1は、生成した駆動信号GH1を接続端子TC5から出力する。接続端子TC5は半導体素子1のゲートに接続されているので、駆動信号GH1は、半導体素子1のゲートに入力される。駆動信号GH1は、ブート電圧VBをハイレベル、半導体素子1のソース電圧をローレベルとする信号である。半導体素子1のソース電圧は、接続端子TC8を介して、ドライブ回路DR1に入力される。半導体素子1のゲート電圧は、半導体素子1のソース電圧を基準に与えられる。
【0077】
ドライブ回路DR2は、入力される制御信号SLに基づき、駆動信号GL1を生成する。駆動信号GL1は、半導体素子2をスイッチング動作させるための信号であって、制御信号SLを、半導体素子2のスイッチング動作に必要なレベルまで引き上げた信号である。ドライブ回路DR2は、生成した駆動信号GL1を接続端子TC6から出力する。接続端子TC6は半導体素子2のゲートに接続されているので、駆動信号GL1は、半導体素子2のゲートに入力される。駆動信号GL1は、電源電圧VCCをハイレベル、グラウンド電圧VGNDをローレベルとする信号である。半導体素子2のゲート電圧は、グラウンド電圧VGNDを基準に与えられる。
【0078】
ダイオードD1は、アノードが接続端子TC1に接続され、カソードが接続端子TC7に接続される。ダイオードD1は、コンデンサC4とともに、ブートストラップ回路を構成する。ブートストラップ回路は、ブート電圧VBを生成し、これをドライブ回路DR1に供給する。なお、ダイオードD1は、制御素子3の外部に配置されていてもよい。
【0079】
次に、半導体装置A1の動作例について、説明する。
【0080】
半導体装置A1は、外部端子T5,T6から制御素子3に制御信号SH,SLが入力されると、制御素子3によって、駆動信号GH1,GL1が生成される。そして、制御素子3から半導体素子1,2の各ゲートに、各駆動信号GH1,GL1が入力される。あるいは、各外部端子T9,T10から半導体素子1,2の各ゲートに、各駆動信号GH2,GL2が入力される。これにより、半導体素子1が導通状態であり、かつ、半導体素子2が遮断状態である第1期間と、半導体素子1が遮断状態であり、かつ、半導体素子2が導通状態である第2期間とが交互に繰り返される。このとき、第1期間においては、外部端子T7には入力電圧Vinが印加される。一方、第2期間においては、外部端子T7は基準電位に接地される(外部端子T7にはグラウンド電圧VGNDが印加される)。したがって、外部端子T7からの出力電圧VSWは、ハイレベルが入力電圧Vinであり、ローレベルがグラウンド電圧VGNDであるパルス波となる。そして、出力電圧VSWは、インダクタL1とコンデンサC3で平滑化されることで、直流電圧の出力電圧Voutに変換される。半導体装置A1は、以上のように動作することで、入力電圧Vinを出力電圧Voutに変圧(降圧)する。
【0081】
第1期間と第2期間とは所定の周期で交互に繰り返されており、1周期における第1期間と第2期間との比率に応じて、降圧比を変えることができる。たとえば、第1期間が1周期の25%(第2期間が1周期の75%)のとき、出力電圧Voutは、入力電圧Vinの1/4倍に変圧される(Vout=Vin×(25/100))。なお、第1期間と第2期間との間に、半導体素子1,2がともに遮断状態となるデッドタイムを設けてもよい。
【0082】
以上のように構成された半導体装置A1の作用効果は、次の通りである。
【0083】
第1実施形態によれば、半導体装置A1は、リード4A、リード4Bおよびリード4Cを備えている。リード4Aとリード4Bとは、x方向に見て、互いに重なっており、リード4Cは、y方向に見て、リード4Aおよびリード4Bの両方に重なっている。リード4Aは、半導体素子1が搭載され、リード4Bは、半導体素子2が搭載され、リード4Cは、制御素子3が搭載されている。これにより、特許文献1に記載の半導体装置よりも、半導体素子1と半導体素子2との離間距離を短くすることができる。具体的には、特許文献1に記載の半導体装置では、平面視において、2つの半導体素子(スイッチング素子)が制御素子(制御用IC)を挟んで互いに反対側に配置されている。そのため、2つの半導体素子の接続を、制御素子を避けて配線する必要があり、配線距離が長くなる傾向があった。一方、半導体装置A1では、半導体素子1と半導体素子2との間に制御素子3が配置されていないため、半導体素子1と半導体素子2とを接続する配線の距離(本実施形態においては、各ワイヤ5B,5Cおよびリード4Aの一部の各長さ)を短くできる。したがって、半導体装置A1は、寄生インダクタンスや寄生抵抗の低減を図ることができるので、高効率化および省エネルギー化を図ることができる。
【0084】
第1実施形態によれば、リード4Aおよびリード4Bはともに、リード4Cよりもy2方向に配置されており、y方向に見てリード4Cに重なっている。よって、半導体素子1が搭載されたリード4Aおよび半導体素子2が搭載されたリード4Bをy方向の一方側(y2方向)に配置し、制御素子3が搭載されたリード4Cを、y方向の他方側(y1方向)に配置することができる。半導体装置A1の通電時において、半導体素子1,2および制御素子3が発熱する。半導体素子1,2の発熱量は、制御素子3の発熱量よりも大きい。この半導体素子1,2からの熱が、制御素子3に伝達すると、半導体素子1,2の熱によって、制御素子3の動作不良や性能低下が生じる可能性がある。しかしながら、半導体装置A1は、リード4A,4Bを、リード4Cのy方向の一方側(y2方向側)に配置することで、各半導体素子1,2と制御素子3とを分けて配置している。これにより、半導体装置A1は、半導体素子1,2からの制御素子3に伝達される熱を抑制して、制御素子3の動作不良や性能低下を抑制できる。
【0085】
第1実施形態によれば、リード4D、リード4Aおよびリード4Bは、x方向に見て重なっており、かつ、x方向にこの順で並んでいる。また、半導体素子1,2の各パッド部111,121,211,221はそれぞれ、x方向に延びる帯状である。これにより、半導体装置A1は、半導体素子1のドレイン-ソースおよび半導体素子2のドレイン-ソースを流れる電流の経路(パワー系電流経路)の配線を直線状にできる。当該パワー系電流経路は、半導体装置A1の電力変換における電流経路である。特に、半導体素子1,2が高周波駆動する場合において、パワー系電流経路の配線が直角配線とならないので、ノイズ対策に有効である。
【0086】
第1実施形態によれば、リード4Aは、ダイパッド部411およびボンディング部412を含んでおり、これらは一体的に形成されている。これにより、半導体素子1からの熱を、ダイパッド部411だけでなく、ボンディング部412にも拡散させることができる。したがって、半導体装置A1は、半導体素子1の発熱によって半導体素子1のジャンクション温度が上昇することを抑制できる。ジャンクション温度の上昇は、半導体素子1が損壊する原因である。つまり、半導体装置A1は、半導体素子1の損壊を抑制できる。同様に、リード4Bは、ダイパッド部421およびボンディング部422を含んでおり、これらは一体的に形成されている。これにより、半導体素子2からの熱を、ダイパッド部421だけでなく、ボンディング部422にも拡散させることができる。したがって、半導体装置A1は、半導体素子2の発熱によって半導体素子2のジャンクション温度が上昇することを抑制できる。つまり、半導体装置A1は、半導体素子2の損壊を抑制できる。
【0087】
第1実施形態によれば、半導体素子1のゲート電極13のパッド部131は、素子主面1aのうち、y方向においてリード4Cに近い端縁側に配置されている。これにより、半導体装置A1は、平面視における、パッド部131と制御素子3との離間距離を短くできる。このため、ワイヤ5Fの長さを短くできるので、ワイヤ5Fの寄生インダクタンスや寄生抵抗を抑制できる。特に、ワイヤ5Fは、駆動信号GH1の伝送線であるので、半導体素子1のスイッチング動作の応答性の低下やスイッチング動作の誤動作を抑制できる。同様に、半導体素子2のゲート電極23のパッド部231は、素子主面2aのうち、y方向において、リード4Cに近い端縁側に配置されている。これにより、半導体装置A1は、平面視における、パッド部231と制御素子3との離間距離を短くできる。このため、ワイヤ5Hの長さを短くできるので、ワイヤ5Hの寄生インダクタンスや寄生抵抗を抑制できる。特に、ワイヤ5Hは、駆動信号GL1の伝送線であるので、半導体素子2のスイッチング動作の応答性の低下やスイッチング動作の誤動作を抑制できる。
【0088】
第1実施形態によれば、リード4Eは、平面視において、パッド部132の近傍に配置されており、他のリード(リード4Aを除く)よりもパッド部132に最も近い。これにより、リード4Eとパッド部132とを接続するワイヤ5Gの長さを短くできるので、ワイヤ5Gの寄生インダクタンスや寄生抵抗を抑制できる。特に、外部機器から駆動信号GH2を半導体装置A1に入力する際において、ワイヤ5Gは、駆動信号GH2の伝送線であるので、半導体素子1のスイッチング動作の応答性の低下やスイッチング動作の誤動作を抑制できる。また、リード4Fは、平面視においてパッド部232の近傍に配置されており、他のリード(リード4Bを除く)よりもパッド部132に最も近い。これにより、リード4Fとパッド部232とを接続するワイヤ5Iの長さを短くできるので、ワイヤ5Iの寄生インダクタンスや寄生抵抗を抑制できる。特に、外部機器から駆動信号GL2を半導体装置A1に入力する際において、ワイヤ5Iは、駆動信号GL2の伝送線であるので、半導体素子2のスイッチング動作の応答性の低下やスイッチング動作の誤動作を抑制できる。
【0089】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態にかかる半導体装置A2について、図8を参照して、説明する。図8は、半導体装置A2を示す平面図であって、封止部材6を想像線(二点鎖線)で示している。
【0090】
半導体装置A2は、図8に示すように、半導体装置A1と比較して、リードフレーム4の構成が異なる。具体的には、半導体装置A2のリードフレーム4は、半導体装置A1のリードフレーム4と異なり、リード4E,4Fを含んでいない。
【0091】
半導体装置A2のリードフレーム4は、図8に示すように、リード4Eがない分、リード4Eが配置されていた位置まで、リード4Dが拡張されている。同様に、図8に示すように、リード4Fがない分、リード4Eが配置されていた位置まで、リード4Bのボンディング部422が拡張されている。また、リード4E,4Fがないため、複数の接続部材5は、ワイヤ5G,5Iを含んでいない。
【0092】
第2実施形態によれば、半導体装置A2は、半導体装置A1と同様に、リード4A,リード4Bおよび4Cを備えている。リード4Aとリード4Bとは、x方向に見て、互いに重なっており、リード4Cは、y方向に見て、リード4Aおよびリード4Bの両方に重なっている。したがって、半導体装置A2は、半導体装置A1と同様に、半導体素子1と半導体素子2とを接続する配線の距離(本実施形態においては、各ワイヤ5B,5Cおよびリード4Aの一部の各長さ)を短くできる。したがって、半導体装置A2は、寄生インダクタンスや寄生抵抗の低減を図ることができるので、高効率化および省エネルギー化を図ることができる。
【0093】
第2実施形態によれば、半導体装置A2は、半導体装置A1よりも、リード4Dが拡張されている。これにより、半導体装置A2は、半導体装置A1よりもリード4Dにおける配線抵抗を低減できる。特に、リード4Dは、先述のパワー系電流経路の一部であるため、半導体装置A2は、半導体装置A1よりも、電力変換における電力損失を抑制できる。同様に、半導体装置A2は、半導体装置A1よりも、リード4Bのボンディング部422が拡張されている。これにより、半導体装置A2は、半導体装置A1よりもリード4Bにおける配線抵抗を低減できる。特にリード4Bは、先述のパワー系電流経路の一部であるため、半導体装置A2は、半導体装置A1よりも、電力変換における電力損失を抑制できる。さらに、リード4Bは、半導体素子2が搭載されており、半導体素子2からの熱が伝達される。よって、リード4B(ボンディング部422)が拡張されたことで、半導体素子2からの熱の拡散効率を向上させることができる。
【0094】
<第3実施形態>
次に、第3実施形態にかかる半導体装置A3について、図9および図10を参照して、説明する。図9は、半導体装置A3を示す平面図であって、封止部材6を想像線(二点鎖線)で示している。図10は、図9のX-X線に沿う断面図である。なお、半導体装置A3においても、第2実施形態と同様に、リードフレーム4がリード4E,4Fを含んでいなくてもよい。
【0095】
半導体装置A3は、図9および図10に示すように、半導体装置A1と比較して、複数の接続部材5が、ワイヤ5A,5B,5C,5Dの代わりに、クリップ7A,7B,7C,7Dを含んでいる点で異なる。なお、図9に示す半導体装置A3は、半導体装置A1と比較して、半導体素子1において、複数のパッド部111(ドレイン電極11)と複数のパッド部121(ソース電極12)とが入れ替わっている。
【0096】
クリップ7A~7Dはそれぞれ、板状の金属部材が折り曲げられたものである。クリップ7A~7Dの構成材料は、たとえばCuを含む金属あるいはAlを含む金属などである。または、CIC(Copper-Invar-Copper)などのクラッド材であってもよい。なお、図
10に示す例示においては、各クリップ7A~7Dは、各リード4A,4B,4Dの上面に対して、垂直に折れ曲がっているが、z方向に対して傾斜していてもよい。
【0097】
クリップ7Aは、x方向の一方側(図9においてはx2方向側)が櫛歯状になっており、当該櫛歯状の部分が、複数のパッド部111にそれぞれ接合されている。クリップ7Bは、x方向の一方側(図9においてはx1方向側)が櫛歯状になっており、当該櫛歯状の部分が、複数のパッド部121にそれぞれ接合されている。クリップ7Cは、x方向の一方側(図9においてはx2方向側)が櫛歯状になっており、当該櫛歯状の部分が、複数のパッド部211にそれぞれ接合されている。クリップ7Dは、x方向の一方側(図9においてはx2方向側)が櫛歯状になっており、当該櫛歯状の部分が、複数のパッド部221にそれぞれ接合されている。なお、各クリップ7A~7Dの形状は、図9に示す例示に限定されない。
【0098】
第3実施形態によれば、半導体装置A3は、半導体装置A1と同様に、リード4A,リード4Bおよび4Cを備えている。リード4Aとリード4Bとは、x方向に見て、互いに重なっており、リード4Cは、y方向に見て、リード4Aおよびリード4Bの両方に重なっている。したがって、半導体装置A3は、半導体装置A1と同様に、半導体素子1と半導体素子2とを接続する配線の距離(本実施形態においては、各クリップ7B,7Cおよびリード4Aの一部の各長さ)を短くできる。したがって、半導体装置A3は、寄生インダクタンスや寄生抵抗の低減を図ることができるので、高効率化および省エネルギー化を図ることができる。
【0099】
第3実施形態によれば、複数の接続部材5は、ワイヤ5Aの代わりに、クリップ7Aを含んでいる。クリップ7Aは、ワイヤ5Aよりも、配線抵抗を小さくできる。特に、クリップ7Aは、先述のパワー系電流経路の一部であるため、半導体装置A3は、半導体装置A1よりも、電力変換における電力損失を抑制できる。同様に、複数の接続部材5は、ワイヤ5B,5C,5Dの代わりに、クリップ7B,7C,7Dを含んでいる。各クリップ7B,7C,7Dは、各ワイヤ5B,5C,5Dよりも、配線抵抗を小さくできる。特に、各クリップ7B,7C,7Dはそれぞれ、先述のパワー系電流経路の一部であるため、半導体装置A3は、半導体装置A1よりも、電力変換における電力損失を抑制できる。
【0100】
第3実施形態では、各クリップ7A~7Dは、一部が折れ曲がった構造である場合を示したが、これに限定されない。たとえば、図11に示すように、各クリップ7A~7Dは、その一部の厚み(z方向の寸法)を変えた構造であってもよい。図11は、当該変形例にかかる半導体装置の断面図であって、図10に示す断面に対応する。たとえば、図11に示すように、各クリップ7A~7Dは、半導体素子1あるいは半導体素子2に接合される部分が薄く、かつ、リード4A,4B,4Dのいずれかに接合される部分が厚い。
【0101】
第3実施形態では、クリップ7Aが、櫛歯状の部分を有し、この櫛歯状の部分が、複数のパッド部111(ドレイン電極11)に接合されている場合を示したが、これに限定されない。たとえば、各々が帯状の複数のクリップ7Aを備え、複数のパッド部111にそれぞれ1つずつクリップ7Aを接合してもよい。クリップ7B~7Dにおいても同様である。
【0102】
<第4実施形態>
次に、第4実施形態にかかる半導体装置A4について、図12を参照して、説明する。図12は、半導体装置A4を示す平面図であって、封止部材6を想像線(二点鎖線)で示している。なお、半導体装置A4においても、第2実施形態と同様に、リードフレーム4がリード4E,4Fを含んでいなくてもよい。また、半導体装置A4においても、第3実施形態と同様に、各ワイヤ5A~5Dの代わりに、各クリップ7A~7Dを用いてもよい。
【0103】
半導体装置A4は、図12に示すように、半導体装置A1と比較して、半導体素子1,2の各電極(ドレイン電極11,21およびソース電極12,22)の構成が異なる。具体的には、各パッド部111,121,211,221の平面視形状が異なる。
【0104】
半導体装置A4の各パッド部111は、テーパがつけられている。具体的には、各パッド部111は、x方向においてx1方向側の端縁からx2方向側の端縁に向かって、y方向の寸法が小さい。各パッド部111は、平面視において、略三角形である。また、各パッド部121,パッド部211,パッド部221にもテーパがつけれている。具体的には、各パッド部121は、x方向においてx2方向側の端縁からx1方向側の端縁に向かって、y方向の寸法が小さい。各パッド部211は、x方向においてx1方向側の端縁からx2方向側の端縁に向かって、y方向の寸法が小さい。各パッド部221は、x方向においてx2方向側の端縁からx1方向側の端縁に向かって、y方向の寸法が小さい。各パッド部121,211,221はそれぞれ、平面視において、略三角形である。
【0105】
第4実施形態によれば、半導体装置A4は、半導体装置A1と同様に、リード4A,リード4Bおよび4Cを備えている。リード4Aとリード4Bとは、x方向に見て、互いに重なっており、リード4Cは、y方向に見て、リード4Aおよびリード4Bの両方に重なっている。したがって、半導体装置A4は、半導体装置A1と同様に、半導体素子1と半導体素子2とを接続する配線の距離(本実施形態においては、各ワイヤ5B,5Cおよびリード4Aの一部の各長さ)を短くできる。したがって、半導体装置A4は、寄生インダクタンスや寄生抵抗の低減を図ることができるので、高効率化および省エネルギー化を図ることができる。
【0106】
第1実施形態ないし第4実施形態においては、各半導体装置A1~A4の各リード4A~4Jに、凹部49が形成されている場合を示したが、これに限定されず、凹部49が形成されていなくてもよい。また、各半導体装置A1~A4においては、凹部49は、平面視における各リード4A~4Jの外周縁に沿って形成されている場合を示したが、これに限定されない。たとえば、図13に示すように、平面視における各リード4A~4Jの端縁うち、樹脂側面631~634のいずれかに接する端縁に沿って、凹部49が形成されていてもよい。図13は、当該変形例にかかる半導体装置を示す斜視図であって、底面側から見た場合を示している。この場合、封止部材6には、平面視における外周縁に沿って凹部69が形成されている。凹部49と凹部69とは繋がっている。図13に示す半導体装置は、はんだによって電子機器などの回路基板に実装された際、はんだフィレットを形成しやすい。そのため、リードレスパッケージである半導体装置のはんだ付け状態を、目視で確認できる可能性を高めることができる。
【0107】
第1実施形態ないし第4実施形態においては、各半導体装置A1~A4が、SON型のパッケージ形式である場合を示したが、これに限定されず、他のパッケージ形式で構成されていてもよい。たとえば、BGA(Ball Grid Array)型、LGA(Land Grid Array)型、QFP(Quad Flat Package)型、QFN(Quad Flat Non-lead)型などのパッケージ形式で構成されていてもよい。なお、これらのパッケージ形式は、一例であって、これらに限定されない。たとえば、図14は、QFN型のパッケージ形式で形成した半導体装置(底面図)を示している。
【0108】
本開示にかかる半導体装置は、上記した実施形態に限定されるものではない。本開示の半導体装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0109】
本開示にかかる半導体装置は、以下の付記に関する実施形態を含む。
[付記1]
厚さ方向に離間した第1主面および第1裏面を有し、前記第1主面に第1ドレイン電極、第1ソース電極および第1ゲート電極が配置された第1半導体素子と、
前記厚さ方向に離間した第2主面および第2裏面を有し、前記第2主面に第2ドレイン電極、第2ソース電極および第2ゲート電極が配置された第2半導体素子と、
前記第1ゲート電極および前記第2ゲート電極に導通する制御素子と、
互いに離間した複数のリードを含むリードフレームと、
を備えており、
前記複数のリードは、前記第1裏面に対向しかつ前記第1半導体素子が搭載された第1リードと、前記第2裏面に対向しかつ前記第2半導体素子が搭載された第2リードと、前記制御素子が搭載された第3リードと、を含んでおり、
前記第1リードと前記第2リードとは、前記厚さ方向に直交する第1方向に見て、互いに重なり、
前記第3リードは、前記厚さ方向および前記第1方向の両方に直交する第2方向に見て、前記第1リードおよび前記第2リードの両方に重なる、ことを特徴とする半導体装置。
[付記2]
前記第1ゲート電極は、前記第1方向において、前記第2半導体素子から遠い端縁部に配置され、
前記第2ゲート電極は、前記第1方向において、前記第1半導体素子から遠い端縁部に配置されている、付記1に記載の半導体装置。
[付記3]
前記第1ドレイン電極および前記第1ソース電極は、ともに前記第1方向に延びる帯状であり、かつ、前記第2方向に並んでいる、付記2に記載の半導体装置。
[付記4]
前記第2ドレイン電極および前記第2ソース電極は、ともに前記第1方向に延びる帯状であり、かつ、前記第2方向に並んでいる、付記3に記載の半導体装置。
[付記5]
一端が前記第1ドレイン電極に接合された第1接続部材をさらに備えており、
前記複数のリードは、前記第1接続部材の他端が接合された第4リードをさらに含み、
前記第4リードは、前記第1方向に見て、前記第1リードおよび前記第2リードの両方に重なり、かつ、前記第1方向において、前記第1リードを挟んで前記第2リードの反対側に位置する、付記4に記載の半導体装置。
[付記6]
一端が前記第1ソース電極に接合された第2接続部材をさらに備えており、
前記第1リードは、前記第1半導体素子が接合された第1ダイパッド部、および、前記第2接続部材の他端が接合された第1ボンディング部を含んでおり、
前記第1ボンディング部は、前記厚さ方向に見て、前記第1半導体素子と前記第2半導体素子との間に位置する、付記5に記載の半導体装置。
[付記7]
一端が前記第2ドレイン電極に接合された第3接続部材をさらに備えており、
前記第3接続部材の他端は、前記第1ボンディング部に接合されている、付記6に記載の半導体装置。
[付記8]
前記第1ダイパッド部と前記第1ボンディング部とは、一体的に形成されている、付記7に記載の半導体装置。
[付記9]
一端が前記第2ソース電極に接合された第4接続部材をさらに備えており、
前記第2リードは、前記第2半導体素子が接合された第2ダイパッド部、および、前記第4接続部材の他端が接合された第2ボンディング部を含んでおり、
前記第2ダイパッド部は、前記厚さ方向に見て、前記第2ボンディング部よりも前記第1ダイパッド部に近い、付記7または付記8に記載の半導体装置。
[付記10]
前記第2ダイパッド部と前記第2ボンディング部とは一体的に形成されている、付記9に記載の半導体装置。
[付記11]
一端が前記制御素子に接合された第5接続部材をさらに備えており、
前記第5接続部材の他端は、前記第1ボンディング部に接合されている、付記9または付記10に記載の半導体装置。
[付記12]
前記第5接続部材の前記他端は、前記第1方向において前記第2接続部材の前記他端と、前記第3接続部材の前記他端との間に接合されている、付記11に記載の半導体装置。
[付記13]
一端が前記制御素子に接合された第6接続部材をさらに備えており、
前記第1ゲート電極は、互いに前記第2方向に離間する2つの第1パッド部を有し、
前記第6接続部材の他端は、前記2つの第1パッド部の一方に接合されている、付記9ないし付記12のいずれかに記載の半導体装置。
[付記14]
前記2つの第1パッド部は、前記第1半導体素子において同電位である、付記13に記載の半導体装置。
[付記15]
一端が前記2つの第1パッド部の他方に接合された第7接続部材をさらに備えており、
前記複数のリードは、前記第7接続部材の他端が接合された第5リードをさらに含んでいる、付記13または付記14に記載の半導体装置。
[付記16]
前記2つの第1パッド部の前記一方は、前記厚さ方向に見て、前記第1主面のうち、前記第2方向の、前記第3リードに近い端縁側に配置され、
前記2つの第1パッド部の前記他方は、前記厚さ方向に見て、前記第1主面のうち、前記第2方向の、前記第3リードに遠い端縁側に配置されている、付記15に記載の半導体装置。
[付記17]
前記第5リードは、前記第2方向において前記第4リードの隣に配置されている、付記16に記載の半導体装置。
[付記18]
一端が前記制御素子に接合された第8接続部材をさらに備えており、
前記第2ゲート電極は、互いに前記第2方向に離間する2つの第2パッド部を有し、
前記第8接続部材の他端は、前記2つの第2パッド部の一方に接合されている、付記15ないし付記17のいずれかに記載の半導体装置。
[付記19]
前記2つの第2パッド部は、前記第2半導体素子において同電位である、付記18に記載の半導体装置。
[付記20]
一端が前記2つの第2パッド部の他方に接合された第9接続部材をさらに備えており、
前記複数のリードは、前記第9接続部材の他端が接合された第6リードをさらに含んでいる、付記18または付記19に記載の半導体装置。
[付記21]
前記2つの第2パッド部の前記一方は、前記厚さ方向に見て、前記第2主面のうち、前記第2方向の、前記第3リードに近い端縁側に配置され、
前記2つの第2パッド部の前記他方は、前記厚さ方向に見て、前記第2主面のうち、前記第2方向の、前記第3リードに遠い端縁側に配置されている、付記20に記載の半導体装置。
[付記22]
前記第6リードは、前記第2方向において前記第2ダイパッド部の隣に配置されている、付記21に記載の半導体装置。
[付記23]
前記第5リードと前記第6リードとは、前記第1方向に見て重なる、付記22に記載の半導体装置。
[付記24]
各々の一端が前記制御素子に接合された複数の第10接続部材をさらに備えており、
前記複数のリードは、前記複数の第10接続部材の各々の他端が接合された複数の第7リードをさらに含んでおり、
前記複数の第7リードはすべて、前記第1方向に見て、前記第3リードに重なる、付記9ないし付記23のいずれかに記載の半導体装置。
[付記25]
前記複数の第7リードには、前記第2方向に見て、前記第4リードに重なるものと、前記第2方向に見て、前記第2ダイパッド部に重なるものとがある、付記24に記載の半導体装置。
[付記26]
前記第1半導体素子および前記第2半導体素子の各構成材料は、窒化ガリウムである、付記1ないし付記25のいずれかに記載の半導体装置。
【符号の説明】
【0110】
A1~A4:半導体装置
1 :半導体素子
1a :素子主面
1b :素子裏面
11 :ドレイン電極
111 :パッド部
12 :ソース電極
121 :パッド部
13 :ゲート電極
131,132:パッド部
2 :半導体素子
2a :素子主面
2b :素子裏面
21 :ドレイン電極
211 :パッド部
22 :ソース電極
221 :パッド部
23 :ゲート電極
231,232:パッド部
3 :制御素子
3a :素子主面
3b :素子裏面
31 :素子電極
311~318:パッド部
4 :リードフレーム
4A~4J:リード
411,421:ダイパッド部
412,422:ボンディング部
49 :凹部
5 :接続部材
5A~5N:ワイヤ
6 :封止部材
7A~7D:クリップ
61 :樹脂主面
62 :樹脂裏面
631~634:樹脂側面
69 :凹部
C1~C4:コンデンサ
D1 :ダイオード
DR1,DR2:ドライブ回路
GND1 :第1接地端
GND2 :第2接地端
L1 :インダクタ
LO :負荷
PS1,PS2:外部電源
T1~T10:外部端子
TC1~TC8:接続端子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14