(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置の制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20240709BHJP
B41J 21/00 20060101ALI20240709BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
G06F3/12 356
G06F3/12 350
G06F3/12 342
G06F3/12 353
G06F3/12 308
B41J21/00 Z
B41J29/38 201
(21)【出願番号】P 2019235889
(22)【出願日】2019-12-26
【審査請求日】2022-11-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 仁
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-289660(JP,A)
【文献】特開2007-249699(JP,A)
【文献】特開2019-205095(JP,A)
【文献】特開2014-044696(JP,A)
【文献】特開2018-176427(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
B41J29/00-29/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
元画像を複数の分割画像に分割して印刷するときの前記元画像の分割位置に関する分割
位置情報、および印刷された複数の前記分割画像を貼り合せるときの前記分割画像同士の
重なり領域に関する重なり領域情報、を含む分割印刷情報を設定する分割印刷情報設定部
と、
印刷された複数の前記分割画像を貼り合わせるための施工指示書の印刷プレビューであ
る指示書プレビューを、前記分割印刷情報に基づいて生成する指示書プレビュー生成部と
、
印刷ジョブを印刷装置に送信する送信部と、
を備え、
前記指示書プレビュー生成部は、前記元画像と、前記元画像の分割位置を示す分割位置
画像、および前記重なり領域を示す重なり領域画像、を含む施工画像と、が表示されるよ
うに、前記指示書プレビューを生成し、
前記印刷装置には、複数の前記分割画像を第1印刷媒体に印刷する第1印刷装置と、前
記第1印刷装置とは異なる第2印刷装置と、が含まれ、
前記分割画像に対応した分割画像データの出力先とは別に、前記指示書プレビューに対
応した指示書画像データの出力先を、ユーザーの選択に基づいて、前記第1印刷装置、前
記第2印刷装置のなかから設定する出力先設定部と、を備え、
前記送信部は、前記指示書画像データの出力先として、前記第1印刷装置が設定された
ときに、前記指示書画像データの前記印刷ジョブを前記第1印刷装置に送信し、前記指示
書画像データの出力先として、前記第2印刷装置が設定されたときに、前記指示書画像デ
ータの前記印刷ジョブを前記第2印刷装置に送信することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記指示書プレビュー生成部は、前記指示書プレビューにおいて前記施工画像を変更す
る操作が行われると、変更後の前記施工画像に基づいて、前記分割印刷情報を変更するこ
とを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記施工画像の変更には、前記指示書プレビューにおける前記分割位置画像の移動、前
記指示書プレビューにおける前記重なり領域画像の移動、および前記指示書プレビューに
おける前記施工画像の追加、の少なくとも一つが含まれることを特徴とする請求項2に記
載の情報処理装置。
【請求項4】
前記指示書プレビューに追加される前記施工画像には、複数の前記分割画像の貼合せ順
を示すコメント画像が含まれることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記分割印刷情報設定部は、
前記指示書プレビューにおいて前記施工画像を変更する操作が、第1変更であるか、第
2変更であるか、を判断し、
前記指示書プレビューにおいて前記施工画像を変更する操作が、前記第1変更であると
判断したときには、ユーザーに確認することなく、変更後の前記施工画像に基づいて、前
記分割印刷情報を変更し、
前記指示書プレビューにおいて前記施工画像を変更する操作が、前記第2変更であると
判断したときには、変更後の前記施工画像に基づいて前記分割印刷情報を変更するか否か
を、ユーザーに確認することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一項に記載の情報
処理装置。
【請求項6】
前記指示書プレビューに対応した指示書画像データを含む印刷ジョブを生成するジョブ
生成部を備え、
前記ジョブ生成部は、前記第1印刷媒体に印刷される複数の前記分割画像に対して前記
第1印刷媒体の幅方向の余白に、前記施工指示書を印刷可能であるときに、前記第1印刷
媒体に、複数の前記分割画像と、複数の前記分割画像に対して前記第1印刷媒体の幅方向
に配置された前記施工指示書と、が印刷されるように、前記分割画像データと前記指示書
画像データとの印刷ジョブを生成することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記指示書画像データに基づいて、電子データファイルを生成するファイル生成部を備
え、
前記出力先設定部は、前記指示書画像データの出力先を、ユーザーの選択に基づいて、
前記第1印刷装置、前記第2印刷装置ならびに電子データファイル形式のなかから設定し
、
前記ファイル生成部は、前記指示書画像データの出力先として、前記電子データファイ
ル形式が設定されたときに、前記指示書画像データに基づいて、前記電子データファイル
を生成することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記元画像がどのように分割されるのかを示す分割設定プレビュー、を生成する分割設
定プレビュー生成部、を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載
の情報処理装置。
【請求項9】
元画像を複数の分割画像に分割して印刷装置により印刷するときの前記元画像の分割位
置に関する分割位置情報、および印刷された複数の前記分割画像を貼り合せるときの前記
分割画像同士の重なり領域に関する重なり領域情報、を含む分割印刷情報を設定するステ
ップと、
印刷された複数の前記分割画像を貼り合わせるための施工指示書の印刷プレビューであ
る指示書プレビューを、前記分割印刷情報に基づいて生成するステップと、
を備え、
前記指示書プレビューを生成するステップにおいて、前記元画像と、前記元画像の分割
位置を示す分割位置画像、および前記重なり領域を示す重なり領域画像、を含む施工画像
と、が表示されるように、前記指示書プレビューを生成し、
前記印刷装置には、複数の前記分割画像を第1印刷媒体に印刷する第1印刷装置と、前
記第1印刷装置とは異なる第2印刷装置と、が含まれ、
前記分割画像に対応した分割画像データの出力先とは別に、前記指示書プレビューに対
応した指示書画像データの出力先を、ユーザーの選択に基づいて、前記第1印刷装置、前
記第2印刷装置のなかから設定し、
前記指示書画像データの出力先として、前記第1印刷装置が設定されたときに、前記指
示書画像データの印刷ジョブを前記第1印刷装置に送信し、前記指示書画像データの出力
先として、前記第2印刷装置が設定されたときに、前記印刷ジョブを前記第2印刷装置に
送信することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項10】
情報処理装置が備えるプロセッサーに、
元画像を複数の分割画像に分割して印刷装置により印刷するときの前記元画像の分割位
置に関する分割位置情報、および印刷された複数の前記分割画像を貼り合せるときの前記
分割画像同士の重なり領域に関する重なり領域情報、を含む分割印刷情報を設定するステ
ップと、
印刷された複数の前記分割画像を貼り合わせるための施工指示書の印刷プレビューであ
る指示書プレビューを、前記分割印刷情報に基づいて生成するステップと、
を実行させ、
前記指示書プレビューを生成するステップにおいて、前記元画像と、前記元画像の分割
位置を示す分割位置画像、および前記重なり領域を示す重なり領域画像、を含む施工画像
と、が表示されるように、前記指示書プレビューを生成し、
前記印刷装置には、複数の前記分割画像を第1印刷媒体に印刷する第1印刷装置と、前
記第1印刷装置とは異なる第2印刷装置と、が含まれ、
前記分割画像に対応した分割画像データの出力先とは別に、前記指示書プレビューに対
応した指示書画像データの出力先を、ユーザーの選択に基づいて、前記第1印刷装置、前
記第2印刷装置のなかから設定し、
前記指示書画像データの出力先として、前記第1印刷装置が設定されたときに、前記指
示書画像データの印刷ジョブを前記第1印刷装置に送信させ、前記指示書画像データの出
力先として、前記第2印刷装置が設定されたときに、前記印刷ジョブを前記第2印刷装置
に送信させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
元画像を複数の分割画像に分割して印刷するときの前記元画像の分割位置に関する分割
位置情報、および印刷された複数の前記分割画像を貼り合せるときの前記分割画像同士の
重なり領域に関する重なり領域情報、を含む分割印刷情報を設定する分割印刷情報設定部
と、
印刷された複数の前記分割画像を貼り合わせるための施工指示書の印刷プレビューであ
る指示書プレビューを、前記分割印刷情報に基づいて生成する指示書プレビュー生成部と
、
印刷ジョブを印刷装置に送信する送信部と、を備え、
前記指示書プレビュー生成部は、前記元画像と、前記元画像の分割位置を示す分割位置
画像、および前記重なり領域を示す重なり領域画像、を含む施工画像と、が表示されるよ
うに、前記指示書プレビューを生成し、
前記指示書プレビューに対応した指示書画像データに基づいて、電子データファイルを
生成するファイル生成部と、
前記分割画像に対応した分割画像データの出力先とは別に、前記指示書画像データの出
力先を、ユーザーの選択に基づいて、前記印刷装置、電子データファイル形式のなかから
設定する出力先設定部と、を備え、
前記送信部は、前記指示書画像データの出力先として、前記印刷装置が設定されたとき
に、前記指示書画像データの前記印刷ジョブを前記印刷装置に送信し、
前記ファイル生成部は、前記指示書画像データの出力先として、前記電子データファイ
ル形式が設定されたときに、前記指示書画像データに基づいて、前記電子データファイル
を生成することを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
元画像を複数の分割画像に分割して印刷するときの前記元画像の分割位置に関する分割
位置情報、および印刷された複数の前記分割画像を貼り合せるときの前記分割画像同士の
重なり領域に関する重なり領域情報、を含む分割印刷情報を設定する分割印刷情報設定部
と、
印刷された複数の前記分割画像を貼り合わせるための施工指示書の印刷プレビューであ
る指示書プレビューを、前記分割印刷情報に基づいて生成する指示書プレビュー生成部と
、
前記指示書プレビューに対応した指示書画像データを含む印刷ジョブを生成するジョブ
生成部と、
を備え、
前記指示書プレビュー生成部は、前記元画像と、前記元画像の分割位置を示す分割位置
画像、および前記重なり領域を示す重なり領域画像、を含む施工画像と、が表示されるよ
うに、前記指示書プレビューを生成し、
前記ジョブ生成部は、第1印刷媒体に印刷される複数の前記分割画像に対して前記第1
印刷媒体の幅方向の余白に前記施工指示書を印刷可能であるか否かを判断する処理を実行
し、前記余白に前記施工指示書を印刷可能であると判断した場合に、前記第1印刷媒体に
、複数の前記分割画像と、複数の前記分割画像に対して前記第1印刷媒体の幅方向に配置
された前記施工指示書と、が印刷されるように、前記印刷ジョブを生成することを特徴と
する情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理装置の制御方法およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1が開示するように、元画像を分割した複数の分割画像を貼り合せるための見取り図を生成する印刷制御装置が知られている。この印刷制御装置は、分割印刷の基準となる論理座標の原点情報に基づき、元画像の分割位置を示す分割位置画像として、区切り線或いは分割画像間の隙間、が設けられた見取り図を印刷する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の印刷制御装置では、複数の分割画像を印刷するための分割印刷情報を設定することで、見取り図のプレビューに、分割位置画像を表示することができるが、分割画像同士の重なり領域を示す重なり領域画像を表示することができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の情報処理装置は、元画像を複数の分割画像に分割して印刷するときの元画像の分割位置に関する分割位置情報、および印刷された複数の分割画像を貼り合せるときの分割画像同士の重なり領域に関する重なり領域情報、を含む分割印刷情報を設定する分割印刷情報設定部と、印刷された複数の分割画像を貼り合わせるための施工指示書の印刷プレビューである指示書プレビューを、分割印刷情報に基づいて生成する指示書プレビュー生成部と、を備え、指示書プレビュー生成部は、元画像と、元画像の分割位置を示す分割位置画像、および重なり領域を示す重なり領域画像、を含む施工画像と、が表示されるように、指示書プレビューを生成する。
【0006】
本発明の情報処理装置の制御方法は、元画像を複数の分割画像に分割して印刷するときの元画像の分割位置に関する分割位置情報、および印刷された複数の分割画像を貼り合せるときの分割画像同士の重なり領域に関する重なり領域情報、を含む分割印刷情報を設定するステップと、印刷された複数の分割画像を貼り合わせるための施工指示書の印刷プレビューである指示書プレビューを、分割印刷情報に基づいて生成するステップと、を備え、指示書プレビューを生成するステップにおいて、元画像と、元画像の分割位置を示す分割位置画像、および重なり領域を示す重なり領域画像、を含む施工画像と、が表示されるように、指示書プレビューを生成する。
【0007】
本発明のプログラムは、情報処理装置が備えるプロセッサーに、元画像を複数の分割画像に分割して印刷するときの元画像の分割位置に関する分割位置情報、および印刷された複数の分割画像を貼り合せるときの分割画像同士の重なり領域に関する重なり領域情報、を含む分割印刷情報を設定するステップと、印刷された複数の分割画像を貼り合わせるための施工指示書の印刷プレビューである指示書プレビューを、分割印刷情報に基づいて生成するステップと、を実行させ、指示書プレビューを生成するステップにおいて、元画像と、元画像の分割位置を示す分割位置画像、および重なり領域を示す重なり領域画像、を含む施工画像と、が表示されるように、指示書プレビューを生成する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】第1印刷媒体に印刷された複数の分割画像を示す図である。
【
図4】複数の分割画像を貼り合わせた貼合せ画像を示す図である。
【
図6】情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図7】第1印刷装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図8】第2印刷装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図9】分割印刷情報設定メニューおよび分割設定プレビューを示す図である。
【
図11】分割印刷情報設定メニューおよび分割印刷プレビューを示す図である。
【
図13】指示書プレビューにコメント画像が追加された状態を示す図である。
【
図16】情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図18】施工指示書を印刷するために情報処理装置が実行する印制御刷処理を示すフローチャートである。
【
図20】複数の分割画像と、複数の分割画像に対して第1印刷媒体の幅方向に配置された施工指示書とが、第1印刷媒体に印刷された状態を示す図である。
【
図21】複数の分割画像と、複数の分割画像に対して第1印刷媒体の長さ方向に配置された施工指示書とが、第1印刷媒体に印刷された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付の図面を参照しつつ、情報処理装置、情報処理装置の制御方法およびプログラムの一実施形態について説明する。
【0010】
[印刷システム]
図1に示すように、印刷システムSyは、情報処理装置1と、第1印刷装置101と、第2印刷装置201とを備えている。情報処理装置1と第1印刷装置101とは、有線或いは無線で、通信可能に接続されている。同様に、情報処理装置1と第2印刷装置201とは、有線或いは無線で、通信可能に接続されている。なお、情報処理装置1には、第1印刷装置101および第2印刷装置201以外の印刷装置が通信可能に接続されていてもよく、印刷装置以外の装置が通信可能に接続されていてもよい。
【0011】
情報処理装置1は、第1印刷装置101を制御し、第1印刷装置101に印刷処理を実行させる。また、情報処理装置1は、第2印刷装置201を制御し、第2印刷装置201に印刷処理を実行させる。なお、情報処理装置1としては、例えば、パソコン、スマートフォン、タブレット端末などを用いることができる。
【0012】
第1印刷装置101は、情報処理装置1から受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を実行することで、第1印刷媒体301(
図3参照)に画像を印刷する。第1印刷装置101は、例えば、サイン・ディスプレイ等の印刷に用いられる産業用プリンターである。第1印刷媒体301としては、ロール紙を用いることができる。ロール紙の幅は、例えば64インチすなわち1625.6mmである。
【0013】
第2印刷装置201は、情報処理装置1から受信した印刷ジョブに基づいて印刷処理を実行することで、第2印刷媒体303(
図5参照)に画像を印刷する。第2印刷装置201は、例えば、家庭で用いられる民生用プリンター、或いはオフィスで用いられるビジネスプリンターである。第2印刷媒体303としては、カット紙を用いることができる。カット紙のサイズは、例えばA4判である。
【0014】
[分割印刷および施工指示書]
図2ないし
図5に基づいて、分割印刷について説明する。なお、以下では、分割印刷において印刷対象となる画像データを、元画像データといい、元画像データに基づいて印刷される画像を、元画像401という。
【0015】
情報処理装置1は、
図2に示すように、元画像401の短辺、すなわち縦横2辺のうち短い方の辺、の寸法が、第1印刷装置101にセットされた第1印刷媒体301の幅よりも大きいときに、
図3に示すように、元画像401を分割した複数の分割画像403が印刷されるように、元画像データから複数の分割画像データを生成することが可能である。第1印刷装置101は、情報処理装置1から受信した複数の分割画像データに基づいて、複数の分割画像403を第1印刷媒体301に印刷する。ユーザーは、
図4に示すように、印刷された複数の分割画像403を貼り合せることで、第1印刷媒体301の幅よりも大きい貼合せ画像405を作成することができる。
【0016】
なお、複数の分割画像403を印刷するユーザーは、例えば印刷業者であり、本段落では「印刷ユーザー」という。また、複数の分割画像403を貼り合せるユーザーは、例えば施工業者であり、本段落では「施工ユーザー」という。印刷ユーザーと施工ユーザーとは、異なる者である場合が多い。そこで、印刷ユーザーは、施工ユーザーが複数の分割画像403を貼り合わせる施工作業を的確に行うことができるように、複数の分割画像403と併せて、施工指示書407(
図5参照)を、施工ユーザーに提供する。なお、施工指示書407のサイズは、通常、分割画像403よりも小さく、例えば、A4判サイズである。
【0017】
図5に示すように、施工指示書407には、元画像401と、施工画像409とが表示される。施工画像409とは、施工指示書407において元画像401と共に印刷される画像である。施工画像409には、分割位置画像411と、重なり領域画像413と、元画像サイズ415と、分割画像サイズ417と、重なり幅419と、コメント画像421とが含まれる。
【0018】
分割位置画像411は、元画像401の分割位置を示す。分割位置画像411は、例えば、元画像401の分割位置に設けられた実線である。重なり領域画像413は、重なり領域423を示す。なお、重なり領域423とは、複数の分割画像403を、糊代425(
図3参照)を利用して貼り合わせたときに、分割画像403同士が重なる領域を意味する。本実施形態では、重なり領域画像413は、分割位置画像411と略平行に設けられた実線と、当該直線と分割位置画像411との間に設けられた矢印とを含んでいる。なお、分割位置画像411は、実線に限定されず、破線、鎖線などでもよく、線以外の態様でもよい。重なり領域画像413についても同様である。
【0019】
元画像サイズ415は、元画像401のサイズを示す。分割画像サイズ417は、分割画像403のサイズを示す。重なり幅419は、重なり領域423の幅を示し、糊代425の幅に等しい。コメント画像421の内容は、特に限定されないが、例えば、複数の分割画像403の貼合せ順を示すものである。
図5では、複数の分割画像403の貼合せ順を示すコメント画像421として、各分割画像403上に印刷された「1」ないし「4」の番号と、「上側から貼り付けてください」というテキストとが印刷されている。
【0020】
施工指示書407を印刷するための指示書画像データは、情報処理装置1により生成される。施工指示書407は、情報処理装置1においてユーザーが施工指示書407の印刷先として選択した印刷装置により印刷される。すなわち、情報処理装置1においてユーザーが第1印刷装置101を選択したときには、第1印刷装置101が、情報処理装置1から受信した指示書画像データに基づいて、施工指示書407を第1印刷媒体301に印刷する。また、情報処理装置1においてユーザーが第2印刷装置201を選択したときには、第2印刷装置201が、情報処理装置1から受信した指示書画像データに基づいて、施工指示書407を第2印刷媒体303に印刷する。
【0021】
[情報処理装置等のハードウェア構成]
図6に示すように、情報処理装置1は、処理側プロセッサー3と、処理側メモリー5と、処理側通信部7と、処理側操作部9と、処理側表示部11とを備えている。
【0022】
処理側プロセッサー3は、処理側メモリー5に記憶された各種のプログラムを実行する。処理側プロセッサー3は、例えば、1個或いは複数個のCPU(Central Processing Unit)である。処理側プロセッサー3は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェア回路でもよく、1以上のCPUとハードウェア回路とが協働して処理を行う構成でもよい。
【0023】
処理側メモリー5は、各種プログラムおよび各種データを記憶する。処理側メモリー5は、例えば、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)と、HDD(Hard Disk Drive)と、SSD(Solid State Drive)とを備えている。
【0024】
処理側メモリー5に記憶されている各種プログラムには、RIPプログラム13(RIP: Raster Image Processing)が含まれる。RIPプログラム13は、処理側プロセッサー3が、第1印刷装置101或いは第2印刷装置201に画像を印刷させるための印刷制御処理を実行するためのものである。
【0025】
処理側通信部7は、第1印刷装置101との間で、各種データおよび各種コマンドを送受信する。処理側通信部7は、例えば、USB(Universal Serial Bus)などのデジタル入出力ポートを備えている。
【0026】
処理側操作部9は、ユーザーからの操作を受け付ける。処理側操作部9としては、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどを用いることができる。
【0027】
処理側表示部11は、各種画面を表示する。処理側表示部11としては、例えば、液晶ディスプレー或いは有機ELディスプレー(EL: Electro-Luminescence)を用いることができる。
【0028】
図7に示すように、第1印刷装置101は、第1印刷側プロセッサー103と、第1印刷側メモリー105と、第1印刷側通信部107と、第1印刷側操作部109と、第1印刷側表示部111と、第1印刷側印刷機構113とを備えている。
【0029】
第1印刷側プロセッサー103は、第1印刷側メモリー105に記憶された各種のプログラムを実行する。第1印刷側プロセッサー103は、例えば、1個或いは複数個のCPUである。第1印刷側プロセッサー103は、ASICなどのハードウェア回路でもよく、1以上のCPUとハードウェア回路とが協働して処理を行う構成でもよい。
【0030】
第1印刷側メモリー105は、各種プログラムおよび各種データを記憶する。第1印刷側メモリー105は、例えば、ROMと、RAMと、EEPROMと、HDDと、SSDとを備えている。
【0031】
第1印刷側通信部107は、情報処理装置1との間で、各種データおよび各種コマンドを送受信する。第1印刷側通信部107は、例えば、USBなどのデジタル入出力ポートを備えている。
【0032】
第1印刷側操作部109は、ユーザーからの操作を受け付ける。第1印刷側操作部109としては、例えば、操作ボタン、タッチパネルなどを用いることができる。
【0033】
第1印刷側表示部111は、各種画面を表示する。第1印刷側表示部111としては、例えば、液晶ディスプレー或いは有機ELディスプレーを用いることができる。
【0034】
第1印刷側印刷機構113は、第1印刷媒体301に画像を印刷する。第1印刷側印刷機構113は、カラー印刷可能であることが好ましいが、モノクロ印刷のみ可能な構成でもよい。第1印刷側印刷機構113の印刷方式としては、例えば、インクジェット方式或いは電子写真方式を用いることができる。
【0035】
図8に示すように、第2印刷装置201は、第2印刷側プロセッサー203と、第2印刷側メモリー205と、第2印刷側通信部207と、第2印刷側操作部209と、第2印刷側表示部211と、第2印刷側印刷機構213とを備えている。第2印刷側プロセッサー203、第2印刷側メモリー205、第2印刷側通信部207、第2印刷側操作部209、第2印刷側表示部211、および第2印刷側印刷機構213は、それぞれ、第1印刷側プロセッサー103、第1印刷側メモリー105、第1印刷側通信部107、第1印刷側操作部109、第1印刷側表示部111、および第1印刷側印刷機構113と同様に構成されているため、ここでは説明を省略する。
【0036】
[分割印刷のための操作画面および分割印刷情報]
図9ないし
図11に基づいて、分割印刷のための操作画面および分割印刷情報47について説明する。情報処理装置1は、RIPプログラム13が起動された後、所定の操作が行われると、
図9に示すように、分割印刷情報設定メニュー15と分割設定プレビュー17とを処理側表示部11に表示する。分割印刷情報設定メニュー15が表示された領域を、設定領域19といい、分割設定プレビュー17が表示された領域を、画像表示領域21という。
【0037】
分割印刷情報設定メニュー15には、画像サイズ表示領域23と、分割設定領域25と、糊代設定領域27とが設けられている。
【0038】
画像サイズ表示領域23には、元画像データが示す元画像401のサイズが表示される。
【0039】
分割設定領域25には、設定選択ボタン29と、分割数入力欄31と、タイル指定欄33と、タイルサイズ入力欄35とが設けられている。
【0040】
設定選択ボタン29には、「タイル数で設定」と「タイルサイズで設定」とが含まれる。ここで、「タイル」とは、分割画像403を意味する。設定選択ボタン29のうち、「タイル数で設定」が選択されたときには、分割数入力欄31において、元画像401の分割数が入力され、入力された分割数に応じて、分割画像403のサイズが自動的に設定される。また、設定選択ボタン29のうち、「タイルサイズで設定」が選択されたときには、タイルサイズ入力欄35において、分割画像403のサイズが入力され、入力された分割画像403のサイズに応じて、元画像401の分割数が自動的に設定される。
【0041】
分割数入力欄31には、元画像401の分割数が入力される。タイル指定欄33には、分割数入力欄31に入力された分割数に応じて、分割画像403のサイズが自動的に設定された後、ユーザーが所望の分割画像403のサイズを変更するために、サイズ変更の対象となる分割画像403の位置を示す数値が入力される。タイルサイズ入力欄35には、分割画像403のサイズが入力される。
【0042】
糊代設定領域27には、糊代位置選択ボタン37と、糊代幅入力欄39と、糊代線印刷選択リスト41と、太さ入力欄43と、グレースケール入力欄45とが設けられている。
【0043】
糊代位置選択ボタン37では、糊代425(
図3参照)の位置、すなわち、分割画像403の四辺のうち糊代425が設けられる辺、が選択される。糊代幅入力欄39には、糊代425の幅が入力される。糊代線印刷選択リスト41では、糊代線427(
図3参照)の印刷の要否が選択される。なお、糊代線427とは、糊代425の境界を示す線である。太さ入力欄43には、糊代線427の太さが入力される。グレースケール入力欄45には、糊代線427のグレースケール値が入力される。
【0044】
分割設定プレビュー17は、元画像401がどのように分割されるのかを示すプレビューである。情報処理装置1は、元画像データと分割印刷情報47とに基づいて、画像表示領域21に分割設定プレビュー17を表示する。分割設定プレビュー17には、元画像401に加えて、分割位置画像411と、重なり領域画像413と、元画像サイズ415とが表示される。分割位置画像411は、分割印刷情報47に含まれる分割位置情報(
図10参照)に基づいて、表示される。重なり領域画像413は、分割印刷情報47に含まれる重なり領域情報(
図10参照)に基づいて、表示される。元画像サイズ415は、元画像データに基づいて、表示される。ユーザーは、分割設定プレビュー17を見ることで、元画像401がどのように分割されるのかを、複数の分割画像403の印刷前に確認することができる。
【0045】
図10に示すように、分割印刷情報47には、分割位置情報と、重なり領域情報と、糊代線印刷情報と、糊代線情報と、コメント情報とが含まれる。分割位置情報は、元画像401の分割位置に関する情報であり、分割位置情報には、例えば、元画像401の分割数、各分割画像403のサイズなどが含まれる。分割位置情報は、分割設定領域25における入力結果に基づいて、設定される。重なり領域情報は、重なり領域423に関する情報であり、重なり領域情報には、糊代425が設けられる辺、糊代425の幅などが含まれる。糊代線印刷情報は、糊代線427の印刷の有無に関する情報である。糊代線情報は、糊代線427の位置、太さ、色および種類に関する情報である。なお、糊代線427の種類には、実線、破線、鎖線などが含まれる。重なり領域情報、糊代線印刷情報および糊代線情報は、糊代設定領域27における入力結果に基づいて、設定される。コメント情報は、コメント画像421を構成する文字列、位置、色などに関する情報である。コメント情報は、後述するように、指示書プレビュー51においてコメント画像421を追加する操作に基づいて、設定される(
図12および
図13参照)。
【0046】
分割設定プレビュー17に表示された分割位置画像411および重なり領域画像413は、分割設定プレビュー17における例えばドラッグ操作などの移動操作に基づいて、移動可能である。例えば、情報処理装置1は、分割設定プレビュー17に表示された分割位置画像411を移動させる操作が行われると、移動後の分割位置画像411の位置に基づいて、分割印刷情報47に含まれる分割位置情報を変更する。また、情報処理装置1は、分割設定プレビュー17に表示された重なり領域画像413を移動させる操作が行われると、移動後の重なり領域画像413の位置に基づいて、分割印刷情報47に含まれる重なり領域情報を変更する。
【0047】
情報処理装置1は、分割印刷情報47を設定した後、所定の操作が行われると、元画像データと分割印刷情報47とに基づいて、
図11に示すように、画像表示領域21に分割印刷プレビュー49を表示する。分割印刷プレビュー49は、複数の分割画像403の印刷プレビューである。この状態で、印刷実行を指示する操作が行われると、情報処理装置1は、複数の分割画像データを含む印刷ジョブを生成し、生成した印刷ジョブを、第1印刷装置101に送信する。これにより、
図3に示すように、第1印刷装置101により、複数の分割画像403が、第1印刷媒体301に印刷される。
【0048】
[指示書プレビューおよび指示書情報]
図12ないし
図15に基づいて、指示書プレビュー51および指示書情報53について説明する。情報処理装置1は、分割印刷情報47を設定した後、所定の操作が行われると、元画像データと分割印刷情報47とに基づいて、
図12に示すように、指示書プレビュー51を画像表示領域21に表示する。また、情報処理装置1は、分割印刷情報47に基づいて、指示書情報53を設定する。なお、本実施形態では、指示書プレビュー51が表示されたときに、設定領域19には、何も表示されていないが、分割印刷情報設定メニュー15が表示されてもよく、他のものが表示されてもよい。
【0049】
指示書プレビュー51は、指示書情報53を設定するためのプレビューであり、また、施工指示書407の印刷プレビューである。なお、指示書プレビュー51は、画像表示領域21に表示される構成に限定されず、例えば、画像表示領域21が設けられたウィンドウとは別のウィンドウに表示される構成でもよく、画像表示領域21が設けられたタブとは別のタブに表示される構成でもよい。
【0050】
指示書プレビュー51には、施工指示書407が表示され、施工指示書407には、元画像401と、施工画像409とが含まれている。ただし、指示書プレビュー51が画像表示領域21に表示された初期段階では、コメント画像421は表示されない(
図12参照)。コメント画像421は、指示書プレビュー51における入力操作に基づいて、指示書プレビュー51に表示される(
図13参照)。
【0051】
図14に示すように、指示書情報53には、分割印刷情報47と同様に、分割位置情報と、重なり領域情報と、糊代線印刷情報と、糊代線情報と、コメント情報とが含まれる。
【0052】
指示書プレビュー51に表示された施工画像409は、ユーザーの操作により、変更することが可能である。
【0053】
例えば、指示書プレビュー51に表示された分割位置画像411および重なり領域画像413は、分割設定プレビュー17に表示された分割位置画像411および重なり領域画像413と同様に、指示書プレビュー51における移動操作に基づいて、移動可能である。情報処理装置1は、指示書プレビュー51に表示された分割位置画像411を移動させる操作が行われると、移動後の分割位置画像411の位置に基づいて、指示書情報53に含まれる分割位置情報を変更する。また、情報処理装置1は、指示書プレビュー51に表示された重なり領域画像413を移動させる操作が行われると、移動後の重なり領域画像413の位置に基づいて、指示書情報53に含まれる重なり領域情報を変更する。
【0054】
また、指示書プレビュー51に表示された糊代線427の太さ、色および種類は、指示書プレビュー51における選択操作に基づいて、変更可能である。情報処理装置1は、指示書プレビュー51に表示された糊代線427の太さ、色或いは種類が変更されると、変更後の糊代線427の太さ、色或いは種類に基づいて、指示書情報53に含まれる糊代線情報を変更する。
【0055】
また、上述したように、指示書プレビュー51には、指示書プレビュー51における入力操作に基づいて、コメント画像421を追加可能である。情報処理装置1は、指示書プレビュー51にコメント画像421が追加されると、追加されたコメント画像421に基づいて、指示書情報53に含まれるコメント情報を変更する。
【0056】
このように、指示書プレビュー51に表示された施工画像409を変更する操作が行われた場合に、情報処理装置1は、施工画像409の変更が、第1変更であるか、第2変更であるかを判断する。ここで、第1変更とは、変更後の施工画像409に基づいて、分割印刷情報47を変更するか否かを、ユーザーに確認しない変更のことである。第1変更には、例えば、分割位置画像411の移動、重なり領域画像413の移動などが含まれる。一方、第2変更とは、変更後の施工画像409に基づいて、分割印刷情報47を変更するか否かを、ユーザーに確認する変更のことである。第2変更には、例えば、糊代線427の太さ、色或いは種類の変更、コメント画像421の追加などが含まれる。
【0057】
情報処理装置1は、施工画像409の変更が第1変更であると判断した場合には、変更後の施工画像409に基づいて、指示書情報53および分割印刷情報47を変更する。このため、ユーザーは、指示書プレビュー51における施工画像409の変更結果を、常に、分割印刷情報47に反映させることができる。
【0058】
例えば、指示書プレビュー51において分割位置画像411を移動させる操作が行われた場合に、情報処理装置1は、分割位置画像411の変更が第1変更であると判断し、移動後の分割位置画像411の位置に基づいて、指示書情報53に含まれる分割位置情報を変更すると共に、分割印刷情報47に含まれる分割位置情報を変更する。したがって、分割印刷情報47を変更するための操作を低減することができ、ユーザーの使い勝手を向上させることができる。すなわち、ユーザーは、指示書プレビュー51における分割位置画像411の移動とは別に、分割印刷情報設定メニュー15或いは分割設定プレビュー17において、元画像401の分割位置を変更するための操作を行うことなく、元画像401の分割位置を変更することができる。
【0059】
一方、情報処理装置1は、施工画像409の変更が第2変更であると判断した場合には、変更後の施工画像409に基づいて、指示書情報53を変更すると共に、
図15に示すように、確認ウィンドウ55を処理側表示部11に表示する。確認ウィンドウ55は、変更後の施工画像409に基づいて分割印刷情報47を変更するか否かを、ユーザーに確認するためのものである。情報処理装置1は、確認ウィンドウ55において、変更後の施工画像409に基づいて分割印刷情報47を変更することが選択された場合には、変更後の施工画像409に基づいて、分割印刷情報47を変更する。この場合、指示書プレビュー51における施工画像409の変更結果が、分割印刷情報47に反映される。一方、情報処理装置1は、確認ウィンドウ55において、変更後の施工画像409に基づいて分割印刷情報47を変更しないことが選択された場合には、変更後の施工画像409に基づいて、分割印刷情報47を変更しない。この場合、指示書プレビュー51における施工画像409の変更結果が、分割印刷情報47に反映されない。このため、ユーザーは、指示書プレビュー51における施工画像409の変更結果を、必要に応じて、分割印刷情報47に反映させることができる。
【0060】
例えば、指示書プレビュー51において糊代線427の色を変更する操作が行われた場合に、情報処理装置1は、糊代線427の色の変更が第2変更であると判断し、指示書情報53を変更すると共に、確認ウィンドウ55を処理側表示部11に表示する。これにより、ユーザーは、複数の分割画像403と共に印刷される糊代線427の色を、指示書プレビュー51において変更された糊代線427の色に変更するか否か、選択することができる。具体的には、ユーザーは、施工指示書407では糊代線427を目立たせるために、指示書プレビュー51において糊代線427を目立つ色に変更したが、印刷された分割画像403では糊代線427を目立たせたくない場合には、確認ウィンドウ55において、変更後の施工画像409に基づいて分割印刷情報47を変更しないことを選択すればよい。これにより、ユーザーは、糊代線427が目立つ色で印刷された施工指示書407と、糊代線427が目立たない色で印刷された分割画像403とを得ることができる。
【0061】
また、指示書プレビュー51において、コメント画像421を追加する操作が行われた場合に、情報処理装置1は、コメント画像421の追加が第2変更であると判断し、指示書情報53を変更すると共に、確認ウィンドウ55を処理側表示部11に表示する。これにより、ユーザーは、指示書プレビュー51において追加されたコメント画像421を、複数の分割画像403と共に印刷するか否かを、選択することができる。具体的には、ユーザーは、施工指示書407では複数の分割画像403の貼合せ順が明確となるように、指示書プレビュー51においてコメント画像421を追加したが、印刷された分割画像403にはコメント画像421を含めたくない場合には、確認ウィンドウ55において、変更後の施工画像409に基づいて分割印刷情報47を変更しないことを選択すればよい。これにより、ユーザーは、コメント画像421が追加された施工指示書407と、コメント画像421が印刷されていない分割画像403とを得ることができる。
【0062】
このように、指示書プレビュー51において第1変更の操作が行われた場合、或いは、指示書プレビュー51において第2変更の操作が行われた後、確認ウィンドウ55において分割印刷情報47を変更することが選択された場合には、変更後の施工画像409に基づいて、分割印刷情報47が変更される。これにより、指示書プレビュー51における施工画像409の変更結果を、分割設定プレビュー17、分割印刷プレビュー49、および印刷された分割画像403に反映させることができる。すなわち、施工指示書407と、元画像401の実際の分割内容とを、一致させることができる。
【0063】
[情報処理装置の機能構成]
図16に基づいて、情報処理装置1の機能構成について説明する。情報処理装置1は、分割印刷情報設定部57と、分割設定プレビュー生成部59と、指示書プレビュー生成部61と、出力先設定部63と、ジョブ生成部65と、送信部67とファイル生成部69とを備えている。これらの各機能部は、処理側プロセッサー3がRIPプログラム13を実行することにより実現される。
【0064】
分割印刷情報設定部57は、分割印刷情報設定メニュー15或いは分割設定プレビュー17における操作に基づいて、分割印刷情報47を設定する。また、分割印刷情報設定部57は、指示書プレビュー51に表示された施工画像409を変更する操作に基づいて、分割印刷情報47を変更する。
【0065】
分割設定プレビュー生成部59は、元画像データと分割印刷情報47とに基づいて、分割設定プレビュー17を生成する。
【0066】
指示書プレビュー生成部61は、元画像データと分割印刷情報47とに基づいて、指示書プレビュー51を生成する。
【0067】
出力先設定部63は、印刷設定画面71(
図17参照)における操作に基づいて、画像データの出力先を設定する。印刷設定画面71は、所定の操作に基づいて、処理側表示部11に表示される。印刷設定画面71には、画像データの出力先として、第1印刷装置101と、第2印刷装置201と、電子データファイル形式とが、選択可能に表示される。
【0068】
ジョブ生成部65は、印刷設定画面71において第1印刷装置101或いは第2印刷装置201が選択された場合に、画像データに対してRIP処理を行い、RIP処理済みの画像データを含む印刷ジョブを生成する。
【0069】
送信部67は、ジョブ生成部65により生成された印刷ジョブを、出力先設定部63により設定された印刷装置に送信する。
【0070】
ファイル生成部69は、印刷設定画面71において所定の電子データファイル形式が選択された場合に、画像データに基づいて、所定のファイル形式の電子データファイルを生成し、生成した電子データファイルを、処理側メモリー5に保存する。なお、所定の電子データファイル形式とは、例えば、PDF形式(Portable Document Format)、XPS形式(XML Paper Specification)などである。
【0071】
[施工指示書の印刷制御処理]
図18および
図19に基づいて、施工指示書407を印刷するために情報処理装置1が実行する印制御刷処理について説明する。
【0072】
ステップS01において、分割印刷情報設定部57は、分割印刷情報設定メニュー15における入力結果に基づいて、分割印刷情報47を設定する。
【0073】
ステップS02において、分割設定プレビュー生成部59は、元画像データと分割印刷情報47とに基づいて、分割設定プレビュー17を生成する。
【0074】
ステップS03において、指示書プレビュー生成部61は、所定の操作が行われると、元画像データと分割印刷情報47とに基づいて、指示書プレビュー51を生成する。
【0075】
ステップS04において、分割印刷情報設定部57は、指示書プレビュー51において施工画像409を変更する操作が行われた後、施工画像409の変更が、第1変更であるか、第2変更であるかを判断する。分割印刷情報設定部57は、施工画像409の変更が第1変更であると判断したときには、ステップS05に進む。
【0076】
ステップS05において、分割印刷情報設定部57は、変更後の施工画像409に基づいて、分割印刷情報47を変更する。
【0077】
一方、ステップS04において、分割印刷情報設定部57は、施工画像409の変更が第2変更であると判断したときには、ステップS06に進む。
【0078】
ステップS06において、分割印刷情報設定部57は、確認ウィンドウ55を処理側表示部11に表示する。
【0079】
ステップS07において、分割印刷情報設定部57は、確認ウィンドウ55において、変更後の施工画像409に基づいて分割印刷情報47を変更することが選択されたか否かを判断する。分割印刷情報設定部57は、確認ウィンドウ55において、変更後の施工画像409に基づいて分割印刷情報47を変更することが選択されたと判断したときには、ステップS05に進む。一方、分割印刷情報設定部57は、確認ウィンドウ55において、変更後の施工画像409に基づいて分割印刷情報47を変更することが選択されなかったと判断したときには、ステップS08に進む。
【0080】
ステップS08において、出力先設定部63は、所定の操作が行われると、印刷設定画面71を処理側表示部11に表示する。
【0081】
ステップS09において、出力先設定部63は、印刷設定画面71における操作に基づいて、指示書画像データの出力先を設定する。出力先設定部63は、指示書画像データの出力先として、第1印刷装置101を設定すると、ステップS10に進む。
【0082】
ステップS10において、ジョブ生成部65は、第1印刷媒体301に印刷される複数の分割画像403に対して第1印刷媒体301の幅方向の余白429(
図20参照)に、施工指示書407を印刷可能であるか否かを判断する。ジョブ生成部65は、複数の分割画像403に対して第1印刷媒体301の幅方向の余白429に、施工指示書407を印刷可能であるか否かを、例えば、第1印刷媒体301の幅方向における余白429の寸法が、施工指示書407の短辺の寸法よりも大きいか否かにより、判断する。ジョブ生成部65は、複数の分割画像403に対して第1印刷媒体301の幅方向の余白429に、施工指示書407を印刷可能であると判断したときには、ステップS11に進む。なお、第1印刷媒体301の幅方向は、第1印刷装置101における第1印刷媒体301の搬送方向に対して交差する。
【0083】
ステップS11において、ジョブ生成部65は、元画像データと分割印刷情報47とに基づいて、複数の分割画像データを生成し、複数の分割画像データに対してRIP処理を行う。また、ジョブ生成部65は、元画像データと指示書情報53とに基づいて、指示書画像データを生成し、指示書画像データに対してRIP処理を行う。そして、ジョブ生成部65は、複数の分割画像403と、複数の分割画像403に対して第1印刷媒体301の幅方向に配置された施工指示書407とが第1印刷媒体301に印刷されるように、複数の分割画像データと指示書画像データとを含む印刷ジョブを生成する。
【0084】
ステップS12において、送信部67は、生成された印刷ジョブを、第1印刷装置101に送信する。その結果、第1印刷装置101により、
図20に示すように、複数の分割画像403と、複数の分割画像403に対して第1印刷媒体301の幅方向に配置された施工指示書407とが、第1印刷媒体301に印刷される。
【0085】
一方、ステップS10において、ジョブ生成部65は、複数の分割画像403に対して第1印刷媒体301の幅方向の余白429に、施工指示書407を印刷可能ではないと判断したときには、ステップS13に進む。
【0086】
ステップS13において、ジョブ生成部65は、ステップS11と同様にして、複数の分割画像データと指示書画像データとを生成し、複数の分割画像データと指示書画像データとに対してRIP処理を行う。そして、ジョブ生成部65は、複数の分割画像403と、複数の分割画像403に対して第1印刷媒体301の長さ方向に配置された施工指示書407とが第1印刷媒体301に印刷されるように、複数の分割画像データと指示書画像データとを含む印刷ジョブを生成する。なお、第1印刷媒体301の長さ方向は、第1印刷装置101における第1印刷媒体301の搬送方向と略平行である。
【0087】
その後、ステップS12に進み、送信部67は、生成された印刷ジョブを、第1印刷装置101に送信する。その結果、第1印刷装置101により、
図21に示すように、複数の分割画像403と、複数の分割画像403に対して第1印刷媒体301の長さ方向に配置された施工指示書407とが、第1印刷媒体301に印刷される。なお、この場合、情報処理装置1は、第1印刷媒体301の消費量を抑制すべく、施工指示書407の短辺が、第1印刷媒体301の長さ方向と略平行になる向きで、施工指示書407を第1印刷媒体301に印刷することが好ましい。
【0088】
このように、施工指示書407が、複数の分割画像403と同じ第1印刷媒体301に印刷されることで、施工指示書407を、複数の分割画像403の簡易色見本として機能させることができる。また、施工指示書407が、複数の分割画像403に対して第1印刷媒体301の幅方向に印刷される場合には、第1印刷媒体301の消費量が増加することを抑制することができる。
【0089】
ステップS09において、出力先設定部63は、指示書画像データの出力先として、第2印刷装置201を設定すると、ステップS14に進む。
【0090】
ステップS14において、ジョブ生成部65は、施工指示書407が第2印刷媒体303に印刷されるように、指示書画像データに基づいて、印刷ジョブを生成する。
【0091】
ステップS15において、送信部67は、生成された印刷ジョブを、第2印刷装置201に送信する。その結果、第2印刷装置201により、
図5に示すように、施工指示書407が第2印刷媒体303に印刷される。
【0092】
ステップS09において、出力先設定部63は、指示書画像データの出力先として、電子データファイル形式を設定すると、ステップS16に進む。
【0093】
ステップS16において、ファイル生成部69は、指示書画像データに基づいて、施工指示書407の電子データファイルを生成する。
【0094】
このように、ユーザーは、印刷設定画面71において、指示書画像データの出力先を設定することで、施工指示書407を第1印刷装置101により印刷するか、施工指示書407を第2印刷装置201により印刷するか、或いは施工指示書407の電子データファイルをファイル生成部69により生成するか、を選択することができる。
【0095】
以上のとおり、本実施形態の情報処理装置1によれば、分割印刷情報47を設定することで、指示書プレビュー51に、分割位置画像411だけでなく、重なり領域画像413が表示される。したがって、指示書プレビュー51に重なり領域画像413を表示するための操作を低減することができ、ユーザーの使い勝手を向上させることができる。
【0096】
[その他の変形例]
上記の実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採用可能であることは言うまでもない。例えば、上記の実施形態は、上述したほか、以下のような形態に変更することができる。
【0097】
情報処理装置1は、コメント画像421を、指示書プレビュー51における入力操作に基づいて、指示書プレビュー51に追加可能な構成に限定されず、分割印刷情報47に基づいて、指示書プレビュー51に自動的に表示する構成でもよい。例えば、分割印刷情報47に含まれる重なり領域情報が、各分割画像403の下辺に糊代425が設けられることを示す場合には、情報処理装置1は、複数の分割画像403を上側から順に貼ることを示すコメント画像421を、指示書プレビュー51に表示すればよい。
【0098】
情報処理装置1は、確認ウィンドウ55において、指示書画像データの出力先として、第1印刷装置101が選択され、複数の分割画像403に対して第1印刷媒体301の幅方向の余白429に、施工指示書407を印刷可能ではないと判断した場合に、複数の分割画像403に対して第1印刷媒体301の長さ方向に施工指示書407を印刷する構成に限定されない。例えば、情報処理装置1は、指示書画像データの出力先として、第1印刷装置101の代わりに第2印刷装置201をユーザーに勧めてもよく、ユーザーに確認することなく、指示書画像データを含む印刷ジョブを第2印刷装置201に送信してもよい。また、情報処理装置1は、施工指示書407の印刷制御処理を中止してもよい。
【0099】
情報処理装置1が、指示書プレビュー51において施工画像409を変更する操作が、第2変更であると判断したときに、変更後の施工画像409に基づいて分割印刷情報47を変更するか否かを、ユーザーに確認する手段は、確認ウィンドウ55を表示することに限定されるものではない。例えば、情報処理装置1は、音声を出力することにより、ユーザーに確認してもよい。
【0100】
情報処理装置1は、上述したように、指示書プレビュー51において施工画像409を変更する操作が行われた場合に、変更後の施工画像409に基づいて、分割印刷情報47を変更するが、施工画像409として、分割位置画像411および重なり領域画像413の双方を指示書プレビュー51に表示する構成に限定されない。例えば、情報処理装置1は、指示書プレビュー51に分割位置画像411を表示するが重なり領域画像413を表示せず、指示書プレビュー51において分割位置画像411を移動させる操作が行われた場合に、移動後の分割位置画像411に基づいて、分割印刷情報47に含まれる分割位置情報を変更する構成でもよい。
【0101】
[付記]
以下、情報処理装置、情報処理装置の制御方法およびプログラムについて付記する。
【0102】
情報処理装置は、元画像を複数の分割画像に分割して印刷するときの元画像の分割位置に関する分割位置情報、および印刷された複数の分割画像を貼り合せるときの分割画像同士の重なり領域に関する重なり領域情報、を含む分割印刷情報を設定する分割印刷情報設定部と、印刷された複数の分割画像を貼り合わせるための施工指示書の印刷プレビューである指示書プレビューを、分割印刷情報に基づいて生成する指示書プレビュー生成部と、を備え、指示書プレビュー生成部は、元画像と、元画像の分割位置を示す分割位置画像、および重なり領域を示す重なり領域画像、を含む施工画像と、が表示されるように、指示書プレビューを生成する。
【0103】
この構成によれば、分割印刷情報を設定することで、指示書プレビューに、分割位置画像だけでなく、重なり領域画像を表示することができる。したがって、重なり領域画像を表示するための操作を低減することができ、ユーザーの使い勝手を向上させることができる。
【0104】
この場合、指示書プレビュー生成部は、指示書プレビューにおいて施工画像を変更する操作が行われると、変更後の施工画像に基づいて、分割印刷情報を変更することが好ましい。
【0105】
この構成によれば、ユーザーは、指示書プレビューにおいて施工画像を変更する操作を行うことで、分割印刷情報を変更することができる。
【0106】
この場合、施工画像の変更には、指示書プレビューにおける分割位置画像の移動、指示書プレビューにおける重なり領域画像の移動、および指示書プレビューにおける施工画像の追加、の少なくとも一つが含まれることが好ましい。
【0107】
この構成によれば、施工画像の変更に、指示書プレビューにおける分割位置画像の移動が含まれるときには、分割位置画像を移動させる操作が行われると、移動後の分割位置画像に基づいて、分割位置情報が変更される。また、施工画像の変更に、指示書プレビューにおける重なり領域画像の移動が含まれるときには、重なり領域画像を移動させる操作が行われると、移動後の重なり領域画像に基づいて、重なり領域情報が変更される。また、施工画像の変更に、指示書プレビューにおける施工画像の追加が含まれるときには、施工画像を追加する操作が行われると、追加後の施工画像に基づいて、分割印刷情報が変更される。
【0108】
この場合、指示書プレビューに追加される施工画像には、複数の分割画像の貼合せ順を示すコメント画像が含まれることが好ましい。
【0109】
この構成によれば、施工指示書を見たユーザーが、複数の分割画像の貼合せ順を確認することができる。
【0110】
この場合、分割印刷情報設定部は、指示書プレビューにおいて施工画像を変更する操作が、第1変更であるか、第2変更であるか、を判断し、指示書プレビューにおいて施工画像を変更する操作が、第1変更であると判断したときには、ユーザーに確認することなく、変更後の施工画像に基づいて、分割印刷情報を変更し、指示書プレビューにおいて施工画像を変更する操作が、第2変更であると判断したときには、変更後の施工画像に基づいて分割印刷情報を変更するか否かを、ユーザーに確認することが好ましい。
【0111】
この構成によれば、情報処理装置は、指示書プレビューにおいて施工画像を変更する操作が、第1変更であると判断したときには、ユーザーに確認することなく、変更後の施工画像に基づいて、分割印刷情報を変更する。このため、ユーザーは、指示書プレビューにおける施工画像の変更結果を、常に分割印刷情報に反映させることができる。一方、情報処理装置は、指示書プレビューにおいて施工画像を変更する操作が、第2変更であると判断したときには、変更後の施工画像に基づいて分割印刷情報を変更するか否かを、ユーザーに確認する。このため、ユーザーは、指示書プレビューにおける施工画像の変更結果を、必要に応じて、分割印刷情報に反映させることができる。
【0112】
この場合、指示書プレビューに対応した指示書画像データを含む印刷ジョブを生成するジョブ生成部と、印刷ジョブを印刷装置に送信する送信部と、を備えたことが好ましい。
【0113】
この構成によれば、分割位置画像および重なり領域画像を含む施工指示書、を印刷することができる。
なお、第1印刷装置101は、「印刷装置」の一例である。同様に、第2印刷装置201は、「印刷装置」の一例である。
【0114】
この場合、印刷装置には、複数の分割画像を第1印刷媒体に印刷する第1印刷装置が含まれ、ジョブ生成部は、複数の分割画像に対応する複数の分割画像データと、指示書画像データと、を含む印刷ジョブを生成し、送信部は、印刷ジョブを第1印刷装置に送信することが好ましい。
【0115】
この構成によれば、施工指示書を、複数の分割画像と共に第1印刷媒体に印刷することができる。
【0116】
この場合、ジョブ生成部は、第1印刷媒体に印刷される複数の分割画像に対して第1印刷媒体の幅方向の余白に、施工指示書を印刷可能であるときに、第1印刷媒体に、複数の分割画像と、複数の分割画像に対して第1印刷媒体の幅方向に配置された施工指示書と、が印刷されるように、印刷ジョブを生成することが好ましい。
【0117】
この構成によれば、第1印刷媒体に印刷される複数の分割画像に対して第1印刷媒体の幅方向の余白に、施工指示書を印刷可能であるときには、その余白に施工指示書が印刷される。これにより、第1印刷媒体の消費量が増加することを抑制することができる。
【0118】
この場合、印刷装置には、複数の分割画像を第1印刷媒体に印刷する第1印刷装置と、第1印刷装置とは異なる第2印刷装置と、が含まれ、
指示書画像データに基づいて、電子データファイルを生成するファイル生成部と、
指示書画像データの出力先を、ユーザーの選択に基づいて、第1印刷装置、第2印刷装置ならびに電子データファイル形式のなかから設定する出力先設定部と、を備え、
送信部は、指示書画像データの出力先として、第1印刷装置が設定されたときに、指示書画像データを含む印刷ジョブを第1印刷装置に送信し、指示書画像データの出力先として、第2印刷装置が設定されたときに、指示書画像データを含む印刷ジョブを第2印刷装置に送信し、
ファイル生成部は、指示書画像データの出力先として、電子データファイル形式が設定されたときに、指示書画像データに基づいて、電子データファイルを生成することが好ましい。
【0119】
この構成によれば、ユーザーは、施工指示書を第1印刷装置により印刷するか、施工指示書を第2印刷装置により印刷するか、或いは施工指示書の電子データファイルを所定の電子データファイル形式により生成するか、を選択することができる。
【0120】
この場合、元画像がどのように分割されるのかを示す分割設定プレビュー、を生成する分割設定プレビュー生成部、を備えたことが好ましい。
【0121】
この構成によれば、ユーザーは、分割設定プレビューを見ることで、元画像がどのように分割されるのかを、複数の分割画像の印刷前に確認することができる。
【0122】
情報処理装置の制御方法は、元画像を複数の分割画像に分割して印刷するときの元画像の分割位置に関する分割位置情報、および印刷された複数の分割画像を貼り合せるときの分割画像同士の重なり領域に関する重なり領域情報、を含む分割印刷情報を設定するステップと、印刷された複数の分割画像を貼り合わせるための施工指示書の印刷プレビューである指示書プレビューを、分割印刷情報に基づいて生成するステップと、を備え、指示書プレビューを生成するステップにおいて、元画像と、元画像の分割位置を示す分割位置画像、および重なり領域を示す重なり領域画像、を含む施工画像と、が表示されるように、指示書プレビューを生成する。
【0123】
この構成によれば、分割印刷情報を設定することで、指示書プレビューに、分割位置画像だけでなく、重なり領域画像を表示することができる。したがって、分割印刷情報を変更するための操作を低減することができ、ユーザーの使い勝手を向上させることができる。
【0124】
プログラムは、情報処理装置が備えるプロセッサーに、元画像を複数の分割画像に分割して印刷するときの元画像の分割位置に関する分割位置情報、および印刷された複数の分割画像を貼り合せるときの分割画像同士の重なり領域に関する重なり領域情報、を含む分割印刷情報を設定するステップと、印刷された複数の分割画像を貼り合わせるための施工指示書の印刷プレビューである指示書プレビューを、分割印刷情報に基づいて生成するステップと、を実行させ、指示書プレビューを生成するステップにおいて、元画像と、元画像の分割位置を示す分割位置画像、および重なり領域を示す重なり領域画像、を含む施工画像と、が表示されるように、指示書プレビューを生成する。
【0125】
この構成によれば、分割印刷情報を設定することで、指示書プレビューに、分割位置画像だけでなく、重なり領域画像を表示することができる。したがって、分割印刷情報を変更するための操作を低減することができ、ユーザーの使い勝手を向上させることができる。
【符号の説明】
【0126】
11…処理側表示部、19…設定領域、21…画像表示領域、51…指示書プレビュー、401…元画像、403…分割画像、407…施工指示書、409…施工画像、411…分割位置画像、413…重なり領域画像、415…元画像サイズ、417…分割画像サイズ、423…重なり領域。