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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】通信システム及び通信装置
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/46 20060101AFI20240709BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240709BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20240709BHJP
   B60L 50/64 20190101ALI20240709BHJP
   B60L 58/12 20190101ALI20240709BHJP
【FI】
H01Q1/46
H02J7/00 Y
B60L3/00 S
B60L50/64
B60L58/12
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020060438
(22)【出願日】2020-03-30
(65)【公開番号】P2021158647
(43)【公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-05-19
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】松本 翔
(72)【発明者】
【氏名】李 政彦
(72)【発明者】
【氏名】早瀬 陽一
【審査官】白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-171061(JP,A)
【文献】特開2010-142083(JP,A)
【文献】特開2020-027767(JP,A)
【文献】特開平11-345631(JP,A)
【文献】特開2008-287988(JP,A)
【文献】特開2012-231266(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/46
H02J 7/00
B60L 3/00
B60L 50/64
B60L 58/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に設けられ、少なくとも1つの第1の通信装置(2)と前記第1の通信装置とは異なる少なくとも1つの第2の通信装置(4)とを備える通信システム(100)であって、
前記第1の通信装置は、無線通信を行い、前記第2の通信装置から送信される電池情報を受信するように構成されており、
前記第2の通信装置は、複数の電池セルを含む組電池における少なくとも1つの前記電池セルに関する情報を前記電池情報として取得し、無線通信を行い、前記電池情報を前記第1の通信装置に送信するように構成されており、
前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置のうちの少なくとも1つである特定通信装置は、前記筐体内における前記電池セルが配置される電池配置面に対して直交する直交面上に配置されており、少なくとも1つのアンテナを含むアンテナ構造物を少なくとも備え、
前記アンテナ構造物は、前記特定通信装置が配置される前記直交面である装置配置面と前記装置配置面とは異なる前記直交面である特定面との間に設置され、
前記筐体は、前記筐体内に、前記電池配置面に直交する方向を上下方向として、前記特定通信装置が備える前記アンテナ構造物の上方及び下方の少なくとも一方に設置される内部部材(80)を備え、
前記内部部材には、前記上下方向に開口する少なくとも一つの開口部(801)が形成されており、
前記特定通信装置が備える前記アンテナ(21、41)は、前記内部部材の前記開口部が位置する方向を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する
通信システム。
【請求項2】
請求項に記載の通信システムであって、
前記特定通信装置は、少なくとも1つの前記第2の通信装置である
通信システム。
【請求項3】
請求項に記載の通信システムであって、
前記第2の通信装置が備える前記アンテナ(41)は、前記内部部材の前記開口部が位置する方向と前記第1の通信装置が位置する方向とを含む予め定められた範囲に、指向性を有する
通信システム。
【請求項4】
請求項から請求項のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記内部部材は、前記装置配置面と前記特定面とを固定するように構成される
通信システム。
【請求項5】
請求項から請求項のいずれか一項に記載の通信システムであって、
少なくとも1つの前記装置配置面は、前記電池セルが備える複数の前記直交面のうちの1つである
通信システム。
【請求項6】
請求項に記載の通信システムであって、
少なくとも1つの前記特定面は、前記筐体の内周壁面である
通信システム。
【請求項7】
請求項又は請求項に記載の通信システムであって、
前記筐体は、向かい合う内周壁面を接続する補強部材を備え、
前記補強部材は前記直交面を備え
少なくとも1つの前記特定面は、前記補強部材が備える前記直交面である
通信システム。
【請求項8】
請求項から請求項のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記内部部材が前記アンテナ構造物の上方に設置され、前記装置配置面及び前記特定面は、前記上下方向において前記内部部材よりも前記上方に延びる部分を有する
通信システム。
【請求項9】
請求項から請求項のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記内部部材が前記アンテナ構造物の下方に設置され、前記装置配置面及び前記特定面は、前記上下方向において前記内部部材よりも前記下方に延びる部分を有する
通信システム。
【請求項10】
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記開口部は、その最長部の長さが、当該通信システムにて用いられる電波の波長の1/4以上である
通信システム。
【請求項11】
請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記筐体及び前記内部部材のうち少なくとも一方の材質は金属である
通信システム。
【請求項12】
請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置は、前記電池セルの側面と、前記筐体との間に配置されている
通信システム。
【請求項13】
請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記第1の通信装置及び前記第2の通信装置は、前記電池セルの上面より下方に配置されている
通信システム。
【請求項14】
請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記第1の通信装置と対向する前記筐体の面と、前記第2の通信装置と対向する前記筐体の面は、互いに交差する面である
通信システム。
【請求項15】
請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記第1の通信装置と対向する前記筐体の面と、前記第2の通信装置と対向する前記筐体の面は、同じ面である
通信システム。
【請求項16】
請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記第2の通信装置は前記電池セルの側面と前記電池セルとは異なる他の前記電池セルの側面との間に配置される
通信システム。
【請求項17】
請求項1から請求項1のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記内部部材の前記開口部の開口方向において、前記第1の通信装置は、前記内部部材の一方側に配置され、前記第2の通信装置は、前記内部部材の他方側に設置される
通信システム。
【請求項18】
請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の通信システムであって、
前記筐体の内周壁面と接続される補強部材を有し、
前記第1の通信装置と前記第2の通信装置との間には、前記補強部材と前記内部部材との間に形成される隙間が位置する
通信システム。
【請求項19】
筐体内に設けられ、少なくとも1つの第1の通信装置(2)と前記第1の通信装置とは異なる少なくとも1つの第2の通信装置(4)とを備える通信システム(100)における少なくとも1つの前記第1の通信装置であって、
当該第1の通信装置は、無線通信を行い、前記第2の通信装置から送信される電池情報を受信するように構成されており、
前記第2の通信装置は、複数の電池セルを含む組電池における少なくとも1つの前記電池セルに関する情報を前記電池情報として取得し、無線通信を行い、前記電池情報を当該第1の通信装置に送信するように構成されており、
当該第1の通信装置は、
前記筐体内における前記電池セルが配置される電池配置面に対して直交する直交面上に配置されており、少なくとも1つのアンテナを含むアンテナ構造物を備え、
前記アンテナ構造物は、当該第1の通信装置が配置される前記直交面である装置配置面と前記装置配置面とは異なる前記直交面である特定面との間に設置され、
前記筐体は、前記筐体内に、前記電池配置面に直交する方向を上下方向として、当該第1の通信装置が備える前記アンテナ構造物の上方及び下方の少なくとも一方に設置される内部部材(80)を備え、
前記内部部材には、前記上下方向に開口する少なくとも一つの開口部(801)が形成されており、
当該第1の通信装置が備える前記アンテナは、前記内部部材の前記開口部が位置する方向を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する
第1の通信装置。
【請求項20】
筐体内に設けられ、少なくとも1つの第1の通信装置(2)と前記第1の通信装置とは異なる少なくとも1つの第2の通信装置(4)とを備える通信システムにおける少なくとも1つの前記第2の通信装置であって、
前記第1の通信装置は、無線通信を行い、当該第2の通信装置から送信される電池情報を受信するように構成されており、
当該第2の通信装置は、複数の電池セルを含む組電池における少なくとも1つの前記電池セルに関する情報を前記電池情報として取得し、無線通信を行い、前記電池情報を前記第1の通信装置に送信するように構成されており、
当該第2の通信装置は、
前記筐体内における前記電池セルが配置される電池配置面に対して直交する直交面上に配置されており、少なくとも1つのアンテナを含むアンテナ構造物を備え、
前記アンテナ構造物は、当該第2の通信装置が配置される前記直交面である装置配置面と前記装置配置面とは異なる前記直交面である特定面との間に設置され、
前記筐体は、前記筐体内に、前記電池配置面に直交する方向を上下方向として、当該第2の通信装置が備える前記アンテナ構造物の上方及び下方の少なくとも一方に設置される内部部材(80)を備え、
前記内部部材には、前記上下方向に開口する少なくとも一つの開口部(801)が形成されており、
当該第2の通信装置が備える前記アンテナは、前記内部部材の前記開口部が位置する方 向を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する
第2の通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電池に関する情報を取得する少なくとも1つの末端装置と、該末端装置と通信を行う少なくとも1つの管理装置と、を備える通信システム、及び通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、筐体内に無線通信を行う複数の通信装置を備える通信システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-12954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、発明者の詳細な検討の結果、筐体の小型化及び低背化が図られると、筐体内での無線通信が困難になるおそれがあるという課題が見出された。筐体の小型化及び低背化によって、例えば通信装置が筐体の底面に対して垂直に配置されたときに、通信装置におけるアンテナ開口面と該アンテナ開口面に向かい合う筐体内の部材との隙間が狭くなり、電波の伝搬が困難になる状態が生じ得る為である。ここでいう無線通信とは、筐体内における複数の通信装置間の無線通信をいう。
【0005】
本開示の1つの局面は、筐体内に設けられた通信システムにおいて、筐体内での無線通信が困難になることを抑制する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、筐体内に設けられ、少なくとも1つの第1の通信装置(2)と、第1の通信装置とは異なる少なくとも1つの第2の通信装置(4)と、を備える通信システム(100)である。第1の通信装置は、無線通信を行い、第2の通信装置から送信される電池情報を受信するように構成されている。第2の通信装置は、複数の電池セルを含む組電池における少なくとも1つの電池セルに関する情報を電池情報として取得し、無線通信を行い、電池情報を第1の通信装置に送信するように構成されている。
【0007】
第1の通信装置及び第2の通信装置のうちの少なくとも1つである特定通信装置は、筐体内における電池セルが配置される電池配置面に対して直交する直交面上に配置されており、少なくとも1つのアンテナを含むアンテナ構造物を少なくとも備える。アンテナ構造物は、特定通信装置が配置される直交面である装置配置面と装置配置面とは異なる直交面である特定面との間に設置される。筐体は、筐体内に、電池配置面に直交する方向を上下方向として、特定通信装置が備えるアンテナ構造物の上方及び下方の少なくとも一方に、電池配置面に対して略平行に設置される内部部材(80)を備える。
【0008】
内部部材には、上下方向に開口する少なくとも一つの開口部(801)が形成されている。特定通信装置が備えるアンテナは、内部部材の開口部が位置する方向を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する。
【0009】
このような構成によれば、仮に小型化及び低背化された筐体内において、特定通信装置が備えるアンテナ構造物の上方又は下方に内部部材が配置されていたとしても、内部部材の開口部を介して電波が伝搬する。この結果、筐体内で無線通信が困難になることを抑制することができる。
【0010】
本開示の別の一態様は、筐体内に設けられ、少なくとも1つの第1の通信装置(2)と第1の通信装置とは異なる少なくとも1つの第2の通信装置(4)とを備える通信システム(100)における少なくとも1つの第1の通信装置である。当該第1の通信装置は、無線通信を行い、当該第2の通信装置から送信される電池情報を受信するように構成されている。第2の通信装置は、複数の電池セルを含む組電池における少なくとも1つの電池セルに関する情報を電池情報として取得し、無線通信を行い、電池情報を当該第1の通信装置に送信するように構成されている。
【0011】
当該第1の通信装置は、筐体内における電池セルが配置される電池配置面に対して直交する直交面上に配置されており、少なくとも1つのアンテナを含むアンテナ構造物を備える。アンテナ構造物は、当該第2の通信装置が配置される直交面である装置配置面と装置配置面とは異なる直交面である特定面との間に設置される。筐体は、筐体内に、電池配置面に直交する方向を上下方向として、当該第2の通信装置が備えるアンテナ構造物の上方及び下方の少なくとも一方に、電池配置面に対して略平行に設置される内部部材(80)を備える。
【0012】
内部部材には、上下方向に開口する少なくとも一つの開口部(801)が形成されている。当該第1の通信装置が備えるアンテナは、内部部材の開口部が位置する方向を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する。
【0013】
このような構成によれば、仮に小型化及び低背化された筐体内において、第1の通信装置が備えるアンテナ構造物の上方又は下方に内部部材が配置されていたとしても、内部部材の開口部を介して電波が伝搬する。この結果、筐体内で無線通信が困難になることを抑制することができる。
【0014】
本開示の別の一態様は、筐体内に設けられ、少なくとも1つの第1の通信装置(2)と第1の通信装置とは異なる少なくとも1つの第2の通信装置(4)とを備える通信システムにおける少なくとも1つの第2の通信装置である。第1の通信装置は、無線通信を行い、当該第2の通信装置から送信される電池情報を受信するように構成されている。当該第2の通信装置は、複数の電池セルを含む組電池における少なくとも1つの電池セルに関する情報を電池情報として取得し、無線通信を行い、電池情報を第1の通信装置に送信するように構成されている。
【0015】
また、当該第2の通信装置は、筐体内における電池セルが配置される電池配置面に対して直交する直交面上に配置されており、少なくとも1つのアンテナを含むアンテナ構造物を備える。アンテナ構造物は、当該第2の通信装置が配置される直交面である装置配置面と装置配置面とは異なる直交面である特定面との間に設置される。筐体は、筐体内に、電池配置面に直交する方向を上下方向として、当該第2の通信装置が備えるアンテナ構造物の上方及び下方の少なくとも一方に、電池配置面に対して略平行に設置される内部部材(80)を備える。
【0016】
内部部材には、上下方向に開口する少なくとも一つの開口部(801)が形成されている。当該第2の通信装置が備えるアンテナは、内部部材の開口部が位置する方向を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する。
【0017】
このような構成によれば、仮に小型化及び低背化された筐体内において、第2の通信装置が備えるアンテナ構造物の上方又は下方に内部部材が配置されていたとしても、内部部材の開口部を介して電波が伝搬する。この結果、筐体内で無線通信が困難になることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】通信システムの構成を示すブロック図。
図2】筐体の外観を示す斜視図。
図3】第1実施形態の筐体及び通信システムの斜視図。
図4】末端装置4の三面図及び断面図。
図5】末端装置が備えるアンテナの指向性と電波の伝搬を説明する説明図。
図6】末端装置が備えるアンテナの指向性と電波の伝搬を説明する説明図。
図7】末端装置が備えるアンテナの指向性を説明する説明図。
図8】末端装置が備えるアンテナの指向性を説明する説明図。
図9】比較装置による電波の伝搬を説明する説明図。
図10】変形例1-1における末端装置が備えるアンテナの指向性を説明する説明図。
図11】変形例1-2における末端装置が備えるアンテナの指向性と電波の伝搬を説明する説明図。
図12】変形例1-3における末端装置が備えるアンテナの指向性と電波の伝搬を説明する説明図。
図13】変形例1-4における末端装置が備えるアンテナの指向性と電波の伝搬を説明する説明図。
図14】第2実施形態の通信システムについて筐体200内の配置を説明する説明図。
図15】変形例2-1を説明する説明図。
図16】変形例2-2を説明する説明図。
図17】変形例2-3を説明する説明図。
図18】変形例2-4を説明する説明図。
図19】変形例2-5を説明する説明図。
図20】変形例2-6を説明する説明図。
図21】第3実施形態の通信システムについて筐体200内の配置を説明する説明図。
図22】変形例3-1を説明する説明図。
図23】変形例3-2を説明する説明図。
図24】変形例3-3を説明する説明図。
図25】変形例3-4を説明する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら、本開示の例示的な実施形態を説明する。なお、以下でいう「平行」とは、厳密な意味での平行に限るものではなく、上述と同様の効果を得るのであれば厳密に平行でなくてもよい。以下でいう「垂直」も同様である。
【0020】
[第1実施形態]
[1-1.構成]
<全体構成>
本実施形態に係る通信システム100の構成について、図1を参照して説明する。通信システム100は、車両V1に搭載される。通信システム100は、少なくとも1つの管理装置2と、管理装置2とは異なる複数の末端装置4と、を備える。通信システム100は、少なくとも1つの組電池50を備えていてもよい。組電池50は、複数の電池セル5をパッケージングしたものである。電池セル5は電池の構成単位をいう。
【0021】
本実施形態では、通信システム100は、図1に示すように、1つの管理装置2と3つの末端装置4を備える。また、通信システム100は、1つの組電池50を備え、該組電池50は3つの電池セル5を含む。但し、通信システム100が備える管理装置2の数、末端装置4の数、電池セル5の数はこれに限定されるものではない。
【0022】
以下では、1つの末端装置4と少なくとも1つの電池セル5を含むものを電池モジュール3という。本実施形態では、図1に示すように、電池モジュール3が、1つの末端装置4と1つの電池セル5とを含む例を説明する。但し、電池モジュール3に含まれる電池セル5の数はこれに限定されるものではない。電池モジュール3に含まれる電池セル5の数は複数であってもよい。また、複数の電池モジュール3それぞれが備える電池セル5の数は、電池モジュール3毎に異なっていてもよい。本実施形態では、組電池50が備える複数の電池セル5は、互いに直列に接続されている。但し、複数の電池セル5は、並列に接続されていてもよいし、又は直並列に接続されていてもよい。
【0023】
以下では、通信システム100が備える複数の構成要素のうちの個々の構成要素については、例えば末端装置4_1、電池モジュール3_1、というように、符号に添え字を付して表すことがある。なお、個々の構成要素について共通の説明を記載する場合には、例えば末端装置4、電池モジュール3、というように、添え字を省略して符号のみを記載する。
【0024】
<管理装置2>
管理装置2は、アンテナ21と、無線通信部22と、管理制御部23と、を備える。無線通信部22と、管理制御部23とを、管理モジュール22ともいう。
【0025】
本実施形態では、アンテナ21は、全方向に指向性を有する平面アンテナとして構成される。なお、アンテナ21の構成はこれに限定されるものではない。
無線通信部22は、アンテナ21を介して、複数の電池モジュール3それぞれが備える末端装置4との間で、通信システム100にて使用する予め定められた周波数帯(以下、使用周波数帯)F1の無線通信信号を送受信する。使用周波数帯F1は、通信システム100にて無線通信に使用される周波数帯であって、例えば、ISMバンド(すなわち、数GHz)であり得る。
【0026】
管理制御部23は、CPU26、ROM、RAM、及びフラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ)27を含むマイコン25を備える。管理制御部23は、CPU26がメモリ27に格納されたプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。
【0027】
例えば、管理制御部23は、無線通信部22を用いて、対象装置となる末端装置4との間で無線通信を行う。具体的には、管理制御部23は、末端装置4に送信指示信号を送信して末端装置4によって取得された電池情報を末端装置4に送信させ、該電池情報をメモリ27に記憶する。
【0028】
電池情報とは、組電池50に関する情報であって、組電池50の電圧、組電池50の温度等といった、組電池50に関する種々の情報であり得る。なお、電池情報は、組電池50そのものの情報であってもよいし、組電池50を構成するそれぞれの電池セル5に関する情報を含むものであってもよい。本実施形態では、末端装置4によって、末端装置4が含まれる電池モジュール3が備える電池セル5の電圧が電池情報として取得され、該電池情報が管理装置2へ送信される。
【0029】
なお、末端装置4が含まれる電池モジュール3が複数の電池セル5を備える場合、複数の電池セル5それぞれの電圧が電池情報として取得され、該電池情報が管理装置2へ送信されてもよい。
【0030】
管理制御部23は、メモリ27に記憶した電池情報を、通信線30を介して、通信システム100の外部装置に出力してもよい。外部装置は、例えば、車両V1が備える電子制御装置であってもよい。
【0031】
<末端装置4>
通信システム100が備える複数の末端装置4は、それぞれ同様に構成されている。1つの末端装置4は、アンテナ41と、無線通信部42と、末端制御部43と、を備える。無線通信部42と、末端制御部43とを、末端モジュールともいう。
【0032】
本実施形態では、アンテナ41は、ホーンアンテナとして構成される。但し、アンテナ21の構成はこれに限定されるものではない。アンテナ41の指向性については後述する。
無線通信部42は、アンテナ41を介して、管理装置2との間で無線通信信号を送受信する。無線通信部42は、無線通信部22と同様に構成され得る。
【0033】
末端制御部43は、CPU46、メモリ47を含むマイコン45を備える。末端制御部43は、CPU46がメモリ47に格納されたプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。
【0034】
例えば、末端制御部43は、予め定められた周期で電池情報を取得しメモリ47に記憶する。また、末端制御部43は、管理装置2から送信される送信指示信号に従って、管理装置2へ電池情報を送信する。本実施形態では上述のように、末端制御部43は、末端装置4が含まれる電池モジュール3が備える電池セル5の電圧を電池情報として取得し、送信指示信号に従って該電池情報を管理装置2へ送信する。
【0035】
<組電池50>
組電池50は、上述のように3つの電池セル5(すなわち、電池セル5_1-5_3)を備える。電池セル5_1-5_3は同様の形状である。電池セル5は、例えば後述する図3に示すように、6面体状に形成される。但し、電池セル5の形状は、これに限定されるものではなく、任意の形状であり得る。
【0036】
電池セル5の高さ(すなわち、厚み)はHsであるものとする。電池セル5には、図示しない電極が設けられている。組電池50に含まれる電池セル5それぞれが備える電極は、組電池50として通電可能となるように、図示しない配線によって接続される。組電池50は、通信システム100の外部に設けられる図示しない負荷に対して電力を供給する。
【0037】
<筐体200内の構成>
通信システム100は、例えば図2に示すように、車両V1内に設置された、直方体状の金属製の筐体200内に配置される。筐体200は、図3に示すように、平板状に形成された蓋部201と、箱状に形成された底部202とを備える。以下では、紙面における左右方向をX方向とし、奥行き方向をY方向とし、上下方向をZ方向として説明する。上下方向は筐体200の高さ方向に相当する。上方向とは+Z方向であり、下方向とは-Z方向である。
【0038】
筐体200は、小型化され低背化されている。低背化とは、筐体200の+Z方向の厚み、すなわち高さAが、相対的に小さくなるように形成されることをいう。電池セル5は、筐体200の底部202における下方の面(すなわち、底面)に配置される。以下でいう電池配置面305とは、電池セル5が配置される面をいう。
【0039】
複数の電池セル5は、電池配置面305上において、第1の方向(すなわち、x方向)、及び、第2の方向(すなわち、y方向)のうち、少なくとも一方に沿って整列して配置される。第1の方向とは、本実施形態ではX方向である。第2の方向とは、本実施形態ではY方向であり、第1の方向と垂直な方向である。本実施形態では、電池セル5_1-5_3は、Y方向に沿って整列して配置される。
【0040】
筐体200は、補強部材70を備える。補強部材70は、向かい合う内周壁面302を接続するための部材である。内周壁面302とは、筐体200の内周における壁面である。つまり、底部202が備える上下方向(すなわち、垂直方向)に延びる壁面における内側の面をいう。本実施形態では、図3に示すように、内周壁面302_1と内周壁面302_3とが向かい合っており、補強部材70はこれらを接続する。補強部材70は、補強部材70_1-補強部材70_3を備える。補強部材70_1は、電池セル5_1と電池セル5_2との間に配置され、補強部材70_2は、電池セル5_2と電池セル5_3との間に配置され、補強部材70_3は、電池セル5_3と後述する台60との間に配置される。
【0041】
補強部材70は、平板状に形成される。図示されないが、例えばL字型の部材等によって、補強部材70の長手方向における一方の端部は内周壁面302_1に固定され、他方の端部は内周壁面302_3に固定される。
【0042】
なお、本実施形態はこれに限定されるものではない。補強部材70は、L字型以外の適当な形状の部材によって、内周壁面302に固定され得る。また、補強部材70は、平板状ではなく、板状の任意の形状であり得る。板状部分の厚みは任意の厚みであってよい。また、補強部材70は、その端部が、内周壁面302に固定されやすい形状に、適宜形成されていてもよい。補強部材70の端部は、例えばL字型等のように形成されていてもよい。但し、端部の形状は、これらに限定されるものではない。
【0043】
筐体200は、補強部材70を備えることによって、外部から力が加えられた場合にも、その形状を保つことが可能となる。つまり、内部に配置された電池セル5をより確実に保護することができる。
【0044】
例えば本実施形態では、補強部材70の材質は金属である。但し、本開示はこれに限定されるものではない。補強部材70の材質は、金属と、例えば樹脂等といった金属以外の材質とを含むものであり得る。また、補強部材70の材質は、例えば樹脂等といった、金属以外の材質であり得る。また、補強部材70は、その他の材質であり得る。
【0045】
ここで、管理装置2は、内周壁面302に沿って配置される。ここでいう「沿う」とは、略平行となるように、という意味であり得る。例えば本実施形態では、管理装置2は、内周壁面302のうちの1つである内周壁面302_2に沿って配置される。具体的には、内周壁面302_2に沿うように台60が配置され、台60の上面601上に管理装置2が配置される。管理装置2にはアンテナ21が含まれる。つまり、アンテナ21は、筐体200が備える壁面のうちの1つであって、蓋部201の下方の面301と台60の上面601との間に設置される。
【0046】
なお、本実施形態の台60は、その高さHdが筐体200の高さAよりも低く、図示しないが、本実施形態のアンテナ21の外殻と面301との隙間は、使用周波数帯F1の電波の波長λ未満であってもよい。但し、本開示はこれに限定されるものではない。アンテナ21の外殻と面301との隙間は、使用周波数帯F1の電波の波長λ以上であってもよい。
【0047】
一方、末端装置4は、筐体200内における直交面上に設置される。直交面とは、電池配置面305に対して直交する面である。例えば本実施形態では、末端装置4は、該末端装置4を含む電池モジュール3が備える電池セル5が有する直交面上に配置される。以下では、末端装置4が設置される直交面を装置配置面ともいう。つまり、装置配置面とは、特定通信装置(すなわち、本実施形態では末端装置4)が設置される任意の直交面である。本実施形態では、図3に示すように、電池セル5が備える直交面であって、内周壁面302_1と向かい合う直交面401を、装置配置面とする。
【0048】
なお、電池モジュール3が1つの末端装置4と複数の電池セル5とを備える場合は、複数の電池セル5のうちの少なくとも一つの電池セル5が備える直交面が装置配置面として用いられ得る。
以下でいう特定通信装置とは、直交面上に配置されており、アンテナ構造物を少なくとも備えるものをいう。アンテナ構造物には少なくとも1つのアンテナが含まれる。つまり、アンテナ構造物は、アンテナ単体であってもよいし、複数のアンテナであってもよいし、一又は複数のアンテナとその他の構造物とを含むものであってもよい。その他の構造物には、例えば、接続線、基板に形成されたマイクロストリップライン、無線通信を行うためのモジュール、後述するモジュールケース51、アンテナカバー52、基板53、等が含まれ得る。
【0049】
また、以下でいう特定面とは、特定通信装置が設置される装置配置面とは異なる直交面をいう。特定通信装置のアンテナ構造物は、特定面と装置配置面との間に設置される。
例えば本実施形態では、内周壁面302_1が特定面に相当する。つまり、特定通信装置としての末端装置4が備えるアンテナ41を含むアンテナ構造物は、特定面としての内周壁面302_1と、装置配置面としての直交面401と、の間に設置される。
【0050】
図3に示すように、複数の末端装置4は、末端装置4が配置されている装置配置面(すなわち、直交面401)が連なる方向(すなわち、本実施形態ではY方向)に沿って、並んで配置される。例えば本実施形態では、末端装置4が並んで配置される方向は、電池セル5が並んで配置される方向に等しい。また、複数の末端装置4は、装置配置面において、相対的に下方に配置される。
【0051】
例えば図4に示すように、末端装置4は、モジュールケース51と、アンテナカバー52と、基板53と、を備え、基板53の一方の面にアンテナ41が形成され、基板53の他方の面に末端モジュール48が形成される。基板53は、モジュールケース51に支持され、基板53においてアンテナ41が形成された面はアンテナカバー52により覆われる。モジュールケース51は、例えば金属により形成され得る。アンテナカバー52は、電波を透過可能な材料により形成され得る。電波を透過可能な材料としては例えば樹脂が挙げられるが、樹脂に限定されるものではない。
【0052】
つまり、装置配置面には、基板53に形成された末端モジュール48と、基板53を介して末端モジュール48とは反対側に形成されたアンテナ41とが配置される。アンテナ41を含むアンテナ構造物(すなわち、本実施形態では末端装置4そのもの)は、装置配置面(すなわち、直交面401)と特定面としての内周壁面302_1との間に配置される。アンテナ41の外殻と、特定面としての内周壁面302_1との隙間Gfは、本実施形態では、使用周波数帯F1の電波の波長λ未満であってもよい。但し、本開示はこれに限定されるものではない。アンテナ41の外殻と内周壁面302_1との隙間Gfは、使用周波数帯F1の電波の波長λ以上であってもよい。
【0053】
筐体200は、少なくとも1つの内部部材80を備える。内部部材80とは、電池配置面305に直交する方向を上下方向として、特定通信装置毎に、該特定通信装置が備えるアンテナ構造物の上方及び下方の少なくとも一方に配置される部材である。内部部材80は、電池配置面305に対して平行に設置され得る。但し、内部部材80は、電池配置面305に対して、必ずしも平行に設置されなくてもよい。
【0054】
例えば本実施形態では、末端装置4が備えるアンテナ構造物は、モジュールケース51、アンテナカバー52、アンテナ41及び末端モジュール48を備える基板53、を含む末端装置4そのものとする。末端装置4が備えるアンテナ構造物の外殻は、末端装置4の外殻(すなわち、モジュールケース51、アンテナカバー52の外殻)に相当する。
【0055】
内部部材80は、装置配置面(すなわち、直交面401)において相対的に下方に配置される末端装置4毎に、それぞれの末端装置4が備えるアンテナ構造物の上方、に配置される。つまり、末端装置4_1-4_3が備えるアンテナ構造物の上方には、それぞれ個別に内部部材80が配置される。本実施形態では、内部部材80は、電池配置面305に対して平行に設置される。
【0056】
内部部材80は、装置配置面(すなわち、直交面401)と特定面とを接続し固定するための部材である。例えば本実施形態では、内部部材80は、装置配置面を含む電池セル5と、特定面としての内周壁面302_1と、を接続し固定する。これにより、筐体200内における電池セル5の移動を抑制することができる。
【0057】
内部部材80の形状は任意の形状であってよい。例えば本実施形態では、内部部材80は、長方形の板状に形成されている。内部部材80の端部の一方は装置配置面に固定され、他方は特定面に固定される。
【0058】
固定には、例えばL字型の取り付け部材81等が用いられ得る。なお、固定の態様はこれに限定されるものではない。内部部材80は、L字型以外の適当な形状の取り付け部材81によって、装置配置面及び特定面に固定され得る。また、内部部材80は、平板状ではなく、板状の任意の形状であり得る。板状部分の厚みは任意の厚みであってよい。また、内部部材80は、その端部が、装置配置面及び特定面に固定されやすい形状に、適宜形成されていてもよい。端部は、例えばL字型等のように形成されていてもよい。但し、端部の形状は、これに限定されるものではない。
【0059】
本実施形態では、内部部材80の材質は金属である。末端装置4のアンテナ構造物(すなわち、末端装置4そのもの)から見て内部部材80が位置する方向(すなわち、上方)には、複数の末端装置4が並んだ方向(すなわち、本実施形態では+Y方向)に延びる空間S1が形成される。なお以下では、末端装置4のアンテナ構造物から見て内部部材80が位置する方向を、単に、末端装置4から見て内部部材80が位置する方向、ともいう。
【0060】
ここでいう空間S1とは、内部部材80、内周壁面302_1、蓋部201(すなわち、面301)、及び装置配置面(すなわち、直交面401)を+Z方向に延長した面、で囲まれる仮の空間をいう。このうち、内部部材80、内周壁面302_1、蓋部201は、金属である。つまり、この空間S1は、主に(すなわち、相対的に多くが)金属で囲まれている。
【0061】
主に金属で囲まれた空間S1では、電波が伝搬する際に、導波路に似た作用が生じる。導波路に似た作用とは、該空間に沿って電波が伝搬可能であることをいう。つまり、末端装置4が備えるアンテナ構造物(すなわち、末端装置4)から見て内部部材80が位置する方向には、導波路のように作用して電波が伝搬する空間S1が位置する。以下では、このような空間S1を疑似導波路空間S1という。
【0062】
なお、内部部材80の材質は、これに限定されるものではない。内部部材80は、金属と、例えば樹脂等といった金属以外の材質と、を含むものであり得る。また、内部部材80の材質は、例えば樹脂等といった、金属以外の材質であり得る。
【0063】
そして、図5図6に示すように、内部部材80には、開口部801が形成されている。開口部801とは、内部部材80に形成された貫通穴であって、筐体200内における内部部材80において上下方向に開口している。
【0064】
開口部801は、図6に示すように、開口投影領域811が、アンテナ投影領域812と、重なりを有するように形成されている。開口投影領域811とは、開口部801を上方から上下方向に沿って電池配置面305に向かって投影した領域である。アンテナ投影領域812は、特定装置としての末端装置4が備えるアンテナ構造物(すなわち、本実施形態では末端装置4そのもの)を上方から上下方向に沿って電池配置面305に向かって投影した領域である。
【0065】
開口投影領域811とアンテナ投影領域812との重なりを、重なり領域というものとする。例えば本実施形態では、図6に示すように、重なり領域は開口投影領域811に等しい。つまり、開口投影領域811の全てがアンテナ投影領域812と重なっている。なお、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、開口投影領域811の一部がアンテナ投影領域812と重なっていてもよい。つまり、開口投影領域811の少なくとも一部がアンテナ投影領域812と重なっていればよい。
【0066】
開口部801は、図3図6等に示すように、長方形状に形成されている。但し、開口部801の形状はこれに限定されるものではなく、円形、楕円形、種々の多角形、及び、その他の任意の形状に形成され得る。
【0067】
また、開口部801は、その最長部の長さがλ/4以上であることが望ましいことが、実験等によって確認されている。また、開口部801は、その最長部の長さがλ未満(すなわち、1波長未満)であることが望ましいことが、実験等によって確認されている。本実施形態では、長方形の開口投影領域811の長辺がλ/4の長さを有する。但し、本開示はこれに限定されるものではなく、開口部801における最長部の長さは任意の長さであり得る。
【0068】
そして、特定通信装置としての末端装置4が備えるアンテナ41は、図5図8に示すように、末端装置4から見て内部部材80の開口部801が位置する方向、を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する。ここでいう内部部材80は、アンテナ41を備えるそれぞれの末端装置4が配置された装置配置面の、上方に位置する内部部材80(すなわち、それぞれの末端装置4の直近に位置する内部部材80)をいう。
【0069】
ところで、本実施形態では、管理装置2は、内周壁面302_2に沿って位置する台60上に配置されており、筐体200内において相対的に上方に位置している。換言すれば、管理装置2は、末端装置4から管理装置2を見たときに複数の末端装置4が並んで配置されている方向(すなわち、+Y方向)であって、末端装置4から見て内部部材80が位置する方向(すなわち、上方向)に、位置する。
【0070】
このため、本実施形態では特に、アンテナ41は、図7に示すように、末端装置4から見て内部部材80が位置する方向である上方向よりも、管理装置2が位置する方向(以下、管理装置方向)にやや偏った方向を含む予め定められた方位範囲に、指向性を有する。管理装置方向にやや偏った方向を含む予め定められた方位範囲には、末端装置4から見て開口部801が位置する方向が含まれる。また、該方位の範囲には、末端装置4から見て管理装置2が位置する方向が含まれる。
【0071】
以下でいう偏り管理装置方向d0とは、上方向及び下方向のうちの一方であって、末端装置4から見て内部部材80が位置する方向、よりも管理装置方向にやや偏った方向をいう。偏り管理装置方向d0は、具体的には、上方向及び下方向のうち末端装置4から見て内部部材80が位置する方向に向かう単位ベクトルv1と、管理装置方向に向かう単位ベクトルv2と、を合成した合成ベクトルv3が向かう方向として表される。本実施形態では、単位ベクトルv1は上方向である。単位ベクトルv1、v2は、予め定められた大きさのベクトルである。
【0072】
例えば、ホーンアンテナとして構成されるアンテナ41の指向性の中心軸Cは、図8に示すように、偏り管理装置方向d0(すなわち、合成ベクトルv3の方向)をY-Z平面に投影したときの投影方向d1に一致するように構成され得る。なお、アンテナ41の指向性は、これに限定されるものではない。
【0073】
[1-2.作用]
通信システム100では、アンテナ41から送信される電波は、開口部801から疑似導波路空間S1へ投入され、疑似導波路空間S1に沿って伝搬し得る。同様に、疑似導波路空間S1を伝搬する電波は開口部801を介してアンテナ41にて受信される。
【0074】
ここで、比較のために、本実施形態の筐体200内において、図9に示すように、末端装置4に代えて、比較のための無線通信装置(以下、比較装置90)が配置された比較例について検討する。比較装置90は、Y-Z面を開口面とし-X方向に指向性を有するアンテナ91を備える。図示されないが、複数の比較装置90が、電池セル5の装置配置面(すなわち、直交面401)上に配置される。つまり、末端装置4と同様に、電池セル5が並ぶY方向に、複数の比較装置90が並んで配置される。アンテナ91と内周壁面302_1との隙間Gfは相対的に狭い。内部部材80には開口部801が形成されない。
【0075】
このような比較例において、X方向では、内周壁面302_1による反射の影響により、電波の伝搬が困難となる。上述の隙間Gfが無線通信に使用する電波の波長λ未満である場合には、電波の伝搬はより困難となる。Y方向では、相対的に狭い空間に、自装置としての比較装置90とは異なる他の比較装置90が位置し得るため、これらが障害物となり、電波の伝搬が困難となる。Z方向では、比較装置90は、底部202及び開口部801を備えない内部部材80と近接しており、電波の電波が困難となる。つまり、比較装置90では、いずれの方向においても、電波の伝搬が困難となる。
【0076】
一方、通信システム100では、上述のように、疑似導波路空間S1を介して末端装置4と管理装置2との間で電波が伝搬される。特に本実施形態のアンテナ41では、開口部801を介して、偏り管理装置方向d0を含む予め定められた方位範囲において電波が送受信されるので、疑似導波路空間S1を介する電波の伝搬がより容易となる。
【0077】
[1-3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1a)筐体200は、筐体200内に、内部部材80を備える。内部部材80は、電池配置面305に直交する方向を上下方向として、特定通信装置としての末端装置4が備えるアンテナ41の上方及び下方の少なくとも一方に、電池配置面305に対して略平行に設置される、板状の部材である。本実施形態では、内部部材80は、アンテナ41の上方に設置される。
【0078】
内部部材80には、上下方向に開口する開口部801が形成されている。特定通信装置である末端装置4が備えるアンテナ41は、アンテナ構造物(すなわち、末端装置4)から見て、内部部材80の開口部801が位置する方向を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する。
【0079】
これにより、小型化、低背化され、内部部材80を備えた筐体200内において、末端装置4との間で、開口部801を介して電波が伝搬する。このため、筐体200内において無線通信が困難となることを抑制することができる。そして、結果として、通信システム100において、管理装置2は、電池情報を取得して送信する装置である末端装置4から、電池情報を、より高い通信成功確率で受信することができる。
【0080】
(1b)内部部材80は、装置配置面(すなわち、本実施形態では直交面401)と特定面とを固定するように構成される。例えば本実施形態では、装置配置面を備える部材である電池セル5と底部202とが固定される。この結果、筐体200内において、開口部801を介して管理装置2と末端装置4との間で電波を伝搬させることができ、且つ、筐体200における電池セル5の移動を抑制することができる。
【0081】
(1c)末端装置4が備えるアンテナ41は、内部部材80の開口部801が位置する方向と管理装置2が位置する方向とを含む予め定められた範囲に、指向性を有する。特に本実施形態では、アンテナ41は、装置配置面(すなわち、直交面401)の上方に配置された内部部材80の開口部801が位置する方向と管理装置方向とを含む予め定められた範囲に、指向性を有する。該範囲は、偏り管理装置方向d0を含む予め定められた範囲であり得る。これにより、筐体200内において、開口部801を介して管理装置2と末端装置4との間で、より確実に電波を伝搬させることができる。この結果、筐体200内において、管理装置2と末端装置4との間で、より高い通信成功確率で無線通信を行うことができる。
【0082】
(1d)開口部801は、その最長部の長さが、通信システム100にて用いられる電波の波長λの1/4以上、1波長未満である。これにより、電波が開口部801を通過し易くなるので、管理装置2と末端装置4との間で開口部801を介して電波をより容易に伝搬させることができる。この結果、筐体200内において、より高い通信成功確率で無線通信を行うことができる。
【0083】
(1e)装置配置面は、電池セル5が備える複数の直交面のうちの1つである。これにより、末端装置4は、高さ方向に電池セル5上に積み上げられるのではなく、電池セル5の側面に配置されるので、筐体200を低背化することができる。
【0084】
(1f)特定面は、筐体200の内周壁面302(すなわち、本実施形態では内周壁面302_1)である。これにより、内部部材80によって、装置配置面としての電池セル5が有する直交面401と、特定面としての内周壁面302と、が固定される。この結果、筐体200内における電池セル5の移動をより確実に抑制することができる。
【0085】
(1g)管理装置2は、筐体200の内周壁面302に沿って配置されていてもよい。これにより、管理装置2は、筐体200外部の電子制御装置等との通信線30による接続が容易になる。
【0086】
(1h)末端装置4が備えるアンテナ構造物の外殻と特定面である内周壁面302_1との隙間Gfは、無線通信に用いられる電波の波長λよりも小さくてもよい。この場合においても、本実施形態では、管理装置2と末端装置4との間で開口部801を介して疑似導波路空間S1を用いて電波を伝搬させることができる。この結果、隙間Gfを小さくして筐体200の小型化を図り、且つ、筐体200内で無線通信が困難となることを抑制することができる。
【0087】
(1i)開口部801は、開口投影領域811が、アンテナ投影領域812と、重なりを有するように形成される。開口投影領域811は、開口部801を上方から電池配置面305に向かって投影した領域をいう。アンテナ投影領域812は、特定通信装置(すなわち、本実施形態では末端装置4)が備えるアンテナ構造物を上方から電池配置面305に向かって投影した領域をいう。これにより、アンテナ41の指向性を略上方とすることで該アンテナ41の指向性を開口部801に向けることが可能となるので、アンテナ41をより簡易に構成することができる。
【0088】
(1j)筐体200には、末端装置4から見て内部部材80が位置する方向(すなわち、上方)に、特定面と内部部材80と蓋部201と装置配置面とによって囲まれる仮の空間である疑似導波路空間S1が位置する。ここでいう装置配置面は、装置配置面そのものであってもよいし、装置配置面を末端装置4から見て内部部材80が位置する方向へ延長した仮想の面であってもよい。つまり、筐体200は疑似導波路空間S1を備える。
【0089】
内部部材80には開口部801が形成されており、末端装置4ではアンテナ41が末端装置4から見て開口部801が位置する方向を含む予め定められた方位範囲に指向性を有するので、疑似導波路空間S1を介した電波の伝搬が可能となる。この結果、疑似導波路空間S1を利用することによって、小型化、低背化され内部部材80を備える筐体200内において、無線通信が困難となること、を抑制することができる。
【0090】
(1k)筐体200は、向かい合う内周壁面302を接続する補強部材70を備える。補強部材70によって筐体200の強度を補強することができる。
なお、上述の実施形態において、管理装置2が第1の通信装置に相当し、末端装置4が第2の通信装置、特定通信装置に相当する。第1の通信装置とは、通信システム100が備える、無線通信を行う通信装置である。第2の通信装置とは、通信システム100が備える、無線通信を行う通信装置であって、第1の通信装置とは異なる通信装置である。アンテナ41が、特定通信装置(すなわち、第2の通信装置)が備えるアンテナに相当する。また、使用周波数帯F1の電波が通信システム100にて用いられる電波に相当する。
【0091】
[1-4.変形例]
(1-1)アンテナ41は、ビームフォーミングによるアンテナとして構成されていてもよい。アンテナ41は、例えば図10に示すように、その指向性の中心軸Cが、合成ベクトルv3をY-Z平面に投影したときの投影方向d1に一致するように構成されてもよい。
【0092】
(1-2)アンテナ41は、図11に示すように、末端装置4から見て内部部材80が位置する方向である上方向(すなわち、+Z方向)を中心軸Cとして含む、予め定められた方位範囲に、指向性を有するように構成されてもよい。上記実施形態と同様に、疑似導波路空間S1に電波を伝搬させることができる。
【0093】
(1-3)上述の実施形態とは異なり、図12図13に示すように、全ての末端装置4は、装置配置面において相対的に上方に配置されていてもよい。内部部材80は、それぞれの末端装置4の下方(すなわち、末端装置4が備えるアンテナ構造物の下方)に配置されていてもよい。つまり、末端装置4から見て内部部材80が位置する方向である下方に、疑似導波路空間S2が位置していてもよい。そして、管理装置2は、筐体200内において相対的に下方に位置していてもよい。例えば、管理装置2は、内周壁面302_2に沿うように、電池配置面305上に配置されていてもよい。
【0094】
本変形例では、末端装置4から見て内部部材80が位置する方向である下方向(すなわち、-Z方向)よりも、管理装置方向にやや偏った方向を偏り管理装置方向d0としてもよい。つまり、アンテナ41は、図13に示すように、偏り管理装置方向d0を含む予め定められた範囲に、指向性を有するように構成されてもよい。該範囲には、末端装置4から見て開口部801が位置する方向が含まれる。また、該範囲には、末端装置4から見て管理装置2が位置する方向が含まれる。
【0095】
(1-4)図示しないが、通信システム100は、複数の管理装置2と、複数の末端装置4とを備えていてもよい。この場合、通信システム100では、複数の管理装置2のうちの一方と該管理装置2と通信を行う末端装置4とが、上方に位置する疑似導波路空間S1によって電波を送受信するように構成されてもよい。また、通信システム100では、複数の管理装置2のうちの他方と該管理装置2と通信を行う末端装置4とが、下方に位置する疑似導波路空間S2によって電波を送受信するように構成されてもよい。
【0096】
(1-5)通信システム100では、筐体200内に補強部材70を備えなくてもよい。
(1-6)電池セル5は、X方向沿って並んで整列していてもよい。又は、電池セル5は、X方向に沿い、且つY方向沿うように、並んで整列していてもよい。
【0097】
なお、本実施形態において、管理装置2が第1の通信装置に相当し、末端装置4が第2の通信装置、特定通信装置に相当し、末端装置4そのものがアンテナ構造物に相当する。電池セル5_1-5_3の直交面401が装置配置面に相当し、内周壁面302_1が特定面に相当する。
【0098】
[2.第2実施形態]
[2-1.構成]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
【0099】
上述した第1実施形態では、通信システム100は、3つの電池モジュール3を備えていた。これに対し、第2実施形態では、通信システム100は、電池モジュール3_1-電池モジュール3_6といった、6つの電池モジュール3を備える点で、第1実施形態と相違する。また、上述した第1実施形態では、補強部材70_1-補強部材70_2は、内周壁面302_1と内周壁面302_3とを接続するように、予め定められた方向(すなわち、+Y方向)に並んで配置されていた。
【0100】
これに対し、第2実施形態では、補強部材70_1-補強部材70_2と、内周壁面302_2と内周壁面302_4とを接続する補強部材70(すなわち、補強部材70_4)を備える点で、第1実施形態と相違する。
【0101】
そして、上述した第1実施形態では、末端装置4毎に内部部材80が設けられ、該内部部材80に開口部801が形成されていた。これに対し、第2実施形態では、複数の末端装置4に対して1つの内部部材80が設けられ、1つの内部部材80に複数の末端装置4それぞれに対応する開口部801が形成される点で、第1実施形態と相違する。
【0102】
<筐体200内の構成>
複数の電池セル5は、電池配置面305に沿う方向のうちの1つである第1の方向及び、電池配置面305に沿う方向のうちの1つであって第1の方向と垂直な第2の方向のうち、少なくとも一方に沿って整列して配置される。例えば本実施形態では、図14に示すように、第1の方向はX方向に相当し、第2の方向はY方向に相当し、複数の電池セル5_1-5_6は、電池配置面305上において、X方向及びY方向の両方に沿って整列して配置される。
【0103】
筐体200は、向かい合う内周壁面302を接続する少なくとも1つの補強部材70を備える。補強部材70は複数であってもよい。筐体200内において、複数の補強部材70は、互いに交差するように配置されてもよい。ここでいう交差には、直交することが含まれる。なお、補強部材70は、一方の端部が内周壁面302に接続され、他方の端部が他の補強部材70に接続されていてもよい。
【0104】
例えば本実施形態では、補強部材70_1-70_2は内周壁面302_1と内周壁面302_3とを接続し、補強部材70_4は内周壁面302_2と内周壁面302_4とを接続する。補強部材70_1-70_2と補強部材70_4とは、互いに直交するように配置される。
【0105】
筐体200内では、補強部材70によって区切られた区画が形成され、1つの区画には、少なくとも1つの電池セル5が配置されてもよい。例えば本実施形態では、補強部材70によって6つの区画が形成され、形成された区画毎に、複数の電池セル5_1-5_6のそれぞれ(すなわち、1つずつ)が配置される。
【0106】
管理装置2は、補強部材70によって形成された区画のうちの少なくとも1つに配置される。例えば本実施形態では、管理装置2は、電池セル5_3を含む区画内に配置される。管理装置2は、電池セル5が備える直交面のうちの1つを装置配置面として、該装置配置面上に、相対的に上方に、配置される。
【0107】
例えば本実施形態では、管理装置2は、電池セル5_3を含む区画内に配置され、直交面402を装置配置面として、該装置配置面上に、相対的に上方に、配置される。直交面402は、電池セル5_3が備える直交面のうちの1つであって、内周壁面302_2と向かい合う直交面である。
【0108】
管理装置2は、上述の図2に示す末端装置4と同様に、モジュールケース51、アンテナカバー52、基板53、等を備え得る。基板53には、末端モジュール48に代えて、管理モジュール28を備える。管理モジュール28には、無線通信部22と、管理制御部23と、が含まれる。
【0109】
特定通信装置としての複数の末端装置4は、それぞれ、電池セル5が備える直交面であって同じ特定面と向かい合う直交面を装置配置面として、該装置配置面上に、相対的に上方又は下方に、配置される。例えば本実施形態では、末端装置4_1-4_3のそれぞれは、電池セル5_1-5_3のそれぞれが備える直交面であって同じ特定面としての内周壁面302と向かい合う直交面401を装置配置面とする。ここでいう内周壁面302は内周壁面302_1である。末端装置4_1-4_3のそれぞれが配置される電池セル5は、該末端装置4と同じ区画内に位置する。そして、末端装置4_1-4_3のそれぞれは、装置配置面(すなわち、直交面401)上に、相対的に上方に、配置される。
【0110】
同様に、末端装置4_4-4_6のそれぞれは、内周壁面302_3を上述の同じ特定面として、該特定面と向かい合う直交面403装置配置面として配置される。
図示されていないが、上述の実施形態と同様に、末端装置4は、装置配置面と、上述の同じ特定面との間に、アンテナ41を含むアンテナ構造物を備える。
【0111】
内部部材80は、同じ特定面と向かい合う直交面を装置配置面として配置された複数の末端装置4に対して、1つ配置される。内部部材80は、同じ特定面と装置配置面とを接続する。例えば本実施形態では、内部部材80_1が、末端装置4_1-4_3に対してこれらの上方に配置され、内周壁面302_1と電池セル5_1-5_3のそれぞれの直交面401とを接続する。内部部材80_2が、末端装置4_4-4_6に対してこれらの上方に配置され、内周壁面302_2と電池セル5_4-5_6のそれぞれの直交面40とを接続する。
【0112】
内部部材80は、第1実施形態と同様に、板状に形成される。また、内部部材80は、末端装置4が整列する方向に延びるように形成される。末端装置4が整列する方向とは、装置配置面が連なる方向であり、本実施形態ではY方向に相当する。つまり、筐体200には、図14に示すように、末端装置4_1-4_3から見て内部部材80_1が位置する方向に疑似導波路空間S11が位置する。末端装置4_4-4_6についても同様に、末端装置4_4-4_6から見て内部部材80_2が位置する方向に疑似導波路空間S12が位置する。
【0113】
内部部材80には複数の末端装置4それぞれに対応する複数の開口部801が形成される。内部部材80に形成されるそれぞれの開口部801は、第1実施形態と同様となるように、内部部材80に形成される。
【0114】
例えば本実施形態では、内部部材80_1には、末端装置4_1-末端装置4_3それぞれに対応する開口部801が合わせて3つ形成される。内部部材80_2には、末端装置4_4-末端装置4_6それぞれに対応する開口部801が合わせて3つ形成される。それぞれの開口部801は、第1実施形態と同様に、図示しないそれぞれの開口投影領域811がそれぞれの末端装置4の図示しないアンテナ投影領域812と重なりを有するように形成される。
【0115】
それぞれの末端装置4では、図示しないアンテナ41が、第1実施形態と同様に、開口部801が位置する方向を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する。つまり、本実施形態の通信システム100では、第1実施形態と同様に、開口部801を介して疑似導波路空間S11、S12を用いた無線通信が行われる。
【0116】
[2-2.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果(1a)-(1k)と同様の効果を得ることができ、さらに、以下の効果を得ることができる。
【0117】
(2a)内部部材80は、複数の末端装置4に対して1つ配置されるので、使用する部材数を減らすことができ、簡易な構成とすることができる。
なお、本実施形態において、管理装置2が第1の通信装置に相当し、末端装置4が第2の通信装置、特定通信装置に相当し、末端装置4そのものがアンテナ構造物に相当する。末端装置4_1-4_3について、電池セル5_1-5_3の直交面401が装置配置面に相当し、内周壁面302_1が同じ特定面に相当する。末端装置4_4-4_6について、電池セル5_4-5_6の直交面402が装置配置面に相当し、内周壁面302_3が同じ特定面に相当する。
【0118】
[2-2.変形例]
(2-1)第2実施形態に対して、末端装置4_4-4-6のそれぞれは、図15に示すように、直交面404を装置配置面として、該装置配置面上に配置されてもよい。直交面404は、電池セル5_4-5_6が備える直交面であって、補強部材70_4が備える直交面のうち+X側の面と向かい合う直交面である。補強部材70_4が備える直交面のうち+X側の面が、末端装置4_4-4_6に対する、上述の同じ特定面に相当する。
【0119】
このように、装置配置面(すなわち、本変形例の直交面404)と向かい合う直交面である少なくとも1つの特定面は、補強部材70が備える直交面であってもよい。内部部材80_は、末端装置4_4-4_6が備えるアンテナ構造物の上方に配置されてもよい。末端装置4_4-4_6から見て内部部材80_が位置する方向に疑似導波路空間S13が位置する。
【0120】
この結果、上述の実施形態と同様にして、疑似導波路空間S11、S13を用いて電波を伝搬させることができる。つまり、補強部材70によって筐体200の強度を補強することができ、且つ、小型化、低背化された筐体200内において無線通信が困難となることを抑制することができる。
【0121】
(2-2)第2実施形態に対して、末端装置4_1-4-3のそれぞれは、図16に示すように、直交面405を装置配置面として、該装置配置面上に配置されてもよい。直交面405は、電池セル5_1-5_3のそれぞれが備える直交面であって、補強部材70_4が備える直交面のうち-X側の面と向かい合う直交面である。補強部材70_4が備える直交面のうち-X側の面が、上述の同じ特定面に相当する。内部部材80_4は、末端装置4_1-4_3が備えるアンテナ構造物の上方に配置されてもよい。
【0122】
末端装置4_1-4_3から見て内部部材80_4が位置する方向に疑似導波路空間S14が位置する。この結果、上述の実施形態と同様にして、疑似導波路空間S13、S14を用いて電波を伝搬させることができる。そして、変形例(2-1)と同様の効果を得ることができる。
【0123】
(2-3)第2実施形態に対して、特定装置としての末端装置4_1、4_4は、図17に示すように、直交面406を装置配置面として、該装置配置面上に配置されてもよい。直交面406は、電池セル5_1、5_4のそれぞれが備える直交面であって、補強部材70_1が備える直交面のうち-Y側の面と向かい合う直交面である。補強部材70_1が備える直交面のうち-Y側の面が、上述の同じ特定面に相当する。
【0124】
特定装置としての末端装置4_2、4_5は、直交面407を装置配置面として、該装置配置面上に配置されてもよい。直交面407は、電池セル5_2、5_5のそれぞれが備える直交面であって、補強部材70_2が備える直交面のうち-Y側の面と向かい合う直交面である。補強部材70_2が備える直交面のうち-Y側の面が、上述の同じ特定面に相当する。
【0125】
特定装置としての末端装置4_、4_6は、直交面402を装置配置面として、該装置配置面上に配置されてもよい。直交面402は、電池セル5_、5_のそれぞれが備える直交面であって、内周壁面302_2と向かい合う直交面である。内周壁面302_2が、上述の同じ特定面に相当する。
【0126】
内部部材80_5は、末端装置4_1、4_4が備えるアンテナ構造物の上方に配置されてもよい。末端装置4_1、4_4から見て内部部材80_5が位置する方向に疑似導波路空間S15が位置する。内部部材80_6は、末端装置4_2、4_5が備えるアンテナ構造物の上方に配置されてもよい。末端装置4_2、4_5から見て内部部材80_6が位置する方向に疑似導波路空間S16が位置する。
【0127】
内部部材80_7は、末端装置4_3、4_6が備えるアンテナ構造物の上方に配置されてもよい。末端装置4_3、4_6から見て内部部材80_7が位置する方向に疑似導波路空間S17が位置する。
【0128】
通信システム100は、特定通信装置としての少なくとも1つの管理装置2を備えていてもよい。例えば本変形例では、通信システム100は、特定通信装置としての1つの管理装置2を備える。なお、通信システム100が複数の管理装置2を備える場合、通信システム100は特定通信装置としての複数の管理装置2を備えてもよい。
【0129】
特定装置としての管理装置2は、直交面401を装置配置面として、該装置配置面上に配置されてもよい。直交面401は、電池セル5_3が備える直交面であって、内周壁面302_1と向かい合う直交面である。内周壁面302_1が特定面に相当する。
【0130】
本変形例において、管理装置2は、上述の図4に示す末端装置4と同様に、モジュールケース51、アンテナカバー52、アンテナ21及び管理モジュール28を備える基板53、を備える。管理装置2は、装置配置面と、上述の特定面との間に、アンテナ21を含むアンテナ構造物を備える。本変形例では、管理装置2のアンテナ構造物とは、モジュールケース51、アンテナカバー52、アンテナ21及び管理モジュール28を備える基板53、を含む、管理装置2そのもの、とする。
【0131】
内部部材80_8は、末端装置4を特定通信装置とする場合と同様に、管理装置2が備えるアンテナ構造物の上方及び下方の少なくとも一方に、配置され得る。本変形例では、内部部材80_8は、管理装置2が備えるアンテナ構造物(すなわち、管理装置2そのもの)から見て内部部材80_8が位置する方向(すなわち、上方)に配置される。
【0132】
管理装置2から見て内部部材80_8が位置する方向に疑似導波路空間S18が位置する。内部部材80_8には、末端装置4を特定通信装置とする場合と同様に、開口部801が形成される。そして、特定通信装置としての管理装置2では、アンテナ21が、管理装置2から見て内部部材80_8の開口部801が位置する方向を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する。
【0133】
特に本変形例では、アンテナ21は、管理装置2から見て内部部材80_8の開口部801が位置する方向と、管理装置2から見て末端装置4が位置する方向と、を含む予め定められた範囲に、指向性を有する。これにより、末端装置4に近接する疑似導波路空間S15-S17に加えて、管理装置2に近接する疑似導波路空間S18を用いて電波を伝搬させることができる。結果として、筐体200内において、より高い通信成功確率で無線通信を行うことができる。
【0134】
(2-4)変形例2-3における特定通信装置としての管理装置2は、図18に示すように、直交面405を装置配置面として、該装置配置面上に配置されてもよい。直交面405は、電池セル5_3が備える直交面であって、特定面としての補強部材70_4が備える直交面のうち-X側の面と向かい合う直交面である。補強部材70_4が備える直交面のうち-X側の面が特定面に相当する。内部部材80_9は、管理装置2が備えるアンテナ構造物の上方に、配置される。管理装置2から見て内部部材80_9が位置する方向に疑似導波路空間S19が位置する。
【0135】
内部部材80_9には、変形例2-3と同様に、開口部801が形成される。そして、管理装置2では、アンテナ21が、変形例2-3と同様に、管理装置2から見て内部部材80_9の開口部801が位置する方向を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する。
【0136】
これにより、末端装置4に近接する疑似導波路空間S15-S17に加えて、管理装置2に近接する疑似導波路空間S19を用いて電波を伝搬させることができる。結果として、変形例2-3と同様に、筐体200内において、より高い通信成功確率で無線通信を行うことができる。
【0137】
(2-5)変形例2-3における特定通信装置としての管理装置2は、図19に示すように、内周壁面302_2を装置配置面として、該装置配置面上に、相対的に上方に、配置されてもよい。本変形例では、管理装置2に対して、内周壁面302_2に向かい合う電池セル5_3が備える直交面402が特定面に相当する。
【0138】
本変形例における内部部材80_7は、末端装置4-3、4-6が備えるアンテナ構造物、及び管理装置2が備えるアンテナ構造物の上方に、配置される。本変形例における内部部材80_7には、上述の実施形態と同様にして、末端装置4-3、4-6に対する開口部801と、管理装置2に対する開口部801とが形成される。
【0139】
管理装置2では、アンテナ21が、変形例2-3と同様に、管理装置2から見て直近の開口部801が位置する方向を少なくとも含む予め定められた範囲に、指向性を有する。
これにより、本変形例では、疑似導波路空間S15-S17を用いて通信を行うことができる。また、本変形例では、管理装置2に対する内部部材80と末端装置4に対する内部部材80とが兼用されるので、使用する部材数を減らすことができ、簡易な構成とすることができる。
【0140】
(2-6)なお、変形例2-5における特定通信装置としての管理装置2は、図20に示すように、内周壁面302_2を装置配置面として、該装置配置面上に、相対的に上方に、配置されてもよい。本変形例では、管理装置2に対して、内周壁面302_2に向かい合う、補強部材70が備える直交面のうち+Y側の面701、が特定面に相当する。
【0141】
これにより、本変形例では、変形例2-5と同様の効果を得ることができる。また、本変形例では、内部部材80_7によって、更に、装置配置面としての内周壁面302_2と、特定面としての面701とが接続されるので、筐体200をより強固に補強することができる。
【0142】
[3.第3実施形態]
[3-1.構成]
上述した実施形態では、装置配置面と特定面とを接続する内部部材80_1-80_9は、装置配置面と向かい合う内周壁面302や、装置配置面と向かい合う補強部材70が備える直交面を特定面とするように構成されていた。これらは、いずれも装置配置面に近接する直交面である。
【0143】
これに対し、第3実施形態では、内部部材80は、補強部材70を挟んで装置配置面と向かい合う直交面を特定面(すなわち、上述の同じ特定面)とするように構成される点で第2実施形態と相違する。
【0144】
例えば本実施形態では、変形例2-1に対して、内部部材80_3に代えて内部部材80_11が用いられる。内部部材80_11は、図21に示すように、装置配置面としての電池セル5_4-5_6の直交面404と、該装置配置面を備える各電池セル5と補強部材70_4を挟んで向かい合う他の電池セル5_1-5_3の直交面405と、を接続する。装置配置面を備える各電池セル5と補強部材70_4を挟んで向かい合う、他の電池セル5_1-5_3の直交面405が、特定面に相当する。
【0145】
末端装置4から見て内部部材80_11が位置する方向に、より広い疑似導波路空間S21が位置する。内部部材80_11には、内部部材80_3と同様に、開口部801が形成される。末端装置4が備えるアンテナ41は、変形例2-1が備える末端装置4のアンテナ41と同様に構成される。つまり、本変形例では、疑似導波路空間S11と、より広い疑似導波路空間S21とにおいて、電波が伝搬する。
【0146】
[3-2.効果]
以上詳述した第3実施形態によれば、上述した第1実施形態及び第2実施形態の効果と同様の効果を得ることができ、さらに、以下の効果を得ることができる。
【0147】
(3a)疑似導波路空間S11と、より広い疑似導波路空間S21とによって、電波を伝搬させることができるので、結果として、筐体200内において、より高い通信成功確率で無線通信を行うことができる。
【0148】
(3b)内部部材80は、補強部材70を挟んで装置配置面と向かい合う直交面を特定面として、装置配置面と特定面とを接続するように構成される。この結果、補強部材70の構成に拘わらず、装置配置面を特定面に固定することができる。つまり、装置配置面を備える電池セル5を補強部材70ではない特定面に固定し、電池セル5の移動を抑制することができる。補強部材70は、任意の材質、形状、配置等とすることができるので、筐体200を補強する際の自由度を向上させることができる。
【0149】
[3-3.変形例]
(3-1)変形例2-2において、内部部材80_3、80_4に代えて内部部材80_12が用いられてもよい。内部部材80_12は、図22に示すように、装置配置面としての電池セル5_4-5_6の直交面404と、該装置配置面を備える各電池セル5と補強部材70_4を挟んで向かい合う他の電池セル5_1-5_3の直交面405と、を接続する。装置配置面を備える電池セル5_4-5_6と補強部材70_4を挟んで向かい合う、他の電池セル5_1-5_3の直交面405が、特定面に相当する。
【0150】
なお、内部部材80_12は、装置配置面としての電池セル5_1-5_3の直交面405と、該装置配置面を備える各電池セル5と補強部材70_4を挟んで向かい合う他の電池セル5の直交面404と、を接続する、とも言える。装置配置面を備える電池セル5_1-5_3と補強部材70_4を挟んで向かい合う他の電池セル5_4-5_6の直交面401が、特定面に相当する、とも言える。
【0151】
末端装置4から見て内部部材80_12が位置する方向に、より広い疑似導波路空間S22が位置する。内部部材80_12には、内部部材80_3、80_4と同様に、それぞれの末端装置4毎に、開口部801が形成される。つまり、内部部材80_12には、6つの開口部801が形成される。
【0152】
それぞれの末端装置4が備えるアンテナ41は、変形例2-2が備えるそれぞれの末端装置4のアンテナ41と同様の指向性、を備えるように構成される。
これにより、本変形例では、より広い疑似導波路空間S22において電波を伝搬させることができる。また、本変形例では、内部部材80_3と内部部材80_4とを一体化することができるので、部材数を低減することができ、より簡易な構成とすることができる。
【0153】
(3-2)変形例2-3において、図23に示すように、内部部材80_5に代えて内部部材80_13が用いられてもよい。内部部材80_13は、装置配置面としての電池セル5_1、5_4の直交面406と、該装置配置面を備える電池セル5と補強部材70_1を挟んで向かい合う他の電池セル5_2、5-5の直交面408と、を接続する。装置配置面を備える電池セル5_1、5_4と補強部材70_1を挟んで向かい合う、他の電池セル5_2、5_5の直交面408が、特定面に相当する。末端装置4_1、4_4から見て内部部材80_13が位置する方向に、より広い疑似導波路空間S23が位置する。
【0154】
内部部材80_6に代えて内部部材80_14が用いられてもよい。内部部材80_14は、装置配置面としての電池セル5_2、5_5の直交面407と、該装置配置面を備える電池セル5と補強部材70_2を挟んで向かい合う、他の電池セル5-3、5-6の直交面409と、を接続する。装置配置面を備える電池セル5_2、5_5と補強部材70_2を挟んで向かい合う、他の電池セル5_3、5_6の直交面409が、特定面に相当する。末端装置4_2、4_5から見て内部部材80_14が位置する方向に、より広い疑似導波路空間S24が位置する。
【0155】
これにより、本変形例では、疑似導波路空間S17、S18と、より広い疑似導波路空間S23、S24と、によって、電波を伝搬させることができる。
(3-3)変形例2-4において、図24に示すように、内部部材80_5に代えて内部部材80_13が用いられてもよい。また、内部部材80_6に代えて内部部材80_14が用いられてもよい。
【0156】
(3-4)変形例2-5において、図25に示すように、内部部材80_5に代えて内部部材80_13が用いられてもよい。また、内部部材80_6に代えて内部部材80_14が用いられてもよい。
【0157】
[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0158】
(4a)末端装置4に対して、内部部材80は、末端装置4が備えるアンテナ構造物の上方及び下方の両方に、配置されてもよい。
(4b)管理装置2に対して、内部部材80は、管理装置2が備えるアンテナ構造物の下方に、配置されてもよい。又は、内部部材80は、管理装置2が備えるアンテナ構造物の上方及び下方の両方に、配置されてもよい。
【0159】
(4c)筐体200は、必ずしも補強部材70を備えていなくてもよい。
(4d)アンテナ21は、ホーンアンテナであってもよいし、ビームフォーミングによるアンテナであってもよい。
【0160】
(4e)上述の実施形態では、通信システム100が備える全ての末端装置4(すなわち、末端装置4_1-4_3又は末端装置4_1-4_6)を特定通信装置として構成する例を説明したが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、通信システム100が備える末端装置4のうち少なくとも1つの末端装置4を特定通信装置として構成してもよい。特定通信装置は、少なくとも、特定面と装置配置面との間に配置されるアンテナ構造物を備え、アンテナ構造物に含まれるアンテナが該アンテナ構造物から見て開口部801が位置する方向を含む予め定められた範囲に指向性を有する、ように構成され得る。
【0161】
(4f)上述の実施形態では筐体200は金属製であったが、筐体200は金属製に限定されるものではない。例えば、筐体200は、樹脂製であってもよいし、金属と樹脂との両方を用いたものであってもよいし、金属及び樹脂以外の他の材料を用いたものであってもよい。また、筐体200は、図2では直方体状に形成されているが、筐体200の形状はこれに限定されるものではない。例えば、筐体200は、通信システム100を内部に配置できる形状であって、直方体状以外のあらゆる形状であり得る。なお、筐体200は、必ずしも密閉されていなくてもよい。
【0162】
(4g)通信システム100は、複数の管理装置2と複数の末端装置4とを備えていてもよい。
(4h)管理装置2は、筐体200内における任意の位置に配置されてよい。
【0163】
(4i)通信システム100が備える複数の通信装置は、互いに通信を行う第1の通信装置と、第1の通信装置とは異なる第2の通信装置とを備えていればよい。つまり、第1の通信装置は、管理装置2のように電池情報を受信するように構成されていなくてもよいし、第2の通信装置は、末端装置4のように電池情報を取得して第1の通信装置へ送信するように構成されていなくてもよい。
【0164】
(4j)上述の実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上述の実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上述の実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上述の実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【符号の説明】
【0165】
2 管理装置、4 末端装置、21 アンテナ、41 アンテナ、80 内部部材、801 開口部、100 通信システム、200 筐体。
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