(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】紙製容器
(51)【国際特許分類】
B65D 77/20 20060101AFI20240709BHJP
B65D 5/24 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
B65D77/20 N
B65D5/24 E
(21)【出願番号】P 2020122954
(22)【出願日】2020-07-17
【審査請求日】2023-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100169063
【氏名又は名称】鈴木 洋平
(72)【発明者】
【氏名】山本 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 晃
【審査官】米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-309375(JP,A)
【文献】特開2019-156481(JP,A)
【文献】特開2020-075725(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0057728(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 77/20
B65D 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部の周縁にフランジ部を備えたトレーと、前記フランジ部に接合された紙製の蓋材を有し、
前記紙製の蓋材は、内蓋と外蓋を有し、
前記内蓋は、前記開口部の周縁の内側で周縁に沿うように裏ハーフカットが設けられ、前記裏ハーフカットより前記開口部の周縁側に周縁に沿うように表ハーフカットが設けられ、
前記外蓋は、前記内蓋の外面全体を覆うように内蓋に剥離可能に接着されている、
ことを特徴とする、紙製容器。
【請求項2】
前記蓋材に摘み部が設けられていることを特徴とする、請求項
1に記載の紙製容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋材を備えた紙製容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、蓋材を備えた紙製容器が存在する。
例えば、特許文献1には、内面にポリエチレン層が積層された紙製容器のフランジ部のポリエチレン層と熱接着して密封し、ヒートシール層で層間剥離することを特徴とする蓋材が提案されている。
また、例えば特許文献2には、ミシン目により切取り可能とした口を有する蓋材を有する紙製容器が提案されている。
さらに、例えば特許文献3には、フランジ部に、フランジ部と略同形のシール部をシールする紙製蓋材であって、シール部内縁に沿って周縁裏半切れ線を施し、さらに該周縁裏半切れ線の外側に一定の幅を有する周縁表半切れ線を施してなる紙製蓋材が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3654966号公報
【文献】実開昭53-95344号公報
【文献】特開2000-309375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の紙製容器のようなヒートシール層を含むいわゆる易開封性シーラントフィルムを用いた蓋材の場合、開封時に本文献のように易開封性シーラントフィルムの層内で凝集破壊し剥離するか、または、フランジと易開封性シーラントフィルムの層間で剥離する。しかし、易開封性シーラントフィルムを用いた蓋材で封函された場合、突刺し強度が弱く、外部からの突起物などの衝撃により、フィルムが裂けてしまうおそれがある。また、開封時に易開封性シーラントフィルムの層内で凝集破壊し剥離するか、または、フランジと易開封性シーラントフィルムの層間で剥離するため、開封に力を要し、開封し難い。
【0005】
上記特許文献2に記載の紙製容器では、蓋材に設けた貫通した切り込みであるミシン目により易開封性が付与されている。しかし、貫通した切り込みであるミシン目(貫通孔)から塵や埃などが侵入するおそれがある。
【0006】
上記特許文献3に記載の紙製容器では、紙製蓋材の表裏ハーフカットにより、易開封性が付与されている。この場合、切れ込みが紙を貫通していないため、内容物への塵や埃などの侵入は防ぐことができるが、紙製容器の落下時や輸送時に蓋材に外部から衝撃が加わったりすると、ハーフカット部分が破壊し、蓋材が裂けてしまうおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、開封し易く、内蓋に設けた切れ目に塵や埃などが侵入するおそれがなく、さらに外部からの衝撃に強く、輸送時などに切れ目加工を施した内蓋の破損を防止できる紙製容器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、
開口部の周縁にフランジ部を備えたトレーと、前記フランジ部に接合された紙製の蓋材を有し、
前記紙製の蓋材は、内蓋と外蓋を有し、
前記内蓋は、前記開口部の周縁の内側で周縁に沿うように裏ハーフカットが設けられ、前記裏ハーフカットより前記開口部の周縁側に周縁に沿うように表ハーフカットが設けられ、
前記外蓋は、前記内蓋の外面全体を覆うように内蓋に剥離可能に接着されている、
ことを特徴とする、紙製容器である。
【0009】
請求項2に記載の発明は、
開口部の周縁にフランジ部を備えたトレーと、前記フランジ部に接合された紙製の蓋材を有し、
前記紙製の蓋材は、内蓋と外蓋を有し、
前記内蓋は、前記開口部の周縁の内側で周縁に沿うように貫通したミシン目が設けられており、
前記外蓋は、前記内蓋の外面全体を覆うように内蓋に剥離可能に接着されている、
ことを特徴とする、紙製容器である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、
前記蓋材に摘み部が設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の紙製容器である。
【発明の効果】
【0011】
本発明の紙製容器は、開口部の周縁にフランジ部を備えたトレーと、フランジ部に接合された紙製の蓋材を有し、紙製の蓋材は、内蓋と外蓋を有し、内蓋は、開口部の周縁の内側で周縁に沿う裏ハーフカットと、裏ハーフカットより開口部の周縁側に周縁に沿う表ハーフカットが設けられているか、または、開口部の周縁の内側で周縁に沿うように貫通したミシン目が設けられており、外蓋は、内蓋の外面全体を覆うように内蓋に剥離可能に接着されている。
よって、内蓋が表裏ハーフカット間の層内で表裏に分離して内蓋がトレーから剥がされたり、内蓋がミシン目部分で切断され分離することで開封されるため易開封性があり、力を要せず開封し易い。また、紙製の強固な外蓋がその内蓋を覆い、保護するため、内蓋の切れ目に塵や埃などが侵入するおそれがなく、さらに外部からの衝撃に強く、輸送時などに切れ目加工を設けた内蓋の破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】(a)本発明の第1実施形態の紙製容器の外蓋をシールした状態の斜視図。(b)第1実施形態の紙製容器の外蓋を内蓋から剥がしている状態を示す斜視図。(c)第1実施形態の紙製容器の内蓋をトレーから剥がしている状態を示す斜視図。
【
図2】本発明の第1実施形態の紙製容器のトレーのブランクを示す図。
【
図3】本発明の第1実施形態の紙製容器のトレーの斜視図。
【
図6】(a)
図1(a)の紙製容器のC-C線断面図。(b)
図1(a)の紙製容器の開封後の状態を示す、
図6(a)に対応する図。
【
図7】(a)
図1(a)のD-D線拡大断面図。(b)
図1(b)のE-E線拡大断面図。(c)
図1(c)のF-F線拡大断面図。
【
図8】第1実施形態の紙製容器の蓋材の外蓋用紙、内蓋用紙、およびトレー用紙をそれぞれ構成するシート状材料を構成する積層体。
【
図9】(a)本発明の第2実施形態の紙製容器の斜視図。(b)
図9(a)のG-G線拡大断面図。
【
図12】(a)比較例1の紙製容器の斜視図。(b)
図12(a)のJ-J線拡大断面図。
【
図13】(a)比較例2の紙製容器の斜視図。(b)
図13(a)のK-K線拡大断面図。
【
図14】(a)比較例3の紙製容器の斜視図。(b)
図14(a)のL-L線拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、必要に応じて図面を参照して、本発明に係る紙製容器の実施形態の例について説明する。
【0014】
<第1実施形態>
第1実施形態の紙製容器100について、
図1から
図8を参照しながら説明する。
【0015】
図1(1)は、第1実施形態の紙製容器100の外蓋2をシールした状態の斜視図であり、
図1(2)は、第1実施形態の紙製容器100の外蓋2を内蓋3から剥がしている状態を示す斜視図であり、
図1(3)は、第1実施形態の紙製容器100の内蓋3をトレー4から剥がしている状態を示す斜視図である。第1実施形態の紙製容器100には、例えば内容物10として冷凍食品が収納され、紙製容器100ごと電子レンジで加熱して内容物10である冷凍食品が解凍され、蓋材1をトレー4から剥がして開封後そのトレー4のまま喫食できる。
図6に示すように、本実施形態の紙製容器100は、開口部5の周縁6にフランジ部7を備えたトレー4と、前記フランジ部7に接合された紙製の蓋材1を有する。紙製の蓋材1は、内蓋3と外蓋2を有する。内蓋3は、前記開口部5の周縁6の内側で周縁に沿うように裏ハーフカット9が設けられ、前記裏ハーフカット9より前記開口部5の周縁側に周縁に沿うように表ハーフカット8が設けられている。外蓋2は、内蓋3の外面全体を覆うように内蓋3に剥離可能に接着されている。ここで外面とは、トレー4と反対側つまり内容物10と反対側の面のことである。
【0016】
図2は、当実施形態の紙製容器100のトレー4のブランク200を示す図である。
図2に示すように、四角形の底面板51の相対向する二辺に、それぞれ山折り線を介して側面板52、52が連設され、側面板52、52の外周に、谷折り線を介して縁片53、53が連設され、縁片53、53の左右端に、それぞれ横方向に延びる舌片56、56が設けられている。前記側面板52、52の左右端に、それぞれ山折り線を介して逆三角形状の折り込み接合板54、54が連設され、折り込み接合板54、54の外周には、谷折り線を介して接合縁片55が連設されている。底面板51の他の相対向する二辺に、それぞれ山折り線を介して第2側面板57、57が連設され、第2側面板57、57の外周に、谷折り線を介して第2縁片58、58が連設され、第2縁片58、58の左右端に、それぞれ横方向に延びる第2舌片59、59が設けられている。前記第2側面板57、57の左右端に、それぞれ谷折り線を介して逆三角形状の第2折り込み接合板60、60が連設されている。前記折り込み接合板54の側面板52と連設していない方の端縁と、第2折り込み接合板60の第2側面板57と連設していない方の端縁とは、山折り線を介して連設されると共に、各側面板を折り曲げてトレー状に組立てた際、縁片53、53、第2縁片58、58、接合縁片55、55がそれぞれ同一平面を形成するように設定されている。上記の縁片53、53、第2縁片58、58、接合縁片55、55は、トレー4に組み立てた際にフランジ部7となる部分である。また、各隅角の第2舌片59と第2折り込み接合板60が接する近傍の第2舌片59の端縁に、第2折り込み接合板側に突出する小突起61が設けられている。
【0017】
なお、折り込み接合板54の外周に接合縁片55を設けないブランクも可能である。この場合、折り込み接合板54と第2折り込み接合板60は折り曲げて、各側面板の外側に接着させても、内側に接着させてもいずれの方法を採用することも可能である。
【0018】
図3は、第1実施形態の紙製容器100のトレー4の斜視図である。上記ブランク200からトレー4への組立ては下記のようにして行う。
各側面板を折り曲げてトレー状に組立て、まず、折り込み接合板54と第2折り込み接合板60の内面同士を接着させる。次に、接着させた2枚の接合板を第2側面板側に折り曲げ、第2側面板57と第2折り込み接合板60を接着させると共に、縁片53、第2縁片58、接合縁片55をそれぞれ谷折りして、接合縁片55の内側と第2縁片58の外側を接着させ、舌片56の内側と第2舌片59の外側を接着させ、トレー4が組み上がる。
【0019】
第2舌片59の第2折り込み接合板側に、突出する小突起61を設けたことにより、各隅角は小突起61によりカバーされ密封性が向上する。
【0020】
トレー4に組立てた際のトレー4の底面は四角形であり、組み立てられた状態の正面視は逆台形であり、開口部5は平面視が底面より若干大きい四角形である。蓋材1を構成する内蓋3と外蓋2は、このトレー4の周縁のフランジ部7の外縁と略同一形状の略四角形である。その略四角形の蓋材1の角部には摘み部11が設けられている。後述するように外蓋2の摘み部11aから外蓋2が内蓋3から剥がし取られ、内蓋3の摘み部11bから内蓋3がトレー4から剥がし取られる。
【0021】
なお、紙製容器100のトレー4、内蓋3、外蓋2のそれぞれの上記形状は例示であり、本発明の紙製容器100のトレー4、内蓋3、外蓋2は上記形状に限られない。
【0022】
図4は、
図1(a)の蓋材1の摘み部11とその摘み部11が接合されたトレー4のA-A線断面図である。内蓋3の摘み部11bには、内蓋3の摘み部11b全体をトレー4から剥がし取るための摘み用ハーフカット12として、開口部側へ延びる直線状の裏ハーフカットが2本設けられている。
図5は、
図1(a)の蓋材1の摘み部11とその摘み部11が接合されたトレー4のB-B線断面図である。内蓋3の摘み部11bを摘み用ハーフカット12、12に沿ってトレー4から剥がしていき、後述する開封用の裏ハーフカット9まで剥がしたところで開封が開始される。
【0023】
図1(b)、(c)に示すように、摘み用ハーフカット12、12と後述する開封用の表ハーフカット8は、摘み用ハーフカット12、12の開口部側の端から、後述する開封用の表ハーフカット8につながるように設けられている。
【0024】
図6(a)は、
図1(a)の紙製容器100のC-C線断面図である。
図6(b)は、
図1(a)の紙製容器100の開封後の状態を示す、
図6(a)に対応する図である。内蓋3には、トレー4の開口部5の周縁6の内側に開封用の裏ハーフカット9が設けられ、前記裏ハーフカット9より前記開口部5の周縁側に開封用の表ハーフカット8が設けられている。紙製容器100を開封する時は、まず外蓋2全体が内蓋3から剥がし取られ、内蓋3が表裏ハーフカット8、9間の層内で表裏に分離し、内蓋3がトレー4から剥がされて開封される。このように内蓋3は易開封性を有する。
【0025】
このような易開封性を有する内蓋3がトレー4のフランジ部7でシールされているため、力を要せず開封し易い。また、紙製の強固な外蓋2がその内蓋3を覆い、保護するため、外部からの衝撃に強く、輸送時などにハーフカットを設けた内蓋3の破損を防止できる。
【0026】
(第1実施形態の紙製容器100の開封方法)
紙製容器100の開封方法を説明するために、紙製容器100の縁近傍の断面図を用いて次に説明する。
図7(a)は、
図1(a)の外蓋2をシールした状態のD-D線拡大断面図である。外蓋2は、外蓋用紙13とその内面に塗布された外蓋接着ニス14を備える。この外蓋接着ニス14は、外蓋2が内蓋3から剥離可能に接着されるように、例えば、内蓋3の外周縁に重なる部分のみに塗布される。内蓋3の開封用の表ハーフカット8がふさがって内蓋3の易開封性が損なわれないように、外蓋接着ニス14は内蓋3の開封用の表ハーフカット8上には塗布されないことが好ましい。ここで内面とは、トレー側つまり内容物側のことである。内蓋3は、内蓋用紙15とその内面に積層された内蓋内面樹脂16を備える。トレー4は、トレー用紙17とその内面(ここでは蓋材側)に積層されたトレー内面樹脂18を備える。内蓋3には、トレー4の開口部5の周縁6の内側に裏ハーフカット9が設けられ、前記裏ハーフカット9より前記開口部5の周縁側に表ハーフカット8が設けられている。
【0027】
図7(b)は、
図1(b)の外蓋2を内蓋3から剥がしている状態のE-E線拡大断面図である。紙製容器100を電子レンジなどで加熱後、外蓋2を摘み部11aから引き上げると、外蓋2に塗布した外蓋接着ニス14が内蓋用紙15の外面をむしり取り、外蓋2が内蓋3から剥がされる。
【0028】
図7(c)は、
図1(c)の内蓋3をトレー4から剥がしている状態のF-F線拡大断面図である。内蓋3を摘み部11bから引き上げると、内蓋3が表裏ハーフカット8、9間の層内で表裏に分離し、内蓋3がトレー4から剥がされて開封される。
【0029】
(第1実施形態の紙製容器100の作成方法)
紙製容器100の作成方法は、次のとおりである。
まず、シート状材料に印刷・打ち抜き加工を行い、トレー4のブランク200を作成する。次に、ブランク200から折り込み製函機を利用してトレー4を作成する。内容物10である食品を充填後、そのトレー4上に、表ハーフカット8、裏ハーフカット9、および摘み用ハーフカット12、12を施した内蓋3を内蓋内面樹脂16をトレー側にして、内蓋内面樹脂16とトレー内面樹脂18を重ね合わせて加熱シールする。このハーフカット8、9、12、12は、レーザーや刃で設けられる。その内蓋3の上に、外蓋接着ニス14を内面に塗工した外蓋2を重ね、加熱シールしてトレー4と内蓋3と外蓋2を一体化して紙製容器100を作成する。
【0030】
図8は、外蓋用紙13、内蓋用紙15、およびトレー用紙17をそれぞれ構成するシート状材料を構成する積層体である。外蓋用紙13、内蓋用紙15、およびトレー用紙17をそれぞれ構成するシート状材料は、少なくとも紙製基材301、アンカー層303、シーラント層302の順に積層された積層体300により構成され、各層の材料は下記のとおりである。
【0031】
紙製基材301としては、コートボール、コートマニラ、アイボリー等の各種板紙を使用できる。紙製基材の一方または両方の面に、意匠性の向上や情報掲載等を目的として各種印刷が施されてもよい。
【0032】
シーラント層303は、ホモポリマー型のポリプロピレンを主成分として構成されている。このポリプロピレンは、製造工程において作用する熱に十分耐えられるよう、少なくとも135℃以上の融点を有する。融点は150℃以上が好ましい。シーラント層303の厚さは、20μm以上60μm未満である。
【0033】
アンカー層302は、紙製基材301とシーラント層303との密着性を高める。アンカー層302の材料は適宜選択できるが、酸変性ポリプロピレン樹脂水性分散体を主成分とするものが好適である。この場合、アンカー層302に含まれるポリプロピレンは、製造工程において作用する熱に十分耐えられるよう、少なくとも120℃以上の融点を有する。融点は150℃以上が好ましい。
【0034】
積層体を作成する際は、紙製基材301にアンカー層302を塗工し、その上にシーラント層303を押出ラミネーションして積層する。
【0035】
<第2実施形態>
第2実施形態の紙製容器101は、第1実施形態の紙製容器と同じく外蓋、内蓋、およびトレーから構成され、それぞれに使用される材料も同じだが、内蓋にハートカットではなく、貫通したミシン目30が設けられている点が異なる。また、第2実施形態の紙製容器101には、例えば内容物10として冷凍食品が収納され、紙製容器101ごと電子レンジで加熱して内容物10である冷凍食品が解凍され、蓋材1をトレー4から剥がして開封後そのトレー4のまま喫食できる。
【0036】
図9(a)は、本発明の第2実施形態の紙製容器101の斜視図である。
図9(b)は、
図9(a)のG-G線拡大断面図である。
【0037】
内蓋3’は、トレー4の開口部5の周縁6の内側で周縁に沿うように開封用の貫通したミシン目30が設けられており、外蓋2は、前記内蓋3の外面全体を覆うように内蓋3’に剥離可能に接着されている。
【0038】
図10は、
図9(a)の蓋材1’の摘み部11’とその摘み部11’が接合されたトレー4のH-H線断面図である。内蓋3’の摘み部には、内蓋3’の摘み部全体をトレー4から剥がし取るための摘み用ミシン目31として、開口部側へ延びる直線状のミシン目が2本設けられている。
図11は、
図9(a)の蓋材1’の摘み部11’とその摘み部11’が接合されたトレー4のI-I線断面図である。内蓋3’の摘み部を摘み用ミシン目31、31に沿ってトレー4から剥がしていき、上述する開封用のミシン目30まで剥がしたところで開封が開始される。
【0039】
図9(a)に示すように、摘み用ミシン目31、31と開封用のミシン目30は、摘み用ミシン目31、31の開口部側の端から、開封用のミシン目30につながるように設けられている。
【0040】
(第2実施形態の紙製容器101の作成方法)
紙製容器101の作成方法は、次のとおりである。
まず、シート状材料に印刷・打ち抜き加工を行い、トレー4のブランク200を作成する。次に、ブランク200から折り込み製函機を利用してトレー4を作成する。内容物10である食品を充填後、そのトレー4上に、開封用のミシン目30および摘み用ミシン目31、31を施した内蓋3’を内蓋内面樹脂15をトレー側にして、内蓋内面樹脂16とトレー内面樹脂17を重ね合わせて加熱シールする。このミシン目30、31は、レーザーや刃で設けられる。その内蓋3’の上に、外蓋接着ニス14を内面に塗工した外蓋2を重ね、加熱シールしてトレー4と内蓋3’と外蓋2を一体化して紙製容器101を作成する。この外蓋接着ニス14は、外蓋2が内蓋3’から剥離可能に接着されるように、例えば、内蓋3’の外周縁に重なる部分のみに塗布される。内蓋3’の開封用のミシン目30がふさがって内蓋3’の易開封性が損なわれないように、外蓋接着ニス14は内蓋3’の開封用のミシン目30上には塗布されないことが好ましい。
【0041】
このように内蓋3’の貫通したミシン目30、31(貫通孔)が外蓋2で覆われるため、貫通したミシン目30、31(貫通孔)から内容物10へ埃や塵が侵入するおそれがない。
【0042】
(第2実施形態の紙製容器101の開封方法)
外蓋2を内蓋3’から剥がした後、内蓋の摘み部を引き上げると、第1実施形態と異なり、内蓋がミシン目部分で切断され分離して開封される。この紙製容器101のまま、解凍され温められた食品を喫食する。このように内蓋3’は易開封性を有する。
【0043】
このような易開封性を有する内蓋3’がトレー4のフランジ部7でシールされているため、力を要せず開封し易い。また、紙製の強固な外蓋2がその内蓋3’を覆い、保護するため、外部からの衝撃に強く、輸送時などに貫通したミシン目30、31を設けた内蓋3’の破損を防止できる。
【実施例】
【0044】
本願発明者は実施例1、2および比較例1~3の紙製容器を用いて、蓋材の貫通孔の有無、蓋材の外部からの衝撃に対する強度、および、蓋材の開封性を確認する試験を実施した。
【0045】
(実施例1)
実施例1の紙製容器として、上述した実施形態1の紙製容器100を使用した。外蓋用紙13、内蓋用紙15、およびトレー用紙17をそれぞれ構成するシート状材料は、紙製基材、アンカー層、シーラント層の順に積層された積層体により構成され、各層の材料は下記のとおりである。
【0046】
紙製基材として、坪量320g/m2の紙カップ用原紙を使用した。アンカー層として、ポリプロピレン系アンカー剤(酸変性ポリプロピレン樹脂水性分散体においてポリプロピレン融点150℃以上のもの)を使用した。シーラント層として、ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、融点160℃、MFR20、密度0.9g/cm3)を使用した。
【0047】
上記紙製基材としての紙カップ用原紙に上記アンカー層としてのポリプロピレン系アンカー剤を塗工し、その上に上記シーラント層としてのポリプロピレンを押出ラミネーションして積層した。
【0048】
【0049】
紙製容器の作成方法は、上述した実施形態1の紙製容器100の作成方法と同じである。
【0050】
紙製容器の開封方法は、上述した実施形態1の紙製容器100の開封方法と同じである。
【0051】
(実施例2)
実施例2の紙製容器として、上述した実施形態2の紙製容器101を使用した。外蓋用紙13、内蓋用紙15、およびトレー用紙17をそれぞれ構成するシート状材料は、紙製基材、アンカー層、シーラント層の順に積層された積層体により構成され、各層の材料は下記のとおりである。
【0052】
紙製基材として、坪量320g/m2の紙カップ用原紙を使用した。アンカー層として
、ポリプロピレン系アンカー剤(酸変性ポリプロピレン樹脂水性分散体においてポリプロピレン融点150℃以上のもの)を使用した。シーラント層として、ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、融点160℃、MFR20、密度0.9g/cm3)を使用した。
【0053】
上記紙製基材としての紙カップ用原紙に上記アンカー層としてのポリプロピレン系アンカー剤を塗工し、その上に上記シーラント層としてのポリプロピレンを押出ラミネーションして積層した。
【0054】
蓋材の構成は、上述した
図9(b)に示すとおりである。
【0055】
紙製容器の作成方法は、上述した実施形態2の紙製容器101の作成方法と同じである。
【0056】
紙製容器の開封方法は、上述した実施形態2の紙製容器101の開封方法と同じである。
【0057】
(比較例1)
図12(a)は、比較例1の紙製容器102の斜視図である。
図12(b)は、
図12(a)のJ-J線拡大断面図である。
【0058】
比較例1の紙製容器102は、第1実施形態の紙製容器100と同じトレーを使用したが、蓋材は、第1実施形態と異なり外蓋はない。また、紙製の蓋材ではなく易開封シーラント蓋材40を使用した。この易開封シーラント蓋材40は、基材フィルム(PET)41とその内面に積層した易開封シーラント42を備える。また、易開封シーラント蓋材40は摘み部11’’を有する。
【0059】
トレー用紙を構成するシート状材料は、紙製基材、アンカー層、シーラント層の順に積層された積層体により構成され、各層の材料は下記のとおりである。
【0060】
紙製基材として、坪量320g/m2の紙カップ用原紙を使用した。アンカー層として、ポリプロピレン系アンカー剤(酸変性ポリプロピレン樹脂水性分散体においてポリプロピレン融点150℃以上のもの)を使用した。シーラント層として、ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、融点160℃、MFR20、密度0.9g/cm3)を使用した。
【0061】
上記紙製基材としての紙カップ用原紙に上記アンカー層としてのポリプロピレン系アンカー剤を塗工し、その上に上記シーラント層としてのポリプロピレンを押出ラミネーションして積層した。
【0062】
比較例1の紙製容器102の作成方法は、次に示す通りである。
まず、シート状材料に印刷・打ち抜き加工を行い、トレー4のブランクを作成する。次に、ブランクから折り込み製函機を利用してトレー4を作成する。内容物である食品を充填後、そのトレー4上に、易開封シーラント蓋材40を易開封シーラント42をトレー側にして、易開封シーラント42とトレー内面樹脂18を重ね合わせて加熱シールして紙製容器102を作成した。
【0063】
比較例1の紙製容器102を開封する場合は、易開封シーラント蓋材40の摘み部11’’を引き上げ、トレー内面樹脂18と易開封シーラント42の層間で剥離するか、または、易開封シーラント42の層内で凝集破壊して剥離されて開封される。
【0064】
(比較例2)
図13(a)は、比較例2の紙製容器103の斜視図である。
図13(b)は、
図13(a)のK-K線拡大断面図である。
【0065】
比較例2の紙製容器103は、第1実施形態の紙製容器100と同じトレー4を使用したが、蓋材1’’は、第1実施形態と異なり外蓋がなく、蓋材用紙43とその内面に積層した蓋材内面樹脂44のみを備える。蓋材1’’には、トレー4の開口部5の周縁6の内側に裏ハーフカット9が設けられ、前記裏ハーフカット9より前記開口部の周縁側に表ハーフカット8が設けられている。また、蓋材1’’は摘み部11’’’を有する。
【0066】
蓋材用紙43とトレー用紙17をそれぞれ構成するシート状材料は、紙製基材、アンカー層、シーラント層の順に積層された積層体により構成され、各層の材料は下記のとおりである。
【0067】
紙製基材として、坪量320g/m2の紙カップ用原紙を使用した。アンカー層として、ポリプロピレン系アンカー剤(酸変性ポリプロピレン樹脂水性分散体においてポリプロピレン融点150℃以上のもの)を使用した。シーラント層として、ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、融点160℃、MFR20、密度0.9g/cm3)を使用した。
【0068】
上記紙製基材としての紙カップ用原紙に上記アンカー層としてのポリプロピレン系アンカー剤を塗工し、その上に上記シーラント層としてのポリプロピレンを押出ラミネーションして積層した。
【0069】
比較例2の紙製容器103の作成方法は、次に示す通りである。
まず、シート状材料に印刷・打ち抜き加工を行い、トレー4のブランクを作成する。次に、ブランクから折り込み製函機を利用してトレーを作成する。内容物である食品を充填後、そのトレー4上に、表ハーフカット8と裏ハーフカット9を施した蓋材1’’’を蓋材内面樹脂44をトレー側にして、蓋材内面樹脂44とトレー内面樹脂18を重ね合わせて加熱シールして紙製容器103を作成した。
【0070】
比較例2の紙製容器103を開封する場合は、蓋材1’’の摘み部11’’’を引き上げ、蓋材1’’の表裏ハーフカット8、9間の層内で表裏に分離し、蓋材1’’がトレー4から剥がされて開封される。
【0071】
(比較例3)
図14(a)は、比較例3の紙製容器104の斜視図である。
図14(b)は、
図14(a)のL-L線拡大断面図である。
【0072】
比較例3の紙製容器104は、第1実施形態の紙製容器100と同じトレー4を使用したが、蓋材1’’’は、第1実施形態と異なり外蓋がなく、蓋材用紙43とその内面に積層した蓋材内面樹脂44のみを備える。蓋材1’’’には、トレー4の開口部5の周縁6の内側で周縁に沿うように貫通したミシン目30が設けられている。また、蓋材1’’’は摘み部11’’’’を有する。
【0073】
蓋材用紙43とトレー用紙17をそれぞれ構成するシート状材料は、紙製基材、アンカー層、シーラント層の順に積層された積層体により構成され、各層の材料は下記のとおりである。
【0074】
紙製基材として、坪量320g/m2の紙カップ用原紙を使用した。アンカー層として、ポリプロピレン系アンカー剤(酸変性ポリプロピレン樹脂水性分散体においてポリプロピレン融点150℃以上のもの)を使用した。シーラント層として、ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、融点160℃、MFR20、密度0.9g/cm3)を使用した。
【0075】
上記紙製基材としての紙カップ用原紙に上記アンカー層としてのポリプロピレン系アンカー剤を塗工し、その上に上記シーラント層としてのポリプロピレンを押出ラミネーションして積層した。
【0076】
比較例3の紙製容器104の作成方法は、次に示す通りである。
まず、シート状材料に印刷・打ち抜き加工を行い、トレー4のブランクを作成する。次に、ブランクから折り込み製函機を利用してトレー4を作成する。内容物である食品を充填後、そのトレー上に、貫通したミシン目30を設けた蓋材1’’’を蓋材内面樹脂44をトレー側にして、蓋材内面樹脂44とトレー内面樹脂18を重ね合わせて加熱シールして紙製容器104を作成した。
【0077】
比較例3の紙製容器104を開封する場合は、蓋材1’’’の摘み部11’’’’を引き上げ、蓋材1’’’がミシン目部分で切断され分離して開封される。
【0078】
(試験方法)
試験項目となる「蓋材の貫通孔の有無」については、各蓋材の内面(実施例1と実施例2は内蓋内面樹脂面、比較例1は易開封シーラント面、比較例2と比較例3は蓋材内面樹脂面)を着色アルコールを含ませた綿布で拭き、アルコールが浸透するか観察し、貫通孔の有無を確認する、という方法をとった。
【0079】
試験項目となる「蓋材の外部からの衝撃に対する強度」については「衝撃試験」と「衝撃穴開け強さ」の試験により確認した。
「衝撃試験」は、JISZ1702の「衝撃試験」に準じ、蓋材をシールした各々の紙製容器に、ダート衝撃試験機にて、蓋材に衝撃を与え、衝撃強さを測定した。ダート総重り:B法1,200g、落下高さ:1,000mmまで測定し、各紙製容器の蓋材の外部からの衝撃に対する強度を比較した。
「衝撃穴開け強さ」は、JISP8134の「衝撃穴開け強さ試験方法」に準ずる。蓋材をシールした各々の紙製容器に、衝撃穴明け強さ試験機にて、蓋材に衝撃を与え、衝撃強さ(J)を測定した。衝撃強さ10Jまで測定し、各紙製容器の蓋材の外部からの衝撃に対する強度を比較した。
【0080】
試験項目となる「蓋材の開封性」は、次の方法により確認した。
まず、トレーに内容物(スパゲティ300g)を充填した後、トレーに各々の蓋材を重ね合わせた。次に、蓋材上面より、シール金型により加熱し、蓋材をトレーにシールした。次に、家庭用電子レンジにより、出力600Wで5分加熱した。そして、蓋材の摘み部(実施例1と実施例2は内蓋の摘み部)を引き上げ、蓋材(実施例1と実施例2は内蓋)をトレーから剥がし、開封し易さを比較した。
【0081】
(試験結果・考察)
上記試験方法による試験結果を表1に示す。
【0082】
「蓋材の貫通孔の有無」については、表1の「〇」は塵や埃などの侵入の可能性がないことを示し、「×」は塵や埃などの侵入の可能性があることを示す。実施例1は、内蓋と外蓋の両方に貫通孔は無く、実施例2は、内蓋には貫通孔があるが外蓋には無かった。また、比較例1と2は、蓋材に貫通孔は無く、比較例3は、蓋材に貫通孔が有り、その貫通孔への埃や塵などの侵入の可能性があることを確認した。当結果より、実施例2や比較例3のように貫通孔のあるミシン目が設けられた場合、その貫通孔への埃や塵などの侵入のおそれがあるが、実施例2のように外蓋でそのミシン目が設けられた内蓋を保護すれば外
部からの内容物への埃や塵などの侵入を防ぐことができることが分かる。
【0083】
「衝撃試験」については、表1の「〇」は外部からの衝撃に対する強度が強いことを示し、「×」は外部からの衝撃に対する強度が弱いことを示す。比較例1のみ、高さ350mmで蓋材が破れたが、その他の例は、高さ1,000mmまで破れなかった。当結果より、比較例1のように易開封シーラントを使用し紙を使用しなかった蓋材は、蓋材の外部からの衝撃に対する強度は弱いが、他の例のように紙を使用した蓋材は、蓋材の外部からの衝撃に対する強度は強いことが分かる。
【0084】
「衝撃穴開け強さ」については、表1の「〇」は外部からの衝撃に対する強度が強いことを示し、「△」は外部からの衝撃に対する強度が比較的強いことを示し、「×」は外部からの衝撃に対する強度が弱いことを示す。実施例1と実施例2は、10Jの衝撃まで蓋材が破れなかったが、比較例1は2.8Jの衝撃で蓋材が破れ、比較例2と比較例3は、8.0Jの衝撃まで蓋材が破れなかった。当結果より、比較例1のように易開封シーラントを使用し紙を使用しなかった蓋材は、蓋材の外部からの衝撃に対する強度が最も弱く、次いで比較例2と比較例3のように紙を使用するが外蓋の無い蓋材が弱く、実施例1と2のように紙を使用しかつ外蓋で内蓋を保護した蓋材が最も強いことが分かる。
【0085】
「蓋材の開封性」については、表1の「〇」は蓋材が開封し易いことを示し、「×」は蓋材が開封し難いことを示す。比較例1のみ易開封シーラントの剥離が重く開封し難く、その他の例は、容易に開封することができた。当結果より、蓋材には易開封シーラントではなく紙を使用した方が容易に開封できることが分かる。
【0086】
【0087】
以上の通り、本発明の紙製容器は、開口部の周縁にフランジ部を備えたトレーと、フランジ部に接合された紙製の蓋材を有し、紙製の蓋材は、内蓋と外蓋を有し、内蓋は、開口部の周縁の内側で周縁に沿う裏ハーフカットと、裏ハーフカットより開口部の周縁側に周縁に沿う表ハーフカットが設けられているか、または、開口部の周縁の内側で周縁に沿うように貫通したミシン目が設けられており、外蓋は、内蓋の外面全体を覆うように内蓋に剥離可能に接着されている。
よって、内蓋が表裏ハーフカット間の層内で表裏に分離して内蓋がトレーから剥がされたり、内蓋がミシン目部分で切断され分離することで開封されるため易開封性があり、力を要せず開封し易い。また、紙製の強固な外蓋がその内蓋を覆い、保護するため、内蓋の切れ目に埃や塵が侵入するおそれがなく、さらに外部からの衝撃に強く、輸送時などに切れ目加工を設けた内蓋の破損を防止できる。
【符号の説明】
【0088】
1、1’、1’’、1’’’・・・紙製の蓋材
2・・・外蓋
3、3’・・・内蓋
4・・・トレー
5・・・開口部
6・・・開口部の周縁
7・・・フランジ部
8・・・開封用の表ハーフカット
9・・・開封用の裏ハーフカット
10・・・内容物
11、11’、11’’、11’’’、11’’’’・・・摘み部
11a・・・外蓋の摘み部
11b・・・内蓋の摘み部
12・・・摘み用ハーフカット
13・・・外蓋用紙
14・・・外蓋接着ニス
15・・・内蓋用紙
16・・・内蓋内面樹脂
17・・・トレー用紙
18・・・トレー内面樹脂
30・・・ミシン目
31・・・摘み用ミシン目
40・・・易開封シーラント蓋材
41・・・基材フィルム
42・・・易開封シーラント
43・・・蓋材用紙
44・・・蓋材内面樹脂
51・・・底面板
52・・・側面板
53・・・縁片
54・・・折り込み接合板
55・・・接合縁片
56・・・舌片
57・・・第2側面板
58・・・第2縁片
59・・・第2舌片
60・・・第2折り込み接合板
61・・・小突起
100、101、102、103.104・・・紙製容器
200・・・ブランク
300・・・シート状材料を構成する積層体
301・・・紙製基材
302・・・シーラント層
303・・・アンカー層