(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】照明システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/125 20200101AFI20240709BHJP
H05B 47/175 20200101ALI20240709BHJP
【FI】
H05B47/125
H05B47/175
(21)【出願番号】P 2020164433
(22)【出願日】2020-09-30
【審査請求日】2023-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100142664
【氏名又は名称】熊谷 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100200159
【氏名又は名称】河野 仁志
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 優子
(72)【発明者】
【氏名】森山 厳與
(72)【発明者】
【氏名】水谷 有輝
(72)【発明者】
【氏名】樋口 一斎
(72)【発明者】
【氏名】石田 しずか
(72)【発明者】
【氏名】藤本 あかり
(72)【発明者】
【氏名】青島 冬治
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-182811(JP,A)
【文献】特開2010-044982(JP,A)
【文献】特開2013-025920(JP,A)
【文献】特開2010-055765(JP,A)
【文献】特表2017-527087(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 39/00 - 39/10
H05B 45/00 - 45/58
H05B 47/00 - 47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源をそれぞれ有する複数の照明器具と;
照射対象物を含む領域のデータを取得するカメラと;
前記カメラで取得されたデータから推定される前記照射対象物の方向と、前記照射対象物の移動状況と、を用いて前記照明器具に対する動作指示を
それぞれが判断する
複数の処理部と;
前記動作指示を前記照明器具に送信する通信部と;
前記動作指示に基づいて前記照明器具を制御する制御部と;
を備え、
複数の前記処理部のそれぞれは、予め設定された複数の前記照明器具の接続関係に基づいて前記動作指示を判断し、
複数の前記照明器具の少なくとも1つである所定の照明器具と、複数の前記処理部の少なくとも1つである所定の処理部と、を備える照明装置を備え、
前記照明装置の前記所定の照明器具は、前記所定の処理部、及び、複数の前記処理部の中の前記所定の処理部以外の1以上と接続関係にあり、
前記制御部が、前記照明装置の前記所定の処理部が判断する動作指示によって、前記照明装置の前記所定の照明器具を制御している場合は、前記照明装置において、前記所定の処理部以外の処理部が判断した動作指示に基づく前記所定の照明器具の制御は行われない、
照明システム。
【請求項2】
前記カメラで取得されたデータに、複数の前記照射対象物が含まれる場合、
複数の前記処理部の
1以上は、複数の
前記照射対象物の方向を用いて前記照射対象物同士の衝突を推定し、
複数の前記照明器具
の1以上に対して警告点灯する動作指示を判断することを特徴とする
請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記処理部は、
前記カメラで取得されたデータから推定される前記照射対象物の方向と、前記接続関係にある照明器具の制御状態と、を用いて前記照射対象物の衝突を推定し、
複数の前記照明器具
の1以上に対して警告点灯する動作指示を判断することを特徴とする
請求項1に記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
人感センサにより予測した人の移動方向に応じて、人の移動方向に存在する照明装置を制御する照明システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような照明システムでは、電力消費を低減する観点から対象物の移動に応じて照明器具を的確に点灯させることが求められている。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、照明器具を的確に点灯させることができる照明システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る照明システムは、光源をそれぞれ有する複数の照明器具と、照射対象物を含む領域のデータを取得するカメラと、カメラで取得されたデータから推定される照射対象物の方向と、対象物の移動状況と、を用いて照明器具に対する動作指示をそれぞれが判断する複数の処理部と、動作指示を照明器具に送信する通信部と、動作指示に基づいて照明器具を制御する制御部とを備える。複数の処理部のそれぞれは、予め設定された複数の照明器具の接続関係に基づいて動作指示を判断し、照明システムは、複数の照明器具の少なくとも1つである所定の照明器具と、複数の処理部の少なくとも1つである所定の処理部と、を備える照明装置を備える。照明装置の所定の照明器具は、所定の処理部、及び、複数の処理部の中の所定の処理部以外の1以上と接続関係にあり、制御部が、照明装置の所定の処理部が判断する動作指示によって、照明装置の所定の照明器具を制御している場合は、照明装置において、所定の処理部以外の処理部が判断した動作指示に基づく所定の照明器具の制御は行われない。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、照明器具を的確に点灯させることができる照明システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る照明システムを廊下に用いた状態を示す上面図である。
【
図2】実施形態に係る照明システムをオフィスに用いた状態を示す側面図である。
【
図3】実施形態に係る照明装置の一例を示す斜視図である。
【
図4】実施形態に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】実施形態に係る接続機器情報の一例を示す図である。
【
図6】照明システムの第1の実施例を示す上面図である。
【
図7】照明システムの第2の実施例を示す上面図である。
【
図8】照明システムの第3の実施例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、実施形態に係る照明システムを説明する。実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態で説明する照明装置および照明システムは、一例を示すに過ぎず、実施形態を限定するものではない。
【0010】
まず、
図1、
図2を用いて、実施形態に係る照明システム100の適用例を説明する。
図1は、実施形態に係る照明システムを廊下に用いた状態を示す上面図であり、
図2は実施形態に係る照明システムをオフィスに用いた状態を示す側面図である。
【0011】
図1に示す照明システム100は、照明装置1と、照明装置1と相互に通信可能な照明器具1Aとを備える。
図1に示す照明システム100の実施形態では、点灯により廊下などの通路2の床面を照明するように、通路2の天井に、1個の照明装置1と、3個の照明器具1Aと、が配設されている。
図1に示す照明システム100においては、照明装置1は親機であり、照明器具1Aは子機である。照明装置1は、照明器具1Aに対する動作指示の送信により、照明器具1Aを制御する制御装置である。照明器具1Aは、照明装置1から送信された動作指示に応じて点灯または消灯する光源を有している。なお、照明装置1も、点灯または消灯する光源を有している。
【0012】
図2に示す照明システム100は、照明装置1のみを備えている。
図2に示す照明システム100の実施形態では、照明装置1がオフィスの各作業空間を照明するように、計3個の照明装置1が配設されている。
図2に示す照明システム100においては、照明装置1は親機であり、子機でもある。(以下、親機である照明装置1については「照明装置1」と呼び、子機である照明装置1については「他の照明装置1」と呼ぶ)つまり、照明装置1は、他の照明装置1に動作指示の送信により、他の照明装置1を制御する制御装置である一方、他の照明装置1から送信された動作指示により点灯または消灯する照明装置でもある。照明装置1は点灯または消灯する光源を有している。なお、
図2に示す照明システム100においても、子機である照明器具1Aが配設されていても良い。
【0013】
以上に示すように、本実施形態の照明システム100は、少なくとも1つの照明装置1と、少なくとも1つの照明器具1Aまたは少なくとも1つの他の照明装置1と、を備える。照明システム100は、複数の照明装置1または複数の照明器具1Aを備えていても良い。
【0014】
次に、
図3と
図4を用いて、照明装置1と照明器具1Aの構成例について説明する。
【0015】
図3は、実施形態に係る照明装置1の一例を示す斜視図である。実施形態に係る照明装置1は天井直付けタイプの照明装置であり、いわゆるベースライトである。
図3に示す例において、照明装置1は、カメラユニット20と照明ユニット30とを有する。なお、照明装置1は、ベースライトに限られず、シーリングライトやダウンライト、スポットライトなどであってもよい。なお、実施形態に係る照明器具1Aも、例えば、
図3に示すようなベースライトや、シーリングライトやダウンライト、スポットライトなどであってもよい。また、照明装置1と照明器具1Aとは外見上区別がつかないように構成されていてもよいし、照明器具1Aは、カメラユニット20を備えてない構成としてもよく、この場合はカメラユニット20の有無により照明装置1と照明器具1Aとを見分けることが可能である。
【0016】
図4は、実施形態に係る照明装置1の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、照明装置1は、通信部10と、カメラユニット20と、照明ユニット30と、画像処理ユニット40と、制御ユニット50と、記憶部60とを有する。画像処理ユニット40は、照明システム100での処理を判断する処理部である。照明装置1Aについては、図示での説明は省略するが、照明器具1Aは、少なくとも通信部10、照明ユニット30、制御ユニット50を備えている。照明器具1Aは、カメラユニット20、画像処理ユニット40、記憶部60は備えていても、備えていなくてもよい。
【0017】
通信部10は、照明装置1と照明器具1Aとの間、もしくは照明装置1と他の照明装置1との間で情報の送受信をそれぞれ行う。通信部10は、例えば、所定の通信回路またはNIC(Network Interface Card)等によって実現される。照明装置1と照明器具1Aとの通信方式は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)などの無線通信であってよい。なお、照明装置1と照明器具1Aとの通信方式は、任意の通信方式であってよく、例えば、有線通信、赤外線通信等であってもよい。
【0018】
照明装置1における通信部10は、照明器具1Aや他の照明装置1が発信する発信情報を取得する。通信部10が取得する発信情報は、例えば、照明装置1と情報の送受信を行う(照明装置1と接続されている)照明器具1Aや他の照明装置1に関する情報(接続機器情報)である。また、照明器具1Aや他の照明装置1における通信部10は、照明装置1の動作指示に関する指示情報を取得してもよい。通信部10は、取得部の一例である。
【0019】
また、照明装置1における通信部10は、照明器具1Aや他の照明装置1に対する動作指示を示す指示情報63を送信する。この時、1つの照明器具1Aや、1つの他の照明装置1に、指示情報63を送信してもよいし、複数の照明器具1Aや他の照明装置1に同時に指示情報63を送信してもよい。通信部10は、送信部の一例である。
【0020】
カメラユニット20は、カメラ21と、カメラ制御部22と、記憶部23とを有する。カメラ21は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)など、電子的に画像を取得する撮像素子を備え、所定の画角を撮影してデータを生成する。なお、カメラユニット20で生成されるデータは、静止画データであっても、動画データであってもよい。
【0021】
カメラ制御部22は、カメラ21による撮影を制御する。また、カメラ制御部22は、カメラ21の撮影により取得したデータを画像処理ユニット40に出力する。
【0022】
記憶部23は、カメラユニット20の各種制御を実現するためのプログラムやデータを記憶する。記憶部23は、カメラ21が撮影した画像、またはカメラ21の撮影により取得したデータを記憶してもよい。記憶部23は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実装される。なお、この記憶部23は、後述する記憶部60に設けられていてもよい。
【0023】
照明ユニット30は、光源31と、照明制御部32とを有する。光源31は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の半導体発光素子を有する。光源31は、照明制御部32から出力された制御信号に応じた態様で点灯または消灯する。
【0024】
照明制御部32は、光源31の点灯および消灯を制御する。照明制御部32は、通信部10が取得した指示情報63に基づく制御信号を出力し、消灯する光源31を点灯し、あるいは点灯する光源を消灯する。光源31の調光が可能な照明ユニット30の場合、照明制御部32は、光源31の調光度を制御してもよい。なお、照明装置1においては、自身が照明器具1Aないし他の照明装置1へ送信する指示情報63に基づいて自身の光源31が制御されてもよい。
【0025】
なお、照明ユニット30は記憶部33を備えていてもよく、この場合、記憶部33は、例えば、照明ユニット30の各種制御を実現するためのプログラムやデータを記憶する。記憶部33は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実装される。なお、この記憶部33は、後述する記憶部60に設けられていてもよい。
【0026】
記憶部60は、画像処理ユニット40および制御ユニット50の各種制御を実現するためのプログラムを記憶する。記憶部60は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部60には、接続機器情報61、動作情報62、指示情報63が記憶される。
【0027】
接続機器情報61は、照明装置1に接続された機器である複数の照明器具1Aに関する情報である。
図5は、接続機器情報の一例を示す図である。
【0028】
図5に示すように、接続機器情報61には、例えば、「Macアドレス」、「番号」、「強度」が含まれる。「Macアドレス」は、照明装置1に接続されている複数の照明器具1Aや他の照明装置1を識別するための識別情報を示す。「番号」は、装置間の通信に割り当てられたチャンネル番号を示す。「強度」は、例えば、RSSI(Received Signal Strength Indicator)であり、照明器具1Aや他の照明装置1がそれぞれ発信する発信情報を受信する強度を示す。また、接続機器情報61には「位置」に関する情報や、「状態」に関する情報を含んでいてもよい。ここでの「位置」に関する情報とは、照明装置1に対して、照明器具1Aや他の照明装置1がどの方向に存在しているかを示す情報(例えば、東西南北や上下左右など)であり、「状態」に関する情報とは、照明器具1Aや他の照明装置1の点灯状態を示す情報(例えば、点灯、消灯、点滅、赤色点灯など)である。
【0029】
動作情報62は、照明装置1に接続されている照明器具1Aや他の照明装置1に対する動作指示に関する情報である。動作情報62は、後述する画像処理ユニットで判断された動作と、照明器具1Aや他の照明装置1に対する「動作指示」を対応付けたものである。
【0030】
指示情報63は、照明器具1Aや他の照明装置1に対する動作指示を示す情報である。照明装置1は、照明器具1Aや他の照明装置1に対する動作指示を送信するとともに、記憶部60に指示情報63を記憶させる。なお、指示情報63は、接続機器情報61と対応付けて記憶部60に記憶させてもよい。
【0031】
画像処理ユニット40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、内部メモリに記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、画像処理ユニット40は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現することができる。
【0032】
画像処理ユニット40は、カメラユニット20で撮影された画像を処理する。画像処理ユニット40は、抽出部41と、判断部42と、決定部43とを有する。
【0033】
抽出部41は、カメラ21で撮影された画像に映り込む対象物3を抽出する。抽出部41は、例えば、カメラユニット20からの入力画像を画像処理した結果に基づき、画像に映り込む対象物3を認識する。抽出部41は、認識部の一例である。抽出部41による対象物3の認識処理には、任意の画像認識処理を適用することができる。抽出部41は、例えば、エッジAI(Artificial Intelligence)などの学習モデルを利用して対象物3を認識してもよい。かかるエッジAIは、例えば、照明装置1に内蔵されていてもよく、照明装置1に接続されたエッジサーバを備えてもよい。
【0034】
抽出部41が認識する対象物3は、例えば、通路2を移動する人および動物である。また、対象物3は、通路2を自律的に移動するロボットその他の移動体を含んでもよい。また、抽出部41が認識する対象物3は、例えば、オフィスに滞在している人である。オフィスに滞在している人とは、作業をしている人、休憩している人、オフィス内を移動している人などを含む。従来の人感センサを用いた照明システムでは、人感センサで虫を検知したり、風の影響で誤作動を起こすことがあった。このように、抽出部41で対象物3を認識することで、抽出部41が虫を認識して照明装置1が誤作動したり、風の影響で照明装置1が誤作動を起こすことを防ぐことが可能となる。
【0035】
判断部42は、抽出部41が認識した対象物3の方向を判断する。ここでの対象物3の方向とは、例えば、対象物3が移動している方向であったり、対象物3の顔(視線)方向であったりする。対象物3の方向は、画像に映り込む対象物3のベクトルに基づいて判断することができる。判断部42による方向の判断処理には、任意の画像認識処理を適用することができる。例えば、1枚の画像または時間を空けて撮影した複数の画像から対象物3のベクトルを推定することで対象物3の向きや移動方向を推定してもよいし、対象物3の体のパーツ(顔、瞳、体、手、足など)の向きや位置から対象物3のベクトルを推定することで対象物3の向きや移動方向を推定してもよい。また、判断部42は、例えば、エッジAIなどの学習モデルを利用して対象物3の移動方向を判断してもよい。かかるエッジAIは、例えば、照明装置1に内蔵されていてもよく、照明装置1に接続されたエッジサーバを備えてもよい。
【0036】
また、判断部42は、抽出部41が認識した対象物3の属性を判断してもよい。ここでの対象物3の属性とは、対象物3の動作状況である。例えば、対象物3が移動している場合は移動中であるという属性が判断され、対象物3が停止している場合は停止中であるという属性が判断される。また、対象物3が椅子に座って視線が水平より下方に向いている場合は作業中であるという属性が判断される。
【0037】
決定部43は、判断部42が判断した結果に基づいて、照明装置1に接続されている照明器具1Aや他の照明装置1に対する動作指示を決定する。決定部43は、記憶部60に予め記憶された動作情報62に基づいて動作指示を決定することができる。なお、決定部43は、動作情報62により学習されており、決定部43が動作指示を判断してもよい。
【0038】
制御ユニット50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、内部メモリに記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御ユニット50は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現することができる。
【0039】
制御ユニット50は、照明装置1に接続されている複数の照明器具1Aや他の照明装置1に対する動作指示を行う。または、制御ユニット50は、照明装置1自身のカメラユニット20および/または照明ユニット30に対する動作指示を行ってもよい。
【0040】
制御ユニット50は、通信部10が照明器具1Aや他の照明装置1から取得した発信情報を記憶部60に記憶させる。また、制御ユニット50は、照明装置1の動作指示に関する指示情報63を記憶部60に記憶させてもよい。これにより、照明装置1は、照明システム100に属する複数の照明器具1Aに対する指示内容を一括して把握することができる。
【0041】
なお、制御ユニット50が行う処理の一部または全部を画像処理ユニット40が実行してもよく、画像処理ユニット40が有する各処理部の一部または全部を制御ユニット50が有してもよい。
【0042】
以下に、本実施形態の照明システム100の実施例について説明する。
【0043】
第1の実施例は、
図6に示すように、廊下のような通路2で照明システム100を実施するものである。
【0044】
通路2においては、一定間隔で照明装置1または照明器具1Aが通路2の天井に配設され、1つの照明装置1に対して、複数の照明器具1Aが接続し、照明装置1と照明器具1Aとで接続関係を構成するように構成されている。ここでの接続関係とは、照明装置1と照明器具1Aとの間で情報の送受信が行われる関係性であることを示す。
図6に示す実施形態においては、照明装置1aと照明器具1AA、1AB、1AC、1ADが接続関係である。なお、接続関係を構成する照明装置1と照明器具1Aの数量は上述した数量に限定されるものではなく、任意に定められる。また、照明装置1同士が接続関係にあってもよいし、1つの照明器具1Aが複数の照明装置1と接続関係にあってもよい。
図6に示す実施形態では、照明器具1AB、1AC、1ADは、照明装置1bとも接続関係である。
【0045】
そして、
図6に示す実施形態においては、対象部3は人物であり、
図6における通路2の左側から右側に向かって移動している。
【0046】
図6の実施形態においては、照明装置1はカメラユニット20と照明ユニット30を備えており、照明器具1Aは照明ユニット30を備えている。照明装置1は照明ユニット30と接するようにカメラユニット20を備えており、カメラユニット20は、所定範囲の通路2を撮影する撮影装置である。カメラユニット20は、通路の幅方向(通路を長方形と見たときの短手方向)の中心を撮影範囲に含むように配設されることが望ましい。また、カメラユニット20は、通路の幅方向の全域を撮影範囲に含むように配設されることが好ましい。なお、カメラユニット20は、
図6に示すように照明ユニット30の一端側に配設される形態でなくてもよく、照明ユニット30の両端に配設され、1つの照明装置1に対して2つのカメラユニット20を配設する形態であってもよい。
【0047】
図6における照明ユニット30は、光源の点灯により所定範囲の通路2を照明する照明装置である。なお、照明装置1においてカメラユニット20の撮影範囲と、照明ユニット30が照明範囲は一致しなくてもよいが、カメラユニット20の撮影範囲と、照明ユニット30の照明範囲は少なくとも一部が重なることが望ましい。
【0048】
図6に示した照明システム100は、カメラユニット20が取得する撮影データ(画像データや動画データ)に通路2を移動する対象物3(
図6の実施形態では人物)が映り込んだ場合において、画像に映り込む対象物3の方向や属性に基づいて、対象物3が移動する方向に位置する照明器具1Aや、対象物3が移動してきた方向に位置する照明器具1Aを判断し、各照明器具1Aに対する動作指示を決定し、各照明器具1Aに対する動作指示を示す指示情報を送信する。このように、照明システム100によれば、照明装置1と相互に通信する照明器具1Aを的確に点灯または消灯させることができる。
【0049】
まず、通路2において、配設された照明装置1aのカメラユニット20は、一定時間ごとの間隔を開けて、または一定時間継続して撮影動作が行われ、撮影データが取得され続ける。そして、対象物3が照明装置1aのカメラユニット20の撮影範囲に移動してきた際は、撮影データに変動が生じるため、撮影データを照明装置1aの画像処理ユニット40へ渡す動作が行われる。ここでの撮影データの変動とは、例えば、撮影範囲に対象物3が含まれることによる画素値の変動である。
【0050】
そして、撮影データを受け取った画像処理ユニット40では、まず抽出部41で、撮影データに含まれる対象物3の位置を抽出する。具体的に述べると、抽出部41では、撮影データに含まれる対象物3の認識動作が行われ、その対象物3が認識された位置を抽出する。
【0051】
次に、判断部42で、抽出部41で抽出された人物の向きや属性を判断する。例えば、1枚の撮影データにおける対象物3の体や顔の向きから対象物3の向きとして、右側に向かっていることが判断される。また、例えば、1枚の撮影データにおける対象物3の手の位置から対象物3の属性として、移動中であることが判断される。なお、判断部42で複数枚の撮影データを用いて向きや属性を判断することで、判断の精度の向上が期待できる。
【0052】
次に、決定部43で、判断部42の判断結果に基づいて動作指示が決定される。例えば、
図6に示す実施形態では、今後、照明装置1aから右側に人が移動することが想定されるため、照明装置1aから右側に位置する照明器具1AB、1AC、1ADを点灯し、照明装置1aから左側に位置する照明器具1AAを消灯するような動作指示が決定される。この時、点灯もしくは消灯させる動作指示だけでなく、判断部42で判断された対象物3の属性に基づいて、点灯パターンを変更させるような動作指示を決定してもよい。ここでの点灯パターンとは、点滅動作をさせたり、点灯色を変化させたり、といった内容を含む。
【0053】
そして、決定部43で決定された動作指示は、照明装置1aと接続関係にある、照明器具1AA、1AB、1AC、1ADへ送信される。このとき、動作指示は、照明装置1aの通信部10から、各照明器具1Aの通信部10へ送信される。
【0054】
そして、動作指示を受け取った照明器具1AA、1AB、1AC、1ADは、その動作指示に基づいて、自身の照明ユニット30の制御を行う。また、動作指示には照明装置1aに対する動作指示が含まれていてもよく、このとき照明装置1aでは、動作指示が制御ユニットを介して照明ユニット30へ渡され、照明装置1aの照明ユニット30の制御が行われる。照明装置1aに対する動作指示は、例えばカメラユニット20と照明ユニット30の位置関係と、対象物3に対する判断部42での判断結果と、を用いて判断される。
図6の例で示すと、
図6では、カメラユニット20は照明ユニット30の右側に配設されており、カメラユニット20で対象物3を検知した後に、対象物3が照明ユニット30の照射範囲を外れてしまう虞があるため、照明装置1aの照明ユニット30は消灯するように動作指示が出されてもよい。反対に、カメラユニット20が照明ユニット30の左側に配設されている場合は、カメラユニット20で対象物3を検知した後に、対象物3が照明ユニット30の照射範囲に入るため、照明装置1aの照明ユニット30は点灯するように動作指示が出されてもよい。また、照明装置1aの動作指示の決定においては、カメラユニット20の撮影範囲と、照明ユニット30の照射範囲と、の位置関係を考慮に入れることでより厳密に判断することが可能となる。
【0055】
従来の人感センサを用いた照明システムにおいては、一度、人感センサが人を感知すると広範囲の照明を点灯する構成となっていたが、本実施形態における照明システム100においては、対象物3の進行方向先に存在する照明のみを点灯させることができるため、効率良く光を照射することが可能となる。
【0056】
また、
図6に示す実施形態では、対象物3が通過後に消灯指示を出せるように、また対象物3が反対方向(左方向)に移動した際にも対応できるように、照明装置1bは、照明器具1AB、1AC、1ADと接続関係にあることが望ましい。つまり、照明器具1AB、1AC、1ADは、照明器具自身を挟むように配設される2つの照明装置(照明装置1a、1b)と接続関係にあることが望ましい。この場合、1つの照明器具1Aに対して、2つの照明装置1から動作指示が送信されることとなるが、照明器具1Aは、例えば、後から送信された動作指示に基づいて制御するように設定される。
【0057】
例えば、上述した例に続いて、対象物3が点灯状態にある照明器具1ADの下を通って、照明装置1bのカメラユニット20の撮影範囲に対象物3が入った際は、照明装置1bにて上述した処理が行われ、照明装置1bより左側に位置する照明器具1AB、1AC、1ADは消灯する動作が行われる。このとき同時に、照明装置1bより右側に位置する
図6には図示しない照明器具1Aを点灯する動作が行われる。
【0058】
また、
図6に示す実施形態で、反対方向(左方向)に対象物3が移動する場合は、照明装置1bの照明装置1bのカメラユニット20の撮影範囲に対象物3が入った際に、照明装置1bにて上述した処理が行われ、照明装置1bより右側に位置する照明装置を消灯するとともに、照明装置1bより左側に位置する照明器具1AB、1AC、1ADを点灯する動作が行われる。そして、照明装置1aのカメラユニット20の撮影範囲に対象物3が入った際に、照明装置1aにて上述した処理が行われ、照明装置1aより右側に位置する照明器具1AB、1AC、1ADを消灯するとともに、照明装置1bより左側に位置する照明器具1AAを点灯する動作が行われる。
【0059】
また第2の実施例を、
図7に示す。
図7に示す第2の実施例では、通路2がT字路となっている。第2の実施例においての照明システム100の制御は、方向の概念に下を追加するだけで対応は可能であるが、3つの方向に接続関係を有する照明装置1が存在することとなる。例えば、
図7に示す第2の実施例では、通路2のT字の交わる箇所に配設された照明装置1cは、左方向の照明装置1AE、右方向の照明装置1AF、下方向の照明装置1AGと、接続関係を有する。
【0060】
図7に示す第2の実施例の状態を説明する。対象物3aは下から上方向に移動しており、対象物3bは右から左方向に移動している。上述した処理により、対象物3a、3bの移動経路に存在する照明器具1AF、1AGは点灯している状態である。そして、通路2のT字の交わる箇所に配設された照明装置1cのカメラユニット20の撮影範囲に対象物3bが入った状態である。歩行スピードにもよるが、このまま対象物3aと3bが移動を続けると、通路2のT字の交わる箇所で衝突の危険性がある状況である。
【0061】
このような状態において、第2の実施例における照明システム100は、対象物3同士の衝突の危険性を通知するように動作指示を決定しても良い。
【0062】
衝突の危険性を判断する方法の一例を説明する。照明装置1cの決定部43では、判断部42での判断結果に加えて、各照明器具1Aの点灯(制御)状態も考慮して動作指示を決定する。例えば、
図7に示す第2の実施例においては、照明装置1cは、対象物3bが左方向に移動していることを判断すると共に、下方向の照明が点灯していることを把握する。本実施形態における照明システム100においては、下方向の照明が点灯していることは、下方向の通路を人が移動していることを示すため、決定部43は対象物3bが衝突の可能性があると判断し、照明装置1c自身の照明ユニット30を警告点灯(例えば、点滅させたり、赤色で点灯させたり、など)させるように動作指示を決定する。なお、照明器具1AE、1AFに対しての動作指示は上述したように行われても良い。また、各照明器具1Aの点灯状態は、記憶部60の接続機器情報61を参照しても良いし、各照明器具1Aの点灯状態をその都度収集しても良い。
【0063】
また、衝突の危険性を判断するにあたっては、照明装置1cのカメラユニット20の撮影範囲に2つ以上の対象物3が入った場合は、判断部42でそれぞれの対象物3の向きや属性を判断し、決定43でその判断結果からそれぞれの対象物3が衝突(干渉)の虞があると判断した場合に警告点灯するように動作指示を決定してもよい。例えば、複数の対象物3の推定された方向が衝突(干渉)する方向かつ、その対象物3の属性が移動中であれば、衝突(干渉)の可能性があると判断して、警告点灯するように動作指示を決定してもよい。
【0064】
図7に示す第2の実施例においては、衝突の警告点灯する照明装置1のカメラユニット20は、対象物3が通路を通るにあたって、対象物3にとっての通路の死角部分を撮影するように配設されることが好ましい。例えば、
図7においては、対象物3bの対象物3a方向の視角を点線で表記している。この点線を境に、3bが視認可能な領域と、3bにとっての死角領域が定められる。この死角となる領域を照明装置1のカメラユニット20で撮影し、対象物3の死角を補うことが可能な構成とすることが好ましい。簡単に述べると、本実施形態においては、照明装置1のカメラユニット20は天井に配設されるため、照明装置1のカメラユニット20は、通路2の交差点を構成する全ての壁面の少なくとも一部を撮影可能に配設されていることが好ましい。例えば、
図7に示す第2の実施例においては、通路2の交差点を構成する壁面は2a、2b、2c、2d、2eの5つが存在するが、それぞれの壁面の少なくとも一部が照明装置1のカメラユニット20によって撮影されるように、照明装置1のカメラユニット20を配設する。(
図7の点線の四角で示されたカメラユニット20の撮影範囲を参照)
図8に示す第3の実施例の状態を説明する。第3の実施例では照明システム100はオフィスに配設されており、デスク4とその近辺を照明するように照明装置1d、1e、1fが配設されている。第3の実施例においては、照明装置1d、1e、1fは接続関係にある。
図8の実施例では、デスクの4のそれぞれの直上の照明装置1が配設されているが、照明装置1が配設されるのはデスク4の直上でなくてもよい。また照明装置1ではなく、照明器具1Aが配設された箇所が存在していてもよい。そして、第3の実施例においては、照明装置1が対象物3である人物を検知して、周囲の照明装置1または照明器具1Aに動作指示をする。
【0065】
第3の実施例では、例えば、照明装置1においては、カメラユニット20の撮影範囲に対象物3が入り、照明装置1の判断部42が対象物3の属性として停止中と判断した場合に、照明装置1e自身の照明ユニット30を点灯するように動作指示を出す。また第3の実施例においては、照明装置1の判断部42は、対象物3の方向として対象物3の視線方向を判断し、対象物3の視線方向や体の向きに応じて照明装置1または照明器具1Aの動作指示を決定する。具体的には、対象物3の視線方向に存在する照明装置1または照明器具1Aを点灯し、対象物3の視線方向でない照明装置1または照明器具1Aを消灯する。例えば、対象物3が視線を前方(照明装置1dの光が照射される領域の方向)に向けた場合は、照明装置1eは、自身とその視線方向である照明装置1dに対して、点灯するように動作指示を出し、視線方向でない照明装置1fに対して、消灯するように動作指示を出す。対象物3が視線を後方に向けた場合も同様に指示が出される。またさらに、対象物3が視線をデスク4の方向に向けた場合(下方に向けた場合)は、視線方向に存在する照明装置1は存在しないため、照明装置1eは、照明装置1eのみを点灯し、照明装置1d、1eは消灯するように動作指示を出す。なお、ここでの視線方向とは、例えば、目の黒目の位置から推定される方向や、顔の向きから想定される方向である。
【0066】
図8に示す第3の実施例においては、照明装置1eが対象物3cを検知しており、照明装置1fが対象物3dを検知している状況である。この場合において、対象物3cの視線方向で照明装置1fが点灯制御されると対象物3dは不快に感じる虞がある。そのため、対象物3dを検知している照明装置1fは、照明装置1eから送信された動作指示に従わず、自身(照明装置1f)の動作指示を優先させることが望ましい。言い換えると、ある照明装置1において、照明装置1自身の動作指示により自身の照明ユニット20が制御されている場合は、その制御が最優先される。
【0067】
第3の実施例における照明システム100においては、対象物3の視線方向に存在する照明のみを点灯させることができるため、従来の人感センサを用いた照明システムと比べて細かい照明制御を行うことが可能となり、より快適な人感制御を実現することが可能となる。また、細かい照明制御により必要最低限の光を効率良く照射することが可能となる。
【0068】
なお、
図8に示す第3の実施形態は、オフィスだけでなく、カフェや図書館など、人が例えば椅子に座ったり、立って机に向かったりする環境においては、あらゆる環境に適用可能である。
【0069】
上述してきた実施形態や実施例では、照明装置1または照明装置1Aが、通信部10、カメラユニット20、画像処理ユニット40、制御ユニット50、記憶部60、を備える構成を説明したが、これらのユニットや部位は照明ユニット30と着脱可能に構成されていてもよい。つまり、これらのユニットや部位は、照明ユニット30または、照明ユニット30に取付けられたアダプタに対して着脱可能に取付けられてもよい。
【0070】
また、上述した例では、照明装置1がカメラユニット20と画像処理ユニット40と記憶部60を備える形態の説明を行ったが、照明装置1がカメラユニット20と画像処理ユニット40と記憶部60を備えない構成としてもよい。カメラユニット20は照明装置1とは別体に配設されていてもよいし、画像処理ユニット40での処理はネットワーク上のクラウドサーバー上で実行されてもよいし、記憶部60はネットワーク上のクラウドサーバーに設けられていてもよい。通信ネットワークを介して画像処理ユニット40での処理を行う場合は、カメラユニット20で取得された画像データは、通信部10から通信ネットワークを介して画像処理ユニット40へ送信される。そして、画像処理ユニット40側の通信部で画像データを受信し、処理を実行する。処理の実行結果である動作指示は画像処理ユニット40側の通信部から、照明装置1の通信部10へ送信される。その後、動作指示が制御ユニット50へ渡され照明ユニット30の制御が行われる。
【0071】
また、上記した実施形態では、照明システム100は、照明装置1と、照明装置1と相互に通信可能な複数の照明器具1Aとを備えるとして説明したが、これに限られない。照明システム100は、例えば、照明装置1との通信は行わず、照明器具1Aからの制御信号に応じて点灯および消灯する照明器具を有してもよい。
【0072】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
以下、付記を記載する。
[1]光源をそれぞれ有する複数の照明器具と;
照射対象物を含む領域のデータを取得するカメラと;
前記カメラで取得されたデータから推定される前記照射対象物の方向と、前記照射対象物の移動状況と、を用いて前記照明器具に対する動作指示を判断する処理部と;
前記動作指示を前記照明器具に送信する通信部と;
前記動作指示に基づいて前記照明器具を制御する制御部と;
を備える照明システム。
[2]前記処理部は、予め設定された複数の前記照明器具の接続関係に基づいて動作指示を判断することを特徴とする[1]に記載の照明システム。
[3]複数の前記処理部を備え、
前記照明器具は、少なくとも2以上の前記処理部と接続関係にあることを特徴とする[2]に記載の照明システム。
[4]前記照明器具の少なくとも1つと、前記処理部の少なくとも1つと、を備える照明装置を備え、
前記制御部が、前記照明装置が備える前記処理部が判断する動作指示によって、前記照明装置が備える前記照明器具を制御している場合は、
前記照明装置は、前記照明装置が備える処理部以外の処理部が判断した動作指示に基づく制御は行われないことを特徴とする[3]に記載の照明システム。
[5]前記カメラで取得されたデータに、複数の前記照射対象物が含まれる場合、
前記処理部は、前記複数の照射対象物の方向を用いて前記照射対象物同士の衝突を推定し、前記照明器具に対して警告点灯する動作指示を判断することを特徴とする[1]から[4]のいずれか1つに記載の照明システム。
[6]前記処理部は、
前記カメラで取得されたデータから推定される前記照射対象物の方向と、前記接続関係にある照明器具の制御状態と、を用いて前記照射対象物の衝突を推定し、前記照明器具に対して警告点灯する動作指示を判断することを特徴とする[2]から[4]のいずれか1つに記載の照明システム。
【符号の説明】
【0073】
1 照明装置
1A 照明器具
10 通信部
20 カメラユニット
30 照明ユニット
40 画像処理ユニット
50 制御ユニット
60 記憶部
100 照明システム