(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】スラストころ軸受
(51)【国際特許分類】
F16C 33/34 20060101AFI20240709BHJP
F16C 19/30 20060101ALI20240709BHJP
F16C 33/62 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
F16C33/34
F16C19/30
F16C33/62
(21)【出願番号】P 2020184548
(22)【出願日】2020-11-04
【審査請求日】2023-10-11
(31)【優先権主張番号】P 2019210752
(32)【優先日】2019-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】國分 圭介
(72)【発明者】
【氏名】中島 義仁
(72)【発明者】
【氏名】若山 泰三
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 真悟
【審査官】松江川 宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-208752(JP,A)
【文献】特開2004-183783(JP,A)
【文献】特開2015-094402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C 19/00-19/56,33/30-33/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射状に配置された複数のころと、
前記複数のころが転走する軌道面を有し、前記軌道面が対向するように配置された環状の一対の軌道盤と、を備え、
前記ころは、
高炭素クロム軸受鋼からなり、
表面から0.1mmの範囲で、炭素を1.1mass%以上1.6mass%以下含み、かつ、窒素を0.1mass%以上0.6mass%以下含み、
表面圧縮残留応力が-900MPaより小さく、
その表面粗さが、Rvkで0.01以上0.10以下、かつ、Rkで0.01以上0.08以下であり、
表面のビッカース硬さが860以上980以下であり、
少なくとも一方の前記軌道盤は、
炭素鋼からなり、
前記軌道面の表面粗さが、Rvkで0.05以上0.20以下、かつ、Rkで0.08以上0.15以下である、
スラストころ軸受。
【請求項2】
前記一対の軌道盤の両方が、
炭素鋼からなり、
前記軌道面の表面粗さが、Rvkで0.05以上0.20以下、かつ、Rkで0.08以上0.15以下である、
請求項1に記載のスラストころ軸受。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スラストころ軸受に関する。
【背景技術】
【0002】
放射状に配置された複数のころと、複数のころが転走する軌道面を有する環状の一対の軌道盤と、を備えたスラストころ軸受が知られている(例えば、特許文献1参照)。スラストころ軸受は、例えば車両のトランスミッションにおいて非回転部材と回転部材との間に介挿され、軸受中心軸方向のスラスト力を受けながら回転部材の回転を円滑にするために用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スラストころ軸受では、潤滑油中に異物が含まれている場合に、異物の影響により摩耗が増大してしまうおそれがある。近年、車両のトランスミッション等に供給される潤滑油の油量は減少傾向にあり、ハウジング等の他部材で発生する摩耗粉の影響により、潤滑油に含まれる異物の量も多くなる傾向にある。そのため、潤滑油中に含まれる異物の量が多い場合であっても、摩耗を抑制可能な耐異物性の高いスラストころ軸受が望まれる。
【0005】
そこで、本発明は、耐異物性を向上したスラストころ軸受を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決することを目的として、放射状に配置された複数のころと、前記複数のころが転走する軌道面を有し、前記軌道面が対向するように配置された環状の一対の軌道盤と、を備え、前記ころは、高炭素クロム軸受鋼からなり、表面から0.1mmの範囲で、炭素を1.1mass%以上1.6mass%以下含み、かつ、窒素を0.1mass%以上0.6mass%以下含み、表面圧縮残留応力が-900MPaより小さく、その表面粗さが、Rvkで0.01以上0.10以下、かつ、Rkで0.01以上0.08以下であり、表面のビッカース硬さが860以上980以下であり、少なくとも一方の前記軌道盤は、炭素鋼からなり、前記軌道面の表面粗さが、Rvkで0.05以上0.20以下、かつ、Rkで0.08以上0.15以下である、スラストころ軸受を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、耐異物性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施の形態に係るスラストころ軸受の軸受中心軸を含む断面を示す断面図である。
【
図2】(a),(b)は、潤滑油中に含まれる異物による摩耗を説明する図である。
【
図3】表面粗さを表すパラメータであるRvk及びRkを説明する図である。
【
図4】本発明の実施例及び従来例におけるころの各種パラメータを示す図であり、(a)はRvk、(b)はRk、(c)は硬さ、(d)は表面残留応力を示す図である。
【
図5】本発明の実施例及び従来例における軌道盤の軌道面の表面粗さを示す図であり、(a)はRvk、(b)はRkを示す図である。
【
図6】本発明の実施例及び従来例における摩耗質量を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施の形態]
本発明の実施の形態について、
図1乃至
図6を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
【0010】
図1は、本実施の形態に係るスラストころ軸受の軸受中心軸を含む断面を示す断面図である。スラストころ軸受1は、放射状に配置された複数のころ2と、複数のころ2が転動する第1の軌道面3aを有する環状の第1の軌道盤3と、複数のころ2が転動する第2の軌道面4aを有する環状の第2の軌道盤4と、を備えている。第1及び第2の軌道盤3,4は、第1及び第2の軌道面3a,4aが軸受中心軸Oの軸方向に対向するように配置されている。このスラストころ軸受は、軸受中心軸Oを中心として第1の軌道盤3と第2の軌道盤4とが相対回転する。
【0011】
このスラストころ軸受1は、例えば車両のトランスミッションや産業機械において回転部材と非回転部材との間に介挿され、複数のころ2の転動により、軸方向のスラスト力を受けながら回転部材の回転を円滑にするものである。
【0012】
複数のころ2は、
図1に破線で示される環状の保持器5に転動可能に保持されており、第1の軌道盤3と第2の軌道盤4との相対回転に伴って自転しつつ、保持器5に保持されることで軸受中心軸Oの周囲を公転する。第1の軌道盤3は、軸方向に対して垂直な円環状で平板状の軌道部31と、軌道部31の径方向内方の端部から軸方向一方側(
図1における右側、第2の軌道盤4側)に延びる短円筒状のつば32と、を一体に有している。軌道部31の軸方向一方側の面が、第1の軌道面3aである。第2の軌道盤4は、軸方向に対して垂直な円環状で平板状の軌道部41を有している。軌道部41の軸方向他方側(
図1における左側、第1の軌道盤3側)の面が、第2の軌道面4aである。本実施の形態では、第1の軌道盤3が回転部材に設けられ、第2の軌道盤4が非回転部材に設けられる。
【0013】
なお、第1及び第2の軌道盤3,4の形状は図示のものに限定されない。例えば、第1の軌道盤3におけるつば32を省略してもよいし、第2の軌道盤4が、軌道部41の径方向外方の端部から軸方向他方側に延びる短円筒状のつばを有してもよい。
【0014】
ころ2としては、耐摩耗性が高い高炭素クロム軸受鋼からなるものを用いるとよい。本実施の形態では、高炭素クロム軸受鋼に特殊熱処理を施し、表面硬度をさらに向上させたころ2を用いた。より詳細には、ころ2は、表面から0.1mmの範囲で、炭素を1.1mass%以上1.6mass%以下含み、かつ、窒素を0.1mass%以上0.6mass%以下含んでいる。第1及び第2の軌道盤3,4としては、比較的硬質で耐摩耗性が高い炭素鋼からなるものを用いた。
【0015】
図2(a)に示すように、スラストころ軸受1では、軸受中心軸O側から潤滑油が供給される。この潤滑油に摩耗粉等の異物6が多く含まれている場合、
図2(b)に示すように、ころ2や軌道面3a,4aの表面の微細な凹凸に異物6が噛み込まれ、潤滑油の流れによって異物6が排出されにくくなってしまい、この噛み込まれた異物の影響によりころ2や軌道面3a,4aの表面に摩耗が生じやすくなってしまう。そこで、本実施の形態では、ころ2及び軌道面3a,4aの表面を滑らかとすることで、潤滑油の流れによる異物6の排出を促進し、異物6の影響による摩耗を抑制するようにした。
【0016】
具体的には、本実施の形態では、ころ2の表面粗さを、Rvkで0.01以上0.10以下、かつ、Rkで0.01以上0.08以下とした。また、本実施の形態では、第1及び第2の軌道盤3,4の軌道面3a,4aの表面粗さを、Rvkで0.05以上0.20以下、かつ、Rkで0.08以上0.15以下とした。なお、本実施の形態のように、第1及び第2の軌道盤3,4の軌道面3a,4aの両方の表面粗さを上記数値範囲内とすることが望ましいが、第1及び第2の軌道盤3,4の少なくとも一方の軌道面3a,4aの表面粗さを上記数値範囲内とすることでも、従来よりも異物6の影響による摩耗を低減する効果が得られる。なお、ころ2や軌道面3a,4aの表面粗さは、例えばバレル研磨等の研磨工程における研磨条件により適宜調整することができる。
【0017】
ここで、表面粗さを表すRvk及びRkは、プラトー構造表面の潤滑性評価パラメータ(負荷曲線パラメータ)である。
図3に示すように、表面凹凸の負荷曲線71における中央部の最も緩い傾斜となる等価直線72が、負荷長さ率0%及び100%と交わる高さ位置の間の領域をコア部73とする。このコア部73の高さ(上下のレベル差)がRkである。Rvkは、突出谷部74の深さを表している。
【0018】
さらに本実施の形態では、ころ2にショットピーニングを施し、ころ2の表面の硬さをより高くすることで、耐摩耗性をより向上させている。具体的には、ころ2の表面のビッカース硬さを860以上980以下とした。また、ころ2の表面圧縮残留応力を-900MPaより小さく(絶対値を900MPaより大きく)した。ころ2の表面の硬さ及び圧縮残留応力は、ショットピーニングの条件や熱処理工程における処理条件により適宜調整することができる。また、ころ2を製造する際には、熱処理工程後にショットピーニングを施し、その後研磨工程を行うとよい。なお、第1及び第2の軌道盤3,4の表面のビッカース硬さは、780以上850以下とした。
【0019】
(耐異物性の評価)
本実施の形態に係るスラストころ軸受1を試作して実施例とし、耐異物性を評価した。実施例にかかるスラストころ軸受1は、以下のように製造した。JISSUJ2の棒線を切断し、実施例のころのワークとした。カーボンポテンシャル1.2~1.6、アンモニア濃度0.1~0.5vol%の雰囲気とし、820~870℃の温度でころのワークを1時間保持することで浸炭窒化し、この後、80℃の油中に浸漬して急冷して焼入れした。焼入れ後、200℃で1時間焼戻しを行い、その後、ショットピーニングを施し、研磨し、バレル研磨を2時間行い、実施例のころ2とした。実施例のころ2の表面から0.1mmの範囲で、炭素は1.1mass%~1.6mass%であり、窒素は0.1~0.6mass%である。ショットピーニングの条件は、以下のとおりである。
・ショット粒径:100μm以下
・ショット粒材質:鉄
・ショット圧:0.5MPa
SAE1075の鋼板を環状に打ち抜き、鍛造して実施例の第1の軌道盤のワークと実施例の第2の軌道盤のワークとを制作した。760~830℃の温度で実施例の第1の軌道盤のワークと実施例の第2の軌道盤のワークをと0.5時間保持し、80℃の油中に浸漬して急冷して焼入れした。焼入れ後、200℃で1時間焼戻し、この後、研磨し、バレル研磨を5時間行い実施例の第1の軌道盤3と実施例の第2の軌道盤4とした。SPCDの鋼板を環状かつポケットとなる部分を除去するよう打ち抜き、保持器5とした。実施例のころ2と実施例の第1の軌道盤3と実施例の第2の軌道盤4と保持器5とを組み合わせてスラストころ軸受1を製造し、これを実施例のスラストころ軸受1とした。
【0020】
耐異物性の評価は、軸方向荷重を9kN、回転速度を2000rpmとし、粒径50μm程度のSiO2からなる異物6を0.06mass%含む潤滑油を軸受中心軸O側から供給しつつ20時間試験を行い、初期の質量から試験後の質量を減じた摩耗質量を測定することにより行った。試験回数は3回とした。
【0021】
また、実施例との比較のために、高炭素クロム軸受鋼の焼入れ焼戻し材からなるころ2を用い、ころ2や軌道面3a,4aの表面粗さの調整を特に行わない従来例のスラストころ軸受を作成し、実施例と同様に耐異物性の評価を行った。
【0022】
従来例にかかるスラスト転軸受1は、以下のように製造した。JISSUJ2の棒線を切断し、従来例のころのワークとした。820~850℃の温度で従来例のころのワークを0.5時間保持し、この後、80℃の油中に浸漬して急冷して焼入れした。焼入れ後、200℃で1時間焼戻しを行い、研磨し、バレル研磨を1時間行い、従来例のころ2とした。SAE1075の鋼板を環状に打ち抜き、鍛造して従来例の第1の軌道盤のワークと従来例の第2の軌道盤のワークとを制作した。760~830℃の温度で従来例の第1の軌道盤のワークと従来例の第2の軌道盤のワークをと0.5時間保持し、80℃の油中に浸漬して急冷して焼入れした。焼入れ後、200℃で1時間焼戻し、この後、研磨し、バレル研磨を1時間行い、従来例の第1の軌道盤3と従来例の第2の軌道盤4とした。SPCDの鋼板を環状かつポケットとなる部分を除去するよう打ち抜き、保持器5とした。従来例のころ2と従来例の第1の軌道盤3と従来例の第2の軌道盤4と保持器5とを組み合わせてスラストころ軸受1を製造し、これを従来例のスラストころ軸受1とした。
【0023】
実施例及び従来例におけるころ2表面のRvkを
図4(a)に、Rkを
図4(b)に、ころ2表面のビッカース硬さを
図4(c)に、ころ2の表面残留応力を
図4(d)にそれぞれ示す。また、実施例及び従来例における軌道盤3,4の軌道面3a,4a表面におけるRvkを
図5(a)に、Rkを
図5(b)にそれぞれ示す。
【0024】
図4(a)に示すように、ころ2表面のRvkは、従来例では0.1より大きくなっているのに対し、実施例では0.01以上0.10以下である。また、
図4(b)に示すように、ころ2表面のRkは、従来例では0.1より大きくなっているのに対し、実施例では0.01以上0.08以下である。このように、本発明による実施例は、従来例と比較してころ2の表面のRvkとRkが共に小さく、表面粗さが小さい。
【0025】
また、
図4(c)に示すように、ころ2表面のビッカース硬さは、従来例では830以下となっているのに対し、実施例では860以上980以下である。さらに、
図4(d)に示すように、ころ2の表面圧縮残留応力は、従来例では-900MPaであるのに対し、実施例では-900MPaより小さく(絶対値が900MPaより大きく)なっており、-1000MPa以下となっている。つまり、本発明による実施例は、従来例と比較してころ2の表面が硬く、表面圧縮残留応力の絶対値が大きくなっている。
【0026】
また、
図5(a)に示すように、軌道面3a,4aの表面のRvkは、従来例では0.2以上となっているのに対し、実施例では0.05以上0.20以下である。さらに、
図5(b)に示すように、軌道面3a,4aの表面のRkは、従来例では0.2以上となっているのに対し、実施例では0.08以上0.15以下である。このように、本発明による実施例は、従来例と比較して軌道面3a,4aの表面のRvkとRkが共に小さく、表面粗さが小さい。
【0027】
実施例及び従来例の摩耗質量の測定結果を
図6に示す。
図6の測定結果は、3回の試験の平均値を表している。
図6に示すように、本発明による実施例では、従来例と比較して摩耗質量が約40%低減しており、従来例と比較して大幅に耐異物性が向上していることが分かる。
【0028】
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明したように、本実施の形態に係るスラストころ軸受1では、ころ2は、高炭素クロム軸受鋼からなり、表面圧縮残留応力が-900MPaより小さく、その表面粗さが、Rvkで0.01以上0.10以下、かつ、Rkで0.01以上0.08以下であり、表面のビッカース硬さが860以上980以下である。さらに、本実施の形態に係るスラストころ軸受1では、少なくとも一方の軌道盤3,4は、炭素鋼からなり、軌道面3a,4aの表面粗さが、Rvkで0.05以上0.20以下、かつ、Rkで0.08以上0.15以下である。
【0029】
ころ2及び軌道面3a,4aの表面粗さを小さくすることで、潤滑油の流れにより異物6が排出されやすくなり、異物6の影響による摩耗を抑え、耐異物性を向上させることができる。さらに、ショットピーニングによりころ2の表面の硬さを高めることで、ころ2の耐摩耗性をより高くし、耐異物性をより向上させることが可能になる。
【0030】
(付記)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【0031】
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、周方向に1列にころ2を配置する場合を説明したが、ころ2の配置はこれに限定されず、例えば、ころ2を2列以上に配置してもよい。
【符号の説明】
【0032】
1…スラストころ軸受 2…ころ
3…第1の軌道盤 3a…第1の軌道面
31…軌道部 32…つば
4…第2の軌道盤 4a…第2の軌道面
41…軌道部 5…保持器
6…異物 71…負荷曲線
72…等価直線 73…コア部
74…突出谷部 O…軸受中心軸