(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】搬送システム及び搬送方法
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240709BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
(21)【出願番号】P 2021022714
(22)【出願日】2021-02-16
【審査請求日】2023-08-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】岩本 国大
(72)【発明者】
【氏名】糸澤 祐太
(72)【発明者】
【氏名】古村 博隆
(72)【発明者】
【氏名】高木 裕太郎
【審査官】三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-124036(JP,A)
【文献】特開2019-131403(JP,A)
【文献】特表2020-508274(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0073589(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0011479(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00-1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送車両と搬送ロボットとを用いて荷物を搬送する搬送システムであって、
前記搬送車両と前記搬送ロボットとが
、前記搬送車両から前記荷物を取り出し又は格納する方向に連結し、前記搬送車両と、前記荷物を収納可能なラックとが前記方向に更に連結した状態で、前記搬送ロボットが、前記搬送車両から前記荷物を取り出し、又は前記搬送車両に前記荷物を格納する、
搬送システム。
【請求項2】
前記搬送ロボットは、
前記搬送車両から取り出した荷物を前記ラックに格納し、又は、前記ラックから取り出した荷物を前記搬送車両に格納する、
請求項
1に記載の搬送システム。
【請求項3】
前記搬送ロボットと前記ラックとが連結した状態で、前記搬送ロボットが、前記荷物を前記ラックに格納し、又は、前記荷物を前記ラックから取り出す、
請求項
2に記載の搬送システム。
【請求項4】
搬送車両と搬送ロボットとを用いて荷物を搬送する搬送方法であって、
前記搬送ロボットと前記搬送車両とが
、前記搬送車両から前記荷物を取り出し又は格納する方向に連結し、前記搬送車両と、前記荷物を収容可能なラックとが前記方向に更に連結した状態で、前記搬送ロボットが、前記搬送車両から前記荷物を取り出し、又は前記搬送車両に前記荷物を格納するステップ、
を含む搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、搬送システム及び搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、搬送用車両とロボットアームとを有する搬送システムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、搬送車両から荷物を出し入れするとき、荷物を出し入れする方向に荷重がかかり、搬送車両が転倒するおそれがあるという問題があった。
【0005】
本開示は、このような問題を解決するためになされたものであり、搬送車両から荷物を出し入れするときに、搬送車両が転倒するリスクを低減する搬送システム及び搬送方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施の形態における搬送システムは、搬送車両と搬送ロボットとを用いて荷物を搬送する搬送システムであって、
前記搬送ロボットと前記搬送車両とが連結した状態で、前記搬送ロボットが、前記荷物を前記搬送車両から取り出し、又は前記荷物を前記搬送車両に格納する。
【0007】
本実施の形態における搬送方法は、搬送車両と搬送ロボットとを用いて荷物を搬送する搬送方法であって、
前記搬送ロボットと前記搬送車両とが連結した状態で、前記搬送ロボットが、前記荷物を前記搬送車両から取り出し、又は前記搬送車両に格納するステップ、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示により、搬送車両から荷物を出し入れするときに、搬送車両が転倒するリスクを低減する搬送システム及び搬送方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態にかかる搬送システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態にかかる搬送車両の構成を示す模式側面図である。
【
図3】実施形態にかかる搬送車両の構成を示す模式正面図である。
【
図4】実施形態にかかるラックの構成を示す模式正面図である。
【
図5】実施形態にかかるラックの構成を示す模式側面図である。
【
図6】実施形態にかかる搬送ロボットの構成を示す模式側面図である。
【
図7】実施形態にかかる搬送方法の流れを示すフローチャートである。
【
図8】実施形態にかかる搬送ロボットと搬送車両とが連結している状態を示す模式側面図である。
【
図9】実施形態にかかる搬送車両が、ラックと更に連結している状態を示す模式側面図である。
【
図10】実施形態にかかる搬送車両がラックの前で停車した状態を示す模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲に係る発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。
【0011】
以下、図面を参照して実施形態にかかる搬送システムについて説明する。
図1は、実施形態にかかる搬送システムの構成例を示す構成図である。搬送システム1は、搬送ロボット10a及び10bと、搬送車両20と、ラック30a及び30bと、を備える。
【0012】
尚、搬送システム1には、搬送ロボット10a及び搬送ロボット10bや、搬送車両20の搬送ルートを生成するサーバが備えられていてもよいが、搬送ロボット10a及び10bや、搬送車両20が自ら搬送ルートを生成し自律移動を行ってもよい。サーバを含まないシステムも、実施形態にかかる搬送システムに1は含まれ得る。
【0013】
搬送システム1は、配送元に設置されたラック30aから、配送先に設置されたラック30bまで荷物を搬送する。例えば、配送元は倉庫であり、配送先は住居である。以下、ラック30a及び30bを区別しないときには、単にラック30と称する場合がある。ラック30の構造については、後述する。
【0014】
搬送車両20は、配送元から配送先まで荷物を搬送する。搬送車両20は、自律移動車両であってもよい。搬送車両20は、搬送ロボット10a及び10bと連結する機構を備える。搬送車両20は、ラック30a及び30bと連結する機構を更に有していてもよい。なお、搬送車両20の構成については後述する。
【0015】
搬送ロボット10aは、配送元である倉庫等において自律移動を行う。搬送ロボット10aは、配送する荷物をラック30aから取り出し、搬送車両20に格納する。また、搬送ロボット10bは、配送先である住居等において自律移動を行う。搬送ロボット10bは、搬送車両20から荷物を取り出してラック30bに格納する。以下では、搬送ロボット10a及び10bを区別しない場合には、単に搬送ロボット10と称する場合がある。
【0016】
搬送ロボット10は、搬送車両20と連結する機構を備えている。搬送ロボット10aは、ラック30aから荷物を取り出した後、搬送車両20と連結した状態で、搬送車両20に荷物を格納する。一方、搬送ロボット10bは、搬送車両20と連結した状態で搬送車両20から荷物を取り出した後、取り出した荷物をラック30bに格納する。尚、搬送ロボット10の構成については後述する。
【0017】
次に、
図2及び
図3を用いて、搬送車両20について説明する。なお、当然のことながら、
図2及びその他の図に示した右手系xyz直交座標は、構成要素の位置関係を説明するための便宜的なものである。通常、z軸正向きが鉛直上向き、xy平面が水平面であり、図面間で共通である。
【0018】
図2及び
図3は、それぞれ搬送車両20の構成を示す模式側面図及び模式正面図であるが、理解を用意にするため、荷物50をハッチングして示している。搬送車両20は、例えば、自律走行(無人走行)車両であってもよい。搬送車両20は、車輪W21、W22、筐体21、仕切板22、及びレール23を備えている。搬送車両20は、第2連結機構212を更に備えてもよい。2対の車輪W21、W22は、筐体21の下側に回転可能に固定されており、モータ等の駆動源(不図示)によって駆動される。
【0019】
筐体21は、搬送車両20の車体を構成する。
図2に示した例では、筐体21は、z軸正方向側に設けられた天板、z軸負方向側に設けられた底板、y軸正方向側に設けられた前面板、y軸負方向側に設けられた背面板が一体に形成された構成を有している。すなわち、筐体21の両側面は、荷物50を出し入れ可能なように開放されている。尚、開放されている筐体21の両側面に開閉可能な扉が設けられていてもよい。また、筐体21の一方の側面は閉じられていてもよい。
【0020】
図2に示すように仕切板22は、筐体21を構成する前面板及び背面板に平行に(すなわちxz平面に平行に)、かつ、筐体21の一方の側面から他方の側面に至るように、設けられている。尚、
図2の例では、1枚の仕切板22が設けられているが、仕切板22の枚数は何ら限定されない。また、仕切板22は、設けられていなくてもよい。
【0021】
図2に示すように、複数の対のレール23は、筐体21の内面及び仕切板22において、奥行き方向(x軸方向)に延設されると共に、高さ方向(z軸方向)に等間隔に並設されている。ここで、レール23は、筐体21の内面及び仕切板22から略垂直に立ち上がるように設けられている。
図2に示すように、隣接して対向する一対のレール23上を、荷物50から幅方向外側に突出した突出部50aが摺動することによって、荷物50を出し入れできる。
【0022】
筐体21には、第1連結機構211が形成されている。第1連結機構211は、例えば、荷物50を収容する収容空間の下側に設けられる。
図2では、収容空間ごとに第1連結機構211が設けられているが、一体化していてもよい。第1連結機構211は、搬送ロボット10が備える後述する連結機構111と連結する。
図2及び
図3では、第1連結機構211は、筐体21から突出した凸部として形成されている。このような場合、後述する搬送ロボット10の本体部11には、連結機構111が凹部として形成される。尚、第1連結機構211は、凹部として形成されていてもよい。このような場合、搬送ロボット10には連結機構111が凸部として形成される。
【0023】
また、
図3に示すように、筐体21には、ラック30と連結するための第2連結機構212が更に設けられていてもよい。第2連結機構212は、第1連結機構211と同様に、凸部として形成されていてもよく凹部として形成されていてもよい。第1連結機構211及び第2連結機構212は、筐体21に収容可能に構成されていてもよい。そして、搬送車両20は、第1連結機構211や第2連結機構212を筐体21の外部に突出させる機能を備えていてもよい。
【0024】
次に、
図4及び
図5を参照してラック30の構成について説明する。
図4及び
図5は、それぞれラック30の構成を示す模式正面図と模式側面図である。
図4に示すように、ラック30は、筐体31、仕切板32、及びレール33を備えている。ラック30の筐体31、仕切板32、及びレール33は、それぞれ搬送車両20の筐体21、仕切板22、及びレール23に対応し、同様の構成を有している。そのため、詳細な説明は省略する。
【0025】
筐体31には、搬送車両20の第2連結機構212と連結する連結機構311が形成されていてもよい。連結機構311は、
図4及び
図5に示されているように凸部として形成されていてもよい。また、連結機構311は、凹部として形成されてもよい。
【0026】
次に、
図6を参照して搬送ロボット10の構成について説明する。
図6は、搬送ロボット10の構成を示す模式側面図である。搬送ロボット10は、車輪W11、W12、本体部11、天板12、支柱13、及びマニピュレータ14を備えている。2対の車輪W11、W12は、本体部11の下側に回転可能に固定されており、モータ等の駆動源(不図示)によって駆動される。
【0027】
図6に示すように、伸縮可能な支柱13を介して天板12が本体部11に連結されている。天板12は支柱13の上端に連結されており、搬送ロボット10は、天板12に荷物50を載置して、荷物50を搬送する。
【0028】
支柱13は、例えば、テレスコピック型の伸縮機構を有しており、モータ等の駆動源(不図示)によって伸縮される。
図6において白抜き矢印で示すように、支柱13の長さを変更することによって、天板12の高さを変更できる。そのため、搬送ロボット10は、搬送車両20におけるあらゆる収容場所から、ラック30におけるあらゆる収容場所へ荷物50を搬送できる。
【0029】
マニピュレータ14は、搬送車両20及びラック30から荷物50を出し入れする。マニピュレータ14は、例えば、水平方向に伸縮する伸縮アームである。このような場合、マニピュレータ14は、ガイドレール構造を用いて天板12から出し入れされてもよい。尚、伸縮機構は、ガイドレール機構に限られず、任意の構成が適用可能である。マニピュレータ14は、天板12から出し入れされる必要はなく、天板12の上方に備えられていてもよい。
【0030】
図6に示すように、マニピュレータ14の先端には、荷物50に形成された溝と係合する突起部が形成されていてもよい。尚、マニピュレータ14の先端の形状は、突起部を有する形状に限られず、荷物50を把持する形状であってもよい。
【0031】
搬送ロボット10は、ラック30に収容された荷物50と、マニピュレータ14の先端とを係合させた後、マニピュレータ14の先端をラック30から引き出すことにより、天板12に荷物50を移載することができる。また、搬送ロボット10は、例えば、天板12上の荷物50と、マニピュレータ14の先端とを係合させた後、マニピュレータ14の先端をラック30に押し入れることにより、ラック30に荷物50を移載することができる。
【0032】
本体部11には、連結機構111が形成されている。連結機構111は、搬送車両20の第1連結機構211と連結する。連結機構111は、
図6に示されているように凹部として形成されていてもよい。例えば、搬送ロボット10が自律移動を行うためのセンサの周囲に溝が形成されている場合、当該溝が、連結機構111として利用されてもよい。尚、連結機構111は、本体部11から突出する凸部として形成されていてもよい。
【0033】
搬送ロボット10は、車輪W11及びW12の動作と、支柱13の高さと、マニピュレータ14の動作とを制御する制御部(不図示)を備えている。制御部(不図示)は、サーバの指示に応じて、搬送ロボット10の移動と、搬送ロボット10がラック30から荷物50を出し入れする動作と、搬送ロボット10が搬送車両20から荷物50を出し入れする動作とを制御する。制御部(不図示)は、搬送ロボット10に対して、搬送ロボット10と搬送車両20とが連結した状態で、搬送車両20から荷物50を取り出させる。また、制御部(不図示)は、搬送ロボット10に対して、搬送ロボット10と搬送車両20とが連結した状態で、荷物50を搬送車両20に格納させる。
【0034】
図7は、実施形態にかかる搬送方法の流れを示すフローチャートである。まず、搬送ロボット10aは、サーバからの指示に応じて、指示された荷物50をラック30aから取り出す(ステップS101)。
【0035】
このとき、搬送ロボット10aは、搬送ロボット10aとラック30aとが連結した状態で、荷物50をラック30aから取り出してもよい。例えば、搬送ロボット10aは、搬送車両20と連結するための連結機構111と、ラック30の連結機構311とを連結させてもよい。これにより、搬送ロボット10が荷物50の出し入れの際に転倒するリスクを低減することができる。
【0036】
次に、搬送ロボット10aは、取り出した荷物50を搬送して搬送車両20の側面に移動し、搬送車両20と連結する(ステップS102)。例えば、搬送ロボット10aは、凹部である連結機構111を、凸部である、搬送車両20の第1連結機構211と連結させる。
【0037】
次に、搬送ロボット10aは、天板12を上昇させ、マニピュレータ14を用いて荷物50を搬送車両20に格納する(ステップS103)。
図8は、搬送ロボット10aと搬送車両20とが連結している状態を示す模式側面図である。搬送ロボット10aは、搬送車両20と搬送ロボット10aとが連結した状態で、搬送車両20に荷物50を格納する。したがって、搬送システム1は、搬送車両20が転倒するリスクを低減することができる。例えば、搬送車両20と搬送ロボット10aとが連結することにより、搬送車両20の幅(x方向)が実質的に大きくなるため、転倒しにくくなると考えてもよい。
【0038】
この際、搬送車両20が、第2連結機構212を用いて、ラック30aと更に連結した状態であってもよい。例えば、搬送車両20が横方向(x軸方向)に移動し、凹部として形成された第2連結機構212と、凸部として形成された連結機構311とを勘合させてもよい。
図9は、搬送車両20が、ラック30aと更に連結している状態を示す模式側面図である。このような場合、搬送ロボット10は、搬送車両20とラック30aとが更に連結した状態で、荷物50を搬送車両20に格納する。したがって、搬送システム1は、搬送車両20が転倒するリスクを更に低減することができる。
【0039】
図7に戻って、搬送車両20は、ステップS103の後、荷物50を搬送し(ステップS104)、ラック30bの周辺に停車する。ここで、搬送車両20は、搬送ロボット10bによる荷物50の搬送時間が短くなるような位置に停車してもよい。
図10は、搬送車両20がラック30bの前で停車した状態を示す模式平面図である。搬送車両20において荷物50が収容されている位置と、ラック30bの収容場所とが近くなるように、搬送車両20を停車すると、搬送ロボット10bによる搬送ルートRが短くなり、搬送時間を短縮できる。
【0040】
ここで、搬送車両20は、第2連結機構212を用いてラック30bと連結してもよい。搬送車両20は、例えば、横方向(x軸方向)に自律移動を行って、ラック30と連結してもよい。また、搬送車両20は、ラック30bの前面に対して搬送車両20の側面を向けて停車した後、筐体21から第2連結機構212を突出させて、ラック30bに形成された連結機構311と、第2連結機構212とを勘合させてもよい。
【0041】
次に、搬送ロボット10bが、搬送車両20の側面に移動し、ステップS102と同様に、搬送車両20と連結する(ステップS105)。次に、搬送ロボット10bは、天板12を上昇させ、マニピュレータ14を用いて荷物を取り出す(ステップS106)。搬送ロボット10bは、天板12に荷物50を載置した後、天板12を下降させる。ここで、搬送ロボット10bは、搬送車両20と搬送ロボット10bとが連結した状態で、搬送車両20から荷物50を取り出している。したがって、搬送システム1は、搬送車両20が転倒するリスクを低減できる。
【0042】
搬送車両20とラック30bとが連結している場合、搬送ロボット10bは、搬送車両20とラック30bとが更に連結した状態で、荷物50を搬送車両20から取り出す。このような場合には、搬送システム1は、搬送車両20が転倒するリスクを更に低減できる。
【0043】
最後に、搬送ロボット10bは、天板12に荷物50を載置した状態で走行した後、天板12とマニピュレータ14とを用いて、荷物50をラック30bに格納する(ステップS107)。ここで、搬送ロボット10bは、搬送ロボット10bとラック30bとが連結した状態で、荷物50をラック30bに格納してもよい。
【0044】
以下、実施形態にかかる搬送システムが奏する効果について説明する。搬送車両から荷物を出し入れする搬送ロボットが、横方向から搬送車両に接触したときや、マニピュレータを用いて荷物を出し入れするときに、搬送車両に横荷重がかかる可能性がある。特に、搬送車両の車幅が、ホイールベースに対して短い場合、横荷重によって車両を転倒させてしまう可能性が高い。
【0045】
実施形態にかかる搬送システムは、搬送ロボットと搬送車両とが連結した状態で、搬送車両から荷物を出し入れする。したがって、実施形態にかかる搬送システムは、搬送車両が転倒するリスクを低減することができる。また、搬送車両がラックと連結する場合、搬送システムは、搬送車両が転倒するリスクを更に低減することができる。
【0046】
なお、本発明は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0047】
1 搬送システム
10、10a、10b 搬送ロボット
W11、W12 車輪
11 本体部
111 連結機構
12 天板
13 支柱
14 マニピュレータ
20 搬送車両
W21、W22 車輪
21 筐体
211 第1連結機構
212 第2連結機構
22 仕切板
23 レール
30、30a、30b ラック
31 筐体
311 連結機構
32 仕切板
33 レール
50 荷物