(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】計画提案装置、システム、車両、及び計画提案方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/14 20060101AFI20240709BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20240709BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240709BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20240709BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20240709BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20240709BHJP
【FI】
G08G1/14 A
G08G1/00 D
G06Q50/10
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/10
(21)【出願番号】P 2021061873
(22)【出願日】2021-03-31
【審査請求日】2023-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100187078
【氏名又は名称】甲原 秀俊
(74)【代理人】
【識別番号】100176728
【氏名又は名称】北村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】鷹箸 広大
(72)【発明者】
【氏名】大久保 諄
(72)【発明者】
【氏名】橘 勇次
(72)【発明者】
【氏名】百島 彰吾
(72)【発明者】
【氏名】加藤 孝昭
(72)【発明者】
【氏名】兼市 大輝
(72)【発明者】
【氏名】中通 実
【審査官】小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-046982(JP,A)
【文献】特開2016-006605(JP,A)
【文献】特開2005-284699(JP,A)
【文献】特開2005-004431(JP,A)
【文献】特開2005-114424(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36、23/00-25/00
G06Q 10/00-10/30、30/00-30/08、
50/00-50/20、50/26-99/00
G08G 1/00-99/00
G16Y 10/00-40/60
G16Z 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
あるユーザについて、複数のユーザによって共用される駐車場に車両を駐車することを含む、ある期間における行動をユーザ行動として予測し、得られた予測結果と、前記期間における前記駐車場の情報とに基づいて、前記期間における行動計画を提案する提案データを生成し、生成した提案データを出力する制御部を備え
、
前記予測結果は、前記ユーザが前記駐車場に前記車両で入る前に前記車両で行く推定地点を含み、
前記駐車場の情報は、前記推定地点と前記駐車場の複数の入口との位置関係を含み、
前記制御部は、前記位置関係に応じて、前記複数の入口の中から1つの入口を選択し、選択した入口から前記車両で入ることを前記行動計画に含める計画提案装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ユーザの属性を示す属性データを取得し、取得した属性データに基づいて、前記ユーザ行動を予測する請求項1に記載の計画提案装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記属性を特定するためのアンケートを前記ユーザに提示し、提示したアンケートに対して得られた回答を分析することで、前記属性データを取得する請求項2に記載の計画提案装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記属性データを、行動を予測するための予測モデルに入力して、前記予測モデルから前記予測結果を取得することで、前記ユーザ行動を予測する請求項2又は請求項3に記載の計画提案装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記複数のユーザの行動履歴を示すデータを、前記複数のユーザの属性を示すデータに紐付けて機械学習を行うことで、前記予測モデルを生成又は更新する請求項4に記載の計画提案装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記ユーザの行動履歴を示す履歴データに基づいて、前記ユーザの行動傾向を分析し、得られた分析結果に基づいて、前記ユーザ行動を予測する請求項1に記載の計画提案装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記ユーザのスケジュールを示すスケジュールデータに基づいて、前記ユーザ行動を予測する請求項1に記載の計画提案装置。
【請求項8】
請求項1から請求
項7のいずれか1項に記載の計画提案装置と、
前記提案データを前記計画提案装置から受信し、前記提案データを前記ユーザに提示する端末装置と
を備えるシステム。
【請求項9】
請求項1から請求
項7のいずれか1項に記載の計画提案装置を備える車両。
【請求項10】
制御部
が、あるユーザについて、複数のユーザによって共用される駐車場に車両を駐車することを含む、ある期間における行動をユーザ行動として予測することと、
前記制御部
が、得られた予測結果と、前記期間における前記駐車場の情報とに基づいて、前記期間における行動計画を提案する提案データを生成することと、
前記制御部
が、生成した提案データを出力することと
を含
み、
前記予測結果は、前記ユーザが前記駐車場に前記車両で入る前に前記車両で行く推定地点を含み、
前記駐車場の情報は、前記推定地点と前記駐車場の複数の入口との位置関係を含み、
前記制御部は、前記位置関係に応じて、前記複数の入口の中から1つの入口を選択し、選択した入口から前記車両で入ることを前記行動計画に含める計画提案方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、計画提案装置、システム、車両、及び計画提案方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数人のユーザの個々の時系列的な行動パターンに着目することにより、将来、駐車場が満車状態と空車状態と混雑状態とのいずれにあるかを予測する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
駐車場が混雑状態にあることをユーザに通知するだけでは、ユーザの不満をほとんど解消できない。
【0005】
本開示の目的は、ユーザの満足度を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る計画提案装置は、
あるユーザについて、複数のユーザによって共用される駐車場に車両を駐車することを含む、ある期間における行動をユーザ行動として予測し、得られた予測結果と、前記期間における前記駐車場の情報とに基づいて、前記期間における行動計画を提案する提案データを生成し、生成した提案データを出力する制御部を備える。
【0007】
本開示に係る計画提案方法は、
制御部により、あるユーザについて、複数のユーザによって共用される駐車場に車両を駐車することを含む、ある期間における行動をユーザ行動として予測することと、
前記制御部により、得られた予測結果と、前記期間における前記駐車場の情報とに基づいて、前記期間における行動計画を提案する提案データを生成することと、
前記制御部から、生成した提案データを出力することと
を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ユーザの満足度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態に係るシステムの構成を示す図である。
【
図4】本開示の実施形態に係る計画提案装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】本開示の実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図6】本開示の実施形態に係る計画提案装置の動作を示すフローチャートである。
【
図7】本開示の実施形態に係る計画提案装置の動作の第1例を示すフローチャートである。
【
図8】本開示の実施形態に係る計画提案装置の動作の第2例を示すフローチャートである。
【
図9】本開示の実施形態に係る計画提案装置の動作の第3例を示すフローチャートである。
【
図10】本開示の実施形態に係る計画提案装置の動作の第4例を示すフローチャートである。
【
図11】本開示の実施形態に係る計画提案装置の動作の第5例を示すフローチャートである。
【
図12】本開示の実施形態に係る計画提案装置の動作を示すフローチャートである。
【
図13】本開示の実施形態の一変形例に係る計画提案装置の動作を示すフローチャートである。
【
図14】本開示の実施形態に係る計画提案装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の幾つかの実施形態について、図を参照して説明する。
【0011】
各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付している。各実施形態の説明において、同一又は相当する部分については、説明を適宜省略又は簡略化する。
【0012】
本開示の一実施形態について説明する。
【0013】
図1を参照して、本実施形態に係るシステム10の構成を説明する。
【0014】
本実施形態に係るシステム10は、少なくとも1台の計画提案装置20と、少なくとも1台の端末装置30とを備える。計画提案装置20は、ネットワーク40を介して、端末装置30と通信可能である。計画提案装置20は、ネットワーク40を介して、他の1台以上の端末装置と通信可能であってもよい。
【0015】
計画提案装置20は、データセンタなどの施設に設置される。計画提案装置20は、クラウドコンピューティングシステム又はその他のコンピューティングシステムに属するサーバなどのコンピュータである。
【0016】
端末装置30は、車両12に搭載され、車両12を運転するユーザU1によって利用される。端末装置30は、例えば、カーナビゲーション機器などの車載機器である。あるいは、端末装置30は、外部機器として車両12に接続されるか、又はユーザU1によって保持されてもよい。端末装置30は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、又はタブレットなどのモバイル機器でもよい。
【0017】
計画提案装置20が他の1台以上の端末装置と通信可能である場合、そのような端末装置は、車両に搭載され、車両を運転するユーザU2,・・・,Unによって利用される。そのような端末装置は、例えば、カーナビゲーション機器などの車載機器である。あるいは、そのような端末装置は、外部機器として車両に接続されるか、又はユーザU2,・・・,Unによって保持されてもよい。そのような端末装置は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、又はタブレットなどのモバイル機器でもよい。ユーザ11の人数nは、2以上の任意の整数である。
【0018】
車両12は、例えば、ガソリン車、ディーゼル車、HV、PHV、EV、又はFCVなどの任意の種類の自動車である。「HV」は、hybrid vehicleの略語である。「PHV」は、plug-in hybrid vehicleの略語である。「EV」は、electric vehicleの略語である。「FCV」は、fuel cell vehicleの略語である。車両12は、本実施形態では運転手によって運転されるが、任意のレベルで運転が自動化されていてもよい。自動化のレベルは、例えば、SAEのレベル分けにおけるレベル1からレベル5のいずれかである。「SAE」は、Society of Automotive Engineersの略語である。車両12は、MaaS専用車両でもよい。「MaaS」は、Mobility as a Serviceの略語である。
【0019】
ネットワーク40は、インターネット、少なくとも1つのWAN、少なくとも1つのMAN、又はこれらの任意の組合せを含む。「WAN」は、wide area networkの略語である。「MAN」は、metropolitan area networkの略語である。ネットワーク40は、少なくとも1つの無線ネットワーク、少なくとも1つの光ネットワーク、又はこれらの任意の組合せを含んでもよい。無線ネットワークは、例えば、アドホックネットワーク、セルラーネットワーク、無線LAN、衛星通信ネットワーク、又は地上マイクロ波ネットワークである。「LAN」は、local area networkの略語である。
【0020】
図1、
図2、及び
図3を参照して、本実施形態の概要を説明する。
【0021】
計画提案装置20は、ユーザU1について、期間Pにおける行動をユーザ行動として予測する。ユーザ行動は、複数のユーザ11によって共用される駐車場51に車両12を駐車することを含む。計画提案装置20は、得られた予測結果と、期間Pにおける駐車場51の情報とに基づいて、提案データD1を生成する。提案データD1は、期間Pにおける行動計画を提案するデータである。計画提案装置20は、生成した提案データD1を出力する。本実施形態では、計画提案装置20は、提案データD1をネットワーク40に出力する。すなわち、計画提案装置20は、提案データD1を端末装置30に送信する。
【0022】
端末装置30は、提案データD1を計画提案装置20から受信する。端末装置30は、受信した提案データD1をユーザU1に提示する。
【0023】
本実施形態によれば、単に駐車場51の状況をユーザU1に通知するのではなく、駐車場51の状況に応じた行動計画をユーザU1に提案することができる。その結果、ユーザU1の満足度が向上する。
【0024】
期間Pは、任意の将来の期間でよいが、本実施形態では、現在時刻が午前であれば当日、現在時刻が午後であれば翌日である。期間Pの長さは、本実施形態では1日以下であるが、数日、1週間、又は数週間など、1日より長くてもよい。
【0025】
駐車場51は、任意の場所にあってよいが、
図2の例では街50の敷地内にある。各ユーザ11は、街50の住民、勤務者、又は来訪者である。
【0026】
駐車場51は、複数の駐車エリアに分かれていてよい。
図2の例では、駐車場51は、道路R1沿いの駐車エリアA1と、道路R2沿いの駐車エリアA2とに分かれている。駐車エリアA1及び駐車エリアA2は、それぞれ平面駐車場、地下駐車場、複数階建ての立体駐車場、又はこれらの任意の組合せを含む。
【0027】
街50には、駐車エリアA1から通りを隔てたところにある第1建物群52と、駐車エリアA1から離れたところにある第2建物群53と、駐車エリアA1から第2建物群53よりも離れたところにある第3建物群54とがある。駐車エリアA1からこれらの建物群への移動には、各種のラストワンマイルモビリティを利用可能である。ラストワンマイルモビリティは、荷物運搬用のAGV若しくは配達ロボット、電動キックボード若しくは電動スクータなどの歩行領域用のモビリティ、ライドシェアリング若しくはカーシェアリング用の共用車両、停留所で乗車可能な巡回バス若しくはオンデマンドバス、又はこれらの任意の組合せを含む。「AGV」は、automated guided vehicleの略語である。共用車両は、駐車エリアA1内の専用の駐車スペースに駐車される。停留所は、駐車エリアA1の中又は近傍に配置される。
【0028】
例えば、ユーザU1が、第1建物群52に含まれる住宅に住む住民であり、街50の外に車両12で買い物に行ったとする。ユーザU1が、帰宅する際に、車両12を駐車エリアA1に駐車したとする。この場合、ユーザU1は、駐車エリアA1から住宅に徒歩で移動してもよいし、又は歩行領域用のモビリティで移動してもよい。ユーザU1は、買った物を駐車エリアA1から住宅にAGV又は配達ロボットで運搬してもよい。
【0029】
あるいは、ユーザU1が、第2建物群53に含まれるオフィスで働く勤務者であり、街50の外の自宅から車両12で通勤しているとする。ユーザU1が、出勤する際に、車両12を駐車エリアA1に駐車したとする。この場合、ユーザU1は、駐車エリアA1からオフィスに徒歩で移動してもよいし、歩行領域用のモビリティで移動してもよいし、又は巡回バス若しくはオンデマンドバスで移動してもよい。
【0030】
あるいは、ユーザU1が、街50の外からの来訪者であり、第3建物群54に含まれる住宅に住む友人に車両12で会いに来たとする。ユーザU1が、来訪する際に、車両12を駐車エリアA1に駐車したとする。この場合、ユーザU1は、駐車エリアA1から住宅に共用車両で移動してもよいし、又は巡回バス若しくはオンデマンドバスで移動してもよい。
【0031】
駐車場51には、1つ以上の入口があり、
図2の例では3つの入口N1,N2,N3がある。駐車場51には、1つ以上の出口があり、
図2の例では3つの出口X1,X2,X3がある。
【0032】
入口N1及び出口X1は、道路R1に面している。入口N1は、道路R1、特に道路R1上の交差点62から駐車エリアA1に入る車両によって利用される。出口X1は、駐車エリアA1から道路R1に出る車両によって利用される。
【0033】
入口N2及び出口X2は、街50の中の通りに面している。入口N2は、通りから駐車エリアA1に入る車両によって利用される。出口X2は、駐車エリアA1から通りに入る車両によって利用される。
【0034】
入口N3及び出口X3は、道路R2に面している。入口N3は、道路R2から駐車エリアA2に入る車両によって利用される。入口N3は、駐車場51の他の入口よりも道路R2沿いのコンビニエンスストア61に近い。そのため、入口N3は、コンビニエンスストア61に寄ってから駐車場51に入る車両にとって便利である。出口X3は、駐車エリアA2から道路R2に出る車両によって利用される。出口X3は、駐車場51の他の出口よりもコンビニエンスストア61に近い。そのため、出口X3は、駐車場51から出た後にコンビニエンスストア61に寄る車両にとって便利である。
【0035】
本実施形態では、計画提案装置20は、駐車までの時間が最短になるような経路案内を行う。例えば、端末装置30としてのカーナビゲーション機器、又は端末装置30としてのスマートフォンのアプリケーションでユーザU1が街50を目的地に設定しているとする。この場合、交差点62より1キロメートル圏内に車両12が近づいた時点で、街50の各ゲート、又は各駐車エリア内の混雑状況を示すデータからAIが駐車までの時間が最短となる経路63を判断する。「AI」は、artificial intelligenceの略語である。
図2の例では、経路63に沿って入口N1から駐車エリアA1に入ると駐車までの時間が最短になると判断されている。カーナビゲーション機器、又はスマートフォンのアプリケーション上に経路63が表示される。ユーザU1が目的地を設定していない場合は、カーナビゲーション機器、又はスマートフォンのアプリケーション上に案内要否を問い合わせるポップアップが表示される。ユーザU1が同意した場合は上述と同様の経路案内が行われる。
【0036】
計画提案装置20は、いつでも確認可能な経路案内を行ってもよい。例えば、カーナビゲーション機器、又はスマートフォンのアプリケーション上に常に経路63が表示されていれば、ユーザU1は、いつでも経路案内を確認できる。
【0037】
端末装置30で駐車場51の基本情報が確認可能であってもよい。例えば、駐車場51の立地、アクセス方法、付帯設備、収容数、又は料金などの基本情報がスマートフォンのアプリケーション、又はウェブ上で確認できれば、ユーザU1は、駐車場51の行きたい箇所へ迷わずアクセスできる。
【0038】
本実施形態では、計画提案装置20は、ユーザ満足度が最高になるような駐車スペース案内を更に行う。例えば、交差点62から車両12が街50の敷地へ入った際、駐車場51内の空いている駐車スペース55の中で、過去の駐車傾向からAIがユーザU1にとって最も満足度が高くなる駐車スペース56を判断する。カーナビゲーション機器、又はスマートフォンのアプリケーション上にその駐車スペース56までの経路64が表示される。
図3の例では、駐車エリアA1のマップ上で、経路64とともに、駐車スペース56までの距離及び行き方が表示されている。
【0039】
計画提案装置20は、駐車スペース56を仮押さえしてもよい。例えば、駐車場51内のサイネージ上、又はカーナビゲーション機器、若しくはスマートフォンのアプリケーション上で駐車スペース56の空き状況を示す表示が「予約済み」に切り替えられていれば、他の車両が駐車スペース56に駐車できなくなる。計画提案装置20は、事前アンケート内の「駐車スペース案内希望」にユーザU1がチェックを入れている場合だけ、駐車スペース56を仮押さえしてもよい。計画提案装置20は、ユーザU1が目的地を設定していない場合でも、駐車スペース56を仮押さえしてよい。
【0040】
計画提案装置20は、いつでも確認可能な空き状況案内を行ってもよい。例えば、交差点62から車両12が敷地に入った時点で、カーナビゲーション機器、又はスマートフォンのアプリケーション上に駐車スペースの空き状況が表示されれば、ユーザU1は、空いている駐車スペース55を自分で探す必要がない。空き状況がリアルタイムで更新されてもよい。
【0041】
駐車場51には、手動運転車両とAVとが混在してもよい。「AV」は、autonomous vehicleの略語である。
【0042】
図4を参照して、本実施形態に係る計画提案装置20の構成を説明する。
【0043】
計画提案装置20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23とを備える。
【0044】
制御部21は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。「CPU」は、central processing unitの略語である。「GPU」は、graphics processing unitの略語である。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。「FPGA」は、field-programmable gate arrayの略語である。専用回路は、例えば、ASICである。「ASIC」は、application specific integrated circuitの略語である。制御部21は、計画提案装置20の各部を制御しながら、計画提案装置20の動作に関わる処理を実行する。
【0045】
記憶部22は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。「RAM」は、random access memoryの略語である。「ROM」は、read only memoryの略語である。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。「SRAM」は、static random access memoryの略語である。「DRAM」は、dynamic random access memoryの略語である。ROMは、例えば、EEPROMである。「EEPROM」は、electrically erasable programmable read only memoryの略語である。記憶部22は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部22には、計画提案装置20の動作に用いられるデータと、計画提案装置20の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0046】
通信部23は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LANインタフェースである。通信部23は、計画提案装置20の動作に用いられるデータを受信し、また計画提案装置20の動作によって得られるデータを送信する。
【0047】
計画提案装置20の機能は、本実施形態に係る計画提案プログラムを、制御部21としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、計画提案装置20の機能は、ソフトウェアにより実現される。計画提案プログラムは、計画提案装置20の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを計画提案装置20として機能させる。すなわち、コンピュータは、計画提案プログラムに従って計画提案装置20の動作を実行することにより計画提案装置20として機能する。
【0048】
プログラムは、非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体に記憶しておくことができる。非一時的なコンピュータ読取り可能な媒体は、例えば、フラッシュメモリ、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又はROMである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記憶したSDカード、DVD、又はCD-ROMなどの可搬型媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。「SD」は、Secure Digitalの略語である。「DVD」は、digital versatile discの略語である。「CD-ROM」は、compact disc read only memoryの略語である。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムを流通させてもよい。プログラムをプログラムプロダクトとして提供してもよい。
【0049】
コンピュータは、例えば、可搬型媒体に記憶されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行する。コンピュータは、可搬型媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。サーバからコンピュータへのプログラムの転送は行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって処理を実行してもよい。「ASP」は、application service providerの略語である。プログラムは、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものを含む。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0050】
計画提案装置20の一部又は全ての機能が、制御部21としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、計画提案装置20の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0051】
図5を参照して、本実施形態に係る端末装置30の構成を説明する。
【0052】
端末装置30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、測位部36とを備える。
【0053】
制御部31は、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプログラマブル回路、少なくとも1つの専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む。プロセッサは、CPU若しくはGPUなどの汎用プロセッサ、又は特定の処理に特化した専用プロセッサである。プログラマブル回路は、例えば、FPGAである。専用回路は、例えば、ASICである。制御部31は、端末装置30の各部を制御しながら、端末装置30の動作に関わる処理を実行する。
【0054】
記憶部32は、少なくとも1つの半導体メモリ、少なくとも1つの磁気メモリ、少なくとも1つの光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む。半導体メモリは、例えば、RAM又はROMである。RAMは、例えば、SRAM又はDRAMである。ROMは、例えば、EEPROMである。記憶部32は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部32には、端末装置30の動作に用いられるデータと、端末装置30の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0055】
通信部33は、少なくとも1つの通信用インタフェースを含む。通信用インタフェースは、例えば、LTE、4G規格、若しくは5G規格などの移動通信規格に対応したインタフェース、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格に対応したインタフェース、又はLANインタフェースである。「LTE」は、Long Term Evolutionの略語である。「4G」は、4th generationの略語である。「5G」は、5th generationの略語である。通信部33は、端末装置30の動作に用いられるデータを受信し、また端末装置30の動作によって得られるデータを送信する。
【0056】
入力部34は、少なくとも1つの入力用インタフェースを含む。入力用インタフェースは、例えば、物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、ディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン、カメラ、LiDAR、又はマイクロフォンである。「LiDAR」は、light detection and rangingの略語である。入力部34は、端末装置30の動作に用いられるデータを入力する操作を受け付ける。入力部34は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の入力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの規格に対応したインタフェースを用いることができる。「USB」は、Universal Serial Busの略語である。「HDMI(登録商標)」は、High-Definition Multimedia Interfaceの略語である。
【0057】
出力部35は、少なくとも1つの出力用インタフェースを含む。出力用インタフェースは、例えば、ディスプレイ又はスピーカである。ディスプレイは、例えば、LCD又は有機ELディスプレイである。「LCD」は、liquid crystal displayの略語である。「EL」は、electro luminescenceの略語である。出力部35は、端末装置30の動作によって得られるデータを出力する。出力部35は、端末装置30に備えられる代わりに、外部の出力機器として端末装置30に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)などの規格に対応したインタフェースを用いることができる。
【0058】
測位部36は、少なくとも1つのGNSS受信機を含む。「GNSS」は、global navigation satellite systemの略語である。GNSSは、例えば、GPS、QZSS、BDS、GLONASS、又はGalileoである。「GPS」は、Global Positioning Systemの略語である。「QZSS」は、Quasi-Zenith Satellite Systemの略語である。QZSSの衛星は、準天頂衛星と呼ばれる。「BDS」は、BeiDou Navigation Satellite Systemの略語である。「GLONASS」は、Global Navigation Satellite Systemの略語である。測位部36は、端末装置30の位置を測定する。
【0059】
端末装置30の機能は、本実施形態に係る端末プログラムを、制御部31としてのプロセッサで実行することにより実現される。すなわち、端末装置30の機能は、ソフトウェアにより実現される。端末プログラムは、端末装置30の動作をコンピュータに実行させることで、コンピュータを端末装置30として機能させる。すなわち、コンピュータは、端末プログラムに従って端末装置30の動作を実行することにより端末装置30として機能する。
【0060】
端末装置30の一部又は全ての機能が、制御部31としてのプログラマブル回路又は専用回路により実現されてもよい。すなわち、端末装置30の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。
【0061】
図6を参照して、本実施形態に係るシステム10の動作を説明する。この動作は、本実施形態に係る計画提案方法に相当する。
図6は、計画提案装置20の動作を示している。
【0062】
ステップS101において、計画提案装置20の制御部21は、ユーザU1について、期間Pにおける行動をユーザ行動として予測する。ユーザ行動は、駐車場51に車両12を駐車することを含む。ステップS101の処理は、任意の手順で実行されてよいが、本実施形態では、以下の手順で実行される。
【0063】
計画提案装置20の制御部21は、属性データD2を取得する。属性データD2は、ユーザU1の属性を示すデータである。属性は、例えば、分類、居住地、家族構成、年齢、性別、車両12の種類、趣味、嗜好、ハンディキャップの有無、又はこれらの任意の組合せを含む。分類は、例えば、住民、勤務者、又は来訪者である。属性データD2は、任意の方法で取得されてよいが、本実施形態では、属性を特定するためのアンケートをユーザU1に提示し、提示したアンケートに対して得られた回答を分析することで、属性データD2が取得される。回答分析の方法としては、既知の方法を用いることができる。深層学習などの機械学習が用いられてもよい。
【0064】
計画提案装置20の制御部21は、取得した属性データD2に基づいて、ユーザ行動を予測する。ユーザ行動は、任意の方法で予測されてよいが、本実施形態では、属性データD2を、行動を予測するための予測モデルに入力して、予測モデルから予測結果を取得することで、ユーザ行動が予測される。制御部21は、複数のユーザ11の行動履歴を示すデータを、複数のユーザ11の属性を示すデータに紐付けて機械学習を行うことで、予測モデルを生成又は更新する。複数のユーザ11の行動履歴は、ユーザU2,・・・,Unがそれぞれ過去に駐車場51に車両を駐車した日時を含む。複数のユーザ11の行動履歴は、ユーザU2,・・・,Unがそれぞれ過去に駐車場51に車両を駐車する前、又は駐車した後に行った地点を含んでもよい。複数のユーザ11の行動履歴は、ユーザU2,・・・,Unがそれぞれ過去に駐車場51に車両を駐車した後にとった行動を含んでもよい。例えば、ユーザU2,・・・,Unの属性にユーザU2,・・・,Unの過去の行動をラベルとして紐付けることで、機械学習用の教師データを作成することができる。そして、この教師データを用いて、既知のアルゴリズムによる機械学習を行うことで、予測モデルとしての学習済みモデルを生成することができる。
【0065】
属性データD2の代わりに、又は属性データD2とともに、ユーザU1の行動傾向を分析して得られた分析結果に基づいて、ユーザ行動が予測されてもよい。そのような変形例において、計画提案装置20の制御部21は、履歴データD3を取得する。履歴データD3は、ユーザU1の行動履歴を示すデータである。ユーザU1の行動履歴は、ユーザU1が過去に駐車場51に車両12を駐車した日時を含む。ユーザU1の行動履歴は、ユーザU1が過去に駐車場51に車両12を駐車する前、又は駐車した後に行った地点を含んでもよい。ユーザU1の行動履歴は、ユーザU1が過去に駐車場51に車両12を駐車した後にとった行動を含んでもよい。履歴データD3は、任意の方法で取得されてよいが、この変形例では、端末装置30の測位部36により測定された位置の時系列データを端末装置30から取得し、取得した時系列データで示されるユーザU1の移動軌跡からユーザU1の一連の行動を特定することで、履歴データD3が取得される。行動特定の方法としては、既知の方法を用いることができる。深層学習などの機械学習が用いられてもよい。
【0066】
計画提案装置20の制御部21は、取得した履歴データD3に基づいて、ユーザU1の行動傾向を分析する。ユーザU1の行動傾向は、例えば、コンビニエンスストア61若しくは街50の外の自宅など、ユーザU1が駐車場51から車両12で出た後に車両12で行く地点、又は住宅若しくはオフィスなど、ユーザU1が駐車場51に車両12を駐車した後に向かう目的地を含む。ユーザU1の行動傾向は、ユーザU1が駐車場51から目的地まで徒歩で移動するのかラストワンマイルモビリティで移動するのか、及びラストワンマイルモビリティで移動するのであれば、ラストワンマイルモビリティの種類などのラストマイル傾向を含んでもよい。ユーザU1の行動傾向は、入口付近、出口付近、階段付近、エレベータ付近、若しくはフロアなどの駐車位置、駐車指示に従うかどうか、乗車人数、充電設備利用有無、又は前向きか後ろ向きかなどの駐車方法などの駐車傾向を含んでもよい。行動傾向は、任意の方法で分析されてよいが、この変形例では、履歴データD3を学習済みモデルに入力して、学習済みモデルから分析結果を取得することで、行動傾向が分析される。
【0067】
計画提案装置20の制御部21は、得られた分析結果に基づいて、ユーザ行動を予測する。すなわち、この変形例では、ユーザU1の行動傾向からユーザU1がとりやすい行動を特定することで、ユーザ行動が予測される。
【0068】
属性データD2の代わりに、又は属性データD2とともに、スケジュールデータD4に基づいて、ユーザ行動が予測されてもよい。そのような変形例において、計画提案装置20の制御部21は、スケジュールデータD4を取得する。スケジュールデータD4は、ユーザU1のスケジュールを示すデータである。スケジュールは、ユーザU1が将来、駐車場51に車両12を駐車する日時を含む。スケジュールは、ユーザU1が将来、駐車場51に車両12を駐車する前、又は駐車した後に行く地点を含んでもよい。スケジュールは、ユーザU1が将来、駐車場51に車両12を駐車した後にとる行動を含んでもよい。スケジュールデータD4は、任意の方法で取得されてよいが、この変形例では、ユーザU1のカレンダーアプリケーションに登録されているデータをスケジュールデータD4として端末装置30から取得することで、スケジュールデータD4が取得される。
【0069】
計画提案装置20の制御部21は、取得したスケジュールデータD4に基づいて、ユーザ行動を予測する。すなわち、この変形例では、ユーザU1のスケジュールからユーザU1がとる予定の行動を特定することで、ユーザ行動が予測される。
【0070】
ステップS102において、計画提案装置20の制御部21は、期間Pにおける駐車場51の情報を取得する。
【0071】
ステップS103において、計画提案装置20の制御部21は、ステップS101で得られた予測結果と、ステップS102で取得した駐車場51の情報とに基づいて、提案データD1を生成する。提案データD1は、期間Pにおける行動計画を提案するデータである。制御部21は、生成した提案データD1を通信部23に出力する。通信部23は、提案データD1を端末装置30に送信する。
【0072】
端末装置30の通信部33は、ステップS103で送信された提案データD1を計画提案装置20から受信する。端末装置30の制御部31は、通信部33により受信された提案データD1を取得する。制御部31は、取得した提案データD1をユーザU1に提示する。提案データD1をユーザU1に提示する方法としては、任意の方法が用いられてよいが、本実施形態では、提案データD1の内容を出力部35としてのディスプレイに表示する方法、提案データD1の内容を出力部35としてのスピーカから音声出力する方法、又はこれらの両方が用いられる。
【0073】
計画提案装置20の動作の具体例を説明する。
【0074】
図7を参照して、計画提案装置20の動作の第1例を説明する。
【0075】
ステップS111及びステップS112の処理は、それぞれ
図6に示したステップS101及びステップS102の処理の具体例である。ステップS113及びステップS114の処理は、
図6に示したステップS103の処理の具体例である。
【0076】
ステップS111において、計画提案装置20の制御部21は、期間PにおいてユーザU1が駐車場51に車両12で入る時刻を推定する。すなわち、ステップS111で得られる予測結果は、ユーザU1が駐車場51に車両12で入る推定時刻T1を含む。
【0077】
ステップS112において、計画提案装置20の制御部21は、推定時刻T1における駐車場51又は駐車場51の入口の混雑状況を推定する。すなわち、ステップS112で取得される駐車場51の情報は、推定時刻T1における駐車場51又は駐車場51の入口の推定混雑状況C1を含む。
【0078】
具体的には、計画提案装置20の制御部21は、ユーザU2,・・・,Unについて、期間Pにおける行動を第三者行動として予測する。第三者行動は、駐車場51に駐車することを含む。第三者行動を予測する方法としては、任意の方法が用いられてよいが、この例では、ユーザ行動を予測する方法と同様の方法が用いられる。すなわち、ユーザU2,・・・,Unの属性を示すデータを、行動を予測するための予測モデルに入力して、予測モデルから予測結果を取得することで、第三者行動が予測される。この例の変形例として、ユーザU2,・・・,Unの行動傾向からユーザU2,・・・,Unがとりやすい行動を特定することで、第三者行動が予測されてもよい。あるいは、ユーザU2,・・・,UnのスケジュールからユーザU2,・・・,Unがとる予定の行動を特定することで、第三者行動が予測されてもよい。
【0079】
制御部21は、得られた予測結果に基づいて、推定混雑状況C1を算出する。推定混雑状況C1は、任意の方法で算出されてよいが、この例では、ユーザU2,・・・,Unのうち、推定時刻T1の数分前から推定時刻T1までの間に駐車場51に車両で入ると予測したユーザの数をカウントすることで、推定混雑状況C1が算出される。第三者行動について得られた予測結果とともに、交通量需給、又は天候若しくは気温などの外部要因などの情報に基づいて、推定混雑状況C1が算出されてもよい。
【0080】
ステップS113において、計画提案装置20の制御部21は、推定混雑状況C1が基準の混雑度合いを超えるかどうかを判定する。推定混雑状況C1が基準の混雑度合いを超える場合には、ステップS114の処理が実行される。推定混雑状況C1が基準の混雑度合いを超えない場合には、
図7のフローが終了する。
【0081】
ステップS114において、計画提案装置20の制御部21は、推定時刻T1とは異なる時刻に駐車場51に車両12で入ることを提案する。すなわち、制御部21は、推定時刻T1とは異なる時刻に駐車場51に車両12で入ることを、提案データD1で提案する行動計画に含める。制御部21は、提案データD1とともに通知データD5を通信部23に出力してもよい。通知データD5は、推定混雑状況C1を通知するデータである。通信部23は、提案データD1とともに通知データD5を端末装置30に送信してもよい。
【0082】
端末装置30の通信部33は、提案データD1とともに通知データD5を計画提案装置20から受信してもよい。端末装置30の制御部31は、提案データD1とともに通知データD5をユーザU1に提示してもよい。
【0083】
この例によれば、推定時刻T1において駐車場51又は駐車場51の入口が混雑することが予測される場合に、別の時刻に駐車場51に車両12で入ることをユーザU1に提案することができる。その結果、ユーザU1の満足度が向上する。駐車場51又は駐車場51の入口の混雑も解消し得る。駐車場51付近の渋滞も緩和し得る。
【0084】
図8を参照して、計画提案装置20の動作の第2例を説明する。
【0085】
ステップS121及びステップS122の処理は、それぞれ
図6に示したステップS101及びステップS102の処理の具体例である。ステップS123及びステップS124の処理は、
図6に示したステップS103の処理の具体例である。
【0086】
ステップS121において、計画提案装置20の制御部21は、期間PにおいてユーザU1が駐車場51から車両12で出る時刻を推定する。すなわち、ステップS121で得られる予測結果は、ユーザU1が駐車場51から車両12で出る推定時刻T2を含む。
【0087】
ステップS122において、計画提案装置20の制御部21は、推定時刻T2における駐車場51の出口又は周辺道路の混雑状況を推定する。すなわち、ステップS122で取得される駐車場51の情報は、推定時刻T2における駐車場51の出口又は周辺道路の推定混雑状況C2を含む。
【0088】
具体的には、計画提案装置20の制御部21は、ユーザU2,・・・,Unについて、期間Pにおける行動を第三者行動として予測する。第三者行動は、駐車場51に駐車することを含む。第三者行動を予測する方法については、第1例で用いられる方法と同じであるため、説明を省略する。
【0089】
制御部21は、得られた予測結果に基づいて、推定混雑状況C2を算出する。推定混雑状況C2は、任意の方法で算出されてよいが、この例では、ユーザU2,・・・,Unのうち、推定時刻T2の数分前から推定時刻T2までの間に駐車場51から車両で出ると予測したユーザの数をカウントすることで、推定混雑状況C2が算出される。第三者行動について得られた予測結果とともに、交通量需給、又は天候若しくは気温などの外部要因などの情報に基づいて、推定混雑状況C2が算出されてもよい。
【0090】
ステップS123において、計画提案装置20の制御部21は、推定混雑状況C2が基準の混雑度合いを超えるかどうかを判定する。推定混雑状況C2が基準の混雑度合いを超える場合には、ステップS124の処理が実行される。推定混雑状況C2が基準の混雑度合いを超えない場合には、
図8のフローが終了する。
【0091】
ステップS124において、計画提案装置20の制御部21は、推定時刻T2とは異なる時刻に駐車場51から車両12で出ることを提案する。すなわち、制御部21は、推定時刻T2とは異なる時刻に駐車場51から車両12で出ることを、提案データD1で提案する行動計画に含める。制御部21は、提案データD1とともに通知データD6を通信部23に出力してもよい。通知データD6は、推定混雑状況C2を通知するデータである。通信部23は、提案データD1とともに通知データD6を端末装置30に送信してもよい。
【0092】
端末装置30の通信部33は、提案データD1とともに通知データD6を計画提案装置20から受信してもよい。端末装置30の制御部31は、提案データD1とともに通知データD6をユーザU1に提示してもよい。
【0093】
この例によれば、推定時刻T2において駐車場51の出口又は周辺道路が混雑することが予測される場合に、別の時刻に駐車場51から車両12で出ることをユーザU1に提案することができる。その結果、ユーザU1の満足度が向上する。駐車場51の出口の混雑も解消し得る。駐車場51付近の渋滞も緩和し得る。
【0094】
図9を参照して、計画提案装置20の動作の第3例を説明する。
【0095】
ステップS131及びステップS132の処理は、それぞれ
図6に示したステップS101及びステップS102の処理の具体例である。ステップS133及びステップS134の処理は、
図6に示したステップS103の処理の具体例である。
【0096】
ステップS131において、計画提案装置20の制御部21は、期間PにおいてユーザU1が駐車場51に車両12で入る前に車両12で行く地点を推定する。すなわち、ステップS131で得られる予測結果は、ユーザU1が駐車場51に車両12で入る前に車両12で行く推定地点L1を含む。
【0097】
ステップS132において、計画提案装置20の制御部21は、推定地点L1と駐車場51の複数の入口との位置関係を特定する。すなわち、ステップS132で取得される駐車場51の情報は、推定地点L1と駐車場51の複数の入口との位置関係を含む。位置関係は、任意の方法で特定されてよいが、この例では、地図データD7を参照して、推定地点L1と、
図2に示した入口N1,N2,N3それぞれとの間の距離を算出することで、位置関係が特定される。地図データD7は、計画提案装置20の記憶部22に予め記憶されていてもよいし、又はインターネット上のGISなど、外部のシステムに蓄積されていてもよい。「GIS」は、geographic information systemの略語である。
【0098】
ステップS133において、計画提案装置20の制御部21は、ステップS132で特定した位置関係に応じて、駐車場51の複数の入口の中から1つの入口を選択する。例えば、推定地点L1が
図2に示したコンビニエンスストア61であるとすると、入口N3がコンビニエンスストア61に最も近いため、入口N3が選択される。
【0099】
ステップS134において、計画提案装置20の制御部21は、ステップS133で選択した入口から車両12で入ることを提案する。すなわち、制御部21は、選択した入口から車両12で入ることを、提案データD1で提案する行動計画に含める。
【0100】
この例によれば、ユーザU1が推定地点L1に車両12で行ってから駐車場51に車両12で入ることが予測される場合に、推定地点L1から駐車場51に入るのに便利な入口を使うことをユーザU1に提案することができる。その結果、ユーザU1の満足度が向上する。
【0101】
図10を参照して、計画提案装置20の動作の第4例を説明する。
【0102】
ステップS141及びステップS142の処理は、それぞれ
図6に示したステップS101及びステップS102の処理の具体例である。ステップS143及びステップS144の処理は、
図6に示したステップS103の処理の具体例である。
【0103】
ステップS141において、計画提案装置20の制御部21は、期間PにおいてユーザU1が駐車場51から車両12で出た後に車両12で行く地点を推定する。すなわち、ステップS141で得られる予測結果は、ユーザU1が駐車場51から車両12で出た後に車両12で行く推定地点L2を含む。
【0104】
ステップS142において、計画提案装置20の制御部21は、推定地点L2と駐車場51の複数の出口との位置関係を特定する。すなわち、ステップS142で取得される駐車場51の情報は、推定地点L2と駐車場51の複数の出口との位置関係を含む。位置関係は、任意の方法で特定されてよいが、この例では、地図データD7を参照して、推定地点L2と、
図2に示した出口X1,N2,N3それぞれとの間の距離を算出することで、位置関係が特定される。
【0105】
ステップS143において、計画提案装置20の制御部21は、ステップS142で特定した位置関係に応じて、駐車場51の複数の出口の中から1つの出口を選択する。例えば、推定地点L2が
図2に示したコンビニエンスストア61であるとすると、出口X3がコンビニエンスストア61に最も近いため、出口X3が選択される。
【0106】
ステップS144において、計画提案装置20の制御部21は、ステップS143で選択した出口から車両12で出ることを提案する。すなわち、制御部21は、選択した出口から車両12で出ることを、提案データD1で提案する行動計画に含める。
【0107】
この例によれば、ユーザU1が駐車場51から車両12で出てから推定地点L2に車両12で行くことが予測される場合に、駐車場51から推定地点L2に行くのに便利な出口を使うことをユーザU1に提案することができる。その結果、ユーザU1の満足度が向上する。
【0108】
図11を参照して、計画提案装置20の動作の第5例を説明する。
【0109】
ステップS151及びステップS152の処理は、それぞれ
図6に示したステップS101及びステップS102の処理の具体例である。ステップS153及びステップS154の処理は、
図6に示したステップS103の処理の具体例である。
【0110】
ステップS151において、計画提案装置20の制御部21は、期間PにおいてユーザU1が駐車場51に車両12を駐車した後にとる行動を予測する。すなわち、ステップS151で得られる予測結果は、ユーザU1が駐車場51に車両12を駐車した後にとる予測行動を含む。
【0111】
ステップS152において、計画提案装置20の制御部21は、駐車場51の複数の駐車スペースの情報を取得する。すなわち、ステップS152で取得される駐車場51の情報は、駐車場51の複数の駐車スペースの情報を含む。複数の駐車スペースの情報は、計画提案装置20の記憶部22、又は外部のストレージに予め記憶されている。各駐車スペースの情報は、例えば、入口付近、出口付近、階段付近、エレベータ付近、若しくはフロアなどの位置、空き状況、充電設備設置有無、又はAGV若しくは配達ロボットがアクセス可能かどうかを含む。
【0112】
ステップS153において、計画提案装置20の制御部21は、予測行動に応じて、駐車場51の複数の駐車スペースの中から1つの駐車スペースを選択する。例えば、予測行動が街50の中での買い物、かつAGV又は配達ロボットでの運搬が必要なほど多くの品物を買うことであるとすると、駐車場51内の空いている駐車スペースの中から、AGV又は配達ロボットがアクセス可能な駐車スペースが選択される。
【0113】
ステップS154において、計画提案装置20の制御部21は、ステップS153で選択した駐車スペースに車両12を駐車することを提案する。すなわち、制御部21は、選択した駐車スペースに車両12を駐車することを、提案データD1で提案する行動計画に含める。制御部21は、ユーザU1の行動傾向を分析して得られた分析結果に基づいて、選択した駐車スペースに車両12を駐車することを提案するかどうかを判断してもよい。例えば、制御部21は、ユーザU1が駐車指示に従う傾向を持つ場合だけ、選択した駐車スペースに車両12を駐車することを行動計画に含めてもよい。
【0114】
この例によれば、ユーザU1が駐車場51に車両12を駐車した後にとる行動に適した駐車スペースに駐車することをユーザU1に提案することができる。その結果、ユーザU1の満足度が向上する。
【0115】
図12を参照して、本実施形態に係るシステム10の動作を更に説明する。
図12は、計画提案装置20の動作を示している。
【0116】
ステップS211において、計画提案装置20の制御部21は、車両12の位置を特定する。この処理は、任意の手順で実行されてよいが、本実施形態では、以下の手順で実行される。
【0117】
端末装置30の測位部36は、端末装置30の位置を測定する。端末装置30の制御部31は、位置データD8を通信部33に送信させる。位置データD8は、測位部36により測定された位置を車両12の位置として示すデータである。通信部33は、位置データD8を計画提案装置20に送信する。
【0118】
計画提案装置20の通信部23は、位置データD8を端末装置30から受信する。計画提案装置20の制御部21は、通信部23により受信された位置データD8を取得することで、車両12の位置を特定する。
【0119】
ステップS212において、計画提案装置20の制御部21は、地図データD7を参照して、ステップS211で特定した車両12の位置が基準の地理範囲G1に含まれるかどうかを判定する。地理範囲G1は、駐車場51の周辺に設定される任意の範囲でよく、
図2の例では、交差点62より1キロメートルの範囲である。車両12の位置が地理範囲G1に含まれる場合には、ステップS213の処理が実行される。車両12の位置が地理範囲G1に含まれない場合には、ステップS211の処理が再び実行される。
【0120】
ステップS213において、計画提案装置20の制御部21は、駐車場51の複数の入口の混雑状況を特定する。混雑状況は、任意の方法で特定されてよいが、本実施形態では、各入口に設置されたカメラ又はLiDARなどの撮像機器で得られた画像を解析することで、各入口の混雑状況が特定される。画像解析の方法としては、既知の方法を用いることができる。深層学習などの機械学習が用いられてもよい。
【0121】
ステップS214において、計画提案装置20の制御部21は、ステップS213で特定した混雑状況に応じて、駐車場51の複数の入口の中から1つの入口を選択する。例えば、
図2に示した入口N1,N2,N3のうち、車両12の位置からの所要時間と、入口の混雑状況に起因する遅延との合計が最も短いのが入口N1であるとすると、入口N1が選択される。
【0122】
ステップS215において、計画提案装置20の制御部21は、案内データD9を生成する。案内データD9は、ステップS211で特定された車両12の位置から、ステップS214で選択された入口までの経路を案内するデータである。例えば、ステップS214で入口N1が選択されたとすると、
図2に示した経路63が案内される。制御部21は、生成した案内データD9を通信部23に出力する。通信部23は、案内データD9を端末装置30に送信する。
【0123】
端末装置30の通信部33は、ステップS215で送信された案内データD9を計画提案装置20から受信する。端末装置30の制御部31は、通信部33により受信された案内データD9を取得する。制御部31は、取得した案内データD9をユーザU1に提示する。案内データD9をユーザU1に提示する方法としては、任意の方法が用いられてよいが、本実施形態では、案内データD9の内容を出力部35としてのディスプレイに表示する方法、案内データD9の内容を出力部35としてのスピーカから音声出力する方法、又はこれらの両方が用いられる。
【0124】
駐車場51の複数の入口の混雑状況の代わりに、駐車場51の複数の駐車エリアの混雑状況に応じて、案内される経路が選択されてもよい。
図13を参照して、そのような変形例に係るシステム10の動作を説明する。
図13は、計画提案装置20の動作を示している。
【0125】
ステップS221及びステップS222の処理については、それぞれステップS211及びステップS212の処理と同じであるため、説明を省略する。ステップS221で特定された車両12の位置が地理範囲G1に含まれる場合には、ステップS223の処理が実行される。車両12の位置が地理範囲G1に含まれない場合には、ステップS221の処理が再び実行される。
【0126】
ステップS223において、計画提案装置20の制御部21は、駐車場51の複数の駐車エリアの混雑状況を特定する。混雑状況は、任意の方法で特定されてよいが、本実施形態では、各駐車エリアに設置されたカメラ又はLiDARなどの撮像機器で得られた画像を解析することで、各駐車エリアの混雑状況が特定される。画像解析の方法としては、既知の方法を用いることができる。深層学習などの機械学習が用いられてもよい。
【0127】
ステップS224において、計画提案装置20の制御部21は、ステップS223で特定した混雑状況に応じて、駐車場51の複数の駐車エリアの中から1つの駐車エリアを選択する。例えば、
図2に示した駐車エリアA1,A2のうち、車両12の位置からの所要時間と、駐車エリアの混雑状況に起因する遅延との合計が最も短いのが駐車エリアA1であるとすると、駐車エリアA1が選択される。
【0128】
ステップS225において、計画提案装置20の制御部21は、案内データD10を生成する。案内データD10は、ステップS221で特定された車両12の位置から、ステップS224で選択された駐車エリアまでの経路を案内するデータである。例えば、ステップS224で駐車エリアA1が選択されたとすると、
図2に示した経路63が案内される。制御部21は、生成した案内データD10を通信部23に出力する。通信部23は、案内データD10を端末装置30に送信する。
【0129】
端末装置30の通信部33は、ステップS225で送信された案内データD10を計画提案装置20から受信する。端末装置30の制御部31は、通信部33により受信された案内データD10を取得する。制御部31は、取得した案内データD10をユーザU1に提示する。案内データD10をユーザU1に提示する方法としては、任意の方法が用いられてよいが、本実施形態では、案内データD10の内容を出力部35としてのディスプレイに表示する方法、案内データD10の内容を出力部35としてのスピーカから音声出力する方法、又はこれらの両方が用いられる。
【0130】
図14を参照して、本実施形態に係るシステム10の動作を更に説明する。
図14は、計画提案装置20の動作を示している。
【0131】
ステップS231の処理については、ステップS211の処理と同じであるため、説明を省略する。
【0132】
ステップS232において、計画提案装置20の制御部21は、地図データD7を参照して、ステップS231で特定した車両12の位置が基準の地理範囲G2に含まれるかどうかを判定する。地理範囲G2は、駐車場51、又は駐車場51及び駐車場51の近傍を含む任意の範囲でよく、
図3の例では、街50の敷地である。車両12の位置が地理範囲G2に含まれる場合には、ステップS233の処理が実行される。車両12の位置が地理範囲G2に含まれない場合には、ステップS231の処理が再び実行される。
【0133】
ステップS233において、計画提案装置20の制御部21は、ユーザU1の駐車傾向を分析する。駐車傾向は、任意の方法で分析されてよいが、本実施形態では、ユーザU1が過去に駐車場51に車両12を駐車したときの駐車位置、駐車指示に従ったかどうか、乗車人数、充電設備利用有無、又は前向きか後ろ向きかなどの駐車方法を示すデータを学習済みモデルに入力して、学習済みモデルから分析結果を取得することで、駐車傾向が分析される。
【0134】
ステップS234において、計画提案装置20の制御部21は、ユーザU1の駐車傾向に応じて、駐車場51の複数の駐車スペースの中から1つの駐車スペースを選択する。
図3の例では、駐車場51内の空いている駐車スペース55のうち、ユーザU1の駐車傾向からAIがユーザU1にとって最も満足度が高くなると判断したのが駐車スペース56であるため、駐車スペース56が選択される。
【0135】
ステップS235において、計画提案装置20の制御部21は、案内データD11を生成する。案内データD11は、ステップS231で特定された車両12の位置から、ステップS234で選択された駐車スペースまでの経路を案内するデータである。例えば、ステップS234で駐車スペース56が選択されたとすると、
図3に示した経路64が案内される。制御部21は、生成した案内データD11を通信部23に出力する。通信部23は、案内データD11を端末装置30に送信する。
【0136】
端末装置30の通信部33は、ステップS235で送信された案内データD11を計画提案装置20から受信する。端末装置30の制御部31は、通信部33により受信された案内データD11を取得する。制御部31は、取得した案内データD11をユーザU1に提示する。案内データD11をユーザU1に提示する方法としては、任意の方法が用いられてよいが、本実施形態では、案内データD11の内容を出力部35としてのディスプレイに表示する方法、案内データD11の内容を出力部35としてのスピーカから音声出力する方法、又はこれらの両方が用いられる。
【0137】
上述のように、本実施形態では、計画提案装置20の制御部21は、ユーザU1について、複数のユーザ11によって共用される駐車場51に車両12を駐車することを含む、期間Pにおける行動をユーザ行動として予測する。制御部21は、得られた予測結果と、期間Pにおける駐車場51の情報とに基づいて、期間Pにおける行動計画を提案する提案データD1を生成する。制御部21は、生成した提案データD1を出力する。
【0138】
本実施形態によれば、駐車場51の混雑が基準を超える時間帯における駐車場51の利用が予測された場合に代替計画を提案するなど、駐車場51の利用に関連する行動計画をユーザU1に提案することができる。その結果、ユーザU1の満足度が向上する。
【0139】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の2つ以上のブロックを統合してもよいし、又は1つのブロックを分割してもよい。フローチャートに記載の2つ以上のステップを記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行してもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【0140】
例えば、計画提案装置20は、車両12に備えられてもよい。その場合、端末装置30の動作の一部は、計画提案装置20により行われてもよい。端末装置30は、計画提案装置20に統合されてもよい。計画提案装置20は、提案データD1又は案内データD9,D10,D11をネットワーク40に出力する代わりに、提案データD1又は案内データD9,D10,D11をユーザU1に出力してもよい。すなわち、計画提案装置20は、提案データD1又は案内データD9,D10,D11を端末装置30に送信してユーザU1に提示させる代わりに、提案データD1又は案内データD9,D10,D11をユーザU1に直接提示してもよい。
【符号の説明】
【0141】
10 システム
11 ユーザ
12 車両
20 計画提案装置
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
30 端末装置
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 入力部
35 出力部
36 測位部
40 ネットワーク
50 街
51 駐車場
52 第1建物群
53 第2建物群
54 第3建物群
55 駐車スペース
56 駐車スペース
61 コンビニエンスストア
62 交差点
63 経路
64 経路