(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20240709BHJP
G07C 5/00 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G07C5/00 Z
(21)【出願番号】P 2021103404
(22)【出願日】2021-06-22
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 ちさと
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 愛
(72)【発明者】
【氏名】中村 昭仁
(72)【発明者】
【氏名】亀崎 康之
(72)【発明者】
【氏名】長谷 高明
(72)【発明者】
【氏名】真鍋 周平
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 雅人
【審査官】小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-231776(JP,A)
【文献】特開2012-185537(JP,A)
【文献】特開2014-238648(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-10/30、30/00-60/00
G01C 21/00-21/36、23/00-25/00
G07C 1/00-15/00
G08G 1/00-99/00
G09B 23/00-29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定する決定部と、
車両に関する車両情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、前記決定部が決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出する算出部と、
前記算出部が算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる制御部と、
を備え
、
前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、
前記算出項目と前記構成項目との予め定めた関係に基づいて、各構成項目が前記算出項目を構成するように割り当てる割当部を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定する決定部と、
車両に関する車両情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、前記決定部が決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出する算出部と、
前記算出部が算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる制御部と、
を備え、
前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、
前記制御部は、
前記表示部に表示された前記算出項目を特定する特定情報の選択を受付けた場合、前記表示部の画面を切り替えて、選択を受付けた前記特定情報に対応する前記算出項目を構成する前記構成項目に関する情報を表示させる
、
情報処理装置。
【請求項3】
コンピュータが、
運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定し、
車両に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出し、
算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる、
処理を
実行
し、
前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、
前記コンピュータが、
前記算出項目と前記構成項目との予め定めた関係に基づいて、各構成項目が前記算出項目を構成するように割り当てる、
処理を実行する情報処理方法。
【請求項4】
コンピュータに、
運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定し、
車両に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出し、
算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる、
処理を実行させ
、
前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、
前記コンピュータに、
前記算出項目と前記構成項目との予め定めた関係に基づいて、各構成項目が前記算出項目を構成するように割り当てる、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【請求項5】
コンピュータが、
運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定し、
車両に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出し、
算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる、
処理を実行し、
前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、
前記コンピュータが、
前記表示部に表示された前記算出項目を特定する特定情報の選択を受付けた場合、前記表示部の画面を切り替えて、選択を受付けた前記特定情報に対応する前記算出項目を構成する前記構成項目に関する情報を表示させる、
処理を実行する情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータに、
運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定し、
車両に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出し、
算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる、
処理を実行させ、
前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、
前記コンピュータに、
前記表示部に表示された前記算出項目を特定する特定情報の選択を受付けた場合、前記表示部の画面を切り替えて、選択を受付けた前記特定情報に対応する前記算出項目を構成する前記構成項目に関する情報を表示させる、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ドライバの運転技量に応じた診断結果を提供でき、その診断結果を有効利用できる運転技量診断装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、上記の診断結果がレーダーチャートで表示されるだけで、各診断項目の評価値(点数)は表示されない。
【0005】
ここで、他人との運転診断結果の比較を容易に行うためには、運転診断結果として評価値を表示することが望ましい。ただし、単に各診断項目の評価値の合計値を表示するだけでは、各診断項目の診断結果の良し悪しが把握しにくいため、効果的な運転改善に結び付きにくく、運転診断結果の表示方法に改善の余地がある。
【0006】
そこで、本発明は、各診断項目の評価値と、各診断項目の評価値の合計値との関係を一見して把握可能とする情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る情報処理装置は、運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定する決定部と、車両に関する車両情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、前記決定部が決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出する算出部と、前記算出部が算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる制御部と、を備え、前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、前記算出項目と前記構成項目との予め定めた関係に基づいて、各構成項目が前記算出項目を構成するように割り当てる割当部を備える。
【0008】
請求項1に係る情報処理装置では、決定部は、複数の算出項目毎の個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、算出項目毎の個別評価値の上限値を決定する。また、取得部は、車両情報を取得する。また、算出部は、取得部が取得した車両情報に基づいて、決定部が決定した個別評価値の上限値内で算出項目毎の個別評価値を算出する。そして、制御部は、算出部が算出した算出項目毎の個別評価値と、算出項目毎の個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる。これにより、当該情報処理装置では、算出項目毎の個別評価値及び合計評価値を表示させることで、各診断項目の評価値と、各診断項目の評価値の合計値との関係が一見して把握可能となる。
また、請求項1に係る情報処理装置では、算出項目を構成する複数の構成項目が設けられている。そして、割当部は、算出項目と構成項目との予め定めた関係に基づいて、各構成項目が算出項目を構成するように割り当てる。これにより、当該情報処理装置では、当該予め定めた関係として、例えば、関連度が高い複数の構成項目で算出項目が構成されるため、各算出項目を構成する複数の構成項目に統一性を持たせることができる。
【0011】
他の態様の情報処理装置は、請求項1又は2において、予め定めたユーザによる前記表示部に表示させる前記算出項目の設定を受付ける受付部を備える。
【0012】
他の態様の情報処理装置では、受付部は、予め定めたユーザによる表示部に表示させる算出項目の設定を受付ける。これにより、当該情報処理装置では、予め定めたユーザが重要視している算出項目を運転者に把握させることができる。
【0013】
請求項2に係る情報処理装置は、運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定する決定部と、車両に関する車両情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、前記決定部が決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出する算出部と、前記算出部が算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる制御部と、を備え、前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、前記制御部は、前記表示部に表示された前記算出項目を特定する特定情報の選択を受付けた場合、前記表示部の画面を切り替えて、選択を受付けた前記特定情報に対応する前記算出項目を構成する前記構成項目に関する情報を表示させる。
【0014】
請求項2に係る情報処理装置では、算出項目を構成する複数の構成項目が設けられている。そして、制御部は、表示部に表示された特定情報の選択を受付けた場合、表示部の画面を切り替えて、選択を受付けた特定情報に対応する算出項目を構成する構成項目に関する情報を表示させる。これにより、当該情報処理装置では、構成項目に関する情報を、特定情報、個別評価値、及び合計評価値と同一画面に表示する場合に比べて、表示部を閲覧する運転者の視認性の低下を抑制することができる。
【0015】
他の態様の情報処理装置は、請求項1又は2において、前記制御部は、前記算出部が算出した前記算出項目毎の前記個別評価値に基づいて、前記運転者に運転の改善を促す必要がある場合、改善を促す必要がある運転に関する情報を前記表示部に表示させ、前記算出部が算出した前記算出項目毎の前記個別評価値に基づいて、前記運転者に運転の改善を促す必要がない場合、前記運転者を賞賛する情報を前記表示部に表示させる。
【0016】
他の態様の情報処理装置では、制御部は、算出部が算出した算出項目毎の個別評価値に基づいて、運転者に運転の改善を促す必要がある場合、改善を促す必要がある運転に関する情報を表示部に表示させる。また、制御部は、算出部が算出した算出項目毎の個別評価値に基づいて、運転者に運転の改善を促す必要がない場合、運転者を賞賛する情報を表示部に表示させる。これにより、当該情報処理装置では、運転者に運転の改善を促す必要の有無に応じて、運転者に閲覧させる情報を変化させることができる。
【0017】
他の態様の情報処理装置は、請求項1又は2において、前記制御部は、前記算出項目に関する表示内容を、前記算出項目毎に異なる態様で前記表示部に表示させる。
【0018】
他の態様の情報処理装置では、制御部は、算出項目に関する表示内容を、算出項目毎に異なる態様で表示部に表示させる。これにより、当該情報処理装置では、表示部を閲覧した運転者が容易に算出項目毎の表示内容を把握できる。
【0019】
他の態様の情報処理装置は、請求項1又は2において、前記制御部は、前記算出部が算出した前記個別評価値に対応する前記算出項目を特定する特定情報と、前記算出項目に関する情報とを隣接させて前記表示部に表示させる。
【0020】
他の態様の情報処理装置では、制御部は、算出部が算出した個別評価値に対応する算出項目を特定する特定情報と、算出項目に関する情報とを隣接させて表示部に表示させる。これにより、当該情報処理装置では、所定の算出項目について、当該算出項目を特定する特定情報に隣接して関連情報を表示することができ、例えば、当該特定情報に隣接して評価データを表示することで、当該特定情報に対応する算出項目の個別評価値の良し悪しの原因が把握し易くなる。
【0021】
請求項3に係る情報処理方法は、コンピュータが、運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定し、車両に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出し、算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる、処理を実行し、前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、前記コンピュータが、前記算出項目と前記構成項目との予め定めた関係に基づいて、各構成項目が前記算出項目を構成するように割り当てる、処理を実行する。
【0022】
請求項4に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定し、車両に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出し、算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる、処理を実行させ、前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、前記コンピュータに、前記算出項目と前記構成項目との予め定めた関係に基づいて、各構成項目が前記算出項目を構成するように割り当てる、処理を実行させる。
請求項5に係る情報処理方法は、コンピュータが、運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定し、車両に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出し、算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる、処理を実行し、前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、前記コンピュータが、前記表示部に表示された前記算出項目を特定する特定情報の選択を受付けた場合、前記表示部の画面を切り替えて、選択を受付けた前記特定情報に対応する前記算出項目を構成する前記構成項目に関する情報を表示させる、処理を実行する。
請求項6に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う複数の算出項目毎の前記個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、前記算出項目毎の前記個別評価値の上限値を決定し、車両に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、決定した前記個別評価値の上限値内で前記算出項目毎の前記個別評価値を算出し、算出した前記算出項目毎の前記個別評価値と、前記算出項目毎の前記個別評価値を合計した合計評価値とを表示部に表示させる、処理を実行させ、前記算出項目を構成する複数の構成項目が設けられ、前記コンピュータに、前記表示部に表示された前記算出項目を特定する特定情報の選択を受付けた場合、前記表示部の画面を切り替えて、選択を受付けた前記特定情報に対応する前記算出項目を構成する前記構成項目に関する情報を表示させる、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、本発明に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムでは、各診断項目の評価値と、各診断項目の評価値の合計値との関係が一見して把握可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本実施の形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】本実施の形態に係る情報処理装置及び運転者端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施の形態に係る情報処理装置の機能構成の例を示すブロック図である。
【
図4】本実施の形態に係る車両のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】本実施の形態に係る情報処理装置による設定処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】本実施の形態に係る情報処理装置の表示部に表示される設定画面の表示例である。
【
図7】本実施の形態に係る情報処理装置による表示処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】本実施の形態に係る運転者端末の表示部に表示される第1の表示例である。
【
図9】本実施の形態に係る運転者端末の表示部に表示される第2の表示例である。
【
図10】本実施の形態に係る運転者端末の表示部に表示される第3の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本実施の形態に係る情報処理システム10について説明する。
本実施の形態に係る情報処理システム10は、車両の運転者の運転操作等を評価した運転診断結果を表示させるシステムである。
【0026】
図1は、情報処理システム10の概略構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム10は、情報処理装置20と、運転者端末40と、車両60とを含む。情報処理装置20、運転者端末40、及び車両60は、ネットワークNを介して接続され、互いに通信可能となっている。
【0027】
情報処理装置20は、所定の事業者が保有するサーバコンピュータである。
運転者端末40は、車両60の運転者が保有する携帯端末である。運転者端末40には、一例として、携帯可能なパーソナルコンピュータ(ノートPC)、スマートフォン、又はタブレット端末等が適用される。本実施の形態では、一例として、運転者端末40はスマートフォンとする。
【0028】
車両60は、ガソリン車両、ハイブリッド車両、又は電気自動車の何れであってもよいが、本実施の形態では、一例として、車両60はガソリン車両とする。
【0029】
次に、情報処理装置20及び運転者端末40のハードウェア構成を説明する。
図2は、情報処理装置20及び運転者端末40のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、情報処理装置20及び運転者端末40は、基本的には一般的なコンピュータ構成であるため、情報処理装置20を代表して説明する。
【0030】
図2に示すように、情報処理装置20は、CPU21(Central Processing Unit)、ROM22(Read Only Memory)、RAM23(Random Access Memory)、記憶部24、入力部25、表示部26、及び通信部27を備えている。各構成は、バス28を介して相互に通信可能に接続されている。
【0031】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22又は記憶部24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又は記憶部24に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0032】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0033】
記憶部24は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。本実施の形態では、記憶部24には、少なくとも後述する設定処理及び表示処理を実行するための情報処理プログラム24Aが格納されている。
【0034】
入力部25は、マウス等のポインティングデバイス、キーボード、マイク、及びカメラ等を含み、各種の入力を行うために使用される。
【0035】
表示部26は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示する。表示部26は、タッチパネル方式を採用して、入力部25として機能してもよい。
【0036】
通信部27は、他の機器と通信するためのインターフェースである。当該通信には、たとえば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0037】
上記の情報処理プログラム24Aを実行する際に、情報処理装置20は、上記のハードウェア資源を用いて、当該情報処理プログラム24Aに基づく処理を実行する。
【0038】
次に、情報処理装置20の機能構成について説明する。
図3は、本実施の形態に係る情報処理装置20の機能構成の例を示すブロック図である。
【0039】
図3に示すように、情報処理装置20のCPU21は、機能構成として、受付部21A、割当部21B、決定部21C、取得部21D、算出部21E、生成部21F、及び制御部21Gを有する。各機能構成は、CPU21が記憶部24に記憶された情報処理プログラム24Aを読み出し、実行することにより実現される。
【0040】
受付部21Aは、予め定めたユーザによる運転者端末40の表示部46に表示させる運転者の運転に関する個別評価値の算出を行う算出項目の設定を受付ける。本実施の形態では、予め定めたユーザとして、受付部21Aは、情報処理装置20を保有する所定の事業者による算出項目の設定を受付ける。なお、運転者端末40の表示部46は「表示部」の一例である。
【0041】
割当部21Bは、算出項目と、算出項目を構成する構成項目との予め定めた関係に基づいて、各構成項目が算出項目を構成するように割り当てる。
【0042】
算出項目は、運転者に提示する個別評価値の算出が行われる運転に関する診断項目である。一例として、算出項目には、アクセル、ステアリング、ブレーキ、及びエコ等が含まれる。
構成項目は、算出項目の個別評価値の算出に用いる運転内容を示す項目である。一例として、算出項目「ブレーキ」を構成する構成項目には、急ブレーキ及び一時停止等のブレーキ操作を伴う項目が含まれる。
【0043】
ここで、本実施の形態では、算出項目を構成する複数の構成項目が設けられており、算出項目と構成項目との予め定めた関係が規定されている。本実施の形態では、当該予め定めた関係を「関連度の高さ」としている。一例として、各構成項目に対する各算出項目の関連度は、情報処理装置20を保有する所定の事業者により予め規定され、当該関連度を示す対応表が記憶部24に記憶されている。そして、割当部21Bは、一例として、上記の対応表に基づいて、受付部21Aが設定を受付けた算出項目との関連度が高い上位5つの構成項目で当該算出項目が構成されるよう各構成項目を割り当てる。
【0044】
決定部21Cは、複数の算出項目毎の個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、算出項目毎の個別評価値の上限値を決定する。本実施の形態では、一例として、予め定めた値を「100」とする。そして、決定部21Cは、予め定めた値「100」を、受付部21Aが設定を受付けた算出項目の数で均等割して算出項目毎の個別評価値の上限値を決定する。
【0045】
取得部21Dは、車両60に関する車両情報を取得する。一例として、取得部21Dは、車両情報として、車両60が備える後述する操舵角センサ71、加速度センサ72、車速センサ73、及びウインカースイッチ74によって検出された車両60の操舵角、加速度、車速、及びウインカー操作を取得する。また、取得部21Dは、車両情報として、車両60が備える後述するECU70Cによって検出された車両60のエンジン回転数、エンジントルク、燃費及びアクセル操作を取得する。なお、上記の情報は、取得部21Dが車両60から取得可能な車両情報の一部であり、上記の情報以外の車両60に関する情報も、取得部21Dは車両情報として車両60から取得する。
【0046】
算出部21Eは、取得部21Dが取得した車両情報に基づいて、決定部21Cが決定した個別評価値の上限値内で算出項目毎の個別評価値を算出する。本実施の形態では、算出部21Eは、車両情報に基づいて各算出項目を構成する構成項目毎の評価値を算出し、算出した構成項目毎の評価値を合計して当該算出項目の個別評価値を算出する。また、算出部21Eは、算出した算出項目毎の個別評価値を合計して合計評価値を算出する。
【0047】
生成部21Fは、運転者端末40に車両60の運転者の運転診断結果として表示させる表示情報を生成する。一例として、表示情報は、運転者に対するメッセージを示すメッセージ情報、運転診断結果をグラフで示すグラフ情報、車両60の平均燃費を示す燃費情報、運転者の運転診断結果のランキングを示すランキング情報、及び算出項目を構成する構成項目に関する情報(以下、「項目情報」とする)を含んで構成されている。生成部21Fは、一例として、取得部21Dが取得した車両情報、並びに、算出部21Eが算出した個別評価値及び合計評価値に基づいて、上記の各表示情報を生成する。
【0048】
ここで、生成部21Fは、算出部21Eが算出した個別評価値が所定の第1閾値を下回る場合、運転者に対して改善を促す必要がある運転に関する情報(以下、「改善情報」とする)を含んだメッセージ情報を生成する。本実施の形態では、一例として、改善情報は、改善を促す必要がある運転内容と、単位時間あたりの当該運転内容の発生回数とを含んで構成されている。
【0049】
また、生成部21Fは、算出部21Eが算出した個別評価値が所定の第2閾値を上回る場合、運転者を賞賛する情報(以下、「賞賛情報」とする)を含んだメッセージ情報を生成する。
【0050】
さらに、生成部21Fは、算出項目に関する表示内容として、算出項目を特定する特定情報、個別評価値、及び、合計評価値に占める個別評価値の割合を、算出項目毎に異なる態様で示したグラフ情報を生成する。本実施の形態では、一例として、生成部21Fは、上記の異なる態様として、算出項目毎に異なる配色としたグラフ情報を生成する。
【0051】
制御部21Gは、運転者端末40の表示部46の表示制御を行う。制御部21Gは、運転者端末40において所定のWebアプリケーション(以下、「運転診断アプリ」とする)が実行された場合に、生成部21Fが生成した表示情報を運転者端末40に送信し、当該表示情報を表示部46に表示させる。なお、制御部21Gが行う運転者端末40の表示部46の表示制御の具体例については後述する。
【0052】
次に、車両60のハードウェア構成を説明する。
図4は、車両60のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0053】
図4に示すように、車両60は、車載器15と、複数のECU(Electronic Control Unit)70と、操舵角センサ71と、加速度センサ72と、車速センサ73と、ウインカースイッチ74と、マイク75と、カメラ76と、入力スイッチ77と、モニタ78と、スピーカ79と、GPS装置80と、を含んで構成されている。
【0054】
車載器15は、CPU61、ROM62、RAM63、記憶部64、車内通信I/F(InterFace)65、入出力I/F66及び無線通信I/F67を含んで構成されている。CPU61、ROM62、RAM63、記憶部64、車内通信I/F65、入出力I/F66及び無線通信I/F67は、内部バス68を介して相互に通信可能に接続されている。
【0055】
CPU61は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU61は、ROM62又は記憶部64からプログラムを読み出し、RAM63を作業領域としてプログラムを実行する。CPU61は、ROM62又は記憶部64に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0056】
ROM62は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM63は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0057】
記憶部64は、HDD、SSD又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0058】
車内通信I/F65は、ECU70と接続するためのインターフェースである。当該インターフェースは、CANプロトコルによる通信規格が用いられる。車内通信I/F65は、外部バス81に対して接続されている。
【0059】
ECU70は、車両60の機能毎に複数設けられており、本実施の形態では、ECU70A、ECU70B、ECU70C、及びECU70Dが設けられている。ECU70Aは、電動パワーステアリング用ECUが例示され、ECU70Aには操舵角センサ71が接続されている。また、ECU70Bは、VSC(Vehicle Stability Control)用ECUが例示され、ECU70Bには加速度センサ72及び車速センサ73が接続されている。なお、ECU70Bには加速度センサ72及び車速センサ73に加えて、ヨーレートセンサが接続されていてもよい。
【0060】
ECU70Cは、エンジンECUが例示され、エンジンを制御するために車両60のエンジン回転数及びエンジントルクを検出する。また、ECU70Cは、図示しないセンサ類から取得した燃料流量を基に燃費を検出する。さらに、ECU70Cは、車両60のアクセル操作を検出する。ECU70Cが検出したエンジン回転数、エンジントルク、燃費、及びアクセル操作は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として情報処理装置20に送信される。また、ECU70Dは、ステアリングECUが例示され、ECU70Dにはウインカースイッチ74が接続されている。ウインカースイッチ74は、ウインカーを作動させるためのステアリングコラムに設けられている。ECU70Dは、運転者によるウインカースイッチ74の操作をウインカー操作として検出する。ECU70Dが検出したウインカー操作は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として情報処理装置20に送信される。
【0061】
操舵角センサ71は、ステアリングホイールの操舵角を検出するためのセンサである。操舵角センサ71において検出された操舵角は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として情報処理装置20に送信される。
【0062】
加速度センサ72は、車両60に作用する加速度を検出するためのセンサである。加速度センサ72は、一例として、3軸の加速度センサであり、X軸方向として車両前後方向、Y軸方向として車幅方向、Z軸方向として車両高さ方向に加わった加速度を検出する。加速度センサ72において検出された加速度は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として情報処理装置20に送信される。
【0063】
車速センサ73は、車両60の車速を検出するためのセンサである。車速センサ73は例えば、車輪に設けられたセンサである。車速センサ73において検出された車速は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として情報処理装置20に送信される。
【0064】
入出力I/F66は、車両60に搭載されるマイク75、カメラ76、入力スイッチ77、モニタ78、スピーカ79、及びGPS装置80と通信するためのインターフェースである。
【0065】
マイク75は、車両60のフロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両60の運転者が発した音声を集音する装置である。なお、マイク75は、後述するカメラ76に設けられていてもよい。
【0066】
カメラ76は、一例として、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを含んで構成されている。カメラ76は、一例として、車両60の前部に設けられ、車両前方を撮像する。そして、カメラ76により撮像された画像は、一例として、車両前方を走行する先行車両との車間距離、車線、及び信号機等を認識するために用いられる。カメラ76が撮像した画像は、記憶部64に記憶されるとともに情報処理装置20に送信される。なお、カメラ76は、ドライブレコーダ等の他の用途の撮像装置として構成されてもよい。また、カメラ76は、ECU70(例えば、カメラECU)を経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0067】
入力スイッチ77は、インストルメントパネル、センタコンソール、ステアリングホイール等に設けられ、運転者の手指による操作を入力するスイッチである。入力スイッチ77としては、例えば、押しボタン式のテンキー、及びタッチパッド等を採用することができる。
【0068】
モニタ78は、インストルメントパネル、又はメータパネル等に設けられ、車両60の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る画像を表示するための液晶モニタである。モニタ78は、入力スイッチ77を兼ねたタッチパネルとして設けてもよい。
【0069】
スピーカ79は、インストルメントパネル、センタコンソール、フロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両60の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る音声を出力するための装置である。なお、スピーカ79は、モニタ78に設けられていてもよい。
【0070】
GPS装置80は、車両60の現在位置を測定する装置である。GPS装置80は、GPS衛星からの信号を受信する図示しないアンテナを含んでいる。なお、GPS装置80は、ECU70(例えば、マルチメディアECU)に接続されるカーナビゲーションシステムを経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0071】
無線通信I/F67は、情報処理装置20と通信するための無線通信モジュールである。当該無線通信モジュールは、例えば、5G、LTE、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格が用いられる。無線通信I/F67は、ネットワークNに対して接続されている。
【0072】
図5は、情報処理装置20による運転者端末40に表示させる車両60の運転者の運転診断結果に関する設定を行う設定処理の流れを示すフローチャートである。CPU21が記憶部24から情報処理プログラム24Aを読み出して、RAM23に展開して実行することにより、設定処理が行われる。
【0073】
図5に示すステップS10において、CPU21は、情報処理装置20を保有する所定の事業者による運転者端末40の表示部46に表示させる算出項目の設定を受付ける。そして、ステップS11に進む。一例として、CPU21は、以下で説明する
図6に示す設定画面を表示部26に表示させ、当該設定画面において当該事業者による算出項目の設定を受付ける。
【0074】
図6は、情報処理装置20の表示部26に表示される設定画面の表示例である。
図6に示す設定画面には、特定情報表示部12と、チェックボックス14と、決定ボタン16と、が表示されている。
【0075】
特定情報表示部12は、運転者端末40の表示部46に表示させる選択を受付ける算出項目を特定する特定情報を示す部分である。一例として、特定情報表示部12は、特定情報として表示される算出項目が、アクセルであることを示す第1表示部12A、ステアリングであることを示す第2表示部12B、ブレーキであることを示す第3表示部12C、及びエコであることを示す第4表示部12D等を含んで構成されている。
【0076】
チェックボックス14は、運転者端末40の表示部46に特定情報として表示させる算出項目の選択を受付ける部分である。一例として、本実施の形態では、一以上のチェックボックス14が選択可能となっている。
図6に示す設定画面では、上4個のチェックボックス14にチェックマークが付されている。これにより、
図6に示す設定画面では、アクセル、ステアリング、ブレーキ、及びエコが表示部46に特定情報として表示させる選択を受付けた算出項目であることが示されている。
【0077】
決定ボタン16は、チェックボックス14で選択を受付けた算出項目の内容を決定するボタンである。なお、決定ボタン16は、一以上のチェックボックス14が選択されるまで操作できないよう構成されている。
【0078】
ここで、
図6に示す設定画面で決定ボタン16が操作された場合、CPU21は、
図5に示すステップS10において、アクセル、ステアリング、ブレーキ、及びエコの算出項目を運転者端末40の表示部46に表示させる特定情報として受付ける。
【0079】
図5に戻って、ステップS11において、CPU21は、ステップS10で設定を受付けた算出項目を構成する複数の構成項目を割り当てる。そして、ステップS12に進む。一例として、CPU21は、記憶部24に記憶されている対応表に基づいて、ステップS10で設定を受付けた各算出項目との関連度が高い上位5つの構成項目で各算出項目が構成されるよう各構成項目を割り当てる。
【0080】
ステップS12において、CPU21は、ステップS10で設定を受付けた算出項目毎の個別評価値の上限値を決定する。そして、当該処理を終了する。一例として、CPU21は、予め定めた値である「100」を、ステップS10で設定を受付けた算出項目の数である「4」で均等割し、算出項目毎の個別評価値の上限値を「25」に決定する。
【0081】
図7は、情報処理装置20による車両60の運転者の運転診断結果を運転者端末40に表示させる表示処理の流れを示すフローチャートである。CPU21が記憶部24から情報処理プログラム24Aを読み出して、RAM23に展開して実行することにより、表示処理が行われる。
【0082】
図7に示すステップS20において、CPU21は、車両60から車両情報を取得する。そして、ステップS21に進む。本実施の形態では、一例として、定期的に車両60から情報処理装置20に車両情報が送信される。
【0083】
ステップS21において、CPU21は、ステップS20で取得した車両情報に基づいて、
図5に示すステップS12で決定した個別評価値の上限値である「25」以下で算出項目毎の個別評価値を算出する。そして、ステップS22に進む。
【0084】
ステップS22において、CPU21は、ステップS21で算出した個別評価値を合計して合計評価値を算出する。そして、ステップS23に進む。
【0085】
ステップS23において、CPU21は、運転者端末40に車両60の運転者の運転診断結果として表示させる表示情報を生成する。そして、ステップS24に進む。一例として、CPU21は、ステップS20で取得した車両情報、ステップS21で算出した個別評価値、及びステップS22で算出した合計評価値に基づいて、メッセージ情報、グラフ情報、燃費情報、ランキング情報、及び構成項目情報の各表示情報を生成する。
【0086】
ステップS24において、CPU21は、ステップS23で生成した表示情報を運転者端末40に送信し、当該表示情報を車両60の運転者の運転診断結果として表示部46に表示させる。そして、当該処理を終了する。
【0087】
次に、情報処理装置20により
図7に示す表示処理が行われた結果、運転者端末40の表示部46に表示される表示例について説明する。
【0088】
図8は、運転者端末40の表示部46に表示される第1の表示例である。情報処理装置20のCPU21は、運転者端末40において運転診断アプリが実行され、運転診断アプリに対する予め定めた操作が行われた場合に
図8に示す表示例を表示部46に表示させる。
【0089】
図8に示す表示例には、メッセージ表示部30と、グラフ表示部32と、燃費表示部34と、ランキング表示部36と、が表示されている。
【0090】
メッセージ表示部30は、情報処理装置20から送信された表示情報のうち、メッセージ情報が示すメッセージを表示する部分である。
【0091】
ここで、情報処理装置20のCPU21は、
図7に示すステップS21で算出した算出項目毎の個別評価値の中に第1閾値を下回る個別評価値があったため、改善情報を含んだメッセージ情報を運転者端末40に送信したものとする。そのため、
図8に示すメッセージ表示部30には、改善情報を含んだメッセージ情報が示すメッセージ(以下、「改善メッセージ」とする)の一例として、「<要改善事項> 急ブレーキ:2回 ABS作動:1回 急なブレーキ操作に注意しましょう。」と表示されている。この場合は、「急ブレーキ」及び「ABS作動」が改善情報を構成する運転内容であり、「2回」及び「1回」が改善情報を構成する当該運転内容の発生回数である。
【0092】
グラフ表示部32は、情報処理装置20から送信された表示情報のうち、グラフ情報が示すグラフ50を表示する部分である。
図8に示すように、グラフ50は、特定情報51と、円グラフ52と、レーダーチャート58と、を含んで構成されている。
【0093】
特定情報51は、
図5に示すステップS10で情報処理装置20を保有する所定の事業者による設定を受付けた各算出項目を運転者が視覚的に特定可能な情報である。一例として、特定情報51は、グラフ表示部32内における左上部に表示された第1特定情報51Aと、右上部に表示された第2特定情報51Bと、左下部に表示された第3特定情報51Cと、右下部に表示された第4特定情報51Dと、を含んで構成されている。第1特定情報51Aは、対応する算出項目が「アクセル」であることを示し、第2特定情報51Bは、対応する算出項目が「ステアリング」であることを示し、第3特定情報51Cは、対応する算出項目が「ブレーキ」であることを示し、第4特定情報51Dは、対応する算出項目が「エコ」であることを示している。なお、各特定情報51は、運転者による選択が可能なアイコンで構成されており、詳細は後述するが、選択を受付けた場合、表示部46の画面が切り替わり、選択を受付けたアイコンに対応する表示内容が表示される。
【0094】
円グラフ52は、各特定情報51が示す各算出項目に対応する後述する個別評価値53、54、55、56の後述する合計評価値57に占める割合に基づいて、4つの領域に分割されている。具体的には、円グラフ52は、4つの領域として、第1特定情報51Aが示すアクセルに対応し、円グラフ52の30%を占める第1領域52Aと、第2特定情報51Bが示すステアリングに対応し、円グラフ52の25%を占める第2領域52Bと、第3特定情報51Cが示すブレーキに対応し、円グラフ52の20%を占める第3領域52Cと、第4特定情報51Dが示すエコに対応し、円グラフ52の25%を占める第4領域52Dとに分割されている。
【0095】
第1領域52Aの近傍には、第1特定情報51Aが示すアクセルに対応する個別評価値53が表示され、第2領域52Bの近傍には、第2特定情報51Bが示すステアリングに対応する個別評価値54が表示され、第3領域52Cの近傍には、第3特定情報51Cが示すブレーキに対応する個別評価値55が表示され、第4領域52Dの近傍には、第4特定情報51Dが示すエコに対応する個別評価値56が表示されている。
図8に示す表示例では、個別評価値53として「18」、個別評価値54として「15」、個別評価値55として「12」、個別評価値56として「15」が表示されている。
【0096】
ここで、情報処理装置20のCPU21は、運転者端末40に送信したグラフ情報に基づいて、算出項目に関する表示内容として、各特定情報51、個別評価値53、54、55、56、並びに、第1領域52A、第2領域52B、第3領域52C、及び第4領域52Dを、それぞれ算出項目毎に異なる配色で表示させている。
【0097】
一例として、CPU21は、領域内に縦線が施された第1領域52Aを「青色」で表示させ、領域内に左下がり斜線が施された第2領域52Bを「緑色」で表示させ、領域内に横線が施された第3領域52Cを「黄色」で表示させ、領域内に右下がり斜線が施された第4領域52Dを「赤色」で表示させている。さらに、この場合、CPU21は、第1特定情報51A及び個別評価値53の文字色を、第1領域52Aと同様の「青色」で表示させ、第2特定情報51B及び個別評価値54の文字色を、第2領域52Bと同様の「緑色」で表示させ、第3特定情報51C及び個別評価値55の文字色を、第3領域52Cと同様の「黄色」で表示させ、第4特定情報51D及び個別評価値56の文字色を、第4領域52Dと同様の「赤色」で表示させている。
【0098】
また、円グラフ52の上部には、個別評価値53、54、55、56を合計した合計評価値57が表示されている。
図8に示す表示例では、合計評価値57として「60」が表示されている。
【0099】
図8に示すレーダーチャート58には、正方形状の太枠内にプロットした個別評価値53、54、55、56のデータのうち、隣り合う個別評価値53、54、55、56同士のデータを直線で結んで表現した矩形状の結果データ58Aが表示されている。
【0100】
燃費表示部34は、情報処理装置20から送信された表示情報のうち、燃費情報が示す車両60の平均燃費を表示する部分である。一例として、
図8に示す燃費表示部34には、「平均燃費:12.2km/l」と表示されている。
【0101】
ここで、情報処理装置20のCPU21は、予め定めた算出項目を特定する特定情報と、当該算出項目に関する情報(以下、「関連情報」とする)とを隣接させて表示部46に表示させる。本実施の形態では、一例として、予め定めた算出項目を「エコ」とし、当該特定情報を「第4特定情報51D」とし、関連情報を「車両60の平均燃費」としている。
【0102】
ランキング表示部36は、情報処理装置20から送信された表示情報のうち、ランキング情報が示す運転者の運転診断結果のランキングを表示する部分である。一例として、
図8に示すランキング表示部36には、「ランキング:3位/10名」と表示されている。
【0103】
上記のように、情報処理装置20のCPU21は、運転者端末40の表示部46の一画面に、運転者に対するメッセージ、グラフ50、車両60の平均燃費、及び運転者の運転診断結果のランキングを表示させている。なお、これに限らず、運転者端末40の表示部46の一画面に運転者に対するメッセージ及びグラフ50が表示されれば、車両60の平均燃費及び運転者の運転診断結果のランキングは、当該一画面とは異なる別画面に表示してもよい。
【0104】
図9は、運転者端末40の表示部46に表示される第2の表示例である。
図9に示す表示例は、
図8に示す表示例において、第3特定情報51Cが選択された後の状態を示している。
【0105】
図9に示す表示例には、項目情報表示部90と、戻るボタン96と、が表示されている。
【0106】
項目情報表示部90は、情報処理装置20から送信された表示情報のうち、項目情報を表示する部分である。そして、項目情報表示部90には、項目情報として、構成項目毎の評価値を示す評価値情報92と、構成項目の評価値の向上に寄与するアドバイスを示すアドバイス情報94と、が表示されている。
【0107】
一例として、
図9に示す項目情報表示部90には、評価値情報92として「項目A:3点/5点 項目B:3点/5点 項目C:3点/5点 項目D:2点/5点 項目E:1点/5点 合計:12点/25点」と表示されている。また、
図9に示す項目情報表示部90には、アドバイス情報94として「項目Eを改善しましょう。」と表示されている。なお、
図9では、説明の便宜上、構成項目として「項目A」及び「項目B」等と表現しているが、運転者端末40の実際の画面上では、「急ブレーキ」及び「一時停止」等の算出項目「ブレーキ」を構成する構成項目が具体的に表示される。
【0108】
戻るボタン96は、表示部46の表示内容を変化させるボタンである。情報処理装置20のCPU21は、
図9に示す表示例の表示中に戻るボタン96が操作された場合、表示部46の表示内容を変化させ、
図8に示す表示例を表示部46に表示させる。
【0109】
図10は、運転者端末40の表示部46に表示される第3の表示例である。
図10に示す表示例は、一例として、
図8に示す表示例が表示部46に表示された日とは別日における車両60の運転者の運転診断結果を示している。
【0110】
図10に示す表示例には、
図8に示す表示例と同様に、メッセージ表示部30と、グラフ表示部32と、燃費表示部34と、ランキング表示部36と、が表示されている。
【0111】
ここで、情報処理装置20のCPU21は、
図7に示すステップS21で算出した算出項目毎の個別評価値が第2閾値を上回ったため、賞賛情報を含んだメッセージ情報を運転者端末40に送信したものとする。そのため、
図10に示すメッセージ表示部30には、賞賛情報を含んだメッセージ情報が示すメッセージの一例として、「<要改善事項> 特にありません。おめでとうございます。」と表示されている。
【0112】
図10に示すグラフ表示部32には、グラフ50における個別評価値53、54、55、56として「20」が表示されている。また、
図10に示す表示例では、合計評価値57として「80」が表示されている。
【0113】
そして、
図10に示す表示例では、個別評価値53、54、55、56が全て「20」であり、第1領域52A、第2領域52B、第3領域52C、及び第4領域52Dがそれぞれ円グラフ52の25%を占めている。これにより、
図10に示すレーダーチャート58の結果データ58Aは、
図8に示す結果データ58Aの形状とは異なり、正方形状で表示されている。
【0114】
図10に示す燃費表示部34には、一例として、「平均燃費:15.0km/l」と表示されている。
【0115】
図10に示すランキング表示部36には、一例として、「ランキング:1位/10名」と表示されている。
【0116】
上記のように、本実施の形態では、CPU21は、複数の算出項目毎の個別評価値の上限値の合計が予め定めた値となるように、算出項目毎の個別評価値の上限値を決定する。また、CPU21は、車両60に関する車両情報を取得する。また、CPU21は、取得した車両情報に基づいて、決定した個別評価値の上限値内で算出項目毎の個別評価値を算出する。そして、CPU21は、算出した算出項目毎の個別評価値と、算出項目毎の個別評価値を合計した合計評価値とを表示部46に表示させる。これにより、本実施の形態では、算出項目毎の個別評価値53、54、55、56及び合計評価値57を表示させることで(
図8及び
図10参照)、各算出項目の個別評価値と、各算出項目の個別評価値を合計した合計評価値との関係が一見して把握可能となる。
【0117】
また、本実施の形態では、算出項目を構成する複数の構成項目が設けられている。そして、CPU21は、算出項目と構成項目との予め定めた関係、具体的には、関連度の高さに基づいて、各構成項目が算出項目を構成するように割り当てる。これにより、本実施の形態では、例えば、関連度が高い複数の構成項目で算出項目が構成されるため、各算出項目を構成する複数の構成項目に統一性を持たせることができる。
【0118】
また、本実施の形態では、CPU21は、情報処理装置20を保有する所定の事業者による運転者端末40の表示部46に表示させる算出項目の設定を受付ける。これにより、本実施の形態では、当該事業者が重要視している算出項目を運転者に把握させることができる。
【0119】
また、本実施の形態では、CPU21は、運転者端末40の表示部46に表示された特定情報51の選択を受付けた場合、表示部46の画面を切り替えて、選択を受付けた特定情報51に対応する算出項目の項目情報を表示させる。具体的には、CPU21は、項目情報として、評価値情報92とアドバイス情報94とを表示部46に表示させる(
図9参照)。これにより、本実施の形態では、項目情報を、特定情報51、個別評価値、及び合計評価値と同一画面に表示する場合に比べて、表示部46を閲覧する運転者の視認性の低下を抑制することができる。
【0120】
また、本実施の形態では、CPU21は、算出した算出項目毎の個別評価値に基づいて、運転者に運転の改善を促す必要がある場合、改善メッセージを表示部46に表示させる(
図8参照)。一例として、CPU21は、算出した算出項目毎の個別評価値の中に第1閾値を下回る個別評価値がある場合に「運転者に運転の改善を促す必要がある」と判定し、当該メッセージを表示部46に表示させる。
【0121】
また、CPU21は、算出した算出項目毎の個別評価値に基づいて、運転者に運転の改善を促す必要がない場合、賞賛情報を含んだメッセージ情報が示すメッセージを表示部46に表示させる(
図10参照)。一例として、CPU21は、算出した算出項目毎の個別評価値が第2閾値を上回った場合に「運転者に運転の改善を促す必要がない」と判定し、当該メッセージを表示部46に表示させる。
【0122】
以上の構成により、本実施の形態では、運転者に運転の改善を促す必要の有無に応じて、運転者に閲覧させる情報を変化させることができる。
【0123】
また、本実施の形態では、CPU21は、算出項目に関する表示内容を、算出項目毎に異なる態様で表示部46に表示させる。合計評価値に占める算出項目毎の個別評価値の割合を、算出項目毎に異なる態様で表示部46に表示させる。一例として、CPU21は、算出項目に関する表示内容として、各特定情報51、個別評価値53、54、55、56、並びに、第1領域52A、第2領域52B、第3領域52C、及び第4領域52Dを、それぞれ算出項目毎に異なる配色で表示させる(
図8及び
図10参照)。これにより、本実施の形態では、表示部46を閲覧した運転者が容易に算出項目毎の表示内容を把握できる。
【0124】
また、本実施の形態では、CPU21は、算出した個別評価値に対応する算出項目の特定情報51と、当該算出項目の関連情報とを隣接させて表示部46に表示させる。一例として、CPU21は、対応する算出項目が「エコ」であることを示す第4特定情報51Dと、当該算出項目「エコ」の関連情報である燃費表示部34に表示された車両60の平均燃費とを隣接させて表示部46に表示させている(
図8及び
図10参照)。これにより、本実施の形態では、所定の算出項目について、当該算出項目の特定情報51に隣接して関連情報を表示することができ、例えば、第4特定情報51Dに隣接して車両60の平均燃費を表示することで、算出項目「エコ」の個別評価値56の良し悪しの原因が把握し易くなる。
【0125】
(その他)
上記の実施形態では、情報処理システム10における車両60の運転者の種類について言及していなかったが、当該運転者は、タクシー会社及び運送会社等、車両を運行する事業者の運転者でもよいし、それ以外の私的に車両を運転する一般の運転者でもよい。
【0126】
上記の実施形態では、運転者端末40を車両60の運転者が保有する携帯端末としたが、これに限らず、運転者端末40は、サーバコンピュータ、又はPC等の汎用的なコンピュータ装置であってもよい。
【0127】
上記の実施形態では、運転者端末40の表示部46に表示させる算出項目の設定を受付ける予め定めたユーザを「情報処理装置20を保有する所定の事業者」としたが、これに限らず、予め定めたユーザは、車両60の運転者及び当該運転者を管理する管理者等であってもよい。
【0128】
上記の実施形態では、情報処理装置20のCPU21が、予め定めた値を、設定を受付けた算出項目の数で均等割して算出項目毎の個別評価値の上限値を決定していたが、個別評価値の上限値の決定方法はこれに限られない。一例として、車両60の運転者、当該運転者を管理する管理者、及び情報処理装置20を保有する所定の事業者等の予め定めたユーザによる算出項目毎の個別評価値の上限値の設定を受付けてもよい。これにより、当該情報処理システム10では、予め定めたユーザが重要視する算出項目の個別評価値の上限値を他の上限値よりも高くする等、ユーザ毎のカスタマイズを行うことができる。また、CPU21が算出項目毎の個別評価値の上限値を決定する場合でも、算出項目毎の個別評価値の上限値を同値に決定することに限らず、一例として、所定の重み付けに基づいて算出項目に応じて異なる上限値を決定してもよい。
【0129】
上記の実施形態では、各構成項目に対する各算出項目の関連度を示す対応表が記憶部24に記憶されていると説明した。このとき、対応表に示す各構成項目に対する各算出項目の関連度は、一例として、予め定めたユーザの操作に基づいて更新可能であってもよい。
【0130】
上記の実施形態では、情報処理装置20のCPU21が、車両情報に基づいて各算出項目を構成する構成項目毎の評価値を算出し、算出した構成項目毎の評価値を合計して当該算出項目の個別評価値を算出していたが、個別評価値の算出方法はこれに限られない。他の例として、CPU21は、車両情報に基づいて算出した構成項目毎の評価値に所定の重み付けを加え、当該重み付け後の値を合計して当該算出項目の個別評価値を算出してもよい。また、他の例として、CPU21は、車両情報に基づいて各算出項目を構成する構成項目毎の評価値を算出し、算出した構成項目毎の評価値の平均値を当該算出項目の個別評価値として算出してもよい。
【0131】
上記の実施形態では、情報処理装置20のCPU21は、算出項目に関する表示内容を、算出項目毎に異なる態様として、算出項目毎に異なる配色で表示部46に表示させていた。しかし、当該異なる態様はこれに限らず、文字の寸法及びフォント等を異ならせることでもよいし、領域内に異なる模様を付すこと等であってもよい。
【0132】
上記の実施形態では、
図6に示す設定画面において、予め用意された算出項目の中から任意の算出項目の選択を受付けていたが、算出項目の受付方法はこれに限られない。他の例として、当該設定画面において、予め定めたユーザによる算出項目の入力を可能として、ユーザ自身で所望の算出項目を生成可能としてもよい。
【0133】
上記の実施形態では、関連情報と隣接させて表示部46に表示させる予め定めた算出項目の特定情報51を「第4特定情報51D」としたが、これに限らず、当該特定情報51は他の特定情報51であってもよい。
【0134】
上記の実施形態では、別日に表示部46に表示された
図8に示す表示例と
図10に示す表示例とで、運転診断結果として表示部46に表示させる表示情報のレイアウトを同じにしていたが、予め定めた期間(例:1日、1週間、1月)毎に当該表示情報のレイアウトを異ならせてもよい。
【0135】
上記の実施形態では、情報処理装置20のCPU21は、算出した算出項目毎の個別評価値に基づいて、運転者に運転の改善を促す必要がある場合、改善メッセージを表示部46に表示させていた(
図8参照)。このとき、CPU21は、全ての改善メッセージがメッセージ表示部30に表示しきれない場合、一例として、改善情報を構成する運転内容の発生回数が多いもの、及び予め定められた危険度が高い運転内容等の一部の改善情報を含んだ改善メッセージを優先して表示させてもよい。この場合、CPU21は、メッセージ表示部30の選択を受付けた際に表示部46の表示内容を変化させて、全ての改善メッセージを表示部46に表示させてもよい。
【0136】
また、上記の実施形態において、CPU21は、メッセージ表示部30に表示された改善メッセージの選択を受付けた場合、選択を受付けた改善メッセージに対応する改善情報に含まれる運転内容が行われた場所、及び当該運転内容が行われた際にカメラ76により撮像された画像等を表示部46に表示させてもよい。
【0137】
上記の実施形態では、算出項目の数が「4」である場合を例に説明したが、算出項目の数はこれに限らず、「4」より多くても少なくてもよい。
【0138】
なお、上記の実施形態でCPU21がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した設定処理及び表示処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、設定処理及び表示処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0139】
また、上記の実施形態では、情報処理プログラム24Aが記憶部24に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。情報処理プログラム24Aは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、情報処理プログラム24Aは、ネットワークNを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【符号の説明】
【0140】
20 情報処理装置
21A 受付部
21B 割当部
21C 決定部
21D 取得部
21E 算出部
21G 制御部
24A 情報処理プログラム