(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】圧力容器の製造方法、圧力容器、及び圧力容器用の口金
(51)【国際特許分類】
F16J 12/00 20060101AFI20240709BHJP
F16J 13/00 20060101ALI20240709BHJP
F17C 1/06 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
F16J12/00 A
F16J13/00
F17C1/06
(21)【出願番号】P 2021133271
(22)【出願日】2021-08-18
【審査請求日】2024-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 智樹
【審査官】久米 伸一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-112189(JP,A)
【文献】特開2021-76174(JP,A)
【文献】特開2020-85199(JP,A)
【文献】特開2020-112190(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0076678(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 12/00
F16J 13/00
F16J 13/12
F17C 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の開口端部を有し、内部に気体が充填されるライナの外面に繊維を巻回して繊維層を形成する繊維巻回工程と、
複数の口金構成体を前記開口端部の周方向に配置して構成された筒状の口金を、前記開口端部の外周面に形成された前記繊維層に前記複数の口金構成体の内面を接触させた状態で前記開口端部の外周面に取り付ける口金取付工程と、
前記繊維層に樹脂を含浸させて前記ライナの外面を被覆した繊維強化樹脂製の被覆部を形成する樹脂含浸成形工程と、を有し、
前記口金取付工程において、前記口金を、前記複数の口金構成体を互いに固定することで前記開口端部の外周面に取り付け、
前記樹脂含浸成形工程において、前記複数の口金構成体の前記繊維層との接触箇所に設けられた樹脂流路となる溝に前記樹脂を流動させつつ前記繊維層に前記樹脂を含浸させることを特徴とする圧力容器の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の圧力容器の製造方法において、
前記溝は、前記口金構成体の軸方向における一端部から他端部まで設けられていることを特徴とする圧力容器の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の圧力容器の製造方法において、
前記溝は、前記口金構成体の軸方向に沿って設けられていることを特徴とする圧力容器の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載の圧力容器の製造方法において、
前記溝は、隣り合う前記口金構成体の接触箇所に設けられていることを特徴とする圧力容器の製造方法。
【請求項5】
請求項1に記載の圧力容器の製造方法において、
前記口金取付工程において、隣り合う前記口金構成体の周方向における端部を接触させた状態で前記複数の口金構成体を互いに固定することを特徴とする圧力容器の製造方法。
【請求項6】
請求項1に記載の圧力容器の製造方法において、
前記口金取付工程において、隣り合う前記口金構成体の一方に設けられた挿通穴に、隣り合う前記口金構成体の他方に設けられた挿通突起を通し、前記挿通突起の前記挿通穴から突出した部分を押圧変形させて拡幅させるリベット固定によって、前記複数の口金構成体を互いに固定することを特徴とする圧力容器の製造方法。
【請求項7】
請求項1に記載の圧力容器の製造方法において、
前記口金取付工程において、ボルト固定によって、前記複数の口金構成体を互いに固定することを特徴とする圧力容器の製造方法。
【請求項8】
筒状の開口端部を有し、内部に気体が充填されるライナと、
前記ライナの外面を被覆した繊維強化樹脂製の被覆部と、
複数の口金構成体を前記開口端部の周方向に配置して構成され、前記開口端部の外周面を被覆した前記被覆部に前記複数の口金構成体の内面を接触させた状態で前記開口端部の外周面に取り付けられた筒状の口金と、を備えた圧力容器であって、
前記口金は、前記複数の口金構成体を互いに固定することで前記開口端部の外周面に取り付けられ、
前記複数の口金構成体の前記被覆部との接触箇所に、樹脂流路となる溝が設けられていることを特徴とする圧力容器。
【請求項9】
請求項8に記載の圧力容器において、
前記溝は、前記口金構成体の軸方向における一端部から他端部まで設けられていることを特徴とする圧力容器。
【請求項10】
請求項9に記載の圧力容器において、
前記溝は、前記口金構成体の軸方向に沿って設けられていることを特徴とする圧力容器。
【請求項11】
請求項8に記載の圧力容器において、
前記溝は、隣り合う前記口金構成体の接触箇所に設けられていることを特徴とする圧力容器。
【請求項12】
請求項8に記載の圧力容器において、
前記口金は、隣り合う前記口金構成体の周方向における端部を接触させた状態で前記複数の口金構成体が互いに固定されていることを特徴とする圧力容器。
【請求項13】
請求項8に記載の圧力容器において、
前記口金は、隣り合う前記口金構成体の一方に設けられた挿通穴に、隣り合う前記口金構成体の他方に設けられた挿通突起を通し、前記挿通突起の前記挿通穴から突出した部分を押圧変形させて拡幅させるリベット固定によって、前記複数の口金構成体が互いに固定されていることを特徴とする圧力容器。
【請求項14】
請求項8に記載の圧力容器において、
前記口金は、ボルト固定によって、前記複数の口金構成体が互いに固定されていることを特徴とする圧力容器。
【請求項15】
筒状の開口端部を有し、内部に気体が充填されるライナと、前記ライナの外面を被覆した繊維強化樹脂製の被覆部と、を備えた圧力容器に用いられる口金であって、
複数の口金構成体を前記開口端部の周方向に配置して構成され、前記開口端部の外周面を被覆した前記被覆部に前記複数の口金構成体の内面を接触させた状態で前記開口端部の外周面に取り付け可能な筒状を有し、
前記複数の口金構成体を互いに固定することで前記開口端部の外周面に取り付け可能であり、
前記複数の口金構成体の前記被覆部との接触箇所に、樹脂流路となる溝が設けられていることを特徴とする口金。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力容器の製造方法、圧力容器、及び圧力容器用の口金に関する。
【背景技術】
【0002】
円筒状のライナと、炭素繊維強化樹脂(CFRP)を用いて形成され、ライナを補強する補強部(補強層)と、を備え、水素が内部に貯蔵される圧力容器(高圧タンクなどとも称する)は、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。この圧力容器におけるライナの端部には、口金が強固に取り付けられるようになっている。すなわち、口金に設けられた突起部が補強部(補強層)に食い込むようになっている。
【0003】
特許文献1に記載された圧力容器は、内部に気体が充填されるライナと、繊維強化樹脂を用いてライナの外表面に接した状態で形成され、ライナを外側から覆う補強層と、ライナに取付けられた口金と、を備えている。口金は、環状に形成され、補強層側へ向けて突出する係止爪(突起部)を有すると共に周方向に間隔をあけて配置された複数の口金本体部と、周方向に隣合う複数の口金本体部を周方向につなぐ桟部と、を備えている。口金は、桟部が変形されて複数の口金本体部の係止爪(突起部)が補強層に係止された状態でライナに取付けられている。
【0004】
かかる圧力容器は、例えば、シート状の繊維強化樹脂をライナに貼り付けるフィラメントワインディング(Filament Winding:FW)法(特許文献1)、シート状の繊維(束)をライナに貼り付けた後で樹脂を含浸させるRTM(Resin Transfer Molding)法(特許文献2)等によって製造することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2020-112189号公報
【文献】特開2020-085199号公報
【文献】特開2021-076174号公報
【文献】特開昭62-297586号公報
【文献】特開2004-028816号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記したように、特許文献1に開示された圧力容器の口金は、ネジ溝が形成された剛体部である口金本体部と変形を許容する薄肉部である桟部で円環を形成している。そして、CFRPの外側から組み付けるため、薄肉部である桟部を変形させることで内径を縮小し、剛体部である口金本体部の係止爪(突起部)とCFRPをかしめ固定するようになっている。
【0007】
しかし、特許文献1に所載の圧力容器の口金においては、高温環境下でCFRPのマトリクス樹脂が変形した際に、薄肉部があることで、内側への変形(縮径)を許容してしまうため、口金本体部に設けられたネジ溝の締結部(マニホールド)との螺合が緩む恐れがある。
【0008】
このような懸念に対し、周方向に配置された複数の剛体部のみで口金(円環)を構成する、換言すると、剛体部からなる口金を周方向に分割することが考えられる(特許文献3~5参照)。
【0009】
例えば特許文献3に記載された圧力容器は、少なくとも一端側に円筒状の開口端部を有し、内部に気体が充填される容器本体と、容器本体の外面を被覆した繊維強化樹脂製の被覆部と、内面に突起部を有する複数の口金本体を開口端部の周方向に連結して構成され、開口端部の外周面を被覆した被覆部に突起部を食い込ませることで開口端部の外周面に取り付けられた円筒状の口金と、を備え、口金は、口金本体の周方向における端部に形成された嵌合部を嵌合させることで連結されている。
【0010】
しかし、特許文献3に所載の圧力容器の口金においても、口金本体の周方向における端部に形成された嵌合部を嵌合させるだけなので、高温環境下でCFRPのマトリクス樹脂が変形した際に、内側への変形(縮径)が起きる余地がある。
【0011】
また、繊維(束)をライナに巻き付けて繊維(束)の外側から口金を組み付けた後で樹脂を含浸させるRTM法によって圧力容器を製造する際に、剛体部のみで口金を構成した場合においては、樹脂流路を有していなければ、RTM金型の入口側と反対側まで樹脂が含浸し難いという課題がある。
【0012】
本発明は、上記事情を鑑み、口金の内側への変形(縮径)を抑えて口金と締結部(マニホールド)とのネジ緩みを抑制し、かつRTM時の樹脂含浸性を向上させることができる圧力容器の製造方法、圧力容器、及び圧力容器用の口金を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成すべく、本発明の圧力容器の製造方法は、筒状の開口端部を有し、内部に気体が充填されるライナの外面に繊維を巻回して繊維層を形成する繊維巻回工程と、複数の口金構成体を前記開口端部の周方向に配置して構成された筒状の口金を、前記開口端部の外周面に形成された前記繊維層に前記複数の口金構成体の内面を接触させた状態で前記開口端部の外周面に取り付ける口金取付工程と、前記繊維層に樹脂を含浸させて前記ライナの外面を被覆した繊維強化樹脂製の被覆部を形成する樹脂含浸成形工程と、を有し、前記口金取付工程において、前記口金を、前記複数の口金構成体を互いに固定することで前記開口端部の外周面に取り付け、前記樹脂含浸成形工程において、前記複数の口金構成体の前記繊維層との接触箇所に設けられた樹脂流路となる溝に前記樹脂を流動させつつ前記繊維層に前記樹脂を含浸させることを特徴とする。
【0014】
好適な態様では、前記溝は、前記口金構成体の軸方向における一端部から他端部まで設けられている。
【0015】
他の好適な態様では、前記溝は、前記口金構成体の軸方向に沿って設けられている。
【0016】
他の好適な態様では、前記溝は、隣り合う前記口金構成体の接触箇所に設けられている。
【0017】
他の好適な態様では、前記口金取付工程において、隣り合う前記口金構成体の周方向における端部を接触させた状態で前記複数の口金構成体を互いに固定する。
【0018】
他の好適な態様では、前記口金取付工程において、隣り合う前記口金構成体の一方に設けられた挿通穴に、隣り合う前記口金構成体の他方に設けられた挿通突起を通し、前記挿通突起の前記挿通穴から突出した部分を押圧変形させて拡幅させるリベット固定によって、前記複数の口金構成体を互いに固定する。
【0019】
他の好適な態様では、前記口金取付工程において、ボルト固定によって、前記複数の口金構成体を互いに固定する。
【0020】
また、本発明の圧力容器は、筒状の開口端部を有し、内部に気体が充填されるライナと、前記ライナの外面を被覆した繊維強化樹脂製の被覆部と、複数の口金構成体を前記開口端部の周方向に配置して構成され、前記開口端部の外周面を被覆した前記被覆部に前記複数の口金構成体の内面を接触させた状態で前記開口端部の外周面に取り付けられた筒状の口金と、を備えた圧力容器であって、前記口金は、前記複数の口金構成体を互いに固定することで前記開口端部の外周面に取り付けられ、前記複数の口金構成体の前記被覆部との接触箇所に、樹脂流路となる溝が設けられていることを特徴とする。
【0021】
好適な態様では、前記溝は、前記口金構成体の軸方向における一端部から他端部まで設けられている。
【0022】
他の好適な態様では、前記溝は、前記口金構成体の軸方向に沿って設けられている。
【0023】
他の好適な態様では、前記溝は、隣り合う前記口金構成体の接触箇所に設けられている。
【0024】
他の好適な態様では、前記口金は、隣り合う前記口金構成体の周方向における端部を接触させた状態で前記複数の口金構成体が互いに固定されている。
【0025】
他の好適な態様では、前記口金は、隣り合う前記口金構成体の一方に設けられた挿通穴に、隣り合う前記口金構成体の他方に設けられた挿通突起を通し、前記挿通突起の前記挿通穴から突出した部分を押圧変形させて拡幅させるリベット固定によって、前記複数の口金構成体が互いに固定されている。
【0026】
他の好適な態様では、前記口金は、ボルト固定によって、前記複数の口金構成体が互いに固定されている。
【0027】
また、本発明の圧力容器用の口金は、筒状の開口端部を有し、内部に気体が充填されるライナと、前記ライナの外面を被覆した繊維強化樹脂製の被覆部と、を備えた圧力容器に用いられる口金であって、複数の口金構成体を前記開口端部の周方向に配置して構成され、前記開口端部の外周面を被覆した前記被覆部に前記複数の口金構成体の内面を接触させた状態で前記開口端部の外周面に取り付け可能な筒状を有し、前記複数の口金構成体を互いに固定することで前記開口端部の外周面に取り付け可能であり、前記複数の口金構成体の前記被覆部との接触箇所に、樹脂流路となる溝が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、口金を剛体部である口金構成体の分割構造とすることで、口金を圧力容器に取り付けるために必要な構造を設けつつ、口金の内側への変形(縮径)を抑えて口金と締結部(マニホールド)とのネジ緩みを抑制できるとともに、口金構成体と繊維層(被覆部)の接触箇所(口金構成体の内面)に樹脂流路としての溝を設けることで、RTM時の樹脂含浸性を向上させることができる。
【0029】
また、例えば一体部品で構成した口金と比べて、形状が単純であることで口金の製造が容易であり、かつ、樹脂も含浸し易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本実施形態に係る圧力容器の開口端部側を拡大して示す断面図である。
【
図2】本実施形態に係る圧力容器の開口端部側を拡大して示す斜視図である。
【
図4】本実施形態に係る口金の係止爪を拡大して示す断面図である。
【
図6】本実施形態に係る圧力容器の製造方法(RTM法)を示す工程図である。
【
図7】本実施形態に係る圧力容器の開口端部側を拡大して示す斜視図であり、口金固定前(締結部が螺合される前)の状態を示している。
【
図8】本実施形態に係る圧力容器の開口端部側を拡大して示す正面図であり、口金固定前(締結部が螺合される前)の状態を示している。
【
図9】本実施形態に係る圧力容器の開口端部側を拡大して示す斜視図であり、口金固定後(締結部が螺合された後)の状態を示している。
【
図10】本実施形態に係る圧力容器の開口端部側を拡大して示す正面図であり、口金固定後(締結部が螺合された後)の状態を示している。
【
図11】本実施形態に係る口金の他例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印Sを圧力容器10の軸方向、矢印Rを圧力容器10の径方向、矢印Cを圧力容器10の周方向とする。したがって、以下の説明で、特記することなく軸方向、径方向、周方向と記載した場合には、それぞれ圧力容器10(後述する開口端部14を含む)の軸方向、径方向、周方向を示すものとする。
【0032】
(圧力容器の概略構成)
図1に示されるように、本実施形態に係る圧力容器10は、燃料電池自動車(図示省略)に搭載されたタンクモジュール(図示省略)の一部を構成している。なお、タンクモジュールは、後述する締結部18などを介して互いに接続された複数の圧力容器10を含んで構成されている。
【0033】
圧力容器10は、内部に気体の水素が充填される容器本体としてのライナ12と、ライナ12の外表面を外側から被覆して補強する被覆部としての補強層16と、ライナ12の両端に形成された円筒状の開口端部14の外周面に補強層16を介して取り付けられた円筒状の口金20と、を含んで構成されている。
【0034】
ライナ12は、ポリアミド合成樹脂等の樹脂材料を用いて略円筒状に形成されている。より具体的に説明すると、このライナ12は、その長手方向(軸方向)の中間部において内径及び外径が一定とされた円筒状の胴体部12Aと、その長手方向(軸方向)の両側部分を構成し、胴体部12Aとは反対側(軸方向外側)に向かうに従って徐々に窄まる肩部12Bと、を有している。
【0035】
そして、このライナ12は、その長手方向(軸方向)の両端部分(肩部12Bよりも軸方向外側部分)を構成し、胴体部12A及び肩部12Bよりも内径及び外径が、小径かつ略一定とされた円筒状の開口端部14を有している。
【0036】
補強層16は、繊維強化樹脂製であり、強化(補強)用の繊維(束)が、ライナ12の外表面の全体に複数層に亘って巻き付けられるとともに、巻き付けられた繊維(層)に樹脂が含浸することで形成されている。また、補強層16の厚みは、ライナ12の胴体部12A側から開口端部14側へ向かうに従って厚くなる構成になっている。更に、補強層16において、ライナ12の開口端部14と対応する部分の外径は略一定となっている。なお、本実施形態では、繊維強化樹脂(FRP)の一例として炭素繊維強化樹脂(CFRP)が用いられている。
【0037】
また、補強層16に覆われたライナ12の開口端部14には、その補強層16の上から口金20が取り付けられるようになっている。そして、その口金20に締結部18が取り付けられるようになっている。これにより、ライナ12の一方側の開口端部14が締結部18によって閉塞され、かつライナ12の他方側の開口端部(図示省略)が締結部(図示省略)を介して他の圧力容器10に接続されるようになっている。なお、
図1には、ライナ12において、締結部18によって閉塞された側の開口端部14が示されている。
【0038】
(口金の構成)
図2、
図3に示されるように、口金20は、金属材料を用いて円筒状(円環状)に形成されている。具体的には、口金20は、周方向に配置された複数(本実施形態では4個)の口金構成体22で構成されている。口金構成体22は、径方向を厚み方向として軸方向に延在するとともに、軸方向から見て、径方向外側へ向けて湾曲された板状に形成されている。
【0039】
そして、口金構成体22の軸方向外側の端面は、開口端部14(補強層16)の端面と面一に配置される平坦面23を有し、口金構成体22の軸方向内側の端部には、径方向外側へ向けて屈曲されたフランジ部24が一体に形成されている。なお、各口金構成体22のフランジ部24は、軸方向から見て、組み付けられた後の形状が略正八角形状となるように形成されている(
図10参照)。
【0040】
図1、
図3に示されるように、各口金構成体22の内周面(内面)には、突起部としての複数の係止爪26が形成されており、この複数の係止爪26により、各口金構成体22の内周面がローレット形状とされている。各係止爪26は、軸方向及び径方向に沿って切断した断面視で突出方向の先端側(径方向内側)が尖った鋸刃状に形成されている。
【0041】
より詳細に説明すると、
図4に示されるように、各係止爪26におけるライナ12の胴体部12A側を向く面は、径方向内側へ向かうに従って軸方向外側へ傾斜する傾斜面26Aとなっている。また、各係止爪26におけるライナ12の胴体部12A側を向く面とは反対側の面が、径方向に沿う垂直面26Bとなっている。
【0042】
そして、傾斜面26Aと垂直面26Bとが交差する部位が、各係止爪26の先端部26Cとなっている。各係止爪26の先端部26Cが、開口端部14の外周面を被覆している補強層16の外周部に食い込む(係止する)ことにより、口金20が開口端部14に強固に(回転不能に)取り付けられる構成になっている。
【0043】
また、
図1、
図5に示されるように、各口金構成体22の外周面(外面)には、ネジ溝28が形成されている(
図2、
図3ではネジ溝28が省略されている)。このネジ溝28により、口金20が開口端部14に取り付けられたときに(各口金構成体22が連結されて固定されたときに)、周方向で、かつ軸方向に沿った螺旋状の雄ネジ部29が形成される構成になっている。なお、後述する締結部18の雌ネジ部19は、この雄ネジ部29に螺合される。
【0044】
また、
図2、
図3に示されるように、各口金構成体22の周方向における端部には、各口金構成体22を周方向に連結して固定するための連結固定部30が形成されている。本実施形態では、連結固定部30は、周方向に配置された複数の口金構成体22を互いに連結して固定するリベット固定部として構成されている。連結固定部30は、口金20の周方向において隣り合う一方の口金構成体22の周方向における端部に形成された挿通穴としてのリベット穴32と、口金20の周方向において隣り合う他方の口金構成体22の周方向における端部に形成された挿通突起としてのリベット突起34と、で構成されている。
【0045】
より具体的に説明すると、本実施形態の口金20は、同形状で形成された上下で対を成す(上下一対の)口金構成体と、同形状で形成された左右で対を成す(左右一対の)口金構成体と、を含む4個の口金構成体で構成されている。
【0046】
上下で対を成す口金構成体22の周方向における(つまり、左右の)端部(4箇所)において、軸方向内側及び外側の端部は、外周側が切り欠かれて平面状に形成されている。リベット穴32は、前記平面状に形成された固定部33に(合計8箇所で)形成されている(
図7、
図8参照)。
【0047】
リベット突起34は、左右で対を成す口金構成体22の周方向における(つまり、上下の)端部(4箇所)において、軸方向内側及び外側の端部に上側または下側に向けて(合計8箇所で)突出されて形成されている(
図7、
図8参照)。なお、リベット突起34の上下方向の長さは、リベット穴32の上下方向の深さ(長さ)よりも長くされている。
【0048】
そして、隣り合う一方の口金構成体22(本実施形態では上下の口金構成体22)のリベット穴32に、隣り合う他方の口金構成体22(本実施形態では左右の口金構成体22)のリベット突起34を通すとともに、リベット突起34のリベット穴32から突出した先端部を押圧変形して拡幅(リベット穴32よりも大径に拡幅)し、その拡幅変形部35が固定部33のリベット穴32周りに押し当てられる(換言すると、軸方向内側及び外側の端部に設けられた2つの拡幅変形部35によって固定部33を狭圧保持する)ことで、各口金構成体22が周方向に連結されて固定されるようになっている(
図9、
図10参照)。つまり、円筒状の口金20が形成されるようになっている。
【0049】
リベット穴32にリベット突起34が挿入され、各口金構成体22が周方向に互いに連結されて固定されたときには、隣り合う一方の口金構成体22の周方向における端部(面)22Aと、隣り合う他方の口金構成体22の周方向における端部(面)22Bと、が当接される構成になっている。換言すれば、隣り合う一方の口金構成体22の周方向における端部(面)22Aと、隣り合う他方の口金構成体22の周方向における端部(面)22Bと、の間に隙間が形成されない構成になっている(
図7~
図10参照)。
【0050】
また、
図2、
図3、
図5に示されるように、口金20の内周面(内面)には、後述する製造工程において樹脂流路となる複数(本実施形態では4個)の溝36が形成されている。
【0051】
より具体的に説明すると、溝36は、口金20の内周面(内面)において軸方向内側の端部(一端部)から軸方向外側の端部(他端部)に亘る直線状に(軸方向に沿って)形成されている。なお、溝36は、軸方向に見て、凹状に形成されている。また、本実施形態では、溝36は、上下で対を成す口金構成体22の周方向における(つまり、左右の)端部と左右で対を成す口金構成体22の周方向における(つまり、上下の)端部との接触部分(4箇所)に、つまり、口金20の周方向において隣り合う口金構成体22(の周方向における端部)の接触箇所に設けられている。
【0052】
前記溝36は、口金20が開口端部14に取り付けられたときに(ライナ12の開口端部14の外表面に形成された)繊維層に接触する口金構成体22の内周部(内面)に設けられており、後述する製造工程の樹脂含浸成形工程において、溶融状態の樹脂(マトリクス樹脂)が流過する樹脂流路となる。
【0053】
(圧力容器の製造工程)
次に、本実施形態に係る圧力容器10を製造する工程、特に本実施形態に係る口金20をライナ12の開口端部14に取り付ける工程について説明する。
【0054】
本実施形態の製造工程は、RTM法によって圧力容器10を製造する工程であり、
図6にその一例が示されるように、ライナ形成工程(S21)、繊維巻回工程(S22)、口金配置工程(S23)、口金取付工程(S24)、締結部取付工程(S25)、樹脂含浸成形工程(S26)、CFRP化工程(S27)を含んでいる。
【0055】
まず、略円筒状のライナ12を形成する(ライナ形成工程:S21)。
【0056】
次に、ライナ12の外表面にシート状の繊維(束)を巻回する(繊維巻回工程:S22)。繊維の一例として炭素繊維(CF)が用いられている。繊維(束)がライナ12に巻回されることで、ライナ12の外表面に繊維層17(
図7~
図10)が形成される。なお、このとき、胴体部12A及び肩部12Bよりも開口端部14における繊維層17の厚みが厚くなるように繊維(束)が巻き付けられる。
【0057】
なお、ライナ形成工程(S21)と繊維巻回工程(S22)を併せて、ライナ12の外表面に繊維(束)を巻回した中間体を準備する中間体準備工程と称することもできる。
【0058】
そして、
図7、
図8に示されるように、ライナ12の開口端部14の外周側(繊維層17の外周側)に口金20を配置する(口金配置工程:S23)。つまり、口金20を構成する複数の口金構成体22を開口端部14の周方向に配置する(
図7ではネジ溝28が省略されている)。これにより、口金20の各口金構成体22に形成された複数の係止爪26の先端部26Cが繊維層17の外周面と対向して(隙間を有して)配置される。
【0059】
続いて、
図9、
図10に示されるように、口金20(を構成する複数の口金構成体22)を繊維層17に接近させ(かしめ)、口金20の連結固定部30を連結固定し、口金20を縮径させる(口金取付工程:S24)(
図9ではネジ溝28が省略されている)。すなわち、左右で対を成す口金構成体22を径方向内側に移動させ、その内周面(の複数の係止爪26)を繊維層17の外周部に(左右方向から)押し当てて保持する。次いで、上下で対を成す口金構成体22を径方向内側に移動させ、左右の口金構成体22のリベット突起34を上下の口金構成体22のリベット穴32に挿入しつつ、上下で対を成す口金構成体22の内周面(の複数の係止爪26)を繊維層17の外周部に(上下方向から)押し当てて保持する。そして、リベット突起34のリベット穴32から突出した先端部を押圧変形して拡幅(リベット穴32よりも大径に拡幅)し、その拡幅変形部35を固定部33のリベット穴32周りに押し当てる(換言すると、軸方向内側及び外側の端部に設けられた2つの拡幅変形部35によって固定部33を狭圧保持する)。これにより、各口金構成体22が径方向内側へ移動して(縮径して)、隣り合う一方の口金構成体22の周方向における端部(面)22Aと、隣り合う他方の口金構成体22の周方向における端部(面)22Bと、が当接しつつ、隣り合う口金構成体22が互いに連結されて固定されるとともに、複数の係止爪26が繊維層17に食い込む。以上により、口金20がライナ12の開口端部14に繊維層17を介して取り付けられる。
【0060】
なお、円筒状の口金20を開口端部14の外周面に取り付ける口金取付工程(S24)において、繊維層17に口金20(を構成する複数の口金構成体22)をかしめた際に、各口金構成体22の周方向における端部に繊維が挟み込まれ、十分に口金20(を構成する複数の口金構成体22)を押し込むことができない恐れがある。本実施形態では、口金20の周方向において隣り合う口金構成体22(の周方向における端部)の接触箇所に溝36を設定することにより、各口金構成体22の周方向における端部に繊維が挟み込まれることなく、口金20(を構成する複数の口金構成体22)をかしめることができる。
【0061】
開口端部14に口金20が取り付けられると、各口金構成体22の外周部に形成されているネジ溝28によって螺旋状の雄ネジ部29が構成される。したがって、この雄ネジ部29に、締結部18に形成されている螺旋状の雌ネジ部19を螺合させることにより、締結部18をライナ12の開口端部14に取り付けることができる(締結部取付工程:S25)。
【0062】
開口端部14に口金20および締結部18が取り付けられたライナ12を金型にセットし、金型内に樹脂を注入することで繊維層17に樹脂を含浸させて繊維強化樹脂からなる補強層16を成形する(樹脂含浸成形工程:S26)。
【0063】
本実施形態では、口金20の内周面(繊維層17に接触する箇所)に溝36を設定することにより、繊維層17に樹脂を含浸させて補強層16を形成する樹脂含浸成形工程(S26)において、当該溝36を通して樹脂(マトリクス樹脂)が流動し、RTM金型の入口側から反対側までの樹脂を円滑に且つ略均一に含浸させることができるとともに、複数の係止爪26が補強層16に係止される。
【0064】
補強層16が形成されたライナ12を金型から取り出す(脱型する)ことで、圧力容器10を製造することができる(CFRP化工程:S27)。
【0065】
(本実施形態の作用並びに効果)
以上で説明した本実施形態の圧力容器10の製造方法では、筒状の開口端部14を有し、内部に気体が充填されるライナ12の外面に繊維を巻回して繊維層を形成する繊維巻回工程(S22)と、複数の口金構成体22を前記開口端部14の周方向に配置して構成された筒状の口金20を、前記開口端部14の外周面に形成された前記繊維層に前記複数の口金構成体22の内面を接触させた状態で前記開口端部14の外周面に取り付ける口金取付工程(S24)と、前記繊維層に樹脂を含浸させて前記ライナ12の外面を被覆した繊維強化樹脂製の補強層(被覆部)16を形成する樹脂含浸成形工程(S26)と、を有し、前記口金取付工程(S24)において、前記口金20を、前記複数の口金構成体22を互いに固定することで前記開口端部14の外周面に取り付け、前記樹脂含浸成形工程(S26)において、前記複数の口金構成体22の前記繊維層との接触箇所に設けられた樹脂流路となる溝36に前記樹脂を流動させつつ前記繊維層に前記樹脂を含浸させる。
【0066】
換言すると、本実施形態の口金20を有する圧力容器10の製造方法では、ライナ12に繊維を巻回した中間体を準備する中間体準備工程と、前記中間体に前記口金20を取り付ける口金取付工程(S24)と、前記口金取付工程(S24)の後に前記中間体の繊維層に樹脂を含浸させる樹脂含浸成形工程(S26)と、を有し、前記口金20は、周方向に配置された複数の口金構成体22からなり、前記複数の口金構成体22を互いに固定することで前記中間体に取り付けられ、前記複数の口金構成体22の前記中間体との接触箇所には樹脂流路となる溝36が設けられている。
【0067】
また、本実施形態の圧力容器10では、筒状の開口端部14を有し、内部に気体が充填されるライナ12と、前記ライナ12の外面を被覆した繊維強化樹脂製の補強層(被覆部)16と、複数の口金構成体22を前記開口端部14の周方向に配置して構成され、前記開口端部14の外周面を被覆した前記補強層(被覆部)16に前記複数の口金構成体22の内面を接触させた状態で前記開口端部14の外周面に取り付けられた筒状の口金20と、を備えた圧力容器10であって、前記口金20は、前記複数の口金構成体22を互いに固定することで前記開口端部14の外周面に取り付けられ、前記複数の口金構成体22の前記補強層(被覆部)16との接触箇所に、樹脂流路となる溝36が設けられている。
【0068】
更に、本実施形態の圧力容器10用の口金20では、筒状の開口端部14を有し、内部に気体が充填されるライナ12と、前記ライナ12の外面を被覆した繊維強化樹脂製の補強層(被覆部)16と、を備えた圧力容器10に用いられる口金20であって、複数の口金構成体22を前記開口端部14の周方向に配置して構成され、前記開口端部14の外周面を被覆した前記補強層(被覆部)16に前記複数の口金構成体22の内面を接触させた状態で前記開口端部14の外周面に取り付け可能な筒状を有し、前記複数の口金構成体22を互いに固定することで前記開口端部14の外周面に取り付け可能であり、前記複数の口金構成体22の前記補強層(被覆部)16との接触箇所に、樹脂流路となる溝36が設けられている。
【0069】
すなわち、本実施形態では、口金20を分割して構成し、CFRP外側から組み付ける際に各口金構成体22の周方向における端部を接触させることにより、円環としての剛性(縮径しない)を確保するようにしている。
【0070】
本実施形態によれば、口金20を剛体部である口金構成体22の分割構造(詳しくは、周方向に分割配置された複数の口金構成体22を互いに固定した円環構造)とすることで、口金20を圧力容器に取り付けるために必要な構造を設けつつ、口金20の内側への変形(縮径)を抑えて口金20と締結部18(マニホールド)とのネジ緩みを抑制できるとともに、口金構成体22と繊維層17(被覆部)の接触箇所(口金構成体22の内面)に樹脂流路としての溝36を設けることで、RTM時の樹脂含浸性を向上させることができる(言い換えると、RTM時に繊維層17に樹脂を効率的に含浸させることができる)。
【0071】
また、例えば一体部品で構成した口金と比べて、形状が単純であることで口金20の製造が容易であり、かつ、樹脂も含浸し易くなる。
【0072】
より具体的には、口金20の内周面(繊維層17に接触する箇所)に溝36を設定することにより、当該溝36を通して樹脂(マトリクス樹脂)が流動し、RTM金型の入口側から反対側までの樹脂含浸性向上を図ることができる。
【0073】
また、繊維層17に口金20(を構成する複数の口金構成体22)をかしめた際に、各口金構成体22の周方向における端部に繊維が挟み込まれ、十分に口金20(を構成する複数の口金構成体22)を押し込むことができない恐れがある。本実施形態では、口金20の周方向において隣り合う口金構成体22(の周方向における端部)の接触箇所に溝36を設定することにより、各口金構成体22の周方向における端部に繊維が挟み込まれることなく、口金20(を構成する複数の口金構成体22)をかしめることができる。
【0074】
以上、本実施形態に係る圧力容器10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る圧力容器10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、ライナ12は、少なくとも一端側に円筒状の開口端部14を有していればよい。
【0075】
また、ライナ12に充填される気体は、水素に限定されるものではない。例えば、ヘリウム、窒素などの気体も、ライナ12には充填可能になっている。また、補強層16も、繊維強化樹脂(FRP)製であればよく、炭素繊維強化樹脂(CFRP)製に限定されるものではない。
【0076】
また、口金20を構成する口金構成体22の数量は、図示の4個に限定されるものではない。口金20を構成する口金構成体22の数量は、開口端部14の外径(補強層16の厚みも含む)及び口金構成体22の周方向における長さなどによって適宜設計変更される。
【0077】
また、口金20を構成する複数の口金構成体22を互いに連結して固定する連結固定部30は、図示のリベット固定に限定されるものではない。例えばボルト締結、溶接、溶着、接着などの固定によって複数の口金構成体22を互いに連結して固定することで開口端部14の外周面に取り付けてもよい。
図11では、ボルト固定によって複数の口金構成体22を互いに連結して固定して円筒状の口金20を形成する例を示しており、
図3のリベット突起34および拡幅変形部35に代えて、ボルト38を使用した例を示している。また、
図3のリベット突起34に代えてボルトを形成(突設)し、固定部33側にナットを配置し、ボルトおよびナットによって連結して固定するようにしてもよい。なお、上記のような口金分割構造の場合、円環(口金)を固定しないと、内側には縮径できないが、外側へ動くことが可能である。特にRTM前の繊維層17に口金20を組み付けた状態では、拘束力が無く、RTM金型にセットする前に、バラバラに外れてしまう恐れがある。そのため、上記のようなリベット固定やボルト固定などの口金分割構造を固定する方法が必要である。
【0078】
また、口金20の内面に設けられる溝36の数量は、図示の4個に限定されるものではない。また、口金20の内面に設けられる溝36の形状や位置も、図示の形状や位置に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0079】
10 圧力容器
12 ライナ
14 開口端部
16 補強層(被覆部)
18 締結部
19 雌ネジ部
20 口金
22 口金構成体
26 係止爪(突起部)
28 ネジ溝
29 雄ネジ部
30 連結固定部
32 リベット穴(挿通穴)
33 固定部
34 リベット突起(挿通突起)
35 拡幅変形部
36 溝