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特許7517351旅程提案システム、旅程提案方法、及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】旅程提案システム、旅程提案方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/14 20120101AFI20240709BHJP
【FI】
G06Q50/14
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021566637
(86)(22)【出願日】2019-12-25
(86)【国際出願番号】 JP2019050839
(87)【国際公開番号】W WO2021130900
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【弁理士】
【氏名又は名称】江上 達夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100131015
【弁理士】
【氏名又は名称】三輪 浩誉
(72)【発明者】
【氏名】藤山 健一郎
(72)【発明者】
【氏名】横田 治樹
【審査官】阿部 圭子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0356623(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0100575(US,A1)
【文献】特開2019-215679(JP,A)
【文献】特開2010-039710(JP,A)
【文献】特開2016-200884(JP,A)
【文献】特開2005-108002(JP,A)
【文献】特開2010-039707(JP,A)
【文献】特開2016-143192(JP,A)
【文献】特開2018-018183(JP,A)
【文献】特開2018-147169(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0375804(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の旅行コンテンツを含む旅程サンプルを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいてオントロジ技術を用いて体系化して蓄積すると共に、前記旅行コンテンツを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいてオントロジ技術を用いて体系化して蓄積する蓄積手段と、
概念検索により、体系化して蓄積された前記旅程サンプルの中から、入力された条件に合う前記旅程サンプルを検索して抽出すると共に、概念検索により、体系化して蓄積された前記旅行コンテンツの中から、入力された条件に合う前記旅行コンテンツを検索して抽出する抽出手段と、
抽出された前記旅程サンプルを提案旅程として提示可能であると共に、抽出された前記旅行コンテンツを提案コンテンツとして提示可能な提示手段と
を備え
前記提示手段は、抽出された前記旅程サンプルを提案旅程として提示した結果、前記提案旅程を修正することが要求された場合に、抽出された前記旅行コンテンツを提案コンテンツとして提示する
ことを特徴とする旅程提案システム。
【請求項2】
前記提案旅程に含まれる前記旅行コンテンツと、前記提案コンテンツとを入れ替えることで、前記提案旅程を修正する修正手段を更に備えることを特徴とする請求項に記載の旅程提案システム。
【請求項3】
前記提示手段は、前記提案旅程が前記抽出手段で抽出された理由を提示することを特徴とする請求項1又は2に記載の旅程提案システム。
【請求項4】
前記抽出手段は、入力された条件から連想される連想キーワードを用いて、入力された条件に合う前記旅行コンテンツを検索し、
前記提示手段は、前記連想キーワードを、前記理由の少なくとも一部として提示する
ことを特徴とする請求項に記載の旅程提案システム。
【請求項5】
前記提案旅程に含まれる前記旅行コンテンツに関する画像と、前記提案旅程に含まれる前記旅行コンテンツ間の経路の様子を示す画像とを含む仮想体験データを出力する出力手段を更に備えることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の旅程提案システム。
【請求項6】
前記提案旅程に含まれる前記旅行コンテンツに関する第1コンテンツデータを取得し、前記第1コンテンツデータを用いて前記提案旅程を紹介するしおりを生成するしおり生成手段を更に備えることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の旅程提案システム。
【請求項7】
前記提案コンテンツに関する第2コンテンツデータを取得し、前記第2コンテンツデータを用いて前記提案コンテンツを紹介するパンフレットを生成するパンフレット生成手段を更に備えることを特徴とする請求項に記載の旅程提案システム。
【請求項8】
少なくとも1つのコンピュータによって、
複数の旅行コンテンツを含む旅程サンプルを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいてオントロジ技術を用いて体系化して蓄積すると共に、前記旅行コンテンツを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいてオントロジ技術を用いて体系化して蓄積し
概念検索により、体系化して蓄積された前記旅程サンプルの中から、入力された条件に合う前記旅程サンプルを検索して抽出すると共に、概念検索により、体系化して蓄積された前記旅行コンテンツの中から、入力された条件に合う前記旅行コンテンツを検索して抽出し
抽出された前記旅程サンプルを提案旅程として提示し、
前記提案旅程を提示した結果、前記提案旅程を修正することが要求された場合に、抽出された前記旅行コンテンツを提案コンテンツとして提示する
ことを特徴とする旅程提案方法。
【請求項9】
複数の旅行コンテンツを含む旅程サンプルを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいてオントロジ技術を用いて体系化して蓄積すると共に、前記旅行コンテンツを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいてオントロジ技術を用いて体系化して蓄積し
概念検索により、体系化して蓄積された前記旅程サンプルの中から、入力された条件に合う前記旅程サンプルを検索して抽出すると共に、概念検索により、体系化して蓄積された前記旅行コンテンツの中から、入力された条件に合う前記旅行コンテンツを検索して抽出し
抽出された前記旅程サンプルを提案旅程として提示し、
前記提案旅程を提示した結果、前記提案旅程を修正することが要求された場合に、抽出された前記旅行コンテンツを提案コンテンツとして提示する
ようにコンピュータを動作させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旅行者の条件に合った旅程を提案する旅程提案システム、旅程提案方法、及びコンピュータプログラムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のシステムとして、旅行者に適した旅程を作成するものが知られている。例えば特許文献1では、各自の嗜好に合った観光コンテンツを自由に選択して組み合わせることにより旅行プランを作成することが開示されている。特許文献2では、旅行先や旅行期間に関する情報を入力することにより、旅行情報管理システムを通して旅程表を作成することが開示されている。
【0003】
その他の関連する技術として、特許文献3及び4では、オントロジに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-018519号公報
【文献】特開2015-018545号公報
【文献】特開2009-193457号公報
【文献】特開2007-317120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
旅行者に適した旅程を提案するためには、旅行コンテンツに関する深く広い知識が要求される。このため人による提案では、その品質に限界があり、属人的な品質のばらつきもある。また、機械によって旅行コンテンツを検索することも考えられるが、例えばキーワード検索等では、旅行者の嗜好を十分に反映した旅行コンテンツを見つけられるとは言い難い。上述した各特許文献では、このような技術的問題点について考慮されておらず、改善の余地がある。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、旅行者の条件に合った旅程を適切に提案することが可能な旅程提案システム、旅程提案方法、及びコンピュータプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の旅程提案システムの一の態様は、複数の旅行コンテンツを含む旅程サンプルを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいて体系化して蓄積する蓄積手段と、体系化して蓄積された前記旅程サンプルの中から、入力された条件に合う前記旅程サンプルを検索して抽出する抽出手段と、抽出された前記旅程サンプルを提案旅程として提示する提示手段とを備える。
【0008】
本発明の旅程提案方法の一の態様は、複数の旅行コンテンツを含む旅程サンプルを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいて体系化して蓄積し、体系化して蓄積された前記旅程サンプルの中から、入力された条件に合う前記旅程サンプルを検索して抽出し、抽出された前記旅程サンプルを提案旅程として提示する。
【0009】
本発明のコンピュータプログラムの一の態様は、複数の旅行コンテンツを含む旅程サンプルを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいて体系化して蓄積し、体系化して蓄積された前記旅程サンプルの中から、入力された条件に合う前記旅程サンプルを検索して抽出し、抽出された前記旅程サンプルを提案旅程として提示するようにコンピュータを動作させる。
【発明の効果】
【0010】
上述した旅程提案システム、旅程提案方法、及びコンピュータプログラムのそれぞれの一の態様によれば、旅行者の条件に合った旅程を適切に提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係る旅程提案システムの全体構成を示すブロック図である。
図2】第1実施形態に係る旅程提案システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態に係る旅程提案システムの動作の流れを示すフローチャートである。
図4】旅行カルテの一例を示すイメージ図である。
図5】提案旅程の表示例を示すイメージ図である。
図6】提案旅程に含まれる旅行コンテンツのポップアップ表示例を示すイメージ図である。
図7】第2実施形態に係る旅程提案システムの全体構成を示すブロック図である。
図8】第2実施形態に係る旅程提案システムの動作の流れを示すフローチャートである。
図9】第2実施形態に係る旅程提案システムにおける旅程修正の具体例を示すイメージ図である。
図10】第3実施形態に係る旅程提案システムの全体構成を示すブロック図である。
図11】第3実施形態に係る旅程提案システムにおける理由提示の具体例を示すイメージ図である。
図12】第4実施形態に係る旅程提案システムの全体構成を示すブロック図である。
図13】第4実施形態に係る旅程提案システムで生成される仮想体験データの提示例を示すイメージ図である。
図14】第5実施形態に係る旅程提案システムの全体構成を示すブロック図である。
図15】第5実施形態に係る旅程提案システムで生成されるパンフレットの一例を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、旅程提案システム、旅程提案方法、コンピュータプログラム、及び旅程提案システムの実施形態について説明する。
【0013】
<第1実施形態>
第1実施形態に係る旅程提案システムについて、図1から図6を参照して説明する。以下では、旅程提案システムが旅行業者(即ち、旅行者に旅程を提案する業者)のシステムとして構成されるケースを例にして説明する。
【0014】
(システム構成)
まず、図1を参照しながら、第1実施形態に係る旅程提案システムの全体構成について説明する。図1は、第1実施形態に係る旅程提案システムの全体構成を示すブロック図である。
【0015】
図1において、第1実施形態に係る旅程提案システム1は、例えば旅行業者が管理するサーバ等を含んで構成されている。或いは、旅程提案システム1は、クラウド等を含んで構成されてもよい。旅程提案システム1は、その機能を実現するための処理ブロックとして、旅程サンプル蓄積部10と、検索抽出部20と、旅程提示部30とを備えている。
【0016】
旅程サンプル蓄積部10は、複数の旅行コンテンツ(例えば、観光スポットや宿泊施設、アクティビティ等)を含んで構成される旅程サンプルを蓄積可能に構成されている。旅程サンプル蓄積部10は、例えばインターネット上をクロールして旅程サンプルを収集して蓄積する。或いは、旅程サンプル蓄積部10は、手動で入力される旅程サンプルを蓄積してもよい。また、旅程サンプル蓄積部10は特に、複数の旅程サンプルを、各旅程サンプルに含まれる旅行コンテンツの関連性に基づいて体系化して蓄積している。具体的には、旅程サンプル蓄積部10は、複数の旅程サンプルを、オントロジ技術を用いて体系化して蓄積している。オントロジ技術については既存の技術であるため詳細な説明は省略するが、旅程サンプル蓄積部10は、例えば旅行コンテンツの関連性を利用した概念検索を利用可能な状態で旅程サンプルを蓄積している。
【0017】
更に、旅程サンプル蓄積部10に蓄積される旅程は、含まれる旅行コンテンツ間の整合性の取れた旅程である。ここでの「整合性が取れている」とは、複数の旅行コンテンツ間の関係性が考慮されて、適切な状態で旅程サンプルに組み込まれていることを意味する。例えば、旅程サンプル蓄積部10に蓄積される旅程は、特定の組み合わせで割引料金となるような旅行コンテンツを含んでいる。或いは、旅程サンプル蓄積部10に蓄積される旅程は、距離的又は交通手段的に効率的な順回路となるように旅行コンテンツが組み込まれている。或いは、旅程サンプル蓄積部10に蓄積される旅程は、旅行コンテンツが混雑緩和を図ることができる順序で組み込まれている。或いは、旅程サンプル蓄積部10に蓄積される旅程は、各旅行コンテンツへの到達時間が適切な時間となるように組み込まれている。
【0018】
検索抽出部20は、旅程サンプル蓄積部10に蓄積された複数の旅程サンプルの中から、入力される旅行者データ(例えば、旅行者の属性情報や旅行の希望条件に関する情報等)に合う旅程サンプルを検索して抽出可能に構成されている。具体的には、検索抽出部20は、旅程サンプル蓄積部10が複数の旅程サンプルを体系化して蓄積していることを利用して、概念検索により旅行者データに合う旅程サンプルを抽出する。検索抽出部20は、例えば旅行者データに含まれるキーワードに関連する旅行コンテンツの他、そのキーワードから連想されるキーワードに関連する旅行コンテンツを含む旅程サンプルを抽出する。なお、検索抽出部20は、複数の旅程サンプルを抽出してもよい。
【0019】
旅程提示部30は、検索抽出部20で抽出された旅程サンプルを、システムユーザ(例えば、旅行業者のスタッフ、或いは顧客である旅行者等)に対して提示可能に構成されている。旅程提示部30は、抽出された旅程サンプルに関する情報を、ディスプレイを有する表示装置(例えば、パソコン、タブレット、スマートフォン等)に出力して提示する。
【0020】
(ハードウェア構成)
次に、図2を参照しながら、第1実施形態に係る旅程提案システム1のハードウェア構成について説明する。図2は、第1実施形態に係る旅程提案システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0021】
図2に示すように、第1実施形態に係る旅程提案システム1は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、記憶装置14とを備えている。旅程提案システム1は更に、入力装置15と、出力装置16とを備えていてもよい。CPU11と、RAM12と、ROM13と、記憶装置14と、入力装置15と、出力装置16とは、データバス17を介して接続されている。
【0022】
CPU11は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、CPU11は、RAM12、ROM13及び記憶装置14のうちの少なくとも一つが記憶しているコンピュータプログラムを読み込むように構成されている。或いは、CPU11は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。CPU11は、ネットワークインタフェースを介して、旅程提案システム1の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、読み込んでもよい)。CPU11は、読み込んだコンピュータプログラムを実行することで、RAM12、記憶装置14、入力装置15及び出力装置16を制御する。本実施形態では特に、CPU11が読み込んだコンピュータプログラムを実行すると、CPU11内には、旅程を提案するための機能ブロックが実現される(図1参照)。
【0023】
RAM12は、CPU11が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶する。RAM12は、CPU11がコンピュータプログラムを実行している際にCPU11が一時的に使用するデータを一時的に記憶する。RAM12は、例えば、D-RAM(Dynamic RAM)であってもよい。
【0024】
ROM13は、CPU11が実行するコンピュータプログラムを記憶する。ROM13は、その他に固定的なデータを記憶していてもよい。ROM13は、例えば、P-ROM(Programmable ROM)であってもよい。
【0025】
記憶装置14は、旅程提案システム1が長期的に保存するデータを記憶する。記憶装置14は、CPU11の一時記憶装置として動作してもよい。記憶装置14は、例えば、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0026】
入力装置15は、旅程提案システム1のユーザからの入力指示を受け取る装置である。入力装置15は、例えば、キーボード、マウス及びタッチパネルのうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0027】
出力装置16は、旅程提案システム1に関する情報を外部に対して出力する装置である。例えば、出力装置16は、旅程提案システム1に関する情報を表示可能な表示装置(例えば、ディスプレイ)であってもよい。
【0028】
(動作の流れ)
次に、図3を参照しながら、第1実施形態に係る旅程提案システム1の動作の流れについて説明する。図3は、第1実施形態に係る旅程提案システムの動作の流れを示すフローチャートである。なお、以下の動作は、旅程サンプルを提示する際の動作であり、旅程サンプルを体系化して蓄積する動作は事前に行われているものとする。
【0029】
図3に示すように、第1実施形態に係る旅程提案システム1は、まず旅行者データを取得する(ステップS11)。旅行者データは、例えば旅行業者が作成する旅行カルテとして旅程提案システム1に入力される。ここで図4を参照して、旅行カルテについて具体的に説明する。図4は、旅行カルテの一例を示すイメージ図である。
【0030】
図4に示すように、旅行カルテは、旅行者のプロフィール情報(例えば、氏名、住所、家族構成等)、嗜好キーワード、今回の旅行の条件を含んでいる。旅行カルテは、例えば旅行業者のスタッフが旅行者から取得した情報をもとに作成する。旅行カルテは、旅行業者のスタッフの入力によって作成されてもよいし、音声入力によって自動的に作成されてもよい。
【0031】
図3に戻り、旅行者データが取得されると、検索抽出部20が、旅程サンプル蓄積部10に蓄積された旅程サンプルに対して概念検索を実行する(ステップS12)。具体的には、検索抽出部20は、旅行者データに含まれるキーワードや、そのキーワードから連想されるキーワードを利用して、旅行者に合った旅程サンプルを検索して抽出する。
【0032】
続いて、旅程提示部30が、検索抽出部20で抽出された旅程(以下、適宜「提案旅程」と称する)を提示する(ステップS13)。ここで図5及び図6を参照して、提案旅程の提示について具体的に説明する。図5は、提案旅程の表示例を示すイメージ図である。図6は、提案旅程に含まれる旅行コンテンツのポップアップ表示例を示すイメージ図である。
【0033】
図5に示すように、提案旅程は、その旅程の特徴や評価に関する情報の他、その旅程に含まれる旅行コンテンツに関する情報を含むものとして提示される。提案旅程は、例えば旅行コンテンツ間のルートや所要時間等に関する情報の他、その旅程のオススメ度(旅行者データとのマッチ度)、他の旅行者からの評価、旅程の特徴、旅程の良いところや悪いところ、旅程の予算等に関する情報を含んでいてもよい。また提案旅程は、複数の旅程を比較可能なレイアウトで提示されてもよい。図に示す例では、3つの旅程が縦に並べて提示されている。なお、図5の表示例はあくまで一例であり、その他の態様で提案旅程が表示されるようにしてもよい。
【0034】
図6に示すように、提案旅程に含まれる旅行コンテンツの詳細情報を表示するようにしてもよい。具体的には、旅行コンテンツを選択すると、その旅行コンテンツに関する情報がポップアップ表示されるようにしてもよい。このようにすれば、提案されている旅程がどのような旅程であるのか把握しやすくなる。
【0035】
(技術的効果)
次に、第1実施形態に係る旅程提案システム1によって得られる技術的効果について説明する。
【0036】
図1から図6で説明したように、第1実施形態に係る旅程提案システム1では、蓄積された複数の旅程サンプルの中から、旅行者に合った旅程サンプルが抽出される。ここで本実施形態では特に、旅程サンプルが体系化され蓄積されているため、概念検索を利用して旅行者に合った旅程サンプルを抽出することができる。
【0037】
具体的には、キーワード検索や類語検索等では抽出し得ない旅程サンプルを抽出して提示することができる。例えば、概念検索を利用すれば、「静かな」等のあいまいな概念に相当する旅行コンテンツを含む旅程サンプルを抽出できる。或いは、旅行者データに含まれるキーワードから連想されるキーワードを利用して、意外な(即ち、旅行者データからでは思いつくのが難しい)旅行コンテンツを含む旅程サンプルを抽出できる。
【0038】
なお、上述した旅程の提示を第1実施形態に係る旅程提案システム1を用いずに実現しようとすると、例えば様々な旅行コンテンツに関する深く広い知識が要求されてしまう。しかしながら、人間のリソースには限界や個性があるため、旅程提案の品質を高めることは難しく、属人的な品質のばらつきも生じてしまう。
【0039】
しかるに、第1実施形態に係る旅程提案システム1は、旅程サンプルを体系化して蓄積しておくことで、概念検索による旅程の検索及び抽出が行える。よって、第1実施形態に係る旅程提案システム1によれば、旅行者の嗜好に合った適切な旅程を提案することが可能である。
【0040】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る旅程提案システム1について、図7から図9を参照して説明する。なお、第2実施形態は、上述した第1実施形態と比べて、一部の構成及び動作が異なるのみであり、他の部分については概ね同様である。よって、以下では第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、他の重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
【0041】
(システム構成)
まず、図7を参照しながら、第2実施形態に係る旅程提案システム1の全体構成について説明する。図7は、第2実施形態に係る旅程提案システムの全体構成を示すブロック図である。なお、図7では、図1で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
【0042】
図7において、第2実施形態に係る旅程提案システム1は、第1実施形態の構成要素(図1参照)に加えて、旅行コンテンツ蓄積部10bと、コンテンツ提示部35と、旅程修正部40とを備えて構成されている。
【0043】
旅行コンテンツ蓄積部10bは、複数の旅行コンテンツを蓄積可能に構成されている。旅行コンテンツ蓄積部10bは、例えばインターネット上をクロールして旅行コンテンツを収集して蓄積する。或いは、旅行コンテンツ蓄積部10bは、手動で入力される旅行コンテンツを蓄積してもよい。また、旅行コンテンツ蓄積部10bは、旅程サンプル蓄積部10と同様に、複数の旅行コンテンツをその関連性に基づいて体系化して蓄積している。具体的には、旅行コンテンツ蓄積部10bは、複数の旅行コンテンツを、オントロジ技術を用いて体系化して蓄積している。なお、旅行コンテンツ蓄積部10bは、旅程サンプル蓄積部10と同一の記憶装置として構成されてもよい。
【0044】
コンテンツ提示部35は、検索抽出部20で検索して抽出された旅行コンテンツ(以下、適宜「提案コンテンツ」と称する)を、システムユーザに対して提示可能に構成されている。なお、第2実施形態における検索抽出部20は、旅行コンテンツ蓄積部10bに蓄積された複数の旅行コンテンツの中から、入力される旅行者データに合う旅行コンテンツを検索して、提案コンテンツとして抽出可能に構成されている。具体的には、検索抽出部20は、旅行コンテンツ蓄積部10bが複数の旅行コンテンツを体系化して蓄積していることを利用して、概念検索により旅行者データに合う旅行コンテンツを抽出する。検索抽出部20は、例えば旅行者データに含まれるキーワードに関連する旅行コンテンツの他、そのキーワードから連想されるキーワードに関連する旅行コンテンツを抽出する。なお、検索抽出部20は、複数の旅行コンテンツを抽出してもよい。コンテンツ提示部35は、このようにして抽出された提案コンテンツを、ディスプレイを有する表示装置に出力して提示する。
【0045】
旅程修正部40は、旅程提示部30で提示された提案旅程を修正可能に構成されている。具体的には、旅程修正部40は、提案旅程に含まれる旅行コンテンツの一部を、コンテンツ提示部35で提示された提案コンテンツと入れ替えることによって提案旅程を修正する。なお、旅程修正部40は、典型的にはシステムユーザの操作によって提案旅程の修正(言い換えれば、旅行コンテンツの入れ替え)を実行する。旅程修正部40によって修正された提案旅程は、改めて旅程提示部30によって提示される構成となっている。
【0046】
(動作の流れ)
次に、図8を参照しながら、第2実施形態に係る旅程提案システム1の動作の流れについて説明する。図8は、第2実施形態に係る旅程提案システムの動作の流れを示すフローチャートである。なお、図8では、図3で示した処理と同様の処理に同一の符号を付している。
【0047】
図8に示すように、第2実施形態に係る旅程提案システム1は、まず第1実施形態と同様にステップS11からS13の処理を実行する。その後、第2実施形態に係る旅程提案システム1は、提示した提案旅程を修正することが要求されているか否かを判定する(ステップS21)。例えば、旅程提示部30によって提案旅程を提示した後に新たな条件が入力された場合には、提示した提案旅程を修正することが要求されていると判定すればよい。なお、提案旅程を修正することが要求されていないと判定された場合(ステップS21:NO)、以降の処理は省略され一連の動作が終了することになる。
【0048】
一方、提案旅程を修正することが要求されていると判定された場合(ステップS21:YES)、検索抽出部20は、旅行者データ(すでに入力されていたデータに加えて、新たに入力されたデータを用いてもよい)に基づいて、旅行コンテンツの検索を実行する(ステップS22)。具体的には、検索抽出部20は、旅行コンテンツ蓄積部10bに蓄積された旅行コンテンツに対して概念検索を実行して、旅行者データに合う旅行コンテンツを抽出する。その後、コンテンツ提示部35が、検索抽出部20で抽出された旅行コンテンツを、提案コンテンツとして提示する(ステップS23)。
【0049】
旅行業者のスタッフは、提示された提案コンテンツを用いて、すでに提案されている提案旅程を修正する操作を行う。この操作に応じて、旅程修正部40は、提案旅程を修正する(ステップS24)。そして、旅程提示部30が、修正された提案旅程を提示する(ステップS25)。
【0050】
(旅程修正の具体例)
次に、図9を参照しながら、第2実施形態に係る旅程提案システム1で実現可能な旅程の修正について具体例を挙げて説明する。図9は、第2実施形態に係る旅程提案システムにおける旅程修正旅程修正の具体例を示すイメージ図である。
【0051】
図9に示すように、旅程を修正する際には、旅程提示部30に、旅程表示エリア、絞り込み検索エリア、コンテンツ表示エリア、コンテンツ仮置きエリアを含むカスタマイズ画面が表示される。旅程表示エリアには、提案旅程が表示される。絞り込み検索エリアは、新たな条件(例えば、キーワードや料金の上限/下限)を入力するための表示が行われる。検索抽出部20は、ここで入力された条件に応じて旅行コンテンツの概念検索(即ち、図8のステップS22の処理)を実行すればよい。コンテンツ表示エリアには、検索抽出部20で抽出された提案コンテンツがスクロール可能な状態で複数表示される。コンテンツ仮置きエリアには、仮置き中の旅行コンテンツが表示される(仮置きについては、以下で説明する)。
【0052】
旅程を修正する場合、例えば、コンテンツ表示エリアに表示された旅行コンテンツを、旅程表示エリアにドラッグ・アンド・ドロップすればよい。すると、旅程修正部40により、旅程表示エリアに表示されている提案旅程の旅行コンテンツと、コンテンツ表示エリアに表示されている提案コンテンツとの入れ替えが行われる。この際、経路や滞在時間が自動的に変更されるようにしてもよい。また、旅行コンテンツの入替えによってセット割引等が適用されなくなる場合には、アラート等を表示してもよい。
【0053】
修正によって提案旅程から削除された旅行コンテンツは、コンテンツ仮置きエリアに仮置きされることになる。コンテンツ仮置きエリアに表示されている旅行コンテンツを、旅程表示エリアにドラッグ・アンド・ドロップすると、仮置き中の旅行コンテンツと、提案旅程に含まれる旅行コンテンツとの入れ替えが行われる。よって、一度削除された旅行コンテンツであっても簡単に提案旅程に戻すことができる。また、コンテンツ表示エリアに表示された旅行コンテンツを、コンテンツ仮置きエリアにドラッグ・アンド・ドロップすると、その旅行コンテンツがコンテンツ仮置きエリアに仮置きされる。よって、提案旅程への追加候補となる提案コンテンツを仮置きしておくことも可能である。
【0054】
(技術的効果)
次に、第2実施形態に係る旅程提案システム1によって得られる技術的効果について説明する。
【0055】
図7から図9で説明したように、第2実施形態に係る旅程提案システム1では、提案コンテンツを用いて提案旅程を修正することができる。よって、最初に提示された提案旅程に満足できない場合であっても、より適切な旅程へと修正していくことが可能である。また、修正に利用する提案コンテンツは、提案旅程と同様に概念検索の結果として抽出されたものである。よって、旅行者の嗜好に合った旅行コンテンツを利用して、提案旅程の修正を行うことができる。
【0056】
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係る旅程提案システム1について、図10及び図11を参照して説明する。なお、第3実施形態は、上述した第1及び第2実施形態と比べて、一部の構成及び動作が異なるのみであり、他の部分については概ね同様である。よって、以下では第1及び第2実施形態と異なる部分について詳細に説明し、他の重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
【0057】
(システム構成)
まず、図10を参照しながら、第3実施形態に係る旅程提案システム1の全体構成について説明する。図10は、第3実施形態に係る旅程提案システムの全体構成を示すブロック図である。なお、図10では、図7で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
【0058】
図10において、第3実施形態に係る旅程提案システム1は、第2実施形態に係る構成要素(図7参照)に加えて、理由提示部50を備えて構成されている。
【0059】
理由提示部50は、提案旅程が提示された理由を提示可能に構成されている。具体的には、理由提示部50は、検索抽出部20が旅程サンプル蓄積部10から旅程サンプルを抽出した根拠(例えば、どのような検索をして抽出したのかを示す情報)を提示する。なお、理由提示部50は、提案旅程そのものではなく、提案旅程に含まれている旅行コンテンツ毎に理由を提示するものであってもよい。また、理由提示部50は、提案コンテンツが提示された理由を提示可能に構成されてもよい。具体的には、理由提示部50は、検索抽出部20が旅行コンテンツ蓄積部10bから旅行コンテンツを抽出した根拠を提示するようにしてもよい。なお、理由提示部50が提示する理由は複数であってもよい。
【0060】
理由提示部50は、例えば旅程提示部30が提案旅程を提示したタイミング、又はコンテンツ提示部35が提案コンテンツを提示したタイミングで、それらが提案された理由を提示すればよい。或いは、理由提示部50は、システムユーザの操作に応じて、提案旅程や提案コンテンツが提案された理由を提示してもよい。理由提示部50は、例えば提案旅程や提案コンテンツの中から、特定の旅行コンテンツがシステムユーザによって選択された際に、その旅行コンテンツが提案された理由を提示するようにしてもよい。なお、理由提示部50は、提案旅程や提案コンテンツが提案された理由を、ディスプレイを有する表示装置に出力して提示する。提案された理由は、提案旅程や提案コンテンツ等と同じディスプレイ上に表示されてもよい。
【0061】
(理由提示の具体例)
次に、図11を参照しながら、第3実施形態に係る旅程提案システム1で実現可能な旅程又はコンテンツが提案された理由の提示について具体例を挙げて説明する。図11は、第3実施形態に係る旅程提案システムにおける理由提示の具体例を示すイメージ図である。
【0062】
図11に示すように、理由提示部50は、提案旅程に含まれる旅行コンテンツや提案コンテンツと共に、それらが提案された理由を提示する。理由の一例としては、同じ旅行コンテンツを選択した旅行者の人数や、その旅行者に関する情報、或いは、検索抽出部20が検索に利用したキーワード、類似キーワード、連想キーワード(即ち、旅行者データに含まれるキーワードから連想されるキーワード)等が挙げられる。ここで特に、検索抽出部20は、概念検索を利用して検索を行っているため、連想キーワードを提示することで、提案旅程又は提案コンテンツが提案された理由を適切に把握することができる。なお、理由提示部50は、キーワードから連想キーワードに至るまでの概念グラフを表示するようにしてもよい。
【0063】
(技術的効果)
次に、第3実施形態に係る旅程提案システム1によって得られる技術的効果について説明する。
【0064】
図10及び図11で説明したように、第3実施形態に係る旅程提案システム1では、提案旅程又は提案コンテンツが提案された理由が提示される。よって、第3実施形態に係る旅程提案システム1によれば、システムユーザ(即ち、旅行業者のスタッフ、或いは旅行者)が提案旅程又は提案コンテンツが提案された理由を知ることができる。このような技術的効果は、オントロジ技術を用いた概念検索を行った場合に顕著に発揮される。例えば、連想キーワードによって意外な旅程や旅行コンテンツが提案された場合であっても、それらがどのような検索によって抽出されたのかを把握できる。その結果、システムユーザが、提案旅程や提案コンテンツの内容に納得できるようになる。
【0065】
<第4実施形態>
次に、第4実施形態に係る旅程提案システム1について、図12及び図13を参照して説明する。なお、第4実施形態は、上述した第1から第3実施形態と比べて、一部の構成及び動作が異なるのみであり、他の部分については概ね同様である。よって、以下では第1から第3実施形態と異なる部分について詳細に説明し、他の重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
【0066】
(システム構成)
まず、図12を参照しながら、第4実施形態に係る旅程提案システム1の全体構成について説明する。図12は、第4実施形態に係る旅程提案システムの全体構成を示すブロック図である。なお、図12では、図7で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
【0067】
図12において、第4実施形態に係る旅程提案システム1は、第1実施形態に係る構成要素(図1参照)に加えて、旅行コンテンツ蓄積部10bと、仮想体験データ生成部60とを備えて構成されている。
【0068】
仮想体験データ生成部60は、旅程提示部30で提示された提案旅程を仮想的に体験するための仮想体験データを生成して出力可能に構成されている。仮想体験データ生成部60は、旅行コンテンツ蓄積部10bに蓄積された旅行コンテンツを利用して仮想体験データを生成する。或いは、仮想体験データ生成部60は、仮想体験データを生成するためのデータを新たにインターネット等から収集して、仮想体験データを生成してもよい。仮想体験データは、提案旅程に含まれる旅行コンテンツに関する画像や、提案旅程に含まれる旅行コンテンツ間の経路の様子を示す画像等を含んでいる。
【0069】
仮想体験データ生成部60は、例えば旅程提示部30が提案旅程を提示したタイミングで、仮想体験データを出力すればよい。或いは、仮想体験データ生成部60は、システムユーザの操作に応じて(言い換えれば、システムユーザが仮想体験データの出力を希望したタイミングで)、仮想体験データを出力してもよい。仮想体験データ生成部60から出力された仮想体験データは、旅程提示部30によって、提案旅程と共に或いは提案旅程に代えて提示される。
【0070】
(仮想体験データの提示例)
次に、図13を参照しながら、第4実施形態に係る旅程提案システム1で実現可能な仮想体験データの提示について具体例を挙げて説明する。図13は、第4実施形態に係る旅程提案システムで生成される仮想体験データの提示例を示すイメージ図である。
【0071】
図13に示すように、仮想体験データを提示する際には、旅程表示エリア、映像表示エリア、ルート表示エリア、操作パネルエリア、及び説明表示エリアを含む画面が表示される。旅程表示エリアには、仮想体験データに対応する提案旅程が表示される。映像表示エリアには、仮想体験データに含まれる映像(又は画像)が表示される。ルート表示エリアには、提案旅程に対応するルートが表示される。なお、ルート表示エリアに表示されているルートのうち、映像表示エリアで表示されている映像に対応するルートは強調表示されてよい。操作パネルエリアは、映像表示エリアに表示される映像の再生に関する各種操作を行うための操作パネルが表示される。説明表示エリアには、映像表示エリアで表示されている映像に対応する説明が表示される。
【0072】
(技術的効果)
次に、第4実施形態に係る旅程提案システム1によって得られる技術的効果について説明する。
【0073】
図12及び図13で説明したように、第4実施形態に係る旅程提案システム1では、提案旅程に基づいて生成された仮想体験データが出力される。仮想体験データは、提案旅程と共に旅行者に対して提示される。よって、第4実施形態に係る旅程提案システム1によれば、提案旅程を提示された旅行者に対して、提案旅程を仮想体験させることが可能である。仮想体験データを利用すれば、旅行者に対して、旅行を具体的にイメージさせ、旅行意欲を刺激するような情報を提供することができる。
【0074】
<第5実施形態>
次に、第5実施形態に係る旅程提案システム1について、図14及び図15を参照して説明する。なお、第5実施形態は、上述した第1から第4実施形態と比べて、一部の構成及び動作が異なるのみであり、他の部分については概ね同様である。よって、以下では第1から第4実施形態と異なる部分について詳細に説明し、他の重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
【0075】
(システム構成)
まず、図14を参照しながら、第5実施形態に係る旅程提案システム1の全体構成について説明する。図14は、第5実施形態に係る旅程提案システムの全体構成を示すブロック図である。なお、図14では、図7で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
【0076】
図14において、第5実施形態に係る旅程提案システム1は、第2実施形態の構成要素(図7参照)に加えて、しおり生成部70と、パンフレット生成部80とを備えて構成されている。
【0077】
しおり生成部70は、旅程提示部30で提示された提案旅程に対応するしおりを生成可能に構成されている。なお、ここでの「しおり」とは、提案旅程を紹介するための情報をまとめたものであり、提案旅程に関する情報や提案旅程に含まれる旅行コンテンツに関する情報(例えば、提案旅程や、それに含まれる旅行コンテンツの魅力を伝えるための画像や紹介文)を含んでいる。しおり生成部70は、旅行コンテンツ蓄積部10bに蓄積された旅行コンテンツを用いて、提案旅程に対応するしおりを生成する。
【0078】
パンフレット生成部80は、コンテンツ提示部35で提示された提案コンテンツに対応するパンフレットを生成可能に構成されている。なお、ここでの「パンフレット」とは、提案コンテンツを紹介するための情報をまとめたものであり、提案コンテンツに関する情報(例えば、提案コンテンツの魅力を伝えるための画像や紹介文)を含んでいる。パンフレット生成部80は、コンテンツ提示部35で提示された提案コンテンツを用いて、提案コンテンツに対応するパンフレットを生成する。
【0079】
生成されたしおり及びパンフレットは、旅行者に対して電子データとして提供される。しおり及びパンフレットは、例えば旅行者が保有する端末等で閲覧可能なものとして旅行者に提供される。
【0080】
(パンフレット例)
次に、図15を参照しながら、第4実施形態に係る旅程提案システム1で生成されるしおり及びパンフレットについて具体例を挙げて説明する。図15は、第5実施形態に係る旅程提案システムで生成されるパンフレットの一例を示すイメージ図である。
【0081】
図15に示すように、しおり及びパンフレットは、一般的な旅行パンフレットと同様に、旅行者の旅行意欲を掻き立てるような構成(例えば、旅程に含まれるコンテンツを紹介するキャッチーな画像や紹介文を含むもの)であることが好ましい。しおり及びパンフレットの構成やレイアウトは、典型的には、予め設定した事項に基づき自動的に決定されるものであるが、旅行業者のスタッフが適宜修正できるものであってもよい。なお、しおり及びパンフレットは、電子データであるため、動画、ウォークスルー、リンク等のダイナミックなコンテンツを組み込むことも可能である。また、旅行コンテンツの料金が割引される電子クーポンが付帯されてもよい。
【0082】
(技術的効果)
次に、第5実施形態に係る旅程提案システム1によって得られる技術的効果について説明する。
【0083】
図14及び図15で説明したように、第5実施形態に係る旅程提案システム1では、提案旅程に対応したしおり、又は提案コンテンツに対応したパンフレットが生成される。よって、第5実施形態に係る旅程提案システム1によれば、しおり及びパンフレットの提供によって、提案旅程に対する旅行者の旅行意欲を掻き立てることができる。また、旅行者はしおり及びパンフレットを持ち帰ることができるため、自宅等でも提案旅程を検討することができる。これにより、旅行に同行する家族と一緒に提案旅程を検討することも可能となる。
【0084】
<付記>
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
【0085】
(付記1)
付記1に記載の旅程提案システムは、複数の旅行コンテンツを含む旅程サンプルを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいて体系化して蓄積する蓄積手段と、体系化して蓄積された前記旅程サンプルの中から、入力された条件に合う前記旅程サンプルを検索して抽出する抽出手段と、抽出された前記旅程サンプルを提案旅程として提示する提示手段とを備えることを特徴とする旅程提案システムである。
【0086】
(付記2)
付記2に記載の旅程提案システムは、前記蓄積手段は、前記旅行コンテンツを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいて体系化して蓄積し、前記抽出手段は、体系化して蓄積された前記旅行コンテンツの中から、入力された条件に合う前記旅行コンテンツを検索して抽出し、前記提示手段は、前記提案旅程に加えて、抽出された前記旅行コンテンツを提案コンテンツとして提示することを特徴とする付記1に記載の旅程提案システムである。
【0087】
(付記3)
付記3に記載の旅程提案システムは、前記提案旅程に含まれる前記旅行コンテンツと、前記提案コンテンツとを入れ替えることで、前記提案旅程を修正する修正手段を更に備えることを特徴とする付記2に記載の旅程提案システムである。
【0088】
(付記4)
付記4に記載の旅程提案システムは、前記提示手段は、前記提案旅程が前記抽出手段で抽出された理由を提示することを特徴とする付記1から3のいずれか一項に記載の旅程提案システムである。
【0089】
(付記5)
付記5に記載の旅程提案システムは、前記抽出手段は、入力された条件から連想される連想キーワードを用いて、入力された条件に合う前記旅行コンテンツを検索し、前記提示手段は、前記連想キーワードを、前記理由の少なくとも一部として提示することを特徴とする付記4に記載の旅程提案システムである。
【0090】
(付記6)
付記6に記載の旅程提案システムは、前記提案旅程に含まれる前記旅行コンテンツに関する画像と、前記提案旅程に含まれる前記旅行コンテンツ間の経路の様子を示す画像とを含む仮想体験データを出力する出力手段を更に備えることを特徴とする付記1から5のいずれか一項に記載の旅程提案システムである。
【0091】
(付記7)
付記7に記載の旅程提案システムは、前記提案旅程に含まれる前記旅行コンテンツに関する第1コンテンツデータを取得し、前記第1コンテンツデータを用いて前記提案旅程を紹介するしおりを生成するしおり生成手段を更に備えることを特徴とする付記1から6のいずれか一項に記載の旅程提案システムである。
【0092】
(付記8)
付記8に記載の旅程提案システムは、前記提案コンテンツに関する第2コンテンツデータを取得し、前記第2コンテンツデータを用いて前記提案コンテンツを紹介するパンフレットを生成するパンフレット生成手段を更に備えることを特徴とする付記2又は3に記載の旅程提案システムである。
【0093】
(付記9)
付記9に記載の旅程提案方法は、複数の旅行コンテンツを含む旅程サンプルを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいて体系化して蓄積し、体系化して蓄積された前記旅程サンプルの中から、入力された条件に合う前記旅程サンプルを検索して抽出し、抽出された前記旅程サンプルを提案旅程として提示することを特徴とする旅程提案方法である。
【0094】
(付記10)
付記10に記載のコンピュータプログラムは、複数の旅行コンテンツを含む旅程サンプルを、前記旅行コンテンツの関連性に基づいて体系化して蓄積し、体系化して蓄積された前記旅程サンプルの中から、入力された条件に合う前記旅程サンプルを検索して抽出し、抽出された前記旅程サンプルを提案旅程として提示するようにコンピュータを動作させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
【0095】
本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う旅程提案システム、旅程提案方法、及びコンピュータプログラムもまた本発明の技術思想に含まれる。
【符号の説明】
【0096】
1 旅程提案システム
10 旅程サンプル蓄積部
10b 旅行コンテンツ蓄積部
20 検索抽出部
30 旅程提示部
35 コンテンツ提示部
40 旅程修正部
50 理由提示部
60 仮想体験データ生成部
70 しおり生成部
80 パンフレット生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15