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特許7517428情報提供システム、情報提供方法及びプログラム
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  • 特許-情報提供システム、情報提供方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】情報提供システム、情報提供方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20240709BHJP
【FI】
G06Q30/02
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022541428
(86)(22)【出願日】2021-07-20
(86)【国際出願番号】 JP2021027159
(87)【国際公開番号】W WO2022030247
(87)【国際公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-02-01
(31)【優先権主張番号】P 2020131472
(32)【優先日】2020-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】高本 亮
(72)【発明者】
【氏名】下村 英恵
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-009147(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0085345(US,A1)
【文献】特開2017-117360(JP,A)
【文献】特開2020-067986(JP,A)
【文献】特開2014-056416(JP,A)
【文献】特開2009-151623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内に存在する顧客の属性情報に基づき、前記施設内に存在する陳列物の中の前記顧客の関心対象を特定する特定手段と、
前記施設内での前記顧客の行動内容に基づき、前記顧客に視認された前記陳列物を推定する推定手段と、
前記特定の結果と、前記推定の結果とに基づき、前記顧客に情報提供する前記陳列物を決定する決定手段と、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の情報を出力する出力手段と、
を有し、
前記決定手段は、前記関心対象として特定された前記陳列物の中の前記顧客に視認されていない前記陳列物を、情報提供する前記陳列物として決定する情報提供システム。
【請求項2】
前記決定手段は、前記推定の結果に基づき、前記属性情報に基づき特定された前記関心対象の中から前記顧客に情報提供する前記陳列物を決定する請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記属性情報は、前記顧客の過去の購入履歴、前記購入履歴から生成された前記顧客の嗜好情報、前記顧客が登録した関心内容、所定の属性が前記顧客に類似する他の顧客の前記購入履歴、前記他の顧客の前記嗜好情報、前記他の顧客の前記関心内容、及び前記施設内での前記顧客の行動内容の中の少なくとも1つを含む請求項1又は2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記特定手段は、前記属性情報に基づき、前記関心対象として特定された前記陳列物に前記顧客が関心を示すタイミングをさらに特定し、
前記出力手段は、前記関心対象として特定された前記陳列物に前記顧客が関心を示すタイミングで、前記陳列物の情報を出力する請求項1から3のいずれか1項に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記特定手段は、前記顧客の過去の購入履歴、及び前記顧客が登録したイベント日の少なくとも一方に基づき、前記関心対象として特定された前記陳列物に前記顧客が関心を示すタイミングを特定する請求項4に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記推定手段は、前記顧客の動線、視線及び顔の向きの少なくとも1つに基づき、前記顧客に視認された前記陳列物を推定する請求項1から5のいずれか1項に記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記出力手段は、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の陳列位置の前を前記顧客が通り過ぎたことを検出したタイミング、
前記顧客が前記施設から去ることを検出したタイミング、
前記施設内での前記陳列物を視認する活動を終えた顧客が通過することになる所定位置で前記顧客を検出したタイミング、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の陳列位置と顧客との距離が基準距離以内であり、かつ、その顧客がその前記陳列物を視認したことが検出されない状態の継続時間が基準時間に達したことを検出したタイミング、
前記顧客が前記施設に来た日の予め定められた時刻、及び、
予め定められた日の予め定められた時刻
の中の少なくとも1つのタイミングで、情報提供の対象として決定された前記陳列物の情報を出力する請求項1から6のいずれか1項に記載の情報提供システム。
【請求項8】
前記出力手段は、前記顧客又は前記施設の管理者に向けて前記陳列物の情報を出力する請求項1から7のいずれか1項に記載の情報提供システム。
【請求項9】
コンピュータが、
施設内に存在する顧客の属性情報に基づき、前記施設内に存在する陳列物の中の前記顧客の関心対象を特定し、
前記施設内での前記顧客の行動内容に基づき、前記顧客に視認された前記陳列物を推定し、
前記特定の結果と、前記推定の結果とに基づき、前記顧客に情報提供する前記陳列物を決定し、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の情報を出力し、
前記顧客に情報提供する前記陳列物を決定する処理では、前記関心対象として特定された前記陳列物の中の前記顧客に視認されていない前記陳列物を、情報提供する前記陳列物として決定する情報提供方法。
【請求項10】
コンピュータを、
施設内に存在する顧客の属性情報に基づき、前記施設内に存在する陳列物の中の前記顧客の関心対象を特定する特定手段、
前記施設内での前記顧客の行動内容に基づき、前記顧客に視認された前記陳列物を推定する推定手段、
前記特定の結果と、前記推定の結果とに基づき、前記顧客に情報提供する前記陳列物を決定する決定手段、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の情報を出力する出力手段、
として機能させ
前記決定手段は、前記関心対象として特定された前記陳列物の中の前記顧客に視認されていない前記陳列物を、情報提供する前記陳列物として決定するプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システム、情報提供方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明に関連する技術が、特許文献1及び2に開示されている。
【0003】
特許文献1は、顧客の位置をカートの位置情報等に基づき特定した後、特定した位置の近くにある商品棚に配置されている商品の情報の中から、顧客に有用な情報を顧客の購入履歴等に基づき選択し、選択した情報を顧客に向けて出力する技術を開示している
【0004】
特許文献2は、商品のピッキングをしている作業者の位置をカートの位置情報等に基づき特定し、特定した位置が受注データに含まれる商品の陳列エリアに近づくと、その商品の電子タグを点滅させる技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2014-56416号公報
【文献】特開2009-151623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
顧客は、店舗や展示場などの施設を訪問した際、そこに存在する多数の陳列物(商品や展示物)の中から関心のあるものを見つけ出し、それを観察したり、それの情報を収集したりする。しかし、人間の認知能力には限界がある。このため、施設に存在する多数の陳列物の中から関心のあるものを漏らさず見つけ出すのは容易でない。
【0007】
当該問題を解決する手段として、例えば、特許文献1に開示の技術のように、顧客の購入履歴等から顧客が関心のある陳列物を推定し、顧客がその陳列物に近づいたタイミングでそれの情報を出力する手段が考えられる。しかし、顧客が関心のある陳列物すべての情報を出力すると、出力される情報が過多になる。結果、出力された情報を確認する顧客負担が大きくなるほか、その情報自体が見落とされる等の問題が発生し得る。
【0008】
本発明は、顧客が関心のある陳列物の中から、顧客に情報提供すべき陳列物を適切に取捨選択する技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明によれば、
施設内に存在する顧客の属性情報に基づき、前記施設内に存在する陳列物の中の前記顧客の関心対象を特定する特定手段と、
前記施設内での前記顧客の行動内容に基づき、前記顧客に視認された前記陳列物を推定する推定手段と、
前記特定の結果と、前記推定の結果とに基づき、前記顧客に情報提供する前記陳列物を決定する決定手段と、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の情報を出力する出力手段と、
を有する情報提供システムが提供される。
【0010】
また、本発明によれば、
コンピュータが、
施設内に存在する顧客の属性情報に基づき、前記施設内に存在する陳列物の中の前記顧客の関心対象を特定し、
前記施設内での前記顧客の行動内容に基づき、前記顧客に視認された前記陳列物を推定し、
前記特定の結果と、前記推定の結果とに基づき、前記顧客に情報提供する前記陳列物を決定し、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の情報を出力する情報提供方法が提供される。
【0011】
また、本発明によれば、
コンピュータを、
施設内に存在する顧客の属性情報に基づき、前記施設内に存在する陳列物の中の前記顧客の関心対象を特定する特定手段、
前記施設内での前記顧客の行動内容に基づき、前記顧客に視認された前記陳列物を推定する推定手段、
前記特定の結果と、前記推定の結果とに基づき、前記顧客に情報提供する前記陳列物を決定する決定手段、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の情報を出力する出力手段、
として機能させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、顧客が関心のある陳列物の中から、顧客に情報提供すべき対象を適切に取捨選択する技術が実現される
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態の装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態の情報提供システムの機能ブロック図の一例である。
図3】本実施形態の情報提供システムが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図4】本実施形態の情報提供システムが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図5】本実施形態の情報提供システムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6】本実施形態の情報提供システムが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図7】本実施形態の情報提供システムが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0015】
<<第1の実施形態>>
<概要>
まず、本実施形態の情報提供システムの概要を説明する。情報提供システムは、施設内に存在する各顧客の属性情報に基づき、施設内に存在する陳列物の中の各顧客の関心対象を特定する。また、情報提供システムは、施設内での各顧客の行動内容に基づき、各顧客に視認された陳列物を推定する。そして、情報提供システムは、各顧客の関心対象として特定された陳列物の中の各顧客に視認されなかった陳列物、すなわち各顧客の関心対象として特定された陳列物の中の各顧客が見落とした陳列物の情報を、各顧客に向けて出力する。
【0016】
このように、情報提供システムは、施設内に存在する陳列物の中の顧客の関心対象すべての情報を提供するのでなく、顧客の関心対象(陳列物)の中の顧客が見落とした陳列物の情報を、顧客に向けて出力する。当該情報提供システムによれば、顧客が関心のある陳列物の中から、顧客に情報提供すべき対象を適切に取捨選択することが可能となる。結果、顧客に向けて出力される情報が過多になる不都合を抑制できる。
【0017】
<ハードウエア構成>
次に、情報提供システムのハードウエア構成の一例を説明する。情報提供システムが備える各機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0018】
情報提供システムは、物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成されてもよいし、物理的及び論理的に一体となった1つの装置で構成されてもよい。図1は、各装置のハードウエア構成例を示す図である。図1に示すように、各装置は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。なお、各装置は周辺回路4Aを有さなくてもよい。
【0019】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置、外部装置、外部サーバ、外部センサ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイスなどを含む。入力装置は、例えばキーボード、マウス、マイク等である。出力装置は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等である。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0020】
<機能構成>
次に、情報提供システムの機能構成の一例を説明する。図2に示すように、情報提供システム10は、特定部11と、推定部12と、決定部13と、出力部14と、記憶部15とを有する。なお、情報提供システム10は、記憶部15を有さなくてもよい。この場合、情報提供システム10と通信可能に構成された外部装置が記憶部15を備える。
【0021】
処理装置10が備えるこれらの機能部により、
(1) 施設に来た顧客を特定し、管理する処理
(2) 顧客の関心対象を特定する処理
(3) 顧客に視認された陳列物を推定する処理
(4) 情報提供する対象を決定し、出力する処理
が実行される。以下、処理毎に説明する。
【0022】
「(1)施設に来た顧客を特定し、管理する処理」
特定部11は、情報取得装置が取得した情報に基づき施設に来た顧客を特定し、特定した顧客を顧客識別情報で管理する。
【0023】
施設は、複数の陳列物が存在し、顧客が移動しながら好きな陳列物を視認できる施設であり、店舗、展示場等が例示される。陳列物は、施設内に陳列された物である。施設が店舗の場合、陳列物は店舗内に陳列された商品である。施設が展示場の場合、陳列物は展示場内に陳列された展示物である。
【0024】
情報取得装置は、顧客に関連する情報を取得する装置である。情報取得装置は、カメラ、近距離無線通信装置、顧客操作用端末及びサーバ中の少なくとも1つを含むことができる。
【0025】
カメラは、施設に来た顧客の顔を撮影できる位置及び向きで設置され、顧客の顔画像を生成する。近距離無線通信装置は、施設に設置され、顧客所有物(スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末、ICカード等)と近距離無線通信し、顧客所有物に記憶されている会員識別情報を取得する。顧客操作用端末は、施設に設置され、所定の入力装置(タッチパネル等)を介して会員識別情報の入力を受付ける。サーバは、インターネット等の通信ネットワークを介して顧客所有物(スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末等)と通信し、顧客所有物の位置情報を取得する。顧客所有物は、GPS(global positioning system)等のあらゆる技術を利用して、自端末の位置情報を取得することができる。
【0026】
会員識別情報は、会員登録している顧客を識別するための情報である。顧客は、予め定められた手順で会員登録を行うことで、会員識別情報を付与される。会員登録や、会員識別情報の管理方法などは、従来のあらゆる技術を採用して実現することができる。
【0027】
なお、上述の通り、施設に来たことを特定された顧客は顧客識別情報で管理される。すなわち、顧客識別情報が、施設に来た顧客を互いに識別するための情報となる。例えば、施設に来たことを特定された顧客の顧客識別情報は、施設にいる顧客を管理するための施設内顧客管理情報に登録される。本実施形態では、上記会員識別情報が顧客識別情報として利用される。なお、施設に来た顧客各々に新たに顧客識別情報を発行し、当該顧客識別情報を会員識別情報と紐付けて登録するなどの他の手段を採用してもよい。
【0028】
ここで、図3に、記憶部15が記憶する会員情報の一例を模式的に示す。図示する会員情報は、会員識別情報、顔情報、購入履歴情報、嗜好情報、関心内容、氏名、住所、性別、年令等を含む。なお、会員情報は、この例示の中の一部を含まなくてもよいし、その他の情報を含んでもよい。
【0029】
会員識別情報は、会員を互いに識別するための情報である。
顔情報は、顔写真、及び/又は、当該顔写真から抽出された顔の外観の特徴量である。
購入履歴情報は、過去に購入した商品及び購入日を示す情報である。
嗜好情報は、コンピュータによる演算処理で、購入履歴情報から算出された顧客の嗜好を示す情報である。嗜好情報の算出は、従来のあらゆる技術を採用して実現することができる。例えば、よく購入しているメーカ名、商品種、価格帯等が算出される。
関心内容は、顧客が自身で登録する情報であり、現在関心がある内容を示す。例えば、メーカ名、商品種、価格帯、展示物の種類(絵、写真、陶器等)、作家名、作品の作成年月日等を登録することができる。
氏名、住所、性別及び年令は、顧客の氏名、住所、性別及び年令である。
【0030】
これらの情報の取得及び管理は、従来のあらゆる技術を採用して実現することができる。
【0031】
次に、情報取得装置としてカメラ、近距離無線通信装置、顧客操作用端末、サーバ各々を利用した場合の特定部11の処理の一例を説明する。
【0032】
情報取得装置としてカメラを利用する場合、施設の入口や施設内又は施設の周辺の任意の場所にカメラが設置される。そして、特定部11は、カメラが生成した顧客の顔画像と、会員登録済み顧客の情報(会員情報、図3参照)とに基づく照合処理により、施設に来た顧客の認証(顔認証)を行う。そして、特定部11は、当該認証に成功した場合、その顧客の会員識別情報を、施設にいる顧客を管理するための施設内顧客管理情報に登録する。
【0033】
また、施設の出口や施設内又は施設の周辺の任意の場所にカメラが設置される。そして、特定部11は、カメラが生成した顧客の顔画像と、会員登録済み顧客の情報(会員情報、図3参照)とに基づく照合処理により、施設から去る顧客の会員識別情報を特定する。そして、特定部11は、特定した会員識別情報を、施設内顧客管理情報から消去したりする。
【0034】
情報取得装置として近距離無線通信装置を利用する場合、施設の入口や施設内又は施設の周辺の任意の場所に近距離無線通信装置が設置される。そして、特定部11は、近距離無線通信装置が取得した会員識別情報と、会員登録済み顧客の情報(会員情報、図3参照)とに基づく照合処理により、施設に来た顧客の認証を行う。そして、特定部11は、当該認証に成功した場合、その顧客の会員識別情報を、施設にいる顧客を管理するための施設内顧客管理情報に登録する。
【0035】
また、施設の出口や施設内又は施設の周辺の任意の場所に近距離無線通信装置が設置される。そして、特定部11は、近距離無線通信装置が取得した会員識別情報と、会員登録済み顧客の情報(会員情報、図3参照)とに基づく照合処理により、施設から去る顧客の会員識別情報を特定する。そして、特定部11は、特定した会員識別情報を、施設内顧客管理情報から消去したりする。
【0036】
情報取得装置として顧客操作用端末を利用する場合、施設の入口や施設内又は施設の周辺の任意の場所に顧客操作用端末が設置される。そして、特定部11は、顧客操作用端末にユーザ入力された会員識別情報と、会員登録済み顧客の情報(会員情報、図3参照)とに基づく照合処理により、施設に来た顧客の認証を行う。そして、特定部11は、当該認証に成功した場合、その顧客の会員識別情報を、施設にいる顧客を管理するための施設内顧客管理情報に登録する。
【0037】
また、施設の出口や施設内又は施設の周辺の任意の場所に顧客操作用端末が設置される。そして、特定部11は、顧客操作用端末にユーザ入力された会員識別情報と、会員登録済み顧客の情報(会員情報、図3参照)とに基づく照合処理により、施設から去る顧客の会員識別情報を特定する。そして、特定部11は、特定した会員識別情報を、施設内顧客管理情報から消去したりする。
【0038】
情報取得装置としてサーバを利用する場合、特定部11は、サーバが取得した顧客所有物の位置情報と、施設の位置情報との照合により、顧客が施設内にいることを検出する。そして、特定部11は、施設内にいることを検出した顧客の会員識別情報を、施設にいる顧客を管理するための施設内顧客管理情報に登録する。
【0039】
また、特定部11は、サーバが取得した顧客所有物の位置情報と、施設の位置情報との照合により、顧客が施設から去ったことを検出する。そして、特定部11は、施設から去ったことを検出した顧客の会員識別情報を、施設内顧客管理情報から消去したりする。
【0040】
なお、情報提供システム10は、複数種類の情報取得装置を利用し、複数種類の手法で、施設に来た顧客の特定、及び、施設を去る顧客の特定を実現してもよい。また、情報提供システム10は、ここで例示していないその他の手法を採用して、施設に来た顧客の特定、及び、施設を去る顧客の特定を実現してもよい。
【0041】
「(2)顧客の関心対象を特定する処理」
特定部11は、施設内に存在する各顧客の属性情報に基づき、施設内に存在する陳列物の中の各顧客の関心対象を特定する。
【0042】
予め、施設内に存在する陳列物のリストが存在する(図4参照)。このリストにおいては、各陳列物の詳細情報(商品種、価格帯、メーカ、展示物の種類(絵、写真、陶器等)、作家名、作成年月日等)が登録されている。そして、特定部11は、当該陳列物の詳細情報と顧客の属性情報とに基づき、当該リストに含まれる陳列物の中から顧客の関心対象を特定する。
【0043】
属性情報は、各顧客の過去の購入履歴、購入履歴から生成された各顧客の嗜好情報、各顧客が登録した関心内容、所定の属性(年令、性別等)が各顧客に類似する他の顧客の購入履歴、上記他の顧客の嗜好情報、上記他の顧客の関心内容、及び施設内での各顧客の行動内容の中の少なくとも1つを含む。
【0044】
ここで、顧客の関心対象を特定する処理の具体例を説明する。特定部11は、例えば以下で例示する複数の処理例の中の1つ又は複数を採用して、顧客の関心対象を特定することができる。
【0045】
「(2-1)第1の処理例」
特定部11は、顧客の過去の購入履歴と、陳列物の詳細情報とに基づき、陳列物の中から顧客の関心対象を特定する。
【0046】
例えば、過去に購入したことがあるメーカの過去に購入したことがある商品を、関心対象として特定してもよいし、当該商品に関連する商品(同じ種類、同じメーカ、同じ価格帯等)を関心対象として特定してもよい。「過去の購入」は、「1回」でもよいし、「複数回」、「直近の所定期間内に購入」、「直近の所定期間内に複数回購入」等の条件を付してもよい。なお、この例示はあくまで一例であり、その他のアルゴリズムで、顧客の過去の購入履歴と、陳列物の詳細情報とに基づき、陳列物の中から顧客の関心対象を特定することができる。
【0047】
「(2-2)第2の処理例」
特定部11は、顧客の嗜好情報と、陳列物の詳細情報とに基づき、陳列物の中から顧客の関心対象を特定する。顧客の嗜好情報に基づき、複数の商品群の中から顧客にお勧めする商品を選択する技術は広く知られている。特定部11は、当該技術を利用して、当該特定を実現することができる。
【0048】
「(2-3)第3の処理例」
特定部11は、顧客が登録した関心内容と、陳列物の詳細情報とに基づき、陳列物の中から顧客の関心対象を特定する。顧客が登録した関心内容は、例えば、メーカ名、商品種、価格帯、展示物の種類(絵、写真、陶器等)、作家名、作品の作成年月日等を含む。特定部11は、顧客が登録した当該条件に合致(登録した条件の少なくとも一つが合致又はすべてが合致等)する陳列物を、関心対象として特定する。
【0049】
「(2-4)第4の処理例」
特定部11は、処理対象の顧客の属性(性別、年齢層)と類似する他の顧客の過去の購入履歴、嗜好情報及び/又は関心内容を取得する。そして、特定部11は、第1の処理例乃至第3の処理例と同様にして、他の顧客の過去の購入履歴、嗜好情報及び/又は関心内容に基づき、処理対象の顧客の関心対象を特定する。当該処理は、例えば、処理対象の顧客の過去の購入履歴、嗜好情報、関心内容等が登録されていない時に有効である。特定部11は、処理対象の顧客の過去の購入履歴、嗜好情報、関心内容等が登録されていない時に、第4の処理例を実行してもよい。
【0050】
「(2-5)第5の処理例」
特定部11は、施設内での顧客の行動内容に基づき、関心対象を特定する。顧客の行動内容は、施設内に設置されたカメラ等の情報取得装置により生成された情報を解析することで特定される。まず、カメラが生成した画像を用いた顔認証や、近距離無線通信装置が顧客所有物(スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末、ICカード等)から取得した会員識別情報に基づく認証により、施設内で行動している顧客を特定する。そして、カメラが生成した画像を解析することで、画像内に存在するその顧客が行った行動を特定することができる。
【0051】
例えば、特定部11は、施設内での顧客の動線に基づき、顧客の関心対象を特定することができる。一例として、特定部11は、顧客が所定時間以上立ち止まった箇所の近く(その前や周辺等)に陳列されている陳列物、及び、それに関連する陳列物(同じ種類、同じメーカ、同じ価格帯、同じ作家等)を、関心対象として特定してもよい。所定箇所の近く(その前や周辺等)に陳列されている陳列物は、予め用意された施設内のレイアウト情報に基づき特定されてもよいし、画像解析で所定箇所の近く(その前や周辺等)に陳列されている陳列物を認識することで特定されてもよい。
【0052】
その他、特定部11は、施設内での顧客の視線に基づき、顧客の関心対象を特定することができる。一例として、特定部11は、顧客が視認した陳列物、及び、それに関連する陳列物(同じ種類、同じメーカ、同じ価格帯、同じ作家等)を、関心対象として特定してもよい。顧客の視線の先の陳列物は、予め用意された施設内のレイアウト情報に基づき特定されてもよいし、画像解析で視線の先に存在する陳列物を認識することで特定されてもよい。
【0053】
その他、特定部11は、陳列物への関心を示す所定の行動に基づき、顧客の関心対象を特定することができる。当該所定の行動は、陳列物を試す行動(マッサージ機に座る、いすに座る、試供品を食する等)、陳列物に触れる行動、陳列物を手に取る行動等である。特定部11は、当該所定の行動の対象となった陳列物、及び、それに関連する陳列物(同じ種類、同じメーカ、同じ価格帯、同じ作家等)を、関心対象として特定してもよい。所定の行動の対象となった陳列物は、画像解析でその陳列物を認識することで特定されてもよい。
【0054】
「(3)顧客に視認された陳列物を推定する処理」
推定部12は、施設内での各顧客の行動内容に基づき、各顧客に視認された陳列物を推定する。顧客の行動内容は、施設内に設置されたカメラ等の情報取得装置により生成された情報を解析することで特定される。まず、カメラが生成した画像を用いた顔認証や、近距離無線通信装置が顧客所有物(スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末、ICカード等)から取得した会員識別情報に基づく認証により、施設内で行動している顧客を特定する。そして、カメラが生成した画像を解析することで、画像内に存在するその顧客が行った行動を特定することができる。
【0055】
推定部12は、各顧客の施設内の動線、視線及び顔の向きの少なくとも1つに基づき、各顧客に視認された陳列物を推定する。推定部12は、例えば、以下で例示する複数の処理例の中の1つ又は複数を採用して、顧客に視認された陳列物を推定することができる。
【0056】
「(3-1)第1の処理例」
例えば、推定部12は、視線に基づき、各顧客が見た陳列物(視線の先に位置する陳列物)を特定することができる。推定部12は、顧客が見た陳列物を、視認された陳列物として特定してもよい。なお、「顧客が見た陳列物」を、「顧客が所定時間以上見た陳列物」、「顧客が立ち止まった状態で見た陳列物」、「顧客が立ち止まった状態で所定時間以上見た陳列物」「顧客が所定値以下の速度で移動中に見た陳列物」、「顧客が所定値以下の速度で移動中に所定時間以上見た陳列物」等の条件に代えてもよい。視線の検出は、従来のあらゆる技術を利用して実現することができる。顧客の視線の先の陳列物は、予め用意された施設内のレイアウト情報に基づき特定されてもよいし、画像解析で視線の先に存在する陳列物を認識することで特定されてもよい。
【0057】
「(3-2)第2の処理例」
その他、推定部12は、顔の向きに基づき、各顧客が見た陳列物(視線の先に位置する陳列物)を推定することができる。推定部12は、顧客が見たと推定した陳列物を、視認された陳列物として特定してもよい。なお、「顧客が見たと推定した陳列物」を、「顧客が所定時間以上見たと推定した陳列物」、「顧客が立ち止まった状態で見たと推定した陳列物」、「顧客が立ち止まった状態で所定時間以上見たと推定した陳列物」「顧客が所定値以下の速度で移動中に見たと推定した陳列物」、「顧客が所定値以下の速度で移動中に所定時間以上見たと推定した陳列物」等の条件に代えてもよい。顔の向きの検出は、従来のあらゆる技術を利用して実現することができる。顔の向きの先の陳列物は、予め用意された施設内のレイアウト情報に基づき特定されてもよいし、画像解析で顔の向きの先に存在する陳列物を認識することで特定されてもよい。
【0058】
「(3-3)第3の処理例」
その他、推定部12は、施設内の動線に基づき、各顧客に視認された陳列物を推定する。例えば、推定部12は、立ち止まった箇所の近く(その前や周辺等)に陳列されている陳列物を、各顧客に視認された陳列物として特定してもよい。なお、「立ち止まった箇所」は、「所定時間以上立ち止まった箇所」等の条件に代えてもよい。その他、推定部12は、顧客が通った通路に陳列されている陳列物を、各顧客に視認された陳列物として特定してもよい。推定部12は、予め生成された施設内のレイアウト情報に基づき、所定箇所の近く(その前や周辺等)や所定の通路に陳列されている陳列物を特定してもよい。その他、推定部12は、施設内に設置されたカメラ等の情報取得装置により生成された情報を解析することで、所定箇所の近く(その前や周辺等)や所定の通路に陳列されている陳列物を特定してもよい。
【0059】
「(4)情報提供する対象を決定し、出力する処理」
決定部13は、特定部11により特定された結果(陳列物の中の各顧客の関心対象)と、推定部12により推定された結果(各顧客に視認された陳列物)とに基づき、各顧客に情報提供する陳列物を決定する。決定部13は、各顧客の関心対象として特定された陳列物の中の、各顧客に視認されていない陳列物を、情報提供の対象として決定する。なお、施設が店舗である場合、決定部13は、その店舗の商品の在庫情報を参照し、在庫がある陳列物のみを情報提供の対象として決定してもよい。このようにすることで、在庫がない陳列物に関する情報を提供する不都合を回避できる。
【0060】
出力部14は、情報提供の対象として決定された陳列物(以下、「第1の陳列物」)の情報を出力する。出力する「第1の陳列物の情報」は、第1の陳列物の名称、第1の陳列物の詳細情報(種類、メーカ、価格帯、作家名等)、施設内における第1の陳列物の陳列位置を示す情報等を含むことができる。
【0061】
次に、情報の出力方法の一例を説明する。なお、ここでの例示に限定されない。出力部14は、会員情報として予め登録されているメールアドレスを用いて、Eメールで第1の陳列物の情報を顧客に向けて送信してもよい。その他、出力部14は、アプリケーションを利用したプッシュ通知で第1の陳列物の情報を顧客に向けて送信してもよい。その他、出力部14は、所定のサーバに第1の陳列物の情報を保存し、所定のウェブサイトやアプリケーション内の所定の会員用ページにおいて第1の陳列物の情報を閲覧可能な状態にしてもよい。そして、出力部14は、Eメールやプッシュ通知などで、新たな第1の陳列物の情報が閲覧可能になった旨を顧客に通知してもよい。
【0062】
その他、出力部14は、施設内に設置された出力装置(ディスプレイ、投影装置等)を介して、第1の陳列物の情報を出力してもよい。この場合、出力部14は、出力装置の近くに設置されたカメラが生成した画像を用いた顔認証や、近距離無線通信装置が顧客所有物(スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末、ICカード等)から取得した会員識別情報に基づく認証により、出力装置の近くにいる顧客を認識する(顧客識別情報の特定)。そして、出力部14は、認識した顧客に対応して決定された第1の陳列物の情報を、その出力装置を介して出力する。
【0063】
その他、出力部14は、各陳列物に対応付けて施設内に設置された出力装置(プライスタグ、ランプ、スピーカ等)を介して、第1の陳列物の情報を出力してもよい。この場合、出力部14は、出力装置の近くに設置されたカメラが生成した画像を用いた顔認証や、近距離無線通信装置が顧客所有物(スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末、ICカード等)から取得した会員識別情報に基づく認証により、出力装置の近くにいる顧客を認識する(顧客識別情報の特定)。そして、出力部14は、認識した顧客に対応して決定された第1の陳列物に対応するプライスタグやランプを点灯/点滅させたり、スピーカから通知音を出力したりする。
【0064】
次に、第1の認識対象の情報を出力するタイミングの一例を説明する。出力部14は、以下の例の中の少なくとも1つのタイミングで、第1の認識対象の情報を出力することができる。
【0065】
「(4-1)第1の出力タイミング例」
出力部14は、情報提供の対象として決定された第1の陳列物の陳列位置の前を、その第1の陳列物を視認せずに顧客が通り過ぎたことを検出したタイミングで、その第1の陳列物の情報を出力することができる。例えば、出力部14は、関心対象として特定された陳列物であって、その時点までに顧客に視認されていない陳列物(第1の陳列物)の陳列位置の前を、その第1の陳列物を視認せずに顧客が通り過ぎたことを検出したタイミングで、その第1の陳列物の情報を出力することができる。
【0066】
顧客が所定の第1の陳列物の陳列位置の前を通り過ぎたことを検出するアルゴリズムは様々である。例えば、その顧客とその第1の陳列物の陳列位置との距離が基準値以内になった後(その顧客とその第1の陳列物が近づいた後)、その顧客とその第1の陳列物の陳列位置との距離が基準値より大になったこと(その顧客とその第1の陳列物が離れたこと)を検出することで実現されてもよい。当該条件に、「その顧客とその第1の陳列物の陳列位置との距離が基準値以内の時に、その顧客が立ち止まらない」、「その顧客の視線や顔の向きがその第1の陳列物の方に向いていない」等の条件をアンド条件で組み合わせることで、「その第1の陳列物を視認せずに顧客が通り過ぎたこと」を検出することができる。
【0067】
この例の場合、Eメールやアプリケーションのプッシュ通知を用いて第1の陳列物の情報を顧客に向けて出力してもよい。又は、視認せずに通り過ぎた第1の陳列物に対応して設置されたプライスタグやランプを点灯/点滅させたり、スピーカから通知音を出力したりしてもよい。
【0068】
この例の場合、所定の第1の陳列物を視認せずに通り過ぎたタイミングで、その第1の陳列物の情報が顧客に通知されるので、顧客は、その第1の陳列物を通り過ぎたタイミグで見落としを認識することができる。結果、顧客は、その見落とした第1の陳列物をその施設訪問時に視認することが可能となる。
【0069】
「(4-2)第2の出力タイミング例」
出力部14は、顧客が施設から去ることを検出したタイミングで、第1の陳列物の情報を出力することができる。顧客が施設から去ることの検出は、施設の出口に設置されたカメラが生成した画像に基づく顔認証で実現されてもよいし、施設の出口に設置された近距離無線通信装置や顧客操作用端末で会員識別情報の入力を受付けることで実現されてもよいし、顧客所有物から取得した顧客所有物の位置情報に基づき実現されてもよい。
【0070】
この例の場合、Eメールやアプリケーションのプッシュ通知を用いて第1の陳列物の情報を出力してもよい。その他、出口に設置された出力装置(ディスプレイ、投影装置等)を介して、第1の陳列物の情報を出力してもよい。
【0071】
この例の場合、施設から去ることを検出したタイミングで、第1の陳列物の情報が顧客に通知されるので、顧客は、その施設からそれほど離れてないタイミングで見落としを認識することができる。結果、顧客は、その施設に戻り、その見落とした第1の陳列物を視認することが可能となる。
【0072】
「(4-3)第3の出力タイミング例」
出力部14は、施設内での陳列物を視認する活動を終えた顧客が通過することになる所定位置で顧客を検出したタイミングで、第1の陳列物の情報を出力することができる。当該所定位置は、施設の種類や、施設の構造等に応じて、施設毎に決定することができる。当該所定位置は、例えば、所定の通路であってもよいし、所定のゲートであってもよいし、所定のエリアであってもよい。
【0073】
例えば、施設が店舗である場合、会計装置が設置されている箇所が例示される。この場所に来たことの検出は、例えば、この場所に設置されたカメラが生成した画像を用いた顔認証や、近距離無線通信装置が顧客所有物(スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末、ICカード等)から取得した会員識別情報に基づく認証により実現される。例えば、予め定義された店舗内の会計エリア(会計装置が設置され、会計処理を行うためのエリア)に顧客が来たことを検出してもよい。その他、出力部14は、画像を解析し、顧客が会計待ちの列に並んだことを検出したタイミングで、第1の陳列物の情報を出力してもよい。会計待ちの列に並んだことの検出は、当該列の最後尾で立ち止まったことを検出することで実現されてもよいし、その他のアルゴリズムで実現されてもよい。
【0074】
この例の場合、陳列物を視認する活動を終えた顧客が通過する施設内の所定位置に来たタイミングで、第1の陳列物の情報が顧客に通知されるので、顧客は、その施設内にいる時に見落としを認識することができる。結果、顧客は、その見落とした第1の陳列物をその施設訪問時に視認することが可能となる。
【0075】
「(4-4)第4の出力タイミング例」
出力部14は、情報提供の対象として決定された第1の陳列物の陳列位置と顧客との距離が基準距離以内であり、かつ、顧客がその第1の陳列物を視認したことが検出されない状態の継続時間が基準時間に達したことを検出したタイミングで、その第1の陳列物の情報を出力することができる。上記状態の検出は、施設内に設置されたカメラが生成した画像を解析することで実現される。
【0076】
この例の場合、Eメールやアプリケーションのプッシュ通知を用いて第1の陳列物の情報を顧客に向けて出力してもよい。又は、その第1の陳列物に対応して設置されたプライスタグやランプを点灯/点滅させたり、スピーカから通知音を出力したりしてもよい。
【0077】
この例の場合、顧客は、所定の第1の陳列物の近くにいる時に見落としを認識することができる。結果、顧客は、その見落とした第1の陳列物をその施設訪問時に視認することが可能となる。
【0078】
「(4-5)第5の出力タイミング例」
出力部14は、顧客が施設に来た日の予め定められた時刻に、第1の陳列物の情報を出力することができる。当該時刻は、各顧客が設定できてもよいし、施設の管理者が設定できてもよいし、情報提供システム10の管理者が設定してもよい。
【0079】
この例の場合、当該時刻によっては、顧客が施設を去ってからかなり時間が経過した後に、第1の陳列物の情報が出力される可能性がある。この場合、顧客は、見落とした第1の陳列物をその施設訪問時に視認することができない。しかし、その見落としを認識することで、顧客がもう一度その施設に行こうという気持ちになることが期待される。
【0080】
「(4-6)第6の出力タイミング例」
出力部14は、予め定められた日の予め定められた時刻に、第1の陳列物の情報を出力することができる。当該日及び時刻は、各顧客が設定できてもよいし、施設の管理者が設定できてもよいし、情報提供システム10の管理者が設定してもよい。日は、曜日で指定できてもよいし、5、10、15、20、25、30日のように日付で指定できてもよい。
【0081】
この例の場合、当該日付や時刻によっては、顧客が施設を去ってからかなり時間が経過した後に、第1の陳列物の情報が出力される可能性がある。この場合、顧客は、見落とした第1の陳列物をその施設訪問時に視認することができない。しかし、その見落としを認識することで、顧客がもう一度その施設に行こうという気持ちになることが期待される。また、日付を指定することで、情報の出力頻度を抑制し、顧客が煩わしく思う不都合を抑制できる。
【0082】
「(4-7)第7の出力タイミング例」
特定部11は、各顧客の属性情報に基づき、各顧客が第1の陳列物に関心を示すタイミングを特定することができる。そして、出力部14は、特定されたタイミングで、その第1の陳列物の情報を出力することができる。ここで利用される属性情報は、例えば過去の購入履歴及び顧客が会員情報として登録したイベント日の少なくとも一方である。
【0083】
例えば、特定部11は、各顧客の購入履歴に基づき、各種商品(醤油、洗剤、牛乳等)の購入頻度(週に1回、月に1回等)を算出する。そして、特定部11は、算出した購入頻度と、最新の購入日とに基づき、次回の購入予定日(関心を示すタイミング)を算出する。そして、出力部14は、算出された購入予定日、又は、それよりも所定日数前の日に、第1の陳列物の情報を出力する。
【0084】
他の例として、特定部11は、登録されたイベント日を、各顧客が第1の陳列物に関心を示すタイミングとして特定する。そして、出力部14は、特定されたイベント日、又は、それよりも所定日数前の日に、第1の陳列物の情報を出力する。
【0085】
イベント日は、給料日、家族の誕生日、結婚記念日などであるが、これらに限定されない。例えば、特定部11は、価格帯が基準値以上の第1の陳列物に関心を示すタイミングとして、給料日を特定してもよい。また、特定部11は、贈答品に属する第1の陳列物に関心を示すタイミングとして、家族の誕生日や結婚記念日などを特定してもよい。なお、これらのイベント日は、上述の通り、顧客自身が登録してもよいし、過去の行動履歴(購入履歴等)等から学習してコンピュータが特定してもよい。
【0086】
この例の場合、顧客が施設を去ってからかなり時間が経過した後に、第1の陳列物の情報が出力される可能性がある。この場合、顧客は、見落とした第1の陳列物をその施設訪問時に視認することができない。しかし、その見落としを認識することで、顧客がもう一度その施設に行こうという気持ちになることが期待される。また、顧客が関心を示すタイミングで情報を出力することで、もう一度その施設に行こうという気持ちが強くなることが期待される。
【0087】
ここで、情報提供システム10の処理の流れの一例を説明する。
【0088】
まず、特定部11が、施設に来た顧客を特定し、管理を開始する(S10)。この処理は、上述した「(1)施設に来た顧客を特定し、管理する処理」で説明した通りである。
【0089】
次に、特定部11は、施設内に存在する顧客の属性情報に基づき、施設内に存在する陳列物の中の顧客の関心対象を特定する(S11)。この処理は、上述した「(2)顧客の関心対象を特定する処理」で説明した通りである。
【0090】
次に、推定部12は、施設内での顧客の行動内容に基づき、顧客に視認された陳列物を推定する(S12)。この処理は、上述した「(3)顧客に視認された陳列物を推定する処理」で説明した通りである。
【0091】
なお、S11の処理とS12の処理の処理順はこれに限定されない。例えば、S12の処理の後にS11の処理を行ってもよい。また、S11の処理とS12の処理を並行して行ってもよい。
【0092】
次に、決定部13は、S11の特定の結果と、S12の推定の結果とに基づき、顧客に情報提供する陳列物を決定する(S13)。決定部13は、関心対象として特定された陳列物の中の顧客に視認されていない陳列物を、情報提供する陳列物として決定する。そして、出力部14は、情報提供の対象として決定された陳列物の情報を出力する(S14)。これらの処理は、上述した「(4)情報提供する対象を決定し、出力する処理」で説明した通りである。
【0093】
「作用効果」
本実施形態の情報提供システム10によれば、施設内に存在する陳列物の中の顧客の関心対象すべての情報を提供するのでなく、顧客の関心対象(陳列物)の中の顧客が見落とした陳列物の情報を、顧客に向けて出力することができる。当該情報提供システムによれば、顧客が関心のある陳列物の中から、顧客に情報提供すべき対象を適切に取捨選択することが可能となる。結果、顧客に向けて出力される情報が過多になる不都合を抑制できる。
【0094】
また、上述した第1乃至第4の出力タイミング例によれば、顧客が施設内にいる時、又は、施設からそれほど離れてないタイミングで、第1の陳列物の情報を顧客に提供できる。このため、顧客はその施設訪問時に、見落とした第1の陳列物を視認することができる。
【0095】
また、上述した第5乃至第7の出力タイミング例によれば、顧客は、見落とした第1の陳列物をその施設訪問時に視認することができない可能性がある。しかし、その見落としを認識することで、顧客がもう一度その施設に行こうという気持ちになることが期待される。
【0096】
また、上述した第7の出力タイミング例によれば、顧客が第1の陳列物に関心を示すタイミングでその第1の陳列物の情報を出力することができる。このため、もう一度その施設に行こうという気持ちがより強くなることが期待される。
【0097】
<<第2の実施形態>>
本実施形態の決定部13は、特定部11による特定の結果と、推定部12による推定の結果と、施設が顧客に視認して欲しい陳列物を示す施設設定情報とに基づき、顧客に情報提供する陳列物を決定することができる。
【0098】
図6に施設設定情報の一例を示す。図示する施設設定情報は、施設が顧客に視認して欲しい陳列物のリストである。この例の場合、決定部13は、「関心対象として特定された陳列物」及び「施設設定情報に登録されている陳列物」を含む陳列物群の中の「各顧客に視認されていない陳列物」を、情報提供する第1の陳列物として決定する。
【0099】
図7に施設設定情報の他の一例を示す。図示する施設設定情報は、施設が顧客に視認して欲しい陳列物のリストであるが、各陳列物に顧客ターゲット層が対応付けられている。顧客ターゲット層は、各陳列物を視認して欲しい顧客の層であり、年令や性別で定義される。この例の場合、決定部13は、まず施設設定情報と会員情報とに基づき、施設設定情報の中から各顧客をターゲットとする陳列物を特定する。そして、決定部13は、「関心対象として特定された陳列物」及び「施設設定情報に登録されており、かつ、各顧客をターゲットとする陳列物」を含む陳列物群の中の「各顧客に視認されていない陳列物」を、情報提供する第1の陳列物として決定する。
【0100】
情報提供システム10のその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0101】
本実施形態の情報提供システム10によれば、第1の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、施設が顧客に視認して欲しい陳列物を顧客が見落とした場合に、その陳列物の情報を出力することができる。このため、施設が用意した目玉商品や拡販対象商品等のプロモーションが可能となる。
【0102】
<<第3の実施形態>>
本実施形態の出力部14は、第1の陳列物の情報を、施設側に提供することができる。例えば、出力部14は、情報提供の対象として決定された第1の陳列物の履歴情報を、施設の管理者がアクセス可能な記憶装置に記憶させてもよい。当該履歴情報は、視認されずに見落とされた陳列物の識別情報(商品名、作品名等)、見落とされた日、陳列位置、見落とした顧客の属性(性別、年令等)等を含む。
【0103】
施設は、当該情報に基づき、見落とされやすい陳列位置や、見落としやすい顧客の属性や、所定の属性の顧客が見落としやすい陳列位置等を把握することができる。そして、陳列のレイアウトの最適化等に利用することができる。
【0104】
情報提供システム10のその他の構成は、第1及び第2の実施形態と同様である。
【0105】
本実施形態の情報提供システム10によれば、第1及び第2の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、本実施形態の情報提供システム10によれば、情報提供システム10により生成された情報を、顧客に提供するだけでなく、施設において有効利用することができる。例えば、施設は、当該情報に基づき、見落とされやすい陳列位置や、見落としやすい顧客の属性や、所定の属性の顧客が見落としやすい陳列位置等を把握することができる。そして、陳列のレイアウトの最適化等に利用することができる。
【0106】
<<第4の実施形態>>
本実施形態の情報提供システム10は、会員だけでなく、会員情報が事前に登録されていない非会員に対しても、第1乃至第3の実施形態で説明したサービスを提供することができる。
【0107】
まず、「(1)施設に来た顧客を特定し、管理する処理」において、特定部11は、情報取得装置が取得した情報と会員登録済み顧客の情報(会員情報、図3参照)とに基づく認証に失敗した場合(その顧客が会員でない場合)、施設に設置されたカメラが生成したその顧客(非会員)の顔画像を取得する。そして、特定部11は、新たな非会員識別情報を発行し、その非会員識別情報とその顧客の顔情報(顔画像や顔の外観の特徴量)とを紐付けて記憶部15に記憶させる。また、特定部11は、その非会員識別情報を顧客識別情報として、施設にいる顧客を管理するための施設内顧客管理情報に登録する。
【0108】
次に、「(2)顧客の関心対象を特定する処理」において、特定部11は、「(2-4)第4の処理例」及び「(2-5)第5の処理例」の少なくとも一方に基づき、非会員(施設に来た顧客)の関心対象を特定する。「(2-4)第4の処理例」を利用する場合、特定部11は、その非会員の顔画像に基づき、その非会員の属性(年令、性別)を推定する。そして、特定部11は、処理対象の非会員の推定した属性(性別、年齢層)と類似する他の顧客(会員)の過去の購入履歴、嗜好情報及び/又は関心内容に基づき、処理対象の非会員の関心対象を特定する。
【0109】
次に、「(4)情報提供する対象を決定し、出力する処理」では、施設内に設置された出力装置を介して、第1の陳列物の情報を非会員に向けて出力する。例えば、出力部14は、「(4-1)第1の出力タイミング例」乃至「(4-4)第4の出力タイミング例」の中のいずれかに基づき、第1の陳列物の情報を非会員に向けて出力することができる。情報の出力は、施設に設置された出力装置を介して実現される。
【0110】
情報提供システム10のその他の構成は、第1乃至第3の実施形態と同様である。
【0111】
本実施形態の情報提供システム10によれば、第1乃至第3の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、本実施形態の情報提供システム10によれば、予め会員登録した顧客だけでなく、会員登録してない顧客に向けても、第1の陳列物の情報を出力することができる。会員だけでなく非会員に向けても有益な情報を提供することができるので、顧客満足度が向上する等の効果が期待される。
【0112】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0113】
なお、本明細書において、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータを取りに行くこと(能動的な取得)」、たとえば、他の装置にリクエストまたは問い合わせして受信すること、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すこと等、および、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置に他の装置から出力されるデータを入力すること(受動的な取得)」、たとえば、配信(または、送信、プッシュ通知等)されるデータを受信すること、また、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、及び、「データを編集(テキスト化、データの並び替え、一部データの抽出、ファイル形式の変更等)などして新たなデータを生成し、当該新たなデータを取得すること」の少なくともいずれか一方を含む。
【0114】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0115】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1. 施設内に存在する顧客の属性情報に基づき、前記施設内に存在する陳列物の中の前記顧客の関心対象を特定する特定手段と、
前記施設内での前記顧客の行動内容に基づき、前記顧客に視認された前記陳列物を推定する推定手段と、
前記特定の結果と、前記推定の結果とに基づき、前記顧客に情報提供する前記陳列物を決定する決定手段と、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の情報を出力する出力手段と、
を有する情報提供システム。
2. 前記決定手段は、前記関心対象として特定された前記陳列物の中の前記顧客に視認されていない前記陳列物を、情報提供する前記陳列物として決定する1に記載の情報提供システム。
3. 前記属性情報は、前記顧客の過去の購入履歴、前記購入履歴から生成された前記顧客の嗜好情報、前記顧客が登録した関心内容、所定の属性が前記顧客に類似する他の顧客の前記購入履歴、前記他の顧客の前記嗜好情報、前記他の顧客の前記関心内容、及び前記施設内での前記顧客の行動内容の中の少なくとも1つを含む1又は2に記載の情報提供システム。
4. 前記特定手段は、前記属性情報に基づき、前記関心対象として特定された前記陳列物に前記顧客が関心を示すタイミングをさらに特定し、
前記出力手段は、前記関心対象として特定された前記陳列物に前記顧客が関心を示すタイミングで、前記陳列物の情報を出力する1から3のいずれかに記載の情報提供システム。
5. 前記特定手段は、前記顧客の前記購入履歴、及び前記顧客が登録したイベント日の少なくとも一方に基づき、前記関心対象として特定された前記陳列物に前記顧客が関心を示すタイミングを特定する4に記載の情報提供システム。
6. 前記推定手段は、前記顧客の動線、視線及び顔の向きの少なくとも1つに基づき、前記顧客に視認された前記陳列物を推定する1から5のいずれかに記載の情報提供システム。
7. 前記出力手段は、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の陳列位置の前を前記顧客が通り過ぎたことを検出したタイミング、
前記顧客が前記施設から去ることを検出したタイミング、
前記施設内での前記陳列物を視認する活動を終えた顧客が通過することになる所定位置で前記顧客を検出したタイミング、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の陳列位置と顧客との距離が基準距離以内であり、かつ、その顧客がその前記陳列物を視認したことが検出されない状態の継続時間が基準時間に達したことを検出したタイミング、
前記顧客が前記施設に来た日の予め定められた時刻、
予め定められた日の予め定められた時刻、及び、
前記属性情報に基づき特定された、情報提供の対象として決定された前記陳列物に前記顧客が関心を示すタイミング、
の中の少なくとも1つのタイミングで、情報提供の対象として決定された前記陳列物の情報を出力する1から6のいずれかに記載の情報提供システム。
8. 前記出力手段は、前記顧客又は前記施設の管理者に向けて前記陳列物の情報を出力する1から7のいずれかに記載の情報提供システム。
9. コンピュータが、
施設内に存在する顧客の属性情報に基づき、前記施設内に存在する陳列物の中の前記顧客の関心対象を特定し、
前記施設内での前記顧客の行動内容に基づき、前記顧客に視認された前記陳列物を推定し、
前記特定の結果と、前記推定の結果とに基づき、前記顧客に情報提供する前記陳列物を決定し、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の情報を出力する情報提供方法。
10. コンピュータを、
施設内に存在する顧客の属性情報に基づき、前記施設内に存在する陳列物の中の前記顧客の関心対象を特定する特定手段、
前記施設内での前記顧客の行動内容に基づき、前記顧客に視認された前記陳列物を推定する推定手段、
前記特定の結果と、前記推定の結果とに基づき、前記顧客に情報提供する前記陳列物を決定する決定手段、
情報提供の対象として決定された前記陳列物の情報を出力する出力手段、
として機能させるプログラム。
【0116】
この出願は、2020年8月3日に出願された日本出願特願2020-131472号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0117】
10 情報提供システム
11 特定部
12 推定部
13 決定部
14 出力部
15 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7