(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】店舗連携支援装置、システム、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240709BHJP
【FI】
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2022556717
(86)(22)【出願日】2020-10-13
(86)【国際出願番号】 JP2020038604
(87)【国際公開番号】W WO2022079793
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-04-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】三瓶 和貴
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-246585(JP,A)
【文献】特開2012-198722(JP,A)
【文献】特開2005-202577(JP,A)
【文献】特開2006-31530(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得する取得手段と、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する設定手段と、
を備える店舗連携支援装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記販売サイトから前記第1の店舗における前記顧客の個人情報及び前記関心情報を取得し、
前記取得した個人情報及び前記関心情報を含めて前記開示情報を生成する生成手段をさらに備える
請求項1に記載の店舗連携支援装置。
【請求項3】
前記設定手段は、前記開示期間内に前記第2の店舗から前記顧客による前記商品の決済情報を受け付けた場合、前記開示期間の期限を延長するように更新する
請求項1又は2に記載の店舗連携支援装置。
【請求項4】
前記設定手段は、前記開示期間内に前記第2の店舗から前記顧客による前記商品の決済情報を受け付けた場合、前記開示期間の期限が無期限となるように更新する
請求項1又は2に記載の店舗連携支援装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記開示期間内に前記第2の店舗から前記顧客による前記商品の決済情報が受け付けられなかった場合、前記開示情報の開示を停止するように設定する
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の店舗連携支援装置。
【請求項6】
前記試用要求の取得に応じて、前記第2の店舗の店舗IDと前記第1の店舗における前記顧客の第1の顧客IDと前記開示情報とを対応付けて記憶手段に保存するID統合手段をさらに備える
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の店舗連携支援装置。
【請求項7】
前記ID統合手段は、
前記第2の店舗における前記顧客の第2の顧客IDが発行済みである場合、当該第2の顧客IDと前記開示情報とを対応付けて前記記憶手段に保存し、
前記第2の店舗における前記顧客の第2の顧客IDが未発行である場合、前記第2の顧客IDを発行した上で、当該発行した第2の顧客IDと前記開示情報とを対応付けて前記記憶手段に保存する
請求項6に記載の店舗連携支援装置。
【請求項8】
前記ID統合手段は、前記第2の店舗から、当該第2の店舗における前記顧客に関する販売履歴を取得した場合、前記第1の顧客IDと前記販売履歴とを対応付けて前記記憶手段に保存し、
前記第1の店舗から前記顧客に関する情報の開示要求を受け付けた場合、前記第1の顧客IDと対応付けられた前記販売履歴を前記第1の店舗に対して開示する開示手段をさらに備える
請求項6又は7に記載の店舗連携支援装置。
【請求項9】
前記ID統合手段は、前記第2の店舗から、前記販売履歴についての開示制限情報を取得した場合、前記第1の顧客ID及び前記販売履歴に、当該開示制限情報をさらに対応付けて前記記憶手段に保存し、
前記開示手段は、前記販売履歴のうち前記開示制限情報に基づき制限された情報を、前記第1の店舗に対して開示する
請求項8に記載の店舗連携支援装置。
【請求項10】
前記試用要求の取得に応じて、前記商品の実店舗販売が可能である複数の実店舗の中から、各実店舗の当該商品の在庫情報に基づいて、前記第2の店舗を選択する選択手段をさらに備える
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の店舗連携支援装置。
【請求項11】
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを提供する第1の店舗サーバと、
前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗における店舗端末と、
店舗連携支援装置と、
を備え、
前記店舗連携支援装置は、
前記販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得する取得手段と、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記第2の店舗の店舗端末に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する設定手段と、
を備える店舗連携支援システム。
【請求項12】
前記取得手段は、前記販売サイトから前記第1の店舗における前記顧客の個人情報及び前記関心情報を取得し、
前記取得した個人情報及び前記関心情報を含めて前記開示情報を生成する生成手段をさらに備える
請求項11に記載の店舗連携支援システム。
【請求項13】
コンピュータが、
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得し、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する、
店舗連携支援方法。
【請求項14】
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得する取得処理と、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する設定処理と、
をコンピュータに実行させる
店舗連携支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗連携支援装置、システム、方法及びコンピュータ可読媒体に関し、特に、オンライン店舗と実店舗の連携を支援するための店舗連携支援装置、システム、方法及びコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
オンライン店舗は、ユーザが任意に商品情報を閲覧することにより、商品に対する関心情報が得られやすい。一方、オンライン店舗は、購入動機につながる商品の試用機会を提供できない。また、実店舗は、対面時に購入動機につながる商品試用の機会を提供することが容易である。一方、実店舗は、商品に対する関心情報を取得する機会が乏しい。
【0003】
特許文献1には、購買関連情報管理システムに関する技術が開示されている。特許文献1にかかるシステムは、特定の顧客におけるオンライン店舗での購買履歴と実店舗における購買履歴とをオンラインサーバで一元管理する。そして、実店舗の端末は、オンラインサーバにアクセスすることにより当該顧客についての購買関連情報を閲覧することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、オンライン店舗と実店舗とが異なる事業者である場合、各事業者は、他の事業者と購買履歴を共有し続けることについて、顧客情報の管理の面で懸念を示す場合がある。例えば、セキュリティ上の問題や顧客の個人情報の保護の観点で懸念が挙げられる。
【0006】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、オンライン店舗と実店舗との連携を行う際の顧客情報を適切に管理するための店舗連携支援装置、システム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の態様にかかる店舗連携支援装置は、
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得する取得手段と、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する設定手段と、
を備える。
【0008】
本開示の第2の態様にかかる店舗連携支援システムは、
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを提供する第1の店舗サーバと、
前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗における店舗端末と、
店舗連携支援装置と、
を備え、
前記店舗連携支援装置は、
前記販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得する取得手段と、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記第2の店舗の店舗端末に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する設定手段と、
を備える。
【0009】
本開示の第3の態様にかかる店舗連携支援方法は、
コンピュータが、
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得し、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する。
【0010】
本開示の第4の態様にかかる店舗連携支援プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体は、
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得する取得処理と、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する設定処理と、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示により、オンライン店舗と実店舗との連携を行う際の顧客情報を適切に管理するための店舗連携支援装置、システム、方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本実施形態1にかかる店舗連携支援装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態1にかかる店舗連携支援方法の流れを示すフローチャートである。
【
図3】本実施形態2にかかる店舗連携支援システムの全体構成を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態2にかかる店舗連携支援装置の構成を示すブロック図である。
【
図5】本実施形態2にかかる試用予約処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図6】本実施形態2にかかる開示情報の開示処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】本実施形態2にかかる試用予約した顧客の来店時の店舗側の処理の流れを示すフローチャートである。
【
図8】本実施形態2にかかる来店時の統合ID情報の更新処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】本実施形態2にかかる販売履歴の開示処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0014】
<実施形態1>
図1は、本実施形態1にかかる店舗連携支援装置1の構成を示すブロック図である。店舗連携支援装置1は、所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗と、当該商品の実店舗販売が可能である第2の店舗との間の連携を支援するための情報処理装置である。店舗連携支援装置1は、第1の店舗がオンライン販売を行うためのオンライン店舗サーバ(不図示)と、第2の店舗に設置された店舗端末(不図示)とネットワーク(不図示)を介して接続されている。また、オンライン店舗サーバは、所定の顧客が操作するユーザ端末(不図示)と接続可能である。ユーザ端末は、当該顧客に操作に応じて、所定の商品の実店舗での試用要求をオンライン店舗サーバへ送信する。ここで、試用要求には、当該顧客の実店舗での試用希望の日時情報を含む。
【0015】
店舗連携支援装置1は、取得部11と、設定部12とを備える。取得部11は、第1の店舗における販売サイトを介して、所定の顧客による所定の商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得する。例えば、取得部11は、ユーザ端末からオンライン店舗サーバを介して試用要求を受信する。
【0016】
設定部12は、第1の店舗における顧客の商品に関する関心情報を含む開示情報を、第2の店舗に対して開示するための開示期間を、日時情報に基づいて設定する。ここで、関心情報とは、当該顧客における対象商品に関する嗜好や興味を示す情報である。具体的には、関心情報とは、商品のブランド、サイズ、色等を示す情報である。関心情報は、例えば、第1の店舗における販売サイトにおけるユーザの行動履歴(閲覧や検索の履歴)を解析することにより特定されるものであってもよい。また、開示期間は、少なくとも開示期限が試用要求に含まれる日時情報を含むものである。例えば、開示期間は、試用要求を受信した日時から、試用希望の日時情報の数時間後までを期間としてもよい。また、日時情報は、商品の試用を希望する期間を示す情報であってもよい。その場合、開示期間の期限は、日時情報が示す期間の期限であってもよい。
【0017】
図2は、本実施形態1にかかる店舗連携支援方法の流れを示すフローチャートである。まず、取得部11は、第1の店舗における販売サイトを介して、所定の顧客による商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得する(S11)。次に、設定部12は、第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を、第2の店舗に対して開示するための開示期間を、日時情報に基づいて設定する(S12)。
【0018】
これにより、その後、店舗連携支援装置1は、第2の店舗の店舗端末から上記顧客の開示情報の開示要求を受け付けた場合、開示期間内であれば、開示情報を店舗端末に対して開示する。一方、店舗連携支援装置1は、第2の店舗の店舗端末から受け付けた開示要求が開示期間外であれば、上記顧客の開示情報の開示を抑止する。そのため、例えば、試用要求を行った顧客が指定した日時情報に実際に第2の店舗に来店した場合には、第2の店舗の店員は、開示情報の関心情報を把握しつつ、当該顧客に対して適切な接客を行うことができる。または、第2の店舗の店員は、開示期間内であれば、顧客の来店前に事前に開示情報を参照でき、来店予定の顧客の関心情報を把握することができる。一方、開示期間外においては開示情報が開示されないため、オンライン店舗側の顧客の関心情報等の顧客情報が必要以上に開示されることがない。そのため、オンライン店舗と実店舗との連携を行う際の顧客情報を適切に管理することができる。
【0019】
尚、店舗連携支援装置1は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態にかかる店舗連携支援方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、取得部11及び設定部12の機能を実現する。
【0020】
または、取得部11及び設定部12は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)、量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)等を用いることができる。
【0021】
また、店舗連携支援装置1の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、店舗連携支援装置1の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0022】
<実施形態2>
実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。
図3は、本実施形態2にかかる店舗連携支援システム1000の全体構成を示すブロック図である。店舗連携支援システム1000は、特定の商品についてオンライン販売が可能であるオンライン店舗2と、当該商品の実店舗販売が可能である1以上の実店舗4(及び5等)との連携を支援するための情報システムである。また、店舗連携支援システム1000は、複数の商品について、それぞれ販売が可能な2以上のオンライン店舗と実店舗との連携を支援するものであってもよい。連携の支援とは、例えば、オンライン店舗2の顧客U1を、商品の試用を目的として実店舗4又は5へ送客することの支援を含む。そして、その際、オンライン店舗2における顧客U1の商品の関心情報や個人情報を、開示期間を設定した上で実店舗へ開示する。また、連携の支援とは、例えば、送客された顧客U1が実店舗において商品購入を行った場合に、顧客U1の販売履歴等をオンライン店舗2に開示することを含む。店舗連携支援システム1000は、例えば、これらにより、オンライン店舗及び実店舗の双方で顧客情報を適切に共有することで、店舗間の連携を支援するものである。
【0023】
店舗連携支援システム1000は、ユーザ端末100と、オンライン店舗サーバ200と、店舗連携支援装置300と、実店舗端末41及び実店舗サーバ42と、実店舗端末51及び実店舗サーバ52とを備える。ユーザ端末100、オンライン店舗サーバ200、店舗連携支援装置300、実店舗端末41及び実店舗サーバ42、並びに、実店舗端末51及び実店舗サーバ52のそれぞれは、ネットワークNを介して通信可能に接続されている。ここで、ネットワークNは、有線又は無線の通信回線である。
【0024】
ユーザ端末100は、顧客U1が操作する情報処理端末である。ユーザ端末100は、例えば、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)等である。ユーザ端末100は、顧客U1の操作に応じて、オンライン店舗サーバ200が提供する販売サイトにおいて、商品の検索、閲覧、購入等を行う。また、ユーザ端末100は、顧客U1から指定された商品及び試用希望の日時情報の入力を受け付け、オンライン店舗サーバ200に対して、商品情報及び日時情報を含む試用要求を送信する。また、ユーザ端末100は、試用要求に応じて店舗連携支援装置300において試用可能な実店舗の予約が行われた場合、店舗連携支援装置300又はオンライン店舗サーバ200から試用予約の通知を受信する。試用予約の通知とは、試用予約された商品情報、試用が可能な実店舗の情報、予約された日時情報等を含む情報である。試用予約の通知は、例えば、電子メール等による通知であってもよい。
【0025】
オンライン店舗サーバ200は、1以上の商品についてオンライン販売を行うオンライン店舗2が販売サイトとしてWebサイトを提供するサーバ装置である。オンライン店舗サーバ200は、一般的なオンライン販売の機能に加えて、顧客情報DB210を備える。但し、顧客情報DB210は、オンライン店舗サーバ200と接続された他の記憶装置に保存されていてもよい。顧客情報DB210は、ユーザID211と個人情報212と行動履歴213とを対応付けて保存する。ユーザID211は、オンライン店舗2の利用者である顧客U1等の識別情報である。個人情報212は、ユーザID211に対応する顧客の個人情報である。個人情報212は、例えば、氏名、生年月日、性別、連絡先、身長、体重等である。行動履歴213は、ユーザID211に対応する顧客による販売サイト上での検索、閲覧等の履歴情報である。尚、顧客情報DB210は、ユーザID211に、特定の商品に関する顧客の関心情報を対応付けてもよい。関心情報とは、上述した通り、当該顧客における対象商品に関する嗜好や興味を示す情報である。具体的には、関心情報とは、商品のブランド、サイズ、色等を示す情報である。そのため、オンライン店舗サーバ200は、所定のタイミングで顧客情報DB210内の行動履歴213を解析し、ユーザID211に対応する顧客の関心情報を生成し、顧客情報DB210に登録してもよい。尚、オンライン店舗サーバ200は、関心情報の生成に際して、個人情報212の身長や体重を加味してもよい。
【0026】
また、本実施形態2にかかるオンライン店舗サーバ200は、ユーザIDによりログインされたユーザ端末100から試用要求を受け付けた場合、当該試用要求を店舗連携支援装置300へ送信する。このとき、オンライン店舗サーバ200は、当該オンライン店舗2のID、要求元のユーザID、試用を希望する商品情報及び試用希望の日時情報を試用要求に含める。
【0027】
実店舗4及び5は、上述したオンライン店舗2がオンライン販売を行う商品と同等の商品を実店舗販売することが可能な店舗群である。尚、実店舗は1以上であればよい。また、実店舗4及び5は、それぞれオンライン店舗を運営していてもよい。また、オンライン店舗2、実店舗4及び5は、別々の事業体により運営されてもよい。または、オンライン店舗2、実店舗4及び5は、同一の事業体により運営されてもよい。その場合、例えば、実店舗4及び5は、同一の百貨店の各支店で、オンライン店舗2は、当該百貨店のEC(Electric Commerce)サイトであってもよい。尚、オンライン店舗2は、ECサイトのポータルサイトであってもよい。
【0028】
実店舗4は、実店舗端末41と実店舗サーバ42とを含む。実店舗端末41は、実店舗4に設置され、店員U4により操作されるレジ端末等である。実店舗端末41は、店舗連携支援装置300から試用予約の通知を受け付けても良い。または、実店舗端末41は、店舗連携支援装置300から実店舗サーバ42を介して試用予約の通知を確認してもよい。また、実店舗端末41は、試用予約された顧客に関する開示情報の開示要求を店舗連携支援装置300へ送信し、開示期間内であれば、店舗連携支援装置300から開示情報を受信し、画面(不図示)に開示情報を表示する。
【0029】
実店舗端末41は、店員U4の操作に応じて商品の決済処理を行うことができる。実店舗端末41は、試用予約した顧客U1が来店し、試用した商品を購入(決済)した場合、その決済通知を(必要に応じて実店舗サーバ42を介して)店舗連携支援装置300へ送信する。その際、実店舗端末41は、決済履歴(販売履歴)を決済通知に含めても良い。このとき、実店舗端末41は、決済処理に応じた販売履歴を商品を購入した顧客のユーザIDと対応付けて後述する顧客情報DB420に格納しても良い。また、実店舗端末41は、店舗連携支援装置300に対して、販売履歴の開示範囲の指定を送信してもよい。
【0030】
実店舗サーバ42は、実店舗4における顧客情報や商品の在庫情報(不図示)等を管理するためのサーバ装置である。尚、実店舗サーバ42は、実店舗4の外部のデータセンター等に設置されていてもよい。実店舗サーバ42は、顧客情報DB420を備える。顧客情報DB420は、ユーザID421と個人情報422と販売履歴423とを対応付けて保存する。ユーザID421は、実店舗4の顧客の識別情報である。個人情報422は、ユーザID421に対応する顧客の個人情報である。販売履歴423は、ユーザID421に対応する顧客に対する商品の販売履歴である。販売履歴423は、例えば、販売された商品情報、決済金額、決済に使用されたクレジットカード情報等を含む。
【0031】
また、本実施形態2にかかる実店舗サーバ42は、実店舗4における商品の在庫情報を店舗連携支援装置300へ登録するものとする。但し、これに限定されない。例えば、実店舗サーバ42は、商品の在庫情報を保持し、店舗連携支援装置300からの問合せに応じて在庫情報を返信してもよい。
【0032】
実店舗5は、実店舗端末51と実店舗サーバ52とを含む。実店舗端末51は、実店舗5に設置され、店員U5により操作されるレジ端末等である。尚、実店舗端末51の機能及び構成は、上述した実店舗端末41と同等である。
【0033】
また、実店舗サーバ52は、実店舗5における顧客情報や商品の在庫情報(不図示)等を管理するためのサーバ装置である。尚、実店舗サーバ52は、実店舗5の外部のデータセンター等に設置されていてもよい。実店舗サーバ52は、顧客情報DB520を備える。顧客情報DB520は、ユーザID521と個人情報522と販売履歴523とを対応付けて保存する。尚、実店舗サーバ52の機能及び構成は、上述した実店舗サーバ42と同等である。
【0034】
店舗連携支援装置300は、上述した店舗連携支援装置1の一例である。店舗連携支援装置300は、オンライン店舗2と実店舗4及び5との連携を支援するための情報処理装置である。店舗連携支援装置300は、複数台のサーバに冗長化されてもよく、各機能ブロックが複数台のコンピュータで実現されてもよい。
【0035】
図4は、本実施形態2にかかる店舗連携支援装置300の構成を示すブロック図である。店舗連携支援装置300は、記憶部310と、メモリ320と、IF(InterFace)部330と、制御部340とを備える。記憶部310は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置の一例である。記憶部310は、プログラム311と、実店舗在庫情報312と、統合ID情報313とを記憶する。プログラム311は、本実施形態2にかかる店舗連携方法の処理(試用予約処理、開示情報の開示処理、統合ID情報の更新処理及び販売履歴の開示処理等)が実装されたコンピュータプログラムである。
【0036】
実店舗在庫情報312は、実店舗ごとの商品ごとの在庫を管理するための情報である。実店舗在庫情報312は、実店舗ID3121と、商品情報3122と、在庫情報3123とを対応付けた情報である。実店舗ID3121は、実店舗の識別情報である。商品情報3122は、対応する実店舗で実店舗販売が行われる商品に関する情報である。商品情報3122は、例えば、商品ID、商品名、商品の属性(ブランド、色、サイズ)、価格等の情報を含む。在庫情報3123は、対応する実店舗における商品の在庫数等を示す情報である。
【0037】
統合ID情報313は、オンライン店舗と商品の試用予約がされた実店舗とを対応付けて管理する情報である。統合ID情報313は、少なくとも統合ID3131と、オンライン店舗ID3132と、実店舗ID3134と、開示情報3136と、開示期間3137とが対応付けられている。さらに、統合ID情報313は、統合ID3131にオンライン店舗用ユーザID3133が対応付けられても良い。また、統合ID情報313は、実店舗での試用に伴い商品が決済された後、統合ID3131に実店舗用ユーザID3135が対応付けられても良い。さらに、統合ID情報313は、統合ID3131に、実店舗販売履歴3138及び実店舗販売履歴開示範囲3139が対応付けられても良い。
【0038】
統合ID3131は、少なくとも商品の試用要求(試用予約)の識別情報である。また、統合ID3131は、オンライン店舗2の顧客U1と試用予約された実店舗(4又は5)との組の識別情報であってもよい。オンライン店舗ID3132は、オンライン店舗の識別情報である。オンライン店舗用ユーザID3133は、対応付けられたオンライン店舗ID3132における顧客(ユーザ)の識別情報である。例えば、オンライン店舗用ユーザID3133は、上述したユーザID211に相当する。実店舗ID3134は、実店舗の識別情報である。実店舗用ユーザID3135は、対応付けられた実店舗ID3134における顧客(ユーザ)の識別情報である。尚、実店舗用ユーザID3135は、実店舗で発行されたものでもよく、その場合、例えば、上述したユーザID421又はユーザID521に相当する。または、実店舗用ユーザID3135は、店舗連携支援装置300が独自に発行したIDであってもよい。
【0039】
開示情報3136は、対応するオンライン店舗における顧客の個人情報212(の少なくとも一部)及び関心情報を含む情報である。関心情報は、上述した行動履歴213から解析された、試用希望の商品に関する顧客の関心、興味、嗜好等を示す情報である。
【0040】
開示期間3137は、開示情報3136を、対応する実店舗側に開示を許可する期間を定義した情報である。開示期間3137は、少なくとも開示を許可する期限を示す日時が定義されている。但し、開示期間3137は、期限を無期限として定義してもよい。また、開示期間3137は、開示情報3136の開示を許可しないことを示す無効フラグを含むものであっても良い。
【0041】
実店舗販売履歴3138は、対応する実店舗における、対応する顧客に対する商品の販売履歴である。実店舗販売履歴3138は、試用対象の商品だけでなく、試用対象以外の商品の販売履歴を含むものであっても良い。また、実店舗販売履歴3138は、対応する顧客における、当該実店舗における他の販売履歴を含むものであっても良い。
【0042】
実店舗販売履歴開示範囲3139は、開示制限情報の一例である。実店舗販売履歴開示範囲3139は、対応する実店舗販売履歴3138のうち、対応する実店舗側から指定された開示を許可又は不許可とする情報の範囲を定義した情報である。
【0043】
メモリ320は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置であり、制御部340の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。IF部330は、ネットワークNとの通信インタフェースである。
【0044】
制御部340は、店舗連携支援装置300の各構成を制御するプロセッサつまり制御装置である。制御部340は、記憶部310からプログラム311をメモリ320へ読み込ませ、プログラム311を実行する。これにより、制御部340は、取得部341、選択部342、生成部343、設定部344及び開示部345の機能を実現する。
【0045】
取得部341は、上述した取得部11の一例である。取得部341は、ユーザ端末100からオンライン店舗サーバ200を介して顧客U1による商品の試用要求を取得する。ここで、試用要求には、オンライン店舗サーバ200に対応するオンライン店舗2のオンライン店舗ID、試用要求を行った顧客U1のユーザID、試用を希望する商品情報及び試用希望の日時情報が含まれる。
【0046】
また、取得部341は、試用要求に応じて、オンライン店舗サーバ200から、オンライン店舗2における顧客U1の個人情報212及び試用を希望する商品情報における顧客U1の関心情報を取得する。または、取得部341は、オンライン店舗サーバ200から顧客U1の関心情報を取得する代わりに、顧客U1の行動履歴213を取得し、行動履歴213を解析して、試用を希望する商品情報に関する顧客U1の関心情報を抽出することにより、取得してもよい。尚、店舗連携支援装置300は、オンライン店舗2における各顧客の行動履歴213又は各商品における各顧客の関心情報を予め保持していても良い。その場合、取得部341は、店舗連携支援装置300に保持された関心情報を読み出すことにより、取得する。
【0047】
選択部342は、試用要求の取得に応じて、試用を希望された商品の実店舗販売が可能である複数の実店舗の中から、各実店舗の当該商品の在庫情報に基づいて、第2の店舗を選択する。具体的には、選択部342は、試用要求に含まれる商品情報3122の在庫情報3123を参照し、在庫が所定数以上である実店舗を第2の店舗として選択する。また、選択部342は、取得部341により取得された関心情報や顧客の個人情報の一部を用いて実店舗を選択してもよい。例えば、選択部342は、試用要求に含まれる商品情報のうち、関心情報に含まれるブランド、サイズ、色等の顧客の嗜好を特定する。そして、選択部342は、実店舗在庫情報312を参照して、商品情報及び特定された嗜好を満たす商品の在庫がある実店舗を選択する。尚、複数の実店舗が選択された場合、選択部342は、その中から任意の実店舗を選択してもよい。または、複数の実店舗が選択された場合、選択部342は、顧客の個人情報を加味して、実店舗を選択してもよい。例えば、選択部342は、顧客の住所とより近い実店舗を選択してもよい。または、複数の実店舗が選択された場合、選択部342は、顧客の嗜好を満たす商品の在庫がより多い実店舗を選択してもよい。
【0048】
生成部343は、取得部341により取得された個人情報及び関心情報を含めて開示情報を生成する。尚、生成部343は、個人情報の全てではなく一部を開示情報に含めても良い。例えば、試用希望された商品が衣服である場合、生成部343は、顧客U1の個人情報212のうち性別、年齢層、身長等を抽出して開示情報に含めるとよい。
【0049】
設定部344は、上述した設定部12及びID統合手段の一例である。設定部344は、生成部343により生成された開示情報を選択部342により選択された実店舗に対して開示するための開示期間を、試用要求に含まれる日時情報に基づいて設定する。例えば、設定部344は、試用要求に含まれる日時情報から3時間後や1週間後を、開示期間の期限として設定する。
【0050】
また、設定部344は、試用要求の取得に応じて、選択された実店舗の店舗IDとオンライン店舗における顧客の第1の顧客IDと生成された開示情報とを対応付けて記憶部310に保存する。具体的には、まず、設定部344は、試用要求の取得に応じて、統合ID3131を発行する。そして、設定部344は、統合ID3131に、試用要求に含まれるオンライン店舗ID3132及びオンライン店舗用ユーザID3133と、選択された実店舗の実店舗ID3134とを対応付けて統合ID情報313を生成する。また、設定部344は、統合ID情報313の統合ID3131に、生成された開示情報3136と、設定された開示期間3137とを対応付ける。そして、設定部344は、統合ID情報313を記憶部310に保存する。
【0051】
設定部344は、統合ID情報313の生成又は保存後に、実店舗ID3134に対応する実店舗サーバ又は実店舗端末に対して、試用予約通知を送信する。このとき、設定部344は、少なくとも統合ID3131を試用予約通知に含める。さらに、設定部344は、開示情報3136や開示期間3137を試用予約通知に含めても良い。また、設定部344は、オンライン店舗サーバ200又はユーザ端末100に対して、統合ID3131、選択された実店舗の情報及び日時情報を含めた試用予約通知を送信する。
【0052】
設定部344は、定期的に統合ID情報313の開示期間3137を監視し、開示期間3137を経過しているか否かを判定する。開示期間3137を経過している場合、設定部344は、開示期間3137に無効フラグを設定して統合ID情報313を更新する。または、無効フラグの代わりに、設定部344は、開示期間3137に対応付けられた開示情報3136を削除するか、統合ID情報313自体を削除してもよい。言い換えると、設定部344は、開示期間内に第2の店舗から顧客U1による商品の決済情報が受け付けられなかった場合、開示情報3136の開示を停止するように設定する。
【0053】
設定部344は、開示期間3137内に第2の店舗から顧客U1による商品の決済情報を受け付けた場合、開示期間3137の期限を延長するように更新する。例えば、設定部344は、開示期間3137の期限を1か月延長してもよい。または、設定部344は、開示期間3137内に第2の店舗から顧客U1による商品の決済情報を受け付けた場合、開示期間3137の期限が無期限となるように更新してもよい。
【0054】
また、設定部344は、第2の店舗における顧客U1の第2の顧客IDが発行済みである場合、当該第2の顧客IDと開示情報とを対応付けて記憶部310に保存する。例えば、第2の店舗が実店舗4であり、実店舗4において顧客U1についてのユーザID421が発行済みであるものとする。その場合、例えば、設定部344は、実店舗端末41から決済通知と共に決済を行ったユーザID421を受信し、ユーザID421を実店舗用ユーザID3135として、統合ID3131及び開示情報3136と対応付けて統合ID情報313を更新する。
【0055】
また、設定部344は、第2の店舗における顧客U1の第2の顧客IDが未発行である場合、第2の顧客IDを発行した上で、当該発行した第2の顧客IDと開示情報とを対応付けて記憶部310に保存する。例えば、設定部344は、実店舗端末41から決済通知を受信し、決済を行った顧客U1のユーザIDを取得しなかったものとする。この場合、設定部344は、顧客U1における実店舗4用のユーザID(実店舗用ユーザID3135)を新規に発行し、発行した実店舗用ユーザID3135を、統合ID3131及び開示情報3136と対応付けて統合ID情報313を更新する。
【0056】
また、設定部344は、第2の店舗から、当該第2の店舗における顧客U1に関する販売履歴を取得した場合、第1の顧客IDと販売履歴とを対応付けて記憶部310に保存する。例えば、設定部344は、実店舗端末41から、実店舗4における顧客U1に関する販売履歴423を取得し、顧客U1のオンライン店舗用ユーザID3133と販売履歴423(実店舗販売履歴3138)(及び統合ID3131)を対応付けて統合ID情報313を更新する。
【0057】
さらに、設定部344は、第2の店舗から、販売履歴についての開示制限情報を取得した場合、第1の顧客ID及び販売履歴に、当該開示制限情報をさらに対応付けて記憶部310に保存する。例えば、設定部344は、実店舗端末41から、ユーザID421における販売履歴423についての開示範囲の指定を受け付けたものとする。その場合、設定部344は、指定された開示範囲を実店舗販売履歴開示範囲3139とし、指定されたユーザID421(実店舗用ユーザID3135)と対応するオンライン店舗用ユーザID3133を特定する。そして、設定部344は、実店舗販売履歴開示範囲3139とオンライン店舗用ユーザID3133と、実店舗販売履歴3138と、統合ID3131とを対応付けて統合ID情報313を更新する。
【0058】
開示部345は、開示期間内に第2の店舗から、試用要求にかかる開示情報の開示要求を受信した場合、対応する開示情報を返信する。例えば、第2の店舗が実店舗4であるものとする。この場合、開示部345は、実店舗端末41から、統合IDを指定した開示要求を受信する。そして、開示部345は、指定された統合ID3131に対応付けられた開示期間3137を特定し、現在時刻が開示期間3137内であるか否かを判定する。現在時刻が開示期間3137内である場合、開示部345は、統合ID3131に対応付けられた開示情報3136を特定し、特定した開示情報3136を実店舗端末41に対して送信する。
【0059】
また、開示部345は、第1の店舗から顧客U1に関する情報の開示要求を受け付けた場合、第1の顧客IDと対応付けられた販売履歴を第1の店舗に対して開示する。具体的には、開示部345は、オンライン店舗サーバ200から顧客U1のユーザID211を指定した、実店舗での販売履歴の開示要求を受信する。その場合、開示部345は、指定されたユーザID211(オンライン店舗用ユーザID3133)に対応付けられた実店舗販売履歴3138を特定し、特定した実店舗販売履歴3138を店舗連携支援装置300へ送信する。このとき、オンライン店舗用ユーザID3133に対応付けられた実店舗販売履歴開示範囲3139が存在する場合、開示部345は、特定した実店舗販売履歴3138のうち実店舗販売履歴開示範囲3139の範囲内の第2の開示情報を生成する。そして、開示部345は、生成した第2の開示情報を店舗連携支援装置300へ送信する。言い換えると、開示部345は、販売履歴のうち開示制限情報に基づき制限された情報を、第1の店舗に対して開示する。
【0060】
図5は、本実施形態2にかかる試用予約処理の流れを示すシーケンス図である。ここでは、顧客U1がオンライン店舗サーバ200の販売サイトで販売される商品について実店舗での試用予約を行うものとする。
【0061】
まず、ユーザ端末100は、顧客U1の操作によりオンライン店舗サーバ200にログインを行う(S201)。このとき、ユーザ端末100は、顧客U1のオンライン店舗2におけるユーザID及びパスワード等をネットワークNを介してオンライン店舗サーバ200へ送信する。これに応じて、オンライン店舗サーバ200は、顧客U1のログイン処理を行い、各種商品の販売ページをユーザ端末100に表示させる。そして、顧客U1は、ユーザ端末100を操作して、各種商品の検索や販売ページの閲覧等を行う。このとき、オンライン店舗サーバ200は、閲覧及び検索に応じた行動履歴213を蓄積する(S202)。すなわち、オンライン店舗サーバ200は、ユーザ端末100からネットワークNを介して受信した検索要求に含まれる検索キーワードや、閲覧された販売ページに含まれる商品情報等を顧客U1の行動履歴として取得する。そして、オンライン店舗サーバ200は、取得した行動履歴213を顧客U1のユーザID211と対応付けて顧客情報DB210に格納する。尚、顧客U1の個人情報212は、予め顧客情報DB210に登録済みとする。
【0062】
次に、顧客U1は、ある商品の販売ページを閲覧した際に、当該商品の実店舗での試用を希望したものとする。そして、当該販売ページには、例えば、試用希望の日時入力欄と試用要求ボタンが表示されているものとする。そして、顧客U1は、ユーザ端末100を操作して、実店舗に来店して試用を希望する日時を日時入力欄に入力し、試用要求ボタンを押下したものとする。このとき、ユーザ端末100は、顧客U1により日時入力欄に入力された日時情報を含めた試用要求を、ネットワークNを介してオンライン店舗サーバ200へ送信する(S203)。
【0063】
オンライン店舗サーバ200は、ユーザ端末100からネットワークNを介して試用要求を受信すると、試用要求をネットワークNを介して店舗連携支援装置300へ送信する(S204)。このとき、オンライン店舗サーバ200は、要求された販売ページに対応する商品情報、オンライン店舗2のオンライン店舗ID、ログインしている顧客U1のユーザID及び日時情報を試用要求に含める。
【0064】
そして、店舗連携支援装置300の取得部341は、オンライン店舗サーバ200からネットワークNを介して試用要求を受信する。そして、取得部341は、受信した試用要求から各種情報(商品情報、オンライン店舗ID、ユーザID及び日時情報)を抽出する(S205)。
【0065】
続いて、選択部342は、実店舗在庫情報312から、ステップS205により抽出された商品を扱う実店舗を選択する(S206)。具体的には、選択部342は、抽出された商品情報3122の在庫情報3123が所定数以上である実店舗を特定する。特定された実店舗が2以上である場合、選択部342は、より在庫数が多い実店舗を選択してもよい。または、後述するステップS208の後に、選択部342は、顧客U1の関心情報により近い品揃えのある実店舗を選択してもよい。
【0066】
また、取得部341は、ステップS205により抽出された商品情報及びユーザIDを含めて行動履歴及び個人情報要求を、ネットワークNを介してオンライン店舗サーバ200へ送信する(S207)。オンライン店舗サーバ200は、受信した要求に含まれるユーザID211に対応付けられた個人情報212及び行動履歴213を顧客情報DB210から読み出し、個人情報212及び行動履歴213をネットワークNを介して店舗連携支援装置300へ送信する(S208)。このとき、オンライン店舗サーバ200は、行動履歴213のうち、要求に含まれる商品情報に関係するものを抽出して、抽出した行動履歴を送信してもよい。または、オンライン店舗サーバ200は、抽出した行動履歴を分析して、関心情報を生成して、生成した関心情報を送信してもよい。
【0067】
取得部341は、オンライン店舗サーバ200からネットワークNを介して顧客U1の個人情報及び行動履歴又は関心情報を受信する。そして、取得部341は、必要に応じて行動履歴を分析して顧客U1の商品に関する関心情報を生成する。そして、生成部343は、個人情報及び関心情報を含めて開示情報を生成する(S209)。
【0068】
また、設定部344は、ステップS205で抽出された日時情報に基づいて開示期間を設定する(S210)。例えば、設定部344は、開示期間の期限を日時情報から所定期間後に設定する。
【0069】
その後、設定部344は、統合ID情報313を登録する(S211)。例えば、設定部344は、統合ID3131を新規に発行する。そして、設定部344は、統合ID3131に、ステップS205で抽出されたオンライン店舗ID3132、オンライン店舗用ユーザID3133及びステップS206で選択された実店舗ID3134を対応付けて、統合ID情報313を生成する。また、設定部344は、統合ID3131に、ステップS209で生成した開示情報3136及びステップS210で設定した開示期間3137を対応付けて統合ID情報313を更新する。そして、設定部344は、生成及び更新された統合ID情報313を記憶部310に格納する。
【0070】
その後、設定部344は、実店舗ID3134に対応する実店舗サーバ又は実店舗端末に対して、ネットワークNを介して、少なくとも統合ID3131を含めた試用予約通知を送信する(S212)。また、設定部344は、オンライン店舗用ユーザID3133に対応するユーザ端末100に対して、ネットワークNを介して、少なくとも統合ID3131、選択された実店舗の情報及び日時情報を含めた試用予約通知を送信する(S213)。尚、設定部344は、オンライン店舗サーバ200へ顧客への試用予約通知を送信し、ユーザ端末100は、オンライン店舗サーバ200を介して試用予約通知を参照してもよい。
【0071】
図6は、本実施形態2にかかる開示情報の開示処理の流れを示すフローチャートである。前提として、実店舗端末41は、(必要に応じて実店舗サーバ42を介して)上述した試用予約通知を受信済みであるものとする。そこで、実店舗端末41は、店員U4の操作に応じて、試用予約通知に含まれる統合ID3131を指定した開示要求を送信する。開示要求は、試用予約された顧客の開示情報の開示の要求である。
【0072】
これに応じて、店舗連携支援装置300の開示部345は、実店舗端末41からネットワークNを介して、試用予約された顧客の開示情報の開示要求を受信する(S221)。そして、開示部345は、開示情報に対応する開示期間内であるか否かを判定する(S222)。具体的には、開示部345は、記憶部310を参照し、開示要求に指定された統合ID3131に対応付けられた開示期間3137を特定する。そして、開示部345は、現在時刻が特定した開示期間3137の範囲内か否かを判定する。
【0073】
ステップS222で開示期間内であると判定された場合、開示部345は、開示要求に指定された統合ID3131に対応付けられた開示情報3136を、記憶部310から取得する。そして、開示部345は、開示要求された実店舗端末41へネットワークNを介して開示情報3136を返信する(S223)。これにより、実店舗端末41は、店舗連携支援装置300から受信した開示情報3136を画面に表示できる。そのため、店員U4は、実店舗端末41を介して試用予約された顧客の開示情報を閲覧できる。
【0074】
一方、ステップS222で開示期間外であると判定された場合、開示部345は、開示要求された実店舗端末41へネットワークNを介して、開示不可の旨を返信する(S224)。例えば、開示部345は、開示要求に指定された統合ID3131に対応付けられた開示期間3137に無効フラグが設定されている場合、開示期間外であると判定する。これにより、実店舗端末41は、店舗連携支援装置300から受信した開示不可の旨を画面に表示できる。そのため、店員U4は、試用予約された顧客であっても、開示期間を過ぎた場合には、顧客の関心情報や個人情報を確認することができない。よって、顧客情報を適切に管理できる。
【0075】
図7は、本実施形態2にかかる試用予約した顧客の来店時の店舗側の処理の流れを示すフローチャートである。例えば、顧客U1が
図5に示した処理により、実店舗4に試用予約済みであるものとする。そして、顧客U1は実店舗4に来店したものとする。例えば、顧客U1は、ステップS213で通知された試用予約に関する情報(統合ID3131等を含む)を、ユーザ端末100の画面に表示させる。そして、顧客U1は、店員U4に対してユーザ端末100に表示された試用予約に関する情報を見せる。これに応じて、店員U4は、来店した顧客U1が
試用予約者であることを確認する(S231)。
【0076】
そして、店員U4は、実店舗端末41により試用予約された顧客の開示情報を閲覧する(S232)。このとき、実店舗端末41は、ユーザ端末100に表示された統合ID3131を含めた開示要求を店舗連携支援装置300に送信し、
図6に示したように開示情報を取得し、画面に開示情報を表示しても良い。
【0077】
そして、店員U4は、開示情報を参考にしつつ顧客U1の商品の試用の対応を行う(S233)。例えば、商品が衣服である場合、店員U4は、開示情報に基づいて、顧客U1の好みに合うブランド、サイズ、色の服を選択し、顧客U1に試着を促しても良い。
【0078】
その後、顧客U1が試用した商品を購入する場合(S234でYES)、実店舗端末41は、店員U4の操作に応じて商品の決済処理を行う(S235)。そして、実店舗端末41は、商品の決済通知を、ネットワークNを介して店舗連携支援装置300へ送信する(S236)。このとき、実店舗端末41は、統合ID3131と決済された旨を少なくとも決済通知に含める。さらに、実店舗端末41は、決済処理に伴う販売履歴を決済通知に含めてもよい。販売履歴には、決済におけるクレジットカードの利用の有無、決済金額、商品情報、決済日時等を含めても良い。尚、実店舗4において顧客U1のユーザID421が発行済み(又は新規発行した)である場合、実店舗端末41は、ユーザID421を決済通知に含めてもよい。そして、実店舗端末41は、発行したユーザID421と販売履歴423とを対応付けて顧客情報DB420に登録する。このとき、実店舗端末41は、顧客U1の個人情報422をさらにユーザID421に対応付けて顧客情報DB420に登録してもよい。
【0079】
一方、顧客U1が試用した商品を購入せず退店した場合(S234でNO)、実店舗端末41は、商品の非購入の旨を、ネットワークNを介して店舗連携支援装置300へ送信する(S237)。
【0080】
図8は、本実施形態2にかかる来店時の統合ID情報の更新処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、
図7の続きで店舗連携支援装置300側の処理を説明する。まず、店舗連携支援装置300の設定部344は、実店舗端末41からネットワークNを介して所定の通知を受信する(S241)。次に、設定部344は、受信した通知が決済通知であるか否かを判定する(S242)。受信した通知が上述した
図7のステップS236の決済通知である場合、設定部344は、開示期間の期限を延長する(S
243)。例えば、設定部344は、決済通知に含まれる統合ID3131に対応付けられた開示期間3137を特定し、開示期間3137の期限を1ヵ月延長するように更新する。
【0081】
そして、設定部344は、実店舗用ユーザIDが発行済みか否かを判定する(S244)。例えば、受信した決済通知に実店舗用ユーザID(ユーザID421)が含まれている場合、設定部344は、実店舗用ユーザIDが発行済みであると判定する。また、この場合、受信した決済通知に販売履歴も含まれていることになる。そこで、設定部344は、ユーザID421を実店舗用ユーザID3135とする。そして、設定部344は、決済通知に含まれる統合ID3131に、実店舗用ユーザID3135と決済通知に含まれる販売履歴(実店舗販売履歴3138)を対応付けて統合ID情報313を更新して、記憶部310に保存する(S245)。これにより、実店舗用ユーザID3135と顧客U1の関心情報を含む開示情報3136とが対応付けられることにもなる。
【0082】
一方、ステップS244において、実店舗用ユーザIDが未発行である場合、設定部344は、顧客U1について実店舗用ユーザIDを新規に発行する(S246)。例えば、受信した決済通知に実店舗用ユーザIDが含まれていない場合や受信した決済通知に含まれる統合ID3131に実店舗用ユーザID3135が対応付けられていない場合に、設定部344は、実店舗用ユーザIDが未発行であると判定する。
【0083】
ステップS246の後、設定部344は、決済通知に含まれる統合ID3131に、発行した実店舗用ユーザID3135を対応付けて統合ID情報313を更新して、記憶部310に保存する(S246)。尚、決済通知に実店舗用ユーザIDが含まれていなくとも、販売履歴が含まれていた場合、ステップS245と同様に、設定部344は、統合ID3131に実店舗販売履歴3138をさらに対応付ければよい。
【0084】
そして、設定部344は、発行した実店舗用ユーザIDを実店舗サーバ42へ通知する(S247)。これに応じて、実店舗サーバ42は、受信した実店舗用ユーザIDをユーザID421として販売履歴423と対応付けて顧客情報DB420に保存する。尚、ステップS246とS247は、並列に実行されてもよい。
【0085】
ステップS242において、受信した通知が上述した
図7のステップS237の非購入の旨を示す通知である場合、設定部344は、開示期間を無効化する(S248)。例えば、設定部344は、決済通知に含まれる統合ID3131に対応付けられた開示期間3137に無効フラグを設定する。または、設定部344は、決済通知に含まれる統合ID3131に対応する統合ID情報313を記憶部310から削除してもよい。
【0086】
図9は、本実施形態2にかかる販売履歴の開示処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、店舗連携支援装置300は、統合ID情報313に実店舗販売履歴3138が対応付けて登録されているものとする。
【0087】
まず、実店舗端末41は、店員U4の操作に応じて、オンライン店舗2に対する顧客U1の実店舗4での販売履歴の開示範囲の指定を、ネットワークNを介して店舗連携支援装置300へ送信する。ここで、実店舗4での販売履歴の開示範囲は、販売履歴についての開示制限情報である。このとき、実店舗端末41は、実店舗4の実店舗ID及び顧客U1のユーザID421を併せて送信する。さらに、実店舗端末41は、開示制限対象の販売履歴423を送信してもよい。
【0088】
これに応じて、店舗連携支援装置300の設定部344は、実店舗端末41からネットワークNを介して、販売履歴の開示範囲の指定を受信する(S251)。併せて、設定部344は、実店舗4の実店舗ID及び顧客U1の実店舗用ユーザIDを受信する。そして、設定部344は、指定された開示範囲を設定する(S252)。具体的には、設定部344は、受信した実店舗用ユーザID3135に、指定された開示範囲(実店舗販売履歴開示範囲3139)を対応付けて統合ID情報313を更新する。
【0089】
その後、開示部345は、オンライン店舗2の店舗端末(不図示)(又はオンライン店舗サーバ200)から、顧客U1における実店舗での販売履歴の開示要求を受信する(S253)。ここで、開示要求には、オンライン店舗2の店舗ID、顧客U1のユーザID211が含まれる。
【0090】
そこで、開示部345は、統合ID情報313の中から、受信した開示要求に含まれるユーザID211(オンライン店舗用ユーザID3133)に対応付けられた実店舗販売履歴3138及び実店舗販売履歴開示範囲3139を特定する。そして、開示部345は、特定した実店舗販売履歴開示範囲3139に基づき実店舗販売履歴3138の開示情報を生成する(S254)。例えば、実店舗販売履歴3138に決済に用いられたクレジットカード情報が含まれていた場合、開示部345は、クレジットカード情報をマスクするか、単にクレジットカード決済であった旨のみを残して開示情報を生成する。または、開示部345は、実店舗販売履歴3138のうち具体的な商品名を商品のジャンル等に変換して開示情報を生成してもよい。
【0091】
その後、開示部345は、生成された開示情報を要求元であるオンライン店舗2の店舗端末へ返信する(S255)。これにより、オンライン店舗2の店舗端末は、受信した開示情報を画面に表示する。そのため、オンライン店舗2の店員は、自身の店舗の顧客U1における実店舗4における販売履歴を参照できる。よって、オンライン店舗2におけるマーケティングに活用できる。また、開示される販売履歴(開示情報)は、実店舗4側で開示範囲が制限されている。よって、実店舗4は、自店舗の顧客情報を適切に管理することができる。
【0092】
このように、本実施形態では、オンライン店舗で商品を見つけた顧客を、実際に商品の試用が可能な実店舗へ送客することを支援できる。その際、店舗連携支援装置300は、オンライン店舗における顧客の商品に関する関心情報や個人情報を、来店希望日時に応じた開示期間の範囲で、実店舗側へ開示する。そのため、開示情報の開示を適切な期間に制御できる。そのため、オンライン店舗も安心して実店舗側へ顧客情報の開示を行うことができ、オンライン店舗と実店舗との連携が促進される。さらに、実店舗側もオンライン店舗側に自店舗での販売履歴を開示することで、オンライン店舗側へインセンティブを提供できる。その際、実店舗側で販売履歴の開示内容等を制御できる。そのため、店舗間の連携がさらに促進される。
【0093】
<その他の実施形態>
尚、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0094】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0095】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0096】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記A1)
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得する取得手段と、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する設定手段と、
を備える店舗連携支援装置。
(付記A2)
前記取得手段は、前記販売サイトから前記第1の店舗における前記顧客の個人情報及び前記関心情報を取得し、
前記取得した個人情報及び前記関心情報を含めて前記開示情報を生成する生成手段をさらに備える
付記A1に記載の店舗連携支援装置。
(付記A3)
前記設定手段は、前記開示期間内に前記第2の店舗から前記顧客による前記商品の決済情報を受け付けた場合、前記開示期間の期限を延長するように更新する
付記A1又はA2に記載の店舗連携支援装置。
(付記A4)
前記設定手段は、前記開示期間内に前記第2の店舗から前記顧客による前記商品の決済情報を受け付けた場合、前記開示期間の期限が無期限となるように更新する
付記A1又はA2に記載の店舗連携支援装置。
(付記A5)
前記設定手段は、前記開示期間内に前記第2の店舗から前記顧客による前記商品の決済情報が受け付けられなかった場合、前記開示情報の開示を停止するように設定する
付記A1乃至A4のいずれか1項に記載の店舗連携支援装置。
(付記A6)
前記試用要求の取得に応じて、前記第2の店舗の店舗IDと前記第1の店舗における前記顧客の第1の顧客IDと前記開示情報とを対応付けて記憶手段に保存するID統合手段をさらに備える
付記A1乃至A5のいずれか1項に記載の店舗連携支援装置。
(付記A7)
前記ID統合手段は、
前記第2の店舗における前記顧客の第2の顧客IDが発行済みである場合、当該第2の顧客IDと前記開示情報とを対応付けて前記記憶手段に保存し、
前記第2の店舗における前記顧客の第2の顧客IDが未発行である場合、前記第2の顧客IDを発行した上で、当該発行した第2の顧客IDと前記開示情報とを対応付けて前記記憶手段に保存する
付記A6に記載の店舗連携支援装置。
(付記A8)
前記ID統合手段は、前記第2の店舗から、当該第2の店舗における前記顧客に関する販売履歴を取得した場合、前記第1の顧客IDと前記販売履歴とを対応付けて前記記憶手段に保存し、
前記第1の店舗から前記顧客に関する情報の開示要求を受け付けた場合、前記第1の顧客IDと対応付けられた前記販売履歴を前記第1の店舗に対して開示する開示手段をさらに備える
付記A6又はA7に記載の店舗連携支援装置。
(付記A9)
前記ID統合手段は、前記第2の店舗から、前記販売履歴についての開示制限情報を取得した場合、前記第1の顧客ID及び前記販売履歴に、当該開示制限情報をさらに対応付けて前記記憶手段に保存し、
前記開示手段は、前記販売履歴のうち前記開示制限情報に基づき制限された情報を、前記第1の店舗に対して開示する
付記A8に記載の店舗連携支援装置。
(付記A10)
前記試用要求の取得に応じて、前記商品の実店舗販売が可能である複数の実店舗の中から、各実店舗の当該商品の在庫情報に基づいて、前記第2の店舗を選択する選択手段をさらに備える
付記A1乃至A9のいずれか1項に記載の店舗連携支援装置。
(付記B1)
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを提供する第1の店舗サーバと、
前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗における店舗端末と、
店舗連携支援装置と、
を備え、
前記店舗連携支援装置は、
前記販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得する取得手段と、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記第2の店舗の店舗端末に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する設定手段と、
を備える店舗連携支援システム。
(付記B2)
前記取得手段は、前記販売サイトから前記第1の店舗における前記顧客の個人情報及び前記関心情報を取得し、
前記取得した個人情報及び前記関心情報を含めて前記開示情報を生成する生成手段をさらに備える
付記B1に記載の店舗連携支援システム。
(付記C1)
コンピュータが、
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得し、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する、
店舗連携支援方法。
(付記D1)
所定の商品のオンライン販売が可能である第1の店舗における販売サイトを介して、所定の顧客による前記商品の実店舗での試用希望の日時情報を含む試用要求を取得する取得処理と、
前記第1の店舗における前記顧客の前記商品に関する関心情報を含む開示情報を前記商品の実店舗販売が可能である第2の店舗に対して開示するための開示期間を、前記日時情報に基づいて設定する設定処理と、
をコンピュータに実行させる店舗連携支援プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0097】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0098】
1 店舗連携支援装置
11 取得部
12 設定部
1000 店舗連携支援システム
100 ユーザ端末
2 オンライン店舗
200 オンライン店舗サーバ
210 顧客情報DB
211 ユーザID
212 個人情報
213 行動履歴
300 店舗連携支援装置
310 記憶部
311 プログラム
312 実店舗在庫情報
3121 実店舗ID
3122 商品情報
3123 在庫情報
313 統合ID情報
3131 統合ID
3132 オンライン店舗ID
3133 オンライン店舗用ユーザID
3134 実店舗ID
3135 実店舗用ユーザID
3136 開示情報
3137 開示期間
3138 実店舗販売履歴
3139 実店舗販売履歴開示範囲
320 メモリ
330 IF部
340 制御部
341 取得部
342 選択部
343 生成部
344 設定部
345 開示部
4 実店舗
41 実店舗端末
42 実店舗サーバ
420 顧客情報DB
421 ユーザID
422 個人情報
423 販売履歴
5 実店舗
51 実店舗端末
52 実店舗サーバ
520 顧客情報DB
521 ユーザID
522 個人情報
523 販売履歴
N ネットワーク
U1 顧客
U4 店員
U5 店員