(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】サーバ装置、来訪者通知システム、来訪者通知方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240709BHJP
【FI】
G06Q10/06
(21)【出願番号】P 2022557234
(86)(22)【出願日】2020-10-12
(86)【国際出願番号】 JP2020038479
(87)【国際公開番号】W WO2022079762
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-09-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】高田 果奈子
(72)【発明者】
【氏名】大澤 健一
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0233680(US,A1)
【文献】特開2020-30647(JP,A)
【文献】特開2019-186697(JP,A)
【文献】特開平11-25306(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースと、
第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定する、判定部と、
第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶する、取得部と、
第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する、通知部と、
を備える、サーバ装置。
【請求項2】
前記車両情報は、前記VIPが来訪する際に使用する車両の車両ナンバーであり、
前記判定部は、前記第1のカメラ装置から得られる画像データに前記データベースに記憶された前記車両ナンバーが含まれる場合に、前記駐車場に入庫する車両は前記VIPを乗せた車両と判定する、請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記通知部は、前記応対者が使用する端末に、VIP来訪通知を送信する、請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記所定の場所に到着したVIPに対応する、前記データベースのエントリを削除する、エントリ管理部をさらに備える、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記エントリ管理部は、第4のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証により、前記VIPが前記所定の場所に到着したか否かを判定する、請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記データベースは、前記車両情報と前記来訪するVIPの個人情報を対応付けて記憶し、
前記取得部は、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得できた場合に、前記VIPを乗せた車両に対応する前記VIPの個人情報をサイネージに送信する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記データベースは、前記来訪者情報及び前記応対者情報と、前記所定の場所に関する情報と、を対応付けて記憶し、
前記取得部は、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得できた場合に、前記VIPを乗せた車両に対応する前記所定の場所に関する情報を前記サイネージに送信する、請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記通知部は、前記VIPの認証に成功してから所定の期間経過後に、前記応対者に前記VIPの来訪を通知する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記通知部は、前記VIPの生体情報を含む前記VIP来訪通知を前記端末に送信する、請求項3に記載のサーバ装置。
【請求項10】
前記第1のカメラ装置は、前記駐車場に入庫する車両を撮影可能に設置され、
前記第2のカメラ装置は、前記駐車場の降車場から降車する人物を撮影可能に設置され、
前記第3のカメラ装置は、前記降車場から前記所定の場所までの間の経路を通過する人物を撮影可能に設置される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項11】
前記生体情報は、人の顔に関する情報である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項12】
前記取得部は、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得できない場合には、異常事態の発生を前記応対者に通知する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項13】
前記通知部は、前記所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功しない場合には、異常事態の発生を前記応対者に通知する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のサーバ装置。
【請求項14】
第1乃至第3のカメラ装置と、
前記第1乃至第3のカメラ装置と接続されたサーバ装置と、
を含み、
前記サーバ装置は、
少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースと、
前記第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定する、判定部と、
前記第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶する、取得部と、
前記第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する、通知部と、
を備える、来訪者通知システム。
【請求項15】
少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースを備えるサーバ装置において、
第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定し、
第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶し、
第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する、来訪者通知方法。
【請求項16】
少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースを備えるサーバ装置に搭載されたコンピュータに、
第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定する処理と、
第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶する処理と、
第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する処理と、
を実行させるためのプログラ
ム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、来訪者通知システム、来訪者通知方法及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
大企業等には数多くの来客がある。来客の中には当該企業にとって非常に重要な人物(所謂、VIP;Very Important Person)も含まれる。このようなVIPは、一般の来客とは異なり車両を使って来訪し、専用の駐車場から会議室等に向かうことも多い。
【0003】
VIPの取り扱いに関する技術や車両ナンバーを用いた技術が存在する。
【0004】
例えば、特許文献1のセキュリティシステムは、客のプロフィールを客ごとに記憶するプロフィール記憶手段と、店舗に来店する客を認証する認証手段と、制御手段と、を備える。制御手段は、認証手段により認証された客のプロフィール記憶手段に記憶されているプロフィールに基づいて、当該客に相応しいアテンダーを判定する。制御手段は、判定したアテンダーが携帯する携帯端末装置に当該客に関する情報を送信する。上記プロフィールには、VIP、お得意様、クレーマー及び万引き常習者の内の2つ以上が含まれる。
【0005】
特許文献2には、店舗等の施設への来訪者を検知して該来訪者と関連する複数人物の情報を報知する来訪者検知システム及び来訪者検知方法を提供する、と記載されている。特許文献2のシステムは、携帯端末と、監視対象データベースと、店外カメラと、店内カメラと、車両認識部と、人物認識部と、報知内容決定部と、報知部と、を備える。携帯端末は、来訪者の情報を表示して来訪を報知するための端末である。監視対象データベースには、複数人物をグループとして関連付ける情報とグループを特定するための属性とが登録されている。店外カメラ及び店内カメラは、属性を認識するための画像を撮像する。属性認識部(車両認識部、人物認識部)は、カメラで撮像した画像から属性を認識する。報知内容決定部は、属性認識部が認識した属性に基づいてグループを特定して、該グループの構成メンバーの情報を報知内容として決定する。報知部は、報知内容決定部が決定した報知内容を端末に表示してグループの来訪を報知する。
【0006】
特許文献3には、店舗側において、車両で来店した顧客に対して、商品やサービスの提案等を含めた、きめ細かい応対が行えるように支援する来店顧客応対支援装置を提供する、と記載されている。特許文献3の装置は、文字認識装置から入力されたナンバープレート番号によって、来店した顧客が、新規顧客、当日の予約なしで来店した既存顧客、または当日の予約がある既存顧客(予約顧客)のいずれの区分に属する顧客であるかを判定する。また、当該装置は、判定した区分に応じて、この顧客の応対を要求するメッセージを作成し、出力する。
【0007】
特許文献4には、比較的経験の浅い係員であっても、そして顧客数が多数であっても、行届いた案内サービスをできる顧客案内システムを提供する、と記載されている。特許文献4のシステムでは、顧客情報記憶部に、予め顧客毎の、車両No、氏名、会社名、役職、姿勢画像を記憶しておく。自動車で顧客が到来すると、カメラ、画像処理部で、車両Noを読取り、制御部が車両Noを基に顧客情報記憶部から、対応する顧客情報を読出し、表示部に表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】国際公開第2018/198250号
【文献】特開2020-030647号公報
【文献】特開2010-152784号公報
【文献】特開平6-139263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
VIPは、言うまでもなく企業にとって重要な人物であり、当該VIPが来訪する際には丁重な出迎えが要求される。即ち、VIPが来訪した際に応対者が不在といった事態は許容されない。しかし、VIPが来訪する予定時刻よりも遥か前から応対者が待機することは無駄であり、応対者が適切なタイミングでVIPの来訪を知ることが要望される。なお、上記特許文献1~4には、VIPの来訪を適切なタイミングで応対者に通知することは開示されていない。
【0010】
本発明は、VIPの来訪を適切なタイミングで応対者に通知することに寄与する、サーバ装置、来訪者通知システム、来訪者通知方法及び記憶媒体を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の視点によれば、少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースと、第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定する、判定部と、第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶する、取得部と、第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する、通知部と、を備える、サーバ装置が提供される。
【0012】
本発明の第2の視点によれば、第1乃至第3のカメラ装置と、前記第1乃至第3のカメラ装置と接続されたサーバ装置と、を含み、前記サーバ装置は、少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースと、前記第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定する、判定部と、前記第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶する、取得部と、前記第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する、通知部と、を備える、来訪者通知システムが提供される。
【0013】
本発明の第3の視点によれば、少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースを備えるサーバ装置において、第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定し、第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶し、第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する、来訪者通知方法が提供される。
【0014】
本発明の第4の視点によれば、少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースを備えるサーバ装置に搭載されたコンピュータに、第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定する処理と、第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶する処理と、第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する処理と、を実行させるためのプログラムを記憶する、コンピュータ読取可能な記憶媒体が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明の各視点によれば、VIPの来訪を適切なタイミングで応対者に通知することに寄与する、サーバ装置、来訪者通知システム、来訪者通知方法及び記憶媒体が提供される。なお、本発明の効果は上記に限定されない。本発明により、当該効果の代わりに、又は当該効果と共に、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】一実施形態の概要を説明するための図である。
【
図2】第1の実施形態に係る来訪者通知システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図3】第1の実施形態に係るサーバ装置の処理構成の一例を示す図である。
【
図4】第1の実施形態に係る事前登録部の動作を説明するための図である。
【
図5】第1の実施形態に係る来訪者データベースの一例を示す図である。
【
図6】第1の実施形態に係るサーバ装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図7】サーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図8】本願開示の変形例に係る来訪者通知システム構成の一例を示す図である。
【
図9】本願開示の変形例に係るサーバ装置の処理構成の一例を示す図である。
【
図10】本願開示の変形例に係るサイネージの動作を説明するための図である。
【
図11】本願開示の変形例に係る端末の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
はじめに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、特段の釈明がない場合には、各図面に記載されたブロックはハードウェア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表す。各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0018】
一実施形態に係るサーバ装置100は、データベース101と、判定部102と、取得部103と、通知部104と、を備える(
図1参照)。データベース101は、少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくともVIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する。判定部102は、第1のカメラ装置から得られる画像データと車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両がVIPを乗せた車両か否かを判定する。取得部103は、第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、取得された生体情報をVIPの生体情報としてデータベース101に記憶する。通知部104は、第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報とデータベース101に記憶された生体情報を用いた生体認証を行う。通知部104は、所定の場所まで移動するVIPの認証に成功した場合に、認証に成功したVIPに対応する応対者にVIPの来訪を通知する。
【0019】
サーバ装置100は、事前登録されたVIPが来訪したか否かを車両の情報(例えば、車両のナンバー;自動車登録番号)を用いて判定する。サーバ装置100は、VIPが搭乗している車両から人物が降車すると、当該人物の生体情報(例えば、顔画像)を取得し、来訪したVIPの生体情報としてデータベース101に登録する。サーバ装置100は、駐車場から会談場所(所定の場所;会議室等)に移動中のVIPの生体認証に成功したことに応じて、VIPを迎賓する応対者にVIPの来訪を通知する。移動中のVIPを撮影する第3のカメラ装置を適切な場所に設置することで、適切なタイミングでVIPの来訪が応対者に通知される。その結果、応対者は、必要以上に前から会談場所で待機する必要はなく、会談場所に出向くことができる。即ち、サーバ装置100は、VIPの来訪を適切なタイミングで応対者に通知できる。
【0020】
以下に具体的な実施形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
【0021】
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
【0022】
[システム構成]
図2は、第1の実施形態に係る来訪者通知システムの概略構成の一例を示す図である。
図2を参照すると、来訪者通知システムには、複数のカメラ装置10-1~10-3と、サーバ装置20と、複数の端末30-1及び30-2と、が含まれる。
【0023】
以降の説明において、カメラ装置10-1~10-3を区別する特段の理由がない場合には、単に「カメラ装置10」と表記する。他の構成要素についても同様に、ハイフンで区切られた左側の符号を使用し、当該構成要素を代表して表記する。
【0024】
図2に示す各装置は相互に接続されている。例えば、カメラ装置10とサーバ装置20は、有線又は無線の通信手段により接続され、相互に通信が可能となるように構成されている。
【0025】
図2に示す来訪者通知システムは、企業等にとっての要人(VIP)専用の駐車場を有する企業等で稼働する。
【0026】
来訪者通知システムに含まれる複数のカメラ装置10は、専用駐車場、企業の建物内の各所に設置される。
【0027】
例えば、カメラ装置10-1は、専用駐車の入り口付近に設置される。カメラ装置10-1は、専用駐車場に入庫する車両を撮影可能に設置される。より具体的には、カメラ装置10-1は、入庫してくる車両のナンバープレートを撮影可能に設置される。
【0028】
カメラ装置10-2は、専用駐車場の降車場に停車した車両から降車する人物を撮影可能に設置される。
【0029】
カメラ装置10-3は、専用駐車場と会議室(VIPと会議等を行う会議室)の間の所定の場所に設置される。カメラ装置10-3は、当該所定の場所を通過する人物を撮影可能に設置される。即ち、カメラ装置10-3は、専用駐車場の降車場から所定の場所までの間の経路を通過する人物を撮影可能に設置される。
【0030】
サーバ装置20は、カメラ装置10から取得した画像データ(静止画データ又は動画データ)を用いて、VIPの来訪を検知する。サーバ装置20は、VIPが来訪したことを検知すると、当該VIPを迎賓する応対者が使用する端末30に「VIP来訪通知」を送信する。
【0031】
サーバ装置20は、専用駐車場を備える建物内に設置されていてもよいし、ネットワーク上(クラウド上)に設置されていてもよい。また、
図2に示す構成は例示であって、来訪者通知システムの構成を限定する趣旨ではない。
図2に示すよりも多い台数のカメラ装置10が設置されていてもよいし、少ない台数のカメラ装置10が設置されていてもよい。例えば、1台のカメラ装置が、カメラ装置10-2とカメラ装置10-3の役割を担ってもよい。また、来訪者通知システムには、少なくとも1台以上の端末30が含まれていればよい。
【0032】
なお、本願開示における生体情報は、顔画像、指紋画像、虹彩画像、指の静脈画像、掌紋画像、手のひらの静脈画像等である。あるいは、生体情報は、人の声を記憶した音声データ(声紋)であってもよい。生体情報は、1つであっても複数であってもよい。なお、本願開示における「生体情報」の文言は、生体の全部又は一部を含む画像データ、音声データ及び当該画像から抽出される特徴量を意味するものとする。第1の実施形態では、人の顔に関する情報(顔画像、当該顔画像から抽出された特徴量)を生体情報として扱い、説明を行う。
【0033】
[システムの概略動作]
続いて、図面を参照しつつ、来訪者システムの動作概略について説明する。
【0034】
VIPを迎える応対者は、VIPの来訪に備えた事前登録を行う。具体的には、応対者は、来訪するVIPに関する情報(以下、来訪者情報と表記する)とVIPを迎賓する応対者に関する情報(以下、応対者情報と表記する)をサーバ装置20に登録する。
【0035】
来訪者情報には、少なくともVIPが来訪する際に利用する車両の車両情報が含まれる。車両情報は、車両を特定するための情報であって、例えば、車両ナンバー(自動車登録番号)が車両情報として例示される。あるいは、車両の製造メーカ、モデル名、色等の組み合わせが車両情報として用いられてもよい。VIPを乗せた車両を特定できる情報であれば任意の情報を車両情報として用いることができる。以下、車両ナンバーを車両情報として取り扱い、説明を行う。
【0036】
また、来訪者情報には、車両情報に加え、VIPの氏名や所属会社名等が含まれていてもよい。
【0037】
応対者情報は、VIPの応対を行う応対者に関する情報である。応対者情報には、応対者の連絡先(例えば、応対者が使用する端末30が受信可能なメールアドレス)が含まれる。あるいは、応対者情報には、応対者の氏名、所属部署等が含まれていてもよい。
【0038】
サーバ装置20は、取得した来訪者情報と応対者情報を対応付けて「来訪者データベース」に記憶する。
【0039】
来訪者通知システムに含まれる各カメラ装置10は、定期的又は所定のタイミングで所定のエリアを撮影し、画像データをサーバ装置20に送信する。
【0040】
応対者による事前登録後、VIPが来訪すると、当該VIPの車両は専用駐車場に入庫する。カメラ装置10-1が撮影した画像には、当該車両のナンバーが写る。
【0041】
サーバ装置20は、カメラ装置10-1から取得した画像データから車両ナンバーを取得する。サーバ装置20は、当該取得した車両ナンバーをキーとして来訪者データベースを検索する。サーバ装置20は、取得した車両ナンバーが来訪者データベースに登録されていれば、事前登録されたVIPが来訪したと判断する。
【0042】
専用駐車場に入庫した車両(VIPを乗せた車両)は、降車場に移動する。車両は、降車場で停車し、VIPが降車する。
【0043】
カメラ装置10-2が撮影した画像には、車両から降車する人物が写る。
【0044】
専用駐車場に入庫する車両を撮影した画像データから事前登録されたVIPが来訪したと判断した場合には、サーバ装置20は、カメラ装置10-2から取得した画像データに写る人物をVIPに認定する。
図2の例では、白色の人物がVIPである。
【0045】
サーバ装置20は、カメラ装置10-2から取得した画像データからVIPの生体情報(顔画像、特徴量)を生成し、当該生体情報を来訪者データベースに記憶する。
【0046】
降車したVIPは、会議室等に向かって移動する。
図2の例では、VIPは、エレベータを用いる経路で会議室に向けて移動する。
【0047】
カメラ装置10-3が撮影した画像には、通路等を移動する人物が写る。
【0048】
サーバ装置20は、カメラ装置10-3から取得した画像データに含まれる生体情報(顔画像)を用いた認証処理(照合処理)を実行する。具体的には、サーバ装置20は、取得した顔画像と同一人物の顔画像が来訪者データベースに登録されているか否か判定する。
【0049】
取得した顔画像が来訪者データベースに登録されていれば、サーバ装置20は、対応するエントリの応対者情報(応対者の連絡先フィールド)を参照し、VIPを迎賓する応対者の端末30に「VIP来訪通知」を送信する。
【0050】
VIP来訪通知を確認した応対者は、VIPと会談等を行う会議室に向かい、VIPの到着を待つ。なお、
図2の例では、灰色の人物がVIPを迎賓する応対者である。応対者は、VIPの到着前に会議室に移動し、VIPを丁重に迎え入れる。
【0051】
なお、カメラ装置10-3は、応対者がVIPよりも先に会議室に到着できるようにVIP来訪通知が送信される場所、位置に設置される。
【0052】
続いて、来訪者通知システムに含まれる各装置の詳細について説明する。
【0053】
[サーバ装置]
図3は、第1の実施形態に係るサーバ装置20の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。
図3を参照すると、サーバ装置20は、通信制御部201と、事前登録部202と、車両判定部203と、生体情報取得部204と、来訪者通知部205と、記憶部206と、を備える。
【0054】
通信制御部201は、他の装置との間の通信を制御する手段である。具体的には、通信制御部201は、カメラ装置10からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部201は、カメラ装置10に向けてデータを送信する。通信制御部201は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部201は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部201を介して他の装置とデータの送受信を行う。
【0055】
事前登録部202は、VIPの来訪に関する事前登録を実現する手段である。事前登録部202は、来訪するVIPに関する情報(来訪者情報)とVIPを迎賓する応対者に関する情報(応対者情報)を任意の方法を用いて取得する。
【0056】
例えば、事前登録部202は、上記情報を入力するためのGUIやフォームを用いて情報の取得を行う。例えば、事前登録部202は、
図4に示すような情報入力フォームを応対者が使用する端末30に表示する。
【0057】
図4に示すように、事前登録部202は、VIPの氏名、VIPの来訪に使用される車両ナンバー等を来訪者情報として取得する。また、事前登録部202は、VIPを迎賓する応対者の氏名、連絡先(メールアドレス等の連絡先)等を応対者情報として取得する。複数の社員がVIPの応対にあたる場合には、当該複数の応対者の情報が入力される。
【0058】
図4は例示であって、事前登録部202が取得する情報を限定する趣旨ではない。例えば、1台の車両で複数のVIPが来訪する場合には、事前登録部202は、当該複数のVIPの氏名等を取得してもよい。
【0059】
来訪者情報や応対者情報の入力は、VIPを迎える応対者以外の社員等により行われてもよい。例えば、VIPを迎える会社の役員等が応対者となる場合には、当該役員の秘書が来訪者情報、応対者情報を入力してもよい。また、応対者の氏名と連絡先の整合性が取れてなくともよい。上述の例では、応対者名に役員の氏名が入力され、応対者連絡先に秘書の連絡先が入力さてもよい。
【0060】
事前登録部202は、取得した来訪者情報と応対者情報を「来訪者データベース」に記憶する。事前登録部202は、来訪者データベースに新規エントリを追加し、上記取得した情報を登録する。
【0061】
図5は、来訪者データベースの一例を示す図である。
図5に示すように、来訪者データベースは、登録IDフィールド、VIPの氏名、車両ナンバー、生体情報(顔画像、特徴量)を記憶するフィールドと、応対者の氏名、連絡先を記憶するフィールドと、を備える。
【0062】
登録IDフィールドは、来訪者データベースのエントリを識別するための情報である。事前登録部202は、新規なエントリを追加するたびに登録IDを採番し、登録IDフィールドに設定する。
【0063】
なお、来訪者データベースに新規エントリが登録された際には、来訪者(VIP)の生体情報は取得されていないため、顔画像フィールドや特徴量フィールドには何も設定されない。
【0064】
車両判定部203は、カメラ装置10-1から得られる画像データと車両情報(車両ナンバー)に基づいて、専用駐車場に入庫する車両が記VIPを乗せた車両か否かを判定する手段である。即ち、車両判定部203は、専用駐車場に入庫した車両が事前に登録されたVIPが搭乗している車両か否かを判定する。
【0065】
車両判定部203は、カメラ装置10-1から画像データを取得すると、当該画像データから車両ナンバーの抽出を試みる。具体的には、車両判定部203は、テンプレートマッチング等の技術を使って、画像データから車両ナンバーの抽出を試みる。
【0066】
車両ナンバーの抽出に成功すると、車両判定部203は、取得した車両ナンバーをキーとして来訪者データベースを検索し、当該車両ナンバーが来訪者データベースに登録されているか否か判定する。
【0067】
車両ナンバーが来訪者データベースに登録されていなければ、車両判定部203は、特段の対応を行わない。この場合、専用駐車場に入庫した車両に対する対応は、来訪者通知システムではなく他の方法により行われる。
【0068】
車両ナンバーが来訪者データベースに登録されていれば、車両判定部203は、事前登録されたVIPが来訪したと判断する。この場合、車両判定部203は、対応するエントリの登録IDを生体情報取得部204に通知する。
図5の例では、車両ナンバー「CN01」が画像データから抽出された場合には、登録ID「ID01」が生体情報取得部204に通知される。
【0069】
このように、カメラ装置10-1から得られる画像データに来訪者データベースに記憶された車両ナンバーが含まれる場合に、車両判定部203は、専用駐車場に入庫する車両はVIPを乗せた車両と判定する。
【0070】
生体情報取得部204は、カメラ装置10-2から得られる画像データを用いて、VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得する手段である。また、生体情報取得部204は、当該取得された生体情報をVIPの生体情報として来訪者データベースに記憶する。
【0071】
生体情報取得部204は、定期的又は所定のタイミングによりカメラ装置10-2から送信されてくる画像データから顔画像の抽出を試みる。具体的には、生体情報取得部204は、取得した画像データに人の顔画像が含まれるか否かを判定し、顔画像が含まれる場合には取得した画像データから顔画像を抽出する。
【0072】
なお、生体情報取得部204による顔画像の検出処理や顔画像の抽出処理には既存の技術を用いることができるので詳細な説明を省略する。例えば、生体情報取得部204は、CNN(Convolutional Neural Network)により学習された学習モデルを用いて、画像データの中から顔画像(顔領域)を抽出してもよい。あるいは、生体情報取得部204は、テンプレートマッチング等の手法を用いて顔画像を抽出してもよい。
【0073】
生体情報取得部204は、抽出した顔画像から特徴量(特徴ベクトル)を生成する。なお、特徴量の生成処理に関しては既存の技術を用いることができるのでその詳細な説明を省略する。例えば、生体情報取得部204は、顔画像から目、鼻、口等を特徴点として抽出する。その後、生体情報取得部204は、特徴点それぞれの位置や各特徴点間の距離を特徴量として計算し、複数の特徴量からなる特徴ベクトル(顔画像を特徴づけるベクトル情報)を生成する。
【0074】
生体情報取得部204は、車両判定部203から取得した登録IDのエントリ(来訪者データベースのエントリ)に、取得したVIPの生体情報(顔画像、特徴量)を登録する。
【0075】
来訪者通知部205は、VIPの来訪を応対者に通知する手段である。来訪者通知部205は、VIPの認証に成功した場合、VIPの来訪を応対者に通知する。より具体的には、来訪者通知部205は、カメラ装置10-3から得られる画像データに基づき生成された生体情報と来訪者データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行う。来訪者通知部205は、会議室等の所定の場所まで移動するVIPの認証に成功した場合に、認証に成功したVIPに対応する応対者にVIPの来訪を通知する。
【0076】
来訪者通知部205は、定期的又は所定のタイミングによりカメラ装置10-3から送信されてくる画像データから顔画像の抽出を試みる。具体的には、来訪者通知部205は、取得した画像データに人の顔画像が含まれるか否かを判定し、顔画像が含まれる場合には取得した画像データから顔画像を抽出する。
【0077】
顔画像の抽出に成功した場合には、来訪者通知部205は、抽出された顔画像を用いた認証処理(照合処理)を実行する。具体的には、来訪者通知部205は、顔画像から特徴量を生成する。来訪者通知部205は、当該生成された特徴量を照合側の特徴量、来訪者データベースに登録された特徴量を登録側の特徴量に設定し、1対N照合(Nは正の整数、以下同じ)を実行する。
【0078】
来訪者通知部205は、照合対象の特徴量と登録側の複数の特徴量それぞれとの間の類似度を計算する。当該類似度には、カイ二乗距離やユークリッド距離等を用いることができる。なお、距離が離れているほど類似度は低く、距離が近いほど類似度が高い。
【0079】
来訪者通知部205は、来訪者データベースに登録された複数の特徴量のうち、照合対象の特徴量との間の類似度が所定の値以上の特徴量が存在するか否かを判定する。そのような特徴量が存在しなければ、来訪者通知部205は、カメラ装置10-2から別の画像データを取得するまで特段の動作を行わない。カメラ装置10-2から新たな画像データを取得すると、来訪者通知部205は、当該画像データを用いてVIPの認証処理を行う。
【0080】
上記のような特徴量が存在すれば、来訪者通知部205は、VIPの認証に成功したと判断する。認証に成功すると、来訪者通知部205は、来訪者データベースのエントリのうち、最も類似度が高い特徴量を持つエントリを特定する。来訪者通知部205は、当該特定したエントリの連絡先フィールド(応対者の連絡先フィールド)に設定された連絡先に「VIP来訪通知」を送信する。
【0081】
具体的には、来訪者通知部205は、応対者等が使用する端末30にVIP来訪通知を送信する。当該通知に接した応対者は、VIPと会談等を行う会議室へ向かう。
【0082】
記憶部206は、サーバ装置20の動作に必要な情報を記憶する手段である。記憶部206には、来訪者データベースが構築される。来訪者データベースは、少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくともVIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する。
【0083】
[カメラ装置]
カメラ装置10に関する詳細な説明は省略する。カメラ装置10には汎用のWEB(ウェブ)カメラ等を用いることができる。
【0084】
[端末]
端末30は、液晶パネル等の表示デバイス、タッチパネル等の操作デバイスを備え、情報出力機能及び情報入力機能を備えていればよい。端末30は、市販されているコンピュータ等により実現可能であり、内部の処理構成等は当業者にとって明らかであるからその説明を省略する。端末30には、スマートフォン、携帯電話機、ゲーム機、タブレット等の携帯端末装置やコンピュータ(パーソナルコンピュータ、ノートパソコン)等が例示される。
【0085】
[来訪者通知システムの動作]
次に、第1の実施形態に係る来訪者通知システムの動作について説明する。ここでは、
図6を参照しつつ、サーバ装置20の動作を中心に説明する。
【0086】
図6は、第1の実施形態に係るサーバ装置20の動作の一例を示すフローチャートである。なお、
図6の動作に先立ち、VIPの来訪に関する事前登録は予め行われているものとする。
【0087】
サーバ装置20は、定期的又は予め定めたタイミングにおいてカメラ装置10-1から画像データを取得する。サーバ装置20は、当該画像データを解析し、VIPを乗せた車両が専用駐車場に入庫したか否かを判定する(ステップS01)。
【0088】
VIPの車両が入庫していなければ(ステップS01、No分岐)、サーバ装置20は、ステップS01の動作を繰り返す。
【0089】
VIPの車両が入庫していれば(ステップS01、Yes分岐)、サーバ装置20は、カメラ装置10-2から得られる画像に基づいて、VIPの生体情報(顔画像)の取得を試みる(ステップS02)。
【0090】
生体情報を取得できない場合(ステップS03、No分岐)、サーバ装置20は、ステップS02の処理を繰り返す。
【0091】
生体情報を取得できた場合(ステップS03、Yes分岐)、サーバ装置20は、画像データから抽出した顔画像、当該顔画像から生成した特徴量を来訪者データベースに記憶する(生体情報の記憶;ステップS04)。
【0092】
サーバ装置20は、カメラ装置10-3から得られる画像データを用いて、VIPの認証処理を行う(ステップS05)。
【0093】
VIPの認証に失敗した場合(ステップS06、No分岐)には、サーバ装置20は、ステップS05の処理を繰り返す。
【0094】
VIPの認証に成功した場合(ステップS06、Yes分岐)には、サーバ装置20は、VIPを迎賓する応対者(応対者等が使用する端末30)にVIP来訪通知を送信する(ステップS07)。
【0095】
なお、VIPの生体情報を取得する処理(ステップS02、S03)やVIPを認証する処理(ステップS05、S06)が所定期間に成功しない場合には、サーバ装置20は一連の処理を終了する。あるいは、サーバ装置20は、このような異常事態(VIPの車両が入庫したにも関わらずVIPの生体情報が取得できない、VIPの認証に成功しない)の発生を応対者に通知してもよい。即ち、生体情報取得部204は、VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得できない場合には、異常事態の発生を応対者に通知してもよい。あるいは、来訪者通知部205は、所定の場所まで移動するVIPの認証に成功しない場合には、異常事態の発生を応対者に通知してもよい。
【0096】
以上のように、第1の実施形態に係る来訪者通知システムにおいて、VIPの来訪を受ける企業等の社員は、VIP来訪に関する情報を予めサーバ装置20に登録する。サーバ装置20は、カメラ装置10-1から得られる画像を解析し、VIPを乗せた車両が専用駐車場に入庫したことを把握する。さらに、サーバ装置20は、VIPが搭乗している車両から人物が降車すると、当該人物の顔画像を取得し、来訪したVIPの生体情報として来訪者データベースに登録する。サーバ装置20は、専用駐車場から会談場所に移動するVIPの生体認証に成功したことに応じて、VIPの応対者にVIPの来訪を通知する。第1の実施形態では、移動中のVIPを撮影するカメラ装置10-3を適切な場所に設置することで、適切なタイミングでVIPの来訪が応対者に通知される。その結果、応対者は、必要以上に前から会談場所で待機する必要はなく、会談場所に出向くことができる。
【0097】
続いて、入退場管理ステムを構成する各装置のハードウェアについて説明する。
図7は、サーバ装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0098】
サーバ装置20は、情報処理装置(所謂、コンピュータ)により構成可能であり、
図7に例示する構成を備える。例えば、サーバ装置20は、プロセッサ311、メモリ312、入出力インターフェイス313及び通信インターフェイス314等を備える。上記プロセッサ311等の構成要素は内部バス等により接続され、相互に通信が可能となるように構成されている。
【0099】
但し、
図7に示す構成は、サーバ装置20のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。サーバ装置20は、図示しないハードウェアを含んでもよいし、必要に応じて入出力インターフェイス313を備えていなくともよい。また、サーバ装置20に含まれるプロセッサ311等の数も
図7の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のプロセッサ311がサーバ装置20に含まれていてもよい。
【0100】
プロセッサ311は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルなデバイスである。あるいは、プロセッサ311は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のデバイスであってもよい。プロセッサ311は、オペレーティングシステム(OS;Operating System)を含む各種プログラムを実行する。
【0101】
メモリ312は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。メモリ312は、OSプログラム、アプリケーションプログラム、各種データを格納する。
【0102】
入出力インターフェイス313は、図示しない表示装置や入力装置のインターフェイスである。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ等である。入力装置は、例えば、キーボードやマウス等のユーザ操作を受け付ける装置である。
【0103】
通信インターフェイス314は、他の装置と通信を行う回路、モジュール等である。例えば、通信インターフェイス314は、NIC(Network Interface Card)等を備える。
【0104】
サーバ装置20の機能は、各種処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ312に格納されたプログラムをプロセッサ311が実行することで実現される。また、当該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transitory)なものとすることができる。即ち、本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。また、上記プログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。
【0105】
サーバ装置20は、コンピュータを搭載し、当該コンピュータにプログラムを実行させることでサーバ装置20の機能が実現できる。また、サーバ装置20は、当該プログラムにより来訪者通知方法を実行する。
【0106】
[変形例]
なお、上記実施形態にて説明した来訪者通知システムの構成、動作等は例示であって、システムの構成等を限定する趣旨ではない。
【0107】
上記実施形態では、VIPが車両から降車したことに応じてVIPの生体情報が来訪者データベースに登録されることを説明した。当該データベースに登録されたVIPの生体情報やVIP来訪に関する情報(データベースのエントリ)は、VIPが会議室等に到着したことに応じて削除されてもよい。例えば、
図8に示すように、会議室の内部にカメラ装置10-4が設置されている。サーバ装置20は、カメラ装置10-4から取得した画像データから顔画像の抽出を試みる。サーバ装置20は、顔画像が抽出された場合には、当該顔画像と来訪者データベースに登録された顔画像を用いて照合処理を行う。サーバ装置20は、照合処理により会議室にVIPが入室したと判断した場合には、来訪者データベースの対応するエントリを削除する。このような対応により、VIPの生体情報(顔画像、特徴量)がデータベースに記憶されている時間を短くすることができるので、個人情報の流出等に対する安全性を高めることができる。なお、この場合、サーバ装置20は、上記機能(認証機能、エントリ削除機能)を実行する、エントリ管理部207を備えていればよい(
図9参照)。エントリ管理部207は、会議室等に到着したVIPに対応する、来訪者データベースのエントリを削除する。より具体的には、エントリ管理部207は、カメラ装置10-4から得られる画像データに基づき生成された生体情報と来訪者データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証により、VIPが所定の場所に到着したか否かを判定する。
【0108】
あるいは、サーバ装置20(エントリ管理部207)は、VIP来訪通知を端末30に送信したことに応じて、来訪したVIPに対応するエントリを削除してもよい。あるいは、サーバ装置20は、VIPが会議室に到着したことやVIP来訪通知を送信したことに応じて、来訪者データベースの「応対者情報」を削除(クリア)してもよい。換言すれば、車両ナンバーとVIPの生体情報(顔画像、特徴量)が対応付けられた来訪者情報は、VIP来訪後も削除されずデータベースに記憶され続けてもよい。なお、この場合、情報漏洩等に備え、サーバ装置20は、来訪者情報を暗号化する等の対応が望ましい。
【0109】
VIPが会議室等に入室しても対応するエントリを削除しない場合、サーバ装置20は、会議等を終えて出立したVIPに対応する応対者に所定のメッセージを送信してもよい。例えば、サーバ装置20は、専用駐車場の出口に取り付けらえたカメラ装置から得られる画像データを解析し、VIPの車両が出庫したことを認識する。サーバ装置20は、当該車両の出庫が所定の時間が経過したのちに、応対者の端末30に、来訪に関する感謝をVIPに通知するように促すメッセージを送信してもよい。
【0110】
来訪者通知システムは、VIP等に情報提供するためのサイネージ40を備えていてもよい。サイネージ40は、
図10に示すように、車両を降車したVIPの目のとまる場所に設置される。サーバ装置20は、車両ナンバーに基づいてVIPを乗せた車両が専用駐車場に入庫したことを把握した場合、当該車両ナンバーに紐づけられたVIPの氏名等含む情報をサイネージ40に送信してもよい。サイネージ40は、取得した情報等に基づいて、VIPの来訪を歓迎するようなメッセージを表示してもよい。この場合、生体情報取得部204は、車両から降りてくる人物(VIP)の生体情報の取得に成功した場合、車両判定部203から通知された登録IDに対応するエントリからVIPの氏名等を読み出し、サイネージ40に送信する。このように、来訪者データベースは、車両ナンバーと来訪するVIPの個人情報(氏名等)を対応付けて記憶してもよい。さらに、生体情報取得部204は、VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得できた場合に、VIPを乗せた車両に対応するVIPの個人情報をサイネージ40に送信してもよい。
【0111】
応対者等は、VIPの来訪に備えた事前登録の際、会談場所等の情報を併せて登録してもよい。例えば、応対者は、会議室の名称や会談の予定時間等を来訪者情報、応対者情報と共にサーバ装置20に登録してもよい。この場合、サーバ装置20(生体情報取得部204)は、サイネージ40に対して、VIPとの会談に関する情報(例えば、会議室の名称、会議室への行き方、会議室がある階数等)を送信してもよい。サイネージ40は、取得した情報に基づいて、会談場所に関する案内等を表示してもよい。このように、来訪者データベースは、来訪者情報及び応対者情報と、会議室等の所定の場所に関する情報と、を対応付けて記憶してもよい。さらに、生体情報取得部204は、VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得できた場合に、VIPを乗せた車両に対応する会議室等に関する情報をサイネージ40に送信してもよい。
【0112】
サーバ装置20(来訪者通知部205)は、来訪したVIPの生体情報や属性情報(例えば、氏名や所属組織等)を含むVIP来訪者通知を端末30に送信してもよい。端末30は、VIP来訪通知を受信したことに応じて、VIPの顔画像等を表示してもよい(
図11参照)。VIPの初対面の応対者が含まれる場合には、当該応対者は、表示された顔画像により来訪したVIPを正しく認識できる。
【0113】
サーバ装置20は、カメラ装置10-3から取得した画像データに基づくVIPの認証に成功した場合には、即座にVIP来訪通知を端末30に送信するのではなく、所定期間経過後に当該通知を端末30に送信してもよい。即ち、サーバ装置20は、カメラ装置10-3の設置位置から会談場所までの移動時間(VIPの移動時間)に応じて、VIP来訪通知を送信するタイミングを変更してもよい。例えば、サーバ装置20は、カメラ装置10-3の設置場所から近い場所でVIPとの会談が行われる場合には、即座に、VIP来訪通知を端末30に送信する。対して、カメラ装置10-3の設置場所から遠く離れた場所でVIPとの会談が行われる場合には、サーバ装置20は、応対者が会談場所に到着するのに十分な時間を確保しつつ、VIP来訪通知の送信を遅らせてもよい。
【0114】
上記実施形態では、カメラ装置10が、定期的又は所定のタイミングで画像データをサーバ装置20に送信する場合について説明した。しかし、カメラ装置10は、画像データに車両ナンバーや顔の領域が含まれる場合に、当該画像データをサーバ装置20に送信してもよい。
【0115】
上記実施形態では、応対者が使用する端末30にVIP来訪通知を送信する場合について説明した。しかし、当該通知は、職場全体から視認できるようなデジタルサイネージに送信され、当該デジタルサイネージを介してVIPの来訪が応対者に通知されてもよい。あるいは、スピーカー等を用いてVIPの来訪が応対者に通知されてもよい。
【0116】
通常、VIPが来訪する際には、1台の車両に複数の人物(VIP、秘書、付き人、運転手)が搭乗していることが多い。来訪者通知システムは、これら複数の人物のうちVIPを正確に特定するための構成を備えていてもよい。例えば、サーバ装置20(生体情報取得部204)は、カメラ装置10-2から取得した画像データのなかに複数の人物を検出すると、当該複数の人物それぞれの顔画像を抽出する。さらに、サーバ装置20は、車両ナンバーから特定されるVIPに対する応対者の端末30に向けて上記抽出された顔画像を送信する。端末30は、受信した顔画像と共にVIPを指定するようなGUIを表示する。応対者は、複数の顔画像からVIPの顔を選択する。端末30は、選択されたVIPの顔画像をサーバ装置20に送信する。サーバ装置20は、端末30から受信した顔画像をVIPの顔画像として扱い、来訪者データベースに生体情報を登録する。あるいは、生体情報取得部204は、車両から降車する場所(ドアの位置)に応じてVIPの生体情報を取得してもよい。例えば、生体情報取得部204は、後部座席側のドアから降車する人物をVIPとして扱い生体情報を取得してもよい。
【0117】
あるいは、複数の人物が1台の車両から降車した場合、サーバ装置20は、当該複数の人物のうち一人の人物を「VIP」として取り扱い、所定ポイント(カメラ装置10-3の設置個所)を通過したか否かの判定に用いてもよい。VIPの付き人等も実質的にVIPの来訪と捉えることが可能なためである。即ち、サーバ装置20は、所定の車両(事前にVIPの車両と登録された車両)から降車した人物の追跡(カメラ装置10-2とカメラ装置10-3のトラッキング)に成功した場合に、VIP来訪通知を端末30に送信してもよい。
【0118】
上記実施形態において、サーバ装置20は、車両から降りてきた人物の顔画像を取得し、取得した人物をVIPとして扱っている。しかし、サーバ装置20は、顔画像が取得できない等の場合には、当該顔画像に替えて体形情報を取得してもよい。サーバ装置20は、カメラ装置10-2から得られる画像から、車両から降りてきた人物の体形情報を抽出する。サーバ装置20は、当該抽出された体形情報をVIPの体形情報として記憶する。サーバ装置20は、カメラ装置10-3から得られる画像データにVIPの体形情報が含まれる場合には、所定ポイントをVIPが通過したと判断し、VIP来訪通知を端末30に送信する。
【0119】
上記実施形態では、サーバ装置20は、VIPと認定された人物が所定ポイント(カメラ装置10-3が設置された場所)を通過した際に、VIP来訪者通知を端末30に送信している。しかし、サーバ装置20は、カメラ装置10-2からの画像データを解析し、VIPの生体情報を来訪者データベースに登録したことに応じて、VIP来訪者通知を端末30に送信してもよい。当該通知を受信した端末30は、専用駐車場(カメラ装置10-2の設置場所)から会議室までの距離(移動時間)を考慮し、「VIPが来社されました。あとA分以内に会議室に到着する予定です。準備をお願いします。」といったメッセージを出力してもよい。
【0120】
上記実施形態では、特定の車両から降車する人物がVIPとして扱われ、VIP来訪者通知が応対者に送信される場合について説明した。しかし、VIP来訪者通知(来訪者通知)は、VIP以外の人物を認識した場合にも応対者に通知されてもよい。即ち、サーバ装置20は、事前に登録された車両から降りてくる人物(VIPとは言えない通常の来賓客)を認識し、当該人物が所定の場所に到達したら来訪者通知を応対者に送信してもよい。
【0121】
上記説明で用いた流れ図(フローチャート、シーケンス図)では、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。実施形態では、例えば各処理を並行して実行する等、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。
【0122】
上記の実施形態は本願開示の理解を容易にするために詳細に説明したものであり、上記説明したすべての構成が必要であることを意図したものではない。また、複数の実施形態について説明した場合には、各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。例えば、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることや、実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、実施形態の構成の一部について他の構成の追加、削除、置換が可能である。
【0123】
上記の説明により、本発明の産業上の利用可能性は明らかであるが、本発明は、企業等でVIPを迎える来訪者通知システムなどに好適に適用可能である。
【0124】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースと、
第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定する、判定部と、
第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶する、取得部と、
第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する、通知部と、
を備える、サーバ装置。
[付記2]
前記車両情報は、前記VIPが来訪する際に使用する車両の車両ナンバーであり、
前記判定部は、前記第1のカメラ装置から得られる画像データに前記データベースに記憶された前記車両ナンバーが含まれる場合に、前記駐車場に入庫する車両は前記VIPを乗せた車両と判定する、付記1に記載のサーバ装置。
[付記3]
前記通知部は、前記応対者が使用する端末に、VIP来訪通知を送信する、付記1又は2に記載のサーバ装置。
[付記4]
前記所定の場所に到着したVIPに対応する、前記データベースのエントリを削除する、エントリ管理部をさらに備える、付記1乃至3のいずれか一に記載のサーバ装置。
[付記5]
前記エントリ管理部は、第4のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証により、前記VIPが前記所定の場所に到着したか否かを判定する、付記4に記載のサーバ装置。
[付記6]
前記データベースは、前記車両情報と前記来訪するVIPの個人情報を対応付けて記憶し、
前記取得部は、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得できた場合に、前記VIPを乗せた車両に対応する前記VIPの個人情報をサイネージに送信する、付記1乃至5のいずれか一に記載のサーバ装置。
[付記7]
前記データベースは、前記来訪者情報及び前記応対者情報と、前記所定の場所に関する情報と、を対応付けて記憶し、
前記取得部は、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得できた場合に、前記VIPを乗せた車両に対応する前記所定の場所に関する情報を前記サイネージに送信する、付記6に記載のサーバ装置。
[付記8]
前記通知部は、前記VIPの認証に成功してから所定の期間経過後に、前記応対者に前記VIPの来訪を通知する、付記1乃至7のいずれか一に記載のサーバ装置。
[付記9]
前記通知部は、前記VIPの生体情報を含む前記VIP来訪通知を前記端末に送信する、付記3に記載のサーバ装置。
[付記10]
前記第1のカメラ装置は、前記駐車場に入庫する車両を撮影可能に設置され、
前記第2のカメラ装置は、前記駐車場の降車場から降車する人物を撮影可能に設置され、
前記第3のカメラ装置は、前記降車場から前記所定の場所までの間の経路を通過する人物を撮影可能に設置される、付記1乃至9のいずれか一に記載のサーバ装置。
[付記11]
前記生体情報は、人の顔に関する情報である、付記1乃至10のいずれか一に記載のサーバ装置。
[付記12]
前記取得部は、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得できない場合には、異常事態の発生を前記応対者に通知する、付記1乃至11のいずれか一に記載のサーバ装置。
[付記13]
前記通知部は、前記所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功しない場合には、異常事態の発生を前記応対者に通知する、付記1乃至11のいずれか一に記載のサーバ装置。
[付記14]
第1乃至第3のカメラ装置と、
前記第1乃至第3のカメラ装置と接続されたサーバ装置と、
を含み、
前記サーバ装置は、
少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースと、
前記第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定する、判定部と、
前記第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶する、取得部と、
前記第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する、通知部と、
を備える、来訪者通知システム。
[付記15]
少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースを備えるサーバ装置において、
第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定し、
第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶し、
第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する、来訪者通知方法。
[付記16]
少なくともVIPが来訪する際に使用する車両の車両情報を含む来訪者情報と、少なくとも前記VIPの応対を行う応対者の情報を含む応対者情報と、を対応付けて記憶する、データベースを備えるサーバ装置に搭載されたコンピュータに、
第1のカメラ装置から得られる画像データと前記車両情報に基づいて、駐車場に入庫する車両が前記VIPを乗せた車両か否かを判定する処理と、
第2のカメラ装置から得られる画像データを用いて、前記VIPを乗せた車両と判定された車両から降車した人物の生体情報を取得すると共に、前記取得された生体情報を前記VIPの生体情報として前記データベースに記憶する処理と、
第3のカメラ装置から得られる画像データに基づき生成された生体情報と前記データベースに記憶された生体情報を用いた生体認証を行い、所定の場所まで移動する前記VIPの認証に成功した場合に、前記認証に成功したVIPに対応する前記応対者に前記VIPの来訪を通知する処理と、
を実行させるためのプログラムを記憶する、コンピュータ読取可能な記憶媒体。
【0125】
なお、引用した上記の先行技術文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。即ち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得る各種変形、修正を含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0126】
10、10-1~10-4 カメラ装置
20、100 サーバ装置
30、30-1、30-2 端末
40 サイネージ
101 データベース
102 判定部
103 取得部
104 通知部
201 通信制御部
202 事前登録部
203 車両判定部
204 生体情報取得部
205 来訪者通知部
206 記憶部
207 エントリ管理部
311 プロセッサ
312 メモリ
313 入出力インターフェイス
314 通信インターフェイス