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特許7517457交通システム、券売機、チケット販売方法、およびコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】交通システム、券売機、チケット販売方法、およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20240709BHJP
【FI】
G07B15/00 C
G07B15/00 V
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022558657
(86)(22)【出願日】2020-10-28
(86)【国際出願番号】 JP2020040352
(87)【国際公開番号】W WO2022091236
(87)【国際公開日】2022-05-05
【審査請求日】2023-04-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】荻窪 翼
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-159985(JP,A)
【文献】特開2013-077248(JP,A)
【文献】特開2008-102564(JP,A)
【文献】特開2004-206493(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体認証に対応した第1の交通手段を利用可能な第1のチケット、前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な第2のチケット、および前記第1の交通手段と前記第2の交通手段を利用可能な周遊チケットを販売する、券売機と、
前記生体認証を実行するサーバ装置と、
被認証者の生体情報を含む認証要求を前記サーバ装置に送信し、前記生体認証に成功した被認証者による前記第1の交通手段の利用を許可する、第1の認証端末と、
を含み、
前記券売機は、
ケットの購入者の生体情報と購入チケット情報を含むチケット登録要求を前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、
前記チケット登録要求を取得すると共に、前記購入者の生体情報と前記購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶する、登録要求処理部と、
前記認証要求に含まれる生体情報と前記チケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて前記生体認証を行う、認証部と、
を備える、交通システムであって、
前記券売機は、
前記第1のチケット、前記第2のチケット、および前記周遊チケットを販売する販売手段と、
前記購入者の生体情報を取得する取得手段と、
前記サーバ装置へ前記チケット登録要求を送信する送信手段と、を備え、
前記取得手段は、前記第1のチケットまたは前記周遊チケットが購入された場合に、前記購入者の生体情報を取得し、前記第2のチケットが購入された場合に、前記購入者の生体情報を取得しない、交通システム。
【請求項2】
前記購入チケット情報は、前記購入者が購入したチケットの種類および前記購入者が購入したチケットの有効期間を含む、請求項1に記載の交通システム。
【請求項3】
生体認証に対応した第1の交通手段を利用可能な第1のチケット、前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な第2のチケット、および前記第1の交通手段と前記第2の交通手段とを利用可能な周遊チケットを販売する販売手段と、
チケットの購入者の生体情報を取得する取得手段と、
前記生体認証を実行するサーバ装置へチケットの購入者の生体情報と購入チケット情報を含むチケット登録要求を送信する送信手段と、を備え、
前記取得手段は、前記第1のチケットまたは前記周遊チケットが購入された場合に、前記購入者の生体情報を取得し、前記第2のチケットが購入された場合に、前記購入者の生体情報を取得しない、券売機。
【請求項4】
前記購入チケット情報は、前記購入者が購入したチケットの種類および前記購入者が購入したチケットの有効期間を含む、請求項3に記載の券売機。
【請求項5】
券売機において、
生体認証に対応した第1の交通手段を利用可能な第1のチケット、前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な第2のチケット、および前記第1の交通手段と前記第2の交通手段とを利用可能な周遊チケットを販売する処理を実行し、
前記第1のチケットまたは前記周遊チケットが購入された場合に、チケットの購入者の生体情報を取得し、前記生体認証を実行するサーバ装置へ前記購入者の生体情報および購入チケット情報を含むチケット登録要求を送信し、
前記第2のチケットが購入された場合には、前記購入者の生体情報を取得せず、
前記サーバ装置において、
前記券売機から、前記チケット登録要求を取得すると共に、前記購入者の生体情報と前記購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶し、
被認証者の生体情報を含む認証要求を認証端末から取得し、前記認証要求に含まれる生体情報と前記チケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて前記生体認証を行う、チケット販売方法。
【請求項6】
券売機において、
生体認証に対応した第1の交通手段を利用可能な第1のチケット、前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な第2のチケット、および前記第1の交通手段と前記第2の交通手段とを利用可能な周遊チケットを販売する処理を実行し、
前記第1のチケットまたは前記周遊チケットが購入された場合に、チケットの購入者の生体情報を取得し、前記生体認証を実行するサーバ装置へ前記購入者の生体情報および購入チケット情報を含むチケット登録要求を送信し、
前記第2のチケットが購入された場合には、前記購入者の生体情報を取得しない、チケット販売方法。
【請求項7】
生体認証に対応した第1の交通手段を利用可能な第1のチケット、前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な第2のチケット、および前記第1の交通手段と前記第2の交通手段とを利用可能な周遊チケットを販売する、券売機と、
前記生体認証を実行するサーバ装置と、
被認証者の生体情報を含む認証要求を前記サーバ装置に送信し、前記生体認証に成功した被認証者による前記第1の交通手段の利用を許可する、第1の認証端末と、
を含み、
前記券売機は、
チケットの購入者の生体情報と購入チケット情報を含むチケット登録要求を前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、
前記チケット登録要求を取得すると共に、前記購入者の生体情報と前記購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶する、登録要求処理部と、
前記認証要求に含まれる生体情報と前記チケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて前記生体認証を行う、認証部と、
を備える、交通システムであって、
前記交通システムを構成する前記券売機に搭載されたコンピュータに、
前記第1のチケット、前記第2のチケット、および前記周遊チケットを販売する販売処理と、
前記購入者の生体情報を取得する取得処理と、
前記サーバ装置へ前記チケット登録要求を送信する送信処理と、を実行させ、
前記取得処理において、
前記第1のチケットまたは前記周遊チケットが購入された場合には、前記購入者の生体情報を取得し、
前記第2のチケットが購入された場合には、前記購入者の生体情報を取得しない、
コンピュータプログラム。
【請求項8】
券売機に搭載されたコンピュータに、
生体認証に対応した第1の交通手段を利用可能な第1のチケット、前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な第2のチケット、および前記第1の交通手段と前記第2の交通手段とを利用可能な周遊チケットを販売する販売処理と、
チケットの購入者の生体情報を取得する取得処理と、
前記生体認証を実行するサーバ装置へチケットの購入者の生体情報と購入チケット情報を含むチケット登録要求を送信する送信処理と、を実行させ、
前記取得処理において、
前記第1のチケットまたは前記周遊チケットが購入された場合に、前記購入者の生体情報を取得し、
前記第2のチケットが購入された場合に、前記購入者の生体情報を取得しない、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交通システム、サーバ装置、サーバ装置の制御方法及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、生体情報を利用した各種サービスの普及が始まっている。例えば、生体認証を用いて交通手段の乗車管理を行う技術が存在する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-092388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
観光地を訪れる観光客の利便性を高めるため、異なる交通手段を1枚のチケットで利用できる周遊チケットが発売されることがある。周遊チケットの購入者は、例えば、期間限定で水上バスやトラム(路面電車)といった異なる交通手段を無制限に利用できる。
【0005】
ここで、上述のように、交通手段の乗車管理に生体認証が用いられることがある。周遊チケットで利用できる交通手段に関しても生体認証に対応することが望まれる。しかし、生体認証に対応する際のコスト等が交通手段ごとに異なるのが実情であり、各交通手段を生体認証に対応させることが困難な場合もある。
【0006】
いずれかの交通手段が生体認証に対応困難なことを理由として、生体認証の導入が断念されると利用者の利便性は向上しない。そこで、生体認証に対応可能な交通手段に関しては生体認証に対応しつつ、生体認証に対応困難な交通手段に関しては既存の乗車管理を行うことが求められる。
【0007】
本発明は、生体認証に対応した交通手段と生体認証に対応していない交通手段が混在する交通システムの利用者の利便性を向上させることに寄与する、交通システム、サーバ装置、サーバ装置の制御方法及び記憶媒体を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の視点によれば、生体認証に対応した第1の交通手段と前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な周遊チケットを販売する、券売機と、前記生体認証を実行するサーバ装置と、被認証者の生体情報を含む認証要求を前記サーバ装置に送信し、前記生体認証に成功した被認証者による前記第1の交通手段の利用を許可する、第1の認証端末と、を含み、前記券売機は、前記周遊チケットの購入者の生体情報と前記周遊チケットに関する購入チケット情報を含むチケット登録要求を前記サーバ装置に送信し、前記サーバ装置は、前記チケット登録要求を取得すると共に、前記購入者の生体情報と前記購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶する、登録要求処理部と、前記認証要求に含まれる生体情報と前記チケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて前記生体認証を行う、認証部と、を備える、交通システムが提供される。
【0009】
本発明の第2の視点によれば、生体認証に対応した第1の交通手段と前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な周遊チケットを販売する券売機から、前記周遊チケットの購入者の生体情報と前記周遊チケットに関する購入チケット情報を含むチケット登録要求を取得すると共に、前記購入者の生体情報と前記購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶する、登録要求処理部と、被認証者の生体情報を含む認証要求を認証端末から取得し、前記認証要求に含まれる生体情報と前記チケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて前記生体認証を行う、認証部と、を備える、サーバ装置が提供される。
【0010】
本発明の第3の視点によれば、サーバ装置において、生体認証に対応した第1の交通手段と前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な周遊チケットを販売する券売機から、前記周遊チケットの購入者の生体情報と前記周遊チケットに関する購入チケット情報を含むチケット登録要求を取得すると共に、前記購入者の生体情報と前記購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶し、被認証者の生体情報を含む認証要求を認証端末から取得し、前記認証要求に含まれる生体情報と前記チケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて前記生体認証を行う、サーバ装置の制御方法が提供される。
【0011】
本発明の第4の視点によれば、サーバ装置に搭載されたコンピュータに、生体認証に対応した第1の交通手段と前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な周遊チケットを販売する券売機から、前記周遊チケットの購入者の生体情報と前記周遊チケットに関する購入チケット情報を含むチケット登録要求を取得すると共に、前記購入者の生体情報と前記購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶する処理と、被認証者の生体情報を含む認証要求を認証端末から取得し、前記認証要求に含まれる生体情報と前記チケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて前記生体認証を行う処理と、を実行させるためのプログラムを記憶する、コンピュータ読取可能な記憶媒体が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の各視点によれば、生体認証に対応した交通手段と生体認証に対応していない交通手段が混在する交通システムの利用者の利便性を向上させることに寄与する、交通システム、サーバ装置、サーバ装置の制御方法及び記憶媒体が提供される。なお、本発明の効果は上記に限定されない。本発明により、当該効果の代わりに、又は当該効果と共に、他の効果が奏されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施形態の概要を説明するための図である。
図2】第1の実施形態に係る交通システムの概略構成の一例を示す図である。
図3】第1の実施形態に係るサーバ装置の処理構成の一例を示す図である。
図4】第1の実施形態に係るチケット情報データベースの一例を示す図である。
図5】第1の実施形態に係る券売機の処理構成の一例を示す図である。
図6】第1の実施形態に係る券売機の動作を説明するための図である。
図7】第1の実施形態に係る券売機の動作を説明するための図である。
図8】第1の実施形態に係る券売機の動作を説明するための図である。
図9】第1の実施形態に係る認証端末の処理構成の一例を示す図である。
図10】第1の実施形態に係る交通システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図11】第2の実施形態に係るトラムの構成の一例を示す図である。
図12】本願開示に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
はじめに、一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。また、特段の釈明がない場合には、各図面に記載されたブロックはハードウェア単位の構成ではなく、機能単位の構成を表す。各図におけるブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。なお、本明細書及び図面において、同様に説明されることが可能な要素については、同一の符号を付することにより重複説明が省略され得る。
【0015】
一実施形態に係る交通システムは、券売機101と、サーバ装置102と、第1の認証端末103と、を含む(図1参照)。券売機101は、生体認証に対応した第1の交通手段と生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な周遊チケットを販売する。サーバ装置102は、生体認証を実行する。第1の認証端末103は、被認証者の生体情報を含む認証要求をサーバ装置102に送信し、生体認証に成功した被認証者による第1の交通手段の利用を許可する。券売機101は、周遊チケットの購入者の生体情報と周遊チケットに関する購入チケット情報を含むチケット登録要求をサーバ装置102に送信する。サーバ装置102は、登録要求処理部111と、認証部112と、を備える。登録要求処理部111は、チケット登録要求を取得すると共に、購入者の生体情報と購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶する。認証部112は、認証要求に含まれる生体情報とチケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて生体認証を行う。
【0016】
交通システムに含まれる券売機101は、生体認証(顔認証)に対応している第1の交通手段と生体認証に対応していない第2の交通手段の両方に搭乗できる周遊チケットを販売する。その結果、利用者は、第1の交通手段を利用することで生体認証がもたらす利便性の向上を享受できる。また、利用者は、生体認証に非対応な第2の交通手段を利用するためのチケットを改めて購入する必要はなく気軽に当該第2の交通手段を利用することができる。その結果、生体認証に対応した交通手段と生体認証に対応していない交通手段が混在する交通システムの利用者の利便性が向上する。
【0017】
以下に具体的な実施形態について、図面を参照してさらに詳しく説明する。
【0018】
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。
【0019】
[システム構成]
図2は、第1の実施形態に係る交通システムの概略構成の一例を示す図である。図2を参照すると、交通システムには、サーバ装置10と、券売機20と、認証端末30と、が含まれる。
【0020】
第1の実施形態に係る交通システムは、例えば、観光地を訪れた観光客に対して交通サービスを提供する。図2に示す交通システムには、複数の交通手段が含まれる。第1の実施形態では、第1の交通手段を「水上バス」とし、第2の交通手段を「トラム(路面電車)」とする。ただし、本願開示の交通手段を水上バスやトラムに限定する趣旨ではないことは勿論である。
【0021】
第1の実施形態に含まれる複数の交通手段のうち、第1の交通手段(水上バス)は、生体認証に対応した交通手段とする。対して、第2の交通手段(トラム)は、生体認証に対応していない従来型の交通手段とする。トラムを利用する観光客等は、乗車券(チケット)を運転手に提示する必要がある。
【0022】
サーバ装置10は、生体認証を実行するサーバである。生体認証の詳細は後述する。サーバ装置10は、水上バス40やトラム50の運営会社等により管理、運営されるサーバである。あるいは、サーバ装置10は鉄道会社等により管理、運営されてもよい。サーバ装置10は、水上バス40等の運営会社の建物に設置されたサーバであってもよいし、クラウド上に設置されたサーバであってもよい。
【0023】
例えば、利用者は、水上バス40やトラム50を利用して観光地を移動する。利用者は、券売機20にて水上バス40、トラム50のチケットを購入する。利用者は、水上バス40、トラム50単体のチケットを購入することもできるが、これら2つの交通手段に共通な周遊チケットを購入することもできる。
【0024】
より具体的には、利用者は、限られた期間(例えば、1日、7日間)、水上バス40、トラム50を無制限に利用できる乗車券(周遊チケット)を購入することもできる。
【0025】
利用者は、券売機20を操作して水上バス40のチケット、トラム50のチケット、周遊チケットを購入する。券売機20は、観光地にアクセスするための駅、空港、港等に設置されていてもよいし、全国の主要な駅等に設置されていてもよい。あるいは、券売機20は、水上バス40の乗り場やトラムの停車駅等に設置されていてもよい。
【0026】
券売機20は、利用者が購入したチケットが水上バス40の乗車を含むものであれば、当該利用者の生体情報を取得する。券売機20は、取得した生体情報と購入チケットの詳細な情報(以下、購入チケット情報と表記する)を含む「チケット登録要求」をサーバ装置10に送信する。
【0027】
利用者の生体情報には、例えば、顔、指紋、声紋、静脈、網膜、瞳の虹彩の模様(パターン)といった個人に固有の身体的特徴から計算されるデータ(特徴量)が例示される。あるいは、利用者の生体情報は、顔画像、指紋画像等の画像データであってもよい。利用者の生体情報は、利用者の身体的特徴を情報として含むものであればよい。第1の実施形態では、顔画像又は当該顔画像から生成された特徴量を生体情報として説明を行う。
【0028】
サーバ装置10は、取得したチケット登録要求に従い、利用者の生体情報(特徴量)と購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶する。チケット登録要求を処理すると、サーバ装置10は、当該要求に対する応答(肯定応答、否定応答)を券売機20に送信する。
【0029】
このように、券売機20は、生体認証に対応した第1の交通手段(水上バス)と生体認証に対応していない第2の交通手段(トラム)を利用可能な周遊チケットを販売する。券売機20は、周遊チケットの購入者の生体情報と周遊チケットに関する購入チケット情報を含むチケット登録要求をサーバ装置10に送信する。サーバ装置10は、チケット登録要求を取得すると共に、チケット購入者の生体情報と購入チケット情報を対応付けてチケット情報データベースに記憶する。
【0030】
水上バスチケットに関するチケット登録要求が正常に処理されると(肯定応答を受信すると)、券売機20は、チケット購入処理が終了したことを利用者に通知する。
【0031】
周遊チケットに関するチケット登録要求が正常に処理されると、券売機20は、周遊チケットを発行する。その際、券売機20は、紙媒体又は電子媒体の周遊チケットを発行する。電子的なチケットが発行される場合は、券売機20は、周遊チケットの内容を記載した2次元コードや電子文書ファイル等を利用者の端末に送信してもよい。なお、電子的なチケットの送信には、Bluetooth(登録商標)のような近接無線通信が用いられてもよい。
【0032】
第1の実施形態では、周遊チケットは紙媒体で発行される場合を主に説明する。周遊チケットには、水上バス40、トラム50を無制限に利用できる旨や無制限に利用できる期間(有効期間)等が記載されている。
【0033】
なお、利用者が、トラム50のチケット(トラムチケット)を購入する場合には、券売機20はサーバ装置10にチケット登録要求を送信せず、紙媒体や電子媒体のトラムチケットを発行する。
【0034】
水上バスチケットやトラムチケットを購入した利用者は、それぞれの交通手段を購入したチケットの範囲で利用できる。
【0035】
周遊チケットを購入した利用者は、水上バス40とトラム50の両方を利用することができる。ただし、周遊チケットの購入者は、水上バス40又はトラム50の一方の利用に留まってもよいことは勿論である。
【0036】
周遊チケットを購入した利用者は、水上バス40の乗り場(降り場)やトラム50の停留所から水上バス40、トラム50に乗車する。
【0037】
上述のように、水上バス40は生体認証に対応している。そのため、利用者は、券売機20が発行した周遊チケットを係員等に提示することなく、水上バス40に乗車できる。具体的には、乗り場に設置された認証端末30は、利用者を撮影し、生体情報(顔画像)を取得する。認証端末30は、取得した生体情報を含む認証要求をサーバ装置10に送信する。
【0038】
サーバ装置10は、生体認証を実行し、認証結果(認証成功、認証失敗)を認証端末30に送信する。
【0039】
認証結果が認証成功(肯定応答を受信)の場合、認証端末30は、ゲート等を開き被認証者が水上バス40に乗車することを許可する。
【0040】
このように、認証端末30は、被認証者の生体情報を含む認証要求をサーバ装置10に送信する第1の認証端末である。サーバ装置10は、認証要求に含まれる生体情報とチケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて生体認証を行う。認証端末30は、生体認証に成功した被認証者による第1の交通手段(水上バス)の利用を許可する。
【0041】
上述のように、トラム50は生体認証に対応していない。そこで、利用者は、券売機20が発行した周遊チケットをトラム50の運転手等に提示する。運転手等は、提示された周遊チケットの有効性を確認し、有効なチケットを提示した利用者の乗車を許可する。
【0042】
サーバ装置10及び券売機20、サーバ装置10及び認証端末30は、ネットワークを介して接続されている。例えば、サーバ装置10と券売機20は、有線又は無線の通信手段により接続されている。
【0043】
図2の構成は例示であって、本願開示の交通システムの構成等を限定する趣旨ではない。例えば、交通システムには2台以上のサーバ装置10が含まれていてもよい。また、システムには、少なくとも1台以上の券売機20が含まれていればよい。あるいは、サーバ装置10と券売機20の機能が統合され、当該統合された1台の装置によりサービスが提供されてもよい。
【0044】
続いて、第1の実施形態に係る交通システムに含まれる各装置の詳細について説明する。
【0045】
[サーバ装置]
図3は、第1の実施形態に係るサーバ装置10の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図3を参照すると、サーバ装置10は、通信制御部201と、登録要求処理部202と、認証部203と、データベース管理部204と、記憶部205と、を備える。
【0046】
通信制御部201は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部201は、券売機20からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部201は、券売機20に向けてデータを送信する。通信制御部201は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部201は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部201を介して他の装置とデータの送受信を行う。
【0047】
登録要求処理部202は、券売機20から取得したチケット登録要求を処理する手段である。登録要求処理部202は、チケット登録要求から利用者の生体情報(顔画像)を取得する。
【0048】
登録要求処理部202は、取得した顔画像から特徴量(複数の特徴量からなる特徴ベクトル)を生成する。
【0049】
具体的には、登録要求処理部202は、取得した顔画像から特徴点を抽出する。なお、特徴点の抽出処理に関しては既存の技術を用いることができるのでその詳細な説明を省略する。例えば、登録要求処理部202は、顔画像から目、鼻、口等を特徴点として抽出する。その後、登録要求処理部202は、特徴点それぞれの位置や各特徴点間の距離を特徴量として計算し、複数の特徴量からなる特徴ベクトル(顔画像を特徴づけるベクトル情報)を生成する。
【0050】
特徴量を生成すると、登録要求処理部202は、チケット情報データベースに新規なエントリを追加する。
【0051】
図4は、チケット情報データベースの一例を示す図である。図4に示すように、チケット情報データベースは、購入者ID、生体情報(特徴量)、購入チケット情報(チケット種類、有効期間)を記憶するフィールドを含む。購入者IDは、チケット情報データベースに新規なエントリが追加される際に採番される。チケット購入者は、購入者IDにより一意に識別される。チケット種類フィールドは、利用者が購入したチケットの種類(水上バスチケット、周遊チケット)を記憶する。有効期間フィールドは、購入チケットの有効期間を示す。なお、図4では、有効期間の開始日と終了日を同一とすることで、チケットの有効期間が1日であることを示している。
【0052】
図4に示すチケット情報データベースは例示であって、チケット情報データベースが記憶する情報を制限する趣旨ではない。例えば、特徴量に替えて又は加えて顔画像がチケット情報データベースに記憶されていてもよい。
【0053】
登録要求処理部202は、取得したチケット登録要求を正常に処理できた場合には、その旨を示す肯定応答を券売機20に送信する。登録要求処理部202は、取得したチケット登録要求を正常に処理できない場合には、その旨を示す否定応答を券売機20に送信する。例えば、取得した生体情報(顔画像)から有効な特徴量が生成できない場合などに、否定応答が券売機20に送信される。
【0054】
認証部203は、認証端末30から受信する認証要求を処理する手段である。認証部203は、認証要求に含まれる生体情報を用いて生体認証を行う。認証部203は、被認証者の生体情報を認証端末30から取得し、当該被認証者の生体認証を、チケット情報データベースを用いて行う。
【0055】
認証部203は、認証要求に含まれる生体情報(顔画像)を取り出す。認証部203は、顔画像から特徴量を生成する。認証部203は、当該生成された特徴量を照合側の特徴量、チケット情報データベースに記憶された特徴量を登録側の特徴量にそれぞれ設定し、1対N(Nは正の整数、以下同じ)照合を実行する。具体的には、認証部203は、照合側と複数の登録側それぞれの特徴量との間の類似度を計算する。
【0056】
認証部203は、チケット情報データベースに登録された複数の特徴量のうち、照合対象の特徴量との間の類似度が所定の値以上の特徴量が存在するか否か判定する。そのような特徴量が存在しない場合、認証部203は、認証に失敗したと判定する。
【0057】
上記のような特徴量が存在する場合、認証部203は、被認証者の水上バス利用資格の有無を判定する。この場合、認証部203は、チケット情報データベースのエントリのなかから類似度が最も高いエントリを特定する。
【0058】
認証部203は、被認証者の認証日時が上記特定されたエントリの有効期間フィールドに設定された有効期間に含まれていなければ、被認証者は水上バス40の「利用資格なし」と判定する。この場合、認証部203は、認証に失敗したと判定する。例えば、利用者が、将来の利用を見込んで予め周遊チケットを購入したが、当該購入チケットの有効期間前に水上バス40を利用しようとした場合に、認証部203は、認証失敗と判定する。
【0059】
認証部203は、被認証者の認証日時が上記特定されたエントリの有効期間フィールドに設定された有効期間に含まれていれば、被認証者は水上バス40の「利用資格あり」と判定する。この場合、認証部203は、認証に成功したと判定する。
【0060】
認証部203は、認証結果を認証端末30に送信する。
【0061】
認証に成功した場合には、認証部203は、その旨を示す肯定応答を認証端末30に送信する。認証部203は、被認証者が購入したチケットの詳細(チケット種類、有効期間)含む肯定応答を認証端末30に送信してもよい。
【0062】
認証に失敗した場合には、認証部203は、その旨を示す否定応答を認証端末30に送信する。その際、認証部203は、認証失敗と判定された要因を否定応答に含めてもよい。例えば、認証部203は、「被認証者が登録されていない」、「水上バスの利用資格がない」等の要因を含む否定応答を認証端末30に送信してもよい。
【0063】
データベース(DB;Data Base)管理部204は、チケット情報データベースを管理するための手段である。データベース管理部204は、定期的又は所定のタイミングでチケット情報データベースの有効期間フィールドを確認する。当該フィールドに設定された有効期間が既に経過している場合には、データベース管理部204は対応するエントリを削除する。このように、データベース管理部204は、チケットの有効期間が満了したことに応じて、チケット購入者の生体情報を削除する。
【0064】
記憶部205は、サーバ装置10の動作に必要な情報を記憶する。記憶部205には、チケット情報データベースが構築される。
【0065】
[券売機]
図5は、第1の実施形態に係る券売機20の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図5を参照すると、券売機20は、通信制御部301と、チケット販売部302と、記憶部303と、を備える。
【0066】
通信制御部301は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部301は、サーバ装置10からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部301は、サーバ装置10に向けてデータを送信する。通信制御部301は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部301は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部301を介して他の装置とデータの送受信を行う。
【0067】
チケット販売部302は、利用者にチケットを販売する手段である。チケット販売部302は、初期画面(デフォルト画面)として図6に示すようなGUI(Graphical User Interface)を表示する。チケット販売部302は、図6に示すGUIを用いて、利用者が購入を希望するチケット種類、有効期間を取得する。
【0068】
生体認証に対応していないトラム50のチケットを販売(発券)する場合には、チケット販売部302は、紙媒体又は電子媒体のトラムチケットを発行する。なお、当該チケット発行処理に関しては、既存の処理と同一とすることができ、且つ、当業者にとって明らかであるので説明を省略する。
【0069】
生体認証に対応している水上バス40に搭乗できるチケット(水上バスチケット、周遊チケット)を販売する場合には、チケット販売部302は、カメラを制御し、利用者の生体情報(顔画像)を取得する。チケット販売部302は、取得した画像に人の顔画像が含まれるか否かを判定し、顔画像が含まれる場合には取得した画像データから顔画像を抽出する。
【0070】
なお、チケット販売部302による顔画像の検出処理や顔画像の抽出処理には既存の技術を用いることができるので詳細な説明を省略する。例えば、チケット販売部302は、CNN(Convolutional Neural Network)により学習された学習モデルを用いて、画像データの中から顔画像(顔領域)を抽出してもよい。あるいは、チケット販売部302は、テンプレートマッチング等の手法を用いて顔画像を抽出してもよい。
【0071】
チケット販売部302は、抽出した顔画像と、購入チケット情報(チケット種類、有効期間)と、を含むチケット登録要求をサーバ装置10に送信する。例えば、図6の例では、券売機20が販売したチケットの種類(水上バスチケット又は周遊チケット)と当該チケットの有効期間(チケット販売日を含む1日、チケット販売日から7日間)を含む購入チケット情報と生体情報がサーバ装置10に送信される。
【0072】
なお、水上バスチケットや周遊チケットを販売する場合には、チケット販売部302は、図6の表示に替えて又は図6の表示において、生体情報を取得することに対する利用者の同意を求めるGUIを表示してもよい。即ち、チケット販売部302は、図6に示すGUIにより生体情報の登録が必要なチケットが選択されると、生体情報の登録に同意を求めるような画面を表示してもよい。
【0073】
チケット販売部302は、サーバ装置10からチケット登録要求に対する応答を受信する。
【0074】
要求が正常に処理されると(肯定応答を受信すると)、チケット販売部302は、販売チケットの種類に応じた処理を実行する。
【0075】
紙媒体や電子媒体のチケットが不要な場合(水上バスチケットを販売した場合)、チケット販売部302は、チケット販売手続きが完了した旨を表示する(図7参照)。
【0076】
紙媒体や電子媒体のチケットが必要な場合(周遊チケットを販売した場合)、チケット販売部302は、図8に示すような表示を行う。
【0077】
このように、チケット販売部302は、周遊チケットに加え、第1の交通手段(水上バス)を利用可能な第1のチケット(水上バスチケット)、第2の交通手段(トラム)を利用可能な第2のチケット(トラムチケット)を販売する。チケット販売部302は、水上バスチケットを販売する際には、当該水上バスチケットに関するチケット登録要求をサーバ装置10に送信する。この場合、チケット販売部302は、水上バスチケットに関する紙媒体又は電子媒体のチケットを発行しない。
【0078】
チケット販売部302は、トラムチケットを販売する際には、トラムチケットに関するチケット登録要求をサーバ装置10に送信しない。この場合、チケット販売部302は、紙媒体又は電子媒体のトラムチケットを発行する。
【0079】
記憶部303は、券売機20の動作に必要な情報を記憶する。
【0080】
[認証端末]
図9は、第1の実施形態に係る認証端末30の処理構成(処理モジュール)の一例を示す図である。図9を参照すると、認証端末30は、通信制御部401と、生体情報取得部402と、認証要求部403と、ゲート制御部404と、記憶部405と、を備える。
【0081】
通信制御部401は、他の装置との間の通信を制御する手段である。例えば、通信制御部401は、サーバ装置10からデータ(パケット)を受信する。また、通信制御部401は、サーバ装置10に向けてデータを送信する。通信制御部401は、他の装置から受信したデータを他の処理モジュールに引き渡す。通信制御部401は、他の処理モジュールから取得したデータを他の装置に向けて送信する。このように、他の処理モジュールは、通信制御部401を介して他の装置とデータの送受信を行う。
【0082】
生体情報取得部402は、券売機20のチケット販売部302と同様に、利用者の生体情報(顔画像)を取得する。生体情報取得部402は、取得した顔画像を認証要求部403に引き渡す。
【0083】
認証要求部403は、サーバ装置10に対して利用者の認証を要求する手段である。具体的には、認証要求部403は、被認証者の生体情報(顔画像)を含む認証要求をサーバ装置10に送信する。
【0084】
認証要求部403は、サーバ装置10からの認証結果(肯定応答、否定応答)をゲート制御部404に引き渡す。
【0085】
ゲート制御部404は、水上バス40に乗車するためのゲートを制御するための手段である。ゲート制御部404は、認証結果に応じてゲートを制御する。例えば、認証成功(肯定応答)を受信した場合には、ゲート制御部404は、ゲートを開き被認証者の通過を許可する。認証失敗(否定応答)を受信した場合には、ゲート制御部404は、ゲートを閉じ被認証者の通過を拒否する。
【0086】
ゲート制御部404は、認証結果に応じたメッセージを出力してもよい。
【0087】
記憶部405は、認証端末30の動作に必要な情報を記憶する。
【0088】
[システムの動作]
続いて、第1の実施形態に係る交通システムの動作について説明する。
【0089】
図10は、第1の実施形態に係る交通システムの動作の一例を示すシーケンス図である。図10を参照しつつ、周遊チケットの発行と水上バス40への搭乗動作を説明する。
【0090】
利用者が周遊チケットの購入を希望すると、券売機20は、当該利用者の生体情報(顔画像)と購入チケット情報を含むチケット登録要求をサーバ装置10に送信する(ステップS01)。
【0091】
サーバ装置10は、チケット購入者の生体情報(特徴量)と購入チケット情報(チケット種類、有効期間)を対応付けてチケット情報データベースに記憶する(ステップS02)。
【0092】
サーバ装置10は、チケット登録要求に対する応答を券売機20に送信する(ステップS03)。
【0093】
肯定応答を受信すると、券売機20は、周遊チケットを発券する(ステップS04)。
【0094】
周遊チケットを購入した利用者は、水上バス40の乗り場に向かう。水上バス40の乗り場に設置された認証端末30は、利用者の生体情報を含む認証要求をサーバ装置10に送信する(ステップS11)。
【0095】
サーバ装置10は、認証要求の受信に応じて、生体認証を実行する(ステップS12)。
【0096】
サーバ装置10は、認証結果(認証成功、認証失敗)を認証端末30に送信する(ステップS13)。
【0097】
認証端末30は、認証結果に応じてゲートを制御する(ステップS14)。
【0098】
以上のように、第1の実施形態に券売機20は、生体認証に対応している水上バスと生体認証に対応していないトラムの両方に搭乗できる周遊チケットを販売する。利用者は、生体認証に非対応なトラムを利用するためのチケットを改めて購入する必要はなくトラムを利用することができる。即ち、利用者が観光地の各所を訪れるために何度もチケットを購入することは不要である。換言するならば、上記周遊チケットの販売によって、生体認証に対応した水上バスと生体認証に対応していないトラムが混在する交通システムの利用者の利便性が向上する、
【0099】
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0100】
第1の実施形態では、交通システムには、生体認証に対応した水上バス40と生体認証に非対応のトラム50が混在する場合について説明した。
【0101】
第2の実施形態では、交通システムに含まれる複数のトラム50のうち一部のトラム50は生体認証に対応している場合について説明する。即ち、第2の実施形態では、生体認証に対応したトラム50と生体認証に対応していないトラム50が混在している場合について説明する。
【0102】
第2の実施形態に係る交通システムの概略構成は第1の実施形態と同一とすることができるので、図2に相当する説明を省略する。また、第2の実施形態に係るサーバ装置10、券売機20及び認証端末30の処理構成は、第1の実施形態と同一とすることができるのでその説明を省略する。
【0103】
以下、第1及び第2の実施形態の相違点について説明する。
【0104】
図11は、第2の実施形態に係る生体認証に対応したトラム50の構成の一例を示す図である。図11に示すように、トラム50の内部に認証端末31が設置されている。
【0105】
認証端末31の構成や動作は第1の実施形態で説明した認証端末30の構成、動作と同一とすることができるので詳細な説明は省略する。
【0106】
認証端末31は、利用者を撮影し、生体情報をサーバ装置10に送信する。認証端末31は、認証結果を受信し、当該認証結果に応じた処理を行う。例えば、認証端末31は、第1の実施形態に係る認証端末30と同様に車内に設置されたゲートを制御してもよい。
【0107】
あるいは、認証端末31は、ゲート制御に替えてメッセージを運転手や利用者に通知してもよい。例えば、認証に失敗した場合には、認証端末31は、その旨を被認証者、運転手に通知する。認証に成功した場合には、認証端末31は、認証に成功した旨を被認証者に通知する。
【0108】
第2の実施形態に係る券売機20のチケット販売部302は、利用者がトラムチケットの購入を希望した場合も、生体情報と購入チケット情報を含むチケット登録要求をサーバ装置10に送信する。
【0109】
サーバ装置10の登録要求処理部202は、水上バスチケットや周遊チケットに関するチケット登録要求と同様に、トラムチケットに関するチケット登録要求を処理する。
【0110】
券売機20のチケット販売部302は、紙媒体や電子媒体のトラムチケットを発券すると共に、一部のトラム50については生体認証により利用可能であることをチケット購入者に通知する。
【0111】
サーバ装置10の認証部203は、認証端末31から受信した認証要求を認証端末30から受信した認証要求と同様に処理する。
【0112】
生体認証に対応したトラム50に搭乗する場合には、利用者はトラムチケットを運転手に提示することなくトラム50に乗り込む。生体認証に対応していないトラム50に搭乗する場合には、利用者はトラムチケットを運転手に提示する。
【0113】
以上のように、第2の実施形態に係る交通システムでは、トラム50の内部に設置され、認証要求をサーバ装置10に送信すると共に、生体認証に成功した被認証者によるトラム50(第2の交通手段)の利用を許可する、認証端末31(第2の認証端末)を含む。利用者は、一部のトラム50を生体認証により利用できるので、利便性が向上する。
【0114】
続いて、交通システムを構成する各装置のハードウェアについて説明する。図12は、サーバ装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0115】
サーバ装置10は、情報処理装置(所謂、コンピュータ)により構成可能であり、図12に例示する構成を備える。例えば、サーバ装置10は、プロセッサ311、メモリ312、入出力インターフェイス313及び通信インターフェイス314等を備える。上記プロセッサ311等の構成要素は内部バス等により接続され、相互に通信可能に構成されている。
【0116】
但し、図12示す構成は、サーバ装置10のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。サーバ装置10は、図示しないハードウェアを含んでもよいし、必要に応じて入出力インターフェイス313を備えていなくともよい。また、サーバ装置10に含まれるプロセッサ311等の数も図12の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のプロセッサ311がサーバ装置10に含まれていてもよい。
【0117】
プロセッサ311は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルなデバイスである。あるいは、プロセッサ311は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のデバイスであってもよい。プロセッサ311は、オペレーティングシステム(OS;Operating System)を含む各種プログラムを実行する。
【0118】
メモリ312は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等である。メモリ312は、OSプログラム、アプリケーションプログラム、各種データを格納する。
【0119】
入出力インターフェイス313は、図示しない表示装置や入力装置のインターフェイスである。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ等である。入力装置は、例えば、キーボードやマウス等のユーザ操作を受け付ける装置である。
【0120】
通信インターフェイス314は、他の装置と通信を行う回路、モジュール等である。例えば、通信インターフェイス314は、NIC(Network Interface Card)等を備える。
【0121】
サーバ装置10の機能は、各種処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ312に格納されたプログラムをプロセッサ311が実行することで実現される。また、当該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transitory)なものとすることができる。即ち、本発明は、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。また、上記プログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。
【0122】
なお、券売機20、認証端末30、認証端末31もサーバ装置10と同様に情報処理装置により構成可能であり、その基本的なハードウェア構成はサーバ装置10と相違する点はないので説明を省略する。券売機20、認証端末30及び認証端末31は、利用者を撮影するためのカメラ装置等を備えていればよい。
【0123】
サーバ装置10は、コンピュータを搭載し、当該コンピュータにプログラムを実行させることでサーバ装置10の機能が実現できる。また、サーバ装置10は、当該プログラムによりサーバの制御方法を実行する。
【0124】
[変形例]
なお、上記実施形態にて説明した交通システムの構成、動作等は例示であって、システムの構成等を限定する趣旨ではない。
【0125】
上記実施形態では、サーバ装置10がチケット情報データベース等を備える場合について説明した。しかし、当該データベースは、サーバ装置10とは異なるデータベースサーバに構築されていてもよい。即ち、交通システムには、上記実施形態にて説明した各種手段(登録要求処理部202、認証部203等)が含まれていればよい。
【0126】
上記実施形態では、券売機20や認証端末30からサーバ装置10に「顔画像」に係る生体情報が送信される場合について説明した。しかし、券売機20や認証端末30からサーバ装置10に「顔画像から生成された特徴量」に係る生体情報が送信されてもよい。この場合、サーバ装置10は、取得した顔画像から特徴量を生成する必要ない。
【0127】
上記実施形態では、2つの交通手段が交通システムに含まれる場合について説明した。しかし、交通システムに含まれる交通手段の数を限定する趣旨ではない。交通システムには、3以上の交通手段が含まれていてもよい。例えば、第3の交通手段としてモノレール等が交通システムに含まれていてもよい。この場合、券売機20は、第1~第3の交通手段を利用可能な周遊チケットを販売してもよい。
【0128】
上記実施形態では、利用者は水上バス40、トラム50それぞれ全区間を移動可能な周遊チケットを発行する場合について説明した。しかし、券売機20は、水上バス40、トラム50の乗車区間が制限されたチケットを販売してもよい。例えば、図2の例では、券売機20は、出発地を乗り場A、到着地を乗り場Bとする片道の周遊チケットを販売してもよい。この場合、券売機20は、購入チケット情報に「有効区間」を含むチケット登録要求をサーバ装置10に送信すればよい。サーバ装置10は、被認証者の乗車場所と有効区間を比較して認証結果を生成してもよい。なお、この場合には、サーバ装置10が被認証者の乗車場所が把握できるように、各認証端末30は、認証端末IDを含む認証要求をサーバ装置10に送信する。認証端末IDは、交通システムの認証端末30を一意に定める識別情報である。
【0129】
第2の実施形態において、同一の利用者が、水上バスチケットとトラムチケットを購入することが想定される。この場合、同一人物の利用者がチケット情報データベースに登録されることになり、サーバ装置10によるチケットの有効性等の判断が難しくなる。このような不都合を回避するために、上記説明した認証端末IDが用いられてもよい。サーバ装置10は、認証端末30、認証端末31から取得した認証端末IDに基づいて、被認証者が水上バス40に搭乗するのか、トラム50に搭乗するのか判定すればよい。
【0130】
サーバ装置10から購入チケット情報を取得した場合には、認証端末30、認証端末31は、当該購入チケット情報に基づくメッセージを出力してもよい。例えば、認証端末30は、周遊チケット、水上バスチケットの有効期間が満了間近であればその旨を利用者に通知してもよい。あるいは、認証端末30は、周遊チケット等の残存期間を利用者に通知してもよい。
【0131】
認証端末30、認証端末31は、サーバ装置10から認証失敗の要因を含む否定応答を受信した場合には、当該失敗要因に基づくメッセージを出力してもよい。
【0132】
第2の実施形態において、サーバ装置10は、トラム50の時刻表を記憶していてもよい。サーバ装置10は、当該時刻表に基づき、生体認証に対応したトラム50の情報を利用者に提供してもよい。例えば、サーバ装置10は、トラムチケットや周遊チケットが販売された場合、券売機20に対して生体認証に対応したトラム50の時刻表を送信する。券売機20は、受信した時刻表をチケット購入者に提供してもよい。あるいは、券売機20は、Bluetooth(登録商標)等の近接無線通信を用いて、上記時刻表をチケット購入者の端末に送信してもよい。
【0133】
あるいは、上記時刻表は、券売機20や利用者の端末以外の装置に送信されてもよい。例えば、トラム50の停留所に設置されたサイネージやホテル、小売店等に設置されたサイネージに上記時刻表が送信されてもよい。あるいは、当該サイネージは、利用者の生体情報をサーバ装置10に送信してもよい。サーバ装置10は、生体認証を実行し、被認証者がチケット購入者(トラム50を利用可能なチケット購入者)の場合に、上記時刻表をサイネージに送信してもよい。
【0134】
券売機20が発売する周遊チケットには、交通手段を利用するための役割だけでなく、他の役割、機能を持たせてもよい。例えば、水上バス40やトラム50の運営会社と契約した特定の店舗にて享受できる特典、権限が当該周遊チケットに与えられてもよい。具体的には、周遊チケットの購入者が、特定の土産物店や飲食店にて生体認証を用いた決済を行うと、商品代金等の割引が行われてもよい。あるいは、周遊チケットにこのような特典を受ける権利等を付与する場合、券売機20は、当該特典が得られる店舗のリストが記載された周遊チケットを発行(印刷)してもよい。あるいは、券売機20は、チケット購入者の端末に、上記リスト等の情報を含む2次元コードを送信してもよい。あるいは、サーバ装置10が生体認証を実行することで被認証者を特定し、当該被認証者が周遊チケットの購入者であれば、ホテルや小売店に設置されたサイネージ、乗り場等に設置された認証端末30において、上記特典が受けられる店舗が表示されてもよい。
【0135】
生体認証に対応するトラム50と生体認証に対応していないトラム50が混在する場合、サーバ装置10は、生体認証に対応したトラム50と非対応なトラム50が区別された時刻表をサイネージに送信してもよい。サイネージは、これらのトラム50を区別して表示してもよい。
【0136】
各装置(例えば、サーバ装置10、券売機20)間のデータ送受信の形態は特に限定されないが、これら装置間で送受信されるデータは暗号化されていてもよい。これらの装置間では、生体情報が送受信され、当該生体情報を適切に保護するためには、暗号化されたデータが送受信されることが望ましい。
【0137】
上記説明で用いた流れ図(フローチャート、シーケンス図)では、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。実施形態では、例えば各処理を並行して実行する等、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。
【0138】
上記の実施形態は本願開示の理解を容易にするために詳細に説明したものであり、上記説明したすべての構成が必要であることを意図したものではない。また、複数の実施形態について説明した場合には、各実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。例えば、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることや、実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、実施形態の構成の一部について他の構成の追加、削除、置換が可能である。
【0139】
上記の説明により、本発明の産業上の利用可能性は明らかであるが、本発明は、観光地の交通システムなどに好適に適用可能である。
【0140】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
[付記1]
生体認証に対応した第1の交通手段と前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な周遊チケットを販売する、券売機と、
前記生体認証を実行するサーバ装置と、
被認証者の生体情報を含む認証要求を前記サーバ装置に送信し、前記生体認証に成功した被認証者による前記第1の交通手段の利用を許可する、第1の認証端末と、
を含み、
前記券売機は、
前記周遊チケットの購入者の生体情報と前記周遊チケットに関する購入チケット情報を含むチケット登録要求を前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、
前記チケット登録要求を取得すると共に、前記購入者の生体情報と前記購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶する、登録要求処理部と、
前記認証要求に含まれる生体情報と前記チケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて前記生体認証を行う、認証部と、
を備える、交通システム。
[付記2]
前記券売機は、紙媒体又は電子媒体の前記周遊チケットを発行する、付記1に記載の交通システム。
[付記3]
前記券売機は、前記第1の交通手段を利用可能な第1のチケット、前記第2の交通手段を利用可能な第2のチケットを販売する、付記1又は2に記載の交通システム。
[付記4]
前記券売機は、前記第1のチケットを販売する際には、前記第1のチケットに関する前記チケット登録要求を前記サーバ装置に送信する、付記3に記載の交通システム。
[付記5]
前記券売機は、前記第1のチケットに関する紙媒体又は電子媒体のチケットを発行しない、付記4に記載の交通システム。
[付記6]
前記券売機は、前記第2のチケットを販売する際には、前記第2のチケットに関する前記チケット登録要求を前記サーバ装置に送信しない、付記3乃至5のいずれか一に記載の交通システム。
[付記7]
前記券売機は、紙媒体又は電子媒体の前記第2のチケットを発行する、付記6に記載の交通システム。
[付記8]
前記購入チケット情報は、前記券売機が販売したチケットの種類と、前記販売されたチケットの有効期間を含む、付記1乃至7のいずれか一に記載の交通システム。
[付記9]
システムに含まれる複数の前記第2の交通手段のうち一部は前記生体認証に対応しており、
前記第2の交通手段に設置され、前記認証要求を前記サーバ装置に送信すると共に、前記生体認証に成功した被認証者による前記第2の交通手段の利用を許可する、第2の認証端末をさらに含む、付記1乃至8のいずれか一に記載の交通システム。
[付記10]
前記生体情報は、顔画像又は前記顔画像から生成された特徴量である、付記1乃至9のいずれか一に記載の交通システム。
[付記11]
前記第1の交通手段は水上バスであり、前記第2の交通手段はトラムである、付記1乃至10のいずれか一に記載の交通システム。
[付記12]
生体認証に対応した第1の交通手段と前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な周遊チケットを販売する券売機から、前記周遊チケットの購入者の生体情報と前記周遊チケットに関する購入チケット情報を含むチケット登録要求を取得すると共に、前記購入者の生体情報と前記購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶する、登録要求処理部と、
被認証者の生体情報を含む認証要求を認証端末から取得し、前記認証要求に含まれる生体情報と前記チケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて前記生体認証を行う、認証部と、
を備える、サーバ装置。
[付記13]
サーバ装置において、
生体認証に対応した第1の交通手段と前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な周遊チケットを販売する券売機から、前記周遊チケットの購入者の生体情報と前記周遊チケットに関する購入チケット情報を含むチケット登録要求を取得すると共に、前記購入者の生体情報と前記購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶し、
被認証者の生体情報を含む認証要求を認証端末から取得し、前記認証要求に含まれる生体情報と前記チケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて前記生体認証を行う、サーバ装置の制御方法。
[付記14]
サーバ装置に搭載されたコンピュータに、
生体認証に対応した第1の交通手段と前記生体認証に対応していない第2の交通手段を利用可能な周遊チケットを販売する券売機から、前記周遊チケットの購入者の生体情報と前記周遊チケットに関する購入チケット情報を含むチケット登録要求を取得すると共に、前記購入者の生体情報と前記購入チケット情報をチケット情報データベースに記憶する処理と、
被認証者の生体情報を含む認証要求を認証端末から取得し、前記認証要求に含まれる生体情報と前記チケット情報データベースに記憶された生体情報を用いて前記生体認証を行う処理と、
を実行させるためのプログラムを記憶する、コンピュータ読取可能な記憶媒体。
【0141】
なお、引用した上記の先行技術文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は例示にすぎないということ、及び、本発明のスコープ及び精神から逸脱することなく様々な変形が可能であるということは、当業者に理解されるであろう。即ち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得る各種変形、修正を含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0142】
10、102 サーバ装置
20、101 券売機
30、31 認証端末
40 水上バス
50 トラム
103 第1の認証端末
111、202 登録要求処理部
112、203 認証部
201、301、401 通信制御部
204 データベース(DB)管理部
205、303、405 記憶部
302 チケット販売部
311 プロセッサ
312 メモリ
313 入出力インターフェイス
314 通信インターフェイス
402 生体情報取得部
403 認証要求部
404 ゲート制御部
図1
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図12