IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ TOTO株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-浴槽装置 図1
  • 特許-浴槽装置 図2
  • 特許-浴槽装置 図3
  • 特許-浴槽装置 図4
  • 特許-浴槽装置 図5
  • 特許-浴槽装置 図6
  • 特許-浴槽装置 図7
  • 特許-浴槽装置 図8
  • 特許-浴槽装置 図9
  • 特許-浴槽装置 図10
  • 特許-浴槽装置 図11
  • 特許-浴槽装置 図12
  • 特許-浴槽装置 図13
  • 特許-浴槽装置 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】浴槽装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/20 20060101AFI20240709BHJP
   A47K 3/02 20060101ALI20240709BHJP
   A47K 3/28 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
A47K3/20
A47K3/02
A47K3/28
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2023184722
(22)【出願日】2023-10-27
(62)【分割の表示】P 2023005175の分割
【原出願日】2018-03-27
(65)【公開番号】P2023175049
(43)【公開日】2023-12-08
【審査請求日】2023-11-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】中村 遼太
(72)【発明者】
【氏名】加藤 智久
(72)【発明者】
【氏名】小谷 麻美子
(72)【発明者】
【氏名】三浦 敏幸
【審査官】七字 ひろみ
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-209141(JP,A)
【文献】意匠登録第1561735(JP,S)
【文献】実開平04-101689(JP,U)
【文献】実開昭62-182689(JP,U)
【文献】特開2014-028038(JP,A)
【文献】特開2017-104192(JP,A)
【文献】意匠登録第1538342(JP,S)
【文献】システムバスルーム スパージュ,日本,2017年11月30日,26,27,46,47,72,73,75,178ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/00-4/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入浴姿勢にある入浴者が背中を当接可能な背凭れ部と、前記背凭れ部の上方に配置されたリム部と、を有する浴槽と、
前記リム部の上方に配置され、前記浴槽と別体に形成された、入浴姿勢にある入浴者が頭を載置可能な枕部と、
前記リム部と前記枕部の間に配置され、入浴姿勢にある入浴者の肩に向けて吐水する、肩湯吐水装置の吐水口と、
上面視において、前記枕部および前記吐水口の前方に、前記浴槽内に向けて吐水する2つのブロー吐水部と、を備え、
上面視において、前記リム部は、凹状に湾曲しており、
前記浴槽の短手方向において、前記吐水口の端部は、前記ブロー吐水部よりも外側に位置しており、
上面視において、前記枕部の前端は、
前記浴槽の短手方向で、2つの前記ブロー吐水部のうち、一方のブロー吐水部の中心と、他方のブロー吐水部の中心との間に位置する第1部分と、
前記浴槽の短手方向で、前記第1部分よりも外側に位置する第2部分と、
を有し、
前記第1部分は、前記第2部分よりも後方に位置しており、
前記吐水口の前方は、前記枕部によってその上方が覆われており、
上面視において、前記枕部の前端のうち前記吐水口および前記吐水口の前方の上方を覆う部分は、前記リム部の前端より後方にあり、
前記枕部の前端のうち前記吐水口の前方の上方を覆う部分の前記浴槽の短手方向における端部は、最も後方に位置している前記リム部の前端よりも、前方に位置していることを特徴とする浴槽装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽に係り、特に、入浴者が頭を載置可能な枕部と、入浴者の肩に向けて吐水する吐水口を備えた浴槽装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、浴槽の上部に、入浴者の頭を載せる枕部と入浴者の肩に浴槽水を吐水する吐水装置を備えた浴槽装置が開示されている。この浴槽装置によれば、入浴者は上面が水平および水平に近い傾斜角度で形成された枕部に頭を載せてリラックスした姿勢で、浴槽内の湯に浸かっていない肩に浴槽水をかけて、上半身を温めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-8428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、入浴者が枕部に頭を載せてリラックスした姿勢における上半身の温まり感を更に向上させるために、肩に着水した後の湯の広がり方に着目した。具体的には、肩に着水した後の湯が、入浴者の前側(胸側)と後ろ側(背側)の両側に広がるようにすることで、浴槽内の湯に浸かっていない上半身の全体を温めることが有効である、との知見を見出した。
【0005】
肩に着水した後の湯が、入浴者の前側と後ろ側の両側に広がるようにするためには、入浴者の姿勢(側面視における上半身の傾斜角度)が重要となるが、入浴姿勢は人によって異なるため、本発明者らは入浴姿勢を所望の姿勢に規定するために、浴槽の背凭れ部の形状に着目した。具体的には、入浴者の背中を浴槽の背凭れ部にフィットさせるようにすることで、入浴者の姿勢を所望の姿勢に規定できる、との知見を見出した。
【0006】
しかしながら、特許文献1のような枕部材を設けた場合、頭を載せる枕部の形状が水平または水平および水平に近い傾斜角度で形成されているため、枕部によって入浴者の姿勢が規定されてしまい、リラックスするために入浴者が脱力すると、自然と入浴者の背中が浴槽の背凭れ部から離れてしまい、入浴姿勢が所望の姿勢にならない、という新たな課題が発生した。
【0007】
本発明は、上述した課題に鑑み、入浴者が枕部に頭を載せて脱力した状態においても、入浴者の背中が自然と浴槽の背凭れ部とフィットし、肩に着水した後の湯が入浴者の前側と後ろ側の両側に広がりやすくできる浴槽装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、入浴姿勢にある入浴者が背中を当接可能な背凭れ部と、背凭れ部の上方に配置されたリム部と、を有する浴槽と、リム部の上方に配置され、浴槽と別体に形成された、入浴姿勢にある入浴者が頭を載置可能な枕部と、リム部と枕部の間に配置され、入浴姿勢にある入浴者の肩に向けて吐水する、肩湯吐水装置の吐水口と、上面視において、浴槽の背凭れ部および枕部の前端は、ともに凹状に湾曲していることを特徴としている。
上面視において、肩湯吐水装置の吐水部の吐水方向側の前方は、枕部によってその上方が覆われており、上面視において、肩湯吐水装置の吐水部の前方を覆っている枕部の前端が、凹状に湾曲している。
上面視において、枕部によって覆われている肩湯吐水装置の前端部分は、浴槽の背凭れ部および枕部の前端とともに凹状に湾曲している。
上面視において、肩湯吐水装置の吐水部の前端は、凹状に湾曲している。
【発明の効果】
【0009】
本発明の浴槽によれば、浴者が枕部に頭を載せて脱力した状態においても、入浴者の背中が自然と浴槽の背凭れ部とフィットし、肩に着水した後の湯が入浴者の前側と後ろ側の両側に広がりやすくできる浴槽装置を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態による浴槽用吐水装置が適用される浴槽装置を示す概略斜視図である。
図2図1の上面図である。
図3図2のIII-III線に沿って見た概略断面図である。
図4図1の側面図である。
図5図3に示す本発明の実施形態による浴槽用吐水装置を拡大して紙面の左右を反転した状態で示す部分拡大断面図である。
図6図3のVI-VI線に沿って見た断面図である。
図7図6のVII-VII線に沿って見た断面図である。
図8図5のVIII-VIII線に沿って見た断面図である。
図9】本発明の実施形態による浴槽用吐水装置を正面から見た正面図である。
図10】本発明の実施形態による浴槽用吐水装置の貯留室に流入した水が、傾斜部及び絞り流路を通って吐水口部から吐水される様子を示す図である。
図11】本発明の実施形態による浴槽用吐水装置が設けられた浴槽内に座っている使用者に対し、吐水口部からの吐水が行われている様子を示す斜視図である。
図12】本発明の実施形態による枕部を示す断面図である。
図13】本発明の実施形態による浴槽装置に入浴している入浴者を示す概略断面図である。
図14】本発明の比較例である浴槽装置に入浴している入浴者を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態による浴槽用吐水装置が適用される浴槽装置を説明する。
図1は本発明の実施形態による浴槽用吐水装置が適用される浴槽装置を示す概略斜視図であり、図2図1の上面図であり、図3図2のIII-III線に沿って見た概略断面図であり、図4図1の側面図である。
【0012】
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態による浴槽用吐水装置(浴槽水循環型吐水装置)1が適用される浴槽装置3は、浴槽2と、使用者Hが操作部30(後述)を操作することによって、浴槽2内へ湯水を供給させる給水部10と、を備える。浴槽用吐水装置1は、浴槽2に設置されている。浴槽2は、給水部10から供給された水(湯を含む)を貯留する。なお、本実施形態において、浴槽用吐水装置1の後述する吐水部5の吐水口部(吐水口)4が設けられる側を前方向、これと反対側の貯留室36が設けられる側を後方向、吐水口部4を正面から見た状態で右側を右方向、左側を左方向という。給水部10が浴槽2内へ供給する水の温度は、使用者Hが操作部30(後述)を操作することによって、設定される。
【0013】
浴槽2は、底部2aと、使用者Hの背中が接する短辺側の縦壁2bと、浴槽2の長辺側の側壁2dと、縦壁2bの上部と接続され且つ浴槽2の上面を形成する上端部(リム部)2cとを備えている。縦壁2bの一方側(浴槽用吐水装置1が設置されている側)は、入浴姿勢にある入浴者が背中を当接可能な背凭れ部7である。背凭れ部7は、鉛直面に対して第1傾斜角度、例えば20度の傾斜角度で浴槽2の内方側に向かって下降傾斜している(図13参照)。なお、この第1傾斜角度は、背凭れ部7の上端(上端部2cと背凭れ部7とが交わる位置)と下端(底部2aと背凭れ部7とが交わる位置)とを結んだ仮想線の角度である。上端部2cは、浴槽内に座っている使用者Hの上半身、例えば頭部、首部、又は肩部に比較的近い高さとして設定されている。側壁2dには第1取水口6及び第2取水口22が形成されている。吐水口部4は、背凭れ部の上方には、入浴姿勢にある入浴者が頭を載置可能な枕部8が配置されている。背凭れ部7と枕部8の間に配置されており、入浴姿勢にある入浴者の肩に向けて吐水するものである。
浴槽2は、浴槽2の壁面の上部を水平方向で弧状に形成したいわゆるラウンドタイプの浴槽である。なお、浴槽2は、浴槽2の壁面の上部を水平方向で円弧状に形成したいわゆるクレイドルタイプの浴槽、円形の浴槽、又は縦壁2bが長辺を形成するようなワイドタイプの浴槽であってもよい。
【0014】
図3に示すように、浴槽用吐水装置1は、供給管から供給される水を浴槽2内に吐水させる。浴槽用吐水装置1は、浴槽2の上端部2cの内側縁部分に配置されている。浴槽用吐水装置1には、水を浴槽2内に向けて水平向き且つ帯状に吐水させる吐水部5の吐水口部4が形成されている。
【0015】
図3及び図4に示すように、浴槽装置3は、さらに、第1取水口6から延びる第1流路8と、第1流路8上に設けられ且つ浴槽2内の水を吸引して下流側に圧送するポンプ(供給部)10と、第1流路8の下流端で水の流れを制御する三方弁12と、三方弁12から吐水口部4側に延びる第2流路14と、三方弁12から第2流路14と別に延びる第3流路16と、第3流路16から供給された水を浴槽2内にブロー吐水するブロー吐水部18と、第2流路14の下流部分に設けられるジェットポンプユニット20と、第2取水口22からジェットポンプユニット20まで延びる第4流路24と、ジェットポンプユニット20から垂直上方に延びる上昇管26と、ポンプ10及び三方弁12を制御する制御部28と、浴槽2内の水の温度を検出する湯温センサ(検出部)9と、使用者Hが操作する操作部30と、を備えている。検出部9は、制御部28により制御されるようになっている。なお、この検出部9は、浴槽2の内壁において、吐水装置1が設置されている壁面側ではなく、第1取水口6又は第2取水口22が形成されている壁面側に形成されていることが、より好ましい。
【0016】
ポンプ10は、制御部28と電気的に接続され、制御部28により駆動制御されるようになっている。
【0017】
三方弁12は、第1流路8から供給される水を、第2流路14、及び第3流路16のうちの両方又はいずれか一方に選択的に供給することができる。三方弁12は、流量の分配割合を自由に変更することができる。三方弁12は、制御部28と電気的に接続され、制御部28により電気的に開閉制御されるようになっている。第2流路14は、三方弁12からジェットポンプユニット20まで延びる流路を形成している。
【0018】
制御部28は、浴室の壁面(図示せず)の裏側に取付けられている。制御部28は、ポンプ10、三方弁12、操作部30等と、電気的に接続され、上述の各部分を操作できるようになっている。制御部28は、操作部30からの操作信号を受けて又は記憶されたプログラム等に従って各機器の制御を行う。制御部28は、浴槽用吐水装置1を適切に制御することができるようなメモリ等の記憶装置(図示せず)及び演算装置(図示せず)を備えている。
【0019】
操作部30は、使用者Hが浴槽用吐水装置1のON、OFFを操作できるように設けられ、浴室内の壁面に取付けられている。使用者Hが操作部30を操作した情報が電気信号により操作部30から制御部28に送られる。
【0020】
ジェットポンプユニット20は、ジェットポンプ作用により引き込まれる水が貯留されるチャンバー部32と、第2流路14の下流端に配置されたジェットノズル34と、を備えている。浴槽用吐水装置1はジェットポンプユニット20を採用することにより比較的小型のポンプ10を使用して吐水口部4から大流量の肩湯吐水を行うことができる。
【0021】
チャンバー部32は、箱型の貯水室を形成し、第4流路24の下流端がチャンバー部32に接続されている。チャンバー部32は、浴槽2と連通されている。チャンバー部32の底部には、ジェットノズル34が垂直上方に向けて取りつけられている。チャンバー部32の上面においては、このジェットノズル34と対向する位置に開口が形成され、この開口から上昇管26が上方に延びている。
【0022】
ジェットノズル34は、ポンプ10から供給された水をチャンバー部32を通して上昇管26内に向けて噴射する。ジェットノズル34は、チャンバー部32を通るように水を噴射するので、チャンバー部32内から水を引き込むジェットポンプ作用を誘発させる。ジェットノズル34は、その内部の流路の径を、ジェットノズル34の上流側の第2流路14の径よりも絞るように形成されている。従って、ポンプ10により圧送された水は、ジェットノズル34内でさらに加速され、ジェットノズル34から高速の水流として噴出される。ジェットノズル34から噴射された高速の噴流は、チャンバー部32内の水を引き込むことによりその流量が増大され且つ流速が減少する。
上昇管26は、チャンバー部32から垂直上方に延びる円管状の流路を形成している。
【0023】
次に、図5乃至図9を参照して、浴槽用吐水装置1について説明する。
図5図3に示す本発明の実施形態による浴槽用吐水装置を拡大して紙面の左右を反転した状態で示す部分拡大断面図であり、図6図3のVI-VI線に沿って見た断面図であり、図7図6のVII-VII線に沿って見た断面図であり、図8図5のVIII-VIII線に沿って見た断面図であり、図9は本発明の実施形態による浴槽用吐水装置を正面から見た正面図である。
【0024】
浴槽用吐水装置1は、上昇管26から流入した水を、一時的に貯留するとともに自身の内部に広げる貯留室36と、貯留室36と絞り流路38との間に設けられる傾斜部42と、左右方向に延びる幅広形状に形成された吐水部5の吐水口部4と、貯留室36よりも絞られた流路を形成し且つ吐水口部4まで延びる絞り流路38とを有している。
【0025】
貯留室36は、上昇管26の下流端に接続されている。貯留室36は、その内部が左右方向に延びて形成されている。貯留室36は、上面視で、側壁36eの前方側が左右方向に広がるように形成されている。貯留室36の側壁36eは、後方側から前方側に向かうにつれ徐々に前方向きに湾曲するように形成されている。貯留室36は、左右方向に広がる流路を形成しており、貯留室36において水を減速させ且つ一時的に貯留するとともに、水を左右方向に広げるようになっている。
【0026】
貯留室36には、上昇管26の接続部と傾斜部42との間にリブ44が設けられている。このリブ44は、上昇管26の接続部の近傍に配置される。リブ44は、天井面36dから下方に突出する凸部を形成し且つ対向する底面36bとの間の流路断面積を小さくするように形成されている。リブ44は、貯留室36の右側の側壁36eから左側の側壁まで貯留室36内を左右方向に横断するように形成される。なお、リブ44が、側壁36eの近傍領域においてのみ形成されていてもよい。
【0027】
リブ44により、流路断面積が小さくされ、貯留室36に流入して減速された水流を再び加速させ、貯留室36の側壁36eに沿って流れる水が側壁36eの湾曲面から剥離することにより渦流を形成することを抑制する。リブ44と貯留室36の底面36bとの間の流路断面積が、左右方向にほぼ均一に狭くなっているので、水が左右方向においてほぼ均一に前方向きに加速される。リブ44は、下流側の絞り流路38に流入する水の流量を左右方向でほぼ均一にするような左右流量均一手段を形成している。
【0028】
傾斜部42は、貯留室36と絞り流路38との間の底面において、貯留室36から絞り流路38に向かって上昇する傾斜面を形成している。傾斜部42は、左右方向に同じ形状で形成され、いずれの位置においても前後方向の長さ及び傾斜角度が一定に形成されている。傾斜部42は、上下方向の流路断面積を、前方側に向かうにつれて徐々に小さくするように形成されている。よって、傾斜部42は、水の流れを乱すことを抑制しながら徐々に加速させることができる。
【0029】
貯留室36との接続部分である傾斜部42の上流端42aが、吐水口部4の左右端部分4bを結ぶ仮想線Aと平行に延びるように形成されている。絞り流路38との接続部分である傾斜部42の下流端42b(及び絞り流路38の入口38b)も、吐水口部4の左右端部分4bを結ぶ仮想線Aと平行に延びるように形成されている。傾斜部42の上流端42aから絞り流路38の中央部分38cを通り吐水口部4までの前後方向の長さL2は、上流端42aから絞り流路38の左右端部分38dを通り吐水口部4までの前後方向の長さL1よりも短く形成されている。
【0030】
吐水口部4は、浴槽2の上端部2c上で内側且つ水平向きの開口を形成し、左右方向に幅広の水流を浴槽内に座っている状態の使用者の首や肩方向に向けて吐水させる肩湯吐水を行うようになっている。吐水口部4は、上面視で、この吐水口部4の左右方向の中央部分4aが左右端部分4bよりも後方に位置するように湾曲して形成されている。吐水口部4は、上面視で弧状の縦壁2bに沿うように弧状に形成されている。また、吐水口部4は、正面視で、長方形の開口を形成している。吐水口部4の開口の幅は、使用者の肩幅程度に形成され、その開口の高さは数ミリ程度に形成され、吐水口部4から膜状の吐水がなされるようになっている。
【0031】
次に、図5乃至図9により、絞り流路38について詳細に説明する。
絞り流路38は、傾斜部42と吐水口部4との間に形成されている。絞り流路38は、流路の高さが貯留室36及び傾斜部42内の流路の高さよりも低く形成されている。さらに、絞り流路38は、流入した水を加速させるように、貯留室36の流路断面積及び傾斜部42の流路断面積より小さい流路断面積を有する。絞り流路38の底面38aは、ほぼ平坦に形成されている。絞り流路38、傾斜部42及び貯留室36の底面には、水の残留を抑制する水抜き用の溝部40が形成されている。
【0032】
絞り流路38は、上面視で、入口38bが直線状に形成され、出口(吐水口部4)の左右方向の中央部分38cが左右端部分38dよりも後方に位置するように湾曲して形成されている。絞り流路38は、中央部分38cを通過する水の流速の低下を、中央部分38cよりも左右端側の左右端部分38dを通過する水の流速の低下よりも小さくさせる流速調整手段を備えている。絞り流路38の流速調整手段は、絞り流路38の中央部分38cの長さX2を、左右端部分38dの長さX1より短くすることにより形成される。長さX2は、中央部分38cの入口38bから吐水口部4までの長さである。長さX1は、左右端部分38dの入口38bから吐水口部4までの長さである。なお、絞り流路38は、入口38bから吐水口部4までの流路の高さH1を一定に形成している。さらに、絞り流路38の流速調整手段においては、絞り流路38の中央部分38cから左右端部分38dまでの流路の高さH1が一定に形成されている。これにより、流路の高さを変更することなく、中央部分38cを通過する水の圧力損失を、左右端部分38dを通過する水の圧力損失よりも小さくさせることができる。よって、吐水口部4の高さを中央部分38cから左右端部分38dまで一定の高さとすることで、幅広の膜状に吐出された水の膜厚が乱れてしまって吐出された膜状の水が左右に分断されてしまうことを抑制しながらも、吐水口部4の中央部分38cから吐水される水の流速を、吐水口部4の左右端部分38dから吐水される水の流速よりも大きくすることができる。なお、高さH1が一定には、中央部分38cの高さと左右端部分38dの高さとの差が所定範囲内となるほぼ一定の場合、例えば、中央部分38cの高さが、左右端部分38dの高さの90%~110%の高さとなる場合も含まれる。
【0033】
図8に示すように、絞り流路38の入口38bは、長方形形状に形成され、中央部分38cから左右端部分38dまで流路の高さH1が一定に形成されている。また、図9に示すように、絞り流路38の出口である吐水口部4も、正面視で長方形形状に形成され、中央部分38c(中央部分4a)から左右端部分38d(左右端部分4b)まで流路の高さH2が一定に形成されている。吐水口部4の流路の高さH2は絞り流路38の流路の高さH1よりもわずかに低く絞られている。なお、吐水口部4の流路の高さH2は絞り流路38の流路の高さH1と同じにされてもよい。なお、高さH2が一定には、中央部分4aの高さと左右端部分4bの高さとの差が所定範囲内となるほぼ一定の場合、例えば、中央部分4aの高さが、左右端部分4bの高さの90%~110%の高さとなる場合も含まれる。
【0034】
次に、図10及び図11により、浴槽用吐水装置1による吐水口部4からの吐水の動作(作用)を説明する。
使用者Hの操作部30の操作により制御部28はポンプ10を駆動させる。ポンプ10は、浴槽2内の水を第1流路8から吸引し、下流側の第2流路14に圧送する。水は、第2流路14からジェットノズル34に供給され、ジェットノズル34から噴射された湯水がジェットポンプ作用によりチャンバー部32内の水を引き込みながら上昇管26を上昇し、貯留室36内に流入する。
【0035】
図10に示すように、上昇管26から貯留室36内に流入した水は、矢印F1に示すように、貯留室36において減速されるとともに左右方向に広がるように流れる。この水は、側壁36eの湾曲した面から剥離する等して渦流を形成する前に、リブ44と底面36bとの間に流入する。このとき、リブ44と底面36bとの間の流路断面積が、狭くなっているので、水が、矢印F2に示すように、加速される。F2はリブ44の下部を流れるため点線により示す。このとき、リブ44と底面36bとの間の流路断面積は、左右方向においてほぼ均一に狭くなっているので、水が左右方向のいずれの位置においてもほぼ均一に加速される。このとき、リブ44は各水流のベクトルを維持したまま加速させている。従って、水が加速されることにより、渦流を形成してしまうことを抑制することができるとともに、左右方向においてほぼ均一に整流された流れを形成することができる。
【0036】
リブ44を通過した水は、矢印F3に示すように、貯留室36内で再減速されるとともにさらに左右方向に広がるように流れる。このとき、水は、渦流を形成してしまうほどに乱れることは抑制され、左右方向のいずれの位置においてもほぼ均一に整流された流れを維持することができる。
【0037】
傾斜部42は、流路断面積を、前方側に向かうにつれて徐々に小さくするように形成されている。よって、左右方向に広がった水は、矢印F4に示すように、傾斜部42において再び徐々に加速される。また、貯留室36と傾斜部42との接続部分である傾斜部42の上流端42aが、吐水口部4の左右端部分4bを結ぶ仮想線Aと平行に延びるように形成されている。よって、水が乱れを抑制し且つ水流のベクトルを維持したまま上流端42aから傾斜部42に流入される。従って、水が仮想線Aに対して比較的均等に広がるように流れることができる。また、絞り流路38と傾斜部42との接続部分である傾斜部42の下流端42b(及び絞り流路38の入口38b)が、仮想線Aと平行に延びるように形成されている。よって、水が乱れを抑制し且つ水流のベクトルを維持したまま下流端42bから絞り流路38に流入される。従って、水が仮想線Aに対して比較的均等に広がるように流れることができる。よって、水の流れが、傾斜部42において、乱されることを抑制しながら徐々に加速され、左右方向にほぼ均一に整流された流れを維持した状態で絞り流路38に流入される。
本実施形態のような傾斜部42の構造によれば、後述する比較例のように傾斜部42の上流端42aや下流端42bが吐水口部4の形状に対応して湾曲して形成されている場合のように湾曲した傾斜部42に沿って水流のベクトルが曲がり左右均一な吐水が行えなくなることを防ぐことができる。
なお、「平行」には、絞り流路38と傾斜部42との接続部分が、仮想線Aに対して比較的小さい角度範囲内で傾斜するほぼ平行な場合、例えば、絞り流路38と傾斜部42との接続部分が、仮想線Aに対して-5度~5度の角度で傾斜する場合も含まれる。同様に、「平行」には、貯留室36と傾斜部42との接続部分が、仮想線Aに対して比較的小さい角度範囲内で傾斜するほぼ平行な場合、例えば、貯留室36と傾斜部42との接続部分が、仮想線Aに対して-5度~5度の角度で傾斜する場合も含まれる。
【0038】
傾斜部42から流入した水は、絞り流路38においてさらに加速される。水は、矢印F5に示すように、絞り流路38の入口38bから、流入したときのほぼ均一に整流された流れ方向を維持した状態で吐水口部4まで流れる。このように絞り流路38は、基本的には水を加速する機能を有するが、例えば底面38a(図5参照)や天井面等の流路の壁面の抵抗による圧力損失により、絞り流路38を通過する水は流速が所定量低下される。図6に示すように、絞り流路38の流速調整手段により、絞り流路38の中央部分38cを通過する水の圧力損失を、左右端部分38dを通過する水の圧力損失よりも小さくさせることができる。よって、中央部分38cを通過する水の流速の低下が、左右端部分38dを通過する水の流速の低下よりも小さくされている。よって、吐水口部4の中央部分4aから吐水される水の流速を、左右端部分4bから吐水される水の流速よりも大きくすることができる。
【0039】
図10において矢印F6で示し、さらに、図11にも示すように、吐水口部4から吐水された水は、ほぼ一定の幅及び厚みの安定した帯状(水膜状)の流水の流れとして空中に放物線を描いて下方に流下する。吐水口部4の中央部分4aから吐水される水の飛距離は、吐水口部4の左右端部分4bから吐水される水の飛距離よりも大きくされる。よって、浴槽2内に座った姿勢の使用者Hの肩、背中等の上半身への着水範囲Bは左右方向に直線状に形成された範囲となる。着水範囲Bは左右方向においてほぼ同じ高さとなり、左右方向において比較的均一となる。使用者Hに対して線状の吐水がなされるため、吐水された水を使用者Hに効率的に着水させることができ、また使用者Hに比較的均一な浴び心地を与えることができ、使用者Hの浴び心地を向上させることができる。
【0040】
上述した本発明の実施形態による浴槽用吐水装置1によれば、絞り流路38は、絞り流路38の中央部分38cを通過する水の流速の低下を、左右端部分38dを通過する水の流速の低下よりも小さくさせるような流速調整手段を備えているので、吐水口部4の中央部分4aから吐水される水の流速を、吐水口部4の左右端部分4bから吐水される水の流速よりも大きくすることができる。よって、吐水口部4の中央部分4aから吐水される水を、左右端部分4bから吐水される水よりも前方の位置に吐水することができる。従って、本発明によれば、吐水口部4の開口部分の中央部分4aが左右端部分4bよりも後方に位置するように吐水口部4が湾曲して形成されていても、使用者の肩付近に向けて吐水される水流の吐水形状が湾曲されにくく且つ線状にされることができ、使用者の浴び心地を向上させることができる。
また、本発明によれば、貯留室36に流入した水は貯留室36において左右方向に広げられた後に、流速調整手段を備える絞り流路38を通過する。これにより、左右方向に幅広の吐水の水流が形成されやすくなると共にこの水流の吐水形状が湾曲されにくく且つ線状にされることができ、使用者の浴び心地を向上させることができる。
【0041】
また、本発明の実施形態による浴槽用吐水装置1によれば、絞り流路38の流速調整手段は、絞り流路38の中央部分38cの前後方向の長さX2を、左右端部分38dの前後方向の長さX1より短くすることにより形成される。これにより、絞り流路38の中央部分38cを通過する水の圧力損失を、左右端部分38dを通過する水の圧力損失よりも小さくさせることができる。よって、吐水口部4の中央部分4aから吐水される水の流速を、吐水口部4の左右端部分4bから吐水される水の流速よりも大きくすることができる。従って、本発明によれば、吐水口部4の開口部分の中央部分4aが左右端部分4bよりも後方に位置するように吐水口部4が湾曲して形成されていても、比較的簡単な構成により、使用者の肩付近に向けて吐水される水流の吐水形状が湾曲されにくくすることができる。
【0042】
さらに、本発明の実施形態による浴槽用吐水装置1によれば、吐水口部4は、中央部分4aから左右端部分4bまでの流路の高さを一定にすることにより形成される。これにより、吐水口部4の中央部分4aを通過する水の圧力損失を、左右端部分4bを通過する水の圧力損失よりも小さくさせることができる。よって、本発明によれば、吐水口部4の高さを中央部分4aから左右端部分4bまで一定の高さすることで、幅広の膜状に吐出された水の膜厚が乱れてしまって吐出された膜状の水が左右に分断されてしまうことを抑制しながらも、吐水口部4の中央部分4aから吐水される水の流速を、吐水口部4の左右端部分4bから吐水される水の流速よりも大きくすることができる。
【0043】
さらに、本発明の実施形態による浴槽用吐水装置1によれば、傾斜部42は、絞り流路38に向かう水が加速され且つ乱流を発生させることを抑制する。さらに、この傾斜部42と絞り流路38との接続部分が、吐水口部4の左右端部分4bを結ぶ仮想線Aと平行に延びるように形成されている。従って、絞り流路38に、中央部分38cを通過する水の流速の低下を、左右端部分38dを通過する水の流速の低下よりも小さくさせるような流速調整手段が形成されている場合においても、傾斜部42から絞り流路38に流入する水が、仮想線Aに対して比較的均等に広がるように流れることができる。よって、本発明によれば、傾斜部42から絞り流路38に流れる水が、水の流速の低下が小さい中央部分38cの流れに引かれて、縮流を生じさせてしまうことを抑制できる。これにより、使用者Hの肩付近に向けて吐水される水流の吐水形状が乱れることを抑制できる。
【0044】
さらに、本発明の実施形態による浴槽用吐水装置1によれば、傾斜部42によって、絞り流路38に向かう水が加速され且つ乱流を発生させることを抑制する。さらに、貯留室36と傾斜部42との接続部分が、吐水口部4の左右端部分4bを結ぶ仮想線Aと平行に延びるように形成されている。従って、絞り流路38に、中央部分38cを通過する水の流速の低下を、左右端部分38dを通過する水の流速の低下よりも小さくさせるような流速調整手段が形成されている場合においても、貯留室36から傾斜部42に流れる水が、仮想線Aに対して比較的均等に広がるように流れることができる。よって、本発明によれば、傾斜部42から絞り流路38に流入する水が、比較的均等に広がるように流れ、水の流速の低下が小さい中央部分38cの流れに引かれて、縮流を生じさせてしまうことを抑制できる。これにより、使用者Hの肩付近に向けて吐水される水流の吐水形状が乱れることを抑制できる。
【0045】
図12は、本発明の実施形態による枕部を示す断面図である。
図12に示すように、枕部8の上面は、鉛直面に対して第1傾斜角度(20度)より大きい第2傾斜角度、例えば45度の傾斜角度で浴槽2の内方側に向かって下降傾斜した下降傾斜面Pを有している。なお、この第2傾斜角度は、枕部8の上面のうち、最も浴槽2の内方側に位置している部分の接線の角度である。そして、当該下降傾斜面Pを仮想的に下方に延伸させた仮想延伸面L1が背凭れ部7に対して段差なく接続されるよう凸状の曲面を呈するよう形成されている。
なお、本発明において、「仮想延伸面L1が背凭れ部7に対して段差なく」とは、例えば、仮想延伸面L1と背凭れ部7との間に生じる段差の大きさが10mm以内であって、仮想延伸面L1の傾斜角度と背凭れ部7の上部の傾斜角度との角度差が、10度以内であるものも、定義に含まれるものとする。
【0046】
図13は、本発明の実施形態による浴槽装置に入浴している入浴者を示す概略断面図である。図14は、本発明の比較例である浴槽装置に入浴している入浴者を示す概略断面図である。
図14に示すように、比較例であると、枕部8の下降傾斜面Pを仮想的に下方に延伸させた仮想延伸面L2が背凭れ部7に対して段差なく接続されていないため、入浴姿勢にある入浴者の上体が、設計者の狙った箇所に位置していない。すなわち、入浴姿勢にある入浴者は、リラックスのために脱力すると、仮想延伸面L2に沿った位置に背中(身体の軸)が位置することになるため、上体が後方へ倒れ込んだ体勢で入浴することになってしまう。その結果、背中が背凭れ部7から離れてしまい、入浴者の頭の位置や体躯によって、吐水口部4から吐出された湯水が当たる位置がバラバラになってしまう。なお、図14で示す矢印が、吐水口部4から吐出された湯水を表している。図14の比較例でいうと、入浴姿勢にある入浴者の背中側(後ろ側)に、吐水口部4から吐出された湯水の多くが流れてしまい、入浴姿勢にある入浴者の胸側(前側)にはあまり湯水が流れないことになってしまう。このことより、比較例であると、浴槽2内の湯に浸かっていない上半身の全体を温めることは難しい。
【0047】
一方で、図13に示すように、本発明の実施形態による浴槽装置3においては、枕部8の下降傾斜面Pを仮想的に下方に延伸させた仮想延伸面L1が背凭れ部7に対して段差なく接続されている。したがって、入浴姿勢にある入浴者がリラックスのために脱力した際にも、背中が自然と背凭れ部7にフィットすることになる。その結果、吐水口部4から吐出された湯水が入浴者の前側と後ろ側の両側に広がりやすくなる。なお、図13で示す矢印が、吐水口部4から吐出された湯水を表している。
【0048】
また、図3で示すように、背凭れ部7は、背凭れ部7と直交する鉛直断面において凹状の曲面Sを呈するよう形成されている。すなわち、背凭れ部7は、高さ方向において、部分的に後方へ湾曲している凹状の曲面Sを有する。このことにより、入浴者の湾曲している背骨が点状ではなく面状に当接しやすくなるため、入浴者が背中を背凭れ部7に当てた際に痛みを感じにくくすることができる。よって、入浴者が背中を背凭れ部7から意識的に離して所望の入浴姿勢から外れることを防止できる。
【0049】
また、図2で示すように、背凭れ部7は、水平断面において、幅方向における中央部分が浴槽2の外方位置となり、幅方向における両端部分が浴槽2の内方位置となるよう凹状の曲面Mを呈するよう形成されている。言い換えると、背凭れ部7は、幅方向における中央部分が、左右端部分より、後方に位置するように湾曲する凹状の曲面Mを有する。これにより、入浴者の背中を背凭れ部7によりフィットさせることができる。これにより、入浴者の入浴姿勢をより所望の姿勢に規定することができる。
【0050】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、浴槽装置3や浴槽用吐水装置1などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0051】
1 浴槽用吐水装置(浴槽水循環型吐水装置)
2 浴槽
3 浴槽装置
4 吐水口部(吐水口)
5 吐水部
7 背凭れ部
8 枕部
9 検出部
10 給水部
36 貯留室
38 絞り流路
38c 中央部分
38d 左右端部分
42 傾斜部
42a 上流端
42b 下流端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14