(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】ニヤアイディスプレイのための光学的アパーチャ拡張配置
(51)【国際特許分類】
G02B 27/02 20060101AFI20240709BHJP
G02B 6/00 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
G02B27/02 Z
G02B6/00 301
(21)【出願番号】P 2020525998
(86)(22)【出願日】2018-11-21
(86)【国際出願番号】 IB2018059165
(87)【国際公開番号】W WO2019102366
(87)【国際公開日】2019-05-31
【審査請求日】2021-08-04
【審判番号】
【審判請求日】2022-12-02
(32)【優先日】2017-11-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518010049
【氏名又は名称】ルムス エルティーディー.
【氏名又は名称原語表記】Lumus Ltd.
【住所又は居所原語表記】8 Pinchas Sapir Street, 7403631 Ness Ziona, Israel
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダンジガー,ヨチャイ
(72)【発明者】
【氏名】ゲルベルク,ジョナサン
【合議体】
【審判長】山村 浩
【審判官】齋藤 卓司
【審判官】秋田 将行
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/141242(WO,A2)
【文献】国際公開第2006/061927(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/024291(WO,A1)
【文献】特開2012-163657(JP,A)
【文献】特開2014-160112(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0025667(US,A1)
【文献】国際公開第2017/141240(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G02B 27/00-30/60
IPC H04N 5/64-5/655
IPC G02B 6/00, 6/02
IPC G02B 6/245-6/25
IPC G02B 6/46-6/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸長の方向を有する第1の光導波路を含む、光学デバイスであって、
前記第1の光導波路は、前記伸長する方向に対して平行な平行面の第1および第2の対を有し、平行面の前記第1および第2の対における4重の内部反射によって光を導くための長方形の断面を形成し、内部反射する各光線はそれにより4つの共役伝播方向のセットを定義し、前記第1の光導波路の少なくとも一部は第1および第2のV字形成面によって境界付けられ、
前記第1のV字形成面は、共役伝播方向の第1のセットから第1の方向へと前記第1の光導波路内を伝播する注入画像の少なくとも一部に対応する光線が、共役伝播方向の第2のセットから第2の方向へと伝播するように、前記第1のV字形成面における反射によって偏向されるように構成され、前記第2の方向は前記伸長する方向に対して、前記第1の方向より小さな角度で角度付けられており、
ここで、
2つの主要な平行面を有する導光路をさらに含み、前記第1のV字形成面が、前記導光路の前記主要な平行面に対して垂直であり、ここで、共役方向の前記第2のセットから少なくとも1つの方向に伝播する画像を、共役方向の前記第1のセットから少なくとも1つの方向に伝播するように偏向させるように、前記第2のV字形成面は前記第1のV字形成面に対して平行であり、その結果、共役方向の前記第1のセットから少なくとも1つの方向に沿って伝搬する画像を、前記第1の光導波路から出すようにカップリングアウトされ、
前記第1の導波路が、前記第1の導波路からカップリングアウトされた画像が前記導光路にカップリングインされて、前記2つの主要な平行面における内部反射によって前記導光路内に伝播するように配置され、前記導光路は、前記導光路内を伝播する画像をカップリングアウトし、ユーザーの眼の方へ画像を指向するためのカップリングアウト配置をさらに含む、光学デバイス。
【請求項2】
前記第1のV字形成面が、反射コーティングでコーティングされている、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項3】
前記第1のV字形成面が、部分反射コーティングでコーティングされている、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項4】
前記第1のV字形成面が透明であり、前記第1のV字形成面に面する関係の前記平行面の少なくとも一部が反射コーティングでコーティングされている、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項5】
前記第1の光導波路へ導入された注入画像が、前記第1のV字形成面における第1の反射により、注入方向から、前記共役方向の第1のセットからの方向へと偏向され、且つ、前記平行面の少なくとも1つからの追加的な反射の後に、前記第1のV字形成面からの第2の反射によって、前記共役方向の第1のセットからの方向から、前記共役方向の第2のセットからの方向へとさらに偏向される、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項6】
前記第1の導波路のカップリングイン領域に隣接または近接するカップリングインプリズムをさらに含み、前記カップリングインプリズムが、前記第1の導波路の対応表面の延長を形成する少なくとも1つの表面を含む、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項7】
前記伸長する方向に対して平行な平行面の第1および第2の対を有し、平行面の前記第1および第2の対における4重の内部反射によって光を導くために長方形の断面を形成する、第2の光導波路をさらに含み、前記第2の光導波路の少なくとも一部は第1および第2のV字形成面によって境界付けられ、
前記第1の光導波路および前記第2の光導波路は積み重なる関係で配置され、且つ、第1のアパーチャサイズを有する投影画像が前記第1の光導波路および前記第2の光導波路の各々に部分的にカップリングインされるように、そして、前記第1の光導波路および前記第2の光導波路の前記第2のV字形成面がそれぞれカップリングアウト構成の一部のためのものとなるように構成され、前記カップリングアウト構成は前記第1のアパーチャサイズより大きなサイズを有する効果的な出力アパーチャを提供するように配置される、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項8】
前記第1の光導波路および前記第2の光導波路の各々について、前記第1のV字形成面および、前記第1のV字形成面に面する関係にある前記平行面の1つの一部が、カップリングイン構成を形成し、光学デバイスがさらに、前記カプリングイン構成間のV字形状の隙間を実質的に充填する、充填プリズムをさらに備える、請求項
7に記載の光学デバイス。
【請求項9】
前記第2の光導波路の前記第1のV字形成面が部分反射するようにコーティングされ、それにより、投影画像の一部をカップリングインし、前記投影画像の一部が前記第1のカップリングイン構成に到達することを可能にする、請求項
8に記載の光学デバイス。
【請求項10】
前記第1の光導波路の前記第1のV字形成面に面する関係にある前記平行面の1つの前記一部が部分反射するようにコーティングされ、それによって前記投影画像の一部をカップリングインし、前記投影画像の一部が前記第2のカップリングイン構成に到達することを可能にする、請求項
8に記載の光学デバイス。
【請求項11】
前記第1の光導波路および前記第2の光導波路が、少なくとも3つの光導波路の重なりの一部である、請求項
7に記載の光学デバイス。
【請求項12】
前記第2の光導波路からカップリングアウトされた画像が、前記第1の光導波路を通って伝播する、請求項
7に記載の光学デバイス。
【請求項13】
前記第1の光導波路の前記第1および第2のV字形成面が、平行面の前記第1の対に対して斜角に傾き、且つ、平行面の前記第2の対に対して垂直である、請求項1に記載の光学デバイス。
【請求項14】
前記第1の光導波路の前記第1および第2のV字形成面が、平行面の前記第1の対および平行面の前記第2の対の両方に対して斜角に傾いている、請求項1に記載の光学デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ニヤアイディスプレイに関し、また、特に、ニヤアイディスプレイのための光学的アパーチャ拡張配置に関係する。
【背景技術】
【0002】
特定のニヤアイディスプレイは、観察者の目への表示のために、小さなプロジェクタからより大きなアパーチャへと、アパーチャを拡張するために使用される導波路に基づく。導波路は、導波路から目の方へ光を送るための出力カップリングメカニズムを含む。
【0003】
アパーチャ拡張は通常、2つの段階に細分化され、2つの次元に沿って連続的に拡張する。目に出力を提供する第2の次元は、Lumus社(イスラエル)から市販されている内部ファセットを組み込む導波路に基づき得る、または、画像のカップリングアウトのための回折光学素子を組込む導波路を採用し得る。
【0004】
アパーチャ拡張の第1の次元を提供するために、様々な配置が使用され得る。1例が、特許文献1(以下「’242公開」)に説明されており、そこでは、カップリングインおよびカップリングアウトは、導波路の終端におけるV字構成によって達成され、側面から見ると平行四辺形構造を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【0006】
本発明は、ニヤアイディスプレイにおいて特に有益なアパーチャ拡張を提供する、光学デバイスである。
【0007】
本発明の実施形態の教示によれば、光学デバイスが提供され、光学デバイスは伸長の方向を有する第1の光導波路を含み、第1の光導波路は、伸長する方向に対して平行な平行面の第1および第2の対を有し、平行面の第1および第2の対における4重の内部反射によって光を導くための長方形の断面を形成し、内部反射する各光線はそれにより4つの共役伝播方向のセットを定義し、第1の光導波路の少なくとも一部は第1および第2のV字形成面によって境界付けられ、第1のV字形成面は、共役伝播方向の第1のセットから第1の方向へと第1の光導波路内を伝播する注入画像の少なくとも一部に対応する光線が、共役伝播方向の第2のセットから第2の方向へと伝播するように、第1のV字形成面における反射によって偏向されるように構成され、第2の方向は伸長する方向に対して、第1の方向より小さな角度で角度付けられており、ここで、共役方向の第2のセットから少なくとも1つの方向に伝播する画像を、共役方向の第1のセットから少なくとも1つの方向に伝播するように偏向させるように、第2のV字形成面は第1のV字形成面に対して平行であり、その結果、共役方向の第1のセットから少なくとも1つの方向に沿って伝搬する画像を、第1の光導波路から出すようにカップリングアウトする。
【0008】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第1のV字形成面は第1の光導波路の外面である。
【0009】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第1のV字形成面は反射コーティングでコーティングされている。
【0010】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第1のV字形成面は部分反射コーティングでコーティングされている。
【0011】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第1のV字形成面は透明であり、第1のV字形成面に面する関係の平行面の少なくとも一部は、反射コーティングでコーティングされている。
【0012】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第1の光導波路へ導入された注入画像は、第1のV字形成面における第1の反射により、注入方向から、共役方向の第1のセットからの方向へと偏向され、且つ、平行面の少なくとも1つからの追加的な反射の後に、第1のV字形成面からの第2の反射によって、共役方向の第1のセットからの方向から、共役方向の第2のセットからの方向へと、さらに偏向される。
【0013】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第1の導波路のカップリングイン領域に隣接または近接するカップリングインプリズムも提供され、カップリングインプリズムは、 第1の導波路の対応表面の延長を形成する、少なくとも1つの表面を含む。
【0014】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、2つの主要な平行面を有する導光路も提供され、第1の導波路は、第1の導波路からカップリングアウトされた画像が導光路にカップリングインされて、2つの主要な平行面における内部反射によって導光路内に伝播するように配置され、 導光路は、導光路内を伝播する画像をカップリングアウトし、ユーザーの眼の方へ画像を指向するためのカップリングアウト配置をさらに含む。
【0015】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、伸長する方向に対して平行な平行面の第1および第2の対を有し、平行面の第1および第2の対における4重の内部反射によって光を導くために長方形の断面を形成する、第2の光導波路も提供され、第2の光導波路の少なくとも一部は第1および第2のV字形成面によって境界付けられ、第1および第2の光導波路は積み重なる関係で配置され、且つ、第1のアパーチャサイズを有する投影画像が第1および第2の光導波路の各々に部分的にカップリングインされるように、そして、第1および第2の光導波路の第2のV字形成面がそれぞれがカップリングアウト構成の一部のためのものとなるように構成され、カップリングアウト構成は第1のアパーチャサイズより大きなサイズを有する効果的な出力アパーチャを提供するように配置される。
【0016】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第1および第2の光導波路の各々について、第1のV字形成面および、第1のV字形成面に面する関係にある平行面の1つの一部が、カップリングイン構成を形成し、光学デバイスはさらに、カプリングイン構成間のV字形状の隙間を実質的に充填する、充填プリズムをさらに含む。
【0017】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第2の光導波路の第1のV字形成面は部分反射するようにコーティングされ、それにより、投影画像の一部をカップリングインし、投影画像の一部が第1のカップリングイン構成に到達することを可能にする。
【0018】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第1の光導波路の第1のV字形成面に面する関係にある平行面の1つの一部は部分反射するようにコーティングされ、それによって投影画像の一部をカップリングインし、投影画像の一部が第2のカップリングイン構成に到達することを可能にする。
【0019】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第1および第2の光導波路は、少なくとも3つの光導波路の積み重ねの一部である。
【0020】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第2の光導波路からカップリングアウトされた画像は、第1の光導波路を通って伝播する。
【0021】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第1の光導波路の第1および第2のV字形成面は、平行面の第1の対に対して斜角に傾き、且つ、平行面の第2の対に対して垂直である。
【0022】
本発明の実施形態のさらなる特徴によれば、第1の光導波路の第1および第2のV字形成面は、平行面の第1の対および平行面の第2の対の両方に対して、斜角に傾いている。
【0023】
さらに、本発明の実施形態の教示によれば、光学デバイスが提供され、光学デバイスは、内部反射によって光を導くための平行面の少なくとも第1の対を有する第1の光導波路部分であって、第1の光導波路は、平行面の対に対して非平行に方向付けられる、複数の相互に平行な部分反射面を含む第1の光導波路と、第1のV字形成面と平行面の1つとの間に形成されるV字構成であって、V字構成は、第1の光導波路部分内を第1の方向に伝播する注入画像の少なくとも一部に対応する光線が、第1のV字形成面における反射によって、第1の光導波路部分の伸長する方向に対して、第1の方向より小さな角度で第2の方向へと伝播するように偏向されるように、構成され、第1および第2の方向の光線は、第1の光導波路部分からカップリングアウトするために、部分反射面において第1の偏向方向および第2の偏向方向にそれぞれ偏向される、V字構成と、内部反射によって光を導くための平行面の第2の対を有する第2の光導波路部分であって、第2の光導波路部分は、第1の偏向方向と第2の偏向方向に伝播する注入画像の一部を受け取るために配置される、第2の光導波路部分とを含み、第2の光導波路部分は、第2のV字形成面と平行面の第2の対の1つとの間に形成されたカップリングアウトV字構成を含み、カップリングアウトV字構成は、V字形成面からの単反射によって第1の偏向方向、およびV字形成面から二重反射されることによる第2の偏向方向に伝播する、画像の少なくとも一部をカップリングアウトさせるために配置される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明は、添付の図面を参照して、例示のみによって、本明細書で説明される。
【
図1A】本発明の実施形態に従って構築され且つ作動可能であり、導波路を含む、光学デバイスの概略正面図である。
【
図1B】
図1Aのものに類似する光学デバイスの概略正面図であり、投影画像をカップリングインするための代替構成を示す。
【
図1C】
図1Aの導波路を通る概略断面図であり、画像伝播の2つの異なるモードを示すために2度示されている。
【
図2A】第2の導波路と共に
図1Bの導波路を採用する、光学デバイスの正面図である。
【
図2B】
図2AのラインAに沿って切り取られた断面図である。
【
図3A】
図1Aに類似する導波管の積み重ねを採用する光学デバイスの正面図である。
【
図3B】
図3AのラインAに沿って切り取られた断面図である。
【
図4】
図1Bに類似する代替カップリングイン構成を示す
図3Aに類似する正面図である。
【
図5】AおよびBは、カップリングインプリズムを具備する、本発明の教示に従う導波路を示す概略等角図であり、導波路がそれぞれ、導波路の平行面の両セットに対して、または、導波路の平行面の1つのセットのみに対して、斜角の傾斜を有するV字形成面を採用する。
【
図6】A-Cは、本発明のさらなる態様に従って2つの次元の光学アパーチャ拡張を達成するデバイスの、それぞれ、概略平面図、概略側面図、および概略正面図である。
【
図7】AおよびBは、代替カップリングイン形状を採用する
図6のA-Cのデバイスの変形実装の、それぞれ、概略側面図と概略正面図である。
【
図8】A-Cは、2つのスラブタイプの導波路を使用して実装される
図6のA-Cのものに類似するデバイスの、それぞれ、概略平面図、概略側面図、および概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、ニヤアイディスプレイにおいて特に有益なアパーチャ拡張を提供する、光学デバイスである。
【0026】
本発明に係る光学デバイスの原理および働きは、図面およびそれに伴う記述を参照することで、一層よく理解され得る。
【0027】
図面を参照すると、
図1A-
図5Bは光学デバイスの様々な実装を示し、本発明の非限定的な実施形態の第1のサブセットに従って構築され且つ操作可能であり、ニヤアイディスプレイにおいて特に有益であるアパーチャ拡張を提供する。
【0028】
一般的に言うと、光学デバイスは、伸長する方向(D)を有する第1の光導波路(30)を含む。光導波路(30)は、伸長する方向(D)に対して平行な平行面の第1および第2の対(12a、12bおよび14a、14b)を有し、平行面の第1および第2の対(12a、12bおよび14a、14b)において4重の内部反射によって光を導くために、長方形の断面を形成する。本文脈における「長方形(rectangular)」は、特殊なケースとして正方形の断面を含む。この4重の内面反射の結果、内面反射する各光線は4つの共役伝搬方向のセットを定義し、例えば光線(a1、a2、a3およびa4)として示される。
【0029】
本発明の1つの態様によれば、光導波路(30)の少なくとも一部は、第1および第2のV字形成面(21および22)によって境界付けられ、これらはそれぞれ、平行面の1つ以上の隣接領域と共に、対応するV字構成(25および26)を形成する。
【0030】
第1のV字形成面(21)は、好ましくは、第1の光導波路内を共役伝播方向(a1-a4)の第1のセットから第1の方向(a3またはa4)に伝播する注入画像の少なくとも一部に対応する光線(a3、a4)が、第1のV字形成面(21)における反射によって偏向され、共役伝播方向(c1-c4)の第2のセットから第2の方向(c1またはc2)に伝播するように構成され、第2の方向は、伸長する方向に対して、第1の方向より角度が小さい。換言すると、共役方向(a1-a4)の第1のセットとして、画像がすでに導波管(30)にカップリングインされた後は、V字形成面(21)におけるさらなる反射は、画像伝播方向を、より浅い入射角度で平行面にぶつかる共役方向(c1-c4)の追加のセットへと偏向する。
図1Aと
図1Bに示されるように、共役方向(a1-a4)の第1のセットにおいて伝播する画像は、V字形成面(21)からの第1の反射によって、それ自身でカップリングインすることが可能である。したがって、
図1の例では、入力投影画像の光線は、平行面の1つ(12a)を通って第1のV字構成(25)に入り、次に、V字形成面(21)から一度反射され、(側面(14aと14b)における反射によって相互に入れ替わる)光線(a1またはa2)に対応する1回偏向光線を生成する。これらの光線は、面(12a)で反射し、共役光線(a3とa4)を形成する。実戦の矢印によって表わされるアパーチャの一部については、光線(a3とa4)が到達する次の境界は、V字形成面の終わりを超えた向こうの面(12b)である。結果として、注入画像のこの部分は、導波管部分を沿って通る間に、
図1C(左)に示されるように、光線(a1-a4)の間を入れ替わりながら、4重の内面反射によって伝播する。アパーチャの別の部分については、光線(a3とa4)が再びV字形成面(21)に落ち、さらなる偏向をもたらして光線(c1および/またはc2)を生成し、また、
図1C(右)に表されるように、共役光線(c1-c4)の4重の内部反射によって、導波路に沿って伝播する。光線(c1-c4)は、光線(a1-a4)に比べて、導波管の延長方向(D)に対してより小さい角度になっているが、この区別は
図1Cの軸方向の図には見えない。
【0031】
したがって、本明細書において画像が光ビームまたは光線によって表わされる場合は常に、ビームは画像のサンプルビームであり、通常それは、画像の点または画素にそれぞれ対応する、わずかに異なる角度の複数のビームによって形成されることに注意されたい。画像の端部であると具体的に称されている場合を除き、示されているビームは通常、画像の重心である。さらに、各画素のための照明は、特定の光線位置に限定されず、代わりに、導波路の対応する次元を本質的に「充填する」平行光線の幅の広いビームであることが好ましい。したがって、本明細書に示されるサンプル光線は、通常、画像投影デバイスの出力アパーチャに広がる光線の、より幅の広い連続体の一部である。
【0032】
面(12a)に対するV字形成面(21)の傾斜角度は、好ましくは、多くの形状上の要件を充足するように選択される。第一に、投影画像注入の意図される方向を考慮に入れ、画像の全視野のために、1回反射光線(a1、a2)が導波路の平行面において内部反射するように、V字角度は選択される。さらに、V字角度は、光線(c1、c2)を生成するために、V字形成面からの上述の反復反射が起こり得るように十分に浅い角度に選択され、同時に、1回偏向と2回偏向の画像における画像の視野が、確実に、角度空間で重ならないようにする。2重反射の場合にこれらの状態をどのように数値的に評価するかの例は、前述の’242公開に見受けられ、且つ、普通の当業者には明らかなように、本発明の4重反射の場合に容易に採用し得る。本発明は2つの伝搬モードに限定されず、特に、比較的小さな角度の視野のみが必要な場合、光線(c1-c4)の1つがV字形成面でさらに反射された後に達成される、第3の伝播とその共役をも使用できる可能性がある。
【0033】
この場合、第2のV字形成面(22)は、第1のV字形成面(21)に対して平行であり、上述のカップリングインに類似する方法で導波路部分内を伝播する画像照明をカップリングアウトする、第2のV字構成(26)を形成する。具体的には、第2のV字形成面(22)は、共役方向(c1-c4)の第2のセットから少なくとも1方向に伝播している画像を、共役方向(a1-a4)の第1のセットから少なくとも1方向に伝播するように偏向し、さらに、共役方向(a1-a4)の第1のセットから1つの方向に沿って伝播している画像を、光導波路(30)から出すようにカップリングアウトする。
【0034】
側面図の
図1Aの構成は、前述の’242公開に説明されるものに類似しているようである。しかし、’242公開は、反射が1対の平行面でのみ起こる(すなわち2重反射の)導波路に関係し、導波路の他の寸法(図示の通りのページ内)は比較的大きく、光の、導波路の他の端部との交差を回避する。対照的に、本発明のある好ましい実施形態は、長方形の導波路アプローチを採用し、4重の内面反射によって2つの次元における画像証明の導光を提供し、それによって、スラブタイプの導波路アプローチによって使用され得るものに比べて、よりコンパクトな光学素子の使用を可能にする。
【0035】
V字形成面(21と22)は、本明細書では、1対の平行面(12a、12b)に対して斜角で、且つ、他方の対の平行面(14a、14b)に対して垂直に示されているが、長方形の導波路アプローチもまた、平行面の両対に対して斜角に傾いているV字形成面の使用を可能にする。1つのそのような例が、
図5のAを参照して、以下に示される。一般に、V字形状が、第1および第2のV字構成に関して類似している限り、カップリングアウト形状は、カップリングイン形状の効果を「取り消す」のに依然として効果的である。
【0036】
図1Aの構成では、投影画像の注入の角度およびV字自体の角度に応じて、V字形成面(21)が、コーティングを必要とせずに十分な内部反射を達成する場合があり得る。しかし、ほとんどの場合には、V字形成面(21)に反射コーティングを供することが好ましく、また、さらに下に議論されるある場合には、部分反射コーティングを供することが好ましい。第2のV字形成面(22)には、好ましくは、反射コーティングが供される。本明細書で太線で表される反射コーティングは、当技術分野で知られる金属のコーティングまたは誘電性コーティングを使用して実装され得る。
【0037】
図1Bは、よりコンパクトな全体的製品形態要因を達成するために、ある実装において有利となる、代替的なカップリングイン形状を示す。この場合、第1のV字形成面(21)は光導波路(30)の透明な外面で、注入画像はその面を通して方向付けられる。第1のV字形成面(21)に面する関係にある面(12a)の少なくとも一部は、(完全なまたは部分的な)反射コーティング(27)でコーティングされ、それにより、注入画像の全てまたは一部を、光線が
図1の構成の第1の反射と同等程度に反射する、V字形成面(21)の方へ反射し返す。反射の残りは、
図1Aに関して上述されるものに類似する。
【0038】
図1Bのカップリングイン構成は、導波路(30)における2重反射のみで画像の視野全体を収容するように、もう一方の次元において大きい導波路を採用し、その他の点では上述の’242公開に説明される通りに構成されるものに類似する変形を含む、幅広い用途で有利であると考えられている。
【0039】
図2は、導波路(30)が、2つの主要な平行面(24a、24b)を有する第2の導波路(または「導光路」)(20)に画像を送るために使用されている、ニヤアイディスプレイの実装を示し、そこから(光線b1とb2として伝搬する)画像が、観察者の目(47)の方へカップリングアウトされる。本明細書に示す特に好ましいが限定的でない例で、第2の導波路は、画像を目の方へカップリングアウトさせるために、複数の、相互に平行で、斜角に傾く、内部の部分反射面(45)を採用する。内部の部分反射面(45)を具備する導光路(20)は、当技術分野で周知の設計および製造技術を使用して容易に実装でき、同様の要素は、Lumus社(Ness Ziona、イスラエル)を含む様々な供給元から市販されている。そのため、導光路(20)の構造それ自体は、本明細書では詳細に説明されない。
【0040】
本明細書に示されるデバイス設計では、導波路(20)内に垂直伝播を生成するために、導波路(30)は、導波路(20)内の部分反射面(45)の延長方向に対して傾斜している。ある場合には、2つの導波路間に変更された光学カップリング構成を提供するために、導波路(30)の伸長する方向に沿った「ロール」軸に対しての傾斜など、2つの導波路間のオフセットについて他の角度を採用することが望ましいこともある。本明細書に採用され得る様々な変形カップリングオプションは、PCT特許出願公開第WO 2018/065975 A1(本出願の優先日後に公開され、先行技術を構成しない)の、特に
図19-26に説明されており、簡略化のため、本明細書では扱わない。
【0041】
この例は、
図1Bを参照する上述のカップリングイン形状を採用する。カップリングインプリズム(11)が、色収差を最小化するために追加される。V字形成面(21)における全内部反射特性を維持するために、空隙、または他の低指数のカップリング材が、カップリングインプリズム(11)とV字形成面(21)の間に提供される。
【0042】
ここで
図3A-
図4を見ると、これらは、より広範囲なアパーチャ拡張を達成するために、2つ以上の導波路の積み重ねがどのように使用され得るかを示す。これらの図では、3つの導波路(30a、30b、30c)の積み重ねは、それぞれ、これまでに説明されてきた導波路(30)に類似し、投影された入力画像が導波路のおのおのに、部分的にカップリングされるように配置される。導波路は、カップリングアウトのV字構成が互い違いになるように長さが異なり、最も好ましくは、示されているように、ほぼ平面であるV字形成面(22)を具備し、それによって、導光路(20)の「幅」次元全体をカバーし、導光路そのものは、上記の
図2A-
図2Bの通り、アパーチャ拡張の第2の次元を提供する。空隙または他の内面反射保存層または多層構造は、導波路の内面反射特性を保存するように、導波路(30a、30bおよび30c)の間に置かれる。少なくともカップリングアウトの領域においては、導波路間の境界は、カップリングアウトされた光線がインターフェースを通り抜けることを可能にするために、低角度の光線に対して透明でなくてはならない。他の領域では、金属層または他の反射層が導波路間で使用され得る。
【0043】
図3Bに見られるように、上部の導波路(30bと30c)のV字形成面(22)からのカップリングアウトは、カップリングアウトされた画像照明(光線b1および/またはb2)を、下部の導波路を通って指向させ、そこでは、正面と背面(14aと14b)が導光路(20)の前後方向の延長として機能する。
図3Aの断面図では、光線(b1-b2とc1-c4)は、表示の明瞭さを目的として、上部の導波路から省略されているが、それらはそこに存在している。
【0044】
図3Bのデバイスのカップリングイン構成は、V字形成面(21)からの部分反射に基づく。特に、導波路(30cと30b)のV字形成面(21)は、部分反射するようにコーティングされ、その結果、示されているように、投影画像が入力されると、画像証明の一部が導波路(30c)へ偏向およびカップリングされ、一部は導波路(30b)へ送られおよびカップリングされ、また一部は両者を通って送られ導波路(30a)へカップリングされる。導波路(30a)のV字形成面(21)は、最大限の(つまりほぼ100%の)反射体となり得る。画像証明の伝送部分におけるひずみを最小化するために、充填プリズム(31)は、カップリングイン構成間のV字型の隙間を実質的に充填するように配置されるのが好ましい。充填プリズム(31)は、導波路への延長として統合されてもよく、また、示されるように、空隙によって導波路から下へ分離されてもよい。場合によっては、例えばカップリングイン形状を補助し色収差を最小化するために、カップリングインプリズム(32)が提供され得る。
【0045】
図4は、
図3Bに類似するデバイスアーキテクチャを示すが、
図1Bの原理に基づくカップリングイン配置を採用する。この場合、複数の導波路への部分的なカップリングが、面(12a)の一部に塗布される部分反射コ―ティングによって達成され、また、画像は、V字形成面(21)の側面から導入される。最上部の導波路(30c)は、表面(12a)の主要部分に、完全反射コーティングを採用し得る。この場合も、充填V字部(31)が提供されるが、本明細書では面(21)のTIR特性を維持するために、V字形成面(21)から空隙によって間隔を空けて示され、反射光線をトラップしながら注入画像照明の低損失透過を提供する。カップリングインプリズム(11)が提供される。
【0046】
これまでに図示された発明の実装が、(光線a1-a4のモードへの)導波路への画像証明のカップリングインのために、第1のV字形成面(21)からの第1の反射を採用している一方で、これは必要な特徴では無く、代替のカップリングイン配置が好まれる場合もある。例として、
図5のAおよびBは、カップリングインプリズム(40)が第1の導波路(30)のカップリングイン領域に隣接または近接する、カップリングイン配置を示し、その結果、この配置は、光線(a1-a4)のうちの1つに対応する画像注入方向に沿って、画像の直接注入を可能にするように正しく方向付けられた傾斜入力面(42)を提供し、残りの3つの共役光線が導波路表面から内部反射によって生成される。それらの共役光線のうちの1つは、第2のモードの光線(c1-c4)のうちの1つを生成するために、V字形成面(21)から反射し、その他の3つの共役光線が、導波路内の内部反射によって再び生成される。
【0047】
カップリングインプリズム(40)は、好ましくは少なくとも1つの表面を含み、また好ましくは、第1の導波路の対応する面の平面的な延長部である2つの面(44と46)を含み、これらは、示されるような面(12bと14b)であるかもしれず、また、場合によってはV字形成面(21)を含み得る。これらの延長面は、導波路を画像証明で「充填する」ことを補助する。この実装では、光線(a1-a4)に対応する伝播の第1のモードは、導波路へ(それらの画像の1つの注入によって)直接注入され、同時に、光線(c1-c4)に対応する第2のモードが、V字形成面(21)におけるそれらの画像のうちの1つの反射によって形成され、その後に内部反射による共役画像を生成する。
【0048】
図5のAとBの実装は、
図5のAが、V字形成面(21と22)が、平行面(12a、12b)の第1の対と平行面(14a、14b)の第2の対の双方に対して斜角に傾いており、一方で、
図5のBは、V字形成面(21と22)が、平行面(12a、12b)の第1の対に対して斜角に傾いており、且つ、平行面(14a、14b)の第2の対に対して垂直であるということを除き、基本的に類似している。
【0049】
ここで
図6のA-
図8のCを見ると、これらは本発明の第2の態様を示し、それによると、画像証明は第1および第2のV字構成の間で偏向されるので、第1および第2のV字形成面は平行面では無い。本明細書に示される場合には、偏向は第1の導波路部分内の一連の部分反射傾斜内面で発生し、それがアパーチャ拡張の第1の次元を達成し、画像照明を第2の導波路部分の方へ向け直す。
【0050】
そのような実装の3つの非限定的な例が、ここに説明される。各々の場合において、内面反射によって光を導くための平行面の少なくとも1つの対を有する、第1の光導波路部分(140)を含む、光学デバイスが示される。光導波路部分(140)は、平行面の対に対して非平行に方向付けられた、一連の相互に平行な部分反射面(150)を含む。光導波路部分(140)はまた、第1のV字形成面(125)と平行面の1つとの間に形成される、V字構成を含む。V字構成は、前の実施形態でV字形成面(21)に関して説明されるように、画像照明のカップリングインを提供し、導波路内の画像の伝搬のための2つの異なるモード(または角度の範囲)を生成するように構成される。この場合、カップリングアウトのV字部へ直接伝播する代わりに、画像の2つの伝播モードに対応する光線は、第1の光導波路部分からカップリングアウトするために、部分反射面(150)で対応する偏向方向に偏向される。
【0051】
第2の光導波路部分(145)は、内面反射によって光を導くための1対の平行面を有し、面(150)から偏向される画像伝播の2つのモードに対応する方向に伝播する注入画像の一部を受信するために配置される。第2の光導波路部分(145)は、第2のV字形成面(122)と平行面の1つとの間に形成される、カップリングアウトV字構成を含む。このカップリングアウトV字構成は、上述のV字形成面(22)に完全に類似するやり方で、画像伝播の2つのモードをカップリングアウトする。拡張現実ディスプレイの一部として使用される場合、V字形成面(122)は部分反射コーティングで実装されることが好ましく、また、V字構成を通して現実世界の歪み無い景色を提供するために、補完的なV字プリズム(図示されていない)を追加し得る。
【0052】
図6のA-Cおよび
図7のA-Cの場合、第1の光導波路部分(140)は、導波路(30)に関して上述される通り、内部において画像証明が4重の内部反射によって伝播する、長方形の導波路である。
図6のA-Cで、カップリングインV字構成が
図6Aの平面図において最も良く見え、一方で、カップリングアウトV字構成は
図6Bの側面図で最も良く見える。上述の
図1Bに類似する、V字形成面(125)を通るカップリングインを使用する代替の実装もまた、使用され得る。本明細書で、部分反射面(150)の向きは、最も好ましくは、
図8のCに見られるように、導波路(140)の上面および底面に対して傾斜しており、正面および背面に対して垂直である。
【0053】
図7のAおよびBの実施形態は、
図6のA-Cのそれに構造的且つ機能的に類似するが、カップリングインV字部については異なる向きを採用し、そのことにより、製品設計のコンパクトさと人間工学に、さらなる柔軟性を提供し得る。導波路内における画像の伝搬中に発生する4重反射を考慮すると、場合によっては、眼に対してカップリングアウトするための共役画像の、望ましい向きを選択することも可能である。カップリングアウトされた画像が反転画像である場合、カップリングアウトされた画像が正しく方向付けられるように、生成画像を反転することによって、電子的に補正され得る。一般的な場合、部分反射面(150)は、導波路の平行な外面の両対に対して傾斜している。
【0054】
最後に
図8のA-Cを見ると、これらは、
図6のA-Cの実施形態に類似する実施形態を示すが、ここでは、第1の導波路部分(140)は、画像証明を1対の平行面の間の1つの次元だけに導く、スラブタイプの導波路である。他方の次元(
図8のBとCに見られる上下)においては、導波路部分(140)内に投影される画像は、その光景の画角に従って広がり、導波路部分の端部に到達することは無いはずである。従って、導波路部分(140)は一般に、以前の実装に比べて、非誘導の次元においていくらか大きくなる必要がある。導波路部分(140と145)の間で、内面反射が必要とされない(または望まれない)ので、これらの要素は、任意の空隙あるいは他の光学要素の介在を受けることなく、単一の導波路スラブに、任意に統合または光学的に結合され得る。他のすべての点で、
図8のA-Cの実施形態の構造および働きは、上述の
図6のA-Cのそれに類似する。
【0055】
上の実施形態のすべてにおいて、説明されるデバイスは、追加的な構成要素と組み合わせて使用され、完成品を形成する。したがって、例えば、光線がカップリングイン画像照明に関連する図面に示されている場合は常に、そのような光線は通常、照明源、LCoSチップなどの空間光変調器、および、コリメート光学系を含む、小型画像プロジェクタまたは「POD」によって提供され 、それらは通常すべて、ビームスプリッタープリズムブロック構造の表面に統合される。そのような画像プロジェクタは、それ自身よく知られ、市販されており、本明細書では詳細に説明されない。
【0056】
同様に、ニヤアイディスプレイの場合には、最終製品は通常支持構造と統合され、それは着用者の耳および鼻によって支持される眼鏡フレームタイプの構造、または、ヘッドバンドやヘルメットなどのヘッドマウント構造を含み得る。そのような構造はすべてよく知られており、本発明書で説明する必要は無い。
【0057】
上記の説明は例としての役割を果たすことのみを意図しており、添付の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲内において、他の多くの実施形態が可能であることが理解されよう。