(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】処理システム、処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20240709BHJP
【FI】
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2022143145
(22)【出願日】2022-09-08
【審査請求日】2022-09-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】山本 友己
【審査官】平井 嗣人
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-257474(JP,A)
【文献】特開2021-056675(JP,A)
【文献】特開2022-130010(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0078571(US,A1)
【文献】特開2002-366672(JP,A)
【文献】特開2006-139396(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザがユーザ端末のアプリケーションプログラムを使用して発注した商品の注文を受け付ける
デリバリーサービスシステムと、
前記デリバリーサービスシステムが受け付けた前記商品の注文に基づいて、
前記ユーザがホテルの宿泊者と一致するか否かを照合し、
前記ユーザが前記宿泊者と一致すると判定され、
前記ユーザが前記商品の料金を宿泊料金と同時に支払う方法を選択したと確認された場合、
前記商品の料金を立て替え払いするための情報を生成し、
前記商品の料金を前記デリバリーサービスシステムへ立て替え払いし、
前記商品の料金と前記宿泊料金とを管理する
ホテル管理システムと、
を備える処理システム。
【請求項2】
前記ホテル管理システムは、
前記商品に関する情報を前記デリバリーサービスシステムから入手する、
請求項1に記載の処理システム。
【請求項3】
前記ホテル管理システムは、
前記商品を配達する配達員の端末装置が表示する読み取りコードを読み取り、
前記商品に関する情報と照合する、
請求項1に記載の処理システム。
【請求項4】
前記ホテル管理システムは、
前記商品の料金および前記宿泊料金を含む前記宿泊者が利用したサービスの総額を算出して管理する、
請求項1に記載の処理システム。
【請求項5】
前記ホテル管理システムは、
前記情報をデータベースに記録することにより、前記商品の料金および前記宿泊料金を管理する、
請求項1に記載の処理システム。
【請求項6】
デリバリーサービスシステムとホテル管理システムとが連携する処理システム
において、
ユーザがユーザ端末のアプリケーションプログラムを使用して発注した商品の注文を
前記デリバリーサービスシステムが受け付け、
前記デリバリーサービスシステムが受け付けた商品の注文に基づいて、
前記ホテル管理システムが、
前記ユーザがホテルの宿泊者と一致するか否かを照合し、
前記ユーザが前記宿泊者と一致すると判定され、
前記ユーザが前記商品の料金を宿泊料金と同時に支払う方法を選択したと確認された場合、
前記商品の料金を立て替え払いするための情報を生成し、
前記商品の料金を前記デリバリーサービスシステムへ立て替え払いし、
前記商品の料金と前記宿泊料金とを管理する、
処理方法。
【請求項7】
前記ホテル管理システムが、
前記商品に関する情報を前記デリバリーサービスシステムから入手する
請求項6に記載の処理方法。
【請求項8】
前記ホテル管理システムが、
前記商品を配達する配達員の端末装置が表示する読み取りコードを読み取り、
前記商品に関する情報と照合する、
請求項6に記載の処理方法。
【請求項9】
前記ホテル管理システムが、
前記商品の料金および前記宿泊料金を含む前記宿泊者が利用したサービスの総額を算出して管理する、
請求項6に記載の処理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
請求項6から9の何れか1項に記載のホテル管理システムが行う処理
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、処理システム、処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、新型コロナウイルス等の影響により、宿泊施設を利用する宿泊者の中で、感染防止のために外出せず、接客スタッフとの接触も避けて食事をしたいというニーズが高まっている。特許文献1には、関連する技術として、宿泊者の決済を一元管理するホテルオーダーシステムに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、宿泊施設以外で提供される食事を注文した場合にも、支払いを1回で済ませることのできる技術が求められている。
【0005】
本開示の各態様は、上記の課題を解決することのできる処理システム、処理方法およびプログラムを提供することを目的の1つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の一態様によれば、処理システムは、ユーザがユーザ端末のアプリケーションプログラムを使用して発注した商品の注文を受け付けるデリバリーサービスシステムと、前記デリバリーサービスシステムが受け付けた前記商品の注文に基づいて、前記ユーザがホテルの宿泊者と一致するか否かを照合し、前記ユーザが前記宿泊者と一致すると判定され、前記ユーザが前記商品の料金を宿泊料金と同時に支払う方法を選択したと確認された場合、前記商品の料金を立て替え払いするための情報を生成し、前記商品の料金を前記デリバリーサービスシステムへ立て替え払いし、前記商品の料金と前記宿泊料金とを管理するホテル管理システムと、を備える。
【0008】
上記目的を達成するために、本開示の別の態様によれば、処理方法は、デリバリーサービスシステムとホテル管理システムとが連携する処理システムであって、ユーザがユーザ端末のアプリケーションプログラムを使用して発注した商品の注文を前記デリバリーサービスシステムが受け付け、前記デリバリーサービスシステムが受け付けた商品の注文に基づいて、前記ホテル管理システムが、前記ユーザがホテルの宿泊者と一致するか否かを照合し、前記ユーザが前記宿泊者と一致すると判定され、前記ユーザが前記商品の料金を宿泊料金と同時に支払う方法を選択したと確認された場合、前記商品の料金を立て替え払いするための情報を生成し、前記商品の料金を前記デリバリーサービスシステムへ立て替え払いし、前記商品の料金と前記宿泊料金とを管理する。
【0009】
上記目的を達成するために、本開示の別の態様によれば、プログラムは、コンピュータに、前記のホテル管理システムが行う処理を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示の各態様によれば、宿泊施設以外で提供される食事を注文した場合にも、支払いを1回で済ませることのできる技術が求められている。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の第1実施形態による処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本開示の第1実施形態によるホテル管理システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】本開示の第1実施形態による宿泊管理情報データベースが記憶する宿泊管理情報の一例を示す図である。
【
図4】本開示の第1実施形態による料金管理情報データベースが記憶する料金管理情報の一例を示す図である。
【
図5】本開示の第1実施形態による宅配・デリバリークラウドシステムの構成の一例を示す図である。
【
図6】本開示の第1実施形態による提携施設管理情報データベースが記憶する提携施設管理情報の一例を示す図である。
【
図7】本開示の第1実施形態による利用者管理情報データベースが記憶する利用者管理情報の一例を示す図である。
【
図8】本開示の第1実施形態による注文管理情報データベースが記憶する注文情報の一例を示す図である。
【
図9】本開示の第1実施形態による処理システムの処理フローの一例を示す第1の図である。
【
図10】本開示の第1実施形態による処理システムの処理フローの一例を示す第2の図である。
【
図11】本開示の第1実施形態によるスマートフォンが表示する画面の第1の例を示す図である。
【
図12】本開示の第1実施形態によるスマートフォンが表示する画面の第2の例を示す図である。
【
図13】本開示の第1実施形態によるスマートフォンが表示する画面の第3の例を示す図である。
【
図14】本開示の第1実施形態によるスマートフォンが表示する画面の第4の例を示す図である。
【
図15】本開示の第1実施形態によるスマートフォンが表示する画面の第5の例を示す図である。
【
図16】本開示の第1実施形態によるスマートフォンが表示する画面の第6の例を示す図である。
【
図17】本開示の第1実施形態における請求の一例を示す図である。
【
図18】本開示の第2実施形態によるホテル管理システムの構成の一例を示す図である。
【
図19】本開示の第2実施形態による宅配・デリバリークラウドシステムの構成の一例を示す図である。
【
図20】本開示の第2実施形態による配達先確認情報データベースが記憶する配達先確認情報の一例を示す図である。
【
図21】本開示の第2実施形態による処理システムの処理フローの一例を示す第1の図である。
【
図22】本開示の第2実施形態による処理システムの処理フローの一例を示す第2の図である。
【
図23】本開示の第2実施形態による処理システムの処理フローの一例を示す第3の図である。
【
図24】本開示の第2実施形態における配達先確認用読み取りコードの一例を示す図である。
【
図25】本開示の第2実施形態によるスマートフォンによる客室番号の表示の一例を示す図である。
【
図26】本開示の実施形態によるホテル管理システムの最小構成を示す図である。
【
図27】本開示の実施形態による最小構成のホテル管理システムの処理フローの一例を示す図である。
【
図28】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
<第1実施形態>
図1は、本開示の第1実施形態による処理システム90の構成の一例を示す図である。処理システム90は、
図1に示すように、ホテル管理システム(PMS:Property Management System)2、スマートフォン4、7、宅配・デリバリークラウドシステム9、飲食店オーダーシステム11、および決済システム41を備える。
【0013】
図2は、本開示の第1実施形態によるホテル管理システム2の構成の一例を示す図である。ホテル管理システム2は、
図2に示すように、通信部12、照合部13、データ処理部14、料金管理部15、宿泊管理情報データベース16、料金管理情報データベース17、および料金立替部42を備える。
【0014】
通信部12は、宅配・デリバリークラウドシステム9と通信を行う。照合部13は、宅配・デリバリークラウドシステム9から通信部12を経由して客室番号と利用者情報とを受信する。照合部13は、客室番号と利用者情報とを宿泊管理情報データベース16で照合することにより、注文における客室番号および利用者が、宿泊施設における客室番号および利用者と一致するか否かを判定する。照合部13は、判定結果を宅配・デリバリークラウドシステム9に送信する。
【0015】
データ処理部14は、料金管理情報データベース17に書き込むための料金管理情報を作成する。料金管理部15は、データ処理部14が生成した料金管理情報を料金管理情報データベース17に書き込む。
【0016】
宿泊管理情報データベース16は、ホテル管理システム2により書き込まれた客室ごとの宿泊管理情報を記憶する。
図3は、本開示の第1実施形態による宿泊管理情報データベース16が記憶する宿泊管理情報の一例を示す図である。
図3に示すように、宿泊管理情報の例としては、客室の利用の有無や利用者の情報を確認するための客室番号、利用者情報、宿泊期間などが挙げられる。利用者情報の例としては、利用者の氏名、住所、電話番号などが挙げられる。
【0017】
料金管理情報データベース17は、料金管理部15により書き込まれた客室ごとの料金情報を記憶する。
図4は、本開示の第1実施形態による料金管理情報データベース17が記憶する料金管理情報の一例を示す図である。
図4に示すように、料金管理情報の例としては、各種利用料金を確認するための客室番号、利用日時、種別(宿泊料金/ルームサービス/施設利用/宅配・デリバリー利用など)、名称(宿泊プラン/サービス/施設名/商品名など)、単価、数量、注文番号などが挙げられる。
【0018】
料金立替部42は、宅配・デリバリークラウドシステム9への立て替え料金および注文番号の情報を、決済システム41へ送信する。決済システム41は、ホテル管理システム2の料金立替部42から、通信部12を介して、宅配・デリバリークラウドシステム9への立て替え料金および注文番号の情報を受信する。決済システム41は、受信した宅配・デリバリークラウドシステム9への立て替え料金および注文番号の情報に基づいて、宅配・デリバリークラウドシステム9への立て替え料金の支払いの決済処理を行う。例えば、決済システム41は、オンライン銀行振り込みにて、支払先の口座へ立て替え料金の振り込み処理を行う。ただし、決済システム41による決済手段は、前述の決済手段に限定されるものではない。例えば、決済システム41は、振込人名にホテル名および注文番号を指定して注文番号と支払いの対応付けた情報に基づいて、宅配・デリバリークラウドシステム9への立て替え料金の支払いの決済処理を行う。なお、決済システム41は、宅配・デリバリークラウドシステム9を利用する各宿泊施設が選定するシステムである。例えば、クレジットカード、電子マネーなどさまざまな決済手段の中から宿泊施設が選択することにより、選択した決済手段を実現するシステムとして、決済システム41が決定される。
【0019】
スマートフォン4は、宿泊施設の宿泊者3が所有するスマートフォンである。スマートフォン4は、ネットワークNWに接続されている。ネットワークNWの例としては、携帯電話網やインターネットなどが挙げられる。スマートフォン4には、宅配・デリバリーアプリケーション5(アプリケーションプログラム)がインストールされている。宿泊者3は、スマートフォン4に対して宅配・デリバリーを依頼する操作を行うことにより、希望の食事を配達してもらうことが可能となる。
【0020】
スマートフォン7は、宅配・デリバリークラウドシステム9により宅配・デリバリーの配達員6が所有するスマートフォンである。スマートフォン7は、ネットワークNWに接続されている。スマートフォン7には、宅配・デリバリーアプリケーション8(アプリケーションプログラム)がインストールされている。配達員6は、スマートフォン7を介して配達の依頼を受けることにより、宅配・デリバリークラウドシステム9を介して注文された食事を配達することが可能となる。
【0021】
図5は、本開示の第1実施形態による宅配・デリバリークラウドシステム9の構成の一例を示す図である。宅配・デリバリークラウドシステム9は、
図5に示すように、通信部18、提携施設照合部19、請求先照合部20、データ処理部21、注文・決済部22、オーダー管理部23、デリバリー管理部24、提携施設管理情報データベース25、利用者管理情報データベース26、および注文管理情報データベース27を備える。宅配・デリバリークラウドシステム9は、クラウド上に存在するシステムである。
【0022】
通信部18は、スマートフォン4、7、ホテル管理システム2、および飲食店オーダーシステム11と通信を行う。提携施設照合部19は、注文情報が示す配達先の宿泊施設を提携施設管理情報データベース25において照合する。
【0023】
請求先照合部20は、配達先の宿泊施設が提携施設管理情報データベース25にあると提携施設照合部19が判定した場合、入力された客室番号と利用者情報とを、通信部18を経由してホテル管理システム2に送信する。また、請求先照合部20は、ホテル管理システム2から通信部18を経由して照合部13による判定結果を受信する。データ処理部21は、客室番号、利用者情報、注文番号、注文内容および料金を、通信部18を経由して宿泊施設のホテル管理システム2に送信する。
【0024】
注文・決済部22は、スマートフォン4から通信部18を経由して注文情報を受信する。また、注文・決済部22は、請求先照合部20が一致する判定結果を受信した場合、請求可能と判定し、宅配・デリバリーアプリケーション5において、決済手段として宿泊者3が「部屋付け」を選択できるように追加する。また、注文・決済部22は、通信部18を経由して、スマートフォン4に決済手段として宿泊者3が「部屋付け」を選択できるように追加させる指示を送信する。また、注文・決済部22は、請求先照合部20が一致しない判定結果を受信した場合、請求不可能と判定し、宅配・デリバリーアプリケーション5において、決済手段として宿泊者3が「部屋付け」を選択できないままとし、通信部18を経由して、スマートフォン4に決済手段として宿泊者3が「部屋付け」を選択できないままとする指示を送信する。また、注文・決済部22は、注文情報を注文管理情報データベース27に書き込む。
【0025】
オーダー管理部23は、通信部18を経由して、飲食店の飲食店オーダーシステム11に注文内容を送信する。デリバリー管理部24は、通信部18を経由して配達員6のスマートフォン7に、配達の指示を送信する。
【0026】
提携施設管理情報データベース25は、宅配・デリバリークラウドシステム9と連携可能なホテル管理システム2が設置されている施設の情報を記憶する。
図6は、本開示の第1実施形態による提携施設管理情報データベース25が記憶する提携施設管理情報の一例を示す図である。
図6に示すように、提携施設管理情報の例としては、連携可能な施設を確認するための施設名、住所、電話番号などが挙げられる。
【0027】
利用者管理情報データベース26は、宅配・デリバリークラウドシステム9の利用者管理情報を記憶する。
図7は、本開示の第1実施形態による利用者管理情報データベース26が記憶する利用者管理情報の一例を示す図である。
図7に示すように、利用者管理情報の例としては、利用者の情報を確認するための利用者名、住所、電話番号、電子メールアドレスなどが挙げられる。
【0028】
注文管理情報データベース27は、宅配・デリバリークラウドシステム9の注文情報を記憶する。
図8は、本開示の第1実施形態による注文管理情報データベース27が記憶する注文情報の一例を示す図である。
図8に示すように、注文情報の例としては、注文内容、配達先、決済種別などを確認するための利用者、利用日時、名称、単価、数量、配達先、決済種別(部屋付け/部屋付け以外(電子マネー、クレジットカードなど))、注文番号などが挙げられる。なお、「部屋付け」とは、注文した食品メニューを宿泊費とともに支払うことである。
【0029】
図9は、本開示の第1実施形態による処理システム90の処理フローの一例を示す第1の図である。
図10は、本開示の第1実施形態による処理システム90の処理フローの一例を示す第2の図である。次に、本開示の第1実施形態による処理システム90が行う処理について、
図9~
図10を参照して説明する。
【0030】
宿泊者3が、スマートフォン4に対して宅配・デリバリーを依頼する操作を行う。具体的には、宿泊者3は、スマートフォン4にインストールされている宅配・デリバリーアプリケーション5を使用して、希望する飲食店の食事メニューおよび数量を選択および入力する操作を行う。
図11は、本開示の第1実施形態によるスマートフォン4が表示する画面の第1の例を示す図である。
図11に示すスマートフォン4が表示する画面は、宅配・デリバリーアプリケーション5において飲食店を選択した後の食事メニューを選択する画面である。例えば、宿泊者3は、
図11に示す画面において食事メニューのイメージ画像を選択し、選択した食事メニューの数量を特定する操作を行う。この操作に応じて、スマートフォン4は、飲食店、食事メニュー、数量を特定する(ステップS01)。
【0031】
また、宿泊者3は、スマートフォン4にインストールされている宅配・デリバリーアプリケーション5を使用して、宿泊している宿泊施設および客室番号を配達先として入力する操作を行う。
図12は、本開示の第1実施形態によるスマートフォン4が表示する画面の第2の例を示す図である。
図12に示すスマートフォン4が表示する画面は、宅配・デリバリーアプリケーション5において配達先を入力する画面である。例えば、宿泊者3は、
図12に示す画面において配達先の住所、宿泊施設名、および客室番号を入力する操作を行う。この入力操作は、画面に候補が表示され、その中から選択するものであってもよいし、宿泊者3が直接入力するものであってもよい。この操作に応じて、スマートフォン4は、配達先を特定する(ステップS02)。そして、スマートフォン4は、特定した飲食店、食事メニュー、数量、および配達先を示す注文情報を、宅配・デリバリークラウドシステム9に送信する。
【0032】
注文・決済部22は、スマートフォン4から通信部18を経由して注文情報を受信する(ステップS03)。提携施設照合部19は、注文情報が示す配達先の宿泊施設を提携施設管理情報データベース25において照合する(ステップS04)。
【0033】
照合した結果、配達先の宿泊施設が提携施設管理情報データベース25にあると提携施設照合部19が判定した場合、請求先照合部20は、入力された客室番号と利用者情報とを、通信部18を経由してホテル管理システム2に送信する(ステップS05)。照合部13は、宅配・デリバリークラウドシステム9から通信部12を経由して客室番号と利用者情報とを受信する(ステップS06)。照合部13は、客室番号の客室利用の有無と利用者情報とを宿泊管理情報データベース16で照合することにより、注文における客室番号の利用者が、宿泊施設における客室番号の利用者と一致するか否かを判定する(ステップS07)。照合部13は、判定結果(照合結果)を宅配・デリバリークラウドシステム9に送信する(ステップS08)。
【0034】
請求先照合部20は、ホテル管理システム2から通信部18を経由して判定結果(照合結果)を受信する(ステップS09)。請求先照合部20が一致する判定結果を受信した場合、注文・決済部22は、請求可能と判定し、宅配・デリバリーアプリケーション5において、決済手段として宿泊者3が「部屋付け」を選択できるように追加する(ステップS10)。そして、注文・決済部22は、通信部18を経由して、スマートフォン4に決済手段として宿泊者3が「部屋付け」を選択できるように追加させる指示を送信する。スマートフォン4は、「部屋付け」または「部屋付け以外」(例えば「宅配・デリバリークラウドシステム9を介した電子マネーやクレジットカードなどによる決済」)が選択可能な決済手段の操作画面を表示する。
【0035】
また、請求先照合部20が一致しない判定結果を受信した場合、注文・決済部22は、請求不可能と判定し、ステップS10の処理を行わず(すなわち、宅配・デリバリーアプリケーション5において、決済手段として宿泊者3が「部屋付け」を選択できないままとし)、通信部18を経由して、スマートフォン4に決済手段として宿泊者3が「部屋付け」を選択できないままとする指示を送信する。スマートフォン4は、「部屋付け」が選択できない「部屋付け以外」が利用可能な決済手段の操作画面を表示する。つまり、宿泊期間外に注文された場合には、部屋付けとする処理を回避することが可能となる。また、宿泊者以外が注文した場合にも、部屋付けとする処理を回避することが可能となる。
【0036】
また、ステップS04の処理において照合した結果、配達先の宿泊施設が提携施設管理情報データベース25にないと提携施設照合部19が判定した場合、ステップS05~ステップS10の処理を行わずに、注文・決済部22は、決済手段として宿泊者3が「部屋付け」を選択できないままとし、通信部18を経由して、スマートフォン4に決済手段として宿泊者3が「部屋付け」を選択できないままとする指示を送信する。スマートフォン4は、「部屋付け」が選択できない「部屋付け以外」が利用可能な決済手段の操作画面を表示する。
【0037】
次に、宿泊者3は、スマートフォン4の決済手段の操作画面において、決済手段を選択する操作を行う。
図13は、本開示の第1実施形態によるスマートフォン4が表示する画面の第3の例を示す図である。
図13に示すスマートフォン4が表示する画面は、「部屋付け以外」である「電子マネー」(
図13では「△△Pay」と記載)または「クレジットカード」(
図13では「クレジット」と記載)、または「部屋付け」が選択可能な決済手段の操作画面である。例えば、宿泊者3は、
図13に示す画面において、「部屋付け以外」である「電子マネー」(
図13では「△△Pay」と記載)または「クレジットカード」(
図13では「クレジット」と記載)、または「部屋付け」を選択する操作を行う。また、
図14は、本開示の第1実施形態によるスマートフォン4が表示する画面の第4の例を示す図である。
図14に示すスマートフォン4が表示する画面は、「部屋付け以外」である「電子マネー」(
図14では「△△Pay」と記載)または「クレジットカード」(
図14では「クレジット」と記載)が選択可能な決済手段の操作画面である。例えば、宿泊者3は、
図13または
図14に示す画面において、「部屋付け以外」である「電子マネー」または「クレジットカード」を選択する操作を行う。なお、
図14では、「クレジットカード」が選択されている。また、例えば、宿泊者3は、
図13に示す画面において、「部屋付け」を選択する操作を行う。この操作に応じて、スマートフォン4は、宅配・デリバリーアプリケーション5に従って、決済手段を受ける(ステップS11)。
【0038】
スマートフォン4は、宅配・デリバリーアプリケーション5に従って、受けた決済手段で注文の決済を実行する(ステップS12)。例えば、スマートフォン4は、決済手段として「部屋付け以外」である「電子マネー」または「クレジットカード」を受けた場合、宅配・デリバリーアプリケーション5に従って、受けた決済手段(すなわち、「電子マネー」または「クレジットカード」の登録情報)を用いて、宅配・デリバリークラウドシステム9を介して、食事メニューの支払いを完了する。この支払いで用いられる決済システムは、飲食店が選択した決済手段を実現する決済システム(ここで示す例では、クレジットカードおよび電子マネーを用いた決済を実現するシステム)である。また、例えば、スマートフォン4は、決済手段として「部屋付け」を受けた場合、宅配・デリバリーアプリケーション5に従って、受けた決済手段(すなわち、「部屋付け」)を用いて、宅配・デリバリークラウドシステム9を介して、食事メニューの支払い手続きを実行する。
図15は、本開示の第1実施形態によるスマートフォン4が表示する画面の第5の例を示す図である。
図15に示すスマートフォン4が表示する画面は、注文の決済を実行した場合に表示される画面であり、注文内容を示す画面である。注文内容には、食事メニューそれぞれと、それぞれの食事メニューの価格とが含まれる。また、
図16は、本開示の第1実施形態によるスマートフォン4が表示する画面の第6の例を示す図である。
図16に示すスマートフォン4が表示する画面は、配達状況を示す画面であり、配達先の住所が含まれる。
【0039】
注文・決済部22は、確定した注文情報を注文管理情報データベース27に書き込む(ステップS13)。オーダー管理部23は、通信部18を経由して、該当する飲食店の飲食店オーダーシステム11に注文内容を送信する(ステップS14)。飲食店オーダーシステム11は、宅配・デリバリークラウドシステム9から注文内容を受信し(ステップS15)、飲食店のスタッフ10が調理を開始する。
【0040】
ステップS12の処理において宅配・デリバリークラウドシステム9を介して実行した注文の決済の決済手段が「部屋付け」以外である場合、後述するステップS16~ステップS21の処理を行わずに、後述するステップS22の処理に進める。また、ステップS12の処理において宅配・デリバリークラウドシステム9を介して実行した注文の決済の決済手段が「部屋付け」である場合、ステップS15の処理と並行して(ステップS15の処理と同時に)、データ処理部21は、客室番号、利用者情報、注文番号、注文内容および料金を、通信部18を経由して該当する宿泊施設のホテル管理システム2に送信する(ステップS16)。
【0041】
通信部12は、宅配・デリバリークラウドシステム9から客室番号、利用者情報、注文番号、注文内容および料金を受信する(ステップS17)。データ処理部14は、料金管理情報データベース17に書き込むための料金管理情報を作成する(ステップS18)。例えば、データ処理部14は、
図4に示すように、宿泊料金、ルームサービス、施設利用、宅配・デリバリー利用などのそれぞれの情報を客室番号と関連付けて記憶することにより料金管理情報を生成する。料金管理部15は、データ処理部14が生成した料金管理情報を料金管理情報データベース17に書き込む(ステップS19)。このステップS19の処理により、決済手段が「部屋付け」の場合、宿泊者3の客室番号に対する料金が加算・管理される。料金立替部42は、宅配・デリバリークラウドシステム9への立て替え料金および注文番号の情報を、決済システム41へ送信する(ステップS20)。決済システム41は、宅配・デリバリークラウドシステム9への立て替え料金支払いの決済処理を行う(ステップS21)。
【0042】
次に、デリバリー管理部24は、通信部18を経由して配達員6のスマートフォン7に、配達の指示を送信する(ステップS22)。スマートフォン7は、インストールされている宅配・デリバリーアプリケーション8に従って配達の指示を受信し(ステップS23)、配達員6は配達の指示に応答し、飲食店のスタッフ10から注文品を受け取り、宿泊施設のスタッフ1を介して、または直接、宿泊者3に注文品を届ける。
【0043】
決済手段が「部屋付け」の場合、ホテル管理システム2は、チェックアウト時に、ステップS19の処理により宿泊者3の客室番号に対して加算・管理した食事メニューの料金および宿泊料金等を含む利用料金を、料金管理情報データベース17から読み出し、請求し、精算する(ステップS24)。
図17は、本開示の第1実施形態における請求の一例を示す図である。
図17に示す請求では、部屋番号、利用期間、利用料金、および合計金額が示されている。
【0044】
以上、本開示の第1実施形態による処理システム90について説明した。処理システム90において、ホテル管理システム2は、前記ホテルの宿泊者が携帯端末のアプリケーションプログラムを介して前記飲食店に注文した食事(商品の一例)の料金を立て替え払いするための情報を生成し、前記食事の料金および前記宿泊者の宿泊料金を管理する。こうすることにより、宿泊施設以外で提供される食事を注文した場合にも、支払いを1回で済ませることができる。
【0045】
第一の効果は、宿泊施設の宿泊者にとって、飲食店への宅配・デリバリー注文時の決済手段として「部屋付け」を選択できるようになり、支払いの回数が減って利便性が向上することである。
【0046】
第二の効果は、宿泊施設にとって、宿泊者が飲食店への宅配・デリバリー注文した際の食事代および配達料金を、宿泊料金と一緒に売上に計上でき、さらに、宅配・デリバリー事業者や飲食店から対価として手数料を徴収し収益の向上につながることである。
【0047】
これらの効果の理由は、宅配・デリバリークラウドシステムとホテル管理システムを連携させることにより、宿泊施設内の他の追加サービスと同様に、外部の飲食店への食事代、および宅配・デリバリー事業者への配達料金を「部屋付け」として処理することができるためである。
【0048】
第三の効果は、宅配・デリバリーサービス提供側にとって、サービスメニューや料金設定および利用者への表示方法を任意に変更できる柔軟性を損なわずに、販路を拡大できることである。その理由は、提携飲食店のサービスメニューや料金設定および利用者への表示をホテル管理システムでは行わず、従来通り宅配・デリバリーサービス側による管理のまま、連携するためである。
【0049】
<第2実施形態>
本開示の第2実施形態による処理システム90は、本開示の第1実施形態による処理システム90と同様に、ホテル管理システム2、スマートフォン4、7、宅配・デリバリークラウドシステム9、および飲食店オーダーシステム11を備える。ただし、本開示の第2実施形態による処理システム90は、本開示の第1実施形態による処理システム90と、ホテル管理システム2および宅配・デリバリークラウドシステム9が異なる。
【0050】
図18は、本開示の第2実施形態によるホテル管理システム2の構成の一例を示す図である。本開示の第2実施形態によるホテル管理システム2は、
図18に示すように、本開示の第1実施形態によるホテル管理システム2の構成に加えて、更に、読み取り部28を備える。読み取り部28は、配達確認用読み取りコードを読み込む。つまり、読み取り部28は、配達先の客室番号を確認する。
【0051】
図19は、本開示の第2実施形態による宅配・デリバリークラウドシステム9の構成の一例を示す図である。本開示の第2実施形態による宅配・デリバリークラウドシステム9は、
図19に示すように、本開示の第1実施形態による宅配・デリバリークラウドシステム9の構成に加えて、更に、配達先確認部29および配達先確認情報データベース30を備える。
【0052】
配達先確認部29は、配達の指示を送信する前に、認証コードを生成し、配達先確認情報を作成して、生成した配達先確認情報を配達先確認情報データベース30に書き込む。また、配達先確認部29は、配達先確認情報を含む配達先確認用読み取りコード(2次元コードまたはバーコードなど)を生成する。
【0053】
配達先確認情報データベース30は、宅配・デリバリークラウドシステム9の配達先確認情報を記憶する。
図20は、本開示の第2実施形態による配達先確認情報データベース30が記憶する配達先確認情報の一例を示す図である。配達先確認情報データベース30が記憶する配達先確認情報は、例えば、
図20に示すように、配達先の確認要求が正しいか否かを確認するための注文番号、認証コードとしてのハッシュ値やワンタイムコード(例えば、1時間ごとに更新されるコード)などを含む。
【0054】
次に、本開示の第2実施形態による処理システム90が行う処理について説明する。本開示の第2実施形態による処理システム90が行う処理は、本開示の第1実施形態による処理システム90が行う処理と、宅配・デリバリークラウドシステム9が配達員6の宅配・デリバリーアプリケーション8がインストールされているスマートフォン7に対し、配達の指示を送信するステップS22の処理以降の処理が異なる。
【0055】
図21は、本開示の第2実施形態による処理システム90の処理フローの一例を示す第1の図である。
図22は、本開示の第2実施形態による処理システム90の処理フローの一例を示す第2の図である。
図23は、本開示の第2実施形態による処理システム90の処理フローの一例を示す第3の図である。本開示の第2実施形態では、本開示の第1実施形態におけるステップS22以降の処理の代わりに次に説明する処理を行う。
図21~
図23を参照して本開示の第2実施形態による処理システム90が行う処理について説明する。
【0056】
配達先確認部29は、配達の指示を送信する前に、認証コードを生成し、配達先確認情報を作成して、生成した配達先確認情報を配達先確認情報データベース30に書き込む(ステップS201[S202])。例えば、配達先確認部29は、注文番号と日時をパラメータなどの固有の情報に基づいて、認証コードとして、ハッシュ値や、ワンタイムコード(例えば、1時間ごとに更新されるコード)を生成する。配達先確認部29は、さらに、認証コードおよび注文番号に基づいて、配達先確認情報を含む配達先確認用読み取りコード(QRコードなどの2次元コード、またはバーコードなど)を生成する(ステップS201[203])。例えば、配達先確認部29は、認証コードおよび注文番号を読み取り、読み取った情報をQRコードやバーコードなどに変換する既存の技術を利用したアプリケーションプログラムを用いて配達先確認用読み取りコードに変換することにより、配達先確認用読み取りコードを生成する。デリバリー管理部24は、通信部18を経由して配達員6のスマートフォン7に対し、配達の指示を送信する。この時、デリバリー管理部24は、配達先の客室番号を配達先確認用読み取りコードに置き換えて送信する(ステップS204)。
図24は、本開示の第2実施形態における配達先確認用読み取りコードの一例を示す図である。
図24に示す配達先確認用読み取りコードは、2次元コードの例である。
【0057】
スマートフォン7は、宅配・デリバリークラウドシステム9から、インストールされている宅配・デリバリーアプリケーション8に従って配達の指示を受信し(ステップS2101)、配達員6は配達の指示に応答し、飲食店のスタッフ10から注文品を受け取り、配達先である宿泊施設に搬送する。配達員6は、宿泊施設に到着後、ホテル管理システム2の読み取り部28に対して配達確認用読み取りコードを読み込ませ、配達先確認要求を行う(ステップS2102)。ホテル管理システム2の読み取り部28は、読み取り後(ステップS2103)、通信部12を経由して宅配・デリバリークラウドシステム9に配達確認用読み取りコードを送信する(ステップS2104)。宅配・デリバリークラウドシステム9の配達先確認部29は、受信した配達確認用読み取りコードから配達先確認情報を取り出し、配達先確認情報データベース30で照合する(ステップS2105)。照合出来た場合、配達先確認部29は、注文番号に紐づく配達先の客室番号をデリバリー管理部24に通知する(ステップS2106)。デリバリー管理部24は、通信部18を経由して、配達員6のスマートフォン7に対し、配達先の客室番号を通知し、配達先の客室番号の表示を置き換える指示を送信する(ステップS2107)。
【0058】
スマートフォン7は、宅配・デリバリークラウドシステム9から、配達先の客室番号を通知し、配達先の客室番号の表示を置き換える指示を受信する。スマートフォン7は、インストールされている宅配・デリバリーアプリケーション8に従って客室番号を表示する(ステップS2110)。
図25は、本開示の第2実施形態によるスマートフォン7による客室番号の表示の一例を示す図である。
図25に示す客室番号の表示例では、配達先と客室番号とが示される。配達員6は、配達先の客室番号を確認したら、宿泊施設のスタッフ1を介して、あるいは直接、宿泊者3に注文品を届ける(ステップS2111)。
【0059】
本開示の第2実施形態による処理システム90による効果は、宿泊施設にとって、宅配・デリバリーの配達員が宿泊施設のスタッフ1に認識されやすくなり、セキュリティ上の懸念を低下できることである。その理由は、宅配・デリバリーの配達員は、必ず宿泊施設の読み取り部28で配達先の客室番号を確認するようになり、一般利用客との区別がつきやすく、また読み取り部28をフロントや防犯カメラの付近に設置すれば、宿泊施設のスタッフ1が宅配・デリバリーの配達員を確認できるためである。
【0060】
図26は、本開示の実施形態によるホテル管理システム2の最小構成を示す図である。ホテル管理システム2は、ホテルの宿泊者が携帯端末のアプリケーションプログラムを介して飲食店に注文した商品の料金を立て替え払いするための情報を生成し、前記商品の料金と前記宿泊者の宿泊料金とを管理する。
【0061】
図27は、本開示の実施形態による最小構成のホテル管理システム2の処理フローの一例を示す図である。次に、本開示の実施形態による最小構成のホテル管理システム2の処理について
図27を参照して説明する。
【0062】
ホテル管理システム2は、ホテルの宿泊者が携帯端末のアプリケーションプログラムを介して飲食店に注文した商品の料金を立て替え払いするための情報を生成し(ステップS101)、前記商品の料金と前記宿泊者の宿泊料金とを管理する(ステップS102)。
【0063】
以上、本開示の実施形態による最小構成のホテル管理システム2について説明した。このホテル管理システム2により、宿泊施設以外で提供される食事を注文した場合にも、支払いを1回で済ませることができる。
【0064】
なお、本開示の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0065】
本開示の実施形態について説明したが、上述の処理システム90、ホテル管理システム2、スマートフォン4、7、宅配・デリバリークラウドシステム9、飲食店オーダーシステム11、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図28は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【0066】
コンピュータ50は、
図28に示すように、CPU(Central Processing Unit)60、メインメモリ70、ストレージ80、インターフェース91を備える。
例えば、上述の処理システム90、ホテル管理システム2、スマートフォン4、7、宅配・デリバリークラウドシステム9、飲食店オーダーシステム11、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ50に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ80に記憶されている。CPU60は、プログラムをストレージ80から読み出してメインメモリ70に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU60は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ70に確保する。
【0067】
ストレージ80の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ80は、コンピュータ50のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース91または通信回線を介してコンピュータ50に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ50に配信される場合、配信を受けたコンピュータ50が当該プログラムをメインメモリ70に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ80は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0068】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0069】
本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、開示の範囲を限定しない。これらの実施形態は、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。
【0070】
なお、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0071】
(付記1)
ホテルの宿泊者が携帯端末のアプリケーションプログラムを介して飲食店に注文した
商品の料金を立て替え払いするための情報を生成し、
前記商品の料金と前記宿泊者の宿泊料金とを管理する、
ホテル管理システム。
【0072】
(付記2)
前記商品に関する情報を前記飲食店が利用するデリバリーサービスシステムから入手する
付記1に記載のホテル管理システム。
【0073】
(付記3)
前記商品を配達する配達員の端末装置が表示する読み取りコードを読み取り、
前記商品に関する情報と照合する、
付記1または2に記載のホテル管理システム。
【0074】
(付記4)
前記商品の料金および前記宿泊者の宿泊料金を含む
前記宿泊者が利用したサービスの総額を算出して管理する、
付記1から3の何れか1つに記載のホテル管理システム。
【0075】
(付記5)
前記情報をデータベースに記録することにより、
前記商品の料金および前記宿泊者の宿泊料金を管理する、
付記1から4の何れか1つに記載のホテル管理システム。
【0076】
(付記6)
付記1から5の何れか1つに記載のホテル管理システムと、
前記飲食店が利用するデリバリーサービスシステムと
が連携する少なくとも一部がクラウド上に存在する処理システム。
【0077】
(付記7)
ホテルが利用するホテル管理システムと、
飲食店が利用するデリバリーサービスシステムと
が連携する少なくとも一部がクラウド上に存在する処理システムにおいて、
前記ホテル管理システムが、
前記ホテルの宿泊者が携帯端末のアプリケーションプログラムを介して前記飲食店に注文した
商品の料金を立て替え払いするための情報を生成し、
前記商品の料金および前記宿泊者の宿泊料金を管理する、
処理方法。
【0078】
(付記8)
前記ホテル管理システムが、
前記商品に関する情報を前記飲食店が利用するデリバリーサービスシステムから入手する
付記7に記載の処理方法。
【0079】
(付記9)
前記ホテル管理システムが、
前記商品を配達する配達員の端末装置が表示する読み取りコードを読み取り、
前記商品に関する情報と照合する、
付記7または8に記載の処理方法。
【0080】
(付記10)
コンピュータに、
付記1から5の何れか1つに記載のホテル管理システムが行う処理
を実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0081】
2・・・ホテル管理システム
4、7・・・スマートフォン
9・・・宅配・デリバリークラウドシステム
11・・・飲食店オーダーシステム
12・・・通信部
13・・・照合部
14、21・・・データ処理部
15・・・料金管理部
16・・・宿泊管理情報データベース
17・・・料金管理情報データベース
18・・・通信部
19・・・提携施設照合部
20・・・請求先照合部
22・・・注文・決済部
23・・・オーダー管理部
24・・・デリバリー管理部
25・・・提携施設管理情報データベース
26・・・利用者管理情報データベース
27・・・注文管理情報データベース
28・・・読み取り部
29・・・配達先確認部
30・・・配達先確認情報データベース
41・・・決済システム
42・・・料金立替部
50・・・コンピュータ
60・・・CPU
70・・・メインメモリ
80・・・ストレージ
90・・・処理システム
91・・・インターフェース