(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】トレーラ連結アセンブリおよびトレーラ連結アセンブリ付き車両
(51)【国際特許分類】
B60D 1/54 20060101AFI20240709BHJP
【FI】
B60D1/54
(21)【出願番号】P 2022559398
(86)(22)【出願日】2021-05-28
(86)【国際出願番号】 NO2021050138
(87)【国際公開番号】W WO2021242118
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-11-09
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522381937
【氏名又は名称】スマート パテンツ アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ストランド、ダーグ アリルド オーモット
【審査官】山本 賢明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0097595(US,A1)
【文献】米国特許第06663132(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0111743(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0226390(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60D 1/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両(100)の支持構造(130)またはトレーラ(200)の支持構造(210)を牽引バー(110)または連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)に連結するトレーラ連結アセンブリ(300)であって、前記トレーラ連結アセンブリ(300)は、
直接又は間接に前記支持構造(130、210)に連結される第1端と、第2端とを備える中間接続装置(310)と、
前記中間接続装置(310)の第2端に連結される第1端と、前記牽引バー(110)または連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)に連結される第2端とを備える第一追加中間接続装置(320)
とを、備え、前記第一追加中間接続装置(320)は、前記中間接続装置(310)の第2端の水平軸周りに回転可能であり、
前記中間接続装置(310)はモータと駆動装置を備え、前記モータと駆動装置は前記第一追加中間接続装置(320)の第1端を前記水平軸周りに回転させて、前記第一追加中間接続装置(320)及び、牽引バー(110)または連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)を、前記車両(100)またはトレーラ(200)に対して垂直方向に移動制御可能であり、
前記第一追加中間接続装置(320)はモータと駆動装置を備え、前記モータと駆動装置は前記第一追加中間接続装置(320)に連結された前記牽引バー(110)または連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)を、前記車両(100)またはトレーラ(200)に対して長手方向に移動制御可能であり、前記第一追加中間接続装置(320)は前記牽引バー(110)又は連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)の一端を受ける、長手方向に延びる本体(321)を備え、前記駆動装置は前記モータに連結されて前記駆動装置の第1方向への回転が、前記牽引バー(110)又は連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)を前記本体(321)から延ばし、前記駆動装置の、前記第1方向と反対方向の第2方向への回転が、前記牽引バー(110)又は連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)を前記本体(321)へ引き戻
し、
トレーラ連結アセンブリ(300)は第二追加中間接続装置(330)を備え、前記第二追加中間接続装置(330)は前記中間接続装置(310)又は前記第一追加中間接続装置(320)に固定され、前記第二追加中間接続装置(330)はモータと駆動装置を備え、前記モータと駆動装置は前記第二追加中間接続装置(330)に連結された前記牽引バー(110)または連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)を牽引位置から格納位置迄、垂直軸周りに回転制御可能であり、前記牽引位置では前記牽引バー(110)または連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)は前記車両(100)またはトレーラ(200)の長手方向に整列し、前記車両(100)またはトレーラ(200)から突出しており、前記格納位置では前記牽引バー(110)または連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)は前記車両(100)の支持構造(130)またはトレーラ(200)の支持構造(210)の下に位置する、トレーラ連結アセンブリ(300)。
【請求項2】
前記第一追加中間接続装置(320)は回転インターフェース(322)を備え、前記回転インターフェース(322)はリニアアクチュエータ(323)であり、前記リニアアクチュエータ(323)は前記駆動装置に連結されるウォームねじを備え、前記ウォームねじは固定ナット(324)と係合し、前記固定ナット(324)は前記牽引バー(110)又は連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)に固定される、請求項1に記載のトレーラ連結アセンブリ(300)。
【請求項3】
前記牽引バー(110)または連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)の、前記牽引位置と格納位置の間の移動または回転は、前記車両(100)またはトレーラ(200)の長手方向に対して横方向である、
請求項1に記載のトレーラ連結アセンブリ(300)。
【請求項4】
前記牽引バー(110)の横軸周りの、前記牽引バー(110)のヒッチボール(111)の移動、回転、又は移動と回転を可能にする第二追加中間接続装置(340)を備える、請求項1に記載のトレーラ連結アセンブリ(300)。
【請求項5】
少なくとも一つの電気モータ(500)を備え、前記電気モータ(500)は前記トレーラ(200)の支持レグ(220)に連結される車輪(221)の回転を制御して前記トレーラ(200)が移動し、該移動によって前記連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)が長手方向及び横方向に移動できる、請求項1に記載のトレーラ連結アセンブリ(300)。
【請求項6】
前記牽引バー(110)又は連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)はロック機構を備え、前記牽引バー(110)のヒッチボール(111)の、連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)に対する取付け/取り外しを制御する、請求項1に記載のトレーラ連結アセンブリ(300)。
【請求項7】
前記ロック機構はバネが設けられたロック要素を備え、ロック位置と連結位置の間を移動可能で、ロック位置に向けて付勢されており、前記連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)がヒッチボール(111)に連結するとき前記ロック要素は前記ロック位置から離れて前記連結位置に移動し、バネが設けられたロック要素がロック位置に復帰する前に前記ヒッチボール(111)が前記連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)に受け取られて収容され、前記ロック機構はさらに電動又は手動のアクチュエータを備え、前記電動又は手動のアクチュエータは前記バネが設けられたロック要素に力を加えて連結位置に移動させ、前記ロック要素はヒッチボール(111)が前記連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)から自由に移動して離れることを許容する、
請求項6に記載のトレーラ連結アセンブリ(300)。
【請求項8】
請求項1に記載のトレーラ連結アセンブリ(300)が車両(100)の支持構造(130)に設けられた車両(100)であって、前記車両(100)は、推進のため及び、車両に搭載されたセンサ及び制御システムにエネルギー提供するために燃焼エンジン、電気モータ又はこれらの組み合わせの推進システムを備え、
前記トレーラ連結アセンブリ(300)はヒッチボール(111)を含む牽引バー(110)を備え、
前記車両(100)は、近接センサ(121)、カメラ(120)、レーザ、レーザレーダ、LIDARまたはLADARの中から選択される少なくとも2つのセンサおよび/またはセンサシステムを備え、データ三角測量を行うことができるように前記車両(100)の後端における少なくとも2つの異なる位置からの少なくとも2つの測定値を提供し、
前記車両は、さらに、制御ユニット(150)を備え、
前記制御ユニット(150)は、
-前記センサ及び/又はセンサシステムからの情報に基づいてトレーラ(200)の連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)を検出し、
-前記センサ及び/又はセンサシステムからの情報に基づいて、前記トレーラ連結アセンブリ(300)と、前記トレーラ(200)の検出された連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)との間の相対的位置決めに基づいて、車両(100)の半自動化又は自動化された後退をおこない、前記ヒッチボール(111)を前記トレーラ連結アセンブリ(300)の作業範囲内に位置決めし、
-前記連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)と前記牽引バー(110)のヒッチボール(111)との間の連結を達成するために、前記トレーラ連結アセンブリ(300)を制御する、車両(100)。
【請求項9】
前記制御ユニット(150)は、前記トレーラ(200)の、車両(100)からの切り離しを行うために、前記トレーラ連結アセンブリ(300)を制御する、
請求項8に記載の車両(100)。
【請求項10】
前記車両(100)又はトレーラ連結アセンブリ(300)、及び前記トレーラ(200)には、前記車両(100)と前記トレーラ(200)との間で信号の無線転送及び/又はエネルギーの無線転送を行う無線転送手段が設けられている、
請求項8に記載の車両(100)。
【請求項11】
前記牽引バー(110)の横軸周りの、前記牽引バー(110)のヒッチボール(111)の移動、回転または移動と回転を可能にする第二中間接続装置(340)を備える、
請求項8に記載の車両(100)。
【請求項12】
前記トレーラ連結アセンブリ(300)は少なくとも一つの電気モータ(500)を備え、前記電気モータ(500)は前記トレーラ(200)の支持レグ(220)に連結される車輪(221)の回転を制御して前記トレーラ(200)が移動して前記連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)が長手方向及び横方向に移動できる、
請求項8に記載の車両(100)。
【請求項13】
前記牽引バー(110)又は連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)はロック機構を備え、前記牽引バー(110)のヒッチボール(111)への連結ヘッド/トレーラヒッチ(211)の取付け/取り外しを制御する、
請求項8に記載の車両(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前半に記載のトレーラ連結アセンブリに関する。
【0002】
本発明はまた、請求項8前半に記載のトレーラ連結アセンブリを備えた車両に関する。
【0003】
本発明は、特に、トレーラ連結アセンブリとトレーラ連結アセンブリを備えた車両に関するものであり、使用者からの最小限の手作業による相互作用で駐車したトレーラの車両への連結を可能にする。
【背景技術】
【0004】
トレーラを車両に連結することは、苦労を伴い、不必要に困難なプロセスになる可能性がある。トレーラを車両のけん引装置に連結するだけでなく、トレーラに次の機能がある場合は、電源コードを接続し、パーキングブレーキを切り離し、サポートホイールまたはサポートコラムを上げる必要がある。トレーラをけん引装置に手で持ち上げなければならないことが多いため、より小さなトレーラを車両に連結することもまた困難である。
【0005】
US20070007749号は、動作位置と休止位置との間の軸の周りで枢動されるボールネック本体を有する連結装置を記載している。回転阻止体は、反力をピボット軸に対して交差方向に向けるために、作動機構に配置される。
【0006】
US 20050167945は、トレーラ上に配置された締結具に連結されるボール部材として設計された装置を記載している。車両には、後部バンパーの後方にけん引装置が取り付けられている。連結は、荷重を担持する構成要素に嵌合された容器を備え、バネ支持ロック要素によってロック位置にスライドさせ、装置を静止位置または作業位置に取り付ける。
【0007】
EP 1535765は、回転軸受を介して回転軸要素に作用する駆動手段との結合アームを有する、自動車用のトレーラ結合を記載する。移動装置によって、装着片は、コネクタハウジングに結合部を保持する凹部内に押し付けられて、そこにロックされる。
【0008】
米国6000709Aは、結合ボールとボールネックを有する、自動車、特に乗用車用のトレーラ連結を記載している。ネックの端部領域は、角度が付けられており、カップリングボールを担っている。駆動モータを使用して、ボールネックは、カップリングボールと共に、作動位置から休止位置へ、またその逆に、移動可能である。できるだけ安全に作動させるために、ボールネックの移動又は別個の作動における自動車の走行のいずれかを可能にするために、駆動装置を作動させるための制御機構(例えば、インターロック)が設けられている。
【0009】
US2009236825A1は、トレーラの車両への取り付けに関連して牽引バーを昇降させるために、車両のエアサスペンションシステムを利用して、トレーラの車両への取り付けを補助するためのシステムを記載している。この解決策による明らかな制限は、けん引装置の可動性が車両のエアサスペンションシステムの能力に制限されることである。さらに、車両には、このようなエアサスペンションシステム-今日の車両の多くにはない特徴-が搭載されていることが要求される。このようなエアサスペンションシステムを後付けすることは困難であるため、この解決策は、わずかな車両タイプに限定されるであろう。
【0010】
US2002125018A1は、装置をユーティリティビークルに結合するための結合システムを記載する。しかしながら、この解決策は、特定のタイプの車両に適応することができない。
US2006290100A1は、牽引バーが車両に対して動かない車両ヒッチアライメントシステムを記載している。
【0011】
US6164681Aは、ユーザがトレーラソケットに係合するためにトレーラガイドを操作するときに、トレーラソケットを案内してヒッチボールに係合するためのトレーラヒッチ用の旋回ガイドを備える自動ヒッチ結合器を記載している。ピボットガイドは、ヒッチボールが設けられたベースプレートを備え、このベースプレートは、車両に連結されたヒッチバーにピボット式に連結されている。トレーラタングがベースプレートに係合すると、ヒッチボールが傾いてトレーラソケットの真下に位置するようになる。また、ガイドには、ベースプレートをヒッチバーに固定するための2つのロック装置がある。
【0012】
DE 10 2010 004920 A1は、車両のアクティブステアリングによって、または牽引バーを横方向に制御することによって、および装置の補助によって車両を手動で運転することによって、車両をトレーラに連結するために、トレーラと整列させるために相対的位置決めを使用する装置を記載する。また、けん引装置は、モータによって上昇させ、トレーラカップリングと係合させることができると記載されている。しかし、横方向の動き以外については実現可能な解は記述されていない。
【0013】
WO2015005795 A1は、出願人の名称において、車両に搭載された牽引バーと、トレーラに搭載されたトレーラヒッチと、牽引バーに関連して搭載された少なくとも1つのモータと、前記少なくとも1つのモータの制御部とを備える車両にトレーラを連結または切断するシステムおよび方法を記載している。WO2015005795 A1は、これらが互いの所定の半径内にある場合に、前記けん引装置がトレーラに取り付けられたトレーラヒッチに自動的に連結できる方法を提供する。一実施形態によれば、けん引装置は、車両の下から外に移動する。けん引装置は、あらゆる方向に動くことができ、さらに、それがトレーラヒッチと連結するまで動くことができる。けん引装置とトレーラヒッチが連結されると、車両とトレーラの間のリンクが自動的にロックされることが更に記載されている。トレーラのパーキングブレーキが自動的に切断され、サポートホイールが上がる。更に、空気圧システム、安全ワイヤ及び電気ケーブルを自動的に接続することができる。その後、牽引バーは自動的に牽引位置にセンタリングされる。けん引装置をどのように配置するかについては、実行可能な解決策は記載されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
先行技術の解決策の主な欠点は、トレーラに何らかの距離から連結するように配置されていないことである。先行技術ではすべて、トレーラのすぐ近くに車両を配置する必要がある。更に、従来技術の解決策は、牽引バーとトレーラヒッチの連結を可能にするために、トレーラをその連結ヘッド/トレーラヒッチと理想的な位置に配置することを必要とする。
【0015】
先行技術の解決策に関連するさらなる欠点は、トレーラの車両からの連結又は切り離しにのみ適していることである。
【0016】
従って、従来技術による解決策は、結果を達成することが可能な実現可能な解決策を参照又は開示することなく達成されるべき結果を大部分記述している。
【0017】
従って、トレーラと車両との連結又は切り離し又は両方を可能にするためのトレーラ連結アセンブリ及びトレーラ連結アセンブリを備えた車両の必要性がある。
【0018】
さらに、連結を可能にするためにトレーラ又は車両を最適な位置に配置することを必要としないトレーラ連結アセンブリ及びトレーラ連結アセンブリを備えた車両の必要性が特定される。
【0019】
また、トレーラを最適に駐車させて車両への連結を可能にする必要のないトレーラ連結アセンブリ及びトレーラ連結アセンブリを備えた車両が必要とされている。
【0020】
しかも、世界の人口が高齢化し、車両へのトレーラの連結および切り離しのための自動システムの必要性が高まっているのは事実上の問題である。
【0021】
さらに、現在、自動運転車両の開発に焦点を当てているため、将来、車両へのトレーラの自動連結または切り離し、あるいはその両方のためのトレーラ連結アセンブリが必要となるであろう。
【0022】
さらに、ユーザーが車両やトレーラを購入する際に、ますます利便性の高い機能を求めている傾向がある。
【0023】
さらに、位置決めの精度、ディジタル及びメカトロニクス装置及びシステムの精度は、技術が急速に発展しており、それにつれてコストが減少しており、その結果、ユーザは、そのような装置及びシステムを車両に統合することを優先し得る。
【0024】
本発明の主な目的は、従来技術の欠点を部分的に又は全体的に克服又は排除するトレーラ連結アセンブリを提供することである。
【0025】
本発明の目的は、トレーラと車両との連結及び切り離しの両方を可能にするトレーラ連結アセンブリを提供することである。
【0026】
本発明の目的は、トレーラが車両に対して最適な位置に駐車されていない場合でも、駐車されたトレーラの車両への連結を可能にするトレーラ連結アセンブリを提供することである。
【0027】
本発明の目的は、駐車したトレーラを車両に連結することを遠くからでも可能にするトレーラ連結アセンブリを提供することである。
【0028】
本発明の目的は、連結又は切り離し動作中にトレーラの移動を可能にするトレーラ連結アセンブリを提供することである。
【0029】
本発明の目的は、ユーザからの最小限の手動動作を必要とするトレーラ連結アセンブリを提供することである。
【0030】
本発明の目的は、トレーラ連結アセンブリを提供することであり、トレーラが車両に連結された後、ロック位置に進むように配置され、車両とトレーラの積載能力が車両の予め承認された能力の範囲内で最適となる。
【0031】
本発明の目的は、車両へのトレーラの連結及び切り離しの自動化又は半自動化、を可能にする自動運転車両との使用に適したトレーラ連結アセンブリを提供することである。
【0032】
本発明の目的は、上記目的に係るトレーラ連結アセンブリを備えた車両を提供することである。
本発明の更なる目的は、以下の説明、請求項及び添付図面から現れるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明によるトレーラ連結アセンブリは、請求項1の技術的特徴によって規定される。トレーラ連結アセンブリの好ましい特徴は従属クレームに記載されている。
【0034】
本発明によるトレーラ連結アセンブリを備えた車両は、請求項8の技術的特徴によって規定される。車両の好ましい特徴は従属クレームに記載されている。
【0035】
本発明によるトレーラ連結アセンブリは、車両の支持構造体又は、トレーラの支持構造体に配置され、車両へのトレーラの自動化又は半自動化された連結又は切り離しを可能にする。
【0036】
従って、本発明によるトレーラ連結アセンブリは、ユーザの要求又は要望に応じて、車両又はトレーラのいずれかに配置することができる。
車両への配置のために、本発明によるトレーラ連結アセンブリは牽引バーを備える。トレーラーへの配置のために、トレーラー連結アセンブリは、連結ヘッド/トレーラーヒッチを備える。
【0037】
本発明によるトレーラ連結アセンブリの第1の実施の形態によれば、牽引バーまたは連結ヘッド/トレーラヒッチの、車両またはトレーラの上下方向および/または長手方向への移動をそれぞれ可能にする中間接続装置を備える。
【0038】
本発明によるトレーラ連結アセンブリのさらなる実施形態によれば、牽引バーまたは連結ヘッド/トレーラヒッチの、車両またはトレーラの長手方向および/または上下方向への移動および/または回転をそれぞれ可能にする少なくとも1つのさらなる中間接続装置を備える。
【0039】
本発明によるトレーラ連結アセンブリのさらなる実施形態によれば、牽引バーまたは連結ヘッド/トレーラヒッチの車両またはトレーラの横方向への移動をそれぞれ可能にする少なくとも1つのさらなる中間接続装置を含む。
【0040】
本発明によるトレーラ連結アセンブリのさらなる実施形態によれば、牽引バーまたは連結ヘッド/トレーラヒッチの、車両またはトレーラに対する空間的移動をそれぞれ可能にする少なくとも1つのさらなる中間接続装置を備える。
【0041】
本発明によるトレーラ連結アセンブリのさらなる実施形態によれば、牽引バーの横軸を中心とした牽引バーのヒッチボールの移動および/または回転を可能にする少なくとも1つのさらなる中間接続装置を備える。
本発明によるトレーラ連結アセンブリのさらなる実施形態によれば、トレーラを移動させる手段を備える。従って、トレーラを地面上(すなわち水平面内)で移動させることを可能にする。
【0042】
本発明によるトレーラ連結アセンブリのさらなる実施形態によれば、連結ヘッド/トレーラヒッチには、制御された牽引バーへの取り付けを行うためのロック機構が設けられている。
【0043】
従って、本発明は、車両又はトレーラのいずれかに配置され、中間接続装置によって車両へのトレーラの連結を容易にするトレーラ連結アセンブリを提供し、トレーラ連結アセンブリは、トレーラ連結アセンブリの移動性を高めるために、1つ以上の追加の中間接続装置を備えることができる。
【0044】
本発明によるトレーラ連結アセンブリの手段により、トレーラ連結を可能にするためのトレーラに対する車両の正確な位置決めの必要性は、トレーラ連結アセンブリが牽引バー又は連結ヘッド/トレーラヒッチのための可動性を1つ以上の座標軸に沿って提供することにより低減され得る。この可動性は、トレーラ連結アセンブリの作業半径内で、トレーラの車両への連結及び/又は車両からの切り離しを自動化又は半自動化された方法で可能にする。
【0045】
本発明によるトレーラ連結アセンブリは、トレーラが車両に連結された後、牽引位置に配置され、荷重負担能力は、車両に与えられた牽引荷重に適合し、車両構造への最適な荷重伝達を保証する。
【0046】
車両および/またはトレーラには、好ましくは、トレーラの別個の制御ユニットまたは車両の制御ユニットのいずれかである制御ユニットに情報を提供するセンサおよび/またはカメラが設けられ、トレーラ連結アセンブリを制御して、ユーザの最小限の手動動作で車両へのトレーラの自動化または半自動化された連結または切切り離しを実行する。
【0047】
本発明によれば、トレーラはまた、トレーラの支持手段の昇降、パーキングブレーキの作動及び/又は信号(有線又は無線)の接続及び切断、安全手段及び/又はトレーラと車両の連結手段の間の空圧又は油圧ホースのための自動化された特徴を備えることができる。
【0048】
本発明によるトレーラには、無線通信または有線通信がさらに設けられてもよい。
【0049】
使用者又は製造者の希望に応じて、連結及び切り離しプロセスの自動化の程度は、トレーラ連結アセンブリ及びトレーラの上述の特徴の1つ又は複数を追加することによって実施することができる。
【0050】
本発明により、使用者がトレーラを間違って車両に連結することが回避され、これは事故を引き起こす可能性があり、また、使用者が重量のあるトレーラを取り扱っているときに(吊り上げ、押し下げ、牽引等)、使用者又は車両又はトレーラに対して潜在的な損害(負担、傷害等)を回避する。
【0051】
本発明によるトレーラ連結アセンブリは、また、自走車両/輸送手段の期待される将来の開発に適しているであろう。というのは、自走車両の使用は、自動トレーラ連結アセンブリを必要とし、人の干渉が無いか又は最小限である車両へのトレーラの連結及び切り離しを達成するであろうからである。
【0052】
本発明は、さらに、上記の説明によるトレーラ連結アセンブリを備えた車両を提供する。
本発明の更なる好ましい特徴及び有利な詳細は、以下の実施例の説明、クレーム及び添付図面から現れるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0053】
以下、本発明を、添付図面を参照して更なる詳細に説明する:
【
図3a】本発明によるトレーラ連結アセンブリの第1の実施の形態の構成図
【
図3b】本発明によるトレーラ連結アセンブリの第1の実施の形態の構成図
【
図3c】本発明によるトレーラ連結アセンブリの第1の実施の形態の構成図
【
図3d】本発明によるトレーラ連結アセンブリの第1の実施の形態の構成図
【
図4a】本発明によるトレーラ連結アセンブリの第2の実施の形態を示す構成図
【
図4b】本発明によるトレーラ連結アセンブリの第2の実施の形態を示す構成図
【
図4c】本発明によるトレーラ連結アセンブリの第2の実施の形態を示す構成図
【
図5a】本発明によるトレーラ連結アセンブリの別の実施の形態を示す構成図
【
図5b】本発明によるトレーラ連結アセンブリの別の実施の形態を示す構成図
【
図6】本発明によるトレーラ連結アセンブリの別の実施の形態を示す構成図
【
図7】本発明によるトレーラ連結アセンブリの別の実施の形態を示す構成図
【
図8】本発明によるトレーラ連結アセンブリの別の実施の形態を示す構成図
【
図9a】本発明によるトレーラ連結アセンブリの別の実施の形態を示す構成図
【
図9b】本発明によるトレーラ連結アセンブリの別の実施の形態を示す構成図
【
図10】本発明によるトレーラ連結アセンブリのさらに別の実施の形態を示す構成図
【
図11a】本発明によるトレーラ連結アセンブリのさらに別の実施の形態を示す構成図
【
図11b】本発明によるトレーラ連結アセンブリのさらに別の実施の形態を示す構成図
【
図12a】本発明によるトレーラ連結アセンブリのさらに別の実施の形態を示す構成図
【
図12b】本発明によるトレーラ連結アセンブリのさらに別の実施の形態を示す構成図
【
図14】本発明によるトレーラ連結アセンブリの制御のブロック図
【
図16】本発明によるエネルギー及び/又は信号の転送のための安全ワイヤ、チェーン又は同様のもの及び無線接続の自動取り付けの構成図
【発明を実施するための形態】
【0054】
図1を参照して、乗用車の形態である車両100は典型的には、その後端101に配置された牽引バー110を備え、牽引バー110がヒッチボール111を備え、ヒッチボール111はドローバー210によってトレーラ200に連結し、ドローバー210は連結ヘッド/トレーラヒッチ211を備え、車両100の牽引バー110に連結する。
【0055】
牽引バー110は、車両100の後端101において、
図3a-d及び
図4a-4bに示す支持構造体130に固定されており、又は使用されていないときに車両100の下側(シャーシ)に隠され、上述したように、必要なときに牽引位置に戻るように移動可能である。
【0056】
トレーラ200には、さらに、少なくとも1つの支持脚220が設けられていてもよく、随意に、1つまたは複数の車輪221が設けられていてもよい。支持脚220は、更に、トレーラ200の上下方向に移動可能であり、連結ヘッド/トレーラヒッチ211の調整を可能にして、車両100の牽引バー110との連結を可能にすることができる。トレーラには、ブレーキが機械的に操作される場合、ブレーキ、典型的には機械的、電気的又は空気的に操作されるブレーキ、並びにパーキングブレーキハンドル222によって操作され得る手動パーキングブレーキを更に設けることができる。
【0057】
トレーラ200にはさらに、マーキングライト、パーキングライト、リバーシングライト、ブレーキライトなどの照明手段を設けることができる。
【0058】
図2を参照して、以下の説明で使用される、車両100に対する座標軸を規定する座標系を説明する。Y軸は車両100の横方向であり、Z軸は車両100の上下方向であり、X軸は車両100の前後方向である。トレーラ200に対して同様の座標系が使用されるであろう。
【0059】
図に示すように、今日販売されている市販車両100の大部分は、車両が後進しているときに障害物を検知するために、後部に少なくとも1つの後方視カメラ120及び/又は近接(距離)センサ121をさらに装備している。また、車両100は、同じ目的のために使用されるレーザ、レーダ、レーザレーダ、LIDAR、LADAR等の他のセンサシステムを装備してもよい。このような駐車機能に加えて、運転者がボタンを押すと起動できるインテリジェント駐車アシスタントが存在し、駐車スペースの既存の制限に対する車両の相対的位置に基づいて必要とされる操舵角を計算する。制限は他の駐車中の自動車、樹木又は他の障害物であり、選択されたスペースに自律的に車両を駐車する。駐車アシスタントを有する車両100は、いわゆるアクティブステアリングを有し、車両を自動的に、駐車スペース内にステアリングし、運転者による何らかのステアリング動作はない。運転者はわずかに加速してブレーキをかけるだけである。これらのシステムは、熟練者にとって周知であり、本明細書ではこれ以上の説明を必要としない。
本発明によるトレーラ連結アセンブリ300は、乗用車などの、しかしこれに限定されないが、車両100の後端101において、
図3a-d及び4a-bに示す支持構造130に配置される。
【0060】
本発明によるトレーラ連結アセンブリ300は、ヒッチボール111を備えた牽引バー110を備え、牽引バー110、ひいてはヒッチボール111は、車両100の少なくとも上下方向(Z軸)に移動可能に配置されている。以下のいくつかの非限定的な実施例によって示されるように、これは、異なる方法で達成され得る。
【0061】
図3a~
図3dは、本発明によるトレーラ連結アセンブリ300の第1の実施の形態を示す。牽引バー110は、車両100の下の隠れた位置から上下方向に移動可能であり、車両100から離れた位置に配置された連結位置まで、およびその逆方向に移動する。第1の実施形態によるトレーラ連結アセンブリ300は、主に車両100の上下方向に牽引バー110の移動を可能にする中間接続装置310を備える。中間接続装置310は、上端が車両100の支持構造130に配置され、下端が牽引バー110に配置されている。中間接続装置310は、上端が車両100の支持構造130に、下端で牽引バー110に配置された本体311を備える。図示の実施形態では、牽引バー110は、主にその自由端にヒッチボール111を備えたL字型である。牽引バー110は、牽引バー110のY軸を中心とした回転を可能にする回転インターフェース312を介して本体311の下端に配置され、車両100に対する上下方向X-Z平面内に移動する。これにより、主に
図3aに示す、車両100の下の隠れた位置から、
図3dに示す、車両100から離れた距離にある牽引位置への牽引バー110の回転運動が達成される。車両100の下に完全に隠れた位置を確保するために、牽引バー110のX軸(グローバル車両システム)を中心とした移動は、手動で、半自動で、完全自動で行われてもよい。さらに、牽引バー110は、牽引バー110と車両100のファシアとのL字形の幾何学的制約に応じて、Y軸回転のみによって車両のシャーシ内に隠すこともできる。
【0062】
回転インターフェース312は、いくつかの方法で達成され得る。回転インターフェース312は、例えば、電気モータ313(その原理が
図4a~cに示されている)によって駆動される少なくとも1つの旋回歯車駆動装置を備えた旋回リングによって達成され、各部分が互いに回転運動して、歯車を備えたシャフトを備えた電気モータ313は、歯車が1つ以上の回転接続部314(例えば
図4aに示されているような)の溝、歯車又は類似のものに係合する。回転接続部314は本体311の取り付けブラケット、取り付け耳、ジョイントまたは類似物などであり、牽引バー110の取り付けブラケット、取り付け耳、ジョイントまたは類似物などの回転接続部326(
図4a)へ接続される。
図4a~bに示されているような、追加の中間接続装置330である。他の適当な解決策は、熟練者の知識の範囲内となろう。
【0063】
従って、
図3a-dの実施形態では、中間接連結装置310の下部での回転軸を中心とした牽引バー110の振り子運動が提供され、車両100のX軸と同様に車両のZ軸に沿った両方の移動が可能となる。
【0064】
図3a~dの実施形態により、運転者又は半自動又は自動化されたシステムがトレーラ200に対して車両100を正しい位置に配置する。トレーラ連結アセンブリ300が作動して、回転インターフェース312により牽引バー110が車両100の下方の位置から移動し、連結ヘッド/トレーラヒッチ211と係合する。
図3a-dの実施形態による利点は、トレーラ連結アセンブリ300が車両100の上下方向(Z軸)に著しい可動性を提供し、牽引バー110が地上レベルよりも低い高さでもトレーラをフックアップすることを可能にすることである。
【0065】
トレーラ200の車両100への連結および切り離しのための制御手順のより詳細な説明を、
図14を参照して以下にさらに詳細に説明し、本発明によるトレーラ連結アセンブリ300の制御のブロック図を示す。
【0066】
図3a~dは、本発明による最も単純に達成可能なトレーラ連結アセンブリ300を示し、車両100に対するX-Z平面内の牽引バー110の移動のための1つの自由度を有する。本発明によるトレーラ連結アセンブリ300の以下の実施例に開示されるようにトレーラ連結アセンブリ300には、牽引バー110の、従ってヒッチボール111の移動を可能にするための他の又は追加の自由度が設けられ、これらは車両100に対して異なる方向に移動することができる。従って、駐車されたトレーラ200に連結するための改良されたフレキシビリティを達成し、横方向(Y軸)、上下方向(Z軸)及び/又は横方向(Y軸)、上下方向(Z軸)及び/又は前後方向(X軸)各軸周りの組み合わせの1つ又は複数のように移動でき、あらゆる従来技術の解決策より優れている。
【0067】
本発明によるトレーラ連結アセンブリ300の第2の実施形態の原理図を示す
図4a~cを参照する。第2の実施形態によるトレーラ連結アセンブリ300は、車両100の長手方向(X軸)に配置された牽引バー110の移動を可能にする第1追加中間接続装置320を備える。第1追加中間接続装置320は、図示の実施形態では、牽引バー110の一端をその自由端にヒッチボール111とともに収容するように配置された細長い本体321によって形成されている。牽引バー110は、図示の実施形態では主にL字型であり、回転インターフェース322(
図4c参照)によって長尺状の本体321の長手方向(X軸)に移動可能に配置されている。回転インターフェース322は、例えばリニアアクチュエータ323によって、固定ナット324と係合するウォームねじの形態で形成される。牽引バー110には、リニアアクチュエータ323(長手方向に延びるウォームねじ)を収容するように配置された長手方向に延びる112個の凹部が設けられており、ナット324は牽引バーの凹部112内に固定されてリニアアクチュエータ323と係合する。リニアアクチュエータ323は、リニアアクチュエータ323の制御された回転のために、本体321の端部で固定された電気モータ325に配置された牽引バー110の外に延びる端部にある。電気モータ325によるリニアアクチュエータ323の一方向への回転によって牽引バー110は本体321の長手方向(X軸に沿った方向)に移動することになり、本体321の外に突出する。リニアアクチュエータ323を反対の回転方向に回転させることによって、牽引バー110は本体321内に引き込まれることになる。従って、この実施形態は、牽引バー110およびヒッチボール111を本体321に対して伸縮自在に配置し、牽引バー110、ひいてはヒッチボール111を車両100の長手方向(X軸に沿った)に移動させることを可能にする。
【0068】
上述したように、伸縮式牽引バー110を使用する利点は、使用しないときに牽引バー110を隠すためのスペースがより少なくて済むことである。
【0069】
したがって、
図3a-dに記載されているような上下X-Z平面内の移動に加えて、
図4a-cの実施形態によるトレーラ連結アセンブリ300には、第2自由度が設けられており、牽引バー110は、
図3a-dの実施形態と比較して、Z方向の移動とは無関係に、車両100の長手方向(X軸)に移動可能であり、車両100の長手方向の移動性を向上させる。さらなる自由度については、以下に説明する。
【0070】
しかし、車両100に対して前後方向(X軸)の移動性のみが要求される場合、本体321は、締結装置によって車両100の支持構造130に機械的に固定されてもよい。従って、第1自由度のみのトレーラ連結アセンブリ300を設け、前後方向(X軸)への移動を容易にする。
【0071】
他の方向へのさらなる移動性が要求される場合、本体321は、後述するように、牽引バー110の移動を可能にし、従って、車両100の長手方向(X軸に沿った)以外の方向へのヒッチボール111の移動を可能にする、1つまたは複数の回転、旋回可能または傾斜可能な追加の中間接続装置を介して、支持構造130に配置されてもよい。
【0072】
図示の実施形態では、トレーラ連結アセンブリ300は、第1の実施形態の中間接続装置310、
図3a-dを備え、回転インターフェース312を介して車両100に対するY軸(X-Z平面での連結運動)を中心とした追加の中間接続装置320の回転を可能にする。中間接続装置310が締結装置によって車両100の支持構造体130に配置される場合、中間接続装置310を支持構造体130に配置するための締結装置との間に、代替として、回転インターフェース312を同様に配置することができる。回転インターフェース312は、上述したように、いくつかの方法で達成されてもよい。例えば、回転インターフェース312は、
図4aに示されるように、電気モータ313によって駆動される少なくとも1つの旋回歯車駆動装置を備えた旋回リングによって達成され、それぞれの部分が互いに対する回転運動を提供し、またはねじ山、歯車または類似物と係合する歯車を備えたシャフトを備えた電気モータ313を使用して、中間接続装置310の1つまたは複数の回転接続部314への接続のために、本体321の取り付けブラケット、取り付け耳、ジョイントまたは類似物などの1つまたは複数の回転接続部326に配置される。他の適当な解決策は、熟練者の知識の範囲内となろう。
【0073】
従って、本実施の形態における第1の付加的な中間接続装置320は、中間接続装置310が備える上述した上下方向(Z軸)及び前後方向(X軸)の移動性に加えて、牽引バー110及びヒッチボール111の前後方向(X軸)における付加的な移動を提供する。
【0074】
図示の実施形態では、トレーラ連結アセンブリ300はまた、中間接続装置310に配置された第2の追加の中間接続装置330を備え、この中間接続装置331は、Z軸周りに中間接続装置310を回転可能にし、存在する場合、水平X-Y平面内の第1の追加の中間接続装置320を回転可能にする。回転インターフェース331は、例に示すように、中間接続装置310と第1追加中間接続装置320との間、又は中間接続装置310と車両100の支持構造130との間に配置することができる。回転インターフェース331は、いくつかの方法で達成されてもよい。例えば、回転インターフェース331は、電気モータ332によって駆動される少なくとも1つの旋回歯車駆動装置を備えた旋回リングによって達成され、必要に応じて1つまたは複数の歯車を介して、それぞれの部品が互いに対する回転運動を提供する。あるいは、電気モーター332には、中間接続装置310内に配置されたネジ山、ギアまたは類似物と係合するシャフトが設けられている。他の適当な解決策は、熟練者の知識の範囲内となろう。図示の実施形態では、第2追加中間接続装置330は、第1追加中間接続装置320の本体320の1つまたは複数の回転接続部326への接続のために、装着ブラケット、装着耳、ジョイントなどの回転接続部333を備え、中間接続装置310は、
図4a~cに示すように、第1追加中間接続装置320と第2追加中間接続装置330との間の接続部に一体化される。従って、中間接続装置310と第2追加連結接続装置320との接続によって接続が提供されるので、第1追加中間接続装置310と第2追加中間接続装置320との間の別個の回転接続は必要ない。
【0075】
代替実施形態では、第2追加中間装置330は、一方の側で中間接続装置310又は第1追加中間接続装置320に、また、他方の側で車両100の支持構造130に固定される。上述したように、回転インターフェース331は、例えば、支持構造130と第2追加中間接続装置330との間に配置され、第2追加中間接続装置330は、中間接続装置310に固定される。あるいは、回転インターフェース331は、第2追加中間接続装置330と第1追加中間接続装置320の本体321との間に配置され、第2追加中間接続装置330は、支持構造130に固定される。
【0076】
従って、
図4a-cに示す実施形態における第2追加中間接続装置330は、中間接続装置310及び第1追加中間接続装置320が存在する場合には、これによって可能とされる前述の長手方向(X軸)及び/又は上下方向(Z軸)の移動性に加えて、牽引バー110及びヒッチボール111のX-Y水平面(Z軸を中心とする回転)における調整を可能とする。
中間接続装置310が第1中間接続装置320と追加の第2中間接続装置330との間の接続に一体化されているため、この解決策は、制限されるであろうトレーラ連結アセンブリ300の高さの柔軟性の提供に関連して好ましいものとなる。牽引バー110の配置のために、車両100の後端で利用可能な荷物スぺースは限られていることはよく知られており、従って、このような解決策はスペース効率が良い。
旋回リングを使用することによる利点は、トレーラ連結アセンブリ300の高さが低減され、従って、よりコンパクトなトレーラ連結アセンブリ300を提供することである。
【0077】
従って、牽引バー110及びヒッチボール111の移動の必要性に応じて、本発明は、上述したように、Y軸及びZ軸の周りの回転及び長手方向(X軸)における付加的な移動の柔軟性を達成するための回転インターフェース321、331を備えた付加的な中間接続装置320、330を追加する機会を提供する。上述の第2中間接続装置330は、
図4bに示すように、牽引バー110が、車100の中または下に引っ込められる「隠れた」位置と、
図4a、4cに示されるような牽引位置との間で、おそらく上記の中間接続装置310の特徴とともに移動させるために、さらに使用され得る。
【0078】
さらに、牽引バー110、ひいては車両100の長手方向に移動可能に配置されたヒッチボール111を使用することにより、ヒッチボール111を、車両100の下の安全な牽引位置または隠れ位置から、車両100からある距離にある連結位置へ、およびその逆へ移動させることができる。
【0079】
第1の追加の中間接続装置320によって可能にされる、牽引バー110、したがってヒッチボール111を長手方向(X軸に沿って)に移動させる可能性に関連する別の利点は、牽引バー110、したがってヒッチボール111を駐車トレーラ200に連結するために車両100からさらに離れた(連結)位置に移動させることができ、トレーラ200が連結された牽引バー110を車両100に向けて後退させることができること、すなわち、牽引バー110が確実な牽引位置になるまでトレーラ200を車両100に向かって引くことであり、トレーラ200の車両100への安全な連結が達成されることである。そのような解決策は、車両100(上述したような運転者または位置決めシステム)の使用による牽引バー110のより正確な位置決めを必要としないであろう。
【0080】
他の代替実施形態について、以下に説明する。
【0081】
ここで、本発明によるトレーラ連結アセンブリ300のさらなる実施形態の図面を示す
図5a~bを参照する。
図5aの実施形態では、上述と同様にトレーラ連結アセンブリ300は、第2追加中間接続装置330を備える。第2追加の中間接続装置330は、上端部が車両100の支持構造体130に配置され、下端部が第1の追加の中間接続装置320に配置され、この中間接続装置は、本実施形態では、その長手方向が車両座標系のZ軸に沿って配置される。第1追加中間接続装置320の長尺状本体321は、その下部に、本体321の横方向に延びる貫通孔又はスロット326が設けられ、中間接続装置310の本体311を受け入れ収容するようになっており、本実施の形態では、中間接続装置310の長手軸がX軸と平行、すなわち第1追加中間接続装置320の本体321と直交するように配置されている。牽引バー110は、回転インターフェース312を介して中間接続装置310の本体311の自由端に配置されており、これによって振子移動によって上下方向(X-Z平面)に移動可能である。
【0082】
本体311は、
図5aに示す実施形態では、その自由端に、牽引バー110を受け入れるように適合された凹部315が設けられ、上述したように、回転インターフェース312によって移動可能に配置されたている。
【0083】
中間接続装置310、ひいては牽引バー110は、第2追加中間接続装置320によって長手方向に(X軸に沿って)移動可能である。移動は例えば、上述したように実施されるか、または、例えば、本体321内に配置された電気モータ325のギア付きのシャフトが、中間接続装置310の本体311内のねじ山または同様のものと係合して行われる。第1追加中間接続装置320の本体321に対する本体311の移動を達成するための他の可能な代替案は、当業者の知識の範囲内にあるであろう。
【0084】
従って、
図5aの実施形態では、牽引バー110、ひいてはヒッチボール111は、第1追加中間接続装置320によって長手方向(X軸)に移動可能である。牽引バー110、ひいてはヒッチボール111は長手方向(X軸)と同様に、さらに、中間接続装置310の回転インターフェース312の振り子の動きによって上下方向(Z軸)に移動可能である。第2追加中間接続装置330によってさらにX-Y水平面(Z軸回り)に移動可能とされている。
【0085】
図5bには、牽引バー110の上下方向への移動を可能にするための別の実施例が示されている。
図5aの実施形態では、回転接続による長手方向の移動と組み合わせて、上下方向の移動が可能になっている。
図5bの実施形態では、牽引バー110が
図5aの回転可能な構成ではなく、本体311に対して交差方向に移動可能に配置されていることによって、上下方向(Z軸に沿って)へ別の移動が可能になっている。
図5bの実施形態は、牽引バー110、従って、ヒッチボール111の上下方向への改善された動きを可能にする。これは、例えば、中間接続装置310の本体311に本体311の自由端に近い貫通孔又はスロット316が設けられ、回転インターフェース312が牽引バー110、従ってヒッチボール11の制御された、本体311の交差方向への移動のために配置され、上述したように、本体321に対する本体311の移動と同様に実施される。他の可能な実施は、当業者の知識の範囲内である。
【0086】
また、
図5a~bの実施形態は、牽引バー110が、車両100内に/下方に引っ込められる「隠れた」位置と、車両100から突出している、確実な牽引位置との間で移動させる機能、ならびに、前述したように、前進/延長された連結位置まで移動可能である機能を提供する。
【0087】
本発明によるトレーラ連結アセンブリ300のさらなる別の実施例を示す
図6を参照する。
図6の実施形態では、牽引バー110は、その長手方向をX方向とするように配置されたテレ スコピックバーのような伸縮式本体321の形態をする第2追加中間接続装置320の自由端に取り付けられ、追加中間接続装置320の他端は、一体化された中間接続装置310を介して第2追加中間接続装置330の自由端に取り付けられる。
【0088】
この実施形態では、中間接続装置310の本体311は、例えばウォームスクリュー型リニアアクチュエータとして作用し、第2追加中間接続装置330の長手方向に延びる凹部にその長手方向と共に延び、リニアアクチュエータは、第1追加中間接続装置320の伸縮式本体321と係合するように配置される。伸縮自在の本体321は、その後端に固定されたナット(図示せず)を介してリニアアクチュエータに配置され、回転インターフェース312を提供し、よって中間接続装置310に対して垂直に配置される。本体311、すなわちリニアアクチュエータは、電気モータ313(主に
図4aに示される)によって駆動(回転)される。一方向に回転することによって、第2追加中間接続装置320、ひいては牽引バー110がZ軸に沿って上方に移動し、逆方向に回転することによって、第2追加中間接続装置320、ひいては牽引バー110がZ軸に沿って下方に移動する。
伸縮式本体321は、
図4a-cの伸縮式牽引バー110について説明したのと同様の方法で操作/実施することができる。すなわち、ウォームねじ323、ナット324および電気モータ325を一体化する。
【0089】
第2追加中間接続装置330は、上述したように配置されてもよい。
従って、本実施形態により、牽引バー110ひいてはヒッチボール111は、水平X-Y平面(Z軸回り)と同様に長手方向および上下方向にも移動可能である。
【0090】
長手方向への移動が必要でない場合には、牽引バー110を中間接続装置310に直接接続することができることに言及すべきである。
【0091】
また、
図6の実施形態は、牽引バー110が、車両100内に/その下に引込まれている「隠れた」位置と、車両100から突出している牽引位置との間で移動させる機能、ならびに、前述したように、前進/延長された連結位置まで移動可能である機能を提供する。
【0092】
ここで、本発明によるトレーラ連結アセンブリ300のさらなる実施例を示す
図7を参照する。図示の実施形態では、トレーラ連結アセンブリ300は、
図4a-cの実施形態と同様に、一方の端部で回転インターフェース312を介して第2追加中間接続装置330に配置され、他方の自由端で第1第1追加中間接続装置320に配置された本体311を備える中間接続装置310を備え、牽引バー110は第1追加中間接続装置320の自由端に配置され、牽引バー110は本体321の交差方向に延びる。したがって、この実施形態では、第1中間接続装置320の回転インターフェース322は、牽引バー110のX-Y水平面内(Z軸の周り)での旋回または回転運動を提供し、牽引バー110、したがってヒッチボール111は、車両100の長手方向(X軸)および横方向(Y軸)へのの移動を可能にする。第2追加中間接続装置330は、本実施形態では、支持構造130に移動可能に配置されることによって、車両100の横方向に(Y軸に沿って)移動可能であり、車両100の横方向に延びる。従って、第2追加の中間接続装置330を車両100の支持構造130に沿って移動させることによって、中間接続装置310、第1の追加の中間接続装置320および牽引バー110を車両100の横方向(Y軸)に移動させることになる。第2中間接続装置330の横方向の移動は、例えば回転インターフェース331によって幾つかの方法で達成することができる。回転インターフェース331は、例えば、第2追加の中間接続装置330が、支持構造130上のねじ山と係合するギアを備えたシャフトを備えた電気モータ332を備えることによって達成される。電動モータ332の軸の一方向への回転により、第2中間接続装置330は支持構造体130上で一方向に移動する。電気モーター332のシャフトの反対方向への回転によって、第2追加中間接続装置330は、支持構造体130上で反対方向に移動される。
【0093】
横方向の移動を達成するための他の可能な解決策は、当業者の知識の範囲内にあるであろう。
【0094】
また、
図7の実施形態は、牽引バー110を回転界面312によって上下方向(Z軸)に、また、回転界面322によって長さ方向(X軸)および横方向(Y軸)に移動させる機能を提供する。また、実施形態は、牽引バー110が、車両100内/下に引っ込められる「隠れた」位置と、車両100から上述の回転インターフェース312および322によって突き出ている牽引位置との間の移動を提供する。
【0095】
ここで、本発明によるトレーラ連結アセンブリ300のさらなる実施形態を示す
図8を参照する。この実施形態では、牽引バー110は、
図7の実施形態と同様に、第1追加中間接続装置320の本体321の自由端において交差方向に延びるように配置される。上述したように、第2追加中間接続装置330は、回転インターフェース331を介して車両100の支持構造体130端部に図示しない締結装置を介して配置され、車両100のY軸回りの回転を可能にしている。中間接続装置310は、本実施の形態では、その端部の一方によって、回転インターフェース312を介して第2追加中間接続装置330の他端に配置され、回転インターフェース312は、車両100のY軸を中心とした回転も可能にする。
【0096】
したがって、回転インターフェース312および331の両方は、上下方向(Z軸)の移動性を提供する。第1追加中間接続装置320は、本実施形態では回転インターフェース322によって中間接続装置310の他端にも配置される。第1追加中間接続装置320は、中間接続装置310の交差方向に延びるように配置され、ここで、回転インターフェース322は、Z軸を中心とする回転を提供している;すなわち、水平X-Y平面内で、第1追加中間接続装置320の本体321、ひいては牽引バー110の振子運動を提供している。また、回転インターフェース312および331は、Y軸の周りのそれらの回転によって、車両100の長手方向(X軸)において、そこに接続された部品の移動を提供する。
【0097】
また、
図8の実施形態は、牽引バー110を、車両100内に/その下に引込まれている「隠れた」位置と、車両100から突出している牽引位置との間で移動させる機能を提供する。
【0098】
本発明によるトレーラ連結アセンブリ300のさらなる別の実施例を示す
図9a~bを参照する。図示された実施形態は、中間接続装置310及び第1追加の中間接続装置320及び第2追加の中間接続装置330の配置に関して、
図4a-cに記載された実施形態と同様である。この実施形態では、第1追加中間接続装置320は、その本体321の自由端で回転インターフェース322を介して牽引バー110に配置され、牽引バー110のY軸を中心とした回転を提供する。従って、中間接続装置310及び第1追加の中間接続装置320の双方は、上下方向(Z軸)の移動性を提供する。さらに、それらは、牽引バー110ひいてはヒッチボール111の動き、車両100の長手方向(X軸)への動きも合わせて提供する。
【0099】
図9bの実施形態では、ヒッチボール111は、中間接続装置310及び第1追加中間接続装置320と組み合わせた回転インターフェース341を備えた第3追加中間接続装置340を介して牽引バー110の主アーム113に配置されており、牽引バー110、従ってヒッチボール111の移動性が向上し、車両100の縦方向(Z軸)だけでなく長手方向(X軸)の移動も提供される。
【0100】
図9a~bの実施形態は、牽引バー110を、車両100内/下方に引込む「隠れた」位置と、車両100から突出する牽引位置との間で移動させる機能も提供する。
【0101】
ここで、複数の自由度を有する牽引バー110を提供する本発明のさらなる実施例を示す
図10を参照する。これは、上述の原理を一つの実施形態に組み合わせることによって達成される。この実施形態では、牽引バー110は、旋回又は回転可能な連結部117によって一端で互いに連結されたリンクアーム116によって形成され、ヒッチボール111は、旋回又は回転可能な連結部117に配置されており、連結部117はヒッチボール111に対して制御可能な回転インターフェースを備えていても設けられていなくてもよい。各リンクアーム116は、他端において、トレーラ連結アセンブリ300の別々モジュール300aに接続され、モジュール300aは、上述の実施形態の特徴のうちの1つまたは複数を含み、車両100の少なくとも上下方向および/または長手方向、ならびに水平X-Y平面におけるヒッチボール111の移動を可能にする。
また、
図10の実施形態は、牽引バー110が、車両100内に/その下に引込まれている「隠れた」位置と、車両100から突出している牽引位置との間で移動させる機能を提供する。
【0102】
本発明の代替の実施形態を示す
図11a~bを参照する。トレーラ連結アセンブリ300は、車両100の牽引バー110と一体化されたウィンチ360の形態の中間接続装置310を含む。中間接続装置310は、支持体363によってヒッチボール111の上方に配置されたプーリ362の上を走るウィンチドラムに巻かれたワイヤ361を更に含む。一貫した確実な連結のために、車両100とヒッチボール111との間で、支持体363に配置された案内漏斗状部364を更に備え、連結ヘッド/トレーラヒッチ211をヒッチボール111と連結するように案内する。
トレーラ200への連結のために、ワイヤ361は、ウィンチ360から展開され、直接または適合された接続装置365を介して連結ヘッド/トレーラヒッチ211に接続され、ワイヤ361は、ウィンチ360に巻き込まれ、トレーラ200を牽引バー110に向かって引っ張り、ヒッチボール111と接触させて、それと安全に連結する。
【0103】
牽引バー110に取り外し可能な本発明によるトレーラ連結アセンブリ300のさらなる実施形態を示す
図12a~bを参照する。トレーラ連結アセンブリ300は、ヒッチボール111を介して牽引バー110に取り付け(図示せず)を固定するための手段を備えた支持本体370を備える中間接続装置310を備える。中間接続装置310は、支持本体370に配置されたウィンチ360と、支持本体370の孔又はスロット371を貫通するウィンチワイヤ361とを更に備え、ヒッチボールアセンブリ400に接続されている。ヒッチボールアッセンブリ400は、支持体370の凹部372に収容されて孔又はスロット371を封入する本体401と、本体401のワイヤ361の取り付け側の反対側に、主にL字状のバー402によって本体401に取り付けられたヒッチボール111とが設けられている。本体401および支持本体370は、好ましくは、ヒッチボールアセンブリ400の支持本体370への取り付けを固定するために、互いの対応する側面に案内手段410が対向する。案内手段に関連して、ヒッチボールアッセンブリ400を支持体470に安全に取り付けるための係止手段も配置されることが好ましい。
【0104】
使用中のヒッチボールアセンブリ400は、ワイヤ361の展開によって連結ヘッド/トレーラヒッチ211に取り付けられる。トレーラ200の連結ヘッド/トレーラヒッチ21に取り付けた後、ワイヤ361を巻き込み、ヒッチボールアセンブリ400が支持本体370にしっかりと接触するまでトレーラ200を車両100の方へ引っ張り、これに固定する。
【0105】
ウィンチ360の使用は、トレーラ連結アセンブリ300に、トレーラ200の車両100への取り付けに関連して、縦方向(Z軸)及び縦方向(X軸)と同様に、横方向(Y軸)にトレーラを移動させる可能性を与える。
ここで、本発明と共に使用するのに有利なスマート機能性を有するトレーラ200の構成図を示す
図13を参照する。トレーラ200には、車両100に連結されているときに半自動または自動の方法で使用可能な状態になり、さらに、車両100から切り離されたときに半自動または自動の方法で駐車可能な状態になる、自動トレーラ200となるための特徴を提供する手段が設けられていることが好ましい。
【0106】
トレーラ200を車両100の牽引バー110に連結することに加えて、トレーラ200がこれらの特徴を備えている場合、電源コードを接続しなければならず、パーキングブレーキを解除し、支持手段220を上昇させなければならない。上述したように、トレーラ連結アセンブリ300は、これらの問題の多くを処理するが、すべての問題を処理するためにはトレーラ200が、いくつかの半自動化または自動化された特徴を備えることが要求され、これについては、後述するが、トレーラ200および車両100の物理的連結または切断が達成された後、トレーラ200の他の特徴も、半自動化または自動化された方法で接続または切断され得るようにする。
【0107】
トレーラ200が支持手段220を少なくとも昇降させることができることは好ましい。トレーラ200が牽引バー110に連結されているときに、パーキングブレーキを係合または解除できることがさらに好ましい。更に、電源コードを半自動的又は自動的に接続及び切断することもできることが好ましいであろう。
【0108】
本発明の一実施形態によれば、トレーラは、牽引バー110へのトレーラ200の正しい取り付けを示すための、少なくとも1つのスイッチ又はセンサ等の手段230を備える。あるいは、これらの手段230は、車両100の牽引バー110に関連して配置されてもよい。代替の実施形態では、トレーラ200は、牽引バー110へのトレーラの半自動化又は自動化された安全な連結及び切断のための制御可能なロック機構(図示せず)を備えた連結ヘッド/トレーラヒッチ211を備え、正しい取り付け及び切断を示す信号を提供することができる。連結ヘッド/トレーラヒッチ211をヒッチボール111に安全に連結するための制御可能なロック機構の一例は、ロック位置と連結位置との間で移動可能なバネ式ロック要素を備えることができる。バネ式ロック要素は、例えば、連結ヘッド/トレーラヒッチ211がヒッチボール111と係合すると、係止位置から連結位置へ曲がるようになっており、ヒッチボール111を適切に受け入れて連結ヘッド/トレーラヒッチ211に収容することができる。ヒッチボール111が、連結ヘッド/トレーラヒッチ211で正しい位置にあるとき、ロック要素は、ばね力により、ロック位置に入り、ヒッチボール111の下側から保持することにより、連結ヘッド/トレーラヒット211をヒッチボール111へ安全に保持する。バネ式ロック要素の連結を安全に解除するために、連結を取り外そうとするとき、バネ式ロック要素は、それを連結位置に移動させるために例えば、バネ式ロック要素に力を加える電気式又は手動式のアクチュエータに配置されており、バネ式ロック要素は、ヒッチボール111をヘッド/トレーラヒッチ211の連結から自由に移動させることを可能にする。代替の実施形態では、ロック要素は、ロック位置と連結位置との間で、手動または電動アクチュエータの使用のみによって操作される。アクチュエータは、トレーラ200の制御ユニット260又は車両100の制御ユニット150から、又は、無線通信が配置されている場合には、タブレット、スマートフォン又は同様のハンドヘルド装置から制御することができる。他の適切な解決策は、当業者にとって自明であろう。
【0109】
支持手段220を上昇および下降させるために、トレーラ200は、支持手段220内に配置された対応する手段(図示せず)と係合する電気モータ(図示せず)によって駆動されるシリンダ、ウォームスクリュー、ギア付きシャフト等の少なくとも1つのアクチュエータ240を備え、少なくとも1つのモータを起動することによって支持手段220の上昇および下降を可能にする。
【0110】
パーキングブレーキを係合又は解除するために、トレーラ200は、パーキングブレーキに配置された制御機構250を備えている。制御機構250は、例えば、ブレーキが機械的に作動される場合、駐車ブレーキハンドル222を作動させるように配置されたシャフトを備えた電気モータ(図示せず)であってもよい。
【0111】
本発明のさらなる実施形態では、トレーラ200上にライト等のための信号ケーブル420/電源コード(
図14)を取り付けるための手段も存在することができる。代替ソリューションとして、車両100またはトレーラ連結アセンブリ300とトレーラ200の両方に対応する無線通信手段が設けられることによっても、トレーラ200と車両100との間の全ての通信は、無線とすることができる。
【0112】
トレーラ200又は車両100は、更に、少なくとも1つのアクチュエータ240、制御機構250、並びに信号ケーブル420/電源コードを取り付ける手段(存在する場合)を制御するための手段及び/又はソフトウェアを備えた制御ユニット260を更に備える。
【0113】
本発明によるトレーラ200の一実施形態によれば、トレーラ200は、上述したように、トレーラ200の前記手段/特徴に給電するためにトレーラ200上に配置された、1つまたは複数のバッテリなどの少なくとも1つの電源270を備える。代替の実施形態では、手段(ワイヤ、ケーブル)は、前記手段/特徴に給電するために車両100からトレーラ200にエネルギーを転送するために使用されるか、または代替的に、少なくとも1つの電源270の充電のためにエネルギーを転送するために無線手段を使用することができる。
【0114】
トレーラ200は、更に、車両100のために
図2に示すものと同様に、後方用カメラ120又は近接センサ121、又はレーザ、レーザレーダ、LIDAR、LADAR等の同様のセンサシステムを備えることができる。これらの装置/システムは、トレーラ200と車両100とが連結されているときに後退中に自動的に起動することができ、車両100に連結されているときにトレーラ200の周囲の情報を提供する。これらの装置/システムからの信号は、トレーラ200が車両100に連結されているときに、車両100に搭載されている任意の類似装置をオーバライドするようにプログラムすることができる。トレーラ200と車両100とが連結されているとき、信号は、後退中に車両100のキャビンに転送される。前進運転中、これらの装置/システムから通常、そのような信号は車両100のキャビンには送信されないが、狭い角を通過する場合など、場合によっては、車両100および連結されたトレーラ200を操縦するためのそのような装置/システムから情報を受信することは、運転者にとって貴重であるかもしれない。
【0115】
ここで、本発明によるトレーラ連結アセンブリ300がどのように制御されるかのブロック図を示す
図14を参照する。トレーラ連結アセンブリ300を制御するために、車両100には、少なくとも1つの近接センサ121及び/又はカメラ120、又は車両100の後端に配置されたレーザー、レーザーレーダー、LIDAR、LADAR等の同様のシステムが設けられる。少なくとも1つのカメラ120は、別個のカメラであってもよいし、後方用カメラと組み合わされてもよい。センサは、近接センサ121、距離センサ又は同様のものであってもよい。
【0116】
車両100には更に、少なくとも1つのセンサ121及び/又はカメラ120からの情報を処理するとともに、トレーラ連結アセンブリ300の構成要素を制御するための手段及び/又はソフトウェアを備えた専用の制御ユニット150が設けられる。代替実施形態では、制御ユニット150の特徴は、車両100内に存在するインフォテインメントシステムなどのオンボード制御ユニット内に統合される。
【0117】
少なくとも1つのカメラ120によって捕捉された画像及び/又は少なくとも1つのセンサ121からのセンサ信号は、画像及び/又はセンサ信号を処理して車両100と駐車トレーラ200との間の相対的な位置情報を提供する制御ユニット150に送られる。車両100としたがって牽引バー110と駐車トレーラ200の連結ヘッド/トレーラ・ヒッチ211との間の相対的な位置決め情報を提供することができるように、少なくとも2つのセンサまたはセンサ・システムの使用が必要である。すなわち、少なくとも2つのカメラ120、少なくとも2つの近接センサ121、少なくとも2つのレーザまたはレーザ・レーダまたはLIDARまたはLADARなど、または、少なくとも2つの異なる位置から少なくとも2つの測定値を車両100の後端に提供する上記システムの使用が、データ三角測量を実行することができるように必要である。例えば、1つは、現在の車両100の大部分で利用可能なオプションである少なくとも1つのカメラ120及び少なくとも2つの近接センサ121からの情報を使用することができる。
【0118】
少なくとも1つのカメラ120の使用は、トレーラ200、従って連結ヘッド/トレーラヒッチ211が車両100の近傍に存在することを識別するために必要であろう。例えば、画像認識を使用することにより、連結ヘッド/トレーラヒッチ211を識別することができ、車両100の後端でその間に固定距離を設けて配置された少なくとも2つの近接センサ121の使用は、識別された連結ヘッド/トレーラヒッチ211に距離測定値を提供することになる。
【0119】
専用制御ユニット150、又は車両搭載制御ユニットには、それに応じて、少なくとも1つのカメラ120によって提供される画像から連結ヘッド/トレーラヒッチ211を認識することができるように、又は、使用者(運転者)がアクティブ操作によって、車両100内のスクリーン140上の連結ヘッド/トレーラヒッチ211を識別するように、画像認識ソフトウェアが提供されるであろう。次いで、近接センサ121を使用して、車両100、したがって牽引バー110と連結ヘッド/トレーラヒッチ211との間の相対的な位置決めを計算することができる。
【0120】
専用制御ユニット150または車両搭載制御ユニットは、さらに、機械学習(人工知能(AI))を備えるか、または機械学習(人工知能(AI))を備える中央サーバと通信して、異なるトレーラ200に対する認識プロセスを改善してもよい。機械学習(人工知能(AI))の使用により、専用の制御ユニット150または車両搭載制御ユニットは、より高速かつ正確に認識を行うことができるであろう。機械学習(人工知能(AI))によって、トレーラ200の他の特性、例えば、トレーラ200が装備され得る追加の半自動または自動特徴、例えば、エネルギーおよび/または信号の有線または無線転送、ならびにこれらの特徴に従った相対的位置決めを特定することもできる。
更に、異なる車両100の専用の制御ユニット150又は車両搭載制御ユニットが中央サーバと通信することを可能にすることにより、トレーラ200の情報及び連結及び切断を分析して、連結のために駐車トレーラ200に最適に接近する方法等の連結及び切断プロセスを改善することができる。
【0121】
連結ヘッド/トレーラヒッチ211が識別された後、少なくとも1つのカメラ120によって撮影された画像は、存在する場合には、車両100内部のスクリーン140上に表示することができる。スクリーン140に表示される画像は、ガイドラインを有することができる。これらのガイドラインは、車両100及び駐車トレーラ200がトレーラ200を車両100に連結するためのトレーラ連結アセンブリ300の作業半径内に、すなわちトレーラ連結アセンブリ300の可動範囲内に位置決めされる時期を教えるのに役立つ。ガイドラインは、少なくとも1つのカメラ120によって撮影された画像に追加される、デジタル的に構築されたラインの形成であってもよい。他の誘導装置も使用することができる。
【0122】
従って、カメラ120及び/又は近接センサ121によって捕捉された情報によって、車両100の運転者は、駐車トレーラ200に対して車両100を手動で位置に戻すか、又は車両100がこれのための自動化された特徴を備えている場合、車両100は、計算された相対位置に基づいて駐車トレーラ200に対する位置への自動化又は半自動化された後退を行う。車両100が駐車トレーラ200に対して所定の位置にあるとき、車両100のブレーキが作動されることが好ましく、専用の制御ユニット130または車両搭載制御ユニットが作動してトレーラ連結アセンブリ300を制御する。中間接続装置310および1つまたは複数の追加の中間接続装置320~340を制御することによって、存在する場合、ヒッチボール111は連結ヘッド/トレーラヒッチ211の下に配置され、ヒッチボール111はさらに連結ヘッド/トレーラヒッチ211と安全に連結するように移動される。
【0123】
牽引バー110とトレーラ200との安全な連結が達成されると、支持手段220が存在する場合には、上昇させることになる。トレーラ200にこのための自動化又は半自動化手段が設けられている場合、上述したように、トレーラ制御ユニット260は、アクチュエータ240を制御して、手段230による検出後に支持手段220を上昇させ、正しい取り付けを指示する。代替の実施形態では、トレーラ200と車両100の両方に無線通信手段が設けられ、手段230または制御可能なロック機構からの信号は、アクチュエータ240を制御して支持手段220を上昇させる専用制御ユニット150または統合車載制御ユニットに転送される。この特徴は、トレーラ200がこれらを有する場合には、支持ピラーにも適用することができる。
【0124】
支持手段220が上昇すると、存在する場合、トレーラ制御ユニット260又は専用の制御ユニット150又は車両搭載制御ユニットは、パーキングブレーキ制御機構250を非作動にし、トレーラ200のパーキングブレーキを解除する。
【0125】
パーキングブレーキが解除された後、トレーラ連結アセンブリ300は、牽引安全性に関する定義された位置である、確実な牽引位置に移動し、本明細書では、最適な荷重配分/車両100の構造内への移動を行い、トレーラ連結アセンブリ300をこの位置にロックする。
【0126】
従って、トレーラ連結アセンブリ300が中間接続装置310のみを備え、牽引バー110の上下方向の移動を可能にする場合、トレーラ連結アセンブリ300を作動させて連結ヘッド/トレーラヒッチ211と係合する前に、前述したトレーラ連結アセンブリ300の実施形態の一部については前後方向(X軸)及び/又は横方向(Y軸)と同様に、上下方向(Z軸)の作業範囲内に位置決めされるように、牽引バー110を連結ヘッド/トレーラヒッチ211に対してX-Y平面内に位置決めするために車両100を使用することになる。従って、車両100の位置決めシステムは、トレーラ200との係合前に車両100の位置決めを可能にするのに十分な正確さでなければならず、半自動または自動システムが車両100の後退に使用され、運転者が手動で車両100を後退させている場合には運転者の技能が作動されてもよい。これは、運転者が車両内のディスプレイ内に位置エリアを設け、運転者が手動で車両をバッキングすることによって提供された位置エリアに従って車両を位置決めする、半自動方式で行うこともできる。車両がエリア内の位置にあるとき、上述したように、トレーラ連結アセンブリ300が作動する。トレーラ連結アセンブリ300に追加の中間接続装置320~340が設けられている場合、これは、中間接続装置310及び1つ以上の追加の中間接続装置320~340の作動範囲との遠隔距離からトレーラ200への連結を可能にするであろう。従って、上下方向(Z軸)に加えて、横方向(Y軸)及び/又は長手方向(X軸)及び/又は水平面において可動性の増大が可能にされると、連結ヘッド/トレーラヒッチ211に対する車両100の正確な位置決めの要求が低減される。
【0127】
例えば、トレーラ連結アセンブリ300が車両100の長手方向(X軸)に移動可能なように配置されている場合、これは、トレーラ200を牽引バー111に安全に連結した後、トレーラ200を車両100に向かって引っ張ることを可能にする。トレーラ連結アセンブリ300が、車両100の牽引安定性、本明細書では最適な荷重配分/移送に関して規定された位置である規定された安全な牽引位置に配置されると、トレーラ連結アセンブリ300はこの位置でロックされる。
【0128】
従って、トレーラ連結アセンブリ300において可能とされる移動の自由度が増すほど、車両100の位置決めの必要な正確さが低下する。さらに、これは、連結ヘッド/トレーラヒッチ211が地上レベルよりも低い高さにあるような、車両100への連結のために最適な位置に駐車されていないかもしれない駐車トレーラ200への連結を可能にするであろう。
【0129】
トレーラ200に無線通信手段が設けられている場合、ライトを制御する信号をトレーラ制御ユニット260に無線で送ることができる。
【0130】
ライトを制御する信号は、オプションでワイヤを介して送ることもできる。この方法では、トレーラ連結アセンブリ300及び連結ヘッド/トレーラヒッチ211に、連結時に信号を転送する対応結合部を設けることができる。結合部は、ヒッチボール111及び連結ヘッド/トレーラヒッチ211それぞれの一部として設け、連結時に安定した適切な連結が達成されるようにする。あるいは、連結は、トレーラ連結アセンブリ300及び連結ヘッド/トレーラヒッチ211にそれぞれ接続して配置されたオス及びメスの接点を使用することによって提供されてもよい。さらなる代替案では、トレーラ連結アセンブリ300又はトレーラ200に、トレーラ連結アセンブリ300が安全な牽引位置にあるときに対応結合部に接続する別個のアクチュエータ又はマニピュレータアーム(図示せず)を設けてもよい。
【0131】
乗用車100とブレーキ付きトレーラ200との間の連結には、安全ワイヤ700、チェーン又は同様の手段を使用するのが一般的である。この安全ワイヤ700、チェーン又は同様の手段の接続は、自動的又は半自動的に行うこともできる。1つの方法は、トレーラ連結アセンブリ300及びトレーラ200が連結されているときに、トレーラ200に取り付けられ、トレーラ連結アセンブリ300に配置された受け入れ装置(図示せず)に落とされる安全ワイヤ700、チェーン又は同様の手段を使用することができる。あるいは、安全ワイヤ700、チェーンまたは同様の手段は、アクチュエータまたはマニピュレータアーム430によって、車両100またはトレーラ連結アセンブリ300とトレーラ200との間に接続することができる。安全ワイヤ700、チェーン又は同様の手段の自動接続のためのさらなる別の実施例が、
図16に示されている。
図16には、トレーラ200と車両100との間で電気エネルギーおよび信号の無線転送を提供する実施形態の原理図が示されている。図示の実施形態では、エネルギー及び信号の無線転送に適合された車両ソケット160が車両100の後端に配置されているか、又はエネルギー及び信号の無線転送に適合されたアダプタ161が車両ソケット160に接続されている。
【0132】
連結ヘッド/トレーラヒッチ211には、さらに、アダプタ161または車両ソケット160から無線で転送された電気エネルギーおよび信号を受信するように構成された対応無線ユニット212が設けられている。また、連結ヘッド/トレーラヒッチ211の無線ユニット212は、(存在する)バッテリの状態、欠陥ライト、エラー等のトレーラ200の状態を報告するために、車両ソケット160への信号の転送をさせることができる。
【0133】
連結ヘッド/トレーラヒッチ211のワイヤレスユニット212は、トレーラのライトのために、例えばワイヤによって、接続ボックス213に接続され、存在する場合にはバッテリをバックアップする。トレーラ200にLEDランプを使用することにより電力エネルギーに対する要求は低くなり、電力エネルギーの無線転送がLEDに電力を供給するのに十分となる。しかし、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのバッテリ(図示せず)をトレーラ200上に配置させることが好ましく、バッテリはバックアップ電力として、または無線で転送されたエネルギーをLEDに電力を供給するために使用され得る。牽引バー110又はトレーラ200の金属部分は、電気回路の接地として使用することができる。
【0134】
図示の実施形態では、安全ワイヤ700、チェーン又は同様のものの自動着脱のための解決策がさらに示されている。図示の実施形態では、安全ワイヤ700、チェーンまたは類似のものが、車両100の牽引バー110に対向する側に、少なくとも1つの磁石710を備えている。実施形態は、車両100の牽引バー110に面する連結ヘッド/トレーラヒッチ211の端部に配置された少なくとも1つの電磁石220をさらに備える。少なくとも1つの電磁石220はトレーラ220の電気回路に接続され、トレーラ200が車両100の牽引バー110に連結され、トレーラ200が有線または無線のいずれかによって車両100に電気的に接続されたとき、それらの間に電気的接続があり、電磁石は消磁される。従って、図示の実施形態では、電磁石220は、トレーラ200と車両100との間の電気回路が切断されたときに磁化されるように配置され、このようにして、少なくとも1つの磁石710、ひいては安全ワイヤ700、チェーンまたは同様のものを切断位置に保持する。トレーラ200と車両100との間の電気回路が接続されると、電磁石220と、安全ワイヤ700、チェーンまたは類似物の磁石710との間で作用する磁力が消え、その結果、
図16に示すように、安全ワイヤ700、チェーンまたは類似物が牽引バー110上に落下する。このようにして、安全ワイヤ700、チェーン又は同様のものの自動接続が達成される。
【0135】
少なくとも1つの電磁石220と磁石710との間でセーフティワイヤ700、チェーンまたは類似ものに作用する磁力が十分に高い場合、セーフティワイヤ700、チェーンまたは類似のものの自動切断は、少なくとも1つの電磁石220を作動させることによって達成することができ、セーフティワイヤ700、チェーンまたは類似のものの少なくとも1つの磁石710を後退させる。それによってセーフティワイヤ700、チェーンまたは類似のものを牽引バー10から自由とする。このようにして、安全ワイヤ700、チェーン又は類似のものの自動切断が達成される。
【0136】
安全ワイヤ700、チェーンまたは類似物の移動は、連結ヘッド/トレーラヒッチ211の下側に引き込みアクチュエータ720を配置することによって、さらに容易にすることができ、連結された位置から連結されていない位置へ、安全ワイヤ700、チェーンまたは類似物の移動を補助することができる。引込みアクチュエータ720は、例えば、スプリング式であってもよく、トレーラブレーキに接続されてもよい。トレーラブレーキが作動すると、トレーラブレーキがスプリング式引込みアクチュエータ720に影響を与え、安全ワイヤ700、チェーンまたは同様のものが牽引バー110から持ち上げられる。代替の実施形態では、引き込みアクチュエータ720は、トレーラ200と車両100との間の電気回路が上述したように切断されたときに作動するように構成されたリニアアクチュエータである。
【0137】
本発明のさらなる代替の実施形態では、前記電磁石220は、トレーラ200と車両100との間の電気回路が接続されている場合に、安全ワイヤ700、チェーン又は同様のものの磁石710と同じ磁場で作動するようになっている。したがって、電磁石220および磁石710は、互いに反発することになる。トレーラ200と車両100との間の電気回路が切断されると、電磁石220と安全ワイヤ700、チェーン又は同様のものの磁石710が互いに後退するように配置される。従って、トレーラ200と車両100との間の電気回路が接続されると、磁石710、ひいては安全ワイヤ700、チェーンまたは同様のものが、連結ヘッド/トレーラヒッチ211に関連して下方に押し下げられ、牽引バー110に押し出されることになる。
【0138】
バネを基材とする退避アクチュエータ720と組み合わせると、磁石710、220の退避磁力は、好ましくは、バネを基材とする退避アクチュエータ720のバネ力よりも高い。
【0139】
本発明のさらなる実施形態によれば、スプリングベースの退避アクチュエータ720は、トレーラブレーキに関連して、トレーラブレーキまたはアクチュエータによって、さらに、部分的または全体的に起動および/または停止させることができる。
【0140】
本発明のさらなる実施形態によれば、安全ワイヤ700、チェーン又は類似物には、牽引バー110からの安全ワイヤ700の持ち上げを容易にするために、少なくともその一部である剛性部分が設けられる。
【0141】
安全ワイヤ700、チェーンまたは類似物の作動が、トレーラブレーキが作動位置にあるときにのみ実行され、運転中または他の危険または望ましくない状況で安全ワイヤ700、チェーンまたは類似物の切断を防止するように、インターロック手段を配置することが好ましい。
【0142】
従って、本発明は、安全ワイヤ700、チェーン又は類似物の自動接続及び切断のための解決策を提供する。上述のいくつかの例によって示されるように、これは、電磁石(複数可)および場合によっては引き込みアクチュエータの使用によって達成されてもよい。同様に、トレーラ200に空圧または油圧ブレーキが設けられている場合、空圧または油圧ホースは、アクチュエータまたはマニピュレータアームによって、車両100内に配置された対応する接続部に自動的に接続されてもよい。このような場合、上述したいくつかの実施形態について説明したように、トレーラ200の長手方向への移動が行われる場合は、トレーラ連結アセンブリ300がトレーラ200に安全に取り付けられてトレーラ200の移動(引っ張り)を可能にする間に、連結が行われなければならない。
【0143】
トレーラ200を車両100から切り離すとき、運転者はトレーラ200を駐車位置に配置する。次いで、ドライバは、トレーラ連結アセンブリ300を作動させて、上述した連結プロセスの逆動作を実行する。ただし、切断を実行するためのいくつかの代替案がある。
【0144】
例えば、トレーラ200のパーキングブレーキが最初に起動され、支持手段220が降下され、安全ワイヤ又はチェーン及び信号結合が切断され、トレーラ連結アセンブリ300は、下向きの移動を開始することによって、連結ヘッド/トレーラヒッチ211との係合から解放される。あるいは、トレーラ連結アセンブリ300は、ロック機構が解除された後、支持手段220によって連結ヘッド/トレーラヒッチ211を上昇させることによって、連結ヘッド/トレーラヒッチ211との係合から解放され、ヒッチボール111と連結ヘッド/トレーラヒッチ211との間の連結を解放する。次いで、車両100は、駐車されたトレーラ200から自由に離れることができる。
【0145】
別の代替案では、トレーラ連結アセンブリ300は、信号接続及び安全ワイヤ又はチェーンの切断の前又は後に、駐車ブレーキが作動する前にトレーラ200を車両100から長手方向に移動させ、支持手段220を下降させ、最後に、上述したように、トレーラ連結アセンブリ300が連結ヘッド/トレーラヒッチ211との係合から解放される。
【0146】
トレーラ連結アセンブリ300が連結ヘッド/トレーラヒッチ211との係合から解放された後、トレーラ連結アセンブリ300は、上述したように、牽引位置に、または車両100内/下に退避された位置に戻ることができる。
【0147】
支持手段220が下降し、安全上の理由から切断が行われる前に、パーキングブレーキを作動させることが重要である。
【0148】
トレーラ200に、支持手段220、パーキングブレーキ、安全チェーン及び/又は信号の接続のための半自動化又は自動化された特徴が設けられていない場合、これらは、上述の連結及び切断プロセスに関連して手動で行わなければならないであろう。
【0149】
ここで、本発明による自動トレーラ200の原理図である
図15を参照する。ここで、トレーラ200には、上述の原理を利用したトレーラ連結アセンブリ300が設けられている。
図15の実施形態では、トレーラ連結アセンブリ300は、一方の側でトレーラ200の牽引バー210に、他方の側で連結ヘッド/トレーラヒッチ211に配置されている。この実施形態では、トレーラ連結アセンブリ300は、連結ヘッド/トレーラヒッチ211のトレーラ200の少なくとも上下方向(Z軸)への移動を可能にする。
【0150】
トレーラ連結アセンブリ300のさらなる実施形態によれば、中間接続装置310、第1中間接続装置320、第2中間接続装置330又は第3中間接続装置340の1つ又は複数を備えることによって、連結ヘッド/トレーラヒッチ211をトレーラ200の長手方向(X軸)に移動させる。
【0151】
連結ヘッド/トレーラヒッチ211がトレーラ200の長手方向に移動可能に配置されている実施形態では、連結ヘッド/トレーラヒッチ211の、安全な牽引位置からトレーラ200から離れた連結位置への移動、およびその逆を可能にする。従って、これにより、連結ヘッド/トレーラヒッチ211が、車両100の牽引バー110に連結するためのトレーラ200の前方への前進/伸長位置を表す連結位置に移動されることが可能になり、車両100の牽引バー110に連結されたときに、トレーラ200を車両100に引っ張ることができ、すなわち、トレーラ200を車両100に向かって引っ張ることができ、ここで、トレーラ200の車両100への確実な連結が達成される。
【0152】
本発明によれば、連結ヘッド/トレーラヒッチ211は、トレーラ200の横方向(Y軸)への移動のために、および/または横方向(Y軸)、縦方向(Z軸)、または長手方向(X軸)軸を中心に回転可能、旋回可能、または可動可能に配置されてもよく、このようにして、連結ヘッド/トレーラヒッチ211に、駐車トレーラ200を車両100に連結するための改善された調整可能性、既存のあらゆる従来技術の解決策を可能にする移動のための複数の自由度を提供する。
【0153】
それぞれの軸に沿った空間的移動は、上述の中間接続装置310、及び必要に応じて、追加の中間接続装置320~340のうちの1つ以上を利用することによって達成することができる。
【0154】
トレーラ連結アセンブリ300は、支持手段220を上下方向(Z軸に沿って)に移動させるための手段240を更に利用することができる。
【0155】
トレーラ連結アセンブリ300は、支持手段220の車輪221の制御された移動のための電気モーターのような手段500を更に備えることができ、トレーラ200の移動を可能にし、従って、連結ヘッド/トレーラヒッチ211を長手(X軸)方向及び横(Y軸)方向に連結することができる。また、電気モータ500は、車輪221のハブ内に一体化されてもよく、または、伝達手段を介して支持手段220を上下方向に移動させるための電気モータを利用することもできる。
【0156】
トレーラ連結アセンブリ300は、さらに、Z軸を中心とした支持手段220の回転のための手段510を備えることができ、これは、例えば、追加の中間接続装置320~340のうちの1つまたは複数であってもよい。また、回転のための手段510は、伝送手段を介して1つまたは複数の追加の中間接続装置320-340を起動するための電気モータを利用してもよい。
【0157】
従って、支持手段220及びそのホイール221の制御によって、牽引バー110に対するトレーラ200、従って連結ヘッド/トレーラヒッチ211のおよその制御を達成することができる。連結ヘッド/トレーラヒッチ211を中間接続装置310及び/又は1つ以上の追加の中間接続装置320~340を介してドローバ210に配置することによって、1つは、車両100の牽引バー110に対して連結ヘッド/トレーラヒッチ211の密接な精密制御(微調整)を達成する。
【0158】
この実施形態では、トレーラ200に、ブレーキを制御するための制御機構250など、
図13を参照して説明したように、トレーラ200を半自動または自動で動作させるための上述の特徴のうちの1つまたは複数が設けられていることがさらに好ましいであろう。
【0159】
トレーラ200にはさらに、車両100の牽引バー110に対する相対的位置決めを行うための近接センサ121、レーザ、レーダ、LIDAR、LADAR及び/又は少なくとも1つのカメラ120が設けられ、これはトレーラ制御ユニット260又はトレーラ連結アセンブリ300に配置された専用の制御ユニットに情報を提供する。トレーラ制御ユニット260又は専用の制御ユニットは、トレーラ連結アセンブリ300を制御するための手段及び/又はソフトウェア、支持手段220を制御するための手段及びブレーキのための制御機構250を備える。トレーラ制御ユニット260又は専用の制御ユニットは、車両100とトレーラ200との間の障害物への走行を回避するために、近接センサ121、レーザ、レーザレーダ、LIDAR、LADAR及び/又はカメラ120からの情報に基づいて障害物の検出のための手段及び/又はソフトウェアを備えることが更に好ましい。
【0160】
トレーラ200又はトレーラ連結アセンブリ300は、更に、車両100内の制御装置との通信及び/又は、電話、タブレット、コンピュータ又は同様のもののAPPとの通信のために無線通信手段600を備えることが好ましく、これを介して、トレーラ連結アセンブリ300の起動が、車両100へのトレーラ200の連結又は切り離しを実施するために実行されてもよい。
【0161】
代替の実施形態では、トレーラ200の動きは、電話、タブレット、コンピュータ、または同様のもののアプリ上のインタフェースを介して遠隔制御されてもよく、例えば、トレーラ200の動きのためのジョイスティックを作用する。これはまた、車両100に連結されていない場合にはトレーラ200の移動を可能にし、又は車両100に連結されていてもよい位置に移動させることを可能にする。
【0162】
従って、本発明に係るトレーラ連結アセンブリ300を備えた駐車トレーラ200が車両100に連結されることになると、使用者は、駐車トレーラ200の近傍内で車両100を位置決めする。次いで、ユーザは、トレーラ連結装置300を作動させ、連結装置300の半自動又は自動制御によって、トレーラ200を車両100に向かって移動させる。連結装置300は少なくとも1つの近接センサ121及び/又はカメラ120及び/又はレーザ、レーザレーダ、LIDAR又はLADARを、入力として使用しトレーラ200を車両100の牽引バー110と係合するように案内する。
【0163】
牽引バー110との確実な連結のために、連結ヘッド/トレーラヒッチ211には、前述したように、制御可能なロック機構が設けられていることが好ましく、これにより、牽引バー110への連結が安全にロックされる。
【0164】
トレーラ200が車両100から切り離されるとき、運転者は、車両100によってトレーラ200を所望の駐車位置の近くに位置決めし、トレーラ連結アセンブリ300は、切り離しを実行するために起動される。トレーラ連結アセンブリ300は支持手段220を下降させ、パーキングブレーキを作動させる。次に、ロック機構が解除され、トレーラ連結アセンブリ300が、連結ヘッド/トレーラヒッチ211を牽引バー110との係合から外す。
【0165】
上述したように、トレーラ200、車両100及び/又はトレーラ連結アセンブリ300は信号の半自動化又は自動化された連結及び切断のための手段を備え、もし無線でなければ、安全ワイヤ又はチェーン、存在するならば、空気ブレーキ又は油圧ブレーキの接続及び切断を実施することができる。
【0166】
また、本発明は、車両100の支持構造130に配置された、上述の実施形態のいずれかに従うトレーラ連結アセンブリ300を備えた車両100を提供する。車両100は、さらに、車両100に搭載されたセンサ及び制御システムのための電気エネルギーを供給するとともに、車両100の推進のために、燃焼エンジン、電気モータ又はこれらの組み合わせの形態の推進システムを備える。車両100は、さらに、近接センサ121、カメラ120、レーザ、レーザレーダ、LIDAR又はLADARの中から選択される少なくとも2つのセンサ及び/又はセンサシステムを備え、データ三角測量を実行することができるように、車両100の後端における少なくとも2つの異なる位置から少なくとも2つの測定値を提供する。
【0167】
車両100は、さらに、以下のための手段および/またはソフトウェアを備えた制御ユニット150を備える:
- 上述のセンサ及び/又はセンサシステムからの情報に基づいて駐車されたトレーラ200の連結ヘッド/トレーラヒッチ211を検出する。
-上述のセンサ又はセンサシステムからの情報に基づいて、トレーラ連結アセンブリ300と駐車されたトレーラ200の検出された連結ヘッド/トレーラヒッチ211との間の相対的位置決めに基づいて、車両100を半自動又は自動でバッキングし、トレーラ連結アセンブリ300の作動範囲内にヒッチボール111を位置決めする。
-連結ヘッド/トレーラヒッチ211と牽引バー110のヒッチボール111との間の連結を達成するために、トレーラ連結アセンブリ300を制御する。
【0168】
車両のさらなる実施形態によれば、制御ユニット150は、トレーラ連結アセンブリ300を制御して車両100からトレーラ200の切り離しを実行するための手段および/またはソフトウェアを備える。
【0169】
本発明のさらなる実施形態によれば、車両100又はトレーラ連結アセンブリ300及びトレーラ200には、車両100とトレーラ200との間で信号の転送及び/又はエネルギーの無線転送のための無線通信手段が設けられている。
【0170】
上述の実施形態を組み合わせて、特許請求の範囲内で本発明の変形実施形態を形成することができる。