(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】受付システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240709BHJP
G06Q 10/10 20230101ALI20240709BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/10
(21)【出願番号】P 2024518870
(86)(22)【出願日】2023-08-24
(86)【国際出願番号】 JP2023030510
【審査請求日】2024-03-26
(31)【優先権主張番号】P 2022133567
(32)【優先日】2022-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】320007309
【氏名又は名称】イナゾウ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】大森 謙治
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-2100(JP,A)
【文献】特開2007-18223(JP,A)
【文献】特開2003-208493(JP,A)
【文献】完全非接触の受付を実現できるラクネコQRをリリース,[online],2022年03月24日,[検索日 2023.11.01], インターネット<URL:https://raku-neko.jp/news/2022/20220324>
【文献】来訪者受付ソリューション,[online],2021年04月14日,[検索日 2023.11.01], インターネット<URL:https://web.archive.org/web/20210414054334/https://www.kumahira.co.jp/products/system/gate/reception.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定団体の管理場所に訪問する訪問者により携帯される訪問者端末と、
前記管理場所に訪問した前記訪問者が、前記所定団体による受付けに必要な訪問情報を入力する場所に配置される媒体と、
前記訪問者端末と通信する情報処理装置と、
を含む受付システムであって、
前記情報処理装置は、
前記訪問情報に基づいて、当該訪問者の前記受付に必要な受付処理を実行する受付処理実行手段と、
前記訪問情報の入力を制御する入力制御情報を管理する入力制御情報管理手段と、
前記入力制御情報の取得要求を他端末から受付けると、当該入力制御情報を当該他端末に送信する制御を実行する入力制御情報送信制御手段と、
前記入力制御情報の取得要求を他端末から受付けると、当該他端末又はその所有者が、当該管理場所に過去に訪問済みか否かを判断し、未訪問と判断した場合、前記入力制御情報送信制御手段を機能させ、訪問済と判断した場合、前記入力制御情報送信制御手段の機能の発揮を禁止して、前記受付処理実行手段に前記受付処理を実行させる判断手段と、
を備え
、
前記媒体は、
前記取得要求を前記情報処理装置に送信させるための制御受情報が付されており、
前記訪問者端末は、
前記媒体から制御受情報を読み出す制御受情報読出手段と、
前記制御受情報が読み出されたことをトリガとして、前記取得要求を前記情報処理装置に送信する制御を実行する取得要求手段と、
前記取得要求を受けて前記情報処理装置から送信された前記入力制御情報を取得する入力制御情報取得手段と、
前記入力制御情報の制御により入力された訪問情報を前記情報処理装置に送信する制御を実行する訪問情報送信制御手段と、
を備える、
受付システム。
【請求項2】
所定団体に属する応対者が操作する応対者端末をさらに含み、
前記訪問情報は、前記応対者を特定する情報を含み、
前記受付処理実行手段は、前記受付処理の少なくとも一部として、前記訪問者が訪問した旨を前記応対者端末を介して前記応対者に通知する処理を実行する、
請求項1に記載の受付システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は、
前記訪問情報送信制御手段により前記訪問者端末から送信された訪問情報と予め登録された予定情報とに基づいて、前記管理場所内への前記訪問者の入場の可否を判断する入場可否判断手段、
をさらに備える請求項1に記載の受付システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受付システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビルに入館しようとする来訪者に対して、来訪者の端末を介して情報を授受することで、二次元コードが印刷された紙媒体を入館証として発行し、来訪者の入退室管理を行う入館ゲートに関する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1を含む先行技術においては、二次元コードを発行することで来訪者を特定して入館ゲートを管理するといったことが行われるため、二次元コードを来訪者自身が管理する必要があった。
【0005】
また例えば、訪問先の企業から発行された二次元コードを端末に保存し、来訪時にその二次元コードを利用して入館や受付を行う技術も存在するが、予め発行された二次元コードの管理の手間などが存在した。
また例えば、ビルに入館した後においては、会社の受付において、受付用の電話機などを用いて会社名・氏名・要件などを説明する受付の手間など存在した。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、受付における、訪問者や訪問先企業の担当者等の利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の受付システムは、
所定団体の管理場所に訪問する訪問者により携帯される訪問者端末と、
前記管理場所に訪問した前記訪問者が、前記所定団体による受付けに必要な訪問情報を入力する場所に配置される媒体と、
前記訪問者端末と通信する情報処理装置と、
を含む受付システムであって、
前記情報処理装置は、
前記訪問情報に基づいて、当該訪問者の前記受付に必要な受付処理を実行する受付処理実行手段と、
前記訪問情報の入力を制御する入力制御情報を管理する入力制御情報管理手段と、
前記入力制御情報の取得要求を他端末から受付けると、当該入力制御情報を当該他端末に送信する制御を実行する入力制御情報送信制御手段と、
を備え
前記媒体は、
前記取得要求を前記情報処理装置に送信させるための制御受情報が付されており、
前記訪問者端末は、
前記媒体から制御受情報を読み出す制御受情報読出手段と、
制御受情報が読み出されたことをトリガとして、前記取得要求を前記情報処理装置に送信する制御を実行する取得要求手段と、
前記取得要求を受けて前記情報処理装置から送信された前記入力制御情報を取得する入力制御情報取得手段と、
前記入力制御情報の制御により入力された訪問情報を前記情報処理装置に送信する制御を実行する訪問情報送信制御手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、受付における、訪問者や訪問先企業の担当者等の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る受付システムが適用対象となる本サービスの概要を説明する図である。
【
図2】
図1の受付システムに含まれる情報処理システムの一実施形態の構成の一例を示す図である。
【
図3】
図2の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図2の情報処理システムを構成する
図3のサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【
図6】訪問者端末に表示される受付支援ウェブサイトの画面の一例を示す図である。
【
図7】訪問者端末に表示される受付支援ウェブサイトの画面の一例を示す図である。
【
図8】訪問者端末に表示される受付支援ウェブサイトの画面の一例を示す図である。
【
図9】訪問者端末に表示される受付支援ウェブサイトの画面の一例を示す図である。
【
図10】訪問者があった旨の、担当者端末への通知画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る受付システムが適用対象となる本サービスの概要を説明する図である。
【0011】
まず、本発明の一実施形態に係る受付システムの適用対象となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)について簡単に説明する。
本サービスは、所定団体の管理場所に訪問する訪問者の受付、換言すれば、所定団体による訪問者への初期の応対を支援するものである。
即ち例えば、ビルBLDの所定階のフロア(管理場所の一例)に入居している会社(所定団体の一例)においては、その会社への訪問者に対して、その訪問者の用件等をヒアリングし、その要件等に合致した担当者UTに取次を行う受付業務が存在する。
本サービスは、図示せぬサービス提供者により提供されるクラウド上のサーバ1を介して、受付業務を実現することにより、会社の受付業務の人的な負担を軽減するとともに、訪問者にとっても利便性を向上させるものである。また、このように、本サービスはクラウド上のサーバ1を用いて受付業務を実現するため、会社は、受付業務専用の設備を新規に導入する必要がなくなるのである。
【0012】
以下、本サービスにおける流れについて、
図1を用いて説明する。
ステップST1において、訪問者UVは、訪問者端末2を携帯して、訪問先の会社が入居しているビルBLDの所定階のフロア(会社)の入口に訪問する。
例えば、訪問者UVは、会社にとって社外の者であって、例えば、その会社の従業員と打合せの予定がある者や、荷物の配達員である。
【0013】
ここで、会社の入口には、コードCが付された媒体RBが配置されている。コードCには、後述する本サービスの受付支援ウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)の情報が含まれている。
また、この媒体は、例えば、コードCが印刷されることで付された紙媒体であり、所定のホルダ等を用いて配置されている。
また、受付支援ウェブサイトとは、訪問の用件や訪問者UVの所属や氏名といった会社の受付業務に必要な情報(以下、「訪問情報」と呼ぶ)の入力を受け付けたり、訪問者UVに受付状況などを提示するといった、受付業務の支援を行うためのウェブサイトである。
なお、コードCが付された媒体RBの例は、
図5を用いて後述する。
【0014】
そこで、ステップST2において、訪問者UVは、自身の訪問者端末2のカメラ機能を発揮させて媒体RBにかざすことでスキャンする。すると、訪問者端末2は、媒体に付されたコードCを読取り、当該コードCに含まれるURLの情報を取得する。そして、訪問者UVは、受付支援ウェブサイトのURLを用いて、受付支援ウェブサイトにアクセスする。
その結果、受付支援ウェブサイトが訪問者端末2のウェブブラウザに表示されて、このウェブサイト上で、訪問情報の入力操作が可能な状態になる。
【0015】
そして、ステップST3において、訪問者UVは、訪問者端末2に表示された受付支援ウェブサイトを用いて、訪問者UV自身の用件や、訪問者UVの所属や氏名等の訪問情報を入力する。
即ち、訪問者UVは、自身の使い慣れた訪問者端末2を用いて訪問情報を入力することができるため、所属や氏名等を容易に入力することができる。
なお、受付支援ウェブサイトのウェブページの例は、
図6乃至
図11を用いて後述する。
【0016】
次に、ステップST4において、訪問者UVにより入力された訪問情報は、訪問者端末2からクラウド上のサーバ1に送信される。クラウド上のサーバ1は、送信されてきた訪問情報に基づいて、訪問者UVの応対を行うべき担当者UTに対して訪問者UVの訪問があった旨を担当者端末3に送信する。
これにより、訪問者UVの訪問情報に基づいて、適切な担当者UTに、訪問者UVの応対のための情報が提供され、ひいては適切に訪問者UVの応対がなされるのである。
【0017】
このようにして、会社は、その会社の入口に受付業務専用の設備を新規に導入することなく、会社の入口の媒体を配置するだけで、受付業務の支援を受けることができる。さらに言えば、会社は、訪問者UVの用件等に応じた担当者UTに取り次ぐ受付業務を行う人員を配置せずとも、受付が可能となる。
【0018】
また、このようにして、訪問者UVは、会社の入口に配置された媒体RBに付されたコードCをスキャンすることで受付をしてもらうことができる。
即ち、従来、担当者UTに予め発行された2次元バーコード等を訪問者端末2に保存したり、紙媒体に印刷して携帯して、会社の入口に配置されたスキャナに読み込ませることで受付をしてもらう受付システムが存在した。しかしながら、例えば、仕事用のメールアドレスに発行された2次元バーコード等を予め訪問者端末2に転送したり、訪問者端末2を用いて検索したりする手間があった。
これに対して、本サービスでは、訪問者UVは、会社の入口に配置された媒体RBに付されたコードCをスキャンするだけでよいので、このような手間を省くことができる。
【0019】
さらに言えば、訪問者UVは、自身の携帯する訪問者端末2を用いて訪問者端末2に表示された受付支援ウェブサイト上で、訪問情報を入力するだけで、受付をしてもらうことができる。
ここで、訪問者UVは、自身の携帯している、即ち、普段から使用している訪問者端末2を用いて、訪問情報を入力することができる。これにより、例えば、訪問者UVは、訪問者端末2の辞書に登録された単語(固有名詞等)や予測変換等を用いて所属や氏名を入力できる他、自身の訪問者端末2のウェブブラウザや画面上のキーボードを用いることができるため、訪問情報の入力が容易となる。
【0020】
さらに言えば、従来、受付に配置されている受付用の端末(電話機やタッチパッド等)は、他の訪問者と共用である。その結果、複数の訪問者が順次操作するため、感染症予防対策といった観点からも推奨されない。
これに対して、本サービスのように自身の訪問者端末2を用いて訪問情報を入力することは、感染症予防対策にもなる。
このように、本サービスにより、訪問者UVにとって、受付における利便性が向上する。
【0021】
次に、
図2を参照して、上述した本サービスの提供を実現化させる情報処理システム、即ち、本発明の受付システムに含まれる情報処理システムの一実施形態の構成について説明する。
図2は、
図1の受付システムに含まれる情報処理システムの一実施形態の構成の一例を示す図である。
【0022】
図2に示す情報処理システムは、サーバ1と、訪問者UVにより携帯される訪問者端末2と、担当者UTにより使用される担当者端末3とを含むように構成されている。
サーバ1、訪問者端末2、及び担当者端末3は、インターネット等の所定のネットワークNWを介して相互に接続されている。
【0023】
サーバ1は、本サービスの提供者(以下、「サービス提供者」と呼ぶ)により管理される情報処理装置である。サーバ1は、訪問者端末2及び担当者端末3と適宜通信をしながら、本サービスを実現するための各種処理を実行する。
【0024】
訪問者端末2は、上述のように訪問者UVにより携帯される情報処理装置である。訪問者端末2は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成される。
訪問者端末2は、例えば訪問者UVによる各種情報の入力操作を受け付けてサーバ1に送信したり、サーバ1から送信されてきた各種情報を受信して表示したりする。
【0025】
担当者端末3は、上述のように担当者UTにより使用される情報処理装置である。担当者端末3は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等で構成される。
担当者端末3は、例えばサーバ1から訪問者UVが訪問した旨を受信して、その旨を担当者UTに通知するといったサーバ1から送信されてきた各種情報を受信して表示したり、担当者UTによる各種情報の入力操作を受け付けてサーバ1に送信したりする。
【0026】
図3は、
図2の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0028】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要な情報等も適宜記憶される。
【0029】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0030】
入力部16は、キーボードやマウス等各種ハードウェアで構成され、各種情報を入力する。
出力部17は、液晶ディスプレイやスピーカ等の各種ハードウェアで構成され、各種情報を出力する。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種情報を記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(例えば、
図1の例で言えば、訪問者端末2や担当者端末3等)との間で行う通信を制御する。
【0031】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部18に記憶されている各種情報も、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0032】
なお、図示はしないが、
図1の訪問者端末2及び担当者端末3も、
図3に示すハードウェア構成と基本的に同様の構成を有することができる。したがって、訪問者端末2及び担当者端末3のハードウェア構成についての説明は省略する。
ただし、訪問者端末2は、媒体に付されたコードCを読み出す機能を発揮するための構成を入力部に有している。具体的には例えば、訪問者端末2は、紙媒体に印刷されて付されたコードCを読み込むためのカメラ(例えば、
図4のカメラ46)を有している。
【0033】
このような
図3のサーバ1の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、採用種処理の実行が可能になる。その結果、上述の本サービスを提供することができる。
【0034】
以下、
図2の情報処理システムのうち
図3のサーバ1等の機能的構成について説明する。
図4は、
図2の情報処理システムを構成する
図3のサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0035】
図4に示すように、サーバ1のCPU11において、受付処理実行部51と、入力制御情報管理部52と、入力制御情報送信制御部53と、判断部54とが機能する。
記憶部18の一領域には、過去訪問DB61が設けられている。
また、訪問者端末2のCPU41において、制御情報読出部71と、取得要求部72と、入力制御情報取得部73と、訪問情報送信制御部74とが機能する。
なお、上述したように、媒体は、取得要求を情報処理装置に送信させるためのURLが含まれたコードCを有している。
【0036】
受付処理実行部51は、訪問情報に基づいて、当該訪問者の受付に必要な受付処理を実行する。
図1の説明で上述したように、訪問情報は、訪問の用件や訪問者UVの所属や氏名といった会社の受付業務に必要な情報である。ここで、訪問情報は、訪問者UVの打ち合わせ相手たる担当者UTを特定可能な情報を含む。
また、受付処理実行部51は、受付処理の少なくとも一部として、訪問者が訪問した旨を応対者端末を介して応対者に通知する処理を実行する。
【0037】
また、上述したように、本実施形態では、訪問情報は、受付支援ウェブサイトを介して授受される。そこで、受付処理実行部51は、受付支援ウェブサイトを介して授受された各種情報を過去訪問DB61に格納して管理する。これにより、訪問者UVの所属する会社名や訪問者UVの氏名等の情報は、訪問者端末2と対応付けて管理される。さらには、その訪問者UVが受付処理された結果(例えば、担当者UTとのアポイントメントが存在し、受付されたか否か)も適宜管理される。これにより、過去訪問DB61に記録された訪問者UVが再度その会社を訪問した場合、前回適切に受付処理された訪問者UVであるか否かの判断が可能となる。
【0038】
入力制御情報管理部52は、訪問情報の入力を制御する受付支援ウェブサイトを管理する。
【0039】
入力制御情報送信制御部53は、受付支援ウェブサイトの取得要求を他端末から受付けると、当該受付支援ウェブサイトを当該他端末に送信する制御を実行する。
【0040】
訪問者端末2において、制御情報読出部71は、媒体RBのコードCに含まれる受付支援ウェブサイトのURLを読み出す。
【0041】
取得要求部72は、受付支援ウェブサイトのURLが読み出されたことをトリガとして、受付支援ウェブサイトの取得要求を情報処理装置に送信する制御を実行する。即ち、訪問者端末2から、受付支援ウェブサイトへのアクセスが行われる。
【0042】
入力制御情報取得部73は、受付支援ウェブサイトの取得要求を受けてサーバ1から送信された受付支援ウェブサイトを取得する。訪問者UVは、受付支援ウェブサイトを確認し、訪問情報の入力を行う。
【0043】
訪問情報送信制御部74は、受付支援ウェブサイトの制御により訪問者UVの操作の結果として入力された訪問情報をサーバ1に送信する制御を実行する。
【0044】
サーバ1の判断部54は、受付支援ウェブサイトの取得要求を他端末から受付けると、当該他端末又はその所有者が、当該管理場所に過去に訪問済みか否かを判断する。
判断部54は、未訪問と判断した場合、入力制御情報送信制御手段を機能させ、訪問済と判断した場合、入力制御情報送信制御手段の機能の発揮を禁止して、受付処理に受付処理を実行させる、ことができる。
即ち、判断部54は、受付支援ウェブサイトにアクセスした訪問者端末2を携帯する者(ここでは訪問者UV)の所属する会社や訪問者UVの氏名等の情報がすでに過去訪問DB61に記録されている場合、再度の訪問であるものと判断して、訪問情報の少なくとも一部の入力を省略するための制御を実行させることが出来る。
【0045】
このようにして、サーバ1と訪問者端末2と担当者端末3との間で情報の授受が行われることにより、受付が行われる。
以下、媒体RBや受付支援ウェブサイトの一例を用いて、受付処理における情報の授受についてより具体的に説明する。
【0046】
図5は、
図1の媒体の一例を示す図である。
図5の媒体RBには、会社の名称と、訪問者UVに対する案内文と、コードCとが印刷されることで付されている。
具体的には例えば、
図5に示すように、会社の名称として「QRover株式会社」の文字列が媒体RB印刷されている。
また、媒体RBには、訪問者UVに対する案内文として「いらっしゃいませ。御用の方は、以下のQRコードを読み込んでください。よろしくお願いいたします!」という文字列が記載されている。
また、媒体RBには、コードCが、例えばQRコード(登録商標)の形態で示されている。
そして、上述したように、
図5に示す媒体RBは、所定のホルダ等を用いて、会社の入口に配置される。これにより、会社の入口に到着した訪問者UVは、この媒体RBに示される会社の名称や案内文を確認の上、コードCを訪問者端末2に読み込ませるのである。
【0047】
以下、
図6を用いて、担当者UTと打合せをする約束(予約)がある訪問者UVによる受付支援ウェブサイトの操作の一例を説明する。
図6は、訪問者端末に表示される受付支援ウェブサイトの画面の一例を示す図である。
例えば、担当者UTと打合せをする約束(予約)がある訪問者UVは、
図6(A)乃至(C)の流れで画面を操作することで、約束(予約)をした担当者UTに取り次いでもらう受付を行うことができる。
具体的には、まず、訪問者UVが訪問者端末2を用いて受付支援ウェブサイトにアクセスすると、
図6(A)に示す画面が、訪問者端末2に表示される。
図6(A)の画面には、要件選択ボタン領域RYと、来訪者(訪問者)情報入力領域RRとが配置されている。
図6(A)の例の要件選択ボタン領域RYには、「総合受付(ご予約あり)」、「総合受付(ご予約なし)」、「採用面接の方」、「配達・その他受付」の4つのボタンが配置されている。
訪問者UVは、担当者UTと打合せをする約束(予約)があるため、「総合受付(ご予約あり)」を選択する。
そして、訪問者UVは、来訪者(訪問者)情報入力領域RRに、自身の会社名及び名前(氏名)を入力する。
そして、訪問者UVは入力完了の操作(例えば、名前(氏名)入力領域にカーソルがある状態でエンターキーの入力)をすることにより、受付支援サイトは、
図6(B)に遷移する。即ち、訪問者端末2には、
図6(B)の画面が表示される。
【0048】
図6(B)の画面には、訪問者UVが、自身の訪問先、即ち、担当者Tを選択することを支援するための画面が表示されている。
具体的には例えば、
図6(B)の画面には、「担当者入力」、「部署選択」の2つの項目が表示されている。
訪問者UVは、担当者入力の項目を選択し、自身が打ち合わせの約束(予約)をしている担当者UTの氏名を入力する。具体的には例えば、訪問者UVが「佐藤 太郎」と入力をすると、受付支援ウェブサイトには、担当者の候補として営業部の「佐藤 太郎」が表示される。
訪問者UVは、候補として表示された営業部の「佐藤 太郎」を選択する。
【0049】
ここで、訪問者UVが、担当者Tの氏名を思い出せない場合、例えば、担当者UTの氏名として、その氏名の一部(例えば「佐藤」)を入力することにより、各部署の佐藤さんがリスト表示されてもよい。その場合、訪問者UVは、リスト表示された中から、打ち合わせをする約束(予約)をした営業部の「佐藤 太郎」を選択することができる。
また例えば、訪問者UVが、担当者UTの氏名を思い出せず、営業部に所属していたことを思い出せる場合、部署選択の項目を選択し、営業部を選択することで、営業部に所属する者のリスト表示がなされてもよい。その場合、訪問者UVは、リスト表示された中から、打ち合わせをする約束(予約)をした営業部の「佐藤 太郎」を選択することができる。
このようにして、訪問者UVは、各方法により、担当者UT(ここでは営業部の「佐藤 太郎」)を選択することができる。
【0050】
そして、訪問者UVは入力完了の操作(例えば、図示せぬ選択完了ボタンを押下操作)をすることにより、受付支援サイトは、
図6(C)に遷移する。即ち、訪問者端末2には、
図6(C)の画面が表示される。
【0051】
図6(C)の例の画面には、「担当者をお呼びします」「下記、担当者に間違いがなければ呼び出しボタンを押してください」という文字列とともに、営業部の「佐藤 太郎」の氏名と、呼び出しボタンが配置されている。
訪問者UVは、担当者UTの選択が誤っていないことを確認して、呼び出しボタンを押下操作する。これにより、担当者UTたる営業部の「佐藤 太郎」の担当者端末3に、訪問者UVの訪問があった旨などが通知されるのである。
【0052】
次に、
図7を用いて、会社の誰とも打合せをする約束(予約)がない、(飛び込み)営業をしようとする訪問者UVによる受付支援ウェブサイトの操作の一例を説明する。
図7は、訪問者端末に表示される受付支援ウェブサイトの画面の一例を示す図である。
例えば、会社の誰とも打合せをする約束(予約)がない訪問者UVは、
図7(A)及び(B)の流れで画面を操作することで、会社の誰とも打合せをする約束(予約)がない者の応対をする担当者UTに取り次いでもらう受付を行うことができる。
具体的には、まず、訪問者UVが訪問者端末2を用いて受付支援ウェブサイトにアクセスすると、
図7(A)に示す画面が、訪問者端末2に表示される。
図7(A)の画面の構成は基本的に
図6(A)の構成と同様である。そこで、説明を省略する。
訪問者UVは、会社の誰とも打合せをする約束(予約)がないため、「総合受付(ご予約なし)」を選択する。
そして、訪問者UVは、来訪者(訪問者)情報入力領域RRに、自身の会社名及び名前(氏名)を入力する。
そして、訪問者UVは入力完了の操作(例えば、名前(氏名)入力領域にカーソルがある状態でエンターキーの入力)をすることにより、受付支援サイトは、
図7(B)に遷移する。即ち、訪問者端末2には、
図7(B)の画面が表示される。
【0053】
図7(B)の例の画面には、「ご訪問内容を記入してください」「ご訪問内容を記入の上、呼び出しボタンを押してください」という文字列とともに、訪問内容入力画面と、呼び出しボタンが配置されている。
訪問者UVは、担当者UTの選択が誤っていないことを確認して、呼び出しボタンを押下操作する。これにより、担当者UTたる営業部の「佐藤 太郎」の担当者端末3に、訪問者UVの訪問があった旨などが通知されるのである。
【0054】
次に、
図8を用いて、採用面接をする約束(予約)がある訪問者UVによる受付支援ウェブサイトの操作の一例を説明する。
図8は、訪問者端末に表示される受付支援ウェブサイトの画面の一例を示す図である。
例えば、採用面接をする約束(予約)がある訪問者UVは、
図8(A)及び(B)の流れで画面を操作することで、採用面接をしに来た訪問者UVの応対をする担当者UT(人事部に所属する者等)に取り次いでもらう受付を行うことができる。
具体的には、まず、訪問者UVが訪問者端末2を用いて受付支援ウェブサイトにアクセスすると、
図8(A)に示す画面が、訪問者端末2に表示される。
図8(A)の画面の構成は基本的に
図6(A)の構成と同様である。そこで、説明を省略する。
訪問者UVは、採用面接をする約束(予約)があるがないため、「採用面接の方」を選択する。
この場合、来訪者(訪問者)情報入力領域RRには、来訪者情報として、訪問者UVの氏名を入力する欄のみが配置される。
そして、訪問者UVは、来訪者(訪問者)情報入力領域RRに、名前(氏名)を入力する。
そして、訪問者UVは入力完了の操作(例えば、名前(氏名)入力領域にカーソルがある状態でエンターキーの入力)をすることにより、受付支援サイトは、
図8(B)に遷移する。即ち、訪問者端末2には、
図8(B)の画面が表示される。
【0055】
図8(B)の例の画面には、「担当者をお呼びします」「下記、担当者に間違いがなければ呼び出しボタンを押してください」という文字列とともに、呼び出し対象となる担当者UTとして「面接担当者」が選択されている旨と、呼び出しボタンが配置されている。
訪問者UVは、呼び出しボタンを押下操作する。これにより、担当者UTたる面接担当者(人事部に所属する者等)の担当者端末3に、訪問者UVの訪問があった旨などが通知されるのである。
【0056】
次に、
図9を用いて、上述以外のその他の用件がある訪問者UV(例えば、配達の用件がある配達員)による受付支援ウェブサイトの操作の一例を説明する。
図9は、訪問者端末に表示される受付支援ウェブサイトの画面の一例を示す図である。
例えば、配達の用件がある訪問者UVは、
図9(A)及び(B)の流れで画面を操作することで、配達しにきた訪問者UVの応対をする担当者UT(例えば、各種業務を担当する者)に取り次いでもらう受付を行うことができる。
具体的には、まず、訪問者UVが訪問者端末2を用いて受付支援ウェブサイトにアクセスすると、
図9(A)に示す画面が、訪問者端末2に表示される。
図9(A)の画面の構成は基本的に
図6(A)の構成と同様である。そこで、説明を省略する。
訪問者UVは、その他の用件(例えば、配達の用件がある)、がないため、「配達・その他受付」を選択する。
この場合、
図6乃至
図8の来訪者(訪問者)情報入力領域RRは、配置されない。
そして、訪問者UVは入力完了の操作(例えば、図示せぬ選択完了ボタンの押下操作)をすることにより、受付支援サイトは、
図9(B)に遷移する。即ち、訪問者端末2には、
図9(B)の画面が表示される。
【0057】
図9(B)の例の画面には、「担当者をお呼びします」「下記、担当者に間違いがなければ呼び出しボタンを押してください」という文字列とともに、呼び出し対象となる担当者UTとして総合受付の「担当者」が選択されている旨と、呼び出しボタンが配置されている。
訪問者UVは、呼び出しボタンを押下操作する。これにより、担当者UTたる総合受付の担当者(各種業務を担当する者)の担当者端末3に、訪問者UVの訪問があった旨などが通知されるのである。
【0058】
図10は、訪問者があった旨の、担当者端末への通知画面の一例を示す図である。
担当者端末3への通知は、各種各様な形態で行われる。
図10の例においては、会社内の連絡用ツール上において、担当者UTへの訪問者UVがあった旨が通知されている。
具体的には、訪問者UVの訪問があった旨として、受付が行われた時刻や、訪問情報等が通知される。
そして、
図10の例の連絡用ツールには、通知に対してレスポンスを行う機能が存在する。そこで、本サービスでは、レスポンスを行う機能を用いて、通知を受けた者が受付対応を行うか、受付拒否をするか(受付対応をしない)を選択することができる。
これにより、当該通知を受けた者は、同様に通知を受けた者(例えば、部署内の者)のいずれかがフォローして対応することも可能となるのである。
【0059】
次に本発明に係る一実施形態の情報処理装置の他の実施形態を説明する。
上記実施形態では、入口に配置された媒体に付されたコードCが、訪問者端末2により読み取られることで、受付支援ウェブサイトの画面を訪問者端末2に表示させて、当該画面に入力された訪問情報から担当者UTを識別して呼び出しボタンを表示し、呼び出しボタンが押されることで、該当する担当者UT端末3に訪問者UVの情報を通知したが、この一連の流れの中で、上記以外の手順や制御を実行してもよい。
【0060】
<チャット通知>機能
受付に配置したタブレット画面にQRコードを表示する。なお、紙(媒体)に印刷したQRコードを受付に配置してもよい。QRコードが印刷された紙は、目立つように形成されたアクリルケース等に収容し、受付カウンタ等の上の訪問者UVが見やすく位置に配置することが好ましい。アクリルケースについても本サービスの一部として提供してもよい。
訪問者UVは、受付に配置されたQRコードを自分のスマートホン又はフィーチャーフォンで読み込み、ブラウザを起動させ、
図6のような受付支援ウェブサイトの画面(以下「受付画面」と称す)を表示させる。
訪問者UV受付画面面にて以下を入力する。
>総合受付(アポあり)
>会社名選択[プルダウンorラジオボタン](1社のみの場合は選択不要)
>部署名選択[プルダウンorラジオボタン]
>担当者名選択[プルダウンorラジオボタン]
>呼び出しボタン押下
>面接の方
>自分の名前入力[テキストボックス]
>呼び出しボタン押下
>配達業者
>呼び出しボタン押下
>その他(アポなし)
>会社名入力[テキストボックス]
>名前入力[テキストボックス]
>呼び出しボタン押下
呼び出しボタン押下後、オフィス側(担当者)にビジネスチャット又はブラウザのプッシュ通知で通知する。
なお、訪問者UVからの通知を受けた側の担当者UTが担当者端末3に画面にて“OK”を押すと、「対応中」等のメッセージが、訪問者UVのスマートホン又はフィーチャーフォンのビジネスチャット画面又はブラウザ画面に表示されるので、オフィス側の者が訪問者UVへ対応していることを伝えることができる。
【0061】
<管理画面>
ここで、サーバ1又は管理者の端末(図示せず)に表示される管理画面について説明する。
サーバ1又は管理者の端末にログインすると、以下の情報の編集が可能である。
会社情報 登録・変更、
・会社名(基本は1社、複数も可)
・部署名(複数、会社に紐づける)
・担当者名(複数、部署に紐づける)
選択項目 登録・変更
・選択項目(総合受付、面接の方、配達業者、その他等)
選択項目の表示数
選択項目名
選択項目と来訪者の入力項目を紐づけ
・通知設定(ブラウザでのプッシュ通知、SLACK等のチャットでの通知、電子メールでの通知のうち少なくとも一つが選択可能である。)
・画像(ロゴ等)アップロード
なお、QRコード生成にあたり、タブレット向け機能として、表示するQRコードを定期的に生成・変更することができる。例えば○○時間毎等のように変更する時間を設定することができる。
管理画面には、印刷用に生成されたQRコードを印刷する画面を表示し、プリンタで印刷することができる。また、管理画面には、来訪者数をカウントして表示することができる。表示内容としては、項目別、月次、週次、曜日別、担当者別に来訪者数を表示することができる。
【0062】
<電話通知>機能
なお、この<電話通知>の機能を説明するにあたり、訪問者UVが呼び出しボタン押下するまでの手順は、上記<チャット通知>の機能と同じであり、その説明は省略する。
<電話通知>機能の場合、呼び出しボタン押下後、オフィス側の代表電話、又は訪問担当者の携帯電話、又は両方に架電する。
架電して、上記何れかの電話機器で電話がとられ、通話が開始されると、<電話通知>機能は、定形の音声メッセージ、もしくは以下のメッセージを音声で通知する。
・予約あり
「[呼び出しボタン名]ボタンより、[来訪会社名]の[来訪者名]様が、[部署][担当者名]様宛にお越しになりました。」
・予約なし
「[呼び出しボタン名]ボタンより、[来訪会社名]の[来訪者名]様がお越しになりました。」
・面接
「[呼び出しボタン名]ボタンより、[来訪者名]様がお越しになりました。」
・その他
「[呼び出しボタン名]ボタンより、訪問者UVがお越しになりました。」
架電した結果、電話が繋がらない場合は、連続して架電する設定もある。通話したらSLACKの受付対応ボタンを押したのと同じ状態になる。通話できなかった場合、対応不可とする。
なお、訪問者UVからの通知を受けた側の担当者UTが、スマートフォン等の担当者端末3の画面にて“OK”を押すと、「対応中」等のメッセージが、訪問者UVのスマートホン又はフィーチャーフォンのビジネスチャット画面又はブラウザ画面に表示されるので、オフィス側の者が来訪者へ対応していることを伝えることができる。
【0063】
この他、いたずら防止機能を備える。
訪問者のスマートフォンの位置情報をブラウザが取得して、サーバ1に通知すると、いたずら防止機能は、その位置がオフィス(例えば受付カウンタの位置)から所定の範囲外であれば、オフィスの近くでないと判断して受付画面を送信せず、受付ができなくなる。
【0064】
<カレンダの予定照合機能>(自動チェックイン機能及び社員情報非表示機能を含む。
サーバ1のカレンダの予定照合機能は、訪問情報送信制御部74により訪問者端末3から送信された訪問情報と予めカレンダに登録された予定(予定情報)とに基づいて、オフィス(管理場所)の受付からオフィス内への訪問者UVの入場の可否を判断する入場可否判断手段として機能する。
カレンダの予定照合機能は、自動チェックイン機能と社員情報非表示機能とを含む。
カレンダの予定照合機能は、オフィスの受付に設置したQRコード(二次元コード)を読み込むことで、担当者端末3へ通知(SLACK、固定電話、携帯電話等)が送信される。
カレンダの予定照合機能は、訪問者UVが訪問者端末2にてQRコードを読み込むと、サーバ1に予めインストールされているカレンダプログラムのカレンダの予定と照合し、予約があれば、担当者UTに繋げ、該当がなければ指定の連絡先(総合受付等)に繋ける。
なお、対応設定を変更することにより、お断りのメッセージを送したり、施設入口のドアの開錠制御等も実行することも可能である。
カレンダの予定照合機能は、タブレット画面に訪問先の情報を非表示にすることで、社員情報が他の訪問者UVに見られなくなるため、情報漏洩の心配がなくなる。
その他、サーバ1は、例えば訪問者UVの履歴を作成する履歴作成機能と、訪問者UVの利用言語に合わせてメッセージや音声通話を自動変換(翻訳)する言語変換機能(翻訳機能)とを備える。
【0065】
カレンダの予定照合機能における事前処理は以下のとおりである。
担当者(受付側)は、訪問者UVの予定がある場合、訪問者情報(メールアドレス、会社名、氏名)をサーバ1のカレンダの時刻枠又は時刻帯に入力する。
【0066】
そして、訪問者がオフィス等の施設の受付に訪問したときには、受付にQRコード(二次元コード)が見える(QRコードが紙に印刷又はタブレット画面に表示した)状態で置いてある。
訪問者UVは、受付に置いてあるQRコードを自分のスマートフォン等で読み込み、ブラウザを起動させる。
初回利用時、訪問者UVは、自身のメールアドレスをブラウザ画面にて入力、[送信]ボタンを押す。訪問者UVがメールアドレス入力後、社員情報非表示機能は、訪問先のカレンダの時刻に訪問者UVのメールアドレスが記載された予定が入っているか否かを照合する。
【0067】
ここで、この場合の操作手順について説明する。
>訪問者UVがスマホ等でQRコードを読み込み、ブラウザを起動する。
>総合受付(アポあり)
>初回時は自身のメールアドレスを[テキストボックス]に入力後、[チェックイン]ボタン押下する。
(二回目以降はカレンダ予定照合へ)
>カレンダ予定照合処理
>カレンダ予定がある場合
>[呼出し]ボタンを押下
>担当者へ通知
>カレンダ予定がない場合
>[呼出し]ボタンを押下
>指定先へ通知(総合窓口等)
>面接の方
>自身のメールアドレスを[テキストボックス]に入力後、[チェックイン]ボタン押下
>カレンダ照合処理
>カレンダ予定がある場合
>[呼出し]ボタンを押下
>担当者へ通知
>カレンダ予定がない場合
>[呼出し]ボタンを押下
>指定先へ通知(総合窓口等)
>配達業者
>[呼出し]ボタン押下
>指定先へ通知(総合窓口等)
>その他(アポなし)
>会社名、名前、メールアドレス、要件を入力[テキストボックス]
>[呼出し]ボタン押下
>指定先へ通知(総合窓口等)
なお、ここで、通知とは、SNSチャット又はSMSによるメッセージを送信、又は携帯電話や固定電話機への自動音声による電話通知をいう。
【0068】
<アナログビジネスホン、クラウドPBX対応>機能
<アナログビジネスホン、クラウドPBX対応>機能は、オフィスの受付に設置したタブレットと社内の内線電話機又はIPフォン、携帯電話機等で通話する機能である。
通常、アナログ内線電話機とデジタル通信のタブレットとで通話するためには多大な工事・機器費用が掛かる。
【0069】
この<アナログビジネスホン、クラウドPBX対応>機能では、各内線電話機に新たな(外線)番号を付与することで、デジタル→アナログ回線の通話を可能にしている。
訪問者UVは、事前発行の予約番号の入力又はQRコード(二次元コード)をタブレットに読込ませるだけで、担当者UTへ電話が繋がり、簡単に受付が完了する。
サーバ1は、カレンダの予定内容と照合し、予約があれば担当者UTへ架電し、該当がなければ指定の連絡先(総合受付等)に架電して電話を繋げる。
電話対応の場合、タブレット画面に訪問先の情報を非表示にすることで、社員情報が他の訪問者UVに見られなくなるため、情報漏洩の心配がない。
・来訪者履歴の作成が可能である。
・ゲートウェイなどの通信関連機器を購入する必要はない。
・クラウドPBXへの移行した後でも同様に使用できる。
【0070】
ここで、本機能の事前処理について説明する。
担当者UTが訪問者情報(会社名、氏名、メールアドレス)を担当者端末3のカレンダに入力すると、担当者端末3は、自動で受付予約番号及びQRコード(二次元コード)を当該メールアドレス宛に送信する。また、これと共にサーバ1のカレンダに予定がコピーされる。
TOP画面には、例えば[受付予約番号入力]ボタン、[QRコード読取]ボタン、[その他]ボタン等のボタンが配置されている。
【0071】
操作手順について説明する。
>[受付予約番号入力]ボタン押下
>テキストボックスに確認番号を入力後、[OK]ボタンを押下
>カレンダ照合処理
>カレンダ予定がある場合[通話]ボタンを押下
>担当者へ架電
>カレンダ予定がない場合[通話]ボタンを押下
>指定先へ架電(総合窓口等)
>[QRコード読取]ボタン押下
>起動したカメラにQRコードを写す
>カレンダ照合処理
>カレンダ予定がある場合[通話]ボタンを押下
>担当者へ架電
>カレンダ予定がない場合[通話]ボタンを押下
>指定先へ架電(総合窓口等)
>配達業者等
>[その他]ボタン押下
>[通話]ボタン押下
>指定先へ架電(総合窓口等)
【0072】
<SNS連携予約>機能
<SNS連携予約>機能で予約している店舗、施設の受付に設置されたQRコード(二次元コード)を読込むだけで、チェックイン(受付)が完了する。
カレンダの予定照合機能により、カレンダの予定と来訪者情報を照合するため、予約していない人はチェックインができない。また訪問者UVの履歴を作成できる。
【0073】
<スマートロック>機能と<SNS連携予約>機能との連携機能
<スマートロック>機能は、サーバ1等による遠隔制御で、施設の入口に設置されたドアのロック機構を施錠処理及び開錠処理を実行する機能である。
この<スマートロック>機能と上記<SNS連携予約>機能とを連携させることで以下のようなことができる。
即ち、訪問者が訪問の予約したらSNSで予約番号もしくはQRコード(二次元コード)が送信される。
ホテルの受付、無人店舗等の施設では、<SNS連携予約>機能で予約している施設の受付に置かれた紙に印字されたQRコード又はタブレットに表示されたQRコードを読込むだけで、チェックイン(受付)が完了する。
<SNS連携予約>機能は、カレンダの予定と来訪者情報を照合し、予約がある訪問者に対してチェックイン(受付)を許可し、<スマートロック>機能に施設の入口のドアの開錠を指示するため、予約していない人はチェックインができず、さらに受付から先へは入場ができない。
【0074】
<SNS連携予約>機能と<スマートロック>機能との連携機能は、ホテルの受付、無人店舗等の他に、例えば老人ホームや病院等の施設でも適用できる。
この場合、入院している人の家族等の訪問者UVを対象に、病院側で許可した人に対して施設入場時、及び入室時のチェックと施設入口のドアの開閉を自動的に行うことができる。
QRコードを読込むか、事前発行されたQRコードをかざす、もしくは予約番号を入力することで、施設の入口のドアが開き、施設に入場することができる。また訪問者UVの履歴を作成できる。
【0075】
以上本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での、変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0076】
例えば、来訪者への受付用のコードCを事前発行することができる。
この場合、例えば、訪問者UVは、ビルの総合受付で当該コードを読み込ませる等することにより、各企業・テナントの受付が一括でできる。
【0077】
また例えば、媒体RBは、紙媒体に限らず、例えば、壁を媒体RBとし、コードCはプロジェクタ等で表示されてもよく、エンボス加工等により形成された造形物であってもよい。
【0078】
また例えば、上述の実施形態では、訪問情報の入力は、訪問者端末2からアクセスした受付支援ウェブサイトを介して行われるものとしたが、特にこれに限定されない。
例えば、拡張現実(AR:Augmented Reality)技術、仮想現実(VR:Virtual Reality)技術、複合現実(MR:Mixed Reality)技術などを用いた3次元ホログラム等が訪問者UVに提供され、これを介して訪問情報の入力を含む受付処理が行われてもよい。
さらに言えば、訪問情報の入力は、訪問者端末2を介さず、会社の入口に配置された情報処理装置を介して行われてもよい。この場合、会社の入口に配置された情報処理装置は、訪問者UVのジェスチャー、視線、音声コマンド等、非接触の手法に訪問情報を受け付けると好適である。なお、これらの手法は、訪問者UVは訪問者端末2を用いて訪問者情報を入力する際にも提供されてもよい。
【0079】
また例えば、2回目以降の訪問者UV(訪問者端末2)は、受付に置いてあるコードCをスマホで読み込むことで、過去に入力した自身の情報がブラウザを起動させた時点で入力済みにすることができる。即ち例えば、サーバ1は、1回目の来訪時に入力された訪問者UVの情報を記憶することで、2回目以降、訪問者端末2を特定可能な情報を用いて、訪問者UVの情報を呼び出して利用することができる。
【0080】
訪問情報の通知は、
図10の連絡ツールに限らず、各種各様な方法が採用されてもよい。即ち例えば、外線電話を利用してもよい。この場合、訪問先の企業は、連絡ツールの設定や別の通知方法の整備を行わずとも通知を受け取ることができる。
この場合、例えば、サーバ1は、代表電話または訪問担当者の携帯電話、または両方に架電する。
また、連絡ツールと電話とを併用してもよい。この場合、例えば、通話できたときには、連絡ツールにて「受付対応」のレスポンスが行われたのと同様にする。これにより、部内に受付対応が行われていることが把握される。
【0081】
また例えば、訪問者UVは、訪問時にコードCの読込み後、連絡先が分からない場合、電話またはチャットで直接訪問先担当者を呼び出すことが出来るとよい。即ち、総合受付に電話やチャットで、うろ覚えの情報を提供して適宜受付対応してもらうこともできる。
【0082】
また例えば、訪問者UVは、コードCの読込み後、音声または動画を作成し、訪問先に送り、受付することができる。
この場合、音声または動画の音声は電話、またはテキスト化して連絡ツールなどで提供される。
また例えば、訪問者端末2でコードCを読込みが行われた後、訪問先に電話や各種通話ツールで通話ができてもよい。
【0083】
また例えば、担当者UTの呼び出し中、訪問者UVの訪問者端末2に広告を表示してもよい。これにより、訪問先の企業の商品の紹介や、本サービスの利用料の低減(あるいは補填)として機能する。
また例えば、担当者UTの呼び出し後、訪問者端末2に割引クーポンを付与してもよい。
【0084】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図4の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックやデータベースを用いるのかは特に
図4の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、
図4に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバ1の機能ブロックを訪問者端末2や担当者端末3等に移譲させてもよい。また、訪問者端末2や担当者端末3の機能ブロックをサーバ1等に移譲させてもよい。
また、サーバ1は、複数の情報処理装置により構成され、1以上の情報処理装置の協同により、上述の機能が実現されていてもよい。
【0085】
また例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0086】
また例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0087】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0088】
以上を換言すると、本発明が適用される受付システムは、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
【0089】
即ち、本発明が適用される受付システムの受付システム(
図1の受付システム)は、
所定団体(例えば、
図1のビルBLDに入居する会社)の管理場所(例えば、
図1の会社が入居しているビルBLDの所定階)に訪問する訪問者(例えば、
図1の訪問者UV)により携帯される訪問者端末(例えば、
図4の訪問者端末2)と、
前記管理場所に訪問した前記訪問者が、前記所定団体による受付けに必要な訪問情報を入力する場所(例えば、会社の入口)に配置される媒体(例えば、
図1の媒体RB)と、
前記訪問者端末と通信する情報処理装置(例えば、
図4のサーバ1)と、
を含む受付システムであって、
前記情報処理装置は、
前記訪問情報に基づいて、当該訪問者の前記受付に必要な受付処理を実行する受付処理実行手段(例えば、
図4の受付処理実行部51)と、
前記訪問情報の入力を制御する入力制御情報(例えば、受付支援ウェブサイト)を管理する入力制御情報管理手段(例えば、
図4の入力制御情報管理部52)と、
前記入力制御情報の取得要求を他端末から受付けると、当該入力制御情報を当該他端末に送信する制御を実行する入力制御情報送信制御手段(例えば、
図4の入力制御情報送信制御部53)と、
を備え
前記媒体は、
前記取得要求を前記情報処理装置に送信させるための制御受情報(例えば、
図1のURLが含まれたQRコード等のコードC)が付されており、
前記訪問者端末は、
前記媒体から制御受情報を読み出す制御受情報読出手段(例えば、
図4の制御情報読出部71)と、
前記制御受情報が読み出されたことをトリガとして、前記取得要求を前記情報処理装置に送信する制御を実行する取得要求手段(例えば、
図4の取得要求部72)と、
前記取得要求を受けて前記情報処理装置から送信された前記入力制御情報を取得する入力制御情報取得手段(例えば、
図4の入力制御情報取得部73)と、
前記入力制御情報の制御により入力された訪問情報を前記情報処理装置に送信する制御を実行する訪問情報送信制御手段(例えば、
図4の訪問情報送信制御部74)と、
を備えれば足りる。
これにより、受付における、訪問者や訪問先企業の担当者等の利便性を向上させることができる。
【0090】
所定団体に属する応対者(例えば、
図1の担当者UT)が操作する応対者端末(例えば、
図4の担当者端末3)をさらに含み、
前記訪問情報は、前記応対者を特定する情報(例えば、
図1の訪問者UVの打ち合わせ相手たる担当者UTの氏名)を含み、
前記受付処理実行手段は、前記受付処理の少なくとも一部として、前記訪問者が訪問した旨を前記応対者端末を介して前記応対者に通知する処理を実行する、ことができる。
【0091】
前記情報処理装置は、
前記入力制御情報の取得要求を他端末から受付けると、当該他端末又はその所有者が、当該管理場所に過去に訪問済みか否かを判断する判断手段(例えば、
図4の判断部54)、
をさらに備え、
前記判断手段は、
未訪問と判断した場合、前記入力制御情報送信制御手段を機能させ、
訪問済と判断した場合、前記入力制御情報送信制御手段の機能の発揮を禁止して、前記受付処理に前記受付処理を実行させる、ことができる。
【符号の説明】
【0092】
1・・・サーバ、2・・・訪問者端末、3・・・担当者端末、11・・・CPU、18・・・記憶部、20・・・ドライブ、31・・・リムーバブルメディア、41・・・CPU、46・・・カメラ、51・・・受付処理実行部、52・・・入力制御情報管理部、53・・・入力制御情報送信制御部、54・・・判断部、61・・・過去訪問DB、71・・・制御情報読出部、72・・・取得要求部、73・・・入力制御情報取得部、74・・・訪問情報送信制御部
【要約】
受付における、訪問者や訪問先企業の担当者等の利便性を向上させること。
ビルBLDの所定階に入居する会社に訪問する訪問者UVにより携帯される訪問者端末2と、所定団体による受付けに必要な訪問情報を入力する会社の入口に配置される媒体RBと、訪問者端末2と通信するサーバ1と、を含む受付システムにおいて、媒体は、受付支援ウェブサイトのURLが含まれたコードCが付される。訪問者端末2の制御情報読出部71は、媒体RBからURLを読み出す。取得要求部72は、受付支援ウェブサイトの取得要求により、受付支援ウェブサイトにアクセスする。訪問情報送信制御部74は、訪問情報をサーバ1に送信する制御を実行する。サーバ1は、訪問情報に基づいて、訪問者UVの受付に必要な受付処理を実行する。