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特許7517839コンピュータプログラム、リソース要求方法、コンピュータシステム及びサーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、リソース要求方法、コンピュータシステム及びサーバ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/101 20230101AFI20240709BHJP
   G06Q 10/0631 20230101ALI20240709BHJP
【FI】
G06Q10/101
G06Q10/0631
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020023239
(22)【出願日】2020-02-14
(65)【公開番号】P2020135886
(43)【公開日】2020-08-31
【審査請求日】2023-02-10
(31)【優先権主張番号】10-2019-0018473
(32)【優先日】2019-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516014409
【氏名又は名称】ライン プラス コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LINE Plus Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】イ コンホン
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-110385(JP,A)
【文献】特開2017-201529(JP,A)
【文献】特開2008-032789(JP,A)
【文献】特許第6263668(JP,B1)
【文献】特表2015-507246(JP,A)
【文献】特開2004-336668(JP,A)
【文献】特開平08-339273(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0087785(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータシステムとサーバとを含むシステムにおけるリソース要求方法であって、
前記コンピュータシステムが、
前記コンピュータシステムにインストールされたメッセンジャーのチャットルームにおいて作業のためのデータと作業類型が選択されると、前記データを分散作業が可能な形態に前処理することと、
前記前処理されたデータと前記作業類型に関する情報を前記チャットルームからサーバに送信し、前記チャットルームに含まれた少なくとも1つの他のユーザの電子機器のリソースを利用した分散作業を要求することと
前記サーバが、
前記チャットルームに含まれた他のユーザのうちでリソース共有を承諾したユーザの数を把握し、前記把握されたユーザの数に応じて前記前処理されたデータを分配した後、前記分配されたデータと前記作業類型に関する情報を含むリソース要求メッセージを、前記リソース共有を承諾したユーザの電子機器に送信することと、
前記リソース共有を承諾したユーザそれぞれに対し、リソース共有による過去履歴の統計情報に基づいて前記前処理されたデータを差等分配することと
を含む、リソース要求方法。
【請求項2】
前記前処理することは、
前記データの分割のためのマーキング(marking)を実行する過程、前記データのサイズや解像度を変更して前記データを加工する過程、前記データを複数のデータに分割して前記データを加工する過程、および前記データから作業と関連する特徴を抽出して前記データを加工する過程のうちの少なくとも1つの過程を実行すること
を含む、請求項1に記載のリソース要求方法
【請求項3】
前記前処理することは、
前記作業と関連するメタデータを前記サーバに送信すること、および
前記サーバにおいて前記メタデータに基づいて前処理実行主体が前記コンピュータシステムとして決定される場合、前記データに対する前処理を実行すること
を含む、請求項1に記載のリソース要求方法
【請求項4】
前記サーバが、前記前処理されたデータの一部を、前記リソース共有を承諾したユーザのうちの2以上のユーザに重複して分配する、請求項に記載のリソース要求方法
【請求項5】
記サーバから前記チャットルームに含まれた他のユーザのうちでリソース共有を承諾したユーザの電子機器に分配されたデータに対する中間結果物を受信し、前記チャットルームにおいて前記受信された中間結果物を提供すること
をさらに含む、請求項1に記載のリソース要求方法
【請求項6】
前記提供することは、
前記分散作業が要求されると、前記分散作業に関する情報を前記チャットルームのメッセージとして提供すること
を含む、請求項に記載のリソース要求方法
【請求項7】
前記提供することは、
前記前処理されたデータが分配されると、前記リソース共有を承諾したユーザの名簿と作業処理現況のうちの少なくとも1つを含む要約情報を前記チャットルームのメッセージとして提供すること
を含む、請求項5に記載のリソース要求方法
【請求項8】
前記要約情報を示すメッセージにおいて、前記作業処理現況はプログレス(progress)で表示される、請求項に記載のリソース要求方法
【請求項9】
前記提供することは、
前記要約情報を示すメッセージが選択された場合、前記リソース共有を承諾したユーザ別の作業寄与度と処理現況、および前記受信された中間結果物を集めた作業結果物のうちの少なくとも1つを含む詳細情報を提供する、請求項に記載のリソース要求方法
【請求項10】
前記提供することは、
前記前処理されたデータの全体分量のうち、中間結果物が未受信の分量に対して原本データに字幕やフィルタを重ねて提供すること
を含む、請求項に記載のリソース要求方法
【請求項11】
サーバであって、
メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、コンピュータシステムにインストールされたメッセンジャーのチャットルームにおいて作業のためのデータと作業類型が選択されると、前記データを分散作業が可能な形態に前処理するデータ加工部、および前記前処理されたデータと前記作業類型に関する情報を前記チャットルームから前記サーバに送信し、前記チャットルームに含まれた少なくとも1つの他のユーザの電子機器のリソースを利用した分散作業を要求する作業要求部を備えるコンピュータシステムから送信された前記前処理されたデータと前記作業類型に関する情報に基づき、
前記チャットルームに含まれた他のユーザのうちでリソース共有を承諾したユーザの数を把握し、前記把握されたユーザの数に応じて前記前処理されたデータを分配した後、前記分配されたデータと前記作業類型に関する情報を含むリソース要求メッセージを、前記リソース共有を承諾したユーザの電子機器に送信し、
前記リソース共有を承諾したユーザそれぞれに対し、リソース共有による過去履歴の統計情報に基づいて前記前処理されたデータを差等分配する、
サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の説明は、電子機器でリソースを共有する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なコミュニケーションツールであるインスタントメッセンジャー(instant messenger)は、メッセージやデータをリアルタイムで送受信することのできるソフトウェアであって、ユーザがメッセンジャー上に会話の相手を登録すると、会話リストに登録された相手とリアルタイムでメッセージをやり取りすることができる。
【0003】
このようなメッセンジャー機能は、PCはもちろん、移動通信端末のモバイル環境でもその使用が普遍化している。
【0004】
例えば、特許文献1(公開日2002年09月30日)には、携帯端末機にインストールされたモバイルメッセンジャー間でメッセンジャーサービスを提供することができる、無線通信網を利用した携帯端末機のモバイルメッセンジャーサービスシステムおよび方法が開示されている。
【0005】
インスタントメッセンジャーの利用の大衆化に伴ってインスタントメッセンジャーが提供する機能はますます多様化しており、写真、動画、ファイル、連絡先、位置、スケジュール、お知らせ、投票などのような各種情報やコンテンツを共有する機能はもちろん、ゲームサービスや動画サービスなどのような他のサービスとの連動も支援するようになった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国公開特許第10-2002-0074304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
作業を要求したユーザのメッセンジャーのチャットルームにおいて、該当のチャットルームに含まれる他のユーザの電子機器に、作業に必要なリソースを要求することができる。
【0008】
要求者の電子機器から作業のためのデータをサーバに送信する前に、効率的かつ迅速な作業処理とネットワーク消費節減のために所定の形態に加工することができる。
【0009】
リソース共有を承諾したユーザを対象に、サーバにおいて過去履歴の統計情報に基づいて作業量を分配することができる。
【0010】
リソースを要求したチャットルームにおいて、各ユーザの作業寄与状況や作業処理現況などを1つのメッセージ形態で示すことができる。
【0011】
作業のためのデータがサーバから他のユーザの電子機器に送信されるとしても、チャットルームにおいて伝達されるメッセージ(作業のためのデータを含む)にEnd-to-end encryption(E2EE)を適用することによってサーバでは該当のデータの内容を把握することができず、サーバでデータを不法に取得したとしても、該当のデータの内容は把握できないようにすることができる。
【0012】
リソース共有に寄与するユーザに作業と関連するデータが送信されるとしても、前処理されたデータを送信することにより、作業のためのデータすべては把握できないようにすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0013】
コンピュータシステムによって実行されるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータシステムにインストールされたメッセンジャーのチャットルームにおいて作業のためのデータと作業類型が選択されると、前記データを分散作業が可能な形態に前処理することと、前記前処理されたデータと前記作業類型に関する情報を前記チャットルームからサーバに送信し、前記チャットルームに含まれる少なくとも1つの他のユーザの電子機器のリソースを利用した分散作業を要求することとがコンピュータシステムによって実行される。
【0014】
一態様によると、前記前処理することは、前記データの分割のためのマーキング(marking)を実行する過程、前記データのサイズや解像度を変更して前記データを加工する過程、前記データを複数のデータに分割して前記データを加工する過程、および前記データから作業と関連する特徴を抽出して前記データを加工する過程のうちの少なくとも1つの過程を実行することを含んでよい。
【0015】
他の態様によると、前記前処理することは、前記作業と関連するメタデータを前記サーバに送信すること、および前記サーバにおいて前記メタデータに基づいて前処理実行主体が前記コンピュータシステムとして決定される場合、前記データに対する前処理を実行することを含んでよい。
【0016】
また他の態様によると、前記サーバが、前記チャットルームに含まれた他のユーザのうちでリソース共有を承諾したユーザの数を把握し、前記把握されたユーザの数に応じて前記前処理されたデータを分配した後、前記分配されたデータと前記作業類型に関する情報を含むリソース要求メッセージを、前記リソース共有を承諾したユーザの電子機器に送信してよい。
【0017】
また他の態様によると、前記サーバが、前記リソース共有を承諾したユーザそれぞれに対し、リソース共有による過去履歴の統計情報に基づいて前記前処理されたデータを差等分配してよい。
【0018】
また他の態様によると、前記サーバが、前記前処理されたデータの一部を、前記リソース共有を承諾したユーザのうちの2以上のユーザに重複して分配してよい。
【0019】
また他の態様によると、前記コンピュータプログラムは、前記サーバから前記チャットルームに含まれた他のユーザのうちでリソース共有を承諾したユーザの電子機器に分配されたデータに対する中間結果物を受信し、前記チャットルームにおいて前記受信された中間結果物を提供することをさらに含んでよい。
【0020】
また他の態様によると、前記提供することは、前記分散作業が要求されると、前記分散作業に関する情報を前記チャットルームのメッセージによって提供することを含んでよい。
【0021】
また他の態様によると、前記提供することは、前記前処理されたデータが分配されると、前記リソース共有を承諾したユーザの名簿と作業処理現況のうちの少なくとも1つを含む要約情報を前記チャットルームのメッセージによって提供することを含んでよい。
【0022】
また他の態様によると、前記要約情報を示すメッセージにおいて、前記作業処理は現況がプログレス(progress)で表示されてよい。
【0023】
また他の態様によると、前記提供することは、前記要約情報を示すメッセージが選択された場合、前記リソース共有を承諾したユーザ別の作業寄与度と処理現況、および前記受信された中間結果物を集めた作業結果物のうちの少なくとも1つを含む詳細情報を提供してよい。
【0024】
さらに他の態様によると、前記提供することは、前記前処理されたデータの全体分量のうちで中間結果物が未受信の分量に対しては、原本データに字幕やフィルタを重ねて提供することを含んでよい。
【0025】
コンピュータシステムが実行するリソース要求方法であって、前記コンピュータシステムは、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み、前記リソース要求方法は、
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記コンピュータシステムにインストールされたメッセンジャーのチャットルームにおいて作業のためのデータと作業類型が選択されると、前記データを分散作業が可能な形態に前処理する段階、および前記少なくとも1つのプロセッサが、前記前処理されたデータと前記作業類型に関する情報を前記チャットルームからサーバに送信し、前記チャットルームに含まれた少なくとも1つの他のユーザの電子機器のリソースを利用した分散作業を要求する段階を含む。
【0026】
コンピュータシステムであって、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記コンピュータシステムにインストールされたメッセンジャーのチャットルームにおいて作業のためのデータと作業類型が選択されると、前記データを分散作業が可能な形態に前処理するデータ加工部、および前記前処理されたデータと前記作業類型に関する情報を前記チャットルームからサーバに送信し、前記チャットルームに含まれる少なくとも1つの他のユーザの電子機器のリソースを利用した分散作業を要求する作業要求部を備える、コンピュータシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。
図2】本発明の一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するためのブロック図である。
図3】本発明の一実施形態における、電子機器のプロセッサが含むことのできる構成要素の例を示した図である。
図4】本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできる方法の例を示したフローチャートである。
図5】本発明の一実施形態における、動画合成作業の全体の流れを示したフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態における、動画合成作業の結果物の例を示した図である。
図7】本発明の一実施形態における、写真変換作業の全体の流れを示したフローチャートである。
図8】本発明の一実施形態における、写真変換作業の結果物の例を示した図である。
図9】本発明の一実施形態における、写真分析作業の全体の流れを示したフローチャートである。
図10】本発明の一実施形態における、分散作業に関する情報と結果をメッセージ形態で提供するチャットルームの例を示した図である。
図11】本発明の一実施形態における、分散作業に関する情報と結果をメッセージ形態で提供するチャットルームの他の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0029】
本発明の実施形態は、電子機器がリソースを共有する技術に関する。
【0030】
本明細書で具体的に開示される事項を含む実施形態は、メッセンジャーのチャットルームに含まれたユーザの電子機器がリソースを共有することができ、これによって効率性、迅速性、利便性、費用節減などの側面において相当な長所を達成することができる。
【0031】
図1は、本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。図1のネットワーク環境は、複数の電子機器110、120、130、140、複数のサーバ150、160、およびネットワーク170を含む例を示している。このような図1は、発明の説明のための一例に過ぎず、電子機器の数やサーバの数が図1のように限定されることはない。
【0032】
複数の電子機器110、120、130、140は、コンピュータシステムによって実現される固定端末や移動端末であってよい。複数の電子機器110、120、130、140の例としては、スマートフォン、携帯電話、ナビゲーション、PC(personal computer)、ノート型PC、デジタル放送用端末、PDA(Personal Digital Assistant)、PMP(Portable Multimedia Player)、タブレット、ゲームコンソール、ウェアラブルデバイス、IoT(internet of things)デバイス、VR(virtual reality)デバイス、AR(augmented reality)デバイスなどがある。一例として、図1では、電子機器110の例としてスマートフォンを示しているが、本発明の実施形態において、電子機器110は、実質的に無線または有線通信方式を利用し、ネットワーク170を介して他の電子機器120、130、140および/またはサーバ150、160と通信することのできる多様な物理的なコンピュータシステムのうちの1つを意味してよい。
【0033】
通信方式が限定されることはなく、ネットワーク170が含むことのできる通信網(一例として、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網、衛星網など)を利用する通信方式だけではなく、機器間の近距離無線通信が含まれてもよい。例えば、ネットワーク170は、PAN(personal area network)、LAN(local area network)、CAN(campus area network)、MAN(metropolitan area network)、WAN(wide area network)、BBN(broadband network)、インターネットなどのネットワークのうちの1つ以上の任意のネットワークを含んでよい。さらに、ネットワーク170は、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スター-バスネットワーク、ツリーまたは階層的ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の1つ以上を含んでもよいが、これらに限定されることはない。
【0034】
サーバ150、160それぞれは、複数の電子機器110、120、130、140とネットワーク170を介して通信して命令、コード、ファイル、コンテンツ、サービスなどを提供する1つ以上のコンピュータ装置によって実現されてよい。例えば、サーバ150は、ネットワーク170を介して接続した複数の電子機器110、120、130、140に第1サービスを提供するシステムであってよく、サーバ160も、ネットワーク170を介して接続した複数の電子機器110、120、130、140に第2サービスを提供するシステムであってよい。より具体的な例として、サーバ150は、複数の電子機器110、120、130、140においてインストールされて実行されるコンピュータプログラムであるアプリケーションを通じ、該当のアプリケーションが目的とするサービス(一例として、メッセンジャーサービスなど)を第1サービスとして複数の電子機器110、120、130、140に提供してよい。他の例として、サーバ160は、上述したアプリケーションのインストールおよび実行のためのファイルを複数の電子機器110、120、130、140に配布するサービスを第2サービスとして提供してよい。
【0035】
図2は、本発明の一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するためのブロック図である。図2では、電子機器に対する例として電子機器110の内部構成およびサーバ150の内部構成について説明する。また、他の電子機器120、130、140やサーバ160も、上述した電子機器110またはサーバ150と同一または類似の内部構成を有してよい。
【0036】
電子機器110およびサーバ150は、メモリ211、221、プロセッサ212、222、通信モジュール213、223、および入力/出力インタフェース214、224を含んでよい。メモリ211、221は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、ディスクドライブ、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ(flash memory)などのような非一時的大容量記録装置を含んでよい。ここで、ROM、SSD、フラッシュメモリ、ディスクドライブのような非一時的大容量記録装置は、メモリ211、221とは区分される別の非一時的記録装置として電子機器110やサーバ150に含まれてもよい。また、メモリ211、221には、オペレーティングシステムと、少なくとも1つのプログラムコード(一例として、電子機器110においてインストールされて実行されるブラウザや特定のサービスの提供のために電子機器110にインストールされるアプリケーションなどのためのコード)が記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ211、221とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からロードされてよい。このような別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピー(登録商標)ドライブ、ディスク、テープ、DVD/CD-ROMドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信モジュール213、223を通じてメモリ211、221にロードされてもよい。例えば、少なくとも1つのプログラムは、開発者またはアプリケーションのインストールファイルを配布するファイル配布システム(一例として、上述したサーバ160)がネットワーク170を介して提供するファイルによってインストールされるコンピュータプログラム(一例として、上述したアプリケーション)に基づいてメモリ211、221にロードされてよい。
【0037】
プロセッサ212、222は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ211、221または通信モジュール213、223によって、プロセッサ212、222に提供されてよい。例えば、プロセッサ212、222は、メモリ211、221のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって受信される命令を実行するように構成されてよい。
【0038】
通信モジュール213、223は、ネットワーク170を介して電子機器110とサーバ150とが互いに通信するための機能を提供してもよいし、電子機器110および/またはサーバ150が他の電子機器(一例として、電子機器120)または他のサーバ(一例として、サーバ160)と通信するための機能を提供してもよい。一例として、電子機器110のプロセッサ212がメモリ211のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって生成した要求が、通信モジュール213の制御にしたがってネットワーク170を介してサーバ150に伝達されてよい。これとは逆に、サーバ150のプロセッサ222の制御にしたがって提供される制御信号や命令、コンテンツ、ファイルなどが、通信モジュール223とネットワーク170を経て電子機器110の通信モジュール213を通じて電子機器110に受信されてよい。例えば、通信モジュール213を通じて受信されたサーバ150の制御信号や命令、コンテンツ、ファイルなどは、プロセッサ212やメモリ211に伝達されてよく、コンテンツやファイルなどは、電子機器110がさらに含むことのできる記録媒体(上述した非一時的記録装置)に記録されてよい。
【0039】
入力/出力インタフェース214は、入力/出力装置215とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、キーボード、マウス、マイクロフォン、カメラなどの装置を、出力装置は、ディスプレイ、スピーカ、触覚フィードバックデバイスなどのような装置を含んでよい。他の例として、入力/出力インタフェース214は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が1つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。入力/出力装置215は、電子機器110と1つの装置で構成されてもよい。また、サーバ150の入力/出力インタフェース224は、サーバ150に接続するかサーバ150が含むことのできる入力または出力のための装置(図示せず)とのインタフェースのための手段であってよい。より具体的な例として、電子機器110のプロセッサ212がメモリ211にロードされたコンピュータプログラムの命令を処理するにあたり、サーバ150や電子機器120が提供するデータを利用して構成されるサービス画面やコンテンツが、入力/出力インタフェース214を通じてディスプレイに表示されてよい。
【0040】
また、他の実施形態において、電子機器110およびサーバ150は、図2の構成要素よりも多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。例えば、電子機器110は、上述した入力/出力装置215のうちの少なくとも一部を含むように実現されてもよいし、トランシーバ、GPS(Global Positioning System)モジュール、カメラ、各種センサ、データベースなどのような他の構成要素をさらに含んでもよい。より具体的な例として、電子機器110がスマートフォンである場合、一般的にスマートフォンが含んでいる加速度センサやジャイロセンサ、カメラモジュール、物理的な各種ボタン、タッチパネルを利用したボタン、入力/出力ポート、振動のための振動器などのような多様な構成要素が、電子機器110にさらに含まれるように実現されてよい。
【0041】
以下、多くのリソースを必要とする作業の場合、メッセンジャーのチャットルームにおいて該当のチャットルームに含まれたユーザの電子機器にリソースを要求することができる方法およびシステムの具体的な実施形態について説明する。
【0042】
本明細書において、作業とは、コンピュータシステムのリソースによって処理することのできるすべての事物を包括したものを意味してよく、例えば、暗号分析、ビデオ/イメージの合成、変換、分析などが含まれてよい。
【0043】
一般的に、ユーザの電子機器では、該当の電子機器のリソースだけを利用して作業を処理する。
【0044】
多くの演算が必要な作業である場合、ユーザの電子機器のリソースだけを利用して作業を処理するようになれば、多くの時間を要したり、他の機能に制約が加わるという問題が生じることがある。
【0045】
本発明の実施形態は、ユーザが要求した作業に対し、メッセンジャーのチャットルームにおいて該当のチャットルームに含まれる他のユーザの電子機器リソースを活用することができる技術に関する。
【0046】
図3は、本発明の一実施形態における、電子機器のプロセッサが含むことのできる構成要素の例を示したブロック図であり、図4は、本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできる方法の例を示したフローチャートである。
【0047】
本実施形態に係る電子機器110には、コンピュータで実現されたリソース要求が構成されてよい。一例として、リソース要求システムは、独立的に動作するプログラム形態で実現されても、あるいは特定のアプリケーションのイン-アプリ(in-app)形態で構成され、前記特定のアプリケーション上で動作が可能なように実現されてもよく、場合によっては、サーバ150との連動によってメッセンジャーサービスを提供してよい。
【0048】
電子機器110にインストールされたアプリケーションが提供する命令に基づき、電子機器110に実現されたリソース要求システムは、図4に示したリソース要求方法を実行してよい。
【0049】
図4に係るリソース要求方法を実行するために、電子機器110のプロセッサ212は、構成要素として、図3に示すように、データ加工部310、作業要求部320、および結果提供部330を備えてよい。実施形態によって、プロセッサ212の構成要素は、選択的にプロセッサ212に含まれても除外されてもよい。また、実施形態によって、プロセッサ212の構成要素は、プロセッサ212の機能の表現のために分離されても併合されてもよい。
【0050】
このようなプロセッサ212およびプロセッサ212の構成要素は、図4のリソース要求方法が含む段階410~440を実行するように電子機器110を制御してよい。例えば、プロセッサ212およびプロセッサ212の構成要素は、メモリ211が含むオペレーティングシステムのコードと、少なくとも1つのプログラムのコードとによる命令(instruction)を実行するように実現されてよい。
【0051】
ここで、プロセッサ212の構成要素は、電子機器110に記録されたプログラムコードが提供する命令(一例として、電子機器110で実行されたアプリケーションが提供する命令)にしたがってプロセッサ212によって実行される、プロセッサ212の互いに異なる機能(different functions)の表現であってよい。例えば、電子機器110が作業対象となるデータを加工するように上述した命令にしたがって電子機器110を制御するプロセッサ212の機能的表現として、データ加工部310が利用されてよい。
【0052】
段階410で、プロセッサ212は、電子機器110の制御と関連する命令がロードされたメモリ211から必要な命令を読み取ってよい。この場合、前記読み取られた命令は、以下で説明される段階420~440をプロセッサ212が実行できるように制御するための命令を含んでよい。
【0053】
段階420で、データ加工部310は、電子機器110にインストールされたメッセンジャーのチャットルームにおいて電子機器110のユーザによって作業対象となるデータと作業類型が選択されると、選択されたデータを分散作業が可能な形態に前処理してよい。このとき、データ加工部310は、データの前処理過程として、データを最大限多くの分量に分けることができるようにデータ分割のための表示処理、すなわち、マーキング(marking)を実行してよい。
【0054】
特に、データ加工部310は、データに対する効率的かつ迅速な作業処理とネットワーク消費の節減のために、マーキング過程において作業類型やデータ類型などを考慮した上で多様な方式のデータ加工を実行してよい。一例として、データ加工部310は、ビデオやイメージの場合、該当のデータの解像度を変更してよく、例えば、原本よりも低い低解像度に変更してよい。他の例として、データ加工部310は、データを複数のデータに分割してよい。イメージの場合は、原本イメージを複数の小さいイメージに分割してよく、ビデオの場合は、原本ビデオを複数の区間に分割してよい。また他の例として、データ加工部310は、ビデオやイメージの場合、該当のデータから作業と関連する特徴を抽出してよい。言い換えれば、データ加工部310は、より迅速な作業のために、作業を要求したユーザの端末である電子機器110において、作業と関連する特徴をデータから予め抽出してよい。したがって、データ加工部310は、作業類型やデータ類型に応じて作業のために必要な最小限の画質あるいはサイズに変更したり、作業と関連する特徴を抽出することにより、データが効率的に処理されるように加工してよい。作業のためのデータを原本データではない加工されたデータで提供することにより、データ送信のためのネットワーク消費を効果的に節減することができる。また、データ加工によってデータのサイズを減らしたり、作業と関連する特徴をデータから抽出して提供することにより、該当の作業に対する処理速度を向上させることができる。
【0055】
上述したデータ加工を含んだ前処理過程は、作業を要求したユーザの端末である電子機器110で実行されると説明したが、これに限定されることはなく、メッセンジャーサービスを提供するサーバ150が電子機器110から原本データを受信し、サーバ150で該当のデータに対する前処理を実行することも可能である。このとき、データ加工部310は、ネットワーク状況に応じて前処理を実行するか否かを決定してよい。例えば、ネットワーク状況が良くない場合には、電子機器110で前処理過程を実行し、加工されたデータをサーバ150に送信してよく、ネットワーク状況が良い場合には、電子機器110から原本データをそのままサーバ150に送信し、サーバ150で前処理過程を実行するようにしてよい。
【0056】
実施形態によっては、先ずは電子機器110が作業と関連のあるメタデータだけをサーバ150送信し、サーバ150で作業類型やデータ類型、ネットワークリソースなどに基づいて作業効率や前処理位を判断した後、判断結果に応じて該当のデータに対する前処理を実行する主体を選択的に決定してもよい。サーバ150の決定に応じてデータに対する前処理過程を電子機器110に要求して電子機器110で実行するようにしてもよく、あるいはサーバ150が電子機器110から原本データを受信し、該当のデータに対する前処理をサーバ150で直接実行してもよい。
【0057】
段階430で、作業要求部320は、電子機器110のユーザが要求した作業類型に関する情報と段階420で加工されたデータをチャットルームからサーバ150に送信することにより、分散作業を要求してよい。これにより、サーバ150は、チャットルームにおいて電子機器110のユーザから分散作業要求が受信された場合、該当のチャットルームに含まれた他のユーザのうちでリソース共有を承諾したユーザ(以下、「受信者」とする)を対象に作業データを分配し、分配されたデータと作業類型を含んだリソース要求メッセージを、チャットルームから受信者の電子機器に送信してよい。このとき、受信者それぞれに分配されるデータは、電子機器110と受信者の電子機器との間または電子機器110のユーザと受信者との間にE2EEが適用されたメッセージに含まれてよい。
【0058】
受信者それぞれは、チャットルーム内の設定に基づき、自身の電子機器に対するリソース共有を事前に承諾してよい。このような事前承諾などの理由に基づいて受信者の承諾が必要ない場合に、電子機器110のユーザが分散作業を要求すると、チャットルームにおいて受信者の電子機器にリソース要求メッセージが直ぐに送信されてよい。この反面、事前に承諾が設定されておらず受信者の承諾を必要とする場合には、先ずはチャットルームに含まれた他のユーザの電子機器にリソース共有に対する承諾を要求するメッセージを送信してから一定の時間を待機し、リソース共有を要求したユーザ、すなわち受信者を把握した後、受信者の電子機器にリソース要求メッセージを送信してよい。また他の例として、ユーザがリソース共有を承諾するたびに、加工が必要なデータを順に送信してよい。
【0059】
サーバ150は、リソース共有を承諾した受信者の数に合わせてデータを分配してよく、このとき、チャットルームに含まれた他のユーザのうちで実際にリソースの共有が可能なユーザ、すなわち、メッセンジャーが活性化状態で実行中の受信者あるいはバックグラウンド(background)で実行中の受信者の数に合わせてデータを分配してよい。
【0060】
サーバ150は、各受信者のリソース処理効率を考慮した上で作業量を分配してよい。一例として、サーバ150は、各受信者のリソース共有による過去履歴の統計情報に基づいて作業量を分配してよい。各受信者別に既存の分散作業時にどの位の効率性によって作業を処理したかなどの履歴を累積した後、累積された統計結果に基づいて作業量を差等分配してよい。他の例として、サーバ150は、各受信者の電子機器に対する性能情報に基づいて作業量を分配してよい。言い換えれば、各受信者の電子機器の性能に合わせて作業量を差等分配してよい。リソース処理効率と関連する情報がない場合には、作業量は均等分配してよい。分散作業時のデータ流失または作業遅延を防ぐために、サーバ150は、データのうちの少なくとも一部を複数のユーザに重複して分配してよい。
【0061】
段階440で、結果提供部330は、チャットルームにおいてサーバ150から受信者の電子機器に分配されたデータに対する中間結果物(interim outputs)を受信し、受信した中間結果物を併合することによって最終結果物を生成して提供してよい。分散作業を要求したユーザの電子機器110において各受信者に分配されたデータに対する中間結果物を併合して最終結果物を生成してよく、実施形態によっては、サーバ150において最終結果物を生成して電子機器110に提供することも可能である。また、電子機器110は、電子機器110によって生成された中間結果物を各受信者の電子機器に分配されたデータに対する中間結果物と併合して最終結果物を生成してよい。
【0062】
結果提供部330は、電子機器110のユーザが要求した作業に関する情報をチャットルーム内の1つのメッセージ形態で生成して提供してよく、ユーザが該当のメッセージを選択した場合、チャットルームに含まれた他のユーザそれぞれの作業寄与状況、作業処理現況、結果物などを含んだ詳細情報を提供してよい。サーバ150では各受信者に分散作業のための全体分量がどの位分配されたかを記録しておき、受信者から中間結果物が送られてくるたびに作業要求者(電子機器110のユーザ)に該当の情報を返還してよく、これにより、結果提供部330は、チャットルームの作業情報を示すメッセージにおいて、サーバ150から返還された情報による現在の進捗をプログレス(progress)で示してよい。現在の進捗を含んだ作業処理過程は、全体分量と対比して中間結果物が受信された分量に対応する数字などで示されてもよい。他の例として、結果提供部330は、サーバ150から返還された情報に基づいて作業に寄与した受信者の名簿を示してよく、あるいは中間結果物ごとに該当の中間結果物を提供した受信者の情報を示したりしてよい。作業情報をチャットルーム内のメッセージ形態で提供することにより、該当の作業を要求したユーザはもちろん、作業に寄与した受信者と作業処理過程や結果物を共有することができる。このとき、作業情報を示すメッセージは、予め定義された情報を含むアクションメッセージであってよい。
【0063】
結果提供部330は、作業の中間結果物がすべて受信されなかったとしても、受信された中間結果物を使用することができるように提供してよい。例えば、10区間に分割されたビデオに対して一部区間の中間結果物だけが受信された場合、該当のビデオ再生時には、受信された分量に該当する中間結果物(すなわち、一部映像)だけを示し、残りは原本に字幕や黒白フィルタなどを重ねたものを示してよい。また、複数の小さいイメージに分割されたイメージに対して全体イメージの一部に該当する中間結果物だけが受信された場合、中間結果物が受信された部分は明るく表示し、中間結果物が受信されていない残りの部分または全体イメージのうちで電子機器110によって作業が完了されていない部分は、本来のイメージを暗く処理して表示してよい。
【0064】
サーバ150では、作業に寄与した受信者ごとに寄与度を記録し、寄与度による報酬を提供してよい。このとき、報酬は、仮想通貨のようにインターネット上のコンテンツやサービスを購入するのに活用できるものであっても、分散作業のチャンスを得るための手段などに活用できるものであってよい。
【0065】
サーバ150から作業のためのデータが受信者の電子機器に送信されたとしても、伝達されたメッセージ(作業のためのデータを含む)にチャットルームでEnd-to-end encryption(E2EE)を適用することにより、サーバ150が該当のデータの内容を把握できないようにするだけでなく、サーバ150がデータを不法に取得したとしても、該当のデータ内容は把握することができないようにできる。リソース共有に寄与する受信者の電子機器に作業と関連するデータが送信されたとしても、前処理されたデータを送信することにより、作業のためのデータすべては把握することができないようにできる。
【0066】
図5は、本発明の一実施形態における、動画合成作業の全体の流れを示した図である。
【0067】
図5は、ビデオから特定の人物が存在する部分を探索し、該当の部分をアバタに置換する作業の例である。
【0068】
要求者端末に該当する電子機器110では、該当の作業のために要求者がメッセンジャーのチャットルームにおいて作業対象となるビデオを選択し、作業類型としてビデオ内の人物と置換するアバタを選択してよい(S51)。
【0069】
電子機器110は、ビデオ、人物情報、アバタ情報を含んだ分散作業要求をサーバ150に伝達する(S52)。人物情報は、アバタに置換された人物を特定することのできる人物の写真、またはメッセンジャーにおけるユーザIDなどの情報を含んでよい。このとき、電子機器110は、データの効率的な処理のために、ビデオの画質を低画質に変更したり、ビデオを複数の区間に分割して伝達したりしてよく、あるいは作業速度を向上させるために、ビデオにおいてアバタに置換される人物が含まれた部分をマーキングし、マーキングされたビデオを伝達したり、ビデオから特定の人物と関連する特徴を抽出し、該当の特徴情報をビデオとともに伝達したりしてよい。
【0070】
図には示されていないが、他の例として、メッセンジャーとアバタサービスが連動することで、アバタに置換された人物のメッセンジャーのユーザ情報としてアバタが登録されている場合、電子機器110は、ビデオだけ、またはビデオおよびアバタに置換された人物を特定することのできる情報だけを伝達してもよい。
【0071】
サーバ150は、チャットルームに含まれた他のユーザのうちでリソース共有を承諾して実際にリソース共有が可能な受信者を把握した後、受信者の数に合わせてビデオを分割して分配してよい(S53)。このとき、サーバ150は、各受信者のリソース処理効率に応じて受信者別に作業量を決定して分配してよい。
【0072】
サーバ150は、分配されたビデオ、人物情報、アバタ情報を含んだリソース要求メッセージを、該当のチャットルームから各受信者の電子機器120、130、140に伝達してよい(S54)。
【0073】
各受信者の電子機器120、130、140では、サーバ150から受信されたビデオ、人物情報、アバタ情報を利用して該当のビデオから特定の人物が登場する場面を探索し、該当の人物が位置する部分をアバタに置換する作業を実行してよい(S55)。電子機器110がビデオの特徴人物と関連する特徴を抽出して提供する場合、各受信者の電子機器120、130、140では、特徴人物と関連する特徴を抽出するためにビデオを分析する過程を省略することができ、分配された作業をより迅速に処理することができる。
【0074】
各受信者の電子機器120、130、140は、分配された作業の処理が完了した結果映像(中間結果物)をサーバ150に返還してよい(S56)。他の例によると、各受信者の電子機器120、130、140それぞれは、分配された作業の処理が完了したデータをサーバ150に返還してよい。例えば、電子機器110が低解像度の映像を分割してサーバ150に送信すると(S52)、サーバ150は、リソース要求メッセージを該当のチャットルームから各受信者の電子機器120、130、140に伝達し(S54)、各受信者は、該当の映像からアバタに変換される特定の人物が存在する映像や位置、角度などを判断してサーバ150に返還してよい。
【0075】
要求者の電子機器110は、サーバ150から各受信者の電子機器120、130、140のリソースによって処理された作業結果(中間結果物)を受信し、受信された作業結果(中間結果物)を併合することによって最終結果物を提供してよい(S57)。このとき、サーバ150は、各受信者の電子機器120、130、140から伝達された結果映像の続きを見たりダウンロードしたりすることのできるリンクを、チャットルームにおいて要求者に提供してよい。他の例によると、要求者の電子機器110は、サーバ150から各受信者の電子機器120、130、140のリソースによって処理が完了したデータ(中間結果物)を受信し、受信されたデータを利用してアバタがオーバーレイされた映像(最終結果物)を提供してよい。
【0076】
要求者の電子機器110は、チャットルームにおいて分散作業によって処理された中間結果物を集めて提供してよい。図6を参照すると、6つの区間に分割されて6人に分配されたビデオ600の場合、再生時に再生順にしたがって各区間の映像を再生するようになるが、中間結果物が受信された区間601ではアバタに置換された映像を表示し、中間結果物が未受信の区間602では原本映像に黒白フィルタを重ねて表示してよい。
【0077】
図7は、本発明の一実施形態における、写真変換作業の全体の流れを示した図である。
【0078】
図7は、複数枚の写真に水彩画フィルタを適用して変換する作業の例である。
【0079】
電子機器110では、該当の作業のために要求者がメッセンジャーのチャットルームで作業対象となる写真を選択し、作業類型として水彩画フィルタを選択してよい(S71)。
【0080】
電子機器110は、選択された写真と、水彩画フィルタ情報を含んだ分散作業要求をサーバ150に伝達する(S72)。このとき、電子機器110は、データの効率的な処理のために、写真の画質を低画質に変更したり、写真のサイズを小さく調整したり、あるいは写真を複数のイメージに分割したりして伝達してよい。
【0081】
サーバ150は、チャットルームに含まれた他のユーザのうちでリソース共有を承諾して実際にリソース共有が可能な受信者を把握した後、受信者の数に合わせて写真を分配してよい(S73)。このとき、サーバ150は、各受信者のリソース処理効率に応じて受信者別に作業量を決定して分配してよい。
【0082】
サーバ150は、分配された写真と水彩画フィルター情報を含んだリソース要求メッセージを、該当のチャットルームから各受信者の電子機器120、130、140に伝達してよい(S74)。
【0083】
各受信者の電子機器120、130、140では、サーバ150から受信された写真に水彩画フィルターを適用して変換する作業を実行してよい(S75)。電子機器110で作業する写真を低解像度に変更して提供した場合、電子機器110からサーバ150に伝達されるときとサーバ150から電子機器120、130、140に伝達されるときに、原本よりもネットワーク消耗を減らすことができる。
【0084】
各受信者の電子機器120、130、140は、分配された作業の処理が完了した結果写真、すなわち、水彩画フィルタを適用した写真をサーバ150に返還してよい(S76)。
【0085】
要求者の電子機器110は、サーバ150から各受信者の電子機器120、130、140のリソースによって処理された作業結果(中間結果物)を受信し、受信された作業結果(中間結果物)を併合することによって最終結果物を提供してよい(S77)。
【0086】
要求者の電子機器110は、チャットルームにおいて分散作業によって処理された中間結果物を集めて提供してよい。要求者が9枚の写真に対して分散作業を要求した場合、図8に示すように、結果物の提供時には分散作業を要求した写真リスト800を提供してよく、このとき、写真リスト800のうちで結果が受信された写真801は、水彩画フィルタが適用された結果写真として表示し、結果が未受信の写真802は、原本写真に黒白フィルタを重ねて表示してよい。
【0087】
図9は、本発明の一実施形態における写真分析作業の全体の流れを示した図である。
【0088】
図9は、写真に含まれた情報を分析する作業の例である。
【0089】
電子機器110では、該当の作業のために要求者がメッセンジャーのチャットルームで作業対象となる写真を選択し、作業類型として写真分析要求を選択してよい(S91)。
【0090】
電子機器110は、選択された写真と、作業類型に関する情報を含んだ分散作業要求をサーバ150に伝達する(S92)。このとき、電子機器110は、データの効率的な処理のために、写真の画質を低画質に変更したり、写真のサイズを小さく調整したり、あるいは写真を複数のイメージに分割したりして伝達してよい。
【0091】
サーバ150は、チャットルームに含まれた他のユーザのうちでリソース共有を承諾して実際にリソース共有が可能な受信者を把握した後、受信者の数に合わせて写真を分割して分配してよい(S93)。このとき、サーバ150は、各受信者のリソース処理効率に応じて受信者別に作業量を決定して分配してよい。
【0092】
サーバ150は、分配された写真と作業類型に関する情報を含んだリソース要求メッセージを、該当のチャットルームから各受信者の電子機器120、130、140に伝達してよい(S94)。
【0093】
各受信者の電子機器120、130、140では、サーバ150から受信された写真を前処理した後、該当の写真に含まれた情報を分析する作業を実行してよい(S95)。電子機器110で作業する写真を低解像度に変更してから提供した場合、電子機器110からサーバ150に伝達されるときとサーバ150から電子機器120、130、140に伝達されるときに、原本よりもネットワーク消耗を減らすことができ、電子機器120、130、140における情報分析処理速度を向上させることができる。
【0094】
各受信者の電子機器120、130、140は、分配された作業の処理が完了した結果、すなわち、写真分析結果をサーバ150に返還してよい(S96)。
【0095】
要求者の電子機器110は、サーバ150から各受信者の電子機器120、130、140のリソースによって処理された作業結果(中間結果物)を受信し、受信された作業結果(中間結果物)を併合することによって最終結果物を提供してよい(S97)。
【0096】
図10および図11は、本発明の一実施形態における、分散作業に関する情報と結果をメッセージ形態で提供するチャットルームの例を示した図である。
【0097】
例えば、図10を参照すると、電子機器110は、チャットルーム1000においてユーザが作業対象となる写真と作業類型を選択した後、分散作業を要求するようになると、要求した作業情報1001を該当のチャットルーム1000のメッセージ形態で提供してよい。
【0098】
この後、サーバ150においてチャットルーム1000に含まれたユーザのうちでリソース共有を承諾して実際にリソース共有が可能な受信者に作業物が分配された後、作業に寄与した受信者の名簿と作業処理現況を含んだ要約情報1002をチャットルーム1000の新しいメッセージとして提供してよい。
【0099】
サーバ150では、各受信者に分散作業のための全体分量のどの位分配されたかを記録しておき、受信者から結果物が受信されるたびに電子機器110に該当の情報を返還してよく、これにより、電子機器110は、要約情報1002を示すメッセージ上にサーバ150から返還された情報に基づく現在進捗をプログレスで示してよい。
【0100】
チャットルーム1000において要約情報1002を示すメッセージが選択された場合、図11に示すように詳細情報画面1110が表示されてよく、詳細情報画面1110には、作業に寄与した受信者の名簿、各受信者別の作業寄与度と処理現況、受信者から受信された作業結果物などが含まれてよい。作業対象となるデータに対してすべての結果物が受信されなくても、受信された中間結果物とともに、残りはフィルタや明るさなどを利用して原本データを加工した作業結果物を提供してよい。
【0101】
作業情報1001と要約情報1002をチャットルーム1000内のメッセージ形態で提供し、メッセージ選択時に詳細情報画面1110を提供することにより、該当の作業を要求したユーザはもちろん、作業に寄与した受信者と作業処理過程や結果物を共有することができる。
【0102】
したがって、本実施形態では、ユーザの電子機器で多くのリソースを必要とする作業を実行するときに、チャットルームに含まれた他のユーザの電子機器と分散処理することができ、分散処理された結果をユーザの電子機器で集めて使用することができる。
【0103】
このように、本発明の実施形態によると、作業を要求したユーザのメッセンジャーのチャットルームにおいて該当のチャットルームに含まれた他のユーザの電子機器に、作業に必要なリソースを要求することができる。このとき、要求者の電子機器において、作業のためのデータをサーバに送信する前に、効率的かつ迅速な作業処理とネットワーク消費節減のために所定の形態に加工することができる。さらに、リソースを要求したチャットルームにおいて、各ユーザの作業寄与状況や作業処理現況などを1つのメッセージ形態で示すことができる。
【0104】
上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、および/またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)およびOS上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、1つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者は、処理装置が複数個の処理要素および/または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは1つのプロセッサおよび1つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。
【0105】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの1つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび/またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、コンピュータ記録媒体または装置に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。
【0106】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。ここで、媒体は、コンピュータ実行可能なプログラムを継続して記録するものであっても、実行またはダウンロードのために一時記録するものであってもよい。また、媒体は、単一または複数のハードウェアが結合した形態の多様な記録手段または格納手段であってよく、あるコンピュータシステムに直接接続する媒体に限定されることはなく、ネットワーク上に分散して存在するものであってもよい。媒体の例は、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような光磁気媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどを含み、プログラム命令が記録されるように構成されたものであってよい。また、媒体の他の例として、アプリケーションを配布するアプリケーションストアやその他の多様なソフトウェアを供給または配布するサイト、サーバなどで管理する記録媒体または格納媒体が挙げられる。
【0107】
以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0108】
したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0109】
212:プロセッサ
310:データ加工部
320:作業要求部
330:結果提供部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11