(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】表示装置、及び表示装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/302 20060101AFI20240709BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240709BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240709BHJP
H10K 59/10 20230101ALI20240709BHJP
【FI】
G09F9/302 C
G09F9/00 338
G09F9/30 365
H10K59/10
(21)【出願番号】P 2020085818
(22)【出願日】2020-05-15
【審査請求日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】10-2019-0078337
(32)【優先日】2019-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002619
【氏名又は名称】弁理士法人PORT
(72)【発明者】
【氏名】ムン ユンミン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンク
(72)【発明者】
【氏名】ファン キュファン
【審査官】石本 努
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0322595(US,A1)
【文献】特開2011-187431(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108866476(CN,A)
【文献】国際公開第2018/021170(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0148680(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C14/00-14/58
G09F9/00-9/46
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透過部を具備しない第1表示領域、及び透過部を具備した第2表示領域を含む基板と、
前記基板上に互いに離隔されて配置された第1対向電極と、
前記基板上に、前記第1対向電極と重畳する重畳部を含み、互いに離隔して配置された第2対向電極と、を含み、
前記第2表示領域において、前記第1対向電極及び前記第2対向電極が、前記重畳部によって接続する接続対向電極は、前記透過部と交互に配置され、
前記第1対向電極のそれぞれは、複数の副画素を含む第1画素領域に対応して配置され、
前記第2対向電極のそれぞれは、前記第1画素領域と隣接し、複数の副画素を含む第2画素領域に対応して配置される表示装置。
【請求項2】
前記重畳部は、第1重畳部及び第2重畳部を含み、
前記第1重畳部において、前記第1対向電極のうち一つである第1中心対向電極と、前記第2対向電極のうち一つである第2中心対向電極とが重畳され、
前記第2重畳部において、前記第2中心対向電極と、前記第1対向電極のうち他の一つである第1周辺対向電極とが重畳することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1重畳部の長手方向への延長線、及び前記第2重畳部の長手方向への延長線は、互いに交差することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1重畳部及び前記第2重畳部は、コンタクトすることを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1重畳部の長手方向への延長線、及び前記第2重畳部の長手方向への延長線は、互いに平行であることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
前記重畳部は、第3重畳部をさらに含み、
前記第3重畳部において、前記第1周辺対向電極と、前記第2対向電極のうち他の一つである第2周辺対向電極とが重畳することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項7】
前記重畳部は、第2重畳部及び第3重畳部を含み、
前記第2重畳部において、前記第2対向電極のうち一つである第2中心対向電極と、前記第1対向電極のうち一つである第1周辺対向電極とが重畳され、
前記第3重畳部において、前記第1周辺対向電極と、前記第2対向電極のうち他の一つである第2周辺対向電極とが重畳することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1画素領域及び前記第2画素領域は、仮想の四角形を形成し、
前記複数の副画素は、互いに異なる色を発光する第1副画素、第2副画素及び第3副画素を含み、それぞれ前記四角形の頂点に配置され、
前記第2副画素は、
第1の第2副画素、および前記第1の第2副画素に隣接する第2の第2副画素を含み、
前記第1の第2副画素は、前記四角形の中心を基準に、
前記第2の第2副画素と対向するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1画素領域及び前記第2画素領域は、仮想の四角形を形成し、
前記複数の副画素は、互いに異なる色を発光する第1副画素、第2副画素及び第3副画素を含み、それぞれ前記四角形の頂点に配置され、
前記第1副画素及び前記第3副画素は、前記四角形の中心を基準に、対向するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1表示領域において、前記第1画素領域及び前記第2画素領域は、それぞれ前記重畳部に取り囲まれたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1表示領域に第1方向に配置された隣接した前記第1対向電極間の間隔は、前記第2表示領域に第1方向に配置された隣接した前記第1対向電極間の間隔と異なることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項12】
透過部を具備しない第1表示領域、及び透過部を具備した第2表示領域を含む基板を準備し、
互いに離隔された第1開口部を含む第1マスクを利用し、第1対向電極を形成し、
互いに離隔された第2開口部を含む第2マスクを利用し、前記第1対向電極と重畳する重畳部を含む第2対向電極を形成すること、を含み、
前記第2表示領域において、前記第1対向電極及び前記第2対向電極が、前記重畳部によって接続された接続対向電極は、前記透過部と交互に配置され、
前記第1対向電極それぞれは、複数の副画素を含む第1画素領域に対応して配置され,
前記第2対向電極それぞれは、前記第1画素領域と隣接し、複数の副画素を含む第2画素領域に対応して配置される表示装置の製造方法。
【請求項13】
前記重畳部は、第1重畳部及び第2重畳部を含み、
前記第1重畳部において、前記第1対向電極のうち一つである第1中心対向電極と、前記第2対向電極のうち一つである第2
中心対向電極とが重畳し、
前記第2重畳部において、前記第2
中心対向電極と、前記第1対向電極のうち他の一つである第1周辺対向電極とが重畳されることを特徴とする請求項12に記載の表示装置の製造方法。
【請求項14】
前記第1重畳部の長手方向への延長線、及び前記第2重畳部の長手方向への延長線は、互いに交差することを特徴とする請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項15】
前記第1重畳部の長手方向への延長線、及び前記第2重畳部の長手方向への延長線は、互いに平行であることを特徴とする請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項16】
前記重畳部は、第3重畳部をさらに含み、
前記第3重畳部において、前記第1周辺対向電極と、前記第2対向電極のうち他の一つである第2周辺対向電極とが重畳されることを特徴とする請求項13に記載の表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記第1開口部の形状、及び前記第2開口部の形状は、それぞれ長辺と短辺とを含む長方形状であり、
前記第1開口部の形状は、前記第2開口部の形状と異なることを特徴とする請求項12に記載の表示装置の製造方法。
【請求項18】
前記第1開口部の形状、及び前記第2開口部の形状は、それぞれ長辺と短辺とを含む長方形状であり、
前記第1開口部の形状は、前記第2開口部の形状と同一であることを特徴とする請求項12に記載の表示装置の製造方法。
【請求項19】
前記第1画素領域及び前記第2画素領域は、仮想の四角形を形成し、
前記複数の副画素は、互いに異なる色を発光する第1副画素、第2副画素及び第3副画素を含み、それぞれ前記四角形の頂点に配置され、
前記第2副画素
は、第1の第2副画素、および前記第1の第2副画素に隣接する第2の第2副画素を含み、
前記第1の第2副画素は、前記四角形の中心を基準に、
前記第2の第2副画素と対向するように配置され、
前記第1副画素及び前記第3副画素が前記四角形の中心を基準に、対向するように配置されることを特徴とする請求項12に記載の表示装置の製造方法。
【請求項20】
前記第1表示領域に第1方向に配置された隣接した前記第1対向電極間の間隔は、前記第2表示領域に第1方向に配置された隣接した前記第1対向電極間の間隔と異なることを特徴とする請求項12に記載の表示装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、及び表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、画素を利用して映像を表示することができる。表示装置は、表示装置の前面(例えば、映像が表示される一面)のベゼル(または、枠部分)に赤外線センサを含み、赤外線センサを利用して客体を認識することができる。
【0003】
一方、表示装置のベゼルが薄くなるほど、ユーザの目が映像(または、表示装置の画面)に固定または集中される。最近では、表示装置の前面にベゼルをなくし、前面(または、ベゼル)に配置された赤外線センサを再配置し、表示装置の前面全体に映像を表示する前面ディスプレイ技術に係わる研究開発がなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、画像を実現しながら、センサなどが配置されるセンサ領域を具備した表示装置を提供するものである。しかし、そのような課題は、例示的なものであり、それにより、本発明の範囲が限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態は、第1表示領域、及び透過部を具備した第2表示領域を含む基板と、前記基板上に互いに離隔されて配置された第1対向電極と、前記基板上に、前記第1対向電極と重畳された重畳部を含み、互いに離隔されて配置された第2対向電極と、を含み、前記第2表示領域において、前記第1対向電極及び前記第2対向電極が、前記重畳部によって接続された接続対向電極は、前記透過部と交互に配置され、前記第1対向電極それぞれは、複数の副画素を含む第1画素領域に対応して配置され、前記第2対向電極それぞれは、前記第1画素領域と隣接し、複数の副画素を含む第2画素領域に対応して配置される表示装置を開示する。
【0006】
一実施形態において、前記重畳部は、第1重畳部及び第2重畳部を含み、前記第1重畳部において、前記第1対向電極のうち一つである第1中心対向電極と、前記第2対向電極のうち一つである第2中心対向電極とが重畳され、前記第2重畳部において、前記第2中心対向電極と、前記第1対向電極のうち他の一つである第1周辺対向電極とが重畳されてもよい。
【0007】
一実施形態において、前記第1重畳部の長手方向への延長線、及び前記第2重畳部の長手方向への延長線は、互いに交差することができる。
【0008】
一実施形態において、前記第1重畳部及び前記第2重畳部は、接触されてもよい。
【0009】
一実施形態において、前記第1重畳部の長手方向への延長線、及び前記第2重畳部の長手方向への延長線は、互いに平行であってもよい。
【0010】
一実施形態において、前記重畳部は、第3重畳部をさらに含み、前記第3重畳部において、前記第1周辺対向電極と、前記第2対向電極のうち他の一つである第2周辺対向電極とが重畳されもする。
【0011】
一実施形態において、前記重畳部は、第2重畳部及び第3重畳部を含み、前記第2重畳部において、前記第2対向電極のうち一つである第2中心対向電極と、前記第1対向電極のうち第1周辺対向電極とが重畳され、前記第3重畳部において、前記第1周辺対向電極と、前記第2対向電極のうち他の一つである第2周辺対向電極とが重畳されもする。
【0012】
一実施形態において、前記第1画素領域及び前記第2画素領域は、仮想の四角形を形成し、前記複数の副画素は、互いに異なる色を発光する第1副画素、第2副画素及び第3副画素を含み、それぞれ前記四角形の頂点に配置され、前記第2副画素は、前記四角形の中心を基準に、対向するようにも配置される。
【0013】
一実施形態において、前記第1画素領域及び前記第2画素領域は、仮想の四角形を形成し、前記複数の副画素は、互いに異なる色を発光する第1副画素、第2副画素及び第3副画素を含み、それぞれ前記四角形の頂点に配置され、前記第1副画素及び前記第3副画素は、前記四角形の中心を基準に、対向するようにも配置される。
【0014】
一実施形態において、前記第1表示領域において、前記第1画素領域及び前記第2画素領域は、それぞれ前記重畳部によっても取り囲まれる。
【0015】
一実施形態において、前記第1表示領域に第1方向に配置された隣接した前記第1対向電極間の間隔は、前記第2表示領域に第1方向に配置された隣接した前記第1対向電極間の間隔と異なってもよい。
【0016】
本発明の他の実施形態は、第1表示領域、及び透過部を具備した第2表示領域を含む基板を準備する段階と、互いに離隔された第1開口部を含む第1マスクを利用し、第1対向電極を形成する段階と、互いに離隔された第2開口部を含む第2マスクを利用し、前記第1対向電極と重畳された重畳部を含む第2対向電極を形成する段階と、を含み、前記第2表示領域において、前記第1対向電極及び前記第2対向電極が、前記重畳部によって接続された接続対向電極は、前記透過部と交互に配置され、前記第1対向電極それぞれは、複数の副画素を含む第1画素領域に対応して配置され、前記第2対向電極それぞれは、前記第1画素領域と隣接し、複数の副画素を含む第2画素領域に対応して配置される表示装置の製造方法を開示する。
【0017】
一実施形態において、前記重畳部は、第1重畳部及び第2重畳部を含み、前記第1重畳部において、前記第1対向電極のうち一つである第1中心対向電極と、前記第2対向電極のうち一つである第2対向電極とが重畳し、前記第2重畳部において、前記第2対向電極と、前記第1対向電極のうち他の一つである第1周辺対向電極とが重畳されもする。
【0018】
一実施形態において、前記第1重畳部の長手方向への延長線、及び前記第2重畳部の長手方向への延長線は、互いに交差することができる。
【0019】
一実施形態において、前記第1重畳部の長手方向への延長線、及び前記第2重畳部の長手方向への延長線は、互いに平行である。
【0020】
一実施形態において、前記重畳部は、第3重畳部をさらに含み、前記第3重畳部において、前記第1周辺対向電極と、前記第2対向電極のうち他の一つである第2周辺対向電極とが重畳されもする。
【0021】
一実施形態において、前記第1開口部の形状、及び前記第2開口部の形状は、それぞれ長辺と短辺とを含む長方形状であり、前記第1開口部の形状は、前記第2開口部の形状と異なってもよい。
【0022】
一実施形態において、前記第1開口部の形状、及び前記第2開口部の形状は、それぞれ長辺と短辺とを含む長方形状であり、前記第1開口部の形状は、前記第2開口部の形状と同一でもある。
【0023】
一実施形態において、前記第1画素領域及び前記第2画素領域は、仮想の四角形を形成し、前記複数の副画素は、互いに異なる色を発光する第1副画素、第2副画素及び第3副画素を含み、それぞれ前記四角形の頂点に配置され、前記第2副画素が前記四角形の中心を基準に、対向するように配置され、前記第1副画素及び前記第3副画素が前記四角形の中心を基準に、対向するようにも配置される。
【0024】
一実施形態において、前記第1表示領域に第1方向に配置された隣接した前記第1対向電極間の間隔は、前記第2表示領域に第1方向に配置された隣接した前記第1対向電極間の間隔と異なってもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施形態による表示装置は、センサのようなコンポーネントと対応するセンサ領域に、画素部及び光透過率を向上させた透過部を配置させ、コンポーネントが動作することができる環境を作ると共に、コンポーネントと重畳される領域にイメージを実現することができる。これにより、多様な機能を有すると共に、品質が向上する表示装置を提供することができる。しかし、前述の効果は、例示的なものであり、本実施形態による効果は、後述する内容を介して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1A】本発明の一実施形態による表示装置を概略的に図示した斜視図である。
【
図1B】本発明の他の実施形態による表示装置を概略的に図示した斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態による表示装置を簡略に示した断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態による表示装置の平面図を示した図面である。
【
図4】本発明の一実施形態による表示装置の複数の副画素を示した概略的な配置図である。
【
図5A】本発明の一実施形態による表示装置の第1表示領域を示した平面図である。
【
図5B】本発明の一実施形態による表示装置の第2表示領域を示した平面図である。
【
図6B】本発明の他の実施形態による表示装置を概略的に示した断面図である。
【
図6C】本発明のさらに他の実施形態による表示装置を概略的に示した断面図である。
【
図7】本発明の他の実施形態による表示装置の第2表示領域を示した平面図である。
【
図8A】本発明の実施形態による第1表示領域に対向電極を形成するための第1マスクの一例を示した平面図である。
【
図8B】本発明の実施形態による第1表示領域に対向電極を形成するための第2マスクの一例を示した平面図である。
【
図9A】第1マスクを利用し、第1表示領域に対向電極を形成する製造方法を示した平面図である。
【
図9B】第2マスクを利用し、第1表示領域に対向電極を形成する製造方法を示した平面図である。
【
図10A】本発明の実施形態による第2表示領域に対向電極を形成するための第1マスクの一例を示した平面図である。
【
図10B】本発明の実施形態による第2表示領域に対向電極を形成するための第2マスクの一例を示した平面図である。
【
図11A】第1マスクを利用し、第2表示領域に対向電極を形成する本発明の一実施形態の製造方法を示した平面図である。
【
図11B】第2マスクを利用し、第2表示領域に対向電極を形成する本発明の一実施形態の製造方法を示した平面図である。
【
図12A】本発明の実施形態による第2表示領域に対向電極を形成するための第1マスクの他の例を示した平面図である。
【
図12B】本発明の実施形態による第2表示領域に対向電極を形成するための第2マスクの他の例を示した平面図である。
【
図13A】第1マスクを利用し、第2表示領域に対向電極を形成する本発明の他の実施形態の製造方法を示した平面図である。
【
図13B】第2マスクを利用し、第2表示領域に対向電極を形成する本発明の他の実施形態の製造方法を示した平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、詳細な説明によって詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述されている実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態によっても実現される。
【0028】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面を参照して説明するとき、同一であるか、あるいは対応する構成要素は、同一図面符号を付与し、それに係わる重複説明は、省略する。
【0029】
以下の実施形態において、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的に使用された。
【0030】
以下の実施形態において、単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0031】
以下の実施形態において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、1以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性をあらかじめ排除するものではない。
【0032】
以下の実施形態において、膜、領域、構成要素のような部分が他の部分の上または上部にあるとするとき、他の部分の真上にある場合だけではなく、その中間に、他の膜、領域、構成要素などが介在されている場合も含む。
【0033】
図面においては、説明の便宜のために、構成要素の大きさが誇張されていたり縮小されていたりする。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されているので、本発明は、必ずしも図示されたところに限定されるものではない。
【0034】
ある実施形態が異なって実現可能である場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なるようにも遂行される。例えば、連続して説明される2つの工程が実質的に同時にも遂行され、説明される順序と反対の順序にも進められる。
【0035】
以下の実施形態において、膜、領域、構成要素などが接続されているとするとき、膜、領域、構成要素が直接接続されている場合だけではなく、膜、領域、構成要素の中間に他の膜、領域、構成要素が介在されて間接的に接続されている場合も含む。例えば、本明細書において、膜、領域、構成要素などが電気的に接続されているとするとき、膜、領域、構成要素などが、直接電気的に接続されている場合だけではなく、その中間に、他の膜、領域、構成要素などが介在されて間接的に電気的に接続されている場合も含む。
【0036】
図1Aは、本発明の一実施形態による表示装置を概略的に図示した斜視図である。
図1Bは、本発明の他の実施形態による表示装置を概略的に図示した斜視図である。
【0037】
図1Aを参照すれば、表示装置1は、イメージを表示する第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2と、イメージを表示しない非表示領域NDAと、を含む。表示装置1は、第1表示領域DA1に配置された複数のメイン画素Pmから放出される光を利用し、メインイメージを提供することができる。
【0038】
第2表示領域DA2は、
図2を参照して後述するように、その下部に、赤外線、可視光線や音響などを利用するセンサのようなコンポーネントが配置される領域でもある。第2表示領域DA2は、コンポーネントから外部に出力されるか、あるいは外部からコンポーネントに向けて進む光及び/または音響が透過することができる透過部TAを含んでもよい。本発明の一実施形態として、第2表示領域DA2を介して赤外線が透過する場合、第2表示領域DA2全体の赤外線透過率は、約15%以上、さらに望ましくは、20%以上であるか、25%以上であるか、85%以上であるか、90%以上でもある。
【0039】
本実施形態において、第2表示領域DA2には、複数の補助画素Paが配置され、前記複数の補助画素Paから放出される光を利用し、所定のイメージを提供することができる。第2表示領域DA2で提供されるイメージは、補助イメージであり、第1表示領域DA1で提供するイメージに比べ、解像度が低くなる。すなわち、第2表示領域DA2は、光または/及び音響が透過することができる透過部TAを具備するが、単位面積当たり配置される補助画素Paの数が、第1表示領域DA1に単位面積当たり配置されるメイン画素Pmの数に比べて少ない。
【0040】
第2表示領域DA2は、第1表示領域DA1によって少なくとも部分的にも取り囲まれ、一実施形態として、
図1Aは、第2表示領域DA2が第1表示領域DA1によって一側に配置されたところを示す。しかし、
図1Aに図示されているような第2表示領域DA2のy方向長は、制限されるものではない。前記y方向長は、さらに短くなるというように、多様な変形が可能である。
【0041】
図1Bにおいて、
図1Aでのように、同一参照符号は同一部材を示し、ここでは、説明の簡略化のために、それらの重複説明は、省略する。
【0042】
図1Bを参照すれば、第2表示領域DA2が、第1表示領域DA1に全体的に取り囲まれる。
図1Bにおいては、第2表示領域DA2が、四角形である第1表示領域DA1の一側(右上側)に配置されているように図示されているが、本発明は、それに限定されるものではない。第1表示領域DA1の形状は、円形、楕円、または三角形や五角形のような多角形でもあり、第2表示領域DA2の位置及び個数も、多様にも変更されるということは言うまでもない。
【0043】
以下では、本発明の一実施形態による表示装置1として、有機発光表示装置を例にして説明するが、本発明の表示装置は、それに制限されるものではない。他の実施形態として、無機EL表示装置(inorganic electroluminescence display)、量子ドット発光表示装置(quantum dot light emitting display)のように、多様な方式の表示装置が使用されもする。
【0044】
図2は、本発明の実施形態による表示装置を簡略に示した断面図であり、
図1AのII-II’線による断面に対応する。
【0045】
図2を参照すれば、表示装置1は、表示要素を含む表示パネル10、及び第2表示領域DA2に対応するコンポーネント20を含んでもよい。
【0046】
表示パネル10は、基板100、基板100上に配置された表示要素層200、表示要素層200を密封する密封部材として、薄膜封止層300を含んでもよい。また、表示パネル10は、基板100下部に配置された下部保護フィルム175をさらに含んでもよい。
【0047】
基板100は、ガラスまたは高分子樹脂を含んでもよい。基板100が高分子樹脂を含む場合、フレキシブル、ローラブルまたはベンダブルな特性を有することができる。基板100は、高分子樹脂を含む層、及び無機層(図示せず)を含む多層構造でもある。
【0048】
表示要素層200は、薄膜トランジスタTFT,TFT’を含む回路層、表示要素としての有機発光ダイオードOLED、及びそれら間の絶縁層IL,IL’を含んでもよい。
【0049】
また、第2表示領域DA2には、補助薄膜トランジスタTFT’、及び表示要素が配置されない透過部TAが配置されてもよい。透過部TAは、コンポーネント20から放出される光/信号や、コンポーネント20に入射される光/信号が透過(transmission)される領域と理解することができる。
【0050】
コンポーネント20は、第2表示領域DA2に位置することができる。コンポーネント20は、光や音響を利用する電子要素であってもよい。例えば、コンポーネント20は、赤外線センサのように、光を受光して利用するセンサ、光や音響を出力して感知し、距離を測定したり、指紋などを認識したりするセンサ、光を出力する小型ランプでもあり、音を出力するスピーカなどであってもよい。光を利用する電子要素の場合、可視光、赤外線光、紫外線光のような多様な波長帯域の光を利用することができるということは言うまでもない。第2表示領域DA2に配置されたコンポーネント20の数は、複数に具備される。例えば、コンポーネント20として、発光素子及び受光素子が1つの第2表示領域DA2に共に具備されてもよい。または、1つのコンポーネント20に、発光部及び受光部が同時に具備されてもよい。
【0051】
第2表示領域DA2には、下部電極層BSMが配置され、下部電極層BSMは、補助画素Paに対応して配置される。すなわち、下部電極層BSMは、補助薄膜トランジスタTFT’の下部に対応するように配置される。すなわち、下部電極層BSMは、外部光が補助薄膜トランジスタTFT’などが含まれた補助画素Paに到達することを防止することができる。例えば、コンポーネント20から出射される光が補助画素Paに到達することを防止することができる。一方、下部電極層BSMには、定電圧または信号が印加され、静電気放電による画素回路の損傷を防止することができる。
【0052】
薄膜封止層300は、少なくとも1層の無機封止層と、少なくとも1層の有機封止層とを含んでもよい。それと係わり、
図2は、第1無機封止層310及び第2無機封止層330と、それら間の有機封止層320とを示す。
【0053】
有機封止層320は、ポリマー系の物質を含んでもよい。例えば、有機封止層320は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレンスルホネート、ポリオキシメチレン、ポリアリレート、ヘキサメチルジシロキサン、アクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸など)、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0054】
第1無機封止層310及び第2無機封止層330は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸窒化物(SiON)、アルミニウム酸化物(Al2O3)、チタン酸化物(TiO2)、タンタル酸化物(Ta2O5)、ハフニウム酸化物(HfO2)または亜鉛酸化物(ZnO2)のうち1以上の無機絶縁物を含んでもよい。第2無機封止層330は、有機封止層320を覆い、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)及び/またはシリコン酸窒化物(SiON)などを含んでもよい。第2無機封止層330は、表示装置1のエッジ領域において、第1無機封止層310上に直接接触するように蒸着されることにより、有機封止層320が表示装置1外部に露出しないようにする。
【0055】
下部保護フィルム175は、基板100の下部に付着し、基板100を支持して保護する役割を行うことができる。下部保護フィルム175は、第2表示領域DA2に対応する開口175OPを具備することができる。下部保護フィルム175に開口175OPを具備することにより、第2表示領域DA2の光透過率を向上させることができる。下部保護フィルム175は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリイミドを含んでも具備される。一方、基板100がガラスによって具備される場合、下部保護フィルム175は、省略されてもよい。
【0056】
第2表示領域DA2の面積は、コンポーネント20が配置される面積に比べ、大きく具備されてもよい。それにより、下部保護フィルム175に具備された開口175OPの面積は、第2表示領域DA2の面積と異なる。例えば、開口175OPの面積は、第2表示領域DA2の面積に比べ、小さく具備されてもよい。
【0057】
図示されていないが、表示パネル10上には、タッチ入力を感知する入力感知部材、偏光子(polarizer)及び遅延子(retarder)、またはカラーフィルタ及びブラックマトリックスを含む反射防止部材、及び透明なウィンドウのような構成要素がさらに配置されてもよい。
【0058】
一方、本実施形態において、表示要素層200を密封する封止部材として、薄膜封止層300を利用しているように図示されているが、本発明は、それに限定されるものではない。例えば、表示要素層200を密封する部材として、シーラントまたはフリットにより、基板100と合着される密封基板を利用してもよい。
【0059】
図3は、本発明の一実施形態による表示装置の平面図を示したものである。
【0060】
図3を参照すれば、表示パネル10は、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2が配置され、第1表示領域DA1は、複数のメイン画素Pmを含む。メイン画素Pmは、それぞれ有機発光ダイオードのような表示要素を含んでもよい。各メイン画素Pmは、有機発光ダイオードを介して、例えば、赤色、緑色、青色または白色の光を放出することができる。本明細書でのメイン画素Pmというのは、前述のように、赤色、緑色、青色、白色のうちいずれか1つの色相の光を放出する画素と理解することができる。第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2は、先に
図2を参照して説明した封止部材によってカバーされ、外気または水分などからも保護される。
【0061】
第2表示領域DA2は、第1表示領域DA1の一側に配置され、第2表示領域DA2には、複数の補助画素Paが配置される。補助画素Paは、それぞれ有機発光ダイオードのような表示要素を含んでもよい。各補助画素Paは、有機発光ダイオードを介して、例えば、赤色、緑色、青色または白色の光を放出することができる。本明細書での補助画素Paというのは、前述のように、赤色、緑色、青色、白色のうちいずれか1つの色相の光を放出する画素と理解することができる。一方、第2表示領域DA2には、補助画素Pa間に配置される透過部TAが具備されてもよい。
【0062】
一実施形態において、1つのメイン画素Pmと、1つの補助画素Paは、同一画素回路を含んでもよい。しかし、本発明は、それに限定されるものではない。メイン画素Pmに含まれる画素回路と、補助画素Paに含まれる画素回路は、互いに異なってもよいということは言うまでもない。
【0063】
第2表示領域DA2は、透過部TAを具備しているが、第2表示領域DA2の解像度は、第1表示領域DA1よりも低い。例えば、第2表示領域DA2の解像度は、第1表示領域DA1の解像度の約1/2でもあってもよい。一部実施形態において、第1表示領域DA1の解像度は、400ppi以上であり、第2表示領域DA2の解像度は、約200ppiであってもよい。
【0064】
各画素Pm,Paは、非表示領域NDAに配置された外郭回路と電気的にも接続される。非表示領域NDAには、第1スキャン駆動回路110、第2スキャン駆動回路120、端子140、データ駆動回路150、第1電源供給配線160及び第2電源供給配線170が配置されてもよい。
【0065】
第1スキャン駆動回路110は、スキャンラインSLを介して、各画素Pm,Paにスキャン信号を提供することができる。第1スキャン駆動回路110は、発光制御線ELを介して、各画素に発光制御信号を提供することができる。第2スキャン駆動回路120は、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2を挟み、第1スキャン駆動回路110と平行に配置されてもよい。第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2に配置された画素Pm,Paのうち一部は、第1スキャン駆動回路110と電気的にも接続され、残りは、第2スキャン駆動回路120に接続されてもよい。他の実施形態において、第2スキャン駆動回路120は、省略されてもよい。
【0066】
端子140は、基板100の一側に配置される。端子140は、絶縁層によって覆われずに露出され、印刷回路基板PCBと電気的にも接続される。
【0067】
印刷回路基板PCBの端子PCB-Pは、表示パネル10の端子と電気的に接続されてもよい。印刷回路基板PCBは、制御部(図示せず)の信号または電源を、表示パネル10に伝達する。制御部で生成された制御信号は、回路基板PCBを介して、第1スキャン駆動回路110及び第2スキャン駆動回路120にそれぞれ伝達される。該制御部は、第1接続配線161及び第2接続配線171を介して、第1電源供給配線160及び第2電源供給配線170に、それぞれ第1電源ELVDD及び第2電源ELVSSを提供することができる。第1電源電圧ELVDDは、第1電源供給配線160と接続された駆動電圧線PLを介して、各画素Pm,Paに提供され、第2電源電圧ELVSSは、第2電源供給配線170と接続された各画素Pm,Paの対向電極に提供されてもよい。
【0068】
データ駆動回路150は、データ線DLに電気的に接続される。データ駆動回路150のデータ信号は、端子140に接続された接続配線151、及び接続配線151と接続されたデータ線DLを介して、各画素Pm,Paに提供されてもよい。
図3は、データ駆動回路150が印刷回路基板PCBに配置されているところを図示するが、他の実施形態において、データ駆動回路150は、基板100上に配置されてもよい。例えば、データ駆動回路150は、端子140と第1電源供給配線160との間に配置されてもよい。
【0069】
図3は、駆動電圧線PL及びデータ線DLが第2表示領域DA2上でも、y方向に沿って配列されるところを図示しているが、それに限定されるものではない。透過部TAを含む第2表示領域DA2において、駆動電圧線PL及びデータ線DLは、透過部TAと重畳しないように、y方向と異なるように配置されてもよい。また、スキャンラインSL及び発光制御線ELも、透過部TAと重畳しないように配置されてもよい。
【0070】
第1電源供給配線160は、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2を挟み、x方向に沿って平行に延長された第1サブ配線162及び第2サブ配線163を含んでもよい。第2電源供給配線170は、一側が開放されたループ形状であり、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2を部分的に取り囲むことができる。
【0071】
図4は、本発明の一実施形態による表示装置の複数の副画素を示した概略的な配置図である。本実施形態において、赤色副画素R、緑色副画素G、青色副画素Bは、各副画素の発光領域を示し、発光領域は、後述する画素定義膜の開口によって定義されてもよい。
【0072】
図4を参照すれば、第1行1Nには、緑色副画素Gが第1方向(例えば、x方向)に、所定間隔に離隔されて配置され、第1行1Nに隣接した第2行2Nには、赤色副画素R及び青色副画素Bが第1方向に交互に配置されてもよい。それと同様に、第3行3Nには、緑色副画素Gが、所定間隔に離隔して配置されてもよく、また第4行4Nには、赤色副画素R及び青色副画素Bが交互に配置されてもよい。そのような画素配置が既設定の所定行まで反復されてもよい。
【0073】
第1行1Nに配置される緑色副画素Gは、第2行2Nの赤色副画素R及び青色副画素Bと互い違いに配置されてもよい。従って、第1列1Mには、赤色副画素R及び青色副画素Bが第2方向(例えば、y方向)に交互に配置され、第2列2Mには、緑色副画素Gが第2方向に所定間隔に離隔して配置されてもよい。そのような画素配置が、既設定の所定列まで反復される。このとき、青色副画素B及び赤色副画素Rの面積は、緑色副画素Gより広く形成されている。または、青色副画素Bの面積が、赤色副画素R及び緑色副画素Gより広く形成されてもよい。
【0074】
そのような画素配置構造により、仮想の四角形VSの頂点のうち、互いに対面する第1頂点、第3頂点には、緑色副画素Gが配置され、残り頂点である第2頂点、第4頂点に、青色副画素B及び赤色副画素Rが配置されていると表現することができる。例えば、仮想の四角形の中心VSEを基準に、仮想の四角形頂点に、緑色副画素Gが対面するように配置されてもよい。また、青色副画素B及び赤色副画素Rが、仮想の四角形頂点に仮想の四角形の中心VSEを基準に対面するように配置されてもよい。このとき、仮想の四角形VSは、長方形、菱形、正方形など多様に変形されてもよい。
【0075】
仮想の四角形エッジの延長線は、それぞれ第1方向(例えば、x方向)または第2方向(例えば、y方向)と異なる方向に配置されてもよい。従って、仮想の四角形は、第1方向または第2方向に対してチルティングされたまま配列されていると言える。
【0076】
仮想の四角形VSの頂点に、互いに異なる色を発光する副画素を含んでもよく、1つの画素領域PDを形成することができる。そのような副画素配置構造をペンタイルマトリックス(pentile matrix)構造と言い、隣接した副画素を共有して色相を表現するレンダリング(rendering)駆動を適用することにより、少数の副画素で高解像度を実現することができる。
【0077】
一方、本発明の実施形態による副画素配置構造は、ペンタイルマトリックス構造に限定されるものではない。例えば、本発明は、ストライプ(strip)配列、モザイク(mosic)配列、デルタ(delta)配列を有する副画素配置構造に適用されてもよい。また、本発明は、白色光を出す白色副画素をさらに含む副画素配置構造に適用されてもよい。
【0078】
本実施形態において、副画素は、第1副画素~第3副画素にも区分される。一実施形態において、前述の第1副画素~第3副画素は、それぞれ赤色副画素R、青色副画素B及び緑色副画素Gに対応する。
【0079】
図5Aは、本発明の一実施形態による表示装置の第1表示領域を示した平面図である。
【0080】
図5Aを参照すれば、本発明の一実施形態による表示装置の第1表示領域DA1には、第1画素領域PD1及び第2画素領域PD2が配置されてもよい。
【0081】
第1画素領域PD1は、互いに離隔されるように配置されてもよい。第2画素領域PD2は、第1画素領域PD1と隣接して配置される。第2画素領域PD2は互いに離隔されるように配置されてもよい。第1画素領域PD1及び第2画素領域PD2は、複数の副画素を含んでもよく、複数の副画素は、ペンタイルマトリックス構造にも配置される。
【0082】
第1画素領域PD1に対応し、第1対向電極CE1が配置され、互いに離隔されて配置されてもよい。第1対向電極CE1は、第1画素領域PD1の領域よりもさらに広く配置される。特に、第1表示領域DA1の第1対向電極CE1は、それぞれ一定間隔に離隔されても配置される。
【0083】
第2画素領域PD2に対応し、第2対向電極CE2が配置され、互いに離隔して配置されてもよい。第2対向電極CE2は、第2画素領域PD2の領域よりもさらに広く配置される。特に、第1表示領域DA1の第2対向電極CE2は、それぞれ一定間隔に離隔されて配置されてもよい。
【0084】
第1対向電極CE1及び第2対向電極CE2は、重畳して重畳部OVLを形成することができる。重畳部OVLは、第1重畳部OVL1及び第2重畳部OVL2を含んでもよい。図面に図示されていないが、第1重畳部OVL1及び第2重畳部OVL2は、コンタクトされる。第1表示領域DA1において、第1画素領域PD1及び第2画素領域PD2は、重畳部OVLにも取り囲まれる。また、重畳部OVLは、第1方向(例えば、x方向)または第2方向(例えば、y方向)に沿って、一定間隔に配列されてもよい。
【0085】
しかし、それに限定されるものではない。第1表示領域DA1の対向電極は、一体にも形成される。例えば、第1画素領域PD1及び第2画素領域PD2が1つの対向電極と重畳されてもよい。
【0086】
図5Bは、本発明の一実施形態による表示装置の第2表示領域を示した平面図である。
【0087】
図5Bを参照すれば、本発明の一実施形態による表示装置の第2表示領域DA2には、接続画素領域PDC’と透過部TAとが配置される。1つの接続画素領域PDC’は、所定の画素領域PDC’が連続して配置されて形成することができる。
【0088】
1つの接続画素領域PDC’は、第2方向(例えば、y方向)に配置されたところを図示している。しかし、本発明は、それに限定されるものではない。他の実施形態として、1つの接続画素領域PDC’は、第1方向(例えば、x方向)に配置されてもよく、さらに他の実施形態として、接続画素領域PDC’は、第1方向及び第2方向と異なる方向に配置されてもよい。
【0089】
接続画素領域PDC’は、第1画素領域PD1’及び第2画素領域PD2’を含んでもよい。第1画素領域PD1’は、互いに離隔されるようにも配置される。第2画素領域PD2’は、第1画素領域PD1’と隣接し、他の第2画素領域PD2’とは、互いに離隔されるようにも配置される。第1画素領域PD1’及び第2画素領域PD2’は、複数の副画素を含んでもよく、複数の副画素は、ペンタイルマトリックス構造にも配置される。
【0090】
一実施形態において、第1画素領域PD1’及び第2画素領域PD2’は、ジグザグに配置されてもよい。他の実施形態において、第1画素領域PD1’及び第2画素領域PD2’は、直線上に配置されてもよい。
【0091】
接続画素領域PDC’に対応し、接続対向電極CEC’が配置されてもよい。接続対向電極CEC’は、互いに離隔されて配置された第1対向電極CE1’、及び第1対向電極CE1’と重畳された重畳部OVL’を含み、互いに離隔されて配置された第2対向電極CE2’を含んでもよい。
【0092】
第1対向電極CE1’は、接続画素領域PDC’の第1画素領域PD1’に対応して配置されてもよい。第1対向電極CE1’は、第1画素領域PD1’を含んで配置されてもよく、
図5Bに図示されているように長方形状でもある。しかし、それに限定されるものではなく、第1対向電極CE1’の形状は、四角形、菱形など多様にも変形される。
【0093】
第1対向電極CE1’は、第1画素領域PD1’の範囲よりもさらに広く配置され、第1画素領域PD1’と重畳しない第1追加領域CEE1’を具備することができる。例えば、第1画素領域PD1’の平面上形態が正方形であるならば、第1対向電極CE1’は、第1画素領域PD1’と重畳しない第1追加領域CEE1’を具備し、平面上長方形でもある。第1追加領域CEE1’は、第2対向電極CE2’と一部分重畳し、重畳部OVL’を含んでもよい。
【0094】
第1対向電極CE1’は、互いに離隔して配置されてもよい。例えば、第1対向電極CE1’は、第1方向及び第2方向に離隔して配置されてもよい。しかし、それに限定されるものではなく、第1方向及び第2方向と異なる方向に離隔して配置されてもよい。
【0095】
透過部TAを含む第2表示領域DA2において、第1対向電極CE1’は、透過部TAを挟んで離隔して配置される。従って、透過部TAを挟んで離隔して配置された第1対向電極CE1’間の隔離距離は、透過部TAを挟んで離隔せずに配置された第1対向電極CE1’間の離隔距離と異なってもよい。また、第2表示領域DA2の隣接した第1対向電極CE1’間の離隔距離は、第1表示領域DA1の隣接した第1対向電極CE1間の離隔距離と異なってもよい。例えば、第2表示領域DA2上において、透過部TAを横切って隣接した第1対向電極CE1’間の離隔距離は、第1表示領域DA1上で隣接した第1対向電極CE1間の離隔距離よりも長い。
【0096】
第2対向電極CE2’は、接続画素領域PDC’の第2画素領域PD2’に対応して配置されてもよい。第2対向電極CE2’は、
図5Bに図示されているように、長方形状であってもよい。しかし、それに限定されるものではなく、第2対向電極CE2’の形状は、四角形、菱形など多様に変形されてもよい。
【0097】
第2対向電極CE2’は、第2画素領域PD2’の範囲よりもさらに広く配置され、第2画素領域PD2’と重畳しない第2追加領域CEE2’を具備することができる。例えば、第2画素領域PD2’の平面上形態が正方形であるならば、第2対向電極CE2’は、第2画素領域PD2’と重畳しない第2追加領域CEE2’を具備し、平面上長方形であってもよい。第2追加領域CEE2’は、第1追加領域CEE1’と一部分重畳し、重畳部OVL’を含んでもよい。
【0098】
第2対向電極CE2’は、互いに離隔して配置されてもよい。例えば、第2対向電極CE2’は、第1方向及び第2方向に離隔して配置されてもよい。しかし、それに限定されるものではなく、第1方向及び第2方向と異なる方向に離隔されて配置されてもよい。
【0099】
第2対向電極CE2’は、透過部TAを挟んで離隔されて配置されてもよい。従って、透過部TAを挟んで離隔されて配置された第2対向電極CE2’間の離隔距離は、透過部TAを挟んで離隔されずに配置された第2対向電極CE2’間の離隔距離と異なってもよい。また、第2表示領域DA2の隣接した第2対向電極CE2’間の離隔距離は、第1表示領域DA1の隣接した第2対向電極CE2間の離隔距離と異なってもよい。例えば、第2表示領域DA2上において、透過部TAを横切って隣接した第2対向電極CE2’間の離隔距離は、第1表示領域DA1上で隣接した第2対向電極CE2間の離隔距離よりも長い。
【0100】
重畳部OVL’は、第1重畳部OVL1’、第2重畳部OVL2’及び第3重畳部OVL3’を含んでもよい。重畳部OVL’は、前述のように、第1対向電極CE1’及び第2対向電極CE2’が重畳して形成されてもよい。重畳部OVL’は、第1対向電極CE1’及び第2対向電極CE2’が面で重畳して形成されてもよく、平面上形態が長方形であってもよい。しかし、それに限定されるものではなく、重畳部OVL’は、多様な形状が可能である。特に、重畳部OVL’は、第1追加領域CEE1’及び第2追加領域CEE2’が重畳して形成されてもよい。後述するように、重畳部OVL’は、第1対向電極CE1’及び第2対向電極CE2’より厚くてもよい。第1対向電極CE1’及び第2対向電極CE2’は、重畳部OVL’によって電気的に接続されてもよい。重畳部OVL’は、対向電極の電極切れ現象を防止するために配置されたものであってもよい。
【0101】
第1重畳部OVL1’は、第1対向電極CE1’のうち一つである第1中心対向電極CEa1’と、第2対向電極CE2’のうち一つである第2中心対向電極CEa2’とが重畳されて形成されてもよい。第2重畳部OVL2’は、第2中心対向電極CEa2’と、第1対向電極CE1’のうち他の一つである第1周辺対向電極CEb1’とが重畳されて形成されてもよい。第3重畳部OVL3’は、第1周辺対向電極CEb1’と、第2対向電極CE2’のうち他の一つである第2周辺対向電極CEb2’とが重畳されて形成されてもよい。
【0102】
第1対向電極CE1’のうちから一つを選択し、また第1対向電極CE1’のうち他の一つを選択することにより、第3重畳部OVL3’及び第1重畳部OVL1’は、同一重畳部を意味する。従って、以下においては、第1重畳部OVL1’及び第2重畳部OVL2’を中心に説明する。
【0103】
第1重畳部OVL1’の長手方向への第1延長線OVLL1’、及び第2重畳部OVL2’の長手方向への第2延長線OVLL2’は、互いに交差することができる。特に、第1延長線OVLL1’及び第2延長線OVLL2’は、直角であってもよい。しかし、それに限定されるものではなく、第1延長線OVLL1’及び第2延長線OVLL2’は、多様な角度で交差することができる。従って、第1対向電極CE1’及び第2対向電極CE2’は、ジグザグに重畳されても接続される。
【0104】
一方、図面に図示されていないが、第1重畳部OVL1’及び第2重畳部OVL2’は、コンタクトされてもよい。例えば、第1重畳部OVL1’の一側は、第2重畳部OVL2’の一側と少なくとも一部コンタクトされてもよい。
【0105】
透過部TAは、表示要素が配置されずに光透過率が高い領域であり、第2表示領域DA2に複数もうけられてもよい。例えば、透過部TAは、接続対向電極CEC’、及び後述する画素電極と重畳しない。他の例として、透過部TAは、画素電極、後述する発光層、または第2共通層が配置されてもよい。
【0106】
一実施形態において、透過部TAは、第1方向及び/または第2方向に接続対向電極CEC’と交互に配置されてもよい。他の実施形態において、透過部TAは、接続対向電極CEC’を取り囲むように配置されてもよい。さらに他の実施形態において、接続対向電極CEC’は、透過部TAを取り囲むように配置されてもよい。
【0107】
図面に図示されていないが、接続画素領域PDC’は、配線(図示せず)と重畳することができ、透過部TAは、配線と重畳しない。例えば、配線は、
図3のデータ線DL、スキャンラインSL、第2電源供給配線170などでもある。一実施形態において、光透過率に影響を与えることができる配線は、接続画素領域PDC’に沿って第2方向にも配置される。他の実施形態において、配線は、接続画素領域PDC’に沿ってジグザグに配置されてもよい。
【0108】
接続対向電極CEC’及び透過部TAが交互に配置され、第2表示領域DA2の光透過率が高くなる。接続対向電極CEC’に含まれた第1重畳部OVL1’及び第2重畳部OVL2’は、第1対向電極CE1’及び第2対向電極CE2’の電極切れ現象を防止するためでもある。
【0109】
以下、本発明の一実施形態による表示装置に含まれた構成が積層された構造について、
図6Aで詳細に説明する。
【0110】
【0111】
図6Aを参照すれば、本発明の一実施形態による表示装置は、第1表示領域DA1及び第2表示領域DA2を含む。第1表示領域DA1には、メイン画素Pmが配置され、第2表示領域DA2には、補助画素Pa及び透過部TAが配置される。
【0112】
メイン画素Pmは、メイン薄膜トランジスタTFT、メインストレージキャパシタCst、及びメイン有機発光ダイオードOLEDを含んでもよい。補助画素Paは、補助薄膜トランジスタTFT’、補助ストレージキャパシタCst’及び補助有機発光ダイオードOLED’を含んでもよい。透過部TAは、透過部TAに対応するように、透過ホールTAHを具備することができる。
【0113】
基板100は、ガラスまたは高分子樹脂を含んでもよい。該高分子樹脂は、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアクリレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリカーボネートまたはセルロースアセテートプロピオネートなどを含んでもよい。高分子樹脂を含む基板100は、フレキシブル、ローラブルまたはベンダブルな特性を有することができる。基板100は、前述の高分子樹脂を含む層及び無機層(図示せず)を含む多層構造であってもよい。
【0114】
バッファ層111は、基板100上に位置し、基板100の下部から、異物、湿気または外気の浸透を低減させたり遮断させたりすることができるし、基板100上に平坦面を提供することができる。バッファ層111は、酸化物または窒化物のような無機物、または有機物、または有無機複合物を含んでもよく、無機物と有機物との単層構造または多層構造であってもよい。基板100とバッファ層111との間には、外気の浸透を遮断するバリア層(図示せず)がさらに含まれてもよい。一部実施形態において、バッファ層111は、シリコン酸化物(SiO2)またはシリコン窒化物(SiNx)によって形成される。バッファ層111は、第1バッファ層111a及び第2バッファ層111bが積層されるように形成されてもよい。
【0115】
第2表示領域DA2において、第1バッファ層111aと第2バッファ層111bとの間には、下部電極層BSMが配置される。他の実施形態において、下部電極層BSMは、基板100と第1バッファ層111aとの間に配置されてもよい。下部電極層BSMは、補助薄膜トランジスタTFT’の下部に配置され、コンポーネント20などから放出される光により、補助薄膜トランジスタTFT’の特性が劣化されることを防止することができる。
【0116】
また、下部電極層BSMは、他層に配置された配線GCLと、コンタクトホールを介して接続されてもよい。下部電極層BSMは、配線GCLから、定電圧または信号を提供されてもよい。例えば、下部電極層BSMは、駆動電圧ELVDDまたはスキャン信号を提供されてもよい。下部電極層BSMは、定電圧または信号を提供されることにより、静電気放電が発生される確率を顕著に低減させることができる。下部電極層BSMは、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)及び/または銅(Cu)を含んでもよい。下部電極層BSMは、前述の物質の単一層または多層でもある。
【0117】
バッファ層111上部には、メイン薄膜トランジスタTFT及び補助薄膜トランジスタTFT’が配置されてもよい。メイン薄膜トランジスタTFTは、第1半導体層A1、第1ゲート電極G1、第1ソース電極S1、第1ドレイン電極D1を含み、補助薄膜トランジスタTFT、第2半導体層A2、第2ゲート電極G2、第2ソース電極S2、第2ドレイン電極D2を含む。メイン薄膜トランジスタTFTは、第1表示領域DA1のメイン有機発光ダイオードOLEDと接続され、メイン有機発光ダイオードOLEDを駆動することができる。補助薄膜トランジスタTFT’は、第2表示領域DA2の補助有機発光ダイオードOLED’と接続され、補助有機発光ダイオードOLED’を駆動することができる。
【0118】
第1半導体層A1及び第2半導体層A2は、バッファ層111上に配置され、ポリシリコンを含んでもよい。他の実施形態において、第1半導体層A1及び第2半導体層A2は、非晶質シリコンを含んでもよい。他の実施形態において、第1半導体層A1及び第2半導体層A2は、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ハフニウム(Hf)、カドミウム(Cd)、ゲルマニウム(Ge)、クロム(Cr)、チタン(Ti)及び亜鉛(Zn)を含む群のうちから選択された少なくとも1以上の物質の酸化物を含んでもよい。第1半導体層A1及び第2半導体層A2は、チャネル領域と、不純物がドーピングされたソース領域及びドレイン領域とを含んでもよい。
【0119】
第2半導体層A2は、第2バッファ層111bを挟み、下部電極層BSMと重畳することができる。一実施形態として、第2半導体層A2の幅は、下部電極層BSMの幅より狭く形成されてもよい。従って、基板100に垂直方向に射影したとき、第2半導体層A2は、全体的に下部電極層BSMと重畳する。
【0120】
第1半導体層A1及び第2半導体層A2を覆うように、第1ゲート絶縁層112が具備されてもよい。第1ゲート絶縁層112は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸窒化物(SiON)、アルミニウム酸化物(Al2O3)、チタン酸化物(TiO2)、タンタル酸化物(Ta2O5)、ハフニウム酸化物(HfO2)または亜鉛酸化物(ZnO2)のような無機絶縁物を含んでもよい。第1ゲート絶縁層112は、前述の無機絶縁物を含む単一層または多層であってもよい。
【0121】
第1ゲート絶縁層112上部には、第1半導体層A1及び第2半導体層A2とそれぞれ重畳されるように、第1ゲート電極G1及び第2ゲート電極G2が配置される。第1ゲート電極G1及び第2ゲート電極G2は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)などを含み、単層または多層によって形成される。一例として、第1ゲート電極G1及び第2ゲート電極G2は、Moの単層である。
【0122】
第2ゲート絶縁層113は、第1ゲート電極G1及び第2ゲート電極G2を覆うように設けられてもよい。第2ゲート絶縁層113は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸窒化物(SiON)、アルミニウム酸化物(Al2O3)、チタン酸化物(TiO2)、タンタル酸化物(Ta2O5)、ハフニウム酸化物(HfO2)または亜鉛酸化物(ZnO2)のような無機絶縁物を含んでもよい。第2ゲート絶縁層113は、前述の無機絶縁物を含む単一層または多層であってもよい。
【0123】
第2ゲート絶縁層113上部には、メインストレージキャパシタCstの第1上部電極C2、及び補助ストレージキャパシタCst’の第2上部電極C2’が配置されてもよい。
【0124】
第1表示領域DA1において、第1上部電極C2は、その下の第1ゲート電極G1と重畳する。第2ゲート絶縁層113を挟んで重畳する第1ゲート電極G1及び第1上部電極C2は、メインストレージキャパシタCstをなすことができる。すなわち、第1ゲート電極G1は、メインストレージキャパシタCstの第1下部電極C1として機能することができる。
【0125】
第2表示領域DA2において、第2上部電極C2’は、その下の第2ゲート電極G2と重畳する。第2ゲート絶縁層113を挟んで重畳する第2ゲート電極G2及び第2上部電極C2’は、補助ストレージキャパシタCst’をなすことができる。第2ゲート電極G2は、補助ストレージキャパシタCst’の第2下部電極C1’として機能することができる。
【0126】
第1上部電極C2及び第2上部電極C2’は、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)及び/または銅(Cu)を含んでもよく、前述の物質の単一層または多層であってもよい。
【0127】
層間絶縁層115は、第1上部電極C2及び第2上部電極C2’を覆うように形成されてもよい。層間絶縁層115は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸窒化物(SiON)、アルミニウム酸化物(Al2O3)、チタン酸化物(TiO2)、タンタル酸化物(Ta2O5)、ハフニウム酸化物(HfO2)または亜鉛酸化物(ZnO2)などを含んでもよい。
【0128】
第1ソース電極S1、第2ソース電極S2、第1ドレイン電極D1及び第2ドレイン電極D2は、層間絶縁層115上に配置されてもよい。第1ソース電極S1、第2ソース電極S2、第1ドレイン電極D1及び第2ドレイン電極D2は、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)などを含む導電物質を含んでもよく、前述の材料を含む多層または単層にも形成される。一例として、第1ソース電極S1、第2ソース電極S2、第1ドレイン電極D1及び第2ドレイン電極D2は、Ti/Al/Tiの多層構造によって設けられる。
【0129】
第1ソース電極S1、第2ソース電極S2、第1ドレイン電極D1及び第2ドレイン電極D2を覆うように、平坦化層117が配置されてもよい。平坦化層117は、その上部に配置される第1画素電極221及び第2画素電極221’が平坦に形成されるように、平坦な上面を有することができる。
【0130】
平坦化層117は、有機物質または無機物質からなる膜が単層または多層に形成されてもよい。そのような、平坦化層117は、ベンゾシクロブテン(BCB)・ポリイミド・ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)・ポリメチルメタクリレート(PMMA)・ポリスチレン(PS)のような一般汎用高分子、フェノール系基を有する高分子誘導体、アクリル系高分子、イミド系高分子、アリールエーテル系高分子、アミド系高分子、フッ素系高分子、p-キシレン系高分子、ビニルアルコール系高分子、及びそれらのブレンドなどを含んでもよい。一方、平坦化層117は、シリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸窒化物(SiON)、アルミニウム酸化物(Al2O3)、チタン酸化物(TiO2)、タンタル酸化物(Ta2O5)、ハフニウム酸化物(HfO2)または亜鉛酸化物(ZnO2)などを含んでもよい。平坦化層117を形成した後、平坦な上面を提供するために、化学的機械的研磨が行われてもよい。
【0131】
平坦化層117には、メイン薄膜トランジスタTFTの第1ソース電極S1及び第1ドレイン電極D1のうちいずれか一つを露出させる開口部が存在し、第1画素電極221は、開口部を介して、第1ソース電極S1または第1ドレイン電極D1とコンタクトし、メイン薄膜トランジスタTFTと電気的に接続される。
【0132】
また、平坦化層117には、補助薄膜トランジスタTFT’の第2ソース電極S2及び第2ドレイン電極D2のうちいずれか一つを露出させる開口部を含み、第2画素電極221’は、開口部を介して、第2ソース電極S2または第2ドレイン電極D2とコンタクトし、補助薄膜トランジスタTFT’と電気的に接続される。
【0133】
第1画素電極221及び第2画素電極221’は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム(In2O3)、インジウムガリウムオキサイド(IGO)またはアルミニウム亜鉛オキサイド(AZO)のような導電性酸化物を含んでもよい。他の実施形態において、第1画素電極221及び第2画素電極221’は、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、またはそれらの化合物を含む反射膜を含んでもよい。さらに他の実施形態において、第1画素電極221及び第2画素電極221’は、前述の反射膜の上下に、ITO、IZO、ZnOまたはIn2O3によって形成された膜をさらに含んでもよい。一部実施形態において、第1画素電極221及び第2画素電極221’は、ITO/Ag/ITOによって積層された構造によって設けられる。
【0134】
画素定義膜119は、第1画素電極221及び第2画素電極221’それぞれのエッジをカバーすることができる。画素定義膜119は、第1画素電極221及び第2画素電極221’それぞれに重畳し、画素の発光領域を定義する第1開口OP1及び第2開口OP2を含む。画素定義膜119は、画素電極221,221’のエッジと、画素電極221,221’上部の対向電極との距離を延長させることにより、画素電極221,221’のエッジでアークなどが発生することを防止する役割を行うことができる。画素定義膜119は、ポリイミド、ポリアミド、アクリル樹脂、ベンゾシクロブテン、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)及びフェノール樹脂のような有機絶縁物質であり、スピンコーティングなどの方法によって形成される。
【0135】
画素定義膜119の開口OP1,OP2によって露出された画素電極221,221’上には、第1機能層222aが配置されてもよい。第1機能層222aは、画素定義膜119の上面まで延長されて配置されてもよい。第1機能層222aは、単層または多層でもある。第1機能層222aは、単層構造であるホール輸送層(HTL)であってもよい。または、第1機能層222aは、ホール注入層(HIL)とホール輸送層(HTL)とを含んでもよい。第1機能層222aは、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とにそれぞれ含まれたメイン画素Pmと補助画素Paとに対応するように、一体に形成されてもよい。
【0136】
第1機能層222a上には、第1画素電極221及び第2画素電極221’にそれぞれ対応するように形成された第1発光層222b及び第2発光層222b’が配置される。第1発光層222bと第2発光層222b’は、高分子物質または低分子物質を含んでもよく、赤色、緑色、青色または白色の光を放出することができる。
【0137】
前述の第1発光層222b及び第2発光層222b’の上部には、第2機能層222cが形成されてもよい。第2機能層222cは、単層または多層であってもよい。第2機能層222cは、電子輸送層(ETL)及び/または電子注入層(EIL)を含んでもよい。第2機能層222cは、第1表示領域DA1と第2表示領域DA2とに含まれたメイン画素Pmと補助画素Paとに対応するように、一体にも形成される。第1機能層222a及び/または第2機能層222cは、省略されてもよい。
【0138】
第2機能層222c上部には、接続対向電極CEC’が配置される。接続対向電極CEC’は、仕事関数が低い導電性物質を含んでもよい。例えば、接続対向電極CEC’は、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、リチウム(Li)、カルシウム(Ca)、またはそれらの合金などを含む(半)透明層を含んでもよい。または、接続対向電極CEC’は、前述の物質を含む(半)透明層上に、ITO、IZO、ZnOまたはIn2O3のような層をさらに含んでもよい。
【0139】
本実施形態において、接続対向電極CEC’は、前述のように、第1対向電極CE1’及び第2対向電極CE2’を含む。
【0140】
第1対向電極CE1,CE1’において、互いに隣接した第1対向電極CE1,CE1’及び第2対向電極CE2,CE2’は、エッジで互いに重畳されてコンタクトされる(OVL1,OVL1’領域(
図7))。重畳部分は、メイン画素Pmと補助画素Paとの間でそれぞれ形成される。そのような重畳部OVL1,OVL1’の厚みは、第1対向電極CE1,CE1’または第2対向電極CE2,CE2’のそれぞれの中心領域での厚みより厚いと理解される。
【0141】
一方、第2表示領域DA2において、一部第1対向電極CE1’は、透過部TAを挟み、互いに離隔されても配置される。このとき、第1対向電極CE1’による離隔空間は、接続対向電極CEC’の開口CEC’OPと理解され、そのような開口CEC’OPは、光が透過する透過ホールTAHになる。
【0142】
透過ホールTAHが形成されるというのは、透過部TAに対応し、接続対向電極CEC’などの部材が除去されることを意味するが、透過部TAでの光透過率は、顕著に上昇する。
【0143】
図面に図示されていないが、接続対向電極CEC’上部には、接続対向電極CEC’を保護しながら、光抽出効率を向上させるキャッピング層が形成されてもよい。該キャッピング層は、LiFを含んでもよい。または、該キャッピング層は、シリコンナイトライドのような無機絶縁物を含み、かつ/または有機絶縁物を含んでもよい。一部実施形態において、該キャッピング層は、省略されてもよい。
【0144】
図6Bは、本発明の他の実施形態による表示装置を概略的に示した断面図である。
図6Cは、本発明のさらに他の実施形態による表示装置を概略的に示した断面図である。
図6B及び
図6Cは、
図5BのA-A’線に対応する。
図6B及び
図6Cにおいて、
図6Aと同一の参照符号は、同一部材を言うが、それらの重複説明は、省略する。
【0145】
図6Aにおいては、透過ホールTAHが接続対向電極CEC’の開口CEC’OPに形成されるように図示されているが、本発明は、それに限定されるものではない。
【0146】
図6Bを参照すれば、透過ホールTAHは、画素定義膜119によって定義された第1ホールH1、及び/または平坦化層117によって定義された第2ホールH2をさらに具備することができる。
【0147】
画素定義膜119は、透過部TAに対応し、第1ホールH1を具備することができる。第1ホールH1は、接続対向電極CEC’の開口CEC’OPと重畳されて配置されてもよい。図面においては、開口CEC’OPの下部幅が、第1ホールH1の下部幅に比べて広く具備されるように図示されているが、本発明は、それに限定されるものではない。例えば、接続対向電極CEC’は、透過ホールTAHの内側壁まで延長されて具備され、開口CEC’OPの幅は、第1ホールH1の幅より狭く設けられてもよい。
【0148】
平坦化層117は、透過部TAに対応し、第2ホールH2を具備することができる。第2ホールH2は、接続対向電極CEC’の開口CEC’OPと重畳されて配置されてもよい。図面においては、第1ホールH1の下部幅が、第2ホールH2の下部幅に比べて広く設けられるように図示されているが、本発明は、それに限定されるものではない。例えば、画素定義膜119は、平坦化層117の第2ホールH2のエッジを覆うように具備され、第1ホールH1の幅が、第2ホールH2の幅より狭く具備されてもよい。
【0149】
第1ホールH1及び/または第2ホールH2が形成されることにより、透過部TAの光透過率がさらに向上する。図面においては、第1ホールH1及び第2ホールH2がいずれも形成されるように図示されているが、本発明は、それに限定されるものではない。例えば、透過部TAに対応し、第1ホールH1及び第2ホールH2のうち一つだけ具備されるというように、多様な変形が可能である。一方、第1機能層222a及び第2機能層222cは、透過ホールTAH内部に配置されてもよい。
【0150】
図6Cを参照すれば、透過ホールTAHは、透過部TAに対応する第3ホールH3をさらに設けることができる。
【0151】
第1ゲート絶縁層112、第2ゲート絶縁層113及び層間絶縁層115を総称して無機絶縁層ILとすれば、無機絶縁層ILは、透過部TAに対応する第3ホールH3を具備することができる。第3ホールH3は、バッファ層111または基板100の上面を露出させるようにも形成される。第3ホールH3は、透過部TAに対応するように形成された第1ゲート絶縁層112の第1開口、第2ゲート絶縁層113の第2開口、及び層間絶縁層115の第3開口が重畳されても形成される。前述の第1~第3開口は、別途の工程を介してそれぞれ形成されるか、あるいは同一工程を介して、同時にも形成される。または、第1開口及び第2開口は、同時に形成され、第3開口は、別途にも形成されるというように、多様な変形が可能である。第1開口~第3開口が別途の工程によって形成される場合、第3ホールH3の側面には、段差が形成されてもよい。
【0152】
一方、無機絶縁層ILは、バッファ層111を露出させる第3ホールH3ではない溝(groove)を設けることができる。例えば、無機絶縁層ILにおいて第1ゲート絶縁層112は、透過部TAに対応して連続して配置され、第2ゲート絶縁層113と層間絶縁層115は、透過部TAに対応し、それぞれ第2開口及び第3開口を設けることができる。
【0153】
または、透過部TAに対応し、第1ゲート絶縁層112及び第2ゲート絶縁層113は、連続して配置され、層間絶縁層115は、透過部TAに対応する第3開口を具備することができるというように、多様な変形が可能である。
【0154】
本実施形態において、無機絶縁層IL、平坦化層117及び画素定義膜119などは、コンポーネント20が送受信することができる光の透過率を具備することができるが、透過部TAに対応するホールを具備しない。しかし、無機絶縁層IL、平坦化層117及び画素定義膜119が透過部TAに対応するホールを具備する場合、光透過率がさらに向上する。
【0155】
図7は、本発明の他の実施形態による表示装置の第2表示領域を示した平面図である。
【0156】
図7において、
図5Bと同一の参照符号は、同一部材を示し、ここでは、説明の簡略化のために、それらの重複説明は、省略する。
【0157】
図7を参照すれば、本発明の一実施形態による表示装置の第2表示領域DA2には、接続画素領域PDC’-1と透過部TA-1とが配置される。所定の画素領域PD’-1は、連続して配置され、1つの接続画素領域PDC’-1を形成することができる。
図7に図示されているように、接続画素領域PDC’-1は、第1方向(例えば、x方向)及び第2方向(例えば、y方向)と異なる方向に配置されてもよい。
【0158】
接続画素領域PDC’-1は、第1画素領域PD1’-1及び第2画素領域PD2’-1を含んでもよい。第1画素領域PD1’-1は、互いに離隔されるように配置されてもよい。第2画素領域PD2’-1は、第1画素領域PD1’-1と隣接し、他の第2画素領域PD2’-1とは、互いに離隔されるように配置されてもよい。第1画素領域PD1’-1及び第2画素領域PD2’-1は、複数の副画素を含んでもよく、複数の副画素は、ペンタイルマトリックス構造に配置されてもよい。
【0159】
図7に図示されているように、第1画素領域PD1’-1及び第2画素領域PD2’-1は、直線上に配置されてもよい。
【0160】
接続画素領域PDC’-1に対応し、接続対向電極CEC’-1が配置されてもよい。接続対向電極CEC’-1は、互いに離隔されて配置された第1対向電極CE1’-1、及び第1対向電極CE1’-1と重畳された重畳部OVL’-1を含み、互いに離隔されて配置された第2対向電極CE2’-1を含んでもよい。
【0161】
第1対向電極CE1’-1は、接続画素領域PDC’-1の第1画素領域PD1’-1に対応して配置されてもよい。第1対向電極CE1’-1は、第1画素領域PD1’-1の範囲よりもさらに広く配置され、第1画素領域PD1’-1と重畳しない第1追加領域CEE1’-1を具備することができる。第1対向電極CE1’-1は、透過部TAを挟んで離隔されて配置されてもよい。
【0162】
第2対向電極CE2’-1は、接続画素領域PDC’-1の第2画素領域PD2’-1に対応しても配置される。第2対向電極CE2’-1は、第2画素領域PD2’-1の範囲よりもさらに広く配置され、第2画素領域PD2’-1と重畳しない第2追加領域CEE2’-1を具備することができる。第2追加領域CEE2’-1は、第1追加領域CEE1’-1と一部分重畳し、重畳部OVL’-1を含んでもよい。第2対向電極CE2’-1は、透過部TAを挟んで離隔されて配置されてもよい。
【0163】
重畳部OVL’-1は、第1重畳部OVL1’-1、第2重畳部OVL2’-1及び第3重畳部OVL3’-1を含んでもよい。
【0164】
一実施形態において、透過部TAは、第1方向及び/または第2方向に、接続対向電極CEC’-1と交互にも配置される。他の実施形態において、透過部TAは、接続対向電極CEC’-1を取り囲むように配置されてもよい。さらに他の実施形態において、接続対向電極CEC’-1は、透過部TAを取り囲むように配置されてもよい。
【0165】
第1対向電極CE1’-1及び第2対向電極CE2’-1は、直線上に配置されてもよい。また、第1重畳部OVL1’-1の長手方向への第1延長線OVLL1’-1と、第2重畳部OVL2’-1の長手方向への第2延長線OVLL2’-1は、互いに平行である。第1延長線OVLL1’-1及び第2延長線OVLL2’-1が互いに平行に配置されることにより、第1対向電極CE1’-1及び第2対向電極CE2’-1は、直線上に重畳して配置されてもよい。従って、対向電極切れ現象を防止し、表示装置の信頼度を向上させることができる。
【0166】
図8Aは、本発明の実施形態による第1表示領域に対向電極を形成するための第1マスクの一例を、
図8Bは、本発明の実施形態による第1表示領域に対向電極を形成するための第2マスクの一例を示す。
図9A及び
図9Bは、それを利用した製造方法を示す。
【0167】
図5Aと同一の参照符号は、同一部材を意味するが、それらの重複説明を省略する。
【0168】
図8Aを参照すれば、本発明の一実施形態による第1マスクM1は、互いに離隔された第1開口部510Aを含み、第1開口部510Aは、チルティングされた四角形でもある。
【0169】
第1開口部510Aは、互いに離隔されて配置されてもよい。第1方向に離隔されて配置された第1開口部510Aの中心間第1離隔距離dis1は、第2方向に離隔されて配置された第1開口部510Aの中心の間第2離隔距離dis2と同一でもある。従って、第1開口部510Aは、一定に離隔されて配置されてもよい。
【0170】
図8Bを参照すれば、本発明の一実施形態による第2マスクM2は、互いに離隔された第2開口部510Bを含み、第2開口部510Bは、チルティングされた四角形であってもよい。
【0171】
第2開口部510Bは、互いに離隔されて配置されてもよい。第1方向に離隔されて配置された第2開口部510Bの中心間第3離隔距離dis3は、第2方向に離隔されて配置された第2開口部510Bの中心間第4離隔距離dis4と同一であってもよい。従って、第2開口部510Bは、一定に離隔されて配置されてもよい。
【0172】
本実施形態による第1マスクM1及び第2マスクM2は、対向電極を蒸着するときに使用するマスクであり、FMM(fine metal mask)であってもよい。FMMマスクは、金属板にホールを形成した後で引っ張る方式によって製造されてもよい。
【0173】
第1開口部510Aは、第1対向電極CE1を形成するためのものであり、その大きさが、第1対向電極CE1より小さいか、あるいはそれと同一である。第2開口部510Bは、第2対向電極CE2を形成するためのものであり、その大きさが、第2対向電極CE2より小さいか、あるいはそれと同一である。
【0174】
本実施形態においては、対向電極を形成するために、第1マスクM1及び第2マスクM2を利用した蒸着を利用することができる。
図9Aは、第1マスクM1を利用し、第1対向電極CE1を第1表示領域DA1に蒸着する方法を示している。
図9Bは、第2マスクM2を利用し、第2対向電極CE2を第1表示領域DA1に蒸着する方法を示している。
【0175】
図9Aを参照すれば、基板100上に、第2機能層222c(
図6A)まで形成した後、第1開口部510Aが、第1画素領域PD1に対応するように配置されてもよい。
【0176】
その後、蒸着源(図示せず)を利用し、対向電極に形成される蒸着物質を放出させ、第2機能層222c上部に、第1対向電極CE1を一次蒸着する。このとき、第1対向電極CE1は、第1マスクM1の第1開口部510Aの配置により、一部にだけ形成される。
【0177】
その後、
図9Bのように、第2マスクM2を、第2画素領域PD2に対応するように配置した後、第2対向電極CE2を二次蒸着させる。二次蒸着時に形成される第2対向電極CE2の一部領域は、一次蒸着時に形成された第1対向電極CE1と重畳され、重畳部OVLを形成することができる。
【0178】
しかし、それに限定されるものではなく、第1表示領域DA1に、第1マスクM1を利用し、一体に対向電極を形成することができる。例えば、第1マスクM1に、第1表示領域DA1に対応するように開口部を配置し、対向電極を形成することができ、第2マスクM2には、第1表示領域DA1に対応するように、遮蔽部を配置することができるというように、多様な変形が可能である。
【0179】
図10Aは、本発明の実施形態による第2表示領域に対向電極を形成するための第1マスクの一例を、
図10Bは、本発明の実施形態による第2表示領域に対向電極を形成するための第2マスクの一例を示す。
図11A及び
図11Bは、それを利用した製造方法を示す。
【0180】
図5Bと同一の参照符号は、同一部材を意味するが、それらの重複説明を省略する。
【0181】
図10Aを参照すれば、本発明の一実施形態による第1マスクM1は、互いに離隔された第1開口部510A’を含む。
【0182】
第1開口部510A’は、平面上四角形状であってもよい。しかし、それに限定されるものではなく、円形、三角形、五角形など多様な変形が可能である。また、四角形の形状のうち頂点部分は、曲率半径を有するようにも形成される。
【0183】
第1開口部510A’は、短辺MR1と長辺MR2とを含む長方形であってもよい。短辺MR1の延長線、または長辺MR2の延長線は、第1方向または第2方向と異なる方向に延長されてもよい。従って、第1開口部510A’は、チルティングされた長方形であってもよい。
【0184】
第1開口部510A’は、互いに離隔されて配置されてもよい。一実施形態において、第1開口部510A’は、第1方向(例えば、x方向)または第2方向(例えば、y方向)に離隔されて配置されてもよい。しかし、それに限定されるものではなく、第1方向または第2方向と異なる方向に離隔されて配置されてもよいというように、多様な変形が可能である。
【0185】
第1方向に離隔されて配置された第1開口部510A’の中心の間第1離隔距離dis1’は、第2方向に離隔されて配置された第1開口部510A’の中心の間第2離隔距離dis2’と異なってもよい。例えば、第1離隔距離dis1’は、第2離隔距離dis2’よりも長い。
【0186】
図10Bを参照すれば、本発明の一実施形態による第2マスクM2は、互いに離隔された第2開口部510B’を含む。
【0187】
第2開口部510B’は、平面上四角形状であってもよい。しかし、それに限定されるものではなく、円形、三角形、五角形など多様な変形が可能である。また、四角形の形状のうち頂点部分が曲率半径を有するように形成されてもよい。
【0188】
第2開口部510B’は、短辺MR3と長辺MR4とを含む長方形であってもよい。短辺MR3の延長線、または長辺MR4の延長線は、第1方向(例えば、x方向)または第2方向(例えば、y方向)と異なる方向にも延長される。従って、第2開口部510B’は、チルティングされた長方形であってもよい。
【0189】
第2開口部510B’は、互いに離隔されて配置されてもよい。一実施形態において、第2開口部510B’は、第1方向または第2方向に離隔されて配置されてもよい。しかし、それに限定されるものではなく、第1方向または第2方向と異なる方向に離隔されて配置されてもよいというように、多様な変形が可能である。
【0190】
第1方向に離隔されて配置された第2開口部510B’の中心の間第3離隔距離dis3’は、第2方向に離隔されて配置された第2開口部510B’の中心の間第4離隔距離dis4’と異なってもよい。例えば、第3離隔距離dis3’は、第4離隔距離dis4’よりも長い。従って、第1方向に透過部TAが配置された領域に対向電極を形成しない。
【0191】
第1開口部510A’及び第2開口部510B’の形状は、異なってもよい。第1開口部510A’が第1方向を基準に、短辺MR1がチルティングされた角度と、第2開口部510B’が第1方向を基準に、短辺MR3がチルティングされた角度は、異なってもよい。また、第1開口部510A’の平面上面積は、第2開口部510B’の平面上面積と異なってもよい。
【0192】
図11Aは、第1マスクM1を利用し、第1対向電極CE1’を第2表示領域DA2に蒸着する方法を示している。
図11Bは、第2マスクM2を利用し、第2対向電極CE2’を第2表示領域DA2に蒸着する方法を示している。
【0193】
図11Aを参照すれば、基板100上に、第2機能層222c(
図6A)まで形成した後、第1開口部510A’が第1画素領域PD1’に対応するように配置されてもよい。
【0194】
その後、蒸着源(図示せず)を利用し、対向電極に形成される蒸着物質を放出させ、第2機能層222c上部に、第1対向電極CE1’を一次蒸着する。このとき、第1対向電極CE1’は、第1マスクM1の第1開口部510A’の配置により、一部にだけ形成される。
【0195】
その後、
図11Bのように、第2マスクM2を、第2画素領域PD2’に対応するように配置した後、第2対向電極CE2’を二次蒸着させる。二次蒸着時に形成される第2対向電極CE2’の一部領域は、一次蒸着時に形成された第1対向電極CE1’と重畳され、重畳部OVL’を形成することができる。
【0196】
そのように、第1マスクM1及び第2マスクM2を利用すれば、第2表示領域DA2の透過部TAに対応する領域は、対向電極が形成されない。従って、接続対向電極CEC’は、透過部TAと交互に配置されてもよい。第1マスクM1及び第2マスクM2を利用し、第2表示領域DA2に対向電極を形成すれば、第1表示領域DA1において、第1方向に配置された隣接する第1対向電極CE1間の間隔は、第2表示領域DA2において、第1方向に配置された第1対向電極CE1’間の間隔と異なってもよい。
【0197】
図12Aは、本発明の実施形態による第2表示領域に対向電極を形成するための第1マスクの他の例を、
図12Bは、本発明の実施形態による第2表示領域に対向電極を形成するための第2マスクの他の例を示す。
図13A及び
図13Bは、それを利用した製造方法を示す。
【0198】
図7と同一の参照符号は、同一部材を意味するが、それらの重複説明は、省略する。
【0199】
図12Aを参照すれば、本発明の他の実施形態による第1マスクM1-1は、互いに離隔された第1開口部510A’-1を含む。
【0200】
第1開口部510A’-1は、平面上四角形状であってもよい。第1開口部510A’-1の平面上四角形状において、頂点部分が曲率半径を有して配置されてもよい。
【0201】
第1開口部510A’-1は、短辺MR1-1と長辺MR2-1とを含む長方形であってもよい。短辺MR1-1の延長線、または長辺MR2-1の延長線は、第1方向(例えば、x方向)または第2方向(例えば、y方向)と異なる方向にも延長される。従って、第1開口部510A’-1は、チルティングされた長方形であってもよい。
【0202】
第1開口部510A’-1は、互いに離隔されて配置されてもよい。一実施形態において、第1開口部は、第1方向に離隔されて配置されてもよい。また、第1開口部510A’-1は、第1方向及び第2方向と異なる方向に離隔されて配置されてもよい。例えば、第1開口部510A’-1は、第1方向からチルティングされた一定角度ほど離隔されて配置されてもよい。
【0203】
第1方向に離隔されて配置された第1開口部510A’-1の中心間第1離隔距離dis1’-1は、第1方向からチルティングされた一定角度ほど離隔されて配置された第1開口部510A’-1の中心間第2離隔距離dis2’-1と異なってもよい。例えば、第1離隔距離dis1’-1は、第2離隔距離dis2’-1よりも長い。
【0204】
図12Bを参照すれば、本発明の他の実施形態による第2マスクM2-1は、互いに離隔された第2開口部510B’-1を含む。
【0205】
第2開口部510B’-1は、平面上四角形状であってもよい。第2開口部510B’-1の平面上四角形状において、頂点部分が曲率半径を有して配置されてもよい。
【0206】
第2開口部510B’-1は、短辺MR3-1と長辺MR4-1とを含む長方形であってもよい。短辺MR3-1の延長線、または長辺MR4-1の延長線は、第1方向(例えば、x方向)または第2方向(例えば、y方向)と異なる方向にも延長される。従って、第2開口部510B’-1は、チルティングされた長方形であってもよい。
【0207】
第2開口部510B’-1は、互いに離隔されて配置されてもよい。一実施形態において、第2開口部510B’-1は、第1方向に離隔されて配置されてもよい。また、第2開口部510B’-1は、第1方向及び第2方向と異なる方向に離隔されて配置されてもよい。例えば、第2開口部510B’-1は、第1方向からチルティングされた一定角度ほど離隔されて配置されてもよい。
【0208】
第1方向に離隔されて配置された第2開口部510B’-1の中心間第3離隔距離dis3’-1は、第1方向からチルティングされた一定角度ほど離隔されて配置された第2開口部510B’-1の中心間第4離隔距離dis4’-1と異なってもよい。例えば、第3離隔距離dis3’-1は、第4離隔距離dis4’-1よりも長い。
【0209】
第1開口部510A’-1及び第2開口部510B’-1の形状は、同一であってもよい。第1開口部510A’-1が、第1方向を基準に、短辺MR1-1がチルティングされた角度と、第2開口部510B’-1が、第1方向を基準に、短辺MR3-1がチルティングされた角度は、同一であってもよい。また、第1開口部510A’-1の平面上面積は、第2開口部510B’-1の平面上面積と同一であってもよい。
【0210】
本実施形態による第1マスクM1-1及び第2マスクM2-1は、対向電極を蒸着するときに使用するマスクであり、FMMであってもよい。FMMマスクは、金属板にホールを形成した後で引っ張る方式によっても製造される。
【0211】
本実施形態においては、対向電極を形成するために、第1マスクM1-1及び第2マスクM2-1を利用して蒸着を実施することができる。
図13Aは、第1マスクM1-1を利用し、第1対向電極CE1’-1を第2表示領域DA2に蒸着する方法を示している。
図13Bは、第2マスクM2-1を利用し、第2対向電極CE2’-1を第2表示領域DA2に蒸着する方法を示している。
【0212】
第1対向電極CE1’-1及び第2対向電極CE2’-1を形成する方法は、
図11A及び
図11Bで詳述したところと共通するので、省略する。
【0213】
前述のような製造方法により、第1重畳部OVL1’-1及び第2重畳部OVL2’-1が形成され、第1重畳部OVL1’-1の長手方向への延長線、及び第2重畳部OVL2’-1の長手方向への延長線は、互いに平行である。従って、第2表示領域DA2において、対向電極切れ現象を防止することができる。
【0214】
以上のような本発明は、図面に図示した一実施形態を参照して説明したが、それらは、例示的なものに過ぎず、当該分野において当業者であるならば、それらから、多様な変形、及び実施形態の変形が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決められるものである。
【符号の説明】
【0215】
100 基板
111 バッファ層
111a 第1バッファ層
111b 第2バッファ層
112 第1ゲート絶縁層
113 第2ゲート絶縁層
115 層間絶縁層
117 平坦化層
119 画素定義膜
221,221’ 画素電極
300 薄膜封止層
310 第1無機封止層
320 有機封止層
330 第2無機封止層
510A,510A’,510A’-1 第1開口部
510B,510B’,510B’-1 第2開口部
CE1,CE1’,CE1’-1 第1対向電極
CE2,CE2’,CE2’-1 第2対向電極
CEC’,CEC’-1 接続対向電極
CEE1’-1 第1追加領域
CEE2’-1 第2追加領域
M1,M1-1 第1マスク
M2,M2-1 第2マスク
OVLL1’,OVLL1’-1 第1延長線
OVLL2’,OVLL2’-1 第2延長線
OVL,OVL’,OVL’-1 重畳部
OVL1,OVL1’,OVL1’-1 第1重畳部
OVL2,OVL2’,OVL2’-1 第2重畳部
OVL3,OVL3’,OVL3’-1 第3重畳部
PD,PD’,PD’-1 画素領域
PD1,PD1’,PD1’-1 第1画素領域
PD2,PD2’,PD2’-1 第2画素領域
PDC’,PDC’-1 接続画素領域
TA,TA-1 透過部