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特許7517965電子機器、制御プログラム、および電子機器の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】電子機器、制御プログラム、および電子機器の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20240709BHJP
   G06F 3/04817 20220101ALI20240709BHJP
【FI】
G06F3/0482
G06F3/04817
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020197357
(22)【出願日】2020-11-27
(65)【公開番号】P2022085595
(43)【公開日】2022-06-08
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】本多 亮
【審査官】菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-259009(JP,A)
【文献】特開2006-343856(JP,A)
【文献】特開2017-117251(JP,A)
【文献】特開2018-046684(JP,A)
【文献】特開2010-187758(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作を受け付けるアイコンを少なくとも一つ含むメニューを1または複数表示する表示部と、
前記ユーザの操作に応じて、メニュー表示を第1形態から第2形態へ切替えて表示するメニュー表示制御部と、を備え、
前記第1形態は、複数のメニューのうち一つのメニューを表示し、
前記第2形態は、前記複数のメニューの全てを表示し、
前記メニュー表示制御部は、前記第2形態において任意のアイコンが操作されると、操作された当該アイコンに対応する機能を実行させるとともに前記第1形態に切替えて、前記複数のメニューのうち当該アイコンを含むメニューを表示する、電子機器。
【請求項2】
前記第2形態のメニューの表示領域は、前記第1形態のメニュー表示領域およびそれと連続する拡張領域からなり、
前記メニュー表示制御部は、前記第2形態において前記拡張領域が重畳する領域を含む表示対象を、前記第1形態でメニューを表示しているときと大きさおよび配置を変更せずに表示する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記メニュー表示制御部は、前記第2形態の前記拡張領域を、メニューが重畳して表示された領域が透けて見えるように表示する、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記メニュー表示制御部は、前記第1形態において、各メニューをメニュー切替アイコンを含めて表示するとともに、前記メニュー切替アイコンが操作されたときに、前記第1形態から前記第2形態へ切替える、請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記メニュー表示制御部は、前記第2形態において、表示される前記複数のメニューのうち、いずれか1つのみのメニューに、メニュー切替アイコンを含めて表示するとともに、前記メニュー切替アイコンが操作されたときに、前記第2形態から前記第1形態へ切替える、請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記メニュー表示制御部は、前記メニュー切替アイコンに、表示中のメニューの識別情報を表示する、請求項4または5に記載の電子機器。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の電子機器としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記メニュー表示制御部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
【請求項8】
表示部に、ユーザの操作を受け付けるアイコンを少なくとも一つ含むメニューを1または複数表示する電子機器の制御方法であって、
複数のメニューのうち一つのメニューを表示する第1形態にて表示を行う第1形態表示ステップと、
前記複数のメニューの全てを表示する第2形態にて表示を行う第2形態表示ステップと、
前記第2形態表示ステップにおいて任意のアイコンが操作されると、操作された当該アイコンに対応する機能を実行させるとともに前記第1形態に切替えて、前記複数のメニューのうち当該アイコンを含むメニューを表示する第1形態切替ステップと、を含む電子機器の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションや機能等に対応する多数のアイコンを表示する電子機器、制御プログラム、および電子機器の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子辞書には、国語辞書、英和辞書等の各種辞書の他、200を超える多様なコンテンツやアプリケーションが搭載されている。また、多機能化が進み、単語帳機能、ブックマーク(しおり)機能、マーカー機能、手書きメモ機能などの情報記録機能の他、電卓機能、ゲーム機能、電子書籍機能、カメラ機能、通話機能、通信機能、TOEIC(登録商標)等のテスト機能などの多彩な機能が搭載されている。
【0003】
これに伴い、各種アプリケーションや機能等に対応する多数のアイコンが生成され、グルーピングされ、複数のメニューに含まれるようになった。このため、ユーザは所望のアイコンがどこにあるのかがわかりにくくなり、所望のアイコンに到達するまで、複数あるメニューを切替え、当該メニューに含まれるアイコンを表示させて探さねばならなくなった。
【0004】
近年、アイコンを探しやすくするために、様々なインターフェースが開発されている。例えば、下記の特許文献1には、複数のアイコンの表示態様を、重ねずに一覧的に表示する態様と、重ねて表示する態様との間で変化させ、アイコンの視認性を向上させる電子機器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2014-109967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術は、全アイコンを複数列に配置して表示した状態から、ユーザのフリック操作により、最前列または最後列のアイコンを他のアイコンの上に重ねて拡大表示するものである。ユーザは所望のアイコンが見つかるまでフリック操作を繰り返す必要があり、時間がかかるという問題がある。
【0007】
本発明の一態様は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、多数のアイコンから必要なアイコンを探しやすい電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る電子機器は、ユーザの操作を受け付けるアイコンを少なくとも一つ含むメニューを1または複数表示する表示部と、前記ユーザの操作に応じて、メニュー表示を第1形態から第2形態へ切替えて表示するメニュー表示制御部と、を備え、前記第1形態は、複数のメニューのうち一つのメニューを表示し、前記第2形態は、前記複数のメニューの全てを表示し、前記メニュー表示制御部は、前記第2形態において任意のアイコンが操作されると、操作された当該アイコンに対応する機能を実行させるとともに前記第1形態に切替えて、前記複数のメニューのうち当該アイコンを含むメニューを表示する。
【0009】
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る制御方法は、表示部に、ユーザの操作を受け付けるアイコンを少なくとも一つ含むメニューを1または複数表示する電子機器の制御方法であって、複数のメニューのうち一つのメニューを表示する第1形態表示ステップと、前記複数のメニューの全てを表示する第2形態表示ステップと、前記第2形態表示ステップにおいて任意の機能アイコンが操作されると、操作された当該アイコンに対応する機能を実行させるとともに前記第1形態に切替えて、前記複数のメニューのうち当該機能アイコンを含むメニューを表示する第1形態切替ステップとを含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、多数のアイコンから必要なアイコンを探しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態1に係る電子辞書の要部構成の一例を示すブロック図である。
図2図1に示す電子辞書の外観の一例を示す斜視図である。
図3図1に示す電子辞書の第1形態のメニュー表示の一例を示す図である。
図4図1に示す電子辞書の第2形態のメニュー表示の一例を示す図である。
図5図1に示す電子辞書のメニュー表示の遷移の一例を示す遷移図である。
図6図1に示す電子辞書のメニュー表示の遷移の他の一例を示す遷移図である。
図7図1に示すメニュー表示制御部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
図8図1に示す電子辞書の外観の他の例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明では、本発明に係る電子機器を、電子辞書1に適用した例に基づいて説明する。しかし、本発明はこの例に限らず、複数のメニューを表示する電子機器であればよく、例えば、スマートフォン、タブレット端末、テレビ受像機、ポータブルブルーレイプレーヤー等の電子機器についても適用可能である。
【0013】
<要部構成>
以下、図1および図2を参照して電子辞書1の要部構成について説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る電子辞書1の要部構成の一例を示すブロック図である。図2は、電子辞書1の外観の一例を示す斜視図である。
【0014】
図1および図2に示すように、電子辞書1は、タッチパネル10、入力部16、出力部17、他の装置と通信するための通信部18、制御部20、および記憶部30を含む。
【0015】
タッチパネル10は、表示部11として機能するディスプレイ等に、操作部15として機能するタッチ操作検出センサを統合したもので、画面に接触または近接した指やペンの位置を感知する。
【0016】
操作部15は、上述したように、ユーザのタッチ操作等を受け付ける。
【0017】
表示部11は各種情報を表示し、液晶ディスプレイの他、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイ、その他のディスプレイとして実現される。表示部11は、機能アイコン14を少なくとも一つ含むメニュー35を表示するメニュー表示領域12、メニュー表示領域12以外のコンテンツ等を表示するその他の表示領域13を備える。
【0018】
なお、タッチパネル10は、電子辞書1の構成に含まれていてもよいし、電子辞書1と通信可能に接続された外部装置等であってもよい。
【0019】
入力部16は、例えば、ユーザの入力操作を受け付ける各種のキーであり、文字キー、決定キー、カーソルキー等が含まれる。入力操作は、各種キーの押下であってもよいし、手書き文字認識の機能を利用したものであってもよいし、音声認識の機能を利用したものであってもよい。また、カメラで撮影した画像の画像認識の機能を利用したものであってもよい。
【0020】
出力部17は、画像や文字以外の各種情報を出力し、例えば、音声または音を出力するスピーカ等により実現される。
【0021】
記憶部30は、制御部20が使用する各種データを記憶する。記憶部30は、第1メニュー記憶部31、第2メニュー記憶部32、第3メニュー記憶部33、操作アイコン記憶部34を含む。
【0022】
第1メニュー記憶部31は、第1メニュー35aに含まれる機能アイコン14を記憶する、第1アイコン記憶部31aを含む。第2メニュー記憶部32は、第2メニュー35bに含まれる機能アイコン14を記憶する、第2アイコン記憶部32aを含む。第3メニュー記憶部33は、第3メニュー35cに含まれる機能アイコン14を記憶する、第3アイコン記憶部33aを含む。
【0023】
なお、以降の説明において、第1メニュー35a、第2メニュー35b、第3メニュー35cなどを互いに区別せず、総称する目的で記載するときは、メニュー35と記載する。
【0024】
機能アイコン14は、電子辞書1が備える各種アプリケーションや機能等に対応し、機能アイコン14をタッチ操作等することによって、対応するアプリケーションを起動させたり、対応する機能を発揮させたりすることができる。
【0025】
機能アイコン14は、例えば、選択頻度により分類されて各メニュー35に含まれる。選択頻度が高い機能アイコン14は、例えば、メインメニューである第1メニュー35aに含まれ、次に選択頻度が高い機能アイコン14は、第2メニュー35bに含まれる。また、それほど選択頻度が高くないが必要な機能等に対応する機能アイコン14は、第3メニュー35cに含まれる。
【0026】
操作アイコン記憶部34は、メニュー35が全て表示されている状態で、ユーザが操作した機能アイコン14を記憶する。操作アイコン記憶部34の詳細については、図4に基づいて後述する。
【0027】
メニュー35は、上述したように、3つ備えられてもよいし、2つ備えられてもよい。また、必要に応じて4つ以上備えられてもよい。また、機能アイコン14は、選択頻度によって分類されてもよいし、例えば、対応する機能が互いに関連する機能アイコン14ごとに分類されてもよい。また、その他の条件によって分類されてもよい。
【0028】
なお、記憶部30は、電子辞書1内の記憶部であってもよいし、電子辞書1と通信可能に接続されるUSBメモリ等の外部ストレージであってもよい。
【0029】
制御部20は、電子辞書1の各部を統括して制御する。制御部20は、表示制御部21、入力制御部23、出力制御部24、通信制御部25を備える。
【0030】
表示制御部21は表示部11を制御し、メニュー表示領域12を制御するメニュー表示制御部22を備える。メニュー表示制御部22は、第1メニュー35a、第2メニュー35b、および第3メニュー35cのうち、表示部11に表示するメニュー35を、ユーザの操作に応じて選択し、表示する。メニュー表示制御部22が実行する処理の詳細については、図3図4および図5に基づいて後述する。
【0031】
入力制御部23は入力部16を、出力制御部24は出力部17を、通信制御部25は通信部18を、それぞれ制御する。
【0032】
<第1形態のメニュー表示>
次に、図3に基づいて、電子辞書1の第1形態のメニュー表示について説明する。図3は、電子辞書1の第1形態のメニュー表示の一例を示す図である。
【0033】
図3に示すように、電子辞書1の表示部11は、各種メニュー35を表示するメニュー表示領域12と、各種コンテンツや、アプリケーション等を表示するその他の表示領域13とを備える。
【0034】
図3に示す例では、その他の表示領域13には、辞書コンテンツ等で「富士山」で検索した結果、表示された文章(以下、「富士山の検索結果」という)が示されている。
【0035】
メニュー表示領域12には、第1メニュー35aが表示されている。第1メニュー35aは、上述したように、例えば、選択頻度によって分類された機能アイコン14を含んでいる。一例として、ホームアイコン52、文字サイズアイコン、英作ボードアイコン、連続読上アイコン、カーソルアイコン、ツールアイコン、決定アイコン、戻るアイコン、およびメニュー切替アイコン50が表示される。
【0036】
これらの機能アイコン14をタッチ操作することによって、各機能アイコン14に対応する機能を発揮させることができる。例えば、ホームアイコン52は、ユーザのタッチ操作により、ホーム画面を表示することができる。また、文字サイズアイコンは文字サイズを変更することができ、英作ボードアイコンは、英語の文章を入力できる「英作ボード」を呼び出すことができる。連続読上アイコンは音声で文章を連続して読上げさせることができ、十字型のカーソルアイコンはカーソルを動かすことができる。ツールアイコンはカレンダーや電卓などのツールを呼び出すことができ、決定アイコンはメニュー選択や文字入力などを確定させることができ、戻るアイコンは前の画面を表示させることができる。
【0037】
メニュー切替アイコン50は、タッチ操作することによって、メニュー表示を第1形態から第2形態へ切替えることができる。第1形態は、図3に示すように、3つあるメニュー35のうち1つのメニュー、例えば、第1メニュー35aのみを表示する。第1メニュー35aは、例えば、メニュー表示領域12に収まるように、縦一列に表示される。
【0038】
一方、メニュー表示の第2形態では、図4に基づいて後述するように、3つあるメニュー35の全てを表示する。
【0039】
メニュー切替アイコン50は、メニュー表示が第1形態のとき、図3に示すように、メニュー35を展開して全部のメニュー35を表示することができることを示す画像や文字が施されていてもよい。またメニュー切替アイコン50は、メニュー表示が第2形態のとき、図4に示すように、コンテンツ等の表示の邪魔にならないように、メニュー35を折り畳んで1つのメニュー35のみを表示することができることを示す画像や文字が施されていてもよい。
【0040】
<第2形態のメニュー表示>
図4は、電子辞書1の第2形態のメニュー表示の一例を示す図である。図4に基づいて、メニュー表示の第2形態について説明する。
【0041】
図4に示すように、第2形態では、第1形態と相違し、3つあるメニュー35の全てが表示される。つまり、第1メニュー35a、第2メニュー35b、および第3メニュー35cの全てが表示される。
【0042】
ここで、第2メニュー35bは、複数の機能アイコン14を含んでいる。例えば、前見出アイコン、次見出アイコン、履歴アイコン、単語帳アイコン、マーカーテストアイコン、単語帳登録アイコン、2画面検索用アイコン、および暗記メモ作成アイコンが表示される。これらの機能アイコン14をタッチ操作することによって、各機能アイコン14に対応する機能を発揮させることができる。
【0043】
例えば、前見出アイコンは前の見出しを表示させることができ、次見出アイコンは次の見出しを表示させることができる。履歴アイコンは検索履歴または電子書籍のしおりを表示させることができ、単語帳アイコンは単語帳に登録されている単語を表示させることができる。マーカーテストアイコンは、覚えたい語句にマーカーを引いて登録したり、マーカー部分を隠してその部分を言い当てるテストをしたりすることができる。単語帳登録アイコンは単語を単語帳に登録することができ、2画面検索用アイコンは別のウィンドウを開いて別の語を調べることができる。暗記メモ作成アイコンは、手書きでコメントなどを書き込んだ画面のコピーを保存することができる。
【0044】
また、第3メニュー35cは、同様に、複数の機能アイコン14を含んでおり、例えば、早見アイコン、設定アイコン、縦横切替アイコン、電源アイコン、およびメニュー切替アイコン50が表示される。これらの機能アイコン14をタッチ操作することによって、各機能アイコン14に対応する機能を発揮させることができる。
【0045】
例えば、早見アイコンはコンテンツの詳細画面の例文や補足説明などを省略し、意味などを箇条書きで表示させることができる。設定アイコンは、設定メニュー画面を表示させることができ、縦横切替アイコンは、画面の縦表示と横表示とを切替えることができる。また、電源アイコンは、電源を入れたり切ったりすることができる。
【0046】
第2形態は、図4に示すように、例えば、3つのメニュー35を縦3列に並置して表示される。まず、第3メニュー35cは、メニュー表示領域12に収まるように表示される。第2メニュー35bおよび第1メニュー35aは、メニュー表示領域12と連続して配置される拡張領域60に表示される。拡張領域60とは、その他の表示領域13の上に重畳して表示される領域であり、第2メニュー35bおよび第1メニュー35aが表示される領域である。
【0047】
つまり、メニュー表示領域12に表示された第3メニュー35cの左側に、第3メニュー35cに当接するように、第2メニュー35bが拡張領域60に表示される。さらに、第2メニュー35bの左側に、第2メニュー35bに当接するように、第1メニュー35aが拡張領域60に表示される。
【0048】
このように、全メニュー35を表示することによって、ユーザは、メニュー35を第1メニュー35aから第2メニュー35bへ、第2メニュー35bから第3メニュー35cへと切替えることなく全機能アイコン14を一覧表示して同時に視認することができる。これにより、ユーザは、所望の機能アイコン14を容易に見つけることができる。
【0049】
また、上述したように、第3メニュー35cはメニュー表示領域12に収まるように表示することができるが、第1メニュー35aおよび第2メニュー35bは、その他の表示領域13の上に重畳して拡張領域60に表示される。
【0050】
このとき、図4に示すように、拡張領域60が重畳する下方のその他の表示領域13に表示されている「富士山の検索結果」は、そのままの状態で表示が継続されてもよい。すなわち、重畳して表示されても視認できるようにレイアウトの変更などは行わないようにしてもよい。具体的に説明すると、重畳して表示されても視認できるように、通常よく行われる、縮小表示や、文章の一行の長さを短くするための文章改行位置変更等は行わなくてもよい。
【0051】
図4は、その他の表示領域13に表示された「富士山の検索結果」の一部(メニュー表示領域12側の端部)の上に、拡張領域60が重畳して表示されている状態を示している。このとき、「富士山の検索結果」は、図3に示す第1形態の表示のまま、レイアウトや大きさを変えずに表示されている。
【0052】
これにより、メニュー表示が第1形態から第2形態へ切替わって重畳表示がされても、「富士山の検索結果」の文字の大きさや表示位置が変わることが無いため、ユーザが読んでいた箇所がどこであったか見失うことを防止することができる。
【0053】
また、さらにメニュー表示が第2形態から第1形態へ切替わって重畳表示が解除されても「富士山の検索結果」は、文字の大きさや表示位置を変えずに、そのまま表示される。
【0054】
このため、ユーザは、メニュー表示が第1形態へ戻ったときに「富士山の検索結果」を、読むのを中断した箇所からスムーズに読み続けることができる。
【0055】
<アイコン選択による切替>
第2形態において、ユーザにより、いずれかの機能アイコン14が選択された場合、メニュー35はコンテンツ等の表示の邪魔にならないように、第1形態に切替わり、メニュー35は一つのみ表示される。
【0056】
この場合、従来のメニュー表示では、メインメニューに切替わるのが通常であった。具体的に説明すると、メインメニューとサブメニューとを備えた電子辞書の場合、ユーザがメインメニューからサブメニューに切替えて、サブメニューのアイコンを選択すると、メニュー表示はメインメニューに戻ってしまう。そうすると、ユーザが選択したアイコンを連続して使用したい場合であっても、再度、メインメニューからサブメニューに切替えて、サブメニューのアイコンを選択し直す必要があり、手間がかかった。
【0057】
実施形態1に係る電子辞書1では、第2形態において、ユーザにより、いずれかの機能アイコン14が選択された場合、選択された機能アイコン14は、制御部20により、操作アイコン記憶部34に記憶される。
【0058】
ここで、例えば、第1メニュー35aがメインメニュー、第2メニュー35bおよび第3メニュー35cがサブメニューとする。
【0059】
メニュー表示制御部22は、操作アイコン記憶部34から選択された機能アイコン14の情報を取得する。そして、ユーザに選択された機能アイコン14が含まれるメニュー35がサブメニューである場合、メニュー表示制御部22は、メインメニューではなく、当該サブメニューが表示される第1形態に切替えて表示する。
【0060】
具体的に説明すると、ユーザに選択された機能アイコン14が含まれるメニュー35が第2メニュー35bである場合、第2メニュー35bが表示される第1形態に切替えて表示する。また、ユーザに選択された機能アイコン14が含まれるメニュー35が第3メニュー35cである場合、第3メニュー35cが表示される第1形態に切替えて表示する。
【0061】
これにより、ユーザは、メニューを再度切替えることなく、スムーズに選択した機能アイコン14を連続して使用することができる。
【0062】
また、メニュー表示制御部22は、第2形態において、ユーザによりメニュー切替アイコン50が操作されたときは、第1メニュー35aが表示される第1形態に切替えて表示する。これにより、ユーザは、機能アイコン14を選択しなくても、第1メニュー35aに切替えて表示させることができる。
【0063】
なお、メニュー表示制御部22は、第2形態において、ユーザによりメニュー切替アイコン50が操作されたときは、第2形態を表示する直前の第1形態で表示していたメニュー35を表示する第1形態のメニュー表示にしてもよい。
【0064】
例えば、直前の第1形態において、第2メニュー35bが表示されている状態で、ユーザがメニュー切替アイコン50を操作し、第2形態のメニュー表示がされる。そのあと、アイコン14を操作することなく、ユーザがメニュー切替アイコン50を操作すると、第1形態にもどり、第2メニュー35bが表示される構成にしてもよい。
【0065】
図5は、電子辞書1のメニュー表示の遷移の一例を示す遷移図である。図5に基づいて、電子辞書1のメニュー表示の遷移について説明する。
【0066】
図5に示すように、図の上段には、第1形態のメニュー表示である第1メニュー35a、第1形態のメニュー表示である第2メニュー35b、および第1形態のメニュー表示である第3メニュー35cの例がそれぞれ図示されている。図の下段には、第2形態のメニュー表示の例が図示されており、全てのメニュー35が縦3列に並置して表示されている。
【0067】
ユーザが、上段の第1形態のメニュー表示である第1メニュー35aに含まれるメニュー切替アイコン50を選択すると、下段の第2形態のメニュー35に切替わる(矢符X1)。同様に、ユーザが、第1形態の第2メニュー35bに含まれるメニュー切替アイコン50を選択すると、下段の第2形態のメニュー35に切替わる(矢符X2)。第1形態の第3メニュー35cに含まれるメニュー切替アイコン50を選択すると、下段の第2形態のメニュー35に切替わる(矢符X3)。
【0068】
上記のように、第1形態のとき、表示されているメニューがいずれのメニューであっても、当該メニューにメニュー切替アイコン50が含まれており、当該メニューの最下部にメニュー切替アイコン50が表示される。
【0069】
このように、いずれのメニューであっても、メニュー切替アイコン50は同じ位置に表示されるため、ユーザは現在表示されているメニューがいずれのメニューであっても、メニュー切替アイコン50の位置を把握しやすく、使い勝手が向上する。
【0070】
これにより、第1形態の第1メニュー35a、第2メニュー35bおよび第3メニュー35cのいずれのメニューであっても、メニュー切替アイコン50を選択することによって、全部の機能アイコン14を表示させることができる。このため、ユーザは、容易に所望するアイコンを見つけることができる。
【0071】
なお、第1形態のとき、メニュー切替アイコン50以外であっても、例えば、ホームアイコン52のように良く選択される機能アイコン14を、全てのメニュー35に表示させてもよい。ホームアイコン52をすべてのメニュー35に表示させる場合も、すべてのメニュー35において同じ位置に表示させることが好ましい。例えば、図5においては、すべてのメニュー35の最上部に表示させればよい。
【0072】
また、第2形態のとき、メニュー切替アイコン50は、第3メニュー35cの最下部に表示され、第1メニュー35aおよび第2メニュー35bには、メニュー切替アイコン50は表示されない。言い換えれば、メニュー表示領域12に表示される1つのメニューにのみメニュー切替アイコン50が表示される。
【0073】
これにより、複数のメニューが表示される第2形態であっても、メニュー切替アイコン50は1つのみ表示されるので、ユーザはどのメニュー切替アイコン50を選択すればよいか困惑することなく、メニュー切替アイコン50を選択することができる。
【0074】
なお、メニュー切替アイコン50を、メニュー表示領域12に収まるメニュー(本実施の形態では、第3メニュー35c)には表示せず、拡張領域60に表示されるメニュー(本実施の形態では、第1メニュー35a、第2メニュー35bのいずれか)に表示させるようにしてもよい。
【0075】
一方、ユーザが、下段の第2形態のメニュー表示である第1メニュー35aに含まれる機能アイコン14(例えば、「連続読上アイコン」)を選択すると、上段の「連続読上アイコン」が含まれる、第1形態の第1メニュー35aに切替わる(矢符Y1)。
【0076】
また、ユーザが、下段の第2形態のメニュー表示である第2メニュー35bに含まれる機能アイコン14(例えば、「次見出アイコン」)を選択すると、上段の「次見出アイコン」が含まれる、第1形態の第2メニュー35bに切替わる(矢符Y2)。
【0077】
同様に、ユーザが、下段の第2形態のメニュー表示である第3メニュー35cに含まれる機能アイコン14(例えば、「設定アイコン」)を選択すると、上段の「設定アイコン」が含まれる、第1形態の第3メニュー35cに切替わる(矢符Y3)。
【0078】
このように、第2形態で表示されているメニュー35から、ユーザが任意の機能アイコン14を選択すると、ユーザが選択した当該機能アイコン14を含むメニューが、第1形態で表示される。これにより、上述したように、ユーザは、メニューを再度切替えることなく、スムーズに選択した機能アイコン14を連続して使用することができる。
【0079】
また、ユーザが、下段の第2形態のメニュー表示である第3メニュー35cに含まれるメニュー切替アイコン50を選択すると、上段の第1形態の第1メニュー35aに切替わる(矢符Z1)。これにより、ユーザは、機能アイコン14を選択しなくても、第1メニュー35aに切替えて表示させることができる。
【0080】
なお、上述したように、第2形態において、ユーザがメニュー切替アイコン50を選択すると、第2形態を表示する直前の第1形態で表示していたメニュー35を表示する第1形態のメニューに切替わってもよい。
【0081】
図6は、電子辞書1のメニュー表示の遷移の他の一例を示す遷移図である。
【0082】
メニュー切替アイコン50は、第1形態のとき、現在表示されているメニュー35の識別情報が表示されてもよい。図6に示すように、第1形態のとき、現在表示されているメニュー35が第1メニュー35aである場合は、メニュー切替アイコン50のアイコンの中に数字「1」が表示されてもよい。また、第2メニュー35bである場合は数字「2」が表示され、第3メニュー35cである場合は数字「3」が表示されてもよい。これにより、ユーザは、現在表示されているメニュー35がいずれのメニューであるか容易に認識することができる。
【0083】
また、第2形態でメニュー切替アイコン50を操作すると、上段の第1形態の第1メニュー35aに切替わる(矢符Z1)ため、ユーザが切り替わり先のメニュー35が認識できるように、メニュー切替アイコン50のアイコンの中に数字「1」が表示されてもよい。
【0084】
なお、上述した、第2形態において、ユーザがメニュー切替アイコン50を選択すると、直前に表示していたメニュー35を表示する第1形態に切替わる場合では、当該切替わり先のメニューに対応する数字が表示されてもよい。例えば、第2形態のメニュー表示がされる直前の第1形態において、表示されていたメニューが第2メニュー35bであった場合、アイコンの中に数字「2」が表示されてもよい。
【0085】
<処理の流れ>
図7は、メニュー表示制御部22が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
図7に基づいて、メニュー表示制御部22が実行する処理の一例を説明する。
【0086】
図7に示すように、まず、メニュー表示制御部22は、第1形態のメニューを表示する(第1形態表示ステップS1)。
【0087】
次に、メニュー表示制御部22は、メニュー切替アイコン50がタッチ操作されたか否かを判断する(S2)。メニュー切替アイコン50がタッチ操作されていないと判断した場合(S2でNO)、そのまま待機する。タッチ操作されたと判断した場合(S2でYES)、メニュー表示を第1形態から第2形態へと切替える(第2形態表示ステップS3)。
【0088】
次に、メニュー表示制御部22は、いずれかの機能アイコン14がタッチ操作されたか否かを判断する(S4)。いずれかの機能アイコン14がタッチ操作されていないと判断した場合(S4でNO)、そのまま待機する。タッチ操作されたと判断した場合(S4でYES)、当該機能アイコン14が含まれるメニュー35を表示する第1形態へと切替えて(第1形態切替ステップS5)、処理を終了する。
【0089】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態1にて説明したものと同じ機能を有するものについては、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。以下の実施形態においても同様である。
【0090】
上記実施形態1では、メニュー表示が第1形態から第2形態へ切替わったとき、第1メニュー35aおよび第2メニュー35bは、その他の表示領域13の上に重畳して表示される拡張領域60に表示される。そのため、重畳して表示された下のその他の表示領域13の部分(以下、「被重畳表示部分」という)は、視認できなくなる。
【0091】
なお、被重畳表示部分とは、図4における「富士山の検索結果」のメニュー表示領域12側の端部にあたる部分であり、拡張領域60が重畳して表示されるため、視認することができない部分である。
【0092】
一方、実施形態2では、第1メニュー35aおよび第2メニュー35bは、透過度が高く設定されているため、第1メニュー35aおよび第2メニュー35bの下に、被重畳表示部分が透けて見えるように表示される。
【0093】
このため、メニュー表示が第1形態から第2形態へ切替わったとき、被重畳表示部分のレイアウトが変更されず、しかも透けて見えるように表示される。これにより、ユーザが読んでいた箇所を見失うことを効果的に防止することができる。
【0094】
また、メニュー表示がさらに、第2形態から第1形態へ切替わって重畳表示が解除されたときも、同様に、被重畳表示部分のレイアウトは変更されないで表示される。しかも、第2形態において被重畳表示部分が透けて見えていたため、ユーザが読んでいた箇所を見失うことを効果的に防止することができる。
【0095】
これにより、文字の大きさや表示位置が変わることが無い上に、被重畳表示部分が透けて見えるため、ユーザは、メニュー表示が第1形態に戻ったときに、読むのを中断した箇所から、より一層スムーズに文章等を読み続けることができる。
【0096】
〔実施形態3〕
図8は、電子辞書1の外観の他の例を示す斜視図である。
【0097】
上記の実施形態では、電子辞書1の表示部11は横長に構成され、メニュー表示領域12は、表示部11の右端部に配置される。一方、実施形態3の電子辞書1の表示部11は、図8に示すように縦長に構成され、メニュー表示領域12は、表示部11の下端部11aに配置される。
【0098】
実施形態3では、第2形態において、例えば、3つのメニュー35は横3列に並置して表示される。まず、第3メニュー35cは、メニュー表示領域12aに収まるように表示される。第3メニュー35cの上側に、第3メニュー35cに当接するように第2メニュー35bが表示される。さらに、第2メニュー35bの上側に、第2メニュー35bに当接するように第1メニュー35aが表示される。
【0099】
このように表示することにより、縦長に構成された表示部11であっても、3つあるメニュー35の全てを表示することができ、メニュー35を切替えることなく全ての機能アイコン14を視認することができる。これにより、ユーザは、所望の機能アイコン14を容易に見つけることができる。
【0100】
なお、本実施の形態では、メニュー表示領域12aは、表示部11の下端部11aに配置されているが、表示部11の上端部11bに配置されてもよい。この場合、3つのメニュー35は横3列に並置して表示される。まず、第1メニュー35aは、メニュー表示領域12bに収まるように表示される。第1メニュー35aの下側に、第1メニュー35aに当接するように第2メニュー35bが表示される。さらに、第2メニュー35bの下側に、第2メニュー35bに当接するように第3メニュー35cが表示される。
【0101】
〔ソフトウェアによる実現例〕
電子辞書1の制御ブロック(特に図1の制御部20に含まれる各ブロック)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0102】
後者の場合、電子辞書1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば少なくとも1つのプロセッサ(制御装置)を備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な少なくとも1つの記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0103】
また、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【0104】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る電子機器(電子辞書)1は、ユーザの操作を受け付けるアイコン(機能アイコン)14を少なくとも一つ含むメニュー35を1または複数表示する表示部11と、前記ユーザの操作に応じて、メニュー表示を第1形態から第2形態へ切替えて表示するメニュー表示制御部22とを備え、前記第1形態は、複数のメニュー35のうち一つのメニュー35を表示し、前記第2形態は、前記複数のメニュー35の全てを表示し、前記メニュー表示制御部22は、前記第2形態において任意のアイコン14が操作されたとき、前記第1形態に切替えて、前記複数のメニュー35のうち当該アイコン14を含むメニュー35を表示する。
【0105】
上記の構成によれば、全てのメニュー35が表示されるため、ユーザは、メニュー35を第1メニュー35aから第2メニュー35bへ、第2メニュー35bから第3メニュー35cへと切替えることなく全ての機能アイコン14を一覧表示して同時に視認することができ、所望の機能アイコン14を容易に見つけることができる。
【0106】
また、第2形態において、ユーザにより、いずれかの機能アイコン14が選択された場合、所定のメインメニューである(例えば、第1メニュー35a)ではなく、ユーザが選択した機能アイコン14を含むメニュー35が表示される第1形態に切替えて表示される。このため、ユーザは、メニューを再度切替えることなく、スムーズに選択した機能アイコン14を連続して使用することができる。
【0107】
本発明の態様2に係る電子機器1は、上記態様1において、前記第2形態のメニュー35の表示領域は、前記第1形態のメニュー表示領域12およびそれと連続する拡張領域からなり、前記メニュー表示制御部22は、前記第2形態において前記拡張領域が重畳する領域を含む表示対象を、前記第1形態でメニュー35を表示しているときと大きさおよび配置を変更せずに表示する。
【0108】
上記の構成によれば、メニュー表示が第1形態から第2形態へ切替わっても、文字の大きさや表示位置が変わることが無いため、ユーザが、読んでいた箇所がどこであったか見失うことを防ぐ。このため、ユーザは第1形態に戻ったときに、読むのを中断した箇所から、スムーズに文章等を読み続けることができる。
【0109】
本発明の態様3に係る電子機器1では、上記態様2において、前記メニュー表示制御部22は、前記第2形態の前記拡張領域を、メニュー35が重畳して表示された領域が透けて見えるように表示する。
【0110】
上記の構成によれば、第1メニュー35aおよび第2メニュー35bは、透過度が高く設定され、被重畳表示部分が透けて見えるように表示される。これにより、メニュー表示が切替わっても、文字の大きさや表示位置が変わることが無い上に、被重畳表示部分が透けて見えるため、ユーザが、読んでいた箇所がどこであったか見失うことを防ぐ。このため、ユーザは、第1形態に戻ったときに、読むのを中断した箇所から、さらにスムーズに文章等を読み続けることができる。
【0111】
本発明の態様4に係る電子機器1では、上記態様1から3のいずれかにおいて、前記メニュー表示制御部22は、前記第1形態において、各メニュー35をメニュー切替アイコン50を含めて表示するとともに、前記メニュー切替アイコン50が操作されたときに、前記第1形態から前記第2形態へ切替える。
【0112】
上記の構成によれば、第1形態の第1メニュー35a、第2メニュー35bおよび第3メニュー35cのいずれのメニューであっても、メニュー切替アイコン50を選択することによって、第2形態に切替わるため、全部の機能アイコン14を表示させることができ、容易に所望するアイコンを見つけることができる。
【0113】
本発明の態様5に係る電子機器1では、上記態様4において、前記メニュー表示制御部は、前記第2形態において、表示される前記複数のメニューのうち、いずれか一つのみのメニューに、メニュー切替アイコンを含めて表示するとともに、前記メニュー切替アイコンが操作されたときに、前記第2形態から前記第1形態へ切替える。
【0114】
上記の構成によれば、複数のメニューが表示される第2形態において1つのみのメニューにメニュー切り替えアイコンが表示される。そのため、ユーザはどのメニュー切替アイコン50を選択すればよいか困惑することなく、メニュー切替アイコン50を選択することができる。なお、第1形態におけるメニュー切替アイコン50の図柄と第2形態におけるメニュー切替アイコン50の図柄とは、同じでもよいし、異なっていてもよい。
【0115】
本発明の態様6に係る電子機器1では、上記態様4または5において、前記メニュー表示制御部22は、前記メニュー切替アイコン50に、表示中のメニュー35の識別情報を表示する。
【0116】
上記の構成によれば、メニュー切替アイコン50には、現在表示されているメニュー35の識別情報が表示されるため、ユーザは、現在表示されているメニュー35がいずれのメニューであるか容易に認識することができる。
【0117】
本発明の態様7に係る制御プログラムは、態様1から6のいずれかに記載の電子機器1としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記メニュー表示制御部22としてコンピュータを機能させる。
【0118】
本発明の態様8に係る制御方法は、表示部11に、ユーザの操作を受け付けるアイコン14を少なくとも一つ含むメニュー35を1または複数表示する電子機器1の制御方法であって、複数のメニュー35のうち一つのメニュー35を表示する第1形態表示ステップと、前記複数のメニュー35の全てを表示する第2形態表示ステップと、前記第2形態表示ステップにおいて任意のアイコン14が操作されたとき、前記第1形態に切替えて、前記複数のメニューのうち当該アイコン14を含むメニュー35を表示する第1形態切替ステップとを含む。
【0119】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0120】
1 電子辞書(電子機器)
11 表示部
12 メニュー表示領域
14 機能アイコン(アイコン)
22 メニュー表示制御部
35 メニュー
50 メニュー切替アイコン
S1 第1形態表示ステップ
S3 第2形態表示ステップ
S5 第1形態切替ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8