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特許7518047複数のディスプレイ装置との連続グルコースモニタ通信
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】複数のディスプレイ装置との連続グルコースモニタ通信
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20240709BHJP
   A61B 5/145 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
A61B5/00 A
A61B5/145
A61B5/00 102B
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021141226
(22)【出願日】2021-08-31
(62)【分割の表示】P 2017537941の分割
【原出願日】2016-01-20
(65)【公開番号】P2022000156
(43)【公開日】2022-01-04
【審査請求日】2021-09-29
(31)【優先権主張番号】62/106,150
(32)【優先日】2015-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504016422
【氏名又は名称】デックスコム・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ハリ・ハンパプラム
(72)【発明者】
【氏名】エリック・コーエン
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・クリストファー・スミス
(72)【発明者】
【氏名】ホセ・ヘクター・ヘルナンデス-ロサス
(72)【発明者】
【氏名】フランシス・ウィリアム・パスクアル
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ロバート・メンシンガー
(72)【発明者】
【氏名】ショーン・ラヴェンズ
【審査官】牧尾 尚能
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0078912(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0231711(US,A1)
【文献】特開2013-172259(JP,A)
【文献】特表2013-502978(JP,A)
【文献】特表2010-507928(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1885770(CN,A)
【文献】国際公開第2014/188827(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00- 5/01
A61B 5/06- 5/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続グルコース監視システムの分析物センサーに接続された伝送器を複数のディスプレイ装置とペアリングするための方法であって、
第1の無線接続を通じて第1のディスプレイ装置を前記分析物センサーに接続された前記伝送器に接続することを要求することと、
第2の無線接続を通じて第2のディスプレイ装置を前記分析物センサーに接続された前記伝送器に接続することを要求することと、
通信間隔の間、追加の接続要求を拒否することによって、前記伝送器に接続されるディスプレイ装置の数を制限することと、
2つ以上のキーを、前記第1のディスプレイ装置または前記第2のディスプレイ装置と定期的に交換することによって認証プロセスを開始することであって、前記2つ以上のキーのうちの少なくとも1つのキーが、前記伝送器に関連付けられた識別情報に基づいて生成される、ことと、
前記2つ以上のキーのうちの前記少なくとも1つのキーを前記伝送器に記憶されたキーと比較することであって、前記2つ以上のキーのうちの前記少なくとも1つのキー及び前記記憶されたキーが、暗号化された値を含む、ことと、
前記2つ以上のキーのうちの別のキーを交換することであって、前記別のキーが、ソフトウェアアプリケーションを用いて生成されるアプリケーションキーであり、前記アプリケーションキーは、前記第1のディスプレイ装置及び前記第2のディスプレイ装置にそれぞれ保存され、認証のために交換される鍵であり、前記アプリケーションキーの値は、前記第1のディスプレイ装置または前記第2のディスプレイ装置による接続の試みの拒否に応じて変化する、ことと、
前記伝送器により、前記分析物センサーによって生成された分析物の値を、前記第1のディスプレイ装置の認証時に前記第1のディスプレイ装置に、または前記第2のディスプレイ装置の認証時に前記第2のディスプレイ装置に伝送することと、
前記記憶されたキーが前記2つ以上のキーのうちの前記少なくとも1つのキーと一致しない場合、前記伝送器に接続するための前記第1のディスプレイ装置または前記第2のディスプレイ装置からの要求を拒否することと、を含む方法。
【請求項2】
前記伝送器に接続されるディスプレイ装置の数を2つのディスプレイ装置に制限することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のディスプレイ装置及び前記第2のディスプレイ装置の装置タイプを決定することと、
前記第1のディスプレイ装置及び前記第2のディスプレイ装置の前記装置タイプが、許可された装置タイプであるかどうかを識別することと、
接続されるディスプレイ装置の数を前記第1のディスプレイ装置の前記装置タイプのうちの1つ及び前記第2のディスプレイ装置の前記装置タイプのうちの1つに制限することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ディスプレイ装置の数を制限することが、連続する単一通信間隔の各々の間に生じ、前記通信間隔が前記伝送器の低電力休止状態の間に生じる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
連続グルコース監視システムの分析物センサーに接続された伝送器を複数のディスプレイ装置とペアリングするためのシステムであって、
第1の無線接続を通じて、前記分析物センサーに接続された前記伝送器と接続することを要求するように構成される第1のディスプレイ装置と、
第2の無線接続を通じて、前記分析物センサーに接続された前記伝送器と接続することを要求するように構成される第2のディスプレイ装置と、を備え、前記システムが、
通信間隔の間、追加の接続要求を拒否することによって、接続されるディスプレイ装置の数を制限することと、
2つ以上のキーを、前記第1のディスプレイ装置または前記第2のディスプレイ装置と定期的に交換することによって認証プロセスを開始することであって、前記2つ以上のキーのうちの少なくとも1つのキーが、前記伝送器に関連付けられた識別情報に基づいて生成される、ことと、
前記2つ以上のキーのうちの前記少なくとも1つのキーを前記伝送器に記憶されたキーと比較することであって、前記2つ以上のキーのうちの前記少なくとも1つのキー及び前記記憶されたキーが、暗号化された値を含む、ことと、
前記2つ以上のキーのうちの別のキーを交換することであって、前記別のキーが、ソフトウェアアプリケーションを用いて生成されるアプリケーションキーであり、前記アプリケーションキーは、前記第1のディスプレイ装置及び前記第2のディスプレイ装置にそれぞれ保存され、認証のために交換される鍵であり、前記アプリケーションキーの値は、前記第1のディスプレイ装置または前記第2のディスプレイ装置による接続の試みの拒否に応じて変化する、ことと、
前記伝送器により、前記分析物センサーによって生成された分析物の値を、前記第1のディスプレイ装置の認証時に前記第1のディスプレイ装置に、または前記第2のディスプレイ装置の認証時に前記第2のディスプレイ装置に伝送することと、
前記記憶されたキーが前記2つ以上のキーのうちの前記少なくとも1つのキーと一致しない場合、前記伝送器に接続するための前記第1のディスプレイ装置または前記第2のディスプレイ装置からの要求を拒否することと、を行うように構成される、システム。
【請求項6】
前記伝送器が、前記伝送器に接続されるディスプレイ装置の数を2つのディスプレイ装置に制限するようにさらに構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記伝送器が、
前記第1のディスプレイ装置及び前記第2のディスプレイ装置の装置タイプを決定し、
前記第1のディスプレイ装置及び前記第2のディスプレイ装置の前記装置タイプが、許可された装置タイプであるかどうかを識別し、
接続されるディスプレイ装置の数を前記第1のディスプレイ装置の前記装置タイプのうちの1つ及び前記第2のディスプレイ装置の前記装置タイプのうちの1つに制限するようにさらに構成される、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
ディスプレイ装置の数を制限することが、連続する単一通信間隔の各々の間に生じ、前記通信間隔が前記伝送器の低電力休止状態の間に生じる、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、連続グルコース監視システムの分析物センサーに接続された伝送器を複数のディスプレイ装置とペアリングするための方法を実施する命令を含み、前記方法が、
第1の無線接続を通じて第1のディスプレイ装置を前記分析物センサーに接続された前記伝送器に接続することを要求することと、
第2の無線接続を通じて第2のディスプレイ装置を前記分析物センサーに接続された前記伝送器に接続することを要求することと、
通信間隔の間、追加の接続要求を拒否することによって、前記伝送器に接続されるディスプレイ装置の数を制限することと、
2つ以上のキーを、前記第1のディスプレイ装置または前記第2のディスプレイ装置と定期的に交換することによって認証プロセスを開始することであって、前記2つ以上のキーのうちの少なくとも1つのキーが、前記伝送器に関連付けられた識別情報に基づいて生成される、ことと、
前記2つ以上のキーのうちの前記少なくとも1つのキーを前記伝送器に記憶されたキーと比較することであって、前記2つ以上のキーのうちの前記少なくとも1つのキー及び前記記憶されたキーが、暗号化された値を含む、ことと、
前記2つ以上のキーのうちの別のキーを交換することであって、前記別のキーが、ソフトウェアアプリケーションを用いて生成されるアプリケーションキーであり、前記アプリケーションキーは、前記第1のディスプレイ装置及び前記第2のディスプレイ装置にそれぞれ保存され、認証のために交換される鍵であり、前記アプリケーションキーの値は、前記第1のディスプレイ装置または前記第2のディスプレイ装置による接続の試みの拒否に応じて変化する、ことと、
前記伝送器により、前記分析物センサーによって生成された分析物の値を、前記第1のディスプレイ装置の認証時に前記第1のディスプレイ装置に、または前記第2のディスプレイ装置の認証時に前記第2のディスプレイ装置に伝送することと、
前記記憶されたキーが前記2つ以上のキーのうちの前記少なくとも1つのキーと一致しない場合、前記伝送器に接続するための前記第1のディスプレイ装置または前記第2のディスプレイ装置からの要求を拒否することと、を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項10】
前記方法が、前記伝送器に接続されるディスプレイ装置の数を2つのディスプレイ装置に制限することをさらに含む、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項11】
前記方法が、
前記第1のディスプレイ装置及び前記第2のディスプレイ装置の装置タイプを決定することと、
前記第1のディスプレイ装置及び前記第2のディスプレイ装置の前記装置タイプが、許可された装置タイプであるかどうかを識別することと、
接続されるディスプレイ装置の数を前記第1のディスプレイ装置の前記装置タイプのうちの1つ及び前記第2のディスプレイ装置の前記装置タイプのうちの1つに制限することと、をさらに含む、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【請求項12】
ディスプレイ装置の数を制限することが、連続する単一通信間隔の各々の間に生じ、前記通信間隔が前記伝送器の低電力休止状態の間に生じる、請求項11に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、グルコース値に関するデータを安全な方法で複数のディスプレイに伝送する連続グルコースセンサーに関する。
【背景技術】
【0002】
連続グルコースモニタは、グルコース値を監視するための簡単な方法として人気が高まっている。従来ユーザーは、朝、昼頃、及び夕方等1日を通して数回、ユーザーの血糖値の標本抽出をする。その値は、少量の血液試料を採取し、試験紙または血糖測定器を用いてグルコース値を測定することによって測定され得る。しかしながら、ユーザーは血液試料を採取しなくてもよいことを好むだろうし、ユーザーは試料間で1日を通してユーザーのグルコース値がいくつであるかが分からないため、この技法は欠点を有する。
【0003】
ユーザーのグルコース値は睡眠中に危険なほど低下することがあるため、1つの潜在的に危険な時間帯は夜間である。結果として、連続グルコースモニタは、グルコース値を絶えず監視し、そのグルコース値を無線でディスプレイに伝送するセンサーを提供することによって人気を得た。これにより、ユーザーは、ユーザーのグルコース値を1日中監視し、さらにグルコース値が所定の値に達するか、または規定の変化を経るときに対する警報を設定することができる。
【0004】
当初、連続グルコースモニタは、グルコース値に関するデータを専用ディスプレイとして働く受信機に無線で伝送した。専用ディスプレイは、グルコース値、傾向パターン、及びユーザーに関する他の情報を表示するように設計された医療装置である場合がある。しかしながら、スマートフォン及びスマートフォン上で実行するアプリケーションの人気の高まりに伴って、一部のユーザーは、専用ディスプレイの携行を避けることを好む。代わりに、ユーザーは、スマートフォン上で実行するアプリケーションを単独でまたは専用ディスプレイと共に使用して、ユーザーのグルコース値を監視することを好むだろう。
【0005】
本開示は、これらの課題及び他の課題を克服することを対象としている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、ユーザーが、連続グルコースモニタシステムに関連付けられる専用ディスプレイ、及びスマートフォン、タブレット、個人用コンピュータ、または他の装置等の複数のディスプレイを携行し、それらを使用してグルコース値を監視することを可能にすることに関する。ユーザーは、2つのディスプレイを携行し、異なる時点で異なるディスプレイを用いてグルコース値を監視することができる。例えば、ユーザーは、ユーザーのスマートフォンアプリケーションを時々使用することがあるが、その後、ユーザーのスマートフォンアプリケーションはオフにされてもよく、ユーザーは専用ディスプレイの使用に切り替える。開示されるシステムは、2つの別個のディスプレイ上における同じデータの伝送及び表示を調整し、整合性を確実にする。両方のディスプレイからコマンドが受信され、適時に処理することができ、両方のディスプレイは、同じデータを表示することができる。
【0007】
他の実施態様では、ユーザーは、連続グルコースモニタシステムを制御するために、専用ディスプレイ、スマートフォン、またはその両方からコマンドを送信することができる。ユーザーが特定のディスプレイ上にコマンドを入力する時点では、2つのディスプレイは、実際には異なるデータを表示し得る。例えば、ユーザーは、第1のディスプレイ上に較正コマンドを入力してもよいが、これは現在のグルコースデータが第2のディスプレイに送信された後にのみ処理される。したがって、第1のディスプレイが新たな較正に基づく異なるグルコース値を表示する一方、第2のディスプレイは古いデータを表示し続ける。後述されるシステム及び方法は、複数の装置にわたるデータ表示の整合性を確実にする。
【0008】
加えて、本開示は、システムとの安全な通信を提供する。医療装置は、患者に関する機密性の高い医療データを無線で伝送する。通信が認可され、認証された装置間でのみ生じることを確実にすることは、伝送されるデータの機密性をもたらす適切な水準のセキュリティをユーザーに提示するための鍵であり得る。グルコースセンサーと伝送器との間でグルコース読取値及び関連情報を広めることは、認証、または通信を確保するための他の技法を伴わないデータを漏洩する可能性がある。例えば、第2のユーザーのディスプレイが、別のユーザーに関するグルコースデータを受信することができ、混乱及びプライバシーの侵害を生じる。したがって、グルコースセンサーと複数のディスプレイとの間の安全な通信が必要とされている。通信を確保する例は、装置がデータを使用可能となる前に認証プロトコルを要求すること、及び権限のないアクセスを防ぐために暗号化を使用することを含む。
【0009】
グルコースデータを複数のディスプレイに伝送することは、グルコースセンサー及び伝送器の電池に負担をかけることにもなる。各ディスプレイは、認証及びペアリングされてデータを受信するべきであり、これは追加のディスプレイが追加されることにより通信を構成する。したがって、いくつかの実施態様では、任意の所与の時点で特定の伝送器に接続できるディスプレイの数は、制限されてもよい。ユーザーは、グルコースセンサーと通信できる所与のディスプレイの追加または取り外しも可能であるべきである。
【0010】
一例示的実施態様では、連続グルコース監視システムの伝送器を複数のディスプレイ装置とペアリングするための方法が開示される。本方法は、第1の無線接続を通じて第1のディスプレイ装置を伝送器に接続することと、第2の無線接続を通じて第2のディスプレイ装置を伝送器に接続することと、通信間隔の間、追加の接続要求を拒否することによって、伝送器に接続されるディスプレイ装置の数を制限することと、を含み得る。本方法は、各期間の初めに変化するアプリケーションキーを、第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置と定期的に交換することも含んでもよい。
【0011】
別の実施態様では、連続グルコース監視システムの伝送器を複数のディスプレイ装置とペアリングするためのシステムが開示される。本システムは、第1の無線接続を通じて伝送器と接続するように構成される第1のディスプレイ装置と、第2の無線接続を通じて伝送器と接続するように構成される第2のディスプレイ装置と、を含み得る。伝送器は、通信間隔の間、追加の接続要求を拒否することによって、接続されるディスプレイ装置の数を制限し、各期間の初めに変化するアプリケーションキーを、第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置と定期的に交換するように構成され得る。
【0012】
1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、連続グルコース監視システムの伝送器を複数のディスプレイ装置とペアリングするための方法を実施する命令を含む、コンピュータ可読媒体も開示される。方法は、第1の無線接続を通じて第1のディスプレイ装置を伝送器に接続することと、第2の無線接続を通じて第2のディスプレイ装置を伝送器に接続することと、通信間隔の間、追加の接続要求を拒否することによって、伝送器に接続されるディスプレイ装置の数を制限することと、を含み得る。方法は、各期間の初めに変化するアプリケーションキーを、第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置と定期的に交換することも含む。
【0013】
別の実施態様では、連続グルコース監視システムの伝送器をディスプレイ装置とペアリングするための方法が開示される。本方法は、ディスプレイ装置から第1の識別子を受信することと、第1の識別子にハッシュアルゴリズムを実行することによって第1のハッシュ値を作成することと、伝送器から広告信号を受信することと、広告信号に関連付けられる広告信号(複数可)のうちの少なくとも1つを解析して、伝送器に関連付けられる伝送器識別子の一部を含む第2のハッシュ値を識別することと、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値とを比較することと、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値とが一致しないとき、伝送器とディスプレイ装置との間の接続を拒絶することと、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値とが一致するとき、伝送器とディスプレイ装置との間の接続を許可することと、を含む。
【0014】
別の実施態様では、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、連続グルコース監視システムの伝送器をディスプレイ装置とペアリングするための方法を実施する命令を含む、1つ以上のコンピュータ可読媒体が開示される。方法は、ディスプレイ装置から第1の識別子を受信することと、第1の識別子にハッシュアルゴリズムを実行することによって第1のハッシュ値を作成することと、伝送器から広告信号を受信することと、広告信号に関連付けられる広告信号(複数可)のうちの少なくとも1つを解析して、伝送器に関連付けられる伝送器識別子の一部を含む第2のハッシュ値を識別することと、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値とを比較することと、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値とが一致しないとき、伝送器とディスプレイ装置との間の接続を拒絶することと、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値とが一致するとき、伝送器とディスプレイ装置との間の接続を許可することと、を含み得る。
【0015】
別の実施態様では、連続グルコース監視システムの伝送器をディスプレイ装置とペアリングするためのシステムが開示される。本システムは、第1の識別子を受信するように構成される第1のディスプレイ装置内の無線受信機と、第1の識別子にハッシュアルゴリズムを実行することによって第1のハッシュ値を作成し、伝送器から広告信号を受信し、広告信号に関連付けられる広告信号(複数可)のうちの少なくとも1つを解析して伝送器に関連付けられる伝送器識別子の一部を含む第2のハッシュ値を識別し、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値とを比較し、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値とが一致しないとき、伝送器とディスプレイ装置との間の接続を拒絶し、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値とが一致するとき、伝送器とディスプレイ装置との間の接続を許可するように構成される第1のディスプレイ装置内のプロセッサと、を含む。
【0016】
別の実施態様では、連続グルコース監視システムの伝送器をディスプレイ装置とペアリングするための方法が開示される。本方法は、伝送器から広告信号を受信することと、伝送器とディスプレイ装置との間の接続を確立することと、伝送器から第1のキーを受信することと、第1のキーをディスプレイ装置によって記憶される第2のキーと比較することと、第1のキーが第2のキーと一致するとき、ディスプレイ装置を用いて伝送器を認証することと、認証後、アプリケーションキーをディスプレイ装置から伝送器に伝送することと、アプリケーションキーの受諾を伝送器から受信することと、アプリケーションキーの受諾を受信した後、伝送器とディスプレイ装置との間の通信を許可することと、連続グルコース値に関するデータを伝送器からディスプレイ装置に伝送することと、一定時間後、ディスプレイ装置によって第2のアプリケーションキーを作成することと、第2のアプリケーションキーをディスプレイ装置から伝送器に伝送することと、伝送器から第2のアプリケーションキーの受諾を受信することと、新たなアプリケーションキーの受諾を受信した後、伝送器とディスプレイ装置との間のさらなる通信を許可することと、を含む。
【0017】
別の実施態様では、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、連続グルコース監視システムの伝送器をディスプレイ装置とペアリングするための方法を実施する命令を含む、1つ以上のコンピュータ可読媒体が開示される。方法は、伝送器から広告信号を受信することと、伝送器とディスプレイ装置との間の接続を確立することと、伝送器から第1のキーを受信することと、第1のキーをディスプレイ装置によって記憶される第2のキーと比較することと、第1のキーが第2のキーと一致するとき、ディスプレイ装置を用いて伝送器を認証することと、認証後、アプリケーションキーをディスプレイ装置から伝送器に伝送することと、アプリケーションキーの受諾を伝送器から受信することと、アプリケーションキーの受諾を受信した後、伝送器とディスプレイ装置との間の通信を許可することと、連続グルコース値に関するデータを伝送器からディスプレイ装置に伝送することと、一定時間後、ディスプレイ装置によって第2のアプリケーションキーを作成することと、第2のアプリケーションキーをディスプレイ装置から伝送器に伝送することと、伝送器から第2のアプリケーションキーの受諾を受信することと、新たなアプリケーションキーの受諾を受信した後、伝送器とディスプレイ装置との間のさらなる通信を許可することと、を含む。
【0018】
別の実施態様では、連続グルコース監視システムの伝送器をディスプレイ装置とペアリングするためのシステムが開示される。本システムは、広告信号を伝送するように構成される伝送器と、広告信号に基づいて伝送器との接続を確立するように構成されるディスプレイ装置と、伝送器から第1のキーを受信するように構成されるディスプレイ装置内の無線受信機と、第2のキーを記憶するように構成されるディスプレイ装置内のメモリと、ディスプレイ装置内のプロセッサと、を含む。プロセッサは、第1のキーを第2のキーと比較し、第1のキーが第2のキーと一致するとき、ディスプレイ装置を用いて伝送器を認証し、認証後、アプリケーションキーを伝送器に伝送し、伝送器からアプリケーションキーの受諾を受信し、アプリケーションキーの受諾を受信した後、伝送器との通信を許可し、伝送器から連続グルコース値に関するデータを受信し、一定時間後、第2のアプリケーションキーを作成し、第2のアプリケーションキーを伝送器に伝送し、伝送器から第2のアプリケーションキーの受諾を受信し、新たなアプリケーションキーの受諾を受信した後、伝送器とディスプレイ装置との間のさらなる通信を許可することができる。
【0019】
別の実施態様では、複数のディスプレイ装置と連続グルコース監視システムの伝送器との間の通信を確立するための方法が開示される。本方法は、第1のディスプレイ装置の第1のタイプを識別する要求であって、伝送器を第1のディスプレイ装置と接続する要求を受信することと、第1のディスプレイ装置の第1のタイプをディスプレイ装置の複数の許可されたタイプを含むリストと比較することと、第1のタイプを有するディスプレイ装置が伝送器と能動的に接続されているかどうかを決定することと、既定数よりも少ない第1のタイプを有するディスプレイ装置がリストに含まれる場合、伝送器を第1のディスプレイ装置と接続することと、第2のディスプレイ装置の第2のタイプを識別する要求であって、伝送器を第2のディスプレイ装置と接続する要求を受信することと、第2のディスプレイ装置の第2のタイプをディスプレイ装置の複数の許可されたタイプを含むリストと比較することと、第2のタイプを有するディスプレイ装置が伝送器と能動的に接続されているかどうかを決定することと、既定数よりも少ない第2のタイプを有するディスプレイ装置がリストに含まれる場合、伝送器を第2のディスプレイ装置と接続することと、を含む。
【0020】
別の実施態様では、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、複数のディスプレイ装置と連続グルコース監視システムの伝送器との間の通信を確立するための方法を実施する命令を含む、1つ以上のコンピュータ可読媒体が開示される。方法は、第1のディスプレイ装置の第1のタイプを識別する要求であって、伝送器を第1のディスプレイ装置と接続する要求を受信することと、第1のディスプレイ装置の第1のタイプをディスプレイ装置の複数の許可されたタイプを含むリストと比較することと、第1のタイプを有するディスプレイ装置が伝送器と能動的に接続されているかどうかを決定することと、既定数よりも少ない第1のタイプを有するディスプレイ装置がリストに含まれる場合、伝送器を第1のディスプレイ装置と接続することと、第2のディスプレイ装置の第2のタイプを識別する要求であって、伝送器を第2のディスプレイ装置と接続する要求を受信することと、第2のディスプレイ装置の第2のタイプをディスプレイ装置の複数の許可されたタイプを含むリストと比較することと、第2のタイプを有するディスプレイ装置が伝送器と能動的に接続されているかどうかを決定することと、既定数よりも少ない第2のタイプを有するディスプレイ装置がリストに含まれる場合、伝送器を第2のディスプレイ装置と接続することと、を含み得る。
【0021】
別の実施態様では、複数のディスプレイ装置と連続グルコース監視システムの伝送器との間の通信を確立するためのシステムが開示される。本システムは、第1のディスプレイ装置と、第2のディスプレイ装置と、第1のディスプレイ装置の第1のタイプを識別する要求であって、伝送器を第1のディスプレイ装置と接続する要求を受信するように構成される伝送器内の無線受信機と、ディスプレイ装置の許可されたタイプのリストを記憶するように構成される伝送器内のメモリと、伝送器内のプロセッサと、を含む。プロセッサは、第1のディスプレイ装置の第1のタイプをリストと比較し、第1のタイプを有するディスプレイ装置が伝送器と能動的に接続されているかどうかを決定し、既定数よりも少ない第1のタイプを有するディスプレイ装置がリストに含まれる場合、伝送器を第1のディスプレイ装置と接続し、第2のディスプレイ装置の第2のタイプを識別する要求であって、伝送器を第2のディスプレイ装置と接続する要求を受信し、第2のディスプレイ装置の第2のタイプをディスプレイ装置の複数の許可されたタイプを含むリストと比較し、第2のタイプを有するディスプレイ装置が伝送器と能動的に接続されているかどうかを決定し、既定数よりも少ない第2のタイプを有するディスプレイ装置がリストに含まれる場合、伝送器を第2のディスプレイ装置と接続できる。
【0022】
別の実施態様では、複数のディスプレイ装置と連続グルコース監視システムの伝送器との間の通信を確立するための方法が開示される。本方法は、装置の複数のタイプを含むリストであって、認可された装置のリストを作成することと、第1のディスプレイ装置及び伝送器を用いて認証プロセスを実行することであって、認証プロセスが第1のディスプレイ装置のタイプの識別子を受信することを含む、実行することと、第1のディスプレイ装置を認可された装置のリストに追加することと、第2のディスプレイ装置及び伝送器を用いて認証プロセスを実行することであって、認証プロセスが第2の装置のタイプの識別子を受信することを含み、第2の装置のタイプが第1の装置のタイプとは異なる、実行することと、第2のディスプレイ装置を認可された装置のリストに追加することと、第1のディスプレイ装置をリストから除外する要求を受信することと、第1のディスプレイ装置を認可された装置のリストから除外することと、第3のディスプレイ装置及び伝送器を用いて認証プロセスを実行することであって、認証プロセスが第3の装置のタイプの識別子を受信することを含み、第3の装置のタイプが第1の装置のタイプと同じである、実行することと、第3のディスプレイ装置を認可された装置のリストに追加することと、を含み得る。
【0023】
別の実施態様では、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、複数のディスプレイ装置と連続グルコース監視システムの伝送器との間の通信を確立するための方法を実施する命令を含む、1つ以上のコンピュータ可読媒体が開示される。本方法は、装置の複数のタイプを含むリストであって、認可された装置のリストを作成することと、第1のディスプレイ装置及び伝送器を用いて認証プロセスを実行することであって、認証プロセスが第1のディスプレイ装置のタイプの識別子を受信することを含む、実行することと、第1のディスプレイ装置を認可された装置のリストに追加することと、第2のディスプレイ装置及び伝送器を用いて認証プロセスを実行することであって、認証プロセスが第2の装置のタイプの識別子を受信することを含み、第2の装置のタイプが第1の装置のタイプとは異なる、実行することと、第2のディスプレイ装置を認可された装置のリストに追加することと、第1のディスプレイ装置をリストから除外する要求を受信することと、第1のディスプレイ装置を認可された装置のリストから除外することと、第3のディスプレイ装置及び伝送器を用いて認証プロセスを実行することであって、認証プロセスが第3の装置のタイプの識別子を受信することを含み、第3の装置のタイプが第1の装置のタイプと同じである、実行することと、第3のディスプレイ装置を認可された装置のリストに追加することと、を含み得る。
【0024】
別の実施態様では、複数のディスプレイ装置と連続グルコース監視システムの伝送器との間の通信を確立するためのシステムが開示される。本システムは、第1のディスプレイ装置と、第2のディスプレイ装置と、伝送器に関連付けられるメモリと、複数の装置タイプを含むリストであって、認可された装置のリストを記憶するように構成されるメモリと、伝送器に関連付けられるプロセッサと、を含む。プロセッサは、第1のディスプレイ装置及び伝送器を用いて認証プロセスを実行することであって、認証プロセスが第1のディスプレイ装置のタイプの識別子を受信することを含む、実行することと、第1のディスプレイ装置を認可された装置のリストに追加することと、第2のディスプレイ装置及び伝送器を用いて認証プロセスを実行することであって、認証プロセスが第2の装置のタイプの識別子を受信することを含み、第2の装置のタイプが第1の装置のタイプとは異なる、実行することと、第2のディスプレイ装置を認可された装置のリストに追加することと、第1のディスプレイ装置をリストから除外する要求を受信することと、第1のディスプレイ装置を認可された装置のリストから除外することと、第3のディスプレイ装置及び伝送器を用いて認証プロセスを実行することであって、認証プロセスが第3の装置のタイプの識別子を受信することを含み、第3の装置のタイプが第1の装置のタイプと同じである、実行することと、第3のディスプレイ装置を認可された装置のリストに追加することと、を行うことができる。
【0025】
別の実施態様では、連続グルコース監視システムの伝送器と1つ以上のディスプレイ装置との間でコマンドを交換するための方法が開示される。本方法は、伝送器をアイドル状態にすることと、伝送器とのデータの交換を要求するコマンドを第1のディスプレイ装置で受信することと、コマンドのタイプに応じて第1のディスプレイ装置を中間状態にすることと、伝送器をアイドル状態からアクティブ状態に移行させることと、コマンドを第1のディスプレイ装置から伝送器に伝送することと、伝送器から伝送器の制御に関する更新されたデータを含む応答を受信することと、第1のディスプレイ装置を中間状態から外すことと、第1のディスプレイによって更新されたデータを表示することと、を含む。
【0026】
別の実施態様では、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、連続グルコース監視システムの伝送器と1つ以上のディスプレイ装置との間でコマンドを交換するための方法を実施する命令を含む、1つ以上のコンピュータ可読媒体が開示される。本方法は、伝送器をアイドル状態にすることと、伝送器とのデータの交換を要求するコマンドを第1のディスプレイ装置で受信することと、コマンドのタイプに応じて第1のディスプレイ装置を中間状態にすることと、伝送器をアイドル状態からアクティブ状態に移行させることと、コマンドを第1のディスプレイ装置から伝送器に伝送することと、伝送器から伝送器の制御に関する更新されたデータを含む応答を受信することと、第1のディスプレイ装置を中間状態から外すことと、第1のディスプレイによって更新されたデータを表示することと、を含む。
【0027】
別の実施態様では、連続グルコース監視システムの伝送器と1つ以上のディスプレイ装置との間でコマンドを交換するためのシステムが開示される。本システムは、伝送器とのデータの交換を要求するコマンドを受信し、コマンドのタイプに応じて第1のディスプレイ装置を中間状態にするように構成される第1のディスプレイ装置を含む。本システムは、伝送器に関連付けられるプロセッサも含み、プロセッサは、一定期間にわたって伝送器をアイドル状態にし、伝送器をアイドル状態からアクティブ状態に移行させ、アクティブ状態中、第1のディスプレイ装置からコマンドを受信し、伝送器から伝送器の制御に関する更新されたデータを含む応答を第1のディスプレイ装置に伝送するように構成される。応答の受信に応答して、第1のディスプレイ装置は、更新されたデータを表示することによって中間状態を終える。
【0028】
別の実施態様では、第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置上に表示されるデータを同期するための方法が開示される。本方法は、第1のディスプレイ装置を連続グルコース監視システムの伝送器と接続することと、第2のディスプレイ装置を伝送器と接続することと、特定の時間に伝送器へのコマンドの伝送を許可することと、第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置によって、伝送器からグルコース値に関するデータを受信することと、連続グルコースセンサーの較正に関するコマンドを第1のディスプレイ装置で受信することと、特定の時間のうちの1つで連続グルコースセンサーに較正に関するコマンドを伝送することと、較正に関するコマンドに基づいて更新されたグルコース値に関するデータを算出することと、更新されたグルコース値に関するデータを第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置に伝送することと、を含む。
【0029】
別の実施態様では、1つ以上のプロセッサによって実行されるとき、第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置上に表示されるデータを同期するための方法を実施する命令を含む、1つ以上のコンピュータ可読媒体が開示される。本方法は、第1のディスプレイ装置を連続グルコース監視システムの伝送器と接続することと、第2のディスプレイ装置を伝送器と接続することと、特定の時間に伝送器へのコマンドの伝送を許可することと、第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置によって、伝送器からグルコース値に関するデータを受信することと、連続グルコースセンサーの較正に関するコマンドを第1のディスプレイ装置で受信することと、特定の時間のうちの1つで連続グルコースセンサーに較正に関するコマンドを伝送することと、較正に関するコマンドに基づいて更新されたグルコース値に関するデータを算出することと、更新されたグルコース値に関するデータを第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置に伝送することと、を含む。
【0030】
別の実施態様では、連続グルコースセンサーは、第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置上に表示されるデータを同期するように構成される。センサーは、第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置を無線で接続するように構成される無線トランシーバーと、プロセッサと、を含む。プロセッサは、グルコース値に関するデータを第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置に伝送し、特定の時間に連続グルコースセンサーの較正に関するコマンドを受信し、較正に関するコマンドに基づいて更新されたグルコース値に関するデータを算出し、更新されたグルコース値に関するデータを第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置に伝送することができる。
【0031】
別の実施態様では、連続グルコースシステムの伝送器を複数のディスプレイと接続するための方法が開示される。本方法は、規定の通信間隔で伝送器によって広告することと、広告活動に応答して第1のディスプレイ及び第2のディスプレイから伝送器と接続する要求を受信することと、第1のディスプレイの装置タイプ及び第2のディスプレイの装置タイプに基づき、第1のディスプレイ及び第2のディスプレイとの接続に権限を与えるかどうかを決定することと、接続が権限を与えられるとき、第1のディスプレイ及び第2のディスプレイを伝送器とペアリングする認証プロセスを実行することと、認証プロセスに関連付けられる結合情報をメモリ内に記憶することと、を含む。
【0032】
別の実施態様では、連続グルコースシステムの伝送器を複数のディスプレイと接続するためのシステムが開示される。伝送器は、広告活動に応答して第1のディスプレイ及び第2のディスプレイから伝送器と接続する要求を受信し、第1のディスプレイの装置タイプ及び第2のディスプレイの装置タイプに基づき、第1のディスプレイ及び第2のディスプレイとの接続に権限を与えるかどうかを決定し、接続が権限を与えられるとき、第1のディスプレイ及び第2のディスプレイを伝送器とペアリングする認証プロセスを実行し、認証プロセスに関連付けられる結合情報をメモリ内に記憶するように構成される。
【0033】
別の実施態様では、プロセッサによって実行されるとき、連続グルコースシステムの伝送器を複数のディスプレイと接続するための方法を実施する命令を含む、コンピュータ可読媒体が開示される。方法は、規定の通信間隔で伝送器によって広告することと、広告活動に応答して第1のディスプレイ及び第2のディスプレイから伝送器と接続する要求を受信することと、第1のディスプレイの装置タイプ及び第2のディスプレイの装置タイプに基づき、第1のディスプレイ及び第2のディスプレイとの接続に権限を与えるかどうかを決定することと、接続が権限を与えられるとき、第1のディスプレイ及び第2のディスプレイを伝送器とペアリングする認証プロセスを実行することと、認証プロセスに関連付けられる結合情報をメモリ内に記憶することと、を含む。
【0034】
他のシステム、方法、特徴、及び/または利点は、以下の図面及び詳細な説明の調査により、当業者に明らかであるか、または明らかになり得る。全てのそのような追加のシステム、方法、特徴、及び/または利点は本説明内に含まれ、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】グルコース値を監視するための例示的システムを例示する。
図2】複数のディスプレイ装置に接続し、無線通信を確保するための例示的方法を例示する。
図3】接続を許可するかどうかを決定するための例示的方法を例示する。
図4】連続グルコースセンサーと複数のディスプレイとの間の通信を認証し、確立するための例示的方法を例示する。
図5】アプリケーションキーを更新するための例示的方法を例示する。
図6】装置タイプに基づいて連続グルコースモニタを1つ以上のディスプレイに接続するための例示的方法を例示する。
図7】接続情報を記憶する例示的システム図を例示する。
図8】ディスプレイをディスプレイの権限を与えられたリストから除外するための例示的方法を例示する。
図9】コマンドに応答してデータを更新するための例示的方法を例示する。
図10A】コマンドを処理するための例示的ユーザーインターフェースを例示する。
図10B】コマンドを処理するための例示的ユーザーインターフェースを例示する。
図11】コマンドに応答して複数のディスプレイを更新するための例示的方法を例示する。
図12】連続グルコースセンサー及びその伝送器接続に関する例示的状態図を例示する。
図13】認証及びペアリング中の、連続グルコースセンサー伝送器と専用ディスプレイまたはディスプレイとの間の通信の例示的実施形態を例示する。
図14】接続が拒否され得る例示的使用事例を例示する。
図15】ディスプレイに接続するための例示的使用事例を例示する。
図16】専用ディスプレイの例示的状態図を例示する。
図17】連続グルコースセンサーを複数のディスプレイで較正するための例示的方法を例示する。
図18】グルコース値を監視するための例示的システムを例示する。
図19】グルコース値を監視するための例示的コンピュータを例示する。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示は、複数のディスプレイを認証し、複数のディスプレイへの安全なデータ伝送を提供し、かつ複数のディスプレイ間でコマンド及びデータ更新の相互作用を調整するための連続グルコースモニタ及び技法に関する。
【0037】
図1は、グルコース値を監視するための例示的システムを例示する。図1を参照すると、連続グルコースセンサーシステム100は、ユーザーのグルコース値に関する一連の測定値を得る。連続グルコースセンサーシステム100は、例えば、患者の腹部領域に装着することができる。小型センサー103は、例えば、皮下グルコースまたは血糖読取値を使用してグルコース値の読取値を得るために患者上または患者内に設置することができる。センサーは、患者内に延びてセンサーを置き、次いで後退し、かつ廃棄され得る針を使用して患者内に設置されてもよい。アプリケーターまたは他の同様の装置が針を含有してもよく、センサーを挿入するために使用され得る。連続グルコースセンサーシステム100は、経皮装置、血管内装置、または非侵襲装置であり得る。
【0038】
連続グルコースセンサーシステム100は、グルコース測定値を得て、データを記憶し、グルコース値を算出し、専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aと通信し、他のタスクを実施するためのいくつかの構成要素を含み得る。例えば、例示されないが、連続グルコースセンサーシステム100は、グルコース値に関する履歴データを記憶するための不揮発性メモリ、プロセッサ、電池、及び無線伝送器101を含んでもよい。無線伝送器101は、Bluetooth(登録商標)接続、WiFi接続、RF接続等を含む、任意のタイプの無線通信102a及び102bを提供することができる。いくつかの実施形態では、無線通信102a及び102bは、ペアリングされ、認証される装置間で生じることがあり、通信が機密のまま保たれることを確実にするために暗号化及び他の暗号技法を使用してもよい。
【0039】
単一ユニットとして例示されているが、無線伝送器101は、連続グルコースセンサーシステム100から取り外し可能であり、センサー103を取り換えることで、複数のセンサー103と共に再利用することができる。さらに、連続グルコースセンサーシステム100は、データ通信を促進するための他の構成要素を含み得る。例えば、連続グルコースセンサーシステム100は、他の装置と通信し、グルコース値に関するデータを提供するための、USBポート、Ethernet(登録商標)ポート等の有線ポートを含んでもよい。連続グルコースセンサーシステム100は、センサー電子機器の一部として、プロセッサ、メモリ、及び電池等の処理回路を含み得る。センサー電子機器は、連続グルコースセンサーシステム100または伝送器101内に含まれてもよい。連続グルコースセンサーシステム100のセンサー部分103は、取り外し可能及び取り換え可能であってもよく、患者が、毎週等、定期的に新たなセンサーに変更することを可能にする。同様に、伝送器101は係脱し、連続グルコースセンサーシステム100から取り外し可能であってもよく、6カ月毎等、必要に応じて取り換えを可能にする。
【0040】
連続グルコースセンサーシステム100は、数秒毎、30秒毎、毎分、またはユーザーからのコマンドに応答して要求に応じて等、既定の間隔で試料を得ることができる。一実施形態では、無線伝送器は、電池寿命を節約するためにオフにされてもよく、一定期間にわたって採取された測定値は、バッチ転送で専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aに無線で伝送されてもよい。例えば、連続グルコースセンサーシステム100は、5分毎に無線伝送器を起動し、直近の5分間にわたって採取されたグルコース測定値に関するデータを転送し、データを専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aに転送することができる。次いで無線伝送器101は、電池寿命を節約するために再びオフにされてもよい。5分毎にデータを転送する例が提供されたが、より長いまたはより短い期間が使用されてもよく、かつその期間は、専用ディスプレイ104aまたはディスプレイ106aを介してユーザーによって構成され得ることが理解されよう。
【0041】
図1のシステムは、連続グルコースセンサーシステム100及びその伝送器101によって決定される状態を有し得る。一例示的システムの状態は、開始されないが、センサー103がホスト内にまだ挿入されていないとき、またはユーザーが連続グルコースセンサーシステム100をまだ起動していないとき等を含む。別の例は、センサー103がウォーミングアップし、ユーザーの身体内への挿入に慣らすとき、2時間等の一定期間にわたって存続し得るセンサーウォームアップ期間である。センサーウォームアップ状態は、較正期間も含み得る。システム状態の他の例は、較正内または較正外を含む。センサー103及び/または連続グルコースセンサーシステム100は、直近12時間等の既定の間隔内で較正されている場合は較正内、及び直近の較正から既定の持続期間(例えば、12時間)が過ぎている場合は較正外であり得る。別の例示的システム状態は、センサー停止である。センサー停止状態は、例えば、ユーザーがグルコースセンサーシステム100のセンサー部分103を取り換えようとするときに生じることがある。
【0042】
図1のシステムは、一貫した動作を確実にするために連続グルコースセンサーシステム100、専用ディスプレイ104a、及びディスプレイ106a間の通信を調整する。連続グルコースセンサーシステム100は、間隔を置いて生じる通信周期中に、広告し、ディスプレイと通信することができる。広告活動は、接続する他の装置を探すためにその存在を広める連続グルコースセンサーシステム100のプロセスである。任意に、通信間隔は約5分毎に生じてもよい(例えば、通信間隔は30秒間存続してもよく、そのため間隔は各通信間隔の終了後、4分30秒生じ得るだろう)。通信間隔の間、連続グルコースセンサーシステム100は、グルコース値に関するデータ、システム構成情報、システムステータス情報、患者識別情報、及び他の情報をディスプレイと交換することができる。ディスプレイは、これらのデータ伝送を受信し、コマンドを連続グルコースセンサーシステム100に送信することもできる。連続グルコースセンサーシステム100内の伝送器101は、コマンドに応答してシステム状態を更新し、更新されたシステム状態を伴うメッセージを接続されたディスプレイに伝送することができる。
【0043】
一方のディスプレイが、通信間隔の間、既に通信しており、第2のディスプレイが較正値を更新する状況では、2つのディスプレイによって表示される値が一致しない可能性がある。この例では、第1のディスプレイは、それが次の通信間隔の間に更新されるまで、ユーザーに以前の較正に基づく古い値を示し続ける。例として、ユーザーは、ディスプレイ106a内に較正コマンド等のコマンドを入力することができ、そのコマンドは、次の通信間隔の間に連続グルコースセンサーシステム100に送信される。次の通信間隔において、例えば、直近の5分間にわたるグルコース値に関するデータを提供することによって連続グルコースセンサーシステム100がまず専用ディスプレイ104aと通信する場合、専用ディスプレイ104aは、そのグルコースデータをユーザーに示す。しかしながら、連続グルコースセンサーシステム100が、次にディスプレイ106aと通信し、較正コマンドを受信する場合、連続グルコースセンサーシステム100は新たなグルコース値を算出することができる。これは、専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106a上に表示される値の不一致をもたらすことがある。他のシナリオとしては、ユーザーがセンサーを取り換えたいときにセンサーを開始または停止することも挙げられる。結果として、図1のシステムは、連続グルコースセンサーシステム100、専用ディスプレイ104a、及びディスプレイ106a間のコマンド及びグルコース値に関するデータの伝送を調整することができ、一貫した動作を確実にする。例示的実施形態は、例えば、図11、12、及び17においてより詳細に後述される。
【0044】
連続グルコースセンサーシステム100から専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aに伝送されるデータは、グルコース値の監視に関する任意のタイプのデータであり得る。例えば、連続グルコースセンサーシステム100は、初期始動時及び定期的に専用ディスプレイ104a及び106aと較正データを交換することができ、その後はグルコース測定値の正確さを維持する。ユーザーは、血糖測定器を使用してユーザーのグルコース値を測定し、測定器によって表示される値を入力し、その値を使用して連続グルコースセンサーシステム100を較正することができる。血糖測定器からの複数の試料を使用して、正確さ及び適切な較正を促進することができる。伝送されるデータの他の例には、連続グルコースセンサーによって測定される電流量または電圧量、例えばmg/dLに変換されるグルコース値、及び各測定値または値が標本抽出された時間に関連付けられるタイムスタンプ、診断データ等が挙げられる。連続グルコースセンサーシステム100として記載されているが、開示される実施形態を用いて他の医療装置が使用されてもよい。例えば、連続グルコースセンサーシステム100は、分析物センサーであってもよく、伝送されるデータは、分析物の値を反映し得る。
【0045】
専用ディスプレイ104aは、連続グルコースセンサーシステム100と使用するための専用のディスプレイであってもよい。連続グルコースセンサーシステム100及び専用ディスプレイ104aの組み合わせは、一実施形態では、クラスIII医療装置等の認可された医療装置であり得る。専用ディスプレイ104aは、連続グルコースセンサーシステム100からリアルタイムでグルコース値に関するデータを受信することができ、これはデータの連続ストリーミング及び一括データ伝送の両方を含む。
【0046】
専用ディスプレイ104aは、連続グルコースセンサーシステム100を伴う認可された医療装置の一部であるため、一実施形態では、専用ディスプレイ104aは、他のディスプレイまたは第三者アプリケーションまたはシステム構成要素に関連して連続グルコースセンサーシステム100から受信される拡張された一組のデータを受信及び表示することができる。例えば、専用ディスプレイ104aは、センサーによって採取された測定値に関連付けられる実際のグルコース値を表示することができる。対照的に、ディスプレイ106a上で実行する第三者アプリケーションは、実際のグルコース値の受信及び表示を制限されることがあり、その代わりに、グルコース値が低い、通常である、または高いかどうか等のグルコース値のより包括的な指標を受信することができる。専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aに送信され、表示され得るデータのタイプに関するさらなる詳細を以下に提供する。
【0047】
専用ディスプレイ104aは、受信される測定値に基づいてグルコース値を算出するためのプロセッサと、グルコース値を記憶するためのメモリと、有線通信のためのポートと、Bluetooth、WiFi、及びRF回路等の無線通信回路と、を含み得る。加えて、専用ディスプレイ104aは、ユーザーのグルコース値が下降傾向にある、安定したままである、または上昇しているかどうかのヒストリカルトレンドを決定することができる。図1に示されるように、専用ディスプレイ104aは、ユーザーがグルコース値を容易に監視できるようにグルコース読取値を長期間にわたって示すことができ、また現在のグルコース値の実際の値を表示することもできる。図1の例では、専用ディスプレイ104aは、現在のグルコース値が94mg/dLであることを例示する。
【0048】
ディスプレイ106aは、グルコース値に関するデータを表示するためのアプリケーションを実行することができる個人用コンピュータ、タブレット、またはスマートフォンに関連付けられる任意のタイプのディスプレイであり得る。結果として、ディスプレイ106aは、プロセッサ(複数可)、メモリ、無線接続、USBポート等を含む個人用演算装置に関連付けられるハードウェア構成要素の全てを含む。
【0049】
専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aの両方は、ユーザーにグルコース状態を警告するための警報を確立することができる。例として、ユーザーが知覚可能な警告は、グルコース値が、低過ぎる(例えば、55mg/dL未満)、ユーザーが低いと規定する水準にある(例えば、55mg/dL~70mg/dLに設定される値)、高過ぎる、ユーザーが規定する水準を上回る、急速に下降傾向にある、及び急速に上昇傾向にあるときに誘起され得る。各ディスプレイは、同じまたは異なる警告値を使用することができる。加えて、別個の測定装置を使用して採取された血糖値を入力することによって較正を実施する等、ユーザーに機能の実施を促すために警告を使用することもできる。較正値は、ディスプレイ装置から伝送器に送信され、連続グルコースセンサーシステム100によって標本抽出されたグルコースデータを較正するために使用され得る。
【0050】
警告は、グルコースセンサー100から無線伝送器を介してディスプレイに送信され得る。警告は、センサーに関するエラー、センサー103の期限がもうすぐ切れ、取り換えられるべきであることの注意喚起、及びセンサー103の期限が切れたことを示すエラーを示すことができる。連続グルコースセンサーシステム100から送信され得る別の警告は、伝送器の電池が残り少ないこと、連続グルコースセンサー伝送器101とディスプレイとの間の弱い無線信号が存在すること、ペアリングまたは認証プロセスの不履行、ならびにシステム動作及び使用に関する他の警告を示すことができる。警告は、ユーザーが承認する警告及び潜在する警告条件の一方または両方が解決するまで、頻度を上昇させながらユーザーに表示され得る。
【0051】
ディスプレイ106aは、グルコース監視、運動活動を含む種々のタイプの健康情報の受信及び表示、インスリン注射、食習慣等の制御ならびに監視に関連する複数のアプリケーション108~110を実行することができる。一実施形態では、ディスプレイ106aは、連続グルコースセンサーシステム100が専用ディスプレイ104aに伝送するものと同じデータを受信する。一例示的実施形態では、ディスプレイ106aは、連続グルコースセンサーシステム100の製造業者または関連会社によって作成される専用アプリケーション108を含むことがある。専用アプリケーション108、ディスプレイ106a、及び/または連続グルコースセンサーシステム100は、認可された医療装置であり得る。例えば、一実施形態では、連続グルコースセンサーシステム100、ディスプレイ106a、及び専用アプリケーション108は、単独でまたは組み合わせて、認可されたクラスIII医療装置である。専用アプリケーション108は、連続グルコースセンサーシステム100から受信される医療データの分配をディスプレイ106a上で実行する他のアプリケーションに制御し、より詳細に後述されるように、機密性及びユーザーの優先傾向を保つことができる。例示されないが、専用アプリケーション108及び認可された第三者アプリケーション110は、ディスプレイ106a上の他のアプリケーションに接続され、そこに情報を提供してもよく、またはさらなる演算装置及び/もしくはサーバシステムに伝送されてもよい。
【0052】
認可された第三者アプリケーション110は、血糖値に関するデータを受信することもできる。専用アプリケーション108は、連続グルコースセンサーシステム100からグルコースデータを受信し、どの一組のデータが認可された第三者アプリケーション110に提供されるべきであるかを決定し、そのデータを第三者アプリケーション110に提供することができる。ユーザーは、専用アプリケーション108が認可された第三者アプリケーション110に提供すべきであるタイプの医療データを構成することができる。このように、第三者アプリケーションは、専用アプリケーション108によって受信されるものと同じデータ、縮小された一組のデータ、または暗号化データを受信することができる。専用アプリケーション108は、どのデータが第三者アプリケーション110に提供されるかを制御するように記載されているが、ディスプレイ106a上で実行するオペレーティングシステムまたは他のソフトウェアプログラムも、連続グルコースセンサーシステム100から受信されるデータを分離し、それを適切なものとしてアプリケーション108、110に提供することができる。
【0053】
図1は、追加の専用ディスプレイ104b及び追加のディスプレイ106bも例示する。これらの装置は、連続グルコースセンサーシステム100からの無線伝送距離内にある追加の装置であり得る。例えば、ユーザーは、多くの人々が連続グルコースセンサーシステム100、専用ディスプレイ104a、及びディスプレイ106aを有する会議または公共区域にいる場合がある。別の連続グルコースセンサーシステムに接続されるディスプレイ104b、106bは、連続グルコースセンサーシステム100への接続を許可されるべきではない。これは、別のユーザーからの誤ったデータの表示を引き起こすことがあり、医療データに対するセキュリティの侵害も構成するだろう。結果として、一実施形態では、各連続グルコースセンサーシステム100は、接続する装置の数を制限し、安全な方法でペアリングされ、認証された装置にのみ接続することができる。例えば、連続グルコースセンサーシステム100は、所与の時間に単一の専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aにのみ接続することができる。特定のセッションの間に連続グルコースセンサーシステム100が通信できる装置の数を制限することは、センサー100の電池寿命を節約することもできる。所与の時間に連続グルコースセンサーシステム100が接続できる装置の数を制限するための例示的技法を含むさらなる詳細は、例えば、図2、6~8、11、14、及び15の実施形態に関して以下で提供される。
【0054】
装置の数を制限することに加えて、システムは、医療データを非公開に保つためのセキュリティ対策を用いることもできる。セキュリティ対策には、一方向認証、双方向認証、暗号化、ハッシュ化、及びセキュリティキーを挙げることができる。用いられる暗号化は、Bluetooth暗号化等の無線規格によって既に提示される暗号化に加えられてもよい。発生する1つの課題は、セキュリティキーを推測する権限のない第三者が、装置のセキュリティを攻撃しようと繰り返し試みることである。この課題に対処するために、一実施形態では、アプリケーションキーは、連続グルコースセンサーシステム100、専用ディスプレイ104a、及びディスプレイ106aの間で交換されてもよく、アプリケーションキーは定期的に変化し得る。例えば、アプリケーションキーは、要求に応じて、既定の時間間隔で、ある特定のイベントに応答して、及び他の状況において、変化することができる。したがって、定期的という用語は規定の時間間隔に限定されないが、代わりに、別の通信周期中に変化し得るアプリケーションキーを使用して通信が確保される期間に関する。
【0055】
図2は、複数のディスプレイ装置を接続し、無線通信を確保するための例示的方法のフローチャートである。図2の方法では、連続グルコースセンサーシステム100に接続されるディスプレイ装置の数は、例えば、2つのディスプレイ装置に制限され得る。一実施形態では、各ディスプレイ装置は、専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106a等の異なるタイプのものであってもよいが、他の実施形態では、両方のディスプレイ装置が同じタイプのものであってもよい。
【0056】
ステップ200で、連続グルコースセンサーシステム100は、第1のディスプレイ装置と接続することができる。使用される接続には、連続グルコースセンサーシステム100を第1のディスプレイ装置と認証及びペアリングするための様々な異なる技法が挙げられる。連続グルコースセンサーシステム100をディスプレイ装置と認証及びペアリングするための例示的実施形態は、以下に記載される。
【0057】
ステップ202で、連続グルコースセンサーシステム100は、第2のディスプレイ装置と接続することができる。第1のディスプレイ装置への接続と同様に、使用される接続には、連続グルコースセンサーシステム100を第1のディスプレイ装置と認証及びペアリングするための様々な異なる技法が挙げられる。連続グルコースセンサーシステム100と第1のディスプレイ装置との間の無線接続のタイプは、連続グルコースセンサーシステム100と第2のディスプレイ装置との間の接続のタイプと同じである必要はない。例えば、連続グルコースセンサーシステム100は、RF接続を使用して第1のディスプレイ装置と、Bluetooth接続等の接続を使用して第2のディスプレイ装置と、接続してもよい。
【0058】
次に、ステップ204で、特定の通信間隔の間、接続の数は第1のディスプレイ装置及び第2のディスプレイ装置に制限され得る。例えば、連続グルコースセンサーシステム100は、電池寿命を節約し、機密性の高い医療データの幅広い伝送を回避するために一度に2つのディスプレイ装置との接続に制限され得る。ユーザーが、例えば、各々がディスプレイ106aとして機能し得る複数のスマートフォン、タブレット、ラップトップ、または個人用コンピュータを有する状況では、2つを超える装置が、伝送を認証されてもよい。しかしながら、連続グルコースセンサーシステム100の電池寿命を節約するため、所与の時間に接続され得るディスプレイの数は制限され得る。
【0059】
一実施形態では、連続グルコースセンサーシステム100とディスプレイとの間の認証のための記載される方法は、各通信間隔(例えば、5分毎)で生じ得る。伝送器は、各ディスプレイに通信が許可されているかどうかを通知することができる。通信間隔中に、いったん所与のタイプの一方の装置が許可されると、広告活動に応答し、かつ既に許可された装置と同じ装置タイプを有する他方の装置は、拒否され得る。
【0060】
様々な異なる技法を使用して、装置の数を制限することができる。例として、連続グルコースセンサーシステム100は、所与のタイプの単一装置(例えば、専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106a)のみを許可してもよい。どの装置タイプが連続グルコースセンサーシステム100に接続されたかを追跡するために、連続グルコースセンサーシステム100のメモリ内にリストが記憶され得、ハードウェアレベル及びソフトウェアレベルを組み合わせた識別及び認証が使用され得る。装置の数を制限するさらなる詳細を有する例示的実施形態が、以下に提供される。
【0061】
装置をペアリングした後、ユーザーは、ディスプレイを通してプロンプトを入力して、別の装置に切り替えることもできる。一実施形態では、ユーザーは、専用ディスプレイ及びスマートフォンを使用して連続グルコースセンサーシステム100と能動的に通信している場合があり、専用ディスプレイ及びタブレットの使用に切り替えることを望むことがある。ユーザーは、スマートフォン、専用ディスプレイ、またはタブレットのうちのいずれかのユーザーインターフェースを通じてコマンドを入力し、切り替えを要求することができる。応答して、連続グルコースセンサーシステム100は、スマートフォンへの伝送を中止し、詳細に後述されるような適切な認証、ペアリング、及びセキュリティ対策が整った後、タブレットとの伝送を開始することができる。
【0062】
ステップ206で、連続グルコースセンサーシステム100は、接続されるディスプレイ装置とアプリケーションキーを交換することができる。ステップ206は、いくつかの実施形態において生じる任意のステップである。通信は、最初は固定キーを使用して確立され得る。固定キーは、連続グルコースセンサーシステム100または伝送器101に印刷された伝送器識別子または伝送器識別子の一部に基づく場合がある。ユーザーは、伝送器識別子を専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106a内に入力し、通信を確立することができる。伝送器識別子は、連続グルコースセンサーシステム100から受信される伝送器識別子と、ユーザーによって入力される伝送器識別子との比較が行われ得るように、連続グルコースセンサーシステム100から専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aに送信されてもよい。伝送器識別子が一致する場合、通信が許可され得るか、または2つの装置をさらに認証するために追加のセキュリティステップが生じ得る。伝送器識別子が一致しない場合、要求される接続は拒絶され得る。
【0063】
本明細書全体を通して、安全な通信を確立するために伝送器識別子を使用すると記載されるが、伝送器101は、製造段階からメモリ内に記憶される任意の他のタイプの識別子を含み得る。例えば、安全な識別子及び/またはキーは、最初の発売前に不揮発性メモリ内に記憶され得る。ユーザーは次いで、伝送器識別子を使用してインターネットを通じて安全な識別子またはキーをコピーする等、ユーザーの電話で認証を実施するために必要とされる情報をダウンロードすることができる。オンラインデータベースは、各伝送器識別子に対する復号情報を記憶し、ペアリングプロセス中にユーザーのディスプレイに情報を提供することができる。
【0064】
追加のセキュリティ対策として、連続グルコースセンサーシステム100は、別個のアプリケーションキーを接続されたディスプレイに伝送することができる。アプリケーションキーは、一定期間、イベント、または他の活動もしくは非活動に基づいて規定され得る間隔にわたってアクティブであり続けることができる。アプリケーションキーを使用するための例示的な時間間隔は、4時間である。例示的イベントには、ディスプレイをオフラインにすること、または再接続を試みることが挙げられる。一実施形態では、専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aは、同じアプリケーションキーを使用することがあるが、他の実施形態では、各ディスプレイは、安全な通信のために異なるアプリケーションキーを使用してもよい。
【0065】
ここで、接続を許可するかどうかを決定するための例示的方法を例示する図3を参照する。図3の方法は、図2のステップ200及び/または202でディスプレイに接続するための例示的実装を例示する。一実施形態では、連続グルコースセンサーシステム100及びディスプレイが識別情報を交換したときに、接続が許可され得る。図3の例では、識別情報は、連続グルコースセンサーシステム100または伝送器101の裏に印刷された伝送器識別子を含み得る。しかしながら、伝送器識別子自体を伝送することは、伝送を盗聴または傍受することが可能なすぐ近くの権限のない装置によるセキュリティ侵害をもたらすことがある。権限のない装置は、セキュリティを迂回するために、連続グルコースセンサーシステム100から伝送を盗聴し、伝送器識別子を得て、同じ値を別のディスプレイに入力することができる。したがって、図3の方法は、権限のないディスプレイが、伝送器識別子を盗聴することによって権限を与えられたディスプレイのふりをすることができないように、伝送器識別子にハッシュ化アルゴリズムを使用することによって、セキュリティのさらなる層を追加する。
【0066】
ステップ300で、ディスプレイは、第1の識別子を受信することができる。例えば、ユーザーは、連続グルコースセンサーシステム100の裏を見て、センサーシステム100または伝送器101の裏に印刷された伝送器識別子を見付けることができる。ディスプレイは、ユーザーに、接続を確立するプロセスを開始するための伝送器識別子の入力を促してもよい。
【0067】
ステップ302で、ディスプレイは、第1の伝送器識別子から第1のハッシュ値を作成することができる。任意のタイプのハッシュ関数を用いて、ハッシュ値を作成することができる。ハッシュ化関数を使用して、任意長のデータを異なる長さにマッピングする。一例として、9桁の伝送器識別子が、ユーザーによって入力され得る。ハッシュ値は、伝送器の値の最後の4桁を含み得る。他の実施形態では、ハッシュ値は、ハッシュ化アルゴリズムの実行後、123456789等の組み合わせがABFになるように、その数字のうちのいずれかの翻訳であってもよい。幅広い様々なハッシュ化アルゴリズムが存在し、それらを使用してデータを異なる形態に翻訳できることが理解されよう。
【0068】
ディスプレイは、ステップ304で、連続グルコースセンサーシステム100から広告信号を受信することができる。広告信号は、装置が接続に対するその有効性を広告するメッセージを伝送するペアリングプロセスにおいて使用される信号である。一実施形態では、広告活動期間は、7秒等の規定の時間間隔にわたって存続し得、所与の通信間隔の間、規定の反復回数に至るまで繰り返し得る。例えば、7秒の2つの広告活動期間は各々、5分の通信間隔で使用され得る。広告活動期間は、ディスプレイをペアリングするための4秒、及び専用ディスプレイ104aをペアリングするための2秒等、装置のタイプに基づいて異なる持続期間を有してもよい。
【0069】
ユーザーは、ユーザーのディスプレイを広告活動モードにすることができ、それによってディスプレイが任意の広告信号を走査する。このプロセスは、例えば、ユーザーが初期始動時に伝送器を連続グルコースセンサーシステム100内に挿入するとき、またはユーザーが新たなディスプレイをシステムに追加することを望むときに生じ得る。連続グルコースセンサーシステム100上の伝送器101は、伝送器識別子のハッシュ化バージョンを含む広告信号を広めることができる。この実施形態では、連続グルコースセンサーシステム100または伝送器101の裏に印刷された伝送器識別子も、連続グルコースセンサー内のメモリ内に記憶され得る。ハッシュ化アルゴリズムも連続グルコースセンサーシステム100によってメモリ内に記憶されてもよく、その結果、記憶された伝送器識別子からハッシュ値を作成し、そのハッシュ値を広告信号でディスプレイに送信することができる。
【0070】
連続グルコースセンサーシステム100とディスプレイとの間の初期接続後、ディスプレイは、広告信号を自動的に検索する状態に入ってもよい。一実施形態では、伝送器による各通信間隔は、広告信号を受信し、認証を実施するプロセスを含む。ディスプレイは、伝送器が起動し、広告信号を定期的に伝送することを知ることにより、自動的に広告信号を検索する状態に入ることができる。ゆえに、ディスプレイは、広告信号を継続的に検索する必要がなく、ディスプレイは電池寿命を節約することができる。しかしながら、他の実施形態では、ディスプレイは、ユーザーの専用ディスプレイ104aまたはスマートフォン等の他のディスプレイ106aによって広告信号を絶えず監視する状態のままである場合がある。
【0071】
ステップ306で、ディスプレイは、広告信号に関連付けられる広告信号(複数可)のうちの少なくとも1つを解析して、第2のハッシュ値を識別する。一実施形態では、第2のハッシュ値は、連続グルコースセンサーシステム100によってメモリ内に記憶される伝送器識別子へのハッシュ化アルゴリズムの実施の結果であり得る。第2のハッシュ値は、広告信号自体に送信され得る。広告信号は、短い名前、フラグ、固有のユーザー識別子、及び製造データを伴うペイロードを含み得る。短い名前及び固有のユーザー識別子は、例えば、128ビットであってもよく、伝送器を識別することができる。製造データ領域は、認証段階において使用される伝送器ハッシュ値を含有し得る。別の実施形態では、第2のハッシュ値は、広告信号に関連付けられる信号中に送信され得る。例えば、広告信号を受信し、接続を許可した後、第2のハッシュ値は、自動的にまたは要求に応答して送信され得る。
【0072】
ハッシュ化アルゴリズムは、ハッシュ値から元の値が得られないことを意味する一方向、またはハッシュ値が元の伝送器識別子に復元され得ることを意味する双方向のいずれかであり得る。加えて、ハッシュ化は、Electronic CodeBookモードを用いるAES 128ビット暗号化、別の形態の暗号化、暗号法、及び伝送器識別子をハッシュ値に変形する他の技法を含み得る。結果として、一実施形態では、伝送器識別子は、連続グルコースセンサーから広告信号中に伝送されない。代わりに、ハッシュ値が送信され得る。このハッシュ値を受信する権限のないディスプレイは、元の伝送器識別子を再作成できず、したがって、伝送器識別子を別のディスプレイ内に不適切に入力して、権限のないアクセスを得ることができない。一例として、第1の4バイトの伝送器識別子を順々に4回繰り返すことによって16バイトのキーが作成され得る。キーは、任意に、Electronic CodeBookモードを使用するAES 128ビットのアルゴリズムに提供されてもよい。連続グルコースセンサーシステム100及びディスプレイの両方が、キーを演算することができる。
【0073】
次に、ディスプレイは、第1のハッシュ値と第2のハッシュ値を比較することができる。一実施形態では、ハッシュ化アルゴリズムは、同じ記号の完全一致が、一致という結果をもたらすように設計され得る。上述の例を継続して、ディスプレイはキーを作成し、それを広告信号中で受信されるハッシュ値と比較することができる。他の実施形態では、第1のハッシュ値及び第2のハッシュ値に存在する同じ記号がない場合であっても、一致が生じる。例えば、第1のハッシュ値及び第2のハッシュ値が既定の量で異なる場合、一致が見られることがある。第1のハッシュ値が123であり得、第2のハッシュ値が456であり得る。この2つは同じ一連の記号であるという点において一致しないが、ハッシュ化アルゴリズムは、第2のハッシュ値内の最初の数値入力が、第1のハッシュ値内の最後の数値入力よりも1つ大きいはずであることを認識することができる。多くの他の例も可能である。
【0074】
第2のハッシュ値も、ハッシュ化アルゴリズムを反転するために必要とされるキーであり得る。伝送器識別子のハッシュ値を伝送する代わりに、第2のハッシュ値が、暗号化された伝送器識別子を反転または復号するために認証装置によって必要とされるキーである場合がある。第2のハッシュ値をキーとして使用して伝送器識別子を得ることができる場合、一致が見られることがある。したがって、ディスプレイ上で実行するハッシュ化アルゴリズム及び連続グルコースセンサーシステム100上で実行するハッシュ化アルゴリズムは、同じアルゴリズムである必要がなく、または同じ一連の記号を作成する必要がないことが理解されよう。代わりに、第1及び第2のハッシュ化アルゴリズムは、一致という結果をもたらす規定の関係を有する第1及び第2のハッシュ値を作成するように設計され得る。
【0075】
一致が見られない状況では、ステップ310で接続が拒絶され得る。しかしながら、一致が見られる場合は、ステップ312で接続は許可され得る。一実施形態では、図3の方法を実行することにより、連続グルコースセンサーシステム100とディスプレイとの間の通信をもたらすことができる。しかしながら、接続を許可するステップ312を実行することは、さらなるステップにおいて装置の完全なペアリングのプロセスが継続され得る実施形態も含む。つまり、ステップ312の結果は、例えば、安全ではない接続の形態の接続である場合がある。追加のステップは、接続を安全にすることができる。
【0076】
例えば、伝送器識別子のハッシュ化に加えて、許可された装置を含むホワイトリストにアクセスされてもよく、アプリケーションキーが交換されてもよく、暗号化が使用されてもよく、通信が連続グルコースセンサーシステム100とディスプレイとの間で交換され得る前に追加のステップが含まれてもよい。これらの追加のステップは、後続の実施形態(例えば、図4~8及び13~15)に記載されており、図3の例示的方法の代わりに、またはそれに加えて使用することができる。一実施形態では、ステップ312の後、連続グルコースセンサーシステム100がディスプレイにペアリングされたというメッセージが単独で、またはさらなる認証が生じ得ることを示すメッセージと共に、ユーザーに表示され得る。
【0077】
したがって、図3の方法は、認証プロセスにおいて使用するため、ハッシュ値が連続グルコースセンサーシステム100とディスプレイとの間で交換されることを可能にする。ハッシュ値は、接続を要求している特定のディスプレイに基づいて異なり得る。例えば、後述されるように、各ディスプレイのタイプも既知であり、システム内で識別され得る。連続グルコースセンサーシステム100は、第1のタイプのディスプレイに対して第1のハッシュ化アルゴリズムを、及び第2のタイプのディスプレイに対して第2のハッシュ化アルゴリズムを使用してもよい。
【0078】
図4は、連続グルコースセンサーと複数のディスプレイとの間の通信を認証し、確立するための例示的方法を例示し、これは、図2のステップ200及び202の一部であり得る。図4の実施形態は、グルコース値に関するデータを連続グルコースセンサーからディスプレイに伝送する前に、アプリケーションキーを交換し、追加のセキュリティレベルを提供する。アプリケーションキーは、ソフトウェアによって作成され、後述されるように定期的に更新され得る。
【0079】
ステップ400で、ディスプレイは連続グルコースセンサーシステム100から広告信号を受信し、次いでステップ402で接続を確立することができる。接続を確立するプロセスは、例えば、図6、7、及び13~15でより詳細に後述されるように、装置のタイプ等の識別情報をメモリ内に記憶されるホワイトリストと比較することも含み得る。この例では、Bluetooth通信が、広告信号及び接続を確立するステップを提供することができる。
【0080】
次にステップ404及び406で、第1のキーが受信され、第2のキーと比較され得る。図3を参照すると、第1のキーは、伝送器識別子のハッシュ化バージョン、伝送器識別子を復号するために使用されるキー、または伝送器識別子の暗号化及び復号に関連付けられる他の情報であり、権限のない装置による不適切な誤用を避けることができる。第1のキーは、接続の確立時にディスプレイから連続グルコースセンサーシステム100に送信される要求に応答して、ステップ404で受信され得る。他の実施形態では、ディスプレイは、接続の確立時に自動的に、または広告信号中で第1のキーを受信することができる。
【0081】
第1のハッシュ値と第2のハッシュ値との間の一致を確認するプロセスが、連続グルコースセンサーまたはディスプレイ上で生じ得る。広告期間及び接続の確立後、チャレンジ値を含む要求に応答して、第1のキーが送信され得る。チャレンジ値を使用して、伝送器識別子を暗号化するか、または伝送器識別子にハッシュ化アルゴリズムを実行して、第1のキーを作成することができる。
【0082】
ステップ406で、第1のキーは、第2のキーと比較され得る。前述したように、所定の関係が第1のキーと第2のキーとの間に存在することが見られる様々な環境において、一致が見られる。比較が第1のキーと第2のキーとの間で一致をもたらす場合、連続グルコースセンサーシステム100及びディスプレイは、ステップ408で認証され得る。
【0083】
次に、ステップ410で、連続グルコースセンサーシステム100とディスプレイとの間でアプリケーションキーが交換され得る。図4の実施形態では、連続グルコースセンサーシステム100とディスプレイとの間でキーを交換する他に、アプリケーションキーを使用して安全な通信を提供することもできる。一実施形態では、伝送器識別子は、伝送器101の裏に印刷されることがある。結果として、権限のないユーザーが、伝送器識別子を見て、その情報を使用してユーザーのディスプレイを不適切に認証することができる。加えて、一実施形態では、伝送器識別子が同じままである場合があるため、通信の傍受を試みるユーザーは、長期間にわたって、伝送器識別子のハッシュ化または暗号化の迂回を試みるさらなる機会を有する。追加のアプリケーションキーの追加は、追加のセキュリティ及びキーを定期的に変化する能力を提供し、継続した安全な通信を確実にする。
【0084】
アプリケーションキーは、連続グルコースセンサーシステム100からディスプレイへ、またはディスプレイから連続グルコースセンサーシステム100へのいずれかで送信され得る。アプリケーションキーを受信する装置は、ステップ412においてアプリケーションキーを受諾したという承認を提供することができる。いくつかの実施形態では、受信装置は、通信中のエラーが原因でアプリケーションキーを承認しない場合がある。例えば、ディスプレイがアプリケーションキーを伝送器に送信する実施形態では、ディスプレイは、伝送器101からの無線距離の外である場合がある。別の例として、伝送器101がアプリケーションキーを受信し、ディスプレイに承認を送り返しても、ディスプレイが承認を受信しない場合がある。承認が受信されない例では、ディスプレイは、いくつかの任意の実施形態に従って動作することができる。
【0085】
1つの選択肢において、ディスプレイは、通信を中止し、アプリケーションキーを再送しようと試みてもよい。この実施形態では、ステップ410及び412は、アプリケーションキーの成功した承認が受信されるまで繰り返され得る。別の実施形態では、ディスプレイは、承認を受信しない場合であっても、アプリケーションキーの使用に切り替わる場合がある。通信が成功し、ディスプレイがアプリケーションキーに基づくコマンドへの応答を受信する場合、ディスプレイは、承認を受信しないにもかかわらず、アプリケーションキーを使用し続けることがある。ディスプレイは、後続の成功した通信を通してアプリケーションキーの受領を確認する代わりに、応答承認メッセージの表示が脱落したか、または通信エラーを経験した。承認が受信されない状況に対処するための別の選択肢は、任意の以前のアプリケーションキーを使用し続けることである。この実施形態におけるディスプレイは、承認が受信されるか、または新たな通信間隔が開始するまで、以前のキー及び承認されなかったキーの両方のアプリケーションキーを維持することができる。加えて、ディスプレイは、アプリケーションキーを送信することによって、再び承認が受信されるまで、ステップ410を繰り返してもよい。
【0086】
いったん承認が受信されると、連続グルコースセンサーシステム100とディスプレイとの間の通信が許可されることができ、グルコース値に関するデータが連続グルコースセンサーシステム100からディスプレイに伝送され得る。図4のプロセスは、連続グルコースセンサーシステム100に接続する各ディスプレイに対して繰り返され得る。接続プロセスは、連続グルコースセンサーシステム100と複数のディスプレイとの間で同時に、または順番に進行し得る。加えて、アプリケーションキーは、各ディスプレイに対して同じである必要はない。一実施形態では、ディスプレイと連続グルコースセンサーシステム100との各ペアは、異なるアプリケーションキーを使用してもよい。
【0087】
ここで、アプリケーションキーを更新するための例示的方法を例示する図5を参照する。図5に例示される方法は、図4の方法に加えて、ならびに他の実施形態において使用することができる。アプリケーションキーを定期的に更新することによって、セキュリティを強化することができ、安全な医療データの伝送にアクセスしようとする繰り返される試みを無効化することができる。
【0088】
ステップ500では、連続グルコースセンサーシステム100及びディスプレイは、一定期間にわたって、または活動が生じるまで待機することができる。待機期間中、現在のアプリケーションキーを使用して、連続グルコースセンサーシステム100とディスプレイとの間の通信を確保することができる。新たなアプリケーションキーへ切り替えるプロセスは、毎時等の規定の時間間隔で、または特定の活動が生じるときに生じ得る。新たなアプリケーションキーの交換を誘起し得る活動の例には、ディスプレイをオフラインにし、次いでオンラインに戻すこと(例えば、ディスプレイが連続グルコースセンサーシステム100とのそのネットワーク接続を失い、次いで接続を復旧する)、ユーザーが新たなディスプレイに切り替えること、別のディスプレイによる連続グルコースセンサーシステム100と接続する試みの拒否等が挙げられる。
【0089】
ステップ502で、ディスプレイまたは連続グルコースセンサーシステム100は、新たなアプリケーションキーを作成することができる。ディスプレイが新たなアプリケーションキーを連続グルコースセンサーシステム100に伝送する実施形態では、ディスプレイが新たなアプリケーションキーを作成することができる。ステップ500の前、待機期間中、またはステップ500の一定期間もしくは活動の検出時に、キーが作成され得る。
【0090】
ステップ504で、新たなアプリケーションキーが受信装置に伝送され得る。例えば、ディスプレイが、新たなアプリケーションキーを連続グルコースセンサーシステム100に伝送することができる。次に、新たなアプリケーションキーが受諾されたことを示す承認が、ステップ506において受信され得る。図4の実施形態と同様に、新たなアプリケーションキーの承認が受信されない状況に対処するために種々の技法が用いられ得る。したがって、図4を参照して記載される技法が、新たなアプリケーションキーへの切り替えに同様に適用される。
【0091】
いったん受諾が受信されると、ステップ508でさらなる通信が生じ得る。一実施形態では、前述したように以前のキーを使用し続けることによって、承認を受信しない場合であってもさらなる通信が生じることができる。これにより、図5のプロセスが繰り返される間、ユーザーは途切れない動作が可能になり、アプリケーションキーを首尾よく更新する。図5は、例えば、既定の時間間隔で、活動の検出時に、及び新たなキーの成功した承認が受信されないとき、ステップ510で繰り返され得る。
【0092】
発生する別の問題は、電池寿命の節約、及び所与の時間に連続グルコースセンサーシステム100に接続することができるディスプレイ装置の数の制限の両方に関連する。一度に過剰な装置を接続すると、連続グルコースセンサー100は多くの装置と通信しなければならず、連続グルコースセンサー100が低電力休止状態に入ることができる期間を減少させるため、連続グルコースセンサー100の電池リフトに負担の増加をもたらす。図6は、装置タイプに基づいて連続グルコースセンサーを1つ以上のディスプレイに接続するための例示的方法を例示する。図6は、図2のステップ204を参照して記載されるように、接続を制限する一例である。
【0093】
連続グルコースセンサーシステム100は、ユーザーの身体上に装着される電池で駆動する小型装置であってもよい。そのため、電池寿命の節約は、グルコース値を連続して監視できるシステムを提供するために考慮すべき重要な点であり得る。連続グルコースセンサーシステム100とディスプレイとの間の各データ伝送は、電池寿命を消費する。電池寿命を節約するために、連続グルコースセンサーシステム100上の伝送器101は、休止状態にされ、5分毎の時間間隔等で定期的にアクティブ状態にされてもよい。加えて、連続グルコースセンサーシステム100自体も、休止状態にされ、定期的に起動されてもよい。電池寿命を節約するための追加の対策として、一実施形態では、連続グルコースセンサーシステム100とデータ及びコマンドを交換するディスプレイの数を制限することができる。図6は、装置のタイプに基づいて、連続グルコースセンサーシステム100に接続する装置の数を制限するための例示的方法を例示する。
【0094】
ステップ600で、連続グルコースセンサーは、第1の装置タイプとペアリングする要求を受信することができる。例えば、専用ディスプレイ104aが、連続グルコースセンサーシステム100との接続を要求することがある。一実施形態では、要求は、前述のように広告活動及び接続プロセスの一部として生じ得る。要求は、連続グルコースセンサーシステム100との接続を求める装置のタイプの指示を含み得る。装置タイプはメッセージ内に含まれ得るか、または装置タイプは、要求に含まれるもしくは要求に関連付けられる他の情報に基づいて、連続グルコースセンサーシステム100によって決定され得る。例えば、装置タイプ識別子を使用して装置タイプを決定してもよく、またはユーザーが、タブレット、個人用コンピュータ、もしくはスマートフォン等の装置のタイプを示すディスプレイに入力を提供することができる。
【0095】
連続グルコースセンサーは、装置の第1のリスト、及び関連付けられる装置タイプをメモリ内に記憶することができる。第1のリストは、最初は空であってもよく、新たな装置がペアリング、認証、及び接続されると、その装置がメモリ内の第1のリストに追加され得る。第1のリストはホワイトリストであってもよく、これは装置タイプが許可されたハードウェアレベルのリストである。認識されない装置タイプを有する装置は、接続に対する要求を拒絶され得る。接続を要求する装置の第1のタイプを示す要求の受信時に、ステップ602で、連続グルコースセンサーシステム100は、装置の第1のタイプをメモリ内に記憶される第1のリストと比較することができる。連続グルコースセンサーシステム100は、604で、第1のタイプを有する装置が第1のリストに既に含まれるかどうかを決定することができる。所与の装置タイプを有する装置(例えば、専用ディスプレイまたは他のディスプレイ)が第1のリスト上になく、装置タイプが認識される場合、ステップ606で、その装置は、ペアリングを許可するために第1のリストに追加され得る。装置が既に第1のリスト上にある場合、方法は、ステップ608に進むことができる。
【0096】
要求する装置タイプを有する別の装置が既に第1のリストに含まれる場合、連続グルコースセンサーシステム100は、その装置タイプを有する装置の最大数が第1のリストに既に含まれているかどうかを決定することができる。例えば、第1のリストは、メモリのサイズ及び他のシステムの検討事項に基づいて、1つの装置、2つの装置、5つの装置、または任意の他の数等の、ある特定の数の所与のタイプを有する各装置の登録を許可することができる。ステップ600~606のプロセスは、連続グルコースセンサーシステム100との接続を求める追加の装置に対して繰り返され得る。一実施形態では、単一の専用ディスプレイ104a及び別のタイプの単一のディスプレイ106aが、連続グルコースセンサーシステム100に接続されてもよい。
【0097】
加えて、広告活動期間は、第1のリストの装置の数に基づいて異なり得る。一実施形態では、第1のリストが空であり、どのディスプレイも認証されていない場合、単一の広告期間が使用され得る。広告活動期間中にディスプレイが応答するが接続が拒否される場合、広告活動期間は、その残りの持続期間にわたって継続することができる。少なくとも1つのディスプレイが既に第1のリストに含まれる例では、2つの広告活動期間が使用され得る。ディスプレイが拒否され、そのディスプレイが拒否された広告活動期間が依然として残り時間を有する場合、連続グルコースセンサーシステム100は、残りの期間にわたって広告し続けることができる。任意に、1つのディスプレイが第1のリストに含まれる場合、第2の広告活動期間は、要求する装置タイプが第1のリストに含まれるかどうかを決定するために比較を使用しなくてもよい。第1のリストが専用ディスプレイである装置タイプの装置及び別のディスプレイである装置タイプの装置を含む場合等、第1のリストが一杯である実施形態では、第1のリストを使用するフィルタが、2つの広告活動期間中にアクティブであり得る。
【0098】
ステップ608で、連続グルコースセンサーシステム100は、結合情報が第2のリストに含まれるかどうかの決定に進むことができる。第1のリストは、広告活動及びペアリングプロセスに進むことができる装置のリストを含有するが、第2のリストは、一実施形態では、連続グルコースセンサーシステム100とディスプレイとの間の成功したペアリングから得られる結合情報を含有するソフトウェアレベルのリストであり得る。第1のリスト及び第2のリストは、不揮発性メモリ内に記憶され得る。結果として、接続を要求するディスプレイが、以前に連続グルコースセンサーシステム100とペアリング及び接続していた場合、その結合情報は、連続グルコースセンサーシステム100によって第2のリストに記憶され得る。結合情報を記憶することによって、次に装置が接続を要求するとき、接続プロセスは遅延することなく進行することができる。
【0099】
結合情報は、一実施形態では、接続を確立するために使用される情報を含み得る。加えて、結合情報は、伝送器識別子、ハッシュ化された伝送器識別子、暗号化または復号化キー、現在のアプリケーションキー、及び以前のアプリケーションキー等の追加の認証情報を含み得る。接続を要求する装置に関する結合情報が第2のリストに既に含まれる場合、610で接続が確立され、ディスプレイから連続グルコースセンサーシステム100へのコマンド、及び連続グルコースセンサーからディスプレイへのグルコース値に関するデータの伝送を許可することができる。
【0100】
しかしながら、接続を要求するディスプレイに関する結合情報が第2のリストに含まれない場合、ペアリングプロセスに進行し、所与のタイプの接続を確立するために必要とされるステップを含むことができる。例えば、ペアリングプロセスは、ステップ612で生じてもよく、これは前述の実施形態のうちのいずれかを含み得る。
【0101】
図7は、接続情報を記憶する例示的システム図を例示する。図1を参照して記載されるように、連続グルコースセンサーシステム100は、専用ディスプレイ104及びディスプレイ106と無線で接続することができる。連続グルコースセンサーシステム100は、開示される実施形態を実装するために使用される種々の情報を記憶するためのメモリ700を含み得る。いくつかの実施形態では第1のリストとも称されるホワイトリスト702は、連続グルコースセンサーシステム100との接続を許可された装置タイプのリストを含み得る。
【0102】
例示されるように、リストは、装置の各タイプに対して2つの欄を含み得、一方の欄は専用ディスプレイ104aに対するものであり、他方は他のディスプレイ106aに対するものである。他の実施形態では、追加の欄が含まれてもよく、装置タイプがさらに詳細化され得る。例えば、あるタイプのディスプレイを有する装置に対する分類の代わりに、タブレット、個人用コンピュータ、ラップトップ、またはスマートフォン等の各々特定のタイプのディスプレイが別個に記憶されてもよい。加えて、第1のリストとして記載されて表として例示されるが、許可された装置タイプは、データベースを含む様々な他の様式で記憶され得ることが理解されよう。図7に示される例では、ホワイトリスト702は、装置識別子ID DISP1を有する専用ディスプレイを以前に登録している。
【0103】
連続グルコースセンサーシステム100は、別個の表704にある結合情報をメモリ700に記憶することもできる。結合情報は、例えば、連続グルコースセンサーシステム100との通信に対してディスプレイをペアリング及び認証するために使用される情報を含み得る。結合情報は、連続グルコースセンサーシステム100と接続するディスプレイに対して記憶され得、今後の再接続のためにメモリ内に持続的に保持され得る。
【0104】
一実施形態では、専用ディスプレイ104は、例えば、結合情報708及びアプリケーションキー710を記憶するためのメモリ706も含むこともできる。記憶されるアプリケーションキーは、現在のアプリケーションキー及び以前のアプリケーションキーの両方を含み得る。同様に、ディスプレイ106は、結合情報708及び任意のアプリケーションキー710を有するメモリ712を含んでもよい。
【0105】
図8は、ディスプレイの権限を与えられたリストからディスプレイを除外するための例示的方法を例示する。装置がホワイトリストに追加されて結合情報が記憶された後、ユーザーは、装置をホワイトリストから除外するか、または結合情報を除外することを望むことがある。例えば、ユーザーは、全ての装置をメモリから一掃するか、またはユーザーがユーザーのスマートフォンに取り換えたときに単一の装置を除外することを望むことがある。加えて、ユーザーがディスプレイ装置を失うもしくは壊す可能性があり、権限を与えられたディスプレイのリストからディスプレイ装置を除外できないという課題がある。図8の方法は、それらが伝送器101と最近通信していなかった場合に、それはユーザーがそのディスプレイ装置をもはや使用していないことを示すことができ、古いディスプレイ装置がホワイトリストから定期的に除外され得る方法の一例を提供する。
【0106】
ステップ800で、システムは、権限を与えられたディスプレイのリストから装置を除外する要求を受信することができる。例えば、ユーザーは、ユーザーの現在のスマートフォンを使用し、新たなディスプレイを追加する前にそのスマートフォンの除外を望むことを示す場合がある。要求は、ディスプレイ上のユーザーインターフェースを通して入力され、連続グルコースセンサーシステム100に伝送され得る。連続グルコースセンサーシステム100は、権限を与えられたディスプレイのそのリストから装置を除外する要求を受信する。他の実施形態では、ユーザーは、除外されるディスプレイ以外の装置からディスプレイを取り外すための入力を提供してもよい。例えば、連続グルコースセンサーシステム100は、権限を与えられた装置のリストを専用ディスプレイに提供することができる。次いで、ユーザーは、専用ディスプレイからコマンドを提供し、スマートフォン等の異なるディスプレイを取り外すことができる。このように、専用ディスプレイを使用して、失ったスマートフォンまたは他のディスプレイを取り外し、取り換えることができる。同様に、別のディスプレイを使用して、専用ディスプレイを取り外し、取り換えるコマンドを提供することができ、専用ディスプレイが失われるか、または機能不良である場合に、その取り換えを可能にする。
【0107】
ステップ800は、ユーザーから任意の要求がなくても自動的に実施され得る。一実施形態では、ディスプレイは、それが所与の期間及び/または接続間隔にわたって連続グルコースセンサーシステム100に接続されていない場合、リストから除外され得る。例として、過去15分間、30秒間、1時間、1日、または2週間、連続グルコースセンサーに接続されていないディスプレイが第1のリストから除外され得る。別の例として、2つ、3つ、または4つ等の所与の数の前の通信間隔において、連続グルコースセンサーに接続されていないディスプレイが第1のリストから除外され得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、ユーザーの入力を必要せずに、その後の素早い再接続を促進するために、前の結合情報が第2のリストに保持され得ることに留意する。一定期間中に接続されなかったディスプレイを自動的に除外するプロセスは、ユーザーが先に考察された装置の除外を要求することを可能にすることと同時に使用され得る。
【0108】
ステップ802で、連続グルコースセンサーシステム100は、その第1のリストから装置を除外することができる。一実施形態では、除外されるディスプレイは、ホワイトリストから除外され得る。あるいは、またはさらに、ディスプレイは、結合情報を含有する第2のリストから除外され得る。しかしながら、一実施形態では、ディスプレイは、ホワイトリストから除外され得るが、その結合情報は、除外されるディスプレイのその後の再接続を促進するために第2のリスト内に保持されてもよい。装置は、ディスプレイ装置を5つ等のある特定の数に至るまで記憶することができ、最近の通信を有する装置はリストの最初に置かれ、より古い通信を有する装置または中止された通信を有する装置はリストの最後に置かれる。新たな装置がリストに追加される必要があるため(後述する)、リスト上の他の装置と比べて最近の通信を有していなかった古い装置は、新たな装置のための空間を作成するために除外され得る。連続グルコースセンサーシステム100は、メッセージを専用ディスプレイ及びディスプレイに伝送し、特定の装置が権限を与えられた装置のリストから除外されるべきであることを示すこともできる。
【0109】
次に、ステップ804で、除外された装置と同じ装置タイプを有する新たな装置が認証され得る。当然のことながら、前述の実施形態では、異なるタイプの装置の最大数に至るまで、任意の時点で異なるタイプの装置が追加され得る。しかしながら、ホワイトリストが一杯であり、所与のタイプの装置をそれ以上記憶できない場合、ユーザーは、リストから古い装置を除外し、同じタイプを有する新たな装置と取り換えることを望んでもよい。一例は、ユーザーが、ユーザーのタブレットをアップグレードし、新たな装置と取り換えることである。要求は、例えば、新たな装置から生じることがあり、前述の認証及びペアリングプロセスを誘起し得る。
【0110】
ステップ806では、前述の技法を使用して、新たな装置がホワイトリストに追加され得る。加えて、新たな装置は、第2のリストに記憶され得るように認証及びペアリングプロセスを完了してもよい。
【0111】
図9は、コマンドに応答してデータを更新するための例示的方法を例示する。データを複数のディスプレイに伝送する連続グルコースセンサーシステム100を有するシステムは、グルコース値に関するデータの提示に関連付けられる同期チャレンジを引き起こし得る。ユーザーは、両方のディスプレイが同じ連続グルコースセンサーシステム100からユーザーのデータを引き出すため、専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aの各々に同じグルコース値が表示されることを予期する。しかしながら、各ディスプレイは、グルコースデータを変化させ得るコマンドを連続グルコースセンサーシステム100に提供することもある。例えば、ユーザーがユーザーのセンサー103を取り換えたときに、いずれかのディスプレイが、センサー103を起動するコマンドを送信し得る。一実施形態では、センサー103を起動するコマンドは、連続グルコースセンサーをウォームアップ段階に入らせることがあり、その間は、正確さを確実にするために較正レベルが入力される。別の例として、いずれかのディスプレイは、それを取り外す前に、またはセンサー103をオフラインにする必要がある場合に、センサー103を停止するコマンドを連続グルコースセンサーシステム100に伝送してもよい。別の例には、ディスプレイから連続グルコースセンサーシステム100への較正コマンドの送信が挙げられる。
【0112】
いくつかの実施形態では、連続グルコースセンサーシステム100上の伝送器101は、5分毎等、断続的にアクティブであるため、コマンドは、連続グルコースセンサーシステム100によってすぐに受信されないことがある。ユーザーは、コマンドがすぐに受信されたという指示を受信することを予期する。加えて、連続グルコースセンサーシステム100がアクティブ状態に入るとき、最初にコマンドを送信しなかったディスプレイからのコマンドを処理する場合がある。結果として、コマンドを送信しなかったディスプレイは、直近の5分間からのグルコース値を受信し得るが、第2のディスプレイは、次いで、連続グルコースセンサーシステム100を停止する、または新たな較正値を使用するコマンドを送信し得る。いったんそのコマンドが処理されると、第2のディスプレイは、他のディスプレイが古くなったグルコース値またはセンサーステータスを示し続ける間であっても、新たな較正に基づいて新たなグルコース値を示すか、またはオフライン等の異なるセンサー状態を表示する。これにより、1つのディスプレイは、連続グルコースセンサーがアクティブになり、更新されたグルコース値またはセンサーステータスを両方のディスプレイに送信するとき、次の周期までコマンドが送信されたディスプレイと比較して古くなったデータを示し得る。図9~11は、コマンドに応答して両方のディスプレイを更新するための例示的実施形態を例示する。
【0113】
ステップ900で、連続グルコースセンサーシステム100上の伝送器101は、アイドル状態に入ることができる。一実施形態では、アイドル状態は、5分間にわたって存続し得る。アイドル時間の間、ディスプレイは、ステップ902でコマンドを受信することができる。コマンドはキューに置かれ、アクティブ状態を再開するとき、バッチ転送で連続グルコースセンサーシステム100に送信され得る。しかしながら、ディスプレイは中間状態にされてもよく、その間にも、コマンドが受信されたという確認をユーザーに提供する。例えば、ユーザーは、センサー103を停止するコマンドを入力することができる。連続グルコースセンサーシステム100の伝送器がアイドル状態である間、コマンドは送信され得ないため、センサー103を停止するコマンドがユーザーによって入力された後であっても、ディスプレイは、センサー103に対してアクティブステータスを示し続け得る。
【0114】
したがって、ディスプレイは、例えば、コマンドが受信され、処理されているという指示を表示することによって、ステップ904で中間状態にされ得る。加えて、ディスプレイは、伝送器がアクティブ状態を再開するときまでの残りの時間に基づいて、コマンドが完了する例示的時間を例示することができる。図10Aは、中間状態にある例示的なユーザーインターフェースを例示する。1000で示されるように、コマンドが受信され、較正が保留されているというメッセージが表示され得る。この例では、コマンドは再較正を要求し得るが、様々な他のコマンドも使用することができる。
【0115】
中間状態の間、新たな較正に基づいて新たなグルコース値が連続グルコースセンサーシステム100から受信される前に、ディスプレイ106a及び/または専用ディスプレイ104aは、推定される新たな較正に基づいて新たなグルコース値を表示することもできる。いったん連続グルコースセンサーシステム100を用いて正確な較正が完了すると、伝送器101から受信される更新された値が、推定値の代わりに使用され得る。推定値が表示されている間、ユーザーは、中間状態通知の一部として、推定値が表示されているという指示、及び任意に較正の完了時に推定値が更新されるという指示を受信し得る。
【0116】
ステップ906で、連続グルコースセンサーシステム100上の伝送器101が起動し、コマンドがディスプレイから連続グルコースセンサーシステム100に送信され得る。連続グルコースセンサーシステム100は、ステップ908で、コマンドを処理し、コマンドが送信されたという応答をディスプレイに送り返すことができる。次にステップ910で、ディスプレイは、中間状態から外されることができ、更新されたデータが表示され得る。例えば、図10Bに示されるように、コマンドが完了し、新たなデータが示されることを示すメッセージ1002が表示され得る。
【0117】
図11は、コマンドに応答して複数のディスプレイを更新するための例示的方法を例示する。ステップ1100で、1つ以上のディスプレイは、前述の通り連続グルコースセンサーシステム100上の伝送器に接続することができる。特定の時間、例えば、伝送器101がアクティブ状態に入るとき定期的に、ステップ1102でコマンドが許可され得る。次いで伝送器101は、ステップ1104で、アクティブ状態中にグルコースデータを接続されたディスプレイに送信することができる。
【0118】
ステップ1106では、ディスプレイは、ユーザーから較正コマンドを受信し、特定の時間に較正コマンドを連続グルコースセンサーシステム100に提供することができる。特定の時間とは、連続グルコースセンサーシステム100の伝送器101がアクティブ状態に入るときであり得る。較正コマンドの受信時に、連続グルコースセンサーシステム100は、要求された較正を実施することができ、ステップ1108で新たな較正に基づいて更新されたグルコース値を算出した。一実施形態では、専用ディスプレイ104aまたはディスプレイ106aのいずれかが、較正コマンドを提供することができる。
【0119】
較正コマンドは、任意の時点でユーザーによって提供され得る。あるいは、較正コマンドは、プロンプトに応答してユーザーに提供されてもよい。連続グルコースセンサーシステム100は、較正が生じた最後の時間を記録し、較正から規定の時間が経過したときを追跡することができる。3週間等ある特定の時間の経過時に、連続グルコースセンサーシステム100は、専用ディスプレイ、別のディスプレイ、またはその両方にメッセージを伝送し、ユーザーに別の較正を実施する時間であることを促すことができる。連続グルコースセンサーシステム100は、挿入の検出、さもなければ新たなセンサー103の使用に応答して、メッセージを送信し、較正を促すこともできる。較正を促すメッセージは、警報と見なすこともでき、警報は経時的に増大し得る。ユーザーが較正を実施しない場合、最終的に連続グルコースセンサーシステム100は、エラーメッセージをディスプレイに伝送し、センサー103が較正から外れており、表示される値が正確ではない可能性があることを示すことができる。加えて、グルコース値は、較正が成功するまで表示を止める。別の実施形態では、ディスプレイ106aまたは専用ディスプレイ104aは、較正が実施された最後の時間を追跡し、いったん規定の時間が経過すると、ユーザーに較正の実施を促すことができる。
【0120】
次に、連続グルコースセンサーシステム100は、ステップ1110で、較正を要求したディスプレイ及び任意の他の接続されたディスプレイの両方に新たな較正に基づいてグルコース値に関するデータを伝送することができる。ディスプレイが、この通信間隔においてグルコース値に関する更新されたデータを既に受信した場合であっても、この伝送は生じることがある。一実施形態では、新たなデータがユーザーに表示され得るが、通信間隔の間に、以前に伝送されたデータは新たなデータに加えて記憶され得る。例えば、ユーザーは、専用ディスプレイ104を通して較正を始めることができ、うまく完了すると、連続グルコースセンサーシステム100は、同じ通信間隔の間にグルコース値に関する更新されたデータを専用ディスプレイ104及びディスプレイ106の両方に送信することができる。これは、1つのディスプレイがユーザーに古くなったデータを示す問題を回避する。新たな較正後に生成されたデータ値のみが専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aに送信され得るように、生成されたグルコース値の順序も記録され得る。他の実施形態では、新たなデータ及び古いデータがユーザーに表示されてもよく、古いデータは、古いデータを新たなデータと区別するラベル、陰影、色、または他のタイプのユーザーへの指示によって、新たなデータと区別される。加えて、新たなデータ及び古いデータの両方は、後の分析及びトラブルシューティングのために収集及び記憶され得る。
【0121】
図12は、連続グルコースセンサーシステム100及びその伝送器の接続に関する例示的状態図を例示する。1200において、伝送器101は、連続グルコースセンサーシステム100の設置または使用の前に記憶モードであり得る。記憶モードとは、伝送器101が最初に販売されるモードであってもよく、低電力消費状態を含み得る。連続グルコースセンサーシステム100との接続が検出されると、伝送器101は、今後の動作のためにアクティブモード1202に入ることができる。初期始動時には、伝送器101は、アクティブな連続グルコースセンサーシステム100に接続された後、10分間等の一定期間内に自動的にアクティブモード1202に入ることができる。新たなディスプレイは走査して、ユーザーがディスプレイを使用して伝送器識別子を入力した後、一定期間にわたってアクティブになる伝送器101を識別することができる。一例では、ディスプレイは、伝送器識別子が入力されると、ユーザーに伝送器101を連続グルコースセンサーシステム100に接続するための時間を与えるように10分間にわたって走査し、伝送器101を起動させることができる。
【0122】
先に考察されたように、伝送器101は、定期的に休止モード1204に入り、既定の間隔で休止モードからアクティブモード1202に戻ることができる。アクティブモードへの移行は、未加工のセンサーデータ収集1206に適応するように完了することができ、これは、連続グルコースセンサーシステム100がユーザーから一連の未加工のデータ値を採取する進行中のプロセスであり得る。未加工のデータ値は、連続グルコースセンサーシステム100によってアルゴリズム的処理1208を経ることができる。アルゴリズム的処理は、電圧または現在の測定値等の未加工のデータ値をmg/dL等のグルコース値の慣れ親しんだ単位に変換することができる。
【0123】
伝送器101は、定期的に広告活動状態1210に入ることができる。広告活動状態では、連続グルコースセンサーシステム100との接続を求める任意のすぐ近くのディスプレイに対して広告し、アルゴリズム的処理ステップ1208が作成するグルコース値に関するデータを受信する。広告活動状態は、7秒間等の一定期間にわたって継続することができる。広告活動中にディスプレイが検出されない場合、伝送器101は、広告活動を終了させ、次の接続間隔まで5分間等の一定期間にわたって休止モード1204に入ることができる。
【0124】
しかしながら、広告活動状態1210に応答してディスプレイが検出される場合、認証モード1212が生じ、それにより伝送器101は前述の認証プロセスを遂行する。具体的には、ディスプレイは、ユーザーによって入力された伝送器識別子に基づいてハッシュ化アルゴリズムを実施することによって、広告活動パケットを検証することができる。認証プロセスは、伝送器識別子を使用してチャレンジをディスプレイから伝送器101に送信することと、アプリケーションキー要求を送信することと、も含み得る。さらに、ホワイトリストと照らして確認するために、ディスプレイの装置タイプが送信され得る。ディスプレイがホワイトリストにないとき等、所与のディスプレイとの認証が失敗する場合、ハッシュ化アルゴリズムもしくはキー交換がうまくまとまらない場合、または他の理由で、伝送器101は、広告活動状態1210を再開し、任意の他のディスプレイが接続を求めるかどうかを決定することができる。
【0125】
認証モードが成功すると、伝送器101は、1214で、ディスプレイがこのセッションに対してアクティブであることを承認する状態に入る。ディスプレイは、アクティブである間、要求を介してコマンドを伝送器101に送信することができる。伝送器101は、コマンドアクティブ状態1216に入り、例えば、較正プロセスを経ることによってコマンドを処理し、応答を送信する。コマンドが処理された後、セッションを終了することによって、伝送器101は、通信を求める任意の他のディスプレイ対して、広告活動状態を再開することができる。何も応答しない場合、伝送器101は、次のアクティブモード状態1202まで休止モード1204に移行し戻る。
【0126】
図13は、認証及びペアリングの間の伝送器101と専用ディスプレイ104aまたはディスプレイ106aとの間の通信の例示的実施形態を例示する。図13は、前述の図4に関する実装の一例である。ステップ1300で、伝送器101は、接続を促進するために伝送器の名前を含むパケットを広告することができる。例えば、伝送器の名前がディスプレイのグラフィカルユーザーインターフェース上に表示されてもよく、ユーザーは接続を進めることを選択する。他の実施形態では、接続プロセスは自動的に進行することができるため、選択の必要はない。
【0127】
ステップ1302では、ディスプレイ及び伝送器101は、安全ではない接続を確立することがある。接続プロセスは、ディスプレイが伝送器のハッシュ値に含まれる広告活動パケットを検証することを含む。検証プロセスは、ディスプレイを用いてユーザーによって入力される伝送器識別子にハッシュ化アルゴリズムを使用して実行され得る。ハッシュ値が一致する場合、接続プロセスは継続する。一致しない場合、接続プロセスは終了する。
【0128】
ステップ1304では、ディスプレイは、チャレンジ値を送信することによってチャレンジを要求する。チャレンジは、要求中のディスプレイタイプを有する伝送器識別子またはアプリケーションキーを使用し得る。パケット中のエラーは、伝送器から返されるエラー応答をもたらすことがある。パケットが適切に受信されると、伝送器101及び/または連続グルコースセンサーシステム100は、ディスプレイチャレンジ値、及び例えば、伝送器識別子をキーとして使用するAES 128アルゴリズムを使用して、ハッシュを演算することができる。
【0129】
次に、伝送器101及び/または連続グルコースセンサーシステム100は、ステップ1306で、キーとして伝送器識別子を有するディスプレイチャレンジ値に基づいてハッシュ値を演算し、その演算されたハッシュ値をディスプレイに送り返す。ディスプレイは、受信された伝送器ハッシュ値をディスプレイによって演算されたハッシュ値と比較する。その2つが一致する場合、接続順序を継続する。一致しない場合、接続は終了する。ディスプレイからのチャレンジに対する応答は、伝送器101からのチャレンジ値を含み得る。このように、ディスプレイは伝送器101にチャレンジを送信し、伝送器101はディスプレイにチャレンジを送信することができる。
【0130】
ステップ1308で、伝送器101及びディスプレイは、結合プロセスを実行する。一実施形態では、ディスプレイは、伝送器101から受信されるチャレンジ値に基づいてハッシュ値を算出することができ、この場合もやはりキーとして伝送器識別子を使用する。ディスプレイは、演算されたハッシュ値を伝送器101に送り返す。パケット中であらゆるエラーが検出される場合、伝送器101からエラー応答が返され得る。エラーが存在しない場合、伝送器101は、ディスプレイから受信されたハッシュ値をその独自の演算されたハッシュ値と比較する。2つのハッシュ値が一致する場合、順序は継続する。さもなければ、接続は終了する。この時点で、ディスプレイ及び伝送器101は双方向認証を経て、安全な接続が確立される。第1の接続上では、短期間及び長期間キーが交換され得る。ペアリング及び結合プロセスが完了し、ハッシュ値、キー、長期間キー、短期間キー、装置タイプ、及び通信を確立するために使用される他の値を含む結合情報を用いて、結合表またはリストは更新され得る。ここで、グルコース値に関するデータの通信及び伝送は、ディスプレイに送信されてもよく、ディスプレイは、任意のコマンドまたは他の情報を伝送器101に送信することができる。
【0131】
一実施形態では、ディスプレイは、ステップ1310で、アプリケーションキーを伝送器101に送信することもできる。伝送器101は、最初、暗号化キーに対して伝送器識別子を使用することができるが、キーは、アプリケーションセキュリティを強化するために変化し得る。伝送器識別子は、伝送器101の裏に印刷されることがあり、これは、伝送器識別子が漏洩される原因となり得る。また、伝送器識別子は長期間同じ値のままであり、そのため、長期間にわたって繰り返される攻撃に曝される。アプリケーションキーへの切り替えは、強化されたセキュリティ及び経時的にキーを変化させる能力を提供する。アプリケーションキーは、Bluetooth暗号化等の暗号化を用いる安全なリンクを通じて送信され得る。
【0132】
ディスプレイは、アプリケーションキー及び前のアプリケーションキーを半永久的な不揮発性メモリ内に記憶することができる。伝送器101は、新たなアプリケーションキーを記録し、ステップ1312でアプリケーションキーが受諾されたという指示をディスプレイに送り返す。アプリケーションキーが受諾されたことを示す応答を受信すると、一実施形態では、伝送器101は、古いアプリケーションキーを削除し得る。古いアプリケーションキーを削除する前に、通信も新たなアプリケーションキーを使用して試験され得る。ディスプレイがアプリケーションキーの受諾を示す応答を受信しない場合、古いアプリケーションキー及び新たなアプリケーションキーを保持する。次の通信サイクルにおいて、伝送器101が覚醒状態に入るとき、ディスプレイは、まず新たなアプリケーションキーとの通信を使用しようと試み得る。成功する場合、古いアプリケーションキーは削除され得る。成功しない場合、通信は、古いアプリケーションキーを用いて継続され得、ディスプレイは、伝送器101に新たなアプリケーションキーを送信するプロセスを再開することができる。
【0133】
図14は、接続が拒否され得る例示的使用事例を例示する。一例は、1402で示されるように、未知の装置タイプが連続グルコースセンサーシステム100と接続しようと試みる場合である。装置タイプは、連続グルコースセンサーシステム100との交換のために設計される固有値であり得る。結果として、期待値と一致しない装置タイプを送信するディスプレイは、1400で拒否される接続要求を有する。
【0134】
別の例は、1404で重複する装置タイプが生じる場合である。一実施形態では、専用ディスプレイ104a及び1つのディスプレイ106aに対して1つの装置のみが、各通信間隔の間に接続することができる。ユーザーは、例えば、その各々が連続グルコースセンサーシステム100と接続することができる2つのスマートフォンを有し得るが、その装置タイプとの1つの接続のみが、所与の通信間隔中に許可され得る。重複する装置タイプを有する第2の装置は、拒否される接続要求を有し得る。
【0135】
連続グルコースセンサーシステム100と能動的に、かつ予め接続されている装置も、1406で示されるように、認証プロトコルに従わないとき、拒否され得る。一実施形態では、ディスプレイは、通信間隔毎に、及び接続要求に対応して、認証プロトコルに従うことが要求され得る。アクティブであり、ホワイトリストに含まれる装置は、それが認証プロトコルを避けようと試みる場合、依然として拒否され得る。
【0136】
接続要求を拒否する別の例は、ハッシュ値の不一致1408を含む。ハッシュ値の不一致は、双方向認証プロセスのいずれかのステップにおいて生じることがあり、所与の通信間隔において、連続グルコースセンサーシステム100にその接続要求を拒否させる。最後に、別の例は、1410の繰り返されるアプリケーションキー不履行を含む。アプリケーションキーを用いて認証が失敗する場合、ディスプレイは、伝送器101からの接続を断ち、接続を拒否することができる。このプロセスは、次の通信間隔中に繰り返され得る。第3のサイクルにおいて、ディスプレイは、再びアプリケーションキーと接続しようと試みることができ、それが失敗する場合、認証するためのキーとして伝送器識別子を使用することに戻ることができる。次いでディスプレイは、新たなアプリケーションキーを確立及び交換することができる。
【0137】
図15は、ディスプレイに接続するための例示的使用事例を例示する。第1の例では、1500で区域内にディスプレイが存在しない場合があり、そのため伝送器101は、1502で1つの期間にわたって広告し、次いで休止状態を再開する。1510で、ディスプレイが無線通信距離にあるが、ディスプレイが割り当てられた時間内で適切に認証されていない場合、伝送器101は、広告期間(7秒間等)の期限がまだ切れていなければ、広告活動状態を再開することができる。1512で、広告の時間が切れた後、伝送器101は休止状態に進む。
【0138】
1520で、ディスプレイが伝送器を正しく認証し、伝送器と結合するような付近にある場合、伝送器101は、認証後、結合を制限し、1522で示される他の活動を取ることができる。具体的には、認証後、結合は、現在接続されるディスプレイのタイプに対してのみ可能であり得る。接続の時間切れまたは切断後、伝送器101は、ホワイトリストフィルタを無効にして、同じ通信間隔中に広告活動状態を再開することができる。次の通信間隔において、ホワイトリストフィルタは、第1の広告活動期間にわたってアクティブであり得る。次いで、ホワイトリストフィルタは、第2の広告活動期間わたって無効であり得る。ホワイトリストフィルタが有効である場合、他の結合されていないディスプレイが拒否され得、伝送器101は広告活動状態に移行することができる。
【0139】
ステップ1530で、2つのディスプレイが伝送器101を正しく認証し、伝送器101と結合する場合、伝送器101は、1532でアクティブなホワイトリストを有し、両方のディスプレイを接続することができる。具体的には、ホワイトリストフィルタは、通信間隔を通じて2つの広告活動期間にわたってアクティブであり得る。両方の結合されたディスプレイは、同じ通信間隔において伝送器101への接続が許可される。ホワイトリストフィルタが有効である場合、他の結合されていないディスプレイは拒否され、伝送器101は、広告活動状態に移行する。
【0140】
1540で、2つの間隔等の所与の数の通信間隔にわたって、以前に接続及び結合されたディスプレイが伝送器101に接続しない場合、以前に接続されたディスプレイは、1542でホワイトリストから除外され得る。不在のディスプレイの結合情報は、結合リスト内に保持され得る。この例では、ホワイトリストフィルタは、第1の広告活動期間に対してアクティブであり、既に結合されたディスプレイを優先することができる。ホワイトリストフィルタは、第2の通信間隔に対して無効であることができ、別のディスプレイの接続及び認証を可能にする。ディスプレイの所与のタイプに対していったん結合が許可されると、同じタイプの別のディスプレイは、それが適切に認証する場合であっても、結合が拒絶される。この拒絶後、伝送器101は、広告期間の期限がまだ切れていなければ、広告活動状態に進むことができる。
【0141】
ホワイトリストから抹消されたスマートフォン等の以前に結合されたディスプレイが、1550で再接続しようと試みる場合、以前に結合されたディスプレイは、それが依然として結合リスト内にあるならば、結合要求を手動で受諾する必要はない。代わりに、1552で結合は自動的に進行する。
【0142】
1560で、結合リストが一杯であるときに追加の装置が結合する場合、最も昔に結合されたディスプレイの結合情報が、1562で上書きされ得る。一実施形態では、結合リストは、最大3つのディスプレイを記憶する循環キューを保持することができる。追加のディスプレイが結合し、キューが一杯である場合、伝送器101は、最も古い結合情報を上書きすることができる。
【0143】
1570で、全結合を削除するために、認証及び結合されたディスプレイから消去コマンドが提供されてもよい。伝送器101は、1572で消去コマンドに応答して、ホワイトリストを消去し、全ての結合情報を削除することができる。
【0144】
図16は、専用ディスプレイ104a及び/またはディスプレイ106aの例示的状態図を例示する。発生する1つの問題は、通信間隔の間のアイドル状態、利用可能な接続を検索する状態、及びデータ伝送のアクティブ状態等、使用中にディスプレイを種々の状態に、及び種々の状態から、移行することである。図16の方法は、ある特定の実施形態と一致する種々の状態間のこれらの移行を例示する。
【0145】
1600で、ディスプレイは、ロックされた状態であり得る。ロックされた状態において、ディスプレイは、伝送器101とうまく接続及びペアリングした。同期特性は、2つの装置間で共有されることができ、それらが次の広告活動イベントを調整することを可能にする。この状態では、ディスプレイは、約5分毎に生じ得る各接続サイクルの間に連続グルコースセンサー/伝送器との無線活動(radio activity)を全く有しない。この状態の間、ディスプレイは、25秒間等の一定期間にわたって走査し、伝送器101に再接続することができる。加えて、調整された広告イベントの前の追加の走査のために、500ミリ秒等の追加のリードタイムが追加され得る。第1の試みにおいてディスプレイが伝送器101に接続しない場合、元の調整された広告イベントから5分間隔で再試行することができる。伝送器101を見付けずに30分後、ディスプレイは、ロックされた状態から外れ、1602で検索状態に入ることができる。加えて、ユーザーが伝送器識別子を変更する場合、新たな伝送器がシステムに入ったことを示し、ディスプレイは、ロックされた状態から検索状態に移行することができる。
【0146】
検索状態1602では、ディスプレイは、伝送器101を発見するために頻繁に走査することができる。例えば、ディスプレイは、25秒間にわたって走査することができ、その後、無線活動のない5秒間が続く。5分後に伝送器101が発見されない場合、ディスプレイは、1604でアイドル状態に入ることができる。伝送器101が接続及び結合される場合、1608で示されるようにロックされた状態に入る。伝送器識別子がユーザーによって変更される場合、開始センサーセッションコマンドが受信される場合、またはユーザーがスクリーンを起動するか、もしくはグルコース監視用のアプリケーションを実行するときにも、検索状態は継続し得る。
【0147】
ディスプレイは、検索状態においてディスプレイが所望の伝送器101を発見しなかった場合、アイドル状態1604に入ることができる。この時間の間、無線活動は全く存在しないことがある。1時間等の一定期間後、ディスプレイは、1610で示されるように検索状態に再び入ることができる。伝送器識別子を設定または更新するコマンド等のユーザーに駆動されるコマンドが受信される場合、センサーセッションが開始する場合、またはユーザーがスクリーンを起動するか、もしくはグルコース監視用のアプリケーションを実行するときにも、検索状態への移行が生じ得る。
【0148】
ここで、連続グルコースセンサーシステム100を複数のディスプレイで較正するための例示的方法を例示する図17を参照する。連続グルコースセンサーシステム100は、センサー103または身体からグルコース値に関するデータを標本抽出するための他の装置を含んでもよい。センサー103は、定期的に取り換えられる必要があることがあり、取り換えプロセスの一部は、新たなセンサー103の較正を含む。例えば、一点指穿刺血糖測定器等の別の測定装置を使用して採取される血糖測定値を使用して、較正プロセスは生じ得る。ユーザーは、ユーザーの古いセンサーを停止し、新たなセンサーを挿入し、新たなセンサーを伝送器に再接続することができる。いったん新たなセンサーが挿入されると、ユーザーは、専用ディスプレイ104aまたはディスプレイ106aのいずれかを使用して、新たなセンサーを開始し、ウォームアップ期間に入り、較正を実施することができる。
【0149】
いったんウォームアップ期間が完了すると、連続グルコースセンサーシステム100は、メッセージを専用ディスプレイ104a及びディスプレイ106aに伝送し、ユーザーに較正の実施を促すことができる。ユーザーは、血糖測定器を使用してユーザーの血糖値を採取し、センサー103の較正を始めるために専用ディスプレイ104aまたはディスプレイ106aに値を入力することができる。いくつかの実装では、ディスプレイは、較正値を連続グルコースセンサーシステム100に伝送し、連続グルコースセンサーシステム100は、較正値をアルゴリズムで処理し、センサー103を較正して、較正されたセンサーデータを生成する。このプロセスは、較正においてより高い正確さを得るために2つの血糖較正値が使用できるように、センサー103を使用してセッション中、複数回生じてもよい。
【0150】
図17では、ユーザーは、いずれかのディスプレイを用いて較正プロセスを実施することを選択し得るが、時折、両方のディスプレイに値を入力することがあってもよい。図17の方法は、受信された較正値を処理し、連続グルコースセンサーシステム100と両方のディスプレイとの間で較正値を調整する。
【0151】
ステップ1700で、ユーザーは、専用ディスプレイ104a等の第1のディスプレイ上に血糖値を入力することができる。一点血糖測定器を使用して、血糖値を得ることができる。較正値が受信されたことを示すように、第1のディスプレイは更新され得る。任意に、ユーザーは、ステップ1702で、ディスプレイ106a等の第2のディスプレイ上に同じ値を入力することもできる。較正値が受信されたことを示すように、第2のディスプレイも更新され得る。ディスプレイの各々が、ステップ1704及び1706で、グルコース値を連続グルコースセンサーシステム100に伝送することができる。
【0152】
ステップ1708で、連続グルコースセンサーシステム100は、第1の受信されたグルコース値を処理する。伝送器101及び/または連続グルコースセンサーシステム100は、受信された第1の血糖値を使用して較正を実施し、更新されたグルコース値、傾向矢印、及び推定されるエラー範囲として第1の血糖値を送信するディスプレイに返す。次いでステップ1710で、第2の受信されたグルコース値が処理され得る。一実施形態では、第2のディスプレイからの第2の受信された血糖値は使用されないことがあり、代わりに、伝送器101は、別の装置上で較正が既に実施されたことを示すメッセージを第2のディスプレイに送信することができる。次いで、第2のディスプレイは、更新された値を要求することができ、伝送器101は、現在のグルコース値、傾向矢印、及び他のグルコース値に関するデータを第2のディスプレイに返す。この時点で第2のディスプレイは更新され、第1のディスプレイと同じ情報を示す。
【0153】
いくつかの実施形態では、第1及び第2のディスプレイからのグルコース値は、同じである必要はない。ユーザーは、複数の測定値を採取し、血糖較正値を複数のディスプレイ上に入力することができる。依然として、10分間等、時間間隔内に第1に受信された血糖値を使用することができ、第2に受信された血糖値は伝送器101によって無視され得る。いくつかの実施形態では、たとえ時間間隔内にそれが提供されたとき、第2に受信された血糖値が第1に受信された血糖値とは規定量異なるときであっても、第2に受信された血糖値が使用され得る。これは、第1に受信された血糖値の採取時にエラーが生じたことを示し得る。例えば、第1に受信された血糖値及び第2に受信された血糖値が20mg/dLを超えて異なる場合、第1に受信された血糖値の代わりに、またはそれに加えて、第2に受信された血糖値を使用して較正することができる。
【0154】
別の実施形態では、ユーザーは、血糖値を第1及び第2のディスプレイ上に入力することができ、第1のディスプレイは、その血糖値を伝送器101に送信する。伝送器101は、第1のディスプレイに血糖の承認を送信するが、較正プロセスにおけるエラーまたは不履行を示すことがある。次いで第1のディスプレイは、グルコース値に関するデータを要求し、較正が失敗したという指示を受信し得る。したがって、第1のディスプレイは、ディスプレイを更新し、エラーステータスに起因して較正が依然として必要とされることを反映することができる。続いて、第2のディスプレイは、その血糖値を伝送器101に送信することができ、その血糖値は、既に第1のディスプレイから受信された値の複製であることに留意する。第2のディスプレイは、グルコース値に関するデータの要求に応答して、較正が失敗したという指示を受信する。次いでユーザーは、血糖値をディスプレイの一方または両方に再入力することができ、それにより、図17のプロセスを再び実施することができ、今回は受諾された値及び較正の成功をもたらす。
【0155】
ユーザーは、血糖値を両方のディスプレイに入力する必要はない。例えば、単一のディスプレイが使用される場合、較正が生じ、成功することができ、グルコース値に関する更新されたデータを両方のディスプレイ上に表示させる。一実施形態では、第2のディスプレイがグルコース値に関するデータを受信してもよく、次いで第1のディスプレイを使用して、較正プロセスを開始することができる。第1のディスプレイは、較正を実施し、更新された値を示し得るが、一方第2のディスプレイは、別の通信間隔までグルコース値に関する更新されたデータの受信を待つ。したがって2つのディスプレイは、次の通信間隔の後に同じ値を示す。
【0156】
図18は、グルコース値を監視するための例示的システムを例示する。図18のシステムは、前述の実施形態と併せて使用することができる。システムは、連続グルコースセンサーシステム1800、無線接続1802a-b、専用ディスプレイ1804、及びアプリケーションを実行するためのディスプレイ1806を含み得る。専用ディスプレイ1804は、有線または無線接続のいずれかを使用してコンピュータ1802に接続され得る。コンピュータ1802は、例えば、個人用コンピュータ、タブレット、ラップトップ、スマートフォン、またはサーバであり得る。加えて、専用ディスプレイ1804は、ディスプレイ1806に接続することができ、ディスプレイ1806は、コンピュータ1802に接続することができる。
【0157】
コンピュータ1802及びディスプレイ1806は、グルコース値に関するデータ、健康情報、システム較正、及び連続グルコース監視に関する他の情報の長期保管を提供することができるクラウドストレージ1804に接続することができる。クラウドストレージ1804は、複数の記憶装置、コンピュータ、及びネットワーク接続を含み得る。専用ディスプレイ104、コンピュータ1802、ディスプレイ106、及びクラウドストレージ1804の間の通信は、医療データへの権限のないアクセスを防ぐために暗号化を使用し得る。
【0158】
クラウドストレージ1802は、バックエンドシステム1806に接続することができる。バックエンドシステム1806は、連続グルコースモニタを構成及び使用するユーザーに対して技術支援1808を提供することができる。バックエンドシステム1806は、連続グルコースセンサーシステム1800、専用ディスプレイ1804、ディスプレイ1806、及びコンピュータ1802上で実行するソフトウェアのバージョン等のシステム情報を監視することもできる。更新は、要求に応じて提供され得るか、または安全な方法でネットワーク接続を使用するユーザーに押し付けられ得る。
【0159】
別のディスプレイ1810も、クラウドストレージ1802に接続することができる。ディスプレイ1810は、専用アプリケーション1812及び1つ以上の第三者アプリケーション1814を含んでもよく、これらを使用してグルコース値を監視及び表示することができる。連続グルコースセンサーシステム1800のユーザーは、さらなる人々がユーザーのグルコース値及び他の健康情報を監視することを可能にすることができる。例えば、子供が、連続グルコースモニタを着用し、関連付けられる専用ディスプレイ1804及びディスプレイ1806を有してもよい。その子供は、ディスプレイ1810を使用して子供のグルコース値及び他の健康情報にアクセスすることができる追加のユーザーとして、子供の親の一方または両方を指定することができる。ディスプレイ1810は、例えば、親のスマートフォンであってもよい。
【0160】
連続グルコースデータは、クラウドストレージ1804に提供され、クラウドストレージ1804、バックエンド1806、及び/またはディスプレイ1802によって監視され得る。ディスプレイ1802は、制限なく、または第三者アプリケーションと同様の制限を受けて、前述したように連続グルコース値を受信及び表示することができる。いくつかの実施形態では、制限は、連続グルコースモニタのユーザーによって設定され得る。他の実施形態では、ディスプレイ1810のユーザーは、連続グルコースセンサーシステム1800のユーザー、ディスプレイ1810のユーザー、及びバックエンド1806の間で認証されたプロセスを通して受信するデータに対する任意の制限を設定することができる。例えば、ユーザーは、システムの適切な動作を確立する前にバックエンドを呼び出して、セキュリティの質問に回答してもよく、またはこのプロセスはオンラインで完了されてもよい。いったん完了すると、連続グルコースセンサーシステム1800のユーザーまたはディスプレイ1810のユーザーは、ユーザーの装置が受信するデータまたはシステムの動作を変更するユーザーの能力が制限され得る。これは、子供が誕生日パーティで大量の甘い食べ物を摂取し、グルコース値の急上昇を引き起こし得る場合等、連続グルコースセンサーシステム1800のユーザーが、ディスプレイ1810による監視を制限することを防ぐことができる。
【0161】
図19は、グルコース値を監視するための例示的コンピュータを例示する。連続グルコースセンサーシステム1800、専用ディスプレイ104a、ディスプレイ106a、コンピュータ1802、クラウドストレージ1804、バックエンド1806、及びディスプレイ1810は全て、図19に示される構成要素を含み得る。
【0162】
コンピュータは、例えば、中央処理装置(CPU)1921、ランダムアクセスメモリ(RAM)モジュール1922、読み取り専用メモリ(ROM)モジュール1923、ストレージ1924、データベース1925、1つ以上の入力/出力(I/O)装置1926、及びインターフェース1927等の1つ以上のハードウェア構成要素を含み得る。あるいは及び/またはさらに、コンピュータは、例えば、例示的実施形態に関連付けられる方法を実施するためのコンピュータ実行可能命令を含むコンピュータ可読媒体等の1つ以上のソフトウェア構成要素を含み得る。上に列記されるハードウェア構成要素のうちの1つ以上が、ソフトウェアを使用して実装され得ることが企図される。例えば、ストレージ1924は、1つ以上の他のハードウェア構成要素に関連付けられるソフトウェアパーティションを含んでもよい。上に列記される構成要素は例示に過ぎず、制限することを意図するものではないことが理解される。
【0163】
CPU1921は、各々が、グルコース値を監視するためのコンピュータに関連付けられる1つ以上の機能を実施するために、命令を実行し、データを処理するように構成される1つ以上のプロセッサを含み得る。CPU1921は、RAM1922、ROM1923、ストレージ1924、データベース1925、I/O装置1926、及びインターフェース1927と通信可能に接続され得る。CPU1921は、連続のコンピュータプログラム命令を実行し、種々のプロセスを実施するように構成され得る。コンピュータプログラム命令は、CPU1921による実行のためにRAM1922にロードされ得る。
【0164】
RAM1922及びROM1923は、各々、CPU1921の動作に関連付けられる情報を記憶するための1つ以上の装置を含み得る。例えば、ROM1923は、1つ以上の構成要素及びサブシステムの動作を識別、初期化、及び監視するための情報を含む、コントローラ1920に関連付けられる情報にアクセスし、それを記憶するように構成されるメモリ装置を含んでもよい。RAM1922は、CPU1921の1つ以上の動作に関連付けられるデータを記憶するためのメモリ装置を含み得る。例えば、ROM1923は、CPU1921による実行のため、命令をRAM1922にロードすることができる。
【0165】
ストレージ1924は、CPU1921が、開示される実施形態と一致するプロセスを実施することを必要とし得るという情報を記憶するように構成される任意のタイプの大容量記憶装置を含み得る。例えば、ストレージ1924には、ハードドライブ、CD-ROM、DVD-ROM、もしくは任意の他のタイプの大容量媒体装置等の1つ以上の磁気及び/または光ディスク装置が挙げられる。
【0166】
データベース1925は、CPU1921によって使用されるデータを協力して記憶する、整理する、ソートする、フィルタリングする、及び/もしくは配列する、1つ以上のソフトウェアならびに/またはハードウェア構成要素を含み得る。例えば、データベース1925は、グルコース値、関連付けられるメタデータ、及び健康情報の監視に関するデータであり得る。データベース1925は、上に列記されるものへの追加の情報、及び/または上に列記されるものとは異なる情報を記憶し得ることが企図される。
【0167】
I/O装置1926は、コントローラ1920に関連付けられるユーザーと情報を通信するように構成される1つ以上の構成要素を含み得る。例えば、I/O装置は、ユーザーが、画像のデータベースを保持すること、関連付けを更新すること、及びデジタルコンテンツにアクセスすることを可能にする、一体型キーボード及びマウスを備えるコンソールを含み得る。I/O装置1926は、モニタ上の情報を出力するためのグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を含むディスプレイも含み得る。I/O装置1926は、例えば、コントローラ1920に関連付けられる情報を印刷するためのプリンター、ユーザーが、記憶されるデータを携帯用媒体装置、マイク、スピーカーシステム、または任意の他の好適なタイプのインターフェース装置上に入力することを可能にするためのユーザーがアクセス可能なディスクドライブ(例えば、USBポート、フロッピー、CD-ROM、またはDVD-ROMドライブ等)等の周辺装置も含み得る。
【0168】
インターフェース1927は、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワークステーションピアツーピアネットワーク、直接リンクネットワーク、無線ネットワーク、または任意の他の好適な通信プラットフォーム等の通信ネットワークを介してデータを伝送及び受信するように構成される1つ以上の構成要素を含み得る。例えば、インターフェース1927は、1つ以上の変調器、復調器、マルチプレクサ、デマルチプレクサ、ネットワーク通信装置、無線装置、アンテナ、モデム、及び通信ネットワークを介したデータ通信を可能にさせるように構成される任意の他のタイプの装置を含み得る。
【0169】
1つ以上のコンピュータ可読媒体(複数可)の任意の組み合わせが利用され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、もしくは半導体システム、機器、または装置、または前述のものの任意の好適な組み合わせであり得る。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例(完全に網羅されていないリスト)は、以下のものを含むだろう:1つ以上のワイヤを有する電気接続、携帯用コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROMもしくはFlashメモリ)、光ファイバー、携帯用コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、または前述のものの任意の好適な組み合わせ。コンピュータ可読媒体上に統合されるプログラムコードは、無線、有線、光ファイバーケーブル、RF等、または前述のものの任意の好適な組み合わせを含むが、これらに限定されない任意の適切な媒体を使用して伝送され得る。
【0170】
コンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Smalltalk、C++等のオブジェクト指向のプログラミング言語、及び「C」プログラミング言語または類似のプログラミング言語等の従来の手続き型のプログラミング言語を含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれ得る。プログラムコードは、演算器上で完全に実行し得る。
【0171】
フローチャート例示及び/またはブロック図の各ブロック、ならびにフローチャート例示及び/またはブロック図中のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装され得ることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理機器のプロセッサを介して実行する命令が、フローチャート及び/またはブロック図のブロック(複数可)において定められている機能/作動を実装するための手段を作成するように、汎用コンピュータ、特殊用途のコンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理機器のプロセッサに提供され、機械を製造することができる。
【0172】
第1のアプリケーションという用語は、専用アプリケーション108と称されているが、第1のアプリケーションは、第三者アプリケーション110~116のうちのいずれかまたは別のアプリケーションであってもよいことが理解されよう。同様に、第2のアプリケーションは、認可された第三者アプリケーション110及び健康アプリケーションと称されているが、第2のアプリケーションも、専用アプリケーション108、第三者アプリケーション112~116のうちのいずれか、または別のアプリケーションであってもよい。さらに、ある特定のアプリケーション110~116は、第三者アプリケーションとして記載されているが、アプリケーション110~116は、第三者によって提供される必要がないことが理解されよう。
【0173】
本明細書に記載される種々の技法は、ハードウェアもしくはソフトウェアと、または適切な場合には、それらの組み合わせと関連して実装され得ることを理解されたい。このため、ここに開示される主題の方法及び機器、またはある特定の態様またはそれらの部分は、フロッピーディスケット、CD-ROM、ハードドライブ、または任意の他の機械可読記憶媒体等の有形媒体中に統合されるプログラムコード(すなわち、命令)の形態を取ることができ、プログラムコードが演算装置等の機械にロードされ、それによって実行されると、その機械は、ここに開示される主題を実践するための機器となる。プログラマブルコンピュータ上でプログラムコードを実行する場合、演算装置は、概して、プロセッサ、プロセッサによって読み取り可能な記憶媒体(揮発性及び不揮発性メモリならびに/または記憶素子を含む)、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置を含む。1つ以上のプログラムは、例えば、アプリケーションプログラミングインターフェース(API)、再利用可能な制御等の使用を通して、ここに開示される主題と関連して記載されるプロセスを実装または利用することができる。そのようなプログラムは、コンピュータシステムと通信するために高度な手続き型またはオブジェクト指向のプログラミング言語で実装され得る。しかしながら、プログラム(複数可)は、所望に応じて、アセンブリ―または機械言語で実装することもできる。いずれにせよ、言語は、コンパイラ型またはインタープリタ型言語であってもよく、ハードウェア実装と組み合わせられ得る。
【0174】
本明細書は多くの特定の実装詳細を含むが、これらは特許請求の範囲に対する制限であると解釈されるべきではない。別個の実装に照らして本明細書に記載されるある特定の特徴は、単一の実装においても組み合わせて実装され得る。反対に、単一の実装に照らして記載される種々の特徴も、別個に、または任意の好適な部分的組み合わせで、複数の実装において実装され得る。さらに、特徴は、ある特定の組み合わせで作動するように上述され得、さらに最初はそのように特許請求の範囲に記載され得るが、特許請求の範囲に記載される組み合わせからの1つ以上の特徴が、場合によっては、その組み合わせから削除されてもよく、特許請求の範囲に記載される組み合わせは、部分的組み合わせまたは部分的組み合わせの変形を対象としていることがある。
【0175】
同様に、動作は、特定の順序で図面に描かれているが、これは、望ましい結果を実現するために、そのような動作が示される特定の順序で、もしくは順番に実施されること、または全ての例示される動作が実施されることを必要とすると理解されるべきではない。ある特定の環境では、マルチタスク及び並列処理は、有利である場合がある。さらに、上述の実装における種々のシステム構成要素の分離は、全ての実装においてそのような分離を必要とすると理解されるべきではなく、記載されるプログラム構成要素及びシステムは、概して、単一のソフトウェア製品に一緒に一体化されてもよく、または複数のソフトウェア製品にパッケージ化されてもよいことを理解されたい。
【0176】
種々の図面に関して本明細書に記載される論理演算は、(1)演算装置上で動作する一連のコンピュータに実装される作動もしくはプログラムモジュール(すなわち、ソフトウェア)として、(2)演算装置内で相互接続した機械論理回路もしくは回路モジュール(すなわち、ハードウェア)として、及び/または(3)ソフトウェアと演算装置のハードウェアとの組み合わせで実装され得ることを理解されたい。このため、本明細書で考察される論理演算は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の特定の組み合わせに限定されない。実装は、演算装置の性能及び他の必要要件に応じて選択できる問題である。したがって、本明細書に記載される論理演算は、動作、構造装置、作動、またはモジュールと様々に称される。これらの動作、構造装置、作動、及びモジュールは、ソフトウェアに、ファームウェアに、特殊用途のデジタル論理に、及びそれらの任意の組み合わせで実装され得る。図面に示され、本明細書に記載される動作よりも多い、または少ない動作が実施されてもよいことも理解されたい。これらの動作はまた、本明細書に記載されるものとは異なる順序で実施されてもよい。
【符号の説明】
【0177】
100 連続グルコースセンサーシステム
101 無線伝送器
102a,102b 無線通信
103 小型センサー
104a 専用ディスプレイ
104b 別の連続グルコースセンサーシステムに接続される専用ディスプレイ
106a ディスプレイ
106b 別の連続グルコースセンサーシステムに接続されるディスプレイ
108 専用アプリケーション
110 認可された第三者アプリケーション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19