(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】圧力容器用支持グリッドアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B01D 24/00 20060101AFI20240709BHJP
B01D 46/30 20060101ALI20240709BHJP
【FI】
B01D29/08 520A
B01D46/30 Z
(21)【出願番号】P 2021533188
(86)(22)【出願日】2019-12-10
(86)【国際出願番号】 US2019065475
(87)【国際公開番号】W WO2020123504
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-12-09
(32)【優先日】2018-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520108556
【氏名又は名称】アクセプタンス グループ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AQSEPTENCE GROUP,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】デーン、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ロシエイカ、ブレット
(72)【発明者】
【氏名】アル-ファルシ、アリ
(72)【発明者】
【氏名】シップマン、カイル
(72)【発明者】
【氏名】モリアーティ、マイルズ
(72)【発明者】
【氏名】ドレウス、カイル
【審査官】太田 一平
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-528776(JP,A)
【文献】特開昭58-150487(JP,A)
【文献】米国特許第02364775(US,A)
【文献】特開2000-210505(JP,A)
【文献】実開昭60-175980(JP,U)
【文献】特開2003-260325(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 24/00 - 35/04
B01D 35/08 - 37/08
H01D 46/00 - 46/90
B65D 88/00 - 90/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央流体マニホルドと、前記中央流体マニホルドが取り付け円筒体及びパネル取り付け本体を含むことと、前記パネル取り付け本体がパネル取り付け本体の周りに間隔を置いて配置された複数のスリーブ開口部を含むことと、
前記取り付け円筒体が複数の取り付けブラケットを含むことと、少なくとも2つの取り付けブラケットが各スリーブ開口部の下に配置されることと、各取り付けブラケットが弓状の切欠を画定することと、
複数のスクリーンパネルアセンブリと、
各スクリーンパネルアセンブリが1つ以上のスクリーンパネルを含むことと、前記スクリーンパネルが、各スクリーンパネルアセンブリ内に画定された内部流体収集領域に流体が入るのに先立ち、流体を濾過することと、各スクリーンパネルアセンブリがパネルアセンブリ開口部を画定する連結端を含むことと、前記パネルアセンブリ開口部が前記取り付け円筒体に連通するように、各スクリーンパネルアセンブリの前記連結端が対応するスリーブ開口部の中に摺動可能に挿入されることと、
各スクリーンパネルアセンブリが、下部取り付けアームが動作可能に連結される下面を含むことと、前記下部取り付けアームが円筒形の取り付けロッドを含むことと、前記円筒形の取り付けロッドが前記対応するスリーブ開口部の下の前記少なくとも2つの取り付けブラケットの前記弓状の切欠に対して動作可能及び回転可能に取り付けられることと、
各スクリーンパネルアセンブリが
圧力容器の床の誤差に適合することができるように、各スクリーンパネルアセンブリが前記対応するスリーブ開口部に個別に、及び、柔軟に連結される
ように、各連結端を各スリーブ開口部に個別に連結するための複数の分割フランジアセンブリと、
を備える、
前記圧力容器の床に取り付けるための支持グリッドアセンブリ。
【請求項2】
前記中央流体マニホルドは、前記パネル取り付け本体に動作可能に連結されたカバープレートをさらに備える、
請求項1に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項3】
前記カバープレートは、一対のプレート部材を備え、各プレート部材は、一対のプレート部材を連結するための中央フランジを含む、
請求項2に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項4】
前記カバープレートは、前記取り付け円筒体に連通するプレート下面を画定し、前記プレート下面は、前記プレート下面に取り付けられた複数の長尺状部材を含む、
請求項2に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項5】
前記カバープレートは、上面を画定し、前記上面は、前記取り付け円筒体に流体が入るのに先立ち、流体を濾過するための
スクリーンパネルを含む、
請求項4に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項6】
前記複数の長尺状部材は、前記複数の長尺状部材がパネル取り付け本体のパネル取り付け本体開口部内に延びるように一定の部材高さを有し、前記部材高さは、前記複数の長尺状部材が、前記取り付け円筒体内で流体の流れを変更するように選択される、
請求項4に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項7】
前記複数の長尺状部材は、前記カバープレートの中心軸に対して非平行に、かつ放射状の構成で配置される、
請求項6に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項8】
前記取り付け円筒体は、取り付けフランジを画定し、前記パネル取り付け本体は、前記取り付けフランジ
に連結される、
請求項1に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項9】
前記取り付けフランジは、延伸するリップを有する底面を画定し、前記延伸するリップは、1つ以上の圧縮性ガスケットが前記
圧力容器の床に対して前記取り付け円筒体を密封するように配置された密封空間を画定するように、前記
圧力容器の床に接触する、
請求項8に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項10】
前記パネル取り付け本体は、一対のパネル本体構造を含み、各パネル本体構造は、前記取り付けフランジに対して個別に動作可能に連結されている、
請求項8に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項11】
各スクリーンパネルアセンブリの前記円筒形の取り付け
ロッドが各スクリーンパネルの前記下面に対して回転することにより、前記下面が前記
圧力容器の床に接触するように、前記対応するスリーブ開口部の下の前記少なくとも2つの取り付けブラケットに対して回転する、
請求項1に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項12】
各スクリーンパネルアセンブリは上面を含み、各上面はハンドル部材を含んでおり、前記スクリーンパネルアセンブリは、前記対応するスリーブ開口部に対して配向される、
請求項1に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項13】
中央流体マニホルドと、前記中央流体マニホルドが取り付け円筒体及びパネル取り付け本体を含むことと、前記パネル取り付け本体がパネル取り付け本体の周りに間隔を置いて配置された複数のスリーブ開口部を含むことと、各スリーブ開口部が前記スリーブ開口部から外方に延びる突出フランジマウントを含むことと、
複数のスクリーンパネルアセンブリと、各スクリーンパネルアセンブリが1つ以上のスクリーンパネルを含むことと、前記スクリーンパネルが、各スクリーンパネルアセンブリ内に画定された内部流体収集領域に流体が入るのに先立ち、流体を濾過することと、各スクリーンパネルアセンブリがパネルアセンブリ開口部を画定する連結端を含むことと、前記パネルアセンブリ開口部が前記取り付け円筒体に連通するように、各スクリーンパネルアセンブリの前記連結端が対応するスリーブ開口部の中に摺動可能に挿入されることと、各スクリーンパネルアセンブリ
が長尺状挿入スリーブを含
むことと、各スクリーンパネルアセンブリ
がスクリーンパネル連結フランジ及び各長尺状挿入スリーブ上に取り付けられた可撓性ガスケット部材をさらに有
することと、
各スクリーンパネルアセンブリが圧力容器の床の誤差に適合することができるように、各スクリーンパネルアセンブリが前記対応するスリーブ開口部に個別に、及び、柔軟に連結されるように、前記可撓性ガスケット部材
が前記スクリーンパネル連結フランジ
と対応する前記突出フランジマウントとの間
で圧縮される
ことと、
を備える、前記圧力容器の床に取り付けるための支持グリッドアセンブリ。
【請求項14】
前記可撓性ガスケット部材は、1つ以上の圧縮性ガスケット部材及び1つ以上の剛性支持部材を含む多層ガスケット部材を備える、
請求項13に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項15】
前記多層ガスケット部材は、前記圧縮性ガスケット部材及び前記剛性支持部材の交互の層からなる、
請求項14に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項16】
前記可撓性ガスケット部材は、各スクリーンパネルアセンブリに、前記パネル取り付け本体に対して、別個に、鉛直方向及び水平方向の位置決めを設ける、
請求項13に記載の支持グリッドアセンブリ。
【請求項17】
圧力容器本体内に請求項1に記載の支持グリッドアセンブリを組み付ける方法であって、
中央流体マニホルドを
圧力容器の床に画定された流体出口に取り付ける工程であって、前記中央流体マニホルドが前記中央流体マニホルドの周囲に間隔を置いて配置された複数のスリーブ開口部を含む、前記中央流体マニホルドを
圧力容器の床に画定された流体出口に取り付ける工程と
、
スクリーンパネルアセンブリ
を各スリーブ開口部に
柔軟に連結する工程と、
各スクリーンパネルアセンブリ
が別個に移動することにより前記
圧力容器の床を各スクリーンパネルアセンブリの下面に係合させる工程と、
を含む
、方法。
【請求項18】
前記中央流体マニホルドは、取り付け円筒体及びパネル取り付け本体を含み、前記方法は、前記パネル取り付け本体を前記取り付け円筒体の取り付けフランジに連結する工程をさらに含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記取り付けフランジの下面と前記
圧力容器の床との間に密封空間を画定する工程と、
前記中央流体マニホルドの流体がバイパスすることを防止するために前記密封空間内に圧縮性ガスケットを配置する工程とをさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記密封空間を画定する工程は、前記下面の延伸するリップを前記
圧力容器の床に係合させる工程をさらに含む、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記中央流体マニホルドは、カバープレートをさらに含み、前記方法は、前記カバープレートを前記パネル取り付け本体に連結する工程をさらに備える、
請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記カバープレートは、前記カバープレートのプレート下面に取り付けられた複数の長尺状部材を含み、前記複数の長尺状部材は、前記中央流体マニホルドの内部に存在する、
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記カバープレートを前記複数の長尺状部材で補強する工程をさらに含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記複数の前記長尺状部材を配置して前記中央流体マニホルド内の流体の流れを変更する工程をさらに含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記中央流体マニホルド内の流体の流れを変更するために、前記長尺状部材それぞれの部材高さを選択する工程をさらに含む、
請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記パネル取り付け本体は、一対のパネル本体構造を含み、前記パネル取り付け本体を取り付けフランジに連結する工程は、前記パネル本体構造それぞれを前記取り付けフランジの上面に個別に取り付ける工程をさらに含む、
請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記複数のスリーブ開口部は、前記パネル取り付け本体に画定される、
請求項18に記載の方法。
【請求項28】
分割フランジアセンブリを各スリーブ開口部に配置する工程と、
各スリーブ開口部の下に少なくとも2つの取り付けブラケットを設ける工程と、各取り付けブラケットが弓状の切欠を含むことと、
各スクリーンパネルアセンブリの下面に円筒形の取り付けロッドを設ける工程と、
各スクリーンパネルアセンブリが前記中央流体マニホルドに対して個別に回転できるように、対応する各スリーブ開口部の下の対応する前記弓状の切欠に前記円筒形の取り付けロッドを配置する工程とをさらに含む、
請求項27に記載の方法。
【請求項29】
各スクリーンパネルアセンブリは、長尺状挿入スリーブを含み、前記方法は、
各長尺状挿入スリーブ上にスクリーンパネル連結フランジを設ける工程と、
各スリーブ開口部に
突出フランジマウントを設ける工程と、
各長尺状挿入スリーブ上に可撓性ガスケット部材を設ける工程と、
対応する前記スクリーンパネル連結フランジと前記
突出フランジマウントの間
で各可撓性ガスケット部材を
圧縮する工程とをさらに備える、
請求項27に記載の方法。
【請求項30】
各可撓性ガスケット部材は、対応する前記スクリーンパネルアセンブリ
と前記中央流体マニホルドの間に可撓性を提供する、
請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記可撓性ガスケット部材は、1つ以上の圧縮性ガスケット部材及び1つ以上の剛性支持部材を含む多層ガスケット部材を含む、
請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記圧縮性ガスケット部材と前記剛性支持部材の交互の層から前記多層ガスケット部材を形成する工程をさらに含む、
請求項31に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力容器で使用するための支持グリッドアセンブリに関する。より詳細には、本発明は、中央流体マニホルドに動作可能に接続された1つ以上のスクリーンパネルを有する支持グリッドアセンブリに関し、容器の床の製造に見い出される誤差に適合するように、スクリーンパネルが中央流体マニホルドに柔軟に連結されている支持グリッドアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
一部の石油化学用途及び一般の産業用途では、濾過する目的、及び濾材を支持する目的で、プロセス圧力容器に内部フィルタースクリーンを備えた支持グリッドが必要である。これらの支持グリッドは、容器からの濾材の移動を防止するのに役立つだけでなく、流体の分布パターンを形成することもできるため、濾材の容量の全てを効果的に使用可能にする。さらに、これらの支持グリッドを使用して、フィルタを定期的に逆洗、又は再生することができる。従来の支持グリッドアセンブリには、ミネソタ州ニューブライトンのアクセプタンス社(Aqseptence,Inc)から入手可能であり、かつジョンソンスクリーン(Johnson Screens)ブランドで販売されているものであって、特許文献1、及び、特許文献2に開示されているものが含まれる。
【0003】
これらの支持グリッドは、プロセス圧力容器の全体的な性能を向上させるのに有用であるが、これらの支持グリッド及びその内部フィルタースクリーンは、フィルタースクリーン上の濾材であって、多くの場合、数千ポンド(1ポンド=0.45キログラム)からなる濾材を支持するのに十分な堅牢性を備えることが基本的な要件である。しかしながら、大型の圧力容器の製造に使用される方法は、支持グリッドを支持する容器の床に誤差を生じる可能性がある。したがって、支持グリッド及びそれらの内部スクリーンがフィルタを適切に支持するために容器の床の構造の誤差に適合できる適応可能な支持グリッド設計を有することが有利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第6790357号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0027369A1号明細書
【発明の概要】
【0005】
本明細書に開示された実施形態によれば、圧力容器で使用するための支持グリッドアセンブリは、中央流体マニホルドに柔軟に且つ接続された1つ以上のスクリーンパネルアセンブリを含む。一般に、各スクリーンパネルは中央流体マニホルドに摺動可能に連結され、柔軟な連結で連結される。いくつかの実施形態では、柔軟な連結は、調整可能な分割フランジ連結を含むことができ、別の実施形態では、柔軟な連結は、可撓性ガスケット部材を使用することができる。各スクリーンパネルアセンブリは、中央流体マニホルドのマニホルドスリーブ開口部を通って摺動可能に挿入するのに適合した雄型接続端を含む。いくつかの実施形態では、各スクリーンパネルアセンブリ及び中央流体マニホルドの連結は、スクリーンパネルアセンブリの底部から延び、かつ中央流体マニホルドから延びる支持ブラケットに係合する下部取り付けアームによって回転可能に支持される。1つの代表的な実施形態では、下部取り付けアームは、支持ブラケットに回転可能にインターフェースできる取り付けロッドを備える。柔軟な連結を使用することにより、各スクリーンパネルアセンブリは、濾材の負荷の下で中央流体マニホルドに対して個別に摺動、回転、又は移動できるため、各スクリーンパネルアセンブリは、圧力容器を製造するときに使用される材料又は製造技術による表面及び形状の誤差に関係なく容器の床に完全に係合できる。
【0006】
一態様では、本発明は、支持グリッドアセンブリに関し、個々のスクリーンパネルアセンブリは、中央流体マニホルドに対して動作可能に、且つ、柔軟に連結されて、容器の床の製造の誤差は、各スクリーンパネルアセンブリが摺動、回転、及び/又は移動することによって適合させられる。
【0007】
別の態様では、本発明は、支持グリッドアセンブリに柔軟性を設ける方法に関し、容器の床の構造の誤差は、支持グリッドアセンブリに損傷を与えることなく適合させられる。
さらに別の態様では、本発明は、容器の床の構造の誤差に柔軟に適合することができる支持グリッドアセンブリを有する圧力容器に関する。
【0008】
上記概要は、例示された各実施形態又は本明細書の主題のすべての実施を説明することを意図するものではない。以下の図及び詳細な説明は、様々な実施形態をより具体的に例示している。
【0009】
本明細書の主題は、添付の図に関連する様々な実施形態の以下の詳細な説明を考慮しすることにより、より完全に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】従来技術にかかる支持グリッドアセンブリを含む圧力容器を示す概略断面図。
【
図2】本発明の一実施形態にかかる支持グリッドアセンブリの一実施形態を示す上面斜視図。
【
図3】本発明の一実施形態にかかる中央流体マニホルドを示す分解斜視図。
【
図4】
図2の支持グリッドアセンブリを示す断面図。
【
図5】
図4の拡大Bにおける支持グリッドアセンブリを示す拡大断面図。
【
図6】本発明の一実施形態にかかるスクリーンパネルアセンブリを示す端面斜視図。
【
図7】本発明の一実施形態にかかる分割フランジ部材を示す上面図。
【
図8a】本発明の実施形態にかかる分離された分割フランジアセンブリを備える中央流体マニホルドに挿入されたスクリーンパネルアセンブリを示す側面斜視図。
【
図8b】本発明の実施形態にかかる中央流体マニホルドに挿入され、容器の床に対して回転可能に係合し、分離された分割フランジアセンブリを有するスクリーンパネルアセンブリを示す側面斜視図。
【
図8c】本発明の実施形態にかかる中央流体マニホルドに挿入され、容器の床に対して回転可能に係合し、中央流体マニホルドに係合される分割フランジアセンブリを有するスクリーンパネルアセンブリを示す側面斜視図。
【
図9】本発明の一実施形態にかかる支持グリッドアセンブリの一実施形態を示す上面図。
【
図10】
図9の支持グリッドアセンブリを示す上面斜視図。
【
図11】本発明の一実施形態かかるスクリーンパネルアセンブリを示す上面斜視図。
【
図14】本発明の一実施形態にかかるスクリーンパネル連結フランジを示す上面斜視図。
【
図15】
図9の支持グリッドアセンブリの部分的に隠されている側面図。
【
図16】本発明の一実施形態にかかるパネル取付本体構造を示す上面斜視図。
【
図17】
図16のパネル取付本体構造の一部を示す拡大上面斜視図。
【
図18】
図16のパネル取付本体構造の一部を示す拡大断面図。
【
図19】本発明の一実施形態にかかる取付円筒体を示す上面斜視図。
【
図21】
図9の支持グリッドアセンブリの一部を示す拡大断面図。
【
図22】本発明の一実施形態にかかるカバープレートのプレート部材部分を示す上面斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
様々な実施形態は、様々な修正及び代替形態が可能であるが、それらの特別なものが、例示によって図面に示されるとともに詳細に説明されている。しかしながら、その意図は、クレームされた発明を記載された特定の実施形態に限定することではない。むしろ、その意図は、請求項の記載によって定義される主題の趣旨及び範囲内にあるすべての修正物、均等物、及び代替物を網羅することにある。
【0012】
以下の実施形態の詳細な説明は、特定の実施形態を説明する添付の図面を参照する。異なる構造及び動作を有する他の実施形態は、本開示の範囲から逸脱しない。
本明細書に開示される実施形態は、流体が向けられる媒体床を支持するためにタンク又は容器内で使用することができる支持グリッドアセンブリを含む。このような媒体床は様々な工程で使用することができ、触媒、モレキュラーシーブ、アルミナ乾燥、イオン交換樹脂、炭素フィルタなどを含むがこれらに限定されない。液体、気体、油、水などを含むがこれらに限定されない様々な流体は、容器を通して処理することができる。容器は、鉛直方向、水平方向、又は当技術分野で知られている他の方向及び構成に向けることができる。容器は一般に、本体と、本体の両端に結合された頭部を備え、密封された内部容器容積を形成する。支持グリッドアセンブリは、構造的な支持のため、ならびに、追加的な媒体及び他の内部構成要素で使用するために内部容器容積を最大化するために、容器の頭部の内面に沿って配置されて利用される。
【0013】
支持グリッドアセンブリは、複数のパネルを含むことができ、各パネルは、パネルの上面、側面、底面、又は他の露出面上の1つ以上のスクリーンによって形成された濾過面と、パネルに連結された中央流体マニホルドとを有する。パネルは、いくつかの実施形態では、マニホルドを中心として径方向に配置される。スクリーンは媒体床を支持することができ、下降流などの特定のモードでは、流体は、媒体床及びスクリーンを通ってパネルの中に流れ込むことができる。流体は、次に、マニホルドの中に流入して容器から出ることができる。流体は、マニホルドの上部を形成するスクリーン、又は孔が形成されたプレート部分を通過してマニホルドの中に直接流入することもできる。代替的には、特定の上昇流モードなどでは、流れの方向を逆にすることができ、マニホルドへの流れは、パネルに分配されて、流れはパネルから出て、スクリーンを通って容器の中に入ることができる。上昇流又は下降流のいずれかでアセンブリを通過する流れは、圧縮性(気体)又は非圧縮性(液体)であり得る。
【0014】
特定の用語は、本明細書では便宜上のためにのみ使用されており、記載された実施形態に対する限定として解釈されてはならない。例えば、「頂部」、「底部」、「上側」、「下側」、「左」、「右」、「水平」、「垂直」、「上向き」、「下向き」などの用語は、図に示された構成を単に説明している。実際に、参照する構成要素は任意の方向に向けることができるため、用語は、特に明記しない限り、そのようなバリエーションを包含するものとして理解されるべきである。工程又は方法が示され又は説明されている本明細書の全体を通して、方法は最初に実行される特定の動作に依存することが文脈から明らかでない限り、任意の順序で又は同時に実行することができる。
【0015】
図1を参照すると、従来技術の代表的な圧力容器は、支持グリッドアセンブリ102を含む円筒形の容器を備える。円筒形容器100は、入口106を有する上部104と、出口110を有する下部108とを画定する。図に示すように、支持グリッドアセンブリ102は、出口110に動作可能に連結され、下方の容器頭部114の容器の床112によって支持される。本明細書で説明されているように、入口106及び出口110は、1つの従来の動作モードにおける流体の流れの方向を示す矢印Fに相対して説明される。別の動作モードでは、例えば、逆洗動作中に、流体の流れの方向を逆にすることができ、出口110が入口として機能し、入口106が出口として機能できる。一般に、濾材116は、支持グリッドアセンブリ102上に存在し、支持グリッドアセンブリ102によって支持される。代表的な濾材には砂、活性炭、イオン交換樹脂、マンガン緑砂、触媒材料、及び圧力容器内で使用されるその他の従来の媒体が含まれる。
【0016】
ここで
図2乃至5を参照すると、本発明の代表的な支持グリッドアセンブリ200は、支持グリッドアセンブリ102に代えて円筒形容器100とともに使用できる。一般に、支持グリッドアセンブリ200は、複数のスクリーンパネルアセンブリ204を間隔を置いて個別に取り付けることができる中央流体マニホルド202を備える。各スクリーンパネルアセンブリ204は、上面206、一対の側面208a,208b、端面210、及び、内部流体収集領域214を共同して画定する下面212を備える。一般に、上面206は、濾材116の通過を防止しつつ、流体がスクリーンパネル216を通過可能にする1つ以上のスクリーンパネル216を備える。好ましい実施形態では、スクリーンパネル216は、間隔を置いて配置された複数のフィルターワイヤであって、支持ロッドに支持された複数のフィルターワイヤを含む。一実施形態では、スクリーンパネル216は、ほぼ三角形の断面を有するワイヤを含むことができ、例えば、Vee-Wire(登録商標)タイプのスクリーン(VEE-WIREは、ミネソタ州ニューブライトンのアクセプタンス社(Aqseptence,Inc)の登録商標である)又はくさび状ワイヤタイプのスクリーンである。別の代表的な実施形態では、スクリーンパネル216は、スクリーンパネル内に形成された穿孔、スロット、及び/又は他のフィルタタイプの開口部を有するプレートを含むことができる。様々な実施形態では、ワイヤ及び/又はプレート開口部は、各スクリーンパネルアセンブリ204によって画定される長手軸に対して対称に、非対称に、水平に、鉛直に、接線方向に、及びそれらの組み合わせに向けることができる。特定の実施形態では、各スクリーンパネル216に画定されたワイヤ及び/又はプレート開口部の間隔及びサイズは、各スクリーンパネル216の表面に沿って異なっていてもよい。いくつかの代表的な実施形態では、各スクリーンパネル216は、濾材の通過を防止しつつ、フィルターワイヤ、プレート、穿孔を備える要素、及び上記フィルタタイプの開口部を通って流体を通過可能にする複数のフィルタタイプの開口部を設ける要素のうちの1つ以上の組み合わせを含むことができる。上面206上にスクリーンパネル216が存在することに加えて、1つ以上のスクリーンパネル216は、各スクリーンパネルアセンブリ204の濾過能力を高めるため、又は所望の流れ特性、例えばスクリーンパネル216を通る所望の流体速度を達成するために、側面208a,208b、端面210及び下面212のうち1つ以上に見出される。図に示されていないが、各スクリーンパネルアセンブリ204は、通常の動作中の流体の流れを中央流体マニホルド202に、又は逆洗モードのスクリーンパネル216の外方に向けることができる内部流体収集領域
214内に形成された1つ以上のフローダイレクタ又はフローチャンネルを含むことができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のフローダイレクタは、上面206と下面212との間に延びて、スクリーンパネルアセンブリ204に構造的な補強を設けることができる。
【0017】
特に
図2乃至5,8a,8b及び8cに示すように、中央流体マニホルド202は、取り付け円筒体220、パネル取り付け本体122、及びカバープレート224を備える。取り付円筒体220は、一般に流路228を画定し、上向きの取り付けフランジ230に終端する円筒形本体226を備える。取り付けフランジ230は、間隔を置いて配置された複数の取り付け孔232を含む。中央流体マニホルド202は、取り付け円筒体220及び取り付けフランジ230に結合されて間隔を置いて配置された複数の取り付けブラケット234をさらに含む。好ましくは、各スクリーンパネルアセンブリ204に対して少なくとも2つの取り付けブラケット234が存在する。各取り付けブラケット234は、円筒形本体226から径方向に延びるブラケット本体236を含み、ブラケット本体236の径方向遠位面240に弓状の切欠238を含む。パネル取り付け本体122は、ほぼ同一の一対の本体構造250a,250bによって共同的に形成される。各本体構造250a,250bは、下壁252、上壁254、一対の端壁256a,256b、及び下壁252と上壁254との間に延びる複数の内壁258とを含む。隣接する端壁256a,256b及び内壁258は、個々のマニホルドスリーブ開口部260を画定する。一般に、マニホルドスリーブ開口部260の数は、支持グリッドアセンブリ200のスクリーンパネルアセンブリ204の数に直接対応する。図に示すように、マニホルドスリーブ開口部260は、ほぼ長方形の開口部262を画定する。代替的には、マニホルドスリーブ開口部260は、異なる開口形状、例えば円形又は楕円形のような形状を有することができる。いくつかの場合には、マニホルドスリーブ開口部260の形状は、各マニホルドスリーブ開口部260上に取り付けることができるスリーブプレートを使用することによって調整することができ、スリーブプレートは、所望の形状を形成するスリーブ孔を含む。複数のスリーブ孔263は、各マニホルドスリーブ開口部260の周りに間隔を置いて配置される。各本体構造250a,250bの下部壁252は、複数の下部孔264を含み、下部孔264の数及び間隔は、取り付け孔232の数及び間隔に直接対応する。各本体構造250a,250bの上部壁254は、間隔を置いて配置された複数の上部孔266を含む。カバープレート224は、ほぼ同一の一対のプレート部材270a,270bを含む。各プレート部材270a,270bは、カバーフランジ274に終端する弓形のプレート本体272を備える。複数のカバー孔276は、弓形プレート本体272の周囲部278の周りに間隔を置いて配置され、カバー孔276の間隔及び数は、上部孔266に直接対応する。カバーフランジ274は、上部280及び下部282を画定し、上部280は、カバープレート224の直径に等しい幅を有し、下部282は、本体構造250a、250bの端壁256a,256b間の距離よりも小さい幅を有する。上部280は、複数の上部フランジ孔284を含み、下部282は、複数の下部フランジ孔286を含む。所望の流れ容量及び流れ特性に応じて、中央流体マニホルド202は、流体が個々のスクリーンパネルアセンブリ204を通過することなく中央流体マニホルド202に直接出入りできるように、カバープレート224の部分、例えば弓形のプレート本体272、及び/又は取り付け円筒体220の部分、例えば円筒体226は、1つ以上のスクリーンを含むように製造することができる。
【0018】
図6を参照すると、各スクリーンパネルアセンブリ204は、上面206、側面208a,208b、及び下面212によって画定される雄型接続端300を含む。雄型接続端300は、開口の周囲形状304を形成するパネルアセンブリ開口部302を画定する。パネルアセンブリ開口部302に近接して、上面206、側面208a,208b、及び下面212は、内方に先細りした表面306を画定する。上面206は、1つ以上のハンドル部材308を含む。下面212は、スクリーンパネルアセンブリ204から下向きに突出するように取り付けられた下部取り付けアーム310を含む。下部取り付けアーム310は、円筒形の取り付けロッド314を支持する一対のアームブラケット312a,312bを含む。
【0019】
図7,8a,8b及び8cに示すように、支持グリッドアセンブリ200は、ほぼ同一の一対のフランジ部材322a,322bで形成された分割フランジアセンブリ320をさらに含む。各フランジ部材322a,322bは、角部分328から延びる第1の脚部324及び第2の脚部326を備える。第1の脚部324は、角度の付いた第1の孔332を有する第1の端部330に終端する。第2の脚326は、角度の付いた第2の孔336を有する第2の端部334に終端する。角部分328は、角度の付いた角孔338を含む。一般に、分割フランジアセンブリ320は、フランジ部材322aの第1の端部330がフランジ部材322bの第2の端部334に近接し、フランジ部材322aの第2の端部334がフランジ部材322bの第1の端部330に近接するように配置することによって形成される。このように構成されたフランジ部材322a,322bを用いて、分割フランジアセンブリ320は、雄型接続端300の開口の周囲形状304にほぼ類似する内側開口部340を画定し、その違いは、内側開口部340が雄型接続端300に比べて少し大きく構成されている点である。フランジ部材322a,322bが分割フランジアセンブリ320を形成するように配置された場合、角度の付いた第1の孔332、角度の付いた第2の孔336、及び角度の付いた角の孔338はそれぞれ、対応するマニホルドスリーブ開口部260の周囲のスリーブ孔263に整合するように構成される。角度の付いた第1の孔332、角度の付いた第2の孔336、及び角度の付いた中央の孔338の角度の付いた性質は、フランジ部材322a,322bを取り付けるときに調整が可能になる。
【0020】
一般に、支持グリッドアセンブリ200は、流路228が出口110に連通し、及び、上向きの取り付けフランジ230が容器の床112よりも高くなるように、取り付け円筒体220を容器の床112に取り付けることによって、円筒形容器100内に組み付けられる。次に、各本体構造250a,250bは、下部孔264が取り付け孔232に整合するように、上向きの取り付けフランジ230上に配置される。適切な留め具、例えばねじ込みネジ、ナット及びボルトなどを、下部孔264及び取り付け孔232に通して挿入して、パネル取り付け本体222を取り付け円筒体220に連結することができる。次に、各スクリーンパネルアセンブリ204は、パネルアセンブリ開口部302が取り付け円筒体220内に配置されて流路228に連通するように、対応するマニホルドスリーブ開口部260の中に雄型接続端300を挿入することによって、パネル取り付け本体222に取り付けられる。各雄型接続端300が対応するマニホルドスリーブ開口部260の中に挿入されると、各下部取り付けアーム310上の円筒形の取り付けロッド314は、各スクリーンパネルアセンブリ204に対応する2つ以上の取り付けブラケット234上の対応する弓状の切欠238に回転可能に係合するように配置される。次に、分割フランジアセンブリ320は、フランジ部材322a,322bの角度の付いた第1の孔332、角度の付いた第2の孔336、及び角度の付いた中央の孔338が、対応するスリーブ孔263に整合するように、スクリーンパネルアセンブリ204の周囲に配置される。ネジ又はナット及びボルトなどの適切な留め具を使用して、分割フランジアセンブリ320は対応するマニホルドスリーブ開口部260に連結され、角度の付いた第1の孔332、角度の付いた第2の孔336、及び角度の付いた中央の孔338の角度の付いた性質により、分割フランジアセンブリ320は、対応するスクリーンパネルセンブリ204の周囲にぴったりと配置可能になる。分割フランジアセンブリ320が取り付けられた状態で、各スクリーンパネルアセンブリ204は、円筒形の取り付けロッド314を中心として回転することができ、濾材116が各上面206に支持された時、下面212は、容器の床112に接触して各スクリーンパネルアセンブリ204に支持を付与する。スクリーンパネルアセンブリ204がパネル取り付け本体122に連通された状態で、カバープレート224は、本体構造250a,250bの上に配置されて、流路228を囲むことができる。一般に、プレート部材270a,270bは、ネジ、ナット及びボルトなどの適切な留め具を使用して、対応する上部フランジ孔284及び下部フランジ孔286を整合させることによって、ともに連結される。次に、カバープレート224は、下部282が本体構造250a,250bの間に延びて、カバー孔276がパネル取り付け本体222の上部孔266に整合するように、パネル取り付け本体222上に配置される。ネジ、ナット、ボルトなどの適切な留め具を使用して、カバープレート224は、パネル取り付け本体222に連結される。
【0021】
支持グリッドアセンブリ200が円筒形容器100内に完全に組み付けられ、かつ動作可能に設置されると、流体の流れは、上記のように、従来の動作モードと逆洗動作モードの両方で導入できる。スクリーンパネルアセンブリ204の中央流体マニホルド202に対して直接的に連結しないことにより、各スクリーンパネルアセンブリ204は、濾材116からの負荷の下でスクリーンパネルアセンブリ204への破損を防止するための柔軟性及び支持が付与される。雄型接続端300とマニホルドスリーブ開口部260との摺動可能な相互作用及び円筒形の取り付けロッド314及び取り付けブラケット234の回転可能な相互作用と支持による分割フランジアセンブリ320の調整可能性により、各下部容器の頭部114の製造がその輪郭にわたって不均一又は一貫性がない場合であっても、各スクリーンパネルアセンブリ204の下面212は、容器の床112に係合可能になる。このようにして、支持グリッドアセンブリ200は、支持及び有利な流動特性を付与するとともに、円筒形容器100の製造の誤差に適合できる。
【0022】
支持グリッドアセンブリ400の別の代表的な実施形態を
図9,10に示す。一般に、支持グリッドアセンブリ400は、支持グリッドアセンブリ200と同一用途で使用することができるが、特定の設置により適した組み付け方法で使用することができる。支持グリッドアセンブリ400は、一般に、複数のスクリーンパネルアセンブリ404を間隔を置いて配置して個別に取り付けることができる中央流体マニホルド402を備える。中央マニホルド402及びスクリーンパネルアセンブリ404は、中央マニホルド202及びスクリーンパネルアセンブリ204に類似する外観を有し、及び、同様に製造される。主な違いは、スクリーンパネルアセンブリ404が中央マニホルド402に連結される方法と、スクリーンパネルアセンブリ404が容器の床112及び支持グリッドアセンブリ404の全体のアセンブリモードにインターフェースする方法である。
【0023】
図11,12、及び13に示す各スクリーンパネルアセンブリ404は、一般に、内部流体収集領域
214を共同して画定するように上面206、側面208a,208b、端面210、及び下面212を備える。スクリーンパネルアセンブリ404は、濾材116の通過を防止しつつ、流体がスクリーンパネル216を通過することを可能にする1つ以上のスクリーンパネル216を備える。スクリーンパネル216は、支持ロッド上に支持された複数の間隔を置いて配置されたフィルターワイヤを用いて上記のように製造され、いくつかの好ましい実施形態では、ほぼ三角形の断面を有するワイヤ、例えば、Vee-Wire(登録商標)タイプのスクリーン又はくさび状ワイヤタイプのスクリーンを含む。上記のように、スクリーンパネル216は穿孔、スロット、及び/又はその中に形成された他のフィルタタイプの開口部を有するプレートを含むこともできる。様々な実施形態において、ワイヤ及び/又はプレート開口部は、各スクリーンパネルアセンブリ404によって画定される長手軸に対して対称に、非対称に、水平に、鉛直に、接線方向に、及びそれらの組み合わせに向けることができる。特定の実施形態では、各スクリーンパネル216上に画定されたワイヤ及び/又はプレート開口部の間隔及びサイズは、各スクリーンパネル216の表面に沿って異なっていてもよい。いくつかの代表的な実施形態では、各スクリーンパネル216は、フィルタワイヤ、プレート、孔を備える要素、及び、濾材の通過を防止しつつ流体が上記フィルタタイプの開口部を通過することを可能にする複数のフィルタタイプの開口部を設ける要素のうちの1つ以上の組み合わせを含むことができる。上面206にスクリーンパネル216が存在することに加えて、各スクリーンパネルアセンブリ204の濾過能力を高める為、又は所望の流れ特性、例えば、スクリーンパネル216を通る所望の流体速度を達成するために、1つ以上のスクリーンパネル216は、1つ以上の側面208a,208b、端面210及び下面212にも見出される。図に示されていないが、各スクリーンパネルアセンブリ204は、通常の動作中に中央流体マニホルド202に流体の流れを導くこと、又は逆先モードでスクリーンパネル216から外方に出るように流体の流れを導くことができる内部流体収集領域
214内に画定された1つ以上のフローダイレクタ又はフローチャンネルを含むことができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のフローダイレクタは、上面206と下面212との間に延びて、スクリーンパネルアセンブリ204に構造的な補強を付与することができる。
【0024】
個々のスクリーンパネルアセンブリ404をスクリーンパネルアセンブリ204と比較した場合に、実施形態間の主な違いは、雄型接続端406にある。一般に、雄型接続端406は、開口周囲形状412を有するパネルアセンブリ開口部410を画定する長尺状挿入スリーブ408を含む。パネルアセンブリ開口部410は、一般に、内部流体収集領域
214に接続されている。
図14に示すように、スクリーンパネル連結フランジ414は、長尺状挿入スリーブ408の上に配置される。スクリーンパネル連結フランジ414は、長尺状挿入スリーブ408上に摺動可能に配置するための形状及びサイズに形成された連結開口部418を画定するフランジ付き連結面416を含む。フランジ付き連結面416は、連結する複数のフランジ孔419を含む。スクリーンパネル連結フランジ414は、フランジ付き連結面416に取り付けられて、連結開口部418を通して配置されたときに長尺状挿入スリーブ408と同一平面上に配置される連結本体420をさらに備える。
【0025】
図15,16,17,18,19及び20に示す中央流体マニホルド402は、取り付け円筒体220、パネル取り付け本体122及びカバープレート224を備えた中央流体マニホルド402とほぼ同様である。円筒形容器100の全体的なサイズ及び容量に応じて、間隔を置いて配置された複数の取り付け孔232は、支持グリッドアセンブリ200について示したように流路228の外部、又は
図19に示すように流路228の内部に配置される。中央流体マニホルド402のパネル取り付け本体122は、ほぼ同一の一対の本体構造432a,432bによって共同的に画定される。本体構造432a,432bは、本体構造250a,250bにほぼ類似するが、スクリーンパネルアセンブリ404への接続に対応するように変更が加えられている。一般に、各本体構造432a,432は、個々のマニホルドスリーブ開口部260から外方に延びる突出本体436に取り付けられた突出フランジマウント434を含む。突出フランジマウント434は、一般に、突出開口部440を画定する突出連結面438を含み、複数の突出フランジ孔442を有する。突出連結面438は、フランジ孔442が連結フランジ孔419に整合するとともに、突出開口部440が連結開口部418に整合するように、フランジ連結面416に一致するように形状及びサイズに形成される。
【0026】
支持グリッドアセンブリ200は、円筒形の取り付けロッド314と取り付けブラケット234との間のインターフェースを用いてスクリーンパネルアセンブリ204と中央流体マニホルド202との間の回転可能な支持及び調整可能性を付与するが、
図21に示すように、支持グリッドアセンブリ400は、可撓性ガスケットアセンブリ450を使用する。一般に、可撓性ガスケットアセンブリ450は、圧縮性ガスケット部材452と、剛性支持部材454との交互の層を含む。一般に、圧縮性ガスケット部材452及び剛性支持部材454は、連結フランジ孔419及びフランジ孔442に整合する圧縮性ガスケット部材452及び剛性支持部材454の両方のガスケット孔456を含み、フランジ付き連結面416及び突出連結面438のサイズ及び形状に類似するような形状及びサイズにされる。圧縮性ガスケット部材452及び剛性支持部材454はそれぞれ、相補的な開口部を含み、組み合わされた可撓性ガスケットアセンブリ450が、連結開口部418及び突出開口部440にほぼ類似するガスケットアセンブリ開口部458を有することにより、可撓性ガスケットアセンブリ450を長尺状挿入スリーブ408の上方に配置可能にする。複数のガスケット留め具460を、連結フランジ孔419、ガスケット孔456、及びフランジ孔442の中に挿入して、圧縮性ガスケット部材452を密封可能に捕捉して、各スクリーンパネルアセンブリ404を中央流体マニホルド402に個別に取り付けることができる。可撓性ガスケットアセンブリ450の層状の性質は、個々のスクリーンパネルアセンブリ404に鉛直方向及び水平方向の柔軟性を付与して、各スクリーンパネルアセンブリ404の下面212が容器の床112に個別に係合して容器の床112によって支持されるようにしつつ、中央流体マニホルド402に対する流体的な連通を維持することにより、容器の床112に存在する可能性のある製造の誤差に対応する。
【0027】
スクリーンパネルアセンブリ404のための代替の取り付け構成に加えて、支持グリッドアセンブリ400は、
図15に示すように、中央ハブ402と容器の床112との間に追加の密封構成をさらに含み、スクリーンパネルアセンブリ404の流体がバイパスする可能性を低減及び/又は排除することができる。一般に、取り付けフランジ230は、容器の床112に面する底面470を備える。フランジの周囲472に近接して、底面470は、下向きに延びるリップ474を画定する。下向きに延びるリップ474は、リップ端476で終端する。中央ハブ402の設置中に、取り付け円筒体420は、出口110を通して挿入される。取り付け円筒体420を挿入するのに先立ち、1つ以上の圧縮可能なハブガスケット478、例えばOリング又は他の適切な密封部材及び材料を、取り付円筒体420の外周囲に、及び下向きに延びるリップ424、底面470、及び取り付け円筒体420によって画定される密封空間内480に配置することができる。取り付け円筒体420は、下向きに延びるリップ424が容器の床112に接触したときに完全に挿入され、それにより、1つ以上の圧縮性ガスケット478は圧縮されて密封し、容器の床112に沿ったあらゆる流体のバイパスを防止する。円筒形容器100に濾材116が装填されると、濾材116及び支持グリッドアセンブリ400上の流体の追加的な重量は、容器の床112において密封を維持するのをさらに補助できる。
【0028】
支持グリッドアセンブリ400は、強度を付与したり中央ハブ402内の流動性能を改善したりするための1つ以上の要素をさらに備えることができる。
図22,23及び24に視認できるように、カバープレート224は、カバープレート224がパネル取り付け本体422に連結された時、支持グリッドアセンブリ400の内側に位置するプレート下面490をそれぞれ含むプレート部材270a,270bを含む。下プレート下面490は、複数の長尺状部材492を含む。長尺状部材492は、平行に配置され、代替的には、カバープレート224の中心軸に対応する中心軸から突出するように放射状に配置することができる。いくつかの実施形態では、長尺状部材492は、カバープレート224に構造的支持を付与する補強部材として機能する。補強部材としての長尺状部材492の使用は、支持グリッドアセンブリ400の全体の濾過面積及び対応する流動容量を増加させるために、プレート部材270a,270bが同一又は類似のスクリーンパネル216で形成された上面491を含む実施形態において特に重要である。いくつかの実施形態では、長尺状部材492は、長尺状部材490がパネル取り付け本体422のパネル取り付け本体開口部496内に下向きに突出するように、所望の部材高さ494を有するように形成することができる。所望の高さ、及び例えば、パネル取り付け本体422に連結されたスクリーンパネルアセンブリ404の構成に対する径方向の配置を選択することによって、長尺状部材492は、流体の流れを取り付け円筒体420の中に向けるため、及び、例えば、中央流体マニホルド402内の乱流パターンなどの好ましくない流れ条件を防止するための流れ調整部(flow modifiers)として機能することができる。
【0029】
システム、装置、及び方法の様々な実施形態が本明細書に記載されている。これらの実施形態は、例示することを目的としてのみ与えられており、特許請求される発明の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、記載された実施形態の様々な特徴を様々な方法で組み合わせて、多数の追加の実施形態を生成することができることを理解されたい。さらに、開示された実施形態で使用するために様々な材料、寸法、形状、構成及び位置などが記載されているが、開示されたもの以外の他のものは、特許請求される発明の範囲を逸脱することなく利用することができる。
【0030】
関連する技術の当業者であれば、本明細書の主題が、上記の個々の実施形態に示されているよりも少ない要素からなり得ることを認識するであろう。本明細書に記載の実施形態は、本明細書の主題の様々な要素を組み合わせることができる方法を網羅的に示すことを意味するものではない。したがって、実施形態は、要素の相互の排他的な組み合わせではなく、むしろ、様々な実施形態は、当業者であれば理解できるように、異なる個々の実施形態から選択される異なる個々の要素の組み合わせを含むことができる。さらに、一実施形態に関して記載された要素は、特に断りのない限り、そのような実施形態に記載されていない場合でも、他の実施形態で実施することができる。