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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】デュアルクラッチトランスミッション
(51)【国際特許分類】
   F16H 3/093 20060101AFI20240709BHJP
   B60K 6/36 20071001ALI20240709BHJP
   B60K 6/40 20071001ALI20240709BHJP
   B60K 6/48 20071001ALI20240709BHJP
   B60K 6/547 20071001ALI20240709BHJP
【FI】
F16H3/093
B60K6/36 ZHV
B60K6/40
B60K6/48
B60K6/547
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023510322
(86)(22)【出願日】2021-07-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-12
(86)【国際出願番号】 EP2021071003
(87)【国際公開番号】W WO2022037910
(87)【国際公開日】2022-02-24
【審査請求日】2023-03-10
(31)【優先権主張番号】102020005103.0
(32)【優先日】2020-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】598051819
【氏名又は名称】メルセデス・ベンツ グループ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Mercedes-Benz Group AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 120,70372 Stuttgart,Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100090583
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 清
(74)【代理人】
【識別番号】100098110
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 みどり
(72)【発明者】
【氏名】カーステン・ギット
(72)【発明者】
【氏名】アンドレーアス・コルブ
(72)【発明者】
【氏名】トビーアス・ヘルター
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン・シュバイツァー
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・ツァイビヒ
(72)【発明者】
【氏名】ペーター・ハーン
(72)【発明者】
【氏名】ヤクブ・ロマーニアク
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・シュペルルフェヒター
(72)【発明者】
【氏名】クラウス・リードル
(72)【発明者】
【氏名】トビーアス・シルダー
【審査官】小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0000440(US,A1)
【文献】国際公開第2017/020976(WO,A1)
【文献】特開2009-156305(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102018220721(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 3/093
B60K 6/36
B60K 6/40
B60K 6/48
B60K 6/547
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアルクラッチトランスミッション(1)であって、
入力シャフト(2)と、
前記入力シャフト(2)をそれぞれ1つのサブトランスミッション入力シャフト(4、5)と相対回転不能に接続するための2つのクラッチ(3.1、3.2)と、
それぞれ1つの従動ギヤ(7、9)が同軸に配置された2つのレイシャフト(6、8)と、
前記レイシャフト(6、8)の一方に対してそれぞれ同軸に配置されている第1、第2及び第3のフォワードアイドラギヤ(15、17、18)と、
前記レイシャフト(8、6)の他方に対してそれぞれ同軸に配置されている第4及び第5のフォワードアイドラギヤ(20、23)と、を備え、
前記従動ギヤ(7、9)の第1の従動ギヤ(7)は、より大型の従動ギヤとして形成されており、前記より大型の従動ギヤは、前記従動ギヤ(7、9)のより小型の第2の従動ギヤ(9)よりもより大きい直径及び/又はより多いギヤ歯数を有し、
前記第1のフォワードアイドラギヤ(15)は、第2のギヤ段を形成するために使用され、前記第2のフォワードアイドラギヤ(17)は、第3のギヤ段を形成するために使用され、前記第3のフォワードアイドラギヤ(18)は、第4のギヤ段を形成するために使用され、前記第4のフォワードアイドラギヤ(20)は、第5のギヤ段を形成するために使用され、前記第5のフォワードアイドラギヤ(23)は、第6のギヤ段を形成するために使用され、前記ギヤ段は、上記の順序で減速比を有し、
前記より大型の第1の従動ギヤ(7)は、切替要素(24)を介して対応する前記レイシャフト(6)と相対回転不能に接続可能であるアイドラギヤとして形成され、前記より小型の第2の従動ギヤ(9)は、その前記レイシャフト(8)と相対回転不能に接続されている固定ギヤとして形成されており、
前記第2のギヤ段、前記第3のギヤ段及び前記第4のギヤ段はそれぞれ、前記より小型の第2の従動ギヤ(9)を介した従動が行われ、前記第5のギヤ段及び前記第6のギヤ段はそれぞれ、前記より大型の第1の従動ギヤ(7)を介した従動が行われ、
リバースアイドラギヤ(25)が、前記レイシャフト(6)上に前記より大型の従動ギヤ(7)と共に配置され、かつ前記より大型の従動ギヤ(7)のハブ上に回転可能に配置されている、前記デュアルクラッチトランスミッション(1)において、
前記リバースアイドラギヤ(25)は、前記第1のフォワードアイドラギヤ(15)のみと噛み合うこと、及び
前記第2のレイシャフト(8)の軸方向に、前記第1のフォワードアイドラギヤ(15)は、前記第2の従動ギヤ(9)に応動し、前記第2のフォワードアイドラギヤ(17)は、前記第1のフォワードアイドラギヤ(15)に応動し、前記第3のフォワードアイドラギヤ(18)は、前記第2のフォワードアイドラギヤ(17)に応動することを特徴とする、前記デュアルクラッチトランスミッション(1)。
【請求項2】
前記より大型の従動ギヤ(7)は、前記レイシャフト(6)上に前記第4及び前記第5のフォワードアイドラギヤ(20、23)と共に配置されており、前記より小型の従動ギヤ(9)は、前記レイシャフト(8)上に前記第1、前記第2及び前記第3のフォワードアイドラギヤ(15、17、18)と共に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のデュアルクラッチトランスミッション(1)。
【請求項3】
前記切替要素(24)は、前記より大型の従動ギヤ(7)をそのレイシャフト(6)に接続するために設けられるものであり、又は前記リバースアイドラギヤ(25)を前記より大型の従動ギヤ(7)に接続するために設けられ、このとき前記より大型の従動ギヤ(7)は、そのレイシャフト(6)から連結解除されるものであることを特徴とする、請求項1に記載のデュアルクラッチトランスミッション(1)。
【請求項4】
前記レイシャフト(8)上に前記より小型の従動ギヤ(9)と共にパーキングロックギヤ(14)が配置されていることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のデュアルクラッチトランスミッション(1)。
【請求項5】
請求項1からのいずれか一項に記載のデュアルクラッチトランスミッションと、電気機械(28)と、を備えるハイブリッドトランスミッション(27)。
【請求項6】
前記電気機械(28)は、直接又は少なくとも1つのトランスミッション要素を介して、前記デュアルクラッチトランスミッション(1)の前記入力シャフト(2)と連結されている又は連結可能であることを特徴とする、請求項に記載のハイブリッドトランスミッション(27)。
【請求項7】
前記電気機械(28)は、前記レイシャフト(6、8)のうちの一方でアイドラギヤ(7、15、17、18、20、23、25)と連結されていることを特徴とする、請求項に記載のハイブリッドトランスミッション(27)。
【請求項8】
前記電気機械(28)は、前記サブトランスミッション入力シャフト(4、5)のうちの一方と連結されている又は連結可能であることを特徴とする、請求項に記載のハイブリッドトランスミッション(27)。
【請求項9】
内燃機関(32)及び2つの被駆動車軸を備える車両駆動システムであって、第1の車軸は、前記内燃機関(32)によって、請求項1からのいずれか一項に記載のデュアルクラッチトランスミッション(1)又は請求項からのいずれか一項に記載のハイブリッドトランスミッション(27)を介して駆動されるものであり、第2の車軸は、純粋に電気的に駆動可能な車軸として形成されるものである、前記車両駆動システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブルに記載の特徴を有するデュアルクラッチトランスミッションに関する。更に、本発明は、このようなデュアルクラッチトランスミッションを備えたハイブリッドトランスミッション、及び、このようなデュアルクラッチトランスミッション又はハイブリッドトランスミッションを備えた車両駆動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
デュアルクラッチトランスミッションは、基本的に、一般的な先行技術から、例えば、特許文献1から公知である。ここで、詳細に関しては特許文献2及び特許文献3が、この種の先行技術を形成している。その場合、構成は、デュアルクラッチトランスミッションの入力シャフトが2つのサブトランスミッション入力シャフトに連結可能であり、サブトランスミッション入力シャフトのそれぞれは、レイシャフトを介して従動ギヤを駆動し、従動ギヤを介して、例えば、共通の差動装置を駆動することができる。各レイシャフトは、それぞれのギヤ段を選択するためにアイドラギヤを支持し、レイシャフトの両方の従動ギヤは、固定ギヤとして形成されており、従動ギヤの一方は、より大型の従動ギヤとして形成されており、より大型の従動ギヤは、他方のより小型の従動ギヤよりもより大きい直径及び/又はより多いギヤ歯数を有する。
更に、特許文献4及び特許文献5はそれぞれ、レイシャフトを備えるデュアルクラッチトランスミッションを示しており、レイシャフトの一方は、それと相対回転不能に接続された従動ギヤを有し、レイシャフトの他方は、切替可能な従動ギヤを有する。この種のものとみなされる特許文献5は、更に、上記の切替可能な従動ギヤのハブ上に配置された、リバースギヤを形成するために使用されている、切替可能なアイドラギヤを示す。これらの両方の場合、デュアルクラッチトランスミッションは、大きな数のギヤ段(変速段)を形成するために開発されており、これが大きな半径方向拡張を伴う構造につながっている。
その他の点では、特許文献6は、2つのレイシャフトを備えるデュアルクラッチトランスミッションを示しており、同様に、レイシャフトの一方は、それと相対回転不能に接続された従動ギヤを有し、レイシャフトの他方は、切替可能なより大型の従動ギヤを有し、より小型の従動ギヤを備えるレイシャフトは、それと相対回転不能に接続されたパーキングロックギヤを有する。
特許文献4号及び特許文献5に比べて比較的コンパクトな、ハイブリッドデュアルクラッチトランスミッション用の2つのギヤセットが、特許文献7及び特許文献8により公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】DE 10 2018 222 009 A1
【文献】DE 10 2018 130 621 A1
【文献】DE 11 2009 000 016 B4
【文献】DE 10 2012 001 948 A1
【文献】DE 10 2011 000 152 A1
【文献】DE 10 2013 010 723 A1
【文献】DE 2009 156305 A
【文献】DE 10 2018 220 721 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明の課題は、この種の構成を更に改善して、その構成をよりコンパクトにし、より柔軟に使用できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、本課題は、請求項1に記載の特徴、ここでは特に請求項1の特徴部に記載の特徴を有するデュアルクラッチトランスミッションによって解決される。有利な実施形態及び発展形態は、その従属請求項から明らかとなる。更に、本課題は、請求項に記載の特徴を有するハイブリッドトランスミッションによって解決される。ここでも、有利な実施形態及び発展形態は、それに関する従属請求項から明らかになる。最終的にはまた、本課題は、請求項10に記載された特徴を有する車両駆動システムによって解決される。
【0006】
また、それを前提とするデュアルクラッチトランスミッションによってより大型の従動ギヤ及びより小型の従動ギヤが設けられ、より大型の従動ギヤは、他方の従動ギヤより大きい直径及び/又はより多いギヤ歯数を有する。第2、第3及び第4のギヤ段用のフォワードアイドラギヤは、この場合、レイシャフト上に、より小型の従動ギヤと共に配置され、第5及び第6のギヤ段用のフォワードアイドラギヤは、より大型の従動ギヤと共に配置されている。両方の従動ギヤは、その場合、認めた方法で従動軸と、又は従動軸上に固定された歯車及び/若しくは差動装置の歯車と噛み合う。
【0007】
それにより、ギヤ段が上記の順序で減速比を有する、極めて単純かつコンパクトな構成を実現することができる。
【0008】
本発明によれば、従動ギヤの一方は、切替要素を介して、対応するレイシャフトと相対回転不能に接続可能であるアイドラギヤとして形成されている。従動ギヤの他方は、この場合、そのレイシャフトと相対回転不能に接続されている固定ギヤである。
【0009】
相対回転不能に接続されているとは、本発明の意味では、この場合、回転可能に取り付けられた2つの構成要素の接続であると理解され、これらの構成要素は、互いに同軸に配置されており、かつ同一の角速度で回転するように相互に接続されている。
【0010】
本発明によるデュアルクラッチトランスミッションは、この場合、十分な機能性及び耐用期間で極めてコンパクトに構成し、かつ安価に実現することができるという利点を有する。
【0011】
更に、本発明によれば、アイドラギヤとして形成された従動ギヤがより大型の従動ギヤであることが企図されている。
【0012】
本発明によるデュアルクラッチトランスミッションの極めて好都合な発展形態によれば、ここで更に、より大型の従動ギヤがレイシャフト上で第4及び第5のフォワードアイドラギヤと共に配置されている一方、他方のより小型の従動ギヤが他方のレイシャフト上で第1、第2及び第3のフォワードアイドラギヤと共に配置されていることを企図することができる。
【0013】
本発明によるデュアルクラッチトランスミッションの更なる実施形態では、リバースアイドラギヤがレイシャフト上に、より大型の従動ギヤと共に配置されていることが企図されている。このリバースアイドラギヤは、極めて有利な発展形態によれば、第2のギヤ段用のフォワードアイドラギヤと噛み合う、すなわち、必要に応じて、リバースギヤに対応して切り替えることができるように、第1のフォワードアイドラギヤと噛み合う。好適には、リバースアイドラギヤは、この場合、有利な実施形態によれば、より大型の従動ギヤのハブ上に回転可能に配置される。
【0014】
本発明によるデュアルクラッチトランスミッションの極めて好都合な実施形態では、この場合、アイドラギヤとして形成されたより大型の従動ギヤを、より大型の従動ギヤのレイシャフトと、又はリバースアイドラギヤを、その場合、より大型の従動ギヤのレイシャフトから連結解除されたより大型の従動ギヤと、選択的に接続する切替要素が設けられていることが企図されている。すなわち、それにより第2のギヤ段を係合するための切替要素を介して、かつアイドラギヤとして形成された大型の従動ギヤを大型の従動ギヤのレイシャフト又はリバースアイドラギヤに選択的に連結するための上述の切替要素を介して、デュアルクラッチトランスミッションにおいて少なくとも1つのリバースギヤを実現するために使用することができる。
【0015】
本発明によるデュアルクラッチトランスミッションの極めて好都合な更なる実施形態によれば、この場合、レイシャフト上に、より小型の従動ギヤと共にパーキングロックギヤが配置されていることを企図することができる。それにより、デュアルクラッチトランスミッションは、デュアルクラッチトランスミッションを備える車両が停止状態のときに適切にロックすることができる。
【0016】
本発明によるデュアルクラッチトランスミッションの単純かつコンパクトな構造及び柔軟性の高い制御の可能性の他に、このデュアルクラッチトランスミッションは、電化にも極めて良く適合している。それに応じて、このようなデュアルクラッチトランスミッションを備える、本発明によるハイブリッドトランスミッションは、電気機械が設けられていることが企図されている。内燃機関は、分離クラッチを介してデュアルクラッチトランスミッションの入力シャフトと少なくとも間接的に接続されている。この関連で間接的に接続されているとは、その場合、その他の要素を介して行われ得る接続と理解され得る。内燃機関のクランクシャフトとデュアルクラッチトランスミッションの入力シャフトとの間の典型的な要素は、ここで、例えば、ねじり振動ダンパ及び/又はねじり振動アブソーバ、すなわち、ねじり振動を吸収又は緩衝するための要素であろう。これらは、それら自体公知のように多種多様に、例えば、遠心力振り子、フレックスプレートなどと共に形成されていることが可能である。
【0017】
本発明のハイブリッドトランスミッションの極めて有利な実施形態によれば、この場合、電気機械は、直接又はトランスミッション要素を介して、デュアルクラッチトランスミッションの入力シャフトと接続されていることを企図することができる。電気機械は、電気機械のロータが入力シャフトの一部を形成することによって、例えば、同軸に配置されて、デュアルクラッチトランスミッションの入力シャフトを直接駆動することが可能であろう。その代替形態として、電気機械は、電気機械の回転軸と共に、デュアルクラッチトランスミッションの入力シャフト又は内燃機関のクランクシャフトと平行にも配置されて、例えば、歯車対、ベルトドライブ、チェーンなどのトランスミッション要素を介して入力シャフトに作用を及ぼすことが可能である。更なる選択肢は、軸位置と垂直に配置することでもあろうが、その場合、トランスミッション要素として差動装置を使用する必要があろう。しかし、これについて実際には、基本的に、平行な軸の配置又は同軸の配置が考えられ得る。
【0018】
本発明によるハイブリッドトランスミッションの更なる代替形態によれば、このとき、電気機械が、サブトランスミッションシャフトのうちの1つと相対回転不能に接続されていることを企図することができる。すなわち、電気機械は、その場合、デュアルクラッチトランスミッションのサブトランスミッション入力シャフトのうちの1つを駆動する、又は電気機械が発電機モードで動作される場合、正にサブトランスミッション入力シャフトによって駆動される。
【0019】
更なる代替形態は、電気機械をレイシャフトのうちの1つでアイドラギヤと接続することである。この場合、特に、フォワードアイドラギヤのうちの1つ、例えば、第4のフォワードアイドラギヤは、電気機械と接続するために使用することができ、その電気機械は、その場合、ロータシャフトに固定ギヤを備えた側で、対応するアイドラギヤと噛み合うので、その電気機械は、このフォワードアイドラギヤの切替要素を介して、必要に応じて、モータ駆動でも、回生時の発電機モードでも、又は内燃機関によっても、使用することができる。
【0020】
更に、車両駆動システムが必要である。第1の車軸、第2の車軸、及び請求項1から9のいずれか一項に記載のデュアルクラッチトランスミッション又は選択的に請求項10から13のいずれか一項に記載のハイブリッドトランスミッションを備える車両用の、この車両駆動システムには、デュアルクラッチトランスミッションに連結された又は連結可能な内燃機関が設けられ、その内燃機関及びデュアルクラッチトランスミッション又はハイブリッドトランスミッションは、必要に応じて、車両の第1の被駆動車軸との駆動連結部を形成するために設けられており、車両の第2の被駆動車軸は、少なくとも1つの電気モータによって純粋に電気的に駆動される。
【0021】
その構成は、純粋なデュアルクラッチトランスミッション付きでも、これを含むハイブリッドトランスミッション付きでも、一方の車軸を駆動するために装備されており、一方で、他方の車軸は、純粋に電気的に駆動される。これによって、このとき、例えば、両方の車軸は、好適には、一方の車軸が内燃機関によって駆動され、かつ他方の車軸が純粋に電気的に駆動されるなどの、数多くの選択肢が生み出される。ただし、車両用には、本発明による車両駆動システムの構成によって、他の走行パターンも実現することができる。したがって、例えば、上述の実施形態のうちの1つにおいてハイブリッドトランスミッションと組み合わせた内燃機関を介して、発電機としての電気機械の駆動を行うことができ、その電気機械は、少なくとも1つの電気機械を他方の車軸で駆動するために、その電気機械側で電力を生成することができる。それにより、すなわち、対応して駆動される第2の車軸を備えた、直列型ハイブリッド駆動の機能が生じる。更に、第1の車軸で並列型ハイブリッドの動作をハイブリッドトランスミッションによって実現することができる一方で、例えば、第2の車軸は、回生のためにのみ利用される、すなわち、そこに配置された電気機械は、並列型ハイブリッドモード中、完全に無視され続ける。更なる選択肢は、デュアルクラッチトランスミッションが電化なしで使用される場合にも生じる。その場合、第1の車軸の駆動は、内燃機関を介してのみ生み出され、かつ、それと並行して又はその代わりに、その選択肢により車両を第2の車軸を介して純粋に電気モータで駆動することができる。
【0022】
本発明によるデュアルクラッチトランスミッション、本発明によるハイブリッドトランスミッション及び/又は車両駆動システムの更なる有利な実施形態は、以下で図を参照して詳述されている実施例からも明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明によるデュアルクラッチトランスミッションの可能な第1の構成のギヤセット概略図である。
図2】本発明によるデュアルクラッチトランスミッションの代替構成のギヤセット概略図である。
図3】本発明によるデュアルクラッチトランスミッションの更なる代替構成のギヤセット概略図である。
図4図1の構成の例において、本発明によるデュアルクラッチトランスミッションを電化するための可能な変形形態の図である。
図5】更にまた図1の実施形態の例において、デュアルクラッチトランスミッションの電化の更なる変形形態の図である。
図6】更にまた図1のデュアルクラッチトランスミッションの実施形態の例において、デュアルクラッチトランスミッションを電化するための、なお更なる代替選択肢の図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1の図示では、デュアルクラッチトランスミッション1は、いわゆるギヤセット概略図の形で理解され得る。デュアルクラッチトランスミッション1は、例えば、内燃機関、電気機械及び/又は別の駆動ユニットに脱着可能若しくは相対回転不能に連結され得る、2と示された入力シャフトを有する。
【0025】
入力シャフト2上を動力伝達方向に、第1のクラッチ3.1及び第2のクラッチ3.2からなるデュアルクラッチ3が応動する。第1のクラッチ3.1を介して、第1のサブトランスミッション入力シャフト4を入力シャフト2と相対回転不能に接続することができ、第2のクラッチ3.2を介して、第2のクラッチ3.2に対して同軸に配置された第2のサブトランスミッション入力シャフト5をデュアルクラッチトランスミッション1の入力シャフト2と接続することができる。典型的には、サブトランスミッション入力シャフト4、5の接続は、交互に行われるので、一方又は他方のサブトランスミッション入力シャフト4、5を介して一次動力伝達が進行する。ここで図示された実施例では、第1のサブトランスミッション入力シャフト4は、中実シャフトとして形成され、第1のサブトランスミッション入力シャフト4に対して同軸に配置された第2のサブトランスミッション入力シャフト5は、中空シャフトとして形成されている。
【0026】
デュアルクラッチトランスミッション1は、更に、2つのレイシャフトを有する。第1のレイシャフト6は、この場合、第1のレイシャフト6に対して同軸に配置された第1の従動ギヤ7を有し、第2のレイシャフト8は、第2のレイシャフト8に対して同軸に配置された第2の従動ギヤ9を有する。両方の従動ギヤ7、9は、その場合、デュアルクラッチトランスミッション1の出力シャフトの、ここに図示されていない歯車を介して、又は差動装置を介して、例えば、デュアルクラッチトランスミッション1を備える車両の車軸を駆動する。
【0027】
第1のサブトランスミッション入力シャフト4は、第1のサブトランスミッション入力シャフト4に対して同軸に配置された2つの固定ギヤ10、11を支持し、中空シャフトとして形成された第2のサブトランスミッション入力シャフト5は、同様に、第2のサブトランスミッション入力シャフト5に対して同軸に配置された、ここで12及び13と示されている2つの固定ギヤを支持する。第2のレイシャフト8は、更に、任意選択として理解され得るパーキングロックギヤ14を支持する。それに加えて、第2のレイシャフト8上には、3つのフォワードアイドラギヤが配置されている。第1のフォワードアイドラギヤ15は、第2のレイシャフト8の軸方向に、第2のレイシャフト8と相対回転不能に接続された第2の従動ギヤ9に応動し、第2のサブトランスミッション入力シャフト5上で固定ギヤ13と噛み合う。その場合、第2のレイシャフト8の軸方向に切替要素16が応動し、切替要素16を介して第1のフォワードアイドラギヤ15を第2のレイシャフト8と相対回転不能に接続することができる。その場合、第2のレイシャフト8の軸方向に、更なるフォワードアイドラギヤ17、すなわち、第2のフォワードアイドラギヤが応動する。第2のフォワードアイドラギヤ17は、第2のサブトランスミッション入力シャフト5上に配置された固定ギヤ12と噛み合い、同様に、切替装置16によって第2のレイシャフト8と相対回転不能に接続可能である。したがって、切替装置16は、そのために実質的に3つの切替位置を検知する。図1には、切替装置16がニュートラルな切替位置で図示されている。切替要素が右側に噛合解除される場合、切替要素16は、第1のフォワードアイドラギヤ15を第2のレイシャフト8と接続し、切替要素16が左側に噛合解除される場合、切替装置16は、第2のフォワードアイドラギヤ17を第2のレイシャフト8と接続する。
【0028】
その場合、第1のサブトランスミッション入力シャフト4の固定ギヤ11と噛み合う第3のフォワードアイドラギヤ18は、第2のレイシャフト8の軸方向に、第2のフォワードアイドラギヤ17に対して平行に応動する。ここでもまた、切替要素19は、軸方向に隣接して応動し、切替要素19を介して第3のフォワードアイドラギヤ18を必要に応じて第2のレイシャフト8と相対回転不能に適切に接続させることができる。その場合、レイシャフト8の軸方向に左側に更に進むように、上記の任意選択のパーキングロックギヤ14が配置されている。
【0029】
第1のレイシャフト6は、このとき、第1のレイシャフト6の各ギヤ及び切替要素の配置において左側から右側へ描かれる。この場合、第1のサブトランスミッション入力シャフト4上の固定ギヤ10と適切に噛み合う第4のフォワードアイドラギヤ20から開始する。切替要素21によって、第4のフォワードアイドラギヤ20が第1のレイシャフト6と相対回転不能に接続することが可能である。その場合、更なる切替要素22及び第5のフォワードアイドラギヤ23は、第1のレイシャフト6の軸方向に左側から右側へ応動する。第5のフォワードアイドラギヤ23は、第2のサブトランスミッション入力シャフト5上で更に固定ギヤ12と噛み合い、切替要素22を介して第1のレイシャフト6と相対回転不能に接続することができる。その場合、リバースアイドラギヤ25と、同様に第1のレイシャフト6上でアイドラギヤとして形成されている第1の従動ギヤ7と、によって応動して、切替要素24は、軸方向に右側に隣接している。第1の従動ギヤ7は、この場合、レイシャフト6上で支持され、切替要素24を介して、必要に応じてレイシャフト6と相対回転不能に接続することができる。リバースアイドラギヤ25は、更に第1の従動ギヤ7のハブ上で支持され、切替要素24を介して正に第1の従動ギヤ7と接続することができる。すなわち、切替要素24は、選択的に、第1の従動ギヤ7を第1のレイシャフト6と接続することができるものであり、又はその代わりにリバースアイドラギヤ25を第1の従動ギヤ7と接続することができ、その場合、第1の従動ギヤ7は、第1のレイシャフト6とは接続されないものである。上記全ての切替要素16、19、21、22及び24と同様に、この切替要素もまた、図1で対応して図示されているニュートラル位置を有する。
【0030】
ここで図1に示されたギヤセット図面の展開投影図においては理解され得ず、したがって破線によって、リバースアイドラギヤ25は、第1のフォワードアイドラギヤ15と噛み合い、ひいては、リバースアイドラギヤ25がデュアルクラッチトランスミッション1において他の歯車とは噛み合わないため、第1のフォワードアイドラギヤ15を介してのみ、必要に応じて駆動することができることが表示されている。
【0031】
第1の従動ギヤ7が第1のレイシャフト6上でアイドラギヤとして形成されているという事実に加えて、デュアルクラッチトランスミッション1の更なる特徴とは、ここで、第1の従動ギヤ7が、従来の手法で固定ギヤとして形成されている第2の従動ギヤ9より大きいことである。その際、より大きいということは、より大きい直径、ひいては、より多いギヤ歯数をも有することを意味する。原則的には、より多いギヤ歯数だけでも十分であろう。
【0032】
したがってこのとき、デュアルクラッチトランスミッション1の上記の構成によって、個々のギヤを適切に切り替えることができ、第1のフォワードアイドラギヤ15は、第2のギヤを実現するために利用され、第2のフォワードアイドラギヤ17は、第3のギヤを実現するために利用され、第3のフォワードアイドラギヤ18は、第4のギヤを実現するために利用され、その場合、ギヤは、それぞれ第2の従動ギヤ9を介した従動が、例えば、ここで図示されていない差動装置に対して行われる。第5及び第6のギヤは、それに応じて、第4のフォワードアイドラギヤ20及び第5のフォワードアイドラギヤ23によって実現され、その場合、このために、このとき、第1のレイシャフト6と相対回転不能に連結された、より大きい直径の第1の従動ギヤ7を介した従動が、同じ差動装置に対して行われる。リバースギヤを実現するために、リバースアイドラギヤ25は、第1の従動ギヤ7と適切に相互連結され、かつ第1のフォワードアイドラギヤ15を介して、したがって、第2のギヤ段用のアイドラギヤが駆動される。この場合、第1のリバースギヤは、このとき、切替要素16を介して第2のレイシャフト8と相対回転不能に接続される第1のフォワードアイドラギヤ15の上記駆動方法と、リバースアイドラギヤ25の駆動と、リバースアイドラギヤ25と連結された第1の従動ギヤ7の従動と、によって実現することができる。第4のフォワードアイドラギヤ20及び第5のフォワードアイドラギヤ23、すなわち、第5及び第6のギヤ段を適切に一緒に組み込むことによって、第2のリバースギヤを実現することができる。
【0033】
第1のフォワードギヤは、デュアルクラッチトランスミッションにおいて、同様にこれらの両方のギヤ段を組み込んで、ただし、リバースアイドラギヤ25の連結なしで、それに対応して、第1の従動ギヤ7を、切替要素24を介して第1のレイシャフト6と連結して実現される。その場合、これは、実質的に、第1のギヤ段と第2のギヤ段との間の増分が、第5のギヤ段と第6のギヤ段との間の増分と一致することにつながる。
【0034】
図2の図示では、デュアルクラッチトランスミッション1の代替構成が理解され得、以下では、図1の構成と比較した差異についてのみ述べる。差異は、ここで、第1のサブトランスミッション入力シャフト4上で第2の固定ギヤ11のみが省略されることにある。したがって、第1の固定ギヤ10は、第1のレイシャフト6上で第4のフォワードアイドラギヤ20と噛み合うだけでなく、第2のレイシャフト8上で第3のフォワードアイドラギヤ18とも噛み合い、それに対応して、第3のフォワードアイドラギヤ18及び第3のフォワードアイドラギヤ18の切替要素19は、第2のレイシャフト8上で図1の構成とは対称的に対応して配置されている。そうでなければ、図2のデュアルクラッチトランスミッション1の構成は、図1で説明された構成に一致する。
【0035】
これは、動作様式にも適用されるので、第1のギヤから第2のギヤへの増分は、この場合もまた第5のギヤから第6のギヤへの増分と一致する。更に、第3のギヤから第5のギヤへの増分は、第4のギヤから第6のギヤへの増分にほぼ一致する一方で、第2のギヤから第3のギヤへの増分は、図2で示された構成の場合、ここで自由に選択可能である。
【0036】
デュアルクラッチトランスミッション1の更なる変形形態は、図3の図示で理解し得る。このための出発点は、同様にこの場合もまた図1のデュアルクラッチトランスミッション1の図示であるので、ここでも、差異についてのみ述べる。このとき、その差異は、両方の切替要素21及び22の代わりに、共通の多段切替要素26が使用されていることである。共通の多段切替要素26は、この場合、ガイドスリーブ付きの切替要素として実現されているように形成されている。したがって、ニュートラル位置を実現せずに、常時、第4のフォワードアイドラギヤ20若しくは第5のフォワードアイドラギヤ23、又はガイドスリーブの中央位置で両方のフォワードアイドラギヤ20、23のいずれかが、第1のレイシャフト6と選択的に相互連結されていることが可能である。多段切替要素26は、この場合、第5及び第6のギヤ段用フォワードアイドラギヤ20、23を切り替える。別の全ての、かつ上記の動作様式は、この場合、図1で説明された動作様式と一致する。もちろん、この構成は、切替要素21及び22の代わりに切替要素26を更にまた、固定ギヤ10が第4のフォワードアイドラギヤ20とも第3のフォワードアイドラギヤ18とも噛み合う図2で示された構成と、適切に置き換えることができる。
【0037】
それぞれ任意のこれらの実施変形形態におけるデュアルクラッチトランスミッション1は、ここで、特に、電化に対しても適合している。図4の図示では、それに応じて、ハイブリッドトランスミッション27が示されており、ハイブリッドトランスミッション27の核心部分は、デュアルクラッチトランスミッション1を、図1による実施変形形態において、ただし任意のパーキングロックギヤ14なしで示している。図2及び図3に記載の又はこれらの実施形態との組合せによる他の実施形態、並びにパーキングロックギヤ14の使用もまた、ここではもちろん可能であろう。ここで重要な差異は、電気機械28がデュアルクラッチトランスミッション1をハイブリッドトランスミッション27で補完し、電気機械28は、ここで図示された実施例で、デュアルクラッチ3と、ひいては、デュアルクラッチトランスミッション1の入力シャフト2に対して同軸に配置されていることである。電気機械28は、好適には、入力シャフト2と直接接続されている。入力シャフト2は、更に、分離クラッチ29を介して、内燃機関31のクランクシャフト30と接続されている。この接続は、典型的には間接的に実現される、すなわち、ねじり振動を吸収又は緩衝するための要素が接続部の領域又はクランクシャフト30とデュアルクラッチトランスミッション1の入力シャフト2との間の領域に設けられている。これはしかし、専門家には公知の知識であるので、そのような要素が詳細に説明されることもなければ、そのような要素が図の図示において適切に考慮されることもない。
【0038】
クラッチ29が締結解除されているとき、この構成物は、電気機械28を介してデュアルクラッチトランスミッション1を駆動し、デュアルクラッチトランスミッション1の従動ギヤ7及び9を、切替要素の切替位置に応じて動作させることによって、純粋に電気的に動作させることができる。クラッチ29が締結されているとき、内燃機関31及び電気機械28は、それらの出力を連結することができるか、又は電気機械28は、無負荷で回転するか、若しくは内燃機関31によっても発電機モードで駆動することができる。
【0039】
電気機械28を組み込むための更なる選択肢は、図5及び図6の図示から理解され得る。ここでは、内燃機関31の図示、及び駆動トレインに応じて、場合によっては任意選択の分離クラッチ29の図示も省略されている。それぞれのハイブリッドトランスミッション27の内部にあるデュアルクラッチトランスミッション1の構成は、図1で示された構成に再度一致しており、この場合、これは純粋に例として理解され得て、図2及び図3による構成も、又はこの組合せも使用することができよう。
【0040】
電気機械28は、ここで、図5及び図6の両方の実施例で、それぞれ入力シャフト2又はサブトランスミッション入力シャフト4、5の軸に対して軸方向に平行に配置されている。図5の実施例では、電気機械28のロータシャフト32は、歯車33と連結されており、歯車33は、第4のフォワードアイドラギヤ20と適切に噛み合い、ひいては、電気機械28からデュアルクラッチトランスミッション1への、又はデュアルクラッチトランスミッション1から発電機モードで動作される電気機械28への動力伝達を行うことができる。ここで、切替要素21でもたらされる駆動連結を切り替える選択肢を省略することができる場合、その代わりに図6で図示された類似の構成を使用することもでき、その構成の場合、歯車33は、更に破線で示されているように、第1のサブトランスミッション入力シャフト4上の第1の固定ギヤ10と直接噛み合うことができる。
【0041】
デュアルクラッチトランスミッション1は、又はこれを含むハイブリッドトランスミッション27もまた、ここで内燃機関31及び/又は電気機械28と共に車両駆動システムを形成して、ここで図示されていない車両を駆動することができる。車両のここでは図示されていない車軸が、この場合、好適には、様々に駆動される。第1の車軸は、例えば、既に多段について言及されているが、ここで図示されていない差動装置を介して、第1の従動ギヤ7及び第2の従動ギヤ9と連結されている。この第1の車軸は、したがって、デュアルクラッチトランスミッション1、並びに、例えば、デュアルクラッチトランスミッション1に連結された又はデュアルクラッチトランスミッション1に連結可能な内燃機関31及び/又は電気機械28を介して駆動することができる。第2の車軸は、この場合、純粋に電気的に駆動されるであろう。それにより、駆動は、内燃機関を介してのみ実現することができるか、又は、並列型ハイブリッド駆動は、第1の車軸を介して実現することができる。第2の車軸は、純粋に電気的に駆動されることができる。
【0042】
特に図5又は図6の変形形態におけるハイブリッドトランスミッション27の使用のとき、直列型ハイブリッド駆動の機能もまた実現することができる。内燃機関31は、その場合、デュアルクラッチトランスミッション1を介して電気機械28を駆動するであろう。電気機械28は、その場合、発電モードで生成された電力を、ここで図示されていない、車両の第2の車軸の電気モータに提供し、それにより車両は直列型ハイブリッドの機能で第2の車軸を介して純粋に電気的に駆動することができる。


図1
図2
図3
図4
図5
図6