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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-08
(45)【発行日】2024-07-17
(54)【発明の名称】情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240709BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2024031857
(22)【出願日】2024-03-04
【審査請求日】2024-03-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】猪股 浩司郎
【審査官】松永 隆志
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-185650(JP,A)
【文献】特開2018-29260(JP,A)
【文献】特開2021-76975(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00-1/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付け、
受け付けた指示に応じて実行するファイル生成処理の実行の終了を検出することに応じて前記所定のタグ内に当該ファイルのファイル名を設定する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記ファイル生成処理の実行により生成されるファイルのファイル名を前記所定のタグ内に設定することなく前記ファイル生成処理の実行を指示すると共に前記ファイル生成処理の実行を監視することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記所定のタグ内に当該ファイルのファイル名を設定することにより、当該ファイルのアップロード処理を開始させることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記ファイル生成処理の実行の終了を検出すると当該ファイル生成処理により生成されたファイルのファイル名を問い合わせ、
問い合わせに応じて取得したファイル名を、前記所定のタグ内に設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記指示の受付時点で前記所定のタグ内に設定するファイル名を取得している場合でも前記所定のタグ内に設定することなく前記ファイル生成処理の実行を指示することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記アップロード処理を実行しているウェブブラウザが終了されないよう制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記アップロード処理が実行中である旨をユーザインタフェースに表示すると共に、前記ユーザインタフェースに対するユーザ操作を受け付けないよう制御することを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記プロセッサは、ユーザインタフェースに対するユーザ操作に応じて専用のウィンドウを前記ウェブブラウザに割り当てて前記アップロード処理の実行を継続させると共に、前記ユーザインタフェースを操作可能な状態にすることを特徴とする請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、専用のウィンドウをウェブブラウザに割り当てて前記アップロード処理の実行を開始させると共に、ユーザインタフェースを操作可能な状態にすることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項10】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付け、
前記指示の受付時点で前記所定のタグ内に設定するファイル名を取得している場合でも前記所定のタグ内に設定することなくファイル生成処理の実行を指示する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項11】
前記ファイル生成処理は、スキャン処理であることを特徴とする請求項1又は10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
コンピュータに、
ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付ける機能、
受け付けた指示に応じて実行するファイル生成処理の実行の終了を検出することに応じて前記所定のタグ内に当該ファイルのファイル名を設定する機能、
を実現させるためのプログラム。
【請求項13】
コンピュータに、
ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付ける機能、
前記指示の受付時点で前記所定のタグ内に設定するファイル名を取得している場合でも前記所定のタグ内に設定することなくファイル生成処理の実行を指示する機能、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
Webブラウザを利用してWebサーバにファイルをアップロードすることは、一般的に行われている。HTML(HyperText Markup Language)の仕様には、フォームタグを利用してファイルをアップロードする方法が開示されている。これらは、ファイル選択タグをユーザが選択することにより既存のファイルを選択させ、その後、送信タグを選択することで選択されたファイルがブラウザによりアップロードされる。
【0003】
ところで、複合機に搭載しているブラウザからWebサーバにファイルをアップロードすることが行われている。例えば、特許文献1~3には、複合機に搭載しているブラウザでWebページを表示する際にファイル選択タグの解釈を変更し、既存のファイルを選択させる代わりにスキャンを実行して新規ファイルを生成し、その新規に生成したファイルを送信タグによりアップロードする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-024187号公報
【文献】特開2012-205056号公報
【文献】特開2005-149320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ウェブブラウザ上で動作するプログラミング言語として、例えばJavaScript(登録商標)がある。JavaScriptを使用することで、ウェブページに動きをつけたり、ボタンなどの動作を制御したりすることができる。このため、近年では、HTMLとJavaScriptを組み合わせてウェブページを作成するウェブサイトが増加する傾向にある。
【0006】
また、前述したJavaScriptに代表されるウェブブラウザ上で動作するプログラミング言語(以下、「スクリプト言語」と記述)の発達により、HTMLのフォームタグを利用せずに、HTMLでファイルが選択されたタイミングでスクリプト言語によりファイルをアップロードすることができるようになった。これらの技術を使うと、従来のファイル選択と送信選択という二段階のユーザ操作が必要だったものを、ファイル選択の一段階の操作で済ますことができ、ユーザの操作性を改善することができる。
【0007】
ところで、前述の一段階の操作でファイルをアップロードする場合、前述した複合機のウェブブラウザのようにファイル選択タグをユーザが選択した際に新規にファイルを生成する場合には、HTMLへのファイル名の設定のタイミングが重要になる。既に存在しているファイルを設定するのと違い、ファイル選択タグを選択されてから新規にファイルを生成するため、ファイル生成完了前にHTMLにファイル名を設定してしまうと、実体のないファイルや中途半端なファイルをアップロードしてしまう。
【0008】
本発明は、ウェブページにおける所定のタグを選択した際にファイルを新規に生成して設定する場合において、新規に生成したファイルのアップロード操作を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る情報処理システムは、プロセッサを備え、前記プロセッサは、ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付け、受け付けた指示に応じて実行するファイル生成処理の実行の終了を検出することに応じて前記所定のタグ内に当該ファイルのファイル名を設定する、ことを特徴とする。
【0010】
また、前記プロセッサは、前記ファイル生成処理の実行により生成されるファイルのファイル名を前記所定のタグ内に設定することなく前記ファイル生成処理の実行を指示すると共に前記ファイル生成処理の実行を監視することを特徴とする。
【0011】
また、前記プロセッサは、前記所定のタグ内に当該ファイルのファイル名を設定することにより、当該ファイルのアップロード処理を開始させることを特徴とする。
【0012】
また、前記プロセッサは、前記ファイル生成処理の実行の終了を検出すると当該ファイル生成処理により生成されたファイルのファイル名を問い合わせ、問い合わせに応じて取得したファイル名を、前記所定のタグ内に設定する、ことを特徴とする。
【0013】
また、前記プロセッサは、前記指示の受付時点で前記所定のタグ内に設定するファイル名を取得している場合でも前記所定のタグ内に設定することなく前記ファイル生成処理の実行を指示することを特徴とする。
【0014】
また、前記プロセッサは、前記アップロード処理を実行しているウェブブラウザが終了されないよう制御することを特徴とする。
【0015】
また、前記プロセッサは、前記アップロード処理が実行中である旨をユーザインタフェースに表示すると共に、前記ユーザインタフェースに対するユーザ操作を受け付けないよう制御することを特徴とする。
【0016】
また、前記プロセッサは、ユーザインタフェースに対するユーザ操作に応じて専用のウィンドウを前記ウェブブラウザに割り当てて前記アップロード処理の実行を継続させると共に、前記ユーザインタフェースを操作可能な状態にすることを特徴とする。
【0017】
また、前記プロセッサは、専用のウィンドウをウェブブラウザに割り当てて前記アップロード処理の実行を開始させると共に、ユーザインタフェースを操作可能な状態にすることを特徴とする。
【0018】
本発明に係る情報処理システムは、プロセッサを備え、前記プロセッサは、ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付け、前記指示の受付時点で前記所定のタグ内に設定するファイル名を取得している場合でも前記所定のタグ内に設定することなくファイル生成処理の実行を指示する、ことを特徴とする。
【0019】
また、前記ファイル生成処理は、スキャン処理であることを特徴とする。
【0020】
本発明に係るプログラムは、コンピュータに、ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付ける機能、受け付けた指示に応じて実行するファイル生成処理の実行の終了を検出することに応じて前記所定のタグ内に当該ファイルのファイル名を設定する機能、を実現させる。
【0021】
本発明に係るプログラムは、コンピュータに、ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付ける機能、前記指示の受付時点で前記所定のタグ内に設定するファイル名を取得している場合でも前記所定のタグ内に設定することなくファイル生成処理の実行を指示する機能、を実現させる。
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載の発明によれば、ウェブページにおける所定のタグを選択した際にファイルを新規に生成して設定する場合において、新規に生成したファイルのアップロード操作を実現することができる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行の終了を検出することができる。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行の終了に応じてアップロード処理を自動的に開始させることができる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行が終了してはじめて所定のタグ内に設定すべきファイル名を取得できるように処理を制御することができる。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行が終了してはじめてファイル名を所定のタグ内に設定するよう制御することができる。
【0027】
請求項6に記載の発明によれば、実行中のアップロード処理を正常に終了させることができる。
【0028】
請求項7に記載の発明によれば、実行中のアップロード処理がユーザ操作によって終了してしまうことを防止することができる。
【0029】
請求項8に記載の発明によれば、アップロード処理の実行状態を維持しつつユーザ操作に応じることができる。
【0030】
請求項9に記載の発明によれば、ユーザインタフェースを占有させることなくアップロード処理を実行することができる。
【0031】
請求項10に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行が終了してはじめてファイル名を所定のタグ内に設定するよう制御することができる。
【0032】
請求項11に記載の発明によれば、スキャンにより新規に生成されるファイルをアップロードすることができる。
【0033】
請求項12に記載の発明によれば、ウェブページにおける所定のタグを選択した際にファイルを新規に生成して設定する場合において、新規に生成したファイルのアップロード操作を実現することができる。
【0034】
請求項13に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行が終了してはじめてファイル名を所定のタグ内に設定するよう制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本実施の形態におけるWebサービスシステムの全体構成及び複合機のブロック構成を示す図である。
図2A】本実施の形態におけるスキャンデータを生成してアップロードする一連の処理を示すシーケンス図である。
図2B図2Aに続くシーケンス図である。
図3A】本実施の形態において操作パネルに表示されるホーム画面の一例を示す図である。
図3B】本実施の形態において操作パネルに表示されるクラウドサービスのメイン画面の一例を示す図である。
図3C】本実施の形態において操作パネルに表示されるサブメニュー画面の一例を示す図である。
図3D】本実施の形態において操作パネルに表示されるスキャンパラメータ設定画面の一例を示す図である。
図3E】本実施の形態において操作パネルに表示される処理中画面の一例を示す図である。
図3F】本実施の形態において操作パネルに表示されるファイル生成完了画面の一例を示す図である。
図3G】本実施の形態においてアップロード処理終了後に操作パネルに表示されるメイン画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0037】
図1は、本実施の形態におけるWebサービスシステムの全体構成及び複合機10のブロック構成を示す図である。図1には、Webサーバ2と複合機10とがインターネット等のネットワーク4を介して接続される構成が示されている。Webサーバ2は、クライアントとしての複合機10に対してWebサービスを提供するサーバコンピュータである。複合機10は、Webサーバ2が提供するWebサービスを利用する情報処理システムの一例である。Webサーバ2及び複合機10は、それぞれ1台以上存在しうるが、それぞれ後述する処理機能を有していればよいので、図1では、1台ずつ図示している。
【0038】
複合機10は、印刷機能、コピー機能、スキャナ機能等各種機能を搭載し、コンピュータを内蔵した画像形成装置の一形態である。本実施の形態における複合機10は、装置構成としては従前と同じ構成要素で実現できる。すなわち、複合機10は、ROM、RAM、記憶手段としてのHDD、ユーザインタフェースとしての操作パネル、スキャナやプリンタ等、複合機10に搭載されている機能を実現するための各種機構、ネットワーク4を接続し、Webサーバ2との間でデータ送受信を行うためのネットワークインタフェース等を少なくとも備える。
【0039】
また、複合機10は、図1に示すように、ブラウザ機能部11、ブラウザ制御部12、ジョブ制御部13、ジョブ実行部14、ジョブ状態管理部15及び記憶部16を有する。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素については、図から省略している。
【0040】
ブラウザ機能部11は、複合機10に搭載されているWebブラウザ(以下、単に「ブラウザ」ともいう)を実行することで、後述するようにブラウザ機能に基づく各種処理を実行する。ブラウザ制御部12は、ブラウザ機能部11によるブラウザの実行を制御する。ブラウザ制御部12における通信監視部121は、Webブラウザにおける通信処理を監視する。より具体的には、通信監視部121は、ブラウザ機能部11とWebサーバ2とのデータ通信を監視することで、スキャンデータのアップロード処理の終了を検出する。
【0041】
ジョブ実行部14は、操作パネルを操作するユーザからの要求に応じて各種ジョブを実行する。例えば、ジョブ実行部14は、スキャンが要求されると、複合機10の原稿台にセットされた原稿を読み取り、その読取画像データ(以下、「スキャンデータ」ともいう)を生成する。ジョブ制御部13は、ジョブ実行部14により実行されるジョブの実行を制御する。ジョブ状態管理部15は、ジョブ実行部14により実行されるジョブの実行状態を管理する。例えば、ジョブ状態管理部15は、ジョブの実行開始から終了するまでの間の実行状態を監視し、当該ジョブの実行が完了すると、その実行内容をログに記録する。記憶部16には、スキャンデータやログファイルが記憶される。
【0042】
複合機10における各構成要素11~15は、複合機10に搭載されているコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、記憶部16は、複合機10に搭載されたHDDにて実現される。あるいは、RAM又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
【0043】
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、USBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムは、コンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
【0044】
また、情報処理システムを構成する複合機10は、単一の装置として図示しているが、複数のコンピュータや機器を組み合わせることによって実現してもよい。
【0045】
本実施の形態において取り扱うWebページは、HTMLと、HTML以外の言語の一例としてJavaScriptとを組み合わせて作成される。本実施の形態において取り扱うWebページには、HTMLにおける所定のタグとしてファイル選択タグが少なくとも記述されている。ファイル選択タグは、inputタグのtype=“file”という形式にて記述される。本実施の形態では、ファイル選択タグの解釈を変更し、ファイル選択の代わりにスキャンを実行する。また、JavaScriptは、ファイル選択タグにファイル名が設定されていることを検出すると、アップロードを自動的に開始する。
【0046】
次に、本実施の形態における動作について説明する。本実施の形態においては、ユーザが複合機10を用いて原稿をスキャンし、そのスキャンデータのファイルをWebサーバ2にアップロードしたい場合を例にして説明する。本実施の形態における複合機10は、ユーザがファイルのアップロードを選択した場合に表示されるWebページの中からファイル選択タグを選択した場合に、ファイル選択の代わりにスキャンアップロードを処理することになる。このWebページの表示からファイルがアップロードされる一連の処理について、図2に示すシーケンス図及び図3に示す画面遷移を用いて説明する。
【0047】
まず、ユーザは、スキャンデータのファイルをアップロードするために、図3Aに例示する、複合機10の操作パネルに表示されるホーム画面30からクラウドサービスのボタン31を選択する。このボタン選択により操作パネルに表示されるクラウドサービスのメイン画面40の一例を図3Bに示す。なお、本実施の形態において複合機10にログインして利用するユーザの識別情報を“User A”とする。
【0048】
複合機10におけるブラウザ機能部11は、ホーム画面30からクラウドサービスのボタン32が選択されることでユーザによるWebページの表示指示を受け付けると(ステップS111)、そのWebページの取得要求をWebサーバ2へ送信する(ステップS112)。
【0049】
Webサーバ2は、複合機10からの要求に応じて、サービス画面40を表示させるためのWebページを複合機10へ送信する(ステップS21)。
【0050】
複合機10におけるブラウザ機能部11は、以上のようにしてWebサーバ2から取得したクラウドサービスに対応するWebページを取得して、図3Bに示すクラウドサービスのメイン画面(以下、「サービス画面」ともいう)40を操作パネルに表示する(ステップS113)。
【0051】
続いて、ユーザは、サービス画面40上の「+新規追加」ボタン42を選択することで表示されるサブメニュー画面44の一例を図3Cに示す。サブメニュー画面44は、図3Cに示すようにサービス画面40に重畳表示され、クラウドサービスにおいて提供される新規追加機能をリスト表示する。ユーザは、サブメニュー画面44の中から目的とする「ファイルのアップロード」ボタン46を選択する。このボタン46は、前述したWebページに含まれる<input type=file>タグ(以降、「ファイル選択タグ」ともいう)に対応し、このボタン46の選択はファイル選択タグの選択操作となる。このように、ユーザによりファイル選択タグが選択されると、ブラウザ機能部11は、その選択操作を受け付ける(ステップS114)。
【0052】
ブラウザ制御部12は、ファイル選択タグの選択に応じて、通常であればファイル選択画面を表示するが、本実施の形態では、そのユーザ操作をスキャン指示として受け付け、そのユーザ操作に応じてスキャンパラメータ設定画面をブラウザ機能部11に表示させる。ブラウザ機能部11は、ブラウザ制御部12からの指示に従いスキャンパラメータ設定画面を表示する(ステップS115)。このようにして操作パネルに表示されるスキャンパラメータ設定画面50の一例を図3Dに示す。
【0053】
ユーザは、スキャンパラメータ設定画面50から所望のパラメータを設定した後、スタートボタン52を選択する。なお、ユーザは、スキャンにより生成されるファイルのファイル名を自ら設定してもよいが、破線54で示すように、複合機10がファイル名を自動的に付与する機能を利用することを選択した場合の例を示している。
【0054】
なお、図3Dでは、ユーザが所望のパラメータを設定した例で説明したが、それに限られない。例えば、初期設定されたパラメータで図3Dを表示させることなく自動でスキャン処理を開始しても良い。また、外部のサーバから所定のパラメータを取得し、当該所定のパラメータでスキャン処理を開始してもよい。
【0055】
ユーザによりスタートボタン52が選択されると、ブラウザ機能部11は、選択されたパラメータをブラウザ制御部12に渡す(ステップS116)。ただ、ここでの例のように、ファイル名に対して「自動付与」を選択している場合、ブラウザ機能部11は、所定の規則に従いファイル名を生成して、ブラウザ制御部12に渡すパラメータに含める。
【0056】
なお、ファイル名命名の所定の規則は、本実施の形態の特徴ではない。本実施の形態では、例えば、命名した時、あるいはファイル生成完了した時などの日時等を含めて命名する。
【0057】
以上のようにして、ファイルのアップロード機能を実行するために必要なユーザ操作は終了するので、その後、ブラウザ機能部11は、操作パネルへの表示を、ユーザによるスキャン指示を正常に受け付けてスキャン処理を開始したことを知らせるために図3Eに例示するような処理中画面60を表示してもよい。処理中画面60では、破線62で示すように、自動付与したファイル名を表示する。この際、ファイル名が自動付与にて命名されたことを自動付与でない場合と区別できるように、例えば図3Eに示すように括弧を付けるようにしてもよい。また、スキャンデータのファイルは、まだ生成されていないときには、その旨を示すために他のパラメータとは異なる表示形態、例えばファイル名の文字をグレーにて表示してもよい。ブラウザ機能部11は、処理中画面60を、ファイルのアップロード処理が完了するまで、あるいはユーザによりキャンセルボタン64が選択されるまで、操作パネルへの表示を継続してもよい。
ファイル生成が完了すると、図3Fに例示するようなファイル生成完了画面70に遷移してもよい。また、ファイル生成完了画面70が表示されたことで、ファイル生成の完了を知ったユーザは、閉じるボタン72を選択することで、サービス画面40が表示されるようにしてもよい。処理終了後に表示されるサービス画面40の表示例を図3Gに示す。
【0058】
ブラウザ制御部12は、スキャンの開始指示の通知と共にブラウザ機能部11から送られてくるスキャンパラメータを受け付けると、そのスキャンパラメータの中に含まれている、スキャンデータのファイル名を保持する(ステップS121)。つまり、ブラウザ制御部12は、ブラウザ機能部11から送られてくるスキャンパラメータの中にスキャンデータのファイル名が含まれていることから、ファイル名がスキャンの実行前に設定されているものの、この段階ではブラウザ機能部11にファイル名をファイル選択タグに設定することなく内部に保持しておく。そして、ブラウザ制御部12は、スキャンパラメータをジョブ制御部13に送ることでスキャンの実行を要求する(ステップS122)。なお、スキャンの実行要求後にファイル名を保持するようにしてもよい。
【0059】
その後、ブラウザ制御部12は、ジョブ制御部13の動作を監視する。より具体的には、ブラウザ制御部12は、スキャン処理によりスキャンデータのファイルの生成が完了されたかどうかを知るために、スキャン処理の実行を監視する(ステップS123)。
【0060】
ジョブ制御部13は、ブラウザ制御部12からのスキャン実行要求に応じて、ジョブ実行部14にスキャンの実行を指示する(ステップS131)。
【0061】
ところで、本実施の形態では、ジョブの実行をログに記録するようにしている。従って、ジョブ制御部13は、ジョブ実行部14へのスキャン実行指示と共に、スキャンジョブが実行されることをジョブ状態管理部15に通知する。これにより、ジョブ実行部14は、実行指示の際に送られてくるスキャンパラメータに従ってスキャン処理を実行する(ステップS141)。なお、指示に応じて実行されるスキャン処理によりスキャンデータのファイルが生成されるので、スキャン処理は、ファイル生成処理に相当する。一方、ジョブ状態管理部15は、ジョブ制御部13からの通知を受けることで、スキャン処理及び当該スキャンにより生成されるファイルのアップロード処理のジョブ(以下、「スキャンアップロードジョブ」)が開始されることに伴いログの記録を開始する(ステップS151)。ログの初期設定の際、ジョブ状態管理部15は、スキャンアップロードジョブが、スキャンが開始された状態であることを設定する。そして、ジョブ状態管理部15は、スキャンアップロードジョブの状態として、スキャン開始からスキャン中にジョブの状態を変更する(ステップS152)。
【0062】
ジョブ実行部14は、上記のように開始したスキャンが完了すると、スキャン完了の旨をジョブ制御部13に通知する(ステップS142)。ジョブ制御部13は、ジョブ実行部14からの通知を受けることで、スキャンが完了したことを検出する(ステップS132)。なお、ジョブ制御部13の動作を監視しているブラウザ制御部12も同様に、スキャンの完了を知る。
【0063】
続いて、ジョブ実行部14は、スキャンにより生成される読取画像データを保存するためのファイルを生成するが、このファイルの生成が完了すると、ファイル生成完了の旨をジョブ制御部13に通知する(ステップS143)。
【0064】
なお、本実施の形態では、図3Dに示すスキャンパラメータ設定画面50からスキャン処理により生成されるファイルのファイル名が事前に設定されているが、仮にファイル名が設定されていない場合、ジョブ制御部13は、ジョブ実行部14によるスキャン処理の実行の終了を検出するとファイル名をユーザに問い合わせ、この問い合わせに応じてファイル名を取得するようにしてもよい。このようにして取得されるファイル名が、後述する処理によりファイル選択タグに設定されることになる。
【0065】
ジョブ制御部13は、ジョブ実行部14からの通知を受けることで、ファイルの生成が完了したことを検出する(ステップS133)。ジョブ制御部13は、ファイルの生成完了を検出すると、その旨をジョブ状態管理部15に通知する(ステップS134)。ジョブ状態管理部15は、ファイルの生成完了の通知に応じてスキャンアップロードジョブの状態を、スキャン中からスキャン完了に変更する(ステップS153)。そして、ジョブ制御部13は、続いて行われるアップロード処理の実行開始をジョブ状態管理部15に通知する(ステップS135)。ジョブ状態管理部15は、スキャンアップロードジョブの状態を、スキャン完了からアップロード中に変更する(ステップS154)。
【0066】
一方、ブラウザ制御部12は、ジョブ制御部13の動作を監視していることにより、ファイルの生成完了を検出する。なお、本実施の形態におけるブラウザ制御部12は、ステップS123においてジョブ制御部13の動作を監視し、これによりスキャンデータのファイルの生成完了を知ることになるが、例えば、ジョブ制御部13は、ステップS134においてジョブ状態管理部15と共にブラウザ制御部12に通知するようにしてもよい。
【0067】
ブラウザ制御部12は、ファイルの生成完了を検出することに応じて、保持していたスキャンデータのファイル名をファイル選択タグに設定する(ステップS124)。本実施の形態においては、スキャンデータのファイルのファイル名をいつ設定しようとも、ファイルの生成が完了した以降に、スキャンデータのファイル名をファイル選択タグに設定することになる。
【0068】
続いて、ブラウザ制御部12における通信監視部121は、ファイル名の設定後、アップロード処理による通信を開始する(ステップS125)。なお、厳密には、ファイルパスをファイル選択タグに設定するかもしれないが、本実施の形態では、便宜的に「ファイル名」を設定するものとして説明する。
【0069】
一方、ファイル名がファイル選択タグに設定されることにより、Webページの一部として記述され、アップロード機能を実現するJavaScriptは、ファイル選択タグにファイル名が設定したことを検出すると(図2Bにおけるイベント発火(ステップS117)に相当)、設定されたファイル名に対応するスキャンデータのアップロード処理を自動的に開始する(ステップS118)。
【0070】
そして、Webサーバ2は、ブラウザ機能部11がアップロードしてくるファイルを受信する(ステップS22)。
【0071】
ところで、ファイルのアップロードに、従来のファイル選択と送信選択という二段階のユーザ操作、例えば、ファイル選択としてファイル選択タグを、送信選択としてフォームタグのsubmitを、それぞれ利用する場合は、ブラウザのページ遷移が発生し、ページ遷移完了でファイルのアップロードも完了する。このため、通常のブラウザのページ遷移状態を監視することでファイルのアップロード完了を検知することができる。
【0072】
上記二段階操作に対して、ブラウザ上で動作するスクリプト言語によりファイルをアップロードする一段階操作の場合、例えば、JavaScriptのようなスクリプト言語を利用してファイル選択の一段階の操作によってアップロードまで済ますようにする場合、ブラウザはページ遷移が発生しないため、ページ遷移の状態からはアップロードの状態を検知することができない。例えば、図3B図3Gは同一URLであるため、ページ遷移の状態からはアップロードの状態を検知することができない。
【0073】
そこで、本実施の形態においては、ブラウザ制御部12に通信監視部121を設けて、ブラウザ制御部12がファイル選択タグにファイル名を設定してからブラウザとWebサーバ2間の通信を監視する処理(ステップS125)を追加した。そして、通信が開始されてからをアップロード中と判断し、通信が無くなることでアップロード処理の終了と判断するようにした。アップロード処理の終了を検出できれば、後述するようにスキャンアップロードジョブのログを記録できるし、また操作パネルの表示制御にも役立たせることができる。
【0074】
ブラウザ制御部12は、前述したようにアップロード処理における通信の状態を監視することで、アップロード処理の終了を検出する。例えば、HTMLのタグにファイルを設定してから、ブラウザ機能部と現在表示しているWebサーバとのHTTPにおけるpost通信を監視するようにする。
【0075】
ちなみに、通信監視部121は、アップロード処理の終了を検出するためには、少なくともアップロード処理が終了するまでに監視を開始できればよい。アップロード処理の終了タイミングは不定なので、基本的には、アップロード処理の実行の開始前後に監視を開始する。つまり、図2Bでは、ファイル名の設定を先に図示したが、通信の監視を先に開始してもよい。
【0076】
以上説明したように、通信監視部121がスキャンデータのアップロードの終了を検出すると、ブラウザ制御部12は、アップロード完了をジョブ制御部13に通知する(ステップS126)。
【0077】
ジョブ制御部13は、アップロード完了の通知を受けると、アップロード完了の旨をジョブ状態管理部15に通知する(ステップS136)。ジョブ状態管理部15は、アップロード完了の通知を受けると、スキャンアップロードジョブの状態を、アップロード中からアップロード完了に変更する(ステップS154)。また、アップロード完了に伴い、スキャンアップロードジョブが終了するので、スキャンアップロードジョブの状態を、アップロード完了からスキャンアップロードジョブのアップロード完了に変更すると共に、当該ログへの記録内容を保存する(ステップS156)。
【0078】
図3Gに例示するように、サービス画面40の右側の表示領域40aには、Webサーバ2において、ユーザ(User A)用に用意され選択されているフォルダ(図3Gでは、“仕事用”)に格納されているファイルの一覧が表示される。図3Gに示す表示例のように、今回のアップロードにより新規に格納されたファイル48がファイルの一覧に追加されている。
【0079】
そして、ブラウザ機能部11は、図3Gに示すようにファイルが追加されたことを示すメッセージ49を表示領域40aに別途表示してもよい。メッセージ49は、例えばWebページの一部として記述され、アップロード機能を実現するJavaScriptにより表示される。
【0080】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ユーザによりファイル選択タグが選択された場合でも、アップロード対象のスキャンデータのファイルの生成の終了を検出することに応じて当該ファイル名をファイル選択タグに設定するようにした。これにより、仮に上記一段階操作によりアップロードが自動的に開始される場合であっても、実体のない状態や中途半端な状態のファイルをアップロードしてしまうことを防止することができる。
【0081】
ところで、前述したように、WebページがHTMLのみで記述されている場合、操作パネルにおける画面表示は、アップロード処理が終了すると、終了した旨をユーザに知らせる画面に遷移する。しかしながら、JavaScriptの記述によりアップロード処理が実行されると、JavaScriptは、アップロード処理の終了を検出しないので、操作パネルにおける画面表示は、アップロード処理が終了しても他の画面に遷移しない。また、操作パネルには、ホームボタン等のボタンが備え付けられているが、これらのボタンは、操作可能な状態である。従って、Webページを表示しているWebブラウザ、換言するとアップロード処理を実行しているWebブラウザが操作パネルを使用しているのにもかかわらず、表示画面が切り替わるホームボタン等のユーザ操作が行われると、Webブラウザは強制終了してしまう。つまり、ユーザによりボタン操作が行われたときにWebブラウザがアップロード処理の実行中であれば、そのアップロード処理は、途中で終了してしまう。
【0082】
そこで、本実施の形態では、次のようにして、アップロード処理を実行しているWebブラウザが終了されないよう制御する。
【0083】
まず、ブラウザ制御部12は、アップロード処理が実行中のときには、実行中である旨を操作パネルに表示させると共に、操作パネルに対するユーザ操作を受け付けないように操作パネルに対する入出力を制御する。あるいは、アップロード処理が実行中である旨、例えばその旨のメッセージが操作パネルに表示されることで、ユーザは、スキャンデータがアップロード中であることを知ることができる。あるいは、アップロード処理が実行中であるため操作パネルに対するユーザ操作を受け付けない旨のメッセージを操作パネルに表示させるようにしてもよい。また、それにもかかわらずユーザが操作パネルを仮に操作しても、その操作を受け付けないように制御することで、アップロード処理を実行しているWebブラウザを終了させずに済む。
【0084】
また、ブラウザ制御部12は、操作パネルに対するユーザ操作を検出すると、専用のウィンドウをアップロード処理に割り当てて実行を継続させると共に、操作パネルを操作可能な状態にしてもよい。アップロード処理を実行しているWebブラウザに専用のウィンドウを割り当てることで、操作パネルと切り離して、バックグラウンドで実行を継続させる。これにより、複合機10は、操作パネルに対するユーザ操作に応じることができ、また、ユーザ操作がされたとしてもその影響を受けることなくアップロード処理の実行状態を維持することができる。なお、アップロード処理が実行中である旨のメッセージの表示は、してもしなくてもよい。
【0085】
ところで、上記説明では、操作パネルに対するユーザ操作を検出することに応じて専用のウィンドウをアップロード処理に割り当てるようにしたが、アップロード処理の実行を開始する際に専用のウィンドウを自動的に割り当てることによって、アップロード処理の実行開始時点からバックグラウンドで実行させるように制御してもよい。この場合、ブラウザ制御部12は、アップロード処理の実行開始時点から操作パネルを操作可能な状態にする。
【0086】
なお、上記説明では、複合機10を情報処理システムの一例として説明したが、複合機10に限定する必要はなく、情報処理システムとして、PC等のコンピュータを、スキャナを備える複合機10と連携させたり、PC等にスキャナを外付けしたりして実現することは可能である。
【0087】
上記実施の形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0088】
また上記実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施の形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0089】
(付記)
(((1)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付け、
受け付けた指示に応じて実行するファイル生成処理の実行の終了を検出することに応じて前記所定のタグ内に当該ファイルのファイル名を設定する、
ことを特徴とする情報処理システム。
(((2)))
前記プロセッサは、前記ファイル生成処理の実行により生成されるファイルのファイル名を前記所定のタグ内に設定することなく前記ファイル生成処理の実行を指示すると共に前記ファイル生成処理の実行を監視することを特徴とする(((1)))に記載の情報処理システム。
(((3)))
前記プロセッサは、前記所定のタグ内に当該ファイルのファイル名を設定することにより、当該ファイルのアップロード処理を開始させることを特徴とする(((1)))又は(((2)))に記載の情報処理システム。
(((4)))
前記プロセッサは、
前記ファイル生成処理の実行の終了を検出すると当該ファイル生成処理により生成されたファイルのファイル名を問い合わせ、
問い合わせに応じて取得したファイル名を、前記所定のタグ内に設定する、
ことを特徴とする(((1)))に記載の情報処理システム。
(((5)))
前記プロセッサは、前記指示の受付時点で前記所定のタグ内に設定するファイル名を取得している場合でも前記所定のタグ内に設定することなく前記ファイル生成処理の実行を指示することを特徴とする(((1)))から(((3)))のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(((6)))
前記プロセッサは、前記アップロード処理を実行しているウェブブラウザが終了されないよう制御することを特徴とする(((1)))から(((5)))のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(((7)))
前記プロセッサは、前記アップロード処理が実行中である旨をユーザインタフェースに表示すると共に、前記ユーザインタフェースに対するユーザ操作を受け付けないよう制御することを特徴とする(((6)))に記載の情報処理システム。
(((8)))
前記プロセッサは、ユーザインタフェースに対するユーザ操作に応じて専用のウィンドウを前記ウェブブラウザに割り当てて前記アップロード処理の実行を継続させると共に、前記ユーザインタフェースを操作可能な状態にすることを特徴とする(((6)))に記載の情報処理システム。
(((9)))
前記プロセッサは、専用のウィンドウをウェブブラウザに割り当てて前記アップロード処理の実行を開始させると共に、ユーザインタフェースを操作可能な状態にすることを特徴とする(((1)))から(((8)))のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(((10)))
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付け、
前記指示の受付時点で前記所定のタグ内に設定するファイル名を取得している場合でも前記所定のタグ内に設定することなくファイル生成処理の実行を指示する、
ことを特徴とする情報処理システム。
(((11)))
前記ファイル生成処理は、スキャン処理であることを特徴とする(((1)))から(((10)))のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(((12)))
コンピュータに、
ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付ける機能、
受け付けた指示に応じて実行するファイル生成処理の実行の終了を検出することに応じて前記所定のタグ内に当該ファイルのファイル名を設定する機能、
を実現させるためのプログラム。
(((13)))
コンピュータに、
ウェブページにおける所定のタグ内にファイル名が設定されることにより当該ファイルのアップロード処理が自動的に開始される場合において、前記所定のタグを選択してからファイルを生成する指示を受け付ける機能、
前記指示の受付時点で前記所定のタグ内に設定するファイル名を取得している場合でも前記所定のタグ内に設定することなくファイル生成処理の実行を指示する機能、
を実現させるためのプログラム。
【0090】
(((1)))に記載の発明によれば、ウェブページにおける所定のタグを選択した際にファイルを新規に生成して設定する場合において、新規に生成したファイルのアップロード操作を実現することができる。
(((2)))に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行の終了を検出することができる。
(((3)))に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行の終了に応じてアップロード処理を自動的に開始させることができる。
(((4)))に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行が終了してはじめて所定のタグ内に設定すべきファイル名を取得できるように処理を制御することができる。
(((5)))に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行が終了してはじめてファイル名を所定のタグ内に設定するよう制御することができる。
(((6)))に記載の発明によれば、実行中のアップロード処理を正常に終了させることができる。
(((7)))に記載の発明によれば、実行中のアップロード処理がユーザ操作によって終了してしまうことを防止することができる。
(((8)))に記載の発明によれば、アップロード処理の実行状態を維持しつつユーザ操作に応じることができる。
(((9)))に記載の発明によれば、ユーザインタフェースを占有させることなくアップロード処理を実行することができる。
(((10)))に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行が終了してはじめてファイル名を所定のタグ内に設定するよう制御することができる。
(((11)))に記載の発明によれば、スキャンにより新規に生成されるファイルをアップロードすることができる。
(((12)))に記載の発明によれば、ウェブページにおける所定のタグを選択した際にファイルを新規に生成して設定する場合において、新規に生成したファイルのアップロード操作を実現することができる。
(((13)))に記載の発明によれば、ファイル生成処理の実行が終了してはじめてファイル名を所定のタグ内に設定するよう制御することができる。
【符号の説明】
【0091】
2 Webサーバ、4 ネットワーク、10 複合機、11 ブラウザ機能部、12 ブラウザ制御部、13 ジョブ制御部、14 ジョブ実行部、15 ジョブ状態管理部、16 記憶部、121 通信監視部。
【要約】
【課題】ウェブページにおける所定のタグを選択した際にファイルを新規に生成して設定する場合において、新規に生成したファイルのアップロード操作を実現する。
【解決手段】複合機10は、WebページをWebサーバ2から取得して操作パネルに表示するブラウザ機能部11と、ユーザによるファイル選択タグに対応するボタン操作をスキャン指示に解釈を変更して実行させたスキャンによりスキャンデータが生成されてはじめて、Webページ内のファイル選択タグにファイル名を設定するブラウザ制御部12と、ファイル選択タグにファイル名が設定されることで自動的に処理が開始されるアップロードの通信状態を監視することで、アップロード処理の実行終了を検出する通信監視部121と、を有する。
【選択図】図1
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G