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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】ダクト
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/02 20060101AFI20240710BHJP
   B60H 1/00 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
F24F13/02 A
F24F13/02 D
B60H1/00 102L
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020093005
(22)【出願日】2020-05-28
(65)【公開番号】P2021188805
(43)【公開日】2021-12-13
【審査請求日】2023-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000104674
【氏名又は名称】キョーラク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】谷 奈央人
【審査官】井古田 裕昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-257597(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0006999(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 13/02
B60H 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダクト本体と、機能部材とを備えたダクトであって、
前記ダクト本体は、流入口と、第1筒部と、第2筒部と、分岐壁とを備え、
前記分岐壁は、前記流入口から流入した流体の流路を前記第1筒部と前記第2筒部の二手に分岐させるよう構成され、
前記機能部材は、前記分岐壁に支持されるとともに、前記分岐壁を跨ぐ跨部を備えており、
前記跨部の幅が前記分岐壁の幅より狭くなっていることで、当該跨部が前記分岐壁を挟着するように構成され、
前記機能部材はさらに、固定具により前記ダクト本体に固定されている、ダクト。
【請求項2】
請求項1に記載のダクトであって、
前記分岐壁は、前記流入口に面する位置に設けられる、ダクト。
【請求項3】
請求項2に記載のダクトであって、
前記分岐壁は、前記流入口の開口が形成する平面と略平行に形成された天面を備え、
前記跨部は、前記天面に沿うよう形成された中央部を備え、
前記ダクト本体は、前記流入口と前記分岐壁との間に係合部を備えており、
前記機能部材は、前記中央部の前端部が前記係合部と係合した状態で、前記固定具により前記ダクト本体に固定される、ダクト。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれかに記載のダクトであって、
前記機能部材は、整流板であり、当該整流板は、前記分岐壁によって二手に分岐した流体をそれぞれ整流する、ダクト。
【請求項5】
請求項4に記載のダクトであって、
前記整流板は、前記第1筒部に流入する流体を整流する第1整流部と、前記第2筒部に流入する流体を整流する第2整流部とを備える、ダクト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分岐を有するダクトに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の空調装置では、空気を流通させるための管状の空調用ダクトが用いられている。例えば、特許文献1には、管路が分岐したダクトであって、ブロー成形装置により成形されるものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-83859号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このようなダクトの各種性能を向上させるため、ダクト本体に機能部材(例えば、整流板等)を取り付けることが考えられる。しかしながら、ダクト本体が分岐している場合、分岐した流路ごとに機能部材を別途取り付けると製造コストがかかることになる。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ダクト本体が分岐している場合において、機能部材の取り付けを容易にしたダクトを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、ダクト本体と、機能部材とを備えたダクトであって、前記ダクト本体は、流入口と、第1筒部と、第2筒部と、分岐壁とを備え、前記分岐壁は、前記流入口から流入した流体の流路を前記第1筒部と前記第2筒部の二手に分岐させるよう構成され、前記機能部材は、前記分岐壁に支持されている、ダクトが提供される。
【0007】
本発明によれば、機能部材を分岐壁に支持させることにより、機能部材を1つ取り付けるだけで、分岐した流路それぞれにおいて所定の機能を発揮させることが可能となる。
【0008】
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
【0009】
好ましくは、前記分岐壁は、前記流入口に面する位置に設けられる。
【0010】
好ましくは、前記機能部材は、前記分岐壁を跨ぐ跨部を備える。
【0011】
好ましくは、前記跨部は、前記分岐壁を挟着するよう構成される。
【0012】
好ましくは、前記機能部材は、整流板であり、当該整流板は、前記分岐壁によって二手に分岐した流体をそれぞれ整流する。
【0013】
好ましくは、前記整流板は、前記第1筒部に流入する流体を整流する第1整流部と、前記第2筒部に流入する流体を整流する第2整流部とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態に係るダクト1を示す斜視図である。
図2図1のダクト1を他の方向から見た斜視図である。
図3図1のダクト1の平面図である。
図4図1のダクト1の分解斜視図である。
図5図1のダクト1を他の方向から見たときの分解斜視図である。
図6図1のダクト1の整流板3を下面側から見た斜視図である。
図7図7Aは、図3のA-A線端面図であり、図7Bは、図3のB-B線端面図である。
図8図8Aは、図3のC-C線断面図であり、図8Bは、図8AのX部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
【0016】
本発明の一実施形態に係るダクト1は、管路が分岐したダクトであり、自動車等の空調装置に用いられる空調ダクトとして利用される。ダクト1は、図1及び図3図5に示すように、ダクト本体2と、機能部材としての整流板3とを備える。なお、各図面に示されるダクト本体2の形状は一例に過ぎず、管路が分岐した構成であれば、ダクト1を導入する自動車等の構成に応じて任意の形状とすることができる。
【0017】
本実施形態において、ダクト本体2及び整流板3は、樹脂製とされる。ダクト本体2は、例えば、発泡体をブロー成形することによって一体的に製造される発泡ダクトである。また、整流板3は、例えば、射出成形により一体的に成形される成形体である。ただし、ダクト本体2及び整流板3を、他の材質及び他の方法で製造することも可能である。また、整流板3は、ダクト本体2とは別体であり、ダクト本体2に取り付けられる。以下、ダクト本体2及び整流板3の構成を具体的に説明する。
【0018】
<ダクト本体2>
本実施形態のダクト本体2は、図1図5に示すように、流入口20と、第1筒部21Xと、第2筒部21Yと、分岐壁22とを備える。第1筒部21Xの流入口20とは反対側の端部には第1流出口23Xが形成され(図5参照)、第2筒部21Yの流入口20とは反対側の端部には第2流出口23Yが形成される。第1筒部21Xと第2筒部21Yとは、連結部24により連結されており、管路に垂直な断面視において8の字形状をなしている。本実施形態において、ダクト本体2の管路は、第1筒部21Xを流れる管路と第2筒部21Yを流れる管路とに分岐しており、いずれの管路も流入口20から流出口23X,23Yまでの間で湾曲している。
【0019】
流入口20は、図1及び図4に示すように、第1流出口23X及び第2流出口23Yの開口方向を水平方向とすると、斜め上方に傾斜して開口している。流入口20の断面積は、第1流出口23X及び第2流出口23Yの断面積よりも大きい。具体的には、流入口20の断面積は、第1流出口23Xと第2流出口23Yの断面積の和と略同一である。また、流入口20は、図7A及び図7Bの端面図にも示すように、その開口端がわずかに内側に窄まっている。
【0020】
なお、以下の説明においては、図1に示すように、第1筒部21X及び第2筒部21Yが延びる方向のうち流出口23X,23Y側の方向を前方向、流入口20側の方向を後方向とする。また、前後方向と垂直な方向であって流入口20が開口している側の方向を上方向、これと反対の方向を下方向と規定する。さらに、前後方向及び上下方向に垂直な方向であって、前方向を向いたときの左及び右をそれぞれ左方向、右方向とする。ただし、これら前後、上下、左右の方向は説明の便宜上規定するだけであって、実際の使用時に設置される方向とは無関係である。
【0021】
分岐壁22は、流入口20から流入した流体(空気)の流路を第1筒部21Xと第2筒部21Yの二手に分岐させるよう構成される。本実施形態の分岐壁22は、図4に示すように、流入口20に面する位置に設けられる。ただし、分岐壁22は、流入口20から離れた位置に設けられていても良い。
【0022】
分岐壁22は、図4及び図7Aの端面図に示すように、天面22aと、第1傾斜面22Xと、第2傾斜面22Yとを備える。天面22aは、図4及び図5に示すように、流入口20の開口面と略同一平面内に位置し、流入口20の開口が形成する平面と略平行に形成されている。言い換えると、天面22aは、流入口20が開口する方向、すなわち後方且つ斜め上方に向かう方向と垂直に形成されている。また、天面22aは、第1傾斜面22Xと第2傾斜面22Yとを連結するよう構成される。
【0023】
第1傾斜面22X及び第2傾斜面22Yは、それぞれ流入口20に向かって傾斜して配置される。第1傾斜面22Xは、天面22aの一方(左側)の長辺から、左方向且つ下方向に向かって延びる。第2傾斜面22Yは、天面22aの他方(右側)の長辺から、右方向且つ下方向に向かって延びる。言い換えると、第1傾斜面22X及び第2傾斜面22Yは、図7Aに示すように、前後方向に垂直な断面において、下方に向かうにつれてその距離が左右に広がるよう配置される。このような配置により、流入口20から流入した気体は、第1傾斜面22Xによって第1筒部21Xに案内され、第2傾斜面22Yによって第2筒部21Yに案内される。
【0024】
これら、天面22a、第1傾斜面22X及び第2傾斜面22Yによって形成される分岐壁22は、ダクト本体2の周壁を内側に突出させることで形成されている。したがって、図2に示すように、ダクト本体2の下面では、分岐壁22に対応する位置に溝部25が形成されている。
【0025】
また、図2に示すように、分岐壁22の第1傾斜面22X及び第2傾斜面22Yには、それぞれ貫通孔26X,26Yが形成されている。
【0026】
<整流板3>
整流板3は、図3図6に示すように、分岐壁22を跨ぐ跨部31と、第1筒部21Xに流入する空気を整流する第1機能部としての第1整流部32Xと、第2筒部21Yに流入する空気を整流する第2機能部としての第2整流部32Yとを備える。
【0027】
跨部31は、図4及び図5に示すように、中央部31aと、第1傾斜部31Xと、第2傾斜部31Yとを備える。中央部31aは、分岐壁22の天面22aに沿うよう細長い板状に形成される。中央部31aの上面の左右方向(短手方向)両端部には、上方に突出し、前後方向(長手方向)に向かって延びる一対のリブ31bが形成される。また、中央部31aの後端には、図6にも示すように、第1傾斜面22X及び第2傾斜面22Yに沿うよう左右方向且つ下方向に向かって延びる一対の腕部31cが形成される。一対の腕部31cの先端位置には、それぞれ貫通孔31dが形成される。
【0028】
第1傾斜部31Xは、中央部31aの一方(左側)の長辺の前側の位置から、第1傾斜面22Xに沿うよう左方向且つ下方向に向かって延びる。第2傾斜部31Yは、中央部31aの他方(右側)の長辺の前側の位置から、第1傾斜面22Xに沿うよう右方向且つ下方向に向かって延びる。第1傾斜部31Xの下端には、第1整流部32Xが接続される。第2傾斜部31Yの下端には、第2整流部32Yが接続される。したがって、本実施形態において、跨部31は、第1整流部32Xと第2整流部32Yを連結するよう構成される。なお、第1傾斜部31Xと第1整流部32X、第2傾斜部31Yと第2整流部32Yは、それぞれ滑らかに接続される。
【0029】
第1整流部32Xは、図7Bにも示すように、第1筒部21X側の管路に沿って略90度滑らかに湾曲した板状に形成される。第1整流部32Xの流入口20側の端部は、上方に向かって延び、第1流出口23X側の端部は、前方に向かって延びている。同様に、第2整流部32Yは、第2筒部21Y側の管路に沿って略90度滑らかに湾曲した板状に形成される。第2整流部32Yの流入口20側の端部は、上方に向かって延び、第2流出口23Y側の端部は、前方に向かって延びている。
【0030】
<取付構造>
次に、図4図5図8A及び図8Bを参照して、ダクト本体2への整流板3の取付構造を説明する。
【0031】
整流板3をダクト本体2へ取り付けるには、まず、整流板3の跨部31がダクト本体2の分岐壁22を跨ぐよう、整流板3を載置する。この際、整流板3の中央部31aの前端部31a1を、流入口20と分岐壁22の天面22aとの間に形成された、係合部としての隙間28(図8B参照)に挿入する。これにより、整流板3の前端部31a1は隙間28と係合し、整流板3の前方部分の上方への移動が規制される。
【0032】
ここで、跨部31の幅、すなわち一対の傾斜部31X,31Y間の内面の距離は、分岐壁22の幅、すなわち一対の傾斜面22X,22Y間の距離よりもわずかに狭くなっている。つまり、整流板3の跨部31は、ダクト本体2の分岐壁22を挟着するよう構成されている。したがって、この状態でも、整流板3はダクト本体2の分岐壁22に仮固定される。ここで、本実施形態のダクト本体2は、発泡されているため、表面の摩擦抵抗が大きく、挟着時の滑りを抑制できるようになっている。
【0033】
次に、整流板3の一対の腕部31cに形成された貫通孔31dと、ダクト本体2の分岐壁22の第1傾斜面22X及び第2傾斜面22Yに形成された貫通孔26X,26Yとに、固定具(例えば、リベット)を貫通させ、固定具により整流板3をダクト本体2に固定する。これにより、整流板3の後方部分の上方及び左右方向への移動が規制される。
【0034】
整流板3がダクト本体2に固定された状態において、第1整流部32X及び第2整流部32Yは、管路が湾曲した位置において管路に沿うように配置され、第1筒部21X及び第2筒部21Yにおいて湾曲した管路を流通する空気を整流するよう構成される。
【0035】
なお、図3及び図7Bに示すように、整流板3がダクト本体2の分岐壁22に取り付けられた状態において、第1整流部32X及び第2整流部32Yの上端(後端)32aは、流入口20の開口のうち、前後方向の中央よりやや前方側(言い換えると、上下方向の中央よりやや上方側)に位置するようになっている。したがって、整流板3が設けられていることにより、流入口20に流入する空気のうち、半分を超過する空気が湾曲部分のうち第1整流部32X及び第2整流部32Yで隔てられた外側を流通するようになっている。また、流入口20に流入する空気のうち、半分より少ない空気が湾曲部分のうち第1整流部32X及び第2整流部32Yで隔てられた内側を流通するようになっている。
【0036】
また、整流板3の左右方向の幅、すなわち第1整流部32Xの左端から第2整流部32Yの右端までの長さは、流入口20の左右方向の幅と略同一である。ただし、流入口20は、上述したように、その開口端が内側に窄まっている。したがって、図7Aに示すように、整流板3をダクト本体2に取り付けた状態において、第1整流部32Xの左右方向の端部と第1筒部21Xの側壁との間、第2整流部32Yの左右方向の端部と第2筒部21Yの側壁との間には、それぞれ隙間Rが形成されている。
【0037】
<作用効果>
以上のように、本実施形態のダクト1は、整流板3をダクト本体2の分岐壁22に支持させるとともに、第1整流部32Xを第1筒部21Xに配置し、第2整流部32Yを第2筒部21Yに配置したことで、整流板3を1つ取り付けるだけで、分岐した流路それぞれにおいて流入する空気を整流することが可能となっている。なお、流入する空気を整流する点について具体的に説明すると、本実施形態のダクト本体2は、上述したように管路が湾曲している。管路が湾曲していると、流通する空気(流体)は遠心力のため湾曲部分の内側と外側で圧力が異なることになり、これに起因して圧力損失が生じるおそれがある。この点、本実施形態のダクト1では、湾曲部分の内側と外側の間に第1整流部32X及び第2整流部32Yを配置したことで、第1筒部21X及び第2整流部32Yに流入する空気が整流され、管路の湾曲による圧力損失を低減することが可能となっている。
【0038】
また、上述した取付構造により、整流板3は、その前側が前端部31a1がダクト本体2の隙間28に挟み込まれることで固定され、整流板3の後ろ側が固定具により固定されることになり、さらに、跨部31が分岐壁22を挟着していることから、分岐壁22に強固に固定されることになる。そして、整流板3を分岐壁22に強固に固定することで、整流板3が安定し、整流板3の風圧による振動を抑制することが可能となっている。
【0039】
<変形例>
なお、本発明は、以下の態様でも実施可能である。
・上記実施形態では、分岐壁22は流入口20に向かって傾斜する一対の傾斜面22X,22Yを備えていたが、分岐壁22は、流入口20に対して垂直に形成されていても良い。
・上記実施形態では、機能部材は分岐壁22によって二手に分岐した空気をそれぞれ整流する整流板3であった。しかしながら、機能部材の構成は、これに限定されるものではない。例えば、機能部材は、ダクトの補強のために用いられる補強部材であっても良い。また、機能部材は、流入口20から流入する空気を分岐させる仕切板であっても良い。また、機能部材は、第1筒部21Xにおいて所定の機能を発揮する第1機能部と、第2筒部21Yにおいて所定の機能を発揮する第2機能部とを備えることが好適である。
・上記実施形態では、ダクト本体2は第1筒部21X及び第2筒部21Yの2つの管路に分岐していたが、本発明は、3つ以上の管路に分岐するダクトに適用することも可能である。この場合、管路同士を分岐する2つ以上の分岐壁のうち、少なくとも1つの分岐壁に機能部材を支持させれば良い。
・上述した実施形態では、ダクト本体2の傾斜面22X,22Yに形成された貫通孔26X,26Y及び整流板3の腕部31cに形成された貫通孔31dに固定具を挿入して、整流板3を分岐壁22に固定する方式であった。しかしながら、整流板3がダクト本体2の分岐壁22に支持されていれば、整流板3を分岐壁22に固定する方法は上記のものに限定されない。例えば、接着剤により固定する構成や、スナップフィット機構により固定する構成とすることも可能である。
・上述した実施形態では、整流板3の跨部31がダクト本体2の分岐壁22を挟着する構成であったが、整流板3が他の方法で固定されている場合、整流板3の跨部31が分岐壁22を挟着することは必須ではない。
・上記実施形態のダクト1は、空気を流通させるダクトであったが、本発明は、空気以外の気体を流通させるダクトや、液体を流通させるダクトに適用することも可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 :ダクト
2 :ダクト本体
3 :整流板
20 :流入口
21X :第1筒部
21Y :第2筒部
22 :分岐壁
22X :第1傾斜面
22Y :第2傾斜面
22a :天面
23X :第1流出口
23Y :第2流出口
24 :連結部
25 :溝部
26X :貫通孔
26Y :貫通孔
28 :隙間
31 :跨部
31X :第1傾斜部
31Y :第2傾斜部
31a :中央部
31a1 :前端部
31b :リブ
31c :腕部
31d :貫通孔
32a :上端
32X :第1整流部
32Y :第2整流部
R :隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8