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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】空調ユニット
(51)【国際特許分類】
   F24F 1/24 20110101AFI20240710BHJP
   F24F 1/48 20110101ALI20240710BHJP
   F24F 1/46 20110101ALI20240710BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20240710BHJP
   F25B 7/00 20060101ALI20240710BHJP
   F25B 49/02 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
F24F1/24
F24F1/48
F24F1/46
F25B1/00 B
F25B7/00 Z
F25B49/02 560
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022198099
(22)【出願日】2022-12-12
(65)【公開番号】P2024083974
(43)【公開日】2024-06-24
【審査請求日】2023-11-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】井吉 悠太
(72)【発明者】
【氏名】山野井 喜記
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 猛
(72)【発明者】
【氏名】吉見 敦史
(72)【発明者】
【氏名】布 隼人
(72)【発明者】
【氏名】竹中 啓
(72)【発明者】
【氏名】内田 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】東 翔太
(72)【発明者】
【氏名】松田 浩彰
【審査官】奈須 リサ
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0338145(US,A1)
【文献】国際公開第2022/013976(WO,A1)
【文献】特開2014-006027(JP,A)
【文献】特開2010-053874(JP,A)
【文献】特開2012-172890(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/00-13/32
F25B 1/00
F25B 7/00
F25B 49/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電装品ユニット(420)と、
燃焼性の第1冷媒と、空気とを熱交換させる第1熱交換器(12)と、
非燃焼性の第2冷媒と、空気とを熱交換させる第2熱交換器(23)と、
前記第1熱交換器及び前記第2熱交換器に空気を流すファン(44)と、
前記電装品ユニット、前記第1熱交換器、前記第2熱交換器及び前記ファンを収容するケーシング(41)と、
前記ケーシング内を、前記第1熱交換器、前記第2熱交換器及び前記ファンが配置される第1室(S1)と、前記電装品ユニットが配置される第2室(S2)と、に仕切る仕切板(46)と、
を備え、
前記仕切板には、前記第1熱交換器の複数のロウ付け部(120)のうち最も上方に位置する第1ロウ付け部(121)よりも上方に、前記第1室と前記第2室とを連通させる連通孔(461)が設けられ
前記第1熱交換器は、前記第2熱交換器よりも下方に位置する
空調ユニット(2)。
【請求項2】
前記連通孔は、前記電装品ユニット周りの空気を前記ファンへ導くための孔である、
請求項1に記載の空調ユニット。
【請求項3】
前記第1室に配置され、前記ファンを囲む筒状部を有するベルマウス(45)をさらに備え、
前記電装品ユニットの下端(431)は、前記筒状部の下端(451)よりも上方に位置する、
請求項1または2に記載の空調ユニット。
【請求項4】
前記電装品ユニットの下端(431)は、前記第1ロウ付け部よりも上方に位置する、
請求項1または2に記載の空調ユニット。
【請求項5】
前記第2室に配置され、前記第1冷媒を圧縮する第1圧縮機(11)と、
前記第2室に配置され、前記第2冷媒を圧縮する第2圧縮機(21)と、
前記第1室に配置され、前記ファンを囲む筒状部を有するベルマウス(45)と、
をさらに備え、
前記第1圧縮機のターミナル(111)及び前記第2圧縮機のターミナル(211)は、前記筒状部の下端(451)よりも上方に位置する、
請求項1または2に記載の空調ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
空調ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特許第5430604号)には、二酸化炭素冷媒を用いた低元冷凍サイクルと、低元冷凍サイクルの放熱を補助する高元冷凍サイクルと、を備える二元冷凍装置が開示されている。特許文献1の二元冷凍装置では、高元側蒸発器と低元側凝縮器とがカスケードコンデンサで熱交換し、カスケードコンデンサの低元冷凍サイクルにおける前段に設置された補助放熱器及び高元側凝縮器が一体化されて一体型放熱器を構成している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1において、高元冷凍サイクルには、HC系冷媒、HFC冷媒、HFO冷媒等を用いることが開示されている。高元側凝縮器から可燃性の冷媒が漏洩すると、電装品ユニットを着火源として発火する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1観点の空調ユニットは、電装品ユニットと、第1熱交換器と、第2熱交換器と、ファンと、ケーシングと、仕切板と、を備える。第1熱交換器は、燃焼性の第1冷媒と、空気とを熱交換させる。第2熱交換器は、非燃焼性の第2冷媒と、空気とを熱交換させる。ファンは、第1熱交換器及び第2熱交換器に空気を流す。ケーシングは、電装品ユニット、第1熱交換器、第2熱交換器及びファンを収容する。仕切板は、ケーシング内を、第1熱交換器、第2熱交換器及びファンが配置される第1室と、電装品ユニットが配置される第2室と、に仕切る。仕切板には、第1熱交換器の複数のロウ付け部のうち最も上方に位置する第1ロウ付け部よりも上方に、第1室と第2室とを連通させる連通孔が設けられている。
【0005】
第1観点の空調ユニットでは、仕切板に設けられた連通孔及び第1室に配置されたファンにより、電装品ユニットが配置される第2室から、第1冷媒が流れる第1熱交換器が配置される第1室に空気を流すことができる。そして、燃焼性の第1冷媒が流れる第1熱交換器の最も高い位置にある第1ロウ付け部よりも高い位置に連通孔が設けられているので、第1室で第1冷媒が漏洩した場合であっても、連通孔よりも上方に第1冷媒が流れることを抑制できる。したがって、第2室の電装品ユニットを着火源とした発火の可能性を減らすことができる。
【0006】
第2観点の空調ユニットは、第1観点の空調ユニットであって、連通孔は、電装品ユニット周りの空気をファンへ導くための孔である。
【0007】
第2観点の空調ユニットでは、着火源となる電装品ユニット周りの空気を、第1室に導くので、第1冷媒が漏洩した場合であっても、電装品ユニット周りに第1冷媒が流れることを抑制できる。
【0008】
第3観点の空調ユニットは、第1観点または第2観点の空調ユニットであって、ベルマウスをさらに備える。ベルマウスは、第1室に配置され、ファンを囲む筒状部を有する。電装品ユニットの下端は、筒状部の下端よりも上方に位置する。
【0009】
第3観点の空調ユニットでは、ベルマウスの筒状部の内側にファンが配置される。通常、第1冷媒は、空気よりも重いので、第1冷媒が漏洩した場合であっても、第1冷媒は筒状部の下端よりも下方に滞留する。ここでは、電装品ユニットが取り付けられる基板の下端が筒状部の下端よりも上方に位置しているので、第1冷媒が電装品ユニットに流れることをより抑制できる。
【0010】
第4観点の空調ユニットは、第1観点から第3観点のいずれかの空調ユニットであって電装品ユニットの下端は、第1ロウ付け部よりも上方に位置する。
【0011】
第4観点の空調ユニットでは、第1冷媒が漏洩した場合であっても、第1冷媒は第1ロウ付け部よりも下方に滞留する。ここでは、電装品ユニットが取り付けられる基板の下端が第1ロウ付け部よりも上方に位置しているので、第1冷媒が電装品ユニットに流れることをより抑制できる。
【0012】
第5観点の空調ユニットは、第1観点から第4観点のいずれかの空調ユニットであって、第1熱交換器は、第2熱交換器よりも下方に位置する。
【0013】
第5観点の空調ユニットでは、燃焼性の冷媒が流れる第1熱交換器は、非燃焼性の冷媒が流れる第2熱交換器よりも下方に配置される。このため、第1冷媒が漏洩した場合であっても、第1冷媒が下方に滞留しやすいので、第1冷媒が電装品ユニットに流れることを抑制する空調ユニットを容易に実現できる。
【0014】
第6観点の空調ユニットは、第1観点から第5観点のいずれかの空調ユニットであって、第1圧縮機と、第2圧縮機と、ベルマウスと、をさらに備える。第1圧縮機は、第2室に配置され、第1冷媒を圧縮する。第2圧縮機は、第2室に配置され、第2冷媒を圧縮する。ベルマウスは、第1室に配置され、ファンを囲む筒状部を有する。第1圧縮機のターミナル及び第2圧縮機のターミナルは、筒状部の下端よりも上方に位置する。
【0015】
第6観点の空調ユニットでは、第1冷媒が漏洩した場合であっても、第1冷媒はベルマウスの筒状部の下端よりも下方に滞留する。ここでは、ターミナルが筒状部の下端よりも上方に位置しているので、第2室のターミナルを着火源とした発火の可能性を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示の一実施形態に係る室外ユニットを備える二元冷凍サイクル装置の概略構成図である。
図2A】室外ユニットの断面模式図である。
図2B】室外ユニットの平面模式図である。
図3】二元冷凍サイクル装置の冷房運転における動作を示す図である。
図4】二元冷凍サイクル装置の暖房運転における動作を示す図である。
図5】複数のロウ付け部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(1)二元冷凍サイクル装置の構成
図1に示すように、本開示の一実施形態に係る室外ユニット2が採用された二元冷凍サイクル装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、ビル等の室内の冷暖房に使用される装置である。
【0018】
二元冷凍サイクル装置1は、第1サイクル10と、第2サイクル20と、を有する。本実施形態の二元冷凍サイクル装置1は、蒸気圧縮式の第1サイクル10と蒸気圧縮式の第2サイクル20とからなる二元冷媒回路を有しており、二元冷凍サイクルを行う。
【0019】
第1サイクル10は、燃焼性の第1冷媒が循環する。第1冷媒は、例えば、40℃以上の臨界点を有する。第1冷媒は、例えば、炭化水素系の冷媒、R1234yf、R1234ze、R32などであり、本実施形態ではR290である。第1冷媒の比重は、空気の比重よりも大きい。
【0020】
第2サイクル20は、非燃焼性の第2冷媒が循環する。第2冷媒は、例えば、40℃未満の臨界点を有する。第2冷媒は、例えば、二酸化炭素を含み、本実施形態では、二酸化炭素の単一冷媒である。
【0021】
第1サイクル10と第2サイクル20とは、カスケード熱交換器30を介して、熱的に接続されている。
【0022】
二元冷凍サイクル装置1は、室外ユニット2と、室内ユニット3と、を備えている。二元冷凍サイクル装置1は、室外ユニット2と、室内ユニット3と、が互いに連絡配管4、5を介して接続されて構成されている。
【0023】
(1-1)第1サイクル
第1サイクル10は、冷房運転時における過冷却回路を構成する。第1サイクル10は、第1圧縮機11と、第1熱交換器12と、第1膨張機構13と、カスケード熱交換器30と、を含む。
【0024】
第1圧縮機11は、第1冷媒を圧縮するための機器であり、例えば、圧縮機モータをインバータ制御することで運転容量を可変することが可能なスクロール型等の容積式圧縮機からなる。
【0025】
図2に示すように、第1圧縮機11は、第1ターミナル111を有している。第1ターミナル111には、給電用の配線が接続される。ここでは、第1ターミナル111は、ハーネス結線部である。
【0026】
第1熱交換器12は、第1冷媒と室外空気との熱交換を行うための機器である。第1熱交換器12において、第1冷媒は、室外空気から冷熱または温熱を取得する。第1熱交換器12は、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。
【0027】
第1膨張機構13は、第1冷媒を減圧する機器であり、例えば、電動膨張弁である。
【0028】
カスケード熱交換器30は、第1冷媒と、第2冷媒との間で、互いに混合させることなく熱交換を行わせるための機器である。カスケード熱交換器30は、例えば、プレート型熱交換器からなる。カスケード熱交換器30は、第1サイクル10に属する第1流路31と、第2サイクル20に属する第2流路32と、を有している。第1流路31は、そのガス側が、第1圧縮機11に接続され、その液側が、第1膨張機構13に接続されている。
【0029】
第1熱交換器12を凝縮器として用いるとともに、後述する第2サイクル20の第2熱交換器23を放熱器として用いたときに、カスケード熱交換器30は、第2熱交換器23で冷却された第2冷媒を過冷却することを目的としており、第2サイクル20のアシストの役割を担う。
【0030】
(1-2)第2サイクル
第2サイクル20は、第2圧縮機21と、切換機構22と、第2熱交換器23と、カスケード熱交換器30と、第2膨張機構24と、第3熱交換器25と、を含む。
【0031】
第2圧縮機21は、第2冷媒を圧縮するための機器であり、例えば、圧縮機モータをインバータ制御することで運転容量を可変することが可能なスクロール型等の容積式圧縮機からなる。
【0032】
図2に示すように、第2圧縮機21は、第2ターミナル211を有している。第2ターミナル211には、給電用の配線が接続される。ここでは、第2ターミナル211は、ハーネス結線部である。
【0033】
切換機構22は、第2熱交換器23を第2冷媒の放熱器として機能させ、かつ、第3熱交換器25を第2冷媒の蒸発器として機能させる第1状態(図1の切換機構22の実線を参照)と、第2熱交換器23を第2冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、第3熱交換器25を第2冷媒の放熱器として機能させる第2状態(図1の切換機構22の破線を参照)と、を切り換える機器である。切換機構22は、例えば、四路切換弁である。そして、切換機構22は、第1状態において、第2圧縮機21の吐出側と第2熱交換器23のガス側とを接続し、かつ、第2圧縮機21の吸入側と第3熱交換器25のガス側とを接続する。また、切換機構22は、第2状態において、第2圧縮機21の吐出側と第3熱交換器25のガス側とを接続し、かつ、第2圧縮機21の吸入側と第2熱交換器23のガス側とを接続する。
【0034】
第2熱交換器23は、第2冷媒と室外空気との熱交換を行うための機器である。第2熱交換器23において、第2冷媒は、室外空気から冷熱または温熱を取得する。第2熱交換器23は、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。
【0035】
第2サイクル20は、カスケード熱交換器30の第2流路32を有する。第2流路32は、そのガス側が、第2熱交換器23に接続され、その液側が、第3熱交換器25に接続されている。
【0036】
第2膨張機構24は、第2冷媒を減圧する機器であり、例えば、電動膨張弁である。
【0037】
第3熱交換器25は、第2冷媒と室内空気との熱交換を行うための機器であり、例えば、多数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器からなる。
【0038】
(1-3)室外ユニット
以下の説明において、「上」、「下」、「前」等の方向を示す表現を適宜用いているが、これらは、室外ユニット2が室外に取り付けられ、通常使用される状態での各方向を表す。本実施形態では、上下方向は、鉛直方向である。
【0039】
室外ユニット2は、室内ユニット3が配置された空間とは異なる空間に配置される。ここでは、室外ユニット2は、室外(建物の屋上や建物の外壁面近傍等)に設置されている。
【0040】
室外ユニット2は、上述の第1サイクル10と、第2サイクル20の一部と、ケーシング41と、電装品42と基板43とを含む電装品ユニット420と、ファン44と、ベルマウス45と、仕切板46と、冷媒漏洩センサ47と、を有している。具体的には、室外ユニット2は、図1に示す第1圧縮機11と、第1熱交換器12と、第1膨張機構13と、第2圧縮機21と、切換機構22と、第2熱交換器23と、第2膨張機構24と、カスケード熱交換器30と、図2に示すケーシング41と、電装品42と、基板43と、ファン44と、ベルマウス45と、仕切板46と、冷媒漏洩センサ47と、を有している。
【0041】
ケーシング41は、第1圧縮機11と、第1熱交換器12と、第1膨張機構13と、第2圧縮機21と、切換機構22と、第2熱交換器23と、第2膨張機構24と、カスケード熱交換器30と、ケーシング41と、電装品42と、基板43と、ファン44と、ベルマウス45と、仕切板46と、冷媒漏洩センサ47と、を収容する。
【0042】
図2に示すケーシング41は、略直方体の形状を有している。具体的には、ケーシング41は、前板411と、天板412と、底板413と、側板414とを含む。
【0043】
前板411は、ケーシング41の前側の面を構成する板状部材である。前板411には、吹出口が形成されている。吹出口は、ケーシング41の外部から内部に取り込まれた室外空気を、ケーシング41の外部に吹き出すための開口である。
【0044】
天板412は、ケーシング41の上側の面を構成する板状部材である。底板413は、ケーシング41の下側の面を構成する板状部材である。天板412と底板413とは、対向する。
【0045】
側板414は、ケーシング41の側面を構成する板状部材である。側板414の下部は、底板413に固定される。
【0046】
ケーシング41には、後述する仕切板46の連通孔461に室外空気を流すための開口部415が形成されている。ここでは、開口部415は、後述する第2室S2を区画する側板414に形成されている。なお、開口部415は、必ずしも、側板414に形成される必要はなく、第2室S2とケーシング41外部とを区画するいずれかの部材に設けることができる。
【0047】
電装品ユニット420は、基板43に電装品42(電気部品)が装着されたものである。
【0048】
電装品42は、第1圧縮機11、第2圧縮機21、第1膨張機構13、切換機構22、第2膨張機構24等の制御対象を制御する。電装品42は、例えば、パワー素子等の被冷却素子、リアクトル、コンデンサ、配線接続部等を含む。
【0049】
基板43には、電装品42が取り付けられる。基板43は、例えば、プリント基板である。基板43は、上下方向に延びる。ここでは、基板43に、複数の電装品42が取り付けられる。
【0050】
ファン44は、第1熱交換器12及び第2熱交換器23に空気を流す。本実施形態では、ファン44は、第1熱交換器12及び第2熱交換器23の両方に、室外空気を流す。ここでは、ファン44は、室外空気を第1熱交換器12及び第2熱交換器23に導いて、第1熱交換器12を流れる第1冷媒と熱交換させた後、及び、第2熱交換器23を流れる第2冷媒と熱交換させた後に、室外に排出させる、という空気流れを生じさせる。ファン44は、ファンモータによって駆動される。なお、第1熱交換器12に空気を流すファンと、第2熱交換器23に空気を流すファンとが、別々に設けられてもよい。
【0051】
ベルマウス45は、ファン44の吹出側に配置される。ベルマウス45は、ファン44を囲む筒状部を有する。筒状部は、開口を形成する。筒状部の内側に、ファン44が配置されている。
【0052】
図2では、前面から見たときに、ファン44及びベルマウス45は、第1熱交換器12及び第2熱交換器23に重なっている。ベルマウス45は、ケーシング41の前板411に形成された吹出口(図示せず)と対向する。
【0053】
冷媒漏洩センサ47は、第1冷媒の漏洩を検出する。冷媒漏洩センサ47は、ケーシング41内の下方に設置される。なお、冷媒漏洩センサ47は、第2冷媒の漏洩をさらに検出してもよい。
【0054】
仕切板46は、上下方向に延びる板状部材である。仕切板46の下部は、ケーシング41の底板413に固定される。
【0055】
仕切板46は、ケーシング41内を、第1室S1と第2室S2と、に仕切る。第1室S1及び第2室S2のそれぞれは、ケーシング41の前板411、天板412、底板413及び側板414と仕切板46とで区画される空間である。
【0056】
ここでは、第1室S1は、送風室であり、室外ユニット2の吸込口から吸い込んだ空気が吹出口に流れる導風路である。第2室S2は、機械室である。
【0057】
本実施形態では、第1室S1には、第1熱交換器12、第2熱交換器23、ファン44、及びベルマウス45が配置される。第2室S2には、第1圧縮機11、第2圧縮機21、切換機構22、第1膨張機構13、第2膨張機構24、電装品42と基板43とを含む電装品ユニット420、及び冷媒漏洩センサ47が配置される。
【0058】
仕切板46には、連通孔461が設けられている。連通孔461は、図5に示すように、第1熱交換器12の複数のロウ付け部120のうち最も上方に位置する第1ロウ付け部121よりも上方に設けられている。
【0059】
なお、ロウ付け部120は、第1室S1において、第1熱交換器12から第1冷媒が漏洩する可能性のある部分である。本実施形態のロウ付け部120は、第1熱交換器12を構成する伝熱管同士の接合部分、伝熱管とフィンとの接合部分などである。伝熱管は、U字管、分岐管などを含む。図5では、複数のロウ付け部120は、ヘアピン状の管と、U字管や分岐管との接合部分である。なお、マイクロチャネル式の熱交換器等のように、伝熱管とフィンとがロウ付けされる場合は、そのロウ付けされている箇所もロウ付け部となる。
【0060】
図2において、連通孔461の上下方向の高さ位置をP1で示し、第1ロウ付け部121の上下方向の高さ位置をP2で示す。連通孔461の上下方向の高さ位置P1は、連通孔461の最下端である。このため、連通孔461の最下端の高さ位置P1は、第1ロウ付け部121の上下方向の高さ位置よりも上である。
【0061】
連通孔461は、ケーシング41の開口部415から第2室S2に流入する室外空気を、第1室S1に導くための孔である。本実施形態の連通孔461は、電装品42及び基板43を含む電装品ユニット420周りの空気をファン44へ導くための孔である。換言すると、連通孔461は、第2室S2の電装品42及び基板43を含む電装品ユニット420周りの室外空気を、第1室S1のファン44に導くための孔である。
【0062】
図2では、連通孔461は、第1熱交換器12の上端よりも上方に位置する。また、連通孔461の高さ位置P1は、第2熱交換器23と重なる。
【0063】
また、連通孔461は、ベルマウス45の筒状部の下端451よりも上方に位置する。また、連通孔461は、第1圧縮機11の第1ターミナル111及び第2圧縮機21の第2ターミナル211よりも上方に位置する。
【0064】
さらに、連通孔461は、電装品ユニット420(ここでは基板43)の下端431よりも上方に位置する。ここでは、連通孔461の最下端の高さ位置P1は、複数の電装品42のうち最も下方に位置する電装品42よりも上方に位置する。
【0065】
ここで、室外ユニット2のケーシング41の内部に収容された各種機器の配置について説明する。
【0066】
第1室S1において、第1熱交換器12は、第2熱交換器23よりも下方に位置する。換言すると、第1熱交換器12の少なくとも一部は、第2熱交換器23よりも下方に位置する。第1熱交換器12の全体が、第2熱交換器23よりも下方に位置してもよく、第1熱交換器12の一部が、第2熱交換器23よりも下方に位置してもよい。
【0067】
なお、第1熱交換器12と第2熱交換器23とは、別体であってもよく、一体であってもよい。また、第1熱交換器12のサイズは、第2熱交換器23のサイズと同程度であってもよく、上下方向の高さ方向において小さくてもよい。
【0068】
また、第2室S2において、電装品42及び基板43を含む電装品ユニット420は、第1圧縮機11及び第2圧縮機21の上方に配置されている。
【0069】
また、ケーシング41内において、電装品ユニット420(ここでは基板43)の下端431は、ベルマウス45の筒状部の下端451よりも上方に位置する。換言すると、電装品ユニット420(ここでは電装品42が付く基板43)の下端431の上下方向の高さ位置は、ファン44の吹出側に配置されるベルマウス45の開口下端451よりも高い。
【0070】
ここでは、複数の電装品42のうち最も下方に位置する電装品42は、ベルマウス45の筒状部の下端451よりも上方に位置する。
【0071】
また、電装品ユニット420(ここでは基板43)の下端431は、第1ロウ付け部121よりも上方に位置する。換言すると、電装品ユニット420(ここでは電装品42が付く基板43)の高さ位置は、第1ロウ付け部121の高さ位置P1よりも上方である。
【0072】
ここでは、複数の電装品42のうち最も下方に位置する電装品42は、第1ロウ付け部121よりも上方に位置する。
【0073】
また、第1圧縮機11の第1ターミナル111及び第2圧縮機21の第2ターミナル211は、ベルマウス45の筒状部の下端451よりも上方に位置する。ここでは、第1圧縮機11の第1ターミナル111の下端及び第2圧縮機21の第2ターミナル211の下端は、ベルマウス45の筒状部の下端451よりも上方に位置する。
【0074】
(1-4)室内ユニット
室内ユニット3は、室内(建物内)に設置されている。室内ユニット3は、上記のように、連絡配管4、5を介して室外ユニット2に接続されており、第2サイクル20の一部を構成している。
【0075】
図1に示すように、室内ユニット3は、第3熱交換器25を有している。ここでは、室内ユニット3は、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等、または、室内の壁面に壁掛け等により設置されている。
【0076】
(1-5)連絡配管
連絡配管4、5は、二元冷凍サイクル装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管である。液側の連絡配管4の一端は、室外ユニット2の液側の端部に接続され、連絡配管4の他端は、室内ユニット3の第3熱交換器25の液側の端部に接続されている。ガス側の連絡配管5の一端は、室外ユニット2のガス側の端部に接続され、連絡配管5の他端は、室内ユニット3の第3熱交換器25のガス側の端部に接続されている。
【0077】
(1-6)制御部
上記の室外ユニット2及び室内ユニット3の構成機器は、制御部6によって制御されるようになっている。制御部6は、室外ユニット2に設けられた電装品42、基板43等や室内ユニット3に設けられた制御基板等(図示せず)が通信接続されることによって構成されている。なお、図1においては、便宜上、室外ユニット2や室内ユニット3等とは離れた位置に制御部6を図示している。制御部6は、二元冷凍サイクル装置1(ここでは、室外ユニット2及び室内ユニット3)の構成機器の制御を行う。換言すると、制御部6は、二元冷凍サイクル装置1全体の運転制御を行うようになっている。
【0078】
制御部6はコンピュータにより実現されるものである。制御部6は、制御演算装置と記憶装置とを備える。制御演算装置には、CPU又はGPUといったプロセッサを使用できる。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の画像処理や演算処理を行う。さらに、制御演算装置は、プログラムに従って、演算結果を記憶装置に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりすることができる。
【0079】
(2)二元冷凍サイクル装置の動作
二元冷凍サイクル装置1の動作について、図1図4を用いて説明する。二元冷凍サイクル装置1は、室内の空気調和のために、室内空気を冷却する冷房運転及び室内空気を加熱する暖房運転を行うことが可能である。冷房運転及び暖房運転において、二元冷凍サイクル装置1の動作は、制御部6によって制御される。
【0080】
(2-1)冷房運転
図3に示すように、冷房運転の際、第2熱交換器23が第2冷媒の放熱器として機能し、かつ第3熱交換器25が第2冷媒の蒸発器として機能するように、切換機構22が第1状態(切換機構22が実線の状態)に切り換えられる。
【0081】
第2サイクル20では、第2圧縮機21から吐出された第2冷媒は、切換機構22を通じて第2熱交換器23に送られる。第2熱交換器23に送られた第2冷媒は、ファン44によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却されることによって放熱する。第2熱交換器23において放熱した第2冷媒は、カスケード熱交換器30の第2流路32に送られる。第2流路32に送られた第2冷媒は、カスケード熱交換器30において、第1流路31を流れる第1冷媒と熱交換を行ってさらに冷却される。カスケード熱交換器30でさらに冷却された第2冷媒は、第2膨張機構24によって減圧された後に、室外ユニット2から流出する。
【0082】
室外ユニット2から流出した第2冷媒は、液側の連絡配管4を経由して、室内ユニット3に流入する。室内ユニット3では、第2冷媒は、第3熱交換器25に送られる。第3熱交換器25に送られた第2冷媒は、室内空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。第3熱交換器25において蒸発した第2冷媒は、室内ユニット3から流出する。
【0083】
室内ユニット3から流出した第2冷媒は、ガス側の連絡配管5を経由して、室外ユニット2に流入する。室外ユニット2では、第2冷媒は、切換機構22を通じて、再び第2圧縮機21に吸入される。
【0084】
第1サイクル10では、第1圧縮機11から吐出された第1冷媒は、第1熱交換器12に送られる。第1熱交換器12に送られた第1冷媒は、ファン44によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。第1熱交換器12において凝縮した第1冷媒は、第1膨張機構13によって減圧された後に、カスケード熱交換器30の第1流路31に送られる。第1流路31に送られた第1冷媒は、カスケード熱交換器30において、第2流路32を流れる第2冷媒と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。カスケード熱交換器30で蒸発した第1冷媒は、再び第1圧縮機11に吸入される。
【0085】
(2-2)暖房運転
図4に示すように、暖房運転の際、第2熱交換器23が第2冷媒の蒸発器として機能し、かつ第3熱交換器25が第2冷媒の放熱器として機能するように、切換機構22が第2状態(切換機構22が破線の状態)に切り換えられる。また、暖房運転では、第1圧縮機11を起動せずに、第1サイクル10の第1冷媒を循環させない。
【0086】
第2サイクル20では、第2圧縮機21から吐出された第2冷媒は、切換機構22を通じて室外ユニット2から流出する。
【0087】
室外ユニット2から流出した冷媒は、ガス側の連絡配管5を経由して、室内ユニット3に流入する。室内ユニット3では、第2冷媒は、第3熱交換器25に送られる。第3熱交換器25に送られた第2冷媒は、室内空気と熱交換を行って冷却されることによって放熱する。第3熱交換器25において放熱した第2冷媒は、室内ユニット3から流出する。
【0088】
室内ユニット3から流出した第2冷媒は、液側の連絡配管4を経由して、室外ユニット2に流入する。室外ユニット2では、第2冷媒は、第2膨張機構24及びカスケード熱交換器30の第2流路32を通じて、第2熱交換器23に送られる。第2熱交換器23に送られた第2冷媒は、ファン44によって供給される室外空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。第2熱交換器23において蒸発した第2冷媒は、切換機構22を通じて、再び第2圧縮機21に吸入される。
【0089】
(3)冷媒漏洩時の第1冷媒の流れ
図2の矢印Aに示すように、室外ユニット2において、室外空気は、ケーシング41の側板414の開口部415から第2室S2に流れ、さらに、仕切板46の連通孔461を通過して、第1室S1に流れる。ここでは、連通孔461を通過した室外空気は、ファン44に流れる。ファン44の駆動中には、室外空気は、第1室S1からケーシング41の外部に流れる。
【0090】
第2冷媒は非燃焼性なので、漏洩したときの危険性は低いが、第1冷媒は燃焼性なので、着火源となる電装品ユニット420(特に電装品42)に第1冷媒が流れると発火する恐れがある。第1冷媒が漏洩する可能性が高い箇所は、第1熱交換器12の複数のロウ付け部である。本実施形態では、連通孔461は、複数のロウ付け部120のうち最も上方に位置する第1ロウ付け部121よりも上方に位置するので、空気よりも重い第1冷媒が漏洩しても、第1冷媒が連通孔461よりも上方に流れることを抑制している。
【0091】
さらに、ファン44の駆動中には、連通孔461から第2室S2に流れる室外空気によって、漏洩した第1冷媒が第2室S2に流れることを抑制している。
【0092】
また、本実施形態のように電装品ユニット420(ここでは電装品42)が上方に位置している場合は、連通孔461がケーシング41内の上方に位置しているので、第2室S2に流入した室外空気は、電装品ユニット420(ここでは電装品42)周りを通る。このため、電装品ユニット420(ここでは電装品42)周りの室外空気を、第1室S1に流すことを促進できる。これにより、漏洩した第1冷媒が電装品42周りに流れることを抑制している。
【0093】
また、第1冷媒が漏洩した場合、ベルマウス45の筒状部の下端451より上方の第1冷媒は、ベルマウス45の筒状部及びケーシング41の吹出口を通って、ケーシング41外に排出される。
【0094】
(4)特徴
(4-1)
本実施形態に係る空調ユニットとしての室外ユニット2は、電装品ユニット420と、第1熱交換器12と、第2熱交換器23と、ファン44と、ケーシング41と、仕切板46と、を備える。第1熱交換器12は、燃焼性の第1冷媒と、空気とを熱交換させる。第2熱交換器23は、非燃焼性の第2冷媒と、空気とを熱交換させる。ファン44は、第1熱交換器12及び第2熱交換器23に空気を流す。ケーシング41は、電装品ユニット420、第1熱交換器12、第2熱交換器23及びファン44を収容する。仕切板46は、ケーシング41内を、第1熱交換器12、第2熱交換器23及びファン44が配置される第1室S1と、電装品ユニット420が配置される第2室S2と、に仕切る。仕切板46には、第1熱交換器12の複数のロウ付け部120のうち最も上方に位置する第1ロウ付け部121よりも上方に、第1室S1と第2室S2とを連通させる連通孔461が設けられている。
【0095】
本実施形態の空調ユニットとしての室外ユニット2では、仕切板46に設けられた連通孔461及び第1室S1に配置されたファン44により、電装品ユニット420が配置される第2室S2から、第1冷媒が流れる第1熱交換器12が配置される第1室S1に空気を流すことができる。そして、燃焼性の第1冷媒が流れる第1熱交換器12の最も高い位置P2にある第1ロウ付け部121よりも高い位置P1に連通孔461が設けられているので、第1室S1で第1冷媒が漏洩した場合であっても、連通孔461よりも上方に第1冷媒が流れることを抑制できる。したがって、第2室S2の電装品ユニット420を着火源とした発火の可能性を減らすことができる。特に、R290のような強燃性(A3)冷媒の場合に、本空調ユニットは有用である。
【0096】
(4-2)
本実施形態に係る空調ユニットとしての室外ユニット2は、上記(4-1)の室外ユニット2であって、連通孔461は、電装品ユニット420周りの空気をファンへ導くための孔である。
【0097】
ここでは、着火源となる電装品ユニット420周りの空気を、連通孔461を通じて、第1室S1に導くので、第1冷媒が漏洩した場合であっても、電装品ユニット420周りに第1冷媒が流れることを抑制できる。
【0098】
(4-3)
本実施形態に係る空調ユニットとしての室外ユニット2は、上記(4-1)または(4-2)の室外ユニット2であって、ベルマウス45と、をさらに備える。ベルマウス45は、第1室S1に配置され、ファン44を囲む筒状部を有する。電装品ユニット420の下端431は、筒状部の下端451よりも上方に位置する。
【0099】
ここでは、ベルマウス45の筒状部の内側にファン44が配置される。通常、第1冷媒は、空気よりも重いので、第1冷媒が漏洩した場合であっても、第1冷媒は筒状部の下端451よりも下方に滞留する。本実施形態では、電装品ユニット420(詳細には、電装品42が取り付けられる基板43)の下端431が筒状部の下端451よりも上方に位置しているので、仮に、仕切板46の下端部と、ケーシング41の底板413との間に隙間があって、第1冷媒が第2室S2に行ってしまったとしても、下方に溜まった第1冷媒が電装品ユニット420の高さレベルに到達することを抑制できる。
【0100】
(4-4)
本実施形態に係る空調ユニットとしての室外ユニット2は、上記(4-1)から(4-3)のいずれかの室外ユニット2であって、電装品ユニット420は、第1ロウ付け部121よりも上方に位置する。
【0101】
ここでは、第1冷媒が漏洩した場合であっても、第1冷媒は第1ロウ付け部121よりも下方に滞留する。ここでは、電装品ユニット420が第1ロウ付け部121よりも上方に位置しているので、第1冷媒が電装品に流れることをより抑制できる。
【0102】
(4-5)
本実施形態に係る空調ユニットとしての室外ユニット2は、上記(4-1)から(4-4)のいずれかの室外ユニット2であって、第1熱交換器12は、第2熱交換器23よりも下方に位置する。
【0103】
ここでは、燃焼性の冷媒が流れる第1熱交換器12は、非燃焼性の冷媒が流れる第2熱交換器23よりも下方に配置される。このため、第1冷媒が漏洩した場合であっても、第1冷媒が下方に滞留しやすいので、連通孔461と第1ロウ付け部121との距離をとれるため、第1冷媒が電装品ユニット420に流れることを抑制する室外ユニット2を容易に実現できる。
【0104】
(4-6)
本実施形態に係る空調ユニットとしての室外ユニット2は、上記(4-1)から(4-5)のいずれかの室外ユニット2であって、第1圧縮機11と、第2圧縮機21と、ベルマウス45と、をさらに備える。第1圧縮機11は、第2室S2に配置され、第1冷媒を圧縮する。第2圧縮機21は、第2室S2に配置され、第2冷媒を圧縮する。ベルマウス45は、第1室S1に配置され、ファン44を囲む筒状部を有する。第1圧縮機11の第1ターミナル111及び第2圧縮機21の第2ターミナル211は、筒状部の下端451よりも上方に位置する。
【0105】
ここでは、第1冷媒が漏洩した場合であっても、第1冷媒はベルマウス45の筒状部の下端451よりも下方に滞留する。ここでは、第1ターミナル111及び第2ターミナル211が筒状部の下端451よりも上方に位置しているので、第2室S2の第1ターミナル111及び第2ターミナル211を着火源とした発火の可能性を減らすことができる。
【0106】
(4-7)
本実施形態に係る空調ユニットとしての室外ユニット2は、上記(4-1)から(4-5)のいずれかの室外ユニット2であって、第2冷媒は、二酸化炭素を含む。
【0107】
二酸化炭素冷媒は、GWP(地球温暖化係数)が低いので、地球温暖化への低減により寄与する室外ユニット2を実現できる。
【0108】
(5)変形例
(5-1)変形例1
上記実施形態では、空調ユニットは、二元冷凍サイクル装置1の室外ユニット2であるが、これに限定されない。本開示の空調ユニットは、室内ユニットやカスケードユニットであってもよい。
【0109】
(5-2)変形例2
上記実施形態では、1つの室外ユニット2に対して1つの室内ユニット3が接続された二元冷凍サイクル装置1を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例の二元冷凍サイクル装置は、1つの室外ユニットに対して、複数の室内ユニットが接続される。
【0110】
(5-3)変形例3
上記実施形態では、冷房運転及び暖房運転を行う二元冷凍サイクル装置1の空調ユニットを例に挙げて説明したが、これに限定されない。本開示の空調ユニットを備える二元冷凍サイクル装置は、除湿運転をさらに行ってもよい。また、本開示の空調ユニットを備える二元冷凍サイクル装置は、冷房専用の空気調和装置であってもよい。
【0111】
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0112】
1 :二元冷凍サイクル装置
2 :室外ユニット(空調ユニット)
3 :室内ユニット
11 :第1圧縮機
12 :第1熱交換器
21 :第2圧縮機
23 :第2熱交換器
25 :第3熱交換器
30 :カスケード熱交換器
41 :ケーシング
42 :電装品
43 :基板
44 :ファン
45 :ベルマウス
46 :仕切板
111、211:ターミナル
120 :ロウ付け部
121 :第1ロウ付け部
420 :電装品ユニット
431、451:下端
461 :連通孔
S1 :第1室
S2 :第2室
【先行技術文献】
【特許文献】
【0113】
【文献】特許第5430604号
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5