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特許7518460画像出力装置、画像出力方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】画像出力装置、画像出力方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240710BHJP
【FI】
H04N1/00 127B
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2024050904
(22)【出願日】2024-03-27
【審査請求日】2024-04-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】307010096
【氏名又は名称】フリュー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121131
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 孝
(74)【代理人】
【氏名又は名称】稲本 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100168686
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 勇介
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 孝
(72)【発明者】
【氏名】飛田 仁志
(72)【発明者】
【氏名】井内 聡
【審査官】橘 高志
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-267287(JP,A)
【文献】特開2013-228962(JP,A)
【文献】特開2018-173870(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末に保存されている画像を取得し、前記画像に対して画像編集を施したのち、印刷媒体に印刷して出力することを1回のシーケンスとして実行する画像出力装置において、
前記シーケンス毎に新規に作成される画像保存領域を示す保存領域情報を含む読み取りコードを生成する読み取りコード生成部と、
前記ユーザ端末により前記読み取りコードが読み取られることで、前記保存領域情報で示される前記画像保存領域に、前記ユーザ端末に保存されている前記画像がアップロードされた場合、前記画像保存領域から前記画像を取得する画像取得部と、
前記画像保存領域から取得された前記画像が編集対象として表示された編集画面に対するユーザ操作に応じて、前記画像に対して前記画像編集を施す画像編集部と、
前記画像編集が施された前記画像を前記印刷媒体に印刷する印刷処理部と
を備える画像出力装置。
【請求項2】
前記ユーザ端末と近距離無線通信を行う近距離無線通信部と、
前記近距離無線通信による前記ユーザ端末との接続をトリガとして前記画像保存領域の作成を要求する要求処理部とをさらに備え、
前記読み取りコード生成部は、要求に応じて作成された前記画像保存領域を示す前記保存領域情報を取得することで、前記読み取りコードを生成する
請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項3】
前記ユーザ端末に保存されている前記画像は、前記近距離無線通信とは異なる通信により、前記画像保存領域にアップロードされ、
前記画像取得部は、前記近距離無線通信による前記ユーザ端末との接続を介さずに、前記画像保存領域から前記画像を取得する
請求項2に記載の画像出力装置。
【請求項4】
前記読み取りコード生成部は、前記近距離無線通信による前記ユーザ端末との接続が切断された場合、生成した前記読み取りコードを無効にする
請求項2に記載の画像出力装置。
【請求項5】
前記画像保存領域が作成されるサーバ処理部をさらに備える
請求項1から4のいずれかに記載の画像出力装置。
【請求項6】
前記サーバ処理部は、前記画像保存領域にアップロードされた前記画像を前記シーケンス毎に削除する
請求項5に記載の画像出力装置。
【請求項7】
前記画像編集部は、前記ユーザ操作に応じて、前記画像編集として、前記画像のカラー/モノクロの変更、および、前記画像の明るさ、コントラスト、彩度、並びに鮮明度の調整を行う
請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項8】
前記印刷処理部は、前記画像編集の終了後、所定金額分の硬貨投入を受け付けた場合に、前記画像の前記印刷媒体への印刷を開始する
請求項1に記載の画像出力装置。
【請求項9】
ユーザ端末に保存されている画像を取得し、前記画像に対して画像編集を施したのち、印刷媒体に印刷して出力することを1回のシーケンスとして実行する画像出力装置が、
前記シーケンス毎に新規に作成される画像保存領域を示す保存領域情報を含む読み取りコードを生成し、
前記ユーザ端末により前記読み取りコードが読み取られることで、前記保存領域情報で示される前記画像保存領域に、前記ユーザ端末に保存されている前記画像がアップロードされた場合、前記画像保存領域から前記画像を取得し、
前記画像保存領域から取得された前記画像が編集対象として表示された編集画面に対するユーザ操作に応じて、前記画像に対して前記画像編集を施し、
前記画像編集が施された前記画像を前記印刷媒体に印刷する
画像出力方法。
【請求項10】
ユーザ端末に保存されている画像を取得し、前記画像に対して画像編集を施したのち、印刷媒体に印刷して出力することを1回のシーケンスとして実行する画像出力装置を制御するプロセッサに、
前記シーケンス毎に新規に作成される画像保存領域を示す保存領域情報を含む読み取りコードを生成し、
前記ユーザ端末により前記読み取りコードが読み取られることで、前記保存領域情報で示される前記画像保存領域に、前記ユーザ端末に保存されている前記画像がアップロードされた場合、前記画像保存領域から前記画像を取得し、
前記画像保存領域から取得された前記画像が編集対象として表示された編集画面に対するユーザ操作に応じて、前記画像に対して前記画像編集を施し、
前記画像編集が施された前記画像を前記印刷媒体に印刷する
処理を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、画像出力装置、画像出力方法、およびプログラムに関し、特に、画像のセキュリティを向上できるようにする画像出力装置、画像出力方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンなどの携帯端末に保存されている画像を、印刷機能を有する装置に送信して印刷する技術が多く知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、リーダライタを介して無線通信部のアドレスを携帯電話機の接触・非接触ICカードに送信し、携帯電話機がアドレスを用いて送信してきた画像データを無線通信部が受信する画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-42264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されているようなシステムにおいて、第三者が無線通信部のアドレスを入手した場合、当該第三者が画像データにアクセスできてしまう可能性がある。
【0006】
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、画像のセキュリティを向上できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術の画像出力装置は、ユーザ端末に保存されている画像を取得し、前記画像に対して画像編集を施したのち、印刷媒体に印刷して出力することを1回のシーケンスとして実行する画像出力装置において、前記シーケンス毎に新規に作成される画像保存領域を示す保存領域情報を含む読み取りコードを生成する読み取りコード生成部と、前記ユーザ端末により前記読み取りコードが読み取られることで、前記保存領域情報で示される前記画像保存領域に、前記ユーザ端末に保存されている前記画像がアップロードされた場合、前記画像保存領域から前記画像を取得する画像取得部と、前記画像保存領域から取得された前記画像が編集対象として表示された編集画面に対するユーザ操作に応じて、前記画像に対して前記画像編集を施す画像編集部と、前記画像編集が施された前記画像を前記印刷媒体に印刷する印刷処理部とを備える画像出力装置である。
【0008】
本技術の画像出力方法は、ユーザ端末に保存されている画像を取得し、前記画像に対して画像編集を施したのち、印刷媒体に印刷して出力することを1回のシーケンスとして実行する画像出力装置が、前記シーケンス毎に新規に作成される画像保存領域を示す保存領域情報を含む読み取りコードを生成し、前記ユーザ端末により前記読み取りコードが読み取られることで、前記保存領域情報で示される前記画像保存領域に、前記ユーザ端末に保存されている前記画像がアップロードされた場合、前記画像保存領域から前記画像を取得し、前記画像保存領域から取得された前記画像が編集対象として表示された編集画面に対するユーザ操作に応じて、前記画像に対して前記画像編集を施し、前記画像編集が施された前記画像を前記印刷媒体に印刷する画像出力方法である。
【0009】
本技術のプログラムは、ユーザ端末に保存されている画像を取得し、前記画像に対して画像編集を施したのち、印刷媒体に印刷して出力することを1回のシーケンスとして実行する画像出力装置を制御するプロセッサに、前記シーケンス毎に新規に作成される画像保存領域を示す保存領域情報を含む読み取りコードを生成し、前記ユーザ端末により前記読み取りコードが読み取られることで、前記保存領域情報で示される前記画像保存領域に、前記ユーザ端末に保存されている前記画像がアップロードされた場合、前記画像保存領域から前記画像を取得し、前記画像保存領域から取得された前記画像が編集対象として表示された編集画面に対するユーザ操作に応じて、前記画像に対して前記画像編集を施し、前記画像編集が施された前記画像を前記印刷媒体に印刷する処理を実行させるためのプログラムである。
【0010】
本技術においては、ユーザ端末に保存されている画像を取得し、前記画像に対して画像編集を施したのち、印刷媒体に印刷して出力することを1回のシーケンスとして実行する画像出力装置において、前記シーケンス毎に新規に作成される画像保存領域を示す保存領域情報を含む読み取りコードが生成され、前記ユーザ端末により前記読み取りコードが読み取られることで、前記保存領域情報で示される前記画像保存領域に、前記ユーザ端末に保存されている前記画像がアップロードされた場合、前記画像保存領域から前記画像が取得され、前記画像保存領域から取得された前記画像が編集対象として表示された編集画面に対するユーザ操作に応じて、前記画像に対して前記画像編集が施され、前記画像編集が施された前記画像が前記印刷媒体に印刷される。
【発明の効果】
【0011】
本技術によれば、画像のセキュリティを向上させることが可能となる。
【0012】
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】画像印刷システムの構成例を示す図である。
図2】画像出力装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3】画像出力装置の機能構成例を示すブロック図である。
図4】画像印刷システムによるゲーム提供処理の流れについて説明する図である。
図5】タッチパネルモニタに表示される画面の例を示す図である。
図6】タッチパネルモニタに表示される画面の例を示す図である。
図7】タッチパネルモニタに表示される画面の例を示す図である。
図8】画像印刷システムの他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。説明は以下の順序で行う。
【0015】
1.画像印刷システムの構成
2.画像印刷システムによるゲーム提供処理の流れ
3.変形例
【0016】
<1.画像印刷システムの構成>
(画像印刷システムの概要)
図1は、本技術の実施の形態の画像印刷システムの概要を示す図である。
【0017】
図1の画像印刷システム1は、ユーザ端末10と画像出力装置20から構成される。画像印刷システム1において、ユーザ端末10と画像出力装置20は、互いに近距離無線通信を行うことができる上、インターネットなどのネットワークNWを介した通信を行うことができる。
【0018】
ユーザ端末10は、ユーザが所有する携帯電話機(スマートフォン)やモバイルPC(Personal Computer)、タブレット端末などにより構成される。図1に図示されるユーザ端末10は1台のみとされるが、画像印刷システム1において、実際には複数台のユーザ端末10が存在する。
【0019】
ユーザ端末10は、内蔵カメラによる撮影機能を有し、内蔵カメラにより撮影された画像を保存している。ユーザ端末10は、内蔵カメラにより撮影された画像だけでなく、インターネットを介して取得した画像や、他のユーザ端末10や任意の画像生成装置から取得した画像を保存することもできる。
【0020】
画像出力装置20は、例えばゲームセンターなどの店舗やアミューズメント施設に設置され、所定金額分(プレイ料金分)の硬貨投入を受け付けることで、ユーザに対してゲームを提供するプリントシール機として構成される。具体的には、画像出力装置20は、ユーザ端末10に保存されている画像を取得し、当該画像に対して画像編集を施したのち、印刷媒体に印刷して出力することを1回のシーケンス(ゲーム)として実行する。
【0021】
このような構成により、ユーザは、画像出力装置20により提供されるゲームをプレイすることで、ユーザ端末10に保存されている好みの画像に好みの画像編集を施して、印刷媒体に印刷することができる。
【0022】
(画像出力装置のハードウェア構成)
図2は、画像出力装置20のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0023】
CPU(Central Processing Unit)51,ROM(Read Only Memory)52,RAM(Random Access Memory)53は、バス54により相互に接続される。
【0024】
バス54には、さらに、入出力インタフェース55が接続される。入出力インタフェース55には、入力部56、出力部57、記憶部58、通信部59、およびドライブ60が接続される。
【0025】
入力部56は、ユーザの操作を受け付けるタッチパネルや、硬貨の投入を受け付ける硬貨投入口などを含むように構成される。出力部57は、タッチパネルが重畳されてなるタッチパネルモニタや、印刷媒体に画像を印刷するプリンタなどを含むように構成される。
【0026】
記憶部58は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどより構成される。記憶部58は、CPU51が実行するプログラム、ユーザ端末10から取得された画像など、ユーザにゲームを提供するために用いられる各種の情報を記憶する。
【0027】
通信部59は、近距離無線通信を行うためのインタフェースと、ネットワークNWを介した通信を行うためのインタフェースとを含むように構成される。
【0028】
ドライブ60は、リムーバブルメディア61に対するデータの書き込み、リムーバブルメディア61からのデータの読み出しを制御する。
【0029】
以上のように構成される画像出力装置20では、CPU51が、例えば、記憶部58に記憶されているプログラムをRAM53にロードして実行することにより、ユーザに対するゲームの提供を実現するための処理が行われる。
【0030】
(画像出力装置の機能構成例)
図3は、画像出力装置20の機能構成例を示すブロック図である。
【0031】
図3に示される画像出力装置20は、近距離無線通信部110、タッチパネルモニタ120、硬貨投入口130、プリンタ140、サーバ処理部150、および制御部200を備える。
【0032】
近距離無線通信部110は、ユーザ端末10と近距離無線通信を行う。近距離無線通信は、例えばWi-Fi(Wireless Fidelity)通信やBluetooth(登録商標)通信、NFC(Near Field Communication)などとされる。
【0033】
タッチパネルモニタ120は、制御部200による制御に従って各種の画面を表示し、当該画面に対するユーザ操作を受け付ける。ユーザ操作の内容を表す入力信号は制御部200に供給され、各種の設定が行われる。
【0034】
硬貨投入口130は、硬貨の投入を受け付け、それを検出する。硬貨投入口130は、プレイ料金分の硬貨が投入されたことを検出した場合、印刷開始を指示する印刷開始信号を制御部200に出力する。
【0035】
プリンタ140は、制御部200から供給される印刷データに基づいて、印刷媒体としての、図示せぬシール紙ユニットに収納されているシール紙に画像を印刷する。プリンタ140は、画像を印刷したシール紙をシール紙排出口に排出する。本実施の形態では、印刷媒体はシール紙であるものとするが、シール紙以外の台紙やカードであってもよい。
【0036】
サーバ処理部150は、近距離無線通信部110により行われる近距離無線通信とは別の、ネットワークNWを介した通信を行う通信機能を有する。サーバ処理部150は、ネットワークNWを介した通信により、ユーザ端末10からアップロードされた画像を取得する。さらに、サーバ処理部150は、ユーザ端末10からアップロードされた画像を保存する画像保存領域を作成し、当該画像保存領域に画像を保存するサーバ機能を有する。サーバ処理部150は、ユーザに提供されるゲーム毎に新規に画像保存領域を作成する。
【0037】
制御部200を構成する各機能ブロックは、CPU51(プロセッサ)が所定のプログラムを実行することで実現される。制御部200は、読み取りコード生成部211、要求処理部212、画像取得部213、画像編集部214、および印刷処理部215を含むようにして構成される。
【0038】
読み取りコード生成部211は、1回のシーケンス(ゲーム)毎に新規に作成される画像保存領域を示す保存領域情報を含む読み取りコードを生成する。生成された読み取りコードは、タッチパネルモニタ120に表示される。
【0039】
要求処理部212は、近距離無線通信部110の近距離無線通信によるユーザ端末10との接続をトリガとして、サーバ処理部150に対して画像保存領域の作成を要求する。
【0040】
画像取得部213は、ユーザ端末10により、タッチパネルモニタ120に表示された読み取りコードが読み取られることで、保存領域情報で示される画像保存領域に、ユーザ端末10に保存されている画像がアップロードされた場合、当該画像保存領域から画像を取得する。
【0041】
画像編集部214は、画像保存領域から取得された画像が編集対象としてタッチパネルモニタ120に表示された編集画面に対するユーザ操作に応じて、画像に対して画像編集を施す。
【0042】
印刷処理部215は、硬貨投入口130からの印刷開始信号に応じて、画像編集が施された画像に基づいて印刷データを生成し、プリンタ140に供給する。そして、印刷処理部215は、プリンタ140を制御することで、画像編集が施された画像をシール紙に印刷する。
【0043】
<2.画像印刷システムによるゲーム提供処理の流れ>
図4を参照して、画像印刷システムによるゲーム提供処理の流れについて説明する。図4の処理は、待機状態の画像出力装置20のタッチパネルモニタ120に表示されているスタート画面が、ユーザの指などによりタッチされることで開始される。
【0044】
タッチパネルモニタ120に表示されているスタート画面がユーザにタッチされると、タッチパネルモニタ120には、図5に示されるような接続画面310が表示される。接続画面310には、ユーザ端末10の内蔵カメラが読み取り可能な読み取りコード311(二次元コード)が表示される。読み取りコード311には、ユーザ端末10と画像出力装置20が近距離無線通信を行うための識別情報が含まれている。ユーザ端末10と画像出力装置20がWi-Fi通信を行う場合、読み取りコード311には、SSID(Service Set Identifier)とパスワードが含まれる。
【0045】
すなわち、ステップS11において、ユーザ端末10の内蔵カメラが読み取りコード311を読み取ることで、ユーザ端末10は、画像出力装置20との近距離無線通信を開始する。これにより、ユーザ端末10と画像出力装置20は、近距離無線通信により接続される。なお、読み取りコード311に含まれる識別情報はゲーム毎に異なり、近距離無線通信により画像出力装置20と接続可能な端末は1台のみに制限される。
【0046】
ステップS12において、画像出力装置20(制御部200の要求処理部212)は、近距離無線通信によるユーザ端末10との接続をトリガとして、サーバ処理部150に対して画像保存領域の作成を要求する。
【0047】
ステップS13において、サーバ処理部150は、要求処理部212の要求に応じて、画像保存領域を作成する。画像保存領域は、ゲーム毎に新規に作成される。
【0048】
ステップS14において、サーバ処理部150は、作成した画像保存領域を示す保存領域情報を生成し、画像出力装置20(制御部200)に供給する。具体的には、保存領域情報として、作成した画像保存領域にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)が生成され、画像出力装置20に供給される。
【0049】
ステップS15において、画像出力装置20(制御部200の読み取りコード生成部211)は、サーバ処理部150により作成された画像保存領域を示す保存領域情報を取得することで、当該保存領域情報を含む読み取りコードを生成する。
【0050】
読み取りコード生成部211により保存領域情報を含む読み取りコードが生成されると、タッチパネルモニタ120には、図6に示されるようなアップロード画面320が表示される。アップロード画面320には、ユーザ端末10の内蔵カメラが読み取り可能な読み取りコード321(二次元コード)が表示される。読み取りコード321には、ユーザ端末10が画像保存領域にアクセスするためのURLが含まれている。
【0051】
例えば、読み取りコード321に含まれるURLは、ユーザ端末10に保存されている画像を、ネットワークNW(インターネット)を介した通信により画像保存領域にアップロードするためのWebアプリケーションに接続するためURLとされる。このWebアプリケーション(Webアプリ)は、サーバ処理部150により実現されてもよいし、外部のWebサーバなどにより実現されてもよい。
【0052】
ここで、ユーザ端末10と画像出力装置20との間の近距離無線通信による接続が切断された場合、読み取りコード生成部211は、生成した読み取りコード321を無効にし、タッチパネルモニタ120には、アップロード画面320に代えて、接続画面310が再び表示される。これにより、1回のゲームにおいて画像保存領域にアクセスできるのは、画像出力装置20と近距離無線通信により接続されている端末のみとすることができる。
【0053】
すなわち、ステップS16において、ユーザ端末10の内蔵カメラが読み取りコード312を読み込むことで、ユーザ端末10は、インターネットを介してWebアプリケーション(Webアプリ)に接続する。このとき、ユーザ端末10には、Webアプリの制御により、ユーザ端末10に保存されている画像の中から、画像保存領域にアップロードする画像を選択させるための選択画面が表示される。
【0054】
そして、ステップS17において、ユーザ端末10に表示された選択画面において、画像保存領域にアップロードする画像が選択されると、ステップS18において、選択された画像が、サーバ処理部150(画像保存領域)にアップロードされる。ユーザ端末10に表示された選択画面においては、例えば4枚の画像が選択可能とされ、サーバ処理部150には、選択された4枚の画像が順次アップロードされる。
【0055】
ステップS19において、サーバ処理部150は、ユーザ端末10からアップロードされた画像を、作成した画像保存領域に保存する。
【0056】
ステップS20において、画像出力装置20(制御部200の画像取得部213)は、サーバ処理部150への画像のアップロードを監視し、画像がアップロードされたことを確認すると、画像保存領域に保存された画像を取得する。すなわち、画像取得部213は、近距離無線通信によるユーザ端末10との接続を介さずに、画像保存領域から画像を取得する。このとき、アップロード画面320において読み取りコード321の下方に設けられる4つの画像表示領域には、画像取得部213により取得された(サーバ処理部150にアップロードされた)4枚の画像のサムネイルが表示される。
【0057】
このようにして、ユーザ端末10に保存されている画像は、近距離無線通信により直接的に画像出力装置20に送信されるのではなく、ネットワークNWを介して間接的に画像出力装置20に送信される。
【0058】
なお、サーバ処理部150にアップロードされた画像が画像取得部213により取得された後、当該画像は、サーバ処理部150(画像保存領域)から削除される。画像保存領域から画像が削除されるタイミングは、進行中のゲームが終了するまでの期間であってもよいし、他のユーザが次のゲームのプレイを開始するまでの期間であってもよい。
【0059】
その後、ステップS21において、画像出力装置20(制御部200の画像編集部214)は、取得された画像が編集対象として表示された編集画面に対するユーザ操作に応じて、画像に対して画像編集を施す。
【0060】
サーバ処理部150にアップロードされた画像が画像取得部213により取得されると、ユーザ端末10と画像出力装置20との近距離無線通信の接続が終了する。その後、タッチパネルモニタ120には、シール紙に印刷されるシールデザインを選択するためのシールデザイン選択画面が表示される。シールデザインは、画像編集が施された画像が配置される領域の配置や形状、その周囲の枠(フレーム)の色を含むシール紙全体のデザインを表す画像とされる。シールデザイン選択画面には、複数種類のシールデザインのサンプル画像が表示され、そのいずれかが選択されると、タッチパネルモニタ120には、図7に示されるような編集画面330が表示される。
【0061】
編集画面330には、編集対象となる画像に画像編集を施すための編集領域331が設けられる。編集領域331には、サーバ処理部150にアップロードされた4枚の画像のサムネイルが表示されるとともに、4枚の画像から編集対象として選択された画像が大きく表示される。また、編集領域331には、編集対象となる画像に画像編集を施すユーザ操作を受け付けるUI(User Interface)が設けられる。図7の例では、画像編集として、画像のカラー/モノクロの変更と、画像の明るさ、画像のコントラスト、画像の彩度、画像の鮮明度それぞれの調整を行うためのUIが設けられている。すなわち、画像編集部214は、編集画面330(編集領域331)に対するユーザ操作に応じて、画像編集として、画像のカラー/モノクロの変更、および、画像の明るさ、コントラスト、彩度、並びに鮮明度の調整を行う。これにより、ユーザは、撮影ブースを備える従来のプリントシール機と同じようにして、ユーザ端末10に保存されている好みの画像に好みの画像編集を施すことができる。
【0062】
編集画面330において、ユーザにより画像編集を終了することが選択されると、タッチパネルモニタ120には、ユーザに対してプレイ料金分の硬貨投入を促す硬貨投入待機画面が表示される。
【0063】
この状態で、ステップS22において、ユーザが、硬貨投入口に対してプレイ料金分の硬貨を投入すると、ステップS23において、印刷処理部215は、プリンタ140を制御することで、画像編集が施された画像のシール紙への印刷を開始する。シール紙には、画像編集が施された画像が、シールデザイン選択画面において選択されたシールデザインに配置されて印刷される。印刷が完了すると、画像編集が施された画像が印刷されたシール紙がシール紙排出口に排出され、ゲーム提供処理は終了する。
【0064】
以上の処理によれば、ユーザに提供されるゲーム毎に新規に作成された画像保存領域を示す保存領域情報を含む読み取りコードが生成されるので、画像のセキュリティを向上させることが可能となる。より詳細には、画像出力装置と近距離無線通信により接続されているユーザ端末のみが画像保存領域にアクセスできるので、第三者は画像にアクセスすることはできない上、画像保存領域にアップロードされた画像はゲーム(シーケンス)毎に削除される。したがって、より確実に画像のセキュリティを向上させることが可能となる。
【0065】
<3.変形例>
上述した実施形態においては、画像出力装置20が、サーバ機能を有するサーバ処理部150(画像保存領域)を備えるものとした。
【0066】
これに限らず、図8の画像印刷システム1に示されるように、サーバ処理部150と同様のサーバ機能を有するサーバ500が、ネットワークNWに接続されるようにしてもよい。
【0067】
このような構成においても、ユーザに提供されるゲーム毎に新規に画像保存領域を作成することで、画像のセキュリティを向上させることが可能となる。
【0068】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0069】
この記録媒体は、例えば、図2に示されるように、装置本体とは別に、画像出力装置20の管理者にプログラムを配信するために配布される、そのプログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア61により構成される。また、これらだけでなく、記録媒体は、装置本体にあらかじめ組み込まれた状態で管理者に配信されるプログラムが記録されているROM52や、記憶部58に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0070】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0071】
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0072】
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
【符号の説明】
【0073】
1 画像印刷システム, 10 ユーザ端末, 20 画像出力装置, 110 近距離無線通信部, 120 タッチパネルモニタ, 130 硬貨投入口, 140 プリンタ, 150 サーバ処理部, 200 制御部, 211 読み取りコード生成部, 212 要求処理部, 213 画像取得部, 214 画像編集部, 215 印刷処理部, 500 サーバ
【要約】
【課題】画像のセキュリティを向上させる。
【解決手段】読み取りコード生成部は、シーケンス毎に新規に作成される画像保存領域を示す保存領域情報を含む読み取りコードを生成し、画像取得部は、ユーザ端末により読み取りコードが読み取られることで、保存領域情報で示される画像保存領域に、ユーザ端末に保存されている画像がアップロードされた場合、画像保存領域から画像を取得し、画像編集部は、画像保存領域から取得された画像が編集対象として表示された編集画面に対するユーザ操作に応じて、画像に対して画像編集を施し、印刷処理部は、画像編集が施された画像を印刷媒体に印刷する。本技術は、ユーザ端末に保存されている画像を取得し、画像に対して画像編集を施したのち、印刷媒体に印刷して出力することを1回のシーケンスとして実行する画像出力装置に適用することができる。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8