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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】電子機器およびファームウェア
(51)【国際特許分類】
   G06F 9/44 20180101AFI20240710BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240710BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20240710BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
G06F9/44
B41J29/38 501
G06F3/12 336
G06F3/12 330
G06F3/12 303
H04N1/00 C
H04N1/00 127A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020118212
(22)【出願日】2020-07-09
(65)【公開番号】P2022015397
(43)【公開日】2022-01-21
【審査請求日】2023-06-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】徳永 智治
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-529681(JP,A)
【文献】特開2015-228573(JP,A)
【文献】特開2006-085620(JP,A)
【文献】特開2005-141726(JP,A)
【文献】特開2018-106357(JP,A)
【文献】特開2016-012862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 9/44
B41J 29/38
G06F 3/12
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部システムと連携する電子機器であって、
前記外部システムと連携する連携処理部と、
前記外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理部と、
前記電子機器の標準の機能以外の機能を提供する拡張サービスであって前記外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理サービスと
を備え、
前記連携処理部は、前記電子機器に前記外部システムとしての第1の外部システムが接続中である場合に前記設定値管理部によって管理されている設定値を使用して前記第1の外部システムと連携し、前記電子機器に前記外部システムとしての第2の外部システムが接続中である場合に前記設定値管理サービスによって管理されている設定値を使用して前記第2の外部システムと連携し、
前記連携処理部用のプログラム、および、前記設定値管理部用のプログラムは、前記電子機器のファームウェアに含まれており、
前記拡張サービス用のプログラムは、前記ファームウェアに含まれないことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記外部システムと通信する通信部と、
前記外部システムと通信する前記拡張サービスである通信サービスと
を備え、
前記連携処理部は、前記電子機器に前記第1の外部システムが接続中である場合に前記通信部を使用して前記第1の外部システムと連携し、前記電子機器に前記第2の外部システムが接続中である場合に前記通信サービスを使用して前記第2の外部システムと連携し、
前記通信部用のプログラムは、前記ファームウェアに含まれていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記電子機器に接続中の前記外部システムを検出する前記拡張サービスである外部システム検出サービスを備え、
前記連携処理部は、前記外部システム検出サービスによる検出の結果に基づいて前記電子機器に接続中の前記外部システムを判断することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
外部システムと連携する電子機器のファームウェアであって、
前記外部システムと連携する連携処理部用のプログラムと、
前記外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理部用のプログラムと
を含み、
前記連携処理部は、前記電子機器に前記外部システムとしての第1の外部システムが接続中である場合に前記設定値管理部によって管理されている設定値を使用して前記第1の外部システムと連携し、前記電子機器に前記外部システムとしての第2の外部システムが接続中である場合に、前記電子機器の標準の機能以外の機能を提供する拡張サービスであって前記外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理サービスによって管理されている設定値を使用して前記第2の外部システムと連携し、
前記ファームウェアは、前記拡張サービス用のプログラムを含まないことを特徴とするファームウェア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部システムと連携する電子機器およびファームウェアに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子機器として、画像形成装置の標準の機能を実現するアプリケーションである標準アプリと、画像形成装置の標準の機能以外の機能を実現するアプリケーションである拡張アプリと、標準アプリを利用せずに画像形成装置の標準の機能の拡張の機能を拡張アプリに提供する拡張機能サービスとを備える画像形成装置が知られている(特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2015/182303号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像形成装置においては、画像形成装置の外部システムと連携するためのプログラムが画像形成装置のファームウェアに含まれているので、外部システムとの連携に関してカスタマイズされるためにはファームウェアが更新されなければならず、外部システムとの連携に関するカスタマイズ性が悪いという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、外部システムとの連携に関するカスタマイズ性を向上することができる電子機器およびファームウェアを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電子機器は、外部システムと連携する電子機器であって、前記外部システムと連携する連携処理部と、前記外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理部と、前記電子機器の標準の機能以外の機能を提供する拡張サービスであって前記外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理サービスとを備え、前記連携処理部は、前記電子機器に前記外部システムとしての第1の外部システムが接続中である場合に前記設定値管理部によって管理されている設定値を使用して前記第1の外部システムと連携し、前記電子機器に前記外部システムとしての第2の外部システムが接続中である場合に前記設定値管理サービスによって管理されている設定値を使用して前記第2の外部システムと連携し、前記連携処理部用のプログラム、および、前記設定値管理部用のプログラムは、前記電子機器のファームウェアに含まれており、前記拡張サービス用のプログラムは、前記ファームウェアに含まれないことを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明の電子機器は、第1の外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理部用のプログラムが電子機器のファームウェアに含まれている一方、第2の外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理サービス用のプログラムがファームウェアとは別のプログラムであるので、ファームウェアが更新されなくても、設定値管理サービス用のプログラムが更新されるだけで、外部システムとの連携に関してカスタマイズされることができる。すなわち、本発明の電子機器は、外部システムとの連携に関するカスタマイズ性を向上することができる。
【0008】
本発明の電子機器は、前記外部システムと通信する通信部と、前記外部システムと通信する前記拡張サービスである通信サービスとを備え、前記連携処理部は、前記電子機器に前記第1の外部システムが接続中である場合に前記通信部を使用して前記第1の外部システムと連携し、前記電子機器に前記第2の外部システムが接続中である場合に前記通信サービスを使用して前記第2の外部システムと連携し、前記通信部用のプログラムは、前記ファームウェアに含まれていても良い。
【0009】
この構成により、本発明の電子機器は、第1の外部システムと通信する通信部用のプログラムが電子機器のファームウェアに含まれている一方、第2の外部システムと通信する通信サービス用のプログラムがファームウェアとは別のプログラムであるので、ファームウェアが更新されなくても、通信サービス用のプログラムが更新されるだけで、外部システムとの連携に関してカスタマイズされることができる。
【0010】
本発明の電子機器は、前記電子機器に接続中の前記外部システムを検出する前記拡張サービスである外部システム検出サービスを備え、前記連携処理部は、前記外部システム検出サービスによる検出の結果に基づいて前記電子機器に接続中の前記外部システムを判断しても良い。
【0011】
この構成により、本発明の電子機器は、電子機器に接続中の外部システムを検出する外部システム検出サービス用のプログラムが電子機器のファームウェアとは別のプログラムであるので、ファームウェアが更新されなくても、外部システム検出サービス用のプログラムが更新されるだけで、外部システムとの連携に関してカスタマイズされることができる。
【0012】
本発明のファームウェアは、外部システムと連携する電子機器のファームウェアであって、前記外部システムと連携する連携処理部用のプログラムと、前記外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理部用のプログラムとを含み、前記連携処理部は、前記電子機器に前記外部システムとしての第1の外部システムが接続中である場合に前記設定値管理部によって管理されている設定値を使用して前記第1の外部システムと連携し、前記電子機器に前記外部システムとしての第2の外部システムが接続中である場合に、前記電子機器の標準の機能以外の機能を提供する拡張サービスであって前記外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理サービスによって管理されている設定値を使用して前記第2の外部システムと連携し、前記ファームウェアは、前記拡張サービス用のプログラムを含まないことを特徴とする。
【0013】
この構成により、本発明のファームウェアを実行する電子機器は、第1の外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理部用のプログラムが電子機器のファームウェアに含まれている一方、第2の外部システムと通信するための設定値を管理する設定値管理サービス用のプログラムがファームウェアとは別のプログラムであるので、ファームウェアが更新されなくても、設定値管理サービス用のプログラムが更新されるだけで、外部システムとの連携に関してカスタマイズされることができる。すなわち、本発明のファームウェアを実行する電子機器は、外部システムとの連携に関するカスタマイズ性を向上することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の電子機器およびファームウェアは、外部システムとの連携に関するカスタマイズ性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施の形態に係るシステムのブロック図である。
図2】MFPである場合の図1に示す画像形成装置のハードウェアのブロック図である。
図3図2に示す画像形成装置の制御構成のブロック図である。
図4】1台のコンピューターによって構成される場合の図1に示す認証システムのブロック図である。
図5】設定値管理プログラムをインストールする場合の図2に示す画像形成装置の動作のフローチャートである。
図6】接続中の認証システムを検出する場合の図2に示す画像形成装置の動作のフローチャートである。
図7】利用者が画像形成装置にログインする場合の図1に示すシステムの動作のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0017】
まず、本発明の一実施の形態に係るシステムの構成について説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態に係るシステム10のブロック図である。
【0019】
図1に示すように、システム10は、電子機器としての画像形成装置20を備えている。画像形成装置20は、例えばMFP(Multifunction Peripheral)、プリンター専用機によって構成されている。システム10は、画像形成装置20と同様な構成の画像形成装置を、画像形成装置20以外に少なくとも1つ備えることが可能である。
【0020】
システム10は、画像形成装置20の外部システムとしての認証システム40を備えている。認証システム40は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。システム10は、認証システム40と同様の構成の認証システムを、認証システム40以外に少なくとも1つ備えることが可能である。
【0021】
図2は、MFPである場合の画像形成装置20のハードウェアのブロック図である。
【0022】
図2に示すように、画像形成装置20は、種々の操作が入力される例えばボタンなどの操作デバイスである操作部21と、種々の情報を表示する例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、画像データに対して例えば、拡大、縮小、濃度調整、階調調整、画像改善などの各種の画像処理を実行する例えばGPU(Graphics Processing Unit)などの画像処理デバイスである画像処理部23と、用紙などの記録媒体に画像を印刷する印刷デバイスであるプリンター24と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー25と、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスであるネットワーク通信部26と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部27と、USB(Universal Serial Bus)ポート28と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部29と、画像形成装置20全体を制御する制御部30とを備えている。
【0023】
記憶部29は、画像形成装置20の各ハードウェアを制御するための例えばLinux(登録商標)などの汎用OS(Operating System)用のプログラム(以下「汎用OS用プログラム」という。)29aを記憶している。汎用OS用プログラム29aは、例えば、画像形成装置20の製造段階で画像形成装置20にインストールされていても良いし、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から画像形成装置20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から画像形成装置20に追加でインストールされても良い。
【0024】
記憶部29は、画像形成装置20のファームウェア29bを記憶している。ファームウェア29bは、例えば、画像形成装置20の製造段階で画像形成装置20にインストールされていても良いし、CD、DVD、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から画像形成装置20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から画像形成装置20に追加でインストールされても良い。
【0025】
記憶部29は、画像形成装置20の標準の機能以外の機能を実現するためのプログラムである拡張用プログラム29cを記憶している。拡張用プログラム29cは、例えば、画像形成装置20の製造段階で画像形成装置20にインストールされていても良いし、CD、DVD、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から画像形成装置20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から画像形成装置20に追加でインストールされても良い。
【0026】
記憶部29は、画像形成装置20の標準の機能以外の機能を実現するアプリケーションである拡張アプリ用のプログラム(以下「拡張アプリ用プログラム」という。)29dを記憶している。記憶部29は、拡張アプリ毎に拡張アプリ用プログラムを記憶可能である。拡張アプリ用プログラムは、例えば、画像形成装置20の製造段階で画像形成装置20にインストールされていても良いし、CD、DVD、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から画像形成装置20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から画像形成装置20に追加でインストールされても良い。
【0027】
記憶部29は、画像形成装置20の標準の機能を実現するアプリケーションである標準アプリを利用せずに汎用OSを利用するサービスを拡張アプリに提供する拡張サービス用のプログラム(以下「拡張サービス用プログラム」という。)29eを記憶している。記憶部29は、拡張サービス毎に拡張サービス用プログラムを記憶可能である。例えば、拡張サービス用プログラムとしては、認証システムと通信するための設定値を管理するための拡張サービスである後述の設定値管理サービス用の設定値管理プログラム29fと、認証システムと通信するための拡張サービスである後述の通信サービス用の通信プログラム29gと、認証システムを検出するための拡張サービスである後述の外部システム検出サービス用の外部システム検出プログラム29hと、設定値管理プログラム29f、通信プログラム29gおよび外部システム検出プログラム29hをインストールするための拡張サービスであるインストールサービス用のインストールプログラム29iとが存在する。拡張サービス用プログラムは、例えば、画像形成装置20の製造段階で画像形成装置20にインストールされていても良いし、CD、DVD、USBメモリーなどの外部の記憶媒体から画像形成装置20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から画像形成装置20に追加でインストールされても良い。
【0028】
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、記憶部29またはROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0029】
制御部30は、記憶部29またはROMに記憶されているプログラムを実行することによって、図3に示す制御構成を実現する。
【0030】
図3は、画像形成装置20の制御構成のブロック図である。
【0031】
図3に示すように、制御部30は、汎用OS用プログラム29a(図2参照。)を実行することによって、汎用OS110を実現する。
【0032】
制御部30は、汎用OS110上で動作して、画像処理に関するサービスを提供する画像処理サービス121と、汎用OS110上で動作して、ネットワーク経由の通信に関するサービスを提供するネットワーク通信サービス122と、汎用OS110上で動作して、画像形成装置20の各ハードウェアを操作するサービスを提供するデバイス操作サービス123とを、ファームウェア29b(図2参照。)を実行することによって実現する。画像処理サービス121、ネットワーク通信サービス122およびデバイス操作サービス123は、それぞれ、汎用OS110を介して画像形成装置20の各ハードウェアを制御する。
【0033】
画像処理サービス121は、例えば、スキャナー25で解像度や色などを設定して原稿から読み取った画像データを記憶部29に記憶し、記憶部29に記憶されている画像データを画像処理部23に画像処理させるサービスを提供しても良い。画像処理サービス121は、プリンター24で印刷する画像データをファイルに基づいて描画するサービスを提供しても良い。画像処理サービス121は、拡張アプリから取得した画像データ、スキャナー25によって原稿から読み取った画像データ、または、記憶部29に記憶されている画像データに対して、拡大、縮小、回転、色変換、ノイズ除去、フォーマット変換、文字認識、透かし認識などの画像処理を実行するサービスを提供しても良い。
【0034】
ネットワーク通信サービス122は、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)などの各種のプロトコルを用いてネットワーク通信部26経由でファイルの送受信、ストリーミング、認証データの送受信を実行するサービスを提供しても良い。例えば、ネットワーク通信サービス122は、スキャナー25によって原稿から読み取った画像データや、記憶部29に記憶されるファイルを送受信することも可能である。なお、ネットワーク通信サービス122は、ファックス通信部27によってファクシミリ送受信した画像データの送受信、IC(Integrated Circuit)カードや生体認証によってユーザーを認証するユーザー認証部が画像形成装置20に存在する場合にはユーザー認証部によるユーザー認証の結果の送受信、画像形成装置20にカメラが存在する場合にはカメラによって生成された映像データの送受信などを行うことも可能である。また、ネットワーク通信サービス122は、画像形成装置20の各部の状態、各部の機能の呼び出しの結果などについても、送受信可能である。
【0035】
デバイス操作サービス123は、表示部22への描画、プリンター24の駆動、ファックス通信部27の制御、ユーザー認証、画像形成装置20の各ハードウェアのステータスの取得などの処理を実行するサービスを提供しても良い。デバイス操作サービス123は、例えば、スキャナー25によって原稿から読み取った画像データを記憶部29に記憶するサービスを提供しても良いし、表示部22に表示されるブラウザー上に画像を描画するサービスを提供しても良いし、画像データをプリンター24に送信して画像形成させるサービスを提供しても良いし、記憶部29に記憶されている画像データをファックス通信部27によってファクシミリ送信させるサービスを提供しても良い。デバイス操作サービス123は、例えばフィニッシャーなどのオプション機器が画像形成装置20に存在する場合には例えば製本やステープルなどの処理をオプション機器に実行させるサービスを提供しても良いし、ICカードや生体認証によってユーザーを認証するユーザー認証部が画像形成装置20に存在する場合にはユーザー認証部にユーザー認証を実行させるサービスを提供しても良いし、画像形成装置20にカメラが存在する場合にはカメラに映像データの生成を実行させたり、カメラによって生成された映像データに基づいた視線検出などの各機能を呼び出したりするサービスを提供しても良い。デバイス操作サービス123は、例えばプリンター24の搬送部のモーターの一つを駆動させるといった、画像形成装置20の各ハードウェアの詳細な制御を実行するサービスを提供しても良い。デバイス操作サービス123は、画像形成装置20の各部の状態を取得するサービスを提供しても良い。
【0036】
制御部30は、画像処理サービス121、ネットワーク通信サービス122およびデバイス操作サービス123を呼び出すためのインターフェイスを提供するプラットフォームサービスIF部130を、ファームウェア29bを実行することによって実現する。プラットフォームサービスIF部130は、利用者によるログイン操作を検知するUI(User Interface)操作部131と、認証システムと連携する連携処理部132と、認証システムと通信するための設定値を管理する設定値管理部133と、認証システムと通信する通信部134とを備えている。
【0037】
制御部30は、ファームウェア29bを実行することによって標準アプリを実現する。標準アプリは、プラットフォームサービスIF部130上で動作して、画像形成装置20の各ハードウェアを利用する。例えば、制御部30は、操作部21に入力された指示に応じてスキャナー25によって原稿から画像を読み取って、読み取った画像をプリンター24によって印刷するコピーを実現する標準アプリであるコピーアプリ141と、ネットワーク通信部26によって受信した、例えばPDL(Page Description Language)で記述されたデータなどのデータに基づいた画像をプリンター24によって印刷する標準アプリであるプリンターアプリ142と、操作部21に入力された指示に応じてスキャナー25によって原稿から画像を読み取って、読み取った画像をファックス通信部27によって送信する標準アプリであるFAXアプリ143と、操作部21に入力された指示に応じてスキャナー25によって原稿から画像を読み取って、読み取った画像をネットワーク通信部26によって送信する送信アプリ144とを実現する。プリンターアプリ142は、操作部21に入力された指示に応じて記憶部29に記憶されているファイルに基づいた画像をプリンター24によって印刷しても良い。FAXアプリ143は、ネットワーク通信部26によって受信したファイルに基づいた画像をファックス通信部27によって送信したり、ファックス通信部27によって受信した画像をプリンター24によって印刷したり、ファックス通信部27によって受信した画像を記憶部29に記憶したりしても良い。
【0038】
制御部30は、プラットフォームサービスIF部130を介さずに汎用OS110を利用するサービスを提供する汎用OSサービス基盤150を、拡張用プログラム29c(図2参照。)を実行することによって実現する。汎用OSサービス基盤150は、例えば、汎用OS110上にデバイスドライバーやスクリプトなどの制御プログラムをインストールするなど、汎用OS110に機能を追加するサービスを提供しても良い。
【0039】
制御部30は、拡張アプリ側からプラットフォームサービスIF部130を利用するためのインターフェイスを提供する拡張アプリサービスIF部160を、拡張用プログラム29cを実行することによって実現する。
【0040】
制御部30は、標準アプリを利用して画像形成装置20の標準の機能を拡張アプリに提供するサービスである標準機能サービス170を、拡張用プログラム29cを実行することによって実現する。標準機能サービス170は、拡張アプリサービスIF部160を介して標準アプリを利用する。例えば、拡張アプリは、標準機能サービス170を利用することによって、コピーアプリ141によるコピーの開始の画面を表示部22に表示することができる。また、拡張アプリは、標準機能サービス170を利用することによって、拡張アプリ自身が取得したり、操作部21を介して指定されたりした各種ジョブデータやファイルなどをプリンターアプリ142に印刷させることができる。また、拡張アプリは、標準機能サービス170を利用することによって、FAXアプリ143によって受信されたファクシミリの画像データのうち、操作部21を介して指定された画像データを取得したり、操作部21を介して指定されたファイルなどをFAXアプリ143に送信させたりすることができる。
【0041】
制御部30は、画像形成装置20の標準の機能以外の機能を提供するサービスである拡張サービスを、拡張サービス用プログラム(図2参照。)を実行することによって実現する。例えば、制御部30は、標準アプリを利用せずに拡張アプリサービスIF部160を介してプラットフォームサービスIF部130を利用したり、汎用OSサービス基盤150を利用して汎用OS110を利用したりするサービスを拡張アプリに提供する拡張サービスである拡張機能サービス181と、プラットフォームサービスIF部130を利用せずに汎用OSサービス基盤150を利用して汎用OS110を利用するサービスを拡張アプリに提供する拡張サービスであるバックエンドサービス182とを実現する。制御部30は、拡張機能サービス181以外にも、少なくとも1つの拡張機能サービスを実現可能である。制御部30は、バックエンドサービス182以外にも、少なくとも1つのバックエンドサービスを実現可能である。
【0042】
拡張機能サービスは、画像形成装置20の標準の機能の拡張の機能を拡張アプリに提供するサービスである。拡張機能サービスとしては、例えば、設定値管理プログラム29fを実行することによって実現する設定値管理サービスと、通信プログラム29gを実行することによって実現する通信サービスと、インストールプログラム29iを実行することによって実現するインストールサービスとが存在する。
【0043】
バックエンドサービスは、バックエンドで稼働するサービスである。バックエンドサービスは、画像形成装置20の標準の機能以外の機能のうち、画像形成装置20の標準の機能の拡張の機能以外の機能を提供するサービスである。バックエンドサービスとしては、例えば、外部システム検出プログラム29hを実行することによって実現する外部システム検出サービス、画像形成装置20を監視する機能を提供するサービス、複数の画像形成装置から構成されるシステム全体を監視する機能を提供するサービス、特定のサーバーを監視する機能を提供するサービス、画像形成装置20の印刷枚数を示すカウンターなどの情報を画像形成装置20から収集して、収集した情報を人間が理解することができる形式の情報に変換する機能を提供するサービス、画像形成装置20から出力される情報の形式を旧型のインターフェイスの形式から新型のインターフェイスの形式に変換する機能を提供するサービスが存在する。
【0044】
制御部30は、拡張サービスの起動、開始および停止など、拡張サービスの管理を実行する拡張サービス管理部190を、拡張用プログラム29cを実行することによって実現する。拡張サービス管理部190は、拡張サービスおよび汎用OSサービス基盤150の状態を監視する。
【0045】
制御部30は、拡張アプリの起動、開始および停止など、拡張アプリの管理を実行する拡張アプリ管理部200を、拡張用プログラム29cを実行することによって実現する。
【0046】
制御部30は、拡張アプリ用プログラム29d(図2参照。)を実行することによって、拡張アプリ210を実現する。なお、制御部30は、拡張アプリ210以外にも、少なくとも1つの拡張アプリを実現することが可能である。拡張アプリは、ユーザーが直接的に利用するアプリケーションであり、ユーザーインターフェイスを備えている。利用者は、拡張アプリのユーザーインターフェイスを操作することによって、この拡張アプリが提供する機能を利用することができる。例えば、拡張アプリとしては、OCR(Optical Character Recognition)、監視カメラアプリ、ウォーターマーク作成、請求書作成、社員名簿管理、伝票管理、契約書管理、名刺管理、PDF作成、帳簿管理、グループ管理などの実用アプリでも良いし、汎用OS110上のデバイスドライバーやファームウェアなどの追加変更を行うインストーラーアプリや、その他の管理アプリなどでも良い。拡張アプリは、標準機能サービス170を呼び出して標準アプリを利用して汎用OS110を利用したり、拡張サービスを呼び出して標準アプリを利用せずに汎用OS110を利用したり、汎用OSサービス基盤150を直接呼び出して汎用OS110を利用したりすることが可能である。
【0047】
図4は、1台のコンピューターによって構成される場合の認証システム40のブロック図である。
【0048】
図4に示すように、認証システム40は、種々の操作が入力される例えばボタンなどの操作デバイスである操作部41と、種々の情報を表示する例えばLCDなどの表示デバイスである表示部42と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部43と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDDなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部44と、認証システム40全体を制御する制御部45とを備えている。
【0049】
記憶部44は、利用者の認証のための認証情報44aを記憶可能である。記憶部44は、利用者毎に認証情報を記憶可能である。
【0050】
制御部45は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるメモリーとしてのRAMとを備えている。CPUは、記憶部44またはROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0051】
次に、システム10の動作について説明する。
【0052】
まず、設定値管理プログラム29fをインストールする場合の画像形成装置20の動作について説明する。
【0053】
画像形成装置20の管理者などの利用者は、画像形成装置20への設定値管理プログラム29fのインストールを希望する場合に、画像形成装置20へのインストールを希望する設定値管理プログラムをUSBメモリーに記憶した後、このUSBメモリーを画像形成装置20のUSBポート28に装着することができる。
【0054】
図5は、設定値管理プログラム29fをインストールする場合の画像形成装置20の動作のフローチャートである。
【0055】
画像形成装置20の拡張サービス管理部190は、画像形成装置20のUSBポート28にUSBメモリーが装着されると、インストールサービスを起動する。インストールサービスは、起動されると、図5に示す動作を実行する。
【0056】
図5に示すように、インストールサービスは、USBポート28に装着されたUSBメモリーに設定値管理プログラムが記憶されているか否かを判断する(S301)。ここで、インストールサービスは、拡張アプリサービスIF部160、プラットフォームサービスIF部130、デバイス操作サービス123、汎用OS110、USBポート28を順に経由して、USBメモリーにアクセスする。
【0057】
インストールサービスは、USBポート28に装着されたUSBメモリーに設定値管理プログラムが記憶されているとS301において判断すると、このUSBメモリーに記憶されている設定値管理プログラムを設定値管理プログラム29fとして記憶部29の拡張機能サービス用の領域にインストールする(S302)。ここで、インストールサービスは、拡張アプリサービスIF部160、プラットフォームサービスIF部130、デバイス操作サービス123、汎用OS110を順に経由して、記憶部29にアクセスする。
【0058】
インストールサービスは、USBポート28に装着されたUSBメモリーに設定値管理プログラムが記憶されていないとS301において判断するか、S302の処理が終了すると、図5に示す動作を終了する。
【0059】
以上においては、設定値管理プログラム29fをインストールする場合の画像形成装置20の動作について説明している。しかしながら、通信プログラム29gまたは外部システム検出プログラム29hをインストールする場合の画像形成装置20の動作についても同様である。
【0060】
次に、接続中の認証システムを検出する場合の画像形成装置20の動作について説明する。
【0061】
図6は、接続中の認証システムを検出する場合の画像形成装置20の動作のフローチャートである。
【0062】
図6に示すように、制御部30が外部システム検出プログラム29hを実行することによって実現される外部システム検出サービスは、特定のタイミングに到達したと判断するまで、特定のタイミングに到達したか否かを判断する(S321)。ここで、特定のタイミングとは、例えば周期的なタイミングである。
【0063】
外部システム検出サービスは、特定のタイミングに到達したとS321において判断すると、画像形成装置20に接続中の認証システムを検出する(S322)。ここで、外部システム検出サービスは、拡張アプリサービスIF部160、プラットフォームサービスIF部130、ネットワーク通信サービス122、汎用OS110、ネットワーク通信部26を順に経由して、認証システムにアクセスする。そして、外部システム検出サービスは、認証システムから返信があった場合に、この認証システムに画像形成装置20が接続中であると判断する。
【0064】
外部システム検出サービスは、S322の処理の後、S322において検出した認証システムのシステム名やロケーションなどの、認証システムの識別情報(以下「システム識別情報」という。)を拡張アプリサービスIF部160経由で連携処理部132に通知して(S323)、S321の処理を実行する。
【0065】
次に、利用者が画像形成装置20にログインする場合のシステム10の動作について説明する。
【0066】
図7は、利用者が画像形成装置20にログインする場合のシステム10の動作のシーケンス図である。
【0067】
利用者が操作部21を介してログイン操作を実行すると、図7に示すように、UI操作部131は、操作部21に入力されたログイン操作を検知して(S341)、S341において検知したログイン操作を連携処理部132に通知する(S342)。
【0068】
連携処理部132は、S342においてログイン操作が通知された場合に、S323において通知された最新のシステム識別情報によって示される認証システムが、設定値管理部133において設定値が管理されている認証システム(以下「標準認証システム」という。)41であるとき、設定値管理部133が管理している設定値を取得する(S343)。
【0069】
連携処理部132は、S343において設定値を取得すると、S341において検知した認証情報を使用した認証処理の依頼を、S343において取得した設定値を使用して通信部134によって標準認証システム41に送信する(S344)。ここで、通信部134は、ネットワーク通信サービス122、汎用OS110、ネットワーク通信部26を順に経由して、標準認証システム41にアクセスする。
【0070】
標準認証システム41は、認証処理の依頼が画像形成装置20から送信されると、この依頼に含まれる認証情報と、標準認証システム41が記憶している認証情報とに基づいて、認証処理を実行し(S345)、S345における認証処理の結果を画像形成装置20に送信する(S346)。
【0071】
連携処理部132は、S342においてログイン操作が通知された場合に、S323において通知された最新のシステム識別情報によって示される認証システムが、標準認証システム41ではない、すなわち、設定値管理サービス181aにおいて設定値が管理されている認証システム(以下「拡張認証システム」という。)42であるとき、設定値管理サービス181aが管理している設定値を拡張アプリサービスIF部160経由で取得する(S347)。なお、連携処理部132は、S323において通知された最新のシステム識別情報によって示される認証システムが拡張認証システムであるか否かを、設定値管理サービス181aに問い合わせて判断する。
【0072】
連携処理部132は、S347において設定値を取得すると、S341において検知した認証情報を使用した認証処理の依頼を、S347において取得した設定値を使用して拡張アプリサービスIF部160経由で通信サービス181bによって拡張認証システム42に送信する(S348)。ここで、通信サービス181bは、拡張アプリサービスIF部160、プラットフォームサービスIF部130、ネットワーク通信サービス122、汎用OS110、ネットワーク通信部26を順に経由して、拡張認証システム42にアクセスする。
【0073】
拡張認証システム42は、認証処理の依頼が画像形成装置20から送信されると、この依頼に含まれる認証情報と、拡張認証システム42が記憶している認証情報とに基づいて、認証処理を実行し(S349)、S349における認証処理の結果を画像形成装置20に送信する(S350)。
【0074】
画像形成装置20の連携処理部132は、標準認証システム41による認証処理の結果を通信部134経由で受信するか、拡張認証システム42による認証処理の結果を通信サービス181b経由で受信すると、受信した認証処理の結果に基づいて利用者のログインの可否を決定する(S351)。すなわち、連携処理部132は、認証処理の結果が認証の成功である場合に利用者のログインを許可し、認証処理の結果が認証の失敗である場合に利用者のログインを許可しない。
【0075】
以上に説明したように、画像形成装置20は、標準認証システム41と通信するための設定値を管理する設定値管理部133用のプログラムがファームウェア29bに含まれている一方、拡張認証システム42と通信するための設定値を管理する設定値管理サービス181a用のプログラムである設定値管理プログラム29fがファームウェア29bとは別のプログラムであるので、ファームウェア29bが更新されなくても、設定値管理プログラム29fが更新されるだけで、認証システムとの連携に関してカスタマイズされることができる。すなわち、画像形成装置20は、認証システムとの連携に関するカスタマイズ性を向上することができる。したがって、画像形成装置20は、認証システムとの連携に関するカスタマイズを実行するために画像形成装置20のファームウェア29bを更新する必要がある構成と比較して、認証システムとの連携に関するカスタマイズを実行するためのソフトウェアの開発期間を短縮することができる。
【0076】
画像形成装置20は、標準認証システム41と通信する通信部134用のプログラムがファームウェア29bに含まれている一方、拡張認証システム42と通信する通信サービス181b用のプログラムである通信プログラム29gがファームウェア29bとは別のプログラムであるので、ファームウェア29bが更新されなくても、通信プログラム29gが更新されるだけで、認証システムとの連携に関してカスタマイズされることができる。
【0077】
画像形成装置20は、画像形成装置20に接続中の認証システムを検出する外部システム検出サービス用のプログラムである外部システム検出プログラム29hがファームウェア29bとは別のプログラムであるので、ファームウェア29bが更新されなくても、外部システム検出プログラム29hが更新されるだけで、認証システムとの連携に関してカスタマイズされることができる。
【0078】
画像形成装置20は、設定値管理プログラム29fが画像形成装置20のファームウェア29bとは別のプログラムであるので、設定値管理プログラム29fがインストールされたことによって画像形成装置20の動作に悪影響があった場合に、設定値管理プログラム29fが削除されることによって画像形成装置20の動作が容易に正常化されることができる。設定値管理プログラム29fについて説明しているが、通信プログラム29gおよび外部システム検出プログラム29hについても同様である。
【0079】
画像形成装置20は、拡張認証システム42と通信する通信サービス181bを、標準認証システム41と通信する通信部134とは別に備えているので、拡張認証システム42との通信方式が、標準認証システム41との通信方式と異なる場合であっても、拡張認証システム42と適切に通信することができる。しかしながら、画像形成装置20は、標準認証システム41との通信方式と、拡張認証システム42との通信方式とが同一である場合には、拡張認証システム42と通信部134によって通信することによって、通信サービス181bを備えなくても良い。
【0080】
画像形成装置20は、本実施の形態において、拡張サービス用のプログラムが記憶されているUSBメモリーがUSBポート28に装着された場合に、このプログラムをインストールする。しかしながら、画像形成装置20は、他の方法によって拡張サービス用のプログラムをインストールしても良い。例えば、画像形成装置20は、拡張サービス用のプログラムが記憶されている、USBメモリー以外の記憶デバイスが接続された場合に、このプログラムをインストールしても良い。
【0081】
本実施の形態におけるいずれかの複数のプログラムは、1つのプログラムとして構成されても良い。例えば、ファームウェア29bと、拡張用プログラム29cとは、1つのプログラムとして構成されても良い。また、設定値管理プログラム29f、通信プログラム29gおよび外部システム検出プログラム29hの少なくとも2つは、1つのプログラムとして構成されても良い。
【0082】
本発明の外部システムは、本実施の形態において認証システムであるが、例えばアドレス帳のデータを画像形成装置に提供するシステムなど、認証システム以外のシステムでも良い。
【0083】
本発明の電子機器は、本実施の形態において画像形成装置であるが、例えばPC(Personal Computer)など、画像形成装置以外の電子機器でも良い。
【符号の説明】
【0084】
20 画像形成装置(電子機器)
29b ファームウェア
29e 拡張サービス用プログラム(拡張サービス用のプログラム)
29f 設定値管理プログラム(拡張サービス用のプログラム)
29g 通信プログラム(拡張サービス用のプログラム)
29h 外部システム検出プログラム(拡張サービス用のプログラム)
29i インストールプログラム(拡張サービス用のプログラム)
40 認証システム(外部システム)
41 標準認証システム(外部システム、第1の外部システム)
42 拡張認証システム(外部システム、第2の外部システム)
132 連携処理部
133 設定値管理部
134 通信部
181a 設定値管理サービス(拡張サービス)
181b 通信サービス(拡張サービス)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7