(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】架台
(51)【国際特許分類】
E04D 13/00 20060101AFI20240710BHJP
H02S 20/23 20140101ALI20240710BHJP
H02S 20/30 20140101ALI20240710BHJP
E04D 13/18 20180101ALN20240710BHJP
E04D 1/30 20060101ALN20240710BHJP
【FI】
E04D13/00 J ETD
H02S20/23 B
H02S20/30 C
E04D13/18
E04D1/30 603H
(21)【出願番号】P 2023054580
(22)【出願日】2023-03-30
【審査請求日】2023-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】522459111
【氏名又は名称】サンスタック エルエルシー
(73)【特許権者】
【識別番号】522459122
【氏名又は名称】ルーフ アンド ソーラー テクノロジーズ インコーポレイテッド ドゥーイング ビジネス アズ インテグリティ ソーラー マウンツ
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【氏名又は名称】榊原 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100181593
【氏名又は名称】庄野 寿晃
(72)【発明者】
【氏名】小林 修一
【審査官】櫻井 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-180668(JP,A)
【文献】特開2015-074903(JP,A)
【文献】再公表特許第2012/165538(JP,A1)
【文献】登録実用新案第3171824(JP,U)
【文献】国際公開第2023/026579(WO,A1)
【文献】特開2017-071921(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/00
E04D 13/18
E04D 1/30
H02S 20/23
H02S 20/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建造物の屋根面に設置される設置対象を固定するための固定ユニットと、
前記固定ユニットを下方から受ける受け部材と、
前記屋根面からの高さ方向に調整可能に前記受け部材を固定するための受け部材取付け部が形成されていると共に、前記屋根面に固定されるベースユニットと、
前記受け部材取付け部に取り付けられることで、前記ベースユニットに対して前記受け部材を固定する第1の留め具と、を備え、
前記受け部材は、前記固定ユニットの一部を挟み込む挟込み部を有すると共に、前記第1の留め具が挿入される被挿入部分が形成され、
前記第1の留め具は、前記受け部材取付け部に取付け可能な形状、且つ、前記被挿入部分に挿入可能な形状に形成されると共に、前記挟込み部において、前記固定ユニットの一部を挟圧
し、
前記ベースユニットは、
支持部材固定用溝が形成されているベースと、
前記支持部材固定用溝に対してスライド可能に嵌め込まれるスライド部材と、
前記スライド部材に固定されると共に、前記受け部材取付け部が設けられている支持部材と、を有する、架台。
【請求項2】
前記受け部材取付け部は、前記第1の留め具が挿入されると共に、前記高さ方向に延びる高さ方向調整用溝である、請求項1に記載の架台。
【請求項3】
前記被挿入部分は、孔又は切欠きであり、
前記被挿入部分は、前記受け部材が前記固定ユニットの一部を挟み込む位置から下側の位置に形成されている、請求項1に記載の架台。
【請求項4】
前記固定ユニット及び前記受け部材の一方には、第1係止部が形成され、
前記固定ユニット及び前記受け部材の他方には、前記第1係止部が係止することで、前記受け部材から前記固定ユニットが前記高さ方向の上方に外れることを抑制する第1被係止部が形成されている、請求項1に記載の架台。
【請求項5】
前記固定ユニットは、
前記設置対象が配置される設置対象配置部材と、
前記設置対象配置部材に配置された前記設置対象を押さえて固定する固定部材と、
前記設置対象配置部材と前記固定部材とで前記設置対象を挟み込むと共に、前記設置対象配置部材と前記固定部材とを締結する第2の留め具と、を有する、請求項1に記載の架台。
【請求項6】
前記建造物は、屋根の軒と棟とを有し、
前記設置対象配置部材には、前記建造物の前記棟から前記軒への方向である軒棟方向に交差する方向、又は、前記軒棟方向と同一の方向に沿って固定部材取付け用溝が形成され、
前記固定部材取付け用溝には、第2被係止部が形成され、
前記第2の留め具には、前記第2被係止部に係止する第2係止部が形成されている、請求項
5に記載の架台。
【請求項7】
前記第2の留め具は、前記固定部材取付け用溝に前記固定部材を取り付けるための菱形ボルト又は菱形ナットを有し、
前記第2係止部は、前記菱形ボルト又は前記菱形ナットの菱形部分に設けられている、請求項
6に記載の架台。
【請求項8】
前記設置対象配置部材は、一方の端部から他方の端部まで延設されている形状に形成され、
前記固定ユニットは、前記設置対象配置部材の一方の端部の少なくとも一部を覆うカバーを有し、
前記カバーは、前記設置対象配置部材に配置されると共に、前記固定部材によって押さえられて、前記設置対象配置部材に固定される、請求項
5に記載の架台。
【請求項9】
前記カバーは、カバー本体と、前記カバー本体と前記設置対象配置部材との間に配置され、前記設置対象配置部材からの前記カバー本体の前記高さ方向の位置を調整するスペーサーと、を有する、請求項
8に記載の架台。
【請求項10】
前記固定ユニットは、前記設置対象配置部材に配置されると共に、前記固定部材によって押さえられて、前記設置対象配置部材に固定される固定部材用受け部材を有し、
前記固定部材用受け部材は、前記設置対象と共に前記設置対象配置部材に配置される、又は、前記設置対象に代えて前記設置対象配置部材に配置される、請求項
5に記載の架台。
【請求項11】
前記設置対象配置部材には、前記設置対象が配置される配置面が設けられ、
前記固定ユニットは、前記配置面に配置される面を有すると共に、前記配置面に対して前記固定部材を支持することで、前記配置面に対して前記固定部材が倒れることを抑制する倒れ抑制部材を有する、請求項
5に記載の架台。
【請求項12】
前記倒れ抑制部材には、前記配置面に配置されている前記設置対象に係止することで、前記配置面に対して、前記固定部材が前記倒れ抑制部材と共に倒れることを抑制する第3係止部が形成されている、請求項
11に記載の架台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、架台に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の機能パネルの取付構造では、支持瓦に設けられた支持片に対して、固定具を介して、機能パネルを支持するための桟材が固定されている。この特許文献1に記載のものにおいては、固定具は、支持瓦に設けられた支持片にボルトで取り付けられていると共に、桟材は、固定具にビスで取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のものでは、支持片に対して、ボルト及びビスの2つの留め具によって、固定具を介して桟材が固定される。したがって、特許文献1に記載のものでは、ボルトのネジ回しの作業とビスのネジ回しの作業との複数の作業を行う必要があり、支持片、固定具及び桟材の取付けの作業の効率が悪いという課題があった。結果として、支持片、固定具及び桟材を用いて取り付けられる設置対象物を屋根面へ設置する作業の効率が悪くなり、改善の余地があった。
【0005】
本発明は、上述の事情の下になされたもので、建造物の屋根面への設置対象の設置作業の効率を向上させることができる架台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明に係る架台は、
建造物の屋根面に設置される設置対象を固定するための固定ユニットと、
前記固定ユニットを下方から受ける受け部材と、
前記屋根面からの高さ方向に調整可能に前記受け部材を固定するための受け部材取付け部が形成されていると共に、前記屋根面に固定されるベースユニットと、
前記受け部材取付け部に取り付けられることで、前記ベースユニットに対して前記受け部材を固定する第1の留め具と、を備え、
前記受け部材は、前記固定ユニットの一部を挟み込む挟込み部を有すると共に、前記第1の留め具が挿入される被挿入部分が形成され、
前記第1の留め具は、前記受け部材取付け部に取付け可能な形状、且つ、前記被挿入部分に挿入可能な形状に形成されると共に、前記挟込み部において、前記固定ユニットの一部を挟圧し、
前記ベースユニットは、
支持部材固定用溝が形成されているベースと、
前記支持部材固定用溝に対してスライド可能に嵌め込まれるスライド部材と、
前記スライド部材に固定されると共に、前記受け部材取付け部が設けられている支持部材と、を有する。
【0007】
前記受け部材取付け部は、前記第1の留め具が挿入されると共に、前記高さ方向に延びる高さ方向調整用溝であってもよい。
【0008】
前記被挿入部分は、孔又は切欠きであり、
前記被挿入部分は、前記受け部材が前記固定ユニットの一部を挟み込む位置から下側の位置に形成されていてもよい。
【0009】
前記固定ユニット及び前記受け部材の一方には、第1係止部が形成され、
前記固定ユニット及び前記受け部材の他方には、前記第1係止部が係止することで、前記受け部材から前記固定ユニットが前記高さ方向の上方に外れることを抑制する第1被係止部が形成されていてもよい。
【0011】
前記固定ユニットは、
前記設置対象が配置される設置対象配置部材と、
前記設置対象配置部材に配置された前記設置対象を押さえて固定する固定部材と、
前記設置対象配置部材と前記固定部材とで前記設置対象を挟み込むと共に、前記設置対象配置部材と前記固定部材とを締結する第2の留め具と、を有していてもよい。
【0012】
前記建造物は、屋根の軒と棟とを有し、
前記設置対象配置部材には、前記建造物の前記棟から前記軒への方向である軒棟方向に交差する方向、又は、前記軒棟方向と同一の方向に沿って固定部材取付け用溝が形成され、
前記固定部材取付け用溝には、第2被係止部が形成され、
前記第2の留め具には、前記第2被係止部に係止する第2係止部が形成されていてもよい。
【0013】
前記第2の留め具は、前記固定部材取付け用溝に前記固定部材を取り付けるための菱形ボルト又は菱形ナットを有し、
前記第2係止部は、前記菱形ボルト又は前記菱形ナットの菱形部分に設けられていてもよい。
【0014】
前記設置対象配置部材は、一方の端部から他方の端部まで延設されている形状に形成され、
前記固定ユニットは、前記設置対象配置部材の一方の端部の少なくとも一部を覆うカバーを有し、
前記カバーは、前記設置対象配置部材に配置されると共に、前記固定部材によって押さえられて、前記設置対象配置部材に固定されていてもよい。
【0015】
前記カバーは、カバー本体と、前記カバー本体と前記設置対象配置部材との間に配置され、前記設置対象配置部材からの前記カバー本体の前記高さ方向の位置を調整するスペーサーと、を有していてもよい。
【0016】
前記固定ユニットは、前記設置対象配置部材に配置されると共に、前記固定部材によって押さえられて、前記設置対象配置部材に固定される固定部材用受け部材を有し、
前記固定部材用受け部材は、前記設置対象と共に前記設置対象配置部材に配置される、又は、前記設置対象に代えて前記設置対象配置部材に配置されていてもよい。
【0017】
前記設置対象配置部材には、前記設置対象が配置される配置面が設けられ、
前記固定ユニットは、前記配置面に配置される面を有すると共に、前記配置面に対して前記固定部材を支持することで、前記配置面に対して前記固定部材が倒れることを抑制する倒れ抑制部材を有していてもよい。
【0018】
前記倒れ抑制部材には、前記配置面に配置されている前記設置対象に係止することで、前記配置面に対して、前記固定部材が前記倒れ抑制部材と共に倒れることを抑制する第3係止部が形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る架台は、ベースユニットに対して受け部材を固定すると共に、受け部材の挟込み部において、固定ユニットの一部を挟圧する第1の留め具を備える。このため、本発明に係る架台においては、第1の留め具によって、受け部材をベースユニットに固定できると共に、固定ユニットを受け部材に固定することができる。これにより、本発明においては、建造物の屋根面への設置対象の設置作業の効率を向上させる架台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る架台の斜視図である。
【
図4】実施の形態1に係る架台の分解斜視図(その1)である。
【
図5】実施の形態1に係る架台の分解背面図である。
【
図6】実施の形態1に係る固定ユニットの分解斜視図である。
【
図7A】実施の形態1に係る架台の固定ユニットの機能を説明するための分解斜視図(その1)である。
【
図7B】実施の形態1に係る架台の固定ユニットの機能を説明するための分解斜視図(その2)である。
【
図8】実施の形態1に係る架台の分解斜視図(その2)である。
【
図9】実施の形態1に係る架台のベースの斜視図である。
【
図10】実施の形態1に係る架台のベースの平面図である。
【
図11】実施の形態1に係る架台の分解断面図である。
【
図12】実施の形態1に係る架台の分解側面図(その1)である。
【
図13】実施の形態1に係る架台の分解側面図(その2)である。
【
図14】実施の形態1に係る架台の効果を説明するための側面図である。
【
図16】実施の形態1に係る架台のベースの効果を説明するための平面図である。
【
図17】実施の形態2に係る架台の分解斜視図である。
【
図19】実施の形態3に係る架台の背面図(その1)である。
【
図21】実施の形態3に係る架台の分解斜視図である。
【
図22】実施の形態3に係る架台の固定部材及び倒れ特性部材の側面図である。
【
図25】実施の形態3に係る架台の背面図(その2)である。
【
図26】実施の形態4に係る架台の分解斜視図である。
【
図27】実施の形態5に係る架台の分解斜視図である。
【
図28】実施の形態6に係る架台の固定ユニットの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について、図を用いて説明する。なお、理解を容易にするために、相互に直交するXYZ座標を設定し、適宜参照する。XYZ座標のXY平面は、架台1が設置される屋根面Rに平行な面である。Z軸方向は、屋根面Rからの高さ方向Hに平行な方向である。また、本実施の形態1において、建造物の棟から軒への方向である軒棟方向は、X軸方向と同一の方向である。
【0022】
架台1は、
図1及び
図2に示すように、例えば、建造物の屋根面Rに取り付けられ、屋根面Rに設置される設置対象としての太陽光パネルPを支持するために用いられる。なお、本実施の形態1において、架台1が取り付けられる建造物は、屋根の軒と棟とを有する家屋である。実施の形態1に係る架台1は、固定ユニット30と、受け部材40と、ベースユニット50と、第1の留め具60とを備える。
【0023】
固定ユニット30は、
図2及び
図3に示すように、太陽光パネルPを固定する。固定ユニット30は、第1の留め具60によって、受け部材40に固定されている。固定ユニット30は、設置対象配置部材31と、固定部材32と、カバー37と、固定部材用受け部材38と、第2の留め具39とを有する。固定ユニット30の各構成部品は、例えば、金属より形成されている。しかしながら、これに限られない。固定ユニット30の各構成部品は、金属以外の素材より形成されていてもよい。例えば、固定ユニット30の各構成部品は、樹脂やセラミックなどの剛性の高い素材でもよい。また、固定ユニット30の各構成部品の一部は、異なる素材より形成されていてもよい。しかしながら、固定ユニット30の各構成部品は、金属より形成されていることが好ましく、さらに好ましくは、固定ユニット30の各構成部品の全ては、製造コストの観点からは、同一の金属素材から形成されていることが好ましい。
【0024】
設置対象配置部材31は、本実施の形態1においては、Y軸方向に延設されている横桟(よこざん)である。設置対象配置部材31は、そのXZ断面がZ軸方向を長手方向とする長方形状の角筒形状となるように形成されている。設置対象配置部材31は、例えば、金属を押出し成形することにより形成されている。具体的には、設置対象配置部材31は、例えば、アルミニウムを押出し成形することにより形成されている。この設置対象配置部材31の+Z側の上面には、建造物の棟から軒への方向である軒棟方向に直交するY軸方向に沿って固定部材取付け用溝31aが形成されている。なお、設置対象配置部材31は、本実施の形態1においては、軒棟方向に直交する方向に延設される横桟である。しかしながら、これに限られない。設置対象配置部材31は、横桟以外の桟(さん)であってもよい。例えば、設置対象配置部材31は、軒棟方向と同一の方向に延設される縦桟(たてざん)であってもよい。また、設置対象配置部材31は、軒棟方向に交差する方向に延設されている横桟や縦桟以外の桟(さん)であってもよい。また、設置対象配置部材31には、
図4に示すように、第1係止部31bと、第2被係止部31cと、隔壁部31dとが形成されている。
【0025】
第1係止部31bは、設置対象配置部材31の-Z側の下端に設けられている。第1係止部31bは、Y軸方向に沿って延びる線状に形成されている。
【0026】
第2被係止部31cは、固定部材取付け用溝31aの上方(+Z方向)の開口に設けられている。
【0027】
隔壁部31dは、設置対象配置部材31の筒孔を2つに区画するように形成されている。隔壁部31dは、設置対象配置部材31の剛性を高めるために形成されている。
【0028】
設置対象配置部材31の+Z側の上面は、太陽光パネルPが配置される面である。この+Z側の上面は、太陽光パネルPが配置されやすいように、YZ平面に平行な面に形成されている。
【0029】
固定部材32は、
図3及び
図5に示すように、設置対象配置部材31の上面に配置された太陽光パネルPを挟み込むと共に、設置対象配置部材31に固定される金具である。本実施の形態1は、固定部材32を3つ備え、3つの固定部材32が2枚の太陽光パネルPを固定する。この固定部材32は、側壁部32-1、32-2と、連結板部32-3と、延設部32-4、32-5とを有する。
【0030】
側壁部32-1、32-2は、YZ平面に平行な板状に形成されている。
【0031】
連結板部32-3は、XY平面に平行な板状に形成されている。この連結板部32-3は、側壁部32-1、32-2を連結する。連結板部32-3には、第2の留め具39が挿入される孔が形成されている。
【0032】
延設部32-4は、側壁部32-1の上端(+Z側の端部)から延設されている。延設部32-4は、太陽光パネルP、カバー37、及び固定部材用受け部材38のいずれかを設置対象配置部材31に対して押さえる。延設部32-4の-Z側の下面には、被係止部32-4aが形成されている。
【0033】
延設部32-5は、側壁部32-2の上端(+Z側の端部)から、延設部32-4の延設方向とは反対の方向に延設されている。延設部32-5は、太陽光パネルP、カバー37、及び固定部材用受け部材38のいずれかを設置対象配置部材31に対して押さえる。延設部32-5の-Z側の下面には、延設部32-4とは異なり、被係止部は形成されていない。
【0034】
カバー37は、設置対象配置部材31の+Y側の端部を覆う。カバー37は、導電性の素材からなる。カバー37は、例えば、金属を押出し成形することにより形成されている。具体的には、カバー37は、例えば、アルミニウムを押出し成形することにより形成されてから、表面に黒色のカラーアルマイト処理が施されることにより、アルミニウム自体の色であるシルバー色を覆って形成されている。このカバー37は、カバー本体37-1と、スペーサー37-2とを有する。
【0035】
カバー本体37-1は、
図5に示すように、Y軸方向に延びる筒状の筒状部37-1aを有する。筒状部37-1aは、スペーサー37-2を介して、設置対象配置部材31の+Z側の面と固定部材32の延設部32-4との間に配置される。筒状部37-1aの上端には、係止部37-1bが形成されている。係止部37-1bは、固定部材32の延設部32-4に形成されている被係止部32-4aに係止する。
【0036】
スペーサー37-2は、板状に形成されている。スペーサー37-2は、カバー本体37-1と設置対象配置部材31との間に配置され、設置対象配置部材31からのカバー本体37-1の高さ方向Hの位置を調整する。スペーサー37-2には、
図4に示すように、Z軸方向に貫通する孔37-2aが形成されている。この孔37-2aには、第2の留め具39が挿入される。
【0037】
固定部材用受け部材38は、
図3及び
図5に示すように、設置対象配置部材31の-Y側の端部に配置されると共に、固定部材32によって押さえられて、設置対象配置部材31に固定される。固定部材用受け部材38は、そのZ軸方向の高さが、太陽光パネルPの高さと同じ高さとなるように形成されている。
図5に示すように、固定部材用受け部材38には、係止部38aと、引掛け部38bとが形成されている。
【0038】
係止部38aは、固定部材用受け部材38の上端に形成されている。係止部38aは、固定部材32の延設部32-4に形成されている被係止部32-4aに係止する。
【0039】
引掛け部38bは、固定部材用受け部材38の下端に形成されている。
図4及び
図5に示すように、引掛け部38bは、上側(+Z側)から固定部材取付け用溝31aに挿入されて、固定部材取付け用溝31aに形成されている第2被係止部31cに引っ掛けられる。
【0040】
第2の留め具39は、
図3及び
図5に示すように、設置対象配置部材31と固定部材32とで太陽光パネルPを挟み込むと共に、設置対象配置部材31と固定部材32とを締結する。第2の留め具39には、第2係止部39aが形成されている。
【0041】
具体的には、
図6、
図7A及び
図7Bに示すように、第2の留め具39は、ボルト頭部39dが菱形部分に形成されているボルト39b(菱形ボルト)と、ナット39cとを有する。本実施の形態1においては、第2係止部39aは、このボルト頭部39dに設けられている。第2係止部39aは、固定部材取付け用溝31aの第2被係止部31cに係止するために用いられる。また、第2の留め具39は、ボルト頭部39dがZ軸方向回りに回転可能に固定部材32に設けられている。具体的には、第2の留め具39のボルト頭部39dは、上側(+Z側)から固定部材取付け用溝31aに挿入可能な第1位置(
図6及び
図7A参照)から、固定部材取付け用溝31aに係止する第2位置(
図7B参照)にZ軸方向回りに回転する。第2位置に回転したボルト頭部39dの第2係止部39aは、固定部材取付け用溝31aに引っ掛けられる。
【0042】
受け部材40は、
図8に示すように、固定ユニット30を下方から受ける。受け部材40は、例えば、金属を押出し成形することにより形成されている。具体的には、受け部材40は、例えば、アルミニウムを押出し成形することにより形成されている。受け部材40は、第1の留め具60が取り付けられる受け部材本体41と、受け部材本体41の上端に設けられている挟込み部42とを有する。
【0043】
受け部材本体41には、第1の留め具60が挿入される孔40a(被挿入部分)が形成されている。また、受け部材本体41は、側壁部41-1、41-2と、底板部41-3とを有する。
【0044】
側壁部41-1、41-2は、YZ平面に平行な板状に形成されている。孔40aは、これらの側壁部41-1、41-2をX軸方向に貫通して形成されている。側壁部41-1、41-2のうちの側壁部41-2は、第1の留め具60によって、ベースユニット50に接触して固定される部分である。
【0045】
底板部41-3は、XY平面に平行な板状に形成されている。この底板部41-3は、側壁部32-1、32-2の下端(-Z側の端部)を接続する。
【0046】
挟込み部42は、固定ユニット30の設置対象配置部材31の下端を挟み込む部分である。挟込み部42には、設置対象配置部材31の第1係止部31bが係止する第1被係止部40bが形成されている。挟込み部42は、受け部材本体41の側壁部41-1、41-2の上端(+Z側の端部)から上方(+Z方向)に延設される延設部42-1、42-2を有する。延設部42-1と延設部42-2とが互いに対向する対向面それぞれには、第1被係止部40bが形成されている。
【0047】
ベースユニット50は、
図1に示すように、屋根面Rからの高さ方向Hに調整可能に受け部材40を固定すると共に、受け部材40を介して固定ユニット30を支持する。ベースユニット50は、
図8に示すように、ベース10と、スライド金具S(スライド部材)と、支持部材20と、支持部材取付け用留め具B1とを有する。
【0048】
ベース10は、例えば、金属より形成されている。具体的には、ベース10は、例えば、金型を用いたダイカストにより形成されている。このベース10は、ベース本体15と、壁部16とを備える。
【0049】
ベース本体15は、屋根面Rに固定される。また、ベース本体15には、支持部材20を固定するために用いられる固定用溝としての第1溝10a(支持部材固定用溝)が形成されている。このベース本体15は、第1溝10aが設けられている溝形成部分11と、溝形成部分11から+Y方向及び-Y方向に張り出されて形成されている板状のフランジ部分14R、14Lとを有する。
【0050】
溝形成部分11には、第1溝10aが軒棟方向と同一の方向である第1方向D1に沿って形成されている。この溝形成部分11は、内側に第1溝10aを形成する一対の側壁部11R、11Lを有する。
【0051】
側壁部11R、11Lには、
図9に示すように、第1溝10aから、ベース本体15の-Z側の裏面18に通じる流路17が形成されている。流路17は、雨水などの流体が流れることが可能なものとして形成されている。なお、ベース10は、その裏面18に、例えば、ブチルゴムからなるシート90が貼り付けられて使用される。したがって、流路17を流れる雨水は、下方向(-Z方向)には流出しない。側壁部11R、11Lの軒側(+X側)の端部には、流路17を流れる雨水を側壁部11R、11Lの内部からのベース本体15の外部に流す排出口17aが形成されている。なお、図で示したブチルゴムからなるシート90の形状は、例示であり、これに限定されるものではない。また、シート90の素材は、ブチルゴムに限られず、ブチルゴム以外のものであってもよい。
【0052】
また、一対の側壁部11R、11Lのそれぞれの対向面には、スライド金具Sの一部が嵌まる一対の第2溝12R、12Lが形成されている。
【0053】
第2溝12R、12Lは、第1方向D1(軒棟方向)に沿って延びるように形成されている。第2溝12R、12Lには、スライド規制部13R、13Lが形成されている。なお、本実施の形態1においては、スライド規制部13R、13Lは、第2溝12R、12Lそれぞれに形成されていることで、2つ形成されている。しかしながら、これに限られない。スライド規制部13R、13Lは、第2溝12R、12Lの一方に形成されていてもよい。
【0054】
スライド規制部13R、13Lは、ベース10に対するスライド金具Sの第1方向D1へのスライドを規制するために形成されている。本実施の形態1においては、スライド規制部13R、13Lは、ベース10に対するスライド金具Sの+X方向へのスライドを規制する。
【0055】
フランジ部分14R、14Lには、
図10に示すように、留め具挿入用孔14a-1~14a-4がZ軸方向に貫通して形成されている。
【0056】
留め具挿入用孔14a-1~14a-6は、ベース10を取り付けるためのベース取付け用留め具B2(
図2参照)が挿入される円孔である。
【0057】
壁部16は、
図9に示すように、ベース本体15において棟寄り(-X寄り)の端部に設けられ、XY平面に対して上方(+Z方向)に突出して形成されている。壁部16は、鋳造により、ベース本体15に一体的に形成されている。壁部16は、例えば、棟側から流れる雨水が、留め具挿入用孔14a-2、14a-4に挿入される留め具にかかることを抑制するために用いられる。この壁部16には、第1傾斜面16-1と第2傾斜面16-2と、突出面16-3とが形成されている。
【0058】
第1傾斜面16-1は、
図9及び
図10に示すように、第1方向D1に対して傾斜して形成されている。
【0059】
第2傾斜面16-2は、第1傾斜面16-1とは別の傾斜面である。第2傾斜面16-2は、第1方向D1に対して傾斜して形成されている。
【0060】
突出面16-3は、第1傾斜面16-1と第2傾斜面16-2との間に設けられている。突出面16-3は、棟方向(-X方向)に突出して形成されている。突出面16-3は、本実施の形態1においては、曲面に形成されている。
【0061】
上述のように構成されているベース10は、例えば、少なくとも二つの金型を上下方向(+Z方向及び-Z方向)に開く鋳造により、ベース本体15と壁部16とを一体的に製造される。しかしながら、これに限らず、ベース本体15と壁部16とを一体的に形成できる製造方法であれば、鋳造以外の製造方法であってもよい。また、ベース10は、鋳造のうちのダイカストにより製造されることが好ましい。しかしながら、これに限られない。ベース10は、ダイカスト以外の砂型や石膏型、樹脂型、ロストワックスなどの鋳造により製造されてもよい。
【0062】
スライド金具Sは、
図4に示すように、ベース10の第1溝10aに対して第1方向D1にスライド可能に嵌め込まれている。スライド金具Sは、ベース10に対して、第1方向D1における任意の位置で取り付けられることにより、第1方向D1における太陽光パネルPの位置決めを行う。スライド金具Sは、例えば、金属より形成されており、具体的には、ベース10と同じ素材の金属より形成されている。このスライド金具Sには、ネジ孔Saが形成されている。
【0063】
ネジ孔Saは、支持部材取付け用留め具B1がねじ込まれると共に、内周面が雌ネジ面に形成されている。このネジ孔Saは、Z軸方向に貫通して形成されている。
【0064】
スライド金具Sには、
図11に示すように、ネジ孔Saに加えて、一対の嵌込部Sbが形成されている。
【0065】
嵌込部Sbは、ベース10が有する側壁部11R、11Lに形成されている第2溝12R、12Lに嵌まる部分である。嵌込部Sbは、そのYZ断面がL字形状に形成されている。
【0066】
支持部材20は、
図8に示すように、XZ断面がL字形状に形成され、L字形状の上端近傍で受け部材40を支持するL字アングル金具である。支持部材20は、ベースユニット50のスライド金具Sに固定される。この支持部材20には、高さ方向調整用溝21(受け部材取付け部)と、突出部23とが設けられている。
【0067】
高さ方向調整用溝21(受け部材取付け部)は、高さ方向Hに長く延びる溝である。高さ方向調整用溝21は、第1の留め具60が挿入される。高さ方向調整用溝21は、受け部材40の高さ方向Hの位置を調整するために使用される。
【0068】
突出部23は、支持部材20の上端(+Z側の端部)から+X方向に突出する。この突出部23は、第1の留め具60が有するボルト頭部が引っ掛かることにより、第1の留め具60が高さ方向調整用溝21から上方(+Z方向)に外れることを抑制する。なお、本実施の形態1においては、突出部23は、支持部材20の上端(+Z側の端部)から+X方向に突出する。しかしながら、これに限られない。突出部23は、支持部材20の上端(+Z側の端部)から、+X方向とは逆の-X方向に突出してもよい。ただし、突出部23が-X方向に突出すると、支持部材20に取り付けられている受け部材40に干渉するおそれがある。このため、突出部23は、支持部材20の上端(+Z側の端部)から+X方向に突出する方が好ましい。
【0069】
支持部材取付け用留め具B1は、
図11に示すように、例えば、ボルトやネジから構成されている。支持部材取付け用留め具B1は、スライド金具Sのネジ孔Saにねじ込まれる。支持部材取付け用留め具B1は、スライド金具Sに対して支持部材20に取り付けるために用いられる。
【0070】
第1の留め具60は、
図8に示すように、ボルト61とナット62とを有する。ボルト61は、例えば、ボルトやネジから構成されている。本実施の形態1においては、第1の留め具60のボルト61は、ナット62にねじ込むものである。しかしながら、これに限られない。例えば、受け部材40の孔40aをネジ孔として、ボルト61は、この孔40aにねじ込むものにしてもよい。この場合、ナット62を割愛することができ、第1の留め具60は、ボルト61のみから構成される。
【0071】
上述のように構成されている架台1の施工方法について、図を用いて説明する。
【0072】
架台1及び太陽光パネルPを建造物の屋根面Rに設置する場合、
図8に示すように、屋根面Rに架台1を設置する作業者は、先ず、屋根面Rに対して、ベース10と、スライド金具Sと、支持部材20とをその順に取り付ける。ベース10は、屋根面Rに対して、ベース取付け用留め具B2によって固定される。支持部材20は、スライド金具Sに対して、支持部材取付け用留め具B1によって固定される。
【0073】
続いて、作業者は、
図12に示すように、第1の留め具60を用いて、支持部材20に対する受け部材40の仮止めを行う。
【0074】
続いて、作業者は、
図13に示すように、受け部材40に対して、太陽光パネルPが取り付けられていない設置対象配置部材31を+Z側(上側)から嵌め込む。受け部材40に設置対象配置部材31を嵌め込むと、設置対象配置部材31の第1係止部31bが、受け部材40の第1被係止部40bに係止する。
【0075】
続いて、作業者は、屋根面Rから設置対象配置部材31の上端までの高さレベルを、作業者の所望の高さレベルとなるように調整する。そして、作業者は、第1の留め具60を用いて、支持部材20に対する受け部材40の固定を行う。
【0076】
続いて、作業者は、
図4に示すように、設置対象配置部材31の上面に、太陽光パネルP、スペーサー37-2を有するカバー37、及び、固定部材用受け部材38を配置する。そして、作業者は、複数の固定部材32を用いて、設置対象配置部材31に対して、太陽光パネルP、カバー37、及び、固定部材用受け部材38を固定する。このとき、複数の固定部材32同士の位置を固定部材取付け用溝31aに沿って調整して、太陽光パネルPを強固に固定することができる。
【0077】
以上により、
図3に示すように、建造物の屋根面Rに対して架台1及び太陽光パネルPを設置する作業が完了する。
【0078】
以上、説明したように、本実施の形態1に係る架台1は、
図1及び
図4に示すように、第1の留め具60を備える。第1の留め具60は、ベースユニット50に対して受け部材40を固定すると共に、受け部材40の挟込み部42において、固定ユニット30の設置対象配置部材31の下端(-Z側の端部)を挟圧する。このため、本実施の形態1に係る架台1においては、
図14に示すように、第1の留め具60のみによって、受け部材40をベースユニット50に固定できると共に、固定ユニット30を受け部材40に固定することができる。
【0079】
例えば、
図15に示すように、比較例1に係る架台1Aにおいては、留め具60Aが、ベースユニット50に対して受け部材40を固定すると共に、別の留め具60Bが、受け部材40に対して固定ユニット30の設置対象配置部材31を固定する。このため、比較例1に係る架台1Aにおいては、ベースユニット50に対して、2つの留め具60A、60Bによって、受け部材40を介して固定ユニット30が固定される。したがって、比較例1に係る架台1Aでは、留め具60Aのネジ回しの作業と留め具60Bのネジ回しの作業との複数の作業を行う必要があり、ベースユニット50、受け部材40及び固定ユニット30の取付けの作業の効率が悪く、改善の余地があった。
【0080】
これに対して、本実施の形態1に係る架台1は、
図14に示すように、第1の留め具60のみによって、受け部材40をベースユニット50に固定できると共に、固定ユニット30を受け部材40に固定することができる。これにより、架台1においては、建造物への設置の作業効率を向上させることができる。
【0081】
また、本実施の形態1に係る架台1においては、
図12及び
図13に示すように、受け部材40に対して、設置対象配置部材31を+Z側(上側)から一旦嵌め込んでから、設置対象配置部材31の高さレベルの調整を行うことができる。その後、第1の留め具60を用いて、支持部材20に対する受け部材40の固定を行うことができる。このため、架台1においては、設置対象配置部材31の高さレベルの調整の精度を高めることができる。これにより、架台1においては、建造物への設置の作業効率を向上させることができる。
【0082】
また、本実施の形態1に係る架台1においては、受け部材40は、固定ユニット30の設置対象配置部材31の下端を、延設部42-1と延設部42-2とで挟み込む挟込み部42を有する。この挟込み部42により、外部から力が加わった場合においても、挟込み部42から設置対象配置部材31が外れにくくなる。結果として、架台1においては、受け部材40から固定ユニット30が外れにくくなる。
【0083】
また、本実施の形態1に係る架台1においては、固定ユニット30には、第1係止部31bが形成され、受け部材40には、第1係止部31bが係止することで、受け部材40から固定ユニット30が上方(+Z方向)に外れることを抑制する第1被係止部40bが形成されている。このため、架台1においては、受け部材40に固定ユニット30を上方(+Z方向)から容易に嵌め込むことができると共に、受け部材40から固定ユニット30が上方(+Z方向)に外れることを抑制する。これにより、架台1においては、建造物への設置の作業効率を向上させることができる。
【0084】
また、本実施の形態1に係る架台1のベース10は、ベース本体15において棟寄り(-X寄り)の端部に設けられ、建造物の屋根面Rに対して+Z方向に突出して形成されている壁部16を備える。この壁部16は、
図16に示すように、棟側から流れる雨水Wを-Y側及び+Y側の左右に分けつつ軒方向(+X方向)に流すことができる。このため、建造物の屋根面Rを流れる雨水Wが、屋根面Rに対して架台1を取り付けるベース取付け用留め具B2にかかることを抑制する。これにより、本実施の形態1に係るベース10は、雨水Wに起因して、ベース取付け用留め具B2が劣化することを抑制することができる。例えば、ベース取付け用留め具B2が木製のものである場合には、ベース取付け用留め具B2の腐敗の進行を抑制することができる。ひいては、本実施の形態1に係るベース10は、雨水Wに起因して、ベース取付け用留め具B2が劣化することを抑制することができる。結果として、本実施の形態1に係るベース10は、屋根面Rに対する架台1の固定力の低下を抑制することができる。
【0085】
また、本実施の形態1に係る架台1のベース10は、ダイカストにより形成されている。このため、本実施の形態1では、アルミ等の金属の押出し加工や金属プレートのプレス成形によって製造されるものと比べて、ベース10の製造コストを抑制することができる。
【0086】
また、本実施の形態1に係る架台1のベース10は、ダイカストにより形成されている。このため、
図16に示すように、本実施の形態1に係る架台1のベース10では、ベース本体15において、ベース取付け用留め具B2から雨水Wを最も防ぎやすい位置に壁部16を形成することができる。また、本実施の形態1では、屋根面Rに対して+Z方向に突出する形状にベース10を形成することができる。
【0087】
また、本実施の形態1に係る架台1のベース10では、壁部16は、ベース本体15に一体的に形成されている。このため、ベース本体15と壁部16とが別体に形成されていることで、屋根面Rにベース本体15を取り付けてから、ベース本体15に壁部16を取り付ける場合と比べて、本実施の形態1では、施工者の技量に関わらず、屋根面Rに対する所望の位置に壁部16を配置しやすくなる。この結果、実施の形態1では、建造物の屋根面Rに対するベース10の設置の作業効率を向上させることができる。
【0088】
また、実施の形態1においては、
図4に示すように、一対の側壁部11R、11Lのそれぞれの対向面に形成されている第2溝12R、12Lには、スライド規制部13R、13Lが形成されている。このため、スライド規制部13R、13Lが、ベース10に対するスライド金具S及び固定ユニット30の+X方向へのスライドを規制する。この結果、実施の形態1に係る架台1は、家屋の屋根面Rに対する設置、取外しの作業効率を向上させることができる。
【0089】
実施の形態2.
上記実施の形態1においては、
図8に示すように、架台1のベースユニット50の支持部材20には、受け部材40を固定するための受け部材取付け部として、高さ方向調整用溝21が形成されている。しかしながら、これに限られない。受け部材取付け部は、高さ方向調整用溝21のような溝以外の形状のものであってもよい。例えば、
図17に示す架台2のように、支持部材20に形成される受け部材取付け部は、長円の円孔からなる孔22であってもよい。この場合、実施の形態1に係る高さ方向調整用溝21とは異なり、第1の留め具60が支持部材20から上方(+Z方向)に外れることがない。このため、実施の形態2では、
図8に示す支持部材20に設けられている突出部23を不要とすることができる。
【0090】
また、上記実施の形態1においては、
図8に示すように、架台1の受け部材40には、第1の留め具60が挿入される被挿入部分として孔40aが形成されている。しかしながら、これに限られない。被挿入部分は、孔40a以外の形状のものであってもよい。例えば、
図17に示す架台2のように、受け部材40に形成される被挿入部分は、第1の留め具60が挿入される切欠き40cであってもよい。
【0091】
実施の形態2に係る架台2においても、実施の形態1と同等の効果を得られる。
【0092】
実施の形態3.
上記実施の形態1においては、
図6及び
図7に示すように、第2の留め具39の菱形部分には、固定部材取付け用溝31aの第2被係止部31cに係止する第2係止部39aが設けられている。これにより、第2の留め具39は、固定部材取付け用溝31aに対して固定部材32を固定する機能を有する。しかしながら、これに限られない。
図18に示す実施の形態3のように、第2の留め具39は、固定部材取付け用溝31aに対して固定部材32を固定する機能に加えて、固定部材取付け用溝31aに沿って固定部材32をスライドさせる機能を有していてもよい。以下、実施の形態3に係る架台3について図を用いて説明する。実施の形態1との相違点を主に説明する。説明した相違点以外は、実施の形態1と同一又は同等のものとする。なお、理解を容易にするために、XYZ座標を設定し、適宜参照する。
【0093】
実施の形態3に係る架台3は、固定ユニット30と、受け部材40と、ベースユニット50と、第1の留め具60とを備える。
【0094】
固定ユニット30は、
図19に示すように、太陽光パネルPを固定するために用いられる。固定ユニット30は、
図18に示すように、設置対象配置部材31(横桟)と、固定部材32と、倒れ抑制部材33と、第2の留め具39とを有する。
【0095】
設置対象配置部材31(横桟)には、Y軸方向に沿って固定部材取付け用溝31aが形成されている。固定部材取付け用溝31aの底面には、実施の形態1のものと異なり、上方(+Z方向)に開口する開口31eが形成されている。また、設置対象配置部材31の+Z側の上端には、太陽光パネルPが配置され、XY平面に平行な配置面31fが設けられている。
【0096】
固定部材取付け用溝31aの内部には、第2の留め具39のボルト頭部の一部が嵌まる一対の第3溝31a-R、31a-Lが形成されている。
【0097】
図20に示すように、隔壁部31dにより区画された設置対象配置部材31の内部の上側(+Z側)の空間31gには、太陽光パネルPから引き出させているケーブルP1が配置される。ケーブルP1は、
図20に示す矢印A1に示すように、開口31eから挿入されて、空間31gに配置される。なお、本実施の形態3においては、空間31gには、ケーブルP1が配置される。しかしながら、これに限られない。空間31gには、ケーブルP1以外のものが配置されていてもよい。例えば、空間31gには、ケーブルP1に接続されるケーブルコネクタが配置されていてもよい。
【0098】
固定部材32は、
図21及び
図22に示すように、実施の形態1のものと異なり、延設部32-5から-Z方向に延設されている板状の突出部32-6を有する。
【0099】
倒れ抑制部材33は、設置対象配置部材31の配置面31fに対して固定部材32を支持することで、配置面31fに対して固定部材32が倒れることを抑制する。例えば、倒れ抑制部材33は、作業者が設置対象配置部材31に対して固定部材32を仮固定する際に、固定部材32が倒れることを抑制する。倒れ抑制部材33は、底壁部33-1と、側壁部33-2、33-3とを有する。
【0100】
底壁部33-1は、設置対象配置部材31の配置面31fに配置可能な底面を有する。この底壁部33-1には、第2の留め具39のボルト軸部分が配置される切欠き33-1aが形成されている。
【0101】
側壁部33-2と側壁部33-3とは、互いに平行に底壁部33-1から上方(+Z方向)に突出して形成されている。側壁部33-2と側壁部33-3との間には、間隙33aが形成されている。
【0102】
間隙33aは、
図19に示すように、固定部材32の突出部32-6が嵌まり込むことが可能な形状、サイズに形成されている。
【0103】
また、倒れ抑制部材33には、
図19に示すように、第3係止部33bが形成されている。
【0104】
第3係止部33bは、配置面31fに配置されている太陽光パネルPの下端に係止する。これにより、第3係止部33bは、配置面31fに対して、固定部材32が倒れ抑制部材33と共に倒れることを抑制する。
図21に示すように、この第3係止部33bは、底壁部33-1から-Y方向に突出して形成されている。この第3係止部33bは、底壁部33-1の上面(+Z側の面)よりも下方(-Z方向)にオフセットされた上面(+Z側の面)を有するように形成されている。これにより、
図19に示すように、この第3係止部33bの上面は、倒れ抑制部材33が配置面31fに配置されている場合、配置面31fと概ね同一のXY平面となるように形成される。
【0105】
第2の留め具39は、
図22に示すように、ボルト39bと、菱形ナットから構成されているナット39cとを有する。本実施の形態3においては、第2係止部39aは、ボルト39bではなく、ナット39cに形成されている。
【0106】
第2係止部39aは、上方(+Z方向)に突出して形成されている。第2係止部39aは、
図21に示すように、固定部材取付け用溝31aの内部に形成されている第3溝31a-R、31a-Lに嵌まり込む。
【0107】
受け部材40、ベースユニット50、及び、第1の留め具60は、
図18に示すように、実施の形態1のものと同等の機能を有するものである。
【0108】
以上、説明したように、本実施の形態3に係る架台3において、固定ユニット30は、倒れ抑制部材33を有する。このため、架台3においては、建造物への設置の作業効率を向上させることができる。
【0109】
例えば、
図23に示す比較例2では、架台3Aの固定ユニット30は、倒れ抑制部材33を有さない。この場合、太陽光パネルPを設置する際に、矢印A2に示すように、固定部材32が、設置対象配置部材31に対して倒れるおそれがある。
【0110】
これに対して、
図18に示すように、本実施の形態3に係る架台3において、固定ユニット30は、倒れ抑制部材33を有する。このため、架台3は、太陽光パネルPを設置する際に、固定部材32が、設置対象配置部材31に対して倒れることを抑制することができる。結果として、架台3においては、建造物への設置の作業効率を向上させることができる。
【0111】
また、本実施の形態3に係る架台3において、
図19及び
図21に示すように、倒れ抑制部材33には、第3係止部33bが形成されている。このため、架台3においては、建造物への設置の作業効率を向上させることができる。
【0112】
例えば、
図24に示す比較例3に係る架台3Bでは、倒れ抑制部材33には、第3係止部33bが形成されていない。この場合、倒れ抑制部材33は、太陽光パネルPの下端に係止していないため、矢印A3に示すように、固定部材32は、設置対象配置部材31に対して、倒れ抑制部材33と共に倒れるおそれがある。
【0113】
これに対して、
図19及び
図21に示すように、倒れ抑制部材33には、第3係止部33bが形成されている。このため、架台3は、第3係止部33bが太陽光パネルPの下端に係止しているため、固定部材32が倒れ抑制部材33と共に倒れることを抑制することができる。結果として、架台3においては、建造物への設置の作業効率を向上させることができる。
【0114】
また、実施の形態3に係る架台3においては、倒れ抑制部材33は、設置対象配置部材31の配置面31fに対して固定部材32を支持する。そして、倒れ抑制部材33に対する固定部材32の高さを変更することで、架台3は、様々な厚みの太陽光パネルPを固定することが可能になる。これにより、本実施の形態3は、使い勝手の良い架台3を提供することができる。
【0115】
また、実施の形態3に係る架台3においても、実施の形態1と同等の効果を得られる。
【0116】
なお、実施の形態3において、架台3は、
図18及び
図19に示すように、固定部材32及び倒れ抑制部材33をそれぞれ一つずつ有する例として示している。しかしながら、これは、架台3を説明するための例である。架台3は、固定部材32及び倒れ抑制部材33をそれぞれ複数有していてもよい。固定部材32及び倒れ抑制部材33の設置数は、太陽光パネルPの数などに応じて、適宜変更される。例えば、
図25に示すように、架台3が太陽光パネルPを安定して固定できる観点から、一つの太陽光パネルPに対しては、2つの固定部材32及び倒れ抑制部材33が挟み込むように固定する方が好ましい。
【0117】
実施の形態4.
上記実施の形態3においては、
図21に示すように、倒れ抑制部材33の底壁部33-1には、第2の留め具39のボルト軸部分が配置される切欠き33-1aが形成されている。しかしながら、これに限られない。
図26に示すように、倒れ抑制部材33の底壁部33-1には、切欠き33-1aに代えて、第2の留め具39のボルト軸部分が挿入される孔33-1bが形成されていてもよい。
【0118】
実施の形態4に係る架台4においては、実施の形態3のものに比べて、倒れ抑制部材33が太陽光パネルPから加わる荷重L1を受けると、孔33-1bの内面が第2の留め具39のボルト39bに接触する。これにより、架台4においては、設置対象配置部材31に対して固定部材32及び倒れ抑制部材33の安定した配置がなされる。結果として、架台4は、設置対象配置部材31に対する太陽光パネルPの固定を安定化させることができる。
【0119】
また、実施の形態4に係る架台4においても、実施の形態1~3と同等の効果を得られる。
【0120】
なお、孔33-1bは、実施の形態4においては、真円の円孔である。しかしながら、これに限られない。孔33-1bは、真円の円孔以外の形状のものであってもよい。
【0121】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態によって限定されるものではない。
【0122】
例えば、本実施の形態1では、
図4に示すように、架台1の固定ユニット30は、3つの固定部材32を有する。しかしながら、固定部材32の数は任意であり、これに限られない。固定ユニット30は、2つ以下の固定部材32を有していてもよいし、4つ以上の固定部材32を有していてもよい。固定ユニット30が有する固定部材32の数は、固定ユニット30が有する設置対象配置部材31のY軸方向の長さや、設置対象配置部材31に設置される太陽光パネルPの数やサイズによって、適宜変更される。
【0123】
また、本実施の形態1では、ベースユニット50は、ベース10、スライド金具S(スライド部材)、支持部材20、及び、支持部材取付け用留め具B1などの複数の構成部品を有する。しかしながら、これに限られない。
図27に示す変形例1に係る架台5のように、例えば、ベースユニット50は、もっと少ない部品数から構成されていてもよいし、単一の部品から構成されていてもよい。
【0124】
また、本実施の形態1では、
図4に示すように、固定ユニット30は、設置対象配置部材31、固定部材32、カバー37、固定部材用受け部材38、第2の留め具39などの複数の構成部品を有する。しかしながら、これに限られない。例えば、
図27に示す変形例1に係る架台5のように、固定ユニット30は、もっと少ない部品数から構成されていてもよいし、単一の部品から構成されていてもよい。
【0125】
また、本実施の形態1では、
図8に示すように、固定ユニット30には、第1係止部31bが形成され、受け部材40には、第1係止部31bが係止することで、受け部材40から固定ユニット30が上方(+Z方向)に外れることを抑制する第1被係止部40bが形成されている。しかしながら、これに限られない。固定ユニット30には、被係止部が形成され、受け部材40には、固定ユニット30の被係止部に係止される係止部が形成されていてもよい。
【0126】
また、本実施の形態1では、
図6及び
図7に示すように、第2の留め具39は、ボルト頭部に菱形部分が形成されている菱形ボルトを有する。そして、第2係止部39aは、ボルト頭部の菱形部分に形成されている。しかしながら、これに限られない。第2の留め具39は、第2係止部39aが形成可能なものであれば、菱形ボルト以外のものを有していてもよい。例えば、
図28に示す変形例2に係る架台6のように、第2の留め具39は、長方形板状の頭部を有する四角ボルトを有していてもよい。また、第2の留め具39は、菱形ボルトや四角ボルト以外のものであってもよい。
【0127】
カバー37は、
図3及び
図5に示すように、カバー本体37-1と、スペーサー37-2とを有する。しかしながら、これに限られない。カバー37は、設置対象配置部材31からのカバー本体37-1の高さ方向Hの位置によっては、スペーサー37-2を有さなくてもよい。また、カバー37は、設置対象配置部材31からのカバー本体37-1の高さ方向Hの位置に応じて、異なる厚みのスペーサー37-2に代えてもよい。
【0128】
また、本実施の形態1においては、
図6に示すように、第2係止部39aは、ボルト39b(菱形ボルト)に設けられている。しかしながら、これに限られない。実施の形態1に係る第2の留め具39は、菱形ナットを有して、第2係止部39aは、この菱形ナットに設けられていてもよい。
【0129】
また、本実施の形態3においては、
図22に示すように、第2係止部39aは、ナット39c(菱形ナット)に設けられている。しかしながら、これに限られない。実施の形態3に係る第2の留め具39は、菱形ボルトを有して、第2係止部39aは、この菱形ボルトに設けられていてもよい。
【0130】
また、本実施の形態1~3では、架台1~3は、太陽光パネルを固定するためのものとして示している。しかしながら、これに限られない。架台1~3は、太陽光パネル以外の家屋の屋根の設置物を支持するものであってもよい。例えば、架台1~3は、温水器用パネルを支持するものであってもよい。架台1~3は、枠が付いたパネルであれば支持することができる。さらには、架台1~3は、枠が付いたパネル以外のものを支持してもよい。
【0131】
また、本実施の形態1においては、
図1及び
図4を参照するとわかるように、架台1は、ベース10の第1溝10aの形成方向である第1方向D1が家屋の軒棟方向と一致するように、屋根面Rに取り付けられている。しかしながら、これに限られない。架台1は、ベース10の第1溝10aの形成方向である第1方向D1が家屋の軒棟方向と一致しないように、屋根面Rに取り付けられもよい。架台1の取付け向きは任意であり、適宜変更される。
【0132】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0133】
1,1A,2,3,3A,3B,4,5,6:架台、10:ベース、10a:第1溝(支持部材固定用溝)、11:溝形成部分、11R,11L:側壁部、12R,12L:第2溝、13R,13L:スライド規制部、14R,14L:フランジ部分、14a-1~14a-6:留め具挿入用孔、15:ベース本体、16:壁部、16-1:第1傾斜面、16-2:第2傾斜面、16-3:突出面、17:流路、17a:排出口、18:裏面、20:支持部材、21:高さ方向調整用溝(受け部材取付け部)、22:孔(受け部材取付け部)、23:突出部、30:固定ユニット、31:設置対象配置部材、31a:固定部材取付け用溝、31a-R,31a-L:第3溝、31b:第1係止部、31c:第2被係止部、31d:隔壁部、31e:開口、31f:配置面、31g:空間、32:固定部材、32-1,32-2:側壁部、32-3:連結板部、32-4,32-5:延設部、32-4a:被係止部、32-6:突出部、33:倒れ抑制部材、33-1:底壁部、33-1a:切欠き、33-1b:孔、33-2,33-3:側壁部、33a:間隙、33b:第3係止部、37:カバー、37-1:カバー本体、37-1a:筒状部、37-1b:係止部、37-2:スペーサー、37-2a:孔、38:固定部材用受け部材、38a:係止部、38b:引掛け部、39:第2の留め具、39a:第2係止部、39b:ボルト、39c:ナット、39d:ボルト頭部、40:受け部材、40a:孔(被挿入部分)、40b:第1被係止部、40c:切欠き(被挿入部分)、41:受け部材本体、41-1,41-2:側壁部、41-3:底板部、42:挟込み部、42-1,42-2:延設部、50:ベースユニット、60:第1の留め具、60A,60B:留め具、61:ボルト、62:ナット、90:シート、S:スライド金具、Sa:ネジ孔、Sb:嵌込部、B1:支持部材取付け用留め具、B2:ベース取付け用留め具、D1:第1方向、H:高さ方向、P:太陽光パネル(設置対象)、P1:ケーブル、R:屋根面、W:雨水、A1,A2,A3:矢印、L1:荷重。
【要約】
【課題】建造物の屋根面への設置対象の設置作業の効率を向上させることができる架台を提供する。
【解決手段】架台1は、太陽光パネルを固定するための固定ユニット30と、固定ユニット30を下方から受ける受け部材40と、ベースユニット50と、第1の留め具60とを備える。ベースユニット50は、屋根面Rからの高さ方向Hに調整可能に受け部材40を固定するための高さ方向調整用溝21が形成されている。第1の留め具60は、高さ方向調整用溝21に取り付けられることで、ベースユニット50に対して受け部材40を固定する。受け部材40は、固定ユニット30の一部を挟み込む挟込み部42を有する共に、第1の留め具60が挿入される孔40aが形成されている。第1の留め具60は、高さ方向調整用溝21に取付け可能な形状、且つ、孔40aに挿入可能な形状に形成されると共に、挟込み部42において、固定ユニット30の一部を挟圧する。
【選択図】
図8