(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】組立式テーブル、及び、組立式テーブル用調理器具
(51)【国際特許分類】
A47B 13/00 20060101AFI20240710BHJP
A47B 3/06 20060101ALI20240710BHJP
A47B 37/00 20060101ALI20240710BHJP
A47B 3/12 20060101ALI20240710BHJP
A47B 3/10 20060101ALI20240710BHJP
A47J 37/07 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
A47B13/00 Z
A47B3/06 D
A47B37/00 501F
A47B37/00 501K
A47B3/12 B
A47B3/10 Z
A47J37/07
(21)【出願番号】P 2020172045
(22)【出願日】2020-10-12
【審査請求日】2023-08-01
(73)【特許権者】
【識別番号】592073123
【氏名又は名称】新富士バーナー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【氏名又は名称】鎌田 文二
(74)【代理人】
【識別番号】100130177
【氏名又は名称】中谷 弥一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100187827
【氏名又は名称】赤塚 雅則
(72)【発明者】
【氏名】山本 宏
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2013-0121306(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0102163(US,A1)
【文献】実開平06-036431(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2006/0225725(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0363920(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102010016050(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 3/06
A47B 3/10
A47B 3/12
A47J 37/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板(11)を有し、物品の端部を挿入した状態で該物品を保持することが可能な収納溝(12)が延設されたテーブル本体(10)を有
し、
前記収納溝(12)に挿入可能な支持部(23)が形成された、前記テーブル本体(10)に対し着脱式の遮熱板(20)をさらに有し、
使用時において、前記遮熱板(20)が前記天板(11)と並んで配置され、不使用時において、前記遮熱板(20)の前記支持部(23)を前記収納溝(12)に挿入することで前記遮熱板(20)が前記収納溝(12)に収納される組立式テーブル。
【請求項2】
前記収納溝(12)が、前記天板(11)に対をなすようにその下面側に平行に延設されている請求項1に記載の組立式テーブル。
【請求項3】
不使用時において、前記天板(11)と前記遮熱板(20)が上下に重なり合うように収納される請求項
1又は2に記載の組立式テーブル。
【請求項4】
前記テーブル本体(10)に対し着脱式の脚部(30)をさらに有し、
不使用時において、前記収納溝(12)に収納される請求項
1から3のいずれか1項に記載の組立式テーブル。
【請求項5】
前記収納溝(12)が複数形成されており、前記遮熱板(20)と前記脚部(30)が異なる前記収納溝(12)に収納される請求項
4に記載の組立式テーブル。
【請求項6】
前記脚部(30)が、
前記収納溝(12)に挿入される挿入部(33a)と該挿入部(33a)から下向きに折れ曲がって延設される延設部(33b)とを有し、使用時において、前記挿入部(33a)によって前記遮熱板(20)の前記支持部(23)を下から支持する支持部材(33)と、
前記支持部材(33)を挿入する対の挿入溝(35a)が幅方向の両端に平行に延設された、板状の部材からなる前記支持部材(33)に対し着脱式の立設部材(34)と、
を有し、使用時において、前記挿入溝(35a)に前記延設部(33b)を挿入して前記立設部材(34)を立設状態とする一方で、不使用時において、前記挿入溝(35a)に前記挿入部(33a)を挿入して、前記天板(11)と前記立設部材(34)の板面が面一の状態に収納される請求項
4又は5に記載の組立式テーブル。
【請求項7】
天板(11)を有し、物品の端部を挿入した状態で該物品を保持することが可能な収納溝(12)が延設されたテーブル本体(10)を有する組立式テーブル(1)に用いられる、本体部(51)を有し、該本体部(51)に前記収納溝(12)に挿入可能な支持部(53)が形成されている組立式テーブル用調理器具。
【請求項8】
本体部(51)を有し、該本体部(51)に前記収納溝(12)に挿入可能な支持部(53)が形成されている請求項1から
6のいずれか1項に記載の組立式テーブル(1)に用いられる組立式テーブル用調理器具。
【請求項9】
上部が開口した前記本体部(51)と、該本体部(51)の開口を塞ぐ蓋部(52)とを有する鍋である請求項
7又は8に記載の組立式テーブル用調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、主にアウトドア活動で用いられる組立式テーブル、及び、その組立式テーブルに用いられる調理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
主にアウトドア活動で用いられる組立式テーブルとして、例えば非特許文献1に挙げるものが市販されている。この組立式テーブルは、テーブル本体に折り畳み式の脚部が設けられており、不使用時にこの脚部を折り畳んで収納するようになっている。また、テーブル本体の天板には、バーナーのゴトクを通す十字形のスリットと、バーナーヘッドを露出させるための円形の穴が形成されており、この天板の一方側にバーナーを取り付けて鍋等の調理器具を用いて調理を行いつつ、天板の他方側で調理の準備や皿への料理の盛り付け等の作業を行うことができるようになっている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】2020年10月5日検索、インターネットURL:https://www.amazon.co.jp/dp/B08G3F7H97/
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1に示す組立式テーブルを用いたアウトドア活動においては、調理に用いる鍋、フライパン等の調理器具を始めとする各種の物品も必要であるが、多くの物品を個別に持ち運ぶのは不便であるとともに、必要な物品の一部を自宅に置き忘れる等のミスが生じやすい。
【0005】
そこで、この発明は、アウトドア活動に必要な物品をまとめて容易に持ち運び得るようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、この発明では、
天板を有し、物品の端部を挿入した状態で該物品を保持することが可能な収納溝が延設されたテーブル本体を有する組立式テーブルを構成した。
【0007】
このようにすると、アウトドア活動に必要な各種の物品(調理器具等)をテーブル本体とまとめて容易に持ち運ぶことができるため、利便性が向上するとともに、必要な物品の一部を自宅に置き忘れる等のミスを防止することができる。
【0008】
前記構成においては、
前記収納溝が、前記天板に対をなすようにその下面側に平行に延設されている構成とするのが好ましい。
【0009】
このようにすると、収納溝によって物品が安定的に保持されるため、持ち運び中に脱落するのを防止することができる。
【0010】
前記各構成においては、
前記収納溝に挿入可能な支持部が形成された、前記テーブル本体に対し着脱式の遮熱板をさらに有し、
使用時において、前記遮熱板が前記天板と並んで配置され、不使用時において、前記遮熱板の前記支持部を前記収納溝に挿入することで前記遮熱板が前記収納溝に収納される構成とするのが好ましい。
【0011】
このようにすると、遮熱板の熱が別部品とした天板に伝わりにくいため、この天板における調理の準備や皿への料理の盛り付け等の作業に支障をきたす虞はない。しかも、不使用時に遮熱板をテーブル本体の収納溝に収納するようにしたので、別部品とした遮熱板を自宅に置き忘れる等のミスによって、アウトドア活動の際にこの組立式テーブルを使用できないというトラブルも回避することができる。
【0012】
また、バーナーのゴトクやバーナーヘッドの形状に適合した遮熱板を用意することにより、種々の形状のバーナーに対し共通の組立式テーブルを使用できる可能性がある。
【0013】
前記遮熱板を着脱式とした構成においては、
不使用時において、前記天板と前記遮熱板が上下に重なり合うように収納される構成とするのが好ましい。
また、前記テーブル本体に対し着脱式の脚部をさらに有し、
不使用時において、前記収納溝に収納される構成とするのが好ましい。
【0014】
このようにすると、収納時に一層コンパクトとすることができるため、持ち運び性を一段と向上することができる。
【0015】
前記各構成においては、
前記収納溝が複数形成されており、前記遮熱板と前記脚部が異なる前記収納溝に収納される構成とするのが好ましい。
【0016】
このようにすると、この組立式テーブルを構成する構成部材を多数収納することができ、収納したときのコンパクト性をさらに高めることができる。
【0017】
前記各構成においては、
前記脚部が、
前記収納溝に挿入される挿入部と該挿入部から下向きに折れ曲がって延設される延設部とを有し、使用時において、前記挿入部によって前記遮熱板の前記支持部を下から支持する支持部材と、
前記支持部材を挿入する対の挿入溝が幅方向の両端に平行に延設された、板状の部材からなる前記支持部材に対し着脱式の立設部材と、
を有し、使用時において、前記挿入溝に前記延設部を挿入して前記立設部材を立設状態とする一方で、不使用時において、前記挿入溝に前記挿入部を挿入して、前記天板と前記立設部材の板面が面一の状態に収納される構成とするのが好ましい。
【0018】
このようにすると、脚部(立設部材)をコンパクトに収納することができるのに加えて、その収納時における見栄えも向上することができる。
【0019】
さらに、本体部を有し、該本体部に前記収納溝に挿入可能な支持部が形成されている前記組立式テーブルに用いられる組立式テーブル用調理器具を構成することができる。また、この組立式テーブル用調理器具は、上部が開口した前記本体部と、該本体部の開口を塞ぐ蓋部とを有する鍋とすることができる。
【0020】
このようにすると、組立式テーブルに使用される調理器具も一緒に持ち運びすることができ、アウトドア活動の際の利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0021】
この発明に係る組立式テーブルにおいては、テーブル本体の天板に物品の端部を挿入した状態で該物品を保持することが可能な収納溝を延設したので、アウトドア活動に必要な各種の物品(調理器具等)をテーブル本体とまとめて容易に持ち運ぶことができる。このため、利便性が向上するとともに、必要な物品の一部を自宅に置き忘れる等のミスを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】この発明に係る組立式テーブルの一実施形態(使用状態)を示す斜視図
【
図3】
図1に示す組立式テーブルにバーナーを組み込んだ状態を示す斜視図
【
図4】
図1に示す組立式テーブルの収納状態を示す斜め上から見た斜視図
【
図5】
図1に示す組立式テーブルの収納状態を示す斜め下から見た斜視図
【
図6】
図1に示す組立式テーブルの収納状態における分解斜視図
【
図7】この発明に係る組立式テーブル用調理器具の一例を示す斜視図
【
図8】
図1に示す組立式テーブルとともに
図7に示す調理器具を収納したときの収納状態を示す斜め上から見た斜視図
【
図9】
図1に示す組立式テーブルとともに
図7に示す調理器具を収納したときの収納状態を示す斜め下から見た斜視図
【
図10】
図1に示す組立式テーブルとともに
図7に示す調理器具を収納したときの収納状態における分解斜視図
【発明を実施するための形態】
【0023】
この発明に係る組立式テーブル1の一実施形態を図面を用いて説明する。この組立式テーブル1は、キャンプや登山等の主にアウトドア活動で用いられ、
図1に斜視図、
図2に分解斜視図で示すように、テーブル本体10と、遮熱板20と、脚部30とを有している。
【0024】
テーブル本体10は、調理の準備や皿への料理の盛り付け等の作業を行うための長方形の天板11を有している。この天板11の両端には、その長辺方向の全長に亘って、断面U字形の対の収納溝12(12a、12b)が平行に、かつ、上下2段に延設されている。このテーブル本体10は、アルミニウム素材の押出法によって成形されている。なお、この収納溝12(12a、12b)を上下2段に形成する代わりに、横並びに形成することもできる。
【0025】
遮熱板20は、ステンレス製の金属板からなる矩形の部材であって、バーナー40(
図3参照)のゴトク41を通す十字形のスリット21と、バーナーヘッド42を露出させるための円形の穴22が形成されている。この遮熱板20の両端には、テーブル本体10に形成された収納溝12bに挿入可能な形状に加工された一対の支持部23が形成されている。使用時には、
図3に示すように、バーナー40が組立式テーブル1にセットされる。なお、このスリット21と穴22の形状は、使用されるバーナー40のゴトク41及びバーナーヘッド42の形状に対応して適宜変更することができる。
【0026】
この遮熱板20は、テーブル本体10に対し着脱式となっており、この組立式テーブル1の使用時において天板11と遮熱板20が横に並んで配置される一方で、不使用時において、遮熱板20の支持部23をテーブル本体10の収納溝12bに挿入することで、天板11と遮熱板20の一部が上下に重なり合うように収納されるように構成されている。このように遮熱板20を収納すると、遮熱板20をテーブル本体10とともに持ち運ぶことができるため、別部品とした遮熱板20を自宅に置き忘れる等のミスによって、アウトドア活動の際にこの組立式テーブル1を使用できないというトラブルも回避することができる。しかも、使用時と比較して収納時に一層コンパクトとすることができるため、持ち運び性を一段と向上することができる。なお、遮熱板20の形状は矩形に限定されず、例えば円形とすることもできる。
【0027】
脚部30は、テーブル本体10の長辺方向の両端に設けられており、このテーブル本体10に対し着脱式となっている。一端側の脚部31(
図1の右側の脚部31)は、細い棒材を側面視L字形となるように構成している。使用時には、L字形の短い側をテーブル本体の収納溝12(上側の収納溝12a)に挿入して、L字形の長い側が立設した状態とする。その一方で、不使用時には、L字形の長い側を収納溝12(上側の収納溝12a)に挿入して、この脚部31がコンパクトに収納された状態とする。このL字形の短い側と長い側のそれぞれの長さは、この脚部の使用時における安定性やテーブル本体の高さ等を考慮して適宜決めることができる。なお、この実施形態においては、脚部31を環状としたが、一部が途切れた形状(例えばC字形)としてもよい。
【0028】
他端側の脚部32(
図1の左側の脚部32)は、支持部材33と立設部材34とを備える。支持部材33は、テーブル本体10の収納溝12(上側の収納溝12a)に挿入される挿入部33aと、この挿入部33aから直角に折れ曲がって下向きに延設される延設部33bとを有する、細い棒材を側面視L字形となるように環状に接合した部材である。使用時においては、挿入部33aによって遮熱板20の支持部23がその下から支持される。なお、この実施形態においては、支持部材33を環状としたが、一端側の脚部31と同様に、一部が途切れた形状としてもよい。また、挿入部33aと延設部33bの折れ曲がり角度は直角に限定されず、例えば120度として、延設部33bが挿入部33aに対してハ字形に広がるようにしてもよい。
【0029】
また、立設部材34は、支持部材33を挿入する対の挿入溝35a、35bが幅方向の両端に平行に、かつ、2段に延設された、板状の部材からなる支持部材33に対し着脱式の部材である。この立設部材34は、テーブル本体10と同様にアルミニウム素材の押出法によって成形されており、このテーブル本体10と共通の断面形状をしている。このため、共通の押出部材からテーブル本体10と立設部材34の2種類の部材を切り出すことができ、各部材の製造コストを抑制することができる。
【0030】
使用時においては、立設部材34の挿入溝35aに支持部材33の延設部33bを挿入して立設部材34を立設状態とする。その一方で、不使用時においては、立設部材34の挿入溝35aに支持部材33の挿入部33aを挿入して、天板11と立設部材34の板面が完全に面一の状態となるようにこの立設部材34が収納される。このように、完全に面一の状態とすることで収納時のデザイン性を向上することができる。
【0031】
なお、本実施形態においては、テーブル本体10の一端側と他端側で異なる形状の脚部31、32を採用したが、両端とも前記一端側に用いた細い棒材のみからなる脚部31とすることもできる。また、両端とも前記他端側に用いた立設部材34とすることもできる。
【0032】
この組立式テーブル1の収納状態を
図4から
図6に示す。
図4は斜め上から見た斜視図、
図5は斜め下から見た斜視図、
図6は分解斜視図である。
【0033】
収納時においては、
図1に示す組み立て状態から、遮熱板20を支持部材33の挿入部33aから取り外すとともに、一方側の脚部31と他方側の脚部32をテーブル本体10の収納溝12aからそれぞれ引き抜き、他方側の脚部32を支持部材33と立設部材34に分離する。そして、遮熱板20の上下を反転した上で、この遮熱板20の支持部23の一端側をテーブル本体10の下段側に形成された収納溝12bに挿入する。このとき、テーブル本体10の天板11と遮熱板20はその一部が上下に重なり合った状態となっている(
図4、
図5参照)。
【0034】
さらに、立設部材34をその立設状態から90度回転してその板面を水平状態とし、この立設部材34の板面に近い側の挿入溝35aに、支持部材33の挿入部33aを挿入するとともに、この立設部材34の板面に遠い側の挿入溝35bに、既にテーブル本体10の収納溝12bに一端側が挿入された遮熱板20の支持部23の他端側を挿入する。また、テーブル本体10の上段側に形成された収納溝12aに一方側の脚部31のL字形の長い側を挿入する。そして、この立設部材34をテーブル本体10の天板11と突き当たる程度に水平に押し込む。このようにすると、組立式テーブル1を構成するテーブル本体10、遮熱板20、及び、脚部30(31、32)を一体にかつコンパクトに収納することができる。
【0035】
また、テーブル本体10の異なる収納溝12a、12b、及び、立設部材34の異なる挿入溝35a、35bに、遮熱板20と脚部31をそれぞれ収納することにより、この組立式テーブル1を構成する構成部材を上下方向に多層に収納することができ、収納したときのコンパクト性をさらに高めることができる。
【0036】
この組立式テーブル1には、ともに用いられる調理器具50も一緒に収納することができる。この調理器具50の一例として、
図7に示すように、上部が開口した本体部51と、この本体部51の開口を塞ぐ蓋部52とを有する鍋(以下、調理器具50と同じ符号を付する。)がある。この鍋50は、その底面が略正方形状をなし、本体部51の開口の4辺、及び、蓋部52の周囲4辺には、支持部53a、53bが形成されている。本体部51に蓋部52を設けると、この本体部51と蓋部52に形成された支持部53a、53bはそれぞれ重なり合って一体の支持部53となる。この一体の支持部53は、テーブル本体10の収納溝12bに挿入可能な厚さとされる。なお、鍋50の形状は四角形状に限定されず、収納溝12bに挿入可能な対の支持部53(53a、53b)が形成されている限りにおいて、円形等の他形状とすることもできる。また、蓋部52は必須の部材ではなく、本体部51のみとすることもできる。また、鍋50以外の調理器具50とすることもできる。
【0037】
その調理器具を含めた収納状態を
図8から
図10に示す。
図8は斜め上から見た斜視図、
図9は斜め下から見た斜視図、
図10は分解斜視図である。
【0038】
収納時においては、上記と同様に、
図1に示す組み立て状態から、遮熱板20を支持部材33の挿入部33aから取り外すとともに、一方側の脚部31と他方側の脚部32をテーブル本体10の収納溝12aからそれぞれ引き抜き、他方側の脚部32を支持部材33と立設部材34に分離する。そして、鍋50の本体部51に蓋部52を設けた状態でその支持部53をテーブル本体10の下段側に形成された収納溝12bに挿入するとともに、遮熱板20の上下を反転した上で、この遮熱板20の支持部23の一端側を同じ収納溝12bに続いて挿入する。なお、本体部51に蓋部52を設けた状態における支持部53の厚みが大きく収納溝12bに入らないときは、本体部51と蓋部52を別々に収納溝12bに挿入してもよい。
【0039】
さらに、立設部材34をその立設状態から90度回転してその板面を水平状態とし、この立設部材34の板面に近い側の挿入溝35aに、支持部材33の挿入部33aを挿入するとともに、この立設部材34の板面に遠い側の挿入溝35bに、既にテーブル本体10の収納溝12bに一端側が挿入された遮熱板20の支持部23の他端側を挿入する。また、テーブル本体10の上段側に形成された収納溝12aに一方側の脚部31のL字形の長い側を挿入する。そして、この立設部材34をテーブル本体10の天板11と突き当たる程度に水平に押し込む。このようにすると、組立式テーブル1を構成するテーブル本体10、遮熱板20、及び、脚部30(31、32)とともに、この組立式テーブル1に用いられる鍋50(調理器具50)を一体にかつコンパクトに収納することができる。
【0040】
なお、この実施形態においては、遮熱板20と鍋50を収納溝12bに収納した構成としたが、収納する物品は特に限定されず、複数の鍋を収納したり、鍋とフライパン等の種類の異なる物品を同時に収納したりすることもできる。
【0041】
上記の各実施形態は全ての点において例示に過ぎず、アウトドア活動に必要な物品をまとめて容易に持ち運び得るようにする、というこの発明の課題を解決し得る限りにおいて、各構成部材の素材、形状、数、配置などを適宜変更することができる。
【0042】
例えば、上記においては、天板11と遮熱板20を並べて配置した組立式テーブル1を示したが、上面全体を天板11とした、遮熱板20がない組立式テーブル1とすることもできる。
【0043】
また、上記においては、調理器具50として鍋を例示したが、鉄板、フライパン、グリル、ザル等も同様にテーブル本体10に収納することもできる。
【符号の説明】
【0044】
1 組立式テーブル
10 テーブル本体
11 天板
12(12a、12b) 収納溝
20 遮熱板
21 スリット
22 穴
23 支持部
30 脚部
31 (一方側の)脚部
32 (他方側の)脚部
33 支持部材
33a 挿入部
33b 延設部
34 立設部材
35a、35b 挿入溝
40 バーナー
41 ゴトク
42 バーナーヘッド
50 調理器具(鍋)
51 本体部
52 蓋部
53(53a、53b) 支持部