(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】シリンダブロック補強プレート及びシリンダブロックの補強方法
(51)【国際特許分類】
F02F 1/00 20060101AFI20240710BHJP
【FI】
F02F1/00 C
(21)【出願番号】P 2024073262
(22)【出願日】2024-04-27
【審査請求日】2024-05-13
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】305052104
【氏名又は名称】株式会社コルトスピード
(74)【代理人】
【識別番号】100199668
【氏名又は名称】林 郁夫
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 洋幸
【審査官】吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-140909(JP,A)
【文献】特開2009-036047(JP,A)
【文献】特開平11-236850(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02F 1/00 - 1/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピストンを摺動可能に嵌入するシリンダ壁と、前記シリンダ壁から離隔したブロック壁と、前記シリンダ壁と前記ブロック壁との間に冷却水路が形成され、前記冷却水路の上面側であるデッキ部に開口部が形成されたオープンデッキ型のシリンダブロックの前記シリンダ壁を補強するためのシリンダブロック補強プレートであって、前記シリンダブロック補強プレートは、前記開口部を略覆い尽くす所要形状のリング部を互いに連結して一体形成した板材から成り、前記シリンダブロック補強プレートには周方向の所要個所に前記シリンダブロック補強プレートの上面から下面に貫通し冷却水路と空気抜き孔として機能する複数の貫通孔と、前記シリンダブロック補強プレートの上面に刻設され、全ての前記貫通孔の上部開口部を連接する条溝とを有することを特徴とするシリンダブロック補強プレート。
【請求項2】
前記シリンダブロック補強プレートに貫設された前記貫通孔の一部が、前記シリンダブロックのデッキ部に積層し組付けられるヘッドガスケットの貫通孔と略垂直に連通し、さらに前記ヘッドガスケットの上方に載置され組付けられるシリンダヘッドの冷却水路と略垂直に連通する位置に貫設されていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダブロック補強プレート。
【請求項3】
前記シリンダブロック補強プレートに貫設された複数の前記貫通孔のうち、リング部を互いに連結した連結部頂点近傍に貫設された貫通孔の内径が、それ以外の位置に貫設された他の貫通孔の内径よりも大きい内径で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリンダブロック補強プレート。
【請求項4】
自動車整備の市場や自動車のエンジンを高性能化する所謂エンジンチューニングの市場において、オープンデッキ型のシリンダブロックを効率的に補強する補強方法であって、シリンダブロックのデッキ部に開口された冷却水路の開口部を所要形状に広げるシリンダブロック追加工工程と、前記シリンダブロック追加工工程で広げられた開口部に請求項1
または請求項2に記載のシリンダブロック補強プレートを上面側から圧入する補強プレート圧入工程と、シリンダブロック補強プレートを圧入した後のシリンダブロックのデッキ部を平滑な状態に加工するシリンダブロック上面加工工程と、デッキ部を平滑な状態に加工した後のシリンダ内壁を真円加工するシリンダボアボーリング工程と、真円加工後のシリンダ内壁の表面仕上げをするシリンダボアホーニング工程とを備えて構成したことを特徴とするオープンデッキ型シリンダブロックの補強方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オープンデッキ型のシリンダブロックの補強部材である補強プレート及びシリンダブロックの補強方法に関し、詳しくは、自動車整備の市場や自動車の内燃機関(以下エンジンと称す)を高性能化する所謂エンジンチューニングの市場において、オープンデッキ型のシリンダブロックを効率的に補強する補強部材と、シリンダブロックの補強方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より水冷式エンジンに使用されるシリンダブロックとして、アルミダイカストで製造され、シリンダブロックのブロック壁とシリンダ壁との間に設けられる冷却水の水路が、シリンダブロックの上面であるデッキ部において開放されている、所謂オープンデッキ型のシリンダブロックが多く採用されている。
【0003】
アルミダイカスト鋳造で製造されたオープンデッキ型シリンダブロックは、生産性に優れ、製品の軽量化が図れることやコスト削減も実現できるメリットがある一方、ブロック壁とシリンダ壁との間が開放された空間となる構造であるため、シリンダ壁の強度やブロック壁の振動に関する問題があった。
【0004】
その問題に対応するために特許文献1には、シリンダブロックのブロック壁とシリンダ壁との間であって、ブロック壁の所定振動波の腹に相当する位置に、補強部材となる複数のリブを設けた構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示されたシリンダブロックでは、ブロック壁とシリンダ壁がリブで連結されているだけなので、シリンダ壁がデッキ部近傍での強度が不足し、エンジンの燃焼圧力によってシリンダ壁が膨張し変形しやすく、燃焼室の密封性が確保されない問題があった。特に、実走行を重ねた場合の劣化に対する強度不足や、自動車メーカーが新車組付けした状態のエンジンをさらに高性能化するエンジンチューニングを実施したことにより、燃焼圧力がより上昇した場合の変形を防止して密封性を確保するためには、シリンダ壁の特にデッキ部近傍における強度を補強する必要があった。
【0007】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その具体的目的は、自動車整備の市場や、自動車のエンジンを高性能化する所謂エンジンチューニングの市場において、オープンデッキ型シリンダブロックを効率よく補強するための補強プレート及びシリンダブロックの補強方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するために案出されたものである。詳述するならば、本発明のシリンダブロック補強プレートは、ピストンを摺動可能に嵌入するシリンダ壁と、前記シリンダ壁から離隔したブロック壁と、前記シリンダ壁と前記ブロック壁との間に冷却水路が形成され、前記冷却水路の上面部に開口部が形成されたオープンデッキ型シリンダブロックにおいて、前記シリンダ壁を前記オープンデッキ型シリンダブロックの上面部分であるデッキ部近傍で補強するためのシリンダブロック補強プレートであって、前記シリンダブロック補強プレートは、前記開口部を略覆い尽くす所要形状のリング部を互いに連結して一体形成した板材から成り、前記シリンダブロック補強プレートには周方向の所要個所に前記シリンダブロック補強プレートの上面から下面にかけて貫通し、冷却水路として機能すると共に冷却水に混入する気体を排出する空気抜きとして機能する複数の貫通孔と、前記シリンダブロック補強プレートの上面に刻設され、全ての前記貫通孔の上部開口部を接続する凹形状の条溝とを有する構成が含まれる。
【0009】
本発明のシリンダブロック補強プレートは、デッキ部面一に圧入装着することで、シリンダ壁とブロック壁とをデッキ部近傍で連結して、シリンダ壁の強度を補強すると共に、複数の貫通孔と夫々の貫通孔の上部開口部を連接する凹形状の条溝で、冷却水を循環させる冷却水路として機能する冷却効果と、冷却水内に発生する気体を効率よく排出できる効果がある。
【0010】
本発明には、前記シリンダブロック補強プレートに貫設された複数の貫通孔のうち一部が、前記シリンダブロックのデッキ部の上面に積層し組付けられるヘッドガスケットの貫通孔と略垂直に連通し、さらに前記ヘッドガスケットの上方に載置され組付けられるシリンダヘッドの冷却水路と、略垂直に連通する位置に貫設されている構成が含まれる。
【0011】
本発明のシリンダブロック補強プレートは、冷却水路と空気抜き孔として機能する貫通孔が、ヘッドガスケットの冷却水路用孔を介してシリンダヘッドの冷却水路と略垂直に連通する位置に刻設されているので、空気抜き及び冷却水の循環効率が向上する効果がある。
【0012】
また、本発明には、前記シリンダブロック補強プレートに貫設された複数の前記貫通孔のうち、リング部を互いに連結した連結部頂点近傍に貫設された貫通孔の内径が、それ以外の位置に貫設された他の貫通孔の内径よりも大きな内径で形成されている構成が含まれる。
【0013】
本発明のシリンダブロック補強プレートに貫設された貫通孔は、所要個所に貫設された貫通孔と、それ以外の場所に貫設された貫通孔で内径の大小を設定することで、冷却水の循環効率が向上する効果がある。
【0014】
さらに、本発明には、自動車整備の市場や自動車のエンジンを高性能化する所謂エンジンチューニングの市場において、オープンデッキ型のシリンダブロックを効率的に補強する補強方法であって、シリンダブロックのデッキ部に開口された冷却水路の開口部を所要形状に広げるシリンダブロック追加工工程と、前記シリンダブロック追加工工程で広げられた開口部に、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシリンダブロック補強プレートを上面側から圧入する補強プレート圧入工程と、シリンダブロック補強プレートを圧入した後のシリンダブロックのデッキ部を平滑な状態に加工するシリンダブロック上面加工工程と、デッキ部を平滑な状態に加工した後のシリンダ内壁を真円加工するシリンダボアボーリング工程と、真円加工後のシリンダ内壁の表面仕上げをするシリンダボアホーニング工程とを備えて構成したことを特徴とするシリンダブロックの補強方法の発明が含まれる。
【0015】
本発明のシリンダブロックの補強方法は、自動車を使用した後にエンジンを分解して整備する市場や、自動車メーカーで新車時に組付けられたエンジンが自動車と共に市場に流通した後に、分解して高性能化をはかるエンジンチューニング市場などにおいて、一般的または専門的に使用される設備によって施工することができるので、使用によって経年劣化が予想される場合や、エンジンチューニングによる高負荷が予想される場合でも、それぞれの市場において効果的にシリンダブロックの耐久性を向上することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のシリンダブロック補強プレートは、デッキ部面一に圧入装着することで、シリンダ壁の上端部近傍の強度を補強することができると共に、シリンダブロック補強プレートの条溝部分以外の上面部分が、ヘッドガスケットとの気密性及び液密性の向上に貢献する効果がある。また、複数の貫通孔の内径設定の違いと、夫々の貫通孔の上部開口部を連接する凹形状の条溝で、冷却水循環効果と冷却水内に発生する気体を効率よく排出する効果が得られる。
【0017】
本発明のシリンダブロックの補強方法は、自動車メーカーやエンジン製造メーカーではなく、自動車整備の市場や自動車のエンジンを高性能化する所謂エンジンチューニングの市場において、一般的または専門的に使用される設備によって施工することができるので、エンジンチューニングに合わせて必要となるシリンダ壁の強度を補強することができることに加えて、自動車の使用による経年劣化時などに行われる自動車整備では、使用しているシリンダブロック自体を補強して再利用することができる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に係るシリンダブロック補強プレートを組込んだ状態のデッキ部を示す要部斜視図である。
【
図2】本発明に係るシリンダブロック補強プレートを示す平面図である。
【
図3】冷却水路の開口部の一例を示す平面図である。
【
図4】
図3に示す開口部の加工例を示す説明図である。
【
図5】本実施形態に使用するヘッドガスケットの例を示す平面図である。
【
図6】本実施形態に係るエンジン構成例を示す要部断面図である。
【
図7】本実施形態に係るシリンダヘッドを示す要部拡大断面図である。
【
図8】本発明に係るシリンダブロック補強方法の工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。ただし、図面は模式的に図示しており、実際の寸法や比率等とは必ずしも一致しない。また、図面相互間において、お互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれることがある。
【0020】
図6に示されるヘッドガスケット60は、
図5のA-A矢視断面を表し、
図6に示されるシリンダブロック1は、
図3のA-A矢視断面を表している。また、
図7は
図6の要部であるシリンダブロック1を拡大した要部拡大断面図である。
【0021】
図1、
図3及び
図6に示されるシリンダブロック1は、自動車に搭載される水冷式4気筒エンジンに使用されるアルミニウムまたはアルミニウム合金製で、金型によるダイカスト製法により鋳造される。
【0022】
また、シリンダブロック1は、ピストン100を摺動可能に嵌入する4個のシリンダ壁2が直列に並び、隣り合うシリンダ壁2は互いに連結部22で連結され、シリンダ壁2から離隔したブロック壁4と、シリンダ壁2とブロック壁4との間に冷却水路3とが形成され、シリンダブロック1の上面部分であるデッキ部11に冷却水路3の開口部31が形成され、さらにブロック壁4とシリンダ壁2との間を連結する複数のリブ部5を有する所謂オープンデッキ型で形成されている。
【0023】
そして、
図2及び
図7に示す本発明のシリンダブロック補強プレート50は、シリンダ壁2をデッキ部11の近傍で補強するためのものであって、使用するシリンダブロック1の開口部31を略覆い尽くす所要形状のリング部51を互いに連結して一体形成したアルミニウム合金の板材で形成されている。
【0024】
シリンダブロック補強プレート50には、周方向の所要個所にシリンダブロック補強プレート50の上面から下面に向けて貫通し、冷却水の水路として機能すると共に、冷却水に混入する気体を排出する効果も得られる、複数の貫通孔52,53,54,55と、シリンダブロック補強プレート50の上面側に刻設され、冷却水の水路として機能するように、全ての貫通孔52,53,54,55の上部開口部を連接する断面視において略凹形状となる1本の条溝6が形成されている。
【0025】
シリンダブロック補強プレート50に貫設された貫通孔には、リング部51を互いに連接した連接部頂点近傍に貫設された貫通孔52,53と、
図5と
図6に示すシリンダブロックのデッキ部に積層し組付けられるヘッドガスケット60に設けられた複数の貫通孔61と略垂直に連通し、さらにヘッドガスケット60の上方に載置され組付けられるシリンダヘッド70の冷却水路(図示せず)と略垂直に連通する位置に貫設されている貫通孔53、54と、シリンダブロック補強プレート50の周方向の所要個所に貫設された上述した以外の貫通孔55とが形成されている。
【0026】
連接部頂点近傍に貫設された貫通孔52,53の内径は、それ以外の箇所に貫設された貫通孔54,55の内径に対して大きい内径で形成されている。
尚、
図2に示された貫通孔のうち符号が付されていないものは、全て貫通孔55である。
【0027】
以下に、本発明のシリンダブロックの補強方法について、
図8に示すフローチャートに沿って説明する。また、
図4に示す説明図は、冷却水路の開口部を追加工する例を説明するもので、加工前の開口部31とリブ部5を一点鎖線で示し、加工後開口部32を実線で表現している。
【0028】
先ず最初に、
図4において一点鎖線で示された形状の加工前の開口部31とリブ部5を、実線で表す形状に広げた加工後開口部32を、略シリンダブロック補強プレート50の厚み分の深さ位置まで切削加工するシリンダブロック追加工工程(S001)を実施する。
【0029】
次に加工後開口部32にシリンダブロック補強プレート50を、上面より均一に圧入する補強プレート圧入工程(S002)と、シリンダブロック補強プレート50を圧入後のデッキ部11を平滑な状態に加工するシリンダブロック上面加工工程(S003)とを実施する。
【0030】
最後に、デッキ部11を平滑な状態に加工した後のシリンダ内壁23を、真円加工するシリンダボアボーリング工程(S004)と、真円加工が終了したシリンダ内壁23の表面の内径公差や粗さをホーニング加工で仕上げるシリンダボアホーニング工程(S005)で補強作業は終了する。
【0031】
シリンダブロック補強プレート50とシリンダブロック1との結合方法は、上述の通り圧入のみの所謂シマリバメで嵌合するので、シリンダブロック補強プレート50と加工後開口部32は所要の精度が必要となることから、シリンダブロック補強プレート50の加工とシリンダブロック追加工工程(S001)は、ワイヤー放電加工機やマシニングセンタ切削加工機によって加工する。
【0032】
シリンダブロック上面加工工程(S003)は、上面を平滑な状態に仕上げることで、デッキ部11とヘッドガスケット60との気密性や液密性の向上を目的として加工する工程で、加工にはフライス加工機を使用すれば良い。
【0033】
シリンダボアボーリング工程(S004)とシリンダボアホーニング工程(S005)とは、上述した通り、シリンダ内壁23の真円加工や表面粗さの仕上げですが、それを精度良く仕上げることで、エンジン出力の安定化やエンジン耐久性が向上する重要な工程で、シリンダボアボーリング工程(S004)はボーリングマシンと言われる加工機やマシニングセンタ切削加工機を使用し、シリンダボアホーニング工程(S005)はホーニング加工機と言われる研磨機を使用する。
【0034】
本実施形態のシリンダブロック補強プレート50は、シリンダブロック補強プレート50を使用するエンジンの出力や材料コストなど勘案して、アルミニウム合金を選択使用すれば良く、例えばA6061、A2017、A7075などから選択して使用することができる。
【0035】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、上記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、上記実施形態では、4気筒エンジンのシリンダブロックに使用する内容で説明したが、特に4気筒に限定するものではなく6気筒、2気筒、単気筒などでも実施することができる。
【0036】
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施形態及び実施例に対し、形状、材質、数量、使用用途、位置若しくは配置等に対して当業者が様々な変更を加えることができるものである。従って、既に開示した形状等の限定をした記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に示したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状等の限定を一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0037】
1 シリンダブロック
2 シリンダ壁
3 冷却水路
4 ブロック壁
5 リブ部
6 条溝
11 デッキ部
22 連結部
23 シリンダ内壁
30 本体管
31 開口部(未加工状態)
32 加工後開口部
50 シリンダブロック補強プレート
51 リング部
52 貫通孔(連結部)
53 貫通孔(連結部・連通箇所)
54 貫通孔(周方向・連通箇所)
55 貫通孔(周方向)
60 ヘッドガスケット
61 貫通孔(ヘッドガスケット)
70 シリンダヘッド
100 ピストン
【要約】
【課題】自動車整備の市場や自動車のエンジンを高性能化する所謂エンジンチューニングの市場において、オープンデッキ型シリンダブロックを効率よく補強するための補強プレート及びシリンダブロック補強方法を提供する。
【解決手段】オープンデッキ型のシリンダブロック1のシリンダ壁2を補強するためのシリンダブロック補強プレート50であって、シリンダブロック補強プレート50は、開口部31を略覆い尽くす所要形状のリング部51を互いに連結して一体形成した板材から成り、シリンダブロック補強プレート50には周方向の所要個所にシリンダブロック補強プレート50の上面から下面にかけて貫通し冷却水路と空気抜き孔として機能する複数の貫通孔52,53,54,55と、シリンダブロック補強プレート50の上面に刻設され、全ての貫通孔52,53,54,55の上部開口部を接続する条溝6とを有する。
【選択図】
図1