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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】自動車のためのルート決定方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20240710BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20240710BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/09 P
G08G1/09 V
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019237740
(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公開番号】P2020115126
(43)【公開日】2020-07-30
【審査請求日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】10 2018 251 770.3
(32)【優先日】2018-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【氏名又は名称】鳥居 健一
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン・ノルトブルッフ
【審査官】小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-198585(JP,A)
【文献】特開2017-028953(JP,A)
【文献】特開2017-096647(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0219364(US,A1)
【文献】特開2018-142265(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36、23/00-25/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実行される、自動車のためのルート(401、403)の決定方法であって、
開始位置(405)から目標位置(407)までの前記自動車の少なくとも1つのルート(401、403)に対して、前記自動車が前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、前記自動車が前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを決定(101)し
前記少なくとも1つのルート(401、403)と、前記自動車が前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、前記自動車が前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを示す追加情報を供給(107)し、
前記少なくとも1つのルート(401、403)を表すルート信号と、前記追加情報を、前記自動車の運転者に対して出力(109)る、
方法において、
前記決定(101)は、いくつの自動車が前記ルート(401、403)の少なくとも一部に沿って、インフラストラクチャ支援され、少なくとも一部自動化されて誘導されるかの数または予測数を示すインフラストラクチャ支援数データに基づいて実行される、
方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのルート(401、403)に対して、少なくとも一部自動化されたサービスを前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿って前記自動車に提供可能かどうか、及び可能である場合、どこで、どの少なくとも一部自動化された1つ又は複数のサービスを前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿って、前記自動車に提供可能かを決定して、
前記追加情報は、少なくとも一部自動化されたサービスを前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿って前記自動車に提供可能かどうか、及び可能である場合、どこで、どの少なくとも一部自動化されたサービスを前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿って、前記自動車に提供可能かを示す、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ又は複数のサービスは、それぞれサービスの以下のグループ、すなわち、駐車、洗浄、給油、修理の実施、メンテナンスの実施から選択される要素である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿った少なくとも一部自動化された前記誘導は、自動車外部の遠隔制御装置を使用した前記自動車の遠隔制御、及び/又は、自動車内部の制御装置を使用した、少なくとも一部自動化された前記自動車の誘導、及び/又は、前記自動車内部の制御装置を使用した、インフラストラクチャによって支援された、少なくとも一部自動化された前記自動車の誘導を含み、
時間的にルート信号の出力後、前記自動車の遠隔制御のための、及び/又は前記自動車のインフラストラクチャ支援誘導のための、及び/又は提供された少なくとも1つのサービスのための予約及び/又はブッキングを表す、予約信号及び/又はブッキング信号が受信され、前記予約信号及び/又はブッキング信号の前記受信に応じて、前記遠隔制御、及び/又は前記インフラストラクチャ支援誘導、及び/又は前記提供された少なくとも1つのサービスが予約及び/又はブッキングされる、
請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿った少なくとも一部自動化された前記誘導は、自動車外部の遠隔制御装置を使用した前記自動車の遠隔制御、及び/又は、自動車内部の制御装置を使用した、少なくとも一部自動化された前記自動車の誘導、及び/又は、前記自動車内部の制御装置を使用した、インフラストラクチャによって支援された、少なくとも一部自動化された前記自動車の誘導を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記自動車が前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、前記自動車が前記少なくとも1つのルート(401、403)に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かの前記決定は、前記ルート(401、403)の少なくとも一部に沿って、天気または予測される天気を示す天気データに基づいて、並びに/又は前記ルート(401、403)の少なくとも一部に沿って、交通状況または予測交通状況を示す交通データに基づいて、並びに/又は自動車が前記ルート(401、403)に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導されてもよいかどうか、及び誘導されてもよい場合、どこで、どのように、及び/もしくはいくつの自動車が前記ルート(401、403)に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導されてもよいかの許容を示す許容データに基づいて、並びに/又はいくつの自動車が前記ルート(401、403)の少なくとも一部に沿って遠隔制御されるかの数または予測数を示す遠隔制御数データに基づいて実行される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記開始位置(405)から前記目標位置(407)への前記自動車の行程のための少なくとも1つの拘束条件を表す拘束条件信号が受信され、1つ又は複数の前記決定(101)が前記拘束条件信号に基づいて実行され、前記少なくとも1つの拘束条件が、以下の拘束条件グループ、すなわち、時間、費用、速度、最速又は最短ルート、所望の出発時間、所望の到着時間、少なくとも一部自動化された誘導走行の最大期間から選択される要素である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の方法の全てのステップを実施するように構成された装置(201)。
【請求項9】
コンピュータによってコンピュータプログラム(303)が実施される場合に、前記コンピュータに、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法を実施させるコマンドを含む、コンピュータプログラム(303)。
【請求項10】
請求項9に記載のコンピュータプログラム(303)が記憶されている機械可読記憶媒体(301)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のためのルート決定方法に関する。本発明はさらに、装置、コンピュータプログラム、及び機械可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
独国特許出願公開第10 2013 016 436号は、自動車の安全システムの操作方法を開示している。
独国特許出願公開第10 2016 218 382号は、緊急モードでの車両の自律運転のための方法及び装置を開示している。
【0003】
独国特許出願公開第10 2017 200 871号は、協調車両制御を開示している。
欧州特許出願第2 216 197号は、運転者支援システムの制御方法及び運転者支援システムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】独国特許出願公開第10 2013 016 436号
【文献】独国特許出願公開第10 2016 218 382号
【文献】独国特許出願公開第10 2017 200 871号
【文献】欧州特許出願第2 216 197号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の基礎となる課題は、自動車のためのルートを効率的に決定するための概念であって、これに基づいて自動車を効率的に、特に手動で、及び/又は少なくとも一部自動化されて誘導することができる、概念を提供することに見ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、独立請求項のそれぞれの対象によって解決される。本発明の有利な形態は、それぞれ従属する従属請求項の対象である。
第1の態様によれば、自動車のためのルート決定方法であって、自動車の少なくとも1つのルートに対して、開始位置から目標位置まで、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを決定して、少なくとも1つのルートに追加情報を供給し、追加情報は、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを示し、追加情報が供給された少なくとも1つのルートを表すルート信号が出力される、方法が提供される。
【0007】
第2の態様によれば、第1の態様による方法の全てのステップを実施するように構成された装置が提供される。
第3の態様によれば、コンピュータによって、例えば第2の態様による装置によってコンピュータプログラムが実施されると、コンピュータに第1の態様による方法を実施させるコマンドを含む、コンピュータプログラムが提供される。
【0008】
第4の態様によれば、第3の態様によるコンピュータプログラムが記憶されている機械可読記憶媒体が提供される。
本発明は、自動車のルートに対して、開始位置から目標位置まで、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを決定することによって、上記の課題を解決できるという知識に基づく。この決定の結果は、特に、ルートとともに提供される追加情報を形成する。これによって、特に、自動車がこのルートに基づいて、特に手動及び/又は少なくとも一部自動化されて効率的に誘導可能であるという技術的利点をもたらす。
【0009】
すなわち、自動車の運転者は、開始位置から目標位置への行程の前に、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを有利な方法で知ることができる。これによって、運転者は有利な方法で行程を効率的に計画できる。
【0010】
すなわち、ここで説明する概念は、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かをそのルートに対して追加で決定することにより、開始位置から目標位置までのルートを単に決定することを超えている。
【0011】
「少なくとも1つのルート」という表現は、「1つ又は複数のルート」を表す。1つのルートに関連してなされた実施(Ausfuehrung)は、複数のルートに対するものと同様であり、その逆も同様である。
【0012】
一実施形態によれば、自動車の開始位置を表す開始位置信号が受信される。
一実施形態によれば、自動車の目標位置を表す目標位置信号が受信される。
一実施形態によれば、少なくとも1つのルートは、開始位置信号に基づいて、及び目標位置信号に基づいて決定される。
【0013】
少なくとも1つのルートの決定は、一実施形態によれば、開始位置及び目標位置を含むデジタル地図に基づいて実行される。
一実施形態によれば、開始位置から目標位置までのルートを決定する問合せを表す問合せ信号が受信され、問合せ信号の受信に応じて、開始位置から目標位置までの少なくとも1つのルートが決定される。
【0014】
複数のルートの場合、一実施形態によれば、開始位置から目標位置までの主ルートが決定され、開始位置から目標位置までの1つ又は複数の代替ルートが決定される。すなわち、複数のルートの場合、例えばルートの1つが主ルートであり、他のルートの1つ又は複数が代替ルートである。
【0015】
追加情報は、一実施形態によれば、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを決定した結果を含む。
【0016】
結果は、一実施形態によれば、ルートの1つのセクションで、又は複数のセクションで、又はルート全体で、自動車が少なくとも一部自動化されて誘導可能であり、あるいはルートのいかなるセクションでも、自動車が少なくとも一部自動化されて誘導できないことを示す。結果が、1つ又は複数のセクションで自動車が少なくとも一部自動化されて誘導可能であることを示す場合、特に、結果は対応する1つ又は複数のセクションの位置を含む。
【0017】
結果は、一実施形態によれば、ルートの1つのセクションで、又は複数のセクションで、又はルート全体で、自動車を手動で誘導する必要があることを示す。結果が、自動車を1つ又は複数のセクションで、手動で誘導する必要があることを示す場合、特に、結果は対応する1つ又は複数のセクションの位置を含む。
【0018】
したがって、例えば運転者は、どこで彼自身が自動車を運転する必要があるか、及び、どこで自動車が少なくとも一部自動化されて誘導可能であるかを知っている。
一実施形態によれば、少なくとも1つのルートに沿った、少なくとも一部自動化された誘導は、自動車外部の遠隔制御装置を使用した自動車の遠隔制御、及び/又は、自動車内部の制御装置(特にインフラストラクチャによる支援なし)を使用した、少なくとも一部自動化された自動車の誘導、及び/又は、自動車内部の制御装置を使用した、インフラストラクチャによって支援された、少なくとも一部自動化された自動車の誘導を含む。
【0019】
これにより、例えば、自動車を効率的に誘導できるという技術的利点がもたらされる。
すなわち、一実施形態によれば、特に、ルートを1つ又は複数のセクションに分割し、自動車をセクション内で少なくとも一部自動化して誘導可能かどうか、又は手動で誘導する必要があるかを、各セクションに対して示す。自動車をルート全体に沿って手動で誘導する必要がある場合、1つのセクションのみ、すなわちルート全体自体のみが存在する。特にセクションの位置が各セクションに対して示される。
【0020】
インフラストラクチャが支援する、少なくとも一部自動化された誘導とは、インフラストラクチャによる支援によって、自動車内部にある制御装置を用いて自動車が少なくとも一部自動化されて誘導されることを意味する。そのような支援は、特に、自動車へのデータ送信を含み、これらのデータに基づいて自動車内部の制御装置が、自動車を少なくとも一部自動化させて誘導可能である。そのようなデータには、例えば、以下のデータが(単独で、又は任意の組み合わせで)含まれる。インフラストラクチャ内に空間的に分散して配置された1つ又は複数の環境センサからの周辺データ、デジタル地図の地図データ、ルートの少なくとも一部に沿って、特に、上述したセクションの1つ又は複数に沿って、天気、特に予測される天気を示す天気データ、ルートの少なくとも一部に沿って、特に、上述したセクションの1つ又は複数に沿って、交通状況、特に予測交通状況を示す交通データ、自動車がルートに沿って、特に、ルートの上述したセクションの1つ又は複数に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導されてもよいかどうか、並びに誘導されてもよい場合、どこで、どのように、及び/又はいくつの自動車がルートに沿って、特に、ルートの上述したセクションの1つ又は複数に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導されてもよいかの許容を示す許容データ、いくつの自動車がルートの少なくとも一部に沿って、特に、ルートの上述したセクションの1つ又は複数に沿って遠隔制御されるかの数、特に予測数を示す遠隔制御数データ、いくつの自動車がルートの少なくとも一部に沿って、特に、ルートの上述したセクションの1つ又は複数に沿って、インフラストラクチャ支援され、少なくとも一部自動化されて誘導されるかの数、特に予測数を示すインフラストラクチャ支援数データ。
【0021】
すなわち、決定するステップの結果は以下を含むことができる。ルートのセクション内で、自動車を手動で誘導する必要があるか、又は自動車内部の制御装置が自動車を少なくとも一部自動化されて誘導することができる、好ましくはインフラストラクチャによる支援なしで、もしくはインフラストラクチャによる支援ありで誘導することができるか、又は自動車は自動車外部の遠隔制御装置を使用して遠隔制御できる。
【0022】
すなわち、ルートの各セクション又はルート全体自体に対して、以下の3つのケースがあり得る。
1.自動車は手動で誘導する必要があり、すなわち、好ましくはインフラストラクチャによる支援あり/支援なしで、自動車内部の制御装置を使用して、少なくとも一部自動化されて誘導することができず、自動車外部の遠隔制御装置を使用して遠隔制御することができない。
【0023】
2.自動車は、好ましくはインフラストラクチャによる支援あり又は支援なしで、自動車内部の制御装置によって、少なくとも一部自動化されて誘導できる。
3.自動車は、自動車外部の遠隔制御装置を使用して遠隔制御できる。
【0024】
一実施形態によれば、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かの決定は、ルートの少なくとも一部に沿って、特に、上述したセクションの1つもしくは複数に沿って、天気、特に予測される天気を示す天気データに基づいて、並びに/又はルートの少なくとも一部に沿って、特に、上述したセクションの1つもしくは複数に沿って、交通状況、特に予測交通状況を示す交通データに基づいて、並びに/又は自動車がルートに沿って、特に、ルートの上述したセクションの1つもしくは複数に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導されてもよいかどうか、及び誘導されてもよい場合、どこで、どのように、及び/もしくはいくつの自動車がルートに沿って、特に、ルートの上述したセクションの1つもしくは複数に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導されてもよいかの許容を示す許容データに基づいて、並びに/又はいくつの自動車がルートの少なくとも一部に沿って、特に、ルートの上述したセクションの1つもしくは複数に沿って遠隔制御されるかの数、特に予測数を示す遠隔制御数データに基づいて、並びに/又はいくつの自動車がルートの少なくとも一部に沿って、特に、ルートの上述したセクションの1つもしくは複数に沿って、インフラストラクチャ支援され、少なくとも一部自動化されて誘導されるかの数、特に予測数を示すインフラストラクチャ支援数データに基づいて実行される。
【0025】
これにより、例えば、決定を効率的に実行できるという技術的利点がもたらされる。
さらなる一実施形態では、少なくとも1つのルートに対して、少なくとも一部自動化されたサービスを少なくとも1つのルートに沿って自動車に提供可能かどうか、及び可能である場合、どこで、どの少なくとも一部自動化された1つ又は複数のサービスを少なくとも1つのルートに沿って、特にどのような条件下で自動車に提供可能かが決定され、追加情報は、少なくとも一部自動化されたサービスを少なくとも1つのルートに沿って自動車に提供可能かどうか、及び可能である場合、どこで、どの少なくとも一部自動化されたサービスを少なくとも1つのルートに沿って、特にどのような条件下で自動車に提供可能かを示す。
【0026】
これにより、例えば、決定を効率的に実行できるという技術的利点がもたらされる。さらに、これにより、例えば、自動車の運転者が、少なくとも一部自動化されたサービスをその自動車のために利用可能かどうか、及び可能である場合、どこで、どの少なくとも一部自動化されたサービスをその自動車のために利用可能かを効率的に知ることができるという技術的利点がもたらされる。
【0027】
一実施形態によれば、条件には、サービスの待ち時間が所定の待ち時間未満もしくは以下であること、及び/又はサービスの利用率が所定の利用率閾値未満もしくは以下であること、及び/又はサービスの価格が所定の価格未満もしくは以下であること、及び/又はサービス実行の所望の実行時間は、所定の実行時間閾値未満もしくは以下であることが含まれる。
【0028】
サービスを提供できるかどうかは、例えば、開始位置からの所望の出発時間、及び/又は目標位置への所望の到着時間、及び/又は開始位置から目標位置までの最速ルート、及び/又は少なくとも一部自動化されて誘導される走行(インフラストラクチャ支援あり又は支援なし)の最大期間、及び/又は(例えば、出発時間が所望の出発時間よりも遅い場合にサービスが利用可能であることを示す)少なくとも1つの最適化パラメータによる。
【0029】
一実施形態によれば、1つ又は複数のサービスは、それぞれサービスの以下のグループから選択される要素である。駐車、洗浄、給油、修理の実施、メンテナンスの実施。
これによって、例えば、自動車に関連するサービスが決定ステップに使用されるという技術的利点がもたらされる。
【0030】
一実施形態において、時間的にルート信号の出力後、自動車の遠隔制御のための、及び/又は自動車のインフラストラクチャ支援誘導のための、及び/又は提供された少なくとも1つのサービスのための予約及び/又はブッキングを表す、予約信号及び/又はブッキング信号が受信され、予約信号及び/又はブッキング信号の受信に応じて、遠隔制御、及び/又はインフラストラクチャ支援誘導、及び/又は提供された少なくとも1つのサービスが、予約及び/又はブッキングされる。
【0031】
これにより、例えば、自動車がルートに沿って所望の通りに誘導され得ることを効率的に保証できるという技術的利点がもたらされる。
予約又はブッキングは、一実施形態によれば、自動車の遠隔制御が可能な前述のセクションのどの1つ又は複数のセクションで、そのような遠隔制御を予約又はブッキングするべきかという指示を含む。
【0032】
予約又はブッキングは、一実施形態によれば、自動車のインフラストラクチャ支援誘導が可能な前述のセクションのどの1つ又は複数のセクションで、そのようなインフラストラクチャ支援誘導を予約又はブッキングするべきかという指示を含む。
【0033】
予約又はブッキングにより、装置がサービス(インフラストラクチャ支援誘導、遠隔制御、サービス)を実施できるという、技術的なパフォーマンスを有利に向上させることができる。
【0034】
一実施形態によれば、1つ又は複数の決定ステップは、経時的学習、特に自己学習で最適化される。
これによって、例えば、1つ又は複数の決定ステップを効率的に最適化できるという技術的利点がもたらされる。
【0035】
この最適化のために、一実施形態によれば、1つ又は複数のステップを実行するために使用された上記及び/又は下記のデータ又は指示又は信号が使用される。
一実施形態において、出発位置から目標位置への自動車の行程のための少なくとも1つの拘束条件を表す拘束条件信号が受信され、1つ又は複数の決定ステップが拘束条件信号に基づいて実行され、少なくとも1つの拘束条件は、以下の拘束条件グループから選択される要素である。時間、費用、速度、最速又は最短ルート、所望の出発時間、所望の到着時間、少なくとも一部自動化された誘導走行の最大期間。
【0036】
これにより、例えば、1つ又は複数の決定ステップを効率的に実行できるという技術的利点がもたらされる。
拘束条件信号は、例えば問合せ信号に含まれる。
【0037】
「少なくとも一部自動化された制御又は誘導」という表現には、以下の場合が含まれる。一部自動化された制御又は誘導、高度に自動化された制御又は誘導、完全に自動化された制御又は誘導、運転者無しの制御又は誘導、自動車の遠隔制御。
【0038】
一部自動化された制御又は誘導とは、特定の用途のケース(例えば、高速道路での走行、駐車場内での走行、物体の追い越し、車線表示で指定されている車線内での走行)において、自動車の縦方向及び横方向の誘導を自動制御することを意味する。自動車の運転者は、自身で自動車の縦方向及び横方向の誘導を手動制御する必要がない。しかし、運転者は、必要に応じて手動で介入できるように、縦方向及び横方向の誘導の自動制御を継続的に監視する必要がある。
【0039】
高度に自動化された制御又は誘導とは、特定の用途のケース(例えば、高速道路での走行、駐車場内での走行、物体の追い越し、車線表示で指定されている車線内での走行)において、自動車の縦方向及び横方向の誘導を自動制御することを意味する。自動車の運転者は、自身で自動車の縦方向及び横方向の誘導を手動制御する必要がない。運転者は、必要に応じて手動で介入できるように、縦方向及び横方向の誘導の自動制御を継続的に監視する必要がない。必要に応じて、縦方向及び横方向の誘導の制御を引き継ぐために、運転者に引受要求が自動的に出力される。すなわち、運転者は、潜在的に縦方向及び横方向の誘導の制御を引き継げる状態にいる必要がある。
【0040】
完全に自動化された制御又は誘導とは、特定の用途のケース(例えば、高速道路での走行、駐車場内での走行、物体の追い越し、車線表示で指定されている車線内での走行)において、自動車の縦方向及び横方向の誘導を自動制御することを意味する。自動車の運転者は、自身で自動車の縦方向及び横方向の誘導を手動制御する必要がない。運転者は、必要に応じて手動で介入できるように、縦方向及び横方向の誘導の自動制御を監視する必要がない。特定の用途のケースでは、運転者は必要ない。
【0041】
運転者無しの制御又は誘導とは、特定の用途のケース(例えば、高速道路での走行、駐車場内での走行、物体の追い越し、車線表示で指定されている車線内での走行)に左右されずに、車両の縦方向及び横方向の誘導を自動制御することを意味する。自動車の運転者は、自身で自動車の縦方向及び横方向の誘導を手動制御する必要がない。運転者は、必要に応じて手動で介入できるように、縦方向及び横方向の誘導の自動制御を監視する必要がない。したがって、車両の縦方向及び横方向の誘導は、例えば全ての道路タイプ、速度範囲、及び環境条件において自動的に制御される。したがって、運転者の全面的な運転タスクは自動的に引き継がれる。したがって、運転者は必要ではなくなる。すなわち、自動車は、運転者がいなくても、任意の開始位置から任意の目標位置まで走行できる。潜在的な問題は自動的に、つまり運転者の支援なしで解決される。
【0042】
自動車の遠隔制御とは、自動車の横方向及び縦方向の誘導が遠隔制御されることを意味する。つまり、例えば、横方向及び縦方向の誘導を遠隔制御するための遠隔制御信号が自動車に送信されることを意味する。遠隔制御は、例えば、自動車外部の遠隔制御装置によって実行される。
【0043】
「又は(bzw.)」という略語は「又は(beziehungsweise)」を表す。
「又は(bzw.)」という表現は、特に「又は(respektive)」を表す。
【0044】
「又は(respektive)」という表現は、特に「及び/又は」を表す。
一実施形態によれば、第1の態様による方法は、コンピュータで実施される方法である。
【0045】
本発明の実施例を図面に示し、以下の記載においてより詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1】第1の態様による方法の一実施形態のフローチャートを示す図である。
図2】第1の態様による方法の全てのステップを実施するように構成された装置を示す図である。
図3】機械可読記憶媒体を示す図である。
図4】開始位置から目標位置までの2つのルートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
図1は、第1の態様による方法の一実施形態のフローチャートを示す。
ステップ101によれば、開始位置から目標位置までの自動車のためのルートを決定する問合せを表す問合せ信号が受信される。
【0048】
ステップ103によれば、開始位置から目標位置までの自動車のための少なくとも1つのルートが、問合せ信号の受信に応じて決定される。
ステップ105によれば、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを決定して、少なくとも1つのルートに追加情報を供給し、追加情報は、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車が少なくとも1つのルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを示す。
【0049】
ステップ107によれば、少なくとも1つのルートに追加情報が供給される。
ステップ109によれば、追加情報が供給された少なくとも1つのルートを表すルート信号が出力される。
【0050】
一実施形態によれば、少なくとも1つのルートはセクションに分割され、各セクションに対して、自動車がセクション内で少なくとも一部自動化されて誘導可能か、又は手動で誘導される必要があるかが示される。
【0051】
図2は、第1の態様による方法の全てのステップを実施するように構成された装置201を示す。
装置201は、上述の問合せ信号を受信するように構成された入力側203を含む。装置201はさらに、上述の決定ステップを実施するように構成されたプロセッサ205を含む。装置201は、上述のルート信号を出力するように構成された出力側207を含む。
【0052】
装置201によって受信される信号又はデータは、特に全体的に入力側203によって受信される。入力側203は、このために特に対応して構成されている。
装置201により出力される信号は、特に出力側327により出力される。出力側207は、このために特に対応して構成されている。
【0053】
したがって、入力側203又は出力側207は、対応する信号又はデータを受信又は出力するように構成されている。
一実施形態によれば、1つのプロセッサ205の代わりに複数のプロセッサが設けられる。
【0054】
図3は、機械可読記憶媒体301を示す。
コンピュータプログラム303は、機械可読記憶媒体301に記憶されている。コンピュータプログラム303は、コンピュータプログラム303がコンピュータによって実施されると、このコンピュータに第1の態様による方法を実施させるコマンドを含む。
【0055】
図4は、開始位置405から目標位置407までの自動車のための2つのルート、すなわち第1のルート401及び第2のルート403を示している。
各ルート401、403に対して、自動車がそれぞれのルート401、403に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車がそれぞれのルート401、403に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを決定して、それぞれのルート401、403に追加情報を供給し、追加情報は、自動車がそれぞれのルート401、403に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車がそれぞれのルート401、403に沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを示す。
【0056】
この決定のそれぞれの結果は、この場合、例えば以下のようになる。
第1のルート401は、第1のセクション409、第2のセクション411、第3のセクション413、第4のセクション415、及び第5のセクション417に、配置が連続して分割される。
【0057】
自動車は、第1セクション409内で、手動で誘導される必要がある。第2のセクション411内で、自動車内部の制御装置は、自動車を少なくとも一部自動化させて誘導できる。第3のセクション413内で、自動車を自動車外部の遠隔制御装置によって遠隔制御できる。第4のセクション415内で、自動車内部の制御装置は、インフラストラクチャに支援されて、自動車を少なくとも一部自動化させて誘導できる。第5のセクション415内で、自動車を自動車外部の遠隔制御装置によって遠隔制御できる。
【0058】
第2のルート403は、第6のセクション419、第7のセクション421、第8のセクション423、第9のセクション425、第10のセクション427、第11のセクション429、第12のセクション431及び第13のセクション433に、配置が連続して分割される。
【0059】
自動車は、第6のセクション419内で、手動で誘導する必要がある。第7のセクション421内で、自動車内部の制御装置は、自動車を少なくとも一部自動化させて誘導できる。第8のセクション423内では、自動車外部の遠隔制御装置により自動車を遠隔制御できる。第9のセクション425内で、自動車を手動で誘導する必要がある。第10のセクション427内で、自動車内部の制御装置は、自動車を少なくとも一部自動化させて誘導できる。第11のセクション429内で、自動車外部の遠隔制御装置により自動車を遠隔制御できる。第12のセクション431内で、自動車内部の制御装置は、インフラストラクチャに支援されて、自動車を少なくとも一部自動化させて誘導することができる。第13のセクション433内で、自動車外部の遠隔制御装置によって自動車を遠隔制御できる。
【0060】
両方のルート401、403は、例えば自動車の運転者に選択のために提供される。
目標位置407には、自動車の少なくとも一部自動化された駐車を実行するために構成された駐車場435がある。
【0061】
図示されていない一実施形態では、ルート401、403のそれぞれに対して、少なくとも一部自動化されたサービスを、それぞれのルート401、403に沿って自動車に提供可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、どの少なくとも一部自動化された1つ又は複数のサービスをそれぞれのルート401、403に沿って、特にどのような条件下で、自動車に提供可能かを決定して、追加情報は、少なくとも一部自動化されたサービスを少なくとも1つのルートに沿って自動車に提供可能かかどうか、及び可能である場合には、どこで、どの少なくとも一部自動化されたサービスを少なくとも1つのルートに沿って、特にどのような条件下で、自動車に提供可能かを示す。
【0062】
追加情報は、この場合、例えば、対応するサービスを含む。
要約すると、ここで記載される概念は、開始位置から目標位置までの自動車のためのルートに対して、自動車がルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かどうか、及び可能である場合には、どこで、またどのように、自動車がルートに沿って、少なくとも一部自動化されて誘導可能かを決定することに基づく。
【符号の説明】
【0063】
201 装置
203 入力側
205 プロセッサ
207 出力側
301 機械可読記憶媒体
303 コンピュータプログラム
401、403 ルート
405 開始位置
407 目標位置
409、411、413、415、417、419、421、423、425、427、429、431、433 セクション
435 駐車場
図1
図2
図3
図4