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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G05B 23/02 20060101AFI20240710BHJP
【FI】
G05B23/02 301Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019238051
(22)【出願日】2019-12-27
(65)【公開番号】P2021105940
(43)【公開日】2021-07-26
【審査請求日】2022-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000002107
【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 建聖
(72)【発明者】
【氏名】藤井 大也
(72)【発明者】
【氏名】青木 七海
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-063337(JP,A)
【文献】特開2003-167624(JP,A)
【文献】特開2019-117430(JP,A)
【文献】特開2012-252604(JP,A)
【文献】国際公開第2017/159501(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントの状態を表示する表示画面を備えた装置であって、
前記表示画面の第1領域に、前記プラントに関する第1プロセスデータのグラフを表示可能に構成し、
前記第1領域に隣接する前記表示画面の第2領域に、前記第1プロセスデータに関して前記プラントで起こっている事象を理解するための情報を含む説明文を表示可能に構成され、
前記説明文は、前記グラフの読み方を支援するための前記第1プロセスデータの定義及び前記定義に関わる算出式を含む、
装置。
【請求項2】
前記第1領域に、前記第1プロセスデータに関連する第2プロセスデータのグラフを表示可能に構成されている、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1領域に、前記第1プロセスデータの前記グラフとは異なる前記第1プロセスデータの他のグラフを表示可能に構成されている、
請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記表示画面に、複数のプロセスデータの少なくともいずれかが異常状態となった場合に警告を示す第1画面を表示可能に構成し、
前記警告の選択に応答して前記第1画面から遷移して前記表示画面に第2画面を表示可能に構成されており、
前記第2画面は、前記第1領域及び前記第2領域を含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記第1画面の第3領域に、前記警告を表示可能に構成し、
前記第3領域に隣接する第4領域に、前記プラントに関する代表的な1又は複数のプロセスデータのグラフを表示可能に構成されている、
請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記説明文は、前記第1プロセスデータの状態を適正化するための方法を説明する文章を含む、
請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
プラントの状態を表示するための表示画面を備えた装置と、
前記装置を制御する制御装置と、を備え、
前記装置は、
前記表示画面の第1領域に、前記プラントに関する第1プロセスデータのグラフを表示可能に構成し、
前記第1領域に隣接する前記表示画面の第2領域に、前記第1プロセスデータに関して前記プラントで起こっている事象を理解するための情報を含む説明文を表示可能に構成され、
前記説明文は、前記グラフの読み方を支援するための前記第1プロセスデータの定義及び前記定義に関わる算出式を含む、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プラントにセンサを設置して、センサの測定値を通じてプラントの稼働状況を監視することが行われている。例えば、下記特許文献1には、プラント内の監視対象の第1ポイントから時系列に取得された第1プロセス値と対応する制限値とを比較することで、第1プロセス値が制限値を超えた時を判定し、判定された時に基づき定められた時間範囲内の第1プロセス値及び対応する制限値を時系列に表示装置に表示させるプラント監視装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-115195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のプラント監視装置では、プラントのプロセス値及び対応する制限値を確認することができるが、単に数値を表示するだけでは、どのような事象が発生しているのか正しく理解されなかったり、どのように対応すべきかすぐに分からなかったりする場合がある。
【0005】
そこで、本発明は、どのような事象が発生しているのか理解しやすく、どのような対応が必要であるかわかりやすい装置及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る装置は、プラントの状態を表示する表示画面を備えた装置であって、表示画面の第1領域に、プラントに関する第1プロセスデータのグラフを表示可能に構成し、第1領域に隣接する表示画面の第2領域に、第1プロセスデータに関する説明文を表示可能に構成されている。
【0007】
この態様によれば、表示画面の第1領域に第1プロセスデータのグラフを表示し、隣接する第2領域に第1プロセスデータに関する説明文を表示することで、どのような事象が発生しているのかが理解しやすくなり、どのような対応が必要であるかがわかりやすくなる。
【0008】
上記態様において、第1領域に、第1プロセスデータに関連する第2プロセスデータのグラフを表示可能に構成されていてもよい。
【0009】
この態様によれば、第1プロセスデータだけでなく、関連する第2プロセスデータのグラフを表示することで、プラントの状態を多角的に監視することができる。
【0010】
上記態様において、第1領域に、第1プロセスデータのグラフとは異なる第1プロセスデータの他のグラフを表示可能に構成されていてもよい。
【0011】
この態様によれば、第1プロセスデータについて、複数種類のグラフを表示することで、プラントの状態を多角的に監視することができる。
【0012】
上記態様において、表示画面に、複数のプロセスデータの少なくともいずれかが異常状態となった場合に警告を示す第1画面を表示可能に構成し、警告の選択に応答して第1画面から遷移して表示画面に第2画面を表示可能に構成されており、第2画面は、第1領域及び第2領域を含んでもよい。
【0013】
この態様によれば、第1画面において複数のプロセスデータを通じてプラントの状態の概要を確認し、第2画面において特定のプロセスデータを通じてプラントの状態を詳細に確認することができる。
【0014】
上記態様において、第1画面の第3領域に、警告を表示可能に構成し、第3領域に隣接する第4領域に、プラントに関する代表的な1又は複数のプロセスデータのグラフを表示可能に構成されていてもよい。
【0015】
この態様によれば、第1画面の第3領域に警告を表示することで、異常のおそれを迅速に把握することができ、第1画面の第4領域に代表的なプロセスデータのグラフを表示することで、プラントの状態の概要を確認することができる。
【0016】
上記態様において、説明文は、グラフから事象を捉える方法を説明する文章を含んでもよい。
【0017】
この態様によれば、グラフから事象を捉える方法を確認することができ、どのような事象が発生しているのか理解しやすくなる。
【0018】
上記態様において、説明文は、第1プロセスデータの状態を適正化するための方法を説明する文章を含んでもよい。
【0019】
この態様によれば、第1プロセスデータの状態を適正化するための方法を確認することができ、どのような対応が必要であるかわかりやすくなる。
【0020】
本発明の他の態様に係るシステムは、プラントの状態を表示するための表示画面を備えた装置と、装置を制御する制御装置と、を備え、装置は、表示画面の第1領域に、プラントに関する第1プロセスデータのグラフを表示可能に構成し、第1領域に隣接する表示画面の第2領域に、第1プロセスデータに関する説明文を表示可能に構成されている。
【0021】
この態様によれば、表示画面の第1領域に第1プロセスデータのグラフを表示し、隣接する第2領域に第1プロセスデータに関する説明文を表示することで、どのような事象が発生しているのか理解しやすく、どのような対応が必要であるかわかりやすくなる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、どのような事象が発生しているのか理解しやすく、どのような対応が必要であるかわかりやすい装置及びシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態に係るプラントの全体構成を示す概略図である。
図2】本実施形態に係る表示システムの機能ブロックを示す図である。
図3】本実施形態に係る装置の物理的構成を示す図である。
図4】本実施形態に係る装置に表示される第1画面の一例を示す図である。
図5】本実施形態に係る装置に表示される第2画面の第1例を示す図である。
図6】本実施形態に係る装置に表示される第2画面の第2例を示す図である。
図7】本実施形態に係る装置に表示される第2画面の第3例を示す図である。
図8】本実施形態に係る装置に表示される第2画面の第4例を示す図である。
図9】本実施形態に係る装置により実行される表示処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0025】
まず、本発明の実施形態が対象とするプラントは、任意のプラントであってよいが、例えば、ボイラを含む発電プラントや焼却プラント、化学プラント、排水処理プラント等、プロセスデータが取得できるものを対象としている。図1は、本発明の実施形態に係るプラント1の全体構成を示す概略図である。本実施形態に係るプラント1は、例えば、循環流動層ボイラ(Circulating Fluidized Bed型)であって、高温で流動する珪砂等の循環材を循環させながら燃料を燃焼して、蒸気を発生させるボイラを備えるものである。プラント1の燃料としては、石炭の他、例えば非化石燃料(木質バイオマス、廃タイヤ、廃プラスチック、スラッジ等)を使用することができる。プラント1で発生した蒸気は、タービン100の駆動に用いられる。
【0026】
プラント1は、火炉2内で燃料を燃焼させ、固気分離装置として機能するサイクロン3によって排ガスから循環材を分離し、分離された循環材を火炉2内に戻して循環させるように構成されている。分離された循環材は、サイクロン3の下方に接続された循環材回収管4を経由して火炉2の下部に返送される。なお、循環材回収管4の下部と火炉2の下部とは、流路が絞られたループシール部4aを介して接続されている。これにより、循環材回収管4の下部には所定量の循環材が貯められた状態となる。サイクロン3によって循環材が取り除かれた排ガスは、排ガス流路3aを経由して後部煙道5に供給される。
【0027】
ボイラは、燃料を燃焼させるための火炉2と、燃焼により得られた熱を用いて水蒸気等を発生させるための熱交換器を備える。火炉2の中間部には、燃料を供給する燃料供給口2aが設けられており、火炉2の上部には、燃焼ガスを排出するガス出口2bが設けられている。図示されていない燃料供給装置から火炉2に供給される燃料は、燃料供給口2aを介して火炉2の内部に供給される。また、火炉2の炉壁には、ボイラ給水を加熱するための炉壁管6が設けられている。炉壁管6を流れるボイラ給水は、火炉2での燃焼によって加熱される。
【0028】
火炉2内では、下部の給気ライン2cから導入される燃焼・流動用の空気により、燃料供給口2aから供給された燃料を含む固形物が流動し、燃料は流動しながら例えば約800~900℃で燃焼する。サイクロン3には、火炉2で発生した燃焼ガスが循環材を同伴しながら導入される。サイクロン3は、遠心分離作用により循環材と気体とを分離し、循環材回収管4を介して分離された循環材を火炉2に戻すとともに、循環材が除かれた燃焼ガスを排ガス流路3aから後部煙道5へと送出する。
【0029】
火炉2では、底部に炉内ベッド材と呼ばれる循環材の一部が滞留する。このベッド材には、循環流動に不適な粗い粒径を有するベッド材や排燃夾雑物が含まれることがあり、これらの循環材として不適なベッド材によって流動不良が発生することがある。そのため、流動不良を抑制するために、火炉2では、底部の排出口2dから炉内ベッド材が連続的又は断続的に外部に排出されている。排出されたベッド材は、図示されていない循環ライン上で金属や粗大粒径等の不適物を取り除いた後、再び火炉2に供給されるか、若しくはそのまま廃棄される。火炉2の循環材は、火炉2、サイクロン3及び循環材回収管4で構成される循環系内を循環する。
【0030】
後部煙道5は、サイクロン3から排出されたガスを後段へ流す流路を有している。後部煙道5は、排ガスの熱を回収する排熱回収部として、過熱蒸気を発生させる過熱器10と、ボイラ給水を予熱する節炭器12と、を有している。後部煙道5を流れる排ガスは、過熱器10及び節炭器12を流通する蒸気やボイラ給水と熱交換されて冷却される。また、節炭器12を通過したボイラ給水が貯留される蒸気ドラム8を有し、蒸気ドラム8は火炉壁6にも接続されている。
【0031】
節炭器12は、排ガスの熱をボイラ給水に伝熱して、ボイラ給水を予熱するものである。節炭器12は、管21によってポンプ7と接続される一方、管22によって蒸気ドラム8と接続されている。ポンプ7から管21を経由して節炭器12に供給され、節炭器12によって予熱されたボイラ給水は、管22を経由して蒸気ドラム8に供給される。
【0032】
蒸気ドラム8には、降水管8a及び炉壁管6が接続されている。蒸気ドラム8内のボイラ給水は、降水管8aを下降し、火炉2の下部側で炉壁管6に導入されて蒸気ドラム8へ向かって流通する。炉壁管6内のボイラ給水は、火炉2内で発生する燃焼熱によって加熱されて、蒸気ドラム8内で蒸発し蒸気となる。
【0033】
蒸気ドラム8には、内部の蒸気を排出する飽和蒸気管8bが接続されている。飽和蒸気管8bは、蒸気ドラム8と過熱器10とを接続している。蒸気ドラム8内の蒸気は、飽和蒸気管8bを経由して過熱器10に供給される。過熱器10は、排ガスの熱を用いて蒸気を過熱して過熱蒸気を生成するものである。過熱蒸気は、管10aを通り、プラント1外のタービン100に供給されて発電に利用される。
【0034】
タービン100から排出された蒸気の圧力と温度は、過熱器10から排出される蒸気の圧力と温度よりも低い。特に限定されるものではないが、タービン100へ供給される蒸気の圧力は、約10~17MPa程度であり、温度は約530~570℃程度となる。タービン100から排出される蒸気の圧力は、約3~5MPa程度であり、温度は約350~400℃程度となる。
【0035】
タービン100の下流には復水器102が設けられている。タービン100から排出された蒸気は復水器102に供給され、復水器102において凝縮して飽和水に戻された上でポンプ7へと供給される。タービン100には、タービン100の回転により得られる運動エネルギーを電気エネルギーに変換するジェネレータが接続される。
【0036】
ポンプ7aは、復水器102の水位を一定に保つように、補給水を供給する。図1では、ポンプ7aにより補給される補給水流量u1を示している。
【0037】
本実施形態で取り扱うプロセスデータは、プラント1に関する任意のデータであってよいが、例えば、プラント1の状態をセンサで測定したデータであってよく、より具体的には、プラント1の温度、圧力及び流量等の測定値を含んでよい。図1では、ポンプ7から節炭器12に供給されるボイラ給水流量u2を示している。さらに、図1では、過熱器10からタービン10に供給されるボイラ出口蒸気流量u3を示し、蒸気ドラム8から過熱器10に供給される飽和蒸気流量u4を示している。
【0038】
プラント1に破孔が生じた場合、補給水流量u1が上昇したり、ボイラ給水流量u2とボイラ出口蒸気流量u3の流量差が増大したりする。DCS(Distributed Control System)20は、補給水流量u1、ボイラ給水流量u2、ボイラ出口蒸気流量u3及び飽和蒸気流量u4等のプラント1のプロセスデータについて異常が生じていないか監視する。
【0039】
なお、プロセスデータとして補給水流量u1、ボイラ給水流量u2、ボイラ出口蒸気流量u3及び飽和蒸気流量u4を例示したが、プラント1に関するプロセスデータは、他のデータであってもよい。プラント1に関するプロセスデータは、温度、圧力等の他のデータであってもよい。
【0040】
図2は、本実施形態に係る表示システム30の機能ブロックを示す図である。DCS20は、プラント1を制御するための分散制御システムであり、プラント1に設けられるセンサ等からプロセスデータを取得し、これに基づいてプラント1を制御するための制御信号をプラント1に供給する。表示システム30は、制御部31及び装置32を備える。
【0041】
制御部31は、装置32を制御する。具体的には、制御部31は、DCS20からプロセスデータを取得し、プロセスデータに基づいて装置32が有する表示画面に表示するための制御信号を生成する。制御部31の制御信号は装置32に供給される。装置32は、制御部31の制御信号に基づいて、装置32が有する表示画面の第1領域に、プラント1に関する第1プロセスデータのグラフを表示し、第1領域に隣接する表示画面の第2領域に、第1プロセスデータに関する説明文を表示する。制御部31は、本発明の制御装置の一例に相当する。
【0042】
装置32は、プラント1の状態を表示する表示画面を備えており、表示画面の第1領域に、プラント1に関する第1プロセスデータのグラフを表示可能に構成し、第1領域に隣接する表示画面の第2領域に、第1プロセスデータに関する説明文を表示可能に構成されている。
【0043】
このように、表示画面の第1領域に第1プロセスデータのグラフを表示し、隣接する第2領域に第1プロセスデータに関する説明文を表示することで、どのような事象が発生しているのかが理解しやすくなり、どのような対応が必要であるかがわかりやすくなる。
【0044】
図3は、本実施形態に係る表示システム30の物理的構成を示す図である。表示システム30は、演算部に相当するCPU(Central Processing Unit)30aと、記憶部に相当するRAM(Random Access Memory)30bと、記憶部に相当するROM(Read only Memory)30cと、通信部30dと、入力部30eと、表示部30fと、を有する。これらの各構成は、バスを介して相互にデータ送受信可能に接続される。なお、本例では表示システム30が一台のコンピュータで構成される場合について説明するが、表示システム30は、複数のコンピュータが組み合わされて実現されてもよい。また、表示システム30は、タブレット端末で構成されてもよい。タブレット端末で表示システム30を構成することで、表示システム30を持ち歩くことができ、例えばプラント1を巡回しながら表示システム30を利用することができる。また、図3で示す構成は一例であり、表示システム30はこれら以外の構成を有してもよいし、これらの構成のうち一部を有さなくてもよい。また、構成の一部が遠隔地に設けられてもよい。例えば、制御部31を遠隔地に設けてもよい。この場合、装置32は、遠隔地に設けられた制御部31において生成された制御信号を、ネットワークを介して取得するように構成されてもよい。
【0045】
CPU30aは、RAM30b又はROM30cに記憶されたプログラムの実行に関する制御やデータの演算、加工を行う演算部である。CPU30aは、プラント1のプロセスデータのグラフと説明文を表示するプログラム(監視プログラム)を実行する演算部である。CPU30aは、入力部30eや通信部30dから種々のデータを受け取り、データの演算結果を表示部30fに表示したり、RAM30bに格納したりする。
【0046】
RAM30bは、記憶部のうちデータの書き換えが可能なものであり、例えばDRAM又はSRAM等の半導体記憶素子で構成されてよい。RAM30bは、CPU30aが実行するプログラム、プラント1のプロセスデータといったデータを記憶してよい。なお、これらは例示であって、RAM30bには、これら以外のデータが記憶されていてもよいし、これらの一部が記憶されていなくてもよい。
【0047】
ROM30cは、記憶部のうちデータの読み出しが可能なものであり、例えばフラッシュメモリ等の半導体記憶素子又はHDDで構成されてよい。ROM30cは、例えば監視プログラムや、書き換えが行われないデータを記憶してよい。書き換えが行われないデータとは、例えば、プラント1、プラント1のコンポーネントの仕様等に関する情報を含む。
【0048】
通信部30dは、装置32を他の機器に接続するインターフェースである。通信部30dは、インターネット等の通信ネットワークに接続されてよい。
【0049】
入力部30eは、ユーザからデータの入力を受け付けるものであり、例えば、キーボード及びタッチパネルを含んでよい。
【0050】
表示部30fは、CPU30aによる演算結果を視覚的に表示するものであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)により構成されてよい。表示部30fは、プロセスデータのグラフや説明文を表示してよい。複数のディスプレイを連ねることによって、一画面を構成するように、表示部30fを設けてもよい。
【0051】
監視プログラムは、RAM30bやROM30c等のコンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記憶されて提供されてもよいし、通信部30dにより接続される通信ネットワークを介して提供されてもよい。表示システム30では、CPU30aが監視プログラムを実行することにより、図2を用いて説明した様々な動作が実現される。なお、これらの物理的な構成は例示であって、必ずしも独立した構成でなくてもよい。例えば、表示システム30は、CPU30aとRAM30bやROM30cが一体化したLSI(Large-Scale Integration)を備えていてもよい。
【0052】
図4は、本実施形態に係る装置32に表示される第1画面DP1の一例を示す図である。装置32は、表示画面に、複数のプロセスデータの少なくともいずれかが異常状態となった場合に警告を示す第1画面DP1を表示可能に構成されている。ここで、異常状態とは、例えば、プラントの効率に関するプロセスデータが閾値を超えた状態であり、プラントについて噴破が発生してプラント停止するおそれがある状態も含み得る。
【0053】
第1画面DP1は、第3領域R3及び第4領域R4を含む。装置32は、第1画面DP1の第3領域R3に、複数のプロセスデータの少なくともいずれかが異常状態となった場合に警告を表示可能に構成されている。本例の場合、「噴破」という警告が示され、現在の時間情報として「2019/08/07 14:00」という文字情報が示されている。この現在の時間情報は、例えば所定時間ごと(例えば1分ごと)に自動更新される。あるいは操作者の操作によって手動更新が可能であってもよい。なお、変形例として、「噴破」という情報の直下の時間情報は、異常が発生した時刻としてもよい。また、「機器・コンポーネント別」のボタンとして、「プラント」、「ボイラ」、「タービン」、「ジェネレータ」及び「補機」が示され、それぞれクリックすると各監視画面に遷移する。なお、プラント1の停止可能性を有する異常は、噴破に限られるものではない。例えば、過熱器の管等の内部で堆積が進んだスケール(給水等によって管内に持ち込まれる無機物)により管内部が閉塞する異常管を、プラント1の停止可能性を有する異常として検出できるように構成してもよい。
【0054】
「最新アラーム情報」は、警告の発生日時と、警告の内容との一覧表示を含む。一覧表示されたいずれかの項目をダブルクリックすると、次図に示す第2画面DP2に遷移する。
【0055】
装置32は、第3領域R3に隣接する第4領域R4に、プラント1に関する代表的な1又は複数のプロセスデータのグラフを表示可能に構成されている。本例の場合、「ボイラ効率(損失法)[%-LHV]」、「発電端効率[%]」、「発電機電力[MW]」及び「送電電力[MW]」のグラフが示されている。また、DCS20により出力されたアラームの頻度を表す「DCSアラーム集計」のグラフが示されている。
【0056】
このように、第1画面DP1の第3領域R3に警告を表示することで、異常のおそれを迅速に把握することができ、第1画面DP1の第4領域R4に代表的なプロセスデータのグラフを表示することで、プラント1の状態の概要を確認することができる。
【0057】
図5は、本実施形態に係る装置32に表示される第2画面DP2の第1例を示す図である。装置32は、第1画面DP1の第3領域R3に表示された警告の選択に応答して第1画面DP1から遷移して表示画面に第2画面DP2を表示可能に構成されている。第2画面DP2は、第1領域R1及び第2領域R2を含む。装置32によって、第1画面DP1において複数のプロセスデータを通じてプラント1の状態の概要を確認し、第2画面DP2において特定のプロセスデータを通じてプラント1の状態を詳細に確認することができる。なお、第2画面DP2の表示内容を確認し、第1画面DP1に遷移すると、「最新アラーム情報」のうち対応するアラームについて確認済みであることが示される。確認済みであることは、例えば、当初赤色で表示されていた文字が、黒色に変更されることによって示される。また、第2画面DP2の下部に「1/10」と示された遷移ボタンを押下すると、選択されたアラームに関係する他のグラフが表示される。
【0058】
本例の場合、第1領域R1は、「ボイラ効率(損失法)(%)」及び「ボイラ負荷(%)」の第1グラフ(散布図)と、「ボイラ効率(損失法)(%)」の時間変化を示す第2グラフとを含む。このように、第1領域R1に、第1プロセスデータ(本例ではボイラ効率(損失法))に関連する第2プロセスデータ(本例ではボイラ負荷)のグラフを表示可能に構成されている。このように、第1プロセスデータだけでなく、関連する第2プロセスデータのグラフを表示することで、プラントの状態を多角的に監視することができる。なお、第1グラフには、アラームを発するか否かを決めるための閾値を併せて表示してもよい。また、第2グラフには、アラームを発するか否かを決めるための閾値を併せて表示してもよく、アラームの原因が生じた時間を併せて表示してもよい。また、装置32は、第1プロセスデータに関連する第2プロセスデータのグラフは、1つに限られず、2以上表示してもよい。本例の場合、第2画面DP2の下部に「1/10」と示された遷移ボタンを押下することで、第2プロセスデータの他のグラフが表示される。
【0059】
また、装置32は、第1領域R1に、第1グラフとは異なる第1プロセスデータの第2グラフを表示可能に構成されている。第1プロセスデータである「ボイラ効率(損失法)(%)」の第1グラフ(散布図)と、「ボイラ効率(損失法)(%)」の時間変化を示す第2グラフとを示して、第1プロセスデータについて、複数種類のグラフを表示することで、プラント1の状態を多角的に監視することができる。なお、装置32は、第1プロセスデータに関する3以上のグラフを表示してもよい。
【0060】
装置32は、第1領域R1に隣接する表示画面の第2領域R2に、第1プロセスデータに関する説明文を表示可能に構成されている。本例の場合、ガイド名が「ボイラ効率」であり、内容が「ボイラ効率(入出熱法)」であり、発生日時が「2019/08/07 10:35:24」であり、対応方法の欄には「1.監視ポイント(グラフの見方)」と題されたグラフから事象を捉える方法を説明する文章と、「2.対応方法」と題された第1プロセスデータの状態を適正化するための方法を説明する文章が記載されている。なお、第1プロセスデータの状態を適正化するための方法とは、注目しているプロセスデータが閾値を超えている状態を適正化し、閾値以内とするための方法である。
【0061】
「1.監視ポイント(グラフの見方)」には、ボイラ効率(損失法)の定義と、算出式とが記載されている。このような説明文によって、グラフから事象を捉える方法を確認することができ、どのような事象が発生しているのか理解しやすくなる。
【0062】
「2.対応方法」には、ボイラ効率(損失法)が通常とは異なる状態である場合、確認すべき項目が列挙されている。このような説明文によって、第1プロセスデータの状態を適正化するための方法を確認することができ、どのような対応が必要であるかわかりやすくなる。
【0063】
第1プロセスデータに関する説明文は、文字情報や数式などのほか画像や凡例グラフなどを含んでもよい。さらに、説明文は、同プロセスの警告で過去に発生した時刻を表示する機能を備えてもよい。これらの情報が追加されることにより操作者への理解をさらに向上させることができる。
【0064】
また、表示画面の第1領域R1に表示される第1プロセスデータのグラフは、警告の発生時刻を中心とした前後12時間を時系列で示すことができる。これにより、発生時刻の前後のプロセスデータの変化を容易に把握することができる。
【0065】
図6は、本実施形態に係る装置32に表示される第2画面DP2の第2例を示す図である。装置32は、第1画面DP1の第3領域R3に表示された警告の選択に応答して第1画面DP1から遷移して表示画面に第2画面DP2を表示可能に構成されている。第2画面DP2は、第1領域R1及び第2領域R2を含む。
【0066】
本例の場合、第1領域R1は、「蒸発倍数(-)」及び「ボイラ負荷(%)」の第1グラフ(散布図)と、「ボイラ効率(損失法)[%-LHV]」の時間変化を示す第2グラフとを含む。このように、第1領域R1に、第1プロセスデータ(本例では蒸発倍数)に関連する第2プロセスデータ(本例ではボイラ効率(損失法))のグラフを表示可能に構成されている。このように、第1プロセスデータだけでなく、関連する第2プロセスデータのグラフを表示することで、プラントの状態を多角的に監視することができる。
【0067】
装置32は、第1領域R1に隣接する表示画面の第2領域R2に、第1プロセスデータに関する説明文を表示可能に構成されている。本例の場合、ガイド名が「ボイラ効率」であり、内容が「ボイラ効率(入出熱法)」であり、発生日時が「2019/08/07 10:35:24」であり、対応方法の欄には「1.監視ポイント(グラフの見方)」と題されたグラフから事象を捉える方法を説明する文章と、「2.対応方法」と題された第1プロセスデータの状態を適正化するための方法を説明する文章が記載されている。
【0068】
「1.監視ポイント(グラフの見方)」には、蒸発倍数の定義と、算出式とが記載されている。このような説明文によって、グラフから事象を捉える方法を確認することができ、どのような事象が発生しているのか理解しやすくなる。
【0069】
「2.対応方法」には、蒸発倍数が通常とは異なる状態である場合、確認すべき項目が列挙されている。このような説明文によって、第1プロセスデータの状態を適正化するための方法を確認することができ、どのような対応が必要であるかわかりやすくなる。
【0070】
図7は、本実施形態に係る装置32に表示される第2画面DP2の第3例を示す図である。装置32は、第1画面DP1の第3領域R3に表示された警告の選択に応答して第1画面DP1から遷移して表示画面に第2画面DP2を表示可能に構成されている。第2画面DP2は、第1領域R1及び第2領域R2を含む。
【0071】
本例の場合、第1領域R1は、「タービン蒸気消費率(kg/kWh)」及び「発電量(MW)」の第1グラフ(散布図)と、「タービン蒸気消費率(kg/kWh)」の時間変化を示す第2グラフとを含む。このように、第1領域R1に、第1プロセスデータ(本例ではタービン蒸気消費率)に関連する第2プロセスデータ(本例では発電量)のグラフを表示可能に構成されている。このように、第1プロセスデータだけでなく、関連する第2プロセスデータのグラフを表示することで、プラントの状態を多角的に監視することができる。
【0072】
プラントは、監視すべき事象やパラメータが非常に多く、プラントの状態に変化が生じた場合には、そのことを効率的かつ迅速に運転員に伝える必要がある。その点、本実施形態に係る装置32によれば、第1プロセスデータだけでなく、関連する第2プロセスデータのグラフを表示することで、プラントの状態の変化を効率的に把握することができ、説明文を表示することで、プラントの状態を適正化するための方法を確認することができ、どのような対応が必要であるか迅速に把握することができるようになる。
【0073】
また、装置32は、第1領域R1に、第1グラフとは異なる第1プロセスデータの第2グラフを表示可能に構成されている。第1プロセスデータである「タービン蒸気消費率(kg/kWh)」の第1グラフ(散布図)と、「タービン蒸気消費率(kg/kWh)」の時間変化を示す第2グラフとを示して、第1プロセスデータについて、複数種類のグラフを表示することで、プラント1の状態を多角的に監視することができる。
【0074】
装置32は、第1領域R1に隣接する表示画面の第2領域R2に、第1プロセスデータに関する説明文を表示可能に構成されている。本例の場合、ガイド名が「ボイラ効率」であり、内容が「ボイラ効率(入出熱法)」であり、発生日時が「2019/08/07 10:35:24」であり、対応方法の欄には「1.監視ポイント(グラフの見方)」と題されたグラフから事象を捉える方法を説明する文章と、「2.対応方法」と題された第1プロセスデータの状態を適正化するための方法を説明する文章が記載されている。
【0075】
「1.監視ポイント(グラフの見方)」には、蒸気消費率の定義と、算出式とが記載されている。このような説明文によって、グラフから事象を捉える方法を確認することができ、どのような事象が発生しているのか理解しやすくなる。
【0076】
「2.対応方法」には、蒸気消費率が通常とは異なる状態である場合、確認すべき項目が列挙されている。このような説明文によって、第1プロセスデータの状態を適正化するための方法を確認することができ、どのような対応が必要であるかわかりやすくなる。
【0077】
図8は、本実施形態に係る装置32に表示される第2画面DP2の第4例を示す図である。装置32は、第1画面DP1の第3領域R3に表示された警告の選択に応答して第1画面DP1から遷移して表示画面に第2画面DP2を表示可能に構成されている。第2画面DP2は、第1領域R1及び第2領域R2を含む。
【0078】
本例の場合、第1領域R1は、「蒸気消費率(燃料給料ベース)(kg/kWh)」及び「発電量(MW)」の第1グラフ(散布図)と、「蒸気消費率(燃料給料ベース)(kg/kWh)」の時間変化を示す第2グラフとを含む。このように、第1領域R1に、第1プロセスデータ(本例では蒸気消費率(燃料給料ベース))に関連する第2プロセスデータ(本例では発電量)のグラフを表示可能に構成されている。このように、第1プロセスデータだけでなく、関連する第2プロセスデータのグラフを表示することで、プラントの状態を多角的に監視することができる。
【0079】
また、装置32は、第1領域R1に、第1グラフとは異なる第1プロセスデータの第2グラフを表示可能に構成されている。第1プロセスデータである「蒸気消費率(燃料給料ベース)(kg/kWh)」の第1グラフ(散布図)と、「蒸気消費率(燃料給料ベース)(kg/kWh)」の時間変化を示す第2グラフとを示して、第1プロセスデータについて、複数種類のグラフを表示することで、プラント1の状態を多角的に監視することができる。
【0080】
装置32は、第1領域R1に隣接する表示画面の第2領域R2に、第1プロセスデータに関する説明文を表示可能に構成されている。本例の場合、ガイド名が「ボイラ効率」であり、内容が「ボイラ効率(入出熱法)」であり、発生日時が「2019/08/07 10:35:24」であり、対応方法の欄には「1.監視ポイント(グラフの見方)」と題されたグラフから事象を捉える方法を説明する文章と、「2.対応方法」と題された第1プロセスデータの状態を適正化するための方法を説明する文章が記載されている。
【0081】
「1.監視ポイント(グラフの見方)」には、熱消費率の定義と、算出式とが記載されている。このような説明文によって、グラフから事象を捉える方法を確認することができ、どのような事象が発生しているのか理解しやすくなる。
【0082】
「2.対応方法」には、熱消費率が通常とは異なる状態である場合、確認すべき項目が列挙されている。このような説明文によって、第1プロセスデータの状態を適正化するための方法を確認することができ、どのような対応が必要であるかわかりやすくなる。
【0083】
図9は、本実施形態に係る装置32により実行される表示処理のフローチャートである。はじめに、装置32は、プラント1に関する複数のプロセスデータを取得する(S10)。
【0084】
次に、装置32は、複数のプロセスデータの少なくともいずれかが異常状態となった場合に第1画面の第3領域に警告を表示する(S11)。また、装置32は、第3領域に隣接する第4領域に、プラント1に関する代表的な1又は複数のプロセスデータのグラフを表示する(S12)。
【0085】
第3領域に表示した警告が選択された場合、装置32は、警告の選択に応答して第1画面から遷移して第2画面を表示する(S13)。そして、装置32は、第2画面の第1領域に、プラント1に関する第1プロセスデータの第1グラフを表示する(S14)。また、装置32は、第1領域に、第1プロセスデータに関連する第2プロセスデータのグラフ又は第1グラフとは異なる第1プロセスデータの第2グラフを表示する(S15)。
【0086】
さらに、装置32は、第1領域に隣接する第2領域に、第1プロセスデータに関する説明文を表示する(S16)。
【0087】
以上の表示処理によって、表示画面の第1領域に第1プロセスデータのグラフを表示し、隣接する第2領域に第1プロセスデータに関する説明文を表示することで、どのような事象が発生しているのか理解しやすく、どのような対応が必要であるかわかりやすくなる。
【0088】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0089】
1…プラント、2…火炉、3…サイクロン、3a…排ガス流路、4…循環材回収管、4a…ループシール部、5…後部煙道、6…炉壁管、7,7a…ポンプ、10…加熱器、12…節炭器、20…DCS、30…表示システム、31…制御部、32…装置、30a…CPU、30b…RAM、30c…ROM、30d…通信部、30e…入力部、30f…表示部、100…タービン
図1
図2
図3
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図9