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特許7518800情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240710BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20240710BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F3/0481
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021110490
(22)【出願日】2021-07-02
(65)【公開番号】P2023007567
(43)【公開日】2023-01-19
【審査請求日】2022-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】504103984
【氏名又は名称】ウイングアーク1st株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】島澤 甲
(72)【発明者】
【氏名】大畠 幸男
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/129040(WO,A1)
【文献】特開2002-367040(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G06F 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の処理を実行させるための対象になるシステムを処理対象として、1以上の前記処理対象毎に、実行可能な1以上の処理を予め登録しておく実行処理登録手段と、
ユーザによるユーザ端末の所定操作に基づき、前記1以上の処理対象の中から、当該ユーザが着目するものを、着目処理対象として特定する処理対象特定手段と、
前記処理対象特定手段により特定された前記着目処理対象に対して登録された前記1以上の処理のうち、1以上を処理候補として生成する処理候補生成手段と、
前記ユーザ端末を介して前記ユーザに、前記1以上の処理候補を提示する提示手段と、
前記ユーザによる前記ユーザ端末の所定操作に基づき、提示された前記1以上の処理候補の中から所定処理が選択されてその実行が要求された場合、前記着目処理対象に前記所定処理を実行させるための情報を実行情報として生成して、前記着目処理対象に提供する処理実行手段と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記処理実行手段により前記着目処理対象に実行させた前記所定処理の履歴を残すトレーサビリティ手段を更に備える、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
所定の処理を実行させるための対象になるシステムを処理対象として、1以上の前記処理対象毎に、実行可能な1以上の処理を予め登録しておく実行処理登録ステップと、
ユーザによるユーザ端末の所定操作に基づき、前記1以上の処理対象の中から、当該ユーザが着目するものを、着目処理対象として特定する処理対象特定ステップと、
前記処理対象特定ステップの処理により特定された前記着目処理対象に対して登録された前記1以上の処理のうち、1以上を処理候補として生成する処理候補生成ステップと、
前記ユーザ端末を介して前記ユーザに、前記1以上の処理候補を提示する提示ステップと、
前記ユーザによる前記ユーザ端末の所定操作に基づき、提示された前記1以上の処理候補の中から所定処理が選択されてその実行が要求された場合、前記着目処理対象に前記所定処理を実行させるための情報を実行情報として生成して、前記着目処理対象に提供する処理実行ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項4】
情報処理システムを制御するコンピュータに、
所定の処理を実行させるための対象になるシステムを処理対象として、1以上の前記処理対象毎に、実行可能な1以上の処理を予め登録しておく実行処理登録ステップと、
ユーザによるユーザ端末の所定操作に基づき、前記1以上の処理対象の中から、当該ユーザが着目するものを、着目処理対象として特定する処理対象特定ステップと、
前記処理対象特定ステップの処理により特定された前記着目処理対象に対して登録された前記1以上の処理のうち、1以上を処理候補として生成する処理候補生成ステップと、
前記ユーザ端末を介して前記ユーザに、前記1以上の処理候補を提示する提示ステップと、
前記ユーザによる前記ユーザ端末の所定操作に基づき、提示された前記1以上の処理候補の中から所定処理が選択されてその実行が要求された場合、前記着目処理対象に前記所定処理を実行させるための情報を実行情報として生成して、前記着目処理対象に提供する処理実行ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、衛生面での需要から、エレベータの操作ボタンに触れることなく行き先階数を指定できるようにした提案が知られる(例えば下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6841372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術にあっては、操作ボタンに触れることなく行き先階数を指定できるようにするため、エレベータ側で大掛かりなシステム導入をする必要がある。このように、オンプレミス環境にある処理対象に対して所定の処理を実行させようとする場合には、その作り込みが大掛かりになってしまうと言う問題点を有する。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、オンプレミス環境での作り込みを最小限にし、その上で処理対象に対し所定の処理を実行させることが可能な情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理システムは、
処理対象に対し実行する処理を予め登録しておく実行処理登録手段と、
ユーザによるユーザ端末の所定操作に基づき前記処理対象を特定する処理対象特定手段と、
前記処理対象特定手段により特定された前記処理対象と前記ユーザとの組み合わせに基づき前記処理の処理候補を生成する処理候補生成手段と、
前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する前記処理候補の情報を生成する提示情報生成手段と、を備える。
【0007】
本発明の一態様の情報処理方法は、上述の本発明の一態様の情報処理システムに対応する方法である。
【0008】
また、本発明の一態様のプログラムは、上述の本発明の一態様の情報処理システムに対応するプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、オンプレミス環境での作り込みを最小限にし、その上で処理対象に対し所定の処理を実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムによるサービスの概要を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図3図2の情報処理システムのうち、サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図2の情報処理システムのうち、ユーザ端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5図2の情報処理システムのうち、サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図6図2の情報処理システムが適用されるサービスのうち、処理対象の一例がエレベータである場合のサービスの流れを示す図である。
図7図6のエレベータの例を挙げて、処理の設定について説明する図である。
図8】情報部分の読み取りに関する説明図である。
図9図2の情報処理システムが適用されるサービスのうち、処理対象の一例が寿司屋の注文を含むシステムである場合のサービスの流れを示す図である。
図10図2の情報処理システムが適用されるサービスのうち、処理対象の一例が工場における設備点検を含むシステムである場合のサービスの流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの適用対象となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムによるサービスの概要を示す図である。
【0012】
図1において、本サービスは、サービス提供者(図示省略)により提供されて、ユーザ2により利用されるサービスである。サービス提供者は、クラウド環境Cに存在するサーバ1を管理する者であり、スマートフォン等のモバイル端末であるユーザ端末3を介して、ユーザ2に対し本サービスを提供する。サービス提供者は、本サービスを提供することにより、オンプレミス環境Lでの作り込みを最小限にした上で、処理対象4A(4)や処理対象4B(4)、処理対象4C(4)等に対して所定の処理を実行させることができる。即ち、サービス提供者は、処理対象4が存在するローカルな側において大掛かりなシステム導入をせずとも、処理対象4に対し所定の処理を実行させることができる。
【0013】
サービス提供者は、以下の説明で分かるようになるが、モバイル端末を利用したデジタル化を図ることができる。即ち、サービス提供者は、デジタル化の環境構築をすることができる。
【0014】
処理対象4は、様々なシステム等が対象になる。ここでは、本サービスにより所定の処理を実行させるための対象になるシステム等を「処理対象」と呼ぶものとする。例えば、処理対象4Aとしては、「設備」が「処理対象」になる。また、例えば、処理対象4Bとしては、「イベント管理のシステム」が「処理対象」になる。また、例えば、処理対象4Cとしては、「注文・請求等を行うシステム」が「処理対象」になる。なお、これら以外のシステム等を処理対象4としても当然によいものとする。
【0015】
処理対象4には、特定部5が設けられる。この特定部5には、処理対象4が例えば何の設備なのかを特定させるための情報部分が含まれる。或いは、処理対象4が例えば何のオペレーションをするのかを特定させるための情報部分が含まれる。情報部分に含まれる情報としては、例えば、設備に個々に付与されるID(Identification)が一例として挙げられる。
【0016】
情報部分は、例えば、QRコード(登録商標)や二次元バーコード等が採用される。情報部分は、ユーザ端末3により読み取ることができるものが該当する。なお、ICタグを採用することも可能であるものとする。本実施形態においては、例えば、処理内容やID等を埋め込むことが可能なQRコード(登録商標)を採用するものとして以下説明を続ける。
【0017】
本サービスの流れの一例を説明すると、ユーザ端末3には、予め本サービスを受けるための専用のアプリケーションがインストールされており、この専用のアプリケーションが起動しているものとする。なお、ユーザ2が「ユーザ端末3を操作する」と言った表現は、ユーザ2が上述の専用のアプリケーション又は専用のサイトを介して本サービスを利用することを意味するものとする。
【0018】
先ずステップSS1として、ユーザ2は、オンプレミス環境Lに存在する処理対象4Aの特定部5に設けられた情報部分、即ちQRコード(登録商標)に自身の所有するユーザ端末3をかざして読み取りを行う。このステップSS1では、図1に記載したように「(1)処理対象を特定」をすることを行う。なお、カッコ内の数字「1」は、例えば1番目と言うように、処理の順番(ステップ番号)を示すものである。
【0019】
特定部5は、ユーザ端末3による読み取りが容易となる位置に配置される。例えば、特定部5は、処理対象4Aの近傍や、処理対象4Aの外面等に配置される。
【0020】
ユーザ端末3による読み取りが行われると、予めQRコード(登録商標)に埋め込まれたアクション(処理内容)がユーザ端末3を介して自動的にクラウド環境Cに存在するサーバ1に送信される。即ち、ステップSS2では、処理対象4Aに対するアクションをサーバ1が取得する。ステップSS2では、図1に記載したように「(2)アクションを取得」を行う。
【0021】
なお、QRコード(登録商標)には、処理対象4Aが例えば何の設備なのかを特定させるための設備のID(処理対象ID)も埋め込まれるものとする。本実施形態においては、アクション(処理内容)に対しユーザ端末3の情報(例えば端末IDを含む情報)が紐づけられるものとする。
【0022】
サーバ1がアクション(処理内容)を取得すると、サーバ1では、ユーザ2に対し次のアクションが何であるかを返答する。即ち、ステップSS3では、図1に記載したように「(3)アクションを返答」を行う。「(3)アクションを返答」としては、処理対象4Aとユーザ2との組み合わせに基づいたアクションの候補(処理候補)を送信する。サーバ1では、アクションの候補(処理候補)を生成してこれを送信する。
【0023】
なお、「処理対象4Aとユーザ2との組み合わせに基づいた」とは、「設備のID(処理対象ID)とユーザ端末3のID(端末ID)との組み合わせに基づいた」と読み替えてもよいものとする。
【0024】
ステップSS3の「(3)アクションを返答」により、ユーザ端末3の表示部(後述する)には、次のアクションの候補(処理候補)が表示される。換言すれば、ユーザ端末3の表示部には、サーバ1から次のアクションの候補(処理候補)が提示される。ユーザ2は、提示されたアクションの候補(処理候補)から、次のアクション(処理内容)を選択する。即ち、図1に記載したように「(4)アクションを選択」する(ステップSS4)。なお、上述の候補(処理候補)は、1つだけの場合もあり得る。
【0025】
ユーザ2によってアクション(処理内容)が選択されると、ユーザ端末3は、サーバ1に対してアクション(処理内容)を実行することを要求する。即ち、図1に記載したように「(5)アクションを実行」することを要求する(ステップSS5)。
【0026】
サーバ1は、ユーザ2からのアクション(処理内容)の実行要求に応じて、処理対象4Aに対する処理を実行する。即ち、図1に記載したように「(6)処理を実行」をする(ステップSS6)。処理の実行により、例えば、処理対象4AのAPI(Application Programming Interface)をコールする。即ち、図1に記載したように「(7)APIコール」をする(ステップSS7)。
【0027】
以上により、ユーザ2は、処理対象4Aを例えば利用したり、或いは処理対象4Aを点検したりすることができる。なお、ここでの説明は省略するが、処理対象4Bや処理対象4Cに対しても上述のように所定の処理を実行させることができるのは勿論である。
【0028】
ユーザ2は、ユーザ端末3の表示部(後述する)に提示された次のアクションの候補(処理候補)を選択することで、意識せずに様々なシステムの実行をモバイル端末であるユーザ端末3から実行することができる。
【0029】
図2は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【0030】
図2において、サービス提供者(図示せず)が管理するサーバ1は、本サービスを提供するために必要な各種処理を実行する。サーバ1には、インターネット等の所定のネットワークNを介してユーザ2が所定の操作をするユーザ端末3が接続される。また、サーバ1には、所定のネットワークNを介して処理対象4も複数接続される。なお、処理対象4としては、特定部5が設けられた上述の処理対象4Aや処理対象4B、処理対象4C等である。図1及び図2では、1人のユーザ2及び1台のユーザ端末3が示されるが、これらの数に限定されないもとする。ユーザ端末3には、本サービスを受けるための専用のアプリケーションがインストールされるものとする。
【0031】
図3は、図2の情報処理システムのうち、サーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。先ず、サーバ1について説明する。
【0032】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、表示部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備える。
【0033】
CPU11は、ROM12に記録されるプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0034】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続される。このバス14には、入出力インターフェース15が接続される。
入出力インターフェース15には、表示部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続される。
【0035】
表示部16は、ディスプレイにより構成され、各種画像を表示する。入力部17は、各種ハードウェア等で構成され、各種情報を入力する。
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含む所定のネットワークNを介して他の装置(図2の例では、ユーザ端末3、処理対象4A(4)、処理対象4B(4)、処理対象4C(4))との間で行う通信を制御する。
【0036】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。
ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0037】
図4は、図2の情報処理システムのうち、ユーザ端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0038】
次に、ユーザ端末3は、CPU(Central Processing Unit)31と、ROM(Read Only Memory)32と、RAM(Random Access Memory)33と、バス34と、入出力インターフェース35と、入力部36と、表示部37と、撮像部38と、記憶部39と、通信部40と、ドライブ41とを備える。
【0039】
CPU31は、ROM32に記録されるプログラム、又は、記憶部39からRAM33にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM33には、CPU31が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0040】
CPU31、ROM32及びRAM33は、バス34を介して相互に接続される。このバス34には、入出力インターフェース35も接続される。入出力インターフェース35には、入力部36、表示部37、撮像部38、記憶部39、通信部40、及びドライブ41が接続される。
【0041】
入力部36は、例えば表示部37の表示面に積層される静電容量式又は抵抗膜式(感圧式)の位置入力センサにより構成され、タッチ操作がなされた位置の座標を検出する。ここで、タッチ操作とは、入力部36に対する物体の接触又は近接の操作を言う。入力部36に対して接触又は近接する物体は、例えばユーザの指やタッチペン等である。
表示部37は、液晶等のディスプレイにより構成され、各種画像を表示する。表示部37には、サーバ1から次のアクションの候補(処理候補)が提示されたりする。
本実施形態では、入力部36と表示部37とにより、タッチパネルが構成される。
【0042】
撮像部38は、処理対象4の特定部5に設けられた情報部分(本実施形態ではQRコード(登録商標))を読み取るために備えられ、例えば、カメラにより構成される。また、撮像部38は、処理対象4A(4)において例えば「点検」を行う場合に、点検箇所を被写体として撮像するために備えられる。撮像の結果として得られる画像データは、例えば報告書作成のためとしてサーバ1に送信される。
【0043】
記憶部39は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部40は、インターネットを含む所定のネットワークNを介して別装置(本実施形態ではサーバ1)との間で行う通信を制御する。
【0044】
ドライブ41は、必要に応じて設けられる。ドライブ41には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア42が適宜装着される。ドライブ41によってリムーバブルメディア42から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部39にインストールされる。また、リムーバブルメディア42は、記憶部39に記憶されている各種データも、記憶部39と同様に記憶することができる。
【0045】
以上のような図2のサーバ1及びユーザ端末3の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、後述する各種処理が実現される。
【0046】
図5は、図2の情報処理システムのうち、サーバ1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0047】
サーバ1のCPU11は、図5に示すように、実行処理設定登録部111と、ユーザ対応部112、処理実行部113とを備えて構成され、これらが機能する。
【0048】
実行処理設定登録部111は、処理対象4に対し実行する処理(処理内容(アクション))を予め登録しておくために備えられる(処理内容(アクション)についての具体例は後述するものとする)。本実施形態においては、処理対象4に対し実行する処理(処理内容(アクション))を設定するために、例えばGUI(Graphical User Interface)が採用される。実行処理設定登録部111は、実行のために設定された処理を後述する実行処理記憶部181に記憶する(登録する)。なお、上述のGUIに限らず、CUI(Character User Interface)等を採用してもよいものとする。
【0049】
ユーザ対応部112は、ユーザ2との(ユーザ端末3との)様々なやり取りに関する制御を実行する。このようなユーザ対応部112は、対象情報受信部112aと、処理対象特定部112bと、処理候補生成部112cと、提示情報生成部112dと、提示情報送信部112eと、実行要求受信部112fと、実行情報生成部112gと、処理履歴登録部112hとを備えて構成され、これらが機能する。
ユーザ対応部112は、本実施形態において、ユーザ2が例えばチャットを行うような感覚でやり取りができるような機能に構成される(これに限定されないものとする)。
【0050】
対象情報受信部112aは、ユーザ端末3により読み取りが行われ、自動的にサーバ1に送信される、QRコード(登録商標)に埋め込まれたアクション(処理内容)の情報を受信する。対象情報受信部112aは、上述のアクション(処理内容)の情報を受信する他に、処理対象4が例えば何の設備なのかを特定させるための情報、或いは、処理対象4が例えば何のオペレーションをするのかを特定させるための情報等も受信する。
【0051】
処理対象特定部112bは、対象情報受信部112aで受信した、処理対象4が例えば何の設備なのかを特定させるための情報から、或いは、処理対象4が例えば何のオペレーションをするのかを特定させるための情報から、処理対象4を特定する。
【0052】
ここまでの機能の説明は、図1に記載した「(1)処理対象を特定」及び「(2)アクションを取得」に関連する。
【0053】
処理候補生成部112cは、処理対象特定部112bにより特定された処理対象4とユーザ2(ユーザ端末3)との組み合わせに基づき次のアクションの候補(処理候補)を生成する。次のアクションの候補(処理候補)の生成は、後述する実行処理記憶部181に記憶されたアクション(登録された処理)から生成される。
【0054】
提示情報生成部112dは、処理候補生成部112cにて生成された次のアクションの候補(処理候補)を、ユーザ端末3を介してユーザ2に提示するための提示情報として生成する。
提示情報送信部112eは、提示情報生成部112dにて生成された提示情報をユーザ端末3に対し送信する。なお、送信された提示情報は、ユーザ端末3の表示部37に表示される。即ち、次のアクションの候補(処理候補)がユーザ2に提示される。
【0055】
ここまでの機能の説明は、図1に記載した「(3)アクションを返答」に関連する。
【0056】
実行要求受信部112fは、提示されたアクションの候補(処理候補)からユーザ2が選択した次のアクション(処理内容)の要求を受信する。なお、アクションの候補(処理候補)からの選択は、例えば、ユーザ2が指でユーザ端末3の表示部37をタップすること等により行われる。
【0057】
ここまでの機能の説明は、図1に記載した「(4)アクションを選択」及び「(5)アクションを実行」に関連する。
【0058】
実行情報生成部112gは、ユーザ2が選択した次のアクション(処理内容)の要求に基づいた実行のための情報、即ち実行情報を生成する。なお、生成された実行情報は、後述する処理実行部113から送信され、そして、処理対象4で処理が実行される。
【0059】
処理履歴登録部112hは、少なくとも処理対象4に対し実行された処理の履歴を残す。即ち、処理履歴登録部112hは、トレーサビリティの機能を有する。処理履歴登録部112hは、処理の履歴を生成した後に、これを後述する処理履歴記憶部182に記憶する。なお、処理履歴登録部112hの機能は、処理対象4において、例えば「メンテナンス」を行い、そして例えば「メンテナンスの報告書」を作成する場合等に有用になる。例えば「メンテナンスの報告書」の場合であれば、処理の履歴に基づき容易に報告書を作成することができると言う効果を奏する。
【0060】
処理履歴登録部112hは、処理対象4に対し実行された処理の履歴の他に、例えば、ユーザ2(ユーザ端末3)とユーザ対応部11とのやり取り(例えばチャットの内容)を処理履歴記憶部182に記憶するようにしてもよい。
【0061】
処理実行部113は、実行情報生成部112gにより生成された実行情報に基づき、処理対象4に対して処理を実行する。本実施形態においては、処理の実行により、処理対象4のAPI(Application Programming Interface)をコールする(APIは一例であるものとする)。
【0062】
ここで、処理対象4に対する処理の実行が可能となる仕組みの一例を説明する(図示は省略)。
【0063】
処理対象4は、これを管理する管理装置(コンピュータ)からサーバ1に対して所定のプログラムをインストールするためのインストーラのダウンロードをリクエストする。このリクエストは、例えば、上述の管理装置を管理する管理者がコンピュータを操作してサーバ1にアクセスし、サーバ1により提供される画面上でインストーラのダウンロードを指示することにより行う。
【0064】
サーバ1は(又は処理実行部113は)は、上述の管理装置から所定のネットワークNを介して送られてきた上述のリクエストを受信すると、この受信したリクエストに基づき所定のプログラム及び設定情報を含むインストーラを生成する。インストーラの生成にあたっては、管理装置をユニークに識別するための処理対象ID(ノードID)を発行し、そして処理対象IDを設定情報の一部として含むインストーラを生成する。設定情報としては、処理対象IDの他に、接続に必要な接続設定情報、個別のセキュリティ証明書、アクセス設定情報等が含まれる。
【0065】
上述の管理装置は、サーバ1(又は処理実行部113)で生成されたインストーラを受信すると、このインストーラを実行してインストールを完了させる。
以上により、処理対象4に対する処理の実行が可能となる。
【0066】
上述の仕組みの一例から分かるように、維持費の高いVPNや専用線は不要であることから、オンプレミス環境Lでの作り込みを最小限にすることができる。
【0067】
また、上述の仕組みの一例から分かるように、処理対象4が存在する状態(処理対象4が既存)であっても本サービスを受けることができる。即ち、本サービスは、既存の処理対象4に対し後付けすることができる。なお、処理対象4を新設する際に本サービスを適用することができるのは勿論である。
【0068】
ここまでの機能の説明は、図1に記載した「(6)処理を実行」及び「(7)APIコール」に関連する。
【0069】
サーバ1の記憶部18は、実行処理記憶部181と、処理履歴記憶部182とを備える。実行処理記憶部181には、処理対象4に対し実行する処理(処理内容(アクション))が記憶される。処理履歴記憶部182には、処理対象4に対し実行された処理の履歴等が記憶される。
なお、本実施形態においては、記憶部18の所定領域に実行処理記憶部181及び処理履歴記憶部182が設けられるが、この限りでないものとする。即ち、ドライブ20やリムーバブルメディア21等への記憶であってもよいものとする。
【0070】
上述のアクション(処理内容)について、もう少し具体的な例で説明する。
図6は、図2の情報処理システムが適用されるサービスのうち、処理対象の一例がエレベータである場合のサービスの流れを示す図である。
【0071】
図6(a)において、処理対象4Aの一例となるエレベータの近傍には、特定部5が設置される(例えばエレベータわきの壁に貼り付けてもよい)。この特定部5には、QRコード(登録商標)51が設けられる。ユーザ2は、自身が操作するユーザ端末3をかざしてQRコード(登録商標)51を撮像部38により読み取ると、QRコード(登録商標)51に埋め込まれたアクション(処理内容)がユーザ端末3を介して自動的にクラウド環境Cのサーバ1(図1参照)に送信される。
【0072】
サーバ1は、ユーザ端末3からエレベータに対するアクションを取得すると、この後に、図6(b)に示すようにユーザ端末3の表示部37に次のアクションの候補(処理候補)を提示する。図6(b)のタイミングでは、エレベータの階数指定に関するアクションを提示する。なお、ユーザ2がいる階にエレベータを呼び出す処理もあわせて実行するものとする。
【0073】
ユーザ2がユーザ端末3からエレベータの階数を例えば「6階」で指定すると、サーバ1は、エレベータのドアの開閉やエレベータを6階に移動させる処理を実行する(図6(c)参照)。
【0074】
図7は、図6のエレベータの例を挙げて、アクションの設定(処理の設定)について説明する図である。
【0075】
アクションの設定(処理の設定)には、GUI(Graphical User Interface)が採用される(図中の表示部16の表示例参照。この表示例は一例であるものとする)。本実施形態においては、プログラムを作成することなく、例えばマウスの操作だけでアクションの設定をすることができるものとする。図中のフローAFには、例えば、7つのブロック(B1~2、B5~7、B9~10)と、判定に関する3つのブロック(B3~4、B8)とが示される。7つのブロックは、処理のまとまりをブロックで示したものである。
【0076】
フローAFは、ユーザ端末3により読み取られたQRコード(登録商標)51のアクション(処理内容)をブロックB1が受け取ることをきっかけにして動き始める。詳しい内容については省略するが、フローAFが動き始めると、ブロックB2の「モバイルアクション判定」を行う。そして、ブロックB3の判定から、ブロックB4の「エレベータ判定」となった場合には、ブロックB5の「エレベータ別階数情報取得」からブロックB6の「階数送信」、ブロックB7の「END」へと順に進む。なお、ブロックB7の「END」とは、ブロックB4の「エレベータ判定」に関する一連の流れが終了したことを意味する。
【0077】
一方、ブロックB3の判定から、ブロックB8の「階数指定」となった場合には、ブロックB9の「階数指定APIコール」からブロックB10の「呼び出しメッセージ送信」、ブロックB7の「END」へと順に進む。なお、ここでのブロックB7の「END」とは、ブロックB8の「階数指定」に関する一連の流れが終了したことを意味する。
【0078】
上述のフローAFは、図1に記載した「(2)アクションを取得」(ステップSS2)と「(3)アクションを返答」(ステップSS3)との間で行われる処理の一例、及び、図1に記載した「(5)アクションを実行」(ステップSS5)と「(6)処理を実行」(ステップSS6)との間で行われる処理の一例である。サーバ1側の処理であり、処理対象4Aの一例となるエレベータ側で作り込みされた装置による処理でないのは勿論である。
【0079】
図8は、情報部分(QRコード(登録商標)51)の読み取りに関する説明図である。読み取りは、次のように行われる。
【0080】
即ち、ユーザ端末3では、本サービスの専用のアプリケーションが起動しており、表示部37の所定位置をタップすると、表示部37には、図示のような読み取り画面が表示される。そして、ユーザ端末3をQRコード(登録商標)51に対しかざすと、この時、ユーザ端末3の撮像部38の機能を利用して、QRコード(登録商標)51が瞬時のうちに読み取られる。QRコード(登録商標)51が読み取られると、図6で上述したのと同様に、QRコード(登録商標)51に埋め込まれたアクション(処理内容)がユーザ端末3を介して自動的にクラウド環境Cのサーバ1に送信される。
【0081】
図9は、図2の情報処理システムが適用されるサービスのうち、処理対象の一例が寿司屋の注文を含むシステムである場合のサービスの流れを示す図である。
【0082】
処理対象4Cの一例となる寿司屋の注文を含むシステムにおいて、所定のテーブルTには、特定部5が設置される。この特定部5には、QRコード(登録商標)51aが設けられる。なお、図9の例では、テーブル番号を「32」と設定するものとする。また、図9の例は、寿司屋であることから、メニューMの一部の例として、「いくらの軍艦巻き(符号省略)」、「うなぎの握り(符号省略)」、「うにの軍艦巻き(符号省略)」が、夫々、QRコード(登録商標)51b~51dと一緒に図示されるものとする。
【0083】
ユーザ端末3をかざしてテーブルTのQRコード(登録商標)51aを読み取ると、このQRコード(登録商標)51aに埋め込まれたアクション(処理内容)がユーザ端末3を介して自動的にクラウド環境Cのサーバ1(図1参照)に送信される。サーバ1は、ユーザ端末3からアクションを取得すると、この後に、ユーザ端末3の表示部37に「テーブル番号:32」を表示すると共に次のアクションの候補(処理候補)を表示する(提示する)。即ち、例えば「いらっしゃいませ。ご注文は?」を表示する。
【0084】
表示部37の表示に応えるようにして、メニューMを見ながら例えば「いくらの軍艦巻き」に付されたQRコード(登録商標)51bを読み取ると、このQRコード(登録商標)51bに埋め込まれたアクション(処理内容)がユーザ端末3を介して自動的にクラウド環境Cのサーバ1(図1参照)に送信される。サーバ1は、ユーザ端末3からアクションを取得すると、この後に、ユーザ端末3の表示部37に例えば「いくら」の文字と共に「いくらの軍艦巻き」の図又は写真を表示すると共に次のアクションの候補(処理候補)を表示する。即ち、例えば「注文数を入れて下さい」を表示すると共に、注文数の入力部を表示する。
【0085】
そして、表示部37の表示に応えるようにして、上述の入力部を操作して注文数を入力すると、その入力数がアクションとしてサーバ1(図1参照)に送信される。サーバ1は、ユーザ端末3からアクションを取得すると、この後に、ユーザ端末3の表示部37に例えば「2つ注文を受け付けました」の文字を表示する。これにより、「いくらの軍艦巻き」の注文が注文数2つで完了する。尚、特に図示しないが、「清算」に該当するQRコード(登録商標)を読み取ると、例えば店員がやってきて、皿の数等を数えて伝票を手渡してくれるようなことになる。
【0086】
図10は、図2の情報処理システムが適用されるサービスのうち、処理対象の一例が工場における設備点検を含むシステムである場合のサービスの流れを示す図である。
【0087】
処理対象4Aの一例となる工場のシステム(設備点検を含むシステム)において、図10の例では、工場に例えば3つの設備(設備4A-1、4A-2、4A-3)が設置される。設備4A-1は、設備番号が「1」に設定される。この設備番号が「1」の設備4A-1には、特定部5が設置される。特定部5には、QRコード(登録商標)51eが設けられる。
設備4A-2は、設備番号が「2」に設定される。この設備番号が「2」の設備4A-2には、QRコード(登録商標)51fが設けられる。また、設備4A-3は、設備番号が「3」に設定される。この設備番号が「3」の設備4A-3には、QRコード(登録商標)51gが設けられる。
【0088】
ユーザ端末3をかざして、例えば設備4A-1のQRコード(登録商標)51eを読み取ると、このQRコード(登録商標)51eに埋め込まれたアクション(処理内容)がユーザ端末3を介して自動的にクラウド環境Cのサーバ1(図1参照)に送信される。サーバ1は、ユーザ端末3からアクションを取得すると、この後に、ユーザ端末3の表示部37に「設備番号:1」を表示すると共に次のアクションの候補(処理候補)を表示する(提示する)。即ち、図10の例では、例えば「情報を取得します」を表示し、そして、設備4A-1の情報を取得すると、「設備番号:1」及び「機器状態:OK」を上下に配置した状態で表示すると共に、機器状態に関する例えばグラフ等も表示する。機器の状態を確認することにより、設備4A-1の点検が完了する(特に図示しないが、設備4A-2、4A-3も同様に点検される)。
【0089】
なお、処理対象4Bの例を図示するのは省略するが、例えばイベント管理システムにおいては、イベント会場に設置された特定部のQRコード(登録商標)を読み取ることで、来場したことや退場したこと、イベントの参加予約等をすることができる。また、予約時間に合わせてアラートを発することもできる。
【0090】
ここまで幾つかの例を挙げて説明してきたが、サービス提供者は、処理対象4が存在するローカルな側において、即ちオンプレミス環境Lにおいて大掛かりなシステム導入をせずとも、処理対象4に対し所定の処理を実行させることができる。また、サービス提供者は、モバイル端末を利用したデジタル化を図ることができる。即ち、サービス提供者は、デジタル化の環境構築をすることができる。サービス提供者は、モバイル端末等を利用したサービス提供の省力化を図ることができる。
【0091】
図6図10の例においては、処理対象4に対しユーザ2が非接触となるように処理を実行することができる。即ち、衛生面での需要がある場合、これに対応するシステムを提供することができる。
【0092】
本サービスは、新規の処理対象4は勿論のこと、既存の処理対象4に対して後付けすることもできる。
【0093】
以上、本発明の情報処理システムの一実施形態について説明したが、本発明は上述した本実施形態に限るものではないものとする。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果の列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではないものとする。
【0094】
例えば、上述した本実施形態においては、QRコード(登録商標)51にアクション(処理内容)が埋め込まれていたが、処理対象4が例えば何の設備なのかを特定させるための設備のID(処理対象ID)だけであってもよいものとする。
【0095】
また、図3及び図4に示すハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されないものとする。換言すると、図5に示す機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されないものとする。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図5の例に限定されないものとする。
【0096】
また、機能ブロックの存在場所も、図5に特に限定されず、任意でよいものとする。例えば、サーバ1の機能ブロックをユーザ端末3に移譲させてもよいものとする。また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよいものとする。
【0097】
また、例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされるものとする。また、コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれるコンピュータであってもよいものとする。
コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバ1の他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよいものとする。
【0098】
また、例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、利用者にプログラムを提供するために、装置本体とは別に配布される図示しないリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者に提供される記録媒体等で構成されるものであってもよいものとする。
【0099】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理は勿論、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものとする。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0100】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図3のリムーバブルメディア21により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ2に提供される記録媒体等で構成される。
リムーバブルメディア21は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。
装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図3のROM12や、図3及び図5の記憶部18に含まれるハードディスク等で構成される。
【0101】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理システムは、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理システム(例えば図2のサーバ1を含むシステム)は、
処理対象(例えば図2の処理対象4)に対し実行する処理を予め登録しておく実行処理登録手段(例えば図5の実行処理設定登録部111)と、
ユーザ(例えば図2のユーザ2)によるユーザ端末(例えばモバイル端末である図2のユーザ端末3)の所定操作に基づき前記処理対象を特定する処理対象特定手段(例えば図5の処理対象特定部112b)と、
前記処理対象特定手段により特定された前記処理対象と前記ユーザとの組み合わせに基づき前記処理の処理候補を生成する処理候補生成手段(例えば図5の処理候補生成部112c)と、
前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する前記処理候補の情報を生成する提示情報生成手段(例えば図5の提示情報生成部112d)と、を備える。
【0102】
本発明によれば、オンプレミス環境での作り込みを最小限にし、その上で処理対象に対し所定の処理を実行させることができる。
本発明によれば、モバイル端末を利用したデジタル化を図ることができる。即ち、サービス提供者は、デジタル化の環境構築をすることができる。
【0103】
また、本発明が適用される情報処理システムは、
前記処理候補に基づき前記処理対象に対し前記処理を実行する処理実行手段(例えば図5の処理実行部113)を更に備える。
【0104】
本発明によれば、オンプレミス環境での作り込みを最小限にした上で処理対象に対し所定の処理を実行させることができる。即ち、処理対象が存在するローカルな側において、大掛かりなシステム導入をせずとも、処理対象に対し所定の処理を実行させることができる。
【0105】
また、本発明が適用される情報処理システムは、
前記処理実行手段により実行された前記処理の履歴を残すトレーサビリティ手段(例えば図5の処理履歴登録部112h)を更に備える。
【0106】
本発明によれば、トレーサビリティの機能を持たせることができる。
【0107】
本発明が適用される情報処理方法は、
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
処理対象に対し実行する処理を予め登録しておく実行処理登録ステップと、
ユーザによるユーザ端末の所定操作に基づき前記処理対象を特定する処理対象特定ステップと、
前記処理対象特定ステップにより特定された前記処理対象と前記ユーザとの組み合わせに基づき前記処理の処理候補を生成する処理候補生成ステップと、
前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する前記処理候補の情報を生成する提示情報生成ステップと、を含む。
【0108】
本発明によれば、オンプレミス環境での作り込みを最小限にし、その上で処理対象に対し所定の処理を実行させることができる。
【0109】
本発明が適用されるプログラムは、
情報処理システムを制御するコンピュータに、
処理対象に対し実行する処理を予め登録しておく実行処理登録ステップと、
ユーザによるユーザ端末の所定操作に基づき前記処理対象を特定する処理対象特定ステップと、
前記処理対象特定ステップにより特定された前記処理対象と前記ユーザとの組み合わせに基づき前記処理の処理候補を生成する処理候補生成ステップと、
前記ユーザ端末を介して前記ユーザに提示する前記処理候補の情報を生成する提示情報生成ステップと、を含む制御処理を実行させる。
【0110】
本発明によれば、オンプレミス環境での作り込みを最小限にし、その上で処理対象に対し所定の処理を実行させることができる。
【符号の説明】
【0111】
1・・・サーバ、2・・・ユーザ、3・・・ユーザ端末、4(4A、4B、4C)・・・処理対象、5・・・特定部、51・・・QRコード(登録商標)、11(31)・・・CPU、12(32)・・・ROM、13(33)・・・RAM、14(34)・・・バス、15(35)・・・入出力インターフェース、16(37)・・・表示部、17(36)・・・入力部、18(39)・・・記憶部、19(40)・・・通信部、20(41)・・・ドライブ、21(42)・・・リムーバブルメディア、38・・・撮像部、111・・・実行処理設定登録部、112・・・ユーザ対応部、112a・・・対象情報受信部、112b・・・処理対象特定部、112c・・・処理候補生成部、112d・・・提示情報生成部、112e・・・提示情報送信部、112f・・・実行要求受信部、112g・・・実行情報生成部、112h・・・処理履歴登録部、113・・・処理実行部、181・・・実行処理記憶部、182・・・処理履歴記憶部、AF・・・フロー、B1~B10・・・ブロック、N・・・所定のネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10