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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-07-09
(45)【発行日】2024-07-18
(54)【発明の名称】動物用飼料組成物及びその使用
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/47 20060101AFI20240710BHJP
   A23K 20/189 20160101ALI20240710BHJP
   A23K 20/195 20160101ALI20240710BHJP
   A23K 10/30 20160101ALI20240710BHJP
   A23K 10/26 20160101ALI20240710BHJP
   A23K 10/28 20160101ALI20240710BHJP
   A23K 10/22 20160101ALI20240710BHJP
   A61P 3/00 20060101ALI20240710BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 38/16 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 31/7028 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 31/498 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 31/351 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 31/7056 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 31/35 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 31/7036 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 31/43 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 31/285 20060101ALI20240710BHJP
   A61K 31/424 20060101ALI20240710BHJP
   C12N 9/42 20060101ALN20240710BHJP
   C07H 15/203 20060101ALN20240710BHJP
   C07D 241/42 20060101ALN20240710BHJP
   C07D 407/04 20060101ALN20240710BHJP
   C07H 15/16 20060101ALN20240710BHJP
   C07D 493/10 20060101ALN20240710BHJP
   C07H 15/22 20060101ALN20240710BHJP
   C07D 499/46 20060101ALN20240710BHJP
   C07D 493/20 20060101ALN20240710BHJP
   C07D 498/18 20060101ALN20240710BHJP
【FI】
A61K38/47 ZNA
A23K20/189
A23K20/195
A23K10/30
A23K10/26
A23K10/28
A23K10/22
A61P3/00 171
A61P43/00 121
A61K38/16
A61K31/7028
A61K31/498
A61K31/351
A61K31/7056
A61K31/35
A61K31/7036
A61K31/43
A61K31/285
A61K31/424
C12N9/42
C07H15/203
C07D241/42
C07D407/04
C07H15/16
C07D493/10
C07H15/22
C07D499/46
C07D493/20
C07D498/18
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021507460
(86)(22)【出願日】2019-09-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 EP2019074773
(87)【国際公開番号】W WO2020058223
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-08-24
(31)【優先権主張番号】18194824.1
(32)【優先日】2018-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】19176972.8
(32)【優先日】2019-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】503220392
【氏名又は名称】ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】DSM IP ASSETS B.V.
【住所又は居所原語表記】Het Overloon 1, NL-6411 TE Heerlen,Netherlands
(73)【特許権者】
【識別番号】508357419
【氏名又は名称】ノボザイムズ エー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(72)【発明者】
【氏名】アメリ, ハビエル, アレハンドロ
(72)【発明者】
【氏名】カルドーソ ビッテンコート, レティシア
(72)【発明者】
【氏名】イダルゴ, マルセロ
(72)【発明者】
【氏名】ロペス-ウリバリ, ルアール
(72)【発明者】
【氏名】マキジャ, ヴィジャイ
(72)【発明者】
【氏名】ペレツ カルヴォ, エステファニア
(72)【発明者】
【氏名】ヴァリエンテス, ローランド
【審査官】長谷川 茜
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-264424(JP,A)
【文献】特表2015-506667(JP,A)
【文献】国際公開第2017/001701(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/064092(WO,A1)
【文献】特開昭57-165322(JP,A)
【文献】特開昭64-023892(JP,A)
【文献】特開昭55-114289(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0030528(US,A1)
【文献】太田 宏,血管と脈管,1973年,4巻1号,pp.57-58
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 38/00-38/58
A23K
C12N 9/00- 9/99
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の抗生物質を含む動物用飼料組成物であって、
前記動物が家禽であり、
前記抗生物質は、バシトラシン又はエンラマイシンであり、
ムラミダーゼ活性を有する前記ポリペプチドは、菌類のGH24ムラミダーゼ又はGH25ムラミダーゼであり、
ムラミダーゼ活性を有する前記ポリペプチドの濃度は、動物用飼料組成物1kg当たり50mg~900mgであり、
前記抗生物質の濃度は、動物用飼料組成物1kg当たり0.5mg~90mgである、動物用飼料組成物。
【請求項2】
ムラミダーゼ活性を有する前記ポリペプチドは、
(a)配列番号1に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(b)配列番号2に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(c)配列番号3に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(d)配列番号4に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(e)配列番号5に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(f)配列番号6に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(g)配列番号7に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(h)配列番号8に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(i)配列番号9に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(j)配列番号10に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(k)配列番号11に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(l)配列番号12に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(m)配列番号13に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(n)配列番号14に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(o)配列番号15に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(p)配列番号16に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(q)配列番号17に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(r)配列番号18に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(s)配列番号19に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(t)配列番号20に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(u)配列番号21に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(v)配列番号22に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(w)配列番号23に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(x)配列番号24に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(y)配列番号25に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(z)配列番号26に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aa)配列番号27に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ab)配列番号28に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ac)配列番号29に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ad)配列番号30に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ae)配列番号31に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(af)配列番号32に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ag)配列番号33に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ah)配列番号34に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ai)配列番号35に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aj)配列番号36に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ak)配列番号37に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(al)配列番号38に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(am)配列番号39に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(an)配列番号40に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ao)配列番号41に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ap)配列番号42に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aq)配列番号43に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ar)配列番号44に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(as)配列番号45に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(at)配列番号46に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(au)配列番号47に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(av)配列番号48に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aw)配列番号49に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ax)配列番号50に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ay)配列番号51に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(az)配列番号52に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ba)配列番号53に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bb)配列番号54に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bc)配列番号55に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bd)配列番号56に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(be)配列番号57に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bf)配列番号58に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bg)配列番号59に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bh)配列番号60に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bi)配列番号61に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bj)配列番号62に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bk)配列番号63に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bl)配列番号64に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bm)配列番号65に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bn)配列番号66に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bo)配列番号67に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bp)配列番号68に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bq)配列番号69に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(br)配列番号70に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bs)配列番号71に対して少なくとも90%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bt)1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の位置に1つ以上のアミノ酸置換、及び/若しくは1つ以上のアミノ酸欠失、及び/若しくは1つ以上のアミノ酸挿入又はその任意の組み合わせを含む、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70又は配列番号71の変異体;
(bu)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)、(k)、(l)、(m)、(n)、(o)、(p)、(q)、(r)、(s)、(t)、(u)、(v)、(w)、(x)、(y)、(z)、(aa)、(ab)、(ac)、(ad)、(ae)、(af)、(ag)、(ah)、(ai)、(aj)、(ak)、(al)、(am)、(an)、(ao)、(ap)、(aq)、(ar)、(as)、(at)、(au)、(av)、(aw)、(ax)、(ay)、(az)、(ba)、(bb)、(bc)、(bd)、(be)、(bf)、(bg)、(bh)、(bi)、(bj)、(bk)、(bl)、(bm)、(bn)、(bo)、(bp)、(bq)、(br)、(bs)又は(bt)の前記ポリペプチド並びに1~10アミノ酸のN末端及び/又はC末端伸張を含むポリペプチド;及び
(bv)ムラミダーゼ活性を有し、且つ成熟ポリペプチドの長さの少なくとも90%を有する、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)、(k)、(l)、(m)、(n)、(o)、(p)、(q)、(r)、(s)、(t)、(u)、(v)、(w)、(x)、(y)、(z)、(aa)、(ab)、(ac)、(ad)、(ae)、(af)、(ag)、(ah)、(ai)、(aj)、(ak)、(al)、(am)、(an)、(ao)、(ap)、(aq)、(ar)、(as)、(at)、(au)、(av)、(aw)、(ax)、(ay)、(az)、(ba)、(bb)、(bc)、(bd)、(be)、(bf)、(bg)、(bh)、(bi)、(bj)、(bk)、(bl)、(bm)、(bn)、(bo)、(bp)、(bq)、(br)、(bs)又は(bt)のポリペプチドの断片
からなる群から選択される、請求項1に記載の動物用飼料組成物。
【請求項3】
配列番号1のムラミダーゼ及びエンラマイシン又はバシトラシンを含む、請求項1に記載の動物用飼料組成物。
【請求項4】
動物における成長能力を改善するための、請求項1~のいずれか一項に記載の動物用飼料組成物。
【請求項5】
動物において抗生物質の使用量を低下させるための、請求項1~のいずれか一項に記載の動物用飼料組成物。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[配列表の参照]
本出願は、コンピュータ可読形態の配列表を含有し、これは、本明細書において援用される。
【0002】
[発明の背景]
[発明の分野]
本発明は、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチドを含む組成物及び/又は動物用飼料並びにその使用に関する。
【0003】
[関連技術の説明]
ムラミダーゼは、リゾチームとしても知られており、多くの生物によって細菌に対する防御メカニズムとして産生されるO-グリコシルヒドロラーゼである。酵素は、細菌の重要な構造分子であるペプチドグリカンのグリコシド結合を切断することによって細菌細胞壁の加水分解を引き起こす。細菌の細胞壁がムラミダーゼの作用によって弱められた後、細菌の細胞は、浸透圧不均衡の結果として溶解する。
【0004】
ムラミダーゼは、ウイルス、植物、昆虫、鳥、爬虫類動物及び哺乳動物などの多くの生物において天然に存在する。ムラミダーゼは、5つの異なるグリコシドヒドロラーゼ(GH)ファミリーに分類された(CAZy、www.cazy.org):ニワトリ卵白ムラミダーゼ(GH22)、ガチョウ卵白ムラミダーゼ(GH23)、バクテリオファージT4ムラミダーゼ(GH24)、スフィンゴモナスべん毛タンパク質(GH73)及びキャラロプシス(Chalaropsis)ムラミダーゼ(GH25)。GH23及びGH24ファミリー由来のムラミダーゼは、主としてバクテリオファージで知られており、菌類では最近同定されたばかりである。ムラミダーゼファミリーGH25は、他のムラミダーゼファミリーと構造的に関係しないことがわかった。
【0005】
ムラミダーゼは、従来、それが天然に豊富に存在することから、ニワトリ卵白から抽出されており、かなり最近まで、ニワトリ卵白ムラミダーゼは、動物用飼料における使用について検討される唯一のムラミダーゼであった。ニワトリ卵白から抽出されるムラミダーゼは、市場で入手できる一次産品であるが、たとえば黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の細胞壁におけるN,6-O-ジアセチルムラミン酸を切断せず、したがってとりわけこの重要なヒト病原体を溶解することができない(Masschalck B,Deckers D,Michiels CW(2002),“Lytic and nonlytic mechanism of inactivation of gram-positive bacteria by muramidase under atmospheric and high hydrostatic pressure”,J Food Prot.65(12):1916-23)。
【0006】
国際公開第2000/21381号パンフレットは、少なくとも2つの殺菌酵素及び多価不飽和脂肪酸を含む組成物を開示し、殺菌酵素の1つは、鶏卵白由来のGH22ムラミダーゼであった。英国特許第2379166号明細書は、細菌のペプチドグリカン層を破壊する化合物及び細菌のリン脂質層を破壊する化合物を含む組成物を開示し、ペプチドグリカンを破壊する化合物は、鶏卵白由来のGH22ムラミダーゼであった。
【0007】
国際公開第2004/026334号パンフレットは、(a)細胞壁溶解物質又はその塩、(b)殺菌物質、(c)金属イオン遮閉剤、及び(d)ランチビオティックを含む、家畜の消化管中の腸内病原体の成長を抑制するための殺菌組成物を開示し、細胞壁溶解物質又はその塩は、ニワトリ卵白由来のGH22ムラミダーゼである。
【0008】
驚くべきことに、本発明の発明者らは、抗生物質と組み合わせたムラミダーゼが、動物の成長能力を改善することにおいて予想外の効果を提供することを発見した。
【0009】
[発明の概要]
したがって、本発明は、ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の抗生物質を含む組成物又は動物用飼料に関する。
【0010】
本発明は、動物における成長能力を改善する方法であって、本発明の組成物又は動物用飼料を動物に投与することを含む方法にさらに関する。
【0011】
本発明は、動物における成長能力を改善することにおける本発明の組成物又は動物用飼料の使用にさらに関する。
【0012】
本発明は、動物において抗生物質の使用量を低下させる方法であって、ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチドを動物に投与することを含む方法にさらに関する。
【0013】
本発明は、動物において抗生物質の使用量を低下させることにおける、ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチドの使用にさらに関する。
【0014】
[配列表の概要]
配列番号1は、国際公開第2013/076253号パンフレットにおいて記載されるアクレモニウム・アルカロフィラム(Acremonium alcalophilum)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号4)。
配列番号2は、国際公開第2013/076253号パンフレットにおいて記載されるアクレモニウム・アルカロフィラム(Acremonium alcalophilum)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号8)。
配列番号3は、国際公開第2011/104339号パンフレットにおいて記載されるアスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号3)。
配列番号4は、国際公開第2009/102755号パンフレットにおいて記載されるトリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号4)。
配列番号5は、国際公開第2005/080559号パンフレットにおいて記載されるシュタケ(Trametes cinnabarina)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号2)。
配列番号6は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるスポロルミア・フィメタリア(Sporormia fimetaria)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号3)。
配列番号7は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるポロニア・プンクタタ(Poronia punctata)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号6)。
配列番号8は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるポロニア・プンクタタ(Poronia punctata)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号9)。
配列番号9は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるレカニシルリウム(Lecanicillium)種WMM742由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号12)。
配列番号10は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるレカニシルリウム(Lecanicillium)種WMM742由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号15)。
配列番号11は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるオニゲナ・エクイナ(Onygena equina)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号18)。
配列番号12は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるプルプレオシルリウム・リラシナム(Purpureocillium lilacinum)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号21)。
配列番号13は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるトリコボルス・ツカリイ(Trichobolus zukalii)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号24)。
配列番号14は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるペニシリウム・シトリナム(Penicillium citrinum)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号27)。
配列番号15は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるクラドルリナム・ブルビルロサム(Cladorrhinum bulbillosum)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号30)。
配列番号16は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるウンベロプシス・ウエステアエ(Umbelopsis westeae)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号33)。
配列番号17は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載される接合菌(Zygomycetes)種XZ2655由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号36)。
配列番号18は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるカエトミウム・クプレウム(Chaetomium cupreum)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号39)。
配列番号19は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるコルディセプス・カルディナリス(Cordyceps cardinalis)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号42)。
配列番号20は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるペニシリウム(Penicillium)種「キイ(qii)」由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号45)。
配列番号21は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるアスペルギルス(Aspergillus)種nov XZ2609由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号48)。
配列番号22は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるペシロマイセス(Paecilomyces)種XZ2658由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号51)。
配列番号23は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるペシロマイセス(Paecilomyces)種XZ2658由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号54)。
配列番号24は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるピクニジオフォラ(Pycnidiophora)cfジスペラ(dispera)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号60)。
配列番号25は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるテルモムコル・インジカエ-セウダチカエ(Thermomucor indicae-seudaticae)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号63)。
配列番号26は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるコナサナギタケ(Isaria farinosa)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号66)。
配列番号27は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるレカニシルリウム(Lecanicillium)種WMM742由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号69)。
配列番号28は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるゾフィエラ(Zopfiella)種t180-6由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号72)。
配列番号29は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるマルブランケア・フラバ(Malbranchea flava)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号75)。
配列番号30は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるヒフォロマ・ポリトリチ(Hypholoma polytrichi)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号80)。
配列番号31は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるアスペルギルス・デフレクタス(Aspergillus deflectus)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号83)。
配列番号32は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるアスコボラス・スチクトイデウス(Ascobolus stictoideus)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号86)。
配列番号33は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるコニオカエタ(Coniochaeta)種由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号89)。
配列番号34は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるツボミタケ(Daldinia fissa)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号92)。
配列番号35は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるロセルリニア(Rosellinia)種由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号95)。
配列番号36は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるアスコボラス(Ascobolus)種ZY179由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号98)。
配列番号37は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるクレヤ(Curreya)種XZ2623由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号101)。
配列番号38は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるコニオチリウム(Coniothyrium)種由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号104)。
配列番号39は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるヒポキシロン(Hypoxylon)種由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号107)。
配列番号40は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるキシラリアセアエ(Xylariaceae)種1653h由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号110)。
配列番号41は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるヒポキシロン(Hypoxylon)種由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号113)。
配列番号42は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるユンナニア・ペニシラタ(Yunnania penicillata)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号116)。
配列番号43は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるエンギオドンティウム・アルブム(Engyodontium album)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号119)。
配列番号44は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるメタポコニア・ブルビローサ(Metapochonia bulbillosa)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号122)。
配列番号45は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるハミゲラ・パラベラネア(Hamigera paravellanea)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号125)。
配列番号46は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるメタリジウム・イアジニ(Metarhizium iadini)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号128)。
配列番号47は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるサーモアスカス・アウランティアクス(Thermoascus aurantiacus)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号131)。
配列番号48は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるクロノスタキス・ロスマニアエ(Clonostachys rossmaniae)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号134)。
配列番号49は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるシンプリシルリウム・オブクラバタム(Simplicillium obclavatum)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号137)。
配列番号50は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるアスペルギルス・インフラタス(Aspergillus inflatus)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号140)。
配列番号51は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるパラクレモニウム・インフラツム(Paracremonium inflatum)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号143)。
配列番号52は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるウエステルディケラ(Westerdykella)種由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号146)。
配列番号53は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるキバフンタケ(Stropharia semiglobata)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号155)。
配列番号54は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるゲラシノスポラ・クラトフォラ(Gelasinospora cratophora)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号158)。
配列番号55は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるエノキタケ(Flammulina velutipes)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号221)。
配列番号56は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるトフンタケ(Deconica coprophila)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号224)。
配列番号57は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるリゾムコール・パシラス(Rhizomucor pusillus)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号227)。
配列番号58は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるキバフンタケ(Stropharia semiglobata)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号230)。
配列番号59は、PCT/中国特許出願公開第2017/075978号明細書において記載されるキバフンタケ(Stropharia semiglobata)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号233)。
配列番号60は、PCT/中国特許出願公開第2017/075960号明細書において記載されるミセリオフトラ・フェルグシイ(Myceliophthora fergusii)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号3)。
配列番号61は、PCT/中国特許出願公開第2017/075960号明細書において記載されるモルティエレラ・アルピナ(Mortierella alpina)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号15)。
配列番号62は、PCT/中国特許出願公開第2017/075960号明細書において記載されるペニシリウム・アトロベネツム(Penicillium atrovenetum)由来のGH25ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号27)。
配列番号63は、国際公開第2017/000922号パンフレットにおいて記載されるトリコファエア・サッカタ(Trichophaea saccata)由来のGH24ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号257)。
配列番号64は、国際公開第2017/000922号パンフレットにおいて記載されるケトミウム・サーモフィラム(Chaetomium thermophilum)由来のGH24ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号264)。
配列番号65は、国際公開第2017/000922号パンフレットにおいて記載されるトリコデルマ・ハルジアナム(Trichoderma harzianum)由来のGH24ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号267)。
配列番号66は、国際公開第2017/000922号パンフレットにおいて記載されるトリコファエア・ミヌタ(Trichophaea minuta)由来のGH24ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号291)。
配列番号67は、国際公開第2017/000922号パンフレットにおいて記載されるケトミウム(Chaetomium)種ZY287由来のGH24ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号294)。
配列番号68は、国際公開第2017/000922号パンフレットにおいて記載されるモルティエレラ(Mortierella)種ZY002由来のGH24ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号297)。
配列番号69は、国際公開第2017/000922号パンフレットにおいて記載されるメタリジウム(Metarhizium)種XZ2431由来のGH24ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号300)。
配列番号70は、国際公開第2017/000922号パンフレットにおいて記載されるゲオミセス・アウラタス(Geomyces auratus)由来のGH24ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号303)。
配列番号71は、国際公開第2017/000922号パンフレットにおいて記載されるイリオネクトリア・ルファ(Ilyonectria rufa)由来のGH24ムラミダーゼの成熟アミノ酸配列である(配列番号306)。
【0015】
定義
動物:「動物」という用語は、ヒトを除く任意の動物を指す。動物の例は、豚又はブタ(子ブタ、育成ブタ及び雌ブタを含むが、これらに限定されない);シチメンチョウ、カモ、ウズラ、ホロホロチョウ、ガチョウ、ハト(ひなバトを含む)及び鶏(ブロイラー鶏(本明細書においてブロイルと呼ばれる)、ヒヨコ、産卵雌鶏(本明細書において産卵鶏と呼ばれる)を含むが、これらに限定されない)などの家禽;ネコ及びイヌなどの愛玩動物;ウマ(サラブレッド種、冷血種及び温血種を含むが、これらに限定されない)、甲殻類の動物(小エビ及び中エビを含むが、これらに限定されない)並びに魚(アンバージャック、ピラルク、バーブ、バス、アミキリ、ボカチコ、ブリーム、カジカ、コロソマ、コイ、ナマズ、カトラ、サバヒー(chanos)、チャー、カワスズメ、スギ、タラ、クラッピー、へダイ、ニベ科の魚、ウナギ、ハゼ、キンギョ、グラミー、ハタ、グァポテ、ハリバット、ジャワ、ラベオ(labeo)、ライ(lai)、ドジョウ、サバ、ミルクフィッシュ、サギ、ボウフィン、ボラ、パコ(paco)、パールスポット(pearlspot)、ペヘレイ、パーチ、カワカマス、コバンアジ、ローチ、サケ、サンパ(sampa)、ソーガー、ハタ科の魚、タイ、シャイナー、カワアナゴ科の魚、タイワンドジョウ、フエダイ、アカメ、シタビラメ、スパインフット(spinefoot)、チョウザメ、マンボウ、アユ、テンチ、テラー(terror)、テラピア、マス、マグロ、ターボット、シロマス、ウォールアイ及びホワイトフィッシュを含むが、これらに限定されない)を含むが、これらに限定されない単胃動物である。
【0016】
動物用飼料:「動物用飼料」という用語は、動物による摂取に適した又はそれが意図される任意の化合物、調製物又は混合物を指す。単胃動物のための動物用飼料は、通常、濃縮物並びにビタミン、ミネラル、酵素、直接給与生菌、アミノ酸及び/又は他の飼料成分(プレミックス中になど)を含むのに対して、反芻動物のための動物用飼料は、一般に、まぐさ(粗飼料及びサイレージを含む)を含み、濃縮物並びにビタミン、ミネラル、酵素、直接給与生菌、アミノ酸及び/又は他の飼料成分(プレミックス中になど)をさらに含み得る。
【0017】
濃縮物:「濃縮物」という用語は、タンパク質及びエネルギーの濃度が高い飼料、たとえば魚粉、糖蜜、オリゴ糖、ソルガム、種子及び穀粒(全部又はたとえばトウモロコシ、カラスムギ、ライムギ、オオムギ、コムギから粉砕、製粉などによって調製された)、油料種子の油かす(たとえば、綿実、ベニバナ、ヒマワリ、ダイズ(ダイズ粉など)、菜種/キャノーラ、ピーナッツ又は落花生由来の)、パーム核粕、酵母由来の原材料並びにジスチラーズグレイン(distillers grains)(ウェットジスチラーズグレイン(wet distillers grains)(WDS)及びドライドジスチラーズグレインソリュブル(dried distillers grains with solubles)(DDGS)など)などを意味する。
【0018】
まぐさ:本明細書において定義される「まぐさ」という用語は、粗飼料も含む。まぐさは、飼料植物、牧草及び他の飼料植物由来の干し草及びサイレージ、海草、発芽させた穀粒及びマメ科植物又はその任意の組み合わせなどの新鮮な植物原材料である。飼料植物の例は、アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)、ミヤコグサ、アブラナ(たとえば、ケール、菜種(キャノーラ)、カブハボタン(スウェーデンカブ)、カブラ)、クローバー(たとえば、タチクローバー、アカツメクサ、サブタレニアンクローバー、シロツメクサ)、牧草(たとえば、バミューダグラス、スズメノチャヒキ、偽エンバク(false oat grass)、ウシノケグサ、ヒースグラス(heath grass)、イチゴツナギ、カモガヤ、ドクムギ、オオアワガエリ)、トウモロコシ(メイズ)、キビ、オオムギ、カラスムギ、ライムギ、ソルガム、ダイズ及びコムギ並びにビートなどの野菜である。まぐさは、子実生産由来の作物残渣(トウモロコシのわら;コムギ、オオムギ、カラスムギ、ライムギ及び他の穀粒由来の麦わらなど);ビートトップのような野菜由来の残渣;ダイズ、菜種及び他のマメ科植物由来の茎及び葉のような油料種子生産由来の残渣;並びに動物若しくはヒトの消費のための穀粒の精製由来の又は燃料生産若しくは他の産業由来の画分をさらに含む。
【0019】
断片:「断片」という用語は、成熟ポリペプチド又はドメインのアミノ末端及び/又はカルボキシル末端が欠けている、1つ以上の(たとえば、いくつかの)アミノ酸を有するポリペプチド又は触媒ドメインを意味し;断片は、ムラミダーゼ活性を有する。
【0020】
一態様では、GH24ムラミダーゼ(配列番号63~71の1つなど)の断片は、少なくとも230アミノ酸、たとえば少なくとも235アミノ酸、少なくとも240アミノ酸又は少なくとも245アミノ酸などを含み、且つムラミダーゼ活性を有する。別の態様では、GH24ムラミダーゼ(配列番号63~71の1つなど)の断片は、成熟ポリペプチドの長さの少なくとも90%、たとえば成熟ポリペプチドの長さの少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも96%、少なくとも98%又は少なくとも99%などを含み、且つムラミダーゼ活性を有する。
【0021】
一態様では、GH25ムラミダーゼ(配列番号1~72の1つなど)の断片は、少なくとも180アミノ酸、たとえば少なくとも185アミノ酸、少なくとも190アミノ酸、少なくとも195アミノ酸、少なくとも200アミノ酸、少なくとも205アミノ酸又は少なくとも210アミノ酸などを含み、且つムラミダーゼ活性を有する。別の態様では、GH25ムラミダーゼ(配列番号1~72の1つなど)の断片は、成熟ポリペプチドの長さの少なくとも90%、たとえば成熟ポリペプチドの長さの少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも96%、少なくとも98%又は少なくとも99%などを含み、且つムラミダーゼ活性を有する。
【0022】
ムラミダーゼ活性:「ムラミダーゼ活性」という用語は、浸透圧による溶菌をもたらす、ペプチドグリカンにおけるN-アセチルムラミン酸残基及びN-アセチル-D-グルコサミン残基間又はキトデキストリンにおけるN-アセチル-D-グルコサミン残基間の1,4-ベータ-結合の酵素加水分解を意味する。ムラミダーゼは、酵素分類EC 3.2.1.17に属する。ムラミダーゼ活性は、通常、比濁法によって測定される。この方法は、ムラミダーゼの溶解作用によって誘発される、ミクロコッカス・ルテウス(Micrococcus luteus)ATCC 4698の懸濁液の濁り度の変化に基づく。適切な実験条件では、これらの変化は、培地のムラミダーゼの量と比例する(INS 1105 of the Combined Compendium of Food Additive Specifications of the Food and Agriculture Organisation of the UN(www.fao.org)を参照されたい)。本発明の目的上、ムラミダーゼ活性は、実施例1(「ムラミダーゼ活性の決定」)において記載される濁り度アッセイに従って決定され、ポリペプチドがミクロコッカス・ルテウス(Micrococcus luteus)ATCC 4698及び/又はエキシグオバクテリウム・ウンデア(Exiguobacterium undea)(DSM14481)などの1つ以上の細菌に対して活性を示す場合、ポリペプチドは、ムラミダーゼ活性を有する。一例として、本発明のGH25ムラミダーゼは、配列番号1のムラミダーゼ活性の少なくとも20%、たとえば少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも100%を有する。別の例として、本発明のGH24ムラミダーゼは、配列番号63のムラミダーゼ活性の少なくとも20%、たとえば少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも100%を有する。
【0023】
成熟ポリペプチド:「成熟ポリペプチド」という用語は、翻訳及びN末端プロセシング、C末端切断、グリコシル化、リン酸化などの任意の翻訳後修飾後のその最終形態のポリペプチドを意味する。
【0024】
本発明において、成熟ポリペプチドは、配列番号1のアミノ酸1~208、配列番号2のアミノ酸1~213、配列番号3のアミノ酸1~218、配列番号4のアミノ酸1~208、配列番号5のアミノ酸1~215、配列番号6のアミノ酸1~207、配列番号7のアミノ酸1~201、配列番号8のアミノ酸1~201、配列番号9のアミノ酸1~203、配列番号10のアミノ酸1~208、配列番号11のアミノ酸1~207、配列番号12のアミノ酸1~208、配列番号13のアミノ酸1~207、配列番号14のアミノ酸1~207、配列番号15のアミノ酸1~207、配列番号16のアミノ酸1~208、配列番号17のアミノ酸1~208、配列番号18のアミノ酸1~206、配列番号19のアミノ酸1~207、配列番号20のアミノ酸1~216、配列番号21のアミノ酸1~218、配列番号22のアミノ酸1~204、配列番号23のアミノ酸1~203、配列番号24のアミノ酸1~208、配列番号25のアミノ酸1~210、配列番号26のアミノ酸1~207、配列番号27のアミノ酸1~207、配列番号28のアミノ酸1~208、配列番号29のアミノ酸1~217、配列番号30のアミノ酸1~208、配列番号31のアミノ酸1~201、配列番号32のアミノ酸1~202、配列番号33のアミノ酸1~207、配列番号34のアミノ酸1~202、配列番号35のアミノ酸1~201、配列番号36のアミノ酸1~202、配列番号37のアミノ酸1~206、配列番号38のアミノ酸1~202、配列番号39のアミノ酸1~202、配列番号40のアミノ酸1~202、配列番号41のアミノ酸1~202、配列番号42のアミノ酸1~206、配列番号43のアミノ酸1~207、配列番号44のアミノ酸1~208、配列番号45のアミノ酸1~215、配列番号46のアミノ酸1~217、配列番号47のアミノ酸1~214、配列番号48のアミノ酸1~208、配列番号49のアミノ酸1~203、配列番号50のアミノ酸1~216、配列番号51のアミノ酸1~207、配列番号52のアミノ酸1~208、配列番号53のアミノ酸1~207、配列番号54のアミノ酸1~208、配列番号55のアミノ酸1~207、配列番号56のアミノ酸1~207、配列番号57のアミノ酸1~208、配列番号58のアミノ酸1~207、配列番号59のアミノ酸1~207、配列番号60のアミノ酸1~207、配列番号61のアミノ酸1~204、配列番号62のアミノ酸1~216、配列番号63のアミノ酸1~245、配列番号64のアミノ酸1~249、配列番号65のアミノ酸1~248、配列番号66のアミノ酸1~245、配列番号67のアミノ酸1~249、配列番号68のアミノ酸1~245、配列番号69のアミノ酸1~247、配列番号70のアミノ酸1~250、配列番号71のアミノ酸1~240であり得る。
【0025】
~から得られるか又は入手可能である:「~から得られるか又は入手可能である」という用語は、ポリペプチドが特定の分類階級の生物において見つけられ得ることを意味する。好ましくは、ポリペプチドは、菌界(Fungi)から得られるか又は入手可能であり、ここで、界という用語は、分類階級のことである。より好ましくは、ポリペプチドは、子嚢菌(Ascomycota)門から得られるか又は入手可能であり、ここで、門という用語は、分類階級のことである。より好ましくは、ポリペプチドは、チャワンタケ(Pezizomycotina)亜門から得られるか又は入手可能であり、ここで、亜門という用語は、分類階級のことである。より好ましくは、ポリペプチドは、ユーロチウム菌(Eurotiomycetes)綱から得られるか又は入手可能であり、ここで、綱という用語は、分類階級のことである。
【0026】
ポリペプチドの分類階級が知られていない場合、それは、ポリペプチドのBLASTP検索を実行し(たとえば、National Center for Biotechnology Information(NCIB)ウェブサイト http://www.ncbi.nlm.nih.gov/を使用して)、それを最も近いホモログと比較することにより、当業者によって容易に決定することができる。当業者は、提出される本出願の配列とその配列とを比較することもできる。知られているポリペプチドの断片である未知のポリペプチドは、同じ分類上の種のものであるとみなされる。置換、欠失及び/又は挿入を10以下の位置に含む未知の天然ポリペプチド又は人工変異体は、知られているポリペプチドと同じ分類上の種に由来するとみなされる。
【0027】
粗飼料:「粗飼料」という用語は、繊維、ふすま、種及び穀粒由来の殻並びに作物残渣(わら、コプラ、麦わら、もみ殻、テンサイの廃棄物など)など、繊維のレベルが高い乾燥植物原材料を意味する。
【0028】
配列同一性:2つのアミノ酸配列間の又は2つのヌクレオチド配列間の関係性は、パラメーターである「配列同一性」によって説明される。
【0029】
本発明の目的のために、2つのアミノ酸配列間の配列同一性は、EMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276-277)、好ましくは5.0.0又はそれ以降のバージョンのNeedleプログラムに実装されているNeedleman-Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443-453)を使用して決定される。使用されるパラメーターは、10のギャップオープンペナルティー、0.5のギャップエクステンションペナルティー及びEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。Needleが表示する「最長の同一性」(-nobriefオプションを使用して得られる)の出力は、同一性パーセントとして使用され、以下のように算出される。
(同一残基×100)/(アライメントの長さ-アライメント中のギャップの総数)
【0030】
変異体:「変異体」という用語は、1つ以上の(たとえば、いくつかの)位置に1つ以上の(いくつかの)アミノ酸残基の改変、すなわち置換、挿入及び/又は欠失を含む、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチドを意味する。置換は、ある位置を占めているアミノ酸を異なるアミノ酸と置き換えることを意味し;欠失は、ある位置を占めているアミノ酸の除去を意味し;挿入は、その位置を占めているアミノ酸の直後に隣接させて1、2又は3つのアミノ酸を追加することを意味する。
【0031】
本発明において、ムラミダーゼ変異体は、1~10の改変、すなわち1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の改変を含み得、親ムラミダーゼ、たとえば配列番号1又は配列番号63などのムラミダーゼ活性の少なくとも20%、たとえば少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも100%を有する。
【0032】
抗生物質:1つ又は複数の「抗生物質」という用語は、動物の感染症の処置において、低い濃度で使用されることが最も多く、微生物の成長を予防又は阻害する合成又は天然由来有機化学物質を意味する。
【0033】
[発明の詳細な説明]
[組成物]
驚くべきことに、ムラミダーゼ(好ましくは菌類のムラミダーゼ)及び抗生物質を含む組成物が動物において追加の能力上の利益を与えることがわかった。
【0034】
したがって、第1の態様では、本発明は、ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の抗生物質を含む組成物に関する。
【0035】
本発明において、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチドは、GH24ムラミダーゼ、好ましくは菌類のGH24ムラミダーゼ、好ましくは子嚢菌門(Ascomycota)から、より好ましくはユーロチウム菌綱(Eurotiomycetes)から得られるか又は入手可能であるGH24ムラミダーゼであり得る。ムラミダーゼ活性を有するポリペプチドは、GH25ムラミダーゼ、好ましくは菌類のGH25ムラミダーゼ、好ましくは子嚢菌門(Ascomycota)から、より好ましくはユーロチウム菌綱(Eurotiomycetes)から得られるか又は入手可能であるGH25ムラミダーゼでもあり得る。
【0036】
本発明において、抗生物質は、バシトラシン、バンベリマイシン、カルバドックス、エンラマイシン、エンデュラシジン、ライドロマイシン、ラサロシド、リンコマイシン、モネンシン、ネオマイシン、ペニシリン、ロキサルソン、ロキサルソン、サリノマイシン、タイロシン及びバージニアマイシンのいずれか1つであり得る。
【0037】
好ましくは、本発明は、ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の抗生物質を含む組成物に関し、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチドは、
(a)配列番号1に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(b)配列番号2に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(c)配列番号3に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(d)配列番号4に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(e)配列番号5に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(f)配列番号6に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(g)配列番号7に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(h)配列番号8に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(i)配列番号9に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(j)配列番号10に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(k)配列番号11に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(l)配列番号12に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(m)配列番号13に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(n)配列番号14に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(o)配列番号15に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(p)配列番号16に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(q)配列番号17に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(r)配列番号18に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(s)配列番号19に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(t)配列番号20に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(u)配列番号21に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(v)配列番号22に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(w)配列番号23に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(x)配列番号24に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(y)配列番号25に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(z)配列番号26に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aa)配列番号27に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ab)配列番号28に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ac)配列番号29に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ad)配列番号30に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ae)配列番号31に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(af)配列番号32に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ag)配列番号33に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ah)配列番号34に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ai)配列番号35に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aj)配列番号36に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ak)配列番号37に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(al)配列番号38に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(am)配列番号39に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(an)配列番号40に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ao)配列番号41に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ap)配列番号42に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aq)配列番号43に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ar)配列番号44に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(as)配列番号45に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(at)配列番号46に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(au)配列番号47に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(av)配列番号48に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aw)配列番号49に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ax)配列番号50に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ay)配列番号51に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(az)配列番号52に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ba)配列番号53に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bb)配列番号54に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bc)配列番号55に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bd)配列番号56に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(be)配列番号57に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bf)配列番号58に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bg)配列番号59に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bh)配列番号60に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bi)配列番号61に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bj)配列番号62に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bk)配列番号63に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bl)配列番号64に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bm)配列番号65に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bn)配列番号66に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bo)配列番号67に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bp)配列番号68に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bq)配列番号69に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(br)配列番号70に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bs)配列番号71に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bt)1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の位置に1つ以上のアミノ酸置換(好ましくは保存的置換)、及び/若しくは1つ以上のアミノ酸欠失、及び/若しくは1つ以上のアミノ酸挿入又はその任意の組み合わせを含む、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70又は配列番号71の変異体;
(bu)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)、(k)、(l)、(m)、(n)、(o)、(p)、(q)、(r)、(s)、(t)、(u)、(v)、(w)、(x)、(y)、(z)、(aa)、(ab)、(ac)、(ad)、(ae)、(af)、(ag)、(ah)、(ai)、(aj)、(ak)、(al)、(am)、(an)、(ao)、(ap)、(aq)、(ar)、(as)、(at)、(au)、(av)、(aw)、(ax)、(ay)、(az)、(ba)、(bb)、(bc)、(bd)、(be)、(bf)、(bg)、(bh)、(bi)、(bj)、(bk)、(bl)、(bm)、(bn)、(bo)、(bp)、(bq)、(br)、(bs)又は(bt)のポリペプチド並びに1~10アミノ酸のN末端及び/又はC末端伸張を含むポリペプチド;及び
(bv)ムラミダーゼ活性を有し、且つ成熟ポリペプチドの長さの少なくとも90%を有する、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)、(k)、(l)、(m)、(n)、(o)、(p)、(q)、(r)、(s)、(t)、(u)、(v)、(w)、(x)、(y)、(z)、(aa)、(ab)、(ac)、(ad)、(ae)、(af)、(ag)、(ah)、(ai)、(aj)、(ak)、(al)、(am)、(an)、(ao)、(ap)、(aq)、(ar)、(as)、(at)、(au)、(av)、(aw)、(ax)、(ay)、(az)、(ba)、(bb)、(bc)、(bd)、(be)、(bf)、(bg)、(bh)、(bi)、(bj)、(bk)、(bl)、(bm)、(bn)、(bo)、(bp)、(bq)、(br)、(bs)又は(bt)のポリペプチドの断片
からなる群から選択される。
【0038】
より好ましくは、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチドは、配列番号1のアミノ酸1~208、配列番号2のアミノ酸1~213、配列番号3のアミノ酸1~218、配列番号4のアミノ酸1~208、配列番号5のアミノ酸1~215、配列番号6のアミノ酸1~207、配列番号7のアミノ酸1~201、配列番号8のアミノ酸1~201、配列番号9のアミノ酸1~203、配列番号10のアミノ酸1~208、配列番号11のアミノ酸1~207、配列番号12のアミノ酸1~208、配列番号13のアミノ酸1~207、配列番号14のアミノ酸1~207、配列番号15のアミノ酸1~207、配列番号16のアミノ酸1~208、配列番号17のアミノ酸1~208、配列番号18のアミノ酸1~206、配列番号19のアミノ酸1~207、配列番号20のアミノ酸1~216、配列番号21のアミノ酸1~218、配列番号22のアミノ酸1~204、配列番号23のアミノ酸1~203、配列番号24のアミノ酸1~208、配列番号25のアミノ酸1~210、配列番号26のアミノ酸1~207、配列番号27のアミノ酸1~207、配列番号28のアミノ酸1~208、配列番号29のアミノ酸1~217、配列番号30のアミノ酸1~208、配列番号31のアミノ酸1~201、配列番号32のアミノ酸1~202、配列番号33のアミノ酸1~207、配列番号34のアミノ酸1~202、配列番号35のアミノ酸1~201、配列番号36のアミノ酸1~202、配列番号37のアミノ酸1~206、配列番号38のアミノ酸1~202、配列番号39のアミノ酸1~202、配列番号40のアミノ酸1~202、配列番号41のアミノ酸1~202、配列番号42のアミノ酸1~206、配列番号43のアミノ酸1~207、配列番号44のアミノ酸1~208、配列番号45のアミノ酸1~215、配列番号46のアミノ酸1~217、配列番号47のアミノ酸1~214、配列番号48のアミノ酸1~208、配列番号49のアミノ酸1~203、配列番号50のアミノ酸1~216、配列番号51のアミノ酸1~207、配列番号52のアミノ酸1~208、配列番号53のアミノ酸1~207、配列番号54のアミノ酸1~208、配列番号55のアミノ酸1~207、配列番号56のアミノ酸1~207、配列番号57のアミノ酸1~208、配列番号58のアミノ酸1~207、配列番号59のアミノ酸1~207、配列番号60のアミノ酸1~207、配列番号61のアミノ酸1~204、配列番号62のアミノ酸1~216、配列番号63のアミノ酸1~245、配列番号64のアミノ酸1~249、配列番号65のアミノ酸1~248、配列番号66のアミノ酸1~245、配列番号67のアミノ酸1~249、配列番号68のアミノ酸1~245、配列番号69のアミノ酸1~247、配列番号70のアミノ酸1~250又は配列番号71のアミノ酸1~240を含むか又はそれからなる。
【0039】
より好ましくは、本発明の組成物は、配列番号1のムラミダーゼ及びエンラマイシン又はバシトラシンを含む。
【0040】
本発明において、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチドは、動物用飼料1kg当たり50mg~900mg、100mg~800mg、200mg~700mg、300mg~600mg若しくは400mg~500mgの酵素タンパク質又はこれらの区間の任意の組み合わせなど、動物用飼料1kg当たり10mg~1000mgの酵素タンパク質で添加され得る。
【0041】
好ましくは、抗生物質は、動物用飼料1kg当たり0.5mg~90mg、1mg~80mg、5mg~70mg、10mg~60mg、15mg~50mg若しくは20mg~40mg又はこれらの区間の任意の組み合わせなど、動物用飼料1kg当たり0.1mg~100mgで添加され得る。
【0042】
本発明において、組成物のムラミダーゼ活性を有するポリペプチド及び/又は抗生物質は、固体配合物又は液体配合物として配合され得る。
【0043】
本発明において、液体配合物は、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール(MPG)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール又は1,3-プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、約600を下回る平均分子量を有するポリエチレングリコール(PEG)及び約600を下回る平均分子量を有するポリプロピレングリコール(PPG)からなる群から選択されるポリオールをさらに含み得る。
【0044】
本発明において、液体配合物は、好ましくは、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム及び安息香酸カリウム又はその任意の組み合わせからなる群から選択される防腐剤をさらに含み得る。
【0045】
本発明において、液体配合物は、1つ以上の配合剤(本明細書において記載されるものなど)、好ましくはグリセロール、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール又は1,3-プロピレングリコール、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、チオ硫酸ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウム、デキストリン、グルコース、スクロース、ソルビトール、ラクトース、デンプン、PVA、酢酸及びリン酸からなるリストから選択される、好ましくは1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、硫酸ナトリウム、デキストリン、セルロース、チオ硫酸ナトリウム、カオリン及び炭酸カルシウムからなるリストから選択される配合剤を含み得る。
【0046】
本発明では、固体配合物は、たとえば、顆粒、噴霧乾燥粉末又は凝集体であり得る(たとえば、国際公開2007/70034号パンフレットに開示されるように)。配合剤は、塩(有機又は無機亜鉛、ナトリウム、カリウム又はカルシウム塩、たとえば酢酸カルシウム、安息香酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、ソルビン酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸カリウム、安息香酸カリウム、炭酸カリウム、塩化カリウム、クエン酸カリウム、ソルビン酸カリウム、硫酸カリウム、酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、酢酸亜鉛、安息香酸亜鉛、炭酸亜鉛、塩化亜鉛、クエン酸亜鉛、ソルビン酸亜鉛、硫酸亜鉛など)、デンプン又は糖又は糖誘導体(たとえば、スクロース、デキストリン、グルコース、ラクトース、ソルビトールなど)を含み得る。
【0047】
好ましくは、固体配合物の配合剤は、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、チオ硫酸ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウム、デキストリン、グルコース、スクロース、ソルビトール、ラクトース、デンプン及びセルロースからなるリストから選択される。好ましくは、配合剤は、1つ以上の以下の化合物から選択される:硫酸ナトリウム、デキストリン、セルロース、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム及び炭酸カルシウム。
【0048】
本発明において、組成物は、1つ以上のキャリアをさらに含み得る。キャリアは、水、グリセロール、エチレングリコール、1,2-プロピレングリコール若しくは1,3-プロピレングリコール、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、チオ硫酸ナトリウム、炭酸カルシウム、クエン酸ナトリウム、デキストリン、マルトデキストリン、グルコース、スクロース、ソルビトール、ラクトース、小麦粉、小麦ふすま、コーングルテンミール、デンプン、カオリン及びセルロース又はその任意の組み合わせからなる群から選択され得る。
【0049】
[動物用飼料]
第2の態様において、本発明は、動物用飼料添加剤、1つ以上のタンパク質源及び1つ以上のエネルギー源を含む動物用飼料において、上記に定義されるムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の抗生物質をさらに含むことを特徴とする動物用飼料に関する。
【0050】
動物用飼料組成物又は動物用の餌は、タンパク質の含有量が比較的高い。家禽及びブタの餌は、国際公開第01/058275号パンフレットの表B、2~3列目に示されるような特徴をなすことができる。魚の餌は、この表Bの4列目に示されるような特徴をなすことができる。さらに、そのような魚の餌は、普通、200~310g/kgの粗脂肪含有量を有する。
【0051】
本発明による動物用飼料組成物は、50~800g/kgの粗タンパク質含有量を有する。タンパク質源は、植物性タンパク質源及び/又は動物性タンパク質であり得る。
【0052】
植物性タンパク質は、植物性タンパク質源、たとえばマメ科植物及び穀物など、たとえばマメ科(Fabaceae)(レグミノサエ(Leguminosae))、アブラナ科(Cruciferaceae)、アカザ科(Chenopodiaceae)及びイネ科(Poaceae)の植物由来の原材料、たとえばダイズ粕、ハウチワマメ粕、菜種粕及びその組み合わせなどに由来し得る。植物性タンパク質のタンパク質含有量は、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80又は90%(w/w)である。
【0053】
好ましくは、植物性タンパク質源は、マメ科(Fabaceae)の1つ以上の植物、たとえばダイズ、ハウチワマメ、エンドウマメ又はインゲン由来の原材料であり得る。植物性タンパク質源は、アカザ科(Chenopodiaceae)の1つ以上の植物、たとえばビート、テンサイ、ホウレンソウ又はキノア由来の原材料でもあり得る。植物性タンパク質源の他の例は、菜種及びキャベツである。本発明において、ダイズは、好ましい植物性タンパク質源である。植物性タンパク質源の他の例は、オオムギ、コムギ、ライムギ、カラスムギ、メイズ(トウモロコシ)、イネ及びソルガムなどの穀物である。
【0054】
上記に定義される植物性タンパク質の他に、本発明の動物用飼料は、通常、0~25%の量で肉骨粉、羽毛粉及び/又は魚粉などの動物性タンパク質も含有し得る。本発明の動物用飼料は、通常、0~30%の量でドライドジスチラーズグレインソリュブル(DDGS)も含み得る。
【0055】
好ましくは、タンパク質源は、ダイズ、ツルマメ、インゲン、ハウチワマメ、テパリービーン、ベニバナインゲン、スリムジムビーン、アオイマメ、サヤインゲン、空豆(ソラマメ)、ヒヨコマメ、レンズマメ、ピーナッツ、スペインピーナッツ、キャノーラ、ヒマワリ種、綿実、菜種(アブラナ)若しくはエンドウマメからなる群から選択されるか、又はダイズ粉、全脂肪ダイズ粕、ダイズタンパク質濃縮物(SPC)、発酵ダイズ粉(FSBM)、ヒマワリ粕、綿実粕、菜種粕、魚粉、骨粉、羽毛粉、ホエー若しくはその任意の組み合わせなどの加工形態である。
【0056】
さらに又は(上記に示される粗タンパク質含有量の)代わりに、本発明の動物用飼料組成物は、10~30MJ/kgの代謝エネルギー含有量を有し得る。本発明において、エネルギー源は、メイズ、トウモロコシ、ソルガム、オオムギ、コムギ、カラスムギ、イネ、ライコムギ、ライムギ、ビート、テンサイ、ホウレンソウ、ジャガイモ、カッサバ、キノア、キャベツ、スイッチグラス、キビ、トウジンヒエ、アワからなる群から選択され得るか、又は製粉されたトウモロコシ、製粉されたメイズ、ジャガイモデンプン、カッサバデンプン、製粉されたソルガム、製粉されたスイッチグラス、製粉されたキビ、製粉されたアワ、製粉されたトウジンヒエ若しくはその任意の組み合わせなどの加工形態であり得る。
【0057】
さらに又は(上記に示される粗タンパク質含有量の)代わりに、本発明の動物用飼料組成物は、0.1~200g/kgのカルシウム含有量;及び/又は0.1~200g/kgの有効リン含有量;及び/又は0.1~100g/kgのメチオニン含有量;及び/又は0.1~150g/kgのメチオニンプラスシステインの含有量;及び/又は0.5~50g/kgのリシン含有量を有し得る。
【0058】
特に、代謝エネルギー、粗タンパク質、カルシウム、リン、メチオニン、メチオニンプラスシステイン及び/又はリシンの含有量は、国際公開第01/058275号パンフレットの表Bの範囲2、3、4又は5(R.2~5)のいずれか1つの範囲内であり得る。
【0059】
粗タンパク質は、窒素(N)に係数6.25を掛けて算出され、すなわち粗タンパク質(g/kg)=N(g/kg)×6.25である。窒素含有量は、ケルダール法によって決定される(A.O.A.C.,1984,Official Methods of Analysis 14th ed.,Association of Official Analytical Chemists,Washington DC)。
【0060】
代謝エネルギーは、NRC publication Nutrient requirements in swine,ninth revised edition 1988,subcommittee on swine nutrition,committee on animal nutrition,board of agriculture,national research council.National Academy Press,Washington,D.C.,pp.2-6及びthe European Table of Energy Values for Poultry Feed-stuffs,Spelderholt centre for poultry research and extension,7361 DA Beekbergen,The Netherlands.Grafisch bedrijf Ponsen&looijen bv,Wageningen.ISBN 90-71463-12-5に基づいて算出することができる。
【0061】
バランスの取れた動物用の餌のカルシウム、有効リン及びアミノ酸の食事含有量は、Veevoedertabel 1997,gegevens over chemische samenstelling,verteerbaarheid en voederwaarde van voedermiddelen,Central Veevoederbureau,Runderweg 6,8219 pk Lelystad.ISBN 90-72839-13-7などの飼料表に基づいて算出される。
【0062】
好ましくは、本発明の動物用飼料は、0~80%のメイズ;及び/又は0~80%のソルガム;及び/又は0~70%のコムギ;及び/又は0~70%のオオムギ;及び/又は0~30%のカラスムギ;及び/又は0~40%のダイズ粉;及び/又は0~25%の魚粉;及び/又は0~25%の肉骨粉;及び/又は0~20%のホエーを含有する。
【0063】
飼料の最終的なムラミダーゼ濃度は、動物用飼料1kg当たり50mg~900mg、100mg~800mg、200mg~700mg、300mg~600mg若しくは400mg~500mgの酵素タンパク質又はこれらの区間の任意の組み合わせなど、動物用飼料1kg当たり10mg~1000mgの酵素タンパク質の範囲内であり得る。
【0064】
飼料中の最終的な抗生物質濃度は、動物用飼料1kg当たり0.5mg~90mg、1mg~80mg、5mg~70mg、10mg~60mg、15mg~50mg若しくは20mg~40mg又はこれらの区間の任意の組み合わせなど、動物用飼料1kg当たり0.1mg~100mgの範囲内である。
【0065】
本発明において、動物用飼料は、下記に記載されるように、1つ以上の追加の酵素;1つ以上のユーバイオティクス;1つ以上のビタミン;1つ以上のミネラル、1つ以上のアミノ酸及び1つ以上の他の飼料成分をさらに含み得る。
【0066】
[追加の酵素]
本発明において、本明細書において記載される組成物及び/又は動物用飼料は、1つ以上の酵素を任意選択で含み得る。酵素は、ハンドブックEnzyme Nomenclature from NC-IUBMB,1992)に基づいて分類することができ、インターネットのENZYMEのサイト:http://www.expasy.ch/enzyme/も参照されたい。
【0067】
あるグリコシドヒドロラーゼ酵素、たとえばエンドグルカナーゼ、ガラクタナーゼ(galactanase)、マンナナーゼ、デキストラナーゼ及びガラクトシダーゼなどの別の分類は、Henrissat et al,“The carbohydrate-active enzymes database(CAZy)in 2013”,Nucl.Acids Res.(1 January 2014)42(D1):D490-D495において記載される;www.cazy.orgも参照されたい。
【0068】
したがって、本発明の組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤は、アセチルキシランエステラーゼ(EC3.1.1.23)、アシルグリセロールリパーゼ(EC3.1.1.72)、アルファ-アミラーゼ(EC3.2.1.1)、ベータ-アミラーゼ(EC3.2.1.2)、アラビノフラノシダーゼ(EC3.2.1.55)、セロビオヒドロラーゼ(EC3.2.1.91)、セルラーゼ(EC3.2.1.4)、フェルロイルエステラーゼ(EC3.1.1.73)、ガラクタナーゼ(EC3.2.1.89)、アルファ-ガラクトシダーゼ(EC3.2.1.22)、ベータ-ガラクトシダーゼ(EC3.2.1.23)、ベータ-グルカナーゼ(EC3.2.1.6)、ベータ-グルコシダーゼ(EC3.2.1.21)、トリアシルグリセロールリパーゼ(EC3.1.1.3)、リゾホスホリパーゼ(EC3.1.1.5)、ムラミダーゼ(EC3.2.1.17)、アルファ-マンノシダーゼ(EC3.2.1.24)、ベータ-マンノシダーゼ(マンナナーゼ)(EC3.2.1.25)、フィターゼ(EC3.1.3.8、EC3.1.3.26、EC3.1.3.72)、ホスホリパーゼA1(EC3.1.1.32)、ホスホリパーゼA2(EC3.1.1.4)、ホスホリパーゼD(EC3.1.4.4)、プロテアーゼ(EC3.4)、プルラナーゼ(EC3.2.1.41)、ペクチンエステラーゼ(EC3.1.1.11)、キシラナーゼ(EC3.2.1.8、EC3.2.1.136)、ベータ-キシロシダーゼ(EC3.2.1.37)又はその任意の組み合わせを含む群から選択される少なくとも1つの他の酵素も含み得る。
【0069】
本発明の組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤は、ガラクタナーゼ(EC3.2.1.89)及びベータ-ガラクトシダーゼ(EC3.2.1.23)も含み得る。
【0070】
本発明の組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤は、フィターゼ(EC3.1.3.8又は3.1.3.26)も含み得る。市販で入手可能なフィターゼの例は、Bio-Feed(商標)フィターゼ(Novozymes)、Ronozyme(登録商標)P、Ronozyme(登録商標)NP及びRonozyme(登録商標)HiPhos(DSM Nutritional Products)、Natuphos(商標)(BASF)、Natuphos(商標)E(BASF)、Finase(登録商標)及びQuantum(登録商標)Blue(AB Enzymes)、OptiPhos(登録商標)(Huvepharma)、AveMix(登録商標)Phytase(Aveve Biochem)、Phyzyme(登録商標)XP(Verenium/DuPont)及びAxtra(登録商標)PHY(DuPont)を含む。他の好ましいフィターゼは、たとえば、国際公開第98/28408号パンフレット、国際公開第00/43503号パンフレット及び国際公開第03/066847号パンフレットにおいて記載されるものを含む。
【0071】
本発明の組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤は、キシラナーゼ(EC3.2.1.8)も含み得る。市販で入手可能なキシラナーゼの例は、Ronozyme(登録商標)WX(DSM Nutritional Products)、Econase(登録商標)XT及びBarley(AB Vista)、Xylathin(登録商標)(Verenium)、Hostazym(登録商標)X(Huvepharma)、Axtra(登録商標)XB(キシラナーゼ/ベータ-グルカナーゼ、DuPont)及びAxtra(登録商標)XAP(キシラナーゼ/アミラーゼ/プロテアーゼ、DuPont)、AveMix(登録商標)XG 10(キシラナーゼ/グルカナーゼ)及びAveMix(登録商標)02 CS(キシラナーゼ/グルカナーゼ/ペクチナーゼ、Aveve Biochem)並びにNaturgrain(BASF)を含む。
【0072】
本発明の組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤は、プロテアーゼ(EC3.4)も含み得る。市販で入手可能なプロテアーゼの例は、Ronozyme(登録商標)ProAct(DSM Nutritional Products)、Winzyme Pro Plus(登録商標)(Suntaq International Limited)及びCibenza(登録商標)DP100(Novus International)を含む。
【0073】
本発明の組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤は、アルファ-アミラーゼ(EC3.2.1.1)も含み得る。市販で入手可能なアルファ-アミラーゼの例は、Ronozyme(登録商標)A及びRONOZYME(登録商標)RumiStar(商標)(DSM Nutritional Products)を含む。
【0074】
本発明の組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤は、FRA(登録商標)Octazyme(Framelco)、Ronozyme(登録商標)G2、Ronozyme(登録商標)VP及びRonozyme(登録商標)MultiGrain(DSM Nutritional Products)、Rovabio(登録商標)Excel又はRovabio(登録商標)Advance(Adisseo)などの多成分酵素製品も含み得る。
【0075】
[ユーバイオティクス]
本発明の組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤は、ユーバイオティクスを追加で含み得る。ユーバイオティクスは、胃腸管におけるミクロフローラの健康的なバランスをもたらすように設計されている化合物である。ユーバイオティクスは、より詳細に下記に記載されるプロバイオティクス、プレバイオティクス、フィトジェニクス(精油)及び有機酸などの多くの異なる飼料添加剤を包含する。
【0076】
[プロバイオティクス]
本発明において、組成物、動物用飼料又は動物用飼料又は動物用飼料添加剤は、1つ以上の追加のプロバイオティクスをさらに含み得る。特に、動物用飼料組成物又は動物用飼料は、1つ以上の以下の属由来の細菌をさらに含み得る:乳酸桿菌(Lactobacillus)、ラクトコッカス(Lactococcus)、連鎖球菌(Streptococcus)、桿菌(Bacillus)、ペジオコックス(Pediococcus)、腸球菌(Enterococcus)、ロイコノストック(Leuconostoc)、カルノバクテリウム(Carnobacterium)、プロピオン酸菌(Propionibacterium)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)、クロストリジウム(Clostridium)及びメガスファエラ(Megasphaera)又はその任意の組み合わせ。
【0077】
好ましくは、組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤は、1つ以上の以下の株由来の細菌をさらに含む:バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、バチルス・ポリミキサ(Bacillus polymyxa)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・コアグランス(Bacillus coagulans)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、腸球菌種(Enterococcus spp)及びペジオコックス種(Pediococcus spp)、乳酸桿菌種(Lactobacillus spp)、ビフィドバクテリウム種(Bifidobacterium spp)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ペジオコックス・アシディラクティシ(Pediococcus acidilactici)、ラクトコッカス・ラクチス(Lactococcus lactis)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、プロピオニバクテリウム・ソエニイ(Propionibacterium thoenii)、ラクトバチルス・ファルシミナス(Lactobacillus farciminus)、ラクトバチルス・ラムノサス(lactobacillus rhamnosus)、クロストリジウム・ブチリクム(Clostridium butyricum)、ビフィドバクテリウム・アニマーリス(Bifidobacterium animalis)亜種アニマーリス(animalis)、ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)、ラクトバチルス・サリバリウス(Lactobacillus saiivarius)亜種サリバリウス(saiivarius)、メガスフェラ・エルスデニイ.(Megasphaera elsdenii)、プロピオン酸菌種(Propionibacteria sp)。
【0078】
より好ましくは、本発明の組成物又は動物用飼料は、バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)の1つ以上の以下の株由来の細菌をさらに含む:3A-P4(PTA-6506)、15A-P4(PTA-6507)、22C-P1(PTA-6508)、2084(NRRL B-500130)、LSSA01(NRRL-B-50104)、BS27(NRRL B-501 05)、BS 18(NRRL B-50633)、BS 278(NRRL B-50634)、DSM 29870、DSM 29871、DSM 32315、NRRL B-50136、NRRL B-50605、NRRL B-50606、NRRL B-50622及びPTA-7547。
【0079】
より好ましくは、本発明の組成物又は動物用飼料は、バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)の1つ以上の以下の株由来の細菌をさらに含む:NRRL B-50016、ATCC 700385、NRRL B-50885又はNRRL B-50886。
【0080】
より好ましくは、本発明の組成物又は動物用飼料添加剤は、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)の1つ以上の以下の株由来の細菌をさらに含む:NRRL B 50015、NRRL B-50621又はNRRL B-50623。
【0081】
より好ましくは、本発明の組成物又は動物用飼料は、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)の1つ以上の以下の株由来の細菌をさらに含む:DSM 29869、DSM 29869、NRRL B 50607、PTA-7543、PTA-7549、NRRL B-50349、NRRL B-50606、NRRL B-50013、NRRL B-50151、NRRL B-50141、NRRL B-50147又はNRRL B-50888。
【0082】
組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤中の細菌株のそれぞれの細菌数は、1×10~1×1014CFU/乾燥材料kg、好ましくは1×10~1×1012CFU/乾燥材料kg、より好ましくは1×10~1×1011CFU/乾燥材料kgである。好ましくは、組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤中の細菌株のそれぞれの細菌数は、1×10~1×1010CFU/乾燥材料kgである。
【0083】
組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤中の細菌株のそれぞれの細菌数は、1×10~1×1015CFU/動物/日、好ましくは1×10~1×1013CFU/動物/日、より好ましくは1×10~1×1012CFU/動物/日である。好ましくは、組成物、動物用飼料又は動物用飼料添加剤の細菌株のそれぞれの細菌数は、1×10~1×1011CFU/動物/日である。より好ましくは、プロバイオティクスの量は、組成物又は動物用飼料又は動物用飼料添加剤の0.001重量%~10重量%である。
【0084】
本発明において、1つ以上の細菌株は、安定した胞子の形態で存在し得る。
【0085】
市販の製品の例は、Cylactin(登録商標)(DSM Nutritional Products)、Alterion(Adisseo)、Enviva PRO(DuPont Animal Nutrition)、Syncra(登録商標)(ミックス酵素+生菌、DuPont Animal Nutrition)、Ecobiol(登録商標)及びFecinor(登録商標)(Norel/Evonik)並びにGutCare(登録商標)PY1(Evonik)である。
【0086】
[プレバイオティクス]
プレバイオティクスは、宿主の健康に寄与する微生物(たとえば、細菌及び菌類)の成長又は活性を誘発する物質である。プレバイオティクスは、通常、胃腸管の上部を消化されずに通過し、大腸に定着する好都合な細菌の成長又は活性を、細菌のためのベースとして作用することによって刺激する非消化性の繊維化合物である。一般に、プレバイオティクスは、GI管においてビフィズス菌及び乳酸菌の数又は活性を増加させる。
【0087】
酵母誘導体(不活性化された全酵母又は酵母細胞壁)もプレバイオティクスとしてみなすことができる。それらは、多くの場合、マンナンオリゴ糖、酵母ベータグルカン又はタンパク質内容物を含み、一般に酵母、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の細胞壁に由来する。
【0088】
本発明において、プレバイオティクスの量は、組成物の0.001重量%~10重量%であり得る。酵母製品の例は、Yang(登録商標)及びAgrimos(Lallemand Animal Nutrition)である。
【0089】
[フィトジェニクス]
フィトジェニクスは、飼料添加剤として使用され、ハーブ、スパイス又は他の植物に由来する天然の成長促進物質又は非抗生物質の成長促進物質の群である。フィトジェニクスは、精油/抽出物から調製される単一の物質、精油/抽出物、単一の植物及び植物の混合物(ハーブ製品)又は精油/抽出物/植物の混合物(特殊製品)とすることができる。
【0090】
フィトジェニクスの例は、ローズマリー、セージ、オレガノ、タイム、クローブ及びレモングラスである。精油の例は、チモール、オイゲノール、メタクレゾール、バニリン、サリチラート、レゾルシン、グアイアコール、ギンゲロール、ラベンダー油、イオノン、イロン、ユーカリプトール、メントール、ハッカ油、アルファ-ピネン;リモネン、アネトール、リナロール、ジヒドロジャスモン酸メチル、カルバクロール、プロピオン酸/プロピオナート、酢酸/アセタート、酪酸/ブチラート、ローズマリー油、チョウジ油、ゲラニオール、テルピネオール、シトロネロール、サリチル酸アミル及び/又はサリチル酸ベンジル、シンナムアルデヒド、植物性ポリフェノール(タンニン)、ウコン並びにウコン抽出物である。
【0091】
本発明において、フィトジェニクスの量は、組成物の0.001重量%~10重量%であり得る。市販の製品の例は、Crina(登録商標)(DSM Nutritional Products);Cinergy(商標)、Biacid(商標)、ProHacid(商標)Classic及びProHacid(商標)Advance(商標)(すべてPromivi/Cargill)並びにEnvivo EO(DuPont Animal Nutrition)である。
【0092】
[有機酸]
有機酸(C1~C7)は、植物又は動物組織の通常の構成成分として自然界に広く分布する。有機酸は、主に大腸において、炭水化物の微生物発酵を通しても形成される。有機酸が鶏における壊疽性腸炎及び若い豚における大腸菌(Escherichia coli)感染症のような腸の問題に対して予防効果を有するため、有機酸は、多くの場合、抗生物質成長促進物質の代わりとしてブタ及び家禽の生産に使用される。有機酸は、1つの構成要素又は通常2つ若しくは3つの異なる有機酸の混合物として販売され得る。有機酸の例は、短鎖脂肪酸(たとえば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸)、中鎖脂肪酸(たとえば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸)、ジ/トリカルボン酸(たとえば、フマル酸)、ヒドロキシ酸(たとえば、乳酸)、芳香族酸(たとえば、安息香酸)、クエン酸、ソルビン酸、リンゴ酸及び酒石酸又はそれらの塩(通常、二ギ酸カリウム若しくは酪酸ナトリウムなどのナトリウム塩若しくはカリウム塩)である。
【0093】
本発明において、有機酸の量は、組成物の0.001重量%~10重量%であり得る。市販の製品の例は、VevoVitall(登録商標)(DSM Nutritional Products)、Amasil(登録商標)、Luprisil(登録商標)、Lupro-Grain(登録商標)、Lupro-Cid(登録商標)、Lupro-Mix(登録商標)(BASF)、n-Butyric Acid AF(OXEA)及びAdimix Precision(Nutriad)である。
【0094】
[アミノ酸]
本発明の組成物又は動物用飼料は、1つ以上のアミノ酸をさらに含み得る。使用されるアミノ酸の例は、リシン、アラニン、ベータ-アラニン、スレオニン、メチオニン及びトリプトファンである。本発明において、アミノ酸の量は、組成物又は動物用飼料の0.001重量%~10重量%であり得る。
【0095】
[ビタミン及びミネラル]
本発明において、組成物又は動物用飼料は、1つ以上のビタミン、たとえば1つ以上の脂溶性ビタミン及び/又は1つ以上の水溶性ビタミンなどを含み得る。加えて、組成物又は動物用飼料は、任意選択で、1つ以上のミネラル、たとえば1つ以上の微量ミネラル及び/又は1つ以上のマクロミネラルなどを含み得る。
【0096】
通常、脂溶性及び水溶性ビタミン並びに微量ミネラルは、飼料への追加が意図されるいわゆるプレミックスの一部を形成するのに対して、マクロミネラルは、普通、別々に飼料に追加される。
【0097】
脂溶性ビタミンの非限定的な例は、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE及びビタミンK、たとえばビタミンK3を含む。
【0098】
水溶性ビタミンの非限定的な例は、ビタミンC、ビタミンB12、ビオチン及びコリン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸並びにパントテン酸塩、たとえばD-パントテン酸Caを含む。
【0099】
微量ミネラルの非限定的な例は、ホウ素、コバルト、塩化物、クロム、銅、フッ化物、ヨウ素、鉄、マンガン、モリブデン、ヨウ素、セレン及び亜鉛を含む。
【0100】
マクロミネラルの非限定的な例は、カルシウム、マグネシウム、リン、カリウム及びナトリウムを含む。
【0101】
本発明において、ビタミンの量は、組成物又は動物用飼料の0.001重量%~10重量%であり得る。好ましくは、ミネラルの量は、組成物又は動物用飼料の0.001重量%~10重量%である。
【0102】
これらの構成成分の栄養必要量(家禽及び子ブタ/ブタにより例示される)は、国際公開第01/58275号パンフレットの表Aに掲載される。栄養必要量は、これらの構成成分が、餌において、示される濃度で提供されなければならないことを意味する。
【0103】
代わりに、本発明の組成物又は動物用飼料は、国際公開第01/58275号パンフレットの表Aにおいて指定される個々の構成成分の少なくとも1つを含む。少なくとも1つは、いずれか、1つ以上、1つ、若しくは2つ、若しくは3つ、若しくは4つなど、最大13すべて又は最大15すべての個々の構成成分を意味する。より詳細には、この少なくとも1つの個々の構成成分は、表Aの4列目又は5列目又は6列目に示される範囲内の投入濃度を提供するような量で本発明の添加剤中に含まれる。
【0104】
好ましくは、本発明の組成物又は動物用飼料は、好ましくは、下記表1において指定される範囲内の投入濃度を提供するように、下記のビタミンの少なくとも1つを含む(それぞれ子ブタの餌及びブロイラーの餌について)。
【0105】
【表1】
【0106】
[他の飼料成分]
本発明の組成物又は動物用飼料は、着色剤、安定剤、成長を改善する添加剤及び芳香化合物/香味料、多価不飽和脂肪酸(PUFA);活性酸素生成種、酸化防止剤、殺菌性ペプチド、抗菌性ポリペプチド及びマイコトキシン管理化合物をさらに含み得る。
【0107】
着色剤の例は、ベータ-カロテン、アスタキサンチン及びルテインなどのカロテノイドである。
【0108】
芳香化合物/香味料の例は、クレオゾール、アネトール、デカ-、ウンデカ-及び/又はドデカ-ラクトン、イオノン、イロン、ギンゲロール、ピペリジン、プロピリデンファタリド、ブチリデンファタリド、カプサイシン並びにタンニンである。
【0109】
殺菌ペプチド(AMP)の例は、国際公開第03/044049号パンフレット及び国際公開第03/048148号パンフレットにおいて開示される化合物及びポリペプチドを含め、CAP18、ロイコシンA(Leucocin A)、トリトルプチシン、プロテグリン-1、タナチン、デフェンシン、ラクトフェリン、ラクトフェリシン及びノビスピリン(Robert Lehrer,2000)などのオビスピリン、プレクタシン並びにスタチン並びに殺菌活性を保持する上記の変異体又は断片である。
【0110】
抗菌性ポリペプチド(AFP)の例は、国際公開第94/01459号パンフレット及び国際公開第02/090384号パンフレットにおいて開示されるように、アスペルギルス・ギガンテウス(Aspergillus giganteus)及びアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)ペプチド並びに抗菌性の活性を保持するその変異体及び断片である。
【0111】
多価不飽和脂肪酸の例は、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸及びガンマ-リノール酸などのC18、C20及びC22多価不飽和脂肪酸である。
【0112】
活性酸素生成種の例は、過ホウ酸塩、過硫酸塩又は過炭酸塩などの化学物質;及びオキシダーゼ、オキシゲナーゼ又はシンテターゼなどの酵素である。
【0113】
酸化防止剤は、活性酸素種のレベルが酸化防止剤と釣り合うように、生成され得る活性酸素種の数を制限するために使用することができる。
【0114】
デオキシニバレノール、アフラトキシン、ゼアラレノン及びフモニシンなどのマイコトキシンは、動物用飼料中に見つけることができ、動物の能力にとってマイナスとなり得るか又は病気をもたらし得る。マイコトキシンの失活を介して又はマイコトキシンの結合を介してなど、マイコトキシンのレベルを管理することができる化合物は、これらのマイナスの効果を改良するために飼料に追加することができる。マイコトキシン管理化合物の例は、Vitafix(登録商標)、Vitafix Ultra(Nuscience)、Mycofix(登録商標)、Mycofix(登録商標)Secure、FUMzyme(登録商標)、Biomin(登録商標)BBSH、Biomin(登録商標)MTV(Biomin)、Mold-Nil(登録商標)、Toxy-Nil(登録商標)及びUnike(登録商標)Plus(Nutriad)である。
【0115】
[動物能力を改善し、且つ/又は抗生物質の使用量を低下させる方法]
第3の態様において、本発明は、動物における成長能力を改善する方法であって、上記に定義されるムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の抗生物質を含む組成物又は動物用飼料を動物に投与することを含む方法にさらに関する。
【0116】
第4の態様において、本発明は、動物における抗生物質の使用量を低下させる方法であって、ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチドを動物に投与すること含む方法にさらに関する。
【0117】
特に、本発明は、動物の体重(BW)、体重増加(BWG)、飼料要求率(FCR)及びヨーロッパ生産効率指数(EPEF)を改善する方法であって、上記に定義されるムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の抗生物質を含む組成物又は動物用飼料を動物に投与することを含む方法に関する。
【0118】
本発明において、改善は、同じ飼料であるが、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチド若しくは抗生物質又はその両方が除かれた飼料と比較した、BW、BWG若しくはEPEFの増加又はFCRの減少を意味する。
【0119】
本発明において、BW、BWG又はEPEFは、少なくとも1.5%、少なくとも2.0%、少なくとも2.5%、少なくとも3%、少なくとも3.5%、少なくとも4%又は少なくとも5%など、少なくとも1%増加し得る。
【0120】
本発明において、FCRは、少なくとも1.5%、少なくとも2.0%、少なくとも2.5%、少なくとも3%、少なくとも3.5%、少なくとも4%又は少なくとも5%など、少なくとも1%減少し得る。
【0121】
本発明において、動物における抗生物質の使用量は、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチドが存在しないネガティブコントロールと比較して、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%又は少なくとも100%など、少なくとも10%低下する。
【0122】
本発明において、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチドは、動物用飼料1kg当たり50mg~900mg、100mg~800mg、200mg~700mg、300mg~600mg若しくは400mg~500m又はこれらの区間の任意の組み合わせなど、動物用飼料1kg当たり10mg~1000mgの酵素タンパク質のレベルで添加され得る。
【0123】
本発明において、抗生物質は、動物用飼料1kg当たり0.5mg~90mg、1mg~80mg、5mg~70mg、10mg~60mg、15mg~50mg若しくは20mg~40mg又はこれらの区間の任意の組み合わせなど、動物用飼料1kg当たり0.1mg~100mgのレベルで添加され得る。
【0124】
本発明において、動物は、単胃動物、たとえば豚又はブタ(子ブタ、育成ブタ及び雌ブタを含むが、これらに限定されない);家禽(家禽、シチメンチョウ、カモ、ウズラ、ホロホロチョウ、ガチョウ、ハト、ひなバト、鶏、ブロイラー、産卵鶏、若雌鶏及びヒヨコを含むが、これらに限定されない);ネコ及びイヌなどの愛玩動物、魚(アンバージャック、ピラルク、バーブ、バス、アミキリ、ボカチコ、ブリーム、カジカ、コロソマ、コイ、ナマズ、カトラ、サバヒー、チャー、カワスズメ、スギ、タラ、クラッピー、へダイ、ニベ科の魚、ウナギ、ハゼ、キンギョ、グラミー、ハタ、グァポテ、ハリバット、ジャワ、ラベオ、ライ、ドジョウ、サバ、ミルクフィッシュ、サギ、ボウフィン、ボラ、パコ、パールスポット、ペヘレイ、パーチ、カワカマス、コバンアジ、ローチ、サケ、サンパ、ソーガー、ハタ科の魚、タイ、シャイナー、カワアナゴ科の魚、タイワンドジョウ、フエダイ、アカメ、シタビラメ、スパインフット、チョウザメ、マンボウ、アユ、テンチ、テラー、テラピア、マス、マグロ、ターボット、シロマス、ウォールアイ及びホワイトフィッシュ);並びに甲殻類の動物(小エビ及び中エビを含むが、これらに限定されない)である。さらに好ましい実施形態では、動物は、ブタ、家禽、甲殻類の動物及び魚からなる群から選択される。さらに好ましい実施形態では、動物は、ブタ、子ブタ、育成ブタ、雌ブタ、鶏、ブロイラー、産卵鶏、若雌鶏及びヒヨコからなる群から選択される。
【0125】
[動物能力を改善し、且つ/又は抗生物質の使用量を低下させることにおける使用]
第5の態様において、本発明は、動物における成長能力を改善し、且つ/又は抗生物質の使用量を低下させることにおける組成物又は動物用飼料の使用であって、組成物及び動物用飼料は、上記に定義されるムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の抗生物質を含む、使用にさらに関する。
【0126】
第6の態様において、本発明は、動物において抗生物質の使用量を低下させることにおける、ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチドの使用にさらに関する。
【0127】
特に、本発明は、動物の体重(BW)、体重増加(BWG)、飼料要求率(FCR)及びヨーロッパ生産効率指数(EPEF)を改善することにおける、組成物又は動物用飼料の使用であって、組成物及び動物用飼料は、上記に定義されるムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の抗生物質を含む、使用に関する。
【0128】
本発明において、改善は、同じ飼料であるが、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチド若しくは抗生物質又はその両方が除かれた飼料と比較した、BW、BWG若しくはEPEFの増加又はFCRの減少を意味する。
【0129】
本発明において、BW、BWG又はEPEFは、少なくとも1.5%、少なくとも2.0%、少なくとも2.5%、少なくとも3%、少なくとも3.5%、少なくとも4%又は少なくとも5%など、少なくとも1%増加し得る。
【0130】
本発明において、FCRは、少なくとも1.5%、少なくとも2.0%、少なくとも2.5%、少なくとも3%、少なくとも3.5%、少なくとも4%又は少なくとも5%など、少なくとも1%減少し得る。
【0131】
本発明において、動物における抗生物質の使用量は、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチドが存在しないネガティブコントロールと比較して、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%又は少なくとも100%など、少なくとも10%低下する。
【0132】
本発明において、ムラミダーゼ活性を有するポリペプチドは、動物用飼料1kg当たり50mg~900mg、100mg~800mg、200mg~700mg、300mg~600mg若しくは400mg~500m又はこれらの区間の任意の組み合わせなど、動物用飼料1kg当たり10mg~1000mgの酵素タンパク質のレベルで添加され得る。
【0133】
本発明において、抗生物質は、動物用飼料1kg当たり0.5mg~90mg、1mg~80mg、5mg~70mg、10mg~60mg、15mg~50mg若しくは20mg~40mg又はこれらの区間の任意の組み合わせなど、動物用飼料1kg当たり0.1mg~100mgのレベルで添加され得る。
【0134】
本発明において、動物は、単胃動物、たとえば豚又はブタ(子ブタ、育成ブタ及び雌ブタを含むが、これらに限定されない);家禽(家禽、シチメンチョウ、カモ、ウズラ、ホロホロチョウ、ガチョウ、ハト、ひなバト、鶏、ブロイラー、産卵鶏、若雌鶏及びヒヨコを含むが、これらに限定されない);魚(アンバージャック、ピラルク、バーブ、バス、アミキリ、ボカチコ、ブリーム、カジカ、コロソマ、コイ、ナマズ、カトラ、サバヒー、チャー、カワスズメ、スギ、タラ、クラッピー、へダイ、ニベ科の魚、ウナギ、ハゼ、キンギョ、グラミー、ハタ、グァポテ、ハリバット、ジャワ、ラベオ、ライ、ドジョウ、サバ、ミルクフィッシュ、サギ、ボウフィン、ボラ、パコ、パールスポット、ペヘレイ、パーチ、カワカマス、コバンアジ、ローチ、サケ、サンパ、ソーガー、ハタ科の魚、タイ、シャイナー、カワアナゴ科の魚、タイワンドジョウ、フエダイ、アカメ、シタビラメ、スパインフット、チョウザメ、マンボウ、アユ、テンチ、テラー、テラピア、マス、マグロ、ターボット、シロマス、ウォールアイ及びホワイトフィッシュ);並びに甲殻類の動物(小エビ及び中エビを含むが、これらに限定されない)である。さらに好ましい実施形態では、動物は、ブタ、家禽、甲殻類の動物及び魚からなる群から選択される。さらに好ましい実施形態では、動物は、ブタ、子ブタ、育成ブタ、雌ブタ、鶏、ブロイラー、産卵鶏、若雌鶏及びヒヨコからなる群から選択される。
【0135】
本発明を以下の実施例によってさらに例証する。
【0136】
[実施例]
[実施例1:ムラミダーゼ活性の決定]
ムラミダーゼの活性は、450nmでマイクロプレートリーダー(Tecan Infinite M200)において測定される、懸濁したミクロコッカス・リゾデイクティカス(Micrococcus lysodeikticus)ATTC No.4698(Sigma-Aldrich M3770)の溶液の吸光度/光学濃度の減少(降下)を測定することによって決定した。
【0137】
[ミクロコッカス・リゾデイクティカス(Micrococcus lysodeikticus)ベースの調製]
使用前に細胞を10mg細胞/mLの濃度まで脱イオン水中で懸濁し、450nmでの吸光度/光学濃度(OD)を測定した。細胞懸濁液は、次いで、濁り度アッセイにおける細胞濃度(180μLバッファー+20μLサンプル+20μLベース)がOD450=1.0に等しくなるように調整した。調整した細胞懸濁液は、次いで、使用前に周囲温度で保存した。懸濁した細胞は、3時間以内に使用した。
【0138】
[クエン酸-リン酸バッファーpH4の調製]
61.45mL 0.1Mクエン酸を38.55mL 0.2Mリン酸水素二ナトリウムと混合し、pHを塩酸又は水酸化ナトリウムによりpH4に調整した。
【0139】
[濁り度アッセイにおけるムラミダーゼ殺菌活性の測定]
測定するムラミダーゼサンプルを脱イオン水中50mg酵素タンパク質/Lの濃度まで希釈し、使用まで氷上で保った。96ウェルマイクロタイタープレート(Nunc)において、180μLクエン酸-リン酸バッファーpH4及び20μLの希釈したムラミダーゼサンプルを追加し、低温で保った(5℃)。活性測定を開始するために、20μLのベース(ミクロコッカス・リゾデイクティカス(Micrococcus lysodeikticus))を各ウェルに追加し、450nmでの吸光度の反応速度測定を始め、マイクロプレートリーダーにおいて37℃で1時間行った。450nmで測定した吸光度を各ウェルについてモニターし、ムラミダーゼがムラミダーゼ活性を有する場合、次第に吸光度の降下が見られた。
【0140】
インキュベーション後、ミクロコッカス・リゾデイクティカス(Micrococcus lysodeikticus)に対するムラミダーゼ活性を1時間後の各ウェルの450nmでのΔ吸光度(開始値-終了値)として決定した。有意性は、SAS Institute Inc.のJMP(登録商標)バージョン12.1.0統計ソフトウェアパッケージにおけるコントロールありのダネットの検定 p値0.05を使用して算出した。
【0141】
[実施例2:インビボにおけるブロイラー試験1]
[場所及び動物]
試験は、2017年8月15日から2017年10月3日まで、Poultrz section、INTA-EEA Pergamino、ブエノスアイレス(Buenos Aires)、アルゼンチン(Argentina)で実行した。生まれて1日の雄ブロイラー鶏(「Cobb-500」)は、民間ふ化場(Granja Tres Arroyos、Tres Arroyos 378、ブエノスアイレス、アルゼンチン)によって提供された。
【0142】
[収容場]
鳥は、一般的な納屋(カーテンありの網の片開)において、敷料としてチップを有する平飼い飼育室内に収容した。ガス暖房器、ファン及び噴霧器を、納屋の温度をコントロールするために使用した。
【0143】
すべての鳥を計量し、1g単位で分け、均一なロットを形成するように分布させた。極端な体重の鳥は、除外した。
【0144】
飼料及び水は、適宜提供した。
【0145】
[実験計画]
無作為化完備型ブロック計画を使用し(因子の配列、2エンラマイシンレベル×2ムラミダーゼレベル)、それぞれ14回反復する4つの処置を合わせて行った(1処置当たり252匹の鳥、表3)。
【0146】
【表2】
【0147】
[実験用の餌]
実験用の餌(スターター、育成、仕上げ及び最後の週)は、主な成分として、トウモロコシ、ダイズ粉を主成分とした(表3)。フィターゼ(RONOZYME(登録商標)HiPhos GT、用量1000FYT/飼料kg、100g/飼料tn)をすべての処置において使用した。DSMのRovimix(登録商標)ブロイラーをビタミン-ミネラルプレミックスとして使用し、マズラマイシンを抗コクシジウム剤として使用した。飼料の組成を表4として掲載した。
【0148】
【表3】
【0149】
[負荷]
ブロイラーの能力に影響を与え、抗生物質又は代替物の有益な効果を実証することができる負荷を生じさせる管理手段:
- 21日齢まで500mLの水の追加(一日置き)を通して高水分を維持する再生敷料(2回の繁殖)
- 高密度、12匹の鳥/m
- 28及び42日齢時にのみ敷料の上層を除去。
【0150】
[実験パラメーター及び解析]
個々の体重及び飼育室の飼料摂取量を毎週決定した。
【0151】
この情報に基づいて飼料効率及び重量増加を算出し、各フェーズ及び全サイクルについて考察した。
【0152】
生体重/飼料要求率を使用した。これは、1飼育室当たりで使用する鳥の数が少ない場合、死亡率の影響を避けるために簡略化したものである(本実験では18匹)。
【0153】
均一性(飼育室平均体重のμ10%の体重の範囲に含まれる鳥の%)は、48日齢時にそれぞれの飼育室で決定した。
【0154】
30分毎に、温湿度を、データロガーを使用して登録した。
【0155】
[結果及び考察]
[体重]
エンラマイシン含有では、体重における増加が観察され(表5)、この差は、21日目から有意であった(p≦0.05)。ムラミダーゼの含有でも、21日齢から体重における増加が観察された(21日目、p≦0.05及び42日目、p≦0.10)。ムラミダーゼのみと比較して、ムラミダーゼ及びエンラマイシンの組み合わせは、重量増加をさらに増加させた。
【0156】
【表4】
【0157】
[飼料要求率]
エンラマイシン含有では、飼料効率が改善され(表6)、差は、35日目から有意であった(p≦0.05)。ムラミダーゼの含有では、飼料効率における改善は、すべての実験に沿って観察され、差は、7日目及び21日目以降、有意であった(p≦0.05)。エンラマイシンのみと比較して、追加のムラミダーゼの含有は、期間全体でエンラマイシンのみをさらに上回って飼料効率をさらに減少させた。
【0158】
【表5】
【0159】
[体重/飼料要求率]
エンラマイシン含有では、体重/飼料要求率が改善され(表7)、差は、35日目以降、有意であり(p≦0.05)、傾向は、21日目に観察された(p≦0.10)。ムラミダーゼ含有では、このパラメーターにおける改善は、エンラマイシンのみをさらに上回って観察された。この差は、21、42及び48日時点(p≦0.05)並びに7及び28日時点(p≦0.10)で有意であった。
【0160】
【表6】
【0161】
[他の畜産学パラメーター]
エンラマイシンの含有では、屠殺体重(2800g)に達するのに1.1日に相当する低下が観察された(p≦0.05、表8)。ムラミダーゼでは、2800gの体重に達するのに0.3日の低下が48日齢時に観察され、処置間の均一性の差は、観察されなかった(p>0.05)。
【0162】
【表7】
【0163】
[結論]
本研究において得られた結果は、微生物ムラミダーゼのみの又は抗生物質(エンラマイシン)と一緒の含有がブロイラー鶏の成長能力を改善するのに有効であったことを示した。したがって、ブロイラー鶏のための抗生物質の使用量を低下させることが可能になる。
【0164】
[実施例3:インビボにおけるブロイラー試験2]
[研究の概要]
給餌試験を2400匹のCobb 400Yヒヨコの雄の群れで35日間行った。ヒヨコは、民間ふ化場から調達し、飼育室において敷料の上で研究期間の最初から最後まで育てた。6つの処置群への及び群内での飼育室(6.5×4フィート)へのヒヨコの配分を無作為化完備型ブロック計画に従って行った。それぞれの処置群は、16の反復実験飼育室からなり、各飼育室のヒヨコは、25匹とした(1処置当たりn=400、ヒヨコの総数は、2400になる)。
【0165】
処置群は、以下のとおりとした。
【0166】
【表8】
【0167】
[飼料]
飼料は、すべてマッシュ形態で与えた。3フェーズの給餌を実施した:プレスターター(1~14日/500g/鳥)、スターター(15~28日/1500g/鳥)及び仕上げ(29~35日/処分まで給餌)。同じロットの原料を餌の調製に使用し、すべてのステージの餌は、それぞれの給餌ステージの開始の直前に改めて調製した。すべての餌は、鳥の規格化された回腸消化性アミノ酸必要量を使用し、理想的なタンパク質比に従って配合した(表10)。
【0168】
【表9】
【0169】
[ワクチン接種]
ニューカッスル病(5日及び12日)並びに伝染性ファブリキウス嚢病(20日)の予防のために、眼内ルートを通して、標準的なワクチン接種手順に従って鳥にワクチン接種した。
【0170】
[測定するパラメーター]
1.能力特性(体重、平均1日体重増加量、平均1日飼料摂取量及び飼料要求率)を飼育室ごとに算出する。
2.反復実験によって算出するヨーロッパ生産効率指数(EPEF)。
EPEF=ADG(g)/FCR10)×(100-死亡率%)
【0171】
[統計的解析]
すべてのデータは、主要因として補足的BMD(0及び50ppm)のレベル並びにムラミダーゼ(0、450及び810ppm)のレベルを使用して、2×3要因配置実験に従って統計的に解析した。主効果及び交互作用を決定した。2つの別々の小屋への実験用の群れの配分が鳥の能力に対して何らかの効果を及ぼすかどうかを見るために、別の構成要素、すなわち小屋の効果も統計モデルに追加した。結果を平均及びプールした平均値の標準誤差として表わし、何らかの有意な変動(P<0.05)がある場合には必ず、平均分離をTukeyのB検定に従って行った。
【0172】
[結果]
体重増加量(BWG)、飼料摂取量(FI)及び飼料要求率(FCR)の観点からの能力を1日目から35日目まで週一回の間隔で記録した。表11に示すように、NCにおいてムラミダーゼを補足すると、低い方の濃度(450ppm)でさえ、補足しなかった群と比較してBWGが有意に増加した。450mg/kgから810mg/kgにムラミダーゼの用量を増加させ、産物をPCに補足した場合、BWGは、それに伴って増加した。一定量の生体重増加をもたらすのに必要とされる飼料も450mg/餌kgのムラミダーゼを含有させ、PC又はNCに産物を補足した場合に低下した。しかしながら、飼料効率は、ムラミダーゼをPCに補足した場合、NCを給餌したものと比較して良好であった。
【0173】
【表10】
【0174】
抗生物質及びムラミダーゼの補足間の交互作用は、1~35日齢のブロイラー鶏においてEPEFに有意に影響を及ぼした(表11)。テストした最も低い濃度(450mg/kg)でのNC及びPCの両方へのムラミダーゼの補足は、補足しなかったコントロール群と比較してEPEFを有意に改善した。EPEFは、PCにムラミダーゼを補足したものでは、ムラミダーゼを含有するNCを給餌したものと比較して有意に高かった。
【0175】
[結論]
能力についてのデータに基づいて、ムラミダーゼのみの又は抗生物質と組み合わせた補足により、体重増加、飼料効率及びヨーロッパ能力効率指数(EPEF)が、負荷のかかる飼育条件下(餌中の骨肉粉及び堆積した敷料)で育てた市販ブロイラーにおいて、補足なしの群と比較して有意に改善したと結論付けることができた。
【0176】
本明細書において記載され、主張される本発明は、本明細書において開示される特定の態様によって範囲が限定されることはなく、それは、これらの態様がいくつかの本発明の態様の例証として意図されるからである。任意の均等な態様は、本発明の範囲内にあることが意図される。実際に、本発明の様々な修飾形態は、本明細書において示され且つ説明されるもの意外にも前述の説明から当業者に明らかになるであろう。そのような修飾形態も添付の請求項の範囲内にあることが意図される。矛盾する場合、定義を含め、本開示に従うものとする。
さらなる実施形態は以下のとおりである。
[実施形態1]
ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の抗生物質を含む組成物。
[実施形態2]
ムラミダーゼ活性を有する前記ポリペプチドは、菌類のGH24ムラミダーゼ又はGH25ムラミダーゼである、実施形態1に記載の組成物。
[実施形態3]
前記抗生物質は、バシトラシン、バンベリマイシン、カルバドックス、エンラマイシン、エンデュラシジン、ライドロマイシン、ラサロシド、リンコマイシン、モネンシン、ネオマイシン、ペニシリン、ロキサルソン、ロキサルソン、サリノマイシン、タイロシン及びバージニアマイシンのいずれか1つである、実施形態1又は2に記載の組成物。
[実施形態4]
ムラミダーゼ活性を有する前記ポリペプチドは、
(a)配列番号1に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(b)配列番号2に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(c)配列番号3に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(d)配列番号4に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(e)配列番号5に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(f)配列番号6に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(g)配列番号7に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(h)配列番号8に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(i)配列番号9に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(j)配列番号10に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(k)配列番号11に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(l)配列番号12に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(m)配列番号13に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(n)配列番号14に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(o)配列番号15に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(p)配列番号16に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(q)配列番号17に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(r)配列番号18に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(s)配列番号19に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(t)配列番号20に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(u)配列番号21に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(v)配列番号22に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(w)配列番号23に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(x)配列番号24に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(y)配列番号25に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(z)配列番号26に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aa)配列番号27に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ab)配列番号28に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ac)配列番号29に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ad)配列番号30に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ae)配列番号31に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(af)配列番号32に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ag)配列番号33に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ah)配列番号34に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ai)配列番号35に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aj)配列番号36に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ak)配列番号37に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(al)配列番号38に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(am)配列番号39に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(an)配列番号40に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ao)配列番号41に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ap)配列番号42に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aq)配列番号43に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ar)配列番号44に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(as)配列番号45に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(at)配列番号46に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(au)配列番号47に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(av)配列番号48に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(aw)配列番号49に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ax)配列番号50に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ay)配列番号51に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(az)配列番号52に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(ba)配列番号53に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bb)配列番号54に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bc)配列番号55に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bd)配列番号56に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(be)配列番号57に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bf)配列番号58に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bg)配列番号59に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bh)配列番号60に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bi)配列番号61に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bj)配列番号62に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bk)配列番号63に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bl)配列番号64に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bm)配列番号65に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bn)配列番号66に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bo)配列番号67に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bp)配列番号68に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bq)配列番号69に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(br)配列番号70に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bs)配列番号71に対して少なくとも80%、たとえば少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の配列同一性を有するポリペプチド;
(bt)1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10の位置に1つ以上のアミノ酸置換(好ましくは保存的置換)、及び/若しくは1つ以上のアミノ酸欠失、及び/若しくは1つ以上のアミノ酸挿入又はその任意の組み合わせを含む、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70又は配列番号71の変異体;
(bu)(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)、(k)、(l)、(m)、(n)、(o)、(p)、(q)、(r)、(s)、(t)、(u)、(v)、(w)、(x)、(y)、(z)、(aa)、(ab)、(ac)、(ad)、(ae)、(af)、(ag)、(ah)、(ai)、(aj)、(ak)、(al)、(am)、(an)、(ao)、(ap)、(aq)、(ar)、(as)、(at)、(au)、(av)、(aw)、(ax)、(ay)、(az)、(ba)、(bb)、(bc)、(bd)、(be)、(bf)、(bg)、(bh)、(bi)、(bj)、(bk)、(bl)、(bm)、(bn)、(bo)、(bp)、(bq)、(br)、(bs)又は(bt)の前記ポリペプチド並びに1~10アミノ酸のN末端及び/又はC末端伸張を含むポリペプチド;及び
(bv)ムラミダーゼ活性を有し、且つ成熟ポリペプチドの長さの少なくとも90%を有する、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(j)、(k)、(l)、(m)、(n)、(o)、(p)、(q)、(r)、(s)、(t)、(u)、(v)、(w)、(x)、(y)、(z)、(aa)、(ab)、(ac)、(ad)、(ae)、(af)、(ag)、(ah)、(ai)、(aj)、(ak)、(al)、(am)、(an)、(ao)、(ap)、(aq)、(ar)、(as)、(at)、(au)、(av)、(aw)、(ax)、(ay)、(az)、(ba)、(bb)、(bc)、(bd)、(be)、(bf)、(bg)、(bh)、(bi)、(bj)、(bk)、(bl)、(bm)、(bn)、(bo)、(bp)、(bq)、(br)、(bs)又は(bt)のポリペプチドの断片
からなる群から選択される、実施形態1~3のいずれか1つに記載の組成物。
[実施形態5]
前記抗生物質は、エンラマイシン又はバシトラシンである、実施形態1~4のいずれか1つに記載の組成物。
[実施形態6]
配列番号1のムラミダーゼ及びエンラマイシン又はバシトラシンを含む、実施形態1~5のいずれか1つに記載の組成物。
[実施形態7]
動物用飼料添加剤、1つ以上のタンパク質源及び1つ以上のエネルギー源を含む動物用飼料において、ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチド及び1つ以上の抗生物質をさらに含むことを特徴とする動物用飼料。
[実施形態8]
前記タンパク質源は、ダイズ、ツルマメ、インゲン、ハウチワマメ、テパリービーン、ベニバナインゲン、スリムジムビーン、アオイマメ、サヤインゲン、空豆(ソラマメ)、ヒヨコマメ、レンズマメ、ピーナッツ、スペインピーナッツ、キャノーラ、ヒマワリ種、綿実、菜種(アブラナ)若しくはエンドウマメからなる群から選択されるか、又はダイズ粉、全脂肪ダイズ粕、ダイズタンパク濃縮物(SPC)、発酵ダイズ粉(FSBM)、ヒマワリ粕、綿実粕、菜種粕、魚粉、骨粉、羽毛粉、ホエー若しくはその任意の組み合わせなどの加工形態である、実施形態7に記載の動物用飼料。
[実施形態9]
前記エネルギー源は、メイズ、トウモロコシ、ソルガム、オオムギ、コムギ、カラスムギ、イネ、ライコムギ、ライムギ、ビート、テンサイ、ホウレンソウ、ジャガイモ、カッサバ、キノア、キャベツ、スイッチグラス、キビ、トウジンヒエ、アワからなる群から選択されるか、又は製粉されたトウモロコシ、製粉されたメイズ、ジャガイモデンプン、カッサバデンプン、製粉されたソルガム、製粉されたスイッチグラス、製粉されたキビ、製粉されたアワ、製粉されたトウジンヒエ若しくはその任意の組み合わせなどの加工形態である、実施形態7又は8に記載の動物用飼料。
[実施形態10]
動物における成長能力を改善する方法であって、実施形態1~6のいずれか1つに記載の組成物又は実施形態7~9のいずれか1つに記載の動物用飼料を前記動物に投与することを含む方法。
[実施形態11]
前記組成物又は前記動物用飼料は、前記抗生物質が、動物用飼料1kg当たり0.5mg~90mg、1mg~80mg、5mg~70mg、10mg~60mg、15mg~50mg若しくは20mg~40mg又は前記区間の任意の組み合わせなど、動物用飼料1kg当たり0.1mg~100mgのレベルであるように添加される、実施形態10に記載の方法。
[実施形態12]
前記組成物又は前記動物用飼料は、ムラミダーゼ活性を有する前記ポリペプチドが、動物用飼料1kg当たり50mg~900mg、100mg~800mg、200mg~700mg、300mg~600mg若しくは400mg~500m又は前記区間の任意の組み合わせなど、動物用飼料1kg当たり10mg~1000mgの酵素タンパク質のレベルであるように添加される、実施形態10又は11に記載の方法。
[実施形態13]
前記動物は、単胃動物、たとえば豚又はブタ(子ブタ、育成ブタ及び雌ブタを含むが、これらに限定されない);家禽(家禽、シチメンチョウ、カモ、ウズラ、ホロホロチョウ、ガチョウ、ハト、ひなバト、鶏、ブロイラー、産卵鶏、若雌鶏及びヒヨコを含むが、これらに限定されない);ネコ及びイヌなどの愛玩動物、魚(アンバージャック、ピラルク、バーブ、バス、アミキリ、ボカチコ、ブリーム、カジカ、コロソマ、コイ、ナマズ、カトラ、サバヒー、チャー、カワスズメ、スギ、タラ、クラッピー、へダイ、ニベ科の魚、ウナギ、ハゼ、キンギョ、グラミー、ハタ、グァポテ、ハリバット、ジャワ、ラベオ、ライ、ドジョウ、サバ、ミルクフィッシュ、サギ、ボウフィン、ボラ、パコ、パールスポット、ペヘレイ、パーチ、カワカマス、コバンアジ、ローチ、サケ、サンパ、ソーガー、ハタ科の魚、タイ、シャイナー、カワアナゴ科の魚、タイワンドジョウ、フエダイ、アカメ、シタビラメ、スパインフット、チョウザメ、マンボウ、アユ、テンチ、テラー、テラピア、マス、マグロ、ターボット、シロマス、ウォールアイ及びホワイトフィッシュ);並びに甲殻類の動物(小エビ及び中エビを含むが、これらに限定されない)である、実施形態10~12のいずれか1つに記載の方法。
[実施形態14]
動物における成長能力を改善することにおける、実施形態1~6のいずれか1つに記載の組成物又は実施形態7~9のいずれか1つに記載の動物用飼料の使用。
[実施形態15]
動物において抗生物質の使用量を低下させる方法であって、ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチドを前記動物に投与すること含む方法。
[実施形態16]
動物において抗生物質の使用量を低下させることにおける、ムラミダーゼ活性を有する1つ以上のポリペプチドの使用。
【配列表】
0007518814000001.app